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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023110347
(43)【公開日】2023-08-09
(54)【発明の名称】除菌装置
(51)【国際特許分類】
   A61L 2/18 20060101AFI20230802BHJP
【FI】
A61L2/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022011732
(22)【出願日】2022-01-28
(71)【出願人】
【識別番号】000162353
【氏名又は名称】株式会社協同
(74)【代理人】
【識別番号】100102749
【弁理士】
【氏名又は名称】澤木 紀一
(72)【発明者】
【氏名】澤口 茂之
(72)【発明者】
【氏名】平野 幸一
【テーマコード(参考)】
4C058
【Fターム(参考)】
4C058AA25
4C058BB07
4C058EE14
4C058EE15
4C058EE23
4C058EE26
4C058JJ06
4C058JJ24
4C058JJ28
(57)【要約】
【課題】従来の買い物カゴの除菌装置は、例えば、買い物カゴ本体と把手との間まで除菌することができないという欠点があった。
【解決手段】本発明の除菌装置は、被除菌物が入れられる筒状本体と、該筒状本体の互いに対向する側壁の上部及び下部にそれぞれ設けた一対の上部開口部及び下部開口部と、上記筒状本体の上部に設けた、上記筒状本体内の気体を外部に排出する排気手段と、上記筒状本体の下部に設けた、薬剤導入口とよりなることを特徴とする。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被除菌物が入れられる筒状本体と、
該筒状本体の互いに対向する側壁の上部及び下部にそれぞれ設けた一対の上部開口部及び下部開口部と、
上記筒状本体の上部に設けた、上記筒状本体内の気体を外部に排出する排気手段と、
上記筒状本体の下部に設けた、薬剤導入口とよりなることを特徴とする除菌装置。
【請求項2】
被除菌物が入れられる筒状本体と、
該筒状本体の互いに対向する側壁にそれぞれ設けた、上下方向に延びる一対の開口部と、
上記筒状本体の上部に設けた、上記筒状本体内の気体を外部に排出する排気手段と、
上記筒状本体の下部に設けた、薬剤導入口とよりなることを特徴とする除菌装置。
【請求項3】
上記薬剤導入口は、上記筒状本体の周方向に向くように形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の除菌装置。
【請求項4】
上記筒体本体は、上方に向かうに従って径が小さくなる円錐台形状であることを特徴とする請求項1、2または3に記載の除菌装置
【請求項5】
上記被除菌物は、買い物カゴであることを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の除菌装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、スーパーなどで使用された買い物カゴなどの被除菌物を除菌する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、スーパーなどの店で使用される買い物カゴは、人の手に触れるため、定期的に除菌する必要がある。
【0003】
通常、この除菌は、従業員等が、買い物カゴに薬剤を噴霧などしていたが、手間がかかるため、例えば、積み重ねた買い物カゴを除菌室に入れて、紫外線を照射させたり、薬剤を噴霧させたりして、買い物カゴを除菌していた。
【0004】
例えば、従来の殺菌装置としては、例えば、特許文献1や特許文献2がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3230594号公報
【特許文献1】実用新案登録第3229710号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
買い物カゴ1は、一般に、図6及び図7に示すように、全面に複数の開口部1aが形成された上面開口のカゴ本体1bと、該カゴ本体1bの前後壁の上端中央部間に渡って、左右方向に傾動自在に設けた1対の把手1c、1cとよりなる。
【0007】
そして、使用時には、図6に示すように、上記一対の把手1c、1cをそれぞれ起立させて、該両把手1c、1cを片手でつかめるようにし、保管時には、図6に示すように、上記一対の把手1c、1cを、それぞれ互いに反対側に倒して、複数の買い物カゴを積み重ねられるようにし、例えば、図8のように、専用キャスター2上に、上下に積み重ねて、保管するようにする。
【0008】
そして、従来においては、この積み重ねた状態で、除菌室(図示せず)に入れていたが、紫外線を照射する装置においては、上記カゴ本体1bと把手1cとの間にまで紫外線が届かず、十分に買い物カゴを十分に除菌できない場合があった。
【0009】
また、薬剤を噴霧する装置においても、外側から噴射される薬剤が、上記カゴ本体1bと把手1cとの間にまで届かず、届かせるには、大量の薬剤の噴霧が必要で、経済性が悪かった。
【0010】
本発明は、上記の欠点を除くようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の除菌装置は、被除菌物が入れられる筒状本体と、該筒状本体の互いに対向する側壁の上部及び下部にそれぞれ設けた一対の上部開口部及び下部開口部と、上記筒状本体の上部に設けた、上記筒状本体内の気体を外部に排出する排気手段と、上記筒状本体の下部に設けた、薬剤導入口とよりなることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の除菌装置は、被除菌物が入れられる筒状本体と、該筒状本体の互いに対向する側壁にそれぞれ設けた、上下方向に延びる一対の開口部と、上記筒状本体の上部に設けた、上記筒状本体内の気体を外部に排出する排気手段と、上記筒状本体の下部に設けた、薬剤導入口とよりなることを特徴とする。
【0013】
また、上記薬剤導入口は、上記筒状本体の周方向に向くように形成されることを特徴とする。
【0014】
また、上記筒体本体は、上方に向かうに従って径が小さくなる円錐台形状であることを特徴とする。
【0015】
また、上記被除菌物は、買い物カゴであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の除菌装置によれば、買い物カゴ全体を除菌できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の除菌装置の説明用斜視図である。
図2】本発明の除菌装置の説明用横断平面図である。
図3】本発明の除菌装置の他の実施例の説明用斜視図である。
図4】本発明の除菌装置の説明用縦断側面図である。
図5】本発明の除菌装置の説明用縦断側面図である。
図6】買い物カゴの説明図である。
図7】買い物カゴの説明図である。
図8】積み重ねた買い物カゴの説明図である。スの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下図面によって本発明の実施例を説明する。
【実施例0019】
本発明の除菌装置は、図1及び図2に示すように、円形状の天井板3aと円筒状側壁3bよりなる円錐台状の有天筒状本体3と、該有天筒状本体3の筒状側壁3bに設けた扉部4と、上記筒状側壁3bの互いに対向する側壁の上部及び下部にそれぞれ設けた一対の上部開口部5a及び下部開口部5bと、上記有天筒状本体3の天井板3aの中央に設けた排気ファンなどの排気手段6と、上記円筒状側壁3bの下部に設けた、例えば、霧状(ミスト状)の除菌や殺菌用の薬剤を導入する薬剤導入口7とよりなる。
【0020】
なお、上記上部開口部5a及び上記下部開口部5bは、図3に示すように、上記筒状側壁3bの互いに対向する側壁にそれぞれ設けた、該側壁の上部から下部に渡って上下方向に延びる同形の帯状であってもよい。即ち、筒状側壁3bの互いに対向する側壁の上部部分と下部部分に開口が形成されていればよい。
【0021】
なお、上記有天筒状本体3の大きさは、例えば、天井板が直径80cm、底面が直径100cm、高さが2mであり、例えば、積み重ねられた買い物カゴを入れられる大きさに形成される。
【0022】
また、上記薬剤導入口7は、図2に示すように、導入された薬剤が、上記円筒状側壁3bの内周壁に沿って導入されるように、周方向を向くように形成するのが好ましい。
【0023】
なお、8は、霧状の薬剤供給部(図示せず)に接続された、上記薬剤導入口7に連通した管である。
【0024】
なお、上記有天筒状本体3は、例えば、上方に向かうに従って径が小さくなる円錐台形状が好ましいが、径が同じ円筒状であってもよく、また、下に向かうに従って径が小さくなる円錐台形状であってもよい。また、横断面が四角状などの多角形の筒体であってもよい。
【0025】
また、上記有天筒状本体3や扉4は、透明であれば、内部に買い物カゴの有無が分かるように、内部の様子を見ることができるようになる。
【0026】
また、上記排気手段6から排出された薬剤を回収し、再利用できるようにすれば、経済性が良くなる。
【0027】
また、上記薬剤導入口7は、上記有天筒状本体3の底部に設けるようにしてもよい。
【0028】
なお、上記開口部5a、5bから、上記筒状本体3内に、筒状本体3外の菌等が入り込む可能性があるが、上記筒状本体3内のミスト状の薬剤により、殺菌除菌されるので、問題はないと考えられるが、より殺菌除菌効果を上げるため、上記開口部5a、5bから、上記筒状本体3内に、霧状(ミスト状)の殺菌や除菌用の薬剤が導入されるようにしたり、また、除菌殺菌された気体を導入されるようにしてもよい。
【0029】
次に、本発明の除菌装置の作用と効果を説明する。
【0030】
まず、図4に示すように、例えば、使用された積み重ねられた複数の買い物カゴ1を専用キャスター2に載せて、上記扉4を開口して、有天筒状本体1内に挿入し、扉4を閉める。
【0031】
そして、上記排気ファン6を駆動して、上記本体3内の気体を外部に排出すると共に、上記薬剤導入口7から、霧状の薬剤を導入する。
【0032】
これにより、図5に示すように、竜巻作用により、霧状の薬剤は、開口部5からの空気を巻込みながら、上記有天筒状本体3内を、下から上へ回転しながら移動して、上記排気ファン6から本体3外部に排出されるようになる。
【0033】
なお、上記買い物カゴ1の全面には、開口部1aが形成されて、空気の移動が自由であるため、上記本体1b内に買い物カゴ1を入れた状態でも、上記霧状の薬剤は回転しながら上昇するようなる。
【0034】
従って、上記霧状の薬剤は、渦巻き状に回転しながら上昇するので、買い物カゴ1の本体1bと把手1cとの間も通過し、これにより、本体と把手の間部分にも除菌できるようになる。
【0035】
従って、本発明においては、例えば、買い物カゴの全体を除菌することができるようになる。
【0036】
また、薬剤の噴霧量を増やさなくても除菌できるので、経済性に優れる。
【0037】
なお、上記説明の被除菌物は、一例としての買い物カゴであるが、外側からの噴霧では薬剤が届かないような複雑な形状をした他の物品であっても、十分に除菌できるようになる。
【符号の説明】
【0038】
1 買い物カゴ
1a 開口部
1b カゴ本体
1c 把手
2 専用キャスター
3 有天筒状本体
3a 天井板
3b 円筒状側壁
4 扉
5 開口部
6 排気手段
7 薬剤導入口
8 管
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8