(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023011052
(43)【公開日】2023-01-20
(54)【発明の名称】オクタヒドロ縮合アザデカリン糖質コルチコイドレセプター調節因子
(51)【国際特許分類】
C07D 471/04 20060101AFI20230113BHJP
C07D 519/06 20060101ALI20230113BHJP
A61K 31/4745 20060101ALI20230113BHJP
A61K 31/5383 20060101ALI20230113BHJP
A61P 1/00 20060101ALI20230113BHJP
A61P 3/04 20060101ALI20230113BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20230113BHJP
A61P 5/00 20060101ALI20230113BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20230113BHJP
A61P 9/12 20060101ALI20230113BHJP
A61P 11/02 20060101ALI20230113BHJP
A61P 11/06 20060101ALI20230113BHJP
A61P 17/02 20060101ALI20230113BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20230113BHJP
A61P 19/10 20060101ALI20230113BHJP
A61P 21/00 20060101ALI20230113BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20230113BHJP
A61P 25/14 20060101ALI20230113BHJP
A61P 25/16 20060101ALI20230113BHJP
A61P 25/22 20060101ALI20230113BHJP
A61P 25/24 20060101ALI20230113BHJP
A61P 25/28 20060101ALI20230113BHJP
A61P 25/32 20060101ALI20230113BHJP
A61P 27/04 20060101ALI20230113BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20230113BHJP
A61P 31/12 20060101ALI20230113BHJP
A61P 31/18 20060101ALI20230113BHJP
A61P 37/02 20060101ALI20230113BHJP
A61P 37/06 20060101ALI20230113BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20230113BHJP
【FI】
C07D471/04 CSP
C07D471/04 105P
C07D519/06 381
A61K31/4745
A61K31/5383
A61P1/00
A61P3/04
A61P3/10
A61P5/00
A61P9/00
A61P9/12
A61P11/02
A61P11/06
A61P17/02
A61P19/02
A61P19/10
A61P21/00
A61P25/00
A61P25/14
A61P25/16
A61P25/22
A61P25/24
A61P25/28
A61P25/32
A61P27/04
A61P29/00
A61P29/00 101
A61P31/12
A61P31/18
A61P37/02
A61P37/06
A61P43/00 111
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022189246
(22)【出願日】2022-11-28
(62)【分割の表示】P 2021021630の分割
【原出願日】2014-11-21
(31)【優先権主張番号】61/908,333
(32)【優先日】2013-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/985,035
(32)【優先日】2014-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】503345477
【氏名又は名称】コーセプト セラピューティクス, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】ヘイゼル ハント
(72)【発明者】
【氏名】イアン ウォルターズ
(72)【発明者】
【氏名】ブノワ グールデット
(57)【要約】
【課題】GRレセプターを調節するための新規組成物および新規方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、オクタヒドロ縮合アザデカリン化合物、およびその化合物を糖質コルチコイドレセプター調節因子として使用する方法を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、本発明の化合物および薬学的に許容され得る賦形剤を含む薬学的組成物を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、糖質コルチコイドレセプターを調節する方法を提供し、その方法は、糖質コルチコイドレセプターを本発明の化合物と接触させ、それによって、糖質コルチコイドレセプターを調節する工程を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高コルチゾール血症によって引き起こされる作用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2014年4月28日に出願された米国仮特許出願第61/985,035号および2013年11月25日に出願された米国仮特許出願第61/908,313号に対する優先権を主張し、これらの各々は、その全体が全ての目的のために本明細書において援用される。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
ヒトを含むほとんどの種において、生理的な糖質コルチコイドは、コルチゾール(ヒドロコルチゾン)である。糖質コルチコイドは、ACTH(コルチコトロピン)に応答して分泌され、これは、ストレスおよび食物に応答した、概日リズム変動と上昇の両方を示す。コルチゾールレベルは、外傷、手術、運動、不安およびうつを含む多くの身体的および心理学的ストレスに対して、数分以内に応答する。コルチゾールは、ステロイドであり、細胞内の糖質コルチコイドレセプター(GR)に結合することによって作用する。ヒトでは、糖質コルチコイドレセプターは、2つの形態:777アミノ酸のリガンド結合GR-アルファ;および50個のカルボキシ末端残基を欠くGR-ベータアイソフォームで存在する。これらは、リガンド結合ドメインを含むので、GR-ベータは、天然のリガンドに結合することができず、核に恒常的に局在する。GRは、GR-IIレセプターとしても知られる。
高コルチゾール血症によって引き起こされる作用を含むコルチゾールの生物学的作用は、アゴニスト、部分アゴニストおよびアンタゴニストなどのレセプター調節因子(receptor modulators)を使用して、GRレベルで調節することができる。いくつかの異なるクラスの作用物質が、GR-アゴニスト結合の生理学的作用を阻止することができる。これらのアンタゴニストには、GRに結合することによって、アゴニストがGRに効率的に結合するおよび/またはGRを活性化する能力を阻止する組成物が含まれる。そのような公知のGRアンタゴニストの1つであるミフェプリストンは、ヒトにおいて効果的な抗糖質コルチコイド剤であると見出された(Bertagna(1984)J.Clin.Endocrinol.Metab.59:25)。ミフェプリストンは、10-9Mの解離定数(Kd)という高親和性でGRに結合する(Cadepond(1997)Annu.Rev.Med.48:129)。当該分野において必要とされているものは、GRレセプターを調節するための新規組成物および新規方法である。驚いたことに、本発明は、これらのニーズおよび他のニーズを満たす。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】Bertagna(1984)J.Clin.Endocrinol.Metab.59:25
【非特許文献2】Cadepond(1997)Annu.Rev.Med.48:129
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
発明の簡単な要旨
本発明は、多くの縮合アザデカリン化合物を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、下記式:
【化1】
を有する化合物を提供し、式中、式IのR
1は、5~6個の環員および各々独立してN、OまたはSであり得る1~4個のヘテロ原子を有するヘテロアリール環であって、各々独立してR
1aであり得る1~4個の基で必要に応じて置換されているヘテロアリール環である。式Iの各R
1aは、独立して、水素、C
1-6アルキル、ハロゲン、C
1-6ハロアルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6ハロアルコキシ、N-オキシドまたはC
3-8シクロアルキルであり得る。式Iの環Jは、アリール環、または5~6個の環員および各々独立してN、O、またはSであり得る1~4個のヘテロ原子を有するヘテロアリール環であり得る。式Iの各R
2は、独立して、水素、C
1-6アルキル、ハロゲン、C
1-6ハロアルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6ハロアルコキシ、C
1-6アルキル-C
1-6アルコキシ、-CN、-OH、-NR
2aR
2b、-C(O)R
2a、-C(O)OR
2a、-C(O)NR
2aR
2b、-SR
2a、-S(O)R
2a、-S(O)
2R
2a、C
3-8シクロアルキル、または各々独立してN、O、もしくはSであり得る1~3個のヘテロ原子を有するC
3-8ヘテロシクロアルキルであり得る。あるいは、隣接する環原子上の2つのR
2基が一体となって、5~6個の環員および1~3個のヘテロ原子(各々独立してN、OまたはSであり得る)を有するヘテロシクロアルキル環を形成し、ここで、そのヘテロシクロアルキル環は、1~3個のR
2c基で必要に応じて置換されている。式IのR
2a、R
2bおよびR
2cは、各々独立して、水素またはC
1-6アルキルであり得る。式Iの各R
3aは、独立してハロゲンであり得る。式Iの下付き文字nは、0~3の整数であり得る。式Iの化合物は、その塩および異性体でもあり得る。
【0005】
いくつかの実施形態において、本発明は、本発明の化合物および薬学的に許容され得る賦形剤を含む薬学的組成物を提供する。
【0006】
いくつかの実施形態において、本発明は、糖質コルチコイドレセプターを調節する方法を提供し、その方法は、糖質コルチコイドレセプターを本発明の化合物と接触させ、それによって、糖質コルチコイドレセプターを調節する工程を含む。
一実施形態において、例えば、以下の項目が提供される。
(項目1)
式:
【化76】
を有する化合物またはその塩および異性体であって、式中、
R
1は、5~6個の環員、ならびにN、OおよびSからなる群より各々独立して選択され
る1~4個のヘテロ原子を有するヘテロアリール環であって、R
1aから各々独立して選択される1~4個の基で必要に応じて置換されているヘテロアリール環であり;
各R
1aは、独立して、水素、C
1-6アルキル、ハロゲン、C
1-6ハロアルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6ハロアルコキシ、N-オキシドおよびC
3-8シクロアルキルからなる群より選択され;
環Jは、アリール環、ならびに、5~6個の環員ならびにN、OおよびSからなる群より各々独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有するヘテロアリール環からなる群より選択され;
各R
2は、独立して、水素、C
1-6アルキル、ハロゲン、C
1-6ハロアルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6ハロアルコキシ、C
1-6アルキル-C
1-6アルコキシ、-CN、-OH、-NR
2aR
2b、-C(O)R
2a、-C(O)OR
2a、-C(O)NR
2aR
2b、-SR
2a、-S(O)R
2a、-S(O)
2R
2a、C
3-8シクロアルキル、ならびにN、OおよびSからなる群より各々独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有するC
3-8ヘテロシクロアルキルからなる群より選択され;
あるいは、隣接する環原子上の2つのR
2基が一体となって、5~6個の環員、ならびにN、OおよびSからなる群より各々独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有するヘテロシクロアルキル環を形成し、ここで、該ヘテロシクロアルキル環は、1~3個のR
2c基で必要に応じて置換されており;
R
2a、R
2bおよびR
2Cが、各々独立して、水素およびC
1-6アルキルからなる群より選択され;
各R
3aが、独立してハロゲンであり;
下付き文字nは、0~3の整数である、
化合物またはその塩および異性体。
(項目2)
R
1が、5~6個の環員、ならびにN、OおよびSからなる群より各々独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有するヘテロアリール環であって、R
1aから各々独立して選択される1~3個の基で必要に応じて置換されているヘテロアリール環であり;
各R
1aが、独立して、水素、C
1-6アルキル、ハロゲン、C
1-6ハロアルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6ハロアルコキシおよびC
3-8シクロアルキルからなる群より選択され;
環Jが、アリール環、ならびに、5~6個の環員ならびにN、OおよびSからなる群より各々独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有するヘテロアリール環からなる群より選択され;
各R
2が、独立して、水素、C
1-6アルキル、ハロゲン、C
1-6ハロアルキル、CN、-NR
2aR
2b、C
3-8シクロアルキル、ならびにN、OおよびSからなる群より各々独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有するC
3-8ヘテロシクロアルキルからなる群より選択され;
あるいは、隣接する環原子上の2つのR
2基が一体となって、5~6個の環員、ならびにN、OおよびSからなる群より各々独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有するヘテロシクロアルキル環を形成し、ここで、該ヘテロシクロアルキル環は、1~3個のR
2c基で必要に応じて置換されており;
R
2a、R
2bおよびR
2Cが、各々独立して、水素およびC
1-6アルキルからなる群より選択され;
各R
3aが、独立してハロゲンであり;
下付き文字nが、0~3の整数である、
項目1に記載の化合物。
(項目3)
R
1が、5~6個の環員、ならびにN、OおよびSからなる群より各々独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有するヘテロアリール環であって、R
1aから各々独立して選択される1~2個の基で必要に応じて置換されているヘテロアリール環であり;
各R
1aが、独立して、水素、C
1-6アルキル、ハロゲンおよびC
1-6ハロアルキルからなる群より選択され;
環Jが、アリール環、ならびに、5~6個の環員ならびにNおよびSからなる群より各々独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有するヘテロアリール環からなる群より選択され;
各R
2が、独立して、水素、C
1-6アルキル、ハロゲン、C
1-6ハロアルキルおよび-CNからなる群より選択され;
R
3aが、Fであり;
下付き文字nは、0~1の整数である、
項目1~2のいずれかに記載の化合物。
(項目4)
R
1が、5~6個の環員、ならびにNおよびSからなる群より各々独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有するヘテロアリール環であって、R
1aから各々独立して選択される1~2個の基で必要に応じて置換されているヘテロアリール環であり;
各R
1aが、独立して、水素、C
1-6アルキルおよびC
1-6ハロアルキルからなる群より選択され;
環Jが、フェニル、ピリジン、ピラゾールおよびトリアゾールからなる群より選択され;各R
2が、独立して、水素、C
1-6アルキル、ハロゲン、C
1-6ハロアルキルおよび-CNからなる群より選択され;
R
3aが、Fである、
項目1~3のいずれかに記載の化合物。
(項目5)
R
1が、ピリジンおよびチアゾールからなる群より選択され;
環Jが、フェニル、ピリジン、ピラゾールおよびトリアゾールからなる群より選択され;各R
2が、独立して、水素、C
1-6アルキル、ハロゲン、C
1-6ハロアルキルおよび-CNからなる群より選択され;
R
3aが、Fである、
項目1~4のいずれかに記載の化合物。
(項目6)
R
1が、2-チアゾール、4-チアゾール、5-チアゾール、2-ピリジン、3-ピリジンおよび4-ピリジンからなる群より選択される、項目1~5のいずれかに記載の化合物。
(項目7)
R
1が、2-チアゾール、4-チアゾールおよび2-ピリジンからなる群より選択される、項目1~6のいずれかに記載の化合物。
(項目8)
R
1が、ピリジルである、項目1~5のいずれかに記載の化合物。
(項目9)
R
1が、チアゾールである、項目1~5のいずれかに記載の化合物。
(項目10)
R
1aが、独立して、水素、C
1-6アルキルおよびC
1-6ハロアルキルからなる群より選択される、項目1~9のいずれかに記載の化合物。
(項目11)
R
1aが、独立して、水素、メチルおよびトリフルオロメチルからなる群より選択される、項目1~10のいずれかに記載の化合物。
(項目12)
環Jが、フェニル、ピリジン、ピラゾールおよびトリアゾールからなる群より選択される、項目1~11のいずれかに記載の化合物。
(項目13)
環Jが、フェニル、2-ピリジン、3-ピリジン、4-ピリジン、1-ピラゾール、3-
ピラゾール、4-ピラゾール、5-ピラゾール、1,2,3-トリアゾール-4-イル、1,2,3,-トリアゾール-5-イル、1,2,4-トリアゾール-3-イルおよび1,2,4-トリアゾール-5-イルからなる群より選択される、項目1~12のいずれかに記載の化合物。
(項目14)
R
2が、独立して、水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、F、Cl、-CF
3および-CNからなる群より選択される、項目1~13のいずれかに記載の化合物。
(項目15)
下記構造:
【化77】
を有する、項目1~13のいずれかに記載の化合物。
(項目16)
前記化合物が、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((4-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-6-((3,4-ジクロロフェニル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-6-((3,4-ジフルオロフェニル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-プロピル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-プロピル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-プロピル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-プロピル-1H-
ピラゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((3-フルオロフェニル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((3-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-6-((1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-6-((1-エチル-1H-ピラゾール-5-イル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((4-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-イソプロピル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-6-((2-エチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-メチルピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-プロピル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-4-イル)メタノン、
3-(((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-4a-ピコリノイル-4a,5,7,8,8a,9-ヘキサヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-6(4H)-イル)スルホニル)ベンゾニトリル、
((4aR,8aS)-6-((3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((4-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-7-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-プロピル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-イソプロピル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-イソプロピル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-6-((2-エチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-イソプロピル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(
4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-6-((2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-イソプロピル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-4-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-4-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-イソプロピル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-4-イル)メタノン、および
((4aR,8aS)-6-((2-エチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-4-イル)メタノン
からなる群より選択される、項目1に記載の化合物。
(項目17)
項目1~16のいずれかに記載の化合物および薬学的に許容され得る賦形剤を含む、薬学的組成物。
(項目18)
糖質コルチコイドレセプターを調節する方法であって、該方法は、糖質コルチコイドレセプターを項目1~16のいずれかに記載の化合物と接触させ、それにより、該糖質コルチコイドレセプターを調節する工程を含む、方法。
(項目19)
糖質コルチコイドレセプターをアンタゴナイズすることを通じて障害を処置する方法であって、該方法は、それを必要とする被験体に、治療有効量の項目1~16のいずれかに記載の化合物を投与し、それにより、該障害を処置する工程を含む、方法。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、本発明の化合物を生成するための様々な合成スキームを示している。
【
図2】
図2は、本発明の化合物を生成するための様々な合成スキームを示している。
【
図3】
図3は、本発明の化合物を生成するための様々な合成スキームを示している。
【
図4】
図4は、本発明の化合物を生成するための様々な合成スキームを示している。
【発明を実施するための形態】
【0008】
発明の詳細な説明
I.概要
本発明は、糖質コルチコイドレセプター(GR)を調節することができ、それにより、有益な治療効果を提供することができる、化合物を提供する。それらの化合物には、オクタヒドロ縮合アザデカリンが含まれる。本発明は、本発明の化合物を用いてGRレセプターを調節することによって、疾患および障害を処置する方法も提供する。
【0009】
II.定義
本明細書中で使用される省略形は、化学および生物学の分野におけるそれらの従来の意味を有する。
【0010】
置換基が、左から右に向かって記述されるそれらの従来の化学式によって明記される場合、それらは、右から左に向かって構造を記述することによってもたらされ得る化学的に同一の置換基を等しく包含し、例えば、-CH2O-は、-OCH2-と等価である。
【0011】
「アルキル」とは、示される数の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状の飽和脂肪族ラジカルのことを指す。アルキルは、任意の数の炭素(例えば、C1-2、C1-3、C1-4、C1-5、C1-6、C1-7、C1-8、C1-9、C1-10、C2-3、C2-4、C2-5、C2-6、C3-4、C3-5、C3-6、C4-5、C4-6およびC5-6)を含み得る。例えば、C1-6アルキルとしては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0012】
「アルコキシ」とは、アルキル基を結合点に連結する酸素原子を有するアルキル基:アルキル-O-のことを指す。アルキル基と同様に、アルコキシ基は、C1-6などの任意の好適な数の炭素原子を有し得る。アルコキシ基は、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、iso-プロポキシ、ブトキシ、2-ブトキシ、iso-ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシなどを含む。
【0013】
「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素のことを指す。
【0014】
「ハロアルキル」とは、水素原子のいくつかまたはすべてが、ハロゲン原子で置き換えられている、上で定義されたようなアルキルのことを指す。アルキル基と同様に、ハロアルキル基は、C1-6などの任意の好適な数の炭素原子を有し得る。例えば、ハロアルキルとしては、トリフルオロメチル、フルオロメチルなどが挙げられる。場合によっては、用語「ペルフルオロ」は、すべての水素がフッ素で置き換えられている化合物またはラジカルを定義するために使用され得る。例えば、ペルフルオロメタンとしては、1,1,1-トリフルオロメチルが挙げられる。
【0015】
「ハロアルコキシ」とは、水素原子のいくつかまたはすべてがハロゲン原子で置換されているアルコキシ基のことを指す。アルキル基と同様に、ハロアルコキシ基は、C1-6などの任意の好適な数の炭素原子を有し得る。アルコキシ基は、1、2、3個またはそれ以上のハロゲンで置換され得る。すべての水素が、ハロゲン、例えば、フッ素で置き換えられるとき、その化合物は、全置換(per-substituted)、例えば、全フッ素置換(perfluorinated)される。ハロアルコキシとしては、トリフルオロメトキシ、2,2,2,-トリフルオロエトキシ、ペルフルオロエトキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0016】
「シクロアルキル」とは、3~12個の環原子または示されている数の原子を含む、飽和または部分不飽和の、単環式、縮合二環式または架橋多環式の環アセンブリ(ring
assembly)のことを指す。シクロアルキルは、任意の数の炭素(例えば、C3-6、C4-6、C5-6、C3-8、C4-8、C5-8、C6-8、C3-9、C3-10、C3-11およびC3-12)を含み得る。飽和単環式シクロアルキル環としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロオクチルが挙げられる。飽和二環式および多環式シクロアルキル環としては、例えば、ノルボルナン、[2.2.2]ビシクロオクタン、デカヒドロナフタレンおよびアダマンタンが挙げられる。シクロアルキル基は、その環内に1つ以上の二重結合または三重結合を有する部分不飽和でもあり得る。部分不飽和である代表的なシクロアルキル基としては、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン(1,3-および1,4-異性体)、シクロヘプテン、シクロヘプタジエン、シクロオクテン、シクロオクタジエン(1,3-、1,4-および1,5-異性体)、ノルボルネンおよびノルボルナジエンが挙げられるが、これらに限定されない。シクロアルキルが、飽和単環式C3-8シクロアルキルであるとき、例示的な基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルが挙げられるが、これらに限定されない。シクロアルキルが、飽和単環式C3-6シクロアルキルであるとき、例示的な基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0017】
「ヘテロシクロアルキル」とは、3~12個の環員、ならびにN、OおよびSのうちの1~4個のヘテロ原子を有する飽和環系のことを指す。B、Al、SiおよびPを含むがこれらに限定されないさらなるヘテロ原子もまた有用であり得る。それらのヘテロ原子はまた、酸化され得、例えば、-S(O)-および-S(O)2-であるがこれらに限定されない。ヘテロシクロアルキル基は、任意の数の環原子(例えば、3~6、4~6、5~6、3~8、4~8、5~8、6~8、3~9、3~10、3~11または3~12個の環員)を含み得る。任意の好適な数(例えば、1、2、3もしくは4、または1~2、1~3、1~4、2~3、2~4もしくは3~4)のヘテロ原子が、ヘテロシクロアルキル基に含まれ得る。そのヘテロシクロアルキル基には、アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、アゾカン、キヌクリジン、ピラゾリジン、イミダゾリジン、ピペラジン(1,2-、1,3-および1,4-異性体)、オキシラン、オキセタン、テトラヒドロフラン、オキサン(テトラヒドロピラン)、オキセパン、チイラン、チエタン、チオラン(テトラヒドロチオフェン)、チアン(テトラヒドロチオピラン)、オキサゾリジン、イソオキサゾリジン(isoxalidine)、チアゾリジン、イソチアゾリジン、ジオキソラン、ジチオラン、モルホリン、チオモルホリン、ジオキサンまたはジチアンなどの基が含まれ得る。ヘテロシクロアルキル基はまた、芳香環系または非芳香環系と縮合して、インドリンを含むがこれに限定されないメンバーを形成し得る。
【0018】
ヘテロシクロアルキルが、3~8個の環員および1~3個のヘテロ原子を含むとき、代表的なメンバーとしては、ピロリジン、ピペリジン、テトラヒドロフラン、オキサン、テトラヒドロチオフェン、チアン、ピラゾリジン、イミダゾリジン、ピペラジン、オキサゾリジン、イソオキサゾリジン、チアゾリジン、イソチアゾリジン、モルホリン、チオモルホリン、ジオキサンおよびジチアンが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロシクロアルキルは、5~6個の環員および1~2個のヘテロ原子を有する環も形成し得、代表的なメンバーとしては、ピロリジン、ピペリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、ピラゾリジン、イミダゾリジン、ピペラジン、オキサゾリジン、イソオキサゾリジン、チアゾリジン、イソチアゾリジンおよびモルホリンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0019】
「アリール」とは、任意の好適な数の環原子および任意の好適な数の環を有する芳香環系のことを指す。アリール基は、任意の好適な数の環原子(例えば、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15または16個の環原子)ならびに6~10、6~12または6~14個の環員を含み得る。アリール基は、単環式であり得るか、縮合して二環式基もしくは三環式基を形成し得るか、または結合によって連結されてビアリール基を形成し得る。代表的なアリール基としては、フェニル、ナフチルおよびビフェニルが挙げられる。他のアリール基としては、メチレン連結基を有するベンジルが挙げられる。いくつかのアリール基は、6~12個の環員を有する(例えば、フェニル、ナフチルまたはビフェニル)。他のアリール基は、6~10個の環員を有する(例えば、フェニルまたはナフチル)。いくつかの他のアリール基は、6個の環員を有する(例えば、フェニル)。アリール基は、置換され得るか、または非置換であり得る。
【0020】
「ヘテロアリール」とは、5~16個の環原子(ここで、それらの環原子の1~5個は、N、OまたはSなどのヘテロ原子である)を含む、単環式または縮合二環式もしくは三環式の芳香環アセンブリのことを指す。B、Al、SiおよびPを含むがこれらに限定されないさらなるヘテロ原子もまた有用であり得る。それらのヘテロ原子はまた、酸化され得、例えば、N-オキシド、-S(O)-および-S(O)2-であるがこれらに限定されない。ヘテロアリール基は、任意の数の環原子(例えば、3~6、4~6、5~6、3~8、4~8、5~8、6~8、3~9、3~10、3~11または3~12個の環員)を含み得る。任意の好適な数(例えば、1、2、3、4もしくは5、または1~2、1~3、1~4、1~5、2~3、2~4、2~5、3~4もしくは3~5)のヘテロ原子が、ヘテロアリール基に含まれ得る。ヘテロアリール基は、5~8個の環員および1~4個のヘテロ原子、または5~8個の環員および1~3個のヘテロ原子、または5~6個の環員および1~4個のヘテロ原子、または5~6個の環員および1~3個のヘテロ原子を有し得る。ヘテロアリール基には、ピロール、ピリジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン(1,2,3-、1,2,4-および1,3,5-異性体)、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾールおよびイソオキサゾールなどの基が含まれ得る。ヘテロアリール基はまた、フェニル環などの芳香環系に縮合されて、ベンゾピロール(例えば、インドールおよびイソインドール)、ベンゾピリジン(例えば、キノリンおよびイソキノリン)、ベンゾピラジン(キノキサリン)、ベンゾピリミジン(キナゾリン)、ベンゾピリダジン(例えば、フタラジンおよびシンノリン)、ベンゾチオフェンおよびベンゾフランを含むがこれらに限定されないメンバーを形成し得る。他のヘテロアリール基としては、結合によって連結されたヘテロアリール環、例えば、ビピリジンが挙げられる。ヘテロアリール基は、置換され得るか、または非置換であり得る。
【0021】
ヘテロアリール基は、環上の任意の位置を介して連結され得る。例えば、ピロールには、1-、2-および3-ピロールが含まれ、ピリジンには、2-、3-および4-ピリジンが含まれ、イミダゾールには、1-、2-、4-および5-イミダゾールが含まれ、ピラゾールには、1-、3-、4-および5-ピラゾールが含まれ、トリアゾールには、1-、4-および5-トリアゾールが含まれ、テトラゾールには、1-および5-テトラゾールが含まれ、ピリミジンには、2-、4-、5-および6-ピリミジンが含まれ、ピリダジンには、3-および4-ピリダジンが含まれ、1,2,3-トリアジンには、4-および5-トリアジンが含まれ、1,2,4-トリアジンには、3-、5-および6-トリアジンが含まれ、1,3,5-トリアジンには、2-トリアジンが含まれ、チオフェンには、2-および3-チオフェンが含まれ、フランには、2-および3-フランが含まれ、チアゾールには、2-、4-および5-チアゾールが含まれ、イソチアゾールには、3-、4-および5-イソチアゾールが含まれ、オキサゾールには、2-、4-および5-オキサゾールが含まれ、イソオキサゾールには、3-、4-および5-イソオキサゾールが含まれ、インドールには、1-、2-および3-インドールが含まれ、イソインドールに
は、1-および2-イソインドールが含まれ、キノリンには、2-、3-および4-キノリンが含まれ、イソキノリンには、1-、3-および4-イソキノリンが含まれ、キナゾリンには、2-および4-キノアゾリンが含まれ、シンノリンには、3-および4-シンノリンが含まれ、ベンゾチオフェンには、2-および3-ベンゾチオフェンが含まれ、ベンゾフランには、2-および3-ベンゾフランが含まれる。
【0022】
いくつかのヘテロアリール基は、5~10個の環員、およびN、OまたはSを含む1~3個の環原子を有するヘテロアリール基(例えば、ピロール、ピリジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン(1,2,3-、1,2,4-および1,3,5-異性体)、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、インドール、イソインドール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、キナゾリン、フタラジン、シンノリン、ベンゾチオフェンおよびベンゾフラン)を含む。他のヘテロアリール基は、5~8個の環員および1~3個のヘテロ原子を有するヘテロアリール基(例えば、ピロール、ピリジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン(1,2,3-、1,2,4-および1,3,5-異性体)、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾールおよびイソオキサゾール)を含む。いくつかの他のヘテロアリール基は、9~12個の環員および1~3個のヘテロ原子を有するヘテロアリール基(例えば、インドール、イソインドール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、キナゾリン、フタラジン、シンノリン、ベンゾチオフェン、ベンゾフランおよびビピリジン)を含む。なおも他のヘテロアリール基は、5~6個の環員、およびN、OまたはSを含む1~2個の環ヘテロ原子を有するヘテロアリール基(例えば、ピロール、ピリジン、イミダゾール、ピラゾール、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾールおよびイソオキサゾール)を含む。
【0023】
いくつかのヘテロアリール基は、5~10個の環員および窒素だけのヘテロ原子を含む(例えば、ピロール、ピリジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン(1,2,3-、1,2,4-および1,3,5-異性体)、インドール、イソインドール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、キナゾリン、フタラジンおよびシンノリン)。他のヘテロアリール基は、5~10個の環員および酸素だけのヘテロ原子を含む(例えば、フランおよびベンゾフラン)。いくつかの他のヘテロアリール基は、5~10個の環員および硫黄だけのヘテロ原子を含む(例えば、チオフェンおよびベンゾチオフェン)。なおも他のヘテロアリール基は、5~10個の環員および少なくとも2個のヘテロ原子を含む(例えば、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン(1,2,3-、1,2,4-および1,3,5-異性体)、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、キノキサリン、キナゾリン、フタラジンおよびシンノリン)。
【0024】
「ヘテロ原子」とは、O、SまたはNのことを指す。
【0025】
「塩」とは、本発明の方法において使用される化合物の酸塩または塩基塩のことを指す。薬学的に許容され得る塩の例証的な例は、鉱酸(塩酸、臭化水素酸、リン酸など)の塩、有機酸(酢酸、プロピオン酸、グルタミン酸、クエン酸など)の塩、四級アンモニウム(ヨウ化メチル、ヨウ化エチルなど)の塩である。薬学的に許容され得る塩は無毒性であると理解される。好適な薬学的に許容され得る塩に関するさらなる情報は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th ed.,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,1985(参照により本明細書中に援用される)に見られ得る。
【0026】
「異性体」とは、同じ化学式を有するが構造的に識別可能な化合物のことを指す。
【0027】
「互変異性体」とは、平衡状態で存在し、一方の形態からもう一方の形態に容易に変換される、2つ以上の構造異性体のうちの1つのことを指す。
【0028】
「薬学的に許容され得る賦形剤」および「薬学的に許容され得るキャリア」とは、活性な作用物質を被験体に投与することおよびその活性な作用物質が被験体によって吸収されることを助ける物質のことを指し、患者に毒物学的な有意な悪影響を及ぼさずに本発明の組成物中に含められ得る。薬学的に許容され得る賦形剤の非限定的な例としては、水、NaCl、通常の食塩水溶液、乳酸加リンガー液、通常のスクロース、通常のグルコース、結合剤、充填剤、崩壊剤、滑沢剤、コーティング剤、甘味料、香料および着色料などが挙げられる。当業者は、他の薬学的賦形剤が本発明において有用であることを認識するだろう。
【0029】
「糖質コルチコイドレセプターを調節する」とは、糖質コルチコイド、糖質コルチコイドのアンタゴニスト、アゴニストおよび部分アゴニストに対する糖質コルチコイドレセプターの応答を調節するための方法のことを指す。その方法は、糖質コルチコイドレセプターを有効量のアンタゴニスト、アゴニストまたは部分アゴニストと接触させる工程、およびGRの活性の変化を検出する工程を含む。
【0030】
「GR調節剤」とは、糖質コルチコイドレセプターをアゴナイズおよび/またはアンタゴナイズし、以下の式Iの化合物として定義される化合物のことを指す。
【0031】
「糖質コルチコイドレセプター」(「GR」)とは、コルチゾールおよび/またはコルチゾールアナログ(例えば、デキサメタゾン)に特異的に結合する細胞内レセプターのファミリーのことを指す。糖質コルチコイドレセプターは、コルチゾールレセプターとも称される。この用語は、GRのアイソフォーム、組換えGRおよび変異型GRを含む。
【0032】
「糖質コルチコイドレセプターアンタゴニスト」とは、糖質コルチコイドレセプター(GR)へのGRアゴニスト(例えば、コルチゾールまたは合成もしくは天然のコルチゾールアナログ)の結合を部分的にまたは完全に阻害する(アンタゴナイズする)任意の組成物または化合物のことを指す。「特異的な糖質コルチコイドレセプターアンタゴニスト」とは、アゴニストへのGRの結合に関連する任意の生物学的応答を阻害する任意の組成物または化合物のことを指す。「特異的な」とは、他の核レセプター(例えば、鉱質コルチコイドレセプター(MR)またはプロゲステロンレセプター(PR))ではなくGRに優先的に結合する薬物である。
【0033】
「接触させる」とは、少なくとも2つの異なる化学種が互いと反応し得るようにまたは一方が他方に対して影響を及ぼすように相互作用し得るようにそれらを接触させるプロセスのことを指す。
【0034】
「処置する(Treat)」、「処置する(treating)」および「処置」とは、損傷、病態または症状の処置または回復における任意の成功の徴候(任意の客観的または主観的なパラメータ(例えば、軽減;緩解;症候を減少させること、または損傷、病態もしくは症状を患者にとって容認できるものにすること;変性または減退の速度を遅くすること;変性の最終点をより消耗性にしないこと;患者の身体的または精神的幸福を改善すること)を含む)のことを指す。症候の処置または回復は、理学的検査、神経精神医学的検査および/または精神医学的評価の結果を含む客観的または主観的なパラメータに基づき得る。
【0035】
「患者」または「それを必要とする被験体」とは、本明細書中に提供されるような薬学
的組成物の投与によって処置され得る症状に苦しんでいるまたはかかりやすい、生存している生物のことを指す。非限定的な例としては、ヒト、他の哺乳動物および他の非哺乳動物が挙げられる。
【0036】
「障害」または「症状」とは、本発明の糖質コルチコイドレセプター調節因子で処置することができる患者または被験体の状態または健康状態のことを指す。障害または症状の例としては、肥満症、高血圧症、うつ、不安およびクッシング症候群が挙げられるが、これらに限定されない。
【0037】
「アンタゴナイズする」とは、レセプター分子におけるアゴニストの結合を阻止すること、またはレセプター-アゴニストによって生成されるシグナルを阻害することを指す。レセプターアンタゴニストは、アゴニストによって媒介される応答を阻止するか、または減衰させる。
【0038】
「治療有効量」とは、特定された疾患もしくは症状を処置するかもしくは回復させるのに有用、または検出可能な治療的作用もしくは阻害性作用を示すのに有用な、結合体化された機能的な作用物質または薬学的組成物の量のことを指す。その作用は、当該分野で公知の任意のアッセイ法によって検出され得る。
【0039】
本発明の化合物の説明は、当業者に公知の化学結合の原理によって限定される。したがって、ある基が、いくつかの置換基のうちの1つ以上によって置換され得る場合、そのような置換は、化学結合の原理に適合するように、ならびに本質的に不安定でない化合物および/または周囲条件(例えば、水性、中性または生理学的条件)下で不安定である可能性があると当業者に公知であり得る化合物をもたらすように、選択される。
【0040】
III.化合物
本発明は、多くの縮合アザデカリン化合物を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、下記式:
【化2】
を有する化合物を提供し、式中、式IのR
1は、5~6個の環員および各々独立してN、OまたはSであり得る1~4個のヘテロ原子を有するヘテロアリール環であって、各々独立してR
1aであり得る1~4個の基で必要に応じて置換されているヘテロアリール環である。式Iの各R
1aは、独立して、水素、C
1-6アルキル、ハロゲン、C
1-6ハロアルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6ハロアルコキシ、N-オキシドまたはC
3-8シクロアルキルであり得る。式Iの環Jは、アリール環、または5~6個の環員および各々独立してN、O、またはSであり得る1~4個のヘテロ原子を有するヘテロアリール環であり得る。式Iの各R
2は、独立して、水素、C
1-6アルキル、ハロゲン、C
1-6ハロアルキル、C
1-6アルコキシ、C
1-6ハロアルコキシ、C
1-6アルキル-C
1-6アルコキシ、-CN、-OH、-NR
2aR
2b、-C(O)R
2a、-C(O)OR
2a、-C(O)NR
2aR
2b、-SR
2a、-S(O)R
2a、-S(O)
2R
2a、C
3-8シクロアルキル、または各々独立してN、O、またはSであり得る1~3個のヘテロ原子を有するC
3-8ヘテロシクロアルキルであり得る。あるいは、隣接する環
原子上の2つのR
2基が一体となって、5~6個の環員および1~3個のヘテロ原子(各々は、独立してN、OまたはSであり得る)を有するヘテロシクロアルキル環を形成し、ここで、そのヘテロシクロアルキル環は、1~3個のR
2c基で必要に応じて置換されている。式IのR
2a、R
2bおよびR
2cは、各々独立して、水素またはC
1-6アルキルであり得る。式Iの各R
3aは、独立してハロゲンであり得る。式Iの下付き文字nは、0~3の整数であり得る。式Iの化合物は、その塩および異性体でもあり得る。
【0041】
いくつかの実施形態において、式IのR1は、5~6個の環員および各々独立してN、OまたはSであり得る1~4個のヘテロ原子を有するヘテロアリール環であって、各々独立してR1aから選択される1~3個の基で必要に応じて置換されているヘテロアリール環であり得る。式Iの各R1aは、水素、C1-6アルキル、ハロゲン、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシまたはC3-8シクロアルキルであり得る。式Iの環Jは、アリール環、または5~6個の環員および各々独立してN、O、またはSであり得る1~3個のヘテロ原子を有するヘテロアリール環であり得る。式Iの各R2は独立して、水素、C1-6アルキル、ハロゲン、C1-6ハロアルキル、CN、-NR2aR2b、C3-8シクロアルキルまたは各々独立してN、OもしくはSであり得る1~3個のヘテロ原子を有するC3-8ヘテロシクロアルキルであり得る。N、OまたはSであって、ヘテロシクロアルキル環は必要に応じて1~3個のR2c基で置換されている。式IのR2a、R2bおよびR2cは、各々独立して、水素またはC1-6アルキルであり得る。各R3aは、独立してハロゲンであり得る。式Iの下付き文字nは、0~3の整数であり得る。式Iの化合物は、その塩および異性体でもあり得る。
【0042】
いくつかの実施形態において、R1は、5~6個の環員および各々独立してN、OまたはSであり得る1~3個のヘテロ原子を有するヘテロアリール環であって、各々独立してR1aであり得る1~2個の基で必要に応じて置換されているヘテロアリール環であり得る。各R1aは、独立して、水素、C1-6アルキル、ハロゲンまたはC1-6ハロアルキルであり得る。環Jは、アリール環、または5~6個の環員および独立してNまたはSであり得る1~3個のヘテロ原子を有するヘテロアリール環であり得る。式Iの各R2は、独立して、水素、C1-6アルキル、ハロゲン、C1-6ハロアルキルまたは-CNであり得る。R3aは、Fであり得る。下付き文字nは、0~1の整数であり得る。
【0043】
いくつかの実施形態において、R1は、5~6個の環員および各々独立してNまたはSであり得る1~3個のヘテロ原子を有するヘテロアリール環であって、各々独立してR1aであり得る1~2個の基で必要に応じて置換されているヘテロアリール環であり得る。各R1aは、独立して、水素、C1-6アルキルまたはC1-6ハロアルキルであり得る。環Jはフェニル、ピリジン、ピラゾールまたはトリアゾールであり得る。各R2は、独立して、水素、C1-6アルキル、ハロゲン、C1-6ハロアルキルまたは-CNであり得る。R3aは、Fであり得る。
【0044】
いくつかの実施形態において、R1は、ピリジンまたはチアゾールであり得る。環Jはフェニル、ピリジン、ピラゾールまたはトリアゾールであり得る。各R2は、独立して、水素、C1-6アルキル、ハロゲン、C1-6ハロアルキルまたは-CNであり得る。R3aは、Fであり得る。いくつかの実施形態において、R1は、2-チアゾール、4-チアゾール、5-チアゾール、2-ピリジン、3-ピリジンまたは4-ピリジンであり得る。いくつかの実施形態において、R1は、2-ピリジン;2-チアゾールまたは4-チアゾールであり得る。いくつかの実施形態において、R1は、ピリジンであり得る。いくつかの実施形態において、R1は、トリアゾールであり得る。いくつかの実施形態において、R1aは、独立して、水素、C1-6アルキルまたはC1-6ハロアルキルであり得る。いくつかの実施形態において、R1aは、独立して、水素、メチルまたはトリフルオロメチルであり得る。
【0045】
いくつかの実施形態において、環Jは、フェニル、ピリジン、ピラゾールまたはトリアゾールであり得る。いくつかの実施形態において、環Jは、フェニル、2-ピリジン、3-ピリジン、4-ピリジン、1-ピラゾール、3-ピラゾール、4-ピラゾール、5-ピラゾール、1,2,3-トリアゾール-4-イル、1,2,3,-トリアゾール-5-イル、1,2,4-トリアゾール-3-イルまたは1,2,4-トリアゾール-5-イルであり得る。いくつかの実施形態において、R2は、独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、F、Clまたは-CF3であり得る。
【0046】
本発明の化合物は、橋頭炭素に少なくとも1つのステレオジェン中心を含む。したがって、本化合物は、ラセミ混合物中、または実質的にR-もしくはS-異性体である鏡像異性的に純粋な混合物中の、エナンチオマーを含む異性体の混合物を含み得る。本化合物はまた、本化合物の4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン部分の橋頭炭素(炭素4aおよび8a)を横切ってシスまたはトランス立体配座をとることができる。いくつかの実施形態において、式Iの化合物は、以下の構造:
【化3】
を有し得る。
【0047】
任意の好適なヘテロアリールが、上記の定義において定義されたような本発明の化合物におけるR1に対して使用され得る。いくつかの実施形態において、R1のヘテロアリールは、5~6個の環員および各々独立してN、OまたはSであり得る1~4個のヘテロ原子を有し得、各々独立してR1aであり得る1~4個の基で必要に応じて置換され得る。いくつかの実施形態において、R1のヘテロアリールは、5~6個の環員および各々独立してN、OまたはSであり得る1~3個のヘテロ原子を有し得、各々独立してR1aであり得る1~4個の基で必要に応じて置換され得る。いくつかの実施形態において、R1のヘテロアリールは、5~6個の環員および各々独立してN、OまたはSであり得る1~2個のヘテロ原子を有し得、各々独立してR1aであり得る1~4個の基で必要に応じて置換され得る。いくつかの実施形態において、R1のヘテロアリールは、5~6個の環員および各々独立してNまたはSであり得る1~2個のヘテロ原子を有し得、各々独立してR1aであり得る1~4個の基で必要に応じて置換され得る。
【0048】
いくつかの実施形態において、R1のヘテロアリールは、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、フラン、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジンまたはピリダジンであり得る。いくつかの実施形態において、R1のヘテロアリールは、2-ピロール、3-ピロール、1-ピラゾール、3-ピラゾール、4-ピラゾール、5-ピラゾール、2-イミダゾール、4-イミダゾール、5-イミダゾール、1,2,3-トリアゾール-4-イル、1,2,3,-トリアゾール-5-イル、1,2,4-トリアゾール-3-イル、1,2,4-トリアゾール-5-イル、1,2,3,4-テトラゾール-1-イル、1,2,3,4,テトラゾール-5-イル、2-フラン、3-フラン、2-オキサゾール、4-オキサゾール、5-オキサゾール、3-イソ
オキサゾール、4-イソオキサゾール、5-イソオキサゾール、1,2,4-オキサジアゾール-3-イル、1,2,4-オキサジアゾール-5-イル、1,2,5-オキサジアゾール-3-イル、1,3,4-オキサジアゾール-2-イル、2-チオフェン、3-チオフェン、2-チアゾール、4-チアゾール、5-チアゾール、3-イソチアゾール、4-イソチアゾール、5-イソチアゾール、1,2,3-チアジアゾール-4-イル、1,2,3-チアジアゾール-5-イル、1,2,4-チアジアゾール-3-イル、1,2,4-チアジアゾール-5-イル、1,2,5-チアジアゾール-3-イル、1,3,4-チアジアゾール-2-イル、2-ピリジン、3-ピリジン、4-ピリジン、ピラジン、2-ピリミジン、4-ピリミジン、5-ピリミジン、6-ピリミジン、3-ピリダジン、4-ピリダジン、5-ピリダジンまたは6-ピリダジンであり得る。いくつかの実施形態において、R1のヘテロアリールは、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、フラン、オキサゾール、オキサジアゾール、チオフェン、チアゾール、ピリジン、ピラジンまたはピリミジンであり得る。いくつかの実施形態において、R1のヘテロアリールは、イミダゾール、フラン、オキサゾール、オキサジアゾール、チオフェン、チアゾールまたはピリジンであり得る。いくつかの実施形態において、R1のヘテロアリールは、1-ピラゾール、3-ピラゾール、4-ピラゾール、5-ピラゾール、2-イミダゾール、4-イミダゾール、5-イミダゾール、1,2,3-トリアゾール-4-イル、1,2,3,-トリアゾール-5-イル、1,2,4-トリアゾール-3-イル、1,2,4-トリアゾール-5-イル、2-フラン、3-フラン、2-オキサゾール、4-オキサゾール、5-オキサゾール、1,2,4-オキサジアゾール-3-イル、1,2,4-オキサジアゾール-5-イル、1,2,5-オキサジアゾール-3-イル、1,3,4-オキサジアゾール-2-イル、2-チオフェン、3-チオフェン、2-チアゾール、4-チアゾール、5-チアゾール、2-ピリジン、3-ピリジン、4-ピリジン、ピラジン、2-ピリミジン、4-ピリミジン、5-ピリミジンまたは6-ピリミジンであり得る。いくつかの実施形態において、R1のヘテロアリールは、3-ピラゾール、4-ピラゾール、2-イミダゾール、1,2,4-トリアゾール-5-イル、2-フラン、2-オキサゾール、4-オキサゾール、1,3,4-オキサジアゾール-2-イル、2-チオフェン、2-チアゾール、4-チアゾール、5-チアゾール、2-ピリジン、3-ピリジン、4-ピリジン、ピラジンまたは2-ピリミジンであり得る。いくつかの実施形態において、R1のヘテロアリールは、2-イミダゾール、4-イミダゾール、5-イミダゾール、2-フラン、3-フラン、2-オキサゾール、4-オキサゾール、5-オキサゾール、1,2,4-オキサジアゾール-3-イル、1,2,4-オキサジアゾール-5-イル、1,2,5-オキサジアゾール-3-イル、1,3,4-オキサジアゾール-2-イル、2-チオフェン、3-チオフェン、2-チアゾール、4-チアゾール、5-チアゾール、2-ピリジン、3-ピリジンまたは4-ピリジンであり得る。
【0049】
いくつかの実施形態において、R1のヘテロアリールは、ピリジンまたはチアゾールであり得る。いくつかの実施形態において、R1のヘテロアリールは、2-チアゾール、4-チアゾール、5-チアゾール、2-ピリジン、3-ピリジンまたは4-ピリジンであり得る。いくつかの実施形態において、R1のヘテロアリールは、2-チアゾール、4-チアゾールまたは2-ピリジンであり得る。いくつかの実施形態において、R1のヘテロアリールは、ピリジンであり得る。いくつかの実施形態において、R1のヘテロアリールは、チアゾールであり得る。
【0050】
いくつかの実施形態において、R1のヘテロアリールは、各々独立してR1aであり得る1~4個の基で必要に応じて置換され得る。いくつかの実施形態において、各R1aは、独立して、水素、C1-6アルキル、ハロゲン、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、-CN、N-オキシド、C3-8シクロアルキルまたはC3-8ヘテロシクロアルキルであり得る。いくつかの実施形態において、各R1aは、独立して、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシまた
はC3-8ヘテロシクロアルキルであり得る。いくつかの実施形態において、各R1aは、独立して、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキルまたはC1-6アルコキシであり得る。いくつかの実施形態において、各R1aは、独立して、水素、C1-6アルキルまたはC1-6ハロアルキルであり得る。いくつかの実施形態において、各R1aは、独立して、水素またはC1-6アルキルであり得る。R1aのアルキルは、任意の好適なアルキル基(例えば、とりわけ、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルおよびヘキシル)であり得る。いくつかの実施形態において、各R1aは、独立して、水素、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシまたはピロリジニルであり得る。いくつかの実施形態において、各R1aは、独立して、水素、メチルまたはトリフルオロメチルであり得る。いくつかの実施形態において、各R1aは、独立して、水素またはメチルであり得る。
【0051】
いくつかの実施形態において、R1のヘテロアリールは、3-ピラゾール、4-ピラゾール、2-イミダゾール、1,2,4-トリアゾール-5-イル、2-フラン、2-オキサゾール、4-オキサゾール、1,3,4-オキサジアゾール-2-イル、2-チオフェン、2-チアゾール、4-チアゾール、5-チアゾール、2-ピリジン、3-ピリジン、4-ピリジン、ピラジンまたは2-ピリミジンであり得、環Jは、2-ピリジン、3-ピリジン、4-ピリジン、イミダゾール-2-イル、イミダゾール-4-イル、イミダゾール-5-イル、ピラゾール-3-イル、ピラゾール-4-イル、ピラゾール-5-イル、1,2,3-トリアゾール-4-イル、1,2,3-トリアゾール-5-イルまたはイソオキサゾール-4-イルであり得る。
【0052】
式Iの環Jは、任意の好適な環であり得る。いくつかの実施形態において、式Iの環Jは、シクロアルキル環、ヘテロシクロアルキル環、アリール環またはヘテロアリール環であり得、ここで、そのヘテロシクロアルキル環およびヘテロアリール環は、5~6個の環員、および各々独立してN、OまたはSであり得る1~4個のヘテロ原子を有し得る。いくつかの実施形態において、環Jは、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり得る。好適なヘテロシクロアルキル基としては、上記の定義で定義されたものが挙げられる。いくつかの実施形態において、ヘテロシクロアルキルは、テトラヒドロフランであり得る。環Jに対する好適なアリール基としては、上記の定義で定義されたものが挙げられる。代表的なアリール基としては、フェニルおよびナフチルが挙げられる。いくつかの実施形態において、環Jのアリール基は、フェニルであり得る。環Jに対する好適なヘテロアリール基としては、上記の定義で定義されたものが挙げられる。代表的なヘテロアリール基としては、ピロール、ピリジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン(1,2,3-、1,2,4-および1,3,5-異性体)、チオフェン、フラン、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾールおよびイソオキサゾールが挙げられる。いくつかの実施形態において、ヘテロアリールは、ピリジルまたはチオフェンであり得る。いくつかの実施形態において、環Jは、アリールまたはヘテロアリールであり得る。いくつかの実施形態において、環Jは、フェニル、ピリジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、チアジアゾール、イソチアゾールまたはイソオキサゾールであり得る。いくつかの実施形態において、環Jは、フェニル、ピリジン、ピラゾールまたはトリアゾールであり得る。いくつかの実施形態において、環Jは、フェニル、2-ピリジン、3-ピリジン、4-ピリジン、1-ピラゾール、3-ピラゾール、4-ピラゾール、5-ピラゾール、1,2,3-トリアゾール-4-イル、1,2,3,-トリアゾール-5-イル、1,2,4-トリアゾール-3-イルおよび1,2,4-トリアゾール-5-イルであり得る。いくつかの実施形態において、環Jは、フェニルであり得る。いくつかの実施形態において、環Jは、ピリジンであり得る。いくつかの実施形態において、環Jは、ピラゾールであり得る。いくつかの実施形態において、環Jは、トリアゾールであり得る。
【0053】
式Iの環Jは、任意の好適な数のR2基で置換され得る。式Iの各R2は、独立して、水素、C1-6アルキル、ハロゲン、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルキル-C1-6アルコキシ、-CN、-OH、-NR2aR2b、-C(O)R2a、-C(O)OR2a、-C(O)NR2aR2b、-SR2a、-S(O)R2a、-S(O)2R2a、C3-8シクロアルキルまたはC3-8ヘテロシクロアルキルであり得、ここで、そのヘテロシクロアルキル基は、1~4個のR2c基で必要に応じて置換されている。いくつかの実施形態において、式Iの各R2は、独立して、水素、C1-6アルキル、ハロゲン、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルキル-C1-6アルコキシ、-CN、-NR2aR2b、-C(O)OR2a、-S(O)2R2a、C3-8シクロアルキルまたはC3-8ヘテロシクロアルキルであり得、ここで、そのヘテロシクロアルキル基は、5~6個の環員および1~2個のヘテロ原子を有する。いくつかの実施形態において、式Iの各R2は、独立して、水素、C1-6アルキル、ハロゲン、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルキル-C1-6アルコキシ、-CN、-NR2aR2b、-S(O)2R2a、C3-8シクロアルキルまたはC3-8ヘテロシクロアルキルであり得、ここで、そのヘテロシクロアルキル基は、5~6個の環員および1~2個のヘテロ原子を有する。式Iの各R2は、独立して、水素、C1-6アルキル、ハロゲン、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、-CN、-NR2aR2b、C3-8シクロアルキルまたはC3-8ヘテロシクロアルキルであり得、ここで、そのヘテロシクロアルキル基は、1~4個のR2c基で必要に応じて置換されている。いくつかの実施形態において、各R2は、独立して、水素、ハロゲン、C1-6ハロアルキル、-CN、または5~6個の環員および1~2個のヘテロ原子(ここで、少なくとも1つのヘテロ原子はNである)を有するヘテロシクロアルキルであり得る。5~6個の環員および1~2個のヘテロ原子(少なくとも1つは窒素である)を有するヘテロシクロアルキル基としては、ピロリジン、ピペリジン、ピラゾリジン、イミダゾリジン、ピペラジン(1,2-、1,3-および1,4-異性体)、オキサゾリジン、イソオキサゾリジン、チアゾリジン、イソチアゾリジン、モルホリンまたはチオモルホリンが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、各R2は、独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、F、Cl、-CF3、CH2OMe、OMe、OCHF2、-CN、-NMe2、-C(O)OH、-C(O)NMe2、-S(O)2Me、ピロリジン、ピペリジンまたはモルホリンであり得る。いくつかの実施形態において、各R2は、独立して、水素、メチル、エチル、F、Cl、-CF3、OMe、OCHF2、-CN、-NMe2、-S(O)2Me、ピロリジン、ピペリジンまたはモルホリンであり得る。いくつかの実施形態において、各R2は、独立して、水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、F、Cl,および-CF3であり得る。いくつかの実施形態において、R2は、-CF3であり得る。環Jは、1、2、3または4個のR2基で置換され得る。いくつかの実施形態において、環Jは、1つのR2基で置換される。
【0054】
あるいは、環Jの隣接する原子上の2つのR2基が一体となって、5~6個の環員および1~3個のヘテロ原子(各々は、N、OまたはSであり得る)を有するヘテロシクロアルキル環を形成し得、ここで、そのヘテロシクロアルキル環は、1~3個のR2c基で必要に応じて置換されている。2つのR2基が一体となる場合、任意の適切なヘテロシクロアルキル基が形成され得る。いくつかの実施形態において、2つのR2基の組み合わせによって形成されるヘテロシクロアルキルは、6環員と、各々がN、OまたはSであり得る1~2個のヘテロ原子とを有し得る。いくつかの実施形態において、2つのR2基の組み合わせによって形成されるヘテロシクロアルキルは、6環員と、各々がNまたはOであり得る1~2個のヘテロ原子とを有し得る。いくつかの実施形態において、2つのR2基の組み合わせによって形成されるヘテロシクロアルキルは、6環員と、各々がNまたはOであり得る2個のヘテロ原子とを有し得る。いくつかの実施形態において、2つのR2基の
組み合わせによって形成されるヘテロシクロアルキルは、モルホリンであり得る。環Jがピリジンであり、ヘテロシクロアルキルが2つのR2基の組み合わせによって形成される場合、その組み合わせは3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-7-イルなどの任意の適切なピリドオキサジンであり得る。2つのR2基が一体となってヘテロシクロアルキルを形成する場合、ヘテロシクロアルキルはHまたはMeなどの1~3個のR2c基で置換され得る。
【0055】
いくつかのR2基は、R2aおよびR2bのうちの1つ以上でさらに置換され得る。R2aおよびR2bは、各々独立して、水素またはC1-6アルキルであり得る。
【0056】
各R3aは、任意のハロゲンであり得る。いくつかの実施形態において、各R3a基は、独立して、F、I、ClまたはBrであり得る。いくつかの実施形態において、R3aは、Fであり得る。R3a基は、フェニル環上の任意の位置に存在して、2、3または4置換環を形成し得る。いくつかの実施形態において、フェニル環は、4位において置換される。
【0057】
式Iの下付き文字nは、0~3の整数であり得る。いくつかの実施形態において、下付き文字nは、0、1、2または3であり得る。いくつかの実施形態において、下付き文字nは、0または1であり得る。いくつかの実施形態において、下付き文字nは、0であり得る。いくつかの実施形態において、下付き文字nは、1であり得る。
【0058】
式IのR
3aが、4-フルオロであるとき、本発明の化合物は、以下の構造:
【化4】
を有し得る。
【0059】
いくつかの実施形態において、式Iの化合物は:
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((4-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-6-((3,4-ジクロロフェニル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-6-((3,4-ジフルオロフェニル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-プロピル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-プロピル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒ
ドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-プロピル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-プロピル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((3-フルオロフェニル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((3-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-6-((1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-6-((1-エチル-1H-ピラゾール-5-イル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((4-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-イソプロピル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-6-((2-エチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イ
ル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-メチルピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-プロピル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-4-イル)メタノン、
3-(((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-4a-ピコリノイル-4a,5,7,8,8a,9-ヘキサヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-6(4H)-イル)スルホニル)ベンゾニトリル、
((4aR,8aS)-6-((3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((4-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-7-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-プロピル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-イソプロピル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-イソプロピル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-6-((2-エチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-イソプロピル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-6-((2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-イソプロピル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-2-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-4-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-4-イル)メタノン、
((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-イソプロピル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-4-イル)メタノン、または
((4aR,8aS)-6-((2-エチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-4-イル)メタノンであり得る。
【0060】
本発明の化合物は、その塩および異性体でもあり得る。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、その塩の形態を含む。適用可能な塩の形態の例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、硝酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩(例えば、(+)-酒石酸塩、(-)-酒石酸塩、またはラセミ混合物を含むそれらの混合物)、コハク酸塩、安息香酸塩、およびグルタミン酸などのアミノ酸との塩が挙げられる。これらの塩は、当業者に公知の方法によって調製され得る。本発明の化合物が、比較的塩基性の官能基を含むとき、そのような化合物の中性の形態を十分量の所望の酸と、そのままでまたは好適な不活性な溶媒中で接触させることによって、酸付加塩を得ることができる。適用可能な酸付加塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、
硝酸、炭酸、モノヒドロゲン炭酸(monohydrogencarbonic)、リン酸、モノヒドロゲンリン酸(monohydrogenphosphoric)、ジヒドロゲンリン酸(dihydrogenphosphoric)、硫酸、モノヒドロゲン硫酸(monohydrogensulfuric)、ヨウ化水素酸または亜リン酸などのような無機酸から得られる塩、ならびに酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸などのような有機酸から得られる塩が挙げられる。アルギン酸塩などのようなアミノ酸の塩、およびグルクロン酸またはガラクツロン酸(galactunoric acids)などのような有機酸の塩も含まれる(例えば、Bergeら、“Pharmaceutical Salts”,Journal of Pharmaceutical Science,1977,66,1-19を参照のこと)。本発明のある特定の化合物は、その化合物を塩基付加塩に変換させる官能基を含む。好適な薬学的に許容され得る塩に関するさらなる情報は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th ed.,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,1985(参照により本明細書中に援用される)に見られ得る。
【0061】
本化合物の中性の形態は、好ましくは、その塩を塩基または酸と接触させ、従来の様式で親化合物を単離することによって再生される。本化合物の親の形態は、ある特定の物理的特性(例えば、極性溶媒への溶解性)が様々な塩の形態と異なる。
【0062】
本発明のある特定の化合物は、非溶媒和の形態、ならびに水和の形態を含む溶媒和の形態で存在し得る。通常、溶媒和の形態は、非溶媒和の形態と等価であり、本発明の範囲内に包含される。本発明のある特定の化合物は、複数の結晶性または非晶質の形態で存在し得る。通常、すべての物理的形態が、本発明によって企図される用途に対して等価であり、本発明の範囲内であると意図される。
【0063】
本発明のある特定の化合物は、不斉炭素原子(光学中心)または二重結合を有する;エナンチオマー、ラセミ体、ジアステレオマー、互変異性体、幾何異性体、立体異性体((R)-もしくは(S)-またはアミノ酸の場合(D)-もしくは(L)-として絶対立体化学に関して定義され得る)および個々の異性体が、本発明の範囲内に包含される。本発明の化合物は、不安定すぎて合成できないおよび/または単離できないと当該分野で公知の化合物を含まない。本発明は、ラセミ形態および光学的に純粋な形態の化合物を含むと意図される。光学活性な(R)-および(S)-異性体または(D)-および(L)-異性体は、キラルシントンもしくはキラル試薬を使用して調製され得るか、または従来の手法を用いて分割され得る。
【0064】
異性体は、同じ数および種類の原子を有するがゆえに同じ分子量を有するが、原子の構造上の配列または配置が異なる化合物を含む。
【0065】
本発明のある特定の化合物が、互変異性体で存在し得ることは、当業者にとって明らかだろう(それらの化合物のそのような互変異性体のすべてが、本発明の範囲内である)。互変異性体とは、平衡状態で存在し、一方の異性体からもう一方の異性体に容易に変換される、2つ以上の構造異性体のうちの1つのことを指す。
【0066】
別段述べられない限り、本明細書中に表される構造は、その構造のすべての立体化学的形態;すなわち、各不斉中心に対するRおよびS配置を含むとも意味される。ゆえに、単一の立体化学異性体、ならびに本化合物の鏡像異性およびジアステレオ異性の混合物は、本発明の範囲内である。
【0067】
別段述べられない限り、本発明の化合物は、そのような化合物を構成する原子の1つ以上において非天然の比率の同位体原子も含み得る。例えば、本発明の化合物は、放射性同位体、例えば、ジュウテリウム(2H)、トリチウム(3H)、ヨウ素-125(125I)、炭素-13(13C)または炭素-14(14C)で放射標識され得る。放射性であるか否かに関係なく、本発明の化合物の同位体的バリエーションのすべてが、本発明の範囲内に包含される。
【0068】
塩の形態に加えて、本発明は、プロドラッグの形態の化合物を提供する。本明細書中に記載される化合物のプロドラッグは、生理学的条件下において容易に化学変化を起こして、本発明の化合物を提供する化合物である。さらに、プロドラッグは、エキソビボ環境において化学的または生化学的な方法によって本発明の化合物に変換され得る。例えば、プロドラッグは、好適な酵素または化学的試薬とともに経皮パッチレザバーに配置されたとき、本発明の化合物にゆっくり変換され得る。
【0069】
本発明の化合物は、
図1に示されているように調製され得る。出発物質は、商業的供給源から、公知の合成方法を使用することによって、および参照により本明細書中に援用される米国特許第7,928,237号に記載されている方法を使用することによって、得ることができる。エステルIは、溶媒(例えば、エーテルもしくはテトラヒドロフランまたは類似の非プロトン性溶媒)中での適切な有機金属試薬(例えば、グリニャール試薬、有機リチウム試薬、有機ホウ素試薬、有機セリウム試薬または有機亜鉛試薬)との反応によってケトンIVに変換される。好ましくは、反応は、溶媒(例えば、エーテルまたはテトラヒドロフラン)中でアリールリチウム試薬を使用して実施される。低温で反応を実施することが有利であり得る。式IVのケトンは、式IIのアルデヒドと適切な有機金属試薬とを反応させた後、得られた式IIIのアルコールを、ジクロロメタンなどの不活性な溶媒中でデス・マーチンペルヨージナン試薬などの好適な酸化剤を用いて酸化することによっても調製される。必要に応じて、無水条件または水性条件下の溶媒(例えば、ジオキサン、ジクロロメタン、エタノールまたはテトラヒドロフラン)中で、酸(例えば、HCl、HBr、トリフルオロ酢酸、p-トルエンスルホン酸またはメタンスルホン酸、好ましくは、HClまたはトリフルオロ酢酸)で処理することによって、IVからtert-ブトキシカルボニル保護基が除去される。好ましくは、反応は、ジオキサン中HClまたはジクロロメタン中トリフルオロ酢酸のいずれかを使用して実施される。アミンVは、塩基(例えば、N,N-ジ-イソプロピルエチルアミンまたはトリエチルアミン)の存在下の不活性な溶媒(例えば、ジクロロメタン、トルエンまたはテトラヒドロフラン、好ましくは、ジクロロメタン)中で、適切な置換されたハロゲン化スルホニル(例えば、スルホニルクロリドVI)で処理することによって式(1)の化合物に変換される。アミンVを単離せずに、スルホニル化反応をインサイチュで行うことが好都合である場合がある。式(1)の化合物は、式Vのアミンから、アミンVとハロ置換スルホニルクロリドVIIとの反応から開始して、VIII(ここで、Xはハロゲンを表す)によって例証されるハロ置換スルホンアミド誘導体が得られる2工程の順序でも調製され得る。ハロゲン置換基Xは、当業者に公知の任意の標準的な方法によって、置換基R
2において変換され得る。
【0070】
あるいは、式(1)の化合物は、
図2に示されるように調製される。必要に応じて、無水条件または水性条件下の溶媒(例えば、ジオキサン、ジクロロメタン、エタノールまたはテトラヒドロフラン)中で、酸(例えば、HCl、HBr、トリフルオロ酢酸、p-トルエンスルホン酸またはメタンスルホン酸、好ましくは、HClまたはトリフルオロ酢酸)で処理することによって、Iからtert-ブトキシカルボニル保護基が除去される。好ましくは、反応は、ジオキサン中HClまたはジクロロメタン中トリフルオロ酢酸のいずれかを使用して実施される。式Vのアミンから式(1)のスルホンアミドへの変換について記載されたように、アミンIXが式Xのスルホンアミドに変換される。式Xの化合物におけるエステル基は、不活性な溶媒(例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、
ベンゼンまたはトルエン、好ましくは、ジクロロメタン)中で還元剤(例えば、DIBAL-H、LiAlH
4またはRED-AL、好ましくは、DIBAL-H)を使用することによって、式XIのアルデヒドに変換される。そのエステルからアルコールへの還元およびそれに続く、そのアルコールから式XIのアルデヒドへの酸化を含む2工程プロセスを用いて、XをXIに変換することが好都合である場合がある。その酸化は、ジクロロメタンなどの好適な溶媒中で、Swern反応などの任意の好適な手順またはデス・マーチンペルヨージナン試薬などの酸化試薬を用いて行われ得る。式XIのアルデヒドは、好適な有機金属試薬(例えば、グリニャール試薬、有機リチウム試薬、有機ホウ素試薬、有機セリウム試薬または有機亜鉛試薬)を使用して、式XIIのアルコールに変換される。式XIIのアルコールは、酸化によって式(1)のケトンに変換される。好適な酸化条件としては、Swern反応およびデス・マーチンペルヨージナン試薬の使用が挙げられる。あるいは、式Xのエステルは、適切な溶媒(例えば、エーテルまたはテトラヒドロフラン)中で、適切な有機金属試薬、好ましくは、アリールリチウム試薬を使用して、式(1)のケトンに直接変換される。
【0071】
Jがトリアゾールを表し、R
2がアルキルを表す式Iの化合物は、適切なトリアゾールスルホニルクロリドの合成を必要とする。本発明に使用されるトリアゾールスルホニルクロリドは、
図3に示される方法などの、当業者に公知の任意の適切な方法によって調製され得る。
図3において、alkはアルキル基を表す。市販のトリアゾールチオールXIIIが、当業者に公知の任意の適切な条件を使用して、適切に保護されたチオール、例えばベンジルチオトリアゾールXIVに変換される。好ましくはチオールXIIIは、適切な溶媒、例えばエタノール中、臭化ベンジルで処理される。保護されたチオール、例えばベンジルチオールXIVなどのアルキル化により、3つの位置異性体であるアルキルピラゾールXVa、XVbおよびXVcの混合物が得られる。生成物の正確な比率は、アルキル化反応に用いられる条件に依存する。例えば、炭酸カリウムの存在下、N,N-ジメチルホルムアミド中で適切なヨウ化アルキルを用いることにより、主生成物としてトリアゾールXVaが得られる。アルキル化トリアゾールの位置化学は、当業者に公知の任意の適切な方法を用いて決定される。例えば、位置化学は、科学文献の情報との比較によって、NOE実験を行うことによって、公知の構造の化合物が得られる化学的操作によって、または代替的で明白な合成経路によって作製したサンプルとの比較によって、割り当てられ得る。例えば、
図4に示す合成経路から具体的に式XVcのトリアゾールスルフィドが得られる。
図4において、alkはアルキル基を表す。
【0072】
式XVのトリアゾール類は、当業者に公知の任意の適切な方法を用いて、式XVIのスルホニルクロリドに変換される。例えば、適切な酸化剤を用いて、チオベンジル基の酸化開裂を利用し得る。酢酸などの好適な溶媒中で、N-クロロスクシンイミドまたは塩素ガスを用いることにより、式XVIのスルホニルクロリドが得られる。
【0073】
IV.薬学的組成物
いくつかの実施形態において、本発明は、本発明の化合物および薬学的に許容され得る賦形剤を含む薬学的組成物を提供する。
【0074】
A.製剤
本発明の組成物は、多種多様の経口、非経口および局所的剤形で調製され得る。経口調製物としては、患者による経口摂取に適した、錠剤、丸剤、散剤、糖衣錠、カプセル剤、液体、舐剤、カシェ剤、ゲル、シロップ剤、スラリー、懸濁液などが挙げられる。本発明の組成物はまた、注射によって、すなわち、静脈内に、筋肉内に、皮内に、皮下に、十二指腸内に、または腹腔内に、投与され得る。また、本明細書中に記載される組成物は、吸入によって、例えば、鼻腔内に投与され得る。さらに、本発明の組成物は、経皮的に投与され得る。本発明の組成物は、眼内経路、膣内経路および直腸内経路(坐剤を含む)、ガ
ス注入、散剤およびエアロゾル製剤によっても投与され得る(例えば、ステロイド吸入剤について、Rohatagi,J.Clin.Pharmacol.35:1187-1193,1995;Tjwa,Ann.Allergy Asthma Immunol.75:107-111,1995を参照のこと)。したがって、本発明は、薬学的に許容され得るキャリアまたは賦形剤および本発明の化合物を含む薬学的組成物も提供する。
【0075】
本発明の化合物から薬学的組成物を調製するために、薬学的に許容され得るキャリアは、固体または液体であり得る。固体の形態の調製物としては、散剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、カシェ剤、坐剤および分散性顆粒剤が挙げられる。固体のキャリアは、希釈剤、香味料、結合剤、保存剤、錠剤崩壊剤または封入材料として作用し得る1つ以上の物質であり得る。製剤化および投与のための手法に関する詳細は、科学文献および特許文献に十分に記載されており、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Maack Publishing Co,Easton PA(“Remington’s”)の最新版を参照のこと。
【0076】
散剤において、キャリアは、微粉化された固体であり、それは、微粉化された活性な成分とともに混合物中に存在する。錠剤において、活性な成分は、必要な結合特性を有するキャリアと好適な比率で混合され、所望の形状およびサイズに圧縮される。その散剤および錠剤は、好ましくは、5%または10%~70%の本発明の化合物を含む。
【0077】
好適な固体の賦形剤としては、炭酸マグネシウム;ステアリン酸マグネシウム;タルク;ペクチン;デキストリン;デンプン;トラガント;低融点ろう;カカオバター;炭水化物;糖(ラクトース、スクロース、マンニトールまたはソルビトール、トウモロコシ、コムギ、イネ、ジャガイモまたは他の植物由来のデンプンを含むがこれらに限定されない);セルロース(例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル-セルロースまたはカルボキシメチルセルロースナトリウム);およびゴム(アラビアおよびトラガントを含む);ならびにタンパク質(ゼラチンおよびコラーゲンを含むがこれらに限定されない)が挙げられるが、これらに限定されない。所望であれば、崩壊剤または可溶化剤(例えば、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、アルギン酸またはその塩(例えば、アルギン酸ナトリウム))を加えてもよい。
【0078】
糖衣錠コアには、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カーボポールゲル、ポリエチレングリコールおよび/もしくは二酸化チタン、ラッカー溶液ならびに好適な有機溶媒または溶媒混合物も含み得る好適なコーティング剤(例えば、濃縮された糖の溶液)が提供される。生成物の識別のため、または活性な化合物の量(すなわち、投与量)を特徴付けるために、染料または色素が、錠剤または糖衣錠コーティングに加えられてもよい。本発明の医薬品はまた、例えば、ゼラチンからできた押し込み型カプセル、ならびにゼラチンおよびコーティング剤(例えば、グリセロールまたはソルビトール)からできた密封された軟カプセルを使用して、経口的に使用され得る。押し込み型カプセルは、充填剤または結合剤(例えば、ラクトースまたはデンプン)、滑沢剤(例えば、タルクまたはステアリン酸マグネシウム)および必要に応じて安定剤と混合される本発明の化合物を含み得る。軟カプセルでは、本発明の化合物は、安定剤を含むまたは含まない好適な液体(例えば、脂肪油、流動パラフィンまたは液体ポリエチレングリコール)に溶解または懸濁され得る。
【0079】
坐剤を調製するために、脂肪酸グリセリドの混合物またはカカオバターなどの低融点ろうをまず融解し、本発明の化合物を、撹拌することによってその中に均一に分散させる。次いで、融解した均一な混合物を都合のよいサイズのモールドに注ぎ込み、冷却し、それにより、凝固させる。
【0080】
液体の形態の調製物としては、溶液、懸濁液およびエマルジョン、例えば、水または水/プロピレングリコール溶液が挙げられる。非経口の注射のために、液体の調製物は、ポリエチレングリコール水溶液中の溶液として製剤化され得る。
【0081】
経口使用に適した水溶液は、本発明の化合物を水に溶解し、所望のとおり、好適な着色剤、香料、安定剤および増粘剤を加えることによって、調製され得る。経口使用に適した水性懸濁液は、微粉化された活性な成分を、粘稠性の材料(例えば、天然ゴムまたは合成ゴム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴムおよびアラビアゴム)および分散剤または湿潤剤(例えば、天然に存在するホスファチド(例えば、レシチン)、アルキレンオキシドと脂肪酸との縮合物(例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン)、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトールに由来する部分エステルとの縮合物(例えば、ポリオキシエチレンソルビトールモノ-オレエート)またはエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトール無水物に由来する部分エステルとの縮合物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノ-オレエート)とともに水に分散することによって、生成され得る。その水性懸濁液は、1つ以上の保存剤(例えば、p-ヒドロキシ安息香酸エチルまたはp-ヒドロキシ安息香酸n-プロピル)、1つ以上の着色剤、1つ以上の香味料および1つ以上の甘味剤(例えば、スクロース、アスパルテームまたはサッカリン)も含み得る。製剤は、オスモル濃度について調整され得る。
【0082】
使用する直前に、経口投与用の液体の形態の調製物に変換されることが意図された固体の形態の調製物も含められる。そのような液体の形態としては、溶液、懸濁液およびエマルジョンが挙げられる。これらの調製物は、活性な成分に加えて、着色剤、香料、安定剤、緩衝剤、人工および天然の甘味料、分散剤、増粘剤、可溶化剤などを含み得る。
【0083】
本発明の化合物を植物油(例えば、落花生油、オリーブ油、ゴマ油またはやし油)または鉱油(例えば、流動パラフィン);またはこれらの混合物に懸濁することによって、油性懸濁液が製剤化され得る。その油性懸濁液は、増粘剤(例えば、蜜ろう、固形パラフィンまたはセチルアルコール)を含み得る。甘味剤(例えば、グリセロール、ソルビトールまたはスクロース)は、美味な経口調製物を提供するために加えられ得る。これらの製剤は、アスコルビン酸などの酸化防止剤を加えることによって、保存することができる。注射可能な油性ビヒクルの例として、Minto,J.Pharmacol.Exp.Ther.281:93-102,1997を参照のこと。本発明の薬学的製剤は、水中油型エマルジョンの形態でもあり得る。油相は、上に記載された、植物油もしくは鉱油またはこれらの混合物であり得る。好適な乳化剤としては、天然に存在するゴム(例えば、アラビアゴムおよびトラガカントゴム)、天然に存在するホスファチド(例えば、ダイズレシチン)、脂肪酸およびヘキシトール無水物に由来するエステルまたは部分エステル(例えば、ソルビタンモノ-オレエート)およびこれらの部分エステルとエチレンオキシドとの縮合物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノ-オレエート)が挙げられる。エマルジョンは、シロップ剤およびエリキシル剤の製剤におけるように、甘味剤および香味料も含み得る。そのような製剤は、粘滑剤、保存剤または着色剤も含み得る。
【0084】
本発明の組成物は、身体内での緩徐な放出のためにミクロスフェアとしても送達され得る。例えば、ミクロスフェアは、皮下にゆっくり放出する薬物含有ミクロスフェアの皮内注射を介した投与のために製剤化され得る(Rao,J.Biomater Sci.Polym.Ed.7:623-645,1995を参照のこと;生分解性で注射可能なゲル製剤として(例えば、Gao Pharm.Res.12:857-863,1995を参照のこと);または経口投与用のミクロスフェアとして(例えば、Eyles,J.
Pharm.Pharmacol.49:669-674,1997を参照のこと)。経皮的経路と皮内経路の両方が、数週間または数ヶ月間にわたって一定の送達をもたらす。
【0085】
別の実施形態において、本発明の組成物は、非経口投与(例えば、静脈内(IV)投与または体腔もしくは器官の管腔への投与)のために製剤化され得る。投与用の製剤は、通常、薬学的に許容され得るキャリアに溶解された本発明の組成物の溶液を含む。使用することができる許容され得るビヒクルおよび溶媒は、水およびリンガー溶液、等張性塩化ナトリウムである。さらに、滅菌された固定油が、慣習的に溶媒または懸濁媒として使用され得る。この目的のために、合成モノ-またはジグリセリドを含む任意の無刺激の固定油が使用され得る。さらに、オレイン酸などの脂肪酸が、注射可能物の調製において同様に使用され得る。これらの溶液は、滅菌されており、通常、望ましくない物質を含まない。これらの製剤は、従来の周知の滅菌手法によって滅菌され得る。それらの製剤は、生理学的条件に近づけるために必要とされるような薬学的に許容され得る補助物質(例えば、pH調整剤および緩衝剤、毒性調整剤、例えば、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、乳酸ナトリウムなど)を含み得る。これらの製剤における本発明の組成物の濃度は、大きく変動し得、選択される特定の投与様式および患者のニーズに従って、主に、液量、粘度、体重などに基づいて選択され得る。IV投与の場合、その製剤は、滅菌された注射可能な調製物(例えば、滅菌された注射可能な水性または油性の懸濁液)であり得る。この懸濁液は、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を使用する公知の技術に従って製剤化され得る。滅菌された注射可能な製剤は、無毒性の非経口的に許容され得る希釈剤または溶媒中の滅菌された注射可能な溶液または懸濁液(例えば、1,3-ブタンジオールの溶液)でもあり得る。
【0086】
別の実施形態において、本発明の組成物の製剤は、リポソームを使用することによって送達され得、そのリポソームは、細胞膜と融合するか、またはエンドサイトーシスされ、すなわち、そのリポソームに付着されたリガンド、または細胞の表面膜タンパク質レセプターに結合するオリゴヌクレオチドに直接付着されたリガンドを使用することによって送達されて、エンドサイトーシスがもたらされる。特に、リポソーム表面が、標的細胞に特異的なリガンドを有するか、または別途、特定の器官に優先的に方向づけられている場合に、リポソームを使用することによって、インビボにおいて本発明の組成物を標的細胞に送達することに焦点を合わせることができる(例えば、Al-Muhammed,J.Microencapsul.13:293-306,1996;Chonn,Curr.Opin.Biotechnol.6:698-708,1995;Ostro,Am.J.Hosp.Pharm.46:1576-1587,1989を参照のこと)。
【0087】
脂質ベースの薬物送達系には、脂質溶液、脂質エマルジョン、脂質分散液、自己乳化薬物送達系(SEDDS)および自己微小乳化薬物送達系(SMEDDS)が含まれる。特に、SEDDSおよびSMEDDSは、自発的に水性媒質に分散し得、微細なエマルジョン(SEDDS)またはマイクロエマルジョン(SMEDDS)を形成し得る、脂質の等方性混合物、界面活性剤および共界面活性剤である。本発明の製剤化において有用な脂質としては、任意の天然または合成の脂質(ゴマ種子油、オリーブ油、ひまし油、落花生油、脂肪酸エステル、グリセロールエステル、Labrafil(登録商標)、Labrasol(登録商標)、Cremophor(登録商標)、Solutol(登録商標)、Tween(登録商標)、Capryol(登録商標)、Capmul(登録商標)、Captex(登録商標)およびPeceol(登録商標)を含むがこれらに限定されない)が挙げられる。
【0088】
B.投与
本発明の化合物および組成物は、経口、非経口および局所的方法を含む任意の好適な手段によって送達され得る。局所的経路による経皮的投与方法は、アプリケータースティッ
ク、溶液、懸濁液、エマルジョン、ゲル、クリーム、軟膏、ペースト、ゼリー、ペイント、パウダーおよびエアロゾルとして製剤化され得る。
【0089】
医薬品は、好ましくは、単位剤形で存在する。そのような形態において、調製物は、適切な量の本発明の化合物および組成物を含む単位用量に細分される。単位剤形は、包装された調製物であり得、その包装は、別々の量の調製物を含む(例えば、パック詰めされた錠剤、カプセル剤、およびバイアルまたはアンプル内の散剤)。また、単位剤形は、カプセル剤、錠剤、カシェ剤もしくは舐剤自体であり得るか、または包装された形態の適切な数のこれらのいずれかであり得る。
【0090】
本発明の化合物および組成物は、他の作用物質と共投与され得る。共投与には、他の作用物質の0.5、1、2、4、6、8、10、12、16、20または24時間以内の本発明の化合物または組成物の投与が含まれる。共投与には、同時、ほぼ同時(例えば、互いに約1、5、10、15、20または30分以内)または任意の順序での順次の投与も含まれる。さらに、本発明の化合物および組成物は各々、1日あたり好ましい投与量レベルを提供するために、1日に1回、または1日あたり2回、3回もしくはそれ以上の回数で投与され得る。
【0091】
いくつかの実施形態において、共投与は、共製剤化、すなわち、本発明の化合物および組成物ならびに他の任意の作用物質を含む単一の薬学的組成物を調製することによって、達成され得る。あるいは、様々な成分が、別々に製剤化され得る。
【0092】
本発明の化合物および組成物ならびに他の任意の作用物質は、任意の好適な量で存在し得、被験体の体重および年齢、疾患の状態などを含むがこれらに限定されない様々な因子に依存し得る。好適な投与量の範囲は、約0.1mg~約10,000mgまたは約1mg~約1000mgまたは約10mg~約750mgまたは約25mg~約500mgまたは約50mg~約250mgを含む。好適な投与量は、約1mg、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900または1000mgも含む。
【0093】
組成物は、他の適合性の治療剤も含み得る。本明細書中に記載される化合物は、互いに、糖質コルチコイドレセプターを調節する際に有用であると公知の他の活性な作用物質と、または単独では有効ではないことがあるが活性な作用物質の有効性に寄与し得る補助剤と、組み合わせて使用され得る。
【0094】
V.糖質コルチコイドレセプターを調節する方法および障害を処置する方法
いくつかの実施形態において、本発明は、糖質コルチコイドレセプターを調節する方法を提供し、その方法は、糖質コルチコイドレセプターを本発明の化合物と接触させ、それによって、糖質コルチコイドレセプターを調節する工程を含む。
【0095】
いくつかの実施形態において、本発明は、糖質コルチコイドレセプターをアンタゴナイズすることを通じて障害を処置する方法を提供し、その方法は、それを必要とする被験体に、治療有効量の本発明の化合物を投与し、それによって、その障害を処置する工程を含む。
【0096】
いくつかの他の実施形態において、本発明は、糖質コルチコイドレセプターをアンタゴナイズすることを通じて障害を処置する方法を提供し、その方法は、そのような処置を必要とする被験体に、有効量の本発明の化合物を投与することによって、その障害を処置する工程を含む。
【0097】
例示的な実施形態において、GR調節因子は、GR活性のアンタゴニスト(本明細書中、「糖質コルチコイドレセプターアンタゴニスト」とも称される)である。糖質コルチコイドレセプターアンタゴニストは、本明細書中で使用されるとき、糖質コルチコイドレセプター(GR)へのGRアゴニスト(例えば、コルチゾールおよび合成または天然のコルチゾールアナログ)の結合を部分的にまたは完全に阻害する(アンタゴナイズする)ことによって、そのアゴニストへのGRの結合に関連する任意の生物学的応答を阻害する任意の組成物または化合物のことを指す。
【0098】
関連する実施形態において、GR調節因子は、特異的な糖質コルチコイドレセプターアンタゴニストである。本明細書中で使用されるとき、特異的な糖質コルチコイドレセプターアンタゴニストとは、別の核レセプター(NR)ではなくGRに優先的に結合することによって、アゴニストへのGRの結合に関連する任意の生物学的応答を阻害する組成物または化合物のことを指す。いくつかの実施形態において、特異的な糖質コルチコイドレセプターアンタゴニストは、鉱質コルチコイドレセプター(MR)またはプロゲステロンレセプター(PR)ではなくGRに優先的に結合する。例示的な実施形態において、特異的な糖質コルチコイドレセプターアンタゴニストは、鉱質コルチコイドレセプター(MR)ではなくGRに優先的に結合する。別の例示的な実施形態において、特異的な糖質コルチコイドレセプターアンタゴニストは、プロゲステロンレセプター(PR)ではなくGRに優先的に結合する。
【0099】
関連する実施形態において、特異的な糖質コルチコイドレセプターアンタゴニストは、他の核レセプターに対するKdよりも少なくとも10倍低い結合定数(Kd)でGRに結合する。別の実施形態において、特異的な糖質コルチコイドレセプターアンタゴニストは、他の核レセプターに対するKdよりも少なくとも100倍低い結合定数(Kd)でGRに結合する。別の実施形態において、特異的な糖質コルチコイドレセプターアンタゴニストは、他の核レセプターに対するKdよりも少なくとも1000倍低い結合定数(Kd)でGRに結合する。
【0100】
本発明とともに使用するのに適した障害または症状の例としては、肥満症、糖尿病、循環器疾患、高血圧症、シンドロームX、うつ、不安、緑内障、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)または後天性免疫不全症候群(AIDS)、神経変性、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、認知強化、クッシング症候群、アジソン病、骨粗鬆症、虚弱、筋肉虚弱、炎症性疾患、変形性関節症、関節リウマチ、喘息および鼻炎、副腎機能に関連する病気、ウイルス感染、免疫不全、免疫調節、自己免疫疾患、アレルギー、創傷治癒、強迫行動、多剤耐性、嗜癖、精神病、食欲不振、悪液質、心的外傷後ストレス障害、手術後の骨折、医学的異化(medical catabolism)、精神病性大うつ病、軽度認知障害、精神病、痴呆、高血糖症、中心性漿液性網膜症、アルコール依存、ストレス障害、抗精神病薬誘導性体重増加、せん妄、抑うつ患者における認知障害、ダウン症候群を有する個体における認知力衰退、インターフェロン-アルファ治療に関連する精神病、慢性疼痛、胃食道逆流性疾患に関連する疼痛、産後精神病、産後うつ病、未熟児における神経障害、片頭痛ならびに癌(例えば卵巣癌、乳癌および前立腺癌)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、その障害または症状は、精神病性大うつ病、ストレス障害または抗精神病薬誘導性体重増加であり得る。他の実施形態において、その障害または症状は、クッシング症候群であり得る。
【0101】
A.結合アッセイ
本発明のGR調節因子は、種々のアッセイにおいて結合活性について試験され得る。例えば、糖質コルチコイドレセプターへの結合に対する、デキサメタゾンなどのGRリガンドと競合する能力についてスクリーニングすることによって。当業者は、そのような競合結合アッセイを行う方法がいくつかあることを認識するだろう。いくつかの実施形態にお
いて、GRを、標識されたGRリガンドとプレインキュベートし、次いで、被験化合物と接触させる。このタイプの競合結合アッセイは、本明細書中で結合置換(binding
displacement)アッセイとも称されることがある。GRに結合したリガンドの量の変化(例えば、減少)は、その分子が潜在的なGR調節因子であることを示唆する。あるいは、GRへの被験化合物の結合は、標識された被験化合物を用いて直接測定することができる。この後者のタイプのアッセイは、直接結合アッセイと呼ばれる。
【0102】
直接結合アッセイと競合結合アッセイの両方が、種々の異なる形式で使用され得る。それらの形式は、イムノアッセイおよびレセプター結合アッセイにおいて使用される形式と似ていることがある。競合結合アッセイおよび直接結合アッセイを含む結合アッセイのための種々の形式に関する説明については、Basic and Clinical Immunology 7th Edition(D.Stites and A.Terr
ed.)1991;Enzyme Immunoassay,E.T.Maggio,ed.,CRC Press,Boca Raton,Florida(1980);および「Practice and Theory of Enzyme Immunoassays」,P.Tijssen,Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology,Elsevier Science Publishers B.V.Amsterdam(1985)(これらの各々が参照により本明細書中に援用される)を参照のこと。
【0103】
固相競合結合アッセイにおいて、例えば、サンプル化合物は、固体表面に結合された結合剤上の特異的結合部位について、標識されたアナライトと競合し得る。このタイプの形式では、標識されたアナライトが、GRリガンドであり得、結合剤が、固相に結合されたGRであり得る。あるいは、標識されたアナライトが、標識されたGRであり得、結合剤が、固相GRリガンドであり得る。捕捉剤に結合された標識されたアナライトの濃度は、その結合アッセイにおいて被験化合物が競合する能力と反比例する。
【0104】
あるいは、競合結合アッセイは、液相において行われ得、当該分野で公知の種々の任意の手法を使用することにより、結合された標識されたタンパク質が、結合していない標識されたタンパク質から分離され得る。例えば、いくつかの手順が、結合したリガンドと過剰量の結合したリガンドまたは結合した被験化合物と過剰量の結合していない被験化合物との識別のために開発された。これらには、スクロース勾配における沈降、ゲル電気泳動またはゲル等電点電気泳動による結合した複合体の同定;硫酸プロタミンを用いたレセプター-リガンド複合体の沈殿またはヒドロキシルアパタイト上への吸着;およびデキストランコーティングされた木炭(DCC)上への吸着または固定化された抗体への結合による、結合していない化合物またはリガンドの除去が含まれる。分離の後、結合したリガンドまたは被験化合物の量が測定される。
【0105】
あるいは、分離工程が必要ない同種の結合アッセイが行われ得る。例えば、GR上の標識が、GRとそのリガンドまたは被験化合物との結合によって、変更され得る。標識されたGRにおけるこの変更は、標識によって放射されるシグナルの減少または増加をもたらし、その結果、結合アッセイの終わりに標識を測定することにより、結合した状態のGRの検出または定量が可能になる。多種多様の標識が使用され得る。その構成要素は、いくつかの方法のうちのいずれか1つによって標識され得る。有用な放射性標識としては、3H、125I、35S、14Cまたは32Pを組み込む標識が挙げられる。有用な非放射性標識としては、フルオロフォア、化学発光物質、リン光性物質、電気化学発光物質などを組み込む標識が挙げられる。蛍光物質は、タンパク質構造のシフトを検出するために使用される分析技術(例えば、蛍光異方性および/または蛍光偏光)において特に有用である。標識の選択は、要求される感度、化合物との結合体化の容易さ、安定性の要件および利用可能な計測装置に依存する。使用され得る様々な標識システムまたはシグナル生成シ
ステムの概説として、米国特許第4,391,904号(その全体がすべての目的のために参照により本明細書中に援用される)を参照のこと。標識は、当該分野で周知の方法に従って、アッセイの所望の成分に直接または間接的に結合され得る。
【0106】
ハイスループットスクリーニング法を使用することにより、多数の潜在的な調節因子化合物がアッセイされ得る。次いで、そのような「化合物ライブラリー」は、本明細書中に記載されるような1つ以上のアッセイにおいてスクリーニングされることにより、所望の特徴的な活性を示すライブラリーメンバー(特定の化学種またはサブクラス)が同定される。化学ライブラリーの調製およびスクリーニングは、当業者に周知である。化学ライブラリーを調製するためのデバイスは、商業的に入手可能である(例えば、357MPS、390MPS,Advanced Chem Tech,Louisville KY,Symphony,Rainin,Woburn,MA、433A Applied Biosystems,Foster City,CA,9050 Plus,Millipore,Bedford,MAを参照のこと)。
【0107】
B.細胞ベースのアッセイ
細胞ベースのアッセイは、本発明の化合物による結合またはGRの活性の調節についてアッセイするために、ホールセルまたはGRを含む細胞画分を必要とする。本発明の方法に従って使用され得る例示的な細胞型としては、例えば、任意の哺乳動物細胞(白血球、例えば、好中球、単球、マクロファージ、好酸球、好塩基球、マスト細胞およびリンパ球、例えば、T細胞およびB細胞、白血病、バーキットリンパ腫、腫瘍細胞(マウス乳腺腫瘍ウイルス細胞を含む)、内皮細胞、線維芽細胞、心臓細胞、筋細胞、乳房腫瘍細胞、卵巣癌腫、子宮頸部癌腫、神経膠芽腫、肝臓細胞、腎臓細胞および神経細胞を含む)ならびに酵母を含む真菌細胞が挙げられる。細胞は、初代細胞または腫瘍細胞または他のタイプの不死細胞株であり得る。当然のことながら、GRは、内因性バージョンのGRを発現しない細胞において発現され得る。
【0108】
場合によっては、GRのフラグメントならびにタンパク質融合物が、スクリーニングに使用され得る。結合についてGRリガンドと競合する分子が望まれるとき、使用されるGRフラグメントは、それらのリガンド(例えば、デキサメタゾン)に結合することができるフラグメントである。あるいは、GRの任意のフラグメントが、GRに結合する分子を同定するための標的として使用され得る。GRフラグメントには、例えば、少なくとも20、30、40、50アミノ酸から、GRの1アミノ酸だけ除いて全部を含むタンパク質までの任意のフラグメントが含まれ得る。
【0109】
いくつかの実施形態において、GR活性化によって引き金が引かれるシグナル伝達が、GR調節因子を同定するために使用される。GRのシグナル伝達の活性は、多くの方法で測定され得る。例えば、下流の分子事象が、シグナル伝達の活性を測定するためにモニターされ得る。下流の事象は、GRレセプターの刺激の結果として生じるそれらの活性または顕在化を含む。変更されていない細胞における転写活性化および拮抗作用の機能評価において有用な例示的な下流の事象としては、いくつかの糖質コルチコイド応答エレメント(GRE)依存性遺伝子(PEPCK、チロシンアミノトランスフェラーゼ、アロマターゼ)のアップレギュレーションが挙げられる。さらに、GR活性化に感受性の特定の細胞型(例えば、糖質コルチコイドによってダウンレギュレートされる、骨芽細胞におけるオステオカルシンの発現;糖質コルチコイドによって媒介されるPEPCKおよびグルコース-6-リン酸(G-6-Pase)のアップレギュレーションを示す初代肝細胞)が使用され得る。GRE媒介性の遺伝子発現は、GREによって制御される周知の配列(例えば、レポーター遺伝子構築物の上流にトランスフェクトされたマウス乳腺腫瘍ウイルスプロモーター(MMTV))を使用して、トランスフェクトされた細胞株においても証明された。有用なレポーター遺伝子構築物の例としては、ルシフェラーゼ(luc)、アルカ
リホスファターゼ(ALP)およびクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)が挙げられる。転写抑制の機能評価は、単球またはヒト皮膚線維芽細胞などの細胞株において行われ得る。有用な機能的アッセイとしては、IL-1ベータによって刺激されるIL-6の発現;コラゲナーゼ、シクロオキシゲナーゼ-2および様々なケモカイン(MCP-1、RANTES)のダウンレギュレーション;LPSによって刺激されるサイトカインの放出、例えば、TNFα;またはトランスフェクトされた細胞株においてNFkBもしくはAP-1転写因子によって制御される遺伝子の発現を計測するアッセイが挙げられる。
【0110】
代表的には、ホールセルアッセイにおいて試験される化合物は、細胞傷害アッセイにおいても試験される。細胞傷害アッセイは、感知された調節作用が、非GRに結合する細胞の作用に起因する程度を測定するために使用される。例示的な実施形態において、細胞傷害アッセイは、恒常的に活性な細胞を被験化合物と接触させる工程を含む。細胞活性の任意の減少は、細胞傷害作用を示唆する。
【0111】
C.特異性
本発明の化合物は、特異性アッセイ(本明細書中で選択性アッセイとも称される)に供され得る。代表的には、特異性アッセイは、GRに結合する化合物をインビトロにおいてまたは細胞ベースのアッセイにおいて、非GRタンパク質に結合する程度について試験することを含む。選択性アッセイは、上に記載されたように、インビトロにおいてまたは細胞ベースの系において行われ得る。結合は、抗体、レセプター、酵素などを含む任意の適切な非GRタンパク質に対して試験され得る。例示的な実施形態において、非GR結合タンパク質は、細胞表面レセプターまたは核レセプターである。別の例示的な実施形態において、非GRタンパク質は、ステロイドレセプター(例えば、エストロゲンレセプター、プロゲステロンレセプター、アンドロゲンレセプターまたは鉱質コルチコイドレセプター)である。
【0112】
本明細書中で使用されてきた用語および表現は、説明的であって限定ではない用語として使用され、示されるおよび記載される特性またはその一部の等価物を排除するそのような用語および表現の使用は意図されておらず、様々な改変が、特許請求される本発明の範囲内であり得ると認識される。さらに、本発明の任意の実施形態のいずれか1つ以上の特性は、本発明の範囲から逸脱せずに、本発明の他の任意の実施形態のいずれか1つ以上の他の特性と組み合され得る。例えば、GR調節因子化合物の特性は、疾患状態を処置する方法および/または本明細書中に記載される薬学的組成物に等しく当てはまる。本明細書に引用されたすべての刊行物、特許および特許出願は、それらの全体がすべての目的のために参照により本明細書によって援用される。
【実施例0113】
VI.実施例
CambridgeSoft ChemDraw命名パッケージを使用し、標準的なIUPAC命名法に従って、構造を命名する。
【0114】
Bruker Avance III分光計(400MHz)を使用して外界温度において1H NMRスペクトルを記録した。
【0115】
保持時間および関連質量イオンを測定する質量分析(LCMS)実験を、以下のとおり行った:陽イオンおよび陰イオンエレクトロスプレーならびにAgilent Zorbax Extend C18,Rapid Resolution HT 1.8ミクロンC18 30×4.6mmカラムおよび2.5mL/分の流速を使用するELS/UV@254nm検出を用いるAgilent Infinity 1260 LC6120
四重極質量分析計を使用して、実験を行った。最初の溶媒系は、0.1%ギ酸を含む95%水(溶媒A)および0.1%ギ酸を含む5%アセトニトリル(溶媒B)であり、次の3.0分間にわたって5%溶媒Aおよび95%溶媒Bまで勾配をかけ、次いで、流速を4.5mL/分まで上げ、95%Bで0.5分間保持した。0.1分間にわたって、勾配を95%Aおよび5%Bかつ3.5mL/分に戻し、これらの条件で0.3分間保持し;最後の0.1分間で、最初の開始条件である2.5mL/分での95%A 5%Bに戻した。
中間体1A.(4aR,8aS)-メチル1-(4-フルオロフェニル)-6-((4-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-カルボキシレート
【化5】
【0116】
HCl(ジオキサン中4M溶液)(4.07ml,16.30mmol)中の(4aR,8aS)-6-tert-ブチル4a-メチル1-(4-フルオロフェニル)-4a,5,7,8,8a,9-ヘキサヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a,6(4H)-ジカルボキシレート(WO 2005087769;0.35g,0.815mmol)の溶液を、室温で1時間撹拌した後、溶媒を蒸発させて、白色固体を得た。この物質をジクロロメタン(10ml)に溶解し、ヒューニッヒ塩基(0.712ml,4.07mmol)次いで4-(トリフルオロメチル)ベンゼン-1-スルホニルクロリド(0.239g,0.978mmol)を加えた。その反応混合物を室温で4日間撹拌し、その後溶媒を蒸発させ、粗生成物をシリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィー(グラジエント:イソヘキサン中20~40%酢酸エチル)で精製することにより、(4aR,8aS)-メチル1-(4-フルオロフェニル)-6-((4-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-カルボキシレートを無色のゴム状物として得た(0.38g)。LCMS:RT2.66分,m+H=538.0.
【0117】
以下の中間体を、適切な出発物質から同様に調製した:
中間体1B.(4aR,8aS)-メチル6-((3,4-ジクロロフェニル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-カルボキシレート
【化6】
【0118】
LCMS:RT3.12分,m+H=538.1/540.1
中間体1C.(4aR,8aS)-メチル6-((3,4-ジフルオロフェニル)スル
ホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-カルボキシレート
【化7】
【0119】
LCMS:RT2.80分,m+H=506.0.
中間体2A.(4aR,8aS)-tert-ブチル1-(4-フルオロフェニル)-4a-ピコリノイル-4a,5,7,8,8a,9-ヘキサヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-6(4H)-カルボキシレート
【化8】
【0120】
乾燥テトラヒドロフラン(5ml)中の2-ブロモピリジン(0.690ml,7.10mmol)を、-78℃の乾燥テトラヒドロフラン(3ml)中のブチルリチウム(ヘキサン中2.5M)(2.91ml,7.28mmol)に加えた。その反応混合物を-78℃で45分間撹拌した。乾燥テトラヒドロフラン(8ml)中の(4aR,8aS)-6-tert-ブチル4a-メチル1-(4-フルオロフェニル)-4a,5,7,8,8a,9-ヘキサヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a,6(4H)-ジカルボキシレート(1.0g,2.328mmol)の溶液を滴下して加え、その反応混合物を-78℃で45分間撹拌した。水(10ml)を加え、その反応混合物を室温で10分間撹拌した。水相を酢酸エチル(2×10ml)で抽出した。合わせた有機相をブライン(10ml)で洗浄し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、溶媒を除去することにより、褐色油状物を得た。粗生成物を、シリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィー(グラジエント:イソヘキサン中10~70%酢酸エチル)で精製することにより、(4aR,8aS)-tert-ブチル1-(4-フルオロフェニル)-4a-ピコリノイル-4a,5,7,8,8a,9-ヘキサヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-6(4H)-カルボキシレート(766mg)を淡黄色固体として得た。LCMS:RT2.70分,m+H=477.
【0121】
以下の中間体を、適切な出発物質から同様に調製した:
中間体2B.(4aR,8aS)-tert-ブチル1-(4-フルオロフェニル)-4a-(4-(トリフルオロメチル)ピコリノイル)-4a,5,7,8,8a,9-ヘキサヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-6(4H)-カルボキシレート
【化9】
【0122】
LCMS:RT2.88分,m+H=545.3.
中間体2C.(4aR,8aS)-tert-ブチル1-(4-フルオロフェニル)-4a-(チアゾール-2-カルボニル)-4a,5,7,8,8a,9-ヘキサヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-6(4H)-カルボキシレート
【化10】
【0123】
テトラヒドロフランの代わりに、溶媒としてジエチルエーテルを使用する。LCMS:RT2.67分,m+H=482.9.
中間体2D.(R)-tert-ブチル1-(4-フルオロフェニル)-4a-(4-メチルピコリノイル)-4a,5,7,8,8a,9-ヘキサヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-6(4H)-カルボキシレート
【化11】
【0124】
LCMS:RT2.77分,m+H=491.3.
中間体2E.(R)-tert-ブチル1-(4-フルオロフェニル)-4a-(チアゾール-5-カルボニル)-4a,5,7,8,8a,9-ヘキサヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-6(4H)-カルボキシレート
【化12】
【0125】
テトラヒドロフランの代わりに、溶媒としてジエチルエーテルを使用する。LCMS:RT2.51分,m+H=483.2.
中間体3A.4-(ベンジルチオ)-1H-1,2,3-トリアゾール
【化13】
【0126】
臭化ベンジル(11.79ml,99mmol)を、0℃のエタノール(100ml)中のナトリウム1H-1,2,3-トリアゾール-4-チオレート(12.2g,99mmol)の溶液に滴下して加えた。その反応混合物を室温まで温め、20分間撹拌した。その反応混合物を酢酸エチル(100ml)で希釈し、水(100ml)、ブライン(100ml)で洗浄し、乾燥させた(硫酸ナトリウム)。溶媒を除去することにより、4-(ベンジルチオ)-1H-1,2,3-トリアゾール(16.9g)を白色固体として得た。LCMS:RT1.66分,m+H=191;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 9.72 (1H, v br s), 7.47 (1H, s), 7.30-7.21 (5H, m), 4.12 (2H, s).
中間体3B.2-(ベンジルチオ)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン
【化14】
【0127】
テトラヒドロフラン(10ml)中の水素化ナトリウム(0.170g,4.24mmol)の懸濁液に、0℃でベンジルチオール(0.338ml,2.88mmol)を滴下して加えた。その反応混合物を0℃で15分間撹拌し、次いで、2-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン(0.365ml,3.03mmol)を滴下して加えた。その反応混合物を0℃で30分間撹拌した。メタノール(1ml)を慎重に加え、その反応混合物を0℃でさらに10分間撹拌し、次いで、水(5ml)およびジクロロメタン(10ml)を加えた。有機層を、相分離カートリッジを使用して回収し、次いで、真空中で濃縮することにより、2-(ベンジルチオ)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン(538mg)を無色油状物として得た。LCMS:RTで2.80分,m+H=270.1.
中間体4A.4-(ベンジルチオ)-2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール
【化15】
【0128】
ヨードメタン(2.409ml,38.7mmol)を、0℃でN,N-ジメチルホルムアミド(40ml)中の、4-(ベンジルチオ)-1H-1,2,3-トリアゾール(3.7g,19.35mmol)と炭酸カリウム(5.88g,42.6mmol)との混合物に滴下して加えた。次いて、その反応混合物を室温まで温め、1時間撹拌した。水(40ml)および酢酸エチル(40ml)を加えて相を分離した。有機相を水(2×40ml)、ブライン(40ml)で洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、溶媒を除去することにより、黄色油状物を得た。粗生成物を、シリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィー(グラジエント:イソヘキサン中0~100%酢酸エチル)で精製することにより、4-(ベンジルチオ)-2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール(1.61g)を、主要な第1の溶出性位置異性体生成物(first-eluting regioisomeric product)として、無色油状物として得た。LCMS:RT2.05分,m+H=206;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):δ 7.68 (1H, s), 7.35
- 7.19 (5H, m), 4.18 (2H, s), 4.11 (3H, s).
中間体4B.4-(ベンジルチオ)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール
【化16】
【0129】
淡黄色油状物(883mg)として、上記反応から第3の溶出性位置異性体生成物として得た。LCMS:RT1.68分,m+H=206;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):δ 8.02 (1H, s), 7.34 - 7.19 (5H, m), 4.12 (2H, s), 4.00 (3H, s).
【0130】
以下の中間体を、適切な出発物質から同様に調製した:
中間体4C.4-(ベンジルチオ)-2-プロピル-2H-1,2,3-トリアゾール
【化17】
【0131】
主要な第1の溶出性位置異性体生成物として得た。LCMS:RT2.36分,m+H=234.2;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):δ 7.69 (1H, s), 7.28-7.27 (4H,
m), 7.25-7.20 (1H, m), 4.32 (2H, t, J = 7.0 Hz), 4.18 (2H, s), 1.83 (2H, sext, J = 7.0 Hz), 0.78 (3H, t, J = 7.0 Hz).
中間体4D.4-(ベンジルチオ)-2-イソプロピル-2H-1,2,3-トリアゾール
【化18】
【0132】
主要な第1の溶出性位置異性体生成物として得た。LCMS:RT2.41分,m+H=234; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):δ 7.67 (1H, s), 7.31-7.21 (5H, m), 4.76 (1H, sept, J = 6.7 Hz), 4.17 (2H, s), 1.44 (6H, d, J = 6.7 Hz).
中間体4E.4-(ベンジルチオ)-2-エチル-2H-1,2,3-トリアゾール
【化19】
【0133】
主要な第1の溶出性位置異性体生成物として得た。LCMS:RT2.24分,m+H=220;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):δ 7.69 (1H, s), 7.32 - 7.21 (5H,
m), 4.39 (2H, q, J = 7.3 Hz), 4.18 (2H, s), 1.40 (3H, t, J = 7.3 Hz).
中間体4F.4-(ベンジルチオ)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール
【化20】
【0134】
主要でない(minor)第2の溶出性位置異性体生成物として得た。LCMS:RT1.79分,m+H=206;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):δ 7.71 (1H, s), 7.36 - 7.23 (3H, m), 7.22 - 7.14 (2H, m), 4.09 (2H, s), 3.73 (3H, s).
中間体4G.1-プロピル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-スルホニルクロリド
【化21】
【0135】
主要でない第2の溶出性位置異性体生成物として得た。LCMS:RT2.08分,m+H=234.2;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):δ 7.74 (1H, s), 7.38-7.12 (5H, m), 4.13 (2H, s), 4.06 (2H, t, J = 7.0 Hz), 1.66 (2H, sext, J = 7.0 Hz), 0.74 (3H, t, J = 7.0 Hz).
中間体4H.4-(ベンジルチオ)-1-イソプロピル-1H-1,2,3-トリアゾール
【化22】
【0136】
主要でない第3の溶出性位置異性体生成物として得た。LCMS:RT1.99分,m+H=234;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):δ 8.10 (1H, s), 7.30-7.18 (5H,
m), 4.76 (1H, sept, J = 6.7 Hz), 4.10 (2H, s), 1.43 (6H, d , J
= 6.7 Hz).
中間体5A.2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホニルクロリド
【化23】
【0137】
N-クロロスクシンイミド(3.38g,25.3mmol)を、酢酸(32ml)および水(16ml)中の4-(ベンジルチオ)-2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール(1.3g,6.33mmol)の溶液に加え、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。水(40ml)を加え、その混合物を酢酸エチル(40ml)で抽出した。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(40ml)、ブライン(40ml)で洗浄し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、溶媒を除去することにより、2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホニルクロリド(1.35g)を淡黄色油状物として得た。LCMS(モルホリン中にクエンチ):RT1.09分,m+H+モルホリン-Cl=233.1;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.11 (1H, s), 4.36 (3H, s).
【0138】
以下の中間体を、適切な出発物質から同様に調製した:
中間体5B.1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホニルクロリド
【化24】
【0139】
LCMS(モルホリン中にクエンチ):RT0.86分,m+H+モルホリン-Cl=233.1;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.22 (1H, s), 4.25 (3H, s).
中間体5C.2-プロピル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホニルクロリド
【化25】
【0140】
LCMS(モルホリン中にクエンチ):RT1.62分,m+H+モルホリン-Cl=261.2;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.11 (1H, s), 4.53 (2H, t, J
= 7.1 Hz), 2.08 (2H, sext, J = 7.1 Hz), 0.98 (3H, t, J = 7.1 Hz).
中間体5D.2-イソプロピル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホニルクロリド
【化26】
【0141】
LCMS(モルホリン中にクエンチ):R1.64分,m+H+モルホリン-Cl=261;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 7.62 (1H, s), 4.76 (1H, sept., J =
6.7 Hz), 1.46 (6H, d, J = 6.7 Hz).
中間体5E.2-エチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホニルクロリド
【化27】
【0142】
LCMS(モルホリン中にクエンチ):RT1.37分,m+H+モルホリン-Cl=247;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.11 (1H, s), 4.62 (2H, q, J = 7.4 Hz), 1.66 (3H, t, J = 7.4 Hz).
中間体5F.6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-スルホニルクロリド
【化28】
【0143】
LCMS(モルホリン中にクエンチ):RT1.84分,m+H+モルホリン-Cl=297.1.
中間体5G.1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-スルホニルクロリド
【化29】
【0144】
0℃において2分間、ジクロロメタン(15ml)および水(3ml)中の4-(ベンジルチオ)-1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール(200mg,0.974mmol)の溶液に塩素ガスを通して泡立たせ、次いで、その反応混合物を0℃でさらに5分間撹拌した。水(10ml)を加え、その混合物をジクロロメタン(10ml)で抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮することにより、1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-スルホニルクロリド(317mg)を無色油状物として得た。LCMS(モルホリン中にクエンチ):RT1.17分,m+H+モルホリン-Cl=233.1;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.27 (1H, s),
4.40 (3H, s).
【0145】
以下の中間体を、適切な出発物質から同様に調製した:
中間体5H.1-プロピル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-スルホニルクロリド
【化30】
【0146】
LCMS(モルホリン中にクエンチ):RT1.58分,m+H+モルホリン-Cl=261.1;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.27 (1H, s), 4.68-4.64 (2H, m), 2.12 (2H, sext, J = 7.1 Hz), 1.05 (3H, t, J = 7.1 Hz).
中間体5I.3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)ベンゼン-1-スルホニルクロリド
【化31】
【0147】
3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)アニリン(5g,27.9mmol)をアセトニトリル(10ml)に溶解させ、0℃に冷却し、テトラフルオロホウ酸(48%水溶液、6.49ml、41.9mmol)および亜硝酸tert-ブチル(4.98ml,41.9mmol)で処理した。その反応混合物を0℃で1時間維持した。その間に、30分間激しく撹拌しながら、0℃のアセトニトリル(40ml)中の塩化銅(I)(4.15g,41.9mmol)の懸濁液に二酸化硫黄ガスを通して泡立てることによって、その懸濁液をそのガスで飽和させた。1時間後にジアゾ化反応が完了したら、この溶液を塩化銅(I)の懸濁液に滴下して加え、ガスを激しく放出させた。次いで、その反応混合物を室温まで温め、1時間撹拌し、その後、それを100mlの氷/水スラリー上に注ぎ込んだ。ジエチルエーテル(150ml)を加えて、沈殿物を形成させ、その沈殿物を濾過によって除去した。濾液を水(100ml)およびブライン(100ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮することにより、3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)ベンゼン-1-スルホニルクロリド(6.62g)を橙色油状物として得た。LCMS(モルホリン中にクエンチ):RT2.25分,m+H+モルホリン-Cl=314.1.
中間体5J.1-イソプロピル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホニルクロリド
【化32】
【0148】
N-クロロスクシンイミド(0.458g,3.43mmol)を、酢酸(6ml)および水(3ml)の4-(ベンジルチオ)-1-イソプロピル-1H-1,2,3-トリアゾール(0.20g,0.857mmol)の溶液に加え、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。水(8ml)を加え、その混合物を酢酸エチルで抽出した(8ml)。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(8ml)、ブライン(8ml)で洗浄し、乾燥さ
せ(硫酸マグネシウム)、溶媒を除去することにより、1-イソプロピル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホニルクロリド(311mg)を無色油状物として得た。LCMS(モルホリン中にクエンチ):R1.47分,m+H+モルホリン-Cl=261;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.26 (1H, s), 4.95 (1H, sept., J = 6.7 Hz), 1.68 (6H, d, J = 6.7 Hz).
【0149】
以下の中間体を、適切な出発物質から同様に調製した:
中間体5K.2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホニルクロリド
【化33】
【0150】
LCMS(モルホリン中にクエンチ):RT1.64分,m+H+モルホリン-Cl=219.1;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 9.06 (1H, br s), 8.31 (1H, s).
中間体6A.(R)-tert-ブチル1-(4-フルオロフェニル)-4a-(チアゾール-4-カルボニル)-4a,5,7,8-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-6(4H)-カルボキシレート
【化34】
【0151】
乾燥エーテル(3mL)中の4-ブロモ-2-(トリメチルシリル)チアゾール(3.00g,12.70mmol)の溶液を、0℃の乾燥エーテル(16mL)中のイソプロピルマグネシウムクロライド(テトラヒドロフラン中2M)(6.35ml,12.70mmol)の溶液に加えた。得られた懸濁液を0℃で50分間撹拌した。0℃で乾燥エーテル:テトラヒドロフラン(4:1;全量15mL)中の(R)-6-tert-ブチル4a-メチル1-(4-フルオロフェニル)-4a,5,7,8-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a,6(4H)-ジカルボキシレート(1.81g,4.23mmol)の溶液を、懸濁液に滴下して加え、その反応混合物を室温で3.5時間撹拌した。水(50mL)を加え、その反応混合物を室温で10分間撹拌した。水層を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮することにより、橙色油状物を得た。粗橙色油状物をアセトニトリル(30mL)および1M HCl(4.2mL)で希釈し、室温で45分撹拌した。その反応物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、ブライン(50mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)、次いでブライン(50mL)で順次洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮することにより、橙色油状物を得た。粗生成物を、シリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィー(グラジエント:イソヘキサン中0~45%酢酸エチル)によって精製することにより、(R)-tert-ブチル1-(4-フルオロフェニル)-4a-(チアゾール-4-カルボニル)-4a,5,7,8-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-6(4H)-カルボキシレート(932mg)を淡黄色泡沫状固体として得た。LCMS(方法F,ES-API):RT2.55分,m+H=481.0.
中間体7A.(4aR,8aS)-tert-ブチル1-(4-フルオロフェニル)-4a-(チアゾール-4-カルボニル)-4a,5,7,8,8a,9-ヘキサヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-6(4H)-カルボキシレート
【化35】
【0152】
メタノール(40mL)中の(R)-tert-ブチル1-(4-フルオロフェニル)-4a-(チアゾール-4-カルボニル)-4a,5,7,8-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-6(4H)-カルボキシレート(420mg,0.874mmol)の溶液を、H-Cube(10%パラジウム/炭素、30×4mm、全水素、55°C、1mL/分)にて水素化した。溶媒を除去することによって、(4aR,8aS)-tert-ブチル1-(4-フルオロフェニル)-4a-(チアゾール-4-カルボニル)-4a,5,7,8,8a,9-ヘキサヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-6(4H)-カルボキシレート(385mg)を橙色固体として得た。LCMS(方法F,ES-API):RT2.51分,m+H=483.2.
実施例1A.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((4-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン
【化36】
【0153】
乾燥テトラヒドロフラン(2ml)中の2-ブロモピリジン(0.109ml,1.116mmol)の溶液を、乾燥テトラヒドロフラン(1.2ml)中のブチルリチウム(ヘキサン中2.5M)(0.417ml,1.042mmol)の溶液に加え、その反応混合物を窒素下-78℃で45分間撹拌した。次いで、乾燥テトラヒドロフラン(2ml)中の(4aR,8aS)-メチル1-(4-フルオロフェニル)-6-((4-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-カルボキシレート(0.2g,0.372mmol)の溶液を滴下して加えた。その反応混合物を-78℃で45分間撹拌した後、10:1のメタノール:酢酸(5ml)を加えることによってクエンチし、室温にてさらに10分間撹拌した。その混合物を酢酸エチル(200ml)で希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液(2×50ml)およびブライン(50ml)で洗浄し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、濾過し、蒸発させて無色ゴム状物を得た。粗生成物を、
シリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィー(グラジエント:ジクロロメタン中10%酢酸エチル)で精製することにより、((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((4-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン(0.06g)を白色固体として得た。LCMS:RT2.76分,m+H=585.0;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.60-8.56 (1H, m), 7.81-7.76 (4H, m), 7.70-7.65 (2H, m), 7.48-7.39 (3H, m), 7.29 (1H, s), 7.16-7.10 (2H, m), 5.62 (1H, dd, J = 12.3, 2.0 Hz), 4.27 (1H, d, J = 16.2 Hz), 3.99-3.94 (1H, m), 3.40 (1H, dd, J = 16.7, 11.2 Hz), 2.69 (1H, dd, J = 16.4, 5.9 Hz), 2.56-2.40 (4H, m),
1.79-1.68 (2H, m).
【0154】
以下の実施例を、適切な中間体から同様に調製した:
実施例1B.((4aR,8aS)-6-((3,4-ジクロロフェニル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン
【化37】
【0155】
LCMS:RT3.34分,m+H=584.8/586.8; 1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.56 (1H, dt, J = 4.8, 1.3 Hz), 7.79-7.78 (2H, m), 7.72
(1H, d, J = 1.9 Hz), 7.50-7.41 (5H, m), 7.29 (1H, s), 7.17-7.11 (2H, m), 5.56 (1H, dd, J = 12.3, 1.9 Hz), 4.26 (1H, d, J = 16.9 Hz), 3.98-3.94 (1H, m), 3.39 (1H, dd, J = 16.0, 11.8 Hz), 2.69 (1H,
dd, J = 16.1, 6.0 Hz), 2.58-2.40 (4H, m), 1.81-1.70 (2H, m).
実施例1C.((4aR,8aS)-6-((3,4-ジフルオロフェニル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン
【化38】
【0156】
LCMS:RT2.63分,m+H=553.0;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ
8.60-8.59 (1H, m), 7.83-7.77 (2H, m), 7.50-7.40 (5H, m), 7.30 (1H, s), 7.25-7.18 (1H, m), 7.17-7.11 (2H, m), 5.57 (1H, dd, J = 12.3, 2.0
Hz), 4.29 (1H, d, J = 16.9 Hz), 3.95-3.92 (1H, m), 3.40 (1H, dd,
J = 16.0, 11.8 Hz), 2.69 (1H, dd, J = 16.3, 6.0 Hz), 2.56-2.40 (4H, m), 1.80-1.68 (2H, m).
実施例2A.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-プロピル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン
【化39】
【0157】
4M HCl/ジオキサン(2098μl,8.39mmol)の(4aR,8aS)-tert-ブチル1-(4-フルオロフェニル)-4a-ピコリノイル-4a,5,7,8,8a,9-ヘキサヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-6(4H)-カルボキシレート(200mg,0.420mmol)の溶液を室温で45分間撹拌した。溶媒を除去することにより、淡黄色固体を得た。これをジクロロメタン(8mL)およびジイソプロピルアミン(367μl,2.098mmol)に溶解し、次いで2-プロピル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-スルホニルクロリド(117mg,0.420mmol)を加えた。その反応混合物を室温で15分間撹拌した後、溶媒を除去することにより、褐色油状物を得た。粗生成物を、シリカゲルにおけるカラムクロマトグラフィー(グラジエント:シクロヘキサン中0~70%酢酸エチル)で精製することにより、((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-プロピル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン(156mg)を白色固体として得た。LCMS:RT2.60分,m+H=550.0;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.66 (1H, ddd, J = 4.7, 1.7, 0.9 Hz), 7.85 - 7.76 (3H, m), 7.51 - 7.45 (2H, m),
7.43 (1H, ddd, J = 7.1, 4.7, 1.7 Hz), 7.33 (1H, s), 7.19 - 7.09
(2H, m), 5.68 (1H, dd, J = 12.4, 2.1 Hz), 4.43 (2H, t, J = 7.1
Hz), 4.37 (1H, d, J = 16.2 Hz), 4.00 - 3.93 (1H, m), 3.46 (1H, dd, J = 16.2, 11.1 Hz), 2.70 (1H, dd, J = 16.2, 6.0 Hz), 2.64 - 2.36 (4H, m), 2.02 (2H, sextet, J = 7.3 Hz), 1.79 - 1.71 (2H, m),
0.94 (3H, t, J = 7.3 Hz).
【0158】
以下の実施例を、適切な中間体から同様に調製した:
実施例2B.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-プロピル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン
【化40】
【0159】
LCMS:RT2.45分,m+H=549.1;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.64 (1H, ddd, J = 4.7, 1.7, 0.9 Hz), 7.85-7.82 (1H, m), 7.79 (1H,
td, J = 7.3, 1.7 Hz), 7.70-7.64 (2H, m), 7.52-7.45 (2H, m), 7.43 (1H, ddd, J = 7.3, 4.8, 1.5 Hz), 7.33 (1H, s), 7.19-7.08 (2H, m), 5.52 (1H, dd, J = 11.9, 2.1 Hz), 4.35 (1H, d, J = 16.2 Hz), 4.15-4.02 (2H, m), 3.88-3.81 (1H, m), 3.45 (1H, dd, J = 15.5, 11.1 Hz),
2.69 (1H, dd, J = 16.2, 6.0 Hz), 2.56 (1H, d, J = 16.2 Hz), 2.48-2.33 (2H, m), 2.26 (1H, d, J = 11.9 Hz), 1.90 (2H, sextet, J = 7.3 Hz), 1.82-1.65 (2H, m), 0.91 (3H, t, J = 7.3 Hz).
実施例2C.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン
【化41】
【0160】
LCMS:RT2.61分,m+H=590.0;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.86 (1H, d, J = 5.0 Hz), 8.10 (1H, s), 7.81 (1H, s), 7.70-7.62 (1H, m), 7.52-7.44 (2H, m), 7.33 (1H, s), 7.20-7.11 (2H, m), 5.64 (1H,
dd, J = 12.5, 2.0 Hz), 4.26 (3H, s), 4.25 (1H, d, J = 16.2 Hz),
4.02-3.90 (1H, m), 3.44 (1H, dd, J = 16.2, 10.8 Hz), 2.73 (1H, dd, J = 16.2, 5.9 Hz), 2.67-2.53 (3H, m), 2.43 (1H, qd, J = 13.2, 5.0 Hz), 1.88-1.75 (2H, m).
実施例2D.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-プロピル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン
【化42】
【0161】
LCMS:RT2.72分,m+H=617.0;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.86 (1H, d, J = 5.0 Hz), 8.13-8.08 (1H, m), 7.70-7.62 (3H, m), 7.51-7.42 (2H, m), 7.33 (1H, s), 7.20-7.10 (2H, m), 5.49 (1H, dd, J =
12.0, 2.0 Hz), 4.23 (1H, d, J = 16.1 Hz), 4.09 (2H, t, J = 7.2
Hz), 3.88-3.78 (1H, m), 3.43 (1H, dd, J = 16.1, 11.0 Hz), 2.71 (1H, dd, J = 16.3, 6.0 Hz), 2.60 (1H, d, J = 16.3 Hz), 2.49-2.32 (2H, m), 2.27 (1H, d, J = 12.1 Hz), 1.90 (2H, sextet, J = 7.2 Hz),
1.83-1.68 (2H, m), 0.91 (3H, t, J = 7.2 Hz).
実施例2E.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-プロピル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-2-イル)メタノン
【化43】
【0162】
LCMS:RT2.45分,m+H=554.9;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.04 (1H, d, J = 3.1 Hz), 7.74 (1H, s), 7.69 (1H, d, J = 0.5 Hz), 7.65 (1H, d, J = 3.1 Hz), 7.53-7.46 (2H, m), 7.40 (1H, s), 7.21-7.13 (2H, m), 5.47 (1H, dd, J = 12.0, 2.1 Hz), 4.23 (1H, d, J = 16.2 Hz), 4.12 (2H, t, J = 7.2 Hz), 3.94-3.85 (1H, m), 3.44 (1H, dd, J = 16.2, 11.1 Hz), 2.72 (1H, dd, J = 16.2, 6.0 Hz), 2.62 (1H,
d, J = 16.2 Hz), 2.54-2.41 (2H, m), 2.36 (1H, d, J = 12.1 Hz), 1.95 (2H, sextet, J = 7.3 Hz), 1.87-1.75 (2H, m), 0.95 (3H, t, J =
7.3 Hz).
実施例2F.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((3-フルオロフェニル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン
【化44】
【0163】
LCMS:RT2.65分,m+H=534.9;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.66 (1H, ddd, J = 4.7, 1.7, 1.0 Hz), 7.88-7.77 (2H, m), 7.53-7.43 (5H, m), 7.41-7.35 (1H, m), 7.35 (1H, s), 7.29-7.22 (1H, m), 7.22-7.12 (2H, m), 5.62 (1H, dd, J = 12.2, 2.1 Hz), 4.35 (1H, d, J = 16.2 Hz), 3.98-3.86 (1H, m), 3.44 (1H, dd, J = 16.2, 11.1 Hz), 2.70 (1H, dd, J = 16.2, 5.9 Hz), 2.56 (1H, d, J = 16.2 Hz), 2.51-2.41 (2H, m), 2.39 (1H, d, J = 12.2 Hz), 1.83-1.65 (2H, m).
実施例2G.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((3-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン
【化45】
【0164】
LCMS:RT2.79分,m+H=584.9;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.66-8.61 (1H, m), 7.94 (1H, s), 7.88 (1H, br. d, J = 7.9 Hz), 7.84-7.77 (3H, m), 7.61 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.53-7.41 (3H, m), 7.33 (1H, s), 7.21-7.11 (2H, m), 5.66 (1H, dd, J = 12.2, 2.1 Hz), 4.31 (1H, d, J = 16.2 Hz), 4.03-3.91 (1H, m), 3.43 (1H, dd, J = 16.2, 11.2 Hz), 2.71 (1H, dd, J = 16.2, 5.9 Hz), 2.62-2.35 (4H, m), 1.85
- 1.68 (2H, m).
実施例2H.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン
【化46】
【0165】
HCl/ジオキサンの代わりに、トリフルオロ酢酸/ジクロロメタンを使用する。LCMS:RT2.44分,m+H=589.2;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.84 (1H, d, J = 5.0 Hz), 8.10 (1H, m), 7.66-7.65 (3H, m), 7.50-7.45 (2H, m), 7.33 (1H, s), 7.18-7.12 (2H, m), 5.47 (1H, dd, J = 11.8, 2.0
Hz), 4.22 (1H, d, J = 16.2 Hz), 3.92 (3H, s), 3.85-3.83 (1H, m),
3.42 (1H, dd, J = 16.5, 11.4 Hz), 2.71 (1H, dd, J = 16.5, 5.8 Hz), 2.60 (1H, d, J = 16.2 Hz), 2.46-2.34 (2H, m), 2.29 (1H, d, J = 12.0 Hz), 1.84-1.70 (2H, m).
実施例2I.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン
【化47】
【0166】
HCl/ジオキサンの代わりに、トリフルオロ酢酸/ジクロロメタンを使用する。LCMS:RT2.49分,m+H=589.2;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.85 (1H, d, J = 5.0 Hz), 8.10-8.09 (1H, m), 7.65-7.63 (1H, m), 7.50-7.45
(2H, m), 7.38 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.34 (1H, s), 7.18-7.12 (2H, m), 6.55 (1H, d, J = 2.5 Hz), 5.57 (1H, dd, J = 11.8, 2.0 Hz), 4.27 (1H, d, J = 16.2 Hz), 3.97 (3H, s), 3.93-3.89 (1H, m), 3.44 (1H, dd, J = 16.2, 10.9 Hz), 2.71 (1H, dd, J = 16.4, 6.0 Hz), 2.63-2.55 (2H, m), 2.54 (1H, d, J = 12.2 Hz), 2.45-2.34 (1H, m), 1.82-1.74 (2H, m).
実施例2J.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン
【化48】
【0167】
HCl/ジオキサンの代わりに、トリフルオロ酢酸/ジクロロメタンを使用する。LCMS:RT2.60分,m+H=589.2;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.77 (1H, d, J = 4.9 Hz), 8.07-8.06 (1H, m), 7.66-7.64 (1H, m), 7.49-7.44
(2H, m), 7.30 (1H, d, J = 2.0 Hz), 7.29 (1H, s), 7.18-7.12 (2H, m), 6.60 (1H, d, J = 2.0 Hz), 5.55 (1H, dd, J = 12.6, 2.2 Hz), 4.18 (1H, d, J = 16.2 Hz), 4.01-3.97 (1H, m), 3.91 (3H, s), 3.37 (1H, dd, J = 16.4, 11.1 Hz), 2.76-2.69 (2H, m), 2.68 (1H, d, J = 12.6 Hz), 2.61 (1H, d, J = 16.2 Hz), 2.52-2.40 (1H, m), 1.89-1.80 (2H, m).
実施例2K.((4aR,8aS)-6-((1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン
【化49】
【0168】
HCl/ジオキサンの代わりに、トリフルオロ酢酸/ジクロロメタンを使用する。LCMS:RT2.54分,m+H=603.2;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.85 (1H, d, J = 5.1 Hz), 8.10 (1H, m), 7.70 (1H, s), 7.66-7.65 (2H, m), 7.50-7.45 (2H, m), 7.33 (1H, s), 7.18-7.12 (2H, m), 6.60 (1H, d,
J = 2.0 Hz), 5.48 (1H, dd, J = 12.1, 2.0 Hz), 4.23 (1H, d, J =
16.4 Hz), 4.18 (2H, q, J = 7.2 Hz), 3.85-3.83 (1H, m), 3.42 (1H,
dd, J = 16.4, 11.1 Hz), 2.71 (1H, dd, J = 16.2, 6.0 Hz), 2.60 (1H, d, J = 16.2 Hz), 2.46-2.34 (1H, m), 2.29 (1H, d, J = 12.1 Hz), 1.82-1.71 (2H, m), 1.51 (3H, t, J = 7.2 Hz).
実施例2L.((4aR,8aS)-6-((1-エチル-1H-ピラゾール-5-イル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン
【化50】
【0169】
HCl/ジオキサンの代わりに、トリフルオロ酢酸/ジクロロメタンを使用する。LCMS:RT2.70分,m+H=603.3;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.78 (1H, d, J = 5.0 Hz), 8.07 (1H, m), 7.66-7.64 (1H, m), 7.49-7.44 (2H, m), 7.36 (1H, d, J = 2.0 Hz), 7.29 (1H, s), 7.18-7.12 (2H, m), 6.58 (1H, d, J = 2.0 Hz), 5.57 (1H, dd, J = 12.5, 2.0 Hz), 4.32 (3H, m), 3.98-3.94 (1H, m), 3.38 (1H, dd, J = 16.2, 10.8 Hz), 2.76-2.69 (2H, m), 2.66 (1H, d, J = 12.6 Hz), 2.61 (1H, d, J = 16.2 Hz), 2.51-2.40 (1H, m), 1.89-1.80 (2H, m), 1.39 (3H, t, J = 7.2 Hz).
実施例2M.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((4-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-2-イル)メタノン
【化51】
【0170】
LCMS:RT2.79分,m+H=590.7;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 7.94 (1H, d, J = 3.1 Hz), 7.82 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.71 (2H, d,
J = 8.2 Hz), 7.59 (1H, d, J = 3.1 Hz), 7.48 - 7.42 (2H, m), 7.34 (1H, s), 7.17 - 7.10 (2H, m), 5.43 (1H, dd, J = 12.3, 2.1 Hz),
4.16 (1H, d, J = 16.0 Hz), 4.05 - 3.96 (1H, m), 3.37 (1H, dd, J
= 16.0, 10.6 Hz), 2.69 (1H, dd, J = 16.4, 5.7 Hz), 2.59 - 2.42 (4H, m), 1.84 - 1.77 (2H, m).
実施例2N.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-イソプロピル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン
【化52】
【0171】
LCMS:RT2.61分,m+H=549.9;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.68 (1H, ddd, J = 4.8, 1.7, 1.0 Hz), 7.88 - 7.78 (3H, m), 7.54 -
7.42 (3H, m), 7.37 (1H, s), 7.21 - 7.12 (2H, m), 5.70 (1H, dd, J
= 12.4, 2.1 Hz), 4.90 (1H, sept, J = 6.7 Hz), 4.40 (1H, d, J =
16.3 Hz), 4.02 - 3.96 (1H, m), 3.48 (1H, dd, J = 16.3, 10.9 Hz),
2.72 (1H, dd, J = 16.3, 5.9 Hz), 2.66 - 2.58 (2H, m), 2.55 (1H,
d, J = 12.4 Hz), 2.46 (1H, qd, J = 13.8, 5.0 Hz), 1.83 - 1.75 (2H, m), 1.62 (6H, d, J = 6.7 Hz).
実施例2O.((4aR,8aS)-6-((2-エチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン
【化53】
【0172】
LCMS:RT2.68分,m+H=604.3;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.86 (1H, d, J = 5.0 Hz), 8.10 (1H, m), 7.81 (1H, s), 7.67-7.66 (1H, m), 7.50-7.45 (1H, m), 7.33 (1H, s), 7.18-7.12 (2H, m), 5.64 (1H,
dd, J = 12.4, 2.0 Hz), 4.52 (2H, q, J = 7.3 Hz), 4.25 (1H, d, J = 16.4 Hz), 3.98-3.93 (1H, m), 3.43 (1H, dd, J = 16.4, 11.1 Hz),
2.72 (1H, dd, J = 16.2, 5.9 Hz), 2.60 (1H, d, J = 16.2 Hz), 2.64-2.58 (2H, m), 2.56 (1H, d, J = 12.6 Hz), 2.48-2.36 (1H, m), 1.84-1.76 (2H, m), 1.60 (3H, t, J = 7.3 Hz).
実施例2P.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン
【化54】
【0173】
LCMS:RT2.45分,m+H=590.2;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.85 (1H, d, J = 5.0 Hz), 8.11-8.10 (1H, m), 7.88 (1H, s), 7.66-7.65 (1H, m), 7.50-7.45 (2H, m), 7.34 (1H, s), 7.18-7.12 (2H, m), 5.68
(1H, dd, J = 12.6, 2.0 Hz), 4.26 (1H, d, J = 16.4 Hz), 4.15 (3H, s), 3.97-3.92 (1H, m), 3.43 (1H, dd, J = 16.4, 11.1 Hz), 2.78-2.70 (3H, m), 2.63 (1H, d, J = 16.2 Hz), 2.47-2.36 (1H, m), 1.87-1.78
(2H, m).
実施例2Q.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン
【化55】
【0174】
LCMS:RT2.68分,m+H=585.6;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.61-8.53 (1H, m), 7.96 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.86 (1H, d, J = 7.7
Hz), 7.78-7.68 (3H, m), 7.46-7.39 (2H, m), 7.37 (1H, ddd, J = 6.9,
4.8, 2.0 Hz), 7.31 (1H, s), 7.14-7.01 (2H, m), 5.68 (1H, dd, J =
12.9, 2.1 Hz), 4.32 (1H, d, J = 16.3 Hz), 4.05-3.94 (1H, m), 3.46-3.33 (1H, m), 2.93 (1H, td, J = 12.6, 3.1 Hz), 2.91 (1H, d, J =
12.9 Hz), 2.65 (1H, dd, J = 16.3, 6.0 Hz), 2.54 (1H, d, J = 16.3 Hz), 2.37 (1H, qd, J = 12.9, 5.1 Hz), 1.87-1.76 (1H, m), 1.76-1.64 (1H, m).
実施例2R.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-メチルピリジン-2-イル)メタノン
【化56】
【0175】
LCMS:RT2.44分,m+H=536.3;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ:8.49 (1H, d, J = 5.0 Hz), 7.80 (1H, s), 7.66-7.65 (1H, m), 7.50-7.45
(2H, m), 7.32 (1H, s), 7.24-7.23 (1H, m), 7.17-7.11 (2H, m), 5.73 (1H, dd, J = 12.5, 2.2 Hz), 4.36 (1H, d, J = 16.1 Hz), 4.25 (3H,
s), 3.98-3.94 (1H, m), 3.44 (1H, dd, J = 16.4, 11.3 Hz), 2.69 (1H, dd, J = 16.1, 5.9 Hz), 2.64-2.42 (4H, m), 2.37 (3H, s), 1.79-1.70
(2H, m).
実施例2S.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-プロピル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-4-イル)メタノン
【化57】
【0176】
LCMS:RT2.50分,m+H=556.2;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ:8.85 (1H, d, J = 2.2 Hz), 8.18 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.83 (1H, s),
7.50-7.44 (2H, m), 7.35 (1H, s), 7.17-7.11 (2H, m), 5.54 (1H, dd, J = 12.6, 2.0 Hz), 4.44 (2H, dd, J = 7.2 Hz), 4.19 (1H, d, J = 16.3 Hz), 3.99-3.95 (1H, m), 3.46 (1H, dd, J = 16.4, 11.1 Hz), 2.68
(1H, dd, J = 16.4, 5.9 Hz), 2.62-2.48 (4H, m), 2.02 (2H, sext, J
= 7.2 Hz), 1.83-1.75 (2H, m), 0.94 (3H, t, J = 7.2 Hz).
実施例2T.3-(((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-4a-ピコリノイル-4a,5,7,8,8a,9-ヘキサヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-6(4H)-イル)スルホニル)ベンゾニトリル
【化58】
【0177】
LCMS:RT2.46分,m+H=542.2;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ:8.63 (1H, ddd, J = 4.7, 1.3 Hz), 7.92-7.88 (2H, m), 7.81-7.79 (2H, m), 7.77 (1H, ddd, J = 7.7, 1.3 Hz), 7.58 (1H, dt, J = 7.7, 0.6 Hz), 7.48-7.42 (3H, m), 7.30 (1H, s), 7.17-7.11 (2H, m), 5.66 (1H, dd, J = 12.3, 2.1 Hz), 4.27 (1H, d, J = 16.1 Hz), 3.98-3.95 (1H, m), 3.39 (1H, dd, J = 16.1, 11.2 Hz), 2.68 (1H, dd, J = 16.3, 6.1 Hz), 2.55-2.39 (4H, m), 1.80-1.69 (2H, m).
実施例2U.((4aR,8aS)-6-((3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン
【化59】
【0178】
LCMS:RT2.79分,m+H=603.3;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.63 (1H, ddd, J = 4.7, 1.3 Hz), 7.79-7.78 (2H, m), 7.66 (1H, dd, J = 7.7 Hz), 7.54 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.49-7.42 (4H, m), 7.30 (1H, s), 7.17-7.11 (2H, m), 5.64 (1H, dd, J = 12.4, 2.0 Hz), 4.26 (1H, d, J = 16.1 Hz), 4.00-3.96 (1H, m), 3.39 (1H, dd, J = 16.4, 11.2 Hz), 2.69 (1H, dd, J = 16.2, 6.0 Hz), 2.60-2.41 (4H, m), 1.80-1.71 (2H, m).
実施例2V.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((4-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン-7-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン
【化60】
【0179】
LCMS:RT2.39分,m+H=589.3;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.61 (1H, ddd, J = 4.7, 1.6, 0.9 Hz), 8.05 (1H, d, J = 2.0 Hz), 7.83-7.81 (1H, m), 7.77 (1H, dd, J = 7.4, 1.6 Hz), 7.49-7.44 (2H, m), 7.40 (1H, ddd, J = 7.3, 4.7, 1.6 Hz), 7.32 (1H, s), 7.16-7.10 (2H, m), 7.04 (1H, d, J = 2.0 Hz), 5.51 (1H, dd, J = 12.1, 2.0 Hz), 4.31 (1H, d, J = 16.2 Hz), 4.23-4.21 (2H, m), 3.87-3.84 (1H, m),
3.55-3.53 (2H, m), 3.43 (1H, dd, J = 16.4, 11.1 Hz), 3.22 (3H, s), 2.67 (1H, dd, J = 16.3, 6.1 Hz), 2.54 (1H, d, J = 16.2 Hz), 2.47-2.36 (2H, m), 2.32 (1H, J = 12.0 Hz), 1.76-1.66 (2H, m).
実施例2W.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-プロピル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-2-イル)メタノン
【化61】
【0180】
LCMS:RT2.48分,m+H=556.2;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 7.94 (1H, d, J = 3.1 Hz), 7.87 (1H, s), 7.62 (1H, d, J = 3.1 Hz), 7.48-7.42 (2H, m), 7.32 (1H, s), 7.17-7.11 (2H, m), 5.45 (1H, dd,
J = 12.7, 2.1 Hz), 4.38-4.27 (2H, m), 4.14 (1H, d, J = 16.1 Hz),
4.06-4.01 (1H, m), 3.37 (1H, dd, J = 16.1, 11.1 Hz), 2.86 - 2.70
(3H, m), 2.61 (1H, d, J = 16.1 Hz), 2.53-2.42 (1H, m), 1.97-1.82 (4H, m), 0.94 (3H, t, J = 7.3 Hz).
実施例2X.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-5-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン
【化62】
【0181】
LCMS:RT2.56分,m+H=590.3;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.77 (1H, d, J = 5.0 Hz), 8.04 (1H, m), 7.89 (1H, s), 7.69-7.67 (1H, m), 7.48-7.43 (2H, m), 7.28 (1H, s), 7.18-7.12 (2H, m), 5.59 (1H,
dd, J = 12.6, 2.0 Hz), 4.12 (1H, d, J = 16.3 Hz), 4.06 (3H, s),
4.06-4.01 (1H, m), 3.35 (1H, dd, J = 16.4, 11.2 Hz), 2.82-2.72 (3H, m), 2.61 (1H, d, J = 16.2 Hz), 2.47-2.36 (1H, qd, J = 13.0,5.2 Hz), 1.91-1.82 (2H, m).
実施例2Y.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-2-イル)メタノン
【化63】
【0182】
LCMS:RT2.30分,m+H=528.2;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.02 (1H, d, J = 3.1 Hz), 7.82 (1H, s), 7.61 (1H, d, J = 3.1 Hz), 7.49-7.44 (2H, m), 7.35 (1H, s), 7.17-7.10 (2H, m), 5.58 (1H, dd,
J = 12.6, 2.1 Hz), 4.26 (3H, s), 4.22 (1H, d, J = 16.4 Hz), 4.04-3.96 (1H, m), 3.41 (1H, dd, J = 16.4, 11.4 Hz), 2.73-2.58 (4H, m), 2.54-2.43 (1H, m), 1.88-1.77 (2H, m).
実施例2Z.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-イソプロピル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-2-イル)メタノン
【化64】
【0183】
LCMS:RT2.53分,m+H=556.2;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.03 (1H, d, J = 3.1 Hz), 7.80 (1H, s), 7.61 (1H, d, J = 3.1 Hz), 7.49-7.44 (2H, m), 7.35 (1H, s), 7.17-7.11 (2H, m), 5.60 (1H, dd,
J = 12.6, 2.1 Hz), 4.88 (1H, sept, J = 6.7 Hz), 4.23 (1H, d, J
= 16.4 Hz), 4.02-3.98 (1H, m), 3.41 (1H, dd, J = 16.1, 11.2 Hz),
2.73-2.58 (4H, m), 2.49 (1H, dq, J = 12.5, 5.0 Hz), 1.88-1.74 (2H,
m), 1.61 (6H, d, J = 6.7 Hz).
実施例2AA.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-イソプロピル-1H-ピラゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン
【化65】
【0184】
LCMS:RT2.41分,m+H=549.3;1H NMR (400 MHz, CDCl3):8.63
(1H, ddd, J = 4.7, 1.6, 0.8 Hz), 7.82 (1H, ddd, J = 7.8, 1.3, 0.8 Hz), 7.77 (1H, dd, J = 7.4, 1.6 Hz), 7.72 (1H, s), 7.64 (1H, d, J = 0.8 Hz), 7.49-7.44 (2H, m), 7.41 (1H, ddd, J = 7.3, 4.8, 1.6 Hz), 7.31 (1H, s), 7.15-7.09 (2H, m), 5.51 (1H, dd, J = 12.0, 2.0 Hz), 4.47 (1H, sept, J = 6.7 Hz), 4.34 (1H, d, J = 16.1 Hz), 3.85-3.78 (1H, m), 3.43 (1H, dd, J = 16.4, 11.2 Hz), 2.68 (1H, dd, J = 16.2, 6.0 Hz), 2.56 (1H, d, J = 16.2 Hz), 2.46-2.32 (2H, m), 2.26 (1H, d, J = 12.0 Hz), 1.82-1.64 (2H, m), 1.49 (6H, dd, J = 6.7, 1.1 Hz).
実施例2AB.((4aR,8aS)-6-((2-エチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン
【化66】
【0185】
LCMS:RT2.43分,m+H=536.2;1H NMR (400 MHz, CDCl3):8.63
(1H, ddd, J = 4.7, 1.6, 0.9 Hz), 7.84-7.77 (3H, m), 7.50-7.45 (2H,
m), 7.43 (1H, ddd, J = 7.0, 4.7, 1.6 Hz), 7.33 (1H, s), 7.17-7.11
(2H, m), 5.68 (1H, dd, J = 12.4, 1.9 Hz), 4.51 (2H, q, J = 7.3
Hz), 4.36 (1H, d, J = 16.2 Hz), 3.99-3.92 (1H, m), 3.45 (1H, dd,
J = 16.2, 11.3 Hz), 2.69 (1H, dd, J = 16.2, 6.0 Hz), 2.63-2.55 (2H, m), 2.52 (1H, d, J = 12.3 Hz), 2.43 (1H, dq, J = 13.4, 4.8 Hz), 1.80-1.71 (2H, m), 1.59 (3H, t, J = 7.3 Hz).
実施例2AC.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン
【化67】
【0186】
LCMS:RT2.31分,m+H=522.2;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.65 (1H, ddd, J = 4.7, 1.6, 0.9 Hz), 7.84-7.77 (3H, m), 7.50-7.46 (2H, m), 7.43 (1H, ddd, J = 7.1, 4.7, 1.6 Hz), 7.33 (1H, s), 7.17-7.11 (2H, m), 5.68 (1H, dd, J = 12.4, 2.0 Hz), 4.36 (1H, d, J = 16.2 Hz), 3.99-3.91 (1H, m), 4.25 (3H, s), 3.45 (1H, dd, J = 16.2,
11.3 Hz), 2.70 (1H, dd, J = 16.2, 6.0 Hz), 2.64-2.55 (2H, m), 2.53 (1H, d, J = 12.4 Hz), 2.43 (1H, dq, J = 13.4, 4.7 Hz), 1.80-1.71 (2H, m).
実施例2AD.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-イソプロピル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン
【化68】
【0187】
LCMS:RT2.79分,m+H=618.3;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.87 (1H, d, J = 5.0 Hz), 8.10-8.09 (1H, m), 7.80 (1H, s), 7.66 (1H, dd, J = 5.0, 1.0 Hz), 7.50-7.44 (2H, m), 7.32 (1H, s), 7.17-7.11
(2H, m), 5.64 (1H, dd, J = 12.5, 2.0 Hz), 4.88 (1H, sept, J = 6.6 Hz), 4.25 (1H, d, J = 16.2 Hz), 3.99-3.91 (1H, m), 3.43 (1H, dd, J = 16.2, 10.9 Hz), 2.71 (1H, dd, J = 16.4, 6.0 Hz), 2.63-2.56 (2H, m), 2.54 (1H, d, J = 12.4 Hz), 2.42 (1H, dq, J = 13.4, 4.8 Hz), 1.86-1.75 (2H, m), 1.60 (6H, d, J = 6.6 Hz).
実施例2AE.((4aR,8aS)-6-((2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メタノン
【化69】
【0188】
LCMS:RT2.39分,m+H=576.2;1H NMR (400 MHz, CDCl3):δ 8.87 (1H, d, J = 5.0 Hz), 8.11-8.10 (1H, m), 7.93 (1H, s), 7.66 (1H, dd, J = 5.0, 1.0 Hz), 7.50-7.45 (2H, m), 7.39 (1H, s), 7.19-7.13
(2H, m), 5.64 (1H, dd, J = 12.5, 1.9 Hz), 4.27 (1H, d, J = 16.2
Hz), 3.98-3.91 (1H, m), 3.42 (1H, dd, J = 16.2, 11.3 Hz), 2.71 (1H, dd, J = 16.6, 6.1 Hz), 2.66-2.59 (3H, m), 2.40 (1H, dq, J = 13.5, 4.7 Hz), 1.85-1.74 (2H, m).
実施例2AF.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((1-イソプロピル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(ピリジン-2-イル)メタノン
【化70】
【0189】
LCMS:RT2.37分,m+H=550.2;1H NMR (400 MHz, CDCl3):8.65
(1H, ddd, J = 4.7, 1.6, 0.9 Hz), 7.90 (1H, s), 7.84 (1H, ddd, J
= 8.0, 1.3, 0.9 Hz), 7.79 (1H, dt, J = 7.3, 1.6 Hz), 7.51-7.46 (2H, m), 7.42 (1H, ddd, J = 7.3, 4.7, 1.6 Hz), 7.34 (1H, s), 7.17-7.11 (2H, m), 5.70 (1H, dd, J = 12.4, 2.0 Hz), 4.85 (1H, sept, J =
6.7 Hz), 4.38 (1H, d, J = 16.2 Hz), 4.01-3.92 (1H, m), 3.45 (1H,
dd, J = 16.4, 11.0 Hz), 2.81-2.68 (3H, m), 2.59 (1H, d, J = 15.9
Hz), 2.43 (1H, dq, J = 13.9, 5.0 Hz), 1.84-1.73 (2H, m), 1.59 (6H, dd, J = 6.7, 2.0 Hz).
実施例2AG.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-2-イル)メタノン
【化71】
【0190】
LCMS:RT2.58分,m+H=592.2; 1H NMR (400 MHz, CDCl3):1H
NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.07-8.01 (2H, m), 7.95 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.83 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.60 (1H, d, J = 3.1 Hz), 7.48-7.45 (2H, m), 7.34 (1H, s), 7.16-7.12 (2H, m), 5.62 (1H, dd, J = 12.9, 1.6 Hz), 4.24 (1H, d, J = 16.1 Hz), 4.13-4.09 (1H, m), 3.42 (1H,
dd, J = 16.1, 11.6 Hz), 3.07-3.00 (2H, m), 2.72 (1H, dd, J = 16.4, 6.1 Hz), 2.63 (1H, d, J = 16.2 Hz), 2.50 (1H, dq, J = 12.9, 5.0 Hz), 1.99-1.90 (1H, m), 1.81-1.78 (1H, m).
実施例2AH.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-4-イル)メタノン
【化72】
【0191】
LCMS:RT2.53分,m+H=592.2;1H NMR (400 MHz, CDCl3):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.83 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.15 (1H, d, J
= 2.1 Hz), 8.07-8.03 (1H, m), 7.96 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.82 (1H, dd, J = 7.6, 0.9 Hz), 7.50 - 7.45 (2H, m), 7.33 (1H, s), 7.17 - 7.11 (2H, m), 5.58 (1H, dd, J = 12.9, 2.0 Hz), 4.18 (1H, d, J = 16.4 Hz), 4.10 - 4.06 (1H, m), 3.47 (1H, dd, J = 16.2, 11.3 Hz), 3.04 - 2.97 (1H, m), 2.95 (1H, d, J = 13.1 Hz), 2.70 (1H, dd, J = 16.2, 6.1 Hz), 2.59 - 2.45 (2H, m), 1.95 - 1.97 (1H, m), 1.82
- 1.73 (1H, m).
実施例2AI.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-メチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-4-イル)メタノン
【化73】
【0192】
LCMS:RT2.21分,m+H=528.2;1H NMR (400 MHz, CDCl3):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.85 (1H, d, J = 2.0 Hz), 8.17 (1H, d, J
= 2.0 Hz), 7.82 (1H, s), 7.50-7.45 (2H, m), 7.34 (1H, s), 7.17-7.11 (2H, m), 5.53 (1H, dd, J = 12.6, 2.1 Hz), 4.26 (3H, s), 4.19 (1H, d, J = 16.4 Hz), 4.00-3.96 (1H, m), 3.46 (1H, dd, J = 15.7, 10.9 Hz), 2.72-2.43 (5H, m), 1.84-1.73 (2H, m).
実施例2AJ.((4aR,8aS)-1-(4-フルオロフェニル)-6-((2-イソプロピル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-4-イル)メタノン
【化74】
【0193】
LCMS:RT2.46分,m+H=556.2;1H NMR (400 MHz, CDCl3):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.86 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.17 (1H, d, J
= 2.1 Hz), 7.80 (1H, s), 7.50-7.45 (2H, m), 7.35 (1H, s), 7.17-7.11 (2H, m), 5.54 (1H, dd, J = 12.6, 2.1 Hz), 4.89 (1H, sept, J = 6.8 Hz), 4.19 (1H, d, J = 16.4 Hz), 4.02-3.94 (1H, m), 3.46 (1H, dd, J = 16.4, 12.0 Hz), 2.71-2.43 (5H, m), 1.84-1.72 (2H, m), 1.61 (6H, d, J = 6.8 Hz).
実施例2AK.((4aR,8aS)-6-((2-エチル-2H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)スルホニル)-1-(4-フルオロフェニル)-4,4a,5,6,7,8,8a,9-オクタヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-g]イソキノリン-4a-イル)(チアゾール-4-イル)メタノン
【化75】
【0194】
LCMS:RT2.33分,m+H=542.2;1H NMR (400 MHz, CDCl3):1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.87 (1H, d, J = 2.0 Hz), 8.19 (1H, d, J
= 2.0 Hz), 7.83 (1H, s), 7.52-7.46 (2H, m), 7.36 (1H, s), 7.19-7.13 (2H, m), 5.55 (1H, dd, J = 12.6, 2.2 Hz), 4.54 (2H, q, J = 7.2
Hz), 4.20 (1H, d, J = 16.4 Hz), 4.01-3.97 (1H, m), 3.48 (1H, dd,
J = 15.8, 11.0 Hz), 2.73-2.46 (5H, m), 1.87-1.77 (2H, m), 1.62 (3H, t, J = 7.2 Hz).
【0195】
実施例3.ヒト糖質コルチコイドレセプター(GR)蛍光偏光(FP)結合アッセイ
以下は、ヒト組換えGRへの標識された糖質コルチコイドの結合の化合物阻害を計測するためのFPアッセイの説明である。
【0196】
被験化合物の結合親和性を、ヒト組換えGR(PanVera P2812)および蛍光標識された糖質コルチコイドリガンド(Fluorome GS Red)(PanVera P2894)を使用するFP結合アッセイを使用して測定した。インヒビターが存在すると、GS Red/GR複合体の形成が妨げられ、計測される偏光値が低下する。被験化合物の存在下における偏光値の変化は、GRに対する化合物の結合親和性を計算
するために使用される。
【0197】
このアッセイは、384ウェル黒色丸底ポリプロピレンマイクロタイタープレートにおいて20μlの最終体積で行った。このアッセイは、10μlの被験化合物の存在下に、5μlの1nM GR(最終濃度)、5μlの0.5nM Fluorome GS Red(最終濃度)を含んだ。ポジティブコントロールウェル(高偏光)には、10μlの2%(v:v)DMSOビヒクル(1%(v/v)最終濃度)+5μlの1nM GRおよび5μlの0.5nM Fluorome GS Redを入れた。ネガティブコントロールウェル(低偏光)には、10μlの2μMデキサメタゾン(1μM最終濃度)+5μlの1nM GRおよび5μlの0.5nM Fluorome GS Redを入れた。アッセイブランクバックグラウンドウェル(正規化用に使用される)には、15μlの1×GSスクリーニング緩衝液+5μlのGRを入れる。
【0198】
IC50(結合したGS Redの50%を置換する化合物の濃度)の測定のために、独立して行われた2回の実験において、化合物を8つの異なる濃度において2つ組で試験した。化合物を、DMSO中の10mMにおいて可溶化された固体として調製した。アッセイ当日に、8点の半対数(half-log)段階希釈(55μlのDMSO+25μlの化合物溶液)を調製した。1:50希釈(1μlの化合物溶液+49μlの1×GRスクリーニング緩衝液)を各化合物に対して調製した。それらの化合物を2×最終アッセイ濃度で調製した。
【0199】
上記試薬を以下の順序で384ウェルマイクロタイタープレートに加えた:10μlの被験化合物/ビヒクル/1μMデキサメタゾン、5μlのFluorome GS Redおよび5μlのGR。そのプレートを混合し、室温で4時間インキュベートした。535nm励起および590nm発光干渉フィルターを用いるEnvision Exciteプレートリーダーを使用してFPを計測した。
【0200】
下記の方程式を使用して、ミリ偏光(mP)値を計算した。
mP=1000*(S-G*P)/(S+G*P)
式中、SおよびPは、アッセイブランクバックグラウンドを減算した蛍光単位であり、G=G因子(1.07)である。
【0201】
%阻害曲線に対して[化合物]をプロットし、そのデータを4パラメータロジスティックフィット方程式(4-parameter logistic fit equation)に当てはめることによって、化合物のIC
50値を計算した。アンタゴニストが、デキサメタゾンに関する競合的インヒビターであると仮定して、リガンド枯渇(ligand depletion)補正方程式(下記を参照のこと)を使用して、IC
50実験値から化合物K
i(平衡解離定数)値を決定した(Pharmacologic Analysis of Drug Receptor Interactions,2
nd Ed.,p385-410,1993,Raven Press,New York)。
【数1】
GS redリガンドの平衡解離定数(K
d) 0.3nM
結合したトレーサーの濃度(L
b) 0.3nM
トレーサーの全濃度(L
o) 0.5nM
レセプターの全濃度(R
o) 1.0nM
試薬:
【0202】
10×GRスクリーニング緩衝液(100mMリン酸カリウムpH7.4、200mM
Na2MoO4、1mM EDTA、20%(v/v)DMSO)。1×GRスクリーニング緩衝液を調製するために、1mlの10×GRスクリーニング緩衝液(PanVera P2814)+1mlの安定化ペプチド(PanVera P2815)+7.95mlの4℃のMQ水を混和する。50μlの1M DTTを加え、ボルテックスし、使用するまで氷上に置く。
【0203】
実施例4.HepG2チロシンアミノトランスフェラーゼ(TAT)アッセイ
TATの糖質コルチコイド媒介性活性化は、糖質コルチコイドレセプター-アゴニスト複合体によるTATプロモーター内の糖質コルチコイド応答エレメントのトランス活性化によって生じる。以下のプロトコルは、HepG2細胞(ヒト肝細胞癌腫細胞株;ECACC,UK)におけるデキサメタゾンによるTATの誘導を計測するためのアッセイを説明する。
【0204】
A.Aliら、J.Med.Chem.,2004,47,2441-2452の文献に概説されているように、TAT活性を計測した。デキサメタゾンは、20nMという平均EC50値(最大半量効果)でTATの産生を誘導した。
【0205】
10%(v/v)ウシ胎仔血清;2mM L-グルタミンおよび1%(v/v)NEAAが補充されたMEME培地を使用して、37℃、5%/95%(v/v)CO2/大気においてHepG2細胞を培養した。そのHepG2細胞を計数し、フェノールレッド非含有RPMI1640、10%(v/v)チャコール処理済み(charcoal stripped)FBS、2mM L-グルタミン中に0.125×106細胞/mlの密度が得られるように調整し、200μl中の25,000細胞/ウェルで96ウェル滅菌組織培養マイクロタイタープレートに播種し、37℃、5%CO2で24時間インキュベートした。
【0206】
成長培地を除去し、アッセイ培地{フェノールレッド非含有RPMI1640、2mM
L-グルタミン+10μMフォルスコリン}で置き換えた。100nMデキサメタゾンの負荷に対して被験化合物をスクリーニングした。化合物を10mMストックから100%(v/v)ジメチルスルホキシドに半対数段階希釈した。次いで、8点の半対数希釈曲線を作成した後、アッセイ培地に1:100希釈することにより、10×最終アッセイ[化合物]を得た:これにより、0.1%(v/v)ジメチルスルホキシド中、10~0.003μMの範囲の最終アッセイ[化合物]が得られた。
【0207】
被験化合物を、マイクロタイタープレートにおいて、37℃、5/95(v/v)CO2/大気で30分間、細胞とプレインキュベートした後、100nMデキサメタゾンを加え、続いて20時間経過することにより、最適なTAT誘導をもたらした。
【0208】
次いで、HepG2細胞を、4℃で15分間、プロテアーゼインヒビターカクテルを含む30μlの細胞溶解緩衝液で溶解した。次いで、0.1Mリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)中に、5.4mMチロシンナトリウム塩、10.8mMアルファケトグルタレートおよび0.06mMピリドキサール5’リン酸を含む155μlの基質混合物を加えた。37℃で2時間インキュベーションした後、15μlの10M水酸化カリウム水溶液を加えることによって、その反応を終結させ、プレートを37℃でさらに30分間インキュベートした。TAT活性の生成物を、λ340nmにおける吸光度によって計測した。
【0209】
[化合物]に対して%阻害(100nMデキサメタゾンTAT刺激に対して正規化され
たもの)をプロットし、そのデータを4パラメータロジスティック方程式に当てはめることによって、IC
50値を計算した。アンタゴニストがデキサメタゾンに関する競合的インヒビターであると仮定し、ChengおよびPrusoff方程式を使用して、IC
50値をKi(平衡解離定数)に変換した。
【表1-1】
【表1-2】
表1において、0.5nM未満のK
i値を有するGR結合化合物は、+++によって示され;0.5nMから1.0nM未満のK
i値を有する化合物は、++によって示され;少なくとも1.0nMのK
i値を有する化合物は、+によって示される。20nM未満のK
i値を有するTAT活性は、+++によって示され、20nMから100nM未満のK
i値を有する化合物は、++によって示され;少なくとも100nMのK
i値を有する化合物は、+によって示される。
【0210】
前述の本発明は、理解を明確にする目的で例証および実施例によっていくらか詳細に説明されてきたが、当業者は、ある特定の変更および改変が添付の請求項の範囲内で実施され得ることを認識するだろう。さらに、本明細書中に提供される各参考文献は、その各参考文献が個別に参照により援用されたかのように同程度にその全体が参照により援用される。本願と本明細書中に提供される参考文献との間で矛盾がある場合、本願が支配するものとする。