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▶ パテントフレア株式会社の特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023110811
(43)【公開日】2023-08-09
(54)【発明の名称】有機物配合コンクリート
(51)【国際特許分類】
   C04B 28/02 20060101AFI20230802BHJP
   C04B 16/02 20060101ALI20230802BHJP
   C04B 18/24 20060101ALI20230802BHJP
   C04B 18/26 20060101ALI20230802BHJP
【FI】
C04B28/02
C04B16/02 Z
C04B18/24 A
C04B18/24 Z
C04B18/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022036665
(22)【出願日】2022-01-28
(71)【出願人】
【識別番号】518440899
【氏名又は名称】パテントフレア株式会社
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 学
【テーマコード(参考)】
4G112
【Fターム(参考)】
4G112PA22
4G112PA33
4G112PA34
(57)【要約】
【課題】従来のコンクリートと比較して、より建材としての機能を向上させたコンクリートを提供し、建造物の耐久性向上、建設コストの削減などに寄与する。
【解決手段】従来のコンクリートは、水、セメント、砂利を配合して作っていたが、砂利の代替材料として木質系、紙質系の有機物材料を配合したコンクリートを用いることで、従来のコンクリートと比較して軽量化、強度向上、長寿命化などの特性を持たせ、コンクリート建造物の耐久性向上、建設コストの削減などの課題を解決する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリートの配合材料として、水、セメント(又は石灰)、木質材(粉砕加工した木質系チップ、粉末)又は、草類材(栽断加工した草類)など植物由来の材料を使用する方法。
従来コンクリートは、水、セメント(又は石灰)、砂利を配合して作っていたが、砂利(無機物)の代替材料として、木質材(粉砕加工後の木質系チップ、粉末)や草類材(栽断加工後の草類)など(有機物)を配合する方法。
【請求項2】
コンクリートの配合材料として、水、セメント(又は石灰)、パルプ廃液を乾操させた粉末を使用する方法。
従来コンクリートは、水、セメント(又は石灰)、砂利を配合して作っていたが、砂利の代替材料として、紙パルプ製造過程の副産物であるパルプ廃液を乾操させた粉末を配合する方法。
【請求項3】
コンクリートの配合材料として、水、セメント(又は石灰)、再生紙の原料である古紙、段ボールなどと水を混合し、乾操させた紙質系粉末を使用する方法。
従来コンクリートは、水、セメント(又は石灰)、砂利を配合して作っていたが、砂利の代替材料として、再生紙の原料である古紙、段ボールなどと水を混合し、乾操させた紙質系粉末を配合する方法。
【請求項4】
請求項1、請求項2、請求項3に記載の方法を使用した製品、建材。
【請求項5】
請求項4に記載の製品、建材を使用した役務、事業。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート製造の応用技術に関する
【背景技術】
【0002】
コンクリート、モルタルなどの建材技術
【0003】
木質材料の特徴
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
土木建設材料として多く用いられるコンクリートであるが、従来のものと比較して、より建材としての機能を向上させたコンクリートを提供し、建造物の耐久性向上、建設コストの削減などに寄与する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
従来コンクリートは、水、セメント(石灰)、砂利を配合して作っていたが、砂利(無機物)の代替材料として、木質材(木質チップ、粉末)又は紙質材(紙パルプや再生紙の製造過程で作られる水溶液を乾操、粉末加工した材料)など(有機物)を配合したコンクリートを用いることで、建材としての機能が向上し、コンクリート建造物に関する課題を解決する。
1、(軽量化)
従来の配合材料である砂利と比較して、木質材、紙質材の方が軽量であるため、コンクリートも軽量となり、建造物全体が軽量化され、自重による劣化軽減による長寿命化、基礎や補強材の簡素化、打設作業の効率化によるコスト削減に寄与する。
2、(強度の向上)
木質材、紙質材の成分であるセルロースとリグニンに、コンクリート強度を向上させる作用がある。
従来の配合材料である砂利は、結合接着作用が全くないバラバラの性質で、セメントの凝固作用によって結合している状態であった。
これに対しセルロースは、ナノサイズの繊維質が相互にからみ合い結合作用を持つ。
そして、リグニンには接着作用がある。
このセルロースの結合作用、リグニンの接着作用を持つ木質材、紙質材が全体に行き渡ることによって、セメントの凝固作用との相互作用により、破断耐久性強度向上に寄与する。
3、(長寿命化)
コンクリートの劣化の大きな原因は、気温の差によって膨張収縮が起こり、表面や内部にクラック(ひび割れ)が生じることである。
従来の配合材料である砂利と比較して木質材、紙質材は、熱伝導率が低い。
そのため、気温差による膨張収縮が抑えられ、建造物の長寿命化に寄与する。