(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023011046
(43)【公開日】2023-01-20
(54)【発明の名称】記録紙カセット
(51)【国際特許分類】
B65H 1/26 20060101AFI20230113BHJP
【FI】
B65H1/26 310S
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022189119
(22)【出願日】2022-11-28
(62)【分割の表示】P 2021182000の分割
【原出願日】2017-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】501398606
【氏名又は名称】富士通コンポーネント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】小口 達也
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 寿美男
(72)【発明者】
【氏名】森 幸博
(57)【要約】
【課題】携帯型のプリンタに取り付ける記録紙カセットにおいて、小型で持ち運びやすい記録紙カセットを提供する。
【解決手段】プリンタに接続される記録紙カセットであって、内部に記録紙を収納する収納ケースと、前記収納ケースを覆う外カバーと、前記外カバーと前記収納ケースとの間に設けられた上蓋に取り付けられている、前記記録紙カセットを前記プリンタに接続するための接続部と、を有し、前記収納ケースには、付勢バネが設けられており、前記収納ケースの外面に載置された前記記録紙は、前記付勢バネの付勢力により給紙ローラの側に押され、前記プリンタに前記記録紙が給紙されることを特徴とする。
【選択図】
図55
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリンタに接続される記録紙カセットであって、
内部に記録紙を収納する収納ケースと、
前記収納ケースを覆う外カバーと、
前記外カバーと前記収納ケースとの間に設けられた上蓋に取り付けられている、前記記録紙カセットを前記プリンタに接続するための接続部と、
を有し、
前記収納ケースには、付勢バネが設けられており、
前記収納ケースの外面に載置された前記記録紙は、前記付勢バネの付勢力により給紙ローラの側に押され、前記プリンタに前記記録紙が給紙されることを特徴とする記録紙カセット。
【請求項2】
前記収納ケースは、中蓋部とケース部とを有し、
前記接続部が設けられている側とは反対側を軸に、前記上蓋に対し前記中蓋部及び前記ケース部が回動するものであることを特徴とする請求項1に記載の記録紙カセット。
【請求項3】
前記収納ケースには、前記記録紙が取り出される開口部と、前記記録紙内の記録紙が露出する取り出し窓とが設けられており、
前記収納ケースの内側には、前記収納ケースに収納されている前記記録紙を押す付勢力を有する記録紙取り出しバネを有し、
前記取り出し窓より露出している記録紙を前記開口部の側に動かすことにより、前記記録紙を前記収納ケースから抜き取ることができることを特徴とする請求項1または2に記載の記録紙カセット。
【請求項4】
前記接続部は前記上蓋に収納され、
前記接続部は、前記外カバーを前記上蓋に対しスライドさせることにより露出し、
前記接続部を前記プリンタと接続した後に前記外カバーを前記上蓋の所定位置に戻すことにより、前記外カバーで前記接続部が支持されることを特徴とする請求項1に記載の記録紙カセット。
【請求項5】
前記接続部は前記外カバーをスライドすることにより出現し、前記接続部を回動した後、前記外カバーを戻すことにより支持され、前記プリンタとの接続を可能とし、収納時には回動し、前記収納ケースに収めた後、前記外カバーを閉じることで、可搬容易性を実現することを特徴とする請求項1に記載の記録紙カセット。
【請求項6】
前記接続部が前記プリンタに接続された状態で用紙走行に対し、側面ガイドとなる
ことを特徴とする請求項5に記載の記録紙カセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録紙カセットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の携帯型プリンタは箱形に形成されており比較的大きく、バッグ等に入れられて持ち運ばれていたが、携帯型プリンタは小型で軽く、持ち運びやすいものが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-159427号公報
【特許文献2】特開2004-345819号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、携帯型プリンタで単票の記録紙に印刷をする際、記録紙を収納するケースやプリンタに記録紙を供給するためのカットシートフィーダが必要となる場合がある。このため、携帯型プリンタを小型で軽く持ち運びやすくするには、これに対応して、ケースやカットシートフィーダも持ち運びやすくすることが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本実施の形態の一観点によれば、プリンタに接続される記録紙カセットであって、内部に記録紙を収納する収納ケースと、前記収納ケースを覆う外カバーと、前記外カバーと前記収納ケースとの間に設けられた上蓋に取り付けられている、前記記録紙カセットを前記プリンタに接続するための接続部と、を有し、前記収納ケースには、付勢バネが設けられており、前記収納ケースの外面に載置された前記記録紙は、前記付勢バネの付勢力により給紙ローラの側に押され、前記プリンタに前記記録紙が給紙されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
開示の記録紙カセットは、記録紙を収納するケースとプリンタに記録紙を供給するカットシートフィーダとの機能を一体化した構造にすることにより、携帯型プリンタに取り付けることができ、小型で持ち運びやすい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図3】第1の実施の形態の記録紙カセットの上面側の斜視図
【
図4】第1の実施の形態の記録紙カセットの底面側の斜視図
【
図8】第1の実施の形態の記録紙カセットの断面の拡大図
【
図9】第1の実施の形態の収納ケースの構造の説明図(1)
【
図10】第1の実施の形態の収納ケースの構造の説明図(2)
【
図11】第1の実施の形態の収納ケースの構造の説明図(3)
【
図12】第1の実施の形態の収納ケースの構造の説明図(4)
【
図13】第1の実施の形態の記録紙カセットの記録紙の補充方法の説明図
【
図14】第1の実施の形態の記録紙カセットのプリンタとの接続の説明図(1)
【
図15】第1の実施の形態の記録紙カセットのプリンタとの接続の説明図(2)
【
図16】第1の実施の形態の記録紙カセットのプリンタとの接続の説明図(3)
【
図17】第1の実施の形態の記録紙カセットのプリンタとの接続の説明図(4)
【
図18】第1の実施の形態の記録紙カセットのプリンタとの接続の説明図(5)
【
図19】第1の実施の形態の記録紙カセットのプリンタとの接続の説明図(6)
【
図20】第1の実施の形態の記録紙カセットのプリンタとの接続の説明図(7)
【
図21】第1の実施の形態の記録紙カセットを用いた印刷の説明図
【
図22】第1の実施の形態の記録紙カセットの記録紙の設置の説明図(1)
【
図23】第1の実施の形態の記録紙カセットの記録紙の設置の説明図(2)
【
図24】第1の実施の形態の記録紙カセットの記録紙の設置の説明図(3)
【
図25】第1の実施の形態の記録紙カセットの記録紙の設置の説明図(4)
【
図26】第2の実施の形態の記録紙カセットの斜視図(1)
【
図27】第2の実施の形態の記録紙カセットの斜視図(2)
【
図28】第2の実施の形態の記録紙カセットの正面図
【
図29】第2の実施の形態の記録紙カセットの背面図
【
図30】第2の実施の形態の記録紙カセットの側面図
【
図31】第2の実施の形態の記録紙カセットの断面図
【
図32】第2の実施の形態の記録紙カセットの構造の説明図(1)
【
図33】第2の実施の形態の記録紙カセットの構造の説明図(2)
【
図34】第2の実施の形態の記録紙カセットの構造の説明図(3)
【
図35】第2の実施の形態の記録紙カセットの構造の説明図(4)
【
図36】第2の実施の形態の記録紙カセットの記録紙の補充方法の説明図(1)
【
図37】第2の実施の形態の記録紙カセットの記録紙の補充方法の説明図(2)
【
図38】第2の実施の形態の記録紙カセットの記録紙の補充方法の説明図(3)
【
図39】第2の実施の形態の記録紙カセットのプリンタとの接続の説明図(1)
【
図40】第2の実施の形態の記録紙カセットのプリンタとの接続の説明図(2)
【
図41】第2の実施の形態の記録紙カセットのプリンタとの接続の説明図(3)
【
図42】第2の実施の形態の記録紙カセットのプリンタとの接続の説明図(4)
【
図43】第2の実施の形態の記録紙カセットの記録紙の設置の説明図(1)
【
図44】第2の実施の形態の記録紙カセットの記録紙の設置の説明図(2)
【
図45】第2の実施の形態の記録紙カセットの記録紙の設置の説明図(3)
【
図46】第2の実施の形態の記録紙カセットの記録紙の設置の説明図(4)
【
図47】第2の実施の形態の記録紙カセットの記録紙の設置の説明図(5)
【
図48】第2の実施の形態の記録紙カセットの記録紙の設置の説明図(6)
【
図49】携帯情報端末に取り付けられた記録紙カセットの斜視図(1)
【
図50】携帯情報端末に取り付けられた記録紙カセットの斜視図(2)
【
図51】第3の実施の形態の記録紙カセットの斜視図
【
図52】第3の実施の形態の記録紙カセットの上面図
【
図53】第3の実施の形態の記録紙カセットの正面図
【
図54】第3の実施の形態の記録紙カセットの側面図
【
図55】第3の実施の形態の記録紙カセットの構造の説明図
【
図56】第3の実施の形態の記録紙カセットの記録紙の補充方法の説明図
【
図57】第3の実施の形態の記録紙カセットのスライド部の説明図(1)
【
図58】第3の実施の形態の記録紙カセットのスライド部の説明図(2)
【
図59】第3の実施の形態の記録紙カセットの記録紙の設置の説明図(1)
【
図60】第3の実施の形態の記録紙カセットの記録紙の設置の説明図(2)
【
図61】第3の実施の形態の記録紙カセットの記録紙の設置の説明図(3)
【
図62】第3の実施の形態の記録紙カセットの記録紙の設置の説明図(4)
【
図63】第3の実施の形態の記録紙カセットのプリンタとの接続の説明図(1)
【
図64】第3の実施の形態の記録紙カセットのプリンタとの接続の説明図(2)
【
図65】第3の実施の形態の記録紙カセットのプリンタとの接続の説明図(3)
【
図66】第3の実施の形態の記録紙カセットのプリンタとの接続の説明図(4)
【
図67】第3の実施の形態の記録紙カセットのプリンタとの接続の説明図(5)
【
図68】第3の実施の形態の記録紙カセットのプリンタとの接続の説明図(6)
【
図69】携帯情報端末に取り付けられた記録紙カセットの斜視図
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明を実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については同一の符号を付して説明を省略する。本願において、X1-X2方向、Y1-Y2方向、Z1-Z2方向を相互に直交する方向とする。また、X1-X2方向及びY1-Y2方向を含む面をXY面と記載し、Y1-Y2方向及びZ1-Z2方向を含む面をYZ面と記載し、Z1-Z2方向及びX1-X2方向を含む面をZX面と記載する。
【0009】
(プリンタ)
最初に、本実施の形態による記録紙カセットが取り付けられる携帯型のプリンタ10について説明する。プリンタ10は円柱状のペン型に形成されており、ペン型プリンタとも呼ばれる。プリンタ10について
図1及び
図2に基づき説明する。
図1はプリンタ10の斜視図であり、
図2はプリンタ10の断面図である。プリンタ10は、プリンタ機能と無線による通信機能とを有しているIoT(Internet of Things)デバイスである。
【0010】
プリンタ10は、サーマルヘッド等の印刷ヘッド11、プラテンローラ12、給紙ローラ13、記録紙ガイド14、加圧バネ、制御基板16、内蓋50、外蓋60を有している。印刷ヘッド11は加圧バネによりプラテンローラ12に押されている。記録紙は、給紙ローラ13が設けられている側から記録紙ガイド14に沿ってプリンタ10に入り、印刷ヘッド11とプラテンローラ12との間で挟まれた状態で、プラテンローラ12により搬送されながら印刷されて排紙される。制御基板16には、プリンタ10の制御を行う電子回路や電子部品が搭載されている。
【0011】
内蓋50及び外蓋60は円筒状であり、外蓋60の内側に内蓋50が入るように形成されている。内蓋50にはその母線に沿って開口している給紙口51及び排紙口52が設けられており、外蓋60にはその母線に沿って開口している給紙口61及び排紙口62が設けられている。外蓋60は内蓋50に対し回転可能である。
【0012】
プリンタ10により印刷を行う際には、内蓋50の給紙口51と外蓋60の給紙口61の位置が一致して開いており、内蓋50の排紙口52と外蓋60の排紙口62の位置が一致して開いている。このように開いている給紙口51及び給紙口61より記録紙がプリンタ10に入り、排紙口52及び排紙口62より排紙される。プリンタ10には、給紙口51、61が開放している状態で記録紙カセット100を給紙口61に接続できる。
【0013】
プリンタ10で印刷を行う際には、印刷データが不図示の携帯情報端末よりプリンタ10にBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)等の無線通信により送信される。このため、プリンタ10の内部には無線通信を行うためのアンテナが内蔵されている。
【0014】
プリンタ10には、充電池であるリチウムイオン電池が入れられた電源80が設けられており、リチウムイオン電池より供給された電力により、プリンタ10を駆動することができる。プリンタ10には、充電池に充電するための不図示のコネクタが内蔵されている。
【0015】
プリンタ10は、直径が約18mm、長さは約165mm~170mmと小型であり、ストレスを伴うことなく持ち運びができる。プリンタ10にはフック90が設けられており、ペンと同様に胸のポケット等にさした状態で持ち運ぶことが可能である。
【0016】
(記録紙カセットの構造)
次に、第1の実施の形態による記録紙カセット100について説明する。本実施の形態による記録紙カセット100は、単票の記録紙を収納する記録紙ケースと、プリンタ10に記録紙を供給するカットシートフィーダとの機能を一体化させたものである。
図3は本実施の形態による記録紙カセット100の上面斜視図であり、
図4は底面斜視図であり、
図5は上面図であり、
図6は正面図であり、
図7は断面図であり、
図8は断面の要部拡大図である。
【0017】
記録紙カセット100は外観が略直方体であり、外カバー110と収納ケース120とを有している。外カバー110はY2側が開口しており、外カバー110の開口部分より、収納ケース120が内部に入れられている。外カバー110の上面110aのX1側の端及びX2側の端のY2側には、Y1-Y2方向に沿った溝111が設けられている。また、外カバー110の底面110bには、記録紙を補充するための補充窓112が形成されている。
【0018】
次に、本実施の形態による収納ケース120について説明する。
図9は収納ケース120の上面斜視図であり、
図10は収納ケース120の裏面側を取り除いた状態を示す。
図11及び
図12は裏面斜視図である。
図11は記録紙101が収納されていない状態の収納ケース120を示し、
図12は記録紙101が収納されている状態の収納ケース120を示す。
【0019】
収納ケース120は、外カバー110の内側に入る、略直方体の箱状のものである。収納ケース120の上面120aには記録紙を付勢する付勢バネ131が取り付けられており、X1側、X2側の各々の端には接続支持部140が設けられている。付勢バネ131は板バネであり、収納ケース120が外カバー110に入れられている状態でZ1方向に付勢力が働く。付勢バネ131は、後述するように、外カバー110上に載置された記録紙101をプリンタ10の側に持ち上げ、プリンタ10の内部に入りやすくするために設けられている。接続支持部140は、Y1-Y2方向を軸に回動可能に収納ケース120に取り付けられている。接続支持部140は板状に形成されており、Y2側の端には、給紙ローラ13のシャフトと接続される爪141が設けられている。
【0020】
収納ケース120の内側には、例えば、A8の単票の記録紙101が入る空間が形成されている。この空間はX1-X2方向が短手方向、Y1-Y2が長手方向となっている。収納ケース120の底面120bのY1側には、収納ケース120に記録紙101を補充するための補充窓121が設けられている。また、収納ケース120のY2側には、記録紙を取り出すための開口122と、開口122より記録紙101を抜き取るために指等を入れることのできる取り出し窓123が設けられている。
【0021】
図10に示すように、収納ケース120の内面120cには、記録紙取り出し用のバネ132が取り付けられている。バネ132は、収納ケース120内の記録紙101に接し、記録紙101を取り出し窓123側に押す付勢力が働く。
図12に示す取り出し窓123に入れた指等を収納ケース120内の記録紙101に接触させた状態でY2方向に動かすことにより、一番上の記録紙101を開口122より1枚抜き取ることができる。
【0022】
記録紙101を収納ケース120に入れる際には、
図4に示される状態より外カバー110を収納ケース120に対しY1方向にスライドさせ、
図13に示されるように外カバー110の補充窓112の位置と収納ケース120の補充窓121の位置を一致させ、補充窓112及び補充窓121より記録紙101を収納ケース120に入れる。補充窓112及び補充窓121のX1-X2方向の幅は、記録紙101の短手方向の幅よりも若干広く形成されている。収納ケース120に記録紙101を入れた後は、
図13に示される状態より外カバー110をY2方向にスライドさせ、
図12に示される状態にする。
【0023】
(プリンタへの接続)
次に、本実施の形態による記録紙カセット100のプリンタ10への接続について説明する。本実施の形態による記録紙カセット100をプリンタ10に接続する際には、最初に、収納ケース120に取り付けられている接続支持部140をZ1方向に向けて立てる。具体的には、
図3に示される状態より外カバー110を収納ケース120に対しY1方向にスライドさせることにより
図14に示される状態となり、更に外カバー110をスライドさせることにより接続支持部140が露出し、
図15に示されるように接続支持部140を立てることができる。
【0024】
接続支持部140の面は、外カバー110に収納されている状態ではXY面と平行となっているが、外カバー110をスライドさせて露出させることにより、Y1-Y2方向を軸に回動可能な状態となる。この状態で接続支持部140を回動させてZ1方向に向けて立てYZ面と平行な状態にすることができる。収納ケース120には、外カバー110内に収納ケース120が入れられた状態で接続支持部140を収納できるように、接続支持部140の形状に対応した収納用の凹部124が設けられている。
【0025】
図15に示されるように接続支持部140を立てた後、収納ケース120に対して外カバー110をY2方向にスライドさせる。これにより、
図16に示されるように、板状の接続支持部140の各々は、外カバー110の溝111に入り込み、溝111により接続支持部140が支持され接続支持部140が立った状態が保たれる。
図16の状態から更に収納ケース120に対して外カバー110をY2方向にスライドさせることにより、
図17に示される状態となる。
【0026】
本実施の形態では、爪141が設けられている接続支持部140を立てた状態で、
図18~
図20に示されるように記録紙カセット100をプリンタ10に接続する。具体的には、外カバー110を収納ケース120に対しY1方向に少し動かし、付勢バネ131の一部を露出させた状態で、爪141を給紙ローラ13のシャフトに引っ掛けることにより、記録紙カセット100をプリンタ10に接続する。この状態では、付勢バネ131の付勢力により、載置された記録紙101を上方向に持ち上げられる。
図18はプリンタ10に接続されている状態の記録紙カセット100の上面斜視図、
図19は底面斜視図、
図20は断面図である。
【0027】
(プリンタへの給紙)
次に、プリンタ10により記録紙に印刷を行うための、記録紙カセット100を用いたプリンタ10への記録紙の給紙について説明する。記録紙は記録紙カセット100がプリンタ10に接続されている状態で給紙される。
図19に示されるように、記録紙カセット100がプリンタ10に接続されている状態で取り出し窓123に指を入れて、記録紙101を指でY2方向に動かすことにより、
図22に示されるように図示一番上の記録紙101を矢印A方向、即ちY2方向に動かして、収納ケース120より記録紙101を1枚抜き取る。尚、
図19に示される状態においては、収納ケース120の補充窓121は、外カバー110の補充窓112が設けられていない領域で塞がれている。
【0028】
次に、
図23に示されるように、外カバー110の上面110aに抜き取った記録紙101を載置し、矢印Bに示すようにプリンタ10側に記録紙101を動かしてプリンタ10に差し込む。次に、
図24に示されるように、外カバー110を矢印C方向、即ちY1方向に少しスライドさせる。これにより、
図25に示すように、収納ケース120の上面120aに設けられている付勢バネ131が外カバー110から露出し、付勢バネ131の付勢力により記録紙101がプリンタ10側に持ち上げられて給紙ローラに接触する。これにより、記録紙101が給紙されやすい状態となる。
図25は、付勢バネ131が露出した状態の、プリンタ10から取り外されている記録紙カセット100を示す。尚、接続支持部140は、記録紙101をガイドする記録紙ガイドとしての機能も有している。
【0029】
外カバー110をY1方向にスライドさせて付勢バネ131を露出させ、上面110aに載置されている記録紙101のY2側端部を上に持ち上げることにより、
図21に示されるように、記録紙101を給紙ローラ13に確実に接触させることができる。一方、
図23の状態では外カバー110が閉じており、付勢バネ131が露出していないので、上面110a上の記録紙101には付勢バネ131の付勢力が与えられず、矢印B方向への記録紙101の差し込みに支障は生じない。
【0030】
尚、給紙時には記録紙101の先端は
図25に示す状態よりもY2側に位置するが、付勢バネ131などの説明の便宜上、
図25では記録紙101の先端は若干Y1側に位置している。
【0031】
図24に示すように外カバー110の上面110aに記録紙101が載置された状態で印刷が開始されると、外カバー110の上面110aに載置されている記録紙101が給紙ローラ13によってプリンタ10内部に取り込まれる。その後、プリンタ10に設けられたセンサが記録紙101の先端を検出すると、記録紙101が吸入されたと判断され、記録紙101がプリンタ10の内部に供給され印刷がなされる。
【0032】
本実施の形態による記録紙カセット100は、記録紙101を収納するケースとしての機能とカットシートフィーダとしての機能とを有しており、これらの機能が一体化されているため、各々の機構を別々に設けた場合と比べて記録紙カセットを小型で軽量にすることができ、また、持ち運びもしやすい。
【0033】
〔第2の実施の形態〕
(記録紙カセットの構造)
次に、第2の実施の形態による記録紙カセット200について説明する。記録紙カセット200も、単票を収納する記録紙ケースとプリンタ10に単票を供給するカットシートフィーダとの機能を一体化させたものである。
図26は本実施の形態による記録紙カセット200の上面側の斜視図であり、
図27は底面側の斜視図であり、
図28は正面図であり、
図29は背面図であり、
図30は側面図であり、
図31は断面図である。
図32は、外カバー210が取り外された記録紙カセット200を示す。尚、
図28に示されるように、第2の突起242は、「H」字状をしており、第2の突起242の幅狭部分が第2の長穴212に入っている。
【0034】
本実施の形態による記録紙カセット200は外観が略直方体であり、外カバー210、収納ケース220、蓋240を有している。外カバー210はZ1側に設けられた天板210aと、天板210aのX1側及びX2側に設けられた側板210bとを有している。各々の側板210bには、Y1側に第1の長穴211が設けられており、Y2側に第2の長穴212が設けられている。第1の長穴211及び第2の長穴212はY1-Y2方向に細長く形成されている。第1の長穴211は閉じられているが、第2の長穴212にはY2側に開口212aが設けられている。
【0035】
収納ケース220は、
図31に示されるようにケース221と、ケース221に取り付けられる中蓋222を有し、略直方体の箱形に形成されている。外カバー210に収納されている状態では、収納ケース220のZ1側の面、X1側の面、X2側の面は、外カバー210に覆われる。ケース221と中蓋222に囲まれた空間には記録紙101が収納される。
【0036】
ケース221のY2側には、プリンタ10に記録紙カセット200を接続するための2つの爪223が設けられており、Y1側には記録紙を供給する際に開く蓋224が設けられている。
【0037】
図33に示すように、ケース221の内側の天面221aにはバネ232が設けられている。バネ232は、収納ケース220に収納されている記録紙101をZ2側に押し、記録紙101を取り出しやすくするために設けられている。ケース221には、2つの爪223がZ1-Z2方向の軸223aを中心に回動可能な状態で取り付けられている。また、蓋224は、X1-X2方向を軸にY1方向に回動可能な状態でケース221に取り付けられている。
【0038】
図34に示すように、中蓋222は板状に形成されており、収納ケース220のZ2側に取り付けられる。中蓋222には、内の記録紙101を取り出すために指が入れられる開口225がY2側に設けられている。
【0039】
収納ケース220のZ2側には開閉可能な蓋240が設けられている。
図35に示されるように、蓋240のX1側面及びX2側面には各々、Y1側にピン状の第1の突起241が設けられており、Y2側には第2の突起242が設けられている。第1の突起241は円柱状に形成されており、第2の突起242は可動操作しやすいように略長方形に形成されている。
図26及び
図30に示されるように、記録紙カセット200と組み合わされた状態では、第1の突起241は第1の長穴211の中に入っており、第1の長穴211内を自由に動くことができ、第2の突起242は第2の長穴212内を動くことができるとともに開口212aより外に出ることができる。
【0040】
図35に示されるように、蓋240の面240a、即ちZ1側の面のY2側に付勢バネ231が設けられている。付勢バネ231は、
図26や
図31に示されるように、蓋240が閉じられた状態でZ1方向に付勢力が働く板バネであり、付勢バネ231の付勢力により、収納ケース220と蓋240との間に入れられた記録紙101をプリンタ10側に押し上げることができる。
【0041】
(記録紙の補充方法)
次に、本実施の形態による収納ケース220への記録紙101の補充について説明する。記録紙カセット200に記録紙101を補充する際には、
図36に示すように外カバー210に対し蓋240をY2方向にスライドさせて、蓋224のZ2側の面を露出させる。この際、外カバー210に対して収納ケース220は動かない。
【0042】
外カバー210に対し蓋240をY2方向にスライドさせる際には、第1の突起241が第1の長穴211内をY2方向に移動し、第2の突起242は第2の長穴212内をY2方向に移動する。尚、第2の突起242は開口212aより一部が外に出ていてもよい。
【0043】
次に、
図36に示す状態より、蓋224に設けられた開閉フック224aに指等を接触させて蓋224をY1側に倒すことにより、X1-X2方向を軸に蓋224がY1方向に回動する。これにより、
図37に示されるように蓋224を開くことができる。この状態で、
図38に示されるように、蓋224が開いた部分より記録紙101を収納ケース220に入れる。この後、蓋224をY2方向回動させて
図36に示される状態に戻す。この後、外カバー210に対し蓋240をY1方向にスライドさせて、
図27に示される状態にする。
【0044】
(プリンタへの接続)
次に、本実施の形態による記録紙カセット200のプリンタ10への接続について説明する。
【0045】
記録紙カセット200をプリンタ10に接続する際には、最初に、
図26に示される状態より、
図39に示すように外カバー210に対し蓋240をY2方向にスライドさせる。次に、
図40に示すように、収納ケース220に設けられている2つの爪223をY2側に出す。爪223は、Z1-Z2方向の軸223aを中心に回動可能な状態でケース221に取り付けられているため、各々の爪223を回動させることによりY2側に出すことができる。
図41は、爪223が出ている状態の拡大図である。ケース221から出ている状態では、爪223に加わる力が強いと、爪223が折れたり、ケース221から外れたりする可能性がある。このため、爪223の下側の面、即ち、Z2側の面を蓋240の支持面244により支持することにより、爪223が折れたりすることを防いでいる。
【0046】
爪223には「C」字状のクリップ223bが設けられている。クリップ223bの開口223cに給紙ローラ13のシャフトを入れることにより、記録紙カセット200をプリンタ10に取り付けることができる。
図42は、プリンタ10に取り付けられている状態の記録紙カセット200を示す斜視図である。
【0047】
(プリンタへの給紙)
次に、記録紙カセット200を用いたプリンタ10への記録紙の給紙について説明する。記録紙は、記録紙カセット200がプリンタ10に接続されている状態で給紙される。
【0048】
図43に示されるように、記録紙カセット200がプリンタ10に接続されている状態で、蓋240を外カバー210に対しY2方向にスライドさせる。これにより、第1の突起241が第1の長穴211内をY2方向に移動し、第2の突起242は第2の長穴212内をY2方向に移動する。第1の長穴211は閉じられているため、第1の長穴211内を移動する第1の突起241は第1の長穴211の外に出ることはないが、第2の長穴212はY2側に開口212aが設けられているため、蓋240をY2方向にスライドさせると、第2の突起242は開口212aより外に出る。この状態では、蓋240は第1の長穴211に入っている第1の突起241のみにより支持されているため、蓋240が第1の突起241を中心にX1-X2方向を軸に回動可能な状態となり、
図44に示すように蓋240を開くことができる。
【0049】
蓋240を開くことにより、
図45に示されるように、中蓋222が露出し、開口225に指を入れ収納ケース220内の記録紙101に接触させてY2方向に動かす。これにより、記録紙101を1枚収納ケース220より抜き取ることができる。抜き取られた記録紙101は、
図46に示されるように蓋240の内側の面240aに載置される。
図44は、蓋240の面240aに記録紙101が載置される前の状態を示している。
【0050】
この後、第1の突起241を中心に回動させることにより、
図47に示されるように蓋240を閉じる。この状態の断面図を
図48に示す。
図48には図示はされてはいないが、この状態では給紙ローラ13のシャフトはクリップ223bの開口223cに入っており、記録紙カセット200がプリンタ10に接続されている。また、中蓋222と蓋240との間に入っている記録紙101は、蓋240の面240aに取り付けられている付勢バネ231の付勢力により、給紙ローラ13に接触するように押されている。
【0051】
この状態で印刷を開始することにより、給紙ローラ13が
図48の図示で反時計回りに回転し、プリンタ10に記録紙101が給紙され、プラテンローラ12が時計回りに回転し、記録紙101への印刷がなされる。
【0052】
記録紙カセット200が接続されているプリンタ10には、
図49~
図50に示されるようにスマートフォン等の携帯情報端末280に取り付けることができる。携帯情報端末280にカバー281が取り付けられているおり、記録紙カセット200とカバー281と平板282とが、接着等により接続されている。本実施の形態のプリンタ10は、携帯情報端末280から無線通信により情報を受信し、記録紙101に印刷することができる。
【0053】
尚、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
【0054】
〔第3の実施の形態〕
(記録紙カセットの構造)
次に、第3の実施の形態による記録紙カセット300について説明する。記録紙カセット300も、単票を収納する記録紙ケースと単票を供給するカットシートフィーダとの機能を一体化させたものである。
図51は本実施の形態による記録紙カセット300の上面側の斜視図であり、
図52は上面図であり、
図53は正面図であり、
図54は側面図である。
【0055】
外観が略直方体の記録紙カセット300は、外カバー310、収納ケース320を有している。外カバー310はZ1側に設けられた天板310aと、天板310aのX1側及びX2側の各々に設けられた側板310bとを有している。
【0056】
収納ケース320はケース321と中蓋322を有し、略直方体の箱形に形成されており、中蓋322側、即ちZ1側は外カバー310に覆われている。ケース321と中蓋322に囲まれた空間には、記録紙101を収納することができる。
【0057】
図55に示されるように、記録紙カセット300は、外カバー310の内側にプリンタ10との接続を行う爪323を収納する上蓋340が取り付けられており、Y2側の端部にはプリンタ10の給紙ローラ13及びシャフトとの干渉逃げの為の切り欠きが設けられ、Y1側の端部で、外カバー310の内側の上蓋340、中蓋322、ケース321がそれぞれ、X1-X2方向を軸に回動可能な状態で接続されている。
【0058】
外カバー310の側板310bにはL字状の溝311が設けられている。溝311は、Y1-Y2方向に沿った水平溝311aと水平溝311aのY2側の端よりZ2方向に伸びる垂直溝311bとを有し、垂直溝311bのZ2側が開口している。
【0059】
中蓋322は板状に形成されており、Z1側の面322aに付勢バネ331が設けられている。付勢バネ331は、外カバー310と中蓋322とが閉じられた状態でZ1方向に付勢力が働く板バネであり、付勢バネ331の付勢力により、面322aに載置され外カバー310と中蓋322のとの間に入れられた記録紙101をプリンタ10側に押し上げることができる。
【0060】
また、中蓋322の面322aにはY1-Y2方向に伸びる複数のリブ324が設けられている。リブ324は、面322aの表面からZ1方向に出っ張っている。これにより、面322aに載置された記録紙101と中蓋322との接触部分が減るため、プリンタ10に記録紙101が供給される際の記録紙101と中蓋322との摩擦を減らすことができる。また、中蓋322のY2側には、収納ケース320内部の記録紙101を取り出すために指などが入れられる開口325が設けられている。
【0061】
ケース321の中蓋322と対向する面321aには、バネ332が設けられている。バネ332は、収納ケース320内部の記録紙101をZ1方向の側に押し、記録紙101を取り出しやすくするために設けられている。
【0062】
また、ケース321のX1側及びX2側の各々の側面321bの外側には、側板310bに設けられた溝311に入り込む、側面321bに対しY1-Y2方向にスライド可能なスライド部326が設けられている。スライド部326は、
図57及び
図58に示されるように、外側部326a、内側部326b、外側部326aと内側部326bとを接続する円柱状の接続部326cとを有している。外側部326aはケース321の側面321bの外側、内側部326bはケース321の側面321bの内側に位置しており、スライド部326は、側面321bに形成されている長穴321cに接続部326cが入った状態で側面321bに取り付けられている。
【0063】
スライド部326は、ケース321に対しY1方向に付勢バネ327により付勢されており、蓋が閉じている状態では付勢バネ327によりY1方向に変位しており、接続部326cは水平溝311a内に入っている。よって外カバー310はスライド部326によって閉じた状態に保持されている。
【0064】
カセットを開ける場合、スライド部326をY2方向に変位させる。
図68の状態では、接続部326cは水平溝311a内にあり、外カバー310は閉じた状態に保持されている。また、ケース321のY2側端面はプリンタ10の給紙口の壁につき当たっている。
【0065】
この状態からスライド部326を更にY2方向に変位させると、付勢バネ327に抗してスライド部326がケース321に対しY2方向に移動し、接続部326cが垂直溝311bのZ1端に移動する。この状態で外カバー310をZ2方向に引くと、接続部326cは垂直溝311bを移動して、外カバー310を開くことが出来る。この2段操作で不用意にスライド部326がスライドして蓋が開くことを防止している。
【0066】
(記録紙の補充方法)
次に、本実施の形態による収納ケース320への記録紙101の補充について説明する。記録紙カセット300に記録紙101を補充する際には、
図55に示されるようにケース321と中蓋322とが開いた状態で、
図56に示すようにケース321内に記録紙101を入れる。この後、
図59に示されるようにケース321側に中蓋322を回動させ閉じることにより、収納ケース320に記録紙101が収納される。この後、外カバー310を収納ケース320の側に回動させて閉じることにより、
図51に示される状態となる。
【0067】
(記録紙の設置)
次に、本実施の形態による収納ケース320内の記録紙101を取り出して設置する方法について説明する。収納ケース320内の記録紙101を取り出す際には、
図51に示される状態から収納ケース320を回動させて、
図59に示されるように中蓋322を露出させる。この状態で開口325に指を入れて収納ケース320内の記録紙101をY2方向に動かすことにより、
図60に示されるように、収納ケース320内の記録紙101を1枚収納ケース320より抜き取ることができる。
【0068】
抜き取られた記録紙101は、
図61に示されるように中蓋322の面322a上に載置される。この後、外カバー310を収納ケース320の側に回動させて閉じることにより、
図62に示される状態となる。この状態では、中蓋322上に載置された記録紙101は外カバー310と収納ケース320との間に入っている。この際、接続部326cが溝311に入り込んでいる。
【0069】
(プリンタへの接続)
次に、記録紙カセット300のプリンタ10への接続について説明する。記録紙カセット300をプリンタ10に接続する際には、最初に、
図51に示される状態より、
図63に示すように、収納ケース320に対し外カバー310をY1方向にスライドさせる。外カバー310の内側、即ち、外カバー310の中蓋322と対向する側には上蓋340が設けられている。
【0070】
側板310bのY1側には第1の長穴313が、Y2側には第2の長穴314が設けられている。第1の長穴313及び第2の長穴314は、それぞれY1-Y2方向に細長く形成されており閉じられている。一方、上蓋340のX1-X2方向の側面には、Y1側に第1の突起341が、Y2側に第2の突起342が、それぞれ設けられている。
【0071】
外カバー310と上蓋340とは、第1の突起341が第1の長穴313の中に入り込み、第2の突起342が第2の長穴314の中に入り込んだ状態で接続されている。第1の突起341は第1の長穴313内を自由に動くことができ、第2の突起342は第2の長穴314内を自由に動くことができる。これにより、上蓋340に対し外カバー310をY1-Y2方向にスライドさせることができる。
【0072】
上蓋340のY2側には、X1-X2方向の両側に爪323が設けられている。収納ケース320に対し外カバー310をY1方向にスライドさせることにより、
図63に示すように、上蓋340の一部が露出し、XY面に平行な方向に倒れている爪323が露出する。
【0073】
爪323は、上蓋340にY1-Y2方向を軸に回動可能な状態で取り付けられており、
図63に示されるように爪323を露出させることにより、
図64に示すように爪323をYZ面と平行となるようにZ1方向に向けて立てることができる。この後、
図65に示すように外カバー310をY2方向にスライドさせる。爪323にはY1-Y2方向に沿った支持部323aが設けられており、天板310aにはY1-Y2方向に細長く形成された溝312が設けられている。従って、外カバー310を収納ケース320に対しY2方向にスライドさせると、爪323の支持部323aが溝312に入り込み、溝312により支持部323aが支持される。尚、
図66は面322aに記録紙101が載置されている状態の記録紙カセット300を示す。
【0074】
爪323はクリップ状に形成されており、爪323の開口に給紙ローラ13のシャフトを入れることにより、
図67及び
図68に示されるように、記録紙カセット300をプリンタ10に取り付けることができる。
図67は、プリンタ10に取り付けられた状態の記録紙カセット300を示す斜視図であり、
図68は断面図である。
【0075】
本実施の形態で、記録紙カセット300をプリンタ10に取り付けた状態で、プリンタ10により印刷を行う。中蓋322の面322a上に載置された記録紙101は、面322aに設けられている付勢バネ331の付勢力により、給紙ローラ13に接触するように押されている。
【0076】
この状態でプリンタ10による印刷を開始することにより、給紙ローラ13が
図68の図示で反時計回りに回転し、プリンタ10に記録紙101が給紙され、プラテンローラ12が時計回りに回転し、プリンタ10による記録紙101への印刷がなされる。
【0077】
記録紙カセット300が接続されているプリンタ10は、
図69に示されるようにスマートフォン等の携帯情報端末280に取り付けることができる。携帯情報端末280に取り付けられたカバー281は、記録紙カセット300と接着等により接続されている。プリンタ10は、携帯情報端末280から無線通信により情報を受信し、記録紙101に印刷することができる。
図69は、携帯情報端末280が取り付けられた状態のプリンタ10の斜視図である。
【0078】
尚、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
【0079】
以上、本発明の実施に係る形態について説明したが、上記内容は、発明の内容を限定するものではない。
【符号の説明】
【0080】
10 プリンタ
13 給紙ローラ
100 記録紙カセット
101 記録紙
110 カバー
110a 上面
110b 底面
111 溝
112 補充窓
120 収納ケース
120a 上面
121 補充窓
122 開口
123 取り出し窓
124 凹部
131 付勢バネ
132 バネ
140 接続支持部
141 爪