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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023110598
(43)【公開日】2023-08-09
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20230802BHJP
【FI】
A63F5/04 620
A63F5/04 651
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022012149
(22)【出願日】2022-01-28
(71)【出願人】
【識別番号】591142507
【氏名又は名称】株式会社北電子
(74)【代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】弁理士法人平和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡田 孝司
【テーマコード(参考)】
2C518
【Fターム(参考)】
2C518AA02
2C518AA10
2C518AC01
2C518AC11
2C518AD08
2C518CA03
2C518CA08
2C518EA05
(57)【要約】
【課題】従来にない興趣性の高い遊技機を提供する。
【解決手段】通常区間と有利区間に制御可能な区間制御手段と、前記有利区間において、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる制御を実行可能な特別遊技状態発生制御手段と、前記有利区間における前記遊技価値の投入に基づき、投入された遊技価値に対応して差数情報を減算し、前記有利区間における前記遊技価値の付与に基づき、付与された遊技価値に対応して前記差数情報を加算する制御を実行可能な差数情報計数手段と、前記差数情報の増加数が特定増加数を超えたことに基づき、前記有利区間を終了させる制御を実行可能な有利区間終了制御手段と、前記特定増加数を変更させる制御を実行可能な特定増加数変更制御手段と、を備えた構成とした。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技価値の投入に基づきゲームを実行するとともに、前記ゲームの結果に関連して遊技者に前記遊技価値を付与可能とする遊技機において、
通常区間と有利区間に制御可能な区間制御手段と、
前記有利区間において、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる制御を実行可能な特別遊技状態発生制御手段と、
前記有利区間における前記遊技価値の投入に基づき、投入された遊技価値に対応して差数情報を減算し、前記有利区間における前記遊技価値の付与に基づき、付与された遊技価値に対応して前記差数情報を加算する制御を実行可能な差数情報計数手段と、
前記差数情報の増加数が特定増加数を超えたことに基づき、前記有利区間を終了させる制御を実行可能な有利区間終了制御手段と、
前記特定増加数を変更させる制御を実行可能な特定増加数変更制御手段と、
を備えた
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記特定増加数変更制御手段は、前記通常区間から前記有利区間への移行時に、前記特定増加数を変更させる制御を実行可能とした
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記特定増加数変更制御手段は、前記特別遊技状態の発生が決定されたことに基づき、前記特定増加数を変更させる制御を実行可能とした
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記特別遊技状態発生制御手段は、前記差数情報の増加数が、前記特定増加数を超えるまで継続可能な特定特別遊技状態を発生させる制御を実行可能な特定特別遊技状態発生制御手段を含む
ことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の遊技機。
【請求項5】
前記特別遊技状態の終了時に、前記差数情報が所定数を超えていたことに基づき、前記差数情報を初期化可能な差数情報初期化手段を備えた
ことを特徴とする請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の遊技機。
【請求項6】
前記特定増加数変更制御手段は、前記特定増加数を変更することが可能な複数のモードを制御可能なモード制御手段を含み、
前記モード制御手段により制御されているモードに応じて、所定の演出を制御可能な演出制御手段を備えた
ことを特徴とする請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の遊技機。
【請求項7】
前記特別遊技状態発生制御手段は、前記差数情報の増加数が、前記特定増加数を超えるまで継続可能な特定特別遊技状態を発生させる制御を実行可能な特定特別遊技状態発生制御手段を含み、
前記特定特別遊技状態発生制御手段は、前記モード制御手段により特定モードに制御されていることに基づき、前記特定特別遊技状態を発生させる制御を実行可能とした
ことを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
【請求項8】
前記演出制御手段は、前記特定モードに制御されていることを遊技者が認識可能な特定演出に制御可能とした
ことを特徴とする請求項7に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機として、複数のリールを備え、遊技者の開始操作に基づき該複数のリールを変動表示させてゲームを開始し、遊技者の停止操作に基づき複数のリールを停止させてゲームを終了して、ゲームの結果に応じて、遊技者にメダルを払い出すようにしたスロットマシンが知られている。
このようなスロットマシンにおいては、遊技者がメダルを獲得可能とするための指示機能を作動させることを可能とする有利区間と、指示機能を作動させることを不能とする通常区間が設けられ、有利区間中において遊技者が多数のメダルを獲得可能となっている。
また、近年のスロットマシンにおいては、有利区間中のゲーム数が所定回数を超えた場合、あるいは遊技区間中に遊技者が獲得したメダル数が所定枚数を超えた場合に、有利区間を終了させるような機能を設けた遊技機も知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-092837号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の遊技機は、改善の余地があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、遊技価値の投入に基づきゲームを実行するとともに、前記ゲームの結果に関連して遊技者に前記遊技価値を付与可能とする遊技機において、通常区間と有利区間に制御可能な区間制御手段と、前記有利区間において、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる制御を実行可能な特別遊技状態発生制御手段と、前記有利区間における前記遊技価値の投入に基づき、投入された遊技価値に対応して差数情報を減算し、前記有利区間における前記遊技価値の付与に基づき、付与された遊技価値に対応して前記差数情報を加算する制御を実行可能な差数情報計数手段と、前記差数情報の増加数が特定増加数を超えたことに基づき、前記有利区間を終了させる制御を実行可能な有利区間終了制御手段と、前記特定増加数を変更させる制御を実行可能な特定増加数変更制御手段と、を備えた構成とした。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】第1実施形態の遊技機における遊技機の外観を示す概略正面図である。
図2】第1実施形態の遊技機における遊技機の制御構成を示すブロック図である。
図3】第1実施形態の遊技機における遊技状態の移行を説明するための図である。
図4】第1実施形態の遊技機における主制御装置での差枚数計数処理を説明するためのフローチャートである。
図5】第1実施形態の遊技機における主制御装置でのリミッタ監視処理を説明するためのフローチャートである。
図6】第1実施形態の遊技機における主制御装置での差枚数表示処理を説明するためのフローチャートである。
図7】第1実施形態の遊技機におけるAT状態終了後の遊技区間の移行先を説明するための図表である。
図8】第1実施形態の遊技機における差枚数表示処理が行われた場合のメイン表示器での画像を示す図である。
図9】第1実施形態の遊技機におけるAT状態終了時のメイン表示器での演出画像を示す図である。
図10】第1実施形態の変形例における差枚数表示処理が行われた場合のメイン表示器での画像を示す図である。
図11】第2実施形態の遊技機における遊技区間移行時のリミッタモードの選択率を説明するための図表である。
図12】第2実施形態の遊技機における個別演出のセリフパターンの選択率を説明するための図表である。
図13】第2実施形態の遊技機における疑似ボーナス状態中のメイン表示器での演出画像を示す図である。
図14】第2実施形態の遊技機におけるエンディング演出中のメイン表示器での演出画像を示す図である。
図15】第2実施形態の遊技機におけるエンディング演出中のメイン表示器での演出画像を示す図である。
図16】第2実施形態の遊技機におけるエンディング演出中のメイン表示器での演出画像を示す図である。
図17】第2実施形態の変形例におけるリミッタモードの選択処理の選択率を説明するための図表である。
図18】第3実施形態の遊技機における特殊リプレイ役入賞時の図柄組合せおよびRT期間を説明するための図表である。
図19】第3実施形態の遊技機におけるボーナス役当選中のAT状態の抽選モードを説明するための図表である。
図20】第3実施形態の遊技機における特殊リプレイ役に当選した場合の遊技状態、RTの状態およびAT状態の抽選モードの遷移を説明するためのタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
ここでは、本発明の実施形態にかかる遊技機の適例としてのスロットマシンについて説明を行う。
【0008】
<第1実施形態>
本発明に係る遊技機の第1実施形態について、図1図17を参照して説明する。
【0009】
まず、スロットマシン1の全体構成について、図1図2を参照して説明する。
スロットマシン1は、遊技場等に設置されるものである。
図1図2に示すように、スロットマシン1は、前扉1a、ベットボタン2a、返却ボタン2c、演出ボタン2d、上部演出ボタン2f、メダル投入口2、スタートレバー3、リール4、停止ボタン5、表示窓6、メダル払出装置7、メダル払出口7b、メイン表示器8、サブ表示器17、スピーカ9、前面パネル19、ランプ11、ナビランプ12、有利区間ランプ13、確率設定装置14、表示器装飾枠15、ドラムユニット4d、外部出力端子18、主制御装置10、副制御装置20を備える。
【0010】
なお、主制御装置10、副制御装置20は、各々に記憶部、制御部が備えられ、各種演算処理、各種制御が可能な装置であり、コンピュータの概念に含まれる。各記憶部は、スロットマシン1の動作に必要なプログラム、情報等を記憶する半導体メモリ素子等の記憶装置を備える。各制御部は、CPU等を備える。各制御部は、各記憶部に記憶された各種プログラム等を適宜読み出して実行することにより、本第1実施形態の各種機能を実現している。
【0011】
[遊技機の外観を示す概略正面図]
図1に示すように、スロットマシン1の前面には前扉1aが配設される。
前扉1aは、前扉1aの後方側に配設され島設備(図示省略)に取り付けられる本体(図示省略)の一側(前方視左側)に開閉可能に軸着され、片開形式で前方側に開閉可能に構成される。なお、以降、スロットマシン1を手前側から見た状態で左右方向を示す。
【0012】
スロットマシン1を手前側から見た状態で、前扉1aの上部における左右方向の中央の位置にはメイン表示器8が配置される。メイン表示器8は、後述するように演出(演出画像)に係る情報等、複数の情報を表示可能な液晶表示器等から構成され、表示手段を構成する。
前扉1aの上部であってメイン表示器8の前方には、中央に開口部を有する表示器装飾枠15が配設され、メイン表示器8は、表示器装飾枠15の開口部から表示面が前方に臨んだ状態で配設される。
【0013】
メイン表示器8の左右の各々には、スピーカ9が配設され、例えば、メイン表示器8で表示される演出に対応する効果音を出力可能となっている。
また、メイン表示器8の左右の各々には、LED等からなるランプ11が配設され、例えば、役の入賞時の光や、メイン表示器8で表示される演出に対応する発光態様の光を出力可能となっている。
【0014】
メイン表示器8の右側には、操作手段(演出操作手段)として例示する上部演出ボタン2fが配設される。
上部演出ボタン2fは、前後方向に移動する押圧式のボタンであり、上部演出ボタン2fの押圧操作は、非接触型のセンサ等によって検出されて、上部演出ボタン2fの操作情報として副制御装置20に出力される。また、上部演出ボタン2fの内部には、LED等からなる発光源(図示省略)が備えられ、発光源の発光により上部演出ボタン2fの操作が有効である旨を報知可能にしている。
【0015】
スロットマシン1における前扉1aの上下方向中央には、表面に装飾や各種機能表示が施された平板状の前面パネル19が配設される。
前面パネル19の後方には、変動表示手段としてのリール4を備えたドラムユニット4dが配設される。
また、前面パネル19の略中央には、リール4に付された図柄を前方から視認可能な透光性を有する部材からなる表示窓6が形成される。
【0016】
リール4は、左右方向に並んで配設される左リール4a、中リール4b、右リール4cから構成され、各リール4a~4cの回転軸は左右方向に延在して、回転中心が同一に設定されている。リール4(4a~4c)は、周面に連続する図柄(識別情報)を有し、これらの図柄が表示窓6を透して機外から識別可能に構成され、リール4が一方向に回転することにより、表示窓6内において、例えば、図柄が上から下に変動表示可能となっている。各リール4a~4cには、複数の図柄(例えば20個)が表されていて、図柄の種類は、例えば、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「7」等である。
なお、リール4の形態は、これに限定されず、例えば、周面の図柄の個数は20個以外でもよい。
【0017】
前面パネル19における表示窓6の上部には、後述する停止ボタン5の停止順序を報知可能なナビランプ12a、12b、12cが各リール4a、4b、4cに対応して配設される。
また、前面パネル19における表示窓6の下部左側には、例えば、LEDから構成される有利区間ランプ13が配設される。有利区間ランプ13は、有利区間(後述する)中に点灯するように制御される。
【0018】
なお、スロットマシン1は、有利区間ランプ13に代えて、例えば、メダルの払出数を表示する払出数表示部等を構成する7セグメントディスプレイ(「7セグ」ともいう)の「ドット」部分等を、点灯するように制御してもよい。
また、有利区間ランプ13を設けなくてもよいし、有利区間ランプ13に代えてAT状態(あるいはAT状態+疑似ボーナス状態)中に点灯するAT状態ランプを設けるようにしてもよい。
【0019】
前面パネル19における表示窓6(リール4)の右側には、サブ表示器17が配置される。
サブ表示器17は、後述するように演出(演出画像)に係る情報等、複数の情報を表示可能な液晶表示器等から構成され、表示手段を構成する。
また、サブ表示器17は、メイン表示器8よりも表示面積が小さくなっているが、メイン表示器8よりもリール4に近い位置に配設されていて、リール4の回転や停止状態を見ながら、表示されている画像を視認することが容易となっている。
また、サブ表示器17は、タッチパネル式の表示器で構成され、遊技者による画面へのタッチ操作により、演出内容に関する種々の操作を可能としていて、例えば、演出モードを切り替えるための切替操作や、遊技内容の説明画像への切替操作等を可能としている。
【0020】
前面パネル19の下方には、前方に突出する段部が形成され、段部の上面にメダル投入口2、操作手段として例示するベットボタン2a、操作手段(演出操作手段)として例示する演出ボタン2dが配設されている。
メダル投入口2は、遊技者がメダル(遊技媒体)を投入する部分である。メダル投入口2の内部には、メダル投入口2に投入されたメダルを検出するセンサ等であるメダルセレクタ2b(メダル検出手段)が備えられている。
ベットボタン2aは、ゲームの開始条件となるベット数の入力を遊技者が行うための押圧式のボタンであり、1操作によりスロットマシン1で許容された最大ベット数を入力可能となっている。
【0021】
演出ボタン2dは、上下方向に移動する押圧式のボタンであり、演出ボタン2dの押圧操作は、非接触型のセンサ等によって検出されて、演出ボタン2dの操作情報として副制御装置20に出力される。また、演出ボタン2dの内部には、LED等からなる発光源(図示省略)が備えられ、発光源の発光により対応する演出ボタン2dの操作が有効である旨を報知可能にしている。演出ボタン2dは、前述した上部演出ボタン2fよりもリール4に対して近い位置に配設されている。
【0022】
段部の前面には、スタートレバー3、返却ボタン2cおよび操作手段(停止操作手段)として例示する停止ボタン5が配設される。
スタートレバー3は、ゲームを開始させるために遊技者が操作するレバーであり、ベット数の入力後、スタートレバー3が有効となりゲームが開始可能となる。
返却ボタン2cは、前後方向に移動する押圧式のボタンで構成され、設定されたベット数のキャンセルや、クレジットメダルとして記憶されたメダルの払い出しを行う際に操作されるボタンである。
停止ボタン5は、回転するリール4を停止するためのボタンであり、前後方向に移動する押圧式のボタンで構成され、左リール4a、中リール4b、右リール4cに対応して左停止ボタン5a、中停止ボタン5b、右停止ボタン5cが横方向に所定間隔で配設される。
また、各停止ボタン5の内部には、LED等からなる発光源(図示省略)が備えられ、発光色の変更(赤→青)により各停止ボタン5の操作が有効である旨を報知可能にしている。
【0023】
スロットマシン1における前扉1aの下方には、メダル払出装置7から払い出されたメダルが排出されるメダル払出口7bが配設される。
【0024】
[遊技機の制御構成を示すブロック図]
図2は、本第1実施形態におけるスロットマシン1における制御系のブロック図を示している。
図2に示すように、スロットマシン1には、役の抽選や遊技の進行制御等を行う主制御装置10と、主制御装置10と通信可能に構成され主制御装置10からの制御情報に基づき各種演出制御等を行う副制御装置20と、を備えている。主制御装置10と副制御装置20との制御情報の伝達は、主制御装置10から副制御装置20に対して一方向のみに制限され、副制御装置20から主制御装置10への不正な信号の入力を防止している。
【0025】
主制御装置10は、ベットボタン2a、メダルセレクタ2b、返却ボタン2c、スタートレバー3、停止ボタン5、確率設定装置14(設定手段)、外部出力端子18、メダル払出装置7、ドラムユニット4dおよび有利区間ランプ13と通信ケーブルで接続されており各機器を制御可能となっている。また、主制御装置10には、記憶部(記憶手段)、制御部が備えられている。
【0026】
設定手段としての確率設定装置14は、特別遊技状態(例えば、疑似ボーナス状態)の当選確率を複数段階(例えば、6段階)に変更することで、遊技者にとっての有利度合いを複数段階で設定変更可能にするもので、主制御装置10は、確率設定装置14における確率設定操作に基づき、特別遊技状態の当選確率を確率の異なる複数の確率値のうちの何れか1つの確率値に設定する処理を行う。
確率設定装置14で設定される設定値は、設定1が最も低い確率値で、大きい数字ほど確率値が高くなり設定6が最も高い確率値となっている。したがって、設定1が最も遊技者に不利な設定(有利度合いが最も低い設定)であり、大きい数字ほど遊技者に有利になり設定6が最も遊技者に有利な設定(有利度合いが最も高い設定)となっている。
【0027】
確率設定装置14における設定値を変更する手順としては、設定キー(図示略)を確率設定装置14のキー挿入口に挿入して所定方向に設定キーを回転させた状態で、スロットマシン1の電源を投入することで、設定変更モードに移行させ、当該設定変更モードへの移行により、設定確認表示器(図示略)にその時点の設定値が表示され、設定変更ボタンの操作により所望の設定値への変更操作を行った後、例えば、スタートレバー3の操作により、設定値への変更が行われるものとなっている。
【0028】
また、設定キー(図示略)を確率設定装置14のキー挿入口に挿入して所定方向に設定キーを回転させた状態でのスロットマシン1の電源の投入後、リセットスイッチ(図示略)を操作すると、主制御装置10がリセットされることとなり、確率設定装置14における設定値が初期化(設定1に設定)されるとともに、後述する差枚数カウンタも初期化(ゼロクリア)されることとなる。なお、リセットスイッチの操作以外でも、上記した設定値の変更操作が行われた場合にも差枚数カウンタは初期化される。
すなわち、主制御装置10は、差数情報計数手段(主制御装置10)により計数された差数情報(差枚数カウンタ)を初期化可能な初期化手段を備えるのである。
【0029】
また、確率設定装置14でのその時点の設定値も確認可能となっていて、電源投入後に確率設定装置14のキー挿入口に設定キーを挿入して所定方向に回転させることで、その時点の設定値が設定確認表示器に表示されるものとなっている。
【0030】
なお、特別遊技状態の当選確率を確率設定装置14の設定値に影響を受けずに、固定の確率値で制御するようにしてもよい。
また、確率設定装置14における設定値により、CZ状態やAT状態の移行確率を変化させるようにすることで、遊技者の有利度合いを複数段階で変化可能としてもよい。
また、特別遊技状態の他に、所定の小役(例えば、ベル役)の当選確率を複数段階(例えば、6段階)に変更可能にしてもよい。
【0031】
外部出力端子18は、遊技店に設置された管理装置(図示略)や呼出装置(図示略)に対して、スロットマシン1における遊技に関わる情報を出力するもので、スロットマシン1での実行ゲーム数、メダル投入数、メダル払出数、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、後述する疑似ボーナス状態、AT状態)の発生回数や移行期間等の各種データを収集するための情報を主制御装置10の制御により出力するものである。
【0032】
ドラムユニット4dは、リール4a~4cと、リール4a~4cの各々を回転させるステッピングモータ(図示省略)とを一体的に備えた装置である。
メダル払出装置7は、メダルセレクタ2bに投入されたメダルを払い出し前のメダルとして回収するメダル貯留部(図示省略)を有し、メダル貯留部に貯留されたメダルをメダル払出口7bに払い出す装置である。メダル払出装置7には払い出されたメダルを検出するセンサが備えられる。
メダルセレクタ2bは、メダル投入口2の下流側に備えられ、メダル投入口2から投入されたメダルを検出するセンサが備えられる。
【0033】
主制御装置10の記憶部は、遊技に関する遊技プログラム、小役やAT状態の抽選を行うためのテーブル等の各種情報等を記憶する。
また、主制御装置10は、制御部およびプログラムが記憶された記憶部によって動作し、これにより、スロットマシン1の遊技の進行に関する処理等を行う。
【0034】
主制御装置10は、スタートレバー3からの信号に基づき、ゲームの開始処理や、乱数発生器(図示省略)からの乱数をサンプリングする処理等を行う。そして、サンプリングされた乱数に基づき役の抽選処理を行う。また、記憶部の制御プログラムに従って、例えば、所定タイミングで乱数を更新することで、乱数の生成処理を行い、生成された乱数に基づき疑似ボーナス状態の移行抽選処理、AT状態中の移行抽選処理、AT状態中の上乗せ抽選処理等を行う。
【0035】
すなわち、主制御装置10は、ゲームの実行に対応して、小役、疑似ボーナス状態、AT状態等の特典を付与するか否かを抽選(決定)する抽選手段を備えているのである。
また、乱数を使用した抽選パターンは、前述したパターン以外でもよく、ソフト的に生成された乱数に基づき役の抽選を行い、乱数発生器で生成された乱数に基づき疑似ボーナス状態やAT状態の移行抽選、上乗せ抽選等を行うようにしてもよいし、全ての抽選をソフト的に生成された乱数、或いは乱数発生器で生成された乱数で行うようにしてもよい。
【0036】
また、主制御装置10は、スタートレバー3からの信号に基づきリール4の回転制御を行う。主制御装置10は、各リール4a、4b、4cに備えられているセンサ(図示省略)からの信号に基づき、各リール4a、4b、4cの回転位置を検出して、各リール4a、4b、4c上の図柄の回転位置を把握可能となっている。そして、停止ボタン5からの信号に基づき、所望の図柄を表示窓6内に停止させる制御を行う。
【0037】
また、主制御装置10は、スタートレバー3等の操作部の操作に応じて、内部抽選処理等をともなうゲーム進行処理、記憶部に記憶した各種情報の管理、また、メダル払出装置7等の装置を制御することにより、スロットマシン1の遊技を実現する。
【0038】
副制御装置20は、演出ボタン2d、上部演出ボタン2f、スピーカ9、メイン表示器8、ランプ11、ナビランプ12、サブ表示器17と、通信ケーブルで接続されており通信可能である。副制御装置20は、主制御装置10からの制御情報に応じて、これらの装置を制御する。また、副制御装置20には、記憶部、制御部が備えられている。
【0039】
副制御装置20の記憶部は、演出に関するプログラム、演出画像データ、音声データ等の各種情報等を記憶する。
副制御装置20は、制御部およびプログラムが記憶された記憶部によって動作し、主制御装置10からのコマンド(制御情報)に応じて、スロットマシン1の遊技に同期した演出等の処理を行う。例えば、遊技状態の移行を示す演出画像、効果音の出力、ランプ演出等を、メイン表示器8、ランプ11、スピーカ9等を制御して行う。
【0040】
また、副制御装置20は、演出ボタン2d、上部演出ボタン2f、サブ表示器17のタッチパネルからの信号に基づき、各演出の切替タイミング等を制御可能となっている。
主制御装置10および副制御装置20のうちの何れか一方或いは両方で、本発明における、区間制御手段、差数情報計数手段、有利区間終了制御手段、報知制御手段、初期化手段、演出制御手段、特別遊技状態発生制御手段、有利区間終了制御手段、特定増加数変更制御手段、特定特別遊技状態発生制御手段、差数情報初期化手段、モード制御手段、が構成される。
【0041】
このようなスロットマシン1は、主制御装置10による制御により、以下のようなスロットマシン遊技を実行可能に構成されている。
【0042】
ゲームの開始にあたり、メダル投入口2からのメダルを投入、或いはベットボタン2aの操作によりクレジットメダルからベット数の設定を行う。
そして、ベット数が所定数(例えば、3枚)になったときに、ゲームの開始条件の一つが成立して、1回のゲームを実行可能な権利を保有するゲーム開始可能な状態となる。
【0043】
このゲーム開始可能な状態では、スタートレバー3の操作が有効な状態となる。この有効な状態において、スタートレバー3が傾動操作されると、ゲームの開始条件の全てが成立して、ゲームが開始され、複数の図柄の表されたリール4a~4cが変動を開始するとともに、リプレイ役、小役などの複数の役(ハズレを含む)や、疑似ボーナス状態、AT状態の移行に対する今回ゲームの抽選結果をリール4の停止前に事前に決定する内部抽選処理が実行される。
内部抽選処理では、複数の当選役の中から今回ゲームの当選役を所定の当選確率に基づいて抽選により決定する。例えば、抽選によりリプレイ役やベル役等の抽選結果が導出される。
【0044】
また、主制御装置10は、スタートレバー3からの信号を受信しても、前回のゲームでのリール4の回転開始からの経過時間が所定時間(例えば、4.1秒)経過していない場合には、リール4の回転開始を一時的に待機(待機時間を挿入)させてリール4の回転開始を遅延させることで、単位時間(例えば、1分間)当たりのゲームの実行回数が所定数(例えば、14回)以内となるようにゲーム数を制限する制限制御を行う。すなわち、主制御装置10は、単位時間当たりのゲームの実行回数を所定数以内に制限可能なゲーム数制限手段を備えている。この制御により、1ゲームに要する最短実行時間が所定時間(例えば、4.1秒)に規定されることとなる。
なお、上記最短実行時間を監視する期間は、ゲーム間におけるリール4の回転開始時点を基準に設定する以外でもよく、例えば、停止ボタン5を有効とする時点を基準にしてもよく、単位時間当たりのゲーム回数を監視できれば何れの時点を基準にしてもよい。
【0045】
各リール4a~4cは、表示手段の一例であり、各リール4a~4cの周面には、複数の図柄(リプレイ、ベル、スイカ、チェリー、BAR、7)が所定の配列で表されており、停止状態から徐々に回転速度を上げた後、一定の速度で回転する定常回転に達する。
このような定常回転に達すると、各リール4a~4cに対応して設けられた停止ボタン5a~5cが押圧操作可能な状態となる。
【0046】
この状態で各停止ボタン5a~5cが押圧操作されると、その操作タイミングと内部抽選処理の抽選結果とにより許容される図柄の組合せで停止するように、各リール4a~4cが停止制御される。
各リール4a~4cの停止制御(引込停止制御)は、各々に引き込み範囲が設定されていて、停止操作が行われた時点の図柄から逆回転方向(上方向)にある所定数(例えば、4個)の図柄が引き込み可能となり、この引き込み範囲にある図柄の何れかに限り有効ライン上に停止可能となる。
【0047】
停止状態では、リール4a~4cそれぞれに表された上下方向に連続する3つの図柄が表示窓6から機外に臨むように停止(停止表示)し、このときの停止表示態様に基づいて入賞の有無が判定される。
入賞の判定は、表示窓6内の各リール4の中段図柄を結ぶ中段の入賞ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて判定される。したがって、例えば、斜めのライン上に所定の図柄が揃った場合でも、実際にはそのときに中段に停止している、揃っていない図柄の組合せで入賞が判定されることとなる。
【0048】
小役、リプレイ役等の当選役の入賞は、このような入賞ライン上の図柄の組合せに基づいて判定される。
小役には、例えば、ベル役、スイカ役、チェリー役がある。
【0049】
ベル役には、対応する図柄の組合せがそれぞれ異なる二つのベル役が設けられている。例えば、対応する図柄の組合せを、入賞ライン上の「左リール4a・中リール4b・右リール4c」の順(以下同様)に、それぞれ「ベル・リプレイ・ベル」とする共通ベル役と、「ベル・ベル・ベル」とする押し順ベル役を設けることができる。
【0050】
共通ベル役は、停止ボタン5a~5cに対する操作順序(押し順という)に関係なく対応する図柄の組合せ(「ベル・リプレイ・ベル」)が停止する小役で、押し順ベル役は、特定の押し順に従うことにより対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が停止する小役である。
【0051】
さらに、押し順ベル役には、6通りある押し順(例えば、「5a→5b→5c」,「5c→5b→5a」など)のうちの1通りの押し順(特定の押し順)によって、停止ボタン5a~5cが操作されることで、対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が停止表示される6つの押し順ベル役1~6が設けられている。このような押し順ベル役1~6は、他の5通りの押し順(特定の押し順以外の押し順)によって停止ボタン5a~5cが操作されると、対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が停止表示されず、「ベル・ベル・リプレイ」などの他の図柄の組合せ(「ベルこぼし目」という)が停止表示されることになる。
【0052】
なお、押し順ベル役に当選したときに、2、3番目に操作する停止ボタン5を問わず、最初に操作する停止ボタン5のみが特定の押し順に従っていれば、押し順ベル役に対応する図柄の組合せが停止するようにリール4の停止制御を行うようにしてもよい。また、押し順ベルは、6通りに限らず、3通りの押し順ベル1~3を設けてもよい。
【0053】
スイカ役は、対応する図柄の組合せを「スイカ・スイカ・スイカ」とする小役(レア役)であり、「スイカ・スイカ・スイカ」が上段ライン若しくは下段ラインに停止する弱スイカ役と、「スイカ・スイカ・スイカ」が右上がりライン若しくは右下がりラインに停止する強スイカ役とがある。
チェリー役は、対応する図柄の組合せを「チェリー・ANY・ANY」とする小役(レア役)であり、「チェリー」が左リール4aの上段又は下段に停止する弱チェリー役と、「チェリー」が左リール4aの中段に停止する強チェリー役とがある。
【0054】
リプレイ役には、対応する図柄の組合せがそれぞれ異なる2つのリプレイ役が設けられ、対応する図柄の組合せを、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」とする通常リプレイ役(以下、リプレイ役と称する)と、「リプレイ・ベル・ベル」とするチャンスリプレイ役(チャンス役)とが設けられている。
「リプレイ・ベル・ベル」(チャンス目)は、チャンスリプレイ役の当選時に停止表示する図柄の組合せであり、スイカ役及びチェリー役とともに、内部抽選処理において当選確率が比較的低い、所謂レア役として設定されていて、そのうちの弱スイカ役と弱チェリー役は、弱レア役として設定され、弱スイカ役と弱チェリー役以外は、強レア役として設定されている。
【0055】
また、主制御装置10及び副制御装置20は、押し順ベル役に関する遊技状態として、AT(アシストタイム)を発生可能となっている。ATは、押し順ベル役が当選した場合に、当選した押し順ベル役の押し順を、メイン表示器8及びナビランプ12により報知(押し順ナビを実行)する状態である。
すなわち、副制御装置20は、ゲームの結果として特定結果(「ベル・ベル・ベル」)を導出するための操作情報(特定操作情報)を報知する制御を実行可能とするのである。
したがって、ATの発生により遊技者が容易にメダルを獲得することが可能であり、後述する疑似ボーナス状態とAT状態中に制御される。
なお、ナビランプ12を、副制御装置20を介さずに主制御装置10により直接駆動制御可能な構成としてもよい。
【0056】
以上説明したような図柄の組合せに基づいて、小役、リプレイ役、ボーナス役の当選がそれぞれ判定され(判定手段)、判定の結果、その図柄の組合せが上記それぞれに対応する図柄の組合せであるときに、入賞が成立して各入賞の成立に応じた遊技価値が付与される。
例えば、ベル役、チェリー役、スイカ役などの小役に対応する図柄の組合せの停止により、小役入賞の成立が判定され、メダル払出装置7が駆動制御されることにより、メダル払出口7bを介して所定数のメダルが払い出される。
【0057】
具体的には、ベル役(共通ベル役、押し順ベル役)において、対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、8枚のメダルが払い出される。
また、押し順ベル役の当選時に、特定の押し順以外の押し順(5通りの押し順)で停止ボタン5a~5cを操作したときには、メダルは払い出されない。
なお、押し順ベル役の当選時に、特定の押し順以外の押し順(5通りの押し順)で停止ボタン5a~5cを操作したときには、8枚よりも少ない枚数(例えば、1枚)のメダルを払い出してもよいし、特定の押し順以外の一部の押し順では、8枚よりも少ない枚数(例えば、1枚)のメダルを払い出して、それ以外の押し順では、メダルを払い出さないようにしてもよい。
また、ベル役については、後述するAT状態中において、遊技者が保有するメダルが増加するような当選確率に設定されている。
【0058】
また、弱スイカ役及び強スイカ役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、2枚のメダルが払い出される。
また、弱チェリー役及び強チェリー役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、1枚のメダルが払い出される。
なお、各役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合に払い出されるメダルの数は、上記した枚数以外でもよい。
【0059】
また、リプレイ役及びチャンスリプレイ役に対応する図柄の組合せの停止表示により、リプレイ役及びチャンスリプレイ役が判定され、次回ゲームにおいてメダルの投入を行うことなく(ベット数の設定なしで)、前ゲームで設定したベット数と同様のベット数でのゲームが可能となる。
【0060】
また、各小役およびリプレイ役の当選確率は、各設定値において、ベル役>リプレイ役>弱チェリー役>弱スイカ役>チャンスリプレイ役>強チェリー役>強スイカ役の関係性、つまり、ベル役が最も当選し易く、強スイカ役が最も当選し難く設定されているものとする。
なお、各役の当選確率の関係性は、上記したもの以外でもよい。
【0061】
[遊技機における遊技状態の移行]
次に、本第1実施形態におけるスロットマシン1での遊技状態の移行について図3を参照して説明する。
本第1実施形態におけるスロットマシン1においては、3枚のメダルを費やして(3ベットして)ゲームを実行する3ベットゲームを実行可能としているが、図3は、主制御装置10の制御により実現される、3ベットゲームの実行時の遊技状態の移行態様を示している。
なお、本第1実施形態においては、3ベットゲームの実行時にのみ、遊技状態の移行制御を行うようにしていて、それ以外のゲーム(例えば、2ベットゲーム)では遊技状態を移行させない制御を行っているが、ゲームの実行自体を3ベット時のみ許容し、それ以外のベット数ではゲームの実行を禁止するようにしてもよい。
以降は、3ベットゲームを「ゲーム」と称する。
【0062】
図3に示すように、本第1実施形態のスロットマシン1の遊技は、通常遊技状態、CZ状態、疑似ボーナス状態、AT状態の複数の遊技状態において実行される。主制御装置10は、所定の移行条件が成立することに基づいて、一の遊技状態から他の遊技状態へと移行するように制御可能となっている。
【0063】
また、本第1実施形態の主制御装置10は、上記遊技状態とは別に、遊技区間として通常区間および有利区間のいずれかに制御することが可能な区間制御手段を備えている。
通常区間は、押し順ナビが実行されることのない遊技区間であり、有利区間が終了された後、次ゲームが開始されることで開始され、有利区間移行条件が成立することで終了される。
通常区間では、有利区間ランプ13は消灯状態に制御される。
【0064】
また、通常区間では、有利区間移行条件が成立すること、例えば、内部抽選において所定の役(例えば、ベル役)に当選することで、有利区間に移行させることが決定される。
なお、通常区間における所定のレア役の当選に基づき、AT状態の移行条件を成立させてもよく、この場合には有利区間移行条件の成立後にAT状態に移行させることが好ましい。したがって、有利区間移行条件の成立後に押し順ナビが実行されることとなるので、通常区間においては押し順ナビは行われないこととなる。
また、主制御装置10のリセット時には通常区間に制御される。
【0065】
有利区間は、押し順ナビが実行されることのある遊技区間であり、押し順ナビが実行され得ることで通常区間に比較して遊技者にとって有利な遊技区間である。
また、有利区間は、通常区間において有利区間移行条件が成立した後、次ゲームが開始されることで開始され、所定の有利区間終了条件が成立することで終了される。
有利区間では、有利区間ランプ13は点灯状態に制御される。
【0066】
なお、有利区間への移行後、押し順ナビの実行により遊技者が保有するメダル数が増加する遊技状態(例えば、疑似ボーナス状態)となった時点で、有利区間ランプ13の点灯状態を開始してもよい。
また、有利区間へ移行した場合でも有利区間ランプ13を点灯させないようにしてもよいし、有利区間へ移行した場合でもAT状態に移行した場合にのみ点灯させるようにしてもよい。
また、有利区間ランプ13を設けなくてもよいが、代わりに主制御装置10で制御されるAT状態ランプを設けて、AT状態中にAT状態ランプを点灯させることが好ましい。
【0067】
また、有利区間は、当該有利区間中における有利区間の終了条件の成立に基づき、通常区間に移行するものとなっている。
有利区間の終了条件としては、例えば、スロットマシン1(主制御装置10)がリセット(設定変更時も含む)された場合等が例示される。
なお、詳細は後述するが、基本的にはAT状態の終了時には有利区間は継続するものとなっているが、AT状態の終了時の差枚数カウンタの値に応じて有利区間を終了する場合もある。また、その他にAT状態終了時の一部で有利区間の終了条件を成立させるようにしてもよい。
【0068】
さらに、スロットマシン1には、詳細は後述するが、遊技者が獲得するメダル数を制限するための制限機能であるリミッタ機能(所謂リミッタ)が設けられていて、リミッタ機能が作動した場合にも有利区間の終了条件が成立するものとなっている。
例えば、1回の有利区間における差枚数(払い出されたメダル数―投入されたメダル数)が上限枚数(例えば、+2400枚)を超えた場合にリミッタ機能が作動するものとなっている。
【0069】
なお、リミッタ機能の作動条件として、上記以外に1回の有利区間におけるゲーム数(有利区間ゲーム数)が上限ゲーム数(例えば、3000ゲーム)に到達した場合を設けるようにしてもよい。
そして、上記した何れかの有利区間の終了条件が成立した場合に有利区間が終了するものとなっている。
【0070】
また、本第1実施形態においては、詳細は後述するが、AT状態中に上記リミッタ機能の作動を事前に判定し、この判定時からリミッタが作動するまでの期間をエンディング期間として設定し、遊技者に有利な状態が上限まで継続したことを事前に祝福するような演出(エンディング演出)を実行するようにしている。
【0071】
また、本第1実施形態のスロットマシン1では、ゲームの実行に基づき、上記押し順ナビの実行不能区間である通常区間と、押し順ナビの実行可能区間である有利区間の移行制御を行うようにしている。そして、スロットマシン1の初期状態では通常区間に制御されるとともに、通常区間におけるゲームの実行時に、所定の移行条件が成立(例えば、ベル役に当選)した場合に、有利区間への移行が行われる。
【0072】
(通常遊技状態)
通常遊技状態は、スロットマシン1の主制御装置10がリセットされた場合等で滞在する遊技状態であり、遊技者にとっては不利な状態である。
図3に示すように、主制御装置10は、通常遊技状態に滞在中には、CZ状態、疑似ボーナス状態、AT状態への移行抽選処理を行う。なお、スロットマシン1の仕様等に応じて、通常遊技状態からAT状態に直接移行しないようにしてもよい。
スロットマシン1の主制御装置10がリセットされた場合等の通常遊技状態においては、遊技区間が通常区間に制御されていて、通常遊技状態中における有利区間移行条件が成立した場合に遊技区間が通常区間から有利区間に移行する。
【0073】
また、通常遊技状態には通常確率状態と高確率状態とが設定されていて、各ゲームにおいて、疑似ボーナス状態への移行確率が、通常確率状態よりも高確率状態の方が高まるように制御されるものとなっている。
【0074】
確率状態の移行は、例えば、弱スイカ役や弱チェリー役当選時の30%の確率で、通常確率状態から高確率状態に移行するような制御が行われる。一方、所定の転落条件として、例えば、リプレイ役当選時、ベル役当選時、およびハズレ時の5%の確率で、高確率状態から通常確率状態へ移行する制御が行われる。
【0075】
疑似ボーナス状態の当選確率は、通常確率状態においては、例えば、チャンス役、あるいは強チェリー役当選時の20%の確率で設定され、高確率状態においては、チャンス役、あるいは強チェリー役当選時の50%の確率で設定されている。
確率状態が通常確率状態から高確率状態に変更すると、副制御装置20の制御により、メイン表示器8において高確率状態である旨の報知が行われ、例えば、通常遊技状態中には主人公キャラクタが草原を進んでいくようなステージが表示されている場合に、そのステージの背景を、昼間の背景から夕方の背景に変更させることで高確率状態である旨の報知を行うようにしている。
【0076】
ただし、高確率状態となった場合に確実にステージを変更させるのではなく、高確率状態中のゲームにおいて所定の確率(例えば、30%)でステージの変更抽選を行い、この変更抽選に当選した場合にのみステージを変更させるような制御が行われる。
また、通常確率状態中のゲームにおいても所定の確率(2%)でステージへの変更抽選が行われ、この変更抽選に当選した場合も高確率状態を示すステージに変更させるような制御が行われる。
【0077】
一方、夕方の背景からなるステージの滞在時にも昼間の背景への変更抽選が行われ、通常確率状態中のゲームでは相対的に高い確率(例えば、20%)で変更抽選に当選し、高確率状態中のゲームでは相対的に低い確率(例えば、5%)で変更抽選に当選するような制御が行われる。
したがって、夕方の背景からなるステージになっていても必ずしも高確率状態に滞在しているわけではなく、夕方の背景からなるステージは、あくまでも高確率状態を示唆するものとなっている。
【0078】
なお、確率設定装置14における設定値を変更した場合や、主制御装置10がリセットされた場合には、通常区間を経て有利区間に移行した後、通常確率状態での通常遊技状態により実質的な遊技が開始可能となるが、確率設定装置14での設定値毎に、所定の確率で通常遊技状態を高確率状態で開始するようにしてもよい。
また、高確率状態中には、疑似ボーナス状態の他に、CZ状態やAT状態の当選確率を高めるようにしてもよい。
【0079】
また、通常遊技状態中のゲームでは、所定条件の成立に基づき疑似遊技(疑似ゲーム)が実行され、所定の遊技状態(例えば、疑似ボーナス状態)への移行を報知するゲームが実行される。
なお、疑似遊技に基づいても上記特典(CZ状態、疑似ボーナス状態、AT状態)の移行抽選を行うようにしてもよい。
【0080】
通常遊技状態中には、メイン表示器8あるいはサブ表示器17において、1ゲームで完結する個別演出が所定の確率で実行される。
個別演出は、主に遊技者の期待感を高めるために実行される演出であり、主制御装置10での役の抽選結果に基づき実行される当選演出が含まれる。
また、その他、個別演出には、その時点の確率状態(通常確率状態あるいは高確率状態)に基づき実行されるものや、ゲームを説明するために実行されるもの等も含まれる。
【0081】
また、個別演出には、詳細は後述するが、所定のキャラクタ画像のメイン表示器8への表示とともに、リミッタモードに応じて所定のセリフ画像が表示されるセリフ演出も含まる。
当選演出は、主に役の抽選結果を報知するために実行される演出であり、所定のキャラクタの出現とともに当選した役(例えば、レア役)を報知可能なアイテムを表示したり、所定のキャラクタの出現とともに特典(疑似ボーナス状態等)の発生に対する期待度を示す、「チャンス」や「激アツ」の文字情報を表示したり等、当選した役の種類や、その当選した役(例えば、レア役)を契機とする特典の付与に関わる抽選結果に応じた画像が表示される演出である。
【0082】
・通常遊技状態から疑似ボーナス状態への移行処理(図3の矢印a)
通常遊技状態(有利区間)中におけるゲームの実行によりゲーム数が計数され、当該ゲームの実行回数が予め定められた回数(特別回数:天井ゲーム数)となった場合に通常遊技状態から疑似ボーナス状態への移行が行われる。
天井ゲーム数は、遊技区間が通常区間から有利区間へ移行時、疑似ボーナス状態の終了時、AT状態の終了時に決定され、詳細は後述するがその時点の天井ゲーム数が設定されるものとなっている。
【0083】
また、通常遊技状態中におけるゲームの実行により、所定の役の当選時に疑似ボーナス状態への移行抽選が行われ、所定の確率で移行抽選に当選した場合にも通常遊技状態から疑似ボーナス状態への移行が行われる。
【0084】
より具体的には、主制御装置10が特定の抽選結果として所定のレア役の当選に基づいて予め疑似ボーナス状態への移行抽選処理を行う。例えば、チャンス役、あるいは強チェリー役当選時の所定の確率(例えば、20%)で疑似ボーナス状態への移行処理を行う。
疑似ボーナス状態は、所定ゲーム数が実行されるまで継続するとともに、その間にAT状態の移行抽選を行う遊技状態である。疑似ボーナス状態の詳細については後述する。
【0085】
また、通常遊技状態において、所定のレア役の当選時に疑似ボーナス状態に当選する確率は、設定手段としての確率設定装置14における設定値に応じて変更可能となっていて、例えば、強チェリー役当選時には、設定1では10%、設定2では12%、設定3では14%、設定4では16%、設定5では18%、設定6では20%の各確率で疑似ボーナス状態に移行するようになっている。
【0086】
なお、疑似ボーナス状態への移行、すなわち、特典を付与するか否かの決定は、天井ゲーム数の消化や、抽選手段によるレア役の抽選以外で行うようにしてもよい。例えば、所定の役(例えば、ベル役)の当選(あるいは実際の成立回数)が所定回数となった時点で疑似ボーナス状態への移行を決定したり、その時点で疑似ボーナス状態の抽選を行ったりしてもよいし、役の抽選に応じて所定のポイントを加算させるようにするとともに、当選した役の種類や、役に当選した状態に応じて加算させるポイントを変更可能にして、このポイントが所定数となった時点で疑似ボーナス状態への移行を決定したり、その時点で疑似ボーナス状態の抽選を行ったりしてもよい。
【0087】
また、後述するAT状態中に、疑似ボーナス状態を発生させるようにしてもよい。
また、本第1実施形態では、疑似ボーナス状態の抽選契機役を、チャンス役と強チェリー役に設定しているが、その他の役の当選時に疑似ボーナス状態を抽選するようにしてもよい。
【0088】
ゲームの実行回数が天井ゲーム数に到達する直前の所定期間、および疑似ボーナス状態への移行抽選に当選した場合には、疑似ボーナス状態への移行前において、遊技者の疑似ボーナス状態への移行に対する期待感を高めるために、最終的に疑似ボーナス状態に移行することを報知する所定ゲーム数(例えば、18ゲーム)の本前兆演出がメイン表示器8において実行される。
【0089】
すなわち、主制御装置10は、疑似ボーナス状態への移行を予め決定した場合でも、直ぐに疑似ボーナス状態への移行を行わず、その時点から所定数のゲームが実行された後に疑似ボーナス状態を発生するようにしていて、副制御装置20は、主制御装置10が、疑似ボーナス状態の発生を事前に決定したことに基づき、疑似ボーナス状態に移行する前の所定数のゲーム実行期間において、前兆演出としての本前兆演出を実行させる制御を行うのである。
したがって、副制御装置20は、特典の付与として疑似ボーナス状態の移行が予め決定されている場合に、特典の付与前の所定期間において、複数のゲームに亘って本前兆演出を実行可能としているのである。
【0090】
また、天井ゲーム数に到達する前、および疑似ボーナス状態が上記移行抽選により決定された場合において、本前兆演出が実行される直前の期間には、所定ゲーム数分の待機期間(例えば、12ゲーム)が設定されていて、本前兆演出は、この待機期間の終了後に実行されることとなる。
待機期間中には、例えば、個別演出の実行確率が高められ、本前兆演出の実行に対する遊技者の期待感を高めるようになっている。
したがって、疑似ボーナス状態へ移行する場合には、待機期間と本前兆演出の実行後に移行することとなる。
【0091】
本前兆演出中においては、メイン表示器8において、通常遊技状態中とは異なる背景からなるステージの画像に切り替わるとともに、登場するキャラクタが通常遊技状態中とは異なる動作を行う前兆ステージ上での演出画像が実行される。例えば、キャラクタが洞窟を進んでいくような前兆ステージ上での演出が複数のゲームを通して行われる。これらの演出は1のゲームが終了しても演出内容自体は変化することはない。例えば、所定のゲームにおいて各種イベント等の発生により画面の切替等は行われても、キャラクタが洞窟を進んでいくような演出内容自体は変化することなく次のゲームでも継続して行われる。したがって、本前兆演出は、複数のゲームに亘って(跨って)実行される一連の演出となっている。
また、前兆ステージには、背景等が異なる複数パターンが用意されていて、副制御装置20の制御により、その時点の疑似ボーナス状態の当選の有無に応じて何れかのパターンの前兆ステージが選択されることとなっている。
【0092】
また、ゲームの実行回数が天井ゲーム数に到達する直前ではない時期、および疑似ボーナス状態への移行契機となるレア役(例えば、チャンス役)に当選したが、疑似ボーナス状態への移行抽選に当選しなかった場合にも、疑似ボーナス状態に当選したときと同様に、最終的に疑似ボーナス状態へ移行しないことを報知する所定ゲーム数(例えば、18ゲーム)のフェイク前兆演出がメイン表示器8において実行される。
【0093】
すなわち、副制御装置20は、主制御装置10が疑似ボーナス状態の移行を事前に決定していない場合における所定条件の成立に基づき、複数のゲームに亘ってフェイク前兆演出を実行可能としているのである。
したがって、副制御装置20は、主制御装置10が疑似ボーナス状態への移行を事前に決定したか否かに関わらず、チャンス役の当選等の所定条件が成立した場合には、特典が付与されるか否かを示唆可能な演出(本前兆演出あるいはフェイク前兆演出)を、複数のゲームに跨って実行させることが可能となっているのである。
【0094】
なお、フェイク前兆演出は、疑似ボーナス状態への移行契機となるレア役に当選したが、疑似ボーナス状態への移行抽選に当選しなかった場合の、所定確率(例えば、50%)で実行するようにしてもよいし、必ず実行するようにしてもよい。
また、ゲームの実行回数が天井ゲーム数に到達する直前ではない時期においてフェイク前兆演出を実行する場合には、予め設定されている天井ゲーム数が選択され易い期間(ゾーン)に対応してフェイク前兆演出を実行することが好ましく、このようにすれば、天井ゲーム数が選択され易い期間に到達した場合に、かりに疑似ボーナス状態に移行しない場合でも遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
【0095】
また、レア役の当選に基づきフェイク前兆演出を実行する場合にも、疑似ボーナス状態に当選したときと同様に、フェイク前兆演出が実行される直前の期間には、所定ゲーム数分のフェイク待機期間(例えば、12ゲーム)が設定される。
本前兆演出とフェイク前兆演出は、基本的には演出画像(ステージ或いは登場するキャラクタ等)は同様に設定された複数のゲームに亘る一連の演出からなり、最終的に報知する内容を異ならせることで、遊技者の期待感を最後まで引き付けることができるようになっている。
【0096】
また、本前兆演出およびフェイク前兆演出においては、最終的に疑似ボーナス状態に移行するか否かの報知が行われるが、この場合、メイン表示器8において、前兆演出の最終ゲームの数ゲーム前(例えば、2ゲーム前)から連続的な演出(連続演出)が実行される。連続演出は、例えば、味方キャラクタと敵キャラクタとが所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)の間対戦する画像からなる対戦演出で実行される。
【0097】
連続演出(対戦演出)は、ゲーム毎に味方キャラクタと敵キャラクタが所定の対戦種目上で競い合う演出画像が実行され、各ゲームの演出内容は次ゲームに引き継ぐような演出が実行される。例えば、所定のゲームで与えられた味方キャラクタが不利な状況となった場合には、その状況を次ゲームに持ち越すように演出が実行され、最終的に何れかのキャラクタが勝利するような演出が実行される。
なお、連続演出(対戦演出)において、登場する味方キャラクタの種類、敵キャラクタの種類、対戦種目の種類を、疑似ボーナス状態に移行するか否かに応じて変化させるようにしてもよい。
【0098】
また、予め決定されている疑似ボーナス状態への移行の有無により、各ゲームにおける味方キャラクタと敵キャラクタの対戦中の内容が設定されていて、例えば、疑似ボーナス状態に移行する場合には、移行しない場合よりも味方キャラクタが優勢となるゲームが多くなるように設定されている。
すなわち、連続演出は、複数のゲームに亘って(跨って)実行される一連の演出となっている。
また、連続演出には、ボタン演出が併行して実行される場合もある。
【0099】
そして、疑似ボーナス状態に移行する場合(本前兆演出の場合)には、疑似ボーナス状態への移行を報知する画像として、最終的に味方キャラクタが勝利する画像が表示され、疑似ボーナス状態に移行しない場合(フェイク前兆演出の場合)には、疑似ボーナス状態へ移行しないことを報知する画像として、最終的に味方キャラクタが敗北する画像が表示される。
【0100】
なお、連続演出ではなく、本前兆演出およびフェイク前兆演出の最終ゲームのみで完結する演出を実行し、その演出結果により疑似ボーナス状態への移行に関する報知を行ってもよい。
また、本前兆演出およびフェイク前兆演出は、上記待機期間を実行せずに発生させるようにしてもよい。また、フェイク前兆演出は、疑似ボーナス状態への移行契機となるレア役に当選した場合に、必ず発生させるようにしてもよいし、所定確率で発生させるようにしてもよい。
【0101】
また、レア役当選後に、本前兆演出中における連続演出のみを実行して疑似ボーナス状態等に移行させるようにしてもよい。
また、本前兆演出およびフェイク前兆演出のゲーム数は何れのゲーム数でもよいし、複数のゲーム数(例えば、15~20ゲーム)から選択的に決定するようにしてもよい。また、同様に、待機期間も複数のゲーム数(例えば、10~15ゲーム)から選択的に決定するようにして、待機期間が変化するようにしてもよい。
【0102】
なお、本前兆演出とフェイク前兆演出の実行期間として、選択し得るゲーム数を同じものに設定してもよいが、本前兆演出時には、フェイク前兆演出では選択しないゲーム数を選択可能としてもよい。このようにすれば、フェイク前兆演出ではありえない少ないゲーム数で前兆演出が終了した場合や、フェイク前兆演出ではありえない多いゲーム数まで前兆演出が継続した場合、本前兆演出が確定することとなるので、遊技者の期待感を向上させることが可能となる。
【0103】
・通常遊技状態からCZ状態への移行処理(図3の矢印c)
主制御装置10は、通常遊技状態においては、所定のレア役に当選したことに基づいて、CZ状態への移行抽選処理を行う。例えば、強スイカ役当選時の所定の確率(例えば、10%)でCZ状態への移行処理を行う。CZ状態への移行条件は、この移行抽選に当選したことである。
【0104】
なお、遊技者のCZ状態への移行に対する期待感を高めるために、所定のレア役に当選してCZ状態への移行が決定された場合でも、直ぐにCZ状態に移行させずに、最終的にCZ状態に移行することを報知する所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)のCZ状態の連続演出(本連続演出)をメイン表示器8において実行してもよい。
【0105】
また、所定のレア役に当選したが、CZ状態への移行抽選に当選しなかった場合にも、最終的にCZ状態へ移行しないことを報知する所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)のCZ状態のフェイク連続演出をメイン表示器8において実行してもよい。この場合、CZ状態の連続演出とフェイク連続演出は、基本的には登場するキャラクタ等を同様に設定して、最終的に報知する内容を異ならせることで、遊技者の期待感を最後まで引き付けるようにしてもよい。
【0106】
例えば、CZ状態の連続演出(あるいはフェイク連続演出)として、各ゲームを通じてキャラクタがスポーツ競技に挑戦するような演出画像を実行してもよい。この場合、連続演出(あるいはフェイク連続演出)中はその間のゲームを通してスポーツ競技が連続して実行され、CZ状態に当選していた場合には、最終的に競技に成功(例えば、サッカーでゴールに成功)し、CZ状態に当選していない場合には、競技に失敗する演出画像が実行される。
【0107】
・通常遊技状態からAT状態への移行処理(図3の矢印g)
主制御装置10は、通常遊技状態においては、所定のレア役に当選したことに基づいて、AT状態への移行抽選処理を行う。例えば、強チェリー役当選時に所定の確率(例えば、1%)でAT状態への移行処理を行う。AT状態への移行条件は、この移行抽選に当選したことである。
なお、通常遊技状態におけるAT状態への移行は、所定のレア役への当選を条件に行う以外に、何れの小役にも当選しなかったハズレ抽選結果が導出されたときの所定の確率(例えば、1%)で行うようにしてもよい。
【0108】
本第1実施形態においては、AT状態への移行は、遊技者の期待感を高めるために、主に疑似ボーナス状態を経由して実行されるようになっていることから、通常遊技状態から直接AT状態に移行する確率は極めて低い確率に設定されている。
なお、確率設定装置14での設定確率に応じて、通常遊技状態から直接AT状態に移行する確率を変更可能にしてもよいし、比較的高い設定値(例えば、設定4~6)の場合のみ通常遊技状態から直接AT状態への移行抽選に当選可能としてもよい。
また、通常遊技状態において、AT状態の移行抽選に当選した場合には、前述した疑似ボーナス状態の発生時と同様に待機期間の挿入と前兆演出が実行され、前兆演出の終了後にAT状態が発生するようになっている。
【0109】
なお、通常遊技状態から直接AT状態への移行抽選に当選した場合には、疑似ボーナス状態の発生時と異なる前兆演出の選択制御を行うようにしてもよく、例えば、直接AT状態へ移行する場合には、フェイク前兆演出においては出現率が低い(あるいは出現しない)キャラクタや背景から構成される前兆演出の選択率を、疑似ボーナス状態の発生時よりも高めるようにしてもよい。また、疑似ボーナス状態の発生時には実行されない前兆演出を、直接AT状態へ移行する場合にのみ実行するようにしてもよい。
【0110】
(CZ状態)
CZ状態は、押し順ベル役当選時には押し順ナビは行われないが、通常遊技状態よりも各ゲームにおいて高確率で疑似ボーナス状態への移行抽選処理が行われるので、通常遊技状態に滞在中よりも疑似ボーナス状態へ移行しやすい遊技状態である。
なお、押し順ベル役当選時には押し順ナビは行われないが、押し順ベル役当選時に押し順ナビを実行するようにしてもよいし、押し順ベル役当選時の一部、すなわち押し順ベル役当選時の所定の確率(例えば、40%)で押し順ナビを実行するようにしてもよい。
【0111】
CZ状態に滞在中は、通常遊技状態に滞在中よりも、疑似ボーナス状態に移行しやすいので、CZ状態は、一連の遊技の流れにおいてチャンスゾーンとして位置付けられている。
CZ状態の遊技可能回数は、最小ゲーム数と10ゲームとして、10ゲーム以降はCZ状態中の終了抽選が主制御装置10で行われ、当該終了抽選に当選した場合には、そのゲームでCZ状態が終了することとなる。
CZ状態中においては、主制御装置10から副制御装置20に対して、CZ状態に関する制御情報が送信され、主制御装置10および副制御装置20の制御により、メイン表示器8において、CZ状態中の各種演出や残ゲーム数がメイン表示器8に表示される。
【0112】
・CZ状態から疑似ボーナス状態への移行処理(図3の矢印e)
CZ状態では、各ゲームにおいて疑似ボーナス状態の移行抽選処理を行う。
疑似ボーナス状態の移行抽選処理の当選確率は、各ゲームの当選役に応じて、当選確率が設定されている。疑似ボーナス状態の移行抽選処理の当選確率は、例えば、レア役当選時が50%、ベル役当選時およびリプレイ役当選時が10%、ハズレ時が5%である。疑似ボーナス状態の移行抽選はCZ状態中のゲーム毎に行われるが、疑似ボーナス状態への移行の有無はCZ状態の最終ゲームで行われ、最終ゲームで疑似ボーナス状態への移行が報知された場合には、通常遊技状態のときと同様に、遊技状態が疑似ボーナス状態へ移行することとなる。
【0113】
すなわち、CZ状態は、疑似ボーナス状態に移行する確率が通常遊技状態よりも高められる点においては、前述した高確率状態と同様であるが、CZ状態においては、通常遊技状態では疑似ボーナス状態の移行抽選契機役ではない役(ベル役やリプレイ役)でも疑似ボーナス状態に移行する可能性が生ずることとなるので、高確率状態よりも遊技者にとって有利な状態となるのである。
なお、疑似ボーナス状態の移行抽選は、各役に内部当選した時点で実行されるので、当選した役に対応する図柄がリール4に停止しない場合(取りこぼし時)でも疑似ボーナス状態の移行抽選は実行される。
また、CZ状態の終了により疑似ボーナス状態へ移行した場合には、遊技区間は有利区間のまま継続する。
【0114】
また、各当選役の一部又は全部についての疑似ボーナス状態の当選確率は、上記以外でもよい。また、CZ状態中における疑似ボーナス状態の移行抽選契機役は、上記した以外でもよい。
また、ベル役の当選時に疑似ボーナス状態の移行抽選処理を行うようにしたが、ベル役に対応する図柄が入賞することに基づいて疑似ボーナス状態の移行抽選処理を行うようにしてもよい。
【0115】
また、CZ状態中は、当該CZ状態中のゲームを通して、遊技者がCZ状態中であることを認識可能なCZ状態画像がメイン表示器8で表示される。
また、疑似ボーナス状態の移行抽選に当選したゲームが実行された場合に、当該ゲームの実行中においては、所定の準備演出画像(動画)が表示され、ゲームの終了後には疑似ボーナス状態に移行した旨を報知する報知画像が表示される。
例えば、CZ状態中においては、上記CZ状態画像として、主人公キャラクタが寝ている画像が表示されるものとし、疑似ボーナス状態の移行抽選に当選したゲーム中においては、主人公キャラクタがクローズアップされることで、目覚めるか否かを演出する準備演出動画が表示され、ゲーム終了後に主人公キャラクタが目覚める報知画像が表示されることで、疑似ボーナス状態に当選した旨を報知する演出が実行される。
【0116】
また、CZ状態中における疑似ボーナス状態に非当選となるゲームが実行される場合の所定確率(例えば、10%)でも、上記準備演出画像が表示されるが、この場合には、ゲーム終了後には、主人公キャラクタが目覚めない報知画像が表示されることで、疑似ボーナス状態に非当選である旨を報知する演出が実行される。
【0117】
また、CZ状態中の10ゲーム以降のゲーム実行時においては、CZ状態の終了抽選が行われるが、この終了抽選に当選した場合には、ゲーム実行中に徐々に画面が暗くなる演出が実行されて、ゲーム終了後に画面が全て暗くなることでCZ状態が終了した旨を報知する演出が実行される。
また、CZ状態中の10ゲーム以降のゲーム実行時においては、終了抽選に非当選(継続)となる場合にも、所定の確率で上記同様に徐々に画面が暗くなる演出が実行されるが、この場合には、ゲーム終了後に画面が再び明るくなることで、CZ状態が継続する旨を報知する演出が実行される。
【0118】
なお、CZ状態中における疑似ボーナス状態の当選の有無を報知するための演出は、上記以外でもよく、例えば、所定ゲーム間に跨って味方キャラクタと敵キャラクタが対戦する演出を実行し、当該対戦演出の結果により疑似ボーナス状態への移行の有無を報知するようにしてもよい。
【0119】
・CZ状態から通常遊技状態への移行処理(図3の矢印d)
CZ状態において、疑似ボーナス状態の移行抽選に当選せずに、CZ状態の終了抽選に当選した場合には、当該ゲームの終了後に通常遊技状態に移行する。
このとき、ゲーム終了後に、メイン表示器8の画面が真っ暗になり、疑似ボーナス状態へは移行せずにCZ状態の終了が報知される。
また、CZ状態の終了により通常遊技状態へ移行した場合には、遊技区間は有利区間のまま継続するが、遊技区間を有利区間から通常区間に移行させてもよい。
【0120】
なお、CZ状態から通常遊技状態への移行時に、主制御装置10および副制御装置20の制御により、確率設定装置14で設定された設定値を示唆可能な設定関連情報(設定示唆情報)を報知手段(メイン表示器8、スピーカ9)により報知してもよい。例えば、メイン表示器8やサブ表示器17において、複数のキャラクタのうちから所定のキャラクタを表示するようにする。そして、表示するキャラクタは確率設定装置14の各設定値に応じて予め設定された選択確率に応じて選択されるので、表示されたキャラクタによりある程度設定値を予測することが可能となる。
【0121】
(疑似ボーナス状態)
特別遊技状態としての疑似ボーナス状態は、当該疑似ボーナス状態中のゲームにおいて、遊技者に有利な操作態様の報知として、押し順ベル役に対する押し順ナビが実行されることで、メダルの獲得が極めて容易な遊技状態である。
【0122】
また、疑似ボーナス状態は、所定期間継続して、その間に実行される所定のゲームにおいて、AT状態の移行抽選が行われるものとなっている。
本第1実施形態においては、疑似ボーナス状態は、予め定められた期間(例えば、20ゲーム)実行されるものとなっている。
【0123】
疑似ボーナス状態中においては、押し順ナビが実行されることとなるが、押し順ベル役の当選確率は、押し順ナビに従って遊技者がゲームを実行すればメダルが増加する値となっている。したがって、多数のメダルを獲得可能な疑似ボーナス状態中にAT状態の移行抽選に当選した場合には、疑似ボーナス状態の終了後にAT状態が発生することとなるので、遊技者が一定のメダルを獲得しつつ、次の疑似ボーナス状態を発生させるためのゲームを実行することが可能となり、相乗的に遊技者に有利な状態が生じることとなるのである。
【0124】
また、疑似ボーナス状態に移行した最初のゲームでは、主制御装置10の制御により、スタートレバー3の操作から停止ボタン5の操作が有効となるまでの期間が、通常のゲームよりも延長され、この期間に、リール4を正回転させた後、リール4において特別の図柄組合せを一旦停止させたのちに再度正回転させる、所謂リール演出が行われる疑似遊技(報知疑似遊技)が実行され、疑似ボーナス状態が発生したことが報知される。
なお、疑似ボーナス状態に移行した最初のゲームで報知疑似遊技を実行して特別の図柄組合せ(「7・7・7」等)を一旦停止させるのではなく、所定役(例えば、リプレイ役)の当選した次ゲームで疑似ボーナス状態を開始するものとして、当該所定役の当選時には、所定の押し順(例えば、「5c→5b→5a」)によりリール4を停止させた場合に特別の図柄組合せが停止するようにリール4の停止制御を行い、上記所定の役に当選した場合に上記所定の押し順を報知することで、疑似ボーナス状態が開始する1ゲーム前に特別の図柄組合せを形成可能としてもよい。
【0125】
報知疑似遊技が行われる期間は、例えば、15秒に設定され、この間は、停止ボタン5の操作が無効となるので、リール4が作動していてもゲームの進行が不能な状態となっている。
そして、報知疑似遊技の終了時には、特別の図柄組合せ(「7、7、7」等)が一旦停止(自動停止)することとなるので、疑似ボーナス状態は、遊技内容的にはAT状態と同様にナビが実行される状態となっているが、見た目上は所謂ボーナス状態(リアルボーナス状態)が発生したようなものとなり、AT状態との差別化が図られている。
【0126】
また、報知疑似遊技が終了すると、リール4が正回転での回転を自動的に開始するとともに、停止ボタン5の操作が有効となり本遊技が開始され、この時点から、疑似ボーナス状態に移行した最初のゲームの停止操作が通常のゲームと同様に可能となる。
また、リール演出中においては、副制御装置20の制御により、メイン表示器8において、リール演出に対応する演出画像として疑似ボーナス状態の発生を報知する表示が行われる。
【0127】
・疑似ボーナス状態からAT状態への移行処理(図3の矢印f)
疑似ボーナス状態では、当該疑似ボーナス状態中の各ゲームの実行に基づきAT状態の移行抽選処理を行う。
本第1実施形態においては、疑似ボーナス状態中のゲーム毎にAT状態の移行抽選処理が実行されてAT状態に移行させるか否かが決定される。
そして、AT状態の移行抽選処理の結果、特別の条件の成立としてAT状態への移行条件が成立した場合には、疑似ボーナス状態の終了後に遊技状態がAT状態に移行することとなる。
また、疑似ボーナス状態の終了によりAT状態へ移行した場合には、遊技区間は有利区間のまま継続する。
【0128】
なお、本第1実施形態においては、AT状態の移行抽選処理は、疑似ボーナス状態の一部でAT状態に移行するように行われるものであれば何れでもよく、各ゲームで固定の確率でAT状態の移行抽選を行ってもよいし、レア役に当選した場合には、レア役以外に当選した場合よりも高い確率でAT状態の移行抽選を行ってもよい。
【0129】
また、AT状態の移行抽選処理は、疑似ボーナス状態中の全てで行ってもよいし、疑似ボーナス状態の終盤に、AT状態の移行抽選処理を行うための所定ゲーム数の期間(例えば、3ゲーム間)を設けて、この間でAT状態へ移行するか否かの抽選を行うようにしてもよい。
また、上記疑似ボーナス状態中のゲームにおけるAT状態の移行抽選処理の他に、疑似ボーナス状態の移行(開始)時にAT状態の移行抽選処理を行うようにしてもよい。
【0130】
また、疑似ボーナス状態中においては、ゲームの実行に対応して、主制御装置10からの制御情報の受信に基づき、演出制御手段としての副制御装置20の制御により、メイン表示器8において所定の演出が実行される。
【0131】
例えば、疑似ボーナス状態中のゲームにおいてレア役に当選した場合には、当該レア役に当選したことを報知する演出が実行される。
また、疑似ボーナス状態の終盤の所定ゲーム間(例えば、3ゲーム間)においては、AT状態の移行抽選結果に応じた連続演出(対戦演出)が実行され、AT状態へ移行する抽選結果であった場合には、最終的に味方キャラクタが勝利する演出結果が導出され、AT状態へ移行する抽選結果でなかった場合には、最終的に味方キャラクタが敗北する演出結果が導出されて、AT状態の移行抽選結果が連続演出の結果として報知されることとなる。
【0132】
なお、連続演出中の演出態様は、AT状態の移行抽選の結果に基づき予め決定されることとなり、AT状態へ移行する抽選結果であった場合には、味方キャラクタが優勢となる演出態様が決定され、AT状態へ移行する抽選結果でなかった場合には、味方キャラクタが劣勢となる演出態様が決定される。ただし、上記連続演出が実行されている間のゲームにおいても、AT状態の移行抽選処理は行われるので、最終的な連続演出の結果は連続演出中のAT状態の移行抽選処理も加味して決定されることとなる。
また、疑似ボーナス状態中におけるAT状態の移行抽選処理の結果、AT状態へ移行することが決定された場合には、その時点からAT状態の移行が確定することを報知する演出を実行するようにしてもよい。
【0133】
また、その他疑似ボーナス状態中においては、遊技の興趣を高めるために、所定のキャラクタが登場する疑似ボーナス状態中の演出(疑似ボーナス演出)がメイン表示器8あるいはサブ表示器17で表示される。疑似ボーナス演出においては、例えば、登場する各キャラクタの紹介画像等が表示されるとともに、所定の楽曲がスピーカ9から出力される。
【0134】
また、疑似ボーナス状態中におけるAT状態の移行抽選は、上記した以外に実行してもよく、例えば、通常の操作態様(例えば、左リール4aを最初に停止操作する操作態様)でリール4を停止操作した場合には、リプレイ役に対応する図柄組合せが停止するが、通常の操作態様とは異なる変則操作態様(例えば、右リール4cを最初に停止操作する操作態様)でリール4を停止操作した場合には、特別の図柄組合せ(例えば、「BAR、BAR、BAR」)が停止する特定のリプレイ役を抽選可能とし、疑似ボーナス状態中の抽選ゲーム期間中以外の期間において特定のリプレイ役に当選した場合には、無条件(100%の確率)でAT状態に移行するようにしてもよい。
この場合、特定のリプレイ役に当選した場合には、メイン表示器8において、変則操作態様、および特別の図柄組合せを狙うように促す画像を表示することが好ましい。
【0135】
また、疑似ボーナス状態中の連続演出(対戦演出)中に、ボタン演出を実行してもよい。
操作演出としてのボタン演出は、先ず、メイン表示器8(あるいはサブ表示器17)に演出ボタン2dの操作を促す操作ボタンを模した画像や、操作を指示する文字情報(例えば、「PUSH」)等からなる操作画像を表示し、その後、指示された演出ボタン2d(あるいは上部演出ボタン2f)が操作された場合に、所定の画像をメイン表示器8(あるいはサブ表示器17)に表示する一連の演出であり、例えば、対戦演出の最終ゲームが実行されるゲームの終了時に、操作ボタンを模した画像や操作画像を表示し、その後、指示された演出ボタン2dが操作された場合に、予め決定されている対戦抽選の結果を報知する画像をメイン表示器8において表示する演出である。
この場合、対戦抽選の結果が当選であった場合には、非当選の場合よりもボタン演出が実行される確率が高くなるようにすることが好ましい。
【0136】
・疑似ボーナス状態から通常遊技状態への移行処理(図3の矢印b)
疑似ボーナス状態において、特別の条件が成立せずにAT状態への移行権利が付与されなかった場合、すなわち、疑似ボーナス状態におけるAT状態の移行抽選処理の結果が当選とならなかった場合には、疑似ボーナス状態終了後に通常遊技状態に移行する。
なお、疑似ボーナス状態の終了により通常遊技状態へ移行した場合の一部で、遊技区間を有利区間から通常区間に移行させないようにしてもよい。
【0137】
なお、疑似ボーナス状態から通常遊技状態への移行時に、主制御装置10および副制御装置20の制御により、確率設定装置14で設定された設定値を示唆可能な設定関連情報(設定示唆情報)を報知手段(メイン表示器8、サブ表示器17、スピーカ9)により報知してもよい。例えば、メイン表示器8やサブ表示器17において、複数のキャラクタのうちから所定のキャラクタを表示し、この表示するキャラクタを確率設定装置14の各設定値に応じて予め設定された選択確率に応じて選択することで、表示されたキャラクタによりある程度設定値を予測することが可能となる。
【0138】
(AT状態)
本第1実施形態におけるAT状態は、当該AT状態中のゲームにおいて、遊技者に有利な操作態様の報知として、押し順ベル役に対する押し順ナビが行われることで、メダルの獲得が容易な遊技状態である。
【0139】
AT状態は、当該AT状態中に遊技者が実際に獲得したメダル数(純増枚数)が所定数(例えば、100枚)となるまで継続するものとなっている。
なお、AT状態の終了条件を、AT状態中に払い出されたメダル数が所定数となった場合に成立するようにしてもよいし、AT状態中に実行されたゲーム数が所定数となった場合に成立するようにしてもよい。
また、継続期間の異なる複数種類のAT状態を設けて、AT状態の移行権利の獲得時に、何れかのAT状態を選択的に発生可能としてもよい。
【0140】
また、AT状態に移行した場合に、疑似ボーナス状態の移行時と同様に、最初のゲームにおいて報知疑似遊技を実行して、表示窓6内の所定のライン上に所定の図柄組合せを疑似停止して、AT状態の移行を報知するリール演出が実行してもよい。
【0141】
また、AT状態中においては、所定のレア役の当選に基づき、所定の特典を付与(残り差枚数の増加等)する上乗せ抽選が行われ、上乗せ抽選に当選した場合には、付与された特典に応じてAT状態の継続期間が延長されることとなる。
なお、上乗せ抽選の契機役は何れでもよいし、付与される特典の大きさの異なる複数の特典から何れかを選択するようにしてもよい。また、当選役に応じて付与する特典の大きさを変化させるようにしてもよい。
【0142】
また、本第1実施形態においては、AT状態中のゲームにおいて、所定の条件が成立した場合には、所定期間の間、上乗せ特化ゾーンが発生して、この特化ゾーン中にはゲーム数の上乗せ抽選が上乗せ特化ゾーン中以外よりも高められて実行される。
なお、特化ゾーンは遊技者に極めて有利となる状態であるので、上記所定の条件は、レア役のうち当選確率の低いものが当選した場合の所定確率で成立するようにすることが好ましい。
【0143】
・AT状態から疑似ボーナス状態への移行処理(図3の矢印i)
AT状態中においても通常遊技状態中と同様に、主制御装置10が特定の抽選結果として所定のレア役の当選に基づいて疑似ボーナス状態への移行抽選処理が行われ、例えば、チャンス役、あるいは強チェリー役当選時の所定の確率(例えば、20%)で疑似ボーナス状態への移行処理が行われる。
また、AT状態中に疑似ボーナス状態へ移行した場合には、遊技区間は有利区間のまま継続する。
【0144】
そして、AT状態中における疑似ボーナス状態の移行抽選に当選した場合には、実行中のAT状態を一時的に中断して、遊技状態が疑似ボーナス状態に移行することとなる。
したがって、AT状態の残ゲーム数は疑似ボーナス状態への移行時に保留され、再度AT状態に復帰した場合に、保留された残ゲーム数に基づきAT状態が再開されるものとなる。
また、AT状態中に疑似ボーナス状態に移行した場合には、前述同様、所定期間(例えば、20ゲーム間)疑似ボーナス状態が実行されることとなる。
【0145】
ただし、AT状態中に疑似ボーナス状態に移行した場合には、通常遊技状態中に疑似ボーナス状態に移行した場合とは異なり、AT状態の移行抽選処理は行われず、予め定められたゲーム数が実行された場合に疑似ボーナス状態は終了し、AT状態に復帰することとなる。
【0146】
なお、AT状態中に疑似ボーナス状態に移行した場合に、当該疑似ボーナス状態中に所定役の当選を契機に上乗せ抽選を行うようにしてもよい。
また、AT状態中に疑似ボーナス状態の移行抽選に当選した場合に、直ぐに疑似ボーナス状態に移行させずに、所定期間(例えば、3ゲーム間)前述同様に対戦演出(味方キャラクタが勝利する対戦演出)を実行した後に疑似ボーナス状態に移行させるようにしてもよい。
また、AT状態中に所定のレア役に当選して疑似ボーナス状態の移行抽選に非当選であった場合にも、対戦演出(味方キャラクタが敗北する対戦演出)を実行するようにしてもよい。
【0147】
・AT状態から通常遊技状態への移行処理(図3の矢印h)
AT状態において、AT状態の終了条件が成立した場合には、AT状態終了後に通常遊技状態に移行する。
また、AT状態の終了により通常遊技状態へ移行した場合には、遊技区間は有利区間のまま継続する。
なお、AT状態の終了により通常遊技状態へ移行した場合の一部で、遊技区間を通常区間に移行させるようにしてもよい。
【0148】
また、AT状態の終了時には、所定期間(例えば、5秒)のAT終了状態が設定され、AT終了状態中は、ゲームの進行が一時的に不能となり、AT終了状態終了後に通常遊技状態に移行することとなる。
AT終了状態中においては、主制御装置10および副制御装置20の制御により、確率設定装置14で設定された設定値を示唆可能な設定関連情報が報知手段により報知される。例えば、所定の画像がメイン表示器8やサブ表示器17により表示されるとともに、所定の音声がスピーカ9により出力される。
以上のように第1実施形態のスロットマシン1において遊技状態の移行が行われる。
【0149】
[リミッタ機能に関わる各処理]
次に、図4図7を参照して、本第1実施形態のスロットマシン1におけるリミッタ機能(制限機能)に関わる各処理ついて説明する。
前述したように、本第1実施形態のスロットマシン1においては、有利区間中における遊技者のメダルの獲得枚数に制限を設けるためにリミッタ機能を設けるようにしている。
【0150】
本第1実施形態のスロットマシン1においては、1回の有利区間中における差枚数(払い出されたメダル数―投入されたメダル数)が特定数(例えば、上限枚数である+2400枚)を超えた場合にリミッタ機能が作動するものとなっている。
したがって、差枚数がマイナス値等の小さい値の状態でAT状態(あるいは疑似ボーナス状態)に移行した場合には、差枚数がプラス値等の大きい値の状態でAT状態に移行した場合よりも、その後、特定数に到達するまでに遊技者が実際に獲得可能なメダル数(純増枚数)が多くなるのである。
【0151】
例えば、差枚数が+1000枚となっている状態でAT状態に移行した場合には、その後、リミッタ機能が作動するまでに1400枚(2400枚-1000枚)のメダルを獲得可能となるが、差枚数が-2000枚となっている状態でAT状態に移行した場合には、その後、リミッタ機能が作動するまでに4400枚(2400枚+2000枚)のメダルを獲得可能となるのである。
すなわち、AT状態の移行時における有利区間中の差枚数と特定数と差が大きいほど、リミッタ機能が作動するまでに遊技者が獲得可能なメダル数が多くなるのである。
【0152】
まず、図4のフローチャートを参照して、主制御装置10において実行される差枚数計数処理について説明する。
図4は、1回の有利区間中におけるメダルの投入数とメダルの払出数に基づいて、差枚数を計数するための差枚数計数処理を示している。
【0153】
まず、差枚数計数処理が開始されると、ステップS1で、有利区間中か否かの判定が行われる。
これは、遊技区間が有利区間中であるか否かを判定する処理であり、有利区間中の場合は、ステップS2に移行し、有利区間中でない場合(通常区間中の場合)は、本差枚数計数処理を終了する。
【0154】
次に、ステップS2で、ゲームが実行されたか否かの判定が行われる。
これは、有利区間中においてゲームが実行されたか否かを判定する処理であり、有利区間中においてゲームが実行された場合には、ステップS3に移行し、ゲームが実行されてない場合は、本差枚数計数処理を終了する。
【0155】
次に、ステップS3で、差枚数カウンタからベット数を減算する処理が行われる。
差枚数カウンタは、1回の有利区間中における差枚数の増減を監視するためのカウンタであり、ゲームの実行により当該ゲームに投入(賭け設定)されたメダル数(ベット数)が差枚数カウンタから減算されることとなる。
なお、差枚数カウンタはマイナス値も計数可能となっていて、±0枚以降にゲームが実行された場合には、差枚数カウンタがマイナス値となる。
【0156】
次に、ステップS4で、メダルが払い出されたか否かの判定が行われる。
これは、有利区間中におけるゲームの結果によりメダルが払い出されたか否かを判定する処理であり、所定の役に入賞して所定数のメダルが払い出された場合には、ステップS5に移行し、メダルの払い出しが行われていない場合は、本差枚数計数処理を終了する。
なお、メダルの払出には、クレジットに加算される場合やリプレイ役入賞時のベット数の自動設定も含まれる。
【0157】
次に、ステップS5で、差枚数カウンタに払出メダル数を加算する処理が行われる。
したがって、有利区間中に実行されたゲームの結果、所定数のメダルが払い出された場合には、払い出されたメダル数が差枚数カウンタに加算されることとなる。
【0158】
次に、ステップS6で、有利区間が終了したか否かの判定が行われる。
これは、有利区間中における有利区間終了条件が成立して有利区間が終了したか否かを判定する処理であり、リミッタ機能が作動した場合や主制御装置10がリセットされた場合等により、有利区間が終了した場合は、ステップS7に移行し、有利区間が終了していない場合は、本差枚数計数処理を終了する。
【0159】
次に、ステップS7で、差枚数カウンタを初期化する処理が行われる。
したがって、1回の有利区間が終了した場合には、差枚数カウンタが初期化(ゼロクリア)されることとなる。
その後、本差枚数計数処理を終了する。
【0160】
以上のように、主制御装置10においては、1回の有利区間中においてゲームが実行された場合に、ベット数および払い出されたメダルの払出メダル数に応じて差枚数カウンタが計数されて、その時点の差枚数が管理されることとなる。
すなわち、主制御装置10は、有利区間における遊技価値(メダル)の投入に基づき、投入された遊技価値に対応して差数情報(差枚数カウンタ)を減算し、有利区間における遊技価値の付与(払出)に基づき、付与された遊技価値に対応して差数情報を加算する制御を実行可能な差数情報計数手段を備えるのである。
【0161】
次に、図5のフローチャートを参照して、主制御装置10において実行されるリミッタ監視処理について説明する。
図5は、前述した差枚数カウンタを参照して、1回の有利区間中における差枚数カウンタが特定数を超えた場合にリミッタ機能を作動させるためのリミッタ監視処理を示している。
【0162】
まず、リミッタ監視処理が開始されると、ステップS8で、有利区間中か否かの判定が行われる。
有利区間中の場合は、ステップS9に移行し、有利区間中でない場合(通常区間中の場合)は、本リミッタ監視処理を終了する。
【0163】
次に、ステップS9で、ゲームが終了したか否かの判定が行われる。
有利区間中のゲームが終了した場合は、ステップS10に移行し、ゲームが終了していない場合(ゲームが実行されていない場合も含む)は、本リミッタ監視処理を終了する。
【0164】
次に、ステップS10で、差枚数カウンタの値がリミット値(特定数)を超えたか否かの判定が行われる。
これは、前述の差枚数計数処理において算出された差枚数カウンタの値が、リミッタ機能を作動させるための条件であるリミット値を超えたか否かを判定する処理であり、差枚数カウンタの値がリミット値を超えた場合は、ステップS11に移行し、リミット値を超えていない場合は、本リミッタ監視処理を終了する。
【0165】
次に、ステップS11で、リミッタ処理が行われる。
リミッタ処理は、AT状態あるいは疑似ボーナス状態等の特別遊技状態を終了させる処理であり、本処理によりメダルの獲得が制限されることとなる。
その後、ステップS12に移行する。
【0166】
次に、ステップS12で、通常区間への移行処理が行われる。
これは、有利区間を終了させて遊技区間を通常区間へ移行させる処理であり、本処理によりリミッタ機能が作動することとなる。
なお、有利区間の終了とともにAT状態も終了することとなる。
その後、本リミッタ監視処理を終了する。
【0167】
以上のように、主制御装置10では、差枚数カウンタの値がリミット値(+2400枚)を超えた場合に、リミッタ機能を作動させて遊技区間を有利区間から通常区間へ移行させるのである。
すなわち、主制御装置10は、差数情報計数手段(主制御装置10)により計数された差数情報が、特定数(リミット値)を超えたことに基づき、有利区間を終了させる制御を実行可能な有利区間終了制御手段を備えるのである。
したがって、遊技者が獲得するメダル数が制限されることとなり、スロットマシン1の射幸性を低減させることが可能となるのである。
【0168】
次に、図6のフローチャートを参照して、主制御装置10において実行される差枚数表示指示処理について説明する。
図6は、確率設定装置14の操作により実行される差枚数表示指示処理を示している。
【0169】
まず、差枚数表示指示処理が開始されると、ステップS13で、設定キーがオンであるか否かの判定が行われる。
これは、スロットマシン1の電源投入後に確率設定装置14のキー挿入口に設定キーを挿入して所定方向に回転させると設定キースイッチ(図示略)がオンとなるが、この設定キースイッチの検出を判定する処理であり、設定キーがオンとなっている場合は、ステップS14に移行し、設定キーがオンとなっていない場合は、本差枚数表示指示処理を終了する。
【0170】
次に、ステップS14で、差枚数表示指示処理が行われる。
差枚数表示指示処理は、副制御装置20に対して差枚数の表示を行わせるための処理であり、その時点の差枚数カウンタの値を特定可能な情報や差枚数の表示を指示する情報等が副制御装置20に対して送信される。
その後、本差枚数表示指示処理を終了する。
【0171】
以上のように、主制御装置10は、スロットマシン1の電源投入後に、遊技店側の操作により確率設定装置14のキー挿入口に設定キーを挿入して所定方向に回転されると、その時点の差枚数を表示するための情報を副制御装置20に送信するのである。
そして、詳細は後述するが、副制御装置20においては、受信した情報に基づき、メイン表示器8においてその時点の差枚数を表示するための制御が行われるのである。
【0172】
また、図示は省略するが、スロットマシン1の電源投入後に、遊技店側の操作により確率設定装置14のキー挿入口に設定キーを挿入して所定方向に回転されると、その時点の設定値を設定確認表示器に表示するための処理も行われる。
したがって、設定キーによる上記操作が行われると、メイン表示器8における差枚数の表示と、設定確認表示による設定値の表示が同時に行われることとなるのである。
【0173】
なお、本第1実施形態においては、確率設定装置14のキー挿入口に設定キーを挿入に基づく所定操作により、差枚数を表示するようにしているが、遊技店側の操作(遊技者では不可能な操作)により差枚数を表示可能なものであれば、スロットマシン1に設けられているその他の操作手段の操作により差枚数を表示するようにしてもよい。
【0174】
次に、図7の図表を参照して、AT状態終了後の遊技区間の移行先について説明する。
図7は、主制御装置10の制御により実現する、AT状態終了後における遊技区間の移行先を示している。
【0175】
前述したように、有利区間中においてAT状態に移行すると、AT状態中のメダルの払出により、差枚数カウンタが加算されることとなるが、本第1実施形態においては、AT状態の終了時の差枚数カウンタの値に応じて、遊技区間を有利区間のまま継続させるか、有利区間を終了して通常区間に移行させるかを決定するようにしている。
【0176】
図7に示すように、主制御装置10では、AT状態の終了時点の差枚数カウンタの値が+1000未満であった場合には、有利区間をそのまま継続させ、AT状態の終了時点の差枚数カウンタの値が+1000以上であった場合には、有利区間を終了して通常区間に移行させるようにしている。
すなわち、主制御装置10は、特別遊技状態(AT状態)の終了時に、差数情報(差枚数カウンタ)が所定数を超えていたことに基づき、差数情報を初期化可能な差数情報初期化手段を備えるのである。
【0177】
したがって、AT状態の終了時点の差枚数カウンタの値に応じて、遊技区間が変化することとなり、差枚数カウンタが比較的に小さい値であった場合には、有利区間がそのまま継続して差枚数カウンタの値が保持されることとなるが、差枚数カウンタが比較的に大きい値であった場合には、有利区間が終了して通常区間に移行されることにより、差枚数カウンタの値が初期化されることとなるのである(図4のステップS7参照)。
【0178】
これは、AT状態の移行時に、遊技者が実際に獲得可能なメダル数を所定数(1400枚)以上とするための制御であり、AT状態の移行時に差枚数カウンタの値が何れであっても、そのAT状態中にリミッタ機能が作動するまでに獲得可能なメダル数を少なくとも所定数(1400枚)とすることが可能となるのである。
【0179】
すなわち、AT状態中に遊技者が多数のメダルを獲得したことにより、AT状態の終了時点の差枚数カウンタの値が+1000以上となっていた場合には、その後、直ぐに次のAT状態が発生すると、次の遊技者があまりメダルを獲得しない状態で差枚数カウンタの値がリミット値(+2400枚)に達してしまう可能性が生じてしまうこととなり、このような事態を防止することが可能となるのである。
【0180】
なお、AT状態中にリミッタ機能が作動するまでに、遊技者に一定のメダル数を確保できるものであれば、上記遊技区間を変更することとなる閾値は上記以外の何れでもよい。
以上のように、第1実施形態のスロットマシン1におけるリミッタ機能に関わる各処理が行われる。
【0181】
[差枚数の報知]
次に、図8を参照して、本第1実施形態のスロットマシン1における差枚数の報知について説明する。
【0182】
前述したように、本第1実施形態のスロットマシン1においては、差枚数(差枚数カウンタ)に応じてリミッタ機能が作動することとなるため、遊技店側では、主制御装置10をリセットしない状態で営業を開始した場合に、その時点の差枚数が営業内容に影響を与えることとなる。
【0183】
また、前述したように、遊技店側では、主制御装置10をリセット(あるいは確率設定装置14の設定値を変更)することにより、差枚数カウンタを初期化することが可能となっている。
したがって、例えば、遊技店の開店に際して、その時点の差枚数カウンタの値を報知できる機能が設けられていれば、遊技店に対して差枚数カウンタの値を初期化するか否かを判断するための重要な情報を提供可能となるのである。
本第1実施形態のスロットマシン1においては、以下のように差枚数(差枚数カウンタ)を報知可能な機能を有している。
【0184】
図8は、前述の主制御装置10での差枚数表示指示処理(図6参照)により、主制御装置10から差枚数の表示を指示する情報および差枚数カウンタの情報が送信されたことに基づき、副制御装置20において差枚数を報知(表示)するための差枚数表示処理が行われた場合のメイン表示器8において表示される差枚数確認画像を示している。
すなわち、スロットマシン1の電源投入後に、遊技店側の操作により確率設定装置14のキー挿入口に設定キーを挿入して所定方向に回転された場合における、その時点の差枚数確認画像を示している。
【0185】
なお、主制御装置10では、差枚数カウンタの情報を記憶保持(バックアップ)する機能を有していて、電源投入後に差枚数表示処理が行われた場合には、記憶保持されている差枚数カウンタの情報に基づき差枚数確認画像を表示するようにしている。
したがって、主制御装置10がリセットされていない場合には、遊技店の開店時には、前日の閉店時に記憶保持された差枚数カウンタの情報に基づく差枚数確認画像が表示されることとなる。
【0186】
まず、図8(a)は、差枚数カウンタが-3500枚となっている場合のメイン表示器8における差枚数確認画像を示している。
図8(a)に示すように、メイン表示器8において差枚数確認画像が表示されると、画面の右上にその時点の差枚数カウンタの値を示す差枚数画像30a(「差枚数-3500枚」)と、リミッタ機能が作動するまでに獲得可能なメダル数を示す獲得可能枚数画像30b(「リミッタまで後+5900枚」)とが上下方向に並んで表示される。
【0187】
すなわち、その時点の差枚数カウンタの値が-3500枚であることと、リミッタ機能が作動するまでの差枚数カウンタの増加可能数(その時点の差枚数カウンタの値とリミット値までの差分情報)が5900枚(2400枚+3500枚)であることが表示されるのである。
なお、図示は省略するが、メイン表示器8においては、その他の画像(例えば、通常遊技状態中であることを報知する画像等)も表示されるが、差枚数確認画像はそれらの画像よりも優先順位が高い状態で表示される。
【0188】
次に、図8(b)は、差枚数カウンタが+900枚となっている場合のメイン表示器8における差枚数確認画像を示している。
図8(b)に示すように、メイン表示器8において差枚数確認画像が表示されると、画面の右上にその時点の差枚数カウンタの値を示す差枚数画像30a(「差枚数+900枚」)と、リミッタ機能が作動するまでに獲得可能なメダル数を示す特定獲得可能枚数画像30c(「リミッタまで後+1500枚」)とが上下方向に並んで表示される。
【0189】
本第1実施形態においては、リミッタ機能が作動するまでに獲得可能なメダル数が所定数(例えば、2000枚)以下となっている場合に、獲得可能枚数画像30bから特定獲得可能枚数画像30cに切り替える制御が行われる。
したがって、特定獲得可能枚数画像30cは、獲得可能枚数画像30bと異なることを遊技者が認識可能な表示態様で表示され、例えば、当該画像部分の背景色が赤色等の比較的に目立つ画像処理が行われて表示される。
【0190】
これは、リミッタ機能が作動するまでに獲得可能なメダル数が所定数以下となっている場合には、その後直ぐにAT状態が発生すると、比較的少ないメダルの獲得でリミッタ機能が作動してしまう可能性があることから、その状態であることを強調するためである。
【0191】
そして、確率設定装置14のキー挿入口に挿入されている設定キーを元の位置となる方向に回転されると差枚数表示処理が終了して、メイン表示器8における差枚数確認画像が消去されることとなる。
【0192】
以上のように、副制御装置20では、主制御装置10から受信した差枚数カウンタを特定可能な情報に基づき、メイン表示器8において、差枚数画像30aを含む差枚数確認画像を表示させるのである。
すなわち、副制御装置20は、所定条件の成立に基づき、差数情報計数手段(主制御装置10)により計数された差数情報(差枚数カウンタ)を報知する制御を実行可能な報知制御手段を備えるのである。
【0193】
したがって、遊技店側では、差枚数カウンタをリセットするか否かを判断する際の重要な情報を得ることが可能となり、遊技店の営業方針に対応した適切な差枚数カウンタの取り扱いを行うことが可能となるのである。
例えば、差枚数カウンタが極めて小さい値であった場合には、そのまま営業を継続してしまうと、リミッタ機能が作動するまでに極めて多数のメダルが払い出されてしまい、遊技店側が極めて不利益となる可能性があることから、このような場合は差枚数カウンタをリセットすることが可能となるのである。
【0194】
また、副制御装置20は、確率設定装置14のキー挿入口に設定キーを挿入して所定方向に回転されたことに基づき、差枚数確認画像を表示させるのである。
すなわち、報知制御手段としての副制御装置20は、遊技者の有利度を設定可能な設定手段(確率設定装置14)に対して、設定キーによる所定操作が行われたことに基づき、差数情報(差枚数カウンタ)を報知する制御を実行可能とするのである。
したがって、差枚数カウンタの値が秘匿されて遊技店側のみが確認可能となり、不正行為等を防止することが可能となるのである。
【0195】
また、副制御装置20は、その時点の差枚数カウンタの値とリミット値までの差分情報である獲得可能枚数画像30bを表示させるのである。
すなわち、報知制御手段としての副制御装置20は、差数情報計数手段(主制御装置10)により計数された差数情報(差枚数カウンタ)と、特定数(リミット値)との差分情報を報知する制御を実行可能とするのである。
したがって、容易にリミッタ機能が作動するまでの獲得可能なメダル数を把握することが可能となり、より遊技店にとって有用な情報を提供することが可能となるのである。
【0196】
さらに、差枚数確認画像には、リミッタ機能が作動するまでに獲得可能なメダル数が所定数(例えば、2000枚)以下となっている場合には、獲得可能枚数画像30bから特定獲得可能枚数画像30cに切り替わるので、獲得可能枚数が少ないことを遊技店側が直ぐに判断することが可能となり、さらに遊技店にとって有用な情報を提供することが可能となるのである。
【0197】
なお、差枚数確認画像をメイン表示器8において表示するようにしているが、サブ表示器17において表示するようにしてもよい。
また、獲得可能枚数画像30bから特定獲得可能枚数画像30cに切り替える際の所定数は、上記以外でもよい。
以上のように、第1実施形態のスロットマシン1における差枚数の報知が行われる。
【0198】
[差枚数を利用した演出]
次に、図9を参照して、本第1実施形態のスロットマシン1における差枚数を利用した演出について説明する。
【0199】
前述したように、本第1実施形態のスロットマシン1においては、差枚数(差枚数カウンタ)に応じてリミッタ機能が作動することとなるため、遊技者としては、より差枚数が小さいほど、リミッタ機能が作動するまでに多数のメダルの獲得に対する期待感が高くなることとなる。
そこで、本第1実施形態のスロットマシン1においては、以下のように差枚数(差枚数カウンタ)に応じて、所定の遊技状態における演出態様を変更することで、遊技者の期待感を変化させるようにしている。
【0200】
図9は、AT状態が終了することとなる最終ゲームのゲーム終了後におけるメイン表示器8において表示される画像であって、副制御装置20の制御により表示されるAT状態の終了画像を示している。
【0201】
まず、図9(a)は、AT状態の終了画像における基本画像を示している。
図9(a)に示すように、AT状態の最終ゲームのゲーム終了後において、メイン表示器8にAT状態の終了画像(基本画像)が表示されると、画面の略中央部に、AT状態が終了したことを示す「AT状態終了」の文字情報からなるAT状態終了画像31aが表示される。
また、AT状態終了画像31aの下方部には、当該AT状態中に実行されたゲーム数を示す実行ゲーム数結果画像31b(「ゲーム数50G」)と、当該AT状態中に遊技者が獲得したメダル数(純増枚数)を示す獲得メダル数結果画像31c(「獲得枚数150枚」)とが上下に並んだ状態で表示される。
【0202】
また、AT状態の終了画像には、AT状態終了画像31a、実行ゲーム数結果画像31bおよび獲得メダル数結果画像31cの背景となる背景画像も含まれる。
背景画像は、例えば、荒野をイメージした背景からなり、基本画像においては、図示するような太陽画像32aを含む昼間の画像が表示される。
なお、図示では、背景画像として太陽画像32aのみが表示されてその他の画像は省略されている。
【0203】
以上のように、AT状態の終了時には、メイン表示器8においてAT状態の終了画像が表示されることで、AT状態が終了したこと、AT状態中の実行ゲーム数および獲得メダル数が遊技者に対して報知されることとなる。
【0204】
次に、図9(b)は、AT状態の終了画像における特別画像を示している。
副制御装置20では、AT状態の終了時の所定確率(例えば、10%)で、AT状態の終了画像を基本画像から特別画像に変更するようにしている。
したがって、通常ではAT状態の終了画像は、図9(a)に示す基本画像が表示されるが、所定の確率で図9(b)に示す特別画像に変更されることとなるのである。
なお、副制御装置20では、AT状態の終了時に所定の乱数を抽出することで、AT状態の終了画像を特別画像に変更するか否かの抽選を行うようにしている。
【0205】
図9(b)に示すように、AT状態の最終ゲームのゲーム終了後において、メイン表示器8にAT状態の終了画像(特別画像)が表示されると、上記基本画像と同様に、AT状態終了画像31a、実行ゲーム数結果画像31b(「ゲーム数50G」)、および獲得メダル数結果画像31c(「獲得枚数150枚」)が表示されることとなる。
【0206】
一方、AT状態の終了画像が特別画像に変更された場合には、例えば、荒野をイメージした背景画像として、図示するような月画像32bを含む夜の画像が表示される。
また、月画像32bには、満月、半月、三日月の3種類の画像が予め設けられていて、AT状態の終了時点の差枚数カウンタの値に応じて、何れかの画像を選択的に表示するような制御が副制御装置20により行われる。
【0207】
例えば、差枚数カウンタの値が、-2000枚以下であった場合には、50%の確率で満月が選択され、30%の確率で半月が選択され、20%の確率で三日月が選択されるような月画像32bの選択制御が行われる。
また、差枚数カウンタの値が、-1999枚~±0枚の間であった場合には、30%の確率で満月が選択され、50%の確率で半月が選択され、20%の確率で三日月が選択されるような月画像32bの選択制御が行われる。
また、差枚数カウンタの値が、+1枚以上であった場合には、20%の確率で満月が選択され、30%の確率で半月が選択され、50%の確率で三日月が選択されるような月画像32bの選択制御が行われる。
【0208】
上記選択制御の結果、選択された形状の月画像32bを含む背景画像が、AT状態の終了画像(特別画像)の背景として表示されることとなる。
なお、主制御装置10からは、ゲームの実行毎に差枚数カウンタの値を特定可能な情報が送信され、副制御装置20では、受信した情報に基づき背景画像の選択制御を行うようにしている。
【0209】
以上のように、副制御装置20は、差枚数カウンタの値に基づき、AT状態に関わる演出が行われるのである。
すなわち、副制御装置20は、差数情報計数手段により計数された差数情報に基づき、所定の演出を制御可能な演出制御手段を備えるのである。
したがって、遊技の興趣性を向上させることが可能となるとともに、遊技者の期待感を向上させることが可能となるのである。
【0210】
また、AT状態の終了時に表示されるAT状態の終了画像が、所定の確率で特別画像として表示された場合には、月画像32bの形状に応じて、その時点の差枚数カウンタの値が示唆されることとなるのである。
したがって、月画像32bの形状により遊技者の期待感を変化させることが可能となるのである。
【0211】
また、月画像32bの形状が三日月→半月→満月となるにつれ、差枚数カウンタの値がより小さいものとなっている可能性が高くなるのである。
前述したように、差枚数カウンタの値がより小さいときほど、その後の遊技において、リミッタ機能が作動するまでの獲得可能なメダル数が多くなるので、月画像32bの形状が、三日月→半月→満月となるにつれ、遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
【0212】
なお、AT状態の終了画像を、差枚数カウンタの値に応じて変更するようにしているが、疑似ボーナス状態の終了画像を上記同様に差枚数カウンタの値に応じて変更するようにしてもよい。
また、月画像32bの形状を選択することとなる差枚数カウンタの各範囲は、その時点の差枚数を示唆可能なものであれば上記以外でもよい。
【0213】
また、AT状態の終了画像を所定の確率で、基本画像から特別画像に変更するようにしているが、AT状態終了時には必ず特別画像を表示するようにしてもよい。
また、AT状態の終了画像に、確率設定装置14における設定値を示唆可能な画像を含ませて表示するようにしてもよい。
また、差枚数カウンタの値が、所定数(例えば、0枚)以上であった場合には、必ず基本画像を表示し、所定数未満の場合のみ特別画像を選択するようにしてもよい。
また、差枚数カウンタの値を示唆可能であれば、月画像32b以外の画像を変更することで、差枚数カウンタの値を示唆するようにしてもよいし、AT状態終了時に出力される音声により差枚数カウンタの値を示唆するようにしてもよい。
以上のように、第1実施形態のスロットマシン1における差枚数を利用した演出が行われる。
【0214】
〔第1実施形態の変形例〕
次に、図10を参照して、本第1実施形態の変形例における差枚数の報知ついて説明する。
本第1実施形態の変形例においては、差枚数の報知のみが、前述した第1実施形態のスロットマシン1と異なっていて、その他については前述のスロットマシン1と同様であるので、異なる点のみ説明する。
【0215】
図10は、前述の主制御装置10での差枚数表示指示処理(図6参照)により、主制御装置10から差枚数の表示を指示する情報および差枚数カウンタの情報が送信されたことに基づき、副制御装置20において差枚数表示処理が行われた場合のメイン表示器8において表示される差枚数確認画像を示している。
すなわち、スロットマシン1の電源投入後に、遊技店側の操作により確率設定装置14のキー挿入口に設定キーを挿入して所定方向に回転された場合における差枚数確認画像を示している。
【0216】
なお、本第1実施形態の変形例においては、副制御装置20では、現在の差枚数カウンタの情報の他に、スロットマシン1の電源投入時の差枚数カウンタの情報を個別に記憶保持しておき、差枚数表示処理が行われる毎に、現在の差枚数カウンタの情報の他に各記憶保持されている過去の差枚数カウンタの情報に基づき差枚数確認画像を表示するようにしている。
【0217】
まず、図10(a)は、現在の差枚数カウンタが-3500枚となっている場合のメイン表示器8における差枚数確認画像を示している。
【0218】
図10(a)に示すように、メイン表示器8において差枚数確認画像が表示されると、画面の右上に、前々回の電源投入時に記憶保持された差枚数カウンタの値を示す第1差枚数画像30d(「前々回差枚数-1200枚」)と、前回の電源投入時に記憶保持された差枚数カウンタの値を示す第2差枚数画像30e(「前回差枚数-2000枚」)と、現在の差枚数カウンタの値を示す第3差枚数画像30f(「今回差枚数-3500枚」)とが上下方向に並んで表示される。
また、第3差枚数画像30fの下方部に、リミッタ機能が作動するまでに獲得可能なメダル数を示す獲得可能枚数画像30b(「リミッタまで後+5900枚」)が表示される。
【0219】
スロットマシン1の電源投入は、通常では遊技店の開店に際して実行されることから、通常では、第1差枚数画像30dは前々日の開店時の差枚数カウンタの値となり、第2差枚数画像30eは前日の開店時の差枚数カウンタの値となるのである。
すなわち、遊技店の営業日における開店時毎の差枚数カウンタの値が履歴情報として報知されることとなるのである。
【0220】
なお、副制御装置20では、当日の電源投入時の差枚数カウンタの値も、その時点の差枚数カウンタの値と別個に記憶保持しているが、この情報は次回の電源投入時のための記憶情報となる。すなわち、当日の電源投入時の差枚数カウンタの値は、次回の電源投入時に第2差枚数画像30eにおいて表示されることとなるのである。
【0221】
次に、図10(b)は、前回の電源投入時に主制御装置10がリセットされた場合であって、現在の差枚数カウンタが-1500枚となっている場合のメイン表示器8における差枚数確認画像を示している。
【0222】
図10(b)に示すように、メイン表示器8において差枚数確認画像が表示されると、画面の右上に、前々回の電源投入時に記憶保持された差枚数カウンタの値を示す第1差枚数画像30d(「前々回差枚数-1200枚」)と、前回の電源投入時に記憶保持された差枚数カウンタの値を示す第2差枚数画像30e(「前回差枚数0枚」)と、現在の差枚数カウンタの値を示す第3差枚数画像30f(「今回差枚数-1500枚」)とが上下方向に並んで表示される。
また、第3差枚数画像30fの下方部に、リミッタ機能が作動するまでに獲得可能なメダル数を示す獲得可能枚数画像30b(「リミッタまで後+3900枚」)が表示される。
【0223】
前述したように、電源投入時に差枚数カウンタの値がリセットされた場合には、そのリセットされた値が記憶保持されることから、次回以降の電源投入時にリセットされた情報を含む履歴情報が表示されるのである。
したがって、図10(b)においては、前日の開店時に差枚数カウンタの値がリセットされたことが報知されることとなる。
【0224】
なお、図10(c)に示すように、差枚数確認画像に現在の確率設定装置14における設定値を示す情報を含ませてもよい。
すなわち、図示するように、獲得可能枚数画像30bの下方に、現在の確率設定装置14における設定値を示す設定値画像30g(「設定値3」)を表示するようにしてもよいのである。
【0225】
以上のように、第1実施形態の変形例においては、差枚数確認画像が表示されると、副制御装置20の制御により、その時点の差枚数カウンタの値の他、過去の電源投入時毎(営業日毎)の差枚数カウンタにおける履歴情報が表示されることとなるのである。
すなわち、報知制御手段としての副制御装置20は、差数情報計数手段(主制御装置10)により計数された差数情報(差枚数カウンタ)に対して、所定期間毎(営業日毎)の履歴情報を報知する制御を実行可能とするのである。
【0226】
したがって、遊技店においては、現在の差枚数カウンタの値の他、過去の差枚数カウンタの推移も確認することが可能となり、差枚数カウンタをリセットするか否かを判断する際のより重要な参考情報を得ることが可能となり、過去の経緯を踏まえて当日の営業戦略を立てた上で差枚数カウンタの取り扱いを行うことが可能となるのである。
【0227】
また、電源投入時に差枚数カウンタの値がリセットされた場合には、リセットされた情報を含む履歴情報が表示されるのである。
すなわち、報知制御手段としての副制御装置20は、履歴情報として、初期化手段(主制御装置10)により差数情報が初期化されたことを特定可能な情報を報知する制御を実行可能とするのである。
したがって、遊技店においては、数日前等において差枚数カウンタの値がリセットされたことを確認した上で、差枚数カウンタをリセットするか否かを判断することが可能となるのである。
【0228】
また、差枚数確認画像として、現在の確率設定装置14における設定値を示す情報が表示されるのである。
したがって、確率設定装置14における設定値を確認した上で、差枚数カウンタをリセットするか否かを判断することが可能となるのである。
【0229】
なお、履歴情報として、3日以上前の差枚数カウンタの値を含んで表示するようにしてもよい。
以上のように、第1実施形態のスロットマシン1が構成される。
【0230】
<第2実施形態>
次に、本発明に係る遊技機の第2実施形態について、図11図16を参照して説明する。
【0231】
本第2実施形態のスロットマシン1においては、リミッタ機能の作動に関わる制御の一部のみが、前述した第1実施形態のスロットマシン1と異なっていて、その他については前述のスロットマシン1と同様であるので、異なる点のみ説明する。
【0232】
前述の第1実施形態のスロットマシン1においては、有利区間中の差枚数(差枚数カウンタ)が特定数(リミット値)を超えた場合に、リミッタ機能を作動させるようにしているが、本第2実施形態のスロットマシン1においては、有利区間の移行時に、リミッタ機能を作動させるための制御を複数種類設けて、有利区間の移行時に何れの制御にするかを決定するようにしている
したがって、リミッタ機能を作動させるための制御が、毎回同じではなく有利区間への移行毎に異なるものとなっている。
【0233】
[第2実施形態におけるリミッタ機能に関わる制御]
まず、図11の図表を参照して、本第2実施形態のスロットマシン1におけるリミッタモードについて説明する。
【0234】
本第2実施形態のスロットマシン1においては、主制御装置10は、リミッタ機能を作動させるための制御の異なる複数種類のリミッタモードを設けている。
リミッタモードには、リミッタモード1~4の4種類が設定されて、主制御装置10では、有利区間移行時に何れかのリミッタモードにするか否かを決定し、決定されたリミッタモードに応じて、リミッタ機能を作動させるための制御を行うようにしている。
【0235】
リミッタモード1は、AT状態中に遊技者が獲得したメダル数(純増枚数)が、所定数(例えば、2400枚)を超えた場合にリミッタ機能を作動させて、有利区間を終了させるモードである。
したがって、リミッタモード1は、差枚数カウンタの値に関係なく、AT状態において遊技者が実際に獲得するメダル数(純増枚数)が約2400枚を超えることのないモードである。ただし、リミッタ機能が作動した時点でメダルの払出が行われていた場合には、当該メダルの払出が終了した時点で、有利区間(AT状態)が終了することとなる。
【0236】
例えば、リミッタ機能の作動を監視するためのリミッタカウンタを設けて、AT状態への移行時にリミッタカウンタを初期化した後作動を開始し、このリミッタカウンタの値がリミット値(+2400枚)を超えた場合に有利区間を終了させるのである。
すなわち、リミッタモード1においては、リミッタカウンタの値が初期化された状態から+2400となるまでの値を特定増加数とした場合に、差枚数の増加数がこの特定増加数を超えた場合にリミッタ機能が作動するのである。
なお、リミッタモード1においては、1回の有利区間中において、差枚数カウンタの値が所定数(例えば、+2400枚)を超えた場合にも、リミッタ機能が作動するようにすることが好ましい。
【0237】
リミッタモード2は、基本的には、AT状態中に遊技者が獲得したメダル数が所定数を超えた場合にリミッタ機能を作動させることとなるが、AT状態への移行時に、その時点の差枚数カウンタがマイナス値であった場合に、その差枚数カウンタのマイナス分の半数もリミッタ機能が作動するまでに遊技者に獲得可能とするモードである。
【0238】
具体的には、上記同様にリミッタ機能の作動を監視するためのリミッタカウンタを設けて、AT状態の移行権利が付与された時点において、その時点の差枚数カウンタがマイナス値であった場合に、その差枚数カウンタのマイナス分の値の半数(端数は繰り上げ)をリミッタカウンタに設定し、リミッタカウンタがリミット値(+2400枚)を超えた場合に、有利区間を終了させるのである。
【0239】
例えば、AT状態の移行権利が付与された時点において、その時点の差枚数カウンタが-2000枚であった場合には、その半数である-1000枚をリミッタカウンタに設定し、このリミッタカウンタの値が+2400枚を超えた場合に、有利区間が終了することとなるのである。
すなわち、リミッタモード2においては、リミッタカウンタの値が差枚数カウンタのマイナス分の値の半数から+2400となるまでの値を特定増加数とした場合に、差枚数の増加数がこの特定増加数を超えた場合にリミッタ機能が作動するのである。
【0240】
なお、AT状態の移行権利が付与された時点ではなく、有利区間移行時に、その時点の差枚数カウンタがマイナス値であった場合に、その差枚数カウンタのマイナス分の値の半数をリミッタカウンタに設定し、AT状態に移行するまで設定されたリミッタカウンタの値を記憶保持するようにしてもよい。この場合、通常区間移行時に差枚数カウンタを初期化せずに記憶保持する必要がある。
【0241】
また、リミッタカウンタの設定時に、その時点の差枚数カウンタがマイナス値であるか否かにかかわらず、差枚数カウンタの値の半数をリミッタカウンタに設定するようにしてもよい。
また、リミッタモード2においても、1回の有利区間中において、差枚数カウンタの値が所定数(例えば、+2400枚)を超えた場合には、リミッタ機能が作動するようにすることが好ましい。
【0242】
リミッタモード3は、基本的には、AT状態中に遊技者が獲得したメダル数が所定数を超えた場合にリミッタ機能を作動させることとなるが、AT状態への移行時に、その時点の差枚数カウンタがマイナス値であった場合に、その差枚数カウンタのマイナス分全てもリミッタ機能が作動するまでに遊技者に獲得可能とするモードである。
【0243】
具体的には、AT状態の移行権利が付与された時点において、その時点の差枚数カウンタがマイナス値であった場合に、その差枚数カウンタのマイナス分の値の全てを上記リミッタカウンタに設定し、リミッタカウンタがリミット値(+2400枚)を超えた場合に、有利区間を終了させるのである。
【0244】
例えば、AT状態の移行権利が付与された時点において、その時点の差枚数カウンタが-2000枚であった場合には、-2000枚をリミッタカウンタに設定し、このリミッタカウンタの値が+2400枚を超えた場合に、有利区間が終了することとなるのである。
すなわち、リミッタモード3においては、リミッタカウンタの値が差枚数カウンタのマイナス分の値から+2400となるまでの値を特定増加数とした場合に、差枚数の増加数がこの特定増加数を超えた場合にリミッタ機能が作動することとなり、基本的には、前述した第1実施形態のスロットマシン1と同様のリミッタ機能となる。
【0245】
なお、AT状態の移行権利が付与された時点ではなく、有利区間移行時に、その時点の差枚数カウンタがマイナス値であった場合に、その差枚数カウンタのマイナス分の値の全てをリミッタカウンタに設定するようにしてもよい。この場合、通常区間移行時に差枚数カウンタを初期化せずに記憶保持する必要がある。
【0246】
また、リミッタカウンタの設定時に、その時点の差枚数カウンタがマイナス値であるか否かにかかわらず、差枚数カウンタの値をリミッタカウンタに設定するようにしてもよい。
また、リミッタモード3においても、1回の有利区間中において、差枚数カウンタの値が所定数(例えば、+2400枚)を超えた場合には、リミッタ機能が作動するようにすることが好ましい。
【0247】
リミッタモード4は、AT状態の移行権利が付与されたときに、その時点の差枚数カウンタの値がリミット値となるまで継続することとなるAT状態を発生させるモードである。
すなわち、AT状態は、初期時に付与された残り差枚数と、その後上乗せにより加算された残り差枚数とにより継続期間が管理されることとなるが、リミッタモード4においては、AT状態に移行した時点で、残り差枚数に関係なく必ず差枚数カウンタの値がリミット値となるまでAT状態が継続することとなる特別モードとなるのである。
したがって、リミッタモード4においては、AT状態に移行した場合に、その時点の差枚数カウンタの値をリミッタカウンタに設定し、このリミッタカウンタがリミット値を超えるまでAT状態を継続させる特殊AT状態に制御させるのである。
【0248】
以上のように、本第2実施形態のスロットマシン1においては、リミッタモードとして、リミッタモード1~4の4種類が設定されていて、リミッタモードの種類に応じて、リミッタ機能を作動させるための制御が異なることとなるのである。
その結果、遊技者に対する有利度が、リミッタモード1→リミッタモード2→リミッタモード3→リミッタモード4の順に高くなるのである。
そして、主制御装置10では、以下のようにリミッタモードの選択制御を行うようにしている。
【0249】
図11は、主制御装置10が、有利区間移行時にリミッタモードを決定する際の各リミッタモードの選択率を示している。
なお、主制御装置10では、有利区間移行時に所定の乱数を抽出することによりリミッタモードの選択制御を行うようにしている。
【0250】
図11に示すように、有利区間移行時において、50%の確率でリミッタモード1が選択され、30%の確率でリミッタモード2が選択され、19%の確率でリミッタモード3が選択され、1%の確率でリミッタモード4が選択されるような選択制御が行われる。
主制御装置10では、有利区間の移行毎にリミッタモードを決定し、決定されたリミッタモードに応じてリミッタ機能の作動を監視することとなるのである。
【0251】
以上のように、第2実施形態のスロットマシン1においては、有利区間移行時にリミッタモードが決定され、決定されたリミッタモードに応じて、リミッタ機能が作動することとなる差枚数における特定増加数が変更されることとなるのである。
すなわち、特定増加数変更制御手段は、前記特定増加数を変更することが可能な複数のモード(リミッタモード)を制御可能なモード制御手段を備えるのである。
したがって、有利区間の移行毎に遊技内容が変化することとなり、遊技の興趣性を向上させることが可能となるのである。
【0252】
また、リミッタモード1~3が決定された場合には、差枚数の増加数がリミッタモードに応じて決定される特定増加数を超えた場合に、有利区間を終了するのである。
すなわち、第2実施形態のスロットマシン1においては、有利区間終了制御手段としての主制御装置10は、差数情報(差枚数カウンタ)の増加数が特定増加数を超えたことに基づき、有利区間を終了させる制御を実行可能とするのである。
【0253】
そして、決定されたリミッタモードに応じて、リミッタカウンタの更新を開始する際の初期値が変更されることから、リミッタ機能が作動するまでの特定増加数が、リミッタモードに応じて変更されることとなるのである。
すなわち、主制御装置10は、特定増加数を変更させる制御を実行可能な特定増加数変更制御手段を備えるのである。
したがって、リミッタモードに応じて、リミッタ機能が作動するまでに遊技者が獲得可能なメダル数が変化することとなり、遊技内容が多彩化するとともに、遊技者の期待感を変化させるような遊技が実行可能となるのである。
【0254】
また、リミッタモードは有利区間移行時に決定されることから、上記特定増加数も有利区間移行時に変更されることとなるのである。
すなわち、特定増加数変更制御手段としての主制御装置10は、通常区間から有利区間への移行時に、特定増加数を変更させる制御を実行可能とするのである。
したがって、有利区間に移行した際に、当該有利区間に対応する特定増加数を確実に変更することが可能となり、当該有利区間に対応した遊技内容を確実に実行することが可能となるのである。
【0255】
また、主制御装置10は、AT状態に移行した時点で、残り差枚数に関係なく必ず差枚数カウンタの値がリミット値となるまで継続する特殊AT状態を発生可能とするのである。
すなわち、特別遊技状態発生制御手段としての主制御装置10は、差数情報の増加数が、特定増加数を超えるまで継続可能な特定特別遊技状態(特殊AT状態)を発生させる制御を実行可能な特定特別遊技状態発生制御手段を備えるのである。
【0256】
そして、リミッタモード4に制御されている状態でAT状態に移行した場合に、当該AT状態を特殊AT状態にするのである。
すなわち、特定特別遊技状態発生制御手段としての主制御装置10は、モード制御手段(主制御装置10)により特定モード(リミッタモード4)に制御されていることに基づき、特定特別遊技状態(特殊AT状態)を発生させる制御を実行可能とするのである。
したがって、リミッタモード4に制御されている場合には、遊技者の期待感を極めて向上させることが可能となるのである。
【0257】
また、第2実施形態のスロットマシン1においても、第1実施形態のスロットマシン1と同様に、主制御装置10は、特別遊技状態(AT状態)の終了時に、差数情報(差枚数カウンタ)が所定数(+1000)を超えていたことに基づき、差数情報を初期化可能な差数情報初期化手段を備えるのである。
したがって、AT状態の終了時点の差枚数カウンタの値が所定数を超えていた場合でも、差枚数カウンタの値は初期化されることから、その後直ぐに次のAT状態が発生した場合でも、遊技者の期待感が低下してしまうことを防止可能となるのである。
【0258】
なお、差枚数カウンタの値が所定数未満(例えば、-500枚未満)であった場合には、リミッタモード4を選択しないようにしてもよい。
また、確率設定装置14における設定値に応じて、各モードの選択率を変更するようにしてもよい。
また、差枚数に関係なく全てのAT状態の終了時、あるいは一部のAT状態の終了時に、有利区間を終了させるようにしてもよく、この場合には、有利区間が終了して新たな有利区間に移行する毎にリミッタモードが再選択されることとなる。
以上のように、第2実施形態におけるリミッタ機能に関わる制御が行われる。
【0259】
[第2実施形態におけるリミッタモードに基づく演出]
次に、図12図16を参照して、本第2実施形態のスロットマシン1におけるリミッタモードに基づく演出について説明する。
【0260】
前述したように、本第2実施形態のスロットマシン1においては、リミッタモードに応じてリミッタ機能に関わる制御が変更されるため、リミッタモードに応じて遊技者の獲得可能なメダル数が変化することとなる。
そこで、本第2実施形態のスロットマシン1においては、以下のようにリミッタモードに応じて、所定の遊技状態における演出態様を変更することで、遊技者の期待感を変化させるようにしている。
【0261】
まず、図12を参照して、本第2実施形態のスロットマシン1におけるリミッタモードに応じたセリフ演出の制御について説明する。
副制御装置20では、主制御装置10からの制御情報の受信に基づき、メイン表示器8においてセリフ演出を実行させるようにしている。
【0262】
セリフ演出は、前述した所定のゲームの実行中に実行される個別演出に含まれる演出であって、所定のキャラクタが登場するとともに、所定のセリフが付加された吹出し画像が表示される演出である。
そして、所定のキャラクタとともに表示されたセリフパターンにより、演出態様が変化するものとなっている。
【0263】
本第2実施形態のスロットマシン1においては、リミッタモードに基づいて、セリフ演出におけるセリフパターンを決定することで、その時点のリミッタモードを示唆可能としている。
すなわち、個別演出の表示態様を変更することで、リミッタモードを示唆可能とするのである。
【0264】
図12は、副制御装置20において、セリフ演出時のセリフパターンの選択制御が行われた際の各セリフパターンの選択率を示している。
なお、図12は、レア役以外の役の当選時(ハズレも含む)の所定確率(例えば、10%)でセリフ演出を実行することが決定されたときのセリフパターンの選択率を示していて、副制御装置20では、セリフ演出の実行が決定されたときに、所定の乱数を抽出することにより各セリフパターンを選択するようにしている。
【0265】
まず、図12(a)は、差枚数カウンタの値が-999枚以上の状態における、セリフ演出時の各セリフパターン(A~D)の選択率を示している。
図12(a)に示すように、例えば、リミッタモードがリミッタモード1であった場合には、90%の確率でセリフパターンAが選択され、10%の確率でセリフパターンBが選択され、0%の確率でセリフパターンCが選択され、0%の確率でセリフパターンDが選択されるような選択制御が行われる。
なお、詳細な説明は省略するが、リミッタモードがリミッタモード2~4であった場合にも、図示する各選択率でセリフパターンの選択が行われる。
【0266】
したがって、リミッタモードにかかわらず、セリフパターンの選択率が、A→B→C→Dの順に選択率が低くなり、リミッタモード1と2においてはセリフパターンCおよびDは選択されず、リミッタモード3と4においては、セリフパターンDは選択されないものとなっている。
【0267】
次に、図12(b)は、差枚数カウンタの値が-1000枚以下の状態における、セリフ演出時の各セリフパターン(A~D)の選択率を示している。
図12(b)に示すように、リミッタモードがリミッタモード1あるいは2であった場合には、差枚数カウンタの値が-999枚以上の状態と同様の選択制御が行われるが、リミッタモードがリミッタモード3であった場合には、60%の確率でセリフパターンAが選択され、35%の確率でセリフパターンBが選択され、5%の確率でセリフパターンCが選択され、0%の確率でセリフパターンDが選択されるような選択制御が行われる。
【0268】
また、リミッタモードがリミッタモード4であった場合には、50%の確率でセリフパターンAが選択され、40%の確率でセリフパターンBが選択され、9%の確率でセリフパターンCが選択され、1%の確率でセリフパターンDが選択されるような選択制御が行われる。
【0269】
すなわち、差枚数カウンタの値が-1000枚以下の状態においては、差枚数カウンタの値が-999枚以上の状態に比べて、リミッタモード3であった場合におけるセリフパターンBの選択率が低められ、それに対応してセリフパターンCの選択率が高められるのである。
同様に、リミッタモード4であった場合におけるセリフパターンBの選択率が低められ、それに対応してセリフパターンCおよびDの選択率が各々高められるのである。
【0270】
次に、図12(c)は、スロットマシン1の電源が投入された後、ゲームの実行回数が100回以内の状態における、セリフ演出時の各セリフパターン(A~D)の選択率を示している。なお、スロットマシン1の電源が投入された後、ゲームの実行回数が100回以内の状態においては、差枚数カウンタの値を参照せずにセリフパターンの選択制御が行われる。
【0271】
図12(c)に示すように、リミッタモードがリミッタモード1あるいは2であった場合には、差枚数カウンタの値が-999枚以上(あるいは-1000枚以下)の状態と同様の選択制御が行われるが、リミッタモードがリミッタモード3であった場合には、60%の確率でセリフパターンAが選択され、33%の確率でセリフパターンBが選択され、7%の確率でセリフパターンCが選択され、0%の確率でセリフパターンDが選択されるような選択制御が行われる。
【0272】
また、リミッタモードがリミッタモード4であった場合には、50%の確率でセリフパターンAが選択され、38%の確率でセリフパターンBが選択され、10%の確率でセリフパターンCが選択され、2%の確率でセリフパターンDが選択されるような選択制御が行われる。
【0273】
すなわち、スロットマシン1の電源が投入された後、ゲームの実行回数が100回以内の状態においては、差枚数カウンタの値が-1000枚以下の状態に比べて、リミッタモード3であった場合におけるセリフパターンBの選択率が低められ、それに対応してセリフパターンCの選択率が高められるのである。
同様に、リミッタモード4であった場合におけるセリフパターンBの選択率が低められ、それに対応してセリフパターンCおよびDの選択率が各々高められるのである。
【0274】
以上のように、第2実施形態のスロットマシン1においては、主制御装置10において複数種類のリミッタモードのうちの何れかのリミッタモードが決定されることとなるが、副制御装置20では、決定されたリミッタモードに応じてセリフ演出におけるセリフパターンの選択制御を変更するのである。
すなわち、副制御装置20では、モード制御手段(主制御装置10)により制御されているモード(リミッタモード)に応じて、所定の演出(セリフ演出)を制御可能な演出制御手段を備えるのである。
【0275】
したがって、セリフ演出が実行された場合に、リミッタモードに応じて演出態様が種々変化することとなるので、遊技の興趣性を向上させることが可能となるのである。
また、セリフ演出時のセリフパターンに応じて、遊技者はその時点のリミッタモードを推測することが可能となり、遊技者の期待感を変化させることが可能となるのである。
【0276】
また、セリフパターンCが選択された場合には、リミッタモードが3若しくは4であることが確定することとなり、セリフパターンDが選択された場合には、リミッタモードが4であることが確定することとなるのである。
したがって、セリフパターンCあるいはDが選択された場合の遊技者の期待感を向上させることが可能となるのである。
【0277】
また、その時点の差枚数カウンタの値に応じて、セリフパターンの選択率が変更されることとなるのである。
したがって、セリフ演出における演出態様が、その時点の差枚数カウンタの値に応じても変化することとなるので、遊技の興趣性をさらに向上させることが可能となるのである。
【0278】
さらに、差枚数カウンタの値が比較的に小さい場合には、比較的に大きい場合よりも、リミッタモードが3である場合におけるセリフパターンCの選択率が高くなり、同様に、リミッタモードが4である場合におけるセリフパターンCおよびDの選択率が高くなるのである。
【0279】
すなわち、差枚数カウンタの値が比較的に小さい場合には、比較的に大きい場合よりも、リミッタモードが3若しくは4であることが確定することとなる演出態様が実行され易くなるのである。
したがって、セリフパターンCあるいはDが選択された場合には、差枚数カウンタの値が比較的に小さい可能性も高くなるので、遊技者の期待感をさらに向上させることが可能となるのである。
【0280】
また、電源投入からのゲーム数が所定数以内である場合には、それ以外である場合よりも、リミッタモードが3である場合におけるセリフパターンCの選択率が高くなるとともに、リミッタモードが4である場合におけるセリフパターンCおよびDの選択率が高くなるのである。
したがって、電源投入からのゲーム数が所定数以内である場合には、遊技者に有用な情報が提供される可能性が高くなるので、電源投入からのゲーム数が所定数以内である場合におけるスロットマシン1の稼働率を向上させることが可能となるのである。
【0281】
なお、各セリフパターンの選択率は、上記した傾向が形成できるものであれば上記以外でもよい。
また、セリフ演出以外の個別演出の演出態様を、セリフ演出と同様の選択率で選択するようにしてもよい。
【0282】
次に、図13を参照して、本第2実施形態のスロットマシン1における、リミッタモードに応じた疑似ボーナス状態中の演出の制御について説明する。
副制御装置20では、主制御装置10からの制御情報の受信に基づき、疑似ボーナス状態中においては、メイン表示器8において疑似ボーナス状態中の演出を実行させるようにしている。
【0283】
疑似ボーナス状態中の演出は、メイン表示器8において所定の演出画像が表示されることで実行され、疑似ボーナス状態中であることが報知されたり、疑似ボーナス状態中の興趣性が高められたりすることとなる。
例えば、登場するキャラクタの紹介画像や、各種アクション画像等が表示されて演出効果が高められた演出が実行されることとなる。
なお、疑似ボーナス状態中には、スピーカ9から所定の効果音が出力され、ランプ11において所定態様の発光が行われることとなる。
【0284】
図13は、副制御装置20の制御によりメイン表示器8において表示される疑似ボーナス状態中の演出画像を示している。
【0285】
まず、図13(a)は、疑似ボーナス状態中の演出画像における基本画像を示している。
図13(a)に示すように、遊技状態が疑似ボーナス状態に移行すると、メイン表示器8の画面の主要部に、疑似ボーナス状態中であることを示す疑似ボーナス状態画像34aが表示される。
なお、図示では簡略化しているが、疑似ボーナス状態画像34aは、例えば、所定のキャラクタ画像や昼間の草原をイメージした背景画像から成る動画で表示される。
【0286】
また、メイン表示器8の画面左上には、疑似ボーナス状態の残りゲーム数を示す数値情報が含まる残りゲーム数画像33a(「残り20G」)が表示され、メイン表示器8の画面右上には、当該疑似ボーナス状態中に遊技者が獲得したメダル数(純増枚数)を示す数値情報が含まれる獲得メダル数画像33b(「獲得0枚」)が表示される。
なお、ゲームの実行に基づき、残りゲーム数画像33aの数値情報が減算されるとともに、遊技者によるメダルの獲得に基づき、獲得メダル数画像33bの数値情報が加算されて、疑似ボーナス状態中のゲーム内容が報知されることとなる。
【0287】
次に、図13(b)は、疑似ボーナス状態中の演出画像における第1特別画像を示している。
副制御装置20では、疑似ボーナス状態移行時の差枚数カウンタの値が所定数(例えば、-2000枚)以下であった場合の所定確率(例えば、10%)で、疑似ボーナス状態中の演出画像を第1特別画像に変更するようにしている。
【0288】
したがって、通常では疑似ボーナス状態中の演出画像は、図13(a)に示す基本画像が表示されるが、疑似ボーナス状態移行時の差枚数カウンタの値が所定数(例えば、-2000枚)以下である場合の所定の確率で図13(b)に示す第1特別画像に変更されることとなるのである。
なお、副制御装置20では、差枚数カウンタの値が所定数以下である場合の疑似ボーナス状態移行時に、所定の乱数を抽出することで、疑似ボーナス状態中の演出画像を第1特別画像に変更するか否かの抽選を行うようにしている。
【0289】
図13(b)に示すように、差枚数カウンタの値が所定数以下である状態において、遊技状態が疑似ボーナス状態に移行すると、所定確率(例えば、10%)で、メイン表示器8の画面の主要部に、第2特別画像として疑似ボーナス状態第1特別画像34bが表示される。
疑似ボーナス状態第1特別画像34bは、例えば、背景画像を昼間の草原から夕方の草原に変更されることで、疑似ボーナス状態画像34aとの違いが出されている。
【0290】
また、メイン表示器8には、上記基本画像が表示される場合と同様に、残りゲーム数画像33aおよび獲得メダル数画像33bが表示される。
【0291】
次に、図13(c)は、疑似ボーナス状態中の演出画像における第2特別画像を示している。
副制御装置20では、疑似ボーナス状態に移行した場合に、その時点のリミッタモードがリミッタモード4であった場合の所定確率(例えば、3%)で、疑似ボーナス状態中の演出画像を第2特別画像に変更するようにしている。
【0292】
図13(c)に示すように、疑似ボーナス状態に移行した時点のリミッタモードがリミッタモード4であった場合には、所定確率(例えば、3%)で、メイン表示器8の画面の主要部に、第2特別画像として疑似ボーナス状態第2特別画像34cが表示される。
疑似ボーナス状態第2特別画像34cは、例えば、背景画像を昼間の草原から夜の草原に変更されることで、疑似ボーナス状態画像34aとの違いが出されている。
【0293】
したがって、通常では疑似ボーナス状態中の演出画像は、図13(a)に示す基本画像が表示されるが、疑似ボーナス状態移行時のリミッタモードがリミッタモード4であった場合の所定確率で図13(c)に示す第2特別画像に変更されることとなるのである。
なお、副制御装置20では、疑似ボーナス状態に移行する場合に、まずは基本画像から第1特別画像に変更するか否かの抽選を行い、第1特別画像への変更しないことが決定された場合に、さらに基本画像から第2特別画像に変更するか否かの抽選を行うことで、上記基本画像、第1特別画像、第2特別画像の何れかを選択するようにしている。
【0294】
また、メイン表示器8には、上記基本画像が表示される場合と同様に、残りゲーム数画像33aおよび獲得メダル数画像33bが表示される。
【0295】
前述したように、リミッタモード4に制御されている状態でAT状態に移行した場合には、当該AT状態は特殊AT状態となるので、第2特別画像が表示された疑似ボーナス状態中に、AT状態の移行権利が付与された場合には、疑似ボーナス状態の終了後には特殊AT状態に移行することが確定することとなるのである。
【0296】
以上のように、第2実施形態のスロットマシン1においては、疑似ボーナス状態に移行した場合に、副制御装置20は、主制御装置10からの制御情報に基づき、疑似ボーナス状態中の演出画像をメイン表示器8に表示させることで、疑似ボーナス状態中の演出を実行するのである。
【0297】
そして、副制御装置20では、疑似ボーナス状態に移行時の差枚数カウンタの値が所定数以下であった場合の所定確率で、疑似ボーナス状態中の演出画像を第1特別画像に変更するのである。
したがって、疑似ボーナス状態中の演出画像に応じて、その時点の差枚数カウンタの値が示唆されることとなるので、遊技者の期待感を変化させることが可能となるのである。
また、第1特別画像が表示された場合には、遊技者の期待感を向上させることが可能となるのである。
【0298】
また、副制御装置20では、疑似ボーナス状態に移行した場合に、その時点のリミッタモードがリミッタモード4であった場合の所定確率で、疑似ボーナス状態中の演出画像を第2特別画像に変更するのである。
すなわち、演出制御手段としての副制御装置20は、特定モード(リミッタモード4)に制御されていることを遊技者が認識可能な特定演出(第2特別画像)に制御可能とするのである。
【0299】
したがって、疑似ボーナス状態中に第2特別画像が表示された場合には、当該疑似ボーナス状態中におけるAT状態の移行権利の付与により特殊AT状態が発生することとなるので、遊技者の期待感を極めて向上させることが可能となるのである。
また、疑似ボーナス状態中にAT状態の移行権利が付与されなかった場合にも、リミッタモード4は継続することとなるので、遊技者に対して、高い期待感を持って以降のゲームを実行させることが可能となるのである。
【0300】
なお、第1特別画像および第2特別画像は、基本画像と異なることを遊技者が認識できれば何れでもよく、また、メイン表示器8ではなくサブ表示器17に表示するようにしてもよい。
また、基本画像、第1特別画像および第2特別画像の選択制御は、その時点の差枚数カウンタの値や、リミッタモード4であることが示唆されることとなれば、上記した以外の選択制御で各画像を選択してもよく、また、差枚数カウンタの値とリミッタモード4の双方を同時に示唆する画像を選択肢として設けるようにしてもよい。
また、リミッタモード4以外のリミッタモード(1~3)を示唆可能な疑似ボーナス状態中の演出画像を設けるようにしてもよい。
【0301】
次に、図14図16を参照して、本第2実施形態のスロットマシン1における、リミッタモードに応じたAT状態中の演出の制御について説明する。
副制御装置20では、主制御装置10からの制御情報の受信に基づき、AT状態中においては、メイン表示器8においてAT状態中の演出を実行させるようにしている。
【0302】
AT状態中の演出は、メイン表示器8において所定の演出画像が表示されることで実行され、AT状態中であることが報知されたり、AT状態中の興趣性が高められたりすることとなる。
例えば、キャラクタが登場して所定の場所(街中等)を走っていく演出画像(動画)が表示されることとなる。
なお、AT状態中には、スピーカ9から所定の効果音が出力され、ランプ11において所定態様の発光が行われることとなる。
【0303】
また、前述したように、AT状態中におけるリミッタ機能が作動することとなる直前の所定期間は、エンディング期間として設定されていて、エンディング期間に到達した場合には、エンディング演出が実行されて、AT状態中の演出画像が、通常の演出画像からエンディング期間に対応する演出画像に切り替えられることとなる。
例えば、リミッタモード1により制御されている状態においては、遊技者がAT状態中に獲得したメダル数(純増枚数)が、リミット値(2400枚)となる前の所定数(例えば、2300枚)となった時点で、エンディング演出が実行されることとなる。
【0304】
なお、エンディング期間は、リミッタ機能が作動する所定期間前であれば、遊技者が獲得したメダル数により設定する以外でもよく、例えば、ゲーム数等により設定するようにしてもよい。
【0305】
また、本第2実施形態のスロットマシン1においては、後述するように、遊技者の期待感や遊技の興趣を向上させるために、AT状態中におけるエンディング期間となっていない時期においても、エンディング演出(フェイクエンディング演出)を実行するようにしている。
【0306】
図14図16は、副制御装置20の制御によりメイン表示器8において表示されるAT状態中の演出画像を示している。
まず、図14は、例えば、リミッタモード3に制御されている状態において、有利区間中に遊技者の獲得したメダル数(純増枚数)が2400枚を超えることが確定している状態において、遊技者の獲得したメダル数(純増枚数)が2300枚に到達した以降におけるメイン表示器8における演出画像を示している。
【0307】
図14(a)に示すように、リミッタモード3に制御されている状態において、有利区間中に遊技者の獲得したメダル数(純増枚数)が2300枚に到達した場合には、メイン表示器8の画面主要部に、エンディング画像36aが表示される。
本第2実施形態のスロットマシン1においては、リミッタ機能が作動するまでに獲得可能なメダル数が残り100枚となった時点で、エンディング期間に移行するように設定している。
したがって、例えば、リミッタモードがリミッタモード1であった場合には、遊技者の獲得したメダル数(純増枚数)が2400枚を超えた場合に、リミッタ機能が作動することから、その手前であるメダル数(純増枚数)が2300枚を超えた時点でエンディング期間に移行することとなる。
【0308】
また、遊技者はその時点のリミッタモードは認識していないので、リミッタモード1以外のリミッタモードの場合にも、メダル数(純増枚数)が2300枚を超えた場合には、エンディング画像36aを表示することでフェイクエンディング演出を実行するようにしている。
したがって、図示するように、リミッタモード3においても、遊技者の獲得したメダル数(純増枚数)が2300枚に到達した時点で、エンディング画像36aが表示されてフェイクエンディング演出が実行されるのである。
【0309】
また、メイン表示器8の画面右上には、AT状態中に遊技者が獲得したメダル数(純増枚数)を示す獲得メダル数画像33bが表示される。
なお、疑似ボーナス状態からAT状態に移行した場合には、両状態の合計値が獲得メダル数画像33bに表示されることとなる。
【0310】
次に、図14(b)は、有利区間中に遊技者の獲得したメダル数(純増枚数)が、2400枚を超えることとなるゲームである、獲得メダル数画像33bが2396枚を示すゲームにおけるゲーム実行中のメイン表示器8における演出画像を示している。
すなわち、リミッタモード1であった場合において、リミッタ機能が作動することとなるゲームに対応するゲーム実行中におけるメイン表示器8における演出画像を示している。
【0311】
図14(b)に示すように、リミッタモード3に制御されている状態において、有利区間中に遊技者の獲得したメダル数(純増枚数)が2400枚を超えることとなるゲームが実行された場合には、当該ゲーム実行中にメイン表示器8の画面主要部に対戦演出画像37aが表示されて対戦演出が実行される。
対戦演出は、例えば、味方キャラクタと敵キャラクタが対戦して、その結果によりAT状態の継続の有無を報知する演出である。
【0312】
ただし、エンディング演出に続いて実行される対戦演出は、前述した前兆演出中に実行される対戦演出と異なり、1ゲームで完結する演出となっている。
したがって、メダル数(純増枚数)が2400枚を超えることとなるゲーム実行中に、味方キャラクタと敵キャラクタが対戦する動画により対戦演出画像37aが表示されて、当該ゲーム終了後に何れかのキャラクタが勝利する演出画像が表示されることとなる。
なお、メダル数(純増枚数)が2400枚を超える直前においても、リプレイ役等の当選によりゲーム終了後にメダル数(純増枚数)が2400枚を超えない場合は、対戦演出は実行されず、以降のゲームに持ち越されることとなる。
【0313】
図14では、リミッタモード3において、遊技者の獲得したメダル数(純増枚数)が2400枚を超えても、AT状態が継続する場合を示しているので、対戦演出の結果により味方キャラクタが勝利する演出画像が表示されることとなる。
したがって、図14(c)に示すように、対戦演出が実行されたゲームの終了後に、メイン表示器8の画面主要部に、味方キャラクタが勝利したことを示す対戦勝利画像37bが表示されて、リミッタ機能が作動することなくAT状態が継続することが報知されることとなる。
【0314】
そして、図14(d)に示すように、次ゲームの実行により、エンディング演出が実行される以前に表示されていたAT状態画像38aが表示されて、AT状態中であることが再び報知されることとなる。
また、AT状態画像38aの表示とともに、AT状態中に獲得可能な残りメダル数を示す残り差枚数画像35bが、メイン表示器8の画面左上に現出表示されることとなる。
なお、残り差枚数画像35bは、本来ならばAT状態中に表示される画像であるが、エンディング演出中においては消去されることとなる。したがって、AT状態画像38aの復帰に応じて再表示されることとなるのである。
【0315】
そして、その後のゲームの進行により、差枚数(差枚数カウンタの値)が、リミット値(+2400枚)を超えた場合には、リミッタ機能が作動することとなる。
すなわち、リミッタモード3においては、差枚数カウンタのマイナス分の全ても含めて計数されるリミッタカウンタの値が、リミット値(+2400枚)を超えた場合にリミッタ機能が作動することとなる。
【0316】
したがって、リミッタモード3におけるリミッタ機能が作動する直前の所定期間内となった場合には、エンディング期間に移行することとなり、図14(e)に示すように、メイン表示器8に再度エンディング画像36aが表示されて、エンディング演出が実行されることとなるのである。
なお、図14(e)では、リミッタモード3において、差枚数カウンタの値が-1100枚の時点でAT状態(あるいは疑似ボーナス状態)に移行して、その後リミッタ機能が作動する場合を示しているので、遊技者が獲得するメダル数(純増枚数)が、3500枚を超えた場合にリミッタ機能が作動し、その手前の3400枚の時点でエンディング演出が開始されることとなる。
【0317】
そして、遊技者が獲得するメダル数(純増枚数)が3500枚を超えるまで、エンディング演出が継続することとなり、メダル数(純増枚数)が3500枚を超えた時点でリミッタ機能が作動して、AT状態(有利区間)が終了することとなる。
【0318】
なお、図示は省略するが、リミッタモード1においては、メダル数(純増枚数)が2400枚を超えることとなるゲーム実行中に対戦演出画像37aが表示された後、当該ゲーム終了後に味方キャラクタが敗北する演出画像が表示されて、リミッタ機能の作動によりAT状態が終了することとなる。
【0319】
以上のように、本第2実施形態のスロットマシン1においては、AT状態中にリミッタが作動する手前の所定期間において、エンディング演出が実行されることとなるが、リミッタモード1以外のリミッタモードに制御されている場合には、まずはリミッタモード1に対応するエンディング演出(フェイクエンディング演出)が実行され、その後本来のエンディング演出が実行されることとなるのである。
【0320】
すなわち、演出制御手段としての副制御装置20は、モード制御手段(主制御装置10)により制御されているモードに応じて、エンディング演出を制御可能とするのである。
したがって、リミッタ機能の作動に関わる演出を興趣性の高いものにすることが可能となるのである。
【0321】
また、エンディング演出の終了後においてもAT状態が継続するか否かを報知する対戦演出を実行するようにしているので、リミッタモードを認識していない遊技者に対して、AT状態の継続に対する期待感を向上させることが可能となるのである。
【0322】
なお、図示は省略しているが、リミッタモード2および4においても、リミッタモード3と同様に、AT状態中の所定の時期にフェイクエンディング演出が行われる。
また、フェイクエンディング演出を、リミッタモード1でのリミッタ機能の作動に対応して実行するようにしているが、その他の時期において実行するようにしてもよい。
【0323】
次に、図15は、図14に示したものと同様に、例えば、リミッタモード3に制御されている状態において、有利区間中に遊技者の獲得したメダル数(純増枚数)が、2300枚に到達した以降におけるメイン表示器8における演出画像を示している。
ただし、図15では、AT状態(あるいは疑似ボーナス状態)移行時の差枚数カウンタの値が-200枚であった場合を示している。
すなわち、リミッタモード1でのリミッタ機能が作動する時期(純増枚数が2400枚の時点)を過ぎて、その後直ぐにリミッタモード3でのリミッタ機能が作動する場合を示している。
【0324】
図15(a)に示すように、リミッタモード3に制御されている状態において、有利区間中に遊技者の獲得したメダル数(純増枚数)が2300枚に到達した場合には、前述同様に、メイン表示器8に、獲得メダル数画像33bとともにエンディング画像36aが表示されてエンディング演出(フェイクエンディング演出)が実行される。
【0325】
また、図15(b)に示すように、リミッタモード3に制御されている状態において、有利区間中に遊技者の獲得したメダル数(純増枚数)が2400枚を超えることとなるゲームが実行された場合には、当該ゲーム実行中にメイン表示器8の画面主要部に対戦演出画像37aが表示されて対戦演出が実行される。
【0326】
そして、当該ゲームの終了後に、対戦演出の結果を示す演出画像が表示されることとなるが、図15では、リミッタモード3において、遊技者の獲得したメダル数(純増枚数)が2400枚を超えてAT状態が継続しても、その後直ぐにリミッタ機能が作動する場合を示しているので、対戦演出の結果により味方キャラクタと敵キャラクタが引き分ける演出画像が表示されることとなる。
したがって、図15(c)に示すように、対戦演出が実行されたゲームの終了後に、メイン表示器8の画面主要部に、味方キャラクタと敵キャラクタとが引き分けたことを示す対戦引分画像37cが表示されて、リミッタ機能が作動することなくAT状態が継続するが、リミッタ機能の作動が間近であることが報知されることとなる。
【0327】
すなわち、遊技者の獲得したメダル数(純増枚数)が2400枚を超えた後、リミッタ機能が作動するまでに遊技者が獲得可能なメダル数が所定数(例えば、200枚)以内であった場合には、対戦演出の結果として引き分けとなる対戦引分画像37cが表示されるのである。
【0328】
そして、図15(d)に示すように、次ゲームの実行により、エンディング画像36aがメイン表示器8に再び表示されて、エンディング演出が継続されることとなる。
このエンディング演出は、以降のゲームにおいて差枚数(差枚数カウンタの値)が、リミット値(+2400枚)を超えてリミッタ機能が作動するまで継続するが、この時点では遊技者が獲得可能なメダル数は残り僅かとなっているので、比較的短期間でエンディング演出は終了することとなる。
【0329】
すなわち、フェイクエンディング演出が終了した後、リミッタ機能が作動するまでに遊技者が獲得可能なメダル数(純増枚数)が所定枚数(例えば、200枚)よりも多い場合には、AT状態画像38aが表示(図14(d)参照)されることとなるが、所定枚数以下の場合には、エンディング演出が継続(フェイクエンディング演出からエンディング演出に変更)するのである。
【0330】
以上のように、フェイクエンディング演出が終了した後、リミッタ機能が作動するまでに遊技者が獲得可能なメダル数(純増枚数)が所定枚数(例えば、200枚)以下の場合には、AT状態画像38aは表示されずに、エンディング演出が継続するのである。
したがって、フェイクエンディング演出が終了した後、短期間でAT状態画像38aが表示されて、再度エンディング画像36aに切り替わる等、演出内容が慌ただしくなってしまうことを防止できるとともに、その時点の状況に応じて的確な演出を実行することが可能となるのである。
【0331】
次に、図16は、リミッタモード4に制御されている状態において、有利区間中に遊技者の獲得したメダル数(純増枚数)が2400枚を超えることが確定している状態において、遊技者の獲得したメダル数(純増枚数)が2300枚に到達した以降におけるメイン表示器8における演出画像を示している。
【0332】
図16(a)に示すように、リミッタモード4に制御されている状態において、有利区間中に遊技者の獲得したメダル数(純増枚数)が2300枚に到達した場合には、前述同様に、メイン表示器8に、獲得メダル数画像33bとともにエンディング画像36aが表示されてエンディング演出(フェイクエンディング演出)が実行される。
【0333】
また、図16(b)に示すように、リミッタモード4に制御されている状態において、有利区間中に遊技者の獲得したメダル数(純増枚数)が2400枚を超えることとなるゲームが実行された場合には、前述同様に、当該ゲーム実行中にメイン表示器8の画面主要部に対戦演出画像37aが表示されて対戦演出が実行される。
【0334】
そして、当該ゲームの終了後に、対戦演出の結果を示す演出画像が表示されることとなるが、図16では、リミッタモード4において、遊技者の獲得したメダル数(純増枚数)が2400枚を超えても、AT状態が継続する場合を示しているので、対戦演出の結果により味方キャラクタが勝利する演出画像が表示されることとなる。
したがって、図16(c)に示すように、対戦演出が実行されたゲームの終了後に、メイン表示器8の画面主要部に、味方キャラクタが勝利したことを示す対戦勝利画像37bが表示されて、リミッタ機能が作動することなくAT状態が継続することが報知されることとなる。
【0335】
そして、リミッタモード4におけるAT状態の場合には、図16(d)に示すように、次ゲームの実行により、メイン表示器8の画面主要部に、AT状態特別画像38bが表示されて特定演出が実行される。
AT状態特別画像38bは、前述したAT状態画像38aとは登場するキャラクタや背景等が異なる画像(動画)からなり、当該AT状態が通常のAT状態とは異なる特殊AT状態であることを報知可能な画像となっている。
すなわち、リミッタモード4においてAT状態が発生した場合には、当該AT状態はリミッタ機能が作動するまでに無条件で継続する特殊AT状態となるが、この特殊AT状態の発生がこの時点で報知されるのである。
【0336】
また、AT状態特別画像38bの表示とともに、リミッタ機能が作動するまでAT状態が継続することを示唆する「無限」の文字情報からなる無限画像35bが、残り差枚数画像35bに代わって画面左上に表示される。
【0337】
そして、その後のゲームの進行により、差枚数(差枚数カウンタの値)が、リミット値(+2400枚)を超えた時点で、リミッタ機能が作動することとなるが、リミッタ機能が作動する直前の所定期間内となった場合には、エンディング期間に移行することとなり、図16(e)に示すように、メイン表示器8に再度エンディング画像36aが表示されて、エンディング演出が実行されることとなるのである。
【0338】
以上のように、リミッタモード4において、フェイクエンディング演出が終了した後、AT状態が継続する場合には、AT状態画像38aの代わりに特殊AT状態であることを報知可能なAT状態特別画像38bが表示されて特定演出が実行されるのである。
すなわち、演出制御手段としての副制御装置20は、特定モード(リミッタモード4)に制御されていることを遊技者が認識可能な特定演出(AT状態特別画像38b)に制御可能とするのである。
したがって、特定演出の実行により、遊技者の期待感を極めて向上させることが可能となるとともに、遊技者に対して極めて高い達成感を与えることが可能となるのである。
【0339】
なお、リミッタモード4においてフェイクエンディング演出の終了後に、必ずAT状態特別画像38bを表示するようにしているが、所定の確率(例えば、30%)でAT状態特別画像38bを表示するようにしてもよい。
また、リミッタモード4においてフェイクエンディング演出の終了後に、最初にAT状態画像38aを表示して、その後所定期間が経過した場合にAT状態特別画像38bに切り替えるようにしてもよい。
また、リミッタモード4におけるフェイクエンディング演出の終了時に実行される対戦演出では、対戦勝利画像37bとは異なる特別な画像を表示するようにしてもよい。
以上のように、第2実施形態におけるリミッタモードに基づく演出が行われる。
【0340】
〔第2実施形態の変形例〕
次に、図17を参照して、本第2実施形態の変形例について説明する。
本第2実施形態の変形例においては、リミッタモードの選択制御のみが、前述した第2実施形態のスロットマシン1と異なっていて、その他については前述のスロットマシン1と同様であるので、異なる点のみ説明する。
【0341】
前述した第2実施形態のスロットマシン1においては、遊技区間が通常区間から有利区間に移行した時点でリミッタモードを選択するようにしているが、本第2実施形態の変形例においては、AT状態の移行権利が付与された時点で、リミッタモードを選択するようにしている。
【0342】
すなわち、有利区間移行時には未だリミッタモードは選択されておらず、AT状態の移行権利が付与された時点で、当該AT状態の継続管理に関わるリミッタモードが選択され、選択されたリミッタモードに応じて当該AT状態に対するリミッタ機能が制御されるのである。
また、前述したように、AT状態の移行抽選は、通常遊技状態中および疑似ボーナス状態中に行われることから、これらの移行抽選に当選した時点でリミッタモードが選択されることとなるのである。
【0343】
図17は、主制御装置10が、AT状態の移行権利の付与時にリミッタモードを決定する際の各リミッタモードの選択率を示している。
なお、主制御装置10では、AT状態の移行権利の付与時に所定の乱数を抽出することによりリミッタモードの選択制御を行うようにしている。
【0344】
主制御装置10では、以下に示すように、AT状態の移行権利の付与時の差枚数カウンタの値と、当日のゲームの実行数(実行回数)に応じて、異なる選択テーブルを用いた選択制御を行うようにしている。
したがって、AT状態の移行権利の付与時の差枚数カウンタの値と、当日のゲームの実行数(実行回数)に応じてリミッタモードの選択制御が異なるものとなっている。
さらに、AT状態の移行権利が、通常遊技状態に付与された場合と、疑似ボーナス状態中に付与された場合とでリミッタモードの選択率が異なるものとなるような選択制御も行うようにしている。
【0345】
まず、図17(a)は、AT状態の移行権利が付与された時点において、差枚数カウンタの値が-500枚未満であった場合における各リミッタモードの選択率を示している。
図17(a)に示すように、疑似ボーナス状態中にAT状態の移行権利が付与された場合には、50%の確率でリミッタモード1が選択され、30%の確率でリミッタモード2が選択され、20%の確率でリミッタモード3が選択され、0%の確率でリミッタモード4が選択されるような選択制御が行われる。
また、通常遊技状態中にAT状態の移行権利が付与された場合には、30%の確率でリミッタモード1が選択され、40%の確率でリミッタモード2が選択され、30%の確率でリミッタモード3が選択され、0%の確率でリミッタモード4が選択されるような選択制御が行われる。
【0346】
次に、図17(b)は、AT状態の移行権利が付与された時点において、差枚数カウンタの値が-500枚以上であった場合における各リミッタモードの選択率を示している。
図17(b)に示すように、疑似ボーナス状態中にAT状態の移行権利が付与された場合には、50%の確率でリミッタモード1が選択され、30%の確率でリミッタモード2が選択され、19%の確率でリミッタモード3が選択され、1%の確率でリミッタモード4が選択されるような選択制御が行われる。
また、通常遊技状態中にAT状態の移行権利が付与された場合には、30%の確率でリミッタモード1が選択され、40%の確率でリミッタモード2が選択され、28%の確率でリミッタモード3が選択され、2%の確率でリミッタモード4が選択されるような選択制御が行われる。
【0347】
次に、図17(c)は、AT状態の移行権利が付与された時点において、その時点のゲームの実行回数が6000回以上、もしくは、前回のAT状態の終了後(あるいは有利区間移行時)からのゲームの実行回数が100回以下であった場合における各リミッタモードの選択率を示している。
【0348】
主制御装置10では、電源投入時からのゲームの実行回数(当日ゲームカウンタ)の計数、および前回のAT状態の終了時からのゲーム実行回数(AT状態終了後ゲームカウンタ)の計数を行うようにしていて、当日ゲームカウンタの値が6000回以上であった場合、もしくはAT状態終了後ゲームカウンタの値が100回以下であった場合にAT状態の移行権利が付与された場合には、上記図17(a)、(b)に示した選択制御を行わずに、図17(c)に示す各選択率となるような選択制御を優先的に行うようにしている。
なお、リミッタ機能の作動等により、通常区間に移行してその後有利区間に移行した場合には、その時点からAT状態終了後ゲームカウンタの計数が行われる。
【0349】
図17(c)に示すように、疑似ボーナス状態中にAT状態の移行権利が付与された場合には、40%の確率でリミッタモード1が選択され、30%の確率でリミッタモード2が選択され、28%の確率でリミッタモード3が選択され、2%の確率でリミッタモード4が選択されるような選択制御が行われる。
また、通常遊技状態中にAT状態の移行権利が付与された場合には、20%の確率でリミッタモード1が選択され、40%の確率でリミッタモード2が選択され、37%の確率でリミッタモード3が選択され、3%の確率でリミッタモード4が選択されるような選択制御が行われる。
【0350】
主制御装置10では、AT状態の移行権利の付与毎に、上記した各選択制御によりリミッタモードを決定し、決定されたリミッタモードに応じてリミッタ機能の作動を監視することとなるのである。
【0351】
以上のように、第2実施形態の変形例においては、AT状態の移行権利の付与時にリミッタモードが決定され、決定されたリミッタモードに応じて、AT状態の発生毎に、リミッタ機能が作動することとなる差枚数における特定増加数が変更されることとなるのである。
すなわち、特定増加数変更制御手段としての主制御装置10は、特別遊技状態(AT状態)の発生が決定されたことに基づき、特定増加数を変更させる制御を実行可能とするのである。
【0352】
したがって、AT状態の移行権利が付与された際に、当該AT状態に対応する特定増加数を確実に変更することが可能となり、当該AT状態に対応した遊技内容を確実に実行することが可能となるのである。
また、AT状態の移行毎に遊技内容が変化することとなり、遊技の興趣性を向上させることが可能となるのである。
【0353】
また、図17(a)および(b)で示したように、AT状態の移行権利が付与された時点における差枚数カウンタの値が、所定数(-500枚)以上の場合には、所定数未満の場合よりも遊技者にとって有利度の高いリミッタモードが選択され易くなるのである。
これは、リミッタモード2~4の場合には、差枚数カウンタの値が小さいほど、遊技者が獲得可能なメダル数が多くなるので、差枚数カウンタの値が比較的大きい場合に遊技者に不満感を与えてしまう虞があり、このような問題点を解決するための選択制御である。
したがって、差枚数カウンタの値が比較的大きい場合には、有利度の高いリミッタモードを選択させ易くなるので、上記問題点を解消することが可能となるのである。
【0354】
さらに、遊技店においても、有利度の高いリミッタモードが選択されても、差枚数カウンタの値が比較的大きい場合には、遊技者が極めて多数のメダルを獲得してしまう可能性も低くなるので、遊技店側の不利益が大きくなってしまうことも防止できるのである。
すなわち、遊技店と遊技者との利益バランスを適度に調整したリミッタモードの選択が行われることとなるのである。
【0355】
また、通常遊技状態中にAT状態の移行権利が付与された場合には、疑似ボーナス状態中にAT状態の移行権利が付与された場合よりも遊技者にとって有利度の高いリミッタモードが選択され易くなるのである。
前述したように、通常遊技状態中においては、疑似ボーナス状態中よりもAT状態の移行権利が付与される確率が低くなっているので、このような難易度の高い状態でAT状態の移行権利が付与された場合には、より有利なリミッタモードが選択されることとなり、遊技者の期待感を向上させることが可能となるのである。
【0356】
また、図17(c)で示したように、電源投入時からのゲームの実行回数が所定数(6000回)以上であった場合には、無条件で遊技者にとって有利度の高いリミッタモードが選択され易くなるのである。
したがって、当日の夕方以降等においてAT状態が発生した場合には、遊技者にとって有利度の高いリミッタモードが選択され易くなり、例えば、夕方以降におけるスロットマシン1の稼働率を高めることが可能となるのである。
【0357】
同様に、前回のAT状態終了(あるいは有利区間移行)からのゲームの実行回数が所定数(100回)以下であった場合にも、無条件で遊技者にとって有利度の高いリミッタモードが選択され易くなるのである。
したがって、遊技店の開店直後等においてAT状態が発生した場合には、遊技者にとって有利度の高いリミッタモードが選択され易くなり、遊技店の開店直後におけるスロットマシン1の稼働率を高めることが可能となるのである。
【0358】
なお、各リミッタモードの選択率を変更することとなる閾値は、上記傾向が形成できるものであれば何れでもよい。
また、確率設定装置14における設定値に応じて、各モードの選択率を変更するようにしてもよい。
また、AT状態の移行権利の付与時にリミッタモードの選択を行うようにしているが、AT状態の移行時にリミッタモードの選択を行うようにしてもよい。
【0359】
以上、第2実施形態のスロットマシン1について説明したが、疑似ボーナス状態中やAT状態中のゲームにおいて、既に決定されているリミッタモードをリミッタモード4に変更するための抽選を行うようにしてもよい。
また、前兆演出中の演出パターン(登場するキャラクタや背景等)により、リミッタモードや差枚数カウンタの大小を示唆するようにしてもよい。
また、当日の差枚数を管理し、当日の差枚数が所定数(例えば、+19000枚)を超えた場合に、遊技停止状態に制御するようにしてもよい。この場合、遊技停止状態はリセットのみで解除させるようにすることが好ましい。
以上のように、第2実施形態のスロットマシン1が構成される。
【0360】
<第3実施形態>
次に、本発明に係る遊技機の第3実施形態について、図18図20を参照して説明する。
【0361】
本第3実施形態のスロットマシン1においては、主制御装置10における役の抽選、AT状態の移行抽選に関わる制御の一部のみが、前述した第1実施形態のスロットマシン1と異なっていて、その他については前述のスロットマシン1と同様であるので、異なる点のみ説明する。
【0362】
まず、図18を参照して、本第3実施形態のスロットマシン1におけるリプレイ役について説明する。
本第3実施形態のスロットマシン1においては、主制御装置10が抽選を行うリプレイ役の一つとして、特殊リプレイ役を設けている。
また、主制御装置10では、特殊リプレイ役の当選に基づき、その後のゲームにおいてリプレイ役の当選確率を高めたRTに移行可能としている。
【0363】
また、特殊リプレイ役には、図18に示すように、入賞となる図柄組合せを「リプレイ・リプレイ・ベル」とする特殊リプレイA役と、入賞となる図柄組合せを「リプレイ・ベル・リプレイ」とする特殊リプレイB役の2種類が設けられている。
そして、特殊リプレイA役に当選した場合には、その後のゲームにおいて、100ゲーム間RTが継続するように制御され、特殊リプレイB役に当選した場合には、その後のゲームにおいて、1000ゲーム間RTが継続するように制御されるものとなっている。
【0364】
なお、特殊リプレイA役および特殊リプレイB役の当選確率は何れでもよいが、特殊リプレイB役に当選した場合の方が継続期間の長いRTに移行して遊技者に有利となるので、特殊リプレイA役の当選確率(例えば、1/200)よりも、特殊リプレイB役の当選確率(例えば、1/1000)の方を低く設定することが好ましい。
また、RT中にリプレイ役の当選確率は何れでもよく、僅かに非RT中よりもRT中の方がリプレイ役の当選確率が高まるものでもよい。
【0365】
次に、図19を参照して、本第3実施形態のスロットマシン1におけるボーナス役について説明する。
本第3実施形態のスロットマシン1においては、主制御装置10が抽選を行う役として、前述した各役の他にボーナス役を設けている。
【0366】
ボーナス役は、所定の役(例えば、ベル役)等の当選確率を所定期間高めることで、遊技者にとって有利なボーナス状態を発生可能とする役であって、所謂リアルボーナスを発生させる役である。
なお、ボーナス状態の継続期間は、所定数のゲームが実行されるまでの期間としてもよいし、所定数のメダルが払い出されるまでの期間としてもよし、その他の期間であってもよい。
【0367】
主制御装置10では、ゲームの実行により役の抽選結果が、ボーナス役の当選であった場合に、その後のゲームにおいてボーナス役に対応する図柄組合せをリール4に停止可能なボーナス役の当選状態に制御し、ボーナス役の当選状態において、リール4においてボーナス役に対応する図柄組合せが停止した場合に、遊技状態をボーナス状態に移行するようにしている。
【0368】
また、ボーナス役は、図19に示すように、入賞となる図柄組合せを「赤7・赤7・赤7」とするボーナスA役と、入賞となる図柄組合せを「青7・青7・青7」とするボーナスB役の2種類が設けられている。
なお、本第3実施形態のスロットマシン1においては、リール4上に、「赤7」と「青7」の2種類のボーナス役に対応する図柄が表されている。
【0369】
そして、ボーナスA役に入賞するとボーナスA状態が発生し、ボーナスB役に入賞するとボーナスB状態が発生することとなる。
なお、ボーナスA状態とボーナスB状態は、遊技者にとって有利にゲームが実行されることとなれば、その間の小役の当選確率や継続期間は何れでもよく、ボーナスA状態とボーナスB状態とで、継続期間を異ならせてもよい。
【0370】
また、主制御装置10では、ボーナス役の当選状態においてもAT状態の移行抽選を行うようにしていて、ボーナス役の当選状態においてAT状態の移行抽選に当選した場合には、ボーナス役の当選状態を維持したままAT状態に移行させるような制御を行うようにしている。
さらに、主制御装置10では、ボーナス役の当選状態において、他の役が当選した場合には、他の役に対応する図柄組合せを優先的に停止させるようなリール4の優先停止制御を行うようにしている。
【0371】
したがって、リプレイ役の当選確率が高められるRT中にボーナス役に当選した場合には、その後のゲームにおいてボーナス役以外の役が当選している可能性が高くなることから、ボーナス役に対応する図柄組合せを停止可能なゲームが実行される確率が低くなり、RTが終了するまでボーナス役の当選状態が継続する可能性が高くなるのである。
【0372】
また、主制御装置10では、ボーナス役の当選状態中においては、当選しているボーナス役の種類に応じて、AT状態に当選する確率が異なるようなAT状態の移行抽選制御を行うようにしている。
例えば、ボーナスA役の当選状態中においては、ゲームの実行毎に第1の確率(1/100)でAT状態の移行抽選を行う特殊モード1に制御され、ボーナスB役の当選状態中においては、ゲームの実行毎に第2の確率(1/20)でAT状態の移行抽選を行う特殊モード2に制御される。
【0373】
前述したように、通常遊技状態中においては、AT状態の移行抽選がAT状態に移行する確率が極めて低い確率で行われる通常モードで制御され、例えば、強チェリー役当選時に所定の確率(例えば、1%)でAT状態の移行権利が付与されることとなる。
したがって、ボーナス役の当選状態中においては、通常遊技状態中(ボーナス役の非当選状態中)よりも遊技者に有利なAT状態の移行抽選が行われるのである。
【0374】
また、ボーナス役の当選状態中にAT状態に移行した場合にも、上記同様にリール4の優先停止制御が行われることから、ボーナス役に対応する図柄組合せが停止しないままAT状態が継続する可能性が高くなるのである。
したがって、RTが終了しない限り、ボーナス役の当選状態が継続して、その間におけるゲームにおいては、特殊モードでのAT状態の移行抽選が行われることから、例えば、ボーナスB役に当選した場合には、高確率でAT状態の移行抽選が行われ、当選したAT状態が終了した後に未だRTが継続していた場合には、その後のゲームにおいても高確率でAT状態の移行抽選が行われることとなる。
【0375】
なお、ボーナスA役およびボーナスB役の当選確率は何れでもよいが、ボーナスB役に当選した場合には遊技者に有利となる特殊モード2に制御されるので、ボーナスA役の当選確率(例えば、1/50)よりも、ボーナスB役の当選確率(例えば、1/100)の方を低く設定することが好ましい。
【0376】
次に、図20のタイミングチャートを参照して、ゲームの進行に応じて特殊リプレイ役およびボーナス役に当選した場合における、遊技状態、RT、およびAT状態の抽選モードの遷移について説明する。
図20に示すように、遊技状態が通常遊技状態中のゲームにおいて、特殊リプレイA役に当選すると(タイミングt0)、当該ゲームの終了後にRTの状態が、非RTからRTに移行されて、以降のゲームにおいては、リプレイ役の当選確率が高められる。
【0377】
そして、RT中のゲームにおいて、ボーナスB役に当選すると(タイミングt1)、当該ゲームの終了後にAT状態の抽選モードが、通常モードから特殊モード2に移行されて、以降のゲームにおいては、高い確率でAT状態の移行抽選が行われることとなる。
【0378】
また、ボーナスB役の当選状態中は、他の役の入賞が優先的に行われることから、RTが終了するまで特殊モード2が継続する可能性が高くなるので、その間は継続して高い確率でのAT状態の移行抽選が行われることとなる。
【0379】
なお、図示は省略しているが、特殊モード2中のゲームにおいてAT状態の移行抽選に当選した場合には、例えば、次ゲームからAT状態に移行し、前述同様の継続管理によりAT状態の終了条件が成立した場合にはAT状態が終了することとなる。
すなわち、特殊モード2中にAT状態の発生および終了が行われ、AT状態の終了後においても特殊モードに制御されていた場合には、高い確率でAT状態の移行抽選が再開されることとなる。
【0380】
そして、RTが終了することとなる最終ゲーム(RT開始から100回目のゲーム)が終了すると(タイミングt2)、当該ゲームの終了後にRTの状態が、RTから非RTに移行される。
また、RTが終了することとなる最終ゲームが終了すると(タイミングt2)、当該ゲームの終了後にAT状態の抽選状態が、特殊モード2から通常モードに移行される。
【0381】
また、RTが終了することとなる最終ゲームが終了すると(タイミングt2)、特別図柄組合せの停止指示が行われ、当選しているボーナスB役に対応する図柄組合せを停止することを促す画像がメイン表示器8に表示される。
すなわち、RT中に当選して保持されているボーナスB役の当選状態が、RTの終了により入賞可能な状態となるのである。
なお、特別図柄組合せの停止指示は、ボーナスB役に対応する図柄組合せが停止するまで継続して行われる。
また、RTの最終ゲームの次ゲーム開始から特別図柄組合せの停止指示を行うようにしてもよい。
【0382】
そして、ボーナスB役に対応する図柄組合せがリール4上に停止すると(タイミングt3)、遊技状態がボーナスB状態に移行することとなる。
【0383】
以上のように、第3実施形態のスロットマシン1においては、RT中にボーナス役に当選すると、RTが終了するまでボーナス役の当選状態は保持されて、その間はAT状態の移行抽選が高い確率で実行されることとなる。
したがって、遊技者の期待感を向上させることが可能となるのである。
【0384】
また、当選する特殊リプレイ役とボーナス役の種類に応じて、AT状態の移行抽選に対する種々の遊技態様が形成することとなり、遊技の興趣性を向上させることが可能となるのである。
【0385】
特に、特殊リプレイB役に当選すると極めて長い期間RTが継続することとなり、その間にボーナスB役に当選した場合には、その長い期間継続して高い確率でAT状態の移行抽選が行われることとなるので、遊技者の期待感を極めて向上させることが可能となるのである。
【0386】
なお、RTの継続期間は上記したゲーム回数以外でもよく、例えば、特殊リプレイB役に当選した場合には、10000回のゲームが実行されるまでRTを継続してもよい。
また、RT中における特殊モード中にAT状態の移行抽選に当選した場合に、当該AT状態中に実行されるゲーム数もRT中のゲーム数としてカウントするようにしているが、AT状態の移行によりRT中のゲーム数カウンタを一旦停止することで、AT状態中においてはRTの継続期間が短くならないようにしてもよい。
【0387】
また、特殊モード中にAT状態の移行抽選に当選した場合に、特殊モード中にAT状態の移行させるようにしているが、特殊モード中にAT状態の移行抽選に当選する毎に、当該AT状態の移行権利を記憶保持して、RTの終了後に記憶保持しているAT状態の移行権利分のAT状態を発生させるようにしてもよい。
以上のように、第3実施形態のスロットマシン1が構成される。
【0388】
以上説明したように、本発明においては、遊技価値(メダル)の投入に基づきゲームを実行するとともに、前記ゲームの結果に関連して遊技者に前記遊技価値を付与可能とする遊技機(スロットマシン1)において、通常区間と有利区間に制御可能な区間制御手段(主制御装置10)と、前記有利区間において、遊技者にとって有利な特別遊技状態(AT状態)を発生させる制御を実行可能な特別遊技状態発生制御手段(主制御装置10)と、前記有利区間における前記遊技価値の投入に基づき、投入された遊技価値に対応して差数情報を減算し、前記有利区間における前記遊技価値の付与に基づき、付与された遊技価値に対応して前記差数情報を加算する制御を実行可能な差数情報計数手段(主制御装置10)と、前記差数情報の増加数が特定増加数を超えたことに基づき、前記有利区間を終了させる制御を実行可能な有利区間終了制御手段(主制御装置10)と、前記特定増加数を変更させる制御を実行可能な特定増加数変更制御手段(主制御装置10)と、を備えた構成としている。
【0389】
したがって、特定増加数の変更により、有利区間中に遊技者に付与可能な遊技価値が変化することとなり、遊技内容が多彩化するとともに、遊技者の期待感を変化させるような遊技が実行可能となる。
【0390】
また、前記特定増加数変更制御手段は、前記通常区間から前記有利区間への移行時に、前記特定増加数を変更させる制御を実行可能な構成としている。
したがって、有利区間に移行した際に、当該有利区間に対応する特定増加数を確実に変更することが可能となり、当該有利区間に対応した遊技内容を確実に実行することが可能となる。
【0391】
また、前記特定増加数変更制御手段は、前記特別遊技状態の発生が決定されたことに基づき、前記特定増加数を変更させる制御を実行可能な構成としている。
したがって、特別遊技状態の発生が決定された際に、当該特別遊技状態に対応する特定増加数を確実に変更することが可能となり、当該特別遊技状態に対応した遊技内容を確実に実行することが可能となる。
また、特別遊技状態の発生毎に遊技内容が変化することとなり、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
【0392】
また、前記特別遊技状態発生制御手段は、前記差数情報の増加数が、前記特定増加数を超えるまで継続可能な特定特別遊技状態を発生させる制御を実行可能な特定特別遊技状態発生制御手段(主制御装置10)を含む構成としている。
したがって、特定特別遊技状態が発生可能な遊技内容となり、遊技者の期待感を極めて向上させることが可能となる。
【0393】
また、前記特別遊技状態の終了時に、前記差数情報が所定数を超えていたことに基づき、前記差数情報を初期化可能な差数情報初期化手段(主制御装置10)を備えた構成としている。
したがって、特別遊技状態の終了時点の差数情報が所定数を超えていた場合でも、差数情報は初期化されることから、その後直ぐに次の特別遊技状態が発生した場合でも、遊技者の期待感が低下してしまうことを防止可能となる。
【0394】
また、前記特定増加数変更制御手段は、前記特定増加数を変更することが可能な複数のモードを制御可能なモード制御手段を含み、前記モード制御手段により制御されているモードに応じて、所定の演出(セリフ演出、疑似ボーナス状態中の演出、エンディング演出)を制御可能な演出制御手段(副制御装置20)を備えた構成としている。
【0395】
したがって、所定の演出が実行された場合に、モードに応じて演出態様が種々変化することとなるので、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、所定の演出時の演出態様に応じて、遊技者はその時点のモードを推測することが可能となり、遊技者の期待感を変化させることが可能となる。
【0396】
また、前記特別遊技状態発生制御手段は、前記差数情報の増加数が、前記特定増加数を超えるまで継続可能な特定特別遊技状態を発生させる制御を実行可能な特定特別遊技状態発生制御手段(主制御装置10)を含み、前記特定特別遊技状態発生制御手段は、前記モード制御手段により特定モードに制御されていることに基づき、前記特定特別遊技状態を発生させる制御を実行可能な構成としている。
したがって、特定モードに制御されている場合には、遊技者の期待感を極めて向上させることが可能となる。
【0397】
また、前記演出制御手段は、前記特定モードに制御されていることを遊技者が認識可能な特定演出に制御可能な構成としている。
したがって、特定演出が実行された場合には、特定特別遊技状態が発生する可能性が生ずることとなるので、遊技者の期待感を極めて向上させることが可能となる。
【0398】
なお、上記区間制御手段、特別遊技状態発生制御手段、差数情報計数手段、有利区間終了制御手段、特定増加数変更制御手段、特定特別遊技状態発生制御手段、差数情報初期化手段、モード制御手段、演出制御手段は、主制御装置10が備えるものであってもよいし副制御装置20が備えるものであってもよい。また、主制御装置10と副制御装置20の協働により構成されるものであってもよい。
【0399】
一方、特許文献1には、有利区間中のゲーム数が所定回数を超えた場合、あるいは遊技区間中に遊技者が獲得したメダル数が所定枚数を超えた場合に、有利区間を終了させるような機能を設けた遊技機が開示されている。
しかしながら、従来の遊技機においては、遊技の興趣性の向上や遊技者の期待感の向上として十分なものではなかった。
このように、本発明のスロットマシン1によれば、従来の遊技機が改善すべき、このような課題の全部又は一部などを解決することができる。
【0400】
以上、本発明の遊技機の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る遊技機は前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
例えば、本実施形態では、特典としてAT状態(AT)を付与するものとしたが、ART又はRTを付与するようにしてもよい。
【0401】
また、本実施形態では、AT状態のタイプとして、差枚数管理型のタイプにしているが、AT状態中の残りゲーム数が無くなった場合に終了するようなタイプにしてもよい。
【0402】
また、本実施形態では、演出操作手段として演出ボタン2dや上部演出ボタン2fを例示しているが、遊技者の操作により入力信号を出力するものであれば、その他でもよく、ベットボタン2a、停止ボタン5、スタートレバー3等でもよい。
【0403】
また、前扉1aにモータやスピーカ等の作動により当該前扉1aを振動させる振動手段を設けて、前兆演出、対戦演出等の種々の演出時や、上乗せ特化ゾーン中の所定の時期に、振動手段を作動させることで、遊技者の期待感を高めるようにしてもよい。
また、前扉1aに遊技者に向けて風を吹き付ける送風手段を設けて、前兆演出、対戦演出等の種々の演出時や、上乗せ特化ゾーン中の所定の時期に、送風手段を作動させることで、遊技者の期待感を高めるようにしてもよい。
【0404】
また、表示手段として、メイン表示器8、サブ表示器17を設けているが、前兆演出、対戦演出等の種々の演出時や、上乗せ特化ゾーンの各種演出を、何れか1つの表示手段で実行してもよいし、2つの表示手段の両方で実行するようにしてもよい。
【0405】
また、前述の実施形態では、抽選手段などの各種手段としての動作を主制御装置10が行ったが、副制御装置20がその一部又は全部を行い、副制御装置20が各種手段として動作することもできる。
また、反対に、副制御装置20が実行する動作を、主制御装置10がその一部又は全部を行い、主制御装置10が各種手段として動作することもできる。
【0406】
また、本発明をスロットマシンに適用したがパチンコ(例えば、玉スロ)などその他の遊技機に適用することもできる。
また、メダル、遊技球等の現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の疑似遊技媒体を用いてゲームを実行可能な、いわゆる封入式遊技機にも、本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0407】
1:スロットマシン
2:ベットボタン
2d:演出ボタン
4:リール
5:停止ボタン
8:メイン表示器
10:主制御装置
14:確率設定装置
17:サブ表示器
20:副制御装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図13
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図19
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