(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023110682
(43)【公開日】2023-08-09
(54)【発明の名称】アスファルトフィニッシャ及び敷き均し補助ツール
(51)【国際特許分類】
E01C 19/48 20060101AFI20230802BHJP
【FI】
E01C19/48 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022012273
(22)【出願日】2022-01-28
(71)【出願人】
【識別番号】000181354
【氏名又は名称】鹿島道路株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100169960
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 貴光
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 泰
(72)【発明者】
【氏名】野田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】浅野 敏弘
【テーマコード(参考)】
2D052
【Fターム(参考)】
2D052AA03
2D052AC01
2D052BD12
(57)【要約】
【課題】舗装ジョイントを簡便に見栄え良く仕上げることができるアスファルトフィニッシャ及び該アスファルトフィニッシャに用いられる敷き均し補助ツールを提供する。
【解決手段】アスファルトフィニッシャ1は、右サイドプレート54に設けられ、スクリード5と右サイドプレート54とで抱えられたアスファルト合材を受けて右サイドプレート54を押し下げる敷き均し補助ツール56と、左サイドプレート55に設けられ、スクリード5と左サイドプレート55とで抱えられたアスファルト合材を受けて左サイドプレート55を押し下げる敷き均し補助ツール57と、を備えている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体と、前記車体の幅方向にアスファルト合材を敷き拡げるスクリューと、前記スクリューにより敷き拡げられたアスファルト合材を前記車体の前後方向の後方で敷き均すスクリードと、前記スクリードの前記幅方向の両端にそれぞれ設けられ、前記幅方向において前記アスファルト合材を敷き拡げる範囲を規定するサイドカバーと、を備えているアスファルトフィニッシャであって、
前記サイドカバーに設けられ、前記スクリードと前記サイドカバーとで抱えられた前記アスファルト合材を受けて前記サイドカバーを押し下げる敷き均し補助ツールを備えていることを特徴とするアスファルトフィニッシャ。
【請求項2】
前記敷き均し補助ツールは、
前記サイドカバーに取り付けられる取付部と、
前記取付部に略直交して、前記サイドカバーから前記幅方向の内側に向かって延伸される受け部と、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載のアスファルトフィニッシャ。
【請求項3】
前記敷き均し補助ツールは、前記受け部の前記前後方向の前方側が上方に向かって反って形成されるベンド部を備えていることを特徴とする請求項2に記載のアスファルトフィニッシャ。
【請求項4】
前記敷き均し補助ツールは、
前記受け部に連続して設けられ、前記サイドカバーの外側面の外側まで延伸されている被加熱部と、
前記被加熱部を加熱するヒータと、
をさらに備えていることを特徴とする請求項3に記載のアスファルトフィニッシャ。
【請求項5】
車体と、前記車体の幅方向にアスファルト合材を敷き拡げるスクリューと、前記スクリューにより敷き拡げられたアスファルト合材を前記車体の前後方向の後方で敷き均すスクリードと、前記スクリードの前記幅方向の両端にそれぞれ設けられ、前記幅方向において前記アスファルト合材を敷き拡げる範囲を規定するサイドカバーと、を備えているアスファルトフィニッシャに用いられる敷き均し補助ツールであって、
前記サイドカバーに装着可能で、前記スクリードと前記サイドカバーとで抱えられた前記アスファルト合材を受けて前記サイドカバーを押し下げることを特徴とする敷き均し補助ツール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アスファルトフィニッシャ及びアスファルトフィニッシャに用いられる敷き均し補助ツールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
新設道路舗装、又は道路修繕工事において既設舗装が切削させた箇所に、アスファルト合材を所定の幅及び厚みに敷き均すアスファルトフィニッシャが知られている。
【0003】
特許文献1には、車体20と、車体20に設けられて被施工面にアスファルト合材(As合材)を供給するスプレッダ50と、車体20に設けられてスプレッダ50により被施工面に供給されたアスファルト合材を敷均すスクリード60とを備えるアスファルトフィニッシャ10が開示されている。なお、符号は特許文献1のものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、
図7に示すように、新設されるアスファルト合材と既設舗装やU字溝等の既設構造物との境界に形成される段差において、スクリュー100によって敷き拡げられたアスファルト合材がスクリードの端部に設けられたサイドプレート101の下に潜り込むことにより、サイドプレート101が浮き上がり、アスファルト合材が既設舗装上にはみ出すため、新設されるアスファルト合材と既設舗装又は既設構造物との境界(以下、「舗装ジョイント」という)の見栄えが悪くなるとともに品質不良となり、このような既設舗装上の余剰なアスファルト合材を作業者(レーキマン)が手作業で排除して成形しなければならないという問題があった。
【0006】
そこで、舗装ジョイントを簡便に見栄え良く仕上げるために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係るアスファルトフィニッシャは、車体と、前記車体の幅方向にアスファルト合材を敷き拡げるスクリューと、前記スクリューにより敷き拡げられたアスファルト合材を前記車体の前後方向の後方で敷き均すスクリードと、前記スクリードの前記幅方向の両端にそれぞれ設けられ、前記幅方向において前記アスファルト合材を敷き拡げる範囲を規定するサイドカバーと、を備えているアスファルトフィニッシャであって、前記サイドカバーに設けられ、前記スクリードと前記サイドカバーとで抱えられた前記アスファルト合材を受けて前記サイドカバーを押し下げる敷き均し補助ツールを備えている。
【0008】
また、本発明に係る敷き均し補助ツールは、車体と、前記車体の幅方向にアスファルト合材を敷き拡げるスクリューと、前記スクリューにより敷き拡げられたアスファルト合材を前記車体の前後方向の後方で敷き均すスクリードと、前記スクリードの前記幅方向の両端にそれぞれ設けられ、前記幅方向において前記アスファルト合材を敷き拡げる範囲を規定するサイドカバーと、を備えているアスファルトフィニッシャに用いられる敷き均し補助ツールであって、前記サイドカバーに装着可能で、前記スクリードと前記サイドカバーとで抱えられた前記アスファルト合材を受けて前記サイドカバーを押し下げる。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、舗装ジョイントを簡便に見栄え良く仕上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態に係るアスファルトフィニッシャの平面図及び側面図。
【
図2】右サイドプレート及び敷き均し補助ツールを示す平面図、側面図及びI―I線拡大断面図。
【
図3】敷き均し補助ツールを示す側面図及び背面図。
【
図5】本発明の変形例に係る敷き均し補助ツールを示す側面図及びII―II線拡大断面図。
【
図6】
図5に示す敷き均し補助ツールの作用を示す模式図。
【
図7】従来技術を示す模式図であって、既設舗装と新設舗装との段差における敷き均しの様子を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一実施形態について図面に基づいて説明する。なお、以下では、構成要素の数、数値、量、範囲等に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも構わない。
【0012】
また、構成要素等の形状、位置関係に言及するときは、特に明示した場合及び原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似又は類似するもの等を含む。
【0013】
また、図面は、特徴を分かり易くするために特徴的な部分を拡大する等して誇張する場合があり、構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
【0014】
<アスファルトフィニッシャの構成>
図1に示すように、本実施形態に係るアスファルトフィニッシャ1は、車体2と、ホッパ3と、スクリュー4と、スクリード5と、スクリード昇降装置6と、を備えている。
【0015】
車体2は、一対の前輪21及び一対の後輪22を備えており、前後に進行可能に構成されている。一対の前輪21は操舵輪であり、車体2の前後方向の前側の下部に設けられている。また、一対の後輪22は駆動輪であり、車体2の前後方向の後側の下部に設けられている。
【0016】
ホッパ3は、車体2の前後方向の前側に設けられており、車体2の幅方向に開閉可能に構成されている。ホッパ3は、全開状態でダンプなどの図示しない運搬車から投入されるアスファルト合材を受け入れる。また、ホッパ3は、投入されたアスファルト合材が減少すると閉じて、ホッパ3の内壁付近に存在するアスファルト合材をホッパ3の中央に集める。ホッパ3に投入されたアスファルト合材は、コンベア31によって前後方向の後方に搬送され、スクリュー4に供給される。
【0017】
スクリュー4は、その延伸方向が車体2の幅方向と略平行になるように車体2の後端に設けられている。スクリュー4は、車体2の幅方向に沿った長さ(スクリュー4の幅)が新たにアスファルト合材が敷き均される被施工面の幅寸法に応じて設定されており、コンベア31により供給されたアスファルト合材を幅方向に撒き広げる。
【0018】
スクリード5は、スクリュー4より前後方向の後方に配置されている。スクリード5は、スクリード本体51と、右延長スクリード52と、左延長スクリード53と、を備えている。
【0019】
スクリード本体51は、車体2の後方に固定されており、右延長スクリード52及び左延長スクリード53を格納可能に構成されている。
【0020】
右延長スクリード52は、スクリード本体51に対して幅方向の右側に伸縮可能に設けられ、左延長スクリード53は、スクリード本体51に対して幅方向の左側に伸縮可能に設けられている。右延長スクリード52及び左延長スクリード53は、被施工面の幅寸法に応じて、伸縮量を任意に調整可能である。すなわち、スクリード5は、通常では、車体2の幅と略同じ長さであり、施工時には、車体2の幅よりも長く伸びてスクリュー4により撒き広げられたアスファルト合材を被施工面に向けて振動等により締固めながら押し付けて敷き均す。
【0021】
右延長スクリード52の右側端には、右サイドプレート54が設けられている。右サイドプレート54は、前後方向に沿って延伸されて、その後端部が右延長スクリード52に連結されている。右サイドプレート54は、スクリュー4により幅方向の右側に撒き広げられたアスファルト合材を受け、右延長スクリード52の前方にアスファルト合材(As合材)を抱える。なお、平面から視て右サイドプレート54が被施工面の右端に位置決めされるように、右延長スクリード52がスクリード本体51に対して伸縮する。
【0022】
左延長スクリード53の左側端には、左サイドプレート55が設けられている。左サイドプレート55は、前後方向に沿って延伸されて、その後端部が左延長スクリード53に連結されている。左サイドプレート55は、スクリュー4により幅方向の左側に撒き広げられたアスファルト合材を受け、左延長スクリード53の前方にアスファルト合材(As合材)を抱える。なお、平面から視て左サイドプレート55が被施工面の左端に位置決めされるように、左延長スクリード53がスクリード本体51に対して伸縮する。
【0023】
右サイドプレート54の内側面54a及び左サイドプレート55の内側面55aには、敷き均し補助ツール56、57がそれぞれ取り付けられている。なお、敷き均し補助ツール56、57は左右対称であって実質的な構成は共通するため、以下では敷き均し補助ツール56について説明し、敷き均し補助ツール57の重複する説明を省略する。
【0024】
図2、
図3に示すように、敷き均し補助ツール56は、前後方向の後側から視て断面L字状に形成されており、内側面54aにボルトで締結される取付部56aと、取付部56aの下端から幅方向の内側に向けて延伸された受け部56bと、を備えている。右サイドプレート54の下面54bと受け部56bの下面56cとは、略面一に配置されている。敷き均し補助ツール56の長手寸法は右サイドプレート54の長手寸法及び施工状況に応じて設定され、敷き均し補助ツール56の幅寸法は10~75mmの範囲で好適なものに設定される。敷き均し補助ツール56は、例えば鋼製である。
【0025】
敷き均し補助ツール56には、受け部56bの前端部を前後方向の前側に沿って上方に反るように形成されたベンド部56dが形成されている。ベンド部56dの傾きは、アスファルト合材をスムーズに乗り上げるために、側面から視て前後方向に対して約10~30度に設定されるのが好ましい。
【0026】
図1に戻り、スクリード5は、スクリード昇降装置6によって支持されている。スクリード昇降装置6は、左右一対のレベリングアーム61と、左右一対のスクリードリフトシリンダ62と、左右一対の牽引点(ピボット)63と、を備えている。
【0027】
レベリングアーム61の前端部は、牽引点63を介して車体2に接続されている。また、レベリングアーム61の後端部は、スクリードリフトシリンダ62に支持されている。レベリングアーム61の後端には、スクリード本体51が連結されている。そして、スクリード昇降装置6は、スクリードリフトシリンダ62及び牽引点63を用いて、スクリード5を支持する一対のレベリングアーム61を牽引しながら昇降させる。
【0028】
アスファルトフィニッシャ1の動作は、コントローラ7によって制御される。コントローラ7は、アスファルトフィニッシャ1を構成する構成要素をそれぞれ制御するものである。コントローラ7は、例えば、CPU、メモリ等により構成される。なお、コントローラ7の機能は、ソフトウェアを用いて制御することにより実現されても良く、ハードウェアを用いて動作することにより実現されても良い。
【0029】
コントローラ7には、図示しない入力部や表示部が電気的に接続されている。作業者は、表示部により表示された各情報を確認しつつ、入力部を操作してアスファルトフィニッシャ1を構成する構成要素の設定を変更することができる。
【0030】
<アスファルト合材敷き均し手順>
次に、本実施形態に係るアスファルトフィニッシャ1を用いて、アスファルト合材を被施工面に敷き均す手順を説明する。
【0031】
まず、アスファルト合材が、アスファルトフィニッシャ1の前方に位置する図示しない運搬車の荷台からホッパ3に投入される。投入されたアスファルト合材は、コンベア31によって車体2の前方から後方に搬送され、車体2の後に位置するスクリュー4に供給される。そして、アスファルト合材は、スクリュー4によって幅方向の外側にむかって撒き広げられ、所定の施工幅に応じて位置決めされた右サイドプレート54及び左サイドプレート55が、アスファルト合材を受ける。
【0032】
また、アスファルトフィニッシャ10の進行に伴って、撒き広げられたアスファルト合材は、振動しながら牽引されるスクリード本体51、右延長スクリード52及び左延長スクリード53によって敷き均されるとともに被施工面に締固められていく。
【0033】
このとき、
図4に示すように、受け部56bがアスファルト合材を受けると、受け部56b上に乗り上げたアスファルト合材の重みで右サイドプレート54が押し下げられる。さらに、右サイドプレート54の下面54bと受け部56bの下面56cとが既設舗装と被施工面との段差を跨ぐため、右サイドプレート54の下面54b及び受け部56bの下面56cと既設舗装との間にアスファルト合材が入り込むことが抑制されるとともに、右サイドプレート54が被施工面に落ち込むことが抑制され、ジョイント部を平坦に見栄え良く敷き均すことができる。
【0034】
このようにして、本実施形態に係るアスファルトフィニッシャ1は、車体2と、車体2の幅方向にアスファルト合材を敷き拡げるスクリュー4と、スクリュー4により敷き拡げられたアスファルト合材を車体2の前後方向の後方で敷き均すスクリード5と、スクリード5の幅方向の両端にそれぞれ設けられ、幅方向においてアスファルト合材を敷き拡げる範囲を規定する右サイドプレート54及び左サイドプレート55と、を備えているアスファルトフィニッシャ1であって、右サイドプレート54に設けられ、スクリード5と右サイドプレート54とで抱えられたアスファルト合材を受けて右サイドプレート54を押し下げる敷き均し補助ツール56を備えている構成とした。
【0035】
この構成によれば、敷き均し補助ツール56がアスファルト合材を受けてアスファルト合材の重みで右サイドプレート54を押し下げることにより、右サイドプレート54と既設舗装との間にアスファルト合材が潜り込むことによって右サイドプレート54が浮き上がることを抑制するとともに下面54bと下面56cとが既設舗装と被施工面との段差を跨ぐことで右サイドプレート54が被施工面に落ち込むことが抑制されるため、舗装ジョイントを平坦に見栄え良く仕上げることができる。
【0036】
また、本実施形態に係るアスファルトフィニッシャ1は、敷き均し補助ツール56が、右サイドプレート54に取り付けられる取付部56aと、取付部56aに略直交して、右サイドプレート54から幅方向の内側に向かって延伸される受け部56bと、を備えている構成とした。
【0037】
この構成によれば、水平な受け部56bがアスファルト合材を載せるように受けて、受け部56bがアスファルト合材の重みで取付部56aを介して一体化された右サイドプレート54を押し下げることにより、右サイドプレート54と既設舗装との間にアスファルト合材が潜り込むことによって右サイドプレート54が浮き上がることを抑制するとともに下面54bと下面56cとが既設舗装と被施工面との段差を跨ぐことで被施工面に落ち込むことが抑制されるため、舗装ジョイントを平坦に見栄え良く仕上げることができる。
【0038】
また、本実施形態に係るアスファルトフィニッシャ1は、敷き均し補助ツール56が、受け部56bの前後方向の前方側が上方に向かって反って形成されるベンド部56dを備えている構成とした。
【0039】
この構成によれば、ベンド部56dにより、敷き均し補助ツール56の先端が既設舗装表面に引っかかることなく、敷き均し補助ツール56が既設舗装表面に追従するため、舗装ジョイントをさらに見栄え良く仕上げることができる。
【0040】
また、本実施形態に係る敷き均し補助ツール56は、車体2と、車体2の幅方向にアスファルト合材を敷き拡げるスクリュー4と、スクリュー4により敷き拡げられたアスファルト合材を車体2の前後方向の後方で敷き均すスクリード5と、スクリード5の幅方向の両端にそれぞれ設けられ、幅方向においてアスファルト合材を敷き拡げる範囲を規定する右サイドプレート54と、を備えているアスファルトフィニッシャ1であって、右サイドプレート54に設けられ、スクリード5と右サイドプレート54とで抱えられたアスファルト合材を受けて右サイドプレート54を押し下げる構成とした。
【0041】
この構成によれば、敷き均し補助ツール56がアスファルト合材を受けてアスファルト合材の重みで右サイドプレート54を押し下げることにより、右サイドプレート54と既設舗装との間にアスファルト合材が潜り込むことによって右サイドプレート54が浮き上がることを抑制するとともに下面54bと下面56cとが既設舗装と被施工面との段差を跨ぐことで右サイドプレート54が被施工面に落ち込むことが抑制されるため、舗装ジョイントを平坦に見栄え良く仕上げることができる。
【0042】
<変形例>
次に、本実施形態の変形例について、
図5、
図6に基づいて説明する。本変形例に係るアスファルトフィニッシャ1は、後述する構成を除いて上述した実施形態に係るアスファルトフィニッシャ1と同様の構成であるので、重複する説明を省略する。
【0043】
本変形例に係るアスファルトフィニッシャ1は、敷き均し補助ツール56が、後方から視て断面T字状に形成されており、取付部56aが右サイドプレート54の外側面54cにボルトで締結され、受け部56bが外側面54cの外側まで延伸されて受け部56bに連続する被加熱部56eが形成されている。
【0044】
被加熱部56e上には、ヒータ56fが載置されている。ヒータ56fは、電気ヒータ又はガスヒータ等である。ヒータ56fは、被加熱部56e全面に亘って設けられている。
【0045】
このようにして、ヒータ56fが受け部56bを所定の温度(例えば、100度)に保温することにより、アスファルト合材が受け部56bに付着することが抑制され、舗装仕上がり面の品質が向上する。
【0046】
また、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り、上記以外にも種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【符号の説明】
【0047】
1 :アスファルトフィニッシャ
2 :車体
21 :前輪
22 :後輪
3 :ホッパ
31 :コンベア
4 :スクリュー
5 :スクリード
51 :スクリード本体
52 :右延長スクリード
53 :左延長スクリード
54 :右サイドプレート
54a:(右サイドプレートの)内側面
54b:下面
54c:外側面
55 :左サイドプレート
55a:(左サイドプレートの)内側面
56 :敷き均し補助ツール
56a:取付部
56b:受け部
56c:下面
56d:ベンド部
56e:被加熱部
56f:ヒータ
57 :敷き均し補助ツール
6 :スクリード昇降装置
61 :レベリングアーム
62 :スクリードリフトシリンダ
63 :牽引点
7 :コントローラ