(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023110398
(43)【公開日】2023-08-09
(54)【発明の名称】加工装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
G05B 19/18 20060101AFI20230802BHJP
G05B 19/4155 20060101ALI20230802BHJP
B23Q 17/00 20060101ALI20230802BHJP
【FI】
G05B19/18 W
G05B19/4155 M
B23Q17/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022011816
(22)【出願日】2022-01-28
(71)【出願人】
【識別番号】000233332
【氏名又は名称】ビアメカニクス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】角 博文
(72)【発明者】
【氏名】荒木 裕次郎
(72)【発明者】
【氏名】北島 寿弥
【テーマコード(参考)】
3C029
3C269
【Fターム(参考)】
3C029EE02
3C269AB03
3C269AB05
3C269BB05
3C269CC02
3C269CC17
3C269GG01
3C269MN07
3C269MN14
3C269MN16
3C269MN29
3C269QD01
3C269QD05
(57)【要約】
【課題】ドリル加工装置において、装置の状態から熱的に飽和したかを判断し、過不足なく適切な暖機運転を行うことができるようにする。
【解決手段】被加工物を載置したテーブル4と、ドリル18を保持したスピンドル15との相対位置を調整するためのボールねじに接続したサーボモータのトルク値を、トルク検出部35が検出し、検出したトルク値を用いて暖気完了判断部36が装置の熱的飽和状態を判断し、加工前に開始した暖機運転を終了させて、実加工を開始する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工具を保持したスピンドルと、ワークを載置固定したテーブルとを、加工用プログラムに従って、サーボモータで駆動するボールねじを回転することで相対移動させて加工する加工装置であって、加工用プログラムに基づく前記ワークの加工の前に、暖機運転を開始する加工装置において、
前記サーボモータのトルク値を検出するトルク検出部と、
前記トルク検出部により検出されるトルク値を用いて、前記暖機運転の完了を判断する暖機完了判断部と、を備える
ことを特徴とする加工装置。
【請求項2】
前記スピンドルがサーボモータにより回転するものであり、
前記暖機完了判断部が、前記トルク検出部により検出される全てのサーボモータのトルク値が閾値以下となったときに、前記暖機運転が完了したと判断する
ことを特徴とする請求項1に記載の加工装置。
【請求項3】
前記スピンドルの温度を測定する温度センサを有し、
前記暖機完了判断部が、前記トルク検出部により検出される全てのサーボモータのトルク値が閾値以下となり、かつ、前記温度センサにより検出される温度が閾値以上となったときに、前記暖機運転が完了したと判断する
ことを特徴とする請求項1に記載の加工装置。
【請求項4】
前記暖機完了判断部が、暖機運転が完了したと判断したときに、暖機運転を終了し前記加工用プログラムに基づく加工を開始する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の加工装置。
【請求項5】
工具を保持したスピンドルと、ワークを載置固定したテーブルとを、加工用プログラムに従って、サーボモータで駆動するボールねじを回転することで相対移動させて加工する加工装置であって、加工用プログラムに基づく加工の前に暖機運転を開始する加工装置、に対する制御方法において、
前記サーボモータのトルク値を検出するトルク検出ステップと、
前記トルク検出ステップにより検出されるトルク値を用いて、前記暖機運転の完了を判断する暖機完了判断ステップと、を含む
ことを特徴とする制御用法
【請求項6】
前記スピンドルが、サーボモータにより回転するものであり、
前記暖機完了判断ステップにおいて、前記トルク検出ステップで検出される全てのサーボモータのトルク値が閾値以下となったときに、前記暖機運転が完了したと判断する
ことを特徴とする請求項5に記載の制御方法。
【請求項7】
前記スピンドルの温度を測定する温度測定ステップを含み、
前記暖機完了判断ステップにおいて、前記トルク検出ステップで検出される全てのサーボモータのトルク値が閾値以下となり、かつ、前記温度測定ステップで検出される温度が閾値以上となったときに、前記暖機運転が完了したと判断する
ことを特徴とする請求項5に記載の制御方法。
【請求項8】
前記暖機完了判断ステップにおいて、暖機運転が完了したと判断したときに、暖機運転を終了し、前記加工用プログラムに基づく加工を開始する
ことを特徴とする請求項5~7のいずれかに記載の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークを載置するテーブルと、ドリルなどの工具を保持したスピンドルとを相対的に移動させ、前記工具により前記ワークを加工する加工装置に関し、特に装置起動後の自動暖機運転の技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
加工装置は、プログラムに従い、ワークを載置したテーブルをX方向に移動するとともに、ドリルなどの工具を保持したスピンドルをY方向に移動して、工具を相対的に位置決めした後、スピンドルをZ方向に下降させ、工具を回転させて穴あけ等の加工を行う。ここで、テーブル及びスピンドルは、これらに取り付けたナットなどにボールねじを係合し、ボールねじをサーボモータで回転駆動して移動させているが、ボールねじとナットや軸受などが摺動する部位における摩擦熱や、モータ自体の回転熱などにより、装置の各部位の温度が上昇し、これらが熱変形することで機械位置精度にずれが生じることが知られている。
【0003】
このずれは、装置の各部位が熱的に飽和すると安定するため、従来、装置の起動後所定の時間暖機運転を行い、各部位を熱的に飽和させて、位置精度のずれを安定させてから加工を開始していた。ここで、装置停止後の温度の低下量が装置の停止時間に依存し、起動後の温度上昇率が運転時間に依存すると考えられていることから、例えば特許文献1に開示されるように、装置の停止時間を計測し、停止時間に基づいて所定の時間だけ自動で暖機運転を行う技術が知られている。また、実際に装置の移動機構等の発熱源近傍にセンサを設けて温度を測定し、各部位が熱的に飽和した状態の温度に達するまで自動で暖機運転を行う技術も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、装置停止時間に基づく時間だけ暖機運転を行う場合、装置起動後の温度上昇率は、装置の経年変化や、汚れの付着などによっても変わるため、必ずしも適切な暖機運転を行うことができない場合があった。かかる場合、暖機運転が不足すると加工精度が安定せず、製品の歩留まりが低下するという問題が生じる。また暖機運転が過剰だと、精度よく加工できるにも関わらず加工しない時間が生じ、生産効率が落ちるという問題があった。
【0006】
また、発熱源近傍の各部位の温度を測定して暖機運転を終了させる場合、加工装置として本来的には不要な温度センサを追加して設ける必要があり、装置の構成が複雑となり、さらにコストが高くなるという問題もあった。
【0007】
そこで本発明は、暖機運転開始後、暖機運転が不要となるタイミングを、温度センサ以外の方法で加工装置の状態に基づいて検知して、暖機運転を過不足なく終了させ、速やかに加工を行うことができる加工装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
ところで、本発明者は、サーボモータのトルク値が、加工装置の温度が低い状態(熱的に飽和していない状態)では大きく、温度が高くなるに従って小さくなっていき、熱的に飽和した状態で一定となることを見出した。サーボモータに接続されたボールねじとナットや軸受が摺動接触する部位や、サーボモータ自体に塗布されたグリスが、温度が低いと粘度が固く、温度が高くなるに従って柔らかくなることにより、サーボモータにかかる負荷が変動するためと思われる。つまり、グリスが固い状態では、グリス自体がサーボモータを回転する際の抵抗となり、各サーボモータのトルク値が大きくなるが、グリスが柔らかくなるに従って抵抗も少なくなり、各サーボモータのトルク値も小さくなることによるものと考えられる。
【0009】
本発明は、上記知見に基づき、上記課題を解決するために、工具を保持したスピンドルと、ワークを載置固定したテーブルとを、加工用プログラムに従って、サーボモータで駆動するボールねじを回転することで相対移動させて加工する加工装置であって、加工用プログラムに基づく前記ワークの加工の前に、暖機運転を開始する加工装置において、前記サーボモータのトルク値を検出するトルク検出部と、前記トルク検出部により検出されるトルク値を用いて、前記暖機運転の完了を判断する暖機完了判断部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、加工装置が熱的に飽和したことを、加工装置の実際の状態に基づいて判断することができ、装置の複雑化を軽減しながら、過不足なく暖機運転を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態である、ドリル加工装置の構成図である。
【
図2】本発明の一実施形態である、ドリル加工装置の動作を説明するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の代表的な実施例を説明する。なお、各図において、各構成要素は、主に本実施例を説明するために必要と考えられるものを示してあり、加工装置として必要な全てを示しているわけではない。
【0013】
図1は本発明の実施例となるドリル加工装置の構成図である。
図1を用いて、本発明の実施例であるドリル加工装置20の構成を説明する。ベッド1の両側には門型のコラム2が固定され、ベッド1の上面には、ワーク3が載置固定されるテーブル4が、一対のガイド5に沿ってベッド1の奥行き方向(図の奥行方向・X軸方向)に往復移動可能に設けられている。テーブル4の下面には図示を省略するボールねじと係合するナットが固定され、該ボールねじをサーボモータ6(以下、「X軸駆動用サーボモータ」ともいう)で回転駆動することにより、テーブル4がX軸方向に移動する。
【0014】
コラム2の水平部の前面には、テーブル4の表面に対して平行に一対のガイド7が設けられ、このガイド7にスライダ8が移動可能に支持されている。スライダ8の背面側には、ボールねじ9と係合する図示を省略するナットが固定されている。ボールねじ9をサーボモータ10(以下、「Y軸駆動用サーボモータ」ともいう)で回転駆動することにより、スライダ8がガイド7に沿って水平方向(図の左右方向・Y軸方向)に移動する。スライダ8の前面には一対のガイド11が垂直方向(図の上下方向・Z軸方向)に設けられ、ベース12がガイド11に沿って移動可能に支持されている。ベース12の背面側には、ボールねじ13と係合する図示を省略するナットが固定され、ボールねじ13をサーボモータ14(以下、「Z軸駆動用サーボモータ」ともいう)で回転駆動することにより、ベース12は、Z軸方向に移動する。
【0015】
ベース12にはスピンドル15を支持するサドル16が固定されている。スピンドル15の下端にはコレットチャック17が取り付けられ、ワーク3と対向した位置で、工具であるドリル18がコレットチャック17に着脱可能に保持されている。スピンドル15の内部において、図示を省略するサーボモータ(以下、「主軸駆動用サーボモータ」ともいう)が回転することにより、ドリル18が回転する。なお、各サーボモータには、それぞれの回転角度、回転速度等を検出するエンコーダが備えられている。
【0016】
全体制御装置30は、ドリル加工装置20の各部を制御し、X軸駆動用サーボモータ制御部31、Y軸駆動用サーボモータ制御部32、Z軸駆動用サーボモータ制御部33、主軸駆動用サーボモータ制御部34、トルク検出部35、暖機完了判断部36を備える。
【0017】
X軸駆動用サーボモータ制御部31、Y軸駆動用サーボモータ制御部32、Z軸駆動用サーボモータ制御部33及び主軸駆動用サーボモータ制御部34は、図示を省略するそれぞれのサーボアンプ及びそれぞれのサーボモータと接続されており、各サーボモータを駆動制御する。
【0018】
全体制御装置30は、プログラムの内容に従い位置指令を生成し、各サーボモータ制御部に出力する。各サーボモータ制御部は、入力された位置指令とサーボモータに備えられたエンコーダから送られる位置フィードバック等に基づき、トルク指令を生成して、それぞれのサーボアンプに出力する。各サーボアンプは、トルク指令に基づき電流指令を生成し、これに従った電流を供給してそれぞれのサーボモータを回転駆動する。このようにドリルやボールねじをプログラムに従って回転制御し、加工を行う。なお、上記サーボモータの駆動制御方法は、従来一般的に知られている方法と同様である。
【0019】
トルク検出部35は、各サーボモータ制御部から各サーボアンプへ出力されるトルク指令を、トルク値として定められたサンプリング間隔毎に検出する。
【0020】
暖気完了判断部36は、トルク検出部35が検出する、各サーボモータのトルク値が、予め記憶したそれぞれの閾値以下か否かを判断し、全てのサーボモータのトルク値がそれぞれの閾値以下となった場合に、装置が熱的に飽和し、暖機が完了したと判断する。なお、閾値となるトルク値は、各サーボモータにより異なるので、装置使用の前に予めそれぞれ求めておく。
【0021】
なお、全体制御装置30は図示を省略するCPU及びメモリを備え、CPUは、制御部と演算部を含み、制御部が命令の解釈とプログラムの制御の流れを制御し、演算部が演算を実行する。また、プログラムは図示しないメモリに格納され、実行すべき命令(ある数値又は数値の並び)を前記プログラムの置かれたメモリから取り出し、前記プログラムを実行する。更に、全体制御装置30はここで説明したもの以外にも制御機能を有し、図示されていないブロックにも接続されている。また各構成要素の一部は全体制御装置30と別個に設けられていてもよい。
【0022】
次に、本発明を用いたドリル加工装置20の使用方法・動作を説明する。ドリル加工装置20の使用に先立ち、まず使用するための準備として、ドリル加工装置20が熱的に飽和した状態の各サーボモータのトルク値を得るために試験的な暖機運転を行う。各サーボモータのトルク値は暖機運転開始後低下していき、やがて低下が止まり一定の値となるが、この値を閾値として全体制御装置30の図示を省略する記憶部に保存する。試験的な暖機運転では、ワークを実際には加工しないため、加工用プログラムではなく、予め作成し全体制御装置30へ記憶させてある、暖機運転用プログラムを用いる。
【0023】
図2は、本発明の一実施形態である、ドリル加工装置20の動作の一例を説明するフローチャートである。試験的な暖機運転が行われ、各サーボモータのトルク閾値が全体制御装置30に記憶され、使用準備が完了したドリル加工装置20の動作を、
図2に示したフローチャートに従って説明する。
【0024】
まず、オペレータは、予め作成した加工用プログラムを、全体制御装置30の図示を省略する記憶部へ保存する(ステップ1)。次にワーク3をテーブル4へ載置固定する(ステップ2)。その後、全体制御装置30へ、図示を省略する入力装置を通じて加工開始を指示する(ステップ3)。全体制御装置30は、加工開始指示を受けると、記憶部に予め保存している暖機運転用プログラムを読出し、これに従って各サーボモータを駆動し、暖機運転を開始する(ステップ4)。暖機運転中、トルク検出部35は、所定のサンプリング間隔毎に各サーボモータのトルク値を検出し、暖気完了判断部36へ送信する(ステップ5)。暖機完了判断部36は、受信した各サーボモータのトルク値が、それぞれの閾値以下か否かを判断する(ステップ6)。全てのサーボモータのトルク値がそれぞれの閾値以下の場合(ステップ6でYES)、全体制御装置30は暖機運転用プログラムによる制御を終了し、ステップ1で記憶した加工用プログラムを読出し、このプログラムに従って被加工物を加工するよう各サーボモータを駆動制御する(ステップ7)。なお、いずれかのサーボモータのトルク値が閾値を上回っている場合(ステップ6でNO)には、ステップ5に戻り、トルク検出部35が、所定のサンプリング間隔毎に各サーボモータのトルク値を検出し続けながら、暖機運転を継続する。
【0025】
なお、暖機完了判断部36が暖機運転完了(加工装置60が熱的に飽和した)と判断したとき(
図2のステップ6でYESの場合)に、図示を省略する出力装置を通じて、オペレータへ告知(例えばランプ点灯やブザー発音)できるようにしてもよい。暖機運転にかかる時間は装置の状態により異なるが数時間かかる場合もあるので、暖機運転が完了し実加工を開始したことをオペレータに告知できるようにすれば、オペレータは、暖機運転が完了するまでの間に別の作業を行うことができる。
【0026】
本実施例においては、X軸、Y軸、Z軸及び主軸の全ての駆動をサーボモータで行う構成として説明したが、本発明はこれに限らず、一部の駆動をサーボモータ以外で行う構成としてもよい。かかる場合、サーボモータが用いられている部位についてはトルクで熱的飽和状況を判断し、サーボモータ以外により駆動される部位については、従来通り温度センサを設けて、熱的飽和状況を判断するようにすればよい。この場合、サーボモータ以外で駆動する部位の熱的飽和状況を判断するため、飽和した状態の温度を閾値として予め記憶しておくようにする。そして、暖気完了判断部は、温度センサから検出される温度が閾値以上となり、かつ、各サーボモータから検出される全てのトルクが閾値以下となった場合に、熱的に飽和したと判断するようにすればよい。このように、サーボモータ以外の駆動部に温度センサを用いたとしても、サーボモータにより駆動される軸については温度センサを設けることなく判断できるので、装置構成の複雑化を軽減でき、コストも抑えることができる。
【0027】
また、本実施例では、装置起動後に暖機運転を行うものとしたが、装置起動後、実加工を行わない待機状態のまま一定の時間が経過した後に実加工を開始する際にも、暖機運転を行うものとしてもよい。
【0028】
更に、本実施例において、工具としてドリルを用いる加工装置で説明したが、これに限らず、例えばエンドミル等を用いる加工装置であってもよい。
【0029】
また、装置を使用し続けると、経年劣化や汚れの付着により、熱的に飽和した状態における各閾値が変わりうるので、装置の使用時間が所定の時間経過する毎や、起動回数が所定の回数を超える毎に、各閾値を更新するようにしてもよい。
【0030】
さらに、加工用プログラムによる実加工が終了する度に、各閾値を更新してもよい。このようにすれば、加工装置起動のたびに、直前の装置の状況を反映したトルク閾値に基づいて暖気完了を判断することができ、暖機運転時間のより一層の適切化を図ることができる。
【0031】
以上のように、本発明によれば、加工装置を構成するサーボモータのトルク値に基づいて、装置が熱的に飽和したことを検知し暖気運転を終了させることができる。つまり、温度センサ等の加工装置に本来的には不要な機構ではなく、加工装置が本来的に必要とするサーボモータの制御部により検出することができるトルク値を用いて、加工装置が熱的に飽和した否かを判断できるので、装置の複雑化を回避、軽減でき、さらにコストを削減することができる。
【符号の説明】
【0032】
3: ワーク
9、13: ボールねじ
6、10、14: サーボモータ
15: スピンドル
18: ドリル
20: ドリル加工装置
30: 全体制御装置
31: X軸駆動用サーボモータ制御部
32: Y軸駆動用サーボモータ制御部
33: Z軸駆動用サーボモータ制御部
34: 主軸駆動用サーボモータ制御部
35: トルク検出部
36: 暖機完了判断部