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特開2023-110708メラミン樹脂発泡体及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023110708
(43)【公開日】2023-08-09
(54)【発明の名称】メラミン樹脂発泡体及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   C08J 9/14 20060101AFI20230802BHJP
   C08G 12/32 20060101ALI20230802BHJP
【FI】
C08J9/14 CEZ
C08G12/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022012310
(22)【出願日】2022-01-28
(71)【出願人】
【識別番号】000100698
【氏名又は名称】アイカ工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】山本 恭平
(72)【発明者】
【氏名】山元 雄達
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 千穂
(72)【発明者】
【氏名】牧村 和真
【テーマコード(参考)】
4F074
4J033
【Fターム(参考)】
4F074AA63
4F074AG06
4F074BA39
4F074BA40
4F074BA53
4F074BA75
4F074BA95
4F074BB10
4F074BC02
4F074CA25
4F074CC04Y
4F074CC04Z
4F074CC55Y
4F074CC55Z
4F074DA03
4F074DA08
4F074DA24
4F074DA45
4J033EA02
4J033EA45
4J033EB03
4J033EB21
4J033EB25
4J033EC01
4J033EC05
4J033EC09
4J033EC10
4J033HB01
(57)【要約】
【課題】 本発明が解決しようとする課題は、セル面積やセル格子幅が小さいためきめ細やかで、破断強度・破断伸びに優れるため硬度が高く柔軟性に富み、異物感や異物音が抑制されていることから触感がなめらかで、洗浄した後でも元の大きさに復元することができるメラミン樹脂発泡体及びその製造方法を提供することである。
【解決手段】 メラミン-ホルムアルデヒド反応前駆体(A)と、発泡剤(B)と、界面活性剤(C)と、硬化剤(D)と、を含み、前記発泡剤(B)として、ハイドロフルオロカーボン(b1)及びハイドロフルオロエーテル(b2)を含む混合溶液を発泡させてなることを特徴とするメラミン樹脂発泡体。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メラミン-ホルムアルデヒド反応前駆体(A)と、発泡剤(B)と、界面活性剤(C)と、硬化剤(D)と、を含み、前記発泡剤(B)として、ハイドロフルオロカーボン(b1)及びハイドロフルオロエーテル(b2)を含む混合溶液を発泡させてなることを特徴とするメラミン樹脂発泡体。
【請求項2】
前記メラミン-ホルムアルデヒド反応前駆体(A)メチレン結合を有するメラミン-ホルムアルデヒド反応前駆体(A1)であることを特徴とする請求項1記載のメラミン樹脂発泡体。
【請求項3】
前記混合溶液が、蛍光増白剤を含むことを特徴とする請求項1又は2記載のメラミン樹脂発泡体。
【請求項4】
メラミン-ホルムアルデヒド反応前駆体(A)と、発泡剤(B)と、界面活性剤(C)と、硬化剤(D)と、を含み、前記発泡剤(B)として、ハイドロフルオロカーボン(b1)及びハイドロフルオロエーテル(b2)を含む混合溶液を発泡させてなることを特徴とするメラミン樹脂発泡体の製造方法であって、前記メラミン-ホルムアルデヒド反応前駆体(A)が、メラミンモノマーとホルムアルデヒドを含む水溶液に、塩基性触媒を添加し加熱して反応させた後、酸性触媒を添加し加熱して反応させて得られることを特徴とするメラミン樹脂発泡体の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メラミン樹脂発泡体及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
メラミンモノマーとホルムアルデヒドとを、触媒の存在下にて反応させることにより、メラミン-ホルムアルデヒド反応前駆体が得られる。ここに、発泡剤を添加して加熱することにより、多孔質な形状をもつメラミン樹脂発泡体を製造することができる。この発泡体は、硬度や耐久性に優れることから、家庭用のクリーナースポンジとして広く利用されている。
【0003】
従来、メラミン樹脂発泡体について広く研究がなされている。具体的には、メラミン-ホルムアルデヒド反応前駆体、乳化剤、発泡剤及び硬化剤並びに場合により通常の添加物を含有する水性又はアルコール性溶液又は分散液を超高周波照射によって発泡させかつフォームを前縮合物の架橋によって硬化させることより成る、メラミン-ホルムアルデヒド反応前駆体をベースとする弾性フォーム及びその製造法が知られている(特許文献1)。
【0004】
しかし、特許文献1にかかる弾性フォームを製造し、クリーナースポンジとした場合、硬度や耐久性に優れる反面、復元性や触感にやや欠ける傾向があることから、改善の余地があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特公平2-50943号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、セル面積やセル格子幅が小さいためきめ細やかで、破断強度・破断伸びに優れるため硬度が高く柔軟性に富み、異物感や異物音が抑制されていることから触感がなめらかで、洗浄した後でも元の大きさに復元することができるメラミン樹脂発泡体及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、メラミンモノマーとホルムアルデヒドとを、触媒の存在下にて反応させることにより得られるメラミン-ホルムアルデヒド反応前駆体(A)と、発泡剤(B)と、界面活性剤(C)と、硬化剤(D)と、を含み、前記発泡剤(B)として、ハイドロフルオロカーボン(b1)及びハイドロフルオロエーテル(b2)を含む混合溶液を発泡させてなることを特徴とするメラミン樹脂発泡体である。
【発明の効果】
【0008】
本発明にかかるメラミン樹脂発泡体は、セル面積やセル格子幅が小さいためきめ細やかで、破断強度・破断伸びに優れるため硬度が高く柔軟性に富み、異物感や異物音が抑制されていることから触感がなめらかで、洗浄した後でも元の大きさに復元することができるという効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<メラミン-ホルムアルデヒド反応前駆体>
本発明では、メラミン-ホルムアルデヒド反応前駆体(A)を用いる。当該(A)成分は、メラミンモノマーとホルムアルデヒドを含む水溶液に、塩基性触媒を添加し、加熱することでメラミンモノマーに存在する3つのアミノ基にホルムアルデヒドを付加するものであり、メチロールメラミンとも呼ばれており、上記特許文献1に記載されている弾性フォームのベースとして用いられているものに該当する。
【0010】
本発明の効果を損なわない範囲内において、ホルムアルデヒド以外のアルデヒド類を配合しても構わない。その他のアルデヒド類としては、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、クロトンアルデヒド、ベンズアルデヒド、アクロレイン、グリオキザール、フルフラール、サリチルアルデヒド、シンナムアルデヒドなどが挙げられる。
【0011】
メラミンモノマーと、ホルムアルデヒドを含むアルデヒド類との配合割合としては、モル比で1:1~5であることが好ましく、1:2~4であることが特に好ましい。この範囲内において配合することにより、メラミン樹脂の分子構造が3次元の網目状となることから、機械的特性を飛躍的に向上させることができる傾向がある。
【0012】
塩基性触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどの金属の水酸化物やアンモニアなどが挙げられる。塩基性触媒は、メチロール化反応の開始前に添加して、水溶液のpHを調整するが、その際のpHは8以上12未満であることが好ましく、8.5以上12未満であることが特に好ましい。この範囲内であることにより、メラミン-ホルムアルデヒド前縮合物を効率的に合成することができる傾向がある。
【0013】
反応温度は、80℃以上110℃未満であることが好ましく、85℃以上105℃未満であることが特に好ましい。また、反応時間は、10分以上3時間未満であることが好ましく、15分以上1時間30分未満であることが特に好ましい。
【0014】
メラミン-ホルムアルデヒド反応前駆体(A)は上記の反応を終えた後、引き続き、メチレン化反応を行ってもよい。具体的には、上記メチロールメラミンの合成後に、酸性触媒を添加し加熱することにより、メチレン結合を有するメラミン-ホルムアルデヒド反応前駆体(A1)を合成することができる。
【0015】
酸性触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウ酸、パラトルエンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸アミド、酢酸、ギ酸、シュウ酸などが挙げられる。酸性触媒は、メチロール化反応又はエーテル化反応の終了後、メチレン化反応の開始前に添加して、水溶液のpHを調整するが、その際のpHは6.0以上8.0未満であることが好ましく、6.5以上7.8未満であることが特に好ましい。この範囲内であることにより、当該(A1)成分を効率的に合成することができる。
【0016】
メチレン化反応の反応温度は、50℃以上90℃未満であることが好ましく、55℃以上85℃未満であることが特に好ましい。また、反応時間は、10分以上4時間未満であることが好ましく、15分以上3時間未満であることが特に好ましい。当該(A1)成分の合成終了時の目安としては、少量の樹脂を採取し徐々に冷却して、目視にて白濁が観察できる温度(曇点)が0~10℃であれば、反応を終了させることができる。
【0017】
反応終了後には、経時による増粘を抑制するため、必要に応じて塩基性触媒を添加することができる。その場合は、pHを8.0以上11.0未満とすることが好ましく、8.5以上10.5未満とすることが特に好ましい。
【0018】
本発明では、当該(A)成分に発泡剤(B)、界面活性剤(C)、及び硬化剤(D)を添加して、メラミン樹脂発泡体を製造する。
【0019】
<発泡剤>
本発明では、発泡剤(B)を用いる。当該(B)成分としては、ハイドロフルオロカーボン(b1)及びハイドロフルオロエーテル(b2)を使用する。当該(b1)及び(b2)成分を併用することにより、メラミン樹脂発泡体の触感がなめらかになり、また復元性が向上する傾向がある。
【0020】
発泡剤(B)としては、本発明の効果を損なわない範囲内において、上記(b1)及び(b2)成分以外のものを使用しても構わない。その他の発泡剤としては、有機系発泡剤や無機系発泡剤を使用することができる。有機系発泡剤としては、炭素数5~18程度の飽和炭化水素、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミンや、塩化メチレン、クロロホルムなどの塩素系溶剤、(b1)および(b2)以外のフッ素系溶剤などが、無機系発泡剤としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウムなどが挙げられる。
【0021】
当該(B)成分の配合割合としては、有効成分に換算して、上記(A)成分100重量部に対して、0.1~100重量部配合することが好ましく、0.5~50重量部配合することがさらに好ましく、1~30重量部配合することが特に好ましい。この範囲内において配合することにより、柔軟性や弾力性に富む発泡体を効率よく製造することができる傾向がある。
【0022】
<界面活性剤>
本発明では、界面活性剤を用いる。当該(C)成分を用いることにより、(A)~(D)成分を混合させた際に、均一な溶液を得ることができる。当該(C)成分としては、アニオン性、カチオン性、又は両性であるものや、非イオン性であるものが知られている。本発明では、これらの中でも、アニオン性の界面活性剤を用いることが好ましい。また、アニオン性の界面活性剤に非イオン性の界面活性剤を混合しても良い。
【0023】
アニオン性の界面活性剤としては、市販の石けんやポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩などのカルボン酸塩型、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)や分岐アルキルベンゼンスルホン酸塩(ABS)などのスルホン酸塩型、ジアルキルスルホこはく酸塩などのスルホこはく酸塩型、アルキル硫酸エステル塩(AS)やポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩(AES)などの硫酸エステル塩型のほか、リン酸エステル塩型やアミノ酸型などが挙げられる。
【0024】
当該(C)成分の配合割合としては、有効成分に換算して、上記(A)成分100重量部に対して、0.1~50重量部配合することが好ましく、0.3~30重量部配合することがさらに好ましく、0.5~20重量部配合することが特に好ましい。この範囲内において配合することにより、発泡体のセル面積が小さくなりセル構造がきめ細かくなる上、均一な多孔質構造となることから、セル形状の偏りを抑制することができる傾向がある。
【0025】
<硬化剤>
本発明では、硬化剤(D)を用いる。当該(D)成分を配合することにより、合成後の上記(A)成分の硬化反応を促進することができる。
【0026】
当該(D)成分としては、酸性の水溶液を用いることが好ましい。酸性の水溶液としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウ酸、酢酸、ギ酸、シュウ酸などが挙げられる。当該(D)成分の配合割合としては、有効成分に換算して、上記(A)成分100重量部に対して、0.1~50重量部配合することが好ましく、0.3~30重量部配合することがさらに好ましく、0.5~20重量部配合することが特に好ましい。この範囲内において配合することにより、上記(A)成分を効率的に硬化させることができる傾向がある。
【0027】
発泡体を製造する方法としては、公知の手法を用いることができる。その例としては、上記(A)~(D)成分を攪拌し混合溶液を得た後、適宜の型内に流し込み、加熱又はマイクロ波などの照射により、発泡させる方法が挙げられる。
【0028】
その他、本発明においては、蛍光増白剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、顔料、防腐剤、無機酸や有機カルボン酸の塩、粘着付与剤、可塑剤、ホルムアルデヒド捕捉剤などの各種添加剤が含まれていても良い。
【0029】
以下、本発明について実施例及び比較例を挙げてより詳細に説明するが、具体例を示すものであって、特にこれらに限定するものではない。
【実施例0030】
(合成例1)
メラミンモノマー2048重量部と、ホルムアルデヒド(37%水溶液)3622重量部を、撹拌機、還流冷却機及び温度計を備えた三ツ口丸底フラスコに仕込み、塩基性触媒として水酸化ナトリウム(48%水溶液)をpHが9.5となるように添加し、95℃にて30分間かけて反応を行い、メチロール化反応を終了した。終了時のpHは9.0であった。
その後、ギ酸(76%水溶液)をpHが7.5となるように添加し、75℃にて117分間かけて反応を行い、曇点(5℃)を確認してメチレン化反応を終了した。
合成終了後、自然冷却させ、温度が60℃まで低下した時点で、再び水酸化ナトリウム(48%水溶液)をpHが9.0となるように添加し、固形分が75%となるまで余分な水を除去し、再び自然冷却して、メチレン結合を有するメラミン-ホルムアルデヒド反応前駆体(A)(75%水溶液、無色透明、以下合成物1とする。)を得た。
【0031】
(合成例2)
メラミンモノマー2048重量部と、ホルムアルデヒド(37%水溶液)3622重量部を、撹拌機、還流冷却機及び温度計を備えた三ツ口丸底フラスコに仕込み、塩基性触媒として水酸化ナトリウム(48%水溶液)をpHが12.0となるように添加し、85℃にて30分間かけて反応を行い、メチロール化反応を終了した。終了時のpHは11.0であった。
その後、ギ酸(76%水溶液)をpHが7.5となるように添加し、75℃にて45分間かけて反応を行い、曇点(9℃)を確認してメチレン化反応を終了した。
合成終了後、自然冷却させ、温度が60℃まで低下した時点で、再び水酸化ナトリウム(48%水溶液)をpHが9.0となるように添加し、固形分が75%となるまで余分な水を除去し、再び自然冷却して、メチレン結合を有するメラミン-ホルムアルデヒド反応前駆体(A)(75%水溶液、無色透明、以下合成物2とする。)を得た。
【0032】
そして、上記合成例にて得られた合成物を用いて、以下の工程により、メラミン樹脂発泡体を製造した。
【0033】
(実施例1)
(A)成分として、合成物1(75%水溶液)100重量部と、
(B)成分のうち、(b1)成分としてハイドロフルオロカーボンCF3(CF2)5H 2.7重量部(沸点71℃、表面張力13.4mN/m、以下HFC-1とする)と、(b2)成分としてハイドロフルオロエーテル(CF33CFCH2OCFH 2.7重量部(沸点76℃、表面張力13.6mN/m、以下HFE-2とする)と、その他の発泡剤としてn-ペンタン4.5重量部とn-ヘキサン1.1重量部、(C)成分として、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(50%水溶液)2.4重量部と、(D)成分として、ギ酸(88%水溶液)2.1重量部と、その他成分として蛍光増白剤4-(2-ベンゾオキサゾリル)-4'-(5-メチル-2-ベンゾオキサゾリル)スチルベン0.002重量部、ギ酸ナトリウム1.7部をディスクタービン型ミキサーに投入し、回転数3000rpmで1分間攪拌することで混合溶液を得た。
【0034】
得られた混合溶液をポリエチレン製容器に流し込み、マイクロ波照射機(製品名:YMD-12、周波数:2450MHz、山本ビニター社製)を用いて、1.32kWにて300秒間マイクロ波を照射することで発泡させた。その後、脱型して、更に200℃で30分間加熱する事で完全硬化させ、実施例1のメラミン樹脂発泡体を得た。
【0035】
(その他の実施例等)
表1に示す配合により、実施例1と同様にメラミン樹脂発泡体を得た。その際には、以下の製品を用いた。
CF3(CF25CH2CH3(沸点114℃、表面張力15.5mN/m、以下HFC-2とする)
C4H9OCH3(沸点61℃、表面張力13.6mN/m、以下HFE-1とする)
【0036】
【表1】
【0037】
上記の実施例等にて得られたメラミン樹脂発泡体について、発泡体表面を含まないように発泡体内部を切り出し、試験片を作製して、物性評価を行なった。この結果を表2に示す。
【0038】
<セル面積>
マイクロスコープ(製品名:VHX-700F、キーエンス社製)を用いて、各試験片を300倍で観察し、1視野につきランダムに5検体のセルを選択して、合計6視野、計30検体のセルの画像を出力した。そして、各検体の面積を測定し、その平均値をセル面積(μm)とした。
【0039】
<セル格子幅>
マイクロスコープ(製品名:VHX-700F、キーエンス社製)を用いて、各試験片を700倍で観察し、1視野につきランダムに5検体のセルを選択して、合計6視野、計30検体のセルの画像を出力した。そして、各検体の格子幅を測定し、その平均値をセル格子幅(μm)とした。
【0040】
<破断強度・破断伸び>
圧縮試験機(製品名:MCT-2150、エーアンドディ社製)を用いて、10mm/minのテストスピードにて、各試験片(60mm×60mm×60mmt)をΦ5の円柱状治具にて圧縮し、破断した際の強度(N)・伸び(mm)を測定した。
【0041】
<復元性>
各試験片(60mm×120mm×30mmt)を水道水に浸し、ステンレス製のシンクを往復100回清掃した後、30分静置させて、復元性を確認した。元の大きさに復元した場合は〇、復元しなかった場合は×と評価した。
【0042】
<触感>
各試験片(60mm×120mm×30mmt)の触感を手触りで確認した。手触りがなめらかな場合は〇、異物感や異物音がある場合は×と評価した。
【0043】
【表2】