(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023110812
(43)【公開日】2023-08-09
(54)【発明の名称】卵細胞利用絶滅種生物復元法
(51)【国際特許分類】
C12N 15/09 20060101AFI20230802BHJP
A01K 67/027 20060101ALI20230802BHJP
A01K 67/033 20060101ALI20230802BHJP
【FI】
C12N15/09 100
A01K67/027
A01K67/033 501
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022036666
(22)【出願日】2022-01-28
(71)【出願人】
【識別番号】518440899
【氏名又は名称】パテントフレア株式会社
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 学
(57)【要約】
【課題】絶滅種生物の復元や絶滅危惧種生物の繁殖の研究は、生物の進化、生物多様性の保全などにおいて生物学の重要なテーマである。
これまでは、特定の細胞や臓器の作製研究はされていたが、特定の生物個体自体を作製することは難しくほとんど研究されてこなかった。
【解決手段】課題を解決するため、卵(有精卵)を利用する方法を提案する。
ゲノム編集の技術などを応用して、現生生物の卵(有精卵)の卵細胞内にある染色体(DNA)を摘出し、絶滅種生物の染色体(DNA)を移植する。
これにより、当該卵から絶滅種生物がふ化し、復元することができる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲノム編集の技術などを応用して、有精卵の卵細胞内にある染色体(DNA)を摘出し、その卵を産卵した生物とは別の生物(近似種)の染色体(DNA)を移植することにより、卵本来の生物ではなく、染色体(DNA)を移植した生物(近似種)をふ化させる方法。
ゲノム編集の技術などを応用して、現生生物の卵(有精卵)の卵細胞内にある染色体(DNA)を、摘出し、絶滅種生物の染色体(DNA)を移植して、絶滅種生物をふ化復元する方法。又絶滅危惧種生物の染色体(DNA)を移植して、絶滅危惧種生物の個体を増やし繁殖させる方法。
(絶滅種生物の染色体(DNA)は、個体が生存していなくても、保存状態の良い骨格標本や、はく製標本などから採取できる。
犯罪捜査や遺伝子検査などでも、当事者やその細胞の生死と関係なく採取、鑑定、検査を行う。)
【請求項2】
請求項1に記載の方法を使用してふ化させた生物。
【請求項3】
請求項2に記載の生物を使用した役務、事業。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲノム編集など細胞関連技術の応用技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲノム編集の技術
【0003】
細胞移植の技術
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
絶滅種生物の復元や、絶滅危惧種生物の繁殖の研究は、生物の進化、生物多様性の保全などにおいて生物学の重要なテーマである。
これまでは、ips細胞技術などによって、特定細胞の作製培養の研究又、特定臓器の再生の研究などが行われてきたが、特定の生物個体自体の作製は難しいと考えられていた。
個別の細胞や臓器を作製しても、生物個体自体を発現するには至らないため、絶滅種の復元や絶滅危惧種の繁殖は難しいという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
課題を解決するため、卵(有精卵)を利用する方法を提案する。
ゲノム編集の技術などを応用して、現生生物の卵(有精卵)の卵細胞内にある染色体(DNA)を摘出し、絶滅種生物の染色体(DNA)を移植する。
これにより、本来の卵を産卵した生物ではなく、染色体(DNA)を移植した絶滅種生物がふ化するため、当該生物の個体自体を復元することができる。
人為的に特定の細胞、臓器、生物個体を作製するという考え方ではなく、遺伝情報を基にして、卵に(生物に)作製させるという考え方。
(産卵ふ化の繁殖方法を採る生物(昆虫類、魚類、両生類、ハ虫類、鳥類など)で、近似種であれば、ふ化するまでに必要な栄養成分、体の構成成分の種類と量が近いため、染色体(DNA)を代替しても遺伝情報に基づきふ化することができる。)