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  • 特開-バジル包装体及びバジルの保存方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023110611
(43)【公開日】2023-08-09
(54)【発明の名称】バジル包装体及びバジルの保存方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/50 20060101AFI20230802BHJP
【FI】
B65D85/50 120
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022012180
(22)【出願日】2022-01-28
(71)【出願人】
【識別番号】000111487
【氏名又は名称】ハウス食品グループ本社株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】514108263
【氏名又は名称】株式会社ファームシップ
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 一平
(72)【発明者】
【氏名】橋本 康治
(72)【発明者】
【氏名】蜂巣 直弘
(72)【発明者】
【氏名】藤原 康彦
(72)【発明者】
【氏名】富田 康裕
(72)【発明者】
【氏名】北島 正裕
【テーマコード(参考)】
3E035
【Fターム(参考)】
3E035AA11
3E035AA20
3E035BA08
3E035BC02
3E035BD01
3E035BD03
(57)【要約】
【課題】本明細書は長い期間バジルの品質を保持することができるバジル包装体及びバジルの保存方法を開示する。
【解決手段】本発明の一以上の実施形態はバジルと包材とを含むバジル包装体であって、前記包材の透湿度は、3~25g/(m・24hr)(40℃、相対湿度90%)であり、前記包材が、前記バジルを、前記包材内を満たす気体とともに収容し、密封されていることを特徴とする、バジル包装体に関する。本発明の別の一以上の実施形態はバジルの保存方法であって、透湿度が前記範囲である包材に、バジルを収容し、前記包材内に気体を満たし、密封して、バジル包装体を作製すること、並びに、前記バジル包装体を10~20℃で保存することを特徴とする方法に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バジルと包材とを含むバジル包装体であって、
前記包材の透湿度は、3~25g/(m・24hr)(40℃、相対湿度90%)であり、
前記包材が、前記バジルを、前記包材内を満たす気体とともに収容し、密封されていることを特徴とする、バジル包装体。
【請求項2】
前記包材の酸素透過度は、1000~2000ml/(m・24hr・MPa)(20℃、相対湿度90%)である、請求項1に記載のバジル包装体。
【請求項3】
前記バジルが、1回目の収穫物である、請求項1又は2に記載のバジル包装体。
【請求項4】
バジルの保存方法であって、
透湿度3~25g/(m・24hr)(40℃、相対湿度90%)の包材に、バジルを収容し、前記包材内に気体を満たし、密封して、バジル包装体を作製すること、並びに、
前記バジル包装体を10~20℃で保存すること
を特徴とする方法。
【請求項5】
前記包材の酸素透過度は、1000~2000ml/(m・24hr・MPa)(20℃、相対湿度90%)である、請求項4に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、長期保存に適したバジル包装体、及び、バジルの保存方法を開示する。
【背景技術】
【0002】
光、温度等植物に植物栽培に必要な条件を人為的にコントロールして植物を栽培する植物栽培装置が知られている。大スケールの植物栽培装置は植物工場とも呼ばれる。
【0003】
植物工場での生産に適した食用植物としてバジルが挙げられる。植物工場や圃場で生産されたバジルは、包材により包装されたバジル包装体として流通される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のバジル包装体としては、樹脂トレー等の包材によりバジルを包装したものが挙げられる。従来のバジル包装体は、常温(25℃前後)、低温(10~20℃)又は冷蔵(4~10℃)で保存されるが、どの温度域でもバジルの品質が保持されるのは収穫後1週間程度までであり、品質が劣化しやすいという課題があった。
【0005】
そこで本明細書では、従来のバジル包装体よりも長い期間バジルの品質を保持することができるバジル包装体、及び、バジルの保存方法を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書では上記課題を解決するための手段として下記の方法を開示する。
(1)バジルと包材とを含むバジル包装体であって、
前記包材の透湿度は、3~25g/(m・24hr)(40℃、相対湿度90%)であり、
前記包材が、前記バジルを、前記包材内を満たす気体とともに収容し、密封されていることを特徴とする、バジル包装体。
(2)前記包材の酸素透過度は、1000~2000ml/(m・24hr・MPa)(20℃、相対湿度90%)である、(1)に記載のバジル包装体。
(3)前記バジルが、1回目の収穫物である、(1)又は(2)に記載のバジル包装体。
(4)バジルの保存方法であって、
透湿度3~25g/(m・24hr)(40℃、相対湿度90%)の包材に、バジルを収容し、前記包材内に気体を満たし、密封して、バジル包装体を作製すること、並びに、
前記バジル包装体を10~20℃で保存すること
を特徴とする方法。
(5)前記包材の酸素透過度は、1000~2000ml/(m・24hr・MPa)(20℃、相対湿度90%)である、(4)に記載の方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一以上の実施形態に係るバジル包装体及びバジルの保存方法によれば、バジルの品質を長期間保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、バジル包装体1の外観の斜視図を示す。
図2図2は、バジル包装体1の断面の模式図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<バジル>
本明細書において「バジル」は、スイートバジルとも呼ばれるOcimum basilicum L.、ホーリーバジルとも呼ばれるOcimum tenuiflorum、並びに、Ocimum basilicum L.又はOcimum tenuiflorumと、他の近縁種との交雑種を包含する。バジルには多くの栽培品種が知られているが、どの栽培品種のバジルに対しても本明細書に開示する方法は適用できる。Ocimum basilicum L.と他の近縁種との交雑種としてはレモンバジルが例示できる。
【0010】
バジルは、光照射、温度、栄養等の諸条件が人工的に制御された、植物栽培装置、植物工場等の環境下で栽培され収穫されたバジルであってもよいし、圃場、温室等の、少なくとも一部の条件が自然条件である環境下で栽培され収穫されたバジルであってもよい。
【0011】
本発明の一以上の実施形態に係るバジル包装体又はバジルの保存方法において、「バジル」とは、収穫されたバジルの植物体の部分を指す。収穫されたバジルの植物体の部分は、生の状態であれば、特に限定されないが、葉及び茎から選択される少なくとも一部を含む部分であることが好ましく、少なくとも葉を含む部分であることが好ましく、少なくとも葉及び茎を含む部分であることがより好ましい。
【0012】
バジルは、例えば、苗から生育したバジルの植物体の茎を切断し、切断位置よりも上部の茎及び葉を含む部位を回収する1回目の収穫と、収穫後のバジルの植物体を更に栽培して茎の切断位置から生えた腋芽を生育させ、生育した腋芽を切断して、腋芽の葉及び葉を含む部位を回収する2回目以後の収穫により収穫することができる。本発明の一以上の実施形態に係るバジル包装体又はバジルの保存方法で用いるバジルは、1回目の収穫物であってもよいし、2回目以後の収穫物でもよいが、1回目の収穫物がより好ましい。本発明の一以上の実施形態に係るバジル包装体又はバジルの保存方法によれば、1回目に収穫されたバジルは、2回目以後に収穫されたバジルよりも長期にわたり品質が保持される傾向がある。
【0013】
<バジル包装体>
本発明の一以上の実施形態に係るバジル包装体は、
バジルと包材とを含み、
前記包材の透湿度は、3~25g/(m・24hr)(40℃、相対湿度90%)であり、
前記包材が、前記バジルを、前記包材内を満たす気体とともに収容し、密封されていることを特徴とする。
【0014】
本実施形態に係るバジル包装体は、常温(25℃前後)、低温(10~20℃)又は冷蔵(4~10℃)の温度条件で保存した場合に、14日間以上経過してもバジルの品質の劣化が少なく品質を保持することが可能である。上述の通り、従来のバジル包装体では1週間程度しか品質を保持することができなかった。
【0015】
本実施形態に係るバジル包装体は、特に低温(10~20℃)の温度域、具体的には13~17℃の温度域で保存した場合に、21日間以上という長期の保存が可能となる。
【0016】
本実施形態に係るバジル包装体において、透湿度が3~25g/(m・24hr)(40℃、相対湿度90%)である前記包材を用いることにより、バジルの品質が長期間維持される機構は必ずしも明らかでないが、次の機構が推定される。すなわち、透湿度が前記の範囲である包材では、容器内が高湿度の状態に保たれ、バジルの葉等からの、水分の蒸散を防ぐことができるため、葉の萎れが抑制され、長期間の保存が可能となる。
【0017】
前記包材の透湿度(40℃、相対湿度90%)は、より好ましくは3~20g/(m・24hr)であり、更に好ましくは3~15g/(m・24hr)であり、特に好ましくは3~10g/(m・24hr)であり、最も好ましくは3~7g/(m・24hr)である。
【0018】
前記包材は、より好ましくは、酸素透過度が1000~2000ml/(m・24hr・MPa)(20℃、相対湿度90%)であることを更なる特徴とする。透湿度に加えて酸素透過度がこの条件を満たす前記包材を用いたバジル包装体によれば、透湿度は3~25g/(m・24hr)(40℃、相対湿度90%)であるが酸素透過度が前記条件を満たさない包材を用いたバジル包装体と比較して、バジルの品質を長期間維持することができるため好ましい。この効果は特に低温(10~20℃)の温度域、具体的には13~17℃の温度域での保存において顕著である。
【0019】
本実施形態に係るバジル包装体において、透湿度が3~25g/(m・24hr)(40℃、相対湿度90%)、酸素透過度が1000~2000ml/(m・24hr・MPa)(20℃、相対湿度90%)である前記包材を用いることにより、バジルの品質が長期間維持される機構は必ずしも明らかでないが、次の機構が推定される。
すなわち、酸素透過度が前記の範囲である包材では、バジルの呼吸量が抑えられ、体内成分の消費速度が小さくなるため、前記特定の透湿度による作用と合せて、長期保存が可能となると推定される。酸素透過度が高すぎると、酸素が常に供給されることになり、呼吸量、体内成分の消費速度が増大し、一方、酸素透過度が低すぎると、酸素が枯渇し、嫌気呼吸を行い、腐敗が始まりやすい。酸素透過度を前記範囲とすることで、これらを回避することができる。なお、透湿度及び酸素透過度の測定方法は、実施例の項に記載する。
【0020】
本実施形態に係るバジル包装体において前記包材は、少なくともバジルを収容した内側の面が防曇性を有するものであることが好ましい。内側の面が防曇性を有することにより結露が抑制されるため、当該面に接するバジルに、バジルの劣化の原因となる水滴の付着が抑制される。
【0021】
前記包材は、柔軟なフィルム材により形成された袋状の包材であることが好ましい。前記フィルム材としては、ポリプロピレン又はポリエチレンを主成分とするフィルム材が好ましく、特に、ポリプロピレンを主成分とするフィルム材が好ましい。前記ポリプロピレンは無延伸ポリプロピレンであってもよいし、二軸延伸ポリプロピレンであってもよいが、二軸延伸ポリプロピレンであることが特に好ましい。前記フィルム材は透明なフィルム材であることが好ましい。
【0022】
本実施形態に係るバジル包装体において、前記包材は、バジルを、前記包材内を満たす気体とともに収容し、密封されている。前記気体は好ましくは空気であるが、窒素等の不活性ガスであってもよい。前記包材が、柔軟なフィルム材により形成された袋状の包材である態様では、前記気体が前記包材内の空隙を拡張するように、前記気体を満たした状態で前記包材が密封されていることが好ましい。この態様によれば、内部の気体により前記包材の形状が保持され易く、前記包材内のバジルが外部の衝撃から保護される。
【0023】
本実施形態に係るバジル包装体の作製方法は特に限定されない。例えば、バジルを前記包材に収容し、前記包材内に気体を満たした状態で前記包材を密封することで作製することができる。前記包材の密封はヒートシール等の通常の方法により行うことができる。
【0024】
本実施形態に係るバジル包装体の好ましい一例を図1及び図2を参照して説明する。図1は、バジル包装体1の外観の斜視図を示し、図2は、バジル包装体1の断面の模式図を示す。
【0025】
この例に係るバジル包装体1は、バジル2と、包材3とを備える。図示する例では、包材3は、透明で柔軟なフィルム材により形成された、概ね正四面体型の袋状の包材である。包材3は、バジル2を、包材3の内部を満たす気体(空気)4とともに収容し密封されている。この例に係るバジル包装体1では、気体4が包材3内の空隙を十分に拡張するように、気体4が包材3に充填されている。この例に係るバジル包装体1では、包材3内の気体4により形状が保持されており、バジル2が衝撃から保護される。
【0026】
<バジルの保存方法>
本発明の一以上の実施形態に係るバジルの保存方法は、
透湿度3~25g/(m・24hr)(40℃、相対湿度90%)の包材に、バジルを収容し、前記包材内に気体を満たし、密封して、バジル包装体を作製すること、並びに、
前記バジル包装体を10~20℃で保存すること
を特徴とする。
【0027】
本実施形態に係るバジルの保存方法によれば、バジルの品質を長期間、具体的には14日以上、より好ましくは21日以上の長期間にわたり保持することが可能である。
【0028】
本実施形態に係るバジルの保存方法におけるバジル包装体の特徴及び作製方法は、本明細書で開示する本発明の一以上の実施形態に係るバジル包装体に関して説明した通りである。
【0029】
前記バジル包装体を10~20℃で保存することにより、10℃未満又は20℃超の温度で保存するよりも、バジルの品質を更に長期間保持することができる。前記バジル包装体の保存温度は、より好ましは13~17℃である。
【実施例0030】
<実験1>
植物栽培装置内で、スイートバジル(Ocimum basilicum L.):バジリーナ(フタバ種苗社)の種子を、養液を吸収させたウレタン培地に播種し、一対の本葉の長径が約60mm以上になる程度の大きさまで育苗し苗を得た。
植物栽培装置内で、育苗後の前記苗を定植し、明暗周期24時間(明期16時間/暗期8時間)、温度26℃、相対湿度75%、CO濃度1000ppmの条件で、苗定植後7周期まで栽培し、8周期目に、生育したバジルを、最下葉より上方約2cmの位置で刈り取り、1回目の収穫物とした。1回目の収穫後に残った茎よりバジルを再生するため、1回目の収穫後に更に14周期まで栽培し、15周期目に、再生したバジルの腋芽を、腋芽の最下葉より下方の茎長が約4cmになる位置で刈り取り、2回目の収穫物とした。
【0031】
上記で収穫されたバジルを、概ね13~15gずつ、以下の各包材に収容し、包材内の隙間が空気で満たされるように密封してバジル包装体とした。
包材1(実施例1):透明で柔軟な二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム材を、図1に示すように、概ね一辺16cmの正四面体の袋となるように加工し、前記バジルを、正四面体形状として自立できる量の空気とともに収容して密封した包材。前記OPPフィルム材は、厚さ20μm、透湿度が4~5g/(m・24hr)(40℃、相対湿度90%)、酸素透過度が1500ml/(m・24hr・MPa)(20℃、相対湿度90%)であり、内側となる面が防曇加工されている。
包材2(比較例1、図示せず):透明なポリエチレンテレフタレート(PET)トレー(内部空間の深さ5cm、幅13.5cm、長さ13.5cm)に、前記バジルを空気とともに収容し、開口をフィルム蓋により閉じて密封した包材。前記PETトレーは、透湿度が45~50g/(m・24hr)(40℃、相対湿度90%)、酸素透過度が110~120ml/(m・24hr・MPa)(20℃、相対湿度90%)である。
包材3(実施例2):透明で柔軟なポリエチレン(PE)フィルム材を、図1に示すように、概ね一辺16cmの正四面体の袋となるように加工し、前記バジルを、正四面体形状として自立できる量の空気とともに収容して密封した包材。前記PEフィルム材は、厚さ20μm、透湿度が18g/(m・24hr)(40℃、相対湿度90%)、酸素透過度が3900~13000ml/(m・24hr・MPa)(20℃、相対湿度90%)であり、防曇加工されていない。
【0032】
透湿度の測定方法:JIS規格 Z 0208-1976に規定される防湿包装材料の透湿度試験方法に基づく。
【0033】
酸素透過度の測定方法:JIS規格 K 7126-2:2006に規定されるプラスチック-フィルム及びシート-ガス透過度試験方法に基づく。
【0034】
各包材を用いたバジル包装体を、5℃、15℃、25℃の温度条件の暗所で28日間保存した。保存開始から7日後、12日後、14日後、21日後、28日後に、バジル包装体を外部から観察し収容されているバジルの状態を評価した。1つの条件で3つのバジル包装体を用意し、評価した。1回目の収穫では、7日後、12日後は、一部評価していないものがあり、2回目の収穫では、包材3を用いたバジル包装体については、評価していない。1回目の収穫で、25℃保存開始から12日後の保存試験において、包材1を用いたバジル包装体の個体番号2は、密封が不完全であったため評価を行っていない(表16)。
【0035】
1つのバジル包装体ごとに、以下の評価項目のそれぞれについて、劣化の程度が最も顕著なものを1、問題ないものを4とし、1、2、3、4のいずれに該当するかを点数付けした。
黄化
葉の黒変
芽の黒変
茎の黒変
萎れ
軟腐(とろけ)
葉のカビ
芽のカビ
茎のカビ
結露
【0036】
各条件の各保存時間において、3つのバジル包装体の各評価項目の評価点(1~4)に基づき、以下の基準により合格(〇)、不合格(×)を評価した。
〇:評価時に、全ての評価項目で「3」以上がついている。
×:評価時に、いずれかの評価項目で、「2」以下がついている。
【0037】
1回目及び2回目の収穫の、合格(〇)/不合格(×)の評価結果を下記の表1及び表2に示す。また、1回目の収穫の、3つのバジル包装体の各評価項目の評価点(1~4)の素点を、下記の表3~表18に示す。2回目の収穫の、2つのバジル包装体の各評価項目の評価点の素点を、下記の表19~表31に示す。
表1に示すように、1回目の収穫では、包材1を用いたバジル包装体は、5℃、15℃、25℃のいずれの温度でも、14日以上という長期間の保存が可能であり、特に15℃で保存した場合にスイートバジルの品質が21日間維持された。また、包材3を用いたバジル包装体は、5℃、15℃の温度で、14日以上の長期間、スイートバジルの品質の維持が可能であった。一方、包材2を用いたバジル包装体では、15℃で保存した場合以外は14日未満でバジルの品質が低下し、長期保存は困難であった。
表2に示すように、2回目の収穫では、包材1を用いたバジル包装体は、5℃、15℃の温度で、14日以上という長期間の保存が可能であり、特に15℃で保存した場合にスイートバジルの品質が21日間維持された。2回目の収穫においても、前記の温度で、包材2を用いたバジル包装体に対して、保存性が優れることが確認された。
また、包材1を用いたバジル包装体において、スイートバジルの1回目の収穫物のほうが、2回目の収穫物よりも更に長期間にわたり品質が保持される傾向が確認された(例えば25℃の温度)。
また、1回目及び2回目の収穫において、包材の透湿度が4~5g/(m・24hr)(40℃、相対湿度90%)である、包材1を用いたバジル包装体の、包材の透湿度が18g/(m・24hr)(40℃、相対湿度90%)である、包材2を用いたバジル包装体に対する、保存性の優位が確認された。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
【表5】
【0043】
【表6】
【0044】
【表7】
【0045】
【表8】
【0046】
【表9】
【0047】
【表10】
【0048】
【表11】
【0049】
【表12】
【0050】
【表13】
【0051】
【表14】
【0052】
【表15】
【0053】
【表16】
【0054】
【表17】
【0055】
【表18】
【0056】
【表19】
【0057】
【表20】
【0058】
【表21】
【0059】
【表22】
【0060】
【表23】
【0061】
【表24】
【0062】
【表25】
【0063】
【表26】
【0064】
【表27】
【0065】
【表28】
【0066】
【表29】
【0067】
【表30】
【0068】
【表31】
図1
図2