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特開2023-110212点群処理装置、点群処理方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023110212
(43)【公開日】2023-08-09
(54)【発明の名称】点群処理装置、点群処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/194 20170101AFI20230802BHJP
【FI】
G06T7/194
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022011511
(22)【出願日】2022-01-28
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140958
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137888
【弁理士】
【氏名又は名称】大山 夏子
(74)【代理人】
【識別番号】100190942
【弁理士】
【氏名又は名称】風間 竜司
(72)【発明者】
【氏名】小林 由人
(72)【発明者】
【氏名】越川 博昭
【テーマコード(参考)】
5L096
【Fターム(参考)】
5L096AA06
5L096AA09
5L096DA01
5L096EA03
5L096FA32
5L096FA33
5L096FA60
5L096FA64
5L096FA66
5L096FA67
5L096FA69
5L096GA08
5L096MA07
(57)【要約】
【課題】実空間の背景領域に属する背景点群と実空間を表す点群の差分を示す点群をより高精度に検出する。
【解決手段】物体を含む実空間をセンサで測定することで得られた3次元の点群である入力点群を取得する点群取得部と、前記物体の背景領域を表す3次元の点群である参照背景点群に関する統計処理を行い、前記参照背景点群の分布の状況を3次元形状で表す分布モデルを作成する分布モデル作成部と、前記分布モデルに基づいて、前記入力点群と前記参照背景点群との差分を示す差分点群を取得する差分点群取得部と、を備える、点群処理装置。
【選択図】図4

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体を含む実空間をセンサで測定することで得られた3次元の点群である入力点群を取得する点群取得部と、
前記物体の背景領域を表す3次元の点群である参照背景点群に関する統計処理を行い、前記参照背景点群の分布の状況を3次元形状で表す分布モデルを作成する分布モデル作成部と、
前記分布モデルに基づいて、前記入力点群と前記参照背景点群との差分を示す差分点群を取得する差分点群取得部と、
を備える、点群処理装置。
【請求項2】
前記分布モデル作成部は、前記参照背景点群を含む実空間を3次元の立体で区切り、各々の立体について、立体内に含まれる点群に対する統計処理を行うことにより、前記分布モデルを作成する、請求項1に記載の点群処理装置。
【請求項3】
前記分布モデル作成部は、各立体について、
当該立体に含まれる点群に対して主成分分析を行って互いに直交する3つの主成分方向を特定し、
当該立体に含まれる点群において各主成分方向上で最も離隔する点間の各主成分方向上での距離を特定し、
特定した3つの距離が3辺の長さに対応し、当該立体内のすべての点群を含む直方体を分布モデルとして作成する、請求項2に記載の点群処理装置。
【請求項4】
前記差分点群取得部は、前記入力点群に含まれる点のうち、前記分布モデルとの位置関係に関する条件を満たさない点の集合を前記差分点群として取得する、請求項1~3のいずれか一項に記載の点群処理装置。
【請求項5】
前記差分点群取得部は、前記分布モデルの3次元座標について計算処理を行い、前記分布モデルを拡大した拡大範囲を取得し、前記入力点群のうち、前記拡大範囲内に含まれない点群を前記差分点群として取得する、請求項4に記載の点群処理装置。
【請求項6】
前記拡大範囲の形状は前記分布モデルの3次元形状と相似であり、前記拡大範囲の重心位置は前記分布モデルの重心位置に一致する、請求項5に記載の点群処理装置。
【請求項7】
前記点群処理装置は、前記センサから取得した点群データから前記参照背景点群を作成する参照背景点群作成部をさらに備える、請求項1~6のいずれか一項に記載の点群処理装置。
【請求項8】
前記点群処理装置は、前記差分点群から同一物体に対応する点群を検出する物体検出部をさらに備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の点群処理装置。
【請求項9】
前記点群処理装置は、前記差分点群又は前記同一物体に対応する点群を表示する表示部をさらに備える、請求項1~8のいずれか一項に記載の点群処理装置。
【請求項10】
物体を含む実空間をセンサで測定することで得られた3次元の点群である入力点群を取得することと、
前記物体の背景領域を表す3次元の点群である参照背景点群に関する統計処理を行い、前記参照背景点群の分布の状況を3次元形状で表す分布モデルを作成することと、
前記分布モデルに基づいて、前記入力点群と前記参照背景点群との差分を示す差分点群を取得することと、
を含む、コンピュータにより実行される点群処理方法。
【請求項11】
コンピュータを、
物体を含む実空間をセンサで測定することで得られた3次元の点群である入力点群を取得する点群取得部と、
前記物体の背景領域を表す3次元の点群である参照背景点群に関する統計処理を行い、前記参照背景点群の分布の状況を3次元形状で表す分布モデルを作成する分布モデル作成部と、
前記分布モデルに基づいて、前記入力点群と前記参照背景点群との差分を示す差分点群を取得する差分点群取得部と、
として機能させるための、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、点群処理装置、プログラムおよび点群処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、センサによって実空間の3次元計測データを取得し、実空間の情報を分析する技術が研究されている。実空間の3次元計測データを取得するセンサとしては、例えば、LiDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)と呼ばれるセンサ装置が知られている。
【0003】
実空間の情報の分析については、例えば、特許文献1には、LiDARで実空間を表す点群を取得し、床または壁などの背景領域に属する背景点群を抽出する技術が開示されている。また、抽出された背景点群と実空間を表す点群の差分から物体を検出する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019―219248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
背景点群と実空間を表す点群の差分から物体を検出する方法としては、背景点群及び実空間を表す点群を含むそれぞれの実空間を3次元の正規格子(ボクセル)で区切り、比較を行う方法が考えられる。
具体的には、実空間を表す点群を含むボクセルのうち、背景点群を含むボクセルを特定し、実空間を表す点群から当該ボクセルに含まれる点群を削除し、残った点群を、物体を表す点群として検出することが考えられる。しかし、ボクセルの比較によって物体を表す点群を検出する方法においては、背景点群と物体を表す点群が近くに存在する場合、物体を表す点群が背景点群を含むボクセル内に入り、物体を表す点群が削除されてしまうため、物体の一部又は全てを検出できない。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、実空間の背景領域に属する背景点群と実空間を表す点群の差分を示す点群をより高精度に検出することが可能な、新規かつ改良された点群処理装置、点群処理方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、物体を含む実空間をセンサで測定することで得られた3次元の点群である入力点群を取得する点群取得部と、前記物体の背景領域を表す3次元の点群である参照背景点群に関する統計処理を行い、前記参照背景点群の分布の状況を3次元形状で表す分布モデルを作成する分布モデル作成部と、前記分布モデルに基づいて、前記入力点群と前記参照背景点群との差分を示す差分点群を取得する差分点群取得部と、を備える、点群処理装置が提供される。
【0008】
前記分布モデル作成部は、前記参照背景点群を含む実空間を3次元の立体で区切り、各々の立体について、立体内に含まれる点群に対する統計処理を行うことにより、前記分布モデルを作成してもよい。
【0009】
前記分布モデル作成部は、各立体について、当該立体に含まれる点群に対して主成分分析を行って互いに直交する3つの主成分方向を特定し、当該立体に含まれる点群において各主成分方向上で最も離隔する点間の各主成分方向上での距離を特定し、特定した3つの距離が3辺の長さに対応し、当該立体内のすべての点群を含む直方体を分布モデルとして作成してもよい。
【0010】
前記差分点群取得部は、前記入力点群に含まれる点群のうち、前記分布モデルとの位置関係に関する条件を満たさない点群を前記差分点群として取得してもよい。
【0011】
前記差分点群取得部は、前記分布モデルの3次元座標について計算処理を行い、前記分布モデルを拡大した拡大範囲を取得し、前記入力点群のうち、前記拡大範囲内に含まれない点群を前記差分点群として取得してもよい。
【0012】
前記拡大範囲の形状は前記分布モデルの3次元形状と相似であり、前記拡大範囲の重心位置は前記分布モデルの重心位置に一致してもよい。
【0013】
前記点群処理装置は、前記センサから取得した点群データから前記参照背景点群を作成する参照背景点群作成部をさらに備えてもよい。
【0014】
前記点群処理装置は、前記差分点群から同一物体に対応する点群を検出する物体検出部をさらに備えてもよい。
【0015】
前記点群処理装置は、前記差分点群又は前記同一物体に対応する点群を表示する表示部をさらに備えてもよい。
【0016】
また、上記課題を解決するために、物体を含む実空間をセンサで測定することで得られた3次元の点群である入力点群を取得することと、前記物体の背景領域を表す3次元の点群である参照背景点群に関する統計処理を行い、前記参照背景点群の分布の状況を3次元形状で表す分布モデルを作成することと、前記分布モデルに基づいて、前記入力点群と前記参照背景点群との差分を示す差分点群を取得することと、を含む、コンピュータにより実行される点群処理方法が提供される。
【0017】
また、上記課題を解決するために、コンピュータを、物体を含む実空間をセンサで測定することで得られた3次元の点群である入力点群を取得する点群取得部と、前記物体の背景領域を表す3次元の点群である参照背景点群に関する統計処理を行い、前記参照背景点群の分布の状況を3次元形状で表す分布モデルを作成する分布モデル作成部と、前記分布モデルに基づいて、前記入力点群と前記参照背景点群との差分を示す差分点群を取得する差分点群取得部と、として機能させるための、プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0018】
以上説明した本発明によれば、実空間の背景領域に属する背景点群と実空間を表す点群の差分を示す点群をより高精度に検出することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態による点群処理システムを示す説明図である。
図2】センサ100で取得した実空間の点群の具体例を示す説明図である。
図3】比較例による差分点群の取得方法を示す説明図である。
図4】本発明の実施形態による点群処理装置200の構成を示す説明図である。
図5図3に示したボクセルB1に含まれる参照背景点群P1を示す説明図である。
図6図5に示した参照背景点群の主成分分析を示す説明図である。
図7図5に示した参照背景点群から直方体の分布モデルを作成する方法を示す説明図である。
図8図2に示した実空間全体についての参照背景点群の分布モデルを示す説明図である。
図9図8に示した分布モデルMと入力点群Pを比較し、差分点群を取得する方法の説明図である。
図10】分布モデルMを拡大し、差分点群を取得する具体例を示す説明図である。
図11】本発明の実施形態による点群処理装置200の動作を示すフローチャートである。
図12】変形例による点群処理装置200の構成を示す説明図である。
図13】変形例による点群処理装置200の動作を示すフローチャートである。
図14】点群処理装置200のハードウェア構成を示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0021】
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、複数の構成要素の各々に同一符号のみを付する。
【0022】
<点群処理システムの概要>
本発明の実施形態は、センサで実空間を測定することにより得られた点群を処理することで実空間を表す点群と実空間の背景領域に属する背景点群の差分を示す点群を検出する点群処理システムに関する。本発明の実施形態の詳細な説明に先立ち、本発明の実施形態による点群処理システムの概要を説明する。
【0023】
図1は、本発明の実施形態による点群処理システムを示す説明図である。図1に示したように、本発明の実施形態による点群処理システムは、センサ100および点群処理装置200を有する。センサ100と点群処理装置200は、有線で接続されてもよいし、無線で接続されてもよいし、ネットワークを介して接続されてもよい。
【0024】
(センサ)
センサ100は、実空間の3次元環境を測定する測定装置である。センサ100は、例えば図1に示したように三脚110により支持されることである地点に設置される。センサ100は、測定により得た点群を点群処理装置200に出力する。
【0025】
なお、センサ100は、3次元点群を取得できるセンサであれば特に限定されず、例えば、3D-LiDARやデプスカメラなどでもよい。
【0026】
(点群処理装置)
点群処理装置200は、センサ100から入力される点群に基づき、実空間の背景領域に属する背景点群と実空間を表す点群の差分を示す差分点群を取得する。なお、点群処理装置200が検出対象とする物体は特に限定されず、例えば、点群処理装置200は人または車両などの動物体を検出対象としてもよい。ここで、図2および図3を参照し、点群処理装置200による差分点群の抽出の具体例を説明する。
【0027】
図2は、センサ100で取得した実空間の点群の具体例を示す説明図である。図2に示した実空間には、背景領域に属する背景物体BG、検出対象領域に属する検出対象物体O1およびO2が存在する。図2に示したように、センサ100で取得した実空間の点群である入力点群Pは、背景物体BG、検出対象物体O1およびO2が存在する領域に散在する。なお、図2は入力点群を簡易的に示しているに過ぎず、実際には、より多くの点からなる入力点群が得られてもよいし、円弧状に点が分布してもよい。
【0028】
図3は、比較例による差分点群の取得方法を示す説明図である。図3に示した比較例では、背景点群および入力点群を含むそれぞれの実空間を3次元の正規格子(ボクセル)で区切り、比較を行うことで差分点群を取得する。より具体的には、実空間を表す点群を含むボクセルのうち、背景点群を含むボクセルを特定し、実空間を表す点群から当該ボクセルに含まれる点群を削除し、残った点群を差分点群として検出する。
【0029】
(課題の整理)
上記のボクセルの比較によって物体を表す点群を検出する方法においては、背景点群と物体を表す点群が近くに存在する場合、物体を表す点群が背景点群を含むボクセル内に入り、物体を表す点群が削除されてしまうため、物体の一部又は全てを検出できない。図3に示した例では、図2に示した検出対象物体O2を示す点群である点群Po4は、背景点群を含まないボクセルB4内にあるため、差分点群として検出される。一方、図2に示した検出対象物体O1を示す点群である点群Po3は、背景点群Pb3を含むボクセルB3内にあるため、差分点群として検出されない。
【0030】
そこで、本件発明者は上記事情を着眼点にして本発明の実施形態を創作するに至った。本発明の実施形態による点群処理装置200は、実空間の背景領域に属する背景点群と実空間を表す点群の差分をより高精度に検出することが可能である。以下、このような本発明の実施形態による点群処理装置200の構成および動作を順次詳細に説明する。
【0031】
<点群処理装置の構成>
図4は、本発明の実施形態による点群処理装置200の構成を示す説明図である。図4に示したように、本発明の実施形態による点群処理装置200は、点群取得部220、記憶部230、分布モデル作成部240、差分点群取得部250、表示制御部260、および表示部270を有する。
【0032】
(点群取得部)
点群取得部220は、センサ100から入力された実空間の点群である入力点群データを取得する。当該入力点群に、背景領域に属する背景点群、および検出対象領域に属する検出対象点群が区別されずに混在している場合、および当該入力点群に背景点群のみが存在している場合の双方が想定される。
【0033】
また、点群取得部220は、参照背景点群を取得して参照背景点群を記憶部230に記憶させる。点群取得部220は、センサ100で、測定範囲内に検出対象物体がない、背景領域に属する背景物体のみが存在する空間を測定し、得られた点群を参照背景点群として取得してもよい。さらに、点群取得部220は、参照背景点群作成部の機能を有してもよい。参照背景点群作成部は、入力点群から背景点群を抽出することにより参照背景点群を作成してもよく、測定を複数回行い、複数回の測定結果から参照背景点群を作成してもよい。
【0034】
(記憶部)
記憶部230は、点群取得部220により取得された入力点群、参照背景点群、および分布モデル作成部240により作成された分布モデルを記憶する。
【0035】
(分布モデル作成部)
分布モデル作成部240は、記憶部230に記憶された参照背景点群から参照背景点群の分布の状況を3次元形状で表す分布モデルを作成する。以下、分布モデルを作成する具体的な方法を説明する。
【0036】
分布モデル作成部240は、まず、参照背景点群を含む実空間を3次元の立体で区切る。立体の形状は特に限定されず、例えば、ボクセルでもよいし、直方体や四面体でもよい。ボクセルで実空間を区切る方法としては、例えば、参照背景点群を含む空間に3次元直交座標系を定め、各軸における参照背景点群の最大値と最小値の間を一定の長さで区切る方法がある。以下、3次元の立体がボクセルである場合における処理の説明を進める。
【0037】
次に、分布モデル作成部240は、実空間を区切る各ボクセルについて、ボクセルに含まれる参照背景点群に対する統計処理を行って、分布モデルを作成する。図5は、図3に示したボクセルB1に含まれる参照背景点群P1を示す説明図である。ここで、図6図8を参照し、分布モデル作成の具体例として、参照背景点群P1から直方体の分布モデルを作成する方法を説明する。
【0038】
図6は、図5に示した参照背景点群の主成分分析を示す説明図である。分布モデル作成部240は、ボクセルB1に含まれる参照背景点群P1の分散が大きい方向を求める主成分分析を行って、互いに直交する3つの主成分方向PC1、PC2、およびPC3を特定する。
【0039】
次に、分布モデル作成部240は、ボクセルB1に含まれる点群において、上記で求めた各主成分方向上で最も離隔する点間の各主成分方向上での距離を特定する。例えば、図6に示した例において、ボクセルB1に含まれる点群の中で、主成分方向PC2上で最も離隔する2点は、点p21および点p22である。よって、分布モデル作成部240は、主成分方向PC2上での当該2点の距離D2を特定する。
【0040】
図7は、図5に示した参照背景点群から直方体の分布モデルを作成する方法を示す説明図である。分布モデル作成部240は、特定した3つの距離が3辺の長さに対応し、ボクセルB1内のすべての点群を含む直方体をボクセルB1の分布モデルM1として作成する。分布モデルM1の3辺の長さのうち1辺の長さは、前述の例で説明した距離D2である。
【0041】
図8は、図2に示した実空間全体についての参照背景点群の分布モデルを示す説明図である。分布モデル作成部240は、実空間を区切るボクセルのうちで、参照背景点群を含むボクセルごとに分布モデルを作成する。具体的には、ボクセルB1、B2、B3の各々について、各ボクセルに含まれる参照背景点群の分布モデルM1、M2、M3を作成する。
【0042】
ここまで分布モデル作成の具体例として主成分分析を行って直方体の分布モデルを作成する方法について説明したが、分布モデル作成部240は、他の統計処理を用いて分布モデルを作成してもよい。例えば、分布モデル作成部240は、各ボクセルに含まれる点群の正規分布を計算し、楕円体の分布モデルを作成してもよい。
【0043】
ここで、楕円体の分布モデルを作成する方法を説明する。まず、分布モデル作成部240は、各ボクセル内に3次元直交座標系を定め、各軸における平均値及び分散値を算出する。次に、分布モデル作成部240は、中心位置の座標が各軸の平均値で、3軸の径が各軸の分散値の平方根に定数を乗算した乗算結果である楕円体を当該ボクセルの分布モデルMとして作成する。なお、当該ボクセル内の点群のうち楕円体に含まれる点群の割合は、各軸の分散値に乗算した定数に基づいて決定される。
【0044】
(差分点群取得部)
差分点群取得部250は、分布モデル作成部240により作成された分布モデルMに基づいて、入力点群と参照背景点群との差分を示す差分点群を取得する。例えば、差分点群取得部250は、入力点群に含まれる点群のうちで、分布モデルMとの位置関係に関する条件を満たさない点群を差分点群として取得する。なお、差分点群は、入力点群に含まれる点のうちで、参照背景点群に含まれる点の近傍に存在しない点の集合であってもよい。以下、図9を参照して差分点群の取得方法をより具体的に説明する。
【0045】
図9は、図8に示した分布モデルMと入力点群Pを比較し、差分点群を取得する方法の説明図である。差分点群取得部250は、分布モデル作成部240により作成された分布モデルM1、M2、およびM3と図2に示した入力点群Pを比較する。差分点群取得部250は、入力点群Pのうち分布モデルM1、M2、およびM3内に位置するという条件を満たす点群を削除し、当該条件を満たさない点群を差分点群として取得する。ここで、図2に示した検出対象物体O2を示す点群である点群Po4および検出対象物体O1を示す点群である点群Po3は、当該分布モデルに含まれないため、差分点群として検出される。
【0046】
上記では入力点群Pと分布モデルM1、M2、およびM3を比較する例を説明したが、入力点群Pと比較する対象は分布モデルMの示す範囲を計算処理によって変化させた範囲でもよい。例えば、差分点群取得部250は、分布モデルの3次元座標について計算処理を行い、分布モデルMを拡大又は縮小した範囲を取得し、入力点群Pのうち、拡大又は縮小した範囲内に含まれない点群を差分点群として取得してもよい。また、分布モデルMを拡大した拡大範囲として、分布モデルMの三次元形状と相似であり、当該拡大範囲の重心位置が分布モデルの重心位置に一致する範囲を取得してもよい。ここで、分布モデルMと相似で、重心位置が分布モデルMの重心位置と一致する拡大範囲を取得し、入力点群Pのうち拡大範囲内に含まれない点群を差分点群として取得する具体例について図10を用いて説明する。
【0047】
図10は、分布モデルMを拡大し、差分点群を取得する具体例を示す説明図である。分布モデルM10は直方体の分布モデルであり、図10には、分布モデルM10を一つの面の垂直方向から見た平面図を示している。分布モデルM10を拡大せず入力点群Pと比較した場合には、点群Pb10および点群Po10が差分点群として取得される。ここで、取得した参照背景点群の位置と入力点群に含まれる背景点群の位置に誤差があり、実際には点群Pb10が入力点群に含まれる背景点群の一部であった場合であっても、点群Pb10を含む差分点群が取得されてしまう。
【0048】
そこで、差分点群取得部250は、重心位置が分布モデルM10の重心位置Cと一致し、各辺の長さが分布モデルM10の各辺の長さに一定の係数をかけた長さである直方体を拡大範囲EM10として作成する。具体的には、差分点群取得部250は、分布モデルM10の辺の長さL1およびL2の各々に同一の係数を乗算した乗算結果を、拡大範囲EM10の辺の長さL1eおよびL2eとして算出する。また、差分点群取得部250は、拡大範囲EM10の辺のうち、図示されていないもう一辺の長さについても、拡大範囲EM10の辺の長さL1eおよびL2eと同様に算出する。つまり、差分点群取得部250は、分布モデルM10の辺の長さL1およびL2の各々に乗算した係数を、分布モデルM10の辺のうち、図示されていないもう一辺の長さに乗算し、乗算結果を拡大範囲EM10の図示されていないもう一辺の長さとして算出する。以上説明した方法により、差分点群取得部250は、分布モデルM10と相似で、重心位置が分布モデルの重心位置に一致する直方体を拡大範囲EM10として取得した。
【0049】
得られた拡大範囲EM10と入力点群Pを比較した場合、点群Pb10は差分点群として取得されず、点群Po10のみが差分点群として取得される。分布モデルMの拡大範囲EMに基づいて差分点群を取得する方法は、参照背景点群の位置と入力点群に含まれる背景点群の位置に誤差が生じる可能性がある際の差分点群取得方法として有効である。
【0050】
図10を参照して、背景物体の表面に合わせた分布モデルを参照背景点群から作成し、分布モデルまたは分布モデルを拡大した範囲を境界として差分点群を取得する方法を差分点群取得の例として説明した。当該方法によれば、3D-Lidarのような物体表面の点群が取れる特性をもつセンサをセンサ100として使用する際に、背景物体の表面に合わせた分布モデルが作成されるので、入力点群から適切に差分点群を取得できる。
【0051】
(表示制御部)
表示制御部260は、差分点群取得部250により取得された差分点群を示す検出結果画面を生成する。検出結果画面の生成方法は、差分点群を配置すること、参照背景点群を配置すること、入力点群を配置すること、差分点群、参照背景点群及び入力点群をそれぞれ異なる色で区別すること、及び分布モデル又は拡大範囲を線で描画すること、を含む。
【0052】
(表示部)
表示部270は、表示制御部260により生成された検出結果画面を表示することで、差分点群を可視化する。
【0053】
<点群処理装置の動作>
以上、本発明の実施形態による点群処理装置200の構成を説明した。続いて、図11を参照し、本発明の実施形態による点群処理装置200の動作を説明する。
【0054】
図11は、本発明の実施形態による点群処理装置200の動作を示すフローチャートである。図11に示したように、まず、点群取得部220は、センサ100から入力された実空間の点群を入力点群Pとして取得する。記憶部230は点群取得部により取得された入力点群Pを記憶する(S304)。また、点群取得部220は、参照背景点群を取得し、記憶部230に記憶させる(S308)。
【0055】
そして、分布モデル作成部240は、記憶部230に記憶された参照背景点群を含む実空間をボクセルで区切る(S312)。分布モデル作成部240は、実空間を区切る各ボクセルについて、立体に含まれる参照背景点群に対する統計処理を行って、参照背景点群の分布の状況を3次元形状で表す分布モデルMを作成する(S316)。
【0056】
続いて、差分点群取得部250は、分布モデル作成部240により作成された分布モデルMと入力点群Pの位置関係から、実空間の背景領域に属する背景点群と実空間を表す点群の差分を示す差分点群を取得する(S320)。
【0057】
その後、表示部270は、差分点群取得部250により取得された差分点群を表示する(S324)。
【0058】
<作用効果>
以上説明した本発明の実施形態によれば、多様な作用効果が得られる。
【0059】
例えば、差分点群取得部250は、分布モデル作成部240によって作成された分布モデルと入力点群を比較し、差分点群を取得する。かかる構成によれば、分布モデル作成部240により背景物体の形状に応じた分布モデルが作成されるため、差分点群取得部250は、精度高く検出対象物体を示す点群を差分点群として取得できる。つまり、分布モデルを作成しない場合と比較して、検出対象物体の検出漏れを減らすことが可能である。
【0060】
対比例として、分布モデルを作成せず、参照背景点群を含む空間および入力点群を含む空間をボクセルで区切り、ボクセルごとに比較することで差分点群を取得する方法も考えられる。対比例において、検出対象物体の検出漏れを防ぐためにはボクセルをより細かくすることが考えられるが、ボクセルをより細かくすることで、コンピュータで行う処理が増大するという課題がある。また、対比例では精度高く差分点群を取得するためには、検出漏れと誤検出のいずれも防止するために、背景物体の形状に応じてボクセルの大きさを適切に調整する必要が生じる。一方、本発明の実施形態では、分布モデル作成部240により背景物体の形状に応じた分布モデルが作成されるため、ボクセルの大きさを細かく調整しなくても、差分点群取得部250は、精度高く検出対象物体を示す点群を差分点群として取得することが可能である。
【0061】
また、分布モデル作成部240は、参照背景点群を含む空間を3次元の立体で区切り、参照背景点群を含む立体ごとに分布モデルを作成する。かかる構成によれば、分布モデル作成部240が空間を立体で区切らずに分布を作成する場合と比較して、より背景物体の形状に合った分布モデルが作成される。そのため、差分点群取得部250は、より精度高く検出対象物体を示す点群を差分点群として取得することが可能である。
【0062】
また、分布モデル作成部240は、参照背景点群を含む立体について、各立体に含まれる点群に対して主成分分析を行って、当該立体内のすべての点群を含む直方体を分布モデルとして作成する。一方、直方体の分布モデルの作成方法として、立体内の点群に対して主成分分析以外の統計処理を行う例も考えられる。具体的には、まず、分布モデル作成部240は、実空間をボクセルで区切り、ボクセルの3辺に平行な軸をもつ3次元直交座標系を設定する。次に、分布モデル作成部240は、ボクセルに含まれる点群の各軸上での最小値および最大値を算出する。そして、分布モデル作成部240は、算出された各軸上での最小値または最大値がそれぞれの軸の座標である8点を特定し、特定した点を頂点にもつ直方体を分布モデルとして作成する。前述した作成方法によって作成された直方体の分布モデルと比較して、主成分分析によって作成された直方体の分布モデルは、より狭い範囲を示す分布モデルが作成される可能性が高くなる。より狭い範囲を示す分布モデルに基づき差分点群取得部250によって差分点群が取得されることで、差分点群の検出漏れのリスクが低くなる。
【0063】
<変形例>
以上、本発明の実施形態を説明した。以下では、本発明の実施形態の変形例を説明する。本変形例は、本発明の実施形態で説明した構成に代えて適用されてもよいし、本発明の実施形態で説明した構成に対して追加的に適用されてもよい。
【0064】
上記では、差分点群取得部250が、入力点群Pと分布モデルMを比較して差分点群を取得し、表示部270が差分点群取得部250で取得した差分点群を表示する例を示した。本変形例は、差分点群から物体検出を行う変形例である。図12を参照し、本変形例をより具体的に説明する。
【0065】
図12は、変形例による点群処理装置200の構成を示す説明図である。図12に示したように、変形例による点群処理装置200は、本発明の実施形態による点群処理装置200の構成に加えて、物体検出部280を有する。
【0066】
物体検出部280は、差分点群取得部250で取得した差分点群から、同一物体に対応する点群を検出する。物体検出部280が物体を示す点群を検出する方法として、例えば、差分点群を構成する各点間の距離に基づいて当該各点をグルーピングする方法がある。まず、物体検出部280は、差分点群を構成する各点間の距離を算出する。2点間の距離が事前に定めた一定の距離より短い場合、当該2点は同じ物体を示す点群とみなす。物体検出部280は、差分点群を構成する各点について順次精査を行い、それぞれの点をグルーピングする。
【0067】
表示制御部260は、物体検出部280により検出された実空間に存在する物体を示す検出結果画面を生成する。検出結果画面の生成方法は、物体検出部280によりグルーピングされた各点をグループごとに囲う矩形を描画すること、および物体検出部280によりグルーピングされた各点をグループごとに異なる色で区別すること、を含む。
【0068】
図13は、変形例による点群処理装置200の動作を示すフローチャートである。S304~S320の処理は図11を参照して説明した通りである。物体検出部280は、差分点群取得部250で取得した差分点群から、同一物体に対応する点群を検出する(S328)。そして、表示部270は、物体検出部280によって検出された同一物体に対応する点群を表示する(S332)。
【0069】
かかる構成によれば、利用者は、空間に複数の検出対象物体がある場合に、各々の検出対象物体を区別して認識することが容易に可能である。
【0070】
<ハードウェア構成>
以上、本発明の実施形態を説明した。上述した背景点群の抽出および統合背景点群の更新などの情報処理は、ソフトウェアと、以下に説明する点群処理装置200のハードウェアとの協働により実現される。
【0071】
図14は、点群処理装置200のハードウェア構成を示したブロック図である。点群処理装置200は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM(Read Only Memory)202と、RAM(Random Access Memory)203と、ホストバス204と、を備える。また、点群処理装置200は、ブリッジ205と、外部バス206と、インタフェース207と、入力装置208と、表示装置209と、音声出力装置210と、ストレージ装置(HDD)211と、ドライブ212と、ネットワークインタフェース215とを備える。
【0072】
CPU201は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って点群処理装置200内の動作全般を制御する。また、CPU201は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM202は、CPU201が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM203は、CPU201の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス204により相互に接続されている。これらCPU201、ROM202およびRAM203とソフトウェアとの協働により、上述した点群取得部220、分布モデル作成部240、差分点群取得部250、表示制御部260、および物体検出部280などの機能が実現され得る。
【0073】
ホストバス204は、ブリッジ205を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス206に接続されている。なお、必ずしもホストバス204、ブリッジ205および外部バス206を分離構成する必要はなく、1つのバスにこれらの機能を実装してもよい。
【0074】
入力装置208は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、センサ、スイッチおよびレバーなどユーザが情報を入力するための入力手段と、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU201に出力する入力制御回路などから構成されている。点群処理装置200のユーザは、該入力装置208を操作することにより、点群処理装置200に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0075】
表示装置209は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、プロジェクター装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置およびランプなどの表示装置を含む。また、音声出力装置210は、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置を含む。
【0076】
ストレージ装置211は、本実施形態にかかる点群処理装置200の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置211は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含んでもよい。ストレージ装置211は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid Strage Drive)、あるいは同等の機能を有するメモリ等で構成される。このストレージ装置211は、ストレージを駆動し、CPU201が実行するプログラムや各種データを格納する。
【0077】
ドライブ212は、記憶媒体用リーダライタであり、点群処理装置200に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ212は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体24に記録されている情報を読み出して、RAM203またはストレージ装置211に出力する。また、ドライブ212は、リムーバブル記憶媒体24に情報を書き込むこともできる。
【0078】
ネットワークインタフェース215は、例えば、ネットワークに接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。また、ネットワークインタフェース215は、無線LAN(Local Area Network)対応通信装置であっても、有線による通信を行うワイヤー通信装置であってもよい。
【0079】
<補足>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0080】
例えば、本明細書の点群処理装置200の処理における各ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、点群処理装置200の処理における各ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
【0081】
また、本発明の実施形態によるセンサ100により計測される対象は特に限定されない。例えば、センサ100により計測される対象は、屋内であってもよいし、屋外であってもよいし、建設現場であってもよい。
【0082】
また、点群処理装置200に内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアに、上述した点群処理装置200の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。
【符号の説明】
【0083】
100 センサ
110 三脚
200 点群処理装置
220 点群取得部
230 記憶部
240 分布モデル作成部
250 差分点群取得部
260 表示制御部
270 表示部
280 物体検出部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14