(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023110928
(43)【公開日】2023-08-09
(54)【発明の名称】核酸の集団を濃縮するための組成物および方法
(51)【国際特許分類】
C12N 15/10 20060101AFI20230802BHJP
C12Q 1/6813 20180101ALI20230802BHJP
C12Q 1/6844 20180101ALI20230802BHJP
C40B 40/06 20060101ALI20230802BHJP
C12Q 1/686 20180101ALI20230802BHJP
C12Q 1/6862 20180101ALI20230802BHJP
C12Q 1/6876 20180101ALI20230802BHJP
C12N 15/11 20060101ALI20230802BHJP
C12Q 1/6888 20180101ALI20230802BHJP
【FI】
C12N15/10 100Z
C12Q1/6813 Z
C12Q1/6844 Z
C40B40/06
C12N15/10 112Z
C12Q1/686 Z
C12Q1/6862 Z
C12Q1/6876 Z
C12N15/11 Z
C12Q1/6888 Z
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023090282
(22)【出願日】2023-05-31
(62)【分割の表示】P 2021071794の分割
【原出願日】2016-05-17
(31)【優先権主張番号】62/163,273
(32)【優先日】2015-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/334,348
(32)【優先日】2016-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】517401668
【氏名又は名称】カリウス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】ブラウキャンプ,ティモシー・エイ
(72)【発明者】
【氏名】クリスチャンズ,フレッド
(72)【発明者】
【氏名】ヴィルファン,イゴール・ディー
(72)【発明者】
【氏名】スミス,スコット
(72)【発明者】
【氏名】ケルテース,マイケル
【テーマコード(参考)】
4B063
【Fターム(参考)】
4B063QA13
4B063QA18
4B063QQ02
4B063QQ03
4B063QQ05
4B063QQ08
4B063QQ42
4B063QQ52
4B063QR08
4B063QR14
4B063QR32
4B063QR35
4B063QR55
4B063QR62
4B063QR72
4B063QR75
4B063QR77
4B063QR82
4B063QR90
4B063QS24
4B063QS25
4B063QS34
4B063QS36
4B063QX02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】核酸の複雑な混合物内の特定の核酸集団(「対象となる集団」)を濃縮するのに有用な方法及び組成物を提供する。
【解決手段】「対象となる集団」は、核酸の複雑な混合物の少数部分を構成し得る。本方法は、宿主核酸が存在するサンプル中の非宿主核酸を同定する方法であり、宿主からの無細胞血漿サンプルなどの宿主サンプル中に由来する宿主核酸に対する非宿主核酸の選択的濃縮を含む。次いで、濃縮された核酸を、非宿主核酸の存在、及び、宿主内の病原体又は感染性生物の存在を同定するために分析することができる。前記方法は、疾患又は障害、特に、外来微生物又は病原体によって引き起こされる疾患又は障害の検出、予測、診断、又は、監視に有用である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
宿主からの核酸サンプル中の非宿主配列をプライミングまたは捕捉する方法であって、
(a)前記宿主からの核酸サンプルを用意するステップであって、前記宿主からの前記
核酸サンプルは宿主核酸および非宿主核酸を含むステップと;
(b)前記宿主からの前記核酸サンプルをオリゴヌクレオチドのコレクションと混合し
、それによって、混合物を得るステップであって、前記オリゴヌクレオチドのコレクショ
ンは異なるヌクレオチド配列を有する少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドを含み
、前記異なるヌクレオチド配列は、少なくとも10ヌクレオチド長の非宿主核酸配列を含
有するよう特異的に選択されるステップと;
(c)前記混合物中で、前記オリゴヌクレオチドのコレクションを前記核酸サンプルと
接触させるステップであって、前記接触によって前記混合物中の非宿主核酸を少なくとも
10ヌクレオチド長の前記非宿主核酸配列に結合させ、それによって、非宿主核酸をプラ
イミングまたは捕捉し、前記接触によって前記宿主核酸の最大10%を少なくとも10ヌ
クレオチド長の前記非宿主核酸配列に結合させるステップと
を含む方法。
【請求項2】
反応において前記プライミングまたは捕捉された非宿主核酸を優先的に増幅するステッ
プをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
シーケンシングアッセイを行うことによって前記プライミングまたは捕捉された非宿主
核酸を配列決定するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記シーケンシングアッセイが次世代シーケンシングアッセイ、ハイスループットシー
ケンシングアッセイ、大量並列シーケンシングアッセイ、ナノポアシーケンシングアッセ
イまたはサンガーシーケンシングアッセイである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記プライミングまたは捕捉された非宿主核酸を優先的に単離するステップをさらに含
む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記優先的に単離するステップが、プルダウンアッセイを行うことを含む、請求項5に
記載の方法。
【請求項7】
前記プライミングまたは捕捉された非宿主核酸に対してプライマー伸長反応を行うステ
ップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
異なるヌクレオチド配列を有する前記少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが核
酸標識を含有する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記プライミングまたは捕捉された非宿主核酸がRNA非宿主核酸である、請求項1に
記載の方法。
【請求項10】
前記プライミングまたは捕捉されたRNA非宿主核酸に対して重合反応を行うステップ
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記重合反応が逆転写酵素によって行われる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
宿主からの核酸サンプル中の非宿主配列を配列決定する方法であって、
(a)前記宿主からの核酸サンプルを用意するステップであって、前記宿主からの前記
核酸サンプルは宿主核酸および非宿主核酸を含むステップと;
(b)前記宿主からの核酸サンプルをオリゴヌクレオチドのコレクションと混合し、そ
れによって、混合物を得るステップであって、前記オリゴヌクレオチドのコレクションは
異なるヌクレオチド配列を有する少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドを含み、前
記異なるヌクレオチド配列は、少なくとも10ヌクレオチド長の非宿主核酸配列を含有す
るよう特異的に選択されるステップと;
(c)前記混合物中で、前記オリゴヌクレオチドのコレクションを前記核酸サンプルと
接触させるステップであって、前記接触によって前記混合物中の非宿主核酸を少なくとも
10ヌクレオチド長の前記非宿主核酸配列に結合させ、前記接触によって前記宿主核酸の
最大10%を少なくとも10ヌクレオチド長の前記非宿主核酸配列に結合させるステップ
と;
(d)シーケンシングアッセイを行うことによって、少なくとも10ヌクレオチド長の
前記非宿主核酸配列に結合した前記非宿主核酸を配列決定するステップと
を含む方法。
【請求項13】
反応において前記非宿主核酸を優先的に増幅するステップをさらに含む、請求項12に
記載の方法。
【請求項14】
前記シーケンシングアッセイが次世代シーケンシングアッセイ、ハイスループットシー
ケンシングアッセイ、大量並列シーケンシングアッセイ、ナノポアシーケンシングアッセ
イまたはサンガーシーケンシングアッセイである、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記非宿主核酸を優先的に単離するステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記単離するステップが、プルダウンアッセイを行うことを含む、請求項15に記載の
方法。
【請求項17】
前記非宿主核酸に対してプライマー伸長反応を行うステップをさらに含む、請求項12
に記載の方法。
【請求項18】
異なるヌクレオチド配列を有する前記少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが核
酸標識を含有する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記非宿主核酸がRNA非宿主核酸である、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
前記RNA非宿主核酸に対して重合反応を行うステップをさらに含む、請求項19に記
載の方法。
【請求項21】
前記重合反応が逆転写酵素によって行われる、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
異なるヌクレオチド配列を有する前記少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが、
異なるヌクレオチド配列を有する少なくとも10000個のオリゴヌクレオチドである、
請求項1または12に記載の方法。
【請求項23】
異なるヌクレオチド配列を有する前記少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが、
異なるヌクレオチド配列を有する少なくとも100000個のオリゴヌクレオチドである
、請求項1または12に記載の方法。
【請求項24】
異なるヌクレオチド配列を有する前記少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが、
異なるヌクレオチド配列を有する少なくとも1000000個のオリゴヌクレオチドであ
る、請求項1または12に記載の方法。
【請求項25】
異なるヌクレオチド配列を有する前記少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが、
固体支持体にコンジュゲートされない、請求項1または12に記載の方法。
【請求項26】
異なるヌクレオチド配列を有する前記少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが、
最大200ヌクレオチドの長さを有する、請求項1または12に記載の方法。
【請求項27】
異なるヌクレオチド配列を有する少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドの各々が
、10~20ヌクレオチド長のヌクレオチドのドメインを含み、10~20ヌクレオチド
長のヌクレオチドの各ドメインが異なるヌクレオチド配列を含む、請求項1または12に
記載の方法。
【請求項28】
10~20ヌクレオチド長のヌクレオチドの各ドメインが12~15ヌクレオチド長で
ある、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
10~20ヌクレオチド長のヌクレオチドの各ドメインが13~15ヌクレオチド長で
ある、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
10~20ヌクレオチド長のヌクレオチドの各ドメインが哺乳動物核酸配列でない、請
求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記宿主が哺乳動物宿主であり、前記哺乳動物宿主からの前記核酸サンプルが哺乳動物
宿主核酸および非哺乳動物核酸を含む、請求項1または12に記載の方法。
【請求項32】
前記宿主がヒト宿主であり、前記ヒト宿主からの前記核酸サンプルがヒト宿主核酸およ
び非ヒト核酸を含む、請求項1または12に記載の方法。
【請求項33】
前記非ヒト核酸が微生物核酸を含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記非ヒト核酸が細菌核酸を含む、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記宿主からの前記核酸サンプルが少なくとも5つの非宿主核酸配列を含み、前記少な
くとも5つの非宿主核酸配列を検出するステップをさらに含む、請求項1または12に記
載の方法。
【請求項36】
前記宿主からの前記核酸サンプルが血液、血漿、血清、唾液、脳脊髄液、滑液、洗浄液
、尿および便からなる群から選択される、請求項1または12に記載の方法。
【請求項37】
前記サンプルが血液、血漿および血清からなる群から選択される、請求項36に記載の
方法。
【請求項38】
前記宿主からの前記核酸サンプルが循環核酸サンプルである、請求項1または12に記
載の方法。
【請求項39】
前記宿主からの前記核酸サンプルが循環無細胞核酸サンプルである、請求項1または1
2に記載の方法。
【請求項40】
前記宿主からの前記核酸サンプルが核酸配列決定可能なライブラリーを含む、請求項1
または12に記載の方法。
【請求項41】
前記宿主からの前記核酸サンプルが一本鎖DNAまたはcDNAを含む、請求項1また
は12に記載の方法。
【請求項42】
前記核酸がDNAである、請求項1または請求項12に記載の方法。
【請求項43】
前記核酸がRNAである、請求項1または請求項12に記載の方法。
【請求項44】
前記宿主からの前記核酸サンプルが人工的に断片化された核酸を含まない、請求項1ま
たは12に記載の方法。
【請求項45】
前記オリゴヌクレオチドのコレクションがDNA、RNA、PNA、LNA、BNAま
たはこれらの任意の組み合わせを含む、請求項1または12に記載の方法。
【請求項46】
前記オリゴヌクレオチドのコレクションがDNAオリゴヌクレオチドを含む、請求項1
または12に記載の方法。
【請求項47】
前記オリゴヌクレオチドのコレクションがRNAオリゴヌクレオチドを含む、請求項1
または12に記載の方法。
【請求項48】
前記オリゴヌクレオチドのコレクションが核酸標識または化学標識で標識される、請求
項1または12に記載の方法。
【請求項49】
前記化学標識がビオチンである、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記オリゴヌクレオチドのコレクションが人工的に断片化された核酸を含まない、請求
項1または12に記載の方法。
【請求項51】
前記非宿主核酸が病原体核酸、微生物核酸、細菌核酸、ウイルス核酸、真菌核酸、寄生
生物核酸およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項1または1
2に記載の方法。
【請求項52】
前記非宿主核酸が微生物核酸である、請求項1または12に記載の方法。
【請求項53】
前記非宿主核酸が細菌核酸である、請求項1または12に記載の方法。
【請求項54】
前記非宿主核酸がウイルス核酸である、請求項1または12に記載の方法。
【請求項55】
宿主からの核酸サンプル中の非宿主配列を濃縮する方法であって、
(a)前記宿主からの核酸サンプルを用意するステップであって、前記宿主からの前記
核酸サンプルは前記宿主からの一本鎖核酸サンプルであり、宿主核酸および非宿主核酸を
含むステップと;
(b)前記宿主からの前記一本鎖核酸の少なくとも一部を再生し、それによって、前記
サンプル中に二本鎖核酸の集団を生成するステップと;
(c)ヌクレアーゼを用いて前記サンプル中の前記二本鎖核酸の少なくとも一部を除去
し、それによって、前記宿主からの前記核酸サンプル中の非宿主配列を濃縮するステップ
と
を含む方法。
【請求項56】
シーケンシングアッセイを行うステップをさらに含む、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記宿主からの前記核酸サンプルが少なくとも5つの非宿主核酸配列を含み、前記少な
くとも5つの非宿主核酸配列を検出するステップをさらに含む、請求項55に記載の方法
。
【請求項58】
前記宿主がヒトである、請求項55に記載の方法。
【請求項59】
前記宿主からの前記核酸サンプルが循環核酸サンプルである、請求項55に記載の方法
。
【請求項60】
前記宿主からの前記核酸サンプルが循環無細胞核酸サンプルである、請求項55に記載
の方法。
【請求項61】
前記宿主からの前記核酸サンプルが血液、血漿、血清、唾液、脳脊髄液、滑液、洗浄液
、尿および便からなる群から選択される、請求項55に記載の方法。
【請求項62】
前記核酸がDNAである、請求項55に記載の方法。
【請求項63】
前記核酸がRNAである、請求項55に記載の方法。
【請求項64】
一本鎖宿主配列を前記宿主からの前記一本鎖核酸サンプルに添加するステップをさらに
含む、請求項55に記載の方法。
【請求項65】
熱を用いて前記核酸サンプル中の前記核酸の少なくとも一部を変性させて、前記一本鎖
核酸サンプルを作製するステップをさらに含む、請求項55に記載の方法。
【請求項66】
前記核酸の少なくとも一部の再生が、設定された時間枠内で起こる、請求項55に記載
の方法。
【請求項67】
前記核酸の少なくとも一部の再生が、96時間以内で起こる、請求項55に記載の方法
。
【請求項68】
前記再生がトリメチルアンモニウムクロリドの存在下での再生を含む、請求項55に記
載の方法。
【請求項69】
前記ヌクレアーゼが二本鎖特異性ヌクレアーゼ、BAL-31、二本鎖特異的DNアー
ゼまたはこれらの組み合わせである、請求項55に記載の方法。
【請求項70】
前記ヌクレアーゼが二本鎖特異的ヌクレアーゼである、請求項55に記載の方法。
【請求項71】
前記ヌクレアーゼがBAL-31である、請求項55に記載の方法。
【請求項72】
前記ヌクレアーゼが二本鎖核酸に対して活性である、請求項55に記載の方法。
【請求項73】
前記ヌクレアーゼが一本鎖核酸に対して活性でない、請求項55に記載の方法。
【請求項74】
前記核酸が人工的に断片化されていない、請求項55に記載の方法。
【請求項75】
宿主からの核酸サンプル中の非宿主配列を濃縮する方法であって、
(a)前記宿主からの前記核酸サンプルを用意するステップであって、前記宿主からの
前記核酸サンプルはヌクレオソームと会合した宿主核酸および非宿主核酸を含むステップ
と;
(b)ヌクレオソームと会合した前記宿主核酸の少なくとも一部を除去し、それによっ
て、前記宿主からの前記核酸サンプル中の前記非宿主核酸を濃縮するステップと
を含む方法。
【請求項76】
シーケンシングアッセイを行うステップをさらに含む、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記宿主からの前記核酸サンプルが少なくとも5つの非宿主核酸配列を含み、前記少な
くとも5つの非宿主核酸配列を検出するステップをさらに含む、請求項75に記載の方法
。
【請求項78】
前記宿主がヒトである、請求項75に記載の方法。
【請求項79】
前記宿主からの前記核酸サンプルが循環核酸サンプルである、請求項75に記載の方法
。
【請求項80】
前記宿主からの前記核酸サンプルが循環無細胞核酸サンプルである、請求項75に記載
の方法。
【請求項81】
前記宿主からの前記核酸サンプルが血液、血漿、血清、唾液、脳脊髄液、滑液、洗浄液
、尿および便からなる群から選択される、請求項75に記載の方法。
【請求項82】
ステップ(b)における前記除去が電気泳動を行うことを含む、請求項75に記載の方
法。
【請求項83】
ステップ(b)における前記除去が等速電気泳動を行うことを含む、請求項75に記載
の方法。
【請求項84】
ステップ(b)における前記除去が多孔質フィルタを使用することを含む、請求項75
に記載の方法。
【請求項85】
ステップ(b)における前記除去がイオン交換カラムを使用することを含む、請求項7
5に記載の方法。
【請求項86】
ステップ(b)における前記除去が1つまたは複数のヒストンに特異的な1つまたは複
数の抗体を使用することを含む、請求項75に記載の方法。
【請求項87】
前記1つまたは複数のヒストンが、ヒストンH2A N末端、ヒストンH2A溶媒露出
エピトープ、ヒストンH3中のLys9上のモノメチル化、ヒストンH3中のLys9上
のジメチル化、ヒストンH3中のLys56上のトリメチル化、ヒストンH2B中のSe
r14上のリン酸化およびヒストンH2A.X中のSer139上のリン酸化からなる群
から選択される、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
前記1つまたは複数の抗体がカラム上に固定化される、請求項86に記載の方法。
【請求項89】
前記1つまたは複数の抗体を除去するステップをさらに含む、請求項86に記載の方法
。
【請求項90】
宿主からの核酸サンプル中の非宿主配列を濃縮する方法であって、
(a)前記宿主からの前記核酸サンプルを用意するステップであって、前記宿主からの
前記核酸サンプルは宿主核酸および非宿主核酸を含むステップと;
(b)1つまたは複数の長さ間隔のDNAを除去または単離し、それによって、前記宿
主からの前記核酸サンプル中の前記非宿主核酸を濃縮するステップと
を含む方法。
【請求項91】
ステップ(b)が1つまたは複数の長さ間隔のDNAを除去することを含む、請求項9
0に記載の方法。
【請求項92】
ステップ(b)が1つまたは複数の長さ間隔のDNAを単離することを含む、請求項9
0に記載の方法。
【請求項93】
前記1つまたは複数の長さ間隔が約180塩基対、約360塩基対、約540塩基対、
約720塩基対および約900塩基対からなる群から選択される、請求項90に記載の方
法。
【請求項94】
前記1つまたは複数の長さ間隔が150塩基対またはその倍数、160塩基対またはそ
の倍数、170塩基対またはその倍数、190塩基対またはその倍数、およびこれらの任
意の組み合わせからなる群から選択される、請求項90に記載の方法。
【請求項95】
ステップ(b)が約300塩基長を超えるDNAを除去することを含む、請求項90に
記載の方法。
【請求項96】
ステップ(b)が最大約300塩基長であるDNAを単離することを含む、請求項90
に記載の方法。
【請求項97】
シーケンシングアッセイを行うステップをさらに含む、請求項90に記載の方法。
【請求項98】
前記宿主からの前記核酸サンプルが少なくとも5つの非宿主核酸配列を含む、前記少な
くとも5つの非宿主核酸配列を検出するステップをさらに含み、請求項90に記載の方法
。
【請求項99】
前記宿主がヒトである、請求項90に記載の方法。
【請求項100】
前記宿主からの前記核酸サンプルが循環核酸サンプルである、請求項90に記載の方法
。
【請求項101】
前記宿主からの前記核酸サンプルが循環無細胞核酸サンプルである、請求項90に記載
の方法。
【請求項102】
宿主からの核酸サンプル中の非宿主配列を濃縮する方法であって、
(a)前記宿主からの核酸サンプルを用意するステップであって、前記宿主からの前記
核酸サンプルは宿主核酸、非宿主核酸およびエキソソームを含むステップと;
(b)前記エキソソームの少なくとも一部を除去または単離し、それによって、前記宿
主からの前記核酸サンプル中の非宿主配列を濃縮するステップと
を含む方法。
【請求項103】
ステップ(b)が前記エキソソームの少なくとも一部を除去することを含む、請求項1
02に記載の方法。
【請求項104】
ステップ(b)が前記エキソソームの少なくとも一部を単離することを含む、請求項1
02に記載の方法。
【請求項105】
シーケンシングアッセイを行うステップをさらに含む、請求項102に記載の方法。
【請求項106】
前記宿主からの前記核酸サンプルが少なくとも5つの非宿主核酸配列を含み、前記少な
くとも5つの非宿主核酸配列を検出するステップをさらに含む、請求項102に記載の方
法。
【請求項107】
前記宿主がヒトである、請求項102に記載の方法。
【請求項108】
前記宿主からの前記核酸サンプルが血液、血漿、血清、唾液、脳脊髄液、滑液、洗浄液
、尿および便からなる群から選択される、請求項102に記載の方法。
【請求項109】
前記宿主からの前記核酸サンプルが循環核酸サンプルである、請求項102に記載の方
法。
【請求項110】
前記宿主からの前記核酸サンプルが循環無細胞核酸サンプルである、請求項102に記
載の方法。
【請求項111】
前記エキソソーム内の前記宿主核酸を除去するステップをさらに含む、請求項102に
記載の方法。
【請求項112】
非宿主核酸を単離するステップをさらに含む、請求項102に記載の方法。
【請求項113】
ステップ(b)における前記除去または単離が白血球由来エキソソームを除去または単
離することを含む、請求項102に記載の方法。
【請求項114】
前記白血球がマクロファージである、請求項113に記載の方法。
【請求項115】
ステップ(b)における前記除去または単離が前記白血球由来エキソソームを除去また
は単離するために免疫沈降を使用することを含む、請求項113に記載の方法。
【請求項116】
1つまたは複数の核酸バーコードを1つまたは複数のサンプルに添加するステップをさ
らに含む、請求項1から115のいずれか一項に記載の方法。
【請求項117】
1つまたは複数の病原性遺伝子座;抗微生物剤耐性マーカー;抗生物質耐性マーカー;
抗ウイルス剤耐性マーカー;抗寄生生物剤耐性マーカー;有益な遺伝子型決定領域;2つ
以上の微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌または寄生生物に共通する配列;宿主ゲノ
ムに組み込まれた非宿主配列;マスキング非宿主配列;非宿主模倣配列;マスキング宿主
配列;宿主模倣配列;ならびに1つまたは複数の微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌
または寄生生物に特異的な配列に特異的な1つまたは複数の核酸を前記サンプルに添加す
るステップをさらに含む、請求項1から115のいずれか一項に記載の方法。
【請求項118】
宿主からの核酸サンプル中の配列をプライミングまたは捕捉する方法であって、
(a)前記宿主からの核酸サンプルを用意するステップと;
(b)前記宿主からの前記核酸サンプルを1つまたは複数の病原性遺伝子座;抗微生物
剤耐性マーカー;抗生物質耐性マーカー;抗ウイルス剤耐性マーカー;抗寄生生物剤耐性
マーカー;有益な遺伝子型決定領域;2つ以上の微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌
または寄生生物に共通する配列;宿主ゲノムに組み込まれた非宿主配列;マスキング非宿
主配列;非宿主模倣配列;マスキング宿主配列;宿主模倣配列;ならびに1つまたは複数
の微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌または寄生生物に特異的な配列に特異的な、対
象となる1つまたは複数の領域の核酸と混合し、それによって、混合物を得るステップと
;
(c)前記混合物中で、対象となる前記1つまたは複数の領域の核酸を前記核酸サンプ
ルと接触させるステップであって、前記接触によって前記核酸サンプル中の核酸を対象と
なる前記1つまたは複数の領域の核酸に結合させ、それによって、前記核酸をプライミン
グまたは捕捉するステップと
を含む方法。
【請求項119】
1つまたは複数の病原性遺伝子座;抗微生物剤耐性マーカー;抗生物質耐性マーカー;
抗ウイルス剤耐性マーカー;抗寄生生物剤耐性マーカー;有益な遺伝子型決定領域;2つ
以上の微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌または寄生生物に共通する配列;宿主ゲノ
ムに組み込まれた非宿主配列;マスキング非宿主配列;非宿主模倣配列;マスキング宿主
配列;宿主模倣配列;ならびに1つまたは複数の微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌
または寄生生物に特異的な配列に特異的な1つまたは複数の核酸を使用して核酸増幅反応
を行うステップをさらに含む、請求項118に記載の方法。
【請求項120】
前記核酸増幅反応がポリメラーゼ連鎖反応、逆転写、転写媒介増幅またはリガーゼ連鎖
反応を含む、請求項119に記載の方法。
【請求項121】
1つまたは複数の病原性遺伝子座;抗微生物剤耐性マーカー;抗生物質耐性マーカー;
抗ウイルス剤耐性マーカー;抗寄生生物剤耐性マーカー;有益な遺伝子型決定領域;2つ
以上の微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌または寄生生物に共通する配列;宿主ゲノ
ムに組み込まれた非宿主配列;マスキング非宿主配列;非宿主模倣配列;マスキング宿主
配列;宿主模倣配列;ならびに1つまたは複数の微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌
または寄生生物に特異的な配列に特異的な核酸を単離するステップをさらに含む、請求項
118に記載の方法。
【請求項122】
前記単離するステップが、プルダウンアッセイを行うことを含む、請求項121に記載
の方法。
【請求項123】
シーケンシングアッセイを行うステップをさらに含む、請求項118に記載の方法。
【請求項124】
前記宿主がヒトである、請求項118に記載の方法。
【請求項125】
前記宿主からの前記核酸サンプルが循環核酸サンプルである、請求項118に記載の方
法。
【請求項126】
前記宿主からの前記核酸サンプルが循環無細胞核酸サンプルである、請求項118に記
載の方法。
【請求項127】
配列決定アダプター配列に連結した少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドを含む
オリゴヌクレオチドのコレクションであって、
(a)前記少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドの各々はヌクレオチドのドメイ
ンを含み;
(b)前記ヌクレオチドのドメインは10~20ヌクレオチドの長さを有し;
(c)10~20ヌクレオチドの長さを有するヌクレオチドの各ドメインは異なるヌク
レオチド配列を有し;
(d)10~20ヌクレオチドの長さを有するヌクレオチドの各ドメインは1つまたは
複数のゲノムに存在しない
ように特異的に選択される、少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドを含むオリゴ
ヌクレオチドのコレクション。
【請求項128】
前記少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが200ヌクレオチド長以下である、
請求項127に記載のオリゴヌクレオチドのコレクション。
【請求項129】
前記1つまたは複数のゲノムが1つまたは複数の哺乳動物ゲノムである、請求項127
に記載のオリゴヌクレオチドのコレクション。
【請求項130】
前記1つまたは複数の哺乳動物ゲノムがヒトゲノム、イヌゲノム、ネコゲノム、げっ歯
動物ゲノム、ブタゲノム、ウシゲノム、ヒツジゲノム、ヤギゲノム、ウサギゲノム、ウマ
ゲノムおよびこれらの任意の組み合わせから選択される、請求項129に記載のオリゴヌ
クレオチドのコレクション。
【請求項131】
前記1つまたは複数の哺乳動物ゲノムがヒトゲノムである、請求項130に記載のオリ
ゴヌクレオチドのコレクション。
【請求項132】
前記1つまたは複数のゲノムが1つのゲノムである、請求項127に記載のオリゴヌク
レオチドのコレクション。
【請求項133】
10~20ヌクレオチドの長さを有するヌクレオチドの各ドメインが12~15ヌクレ
オチド長である、請求項127に記載のオリゴヌクレオチドのコレクション。
【請求項134】
10~20ヌクレオチドの長さを有するヌクレオチドの各ドメインが13~15ヌクレ
オチド長である、請求項133に記載のオリゴヌクレオチドのコレクション。
【請求項135】
前記オリゴヌクレオチドがDNAオリゴヌクレオチドである、請求項127に記載のオ
リゴヌクレオチドのコレクション。
【請求項136】
前記オリゴヌクレオチドがRNAオリゴヌクレオチドである、請求項127に記載のオ
リゴヌクレオチドのコレクション。
【請求項137】
前記オリゴヌクレオチドが合成オリゴヌクレオチドである、請求項127に記載のオリ
ゴヌクレオチドのコレクション。
【請求項138】
前記オリゴヌクレオチドが、人工的に断片化された核酸を含まない、請求項127に記
載のオリゴヌクレオチドのコレクション。
【請求項139】
前記オリゴヌクレオチドが核酸標識、化学標識または光学標識で標識される、請求項1
27に記載のオリゴヌクレオチドのコレクション。
【請求項140】
前記少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが少なくとも5000個のオリゴヌク
レオチドである、請求項127に記載のオリゴヌクレオチドのコレクション。
【請求項141】
前記少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが少なくとも10000個のオリゴヌ
クレオチドである、請求項140に記載のオリゴヌクレオチドのコレクション。
【請求項142】
前記少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが少なくとも100000個のオリゴ
ヌクレオチドである、請求項140に記載のオリゴヌクレオチドのコレクション。
【請求項143】
前記少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが少なくとも1000000個のオリ
ゴヌクレオチドである、請求項140に記載のオリゴヌクレオチドのコレクション。
【請求項144】
前記少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが、1つまたは複数の微生物、病原体
、細菌、ウイルス、真菌または寄生生物ゲノムに存在する異なる配列を含む10~20ヌ
クレオチド長のヌクレオチドのドメインを含む、請求項127に記載のオリゴヌクレオチ
ドのコレクション。
【請求項145】
オリゴヌクレオチドのコレクションを作製する方法であって、
(a)少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドを用意するステップであって、前記
少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドは異なる配列を有する10~20ヌクレオチ
ド長のヌクレオチドのドメインを含むステップと;
(b)宿主からの核酸サンプルを用意するステップと;
(c)前記少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドを前記宿主からの前記核酸と混
合するステップと;
(d)前記宿主からの前記核酸とハイブリダイズしない前記少なくとも1000個のオ
リゴヌクレオチドの少なくともサブセットを単離することを含むオリゴヌクレオチドのコ
レクションを作製するステップと
を含む方法。
【請求項146】
前記少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが最大200ヌクレオチドの長さを有
する、請求項145に記載の方法。
【請求項147】
ヌクレオチドの前記ドメインが12~15ヌクレオチド長である、請求項145に記載
の方法。
【請求項148】
ヌクレオチドの前記ドメインが13~15ヌクレオチド長である、請求項147に記載
の方法。
【請求項149】
前記オリゴヌクレオチドがDNAまたはRNAである、請求項145に記載の方法。
【請求項150】
前記オリゴヌクレオチドが一本鎖である、請求項145に記載の方法。
【請求項151】
前記オリゴヌクレオチドが合成オリゴヌクレオチドである、請求項145に記載の方法
。
【請求項152】
前記宿主からの前記核酸が核酸標識または化学標識で標識される、請求項145に記載
の方法。
【請求項153】
前記化学標識がビオチンである、請求項152に記載の方法。
【請求項154】
ステップ(d)における単離が電気泳動を行うことを含む、請求項145に記載の方法
。
【請求項155】
ステップ(d)における単離がプルダウンアッセイを行うことを含む、請求項145に
記載の方法。
【請求項156】
熱を用いて前記宿主からの前記核酸の少なくとも一部を変性させるステップをさらに含
む、請求項145に記載の方法。
【請求項157】
オリゴヌクレオチドのコレクションを作製する方法であって、
(a)ゲノム、エクソームおよびトランスクリプトームからなる群から選択されるバッ
クグラウンド集団中に存在する10~20ヌクレオチド長のヌクレオチドのドメインを決
定するステップと;
(b)前記バックグラウンド集団中に存在しない異なる配列を有する10~20ヌクレ
オチド長のヌクレオチドのドメインを含む少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドを
含む前記オリゴヌクレオチドのコレクションを作製するステップと
を含む方法。
【請求項158】
前記少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが最大200ヌクレオチドの長さを有
する、請求項157に記載の方法。
【請求項159】
ヌクレオチドの前記ドメインが12~15ヌクレオチド長である、請求項157に記載
の方法。
【請求項160】
ヌクレオチドの前記ドメインが13~15ヌクレオチド長である、請求項157に記載
の方法。
【請求項161】
前記宿主がヒトである、請求項157に記載の方法。
【請求項162】
前記バックグラウンド集団がゲノムである、請求項157に記載の方法。
【請求項163】
前記バックグラウンド集団がエクソームである、請求項157に記載の方法。
【請求項164】
前記バックグラウンド集団がトランスクリプトームである、請求項157に記載の方法
。
【請求項165】
前記決定が計算的に行われる、請求項157に記載の方法。
【請求項166】
宿主中の病原体を同定する方法であって、
前記宿主からのサンプルを用意するステップと;
前記サンプルを非宿主由来核酸について宿主由来核酸に対して濃縮するステップであっ
て、前記濃縮は前記サンプルから約300塩基長を超える長さの核酸を優先的に除去する
ことを含むステップと;
前記非宿主由来核酸を分析するステップと;
前記非宿主核酸から前記宿主中の病原体を同定するステップと
を含む方法。
【請求項167】
前記濃縮するステップが、約200塩基長を超える核酸を前記サンプルから優先的に除
去することを含む、請求項166に記載の方法。
【請求項168】
前記濃縮するステップが、約150塩基長を超える核酸を前記サンプルから優先的に除
去することを含む、請求項166に記載の方法。
【請求項169】
前記濃縮するステップが、約120塩基長を超える核酸を前記サンプルから優先的に除
去することを含む、請求項166に記載の方法。
【請求項170】
前記濃縮するステップが、前記サンプルからの約10塩基長~約120塩基長の核酸を
優先的に濃縮することを含む、請求項166に記載の方法。
【請求項171】
前記濃縮するステップが、前記サンプルからの約30塩基長~約120塩基長の核酸を
優先的に濃縮することを含む、請求項166に記載の方法。
【請求項172】
前記濃縮するステップが、前記サンプルからの約10塩基長~約300塩基長の核酸の
相対的増加をもたらす、請求項166に記載の方法。
【請求項173】
前記濃縮するステップが、宿主由来核酸を優先的に消化することを含む、請求項166
に記載の方法。
【請求項174】
前記濃縮するステップが、前記非宿主由来核酸を優先的に複製することを含む、請求項
166に記載の方法。
【請求項175】
前記非宿主由来核酸が、前記宿主由来核酸中に存在しないヌクレオチドの1つまたは複
数のドメインに相補的な1つまたは複数のプライミングオリゴヌクレオチドを使用して優
先的に複製される、請求項174に記載の方法。
【請求項176】
ヌクレオチドの前記ドメインが10~20ヌクレオチド長である、請求項175に記載
の方法。
【請求項177】
ヌクレオチドの前記ドメインが12~15ヌクレオチド長である、請求項175に記載
の方法。
【請求項178】
ヌクレオチドの前記ドメインが13merまたは14merである、請求項175に記
載の方法。
【請求項179】
前記宿主が真核生物宿主である、請求項166に記載の方法。
【請求項180】
前記宿主が脊椎動物宿主である、請求項166に記載の方法。
【請求項181】
前記宿主が哺乳動物宿主である、請求項166に記載の方法。
【請求項182】
前記非宿主由来核酸が病原性生物からのDNAを含む、請求項166に記載の方法。
【請求項183】
前記サンプルが血液または血漿サンプルを含む、請求項166に記載の方法。
【請求項184】
前記サンプルが無細胞サンプルである、請求項166に記載の方法。
【請求項185】
単一オリゴヌクレオチド中に10個のオリゴヌクレオチド配列を含むウルトラマーオリ
ゴヌクレオチドであって、
(a)前記10個のオリゴヌクレオチド配列の各々はウラシル残基またはアプリン/ア
ピリミジン部位によって分離されており;
(b)前記10個のオリゴヌクレオチド配列の各々はヌクレオチドのドメインを含み;
(c)前記ヌクレオチドのドメインは10~20ヌクレオチドの長さを有し;
(d)10~20ヌクレオチドの長さを有するヌクレオチドの各ドメインは異なるヌク
レオチド配列を有する
ウルトラマーオリゴヌクレオチド。
【請求項186】
前記10個のオリゴヌクレオチド配列が200ヌクレオチド長以下である、請求項18
5に記載のウルトラマーオリゴヌクレオチド。
【請求項187】
前記10個のオリゴヌクレオチド配列が同じ長さである、請求項185に記載のウルト
ラマーオリゴヌクレオチド。
【請求項188】
10~20ヌクレオチドの長さを有するヌクレオチドの各ドメインが1つまたは複数の
ゲノム中に存在しない、請求項185に記載のウルトラマーオリゴヌクレオチド。
【請求項189】
前記1つまたは複数のゲノムが1つまたは複数の哺乳動物ゲノムである、請求項188
に記載のウルトラマーオリゴヌクレオチド。
【請求項190】
前記1つまたは複数の哺乳動物ゲノムがヒトゲノム、イヌゲノム、ネコゲノム、げっ歯
動物ゲノム、ブタゲノム、ウシゲノム、ヒツジゲノム、ヤギゲノム、ウサギゲノム、ウマ
ゲノムおよびこれらの任意の組み合わせから選択される、請求項188に記載のウルトラ
マーオリゴヌクレオチド。
【請求項191】
前記1つまたは複数の哺乳動物ゲノムがヒトゲノムである、請求項188に記載のウル
トラマーオリゴヌクレオチド。
【請求項192】
前記1つまたは複数のゲノムが1つのゲノムである、請求項188に記載のウルトラマ
ーオリゴヌクレオチド。
【請求項193】
10~20ヌクレオチドの長さを有するヌクレオチドの各ドメインが12~15ヌクレ
オチド長である、請求項185に記載のウルトラマーオリゴヌクレオチド。
【請求項194】
10~20ヌクレオチドの長さを有するヌクレオチドの各ドメインが13~15ヌクレ
オチド長である、請求項185に記載のウルトラマーオリゴヌクレオチド。
【請求項195】
10~20ヌクレオチドの長さを有するヌクレオチドの各ドメインが混合塩基を含む、
請求項185に記載のウルトラマーオリゴヌクレオチド。
【請求項196】
前記混合塩基がN(A、C、G、T)、D(A、G、T)、V(A、C、G)、B(C
、G、T)、H(A、C、T)、W(A、T)、S(C、G)、K(G、T)、M(A、
C)、Y(C、T)、R(A、G)、およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選
択される、請求項195に記載のウルトラマーオリゴヌクレオチド。
【請求項197】
10~20ヌクレオチドの長さを有するヌクレオチドの各ドメインが1個以上、2個以
上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上、7個以上、8個以上、9個以上、10個
以上、11個以上、12個以上または13個以上の混合塩基を含む、請求項185に記載
のウルトラマーオリゴヌクレオチド。
【請求項198】
前記10個のオリゴヌクレオチド配列が同じ縮重度を有する、請求項185に記載のウ
ルトラマーオリゴヌクレオチド。
【請求項199】
前記10個のオリゴヌクレオチド配列が2、3、4、6、8、9、12、16、18、
24、27、32、36、48、54、64、72、81、96、108、128、14
4、162、192、216、243または256の縮重度を有する、請求項185に記
載のウルトラマーオリゴヌクレオチド。
【請求項200】
前記10個のオリゴヌクレオチド配列がDNAである、請求項185に記載のウルトラ
マーオリゴヌクレオチド。
【請求項201】
前記10個のオリゴヌクレオチド配列がRNAである、請求項185に記載のウルトラ
マーオリゴヌクレオチド。
【請求項202】
前記10個のオリゴヌクレオチド配列が合成される、請求項185に記載のウルトラマ
ーオリゴヌクレオチド。
【請求項203】
50個のオリゴヌクレオチド配列を含む、請求項185に記載のウルトラマーオリゴヌ
クレオチド。
【請求項204】
100個のオリゴヌクレオチド配列を含む、請求項185に記載のウルトラマーオリゴ
ヌクレオチド。
【請求項205】
500個のオリゴヌクレオチド配列を含む、請求項185に記載のウルトラマーオリゴ
ヌクレオチド。
【請求項206】
前記10個のオリゴヌクレオチド配列が、1つまたは複数の微生物、病原体、細菌、ウ
イルス、真菌または寄生生物ゲノムに存在する異なる配列を含む10~20ヌクレオチド
長のヌクレオチドのドメインを含む、請求項185に記載のウルトラマーオリゴヌクレオ
チド。
【請求項207】
オリゴヌクレオチドのコレクションを作製する方法であって、
(a)請求項185に記載のウルトラマーオリゴヌクレオチドを用意するステップと;
(b)前記ウルトラマーオリゴヌクレオチドを加水分解し、それによって、オリゴヌク
レオチドのコレクションを作製するステップと
を含む方法。
【請求項208】
ステップ(b)が前記ウルトラマーオリゴヌクレオチド中のアプリン/アピリミジン部
位を加水分解することを含む、請求項207に記載の方法。
【請求項209】
ステップ(b)がエンドヌクレアーゼIVまたはエンドヌクレアーゼVIIを用いて行
われる、請求項208に記載の方法。
【請求項210】
前記ウルトラマーオリゴヌクレオチド中のウラシル残基を加水分解して、アプリン/ア
ピリミジン部位を形成するステップをさらに含む、請求項207に記載の方法。
【請求項211】
前記ウラシル残基を加水分解するステップがウラシルDNAグリコシラーゼを使用して
行われる、請求項210に記載の方法。
【請求項212】
前記オリゴヌクレオチドのコレクション中の前記オリゴヌクレオチドをビオチン化する
ステップをさらに含む、請求項207に記載の方法。
【請求項213】
前記ビオチン化するステップが酵素的または化学的に行われる、請求項212に記載の
方法。
【請求項214】
前記オリゴヌクレオチドのコレクション中の前記オリゴヌクレオチドにプローブを付着
させるステップをさらに含む、請求項207に記載の方法。
【請求項215】
前記プローブがジゴキシゲニンまたは蛍光プローブである、請求項214に記載の方法
。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、その出願が参照により本明細書に組み込まれる、2015年5月18日に出
願された米国仮出願第62/163273号および2016年5月10日に出願された米
国仮出願第62/334348号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
感染性疾患および障害は、プライマリケア提供者および患者にとって同様に課題であり
、特に他の病気と比較して、検出率が低いことが多い。感染性疾患の不適切な検出は、正
確な回答を迅速に作成することができる意味のある検査の欠如を含むいくつかの要因によ
り得る。いくつかの診断検査の速度が遅いことを考えると、多くの医師は、待ち時間中に
症状が悪化するリスクよりも、検査結果を受け取る前に病因の疑いに基づいて患者を治療
することを選択する。感染性疾患の検査はまた一般的に病原体特異的であるので、医師は
、検査を指示する前に、患者の症状の病因因子のいくらかの考えをもっていなければなら
ない。いくつかの感染性疾患についての別の交絡因子は、感染の過程で感染因子が突然変
異して、結果として初期診断が後の時点で患者の状態の性質を正確に反映しないことがあ
ることである。二次感染および同時感染も、他の感染源を隠蔽したり、検出を完全に逃れ
る可能性があるため、診断および治療を混乱させ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
病原体感染の誤診および過小診断は、患者ならびにコミュニティ全般に悲惨な結果をも
たらすおそれがある。例えば、抗生物質の過剰使用または誤用は抗生物質耐性菌の増加を
促進するおそれがあり、これは患者だけでなく患者と接触する他の人々にとっても危険で
ある。したがって、サンプル中の病原体を同定するための信頼性が高く、包括的で手頃な
検査が当技術分野において必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、一般的に、宿主から採取され、宿主核酸が存在するサンプル中の非宿主核酸
を同定する方法を提供する。このような方法は、例えば、宿主から採取した無細胞サンプ
ルの分析を通した宿主内の感染性または病原性生物の同定を含む種々の用途を有する。一
般に、本明細書に記載される方法は、宿主からの無細胞血漿サンプルなどの宿主サンプル
中に由来する宿主核酸に対する非宿主核酸の選択的濃縮を含み得る。次いで、濃縮された
核酸を、非宿主核酸の存在および宿主内の病原体または感染性生物の存在を同定するため
に分析することができる。非宿主核酸、病原体または感染性生物の存在の同定は、宿主が
経験する感染性疾患または障害の検出、診断、予後、監視または病期分類を可能にし得る
。
【0005】
一例では、本開示は、宿主中の病原体を同定する方法であって、宿主からの無細胞血液
または血漿サンプルを用意することによって開始する方法を提供する。次いで、血液また
は血漿サンプルを、宿主由来核酸に対して非宿主由来核酸について濃縮し、次いで、濃縮
サンプルを非宿主由来核酸について分析し、次いで、宿主中の病原体を非宿主核酸から同
定することができる。
【0006】
一態様では、本開示は、宿主からの核酸サンプル中の非宿主配列をプライミングまたは
捕捉する方法であって、(a)宿主からの核酸サンプルを用意するステップであって、宿
主からの核酸サンプルは宿主核酸および非宿主核酸を含むステップと;(b)宿主からの
核酸サンプルをオリゴヌクレオチドのコレクションと混合し、それによって、混合物を得
るステップであって、オリゴヌクレオチドのコレクションは異なるヌクレオチド配列を有
する少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドを含み、異なるヌクレオチド配列は、少
なくとも10ヌクレオチド長の非宿主核酸配列を含有するよう特異的に選択されるステッ
プと;(c)混合物中で、オリゴヌクレオチドのコレクションを核酸サンプルと接触させ
るステップであって、接触によって混合物中の非宿主核酸を少なくとも10ヌクレオチド
長の非宿主核酸配列に結合させ、それによって、非宿主核酸をプライミングまたは捕捉し
、接触によって宿主核酸の最大10%を少なくとも10ヌクレオチド長の非宿主核酸配列
に結合させるステップとを含む方法を提供する。
【0007】
いくつかの実施形態では、本方法が、反応においてプライミングまたは捕捉された非宿
主核酸を優先的に増幅するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、本方法が、
次世代シーケンシングアッセイ、ハイスループットシーケンシングアッセイ、大量並列シ
ーケンシングアッセイ、ナノポアシーケンシングアッセイまたはサンガーシーケンシング
アッセイなどのシーケンシングアッセイを行うことによって、プライミングまたは捕捉さ
れた非宿主核酸を配列決定するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、本方法
が、プライミングまたは捕捉された非宿主核酸を優先的に単離するステップをさらに含む
。いくつかの実施形態では、優先的に単離するステップが、プルダウンアッセイを行うこ
とを含む。いくつかの実施形態では、本方法が、プライミングまたは捕捉された非宿主核
酸に対してプライマー伸長反応を行うステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、
異なるヌクレオチド配列を有する少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが核酸標識
を含有する。いくつかの実施形態では、プライミングまたは捕捉された非宿主核酸がRN
A非宿主核酸である。いくつかの実施形態では、本方法が、プライミングまたは捕捉され
たRNA非宿主核酸に対して重合反応を行うステップをさらに含む。いくつかの実施形態
では、重合反応が逆転写酵素によって行われる。
【0008】
別の態様では、本開示は、宿主からの核酸サンプル中の非宿主配列を配列決定する方法
であって、(a)宿主からの核酸サンプルを用意するステップであって、宿主からの核酸
サンプルは宿主核酸および非宿主核酸を含むステップと;(b)宿主からの核酸サンプル
をオリゴヌクレオチドのコレクションと混合し、それによって、混合物を得るステップで
あって、オリゴヌクレオチドのコレクションは異なるヌクレオチド配列を有する少なくと
も1000個のオリゴヌクレオチドを含み、異なるヌクレオチド配列は、少なくとも10
ヌクレオチド長の非宿主核酸配列を含有するよう特異的に選択されるステップと;(c)
混合物中で、オリゴヌクレオチドのコレクションを核酸サンプルと接触させるステップで
あって、接触によって混合物中の非宿主核酸を少なくとも10ヌクレオチド長の非宿主核
酸配列に結合させ、接触によって宿主核酸の最大10%を少なくとも10ヌクレオチド長
の非宿主核酸配列に結合させるステップと;(d)シーケンシングアッセイを行うことに
よって、少なくとも10ヌクレオチド長の非宿主核酸配列に結合した非宿主核酸を配列決
定するステップとを含む方法を提供する。
【0009】
いくつかの実施形態では、本方法が、反応において非宿主核酸を優先的に増幅するステ
ップをさらに含む。いくつかの実施形態では、シーケンシングアッセイが次世代シーケン
シングアッセイ、ハイスループットシーケンシングアッセイ、大量並列シーケンシングア
ッセイ、ナノポアシーケンシングアッセイまたはサンガーシーケンシングアッセイである
。いくつかの実施形態では、本方法が、非宿主核酸を優先的に単離するステップをさらに
含む。いくつかの実施形態では、単離するステップが、プルダウンアッセイを行うことを
含む。いくつかの実施形態では、本方法が、非宿主核酸に対してプライマー伸長反応を行
うステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、異なるヌクレオチド配列を有する少
なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが核酸標識を含有する。いくつかの実施形態で
は、非宿主核酸がRNA非宿主核酸である。いくつかの実施形態では、本方法が、RNA
非宿主核酸に対して重合反応を行うステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、重
合反応が逆転写酵素によって行われる。
【0010】
本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態では、異なるヌクレオチド配列を有す
る少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが、異なるヌクレオチド配列を有する少な
くとも10000個のオリゴヌクレオチドである。本明細書で提供される方法のいくつか
の実施形態では、異なるヌクレオチド配列を有する少なくとも1000個のオリゴヌクレ
オチドが、異なるヌクレオチド配列を有する少なくとも100000個のオリゴヌクレオ
チドである。本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態では、異なるヌクレオチド
配列を有する少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが、異なるヌクレオチド配列を
有する少なくとも1000000個のオリゴヌクレオチドである。本明細書で提供される
方法のいくつかの実施形態では、異なるヌクレオチド配列を有する少なくとも1000個
のオリゴヌクレオチドが、固体支持体にコンジュゲートされない。本明細書で提供される
方法のいくつかの実施形態では、異なるヌクレオチド配列を有する少なくとも1000個
のオリゴヌクレオチドが、最大200個のヌクレオチドの長さを有する。本明細書で提供
される方法のいくつかの実施形態では、異なるヌクレオチド配列を有する少なくとも10
00個のオリゴヌクレオチドの各々が、10~20ヌクレオチド長のヌクレオチドのドメ
インを含み、10~20ヌクレオチド長のヌクレオチドの各ドメインが異なるヌクレオチ
ド配列を含む。本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態では、10~20ヌクレ
オチド長のヌクレオチドの各ドメインが12~15ヌクレオチド長である。本明細書で提
供される方法のいくつかの実施形態では、10~20ヌクレオチド長のヌクレオチドの各
ドメインが13~15ヌクレオチド長である。本明細書で提供される方法のいくつかの実
施形態では、10~20ヌクレオチド長のヌクレオチドの各ドメインが哺乳動物核酸配列
でない。本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態では、宿主が哺乳動物宿主であ
り、哺乳動物宿主からの核酸サンプルが哺乳動物宿主核酸および非哺乳動物核酸を含む。
本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態では、宿主がヒト宿主であり、ヒト宿主
からの核酸サンプルがヒト宿主核酸および非ヒト核酸を含む。本明細書で提供される方法
のいくつかの実施形態では、非ヒト核酸が微生物核酸を含む。本明細書で提供される方法
のいくつかの実施形態では、非ヒト核酸が細菌核酸を含む。本明細書で提供される方法の
いくつかの実施形態では、宿主からの核酸サンプルが少なくとも5つの非宿主核酸配列を
含み、本方法が少なくとも5つの非宿主核酸配列を検出するステップをさらに含む。本明
細書で提供される方法のいくつかの実施形態では、宿主からの核酸サンプルが血液、血漿
、血清、唾液、脳脊髄液、滑液、洗浄液、尿および便、例えば血液、血漿および血清から
なる群から選択される。本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態では、サンプル
が血液、血漿および血清からなる群から選択される。本明細書で提供される方法のいくつ
かの実施形態では、宿主からの核酸サンプルが循環核酸サンプルである。本明細書で提供
される方法のいくつかの実施形態では、宿主からの核酸サンプルが循環無細胞核酸サンプ
ルである。本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態では、宿主からの核酸サンプ
ルが核酸配列決定可能なライブラリーを含む。本明細書で提供される方法のいくつかの実
施形態では、宿主からの核酸サンプルが一本鎖DNAまたはcDNAを含む。本明細書で
提供される方法のいくつかの実施形態では、核酸がDNAである。本明細書で提供される
方法のいくつかの実施形態では、核酸がRNAである。本明細書で提供される方法のいく
つかの実施形態では、宿主からの核酸サンプルが人工的に断片化された核酸を含まない。
本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドのコレクショ
ンがDNA、RNA、PNA、LNA、BNAまたはこれらの任意の組み合わせを含む。
本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドのコレクショ
ンがDNAオリゴヌクレオチドを含む。本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態
では、オリゴヌクレオチドのコレクションがRNAオリゴヌクレオチドを含む。
【0011】
本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドのコレクシ
ョンがDNAオリゴヌクレオチドである。本明細書で提供される方法のいくつかの実施形
態では、オリゴヌクレオチドのコレクションがRNAオリゴヌクレオチドである。本明細
書で提供される方法のいくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドのコレクションが核
酸標識または化学標識で標識される。本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態で
は、化学標識がビオチンである。本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態では、
オリゴヌクレオチドのコレクションが人工的に断片化された核酸を含まない。本明細書で
提供される方法のいくつかの実施形態では、非宿主核酸が病原体核酸、微生物核酸、細菌
核酸、ウイルス核酸、真菌核酸、寄生生物核酸およびこれらの任意の組み合わせからなる
群から選択される。本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態では、非宿主核酸が
微生物核酸である。本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態では、非宿主核酸が
細菌核酸である。本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態では、非宿主核酸がウ
イルス核酸である。
【0012】
さらに別の態様では、本開示は、宿主からの核酸サンプル中の非宿主配列を濃縮する方
法であって、(a)宿主からの核酸サンプルを用意するステップであって、宿主からの核
酸サンプルは宿主からの一本鎖核酸サンプルであり、宿主核酸および非宿主核酸を含むス
テップと;(b)宿主からの一本鎖核酸の少なくとも一部を再生し、それによって、サン
プル中に二本鎖核酸の集団を生成するステップと;(c)ヌクレアーゼを用いてサンプル
中の二本鎖核酸の少なくとも一部を除去し、それによって、宿主からの核酸サンプル中の
非宿主配列を濃縮するステップとを含む方法を提供する。
【0013】
いくつかの実施形態では、本方法が、シーケンシングアッセイを行うステップをさらに
含む。いくつかの実施形態では、宿主からの核酸サンプルが少なくとも5つの非宿主核酸
配列を含み、本方法が少なくとも5つの非宿主核酸配列を検出するステップをさらに含む
。いくつかの実施形態では、宿主がヒトである。いくつかの実施形態では、宿主からの核
酸サンプルが循環核酸サンプルである。いくつかの実施形態では、宿主からの核酸サンプ
ルが循環無細胞核酸サンプルである。いくつかの実施形態では、宿主からの核酸サンプル
が血液、血漿、血清、唾液、脳脊髄液、滑液、洗浄液、尿および便、例えば血液、血漿お
よび血清からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、核酸がDNAである。い
くつかの実施形態では、核酸がRNAである。いくつかの実施形態では、本方法が、一本
鎖宿主配列を宿主からの一本鎖核酸サンプルに添加するステップをさらに含む。いくつか
の実施形態では、本方法が、熱を用いて核酸サンプル中の核酸の少なくとも一部を変性さ
せて、一本鎖核酸サンプルを作製するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、
核酸の少なくとも一部の再生が、設定された時間枠内で起こる。いくつかの実施形態では
、核酸の少なくとも一部の再生が、96時間以内で起こる。いくつかの実施形態では、再
生がトリメチルアンモニウムクロリドの存在下での再生を含む。いくつかの実施形態では
、ヌクレアーゼが二本鎖特異性ヌクレアーゼ、BAL-31、二本鎖特異的DNアーゼま
たはこれらの組み合わせである。いくつかの実施形態では、ヌクレアーゼが二本鎖特異的
ヌクレアーゼである。いくつかの実施形態では、ヌクレアーゼがBAL-31である。い
くつかの実施形態では、ヌクレアーゼが二本鎖核酸に対して活性である。いくつかの実施
形態では、ヌクレアーゼが一本鎖核酸に対して活性でない。いくつかの実施形態では、核
酸が人工的に断片化されていない。
【0014】
さらに別の態様では、本開示は、宿主からの核酸サンプル中の非宿主配列を濃縮する方
法であって、(a)宿主からの核酸サンプルを用意するステップであって、宿主からの核
酸サンプルはヌクレオソームと会合した宿主核酸および非宿主核酸を含むステップと;(
b)ヌクレオソームと会合した宿主核酸の少なくとも一部を除去し、それによって、宿主
からの核酸サンプル中の非宿主核酸を濃縮するステップとを含む方法を提供する。
【0015】
いくつかの実施形態では、本方法が、シーケンシングアッセイを行うステップをさらに
含む。いくつかの実施形態では、宿主からの核酸サンプルが少なくとも5つの非宿主核酸
配列を含み、本方法が少なくとも5つの非宿主核酸配列を検出するステップをさらに含む
。いくつかの実施形態では、宿主がヒトである。いくつかの実施形態では、宿主からの核
酸サンプルが循環核酸サンプルである。いくつかの実施形態では、宿主からの核酸サンプ
ルが循環無細胞核酸サンプルである。いくつかの実施形態では、宿主からの核酸サンプル
が血液、血漿、血清、唾液、脳脊髄液、滑液、洗浄液、尿および便、例えば血液、血漿お
よび血清からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、ステップ(b)における
除去が電気泳動を行うことを含む。いくつかの実施形態では、ステップ(b)における除
去が等速電気泳動を行うことを含む。いくつかの実施形態では、ステップ(b)における
除去が多孔質フィルタを使用することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ(b)
における除去がイオン交換カラムを使用することを含む。いくつかの実施形態では、ステ
ップ(b)における除去が1つまたは複数のヒストンに特異的な1つまたは複数の抗体を
使用することを含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のヒストンが、ヒストン
H2A N末端、ヒストンH2A溶媒露出エピトープ、ヒストンH3中のLys9上のモ
ノメチル化、ヒストンH3中のLys9上のジメチル化、ヒストンH3中のLys56上
のトリメチル化、ヒストンH2B中のSer14上のリン酸化およびヒストンH2A.X
中のSer139上のリン酸化からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、1
つまたは複数の抗体がカラム上に固定化される。いくつかの実施形態では、本方法が、1
つまたは複数の抗体を除去するステップをさらに含む。
【0016】
別の態様では、本開示は、宿主からの核酸サンプル中の非宿主配列を濃縮する方法であ
って、(a)宿主からの核酸サンプルを用意するステップであって、宿主からの核酸サン
プルは宿主核酸および非宿主核酸を含むステップと;(b)1つまたは複数の長さ間隔の
DNAを除去または単離し、それによって、宿主からの核酸サンプル中の非宿主核酸を濃
縮するステップとを含む方法を提供する。
【0017】
いくつかの実施形態では、ステップ(b)が1つまたは複数の長さ間隔のDNAを除去
することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ(b)が1つまたは複数の長さ間隔
のDNAを単離することを含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の長さ間隔が
約180塩基対、約360塩基対、約540塩基対、約720塩基対および約900塩基
対からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の長さ間隔が約
150塩基対、約300塩基対、約450塩基対、約600塩基対および約750塩基対
からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の長さ間隔が約1
60塩基対、約320塩基対、約480塩基対、約640塩基対および約800塩基対か
らなる群から選択される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の長さ間隔が約17
0塩基対、約340塩基対、約510塩基対、約680塩基対および約850塩基対から
なる群から選択される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の長さ間隔が約190
塩基対、約380塩基対、約570塩基対、約760塩基対および約950塩基対からな
る群から選択される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の長さ間隔が150塩基
対またはその倍数、160塩基対またはその倍数、170塩基対またはその倍数、190
塩基対またはその倍数、およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。い
くつかの実施形態では、ステップ(b)が約100、120、150、175、200、
250、300、400または500塩基長を超えるDNAを除去することを含む。いく
つかの実施形態では、ステップ(b)が最大約100、120、150、175、200
、250または300塩基長であるDNAを単離することを含む。いくつかの実施形態で
は、ステップ(b)が約10塩基長~約100塩基長、約10塩基長~約120塩基長、
約10塩基長~約150塩基長、約10塩基長~約175塩基、約10塩基長~約200
塩基長、約10塩基長~約250塩基長、約10塩基長~約300塩基長、約30塩基長
~約100塩基長、約30塩基長~約120塩基長、約30塩基長~約150塩基長、約
30塩基長~約175塩基長、約30塩基長~約200塩基長、約30塩基長~約250
塩基長または約30塩基長~約300塩基長であるDNAを単離することを含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、本方法が、シーケンシングアッセイを行うステップをさらに
含む。いくつかの実施形態では、宿主からの核酸サンプルが少なくとも5つの非宿主核酸
配列を含み、本方法が少なくとも5つの非宿主核酸配列を検出するステップをさらに含む
。いくつかの実施形態では、宿主がヒトである。いくつかの実施形態では、宿主からの核
酸サンプルが循環核酸サンプルである。いくつかの実施形態では、宿主からの核酸サンプ
ルが循環無細胞核酸サンプルである。
【0019】
さらに別の態様では、本開示は、宿主からの核酸サンプル中の非宿主配列を濃縮する方
法であって、(a)宿主からの核酸サンプルを用意するステップであって、宿主からの核
酸サンプルは宿主核酸、非宿主核酸およびエキソソームを含むステップと;(b)エキソ
ソームの少なくとも一部を除去または単離し、それによって、宿主からの核酸サンプル中
の非宿主配列を濃縮するステップとを含む方法を提供する。
【0020】
いくつかの実施形態では、ステップ(b)がエキソソームの少なくとも一部を除去する
ことを含む。いくつかの実施形態では、ステップ(b)がエキソソームの少なくとも一部
を単離することを含む。いくつかの実施形態では、本方法が、シーケンシングアッセイを
行うステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、宿主からの核酸サンプルが少なく
とも5つの非宿主核酸配列を含み、本方法が少なくとも5つの非宿主核酸配列を検出する
ステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、宿主がヒトである。いくつかの実施形
態では、宿主からの核酸サンプルが血液、血漿、血清、唾液、脳脊髄液、滑液、洗浄液、
尿および便、例えば血液、血漿および血清からなる群から選択される。いくつかの実施形
態では、宿主からの核酸サンプルが循環核酸サンプルである。いくつかの実施形態では、
宿主からの核酸サンプルが循環無細胞核酸サンプルである。いくつかの実施形態では、本
方法が、エキソソーム内の宿主核酸を除去するステップをさらに含む。いくつかの実施形
態では、本方法が、非宿主核酸を単離するステップをさらに含む。いくつかの実施形態で
は、ステップ(b)における除去または単離が白血球由来エキソソームを除去または単離
することを含む。いくつかの実施形態では、白血球がマクロファージである。いくつかの
実施形態では、ステップ(b)における除去または単離が白血球由来エキソソームを除去
または単離するために免疫沈降を使用することを含む。
【0021】
本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態では、本方法が、1つまたは複数の核
酸バーコードを1つまたは複数のサンプルに添加するステップをさらに含む。本明細書で
提供される方法のいくつかの実施形態では、本方法が、1つまたは複数の病原性遺伝子座
;抗微生物剤耐性マーカー;抗生物質耐性マーカー;抗ウイルス剤耐性マーカー;抗寄生
生物剤耐性マーカー;有益な遺伝子型決定領域;2つ以上の微生物、病原体、細菌、ウイ
ルス、真菌および/または寄生生物に共通する配列;宿主ゲノムに組み込まれた非宿主配
列;マスキング非宿主配列;非宿主模倣配列;マスキング宿主配列;宿主模倣配列;なら
びに1つまたは複数の微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌および/または寄生生物に
特異的な配列に特異的な1つまたは複数の核酸をサンプルに添加するステップをさらに含
む。
【0022】
さらに別の態様では、本開示は、宿主からの核酸サンプル中の配列をプライミングまた
は捕捉する方法であって、(a)宿主からの核酸サンプルを用意するステップと;(b)
宿主からの核酸サンプルを1つまたは複数の病原性遺伝子座;抗微生物剤耐性マーカー;
抗生物質耐性マーカー;抗ウイルス剤耐性マーカー;抗寄生生物剤耐性マーカー;有益な
遺伝子型決定領域;2つ以上の微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌および/または寄
生生物に共通する配列;宿主ゲノムに組み込まれた非宿主配列;マスキング非宿主配列;
非宿主模倣配列;マスキング宿主配列;宿主模倣配列;ならびに1つまたは複数の微生物
、病原体、細菌、ウイルス、真菌および/または寄生生物に特異的な配列に特異的な対象
となる1つまたは複数の領域の核酸と混合し、それによって、混合物を得るステップと;
(c)混合物中で、対象となる1つまたは複数の領域の核酸を核酸サンプルと接触させる
ステップであって、接触によって核酸サンプル中の核酸を対象となる1つまたは複数の領
域の核酸に結合させ、それによって、核酸をプライミングまたは捕捉するステップとを含
む方法を提供する。
【0023】
いくつかの実施形態では、本方法が、1つまたは複数の病原性遺伝子座;抗微生物剤耐
性マーカー;抗生物質耐性マーカー;抗ウイルス剤耐性マーカー;抗寄生生物剤耐性マー
カー;有益な遺伝子型決定領域;2つ以上の微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌およ
び/または寄生生物に共通する配列;宿主ゲノムに組み込まれた非宿主配列;マスキング
非宿主配列;非宿主模倣配列;マスキング宿主配列;宿主模倣配列;ならびに1つまたは
複数の微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌および/または寄生生物に特異的な配列に
特異的な1つまたは複数の核酸を使用して核酸増幅反応を行うステップをさらに含む。い
くつかの実施形態では、核酸増幅反応がポリメラーゼ連鎖反応、逆転写、転写媒介増幅ま
たはリガーゼ連鎖反応を含む。いくつかの実施形態では、本方法が、1つまたは複数の病
原性遺伝子座;抗微生物剤耐性マーカー;抗生物質耐性マーカー;抗ウイルス剤耐性マー
カー;抗寄生生物剤耐性マーカー;有益な遺伝子型決定領域;2つ以上の微生物、病原体
、細菌、ウイルス、真菌および/または寄生生物に共通する配列;宿主ゲノムに組み込ま
れた非宿主配列;マスキング非宿主配列;非宿主模倣配列;マスキング宿主配列;宿主模
倣配列;ならびに1つまたは複数の微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌および/また
は寄生生物に特異的な配列に特異的な核酸を単離するステップをさらに含む。いくつかの
実施形態では、単離するステップが、プルダウンアッセイを行うことを含む。いくつかの
実施形態では、本方法が、シーケンシングアッセイを行うステップをさらに含む。いくつ
かの実施形態では、宿主がヒトである。いくつかの実施形態では、宿主からの核酸サンプ
ルが循環核酸サンプルである。いくつかの実施形態では、宿主からの核酸サンプルが循環
無細胞核酸サンプルである。
【0024】
別の態様では、本開示は、配列決定アダプター配列に連結した少なくとも1000個の
オリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドのコレクションであって、(a)少なくと
も1000個のオリゴヌクレオチドの各々はヌクレオチドのドメインを含み;(b)ヌク
レオチドのドメインは10~20ヌクレオチドの長さを有し;(c)10~20ヌクレオ
チドの長さを有するヌクレオチドの各ドメインは異なるヌクレオチド配列を有し;(d)
10~20ヌクレオチドの長さを有するヌクレオチドの各ドメインは1つまたは複数のゲ
ノムに存在しないように特異的に選択される少なくとも1000個のオリゴヌクレオチド
を含むオリゴヌクレオチドのコレクションを提供する。
【0025】
いくつかの実施形態では、少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが200ヌクレ
オチド長以下である。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のゲノムが1つまたは複
数の哺乳動物ゲノムである。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の哺乳動物ゲノム
がヒトゲノム、イヌゲノム、ネコゲノム、げっ歯動物ゲノム、ブタゲノム、ウシゲノム、
ヒツジゲノム、ヤギゲノム、ウサギゲノム、ウマゲノムおよびこれらの任意の組み合わせ
から選択される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の哺乳動物ゲノムがヒトゲノ
ムである。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のゲノムが1つのゲノムである。い
くつかの実施形態では、10~20ヌクレオチドの長さを有するヌクレオチドの各ドメイ
ンが12~15ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態では、10~20ヌクレオチ
ドの長さを有するヌクレオチドの各ドメインが13~15ヌクレオチド長である。いくつ
かの実施形態では、オリゴヌクレオチドがDNAオリゴヌクレオチドである。いくつかの
実施形態では、オリゴヌクレオチドがRNAオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施
形態では、オリゴヌクレオチドが合成オリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態で
は、オリゴヌクレオチドが人工的に断片化された核酸を含まない。いくつかの実施形態で
は、オリゴヌクレオチドが核酸標識、化学標識または光学標識で標識される。いくつかの
実施形態では、少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが少なくとも5000個のオ
リゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、少なくとも1000個のオリゴヌク
レオチドが少なくとも10000個のオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態で
は、少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが少なくとも100000個のオリゴヌ
クレオチドである。いくつかの実施形態では、少なくとも1000個のオリゴヌクレオチ
ドが少なくとも1000000個のオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では
、少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが、1つまたは複数の微生物、病原体、細
菌、ウイルス、真菌または寄生生物ゲノムに存在する異なる配列を含む10~20ヌクレ
オチド長のヌクレオチドのドメインを含む。
【0026】
さらに別の態様では、本開示は、オリゴヌクレオチドのコレクションを作製する方法で
あって、(a)少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドを用意するステップであって
、少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドは異なる配列を有する10~20ヌクレオ
チド長のヌクレオチドのドメインを含むステップと;(b)宿主からの核酸サンプルを用
意するステップと;(c)少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドを宿主からの核酸
と混合するステップと;(d)宿主からの核酸とハイブリダイズしない少なくとも100
0個のオリゴヌクレオチドの少なくともサブセットを単離することを含むオリゴヌクレオ
チドのコレクションを作製するステップとを含む方法を提供する。
【0027】
いくつかの実施形態では、少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが最大200ヌ
クレオチドの長さを有する。いくつかの実施形態では、ヌクレオチドのドメインが12~
15ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態では、ヌクレオチドのドメインが13~
15ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドがDNAまた
はRNAである。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドが一本鎖である。いくつ
かの実施形態では、オリゴヌクレオチドが合成オリゴヌクレオチドである。いくつかの実
施形態では、宿主からの核酸が核酸標識または化学標識で標識される。いくつかの実施形
態では、化学標識がビオチンである。いくつかの実施形態では、ステップ(d)の単離が
電気泳動を行うことを含む。いくつかの実施形態では、ステップ(d)の単離がプルダウ
ンアッセイを行うことを含む。いくつかの実施形態では、本方法が、熱を用いて宿主から
の核酸の少なくとも一部を変性させるステップをさらに含む。
【0028】
さらに別の態様では、本開示は、オリゴヌクレオチドのコレクションを作製する方法で
あって、(a)ゲノム、エクソームおよびトランスクリプトームからなる群から選択され
るバックグラウンド集団中に存在する10~20ヌクレオチド長のヌクレオチドのドメイ
ンを決定するステップと;(b)バックグラウンド集団中に存在しない異なる配列を有す
る10~20ヌクレオチド長のヌクレオチドのドメインを含む少なくとも1000個のオ
リゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドのコレクションを作製するステップとを含む
方法を提供する。
【0029】
いくつかの実施形態では、少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドが最大200ヌ
クレオチドの長さを有する。いくつかの実施形態では、ヌクレオチドのドメインが12~
15ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態では、ヌクレオチドのドメインが13~
15ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態では、宿主がヒトである。いくつかの実
施形態では、バックグラウンド集団がゲノムである。いくつかの実施形態では、バックグ
ラウンド集団がエクソームである。いくつかの実施形態では、バックグラウンド集団がト
ランスクリプトームである。いくつかの実施形態では、決定が計算的に行われる。
【0030】
別の態様では、本開示は、宿主中の病原体を同定する方法であって、宿主からのサンプ
ルを用意するステップと;宿主由来核酸に対して非宿主由来核酸についてサンプルを濃縮
するステップであって、濃縮はサンプルから約300塩基長を超える長さの核酸を優先的
に除去することを含むステップと;非宿主由来核酸を分析するステップと;非宿主核酸か
ら宿主中の病原体を同定するステップとを含む方法を提供する。
【0031】
本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態では、濃縮するステップが、約120
、約150、約200または約250塩基長を超える核酸をサンプルから優先的に除去す
ることを含む。本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態では、濃縮するステップ
が、サンプルからの約10塩基長~約60塩基長、約10塩基長~約120塩基長、約1
0塩基長~約150塩基長、約10塩基長~約300塩基長、約30塩基長~約60塩基
長、約30塩基長~約120塩基長、約30塩基長~約150塩基長、約30塩基長~約
200塩基長、約30塩基長~約300塩基長である核酸を優先的に濃縮することを含む
。本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態では、濃縮するステップが、宿主由来
核酸を優先的に消化することを含む。本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態で
は、濃縮するステップが、非宿主由来核酸を優先的に複製することを含む。本明細書に記
載される方法のいくつかの実施形態では、非宿主核酸が、宿主由来核酸中に存在しないヌ
クレオチドの1つまたは複数のドメインに相補的な1つまたは複数のプライミングオリゴ
ヌクレオチドまたは捕捉オリゴヌクレオチドを使用して優先的に複製される。本明細書に
記載される方法のいくつかの実施形態では、ヌクレオチドのドメインが10~20ヌクレ
オチド長である。本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態では、ヌクレオチドの
ドメインが12~15ヌクレオチド長である。本明細書に記載される方法のいくつかの実
施形態では、ヌクレオチドのドメインが13merまたは14merである。本明細書に
記載される方法のいくつかの実施形態では、宿主が真核生物宿主である。本明細書に記載
される方法のいくつかの実施形態では、宿主が脊椎動物宿主である。本明細書に記載され
る方法のいくつかの実施形態では、宿主が哺乳動物宿主である。本明細書に記載される方
法のいくつかの実施形態では、非宿主DNAが病原性生物からのDNAを含む。本明細書
に記載される方法のいくつかの実施形態では、サンプルが血液または血漿サンプルを含む
。本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態では、サンプルが無細胞サンプルであ
る。本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態では、濃縮するステップが、宿主由
来核酸に対する非宿主由来核酸の比を、少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4
倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9
倍、少なくとも10倍、少なくとも11倍、少なくとも12倍、少なくとも13倍、少な
くとも14倍、少なくとも15倍、少なくとも16倍、少なくとも17倍、少なくとも1
8倍、少なくとも19倍、少なくとも20倍、少なくとも30倍、少なくとも40倍、少
なくとも50倍、少なくとも60倍、少なくとも70倍、少なくとも80倍、少なくとも
90倍、少なくとも100倍、少なくとも1000倍、少なくとも5000倍または少な
くとも10000倍増加させる。
【0032】
別の態様では、本開示は、単一オリゴヌクレオチド中に10個のオリゴヌクレオチド配
列を含むウルトラマー(ultramer)オリゴヌクレオチドであって、(a)10個
のオリゴヌクレオチド配列の各々はウラシル残基またはアプリン/アピリミジン部位によ
って分離されており;(b)10個のオリゴヌクレオチド配列の各々はヌクレオチドのド
メインを含み;(c)ヌクレオチドのドメインは10~20ヌクレオチドの長さを有し;
(d)10~20ヌクレオチドの長さを有するヌクレオチドの各ドメインは異なるヌクレ
オチド配列を有するウルトラマーオリゴヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態で
は、10個のオリゴヌクレオチド配列が200、150、100、50、40、30また
は20ヌクレオチド長以下である。いくつかの実施形態では、10個のオリゴヌクレオチ
ド配列が同じ長さである。いくつかの実施形態では、10~20ヌクレオチドの長さを有
するヌクレオチドの各ドメインが1つまたは複数のゲノム中に存在しない。いくつかの実
施形態では、1つまたは複数のゲノムが1つまたは複数の哺乳動物ゲノムである。いくつ
かの実施形態では、1つまたは複数の哺乳動物ゲノムがヒトゲノム、イヌゲノム、ネコゲ
ノム、げっ歯動物ゲノム、ブタゲノム、ウシゲノム、ヒツジゲノム、ヤギゲノム、ウサギ
ゲノム、ウマゲノムおよびこれらの任意の組み合わせから選択される。いくつかの実施形
態では、1つまたは複数の哺乳動物ゲノムがヒトゲノムである。いくつかの実施形態では
、1つまたは複数のゲノムが1つのゲノムである。いくつかの実施形態では、10~20
ヌクレオチドの長さを有するヌクレオチドの各ドメインが12~15ヌクレオチド長であ
る。いくつかの実施形態では、10~20ヌクレオチドの長さを有するヌクレオチドの各
ドメインが13~15ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態では、10~20ヌク
レオチドの長さを有するヌクレオチドの各ドメインが混合塩基を含む。いくつかの実施形
態では、10~20ヌクレオチドの長さを有するヌクレオチドの各ドメインが1個以上、
2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上、7個以上、8個以上、9個以上、
10個以上、11個以上、12個以上または13個以上の混合塩基を含む。いくつかの実
施形態では、混合塩基がN(A、C、G、T)、D(A、G、T)、V(A、C、G)、
B(C、G、T)、H(A、C、T)、W(A、T)、S(C、G)、K(G、T)、M
(A、C)、Y(C、T)、R(A、G)、およびこれらの任意の組み合わせからなる群
から選択される。いくつかの実施形態では、10個のオリゴヌクレオチド配列が同じ縮重
度を有する。いくつかの実施形態では、10個のオリゴヌクレオチド配列が2、3、4、
6、8、9、12、16、18、24、27、32、36、48、54、64、72、8
1、96、108、128、144、162、192、216、243または256の縮
重度を有する。いくつかの実施形態では、10個のオリゴヌクレオチド配列が2および3
から選択される素因数の縮重度を有する。いくつかの実施形態では、10個のオリゴヌク
レオチド配列がDNAである。いくつかの実施形態では、10個のオリゴヌクレオチド配
列がRNAである。いくつかの実施形態では、10個のオリゴヌクレオチド配列が合成さ
れている。いくつかの実施形態では、ウルトラマーオリゴヌクレオチドが約または少なく
とも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、30
0、400または500個のオリゴヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、
ウルトラマーオリゴヌクレオチドが最大約10、20、30、40、50、60、70、
80、90、100、200、300、400または500個のオリゴヌクレオチド配列
を含む。いくつかの実施形態では、10個のオリゴヌクレオチド配列が、1つまたは複数
の微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌または寄生生物ゲノムに存在する異なる配列を
有する10~20ヌクレオチド長のヌクレオチドのドメインを含む。
【0033】
別の態様では、本開示は、オリゴヌクレオチドのコレクションを作製する方法であって
、(a)本明細書に開示されるウルトラマーオリゴヌクレオチドを用意するステップと;
(b)ウルトラマーオリゴヌクレオチドを加水分解し、それによって、オリゴヌクレオチ
ドのコレクションを作製するステップとを含む方法を提供する。いくつかの実施形態では
、ステップ(b)がウルトラマー中のアプリン/アピリミジン部位を加水分解することを
含む。いくつかの実施形態では、ステップ(b)がエンドヌクレアーゼIVまたはエンド
ヌクレアーゼVIIを用いて行われる。いくつかの実施形態では、本方法が、ウルトラマ
ーオリゴヌクレオチド中のウラシル残基を加水分解して、アプリン/アピリミジン部位を
形成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、ウラシル残基を加水分解する
ステップがウラシルDNAグリコシラーゼを使用して行われる。いくつかの実施形態では
、本方法が、オリゴヌクレオチドのコレクション中のオリゴヌクレオチドをビオチン化す
るステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、ビオチン化が酵素的に(例えば、T
4ポリヌクレオチドキナーゼを使用して)または化学的に行われる。いくつかの実施形態
では、本方法が、オリゴヌクレオチドのコレクション中のオリゴヌクレオチドにプローブ
を付着させるステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、プローブがジゴキシゲニ
ンまたは蛍光プローブである。
【0034】
参照による組み込み
本明細書中で言及される全ての刊行物、特許および特許出願は、あたかも各個々の刊行
物、特許または特許出願が参照により組み込まれることが具体的かつ個別的に示されてい
るのと同程度に全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0035】
本発明の新規な特徴を添付の特許請求の範囲に具体的に示す。本発明の特徴および利点
のより良い理解は、本発明の原理が利用される例示的な実施形態を示す以下の詳細な説明
および添付の図面を参照することによって得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】核酸の集団を濃縮するためにオリゴヌクレオチドのコレクションを使用するプライミング戦略を示す図である。
【
図2】核酸の集団を濃縮するためにオリゴヌクレオチドのコレクションを使用するプルダウン戦略を示す図である。
【
図3】ハイブリダイゼーションに基づく方法を使用してオリゴヌクレオチドのコレクションを作製する方法を示す図である。
【
図4】ヌクレオチドのドメインの長さおよび配列包括度を示す図である。13ヌクレオチドの長さを有するヌクレオチドのドメインの約96.5%がヒトである。
【
図5】オリゴヌクレオチドのコレクションを使用して推定した対象となる集団の配列包括度を示す図である。大腸菌ゲノムの包括度をオリゴヌクレオチドのコレクションを使用して示しており、オリゴヌクレオチドはヒト以外の13ヌクレオチドの長さのヌクレオチドのドメインを含む。
【
図6】ヒト無細胞DNA長の周期性を示す図である。
【
図7】ヌクレオソーム特異的抗体によるヌクレオソーム枯渇を示す図である。
【
図8A】宿主と非宿主無細胞DNAの両方についての無細胞DNA量対DNA断片長のプロットを示す図である。
【
図8B】短い断片の無細胞DNAの選択濃縮プロセスの結果を示す図である。
【
図9A】代表的なウルトラマーオリゴヌクレオチド設計を示す図である。
【
図9B】N混合塩基を有するオリゴヌクレオチド配列を含有するウルトラマーオリゴヌクレオチドを示す図である。
【
図9C】2個のN混合塩基を有するオリゴヌクレオチド配列を含有するウルトラマーオリゴヌクレオチドを示す図である。
【
図9D】2個の混合塩基を有するオリゴヌクレオチド配列を含有するウルトラマーオリゴヌクレオチドを示す図である。
【
図10A】ウルトラマーオリゴヌクレオチドからオリゴヌクレオチドのコレクションを作製するための反応スキームを示す図である。
【
図10B】ウルトラマーオリゴヌクレオチドの消化後の消化反応産物の例を示す図である。
【
図11A】混合塩基部位を有する代表的なオリゴヌクレオチドを示す図である。
【
図11B】縮重度に応じてグループ分けされた非ヒト13merプローブプールの分析を示す図である。
【
図12A】オリゴヌクレオチドの酵素的ビオチン化のためのプロセスの概略図である。
【
図12B】オリゴヌクレオチドの化学的ビオチン化のためのプロセスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
概要
本開示は、サンプルの圧倒的に高い割合が患者自身の核酸で構成されている患者サンプ
ル中の病原体核酸を濃縮するための新規でかつ迅速な手法を提供する。本開示はサンプル
中の複数の病原体核酸の検出を可能にするので、患者の介護者がどの病原体が患者に感染
した可能性があるかについてのはっきりした考えも疑いももたない状況などの、仮説がな
い状況においてさえ病原体を検出することができる。一般に、本明細書で提供される組成
物および方法は、宿主からの核酸と比較して病原体核酸の表現を増加させるために、核酸
を含有する生物学的サンプルを濃縮するよう設計される。サンプル中の病原体核酸の濃縮
は、特に分析が配列決定反応を含む場合、サンプルの分析に関連する時間およびコストを
低減することができる。
【0038】
本開示は、濃縮を行ういくつかの方法を提供する。いくつかの例で、本開示は、サンプ
ル中の非宿主核酸のセットに優先的に結合するオリゴヌクレオチドの新規なコレクション
を作製する方法を提供する。オリゴヌクレオチドのコレクションを複数の異なるタイプの
分子生物学アッセイで非宿主核酸を優先的に検出するために使用することができる。例え
ば、オリゴヌクレオチドのコレクションを、プライマー伸長反応、PCR反応または逆転
写反応におけるプライマーとして使用することができる。さらに、オリゴヌクレオチドの
コレクションを、ハイブリダイゼーションアッセイおよび/またはプルダウンアッセイに
使用して病原体核酸を優先的に結合および単離することができる。いくつかの場合、オリ
ゴヌクレオチドのコレクションを、病原体核酸を濃縮するためだけでなく、このような核
酸にタグを付加するためにも使用することができる。
【0039】
追加の濃縮技術も本明細書で提供する。このような技術は、単独で、またはオリゴヌク
レオチドのコレクションもしくは別の濃縮方法と組み合わせて使用することができる。こ
のような追加の濃縮技術の例としては、(a)核酸サンプル中の主要な集団がサンプル中
の少数の集団よりも急速に自己ハイブリダイズする自己ハイブリダイゼーション(sel
f-hybridization)技術、(b)遊離DNAからのヌクレオソーム会合D
NAの枯渇;(c)特定の長さ間隔のDNAの除去および/または単離;(d)エキソソ
ームの枯渇または濃縮;ならびに(e)対象となる領域の戦略的捕捉が挙げられる。
【0040】
本明細書で提供される濃縮手法は、感染した患者からの血液サンプル中に存在する循環
または循環無細胞微生物核酸などの微生物核酸を検出するのに特に適している。これらの
手法はまた、多数の集団が支配する混合物中の核酸の少数の集団の検出を含む任意の他の
状況においても有用である。
【0041】
図1は、ヒト患者サンプル内の病原体または他の非ヒト核酸を検出するための、本明細
書に開示される一般的な方法を提供する。いくつかの例で、血液サンプル(120)また
は血漿サンプル(130)は、病原体(例えば、微生物、細菌、ウイルス、真菌または寄
生生物)に感染した(または感染した疑いがある)ヒト患者(110)から得られる。血
液サンプルは、本明細書で提供されるオリゴヌクレオチドのコレクション(150)と接
触させることができる循環無細胞核酸(140)などの核酸を含有し得る。オリゴヌクレ
オチドのコレクションは、病原体または非ヒト核酸配列(170)に優先的に結合し得る
。オリゴヌクレオチドのコレクションは、核酸標識、バーコード、サンプル特異的バーコ
ード、ユニバーサルプライマー配列、配列決定プライマー結合部位、バーコードの増幅を
可能にするプライマー結合部位、シーケンサー適合性配列および/またはアダプター(例
えば、配列決定アダプター)を含み得る標識(160)に連結され得る。いくつかの場合
、核酸サンプルがRNAを含む場合、オリゴヌクレオチドのコレクションが、非宿主RN
Aを優先的にプライミングするために、RNA鋳型(170)からのcDNA合成をプラ
イミングするために使用され得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション
をプライマー伸長反応(170)に使用して、サンプル中の病原体DNA配列を優先的に
プライミングすることができる。プライマー伸長反応はまた、オーバーハング配列を病原
体核酸に付加することもできる。例えば、プライマー伸長反応を介して標識(160)内
の配列(例えば、アダプター、バーコード等)を病原体核酸に付加することができる。P
CR反応を行って最終ライブラリー(180)を調製することができ、これをサンプル内
の病原体種の検出および同定(195)を補助するためのシーケンシングアッセイ(19
0)に供することができる。
【0042】
図2は、ハイブリダイゼーションおよびプルダウンステップを含む本明細書で提供され
る別の方法におけるステップを示す。サンプルは、
図1のように用意され得る(210、
220、230)。サンプルを使用して配列決定可能なライブラリーを調製することがで
き、サンプル内の核酸(240)に標識(250)でタグ付けすることができる。サンプ
ルを、その各々がビオチンタグ(270)などの標識とコンジュゲートすることができる
オリゴヌクレオチドのコレクション(260)と接触させることができる。オリゴヌクレ
オチドは、サンプル内の非ヒト配列にハイブリダイズし(280、285)、次いで、例
えば固体支持体に結合したアビジンまたはストレプトアビジンを使用したプルダウンアッ
セイで優先的にプルダウンすることができる(285)。次いで、感染宿主(例えば、ヒ
ト)内の非宿主種(例えば、病原体)を同定するため(295)に、ライブラリーを配列
決定することができる(290)。
【0043】
本明細書で提供される方法および組成物は、複雑な混合物中の対象となる少数の集団の
核酸を検出する現在の方法よりも多くの利点を提供する。1つの利点は、ライブラリーサ
イズまたは分析される配列読み取り数を減らすことによって、配列決定コストを軽減する
ことである。また、本明細書で提供されるオリゴヌクレオチドのコレクションなどの標的
化オリゴヌクレオチドを使用することによって、特に、バックグラウンド集団核酸(例え
ば、サンプルからのヒト核酸)を枯渇させることに頼っている方法などの他の方法と比較
して、少数の集団をプライミング、捕捉または増幅するプロセスの速度を速めることがで
きる。これらを使用して、サンプル中の特定の集団(例えば、病原体または微生物)を検
出する感度および特異性を劇的に増加させることができる。さらに、オリゴヌクレオチド
のコレクションを使用して、DNAまたはRNA配列決定ライブラリーを作製することが
でき;いくつかの場合、これらを使用して同じサンプルからDNA配列決定ライブラリー
とRNA配列決定ライブラリーの両方を作製することができる。結果として、本明細書で
提供される方法および組成物は、肺炎、結核、HIV感染症、肝炎感染症(例えば、A、
BまたはC型肝炎)、敗血症、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症、クラミジア感
染症、梅毒感染症、エボラ感染症、多剤耐性感染症、黄色ブドウ球菌感染症、腸球菌感染
症およびインフルエンザを含む感染性疾患の検出の新たな、効率的な手法を提供する。別
の例では、本方法および組成物を使用して、感染症に関連する症状を経験していてもいな
くてもよい宿主において、例えばマイクロバイオーム中の1つまたは複数の微生物の存在
を監視することができる。
【0044】
配列濃縮のためのオリゴヌクレオチドのコレクション
本開示は、核酸の複雑な混合物内の特定の核酸集団(「対象となる集団」)を濃縮、捕
捉またはプライミングするのに有用なオリゴヌクレオチドのコレクションを提供する。対
象となる集団は、宿主(例えば、ヒト)核酸と非宿主核酸の両方を含有する集団中の非宿
主核酸(例えば、非ヒト、微生物または病原体核酸)であり得る。通常、対象となる集団
は、核酸の複雑な混合物のより多数部分を構成する核酸の別の集団(「バックグラウンド
」集団、例えば宿主核酸)を含み得る核酸の複雑な混合物の少数部分を構成する。いくつ
かの場合、本明細書で提供される方法および組成物は、対象となる集団がサンプル中の全
核酸の最大1%または0.1%を構成する場合に特に有用である。
【0045】
一般的に、本明細書で提供される方法は、対象となる集団をプライミング、捕捉または
濃縮するためにオリゴヌクレオチドを使用することを含む。通常、対象となる集団は、特
定の属性または特徴を有し、オリゴヌクレオチドは、対象となる集団をプライミング、捕
捉または濃縮し、核酸の全集団の大部分を構成すし得る別の集団(例えば、「バックグラ
ウンド」集団)をプライミングも、捕捉も、濃縮もしないように設計される。例えば、対
象となる集団は、宿主と非宿主核酸の両方を含有する集団中の非宿主(例えば、非哺乳動
物、非ヒト、病原体、微生物、ウイルス、細菌、真菌または寄生生物)核酸のサブセット
であり得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドは、バックグラウンド集団(例えば、
ヒト核酸)を除去、分離、単離または枯渇させ、それによって、対象となる集団(例えば
、非ヒト核酸)を濃縮するよう設計され得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドは、
一定の対象となる集団の配列(例えば、非ヒト核酸配列)に(完全にまたは実質的に)一
致し得るまたは(完全にまたは実質的に)相補的であり得る配列を有するヌクレオチドの
ドメインを含み得る。
【0046】
本明細書で提供されるオリゴヌクレオチドのコレクションは、対象となる集団に結合す
るまたは対象となる集団を認識することができる核酸配列を含み得る。オリゴヌクレオチ
ドのコレクションを使用して、サンプル、例えばバックグラウンド集団(例えば、宿主ま
たはヒト)および対象となる集団(例えば、非宿主または非ヒト)からの核酸を含むサン
プル中の対象となる集団を特異的に標的化および検出することができる。例えば、オリゴ
ヌクレオチドのコレクションを、宿主と非宿主核酸の両方を含むサンプル中の非宿主核酸
を特異的にプライミング、捕捉、増幅、複製または検出するためのプライマーとして使用
することができる。より具体的には、いくつかの場合、これらを使用して、サンプル中に
存在するRNA鋳型からcDNA合成をプライミングすることができる。いくつかの場合
、標的配列に核酸標識または配列を付加するために、これらをプライマー伸長反応に使用
することができる。いくつかの場合、これらをDNA、cDNAまたはRNAのライブラ
リーから非宿主配列を捕捉するためのベイトとして使用することができる。プライミング
、増幅または捕捉された非宿主核酸を、シーケンシングアッセイ、特にハイスループット
シーケンシングアッセイ、次世代シーケンシングプラットホーム、大量並列シーケンシン
グプラットホーム、ナノポアシーケンシングアッセイまたは当技術分野で公知の別のシー
ケンシングアッセイを行うことによるなどして、当技術分野で公知の方法によって同定す
ることができる。
【0047】
オリゴヌクレオチドのコレクションは、1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含み得
る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは約100;200;300;
400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4
000;5000;6000;7000;8000;9000;10000;20000
;30000;40000;50000;60000;70000;80000;900
00;100000;200000;300000;400000;500000;60
0000;700000;800000;900000;106;1.1×106;1.
2×106;1.3×106;1.4×106;1.5×106;1.6×106;1.
7×106;1.8×106;1.9×106;2×106;2.1×106;2.2×
106;2.3×106;2.4×106;2.5×106;2.6×106;2.7×
106;2.8×106;2.9×106;3×106;4×106;5×106;6×
106;7×106;8×106;9×106;107;5×107;108;5×10
8;または109個のオリゴヌクレオチドを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオ
チドのコレクションは最大100;200;300;400;500;600;700;
800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;70
00;8000;9000;10000;20000;30000;40000;500
00;60000;70000;80000;90000;100000;200000
;300000;400000;500000;600000;700000;8000
00;900000;106;1.1×106;1.2×106;1.3×106;1.
4×106;1.5×106;1.6×106;1.7×106;1.8×106;1.
9×106;2×106;2.1×106;2.2×106;2.3×106;2.4×
106;2.5×106;2.6×106;2.7×106;2.8×106;2.9×
106;3×106;4×106;5×106;6×106;7×106;8×106;
9×106;107;5×107;108;5×108;または109個のオリゴヌクレ
オチドを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは少なくとも1
00;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;
2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;
10000;20000;30000;40000;50000;60000;7000
0;80000;90000;100000;200000;300000;40000
0;500000;600000;700000;800000;900000;106
;1.1×106;1.2×106;1.3×106;1.4×106;1.5×106
;1.6×106;1.7×106;1.8×106;1.9×106;2×106;2
.1×106;2.2×106;2.3×106;2.4×106;2.5×106;2
.6×106;2.7×106;2.8×106;2.9×106;3×106;3.5
×106;4×106;4.5×106;5×106;5.5×106;6×106;6
.5×106;7×106;7.5×106;8×106;8.5×106;9×106
;9.5×106;107;5×107;108;5×108;または109個のオリゴ
ヌクレオチドを含み得る。
【0048】
オリゴヌクレオチドのコレクション中のオリゴヌクレオチドは同じ長さを有しても異な
る長さを有してもよい。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中の2つ以
上のオリゴヌクレオチドが同じ長さを有する。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコ
レクション中の全てのオリゴヌクレオチドが同じ長さを有する。いくつかの場合、オリゴ
ヌクレオチドのコレクション中のオリゴヌクレオチドが異なる長さを有する。いくつかの
場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中のオリゴヌクレオチドが約1、2、3、4、
5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15または20の異なる長さを有
する。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中のオリゴヌクレオチドが最
大約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15または
20の長さを有する。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中のオリゴヌ
クレオチドが少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、1
3、14、15または20の長さを有する。
【0049】
いくつかの場合、オリゴヌクレオチドは約10、11、12、13、14、15、16
、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、40、50、60、
70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170
、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270
、280、290、300、400、500、600、700、800、900または1
000ヌクレオチド長であり得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドは最大10、1
1、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24
、25、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130
、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230
、240、250、260、270、280、290、300、400、500、600
、700、800、900または1000ヌクレオチド長であり得る。いくつかの場合、
オリゴヌクレオチドは少なくとも10、11、12、13、14、15、16、17、1
8、19、20、21、22、23、24、25、30、40、50、60、70、80
、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、
190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、
290、300、400、500、600、700、800、900または1000ヌク
レオチド長であり得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドは10~1000、10~
500、10~400、10~300、10~200、10~100、10~90、10
~80、10~70、10~60、10~50、10~40、10~30、10~20、
10~15、11~1000、11~500、11~400、11~300、11~20
0、11~100、11~90、11~80、11~70、11~60、11~50、1
1~40、11~30、11~20、11~15、12~1000、12~500、12
~400、12~300、12~200、12~100、12~90、12~80、12
~70、12~60、12~50、12~40、12~30、12~20、12~15、
13~1000、13~500、13~400、13~300、13~200、13~1
00、13~90、13~80、13~70、13~60、13~50、13~40、1
3~30、13~20、13~15、13~14、14~1000、14~500、14
~400、14~300、14~200、14~100、14~90、14~80、14
~70、14~60、14~50、14~40、14~30、14~20または14~1
5ヌクレオチド長であり得る。
【0050】
オリゴヌクレオチドのコレクション中のオリゴヌクレオチドは異なるヌクレオチド配列
を有し得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは異なるヌクレオチド
配列を有する約100;200;300;400;500;600;700;800;9
00;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;80
00;9000;10000;20000;30000;40000;50000;60
000;70000;80000;90000;100000;200000;3000
00;400000;500000;600000;700000;800000;90
0000;106;1.1×106;1.2×106;1.3×106;1.4×106
;1.5×106;1.6×106;1.7×106;1.8×106;1.9×106
;2×106;2.1×106;2.2×106;2.3×106;2.4×106;2
.5×106;2.6×106;2.7×106;2.8×106;2.9×106;3
×106;4×106;5×106;6×106;7×106;8×106;9×106
;または107個のオリゴヌクレオチドを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチ
ドのコレクションは異なるヌクレオチド配列を有する最大100;200;300;40
0;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;400
0;5000;6000;7000;8000;9000;10000;20000;3
0000;40000;50000;60000;70000;80000;90000
;100000;200000;300000;400000;500000;6000
00;700000;800000;900000;106;1.1×106;1.2×
106;1.3×106;1.4×106;1.5×106;1.6×106;1.7×
106;1.8×106;1.9×106;2×106;2.1×106;2.2×10
6;2.3×106;2.4×106;2.5×106;2.6×106;2.7×10
6;2.8×106;2.9×106;3×106;4×106;5×106;6×10
6;7×106;8×106;9×106;または107個のオリゴヌクレオチドを含み
得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは異なるヌクレオチド配列を
有する少なくとも100;200;300;400;500;600;700;800;
900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8
000;9000;10000;20000;30000;40000;50000;6
0000;70000;80000;90000;100000;200000;300
000;400000;500000;600000;700000;800000;9
00000;106;1.1×106;1.2×106;1.3×106;1.4×10
6;1.5×106;1.6×106;1.7×106;1.8×106;1.9×10
6;2×106;2.1×106;2.2×106;2.3×106;2.4×106;
2.5×106;2.6×106;2.7×106;2.8×106;2.9×106;
3×106;4×106;5×106;6×106;7×106;8×106;9×10
6;または107個のオリゴヌクレオチドを含み得る。
【0051】
異なる配列を有するオリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドのコレクション中に複
数のコピーで存在し得る。オリゴヌクレオチドのコレクションは、同一のヌクレオチド配
列を有するオリゴヌクレオチドを含有し得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコ
レクションは約1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;11;12;13;14;
15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;6
0;65;70;75;80;85;90;95;100;150;200;250;3
00;350;400;450;500;600;700;800;900;または10
00コピーの同一ヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの
コレクションは最大1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;11;12;13;1
4;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55
;60;65;70;75;80;85;90;95;100;150;200;250
;300;350;400;450;500;600;700;800;900;または
1000コピーの同一ヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチ
ドのコレクションは少なくとも1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;11;12
;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;
50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;150;20
0;250;300;350;400;450;500;600;700;800;90
0;または1000コピーの同一ヌクレオチド配列を含み得る。
【0052】
いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション内の1つまたは複数のオリゴヌク
レオチドは標識されない;いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション内の1つ
または複数のオリゴヌクレオチドは標識される。いくつかの場合、1つまたは複数のオリ
ゴヌクレオチドは、例えば、核酸標識、化学標識または光学標識で標識される。いくつか
の場合、1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを固体支持体にコンジュゲートさせる。い
くつかの場合、1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを固体支持体にコンジュゲートさせ
ない。いくつかの場合、標識をオリゴヌクレオチドの5’もしくは3’末端に、またはオ
リゴヌクレオチドの内部に付着させることができる。いくつかの場合、オリゴヌクレオチ
ドのコレクション内の1つまたは複数のオリゴヌクレオチドは2つ以上の標識で標識され
る。
【0053】
オリゴヌクレオチドは核酸標識を含み得る。いくつかの場合、核酸標識は、以下の1つ
または複数を含み得る:バーコード(例えば、サンプルバーコード)、ユニバーサルプラ
イマー配列、プライマー結合部位(例えば、それだけに限らないが、DNA配列決定プラ
イマー結合部位、サンプルバーコード配列決定プライマー結合部位および種々の配列決定
プラットホーム要件に適合する増幅プライマー結合部位を含む、配列決定またはバーコー
ド読み取りのためのもの)、シーケンサー適合性配列、配列決定プラットホーム付着する
配列、配列決定アダプター配列またはアダプター。核酸標識は、(例えば、ライゲーショ
ンまたは合成設計によって)オリゴヌクレオチドに付着させることができる。いくつかの
場合、核酸標識の長さがオリゴヌクレオチドの長さに含まれる。いくつかの場合、核酸標
識の長さがオリゴヌクレオチドの長さに含まれない。
【0054】
オリゴヌクレオチドは化学標識を含み得る。化学標識のいくつかの非限定的な例として
は、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、放射性標識、ポリペプチドおよびポリマ
ーが挙げられる。オリゴヌクレオチドは光学標識を含み得る。光学標識のいくつかの非限
定的な例としては、発蛍光団、蛍光タンパク質、色素および量子ドットが挙げられる。オ
リゴヌクレオチドを固体支持体にコンジュゲートさせることができる。いくつかの場合、
オリゴヌクレオチドを固体支持体にコンジュゲートさせない。固体支持体のいくつかの非
限定的な例としては、ビーズ、磁気ビーズ、ポリマー、スライド、チップ、表面、プレー
ト、チャネル、カートリッジ、マイクロ流体デバイスおよびマイクロアレイが挙げられる
。1つまたは複数のオリゴヌクレオチドをアフィニティークロマトグラフィーのための固
体支持体にコンジュゲートさせることができる。いくつかの場合、各オリゴヌクレオチド
が異なる標識を有する。いくつかの場合、各オリゴヌクレオチドが同じ標識を有する。い
くつかの場合、オリゴヌクレオチドの各コピーが同じ標識を有する。いくつかの場合、異
なる配列を有する各オリゴヌクレオチドが異なる標識を有する。
【0055】
本明細書で提供されるオリゴヌクレオチドは、一般的に、1つまたは複数のヌクレオチ
ドを含む。いくつかの場合、ヌクレオチドはデオキシリボヌクレオチド(例えばA、C、
GまたはT)、リボヌクレオチド(例えばA、C、GまたはU)、修飾ヌクレオチドまた
は合成ヌクレオチドであり得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドはDNA、RNA
、cDNA、dsDNA、ssDNA、mRNAまたはcRNAを含み得る。いくつかの
場合、オリゴヌクレオチドはDNAまたはRNAを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌ
クレオチドはDNAおよびRNAを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドはD
NAを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドはRNAを含み得る。いくつかの
場合、オリゴヌクレオチドは修飾ヌクレオチドまたは合成ヌクレオチドを含み得る。いく
つかの場合、オリゴヌクレオチドはペプチド核酸(PNA)、ロックド核酸(LNA)ま
たは架橋核酸(BNA)などの1つまたは複数の修飾または合成核酸を含み得る。いくつ
かの場合、オリゴヌクレオチドはDNA、RNA、PNA、LNA、BNAまたはこれら
の任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドは、人工的に断片
化された核酸を含まない。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは、人工
的に断片化された核酸を含まない。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドは、(例えば、
DNA合成による)合成核酸を含む。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクショ
ンは、(例えば、DNA合成による)合成核酸を含む。いくつかの場合、オリゴヌクレオ
チドのコレクションを凍結乾燥または乾燥させることができる。いくつかの場合、オリゴ
ヌクレオチドのコレクションは水または緩衝溶液(例えば、緩衝水溶液)を含み得る。
【0056】
いくつかの場合、オリゴヌクレオチドは約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10
、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、
24、25、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、1
30、140、150、160、170、180、190、200、210、220、2
30、240、250、260、270、280、290、300、400、500、6
00、700、800、900、1000個またはそれ以上のPNA、LNAおよび/ま
たはBNA結合を含有することができる。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドは約1、
2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、
18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、5
5、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96
、97、98、99または100%のPNA、LNAおよび/またはBNA結合を含有す
ることができる。
【0057】
ヌクレオチドのドメイン
オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの1つまたは複数のドメインを含み得る。いくつ
かの場合、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの1つのドメインを含む。いくつかの場
合、ヌクレオチドのドメインはオリゴヌクレオチドである。いくつかの場合、異なるヌク
レオチド配列を有するオリゴヌクレオチドの部分がヌクレオチドのドメイン内に現れる。
いくつかの場合、異なるヌクレオチド配列を有するオリゴヌクレオチドの部分がオリゴヌ
クレオチド全体を構成する。いくつかの場合、異なるヌクレオチド配列を有するオリゴヌ
クレオチドの部分がオリゴヌクレオチド内のヌクレオチドのドメインなどのオリゴヌクレ
オチドのサブセットを構成する。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションが
オリゴヌクレオチドを含んでいてもよく、オリゴヌクレオチドは異なる配列を有するヌク
レオチドのドメインを含み、オリゴヌクレオチドは複数のコピーで存在してもよい。いく
つかの場合、ヌクレオチドのドメインは、人工的に断片化された核酸を含まない。いくつ
かの場合、ヌクレオチドのドメインは(例えば、DNA合成によって)合成される。
【0058】
いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションがオリゴヌクレオチドを含むこと
ができ、各オリゴヌクレオチドは異なるヌクレオチド配列を有するヌクレオチドのドメイ
ンを含む。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは約100;200;3
00;400;500;600;700;800;900;1000;2000;300
0;4000;5000;6000;7000;8000;9000;10000;20
000;30000;40000;50000;60000;70000;80000;
90000;100000;200000;300000;400000;500000
;600000;700000;800000;900000;106;1.1×106
;1.2×106;1.3×106;1.4×106;1.5×106;1.6×106
;1.7×106;1.8×106;1.9×106;2×106;2.1×106;2
.2×106;2.3×106;2.4×106;2.5×106;2.6×106;2
.7×106;2.8×106;2.9×106;3×106;4×106;5×106
;6×106;7×106;8×106;9×106;または107個のオリゴヌクレオ
チドを含んでいてもよく、各オリゴヌクレオチドは異なるヌクレオチド配列を有するヌク
レオチドのドメインを含む。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは最大
100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000
;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000
;10000;20000;30000;40000;50000;60000;700
00;80000;90000;100000;200000;300000;4000
00;500000;600000;700000;800000;900000;10
6;1.1×106;1.2×106;1.3×106;1.4×106;1.5×10
6;1.6×106;1.7×106;1.8×106;1.9×106;2×106;
2.1×106;2.2×106;2.3×106;2.4×106;2.5×106;
2.6×106;2.7×106;2.8×106;2.9×106;3×106;4×
106;5×106;6×106;7×106;8×106;9×106;または107
個のオリゴヌクレオチドを含んでいてもよく、各オリゴヌクレオチドは異なるヌクレオチ
ド配列を有するヌクレオチドのドメインを含む。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの
コレクションは少なくとも100;200;300;400;500;600;700;
800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;70
00;8000;9000;10000;20000;30000;40000;500
00;60000;70000;80000;90000;100000;200000
;300000;400000;500000;600000;700000;8000
00;900000;106;1.1×106;1.2×106;1.3×106;1.
4×106;1.5×106;1.6×106;1.7×106;1.8×106;1.
9×106;2×106;2.1×106;2.2×106;2.3×106;2.4×
106;2.5×106;2.6×106;2.7×106;2.8×106;2.9×
106;3×106;4×106;5×106;6×106;7×106;8×106;
9×106;または107個のオリゴヌクレオチドを含んでいてもよく、各オリゴヌクレ
オチドは異なるヌクレオチド配列を有するヌクレオチドのドメインを含む。
【0059】
オリゴヌクレオチドのコレクション中のオリゴヌクレオチドは、同一のヌクレオチド配
列を有するヌクレオチドのドメインを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの
コレクションは、同一のヌクレオチド配列を有するヌクレオチドのドメインを含有する約
1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;11;12;13;14;15;16;1
7;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70
;75;80;85;90;95;100;150;200;250;300;350;
400;450;500;600;700;800;900;または1000個のオリゴ
ヌクレオチドを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは、同一
のヌクレオチド配列を有するヌクレオチドのドメインを含有する最大1;2;3;4;5
;6;7;8;9;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;2
0;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85
;90;95;100;150;200;250;300;350;400;450;5
00;600;700;800;900;または1000個のオリゴヌクレオチドを含み
得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは、同一のヌクレオチド配列
を有するヌクレオチドのドメインを含有する少なくとも1;2;3;4;5;6;7;8
;9;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;3
0;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95
;100;150;200;250;300;350;400;450;500;600
;700;800;900;または1000個のオリゴヌクレオチドを含み得る。
【0060】
いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中の各オリゴヌクレオチドは、1
つまたは複数のバックグラウンド集団中に存在しないヌクレオチドのドメインを含み得る
。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中の各オリゴヌクレオチドは、宿
主ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトーム中に存在しないヌクレオチドのドメイ
ンを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中の各オリゴヌクレ
オチドは、1つまたは複数の脊椎動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトーム中
に存在しないヌクレオチドのドメインを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチド
のコレクション中の各オリゴヌクレオチドは、1つまたは複数の哺乳動物ゲノム、エクソ
ームまたはトランスクリプトーム中に存在しないヌクレオチドのドメインを含み得る。い
くつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中の各オリゴヌクレオチドは、1つま
たは複数のヒトゲノム、エクソームまたはトランスクリプトーム中に存在しないヌクレオ
チドのドメインを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中の各
オリゴヌクレオチドは、1つまたは複数のヒトおよび1つまたは複数の細菌のゲノム、エ
クソームまたはトランスクリプトーム中に存在しないヌクレオチドのドメインを含み得る
。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中の各オリゴヌクレオチドは、1
つまたは複数のヒトおよび1つまたは複数のウイルスのゲノム、エクソームまたはトラン
スクリプトーム中に存在しないヌクレオチドのドメインを含み得る。
【0061】
いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、対象となる1つまたは複数の集団と同一
、ほぼ同一、相補的またはほぼ相補的なヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、
ヌクレオチドのドメインは、対象となる集団のサブセットと同一、ほぼ同一、相補的また
はほぼ相補的なヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメイン
は、対象となる集団中の核酸の約0.0001、0.0005、0.001、0.005
、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0
.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9
、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、
75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99また
は100%と同一、ほぼ同一、相補的またはほぼ相補的なヌクレオチド配列を含み得る。
いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、対象となる集団中の核酸の最大0.000
1、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0
.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3
、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、4
0、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93
、94、95、96、97、98、99または100%と同一、ほぼ同一、相補的または
ほぼ相補的なヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは
、対象となる集団中の核酸の少なくとも0.0001、0.0005、0.001、0.
005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.
7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、
8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、
70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、9
9または100%と同一、ほぼ同一、相補的またはほぼ相補的なヌクレオチド配列を含み
得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、ヌクレオチド配列の約0.0001
、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.
3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、
3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40
、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、
94、95、96、97、98、99または100%が対象となる集団中の核酸と同一、
ほぼ同一、相補的またはほぼ相補的であるヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合
、ヌクレオチドのドメインは、ヌクレオチド配列の最大0.0001、0.0005、0
.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5
、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5
、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55
、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、
97、98、99または100%が対象となる集団中の核酸と同一、ほぼ同一、相補的ま
たはほぼ相補的であるヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのド
メインは、ヌクレオチド配列の少なくとも0.0001、0.0005、0.001、0
.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0
.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7
、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65
、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、
99または100%が対象となる集団中の核酸と同一、ほぼ同一、相補的またはほぼ相補
的であるヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、対
象となる1つまたは複数の集団と同一でも、ほぼ同一でも、相補的でも、ほぼ相補的でも
ないヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、
図4お
よび
図5に示されるように、対象となる集団の包括度を保持することができる。
【0062】
いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、1つまたは複数のバックグラウンド集団
と同一でも、ほぼ同一でも、相補的でも、ほぼ相補的でもないヌクレオチド配列を含み得
る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、バックグラウンド集団のサブセットと
同一でも、ほぼ同一でも、相補的でも、ほぼ相補的でもないヌクレオチド配列を含み得る
。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、バックグラウンド集団中の核酸の約0.
0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.
2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.
5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、3
5、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92
、93、94、95、96、97、98、99または100%と同一でも、ほぼ同一でも
、相補的でも、ほぼ相補的でもないヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌク
レオチドのドメインは、バックグラウンド集団中の核酸の最大0.0001、0.000
5、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、
0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、
4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50
、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、
96、97、98、99または100%と同一でも、ほぼ同一でも、相補的でも、ほぼ相
補的でもないヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは
、バックグラウンド集団中の核酸の少なくとも0.0001、0.0005、0.001
、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6
、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6
、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、
65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、9
8、99または100%と同一でも、ほぼ同一でも、相補的でも、ほぼ相補的でもないヌ
クレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、ヌクレオチド
配列の約0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、
0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.
5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、2
5、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90
、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%がバックグラ
ウンド集団中の核酸と同一でも、ほぼ同一でも、相補的でも、ほぼ相補的でもないヌクレ
オチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、ヌクレオチド配列
の最大0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0
.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5
、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、25
、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、
91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%がバックグラウ
ンド集団中の核酸と同一でも、ほぼ同一でも、相補的でも、ほぼ相補的でもないヌクレオ
チド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、ヌクレオチド配列の
少なくとも0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05
、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1
.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、
25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、9
0、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%がバックグ
ラウンド集団中の核酸と同一でも、ほぼ同一でも、相補的でも、ほぼ相補的でもないヌク
レオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、1つまたは複数
のバックグラウンド集団と同一、ほぼ同一、相補的またはほぼ相補的なヌクレオチド配列
を含み得る。
【0063】
いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、1つまたは複数のバックグラウンド集団
核酸とのミスマッチで結合するヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオ
チドのドメインは、1つまたは複数のバックグラウンド集団核酸との1、2、3、4、5
、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、2
0、21、22、23、24または25個のミスマッチで結合するヌクレオチド配列を含
み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、1つまたは複数のバックグラウン
ド集団核酸との最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、1
4、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24または25個のミス
マッチで結合するヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメイ
ンは、1つまたは複数のバックグラウンド集団核酸との少なくとも1、2、3、4、5、
6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20
、21、22、23、24または25個のミスマッチで結合するヌクレオチド配列を含み
得る。
【0064】
ヌクレオチドのドメインは1つまたは複数の長さであり得る。いくつかの場合、ヌクレ
オチドのドメインは単一の長さである。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは異な
る長さである。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、10、11、12、13、
14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24または25ヌクレ
オチド長であり得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは13または14ヌクレ
オチド長である。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは13ヌクレオチド長である
。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは14ヌクレオチド長である。いくつかの場
合、ヌクレオチドのドメインは、最大10、11、12、13、14、15、16、17
、18、19、20、21、22、23、24または25ヌクレオチド長であり得る。い
くつかの場合、ヌクレオチドのドメインは最大13または14ヌクレオチド長である。い
くつかの場合、ヌクレオチドのドメインは最大13ヌクレオチド長である。いくつかの場
合、ヌクレオチドのドメインは最大14ヌクレオチド長である。いくつかの場合、ヌクレ
オチドのドメインは、少なくとも10、11、12、13、14、15、16、17、1
8、19、20、21、22、23、24または25ヌクレオチド長であり得る。いくつ
かの場合、ヌクレオチドのドメインは少なくとも13または14ヌクレオチド長である。
いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは少なくとも13ヌクレオチド長である。いく
つかの場合、ヌクレオチドのドメインは少なくとも14ヌクレオチド長である。いくつか
の場合、ヌクレオチドのドメインは10~20、11~20、12~20、13~20、
14~20、10~19、10~18、10~17、10~16、10~15、10~1
4、10~13、11~19、12~19、13~19、14~19、11~18、11
~17、11~16、11~15、11~14、11~13、12~18、12~17、
12~16、12~15、12~14、12~13、13~18、13~17、13~1
6、13~15、13~14、14~18、14~17、14~16または14~15ヌ
クレオチド長であり得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは12~15ヌクレ
オチド長である。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは13~15ヌクレオチド長
である。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは13~14ヌクレオチド長である。
いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは10mer、11mer、12mer、13
mer、14mer、15mer、16mer、17mer、18mer、19mer、
20mer、21mer、22mer、23mer、24merまたは25merなどの
k-merである。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは13merまたは14m
erである。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは13merである。いくつかの
場合、ヌクレオチドのドメインは14merである。
【0065】
バックグラウンド集団
本明細書で使用される場合、バックグラウンド集団は、一般的に、対象となる集団では
ない集団である。核酸のバックグラウンド集団を使用して、オリゴヌクレオチドのコレク
ションを作製することができる。例えば、核酸のバックグラウンド集団を使用して、対象
となる集団にハイブリダイズすることができるオリゴヌクレオチドのコレクションを作製
することができる(例えば、バックグラウンド集団核酸を、オリゴヌクレオチドの出発異
種コレクションからオリゴヌクレオチドを取り出すための「ベイト」として使用すること
ができる)。いくつかの場合、バックグラウンド集団はサンプル中の核酸の集団である。
本明細書で提供される方法および組成物を使用して、サンプル中の核酸のバックグラウン
ド集団を優先的に除去または単離することができる;いくつかの場合、本方法および組成
物を使用して、対象となる集団が単離、除去または検出されるが、バックグラウンド集団
は必ずしもされないように、優先的な様式で対象となる集団を特異的に標的化することが
できる。
【0066】
いくつかの場合、バックグラウンド集団は、宿主生物または宿主のゲノム、エクソーム
またはトランスクリプトームの配列に由来し得る(例えば、この配列中に存在する、また
はこの配列と同一、ほぼ同一、相補的もしくはほぼ相補的である配列を含有する)。いく
つかの場合、宿主は哺乳動物、ヒト、ヒト以外の哺乳動物、飼育動物(例えば、実験動物
、家庭用ペットもしくは家畜)、または非飼育動物(例えば、野生動物)であり得る。い
くつかの場合、宿主はイヌ、ネコ、げっ歯動物、マウス、ハムスター、ウシ、トリ、ニワ
トリ、ブタ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、ウサギ、微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌また
は寄生生物であり得る。いくつかの場合、宿主は哺乳動物である。いくつかの場合、宿主
はヒトである。宿主が患者であってもよい。いくつかの場合、宿主は抗微生物剤、抗菌剤
、抗ウイルス剤または抗寄生生物剤で治療され得る。いくつかの場合、宿主は抗微生物剤
、抗菌剤、抗ウイルス剤または抗寄生生物剤で治療されていてもよいし、または治療され
てもよい。いくつかの場合、宿主は(例えば、1つまたは複数の微生物、病原体、細菌、
ウイルス、菌類または寄生生物に)感染している。いくつかの場合、宿主は(例えば、1
つまたは複数の微生物、病原体、細菌、ウイルス、菌類または寄生生物に)感染していな
い。いくつかの場合、宿主は健康である。いくつかの場合、宿主は感受性があるまたは感
染の危険性がある。
【0067】
いくつかの場合、バックグラウンド集団はイヌ、ネコ、げっ歯動物、マウス、ハムスタ
ー、ウシ、トリ、ニワトリ、ブタ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、ウサギ、微生物、病原体、細菌
、ウイルス、真菌または寄生生物に由来し得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団
は哺乳動物である。いくつかの場合、バックグラウンド集団はヒトである。いくつかの場
合、バックグラウンド集団は宿主に由来し得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団
は、核酸のヒトと微生物集団などの複数の集団(例えば、ヒトのみ、ヒトとウイルス、ヒ
トと細菌、ヒトと真菌、ヒトと寄生生物等)を含有する。
【0068】
いくつかの場合、バックグラウンド集団は、1つまたは複数のゲノム、エクソームおよ
び/またはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は
約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、
45、50、60、70、80、90または100個のゲノム、エクソームおよび/また
はトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は最大1、
2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、
50、60、70、80、90または100個のゲノム、エクソームおよび/またはトラ
ンスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は少なくとも1、
2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、
50、60、70、80、90または100個のゲノム、エクソームおよび/またはトラ
ンスクリプトームであり得る。
【0069】
いくつかの場合、バックグラウンド集団は、同じ種の複数の個々の哺乳動物からの哺乳
動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バッ
クグラウンド集団は、1つまたは複数の種の複数の個々の哺乳動物からの哺乳動物ゲノム
、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウン
ド集団は、同じ種の複数の1つまたは複数の雄および1つまたは複数の雌哺乳動物からの
哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。バックグラウンド
集団は哺乳動物ゲノムDNAおよび哺乳動物RNAであり得る。いくつかの場合、バック
グラウンド集団は、哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームおよび1つ
または複数の微生物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつ
かの場合、バックグラウンド集団は、哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプ
トームおよび1つまたは複数の病原体ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームで
あり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、哺乳動物ゲノム、エクソームまた
はトランスクリプトームおよび1つまたは複数の細菌ゲノム、エクソームまたはトランス
クリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、哺乳動物ゲノム、
エクソームまたはトランスクリプトームおよび1つまたは複数のウイルスゲノム、エクソ
ームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は
、哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームおよび1つまたは複数のレト
ロウイルスゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合
、バックグラウンド集団は、哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームお
よび1つまたは複数のウイルスおよび1つまたは複数の細菌ゲノム、エクソームまたはト
ランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、哺乳動物ゲ
ノム、エクソームまたはトランスクリプトームおよび1つまたは複数の寄生生物ゲノム、
エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、1つまたは複数は
約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、
45、50、60、70、80、90または100であり得る。いくつかの場合、1つま
たは複数は最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、
35、40、45、50、60、70、80、90または100であり得る。いくつかの
場合、1つまたは複数は少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、
20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90または100であ
り得る。いくつかの場合、哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームは非
ヒトゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームである。
【0070】
いくつかの場合、哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームはヒトゲノ
ム、エクソームまたはトランスクリプトームである。いくつかの場合、バックグラウンド
集団はヒトゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームである。いくつかの場合、バ
ックグラウンド集団は、複数の個々のヒトからのヒトゲノム、エクソームまたはトランス
クリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、1人または複数人
の男性および1人または複数人の女性からのヒトゲノム、エクソームまたはトランスクリ
プトームであり得る。バックグラウンド集団はヒトゲノムDNAおよびヒトRNAであり
得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、ヒトゲノム、エクソームまたはトラン
スクリプトームおよび1つまたは複数の微生物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプ
トームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、ヒトゲノム、エクソーム
またはトランスクリプトームおよび1つまたは複数の病原体ゲノム、エクソームまたはト
ランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、ヒトゲノム
、エクソームまたはトランスクリプトームおよび1つまたは複数の細菌ゲノム、エクソー
ムまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、
ヒトゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームおよび1つまたは複数のウイルスゲ
ノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラ
ウンド集団は、ヒトゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームおよび1つまたは複
数のレトロウイルスゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつ
かの場合、バックグラウンド集団は、ヒトゲノム、エクソームまたはトランスクリプトー
ムおよび1つまたは複数のウイルスおよび1つまたは複数の細菌ゲノム、エクソームまた
はトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、ヒトゲ
ノム、エクソームまたはトランスクリプトームおよび1つまたは複数の寄生生物ゲノム、
エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、1つまたは複数は
約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、
45、50、60、70、80、90または100であり得る。いくつかの場合、1つま
たは複数は最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、
35、40、45、50、60、70、80、90または100であり得る。いくつかの
場合、1つまたは複数は少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、
20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90または100であ
り得る。
【0071】
いくつかの場合、バックグラウンド集団はゲノム、エクソームまたはトランスクリプト
ームの約0.000001、0.000005、0.00001、0.00005、0.
0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.
2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、
6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60
、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、
98、99または100%を構成し得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団はゲノ
ム、エクソームまたはトランスクリプトームの最大0.000001、0.000005
、0.00001、0.00005、0.0001、0.0005、0.001、0.0
05、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7
、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、3
0、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91
、92、93、94、95、96、97、98、99または100%を構成し得る。いく
つかの場合、バックグラウンド集団はゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームの
少なくとも0.000001、0.000005、0.00001、0.00005、0
.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0
.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5
、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、6
0、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97
、98、99または100%を構成し得る。
【0072】
いくつかの場合、バックグラウンド集団は、サンプル中の核酸の全集団の約0.01、
0.05、0.1、0.5、1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35
、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、
93、94、95、96、97、98、99、99.1、99.2、99.3、99.4
、99.5、99.6、99.7、99.8または99.9%を構成し得る。いくつかの
場合、バックグラウンド集団は、サンプル中の核酸の全集団の最大0.01、0.05、
0.1、0.5、1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、4
5、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94
、95、96、97、98、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5
、99.6、99.7、99.8または99.9%を構成し得る。いくつかの場合、バッ
クグラウンド集団は、サンプル中の核酸の全集団の少なくとも0.01、0.05、0.
1、0.5、1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45、
50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、9
5、96、97、98、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、9
9.6、99.7、99.8または99.9%を構成し得る。
【0073】
いくつかの場合、バックグラウンド集団はDNA、RNA、cDNA、mRNA、cR
NA、dsDNA、ssDNA、miRNA、循環核酸、循環DNA、循環RNA、無細
胞核酸、無細胞DNA、無細胞RNA、循環無細胞DNA、循環無細胞RNAまたはゲノ
ムDNAを含み得る。バックグラウンド集団は、DNAとRNAの混合物であってもよい
。バックグラウンド集団はゲノムDNAであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド
集団は、人工的に断片化された核酸を含む。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、
人工的に断片化された核酸を含まない。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、(例
えば、DNA合成による)合成核酸を含む。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸
は、(例えば、DNA合成により)合成される。いくつかの場合、バックグラウンド集団
はゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。
【0074】
いくつかの場合、バックグラウンド集団中の1つまたは複数の核酸は標識されない;い
くつかの場合、バックグラウンド集団中の1つまたは複数の核酸は標識される。いくつか
の場合、バックグラウンド集団中の1つまたは複数の核酸が、例えば、核酸標識、化学標
識または光学標識で標識される。いくつかの場合、バックグラウンド集団中の1つまたは
複数の核酸を固体支持体にコンジュゲートさせる。いくつかの場合、標識をバックグラウ
ンド集団中の核酸の5’もしくは3’末端またはバックグラウンド集団中の核酸の内部に
付着させることができる。いくつかの場合、バックグラウンド集団中の1つまたは複数の
核酸が2つ以上の標識で標識される。
【0075】
バックグラウンド集団中の核酸は、核酸標識を含むことができる。いくつかの場合、核
酸標識は、以下の1つまたは複数を含み得る:バーコード(例えば、サンプルバーコード
)、ユニバーサルプライマー配列、プライマー結合部位(例えば、それだけに限らないが
、DNA配列決定プライマー結合部位、サンプルバーコード配列決定プライマー結合部位
および種々の配列決定プラットホーム要件に適合する増幅プライマー結合部位を含む、配
列決定またはバーコード読み取りのためのもの)、シーケンサー適合性配列、配列決定プ
ラットホーム付着する配列、配列決定アダプター配列またはアダプター。核酸標識を、(
例えば、ライゲーションまたは合成設計によって)バックグラウンド集団中の核酸に付着
させることができる。いくつかの場合、核酸標識の長さがバックグラウンド集団中の核酸
の長さに含まれる。いくつかの場合、核酸標識の長さがバックグラウンド集団中の核酸の
長さに含まれない。
【0076】
バックグラウンド集団中の核酸は化学標識を含み得る。化学標識のいくつかの非限定的
な例としては、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、放射性標識、ポリペプチドお
よびポリマーが挙げられる。バックグラウンド集団中の核酸は光学標識を含み得る。光学
標識のいくつかの非限定的な例としては、発蛍光団、蛍光タンパク質、色素および量子ド
ットが挙げられる。バックグラウンド集団中の核酸を固体支持体にコンジュゲートさせる
ことができる。固体支持体のいくつかの非限定的な例としては、ビーズ、磁気ビーズ、ポ
リマー、スライド、チップ、表面、プレート、チャネル、カートリッジ、マイクロ流体デ
バイスおよびマイクロアレイが挙げられる。バックグラウンド集団中の核酸をアフィニテ
ィークロマトグラフィー用の固体支持体にコンジュゲートさせることができる。いくつか
の場合、バックグラウンド集団中の各核酸は異なる標識を有する。いくつかの場合、バッ
クグラウンド集団中の各核酸は同じ標識を有する。いくつかの場合、バックグラウンド集
団中の核酸の各コピーは同じ標識を有する。いくつかの場合、異なる配列を有するバック
グラウンド集団中の各核酸は異なる標識を有する。
【0077】
対象となる集団
一般に、対象となる集団は、より大きな集団の他の構成要素からそれを識別するある特
徴を有する集団である。対象となる集団は、宿主核酸と非宿主核酸の複雑な混合物中に存
在する非宿主核酸(例えば、細菌核酸)であり得る。
【0078】
いくつかの場合、対象となる集団はDNA、RNA、cDNA、mRNA、cRNA、
dsDNA、ssDNA、miRNA、循環核酸、循環DNA、循環RNA、無細胞核酸
、無細胞DNA、無細胞RNA、循環無細胞DNA、循環無細胞RNAまたはゲノムDN
Aを含み得る。対象となる集団は、DNAとRNAの混合物であってもよい。対象となる
集団はゲノムDNAであり得る。いくつかの場合、対象となる集団は、人工的に断片化さ
れた核酸を含む。いくつかの場合、対象となる集団は、人工的に断片化された核酸を含ま
ない。いくつかの場合、対象となる集団は、(例えば、DNA合成による)合成核酸を含
む。いくつかの場合、対象となる集団は、(例えば、DNA合成により)合成される。い
くつかの場合、対象となる集団はゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり
得る。
【0079】
いくつかの場合、対象となる集団は非宿主である。いくつかの場合、非宿主は宿主以外
の生物を指す。いくつかの場合、非宿主は宿主以外の種を指す。いくつかの場合、非宿主
は宿主と同じ種の他の生物を指すことがある。いくつかの場合、非宿主は、非哺乳動物、
非ヒト、非イヌ、非ネコ、非げっ歯動物、非マウス、非ハムスター、非ウシ、非トリ、非
ニワトリ、非ブタ、非ウマ、非ヤギ、非ヒツジまたは非ウサギであり得る。いくつかの場
合、非宿主は、微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌、寄生生物またはこれらの組み合
わせであり得る。いくつかの場合、非宿主は非哺乳動物である。いくつかの場合、非宿主
は非ヒトである。いくつかの場合、非宿主は非患者である。
【0080】
いくつかの場合、対象となる集団は非哺乳動物または非ヒトであり得る。いくつかの場
合、対象となる集団は、微生物、細菌、ウイルス、真菌、レトロウイルス、病原体または
寄生生物であり得る。いくつかの場合、対象となる集団は、非微生物、非細菌、非ウイル
ス、非真菌、非レトロウイルス、非病原体または非寄生生物であり得る。いくつかの場合
、対象となる集団は、微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌または寄生生物に由来し得
る。いくつかの場合、対象となる集団は非哺乳動物である。いくつかの場合、対象となる
集団は非ヒトである。いくつかの場合、対象となる集団は、宿主に感染する微生物または
病原体に由来し得る。いくつかの場合、対象となる集団は非哺乳動物DNAまたはRNA
であり得る。いくつかの場合、対象となる集団は非ヒトDNAまたはRNAであり得る。
いくつかの場合、対象となる集団は、微生物、細菌、ウイルス、真菌、レトロウイルス、
病原体または寄生生物のDNAまたはRNAであり得る。いくつかの場合、対象となる集
団は、非微生物、非細菌、非ウイルス、非真菌、非レトロウイルス、非病原体または非寄
生生物のDNAまたはRNAであり得る。
【0081】
いくつかの場合、対象となる集団は、1つまたは複数の非宿主ゲノム、エクソームまた
はトランスクリプトームを含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、約1;2;3
;4;5;6;7;8;9;10;15;20;25;30;35;40;45;50;
60;70;80;90;100;500;1000;5000;10000;5000
0;または100000個の非宿主ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームを含
み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、最大1;2;3;4;5;6;7;8;9
;10;15;20;25;30;35;40;45;50;60;70;80;90;
100;500;1000;5000;10000;50000;または100000個
の非宿主ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームを含み得る。いくつかの場合、
対象となる集団は、少なくとも1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;15;20
;25;30;35;40;45;50;60;70;80;90;100;500;1
000;5000;10000;50000;または100000個の非宿主ゲノム、エ
クソームまたはトランスクリプトームを含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、
同じ非哺乳動物種の複数の個体からの非哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリ
プトームを含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、1つまたは複数の非哺乳動物
種の複数の個体からの非哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームを含み
得る。いくつかの場合、対象となる集団は、非哺乳動物ゲノムDNAおよび非哺乳動物R
NAを含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、1つまたは複数の微生物ゲノム、
エクソームまたはトランスクリプトームを含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は
、1つまたは複数の病原体ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームを含み得る。
いくつかの場合、対象となる集団は、1つまたは複数の細菌ゲノム、エクソームまたはト
ランスクリプトームを含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、1つまたは複数の
ウイルスゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームを含み得る。いくつかの場合、
対象となる集団は、1つまたは複数のレトロウイルスゲノム、エクソームまたはトランス
クリプトームを含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、1つまたは複数のウイル
スおよび1つまたは複数の細菌のゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームを含み
得る。いくつかの場合、対象となる集団は、1つまたは複数の寄生生物ゲノム、エクソー
ムまたはトランスクリプトームを含み得る。いくつかの場合、1つまたは複数は約1、2
、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、5
0、60、70、80、90または100であり得る。いくつかの場合、1つまたは複数
は最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、4
0、45、50、60、70、80、90または100であり得る。いくつかの場合、1
つまたは複数は少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、2
5、30、35、40、45、50、60、70、80、90または100であり得る。
いくつかの場合、非哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームは非ヒトゲ
ノム、エクソームまたはトランスクリプトームである。いくつかの場合、非哺乳動物ゲノ
ム、エクソームまたはトランスクリプトームは、微生物、細菌、ウイルス、真菌、レトロ
ウイルス、病原体または寄生生物のゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであ
る。
【0082】
対象となる集団はゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームの一部を含み得る。
いくつかの場合、対象となる集団はゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームの約
0.000001、0.000005、0.00001、0.00005、0.0001
、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.
3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、
8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、
70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、9
9または100%を構成し得る。いくつかの場合、対象となる集団はゲノム、エクソーム
またはトランスクリプトームの最大0.000001、0.000005、0.0000
1、0.00005、0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01
、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.
9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40
、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、
94、95、96、97、98、99または100%を構成し得る。いくつかの場合、対
象となる集団はゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームの少なくとも0.000
001、0.000005、0.00001、0.00005、0.0001、0.00
05、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4
、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、1
0、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75
、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または1
00%を構成し得る。
【0083】
対象となる集団は、サンプル中の核酸の全集団の一部を占め得る。いくつかの場合、対
象となる集団は、サンプル中の核酸の全集団の約0.000001、0.000005、
0.00001、0.00005、0.0001、0.0005、0.001、0.00
5、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、
0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、
9、10、15、20、25、30、35、40、45または50%を構成し得る。いく
つかの場合、対象となる集団は、サンプル中の核酸の全集団の最大0.000001、0
.000005、0.00001、0.00005、0.0001、0.0005、0.
001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、
0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、
5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45または50%を
構成し得る。いくつかの場合、対象となる集団は、サンプル中の核酸の全集団の少なくと
も0.000001、0.000005、0.00001、0.00005、0.000
1、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0
.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3
、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、4
0、45または50%を構成し得る。
【0084】
バックグラウンド集団核酸は、サンプル中の対象となる集団の核酸に対して過剰量で存
在し得る。対象となる集団の核酸に対するバックグラウンド集団の比は約1;2;3;4
;5;6;7;8;9;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19
;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;
85;90;95;100;200;300;400;500;600;700;800
;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;
8000;9000;10000;20000;30000;40000;50000;
60000;70000;80000;90000;100000;200000;30
0000;400000;500000;600000;700000;800000;
900000;1000000;2000000;3000000;4000000;5
000000;6000000;7000000;8000000;9000000;1
0000000であり得る。対象となる集団の核酸に対するバックグラウンド集団の比は
最大1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;11;12;13;14;15;16
;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;
70;75;80;85;90;95;100;200;300;400;500;60
0;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6
000;7000;8000;9000;10000;20000;30000;400
00;50000;60000;70000;80000;90000;100000;
200000;300000;400000;500000;600000;70000
0;800000;900000;1000000;2000000;3000000;
4000000;5000000;6000000;7000000;8000000;
9000000;10000000であり得る。対象となる集団の核酸に対するバックグ
ラウンド集団の比は少なくとも1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;11;12
;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;
50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;200;30
0;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000
;4000;5000;6000;7000;8000;9000;10000;200
00;30000;40000;50000;60000;70000;80000;9
0000;100000;200000;300000;400000;500000;
600000;700000;800000;900000;1000000;2000
000;3000000;4000000;5000000;6000000;7000
000;8000000;9000000;10000000であり得る。比は、濃度、
モルまたは質量の点から計算することができる。
【0085】
対象となる集団は、1つまたは複数の種に由来する核酸を含み得る。いくつかの場合、
対象となる集団は、約1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;15;20;25;
30;35;40;45;50;60;70;80;90;100;200;300;4
00;500;1000;5000;10000;50000;または100000の種
に由来する核酸を含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、最大1;2;3;4;
5;6;7;8;9;10;15;20;25;30;35;40;45;50;60;
70;80;90;100;200;300;400;500;1000;5000;1
0000;50000;または100000の種に由来する核酸を含み得る。いくつかの
場合、対象となる集団は、少なくとも1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;15
;20;25;30;35;40;45;50;60;70;80;90;100;20
0;300;400;500;1000;5000;10000;50000;または1
00000の種に由来する核酸を含み得る。いくつかの場合、種は非哺乳動物種である。
いくつかの場合、種はヒト以外の種である。いくつかの場合、種は微生物、細菌、ウイル
ス、真菌、レトロウイルス、病原体または寄生生物である。いくつかの場合、対象となる
集団は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35
、40、45、50、60、70、80、90、100、200、300、400、50
0または1000の細菌またはウイルス種に由来する核酸を含み得る。いくつかの場合、
対象となる集団は、最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25
、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、200、300、
400、500または1000の細菌またはウイルス種に由来する核酸を含み得る。いく
つかの場合、対象となる集団は、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10
、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100
、200、300、400、500または1000の細菌またはウイルス種に由来する核
酸を含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、約1、2、3、4、5、6、7、8
、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、9
0、100、200、300、400、500または1000の細菌およびウイルス種に
由来する少なくとも1つの核酸を含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、最大1
、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45
、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500または10
00の細菌およびウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を含み得る。いくつかの場
合、対象となる集団は、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、
20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、200
、300、400、500または1000の細菌およびウイルス種に由来する少なくとも
1つの核酸を含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、約1細菌種および1ウイル
ス種、2細菌種および2ウイルス種、3細菌種および3ウイルス種、4細菌種および4ウ
イルス種、5細菌種および5ウイルス種、6細菌種および6ウイルス種、7細菌種および
7ウイルス種、8細菌種および8ウイルス種、9細菌種および9ウイルス種、10細菌種
および10ウイルス種、15細菌種および15ウイルス種、20細菌種および20ウイル
ス種、25細菌種および25ウイルス種、30細菌種および30ウイルス種、35細菌種
および35ウイルス種、40細菌種および40ウイルス種、45細菌種および45ウイル
ス種、50細菌種および50ウイルス種、60細菌種および60ウイルス種、70細菌種
および70ウイルス種、80細菌種および80ウイルス種、90細菌種および90ウイル
ス種、100細菌種および100ウイルス種、200細菌種および200ウイルス種、3
00細菌種および300ウイルス種、400細菌種および400ウイルス種、500細菌
種および500ウイルス種、または1000細菌種および1000ウイルス種に由来する
少なくとも1つの核酸を含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、最大1細菌種お
よび1ウイルス種、2細菌種および2ウイルス種、3細菌種および3ウイルス種、4細菌
種および4ウイルス種、5細菌種および5ウイルス種、6細菌種および6ウイルス種、7
細菌種および7ウイルス種、8細菌種および8ウイルス種、9細菌種および9ウイルス種
、10細菌種および10ウイルス種、15細菌種および15ウイルス種、20細菌種およ
び20ウイルス種、25細菌種および25ウイルス種、30細菌種および30ウイルス種
、35細菌種および35ウイルス種、40細菌種および40ウイルス種、45細菌種およ
び45ウイルス種、50細菌種および50ウイルス種、60細菌種および60ウイルス種
、70細菌種および70ウイルス種、80細菌種および80ウイルス種、90細菌種およ
び90ウイルス種、100細菌種および100ウイルス種、200細菌種および200ウ
イルス種、300細菌種および300ウイルス種、400細菌種および400ウイルス種
、500細菌種および500ウイルス種、または1000細菌種および1000ウイルス
種に由来する少なくとも1つの核酸を含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、少
なくとも1細菌種および1ウイルス種、2細菌種および2ウイルス種、3細菌種および3
ウイルス種、4細菌種および4ウイルス種、5細菌種および5ウイルス種、6細菌種およ
び6ウイルス種、7細菌種および7ウイルス種、8細菌種および8ウイルス種、9細菌種
および9ウイルス種、10細菌種および10ウイルス種、15細菌種および15ウイルス
種、20細菌種および20ウイルス種、25細菌種および25ウイルス種、30細菌種お
よび30ウイルス種、35細菌種および35ウイルス種、40細菌種および40ウイルス
種、45細菌種および45ウイルス種、50細菌種および50ウイルス種、60細菌種お
よび60ウイルス種、70細菌種および70ウイルス種、80細菌種および80ウイルス
種、90細菌種および90ウイルス種、100細菌種および100ウイルス種、200細
菌種および200ウイルス種、300細菌種および300ウイルス種、400細菌種およ
び400ウイルス種、500細菌種および500ウイルス種、または1000細菌種およ
び1000ウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を含み得る。
【0086】
いくつかの場合、対象となる集団中の1つまたは複数の核酸は標識されない;いくつか
の場合、対象となる集団中の1つまたは複数の核酸は標識される。いくつかの場合、対象
となる集団中の1つまたは複数の核酸が、例えば、核酸標識、化学標識または光学標識で
標識される。いくつかの場合、対象となる集団中の1つまたは複数の核酸を固体支持体に
コンジュゲートさせる。いくつかの場合、標識を対象となる集団中の核酸の5’もしくは
3’末端または対象となる集団中の核酸の内部に付着させることができる。いくつかの場
合、対象となる集団中の1つまたは複数の核酸が2つ以上の標識で標識される。
【0087】
対象となる集団中の核酸は核酸標識を含むことができる。いくつかの場合、核酸標識は
、以下の1つまたは複数を含み得る:バーコード(例えば、サンプルバーコード)、ユニ
バーサルプライマー配列、プライマー結合部位(例えば、それだけに限らないが、DNA
配列決定プライマー結合部位、サンプルバーコード配列決定プライマー結合部位および種
々の配列決定プラットホーム要件に適合する増幅プライマー結合部位を含む、配列決定ま
たはバーコード読み取りのためのもの)、シーケンサー適合性配列、配列決定プラットホ
ーム付着する配列、配列決定アダプター配列またはアダプター。核酸標識を、(例えば、
ライゲーションまたは合成設計によって)対象となる集団中の核酸に付着させることがで
きる。いくつかの場合、核酸標識の長さが対象となる集団中の核酸の長さに含まれる。い
くつかの場合、核酸標識の長さが対象となる集団中の核酸の長さに含まれない。
【0088】
対象となる集団中の核酸は化学標識を含むことができる。化学標識のいくつかの非限定
的な例としては、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、放射性標識、ポリペプチド
およびポリマーが挙げられる。対象となる集団中の核酸は光学標識を含むことができる。
光学標識のいくつかの非限定的な例としては、発蛍光団、蛍光タンパク質、色素および量
子ドットが挙げられる。対象となる集団中の核酸を固体支持体にコンジュゲートさせるこ
とができる。固体支持体のいくつかの非限定的な例としては、ビーズ、磁気ビーズ、ポリ
マー、スライド、チップ、表面、プレート、チャネル、カートリッジ、マイクロ流体デバ
イスおよびマイクロアレイが挙げられる。対象となる集団中の核酸をアフィニティークロ
マトグラフィー用の固体支持体にコンジュゲートさせることができる。いくつかの場合、
対象となる集団中の各核酸は異なる標識を有する。いくつかの場合、対象となる集団中の
各核酸は同じ標識を有する。いくつかの場合、対象となる集団中の核酸の各コピーは同じ
標識を有する。いくつかの場合、異なる配列を有する対象となる集団中の各核酸は異なる
標識を有する。
【0089】
本明細書で提供される方法によって検出することができる微生物(microorga
nismまたはmicrobe)のいくつかの非限定的な例としては、細菌、古細菌、原
虫、原生生物、真菌、藻類、ウイルス、レトロウイルス、病原体または寄生生物が挙げら
れる。いくつかの場合、微生物は原核生物である。いくつかの場合、微生物は真核生物で
ある。細菌のいくつかの非限定的な例としては、バチルス属(Bacillus)、ボル
デテラ属(Bordetella)、ボレリア属(Borrelia)、ブルセラ属(B
rucella)、カンピロバクター属(Campylobacter)、クラミジア属
(Chlamydia)、クラミドフィラ属(Chlamydophila)、クロスト
リジウム属(Clostridium)、コリネバクテリウム属(Corynebact
erium)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、エシェリキア属(E
scherichia)、フランシセラ属(Francisella)、ヘモフィルス属
(Haemophilus)、ヘリコバクター属(Helicobacter)、レジオ
ネラ属(Legionella)、レプトスピラ属(Leptospira)、リステリ
ア属(Listeria)、マイコバクテリウム属(Mycobacterium)、マ
イコプラズマ属(Mycoplasma)、ナイセリア属(Neisseria)、シュ
ードモナス属(Pseudomonas)、リケッチア属(Rickettsia)、サ
ルモネラ属(Salmonella)、シゲラ属(Shigella)、スタフィロコッ
カス属(Staphylococcus)、黄色ブドウ球菌(Staphyloccus
Aures)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、トレポネーマ
属(Treponema)、ビブリオ属(Vibrio)およびエルシニア属(Yers
inia)が挙げられる。真菌のいくつかの非限定的な例としては、カンジダ属(Can
dida)、アスペルギルス属(Aspergillus)、クリプトコッカス属(Cr
yptococcus)、ヒストプラズマ属(Histoplasma)、ニューモシス
チス属(Pneumocystis)およびスタキボトリス属(Stachybotry
s)が挙げられる。いくつかの例では、本明細書で提供される方法によって検出される微
生物は、薬剤耐性微生物または多剤耐性病原体である。薬物耐性または多剤耐性病原体の
非限定的な例としては、以下が挙げられる:いくつかの場合、クロストリジウム・ディフ
ィシル(Clostridium difficile)(C.ディフィシル)の薬剤耐
性株、カルバペネム耐性腸内細菌(CRE)、薬剤耐性淋菌(Neisseria,go
norrhoeae)(セファロスポリン耐性)、多剤耐性アシネトバクター(Acin
etobacter)、薬剤耐性カンピロバクター、フルコナゾール耐性カンジダ(真菌
)、広域スペクトルβ-ラクタマーゼ産生腸内細菌(ESBL)、バンコマイシン耐性腸
球菌(Enterococcus)(VRE)、多剤耐性緑膿菌(Pseudomona
s aeruginosa)、薬剤耐性非チフス性サルモネラ(Salmonella)
、薬剤耐性チフス菌(Salmonella Typhi)、薬剤耐性シゲラ(Shig
ella)、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、薬剤耐性肺炎球菌(Stre
ptococcus pneumonia)、薬剤耐性結核(MDRおよびXDR)、多
剤耐性黄色ブドウ球菌、バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌(VRSA)、エリスロマイ
シン耐性ストレプトコッカスA群またはクリンダマイシン耐性ストレプトコッカスB群。
【0090】
いくつかの場合、本明細書で提供される方法および組成物を使用して、レトロウイルス
またはレンチウイルスなどのウイルスを検出することができる。いくつかの場合、ウイル
スは、ボルティモアウイルス分類システムの第I群、第II群、III群、第IV群、第
V群、第VI群または第VII群のメンバーである。いくつかの場合、ウイルスは、アデ
ノウイルス科(Adenoviridae)、アネロウイルス科(Anelloviri
dae)、アレナウイルス科(Arenaviridae)、アストロウイルス科(As
troviridae)、ブニヤウイルス科(Bunyaviridae)、カリシウイ
ルス科(Caliciviridae)、コロナウイルス科(Coronavirida
e)、フィロウイルス科(Filoviridae)、フラビウイルス科(Flaviv
iridae)、ヘパドナウイルス科(Hepadnaviridae)、ヘペウイルス
科(Hepeviridae)、ヘルペスウイルス科(Herpesviridae)、
オルトミクソウイルス科(Orthomyxoviridae)、パピローマウイルス科
(Papillomaviridae)、パポバウイルス科(Papovavirida
e)、パラミクソウイルス科(Paramyxoviridae)、パルボウイルス科(
Parvoviridae)、ピコルナウイルス科(Picornaviridae)、
ポリオーマウイルス科(Polyomaviridae)、ポックスウイルス科(Pox
viridae)、レオウイルス科(Reoviridae)、レトロウイルス科(Re
troviridae)、ラブドウイルス科(Rhabdoviridae)またはトガ
ウイルス科(Togaviridae)のメンバーである。いくつかの場合、ウイルスは
アデノウイルス、アムールウイルス、アンデスウイルス、動物ウイルス、アストロウイル
ス、トリ腎炎ウイルス、トリオルトレオウイルス、トリレオウイルス、バンナウイルス、
バス・コンゴウイルス、コウモリ媒介ウイルス、BKウイルス、ブルーベリーショックウ
イルス、鶏貧血ウイルス、ウシアデノウイルス、ウシコロナウイルス、ウシヘルペスウイ
ルス4、ウシパルボウイルス、ヒヨドリコロナウイルスHKU11、カリサルウイルス、
カタカマスウイルス、チャンディプラウイルス、アメリカナマズウイルス、チョクロウイ
ルス、コルティウイルス、コクサッキーウイルス、コオロギ麻痺ウイルス、クリミアコン
ゴ出血熱ウイルス、サイトメガロウイルス、デングウイルス、ドブラバ・ベルグレドウイ
ルス、エボラウイルス、エボラウイルス、エルモロキャニオンウイルス、内皮向性ゾウヘ
ルペスウイルス、エプスタイン・バーウイルス、ネコ白血病ウイルス、口蹄疫ウイルス、
ゴウウイルス(Gou virus)、グアナリトウイルス、ハンターン河ウイルス、ハ
ンタウイルス、HCoV-EMC/2012、ヘンドラウイルス、ヘニパウイルス、A型
肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、D型肝炎、E型肝炎ウイルス、単
純ヘルペス1型、単純ヘルペス2型、単純ヘルペスウイルス1型、単純ヘルペスウイルス
2型、HIVヒトアストロウイルス、ヒトボカウイルス、ヒトサイトメガロウイルス、ヒ
トヘルペスウイルス8型、ヒトヘルペスウイルス8型、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)
、ヒトメタニューモウイルス、ヒトパピローマウイルス、イムジンウイルス、インフルエ
ンザウイルス、アイラビスタウイルス、JCウイルス、フニンウイルス、ハバロフスクウ
イルス、コイヘルペスウイルス、クンジンウイルス、ラッサウイルス、ライムストーンキ
ャニオンウイルス、Lloviu cuevaウイルス、Lloviuウイルス、ルジョ
ウイルス、マチュポウイルス、Magboiウイルス、マールブルグマールブルグウイル
ス、マールブルグウイルス、マールブルグウイルス、麻疹ウイルス、メラカウイルス、メ
ナングルウイルス、中東呼吸器症候群コロナウイルス、ミニオプトラスコウモリコロナウ
イルス1、ミニオプトラスコウモリコロナウイルスHKU8、サル痘ウイルス、モノンガ
ヒラウイルス、ムジュウイルス、ムンプスウイルス、ニパウイルス、ノーウォークウイル
ス、オルビウイルス、パラインフルエンザウイルス、パルボウイルスB19、フィトレオ
ウイルス、アブラコウモリコロナウイルスHKU5、ポリオウイルス、ブタアデノウイル
ス、プロスペクトヒルウイルス、カルユーブウイルス、狂犬病ウイルス、Ravnウイル
ス、呼吸系発疹ウイルス、レストンウイルス、細網内皮症ウイルス、キクガシラコウモリ
コロナウイルスHKU2、ライノウイルス、ロゼオロウイルス、ロスリバーウイルス、ロ
タウイルス、ルーセットオオコウモリコロナウイルスHKU9、風疹ウイルス、サーレマ
ーウイルス、サビアウイルス、Sangassouウイルス、ヒナコウモリコロナウイル
ス512、セランウイルス、重症急性呼吸器症候群ウイルス、ショープ乳頭腫ウイルス、
サル泡沫状ウイルス、シンノンブルウイルス、天然痘、スーチョンウイルス、スーダンエ
ボラウイルス、スーダンウイルス、タイフォレストエボラウイルス、タイフォレストウイ
ルス、タンザニアウイルス、トッタパラヤムウイルス(Thottapalayam v
irus)、トポグラホフウイルス(Topografov virus)、トレモウイ
ルス、Tulaウイルス、七面鳥コロナウイルス、七面鳥痘ウイルス、タケコウモリコロ
ナウイルスHKU4、水痘帯状疱疹ウイルス、水痘帯状疱疹ウイルス、西ナイルウイルス
、ウッドチャック肝炎ウイルス、黄熱病ウイルス、ジカウイルスまたはザイールエボラウ
イルスである。
【0091】
病原体のいくつかの非限定的な例としては、ウイルス、細菌、プリオン、真菌、寄生生
物、原生動物および微生物が挙げられる。病原体のいくつかの非限定的な例としては、ア
カントアメーバ(Acanthamoeba)、ダニ類(Acari)、アシネトバクタ
ー・バウマンニ(Acinetobacter baumannii)、アクチノマイセ
ス・イスラエリー(Actinomyces israelii)、アクチノマイセス・
ゲレンセリエ(Actinomyces gerencseriae)、プロピオニバク
テリウム・プロピオニクス(Propionibacterium propionic
us)、アクチノミセトーマ(Actinomycetoma)、ユーマイセトーマ(E
umycetoma)、アデノウイルス科(Adenoviridae)、アルファウイ
ルス(Alphavirus)、アナプラズマ属(Anaplasma)、アナプラズマ
・ファゴサイトフィルム(Anaplasma phagocytophilum)、ア
ンシロストーマ・ブラジリエンセ(Ancylostoma braziliense)
、アンシロストーマ・デュオデナレ(Ancylostoma duodenale)、
ネカトール・アメリカヌス(Necator americanus)、アンギオストロ
ンギルス・コスタリセンシス(Angiostrongylus costaricen
sis)、アニサキス(Anisakis)、アラクニダ・イクソジダエ(Arachn
ida Ixodidae)、ヒメダニ科(Argasidae)、溶血性アルカノバク
テリア(Arcanobacterium haemolyticum)、原始鉤頭虫目
(Archiacanthocephala)、モニリフォルミス・モニリフォルミス(
Moniliformis moniliformis)、アレナウイルス科(Aren
aviridae)、回虫(Ascaris lumbricoides)、アスカリス
属(Ascaris)の種、回虫(Ascaris lumbricoides)、アス
ペルギルス属(Aspergillus)、アストロウイルス科(Astrovirid
ae)、バベシア属(Babesia)多型バベシア(B.divergens)、バベ
シア・ビゲミナ(B.bigemina)、バベシア・エクイ(B.equi)、バベシ
ア・ミクロチ(B.microfti)、バベシア・ダンカニ(B.duncani)、
バベシア属(Babesia)、炭疽菌(Bacillus anthracis)、セ
レウス菌(Bacillus cereus)、バクテロイデス属(Bacteroid
es)、バラムチア・マンドリルリス(Balamuthia mandrillari
s)、大腸バランチジウム(Balantidium coli)、ヘンセラ菌(Bar
tonella henselae)、バイリサスカリス属(Baylisascari
s)、アライグマ回虫(Baylisascaris procyonis)、ヒト条虫
(Bertiella mucronata)、ベルチエラ・スツデリイ(Bertie
lla studeri)、BKウイルス、ブラストシスチス(Blastocysti
s)、ヒトブラストシスチス(Blastocystis hominis)、ブラスト
ミセス・デルマチチジス(Blastomyces dermatitidis)、百日
咳菌(Bordetella pertussis)、ボレリア・ブルグドルフェリ(B
orrelia burgdorferi)、ボレリア属(Borrelia)の種、ボ
レリア属(Borrelia)、ブルセラ菌(Brucella)、マレー糸状虫(Br
ugia malayi)、ブルギア・チモリ(Brugia timori)、ブニヤ
ウイルス科(Bunyaviridae)、セパシア菌(Burkholderia c
epacia)、バークホルデリア属(Burkholderia)の種、鼻疽菌(Bu
rkholderia mallei)、類鼻疽菌(Burkholderia pse
udomallei)、カリシウイルス科(Caliciviridae)、カンピロバ
クター属(Campylobacter)、カンジダ・アルビカンス(Candida
albicans)、カンジダ属(Candida)の種、条虫綱 (Cestoda)
、多頭条虫(Taenia multiceps)、トラコーマクラミジア(Chlam
ydia trachomatis)、トラコーマクラミジア(Chlamydia t
rachomatis)、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)、肺炎
クラミジア(Chlamydophila pneumoniae)、オウム病クラミジ
ア(Chlamydophila psittaci)、トコジラミ科(Cimicid
ae)、トコジラミ(Cimex lectularius)、肝吸虫(Clonorc
his sinensis);クロノルキス・ビベリニ(Clonorchis viv
errini)、ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)、クロ
ストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)、ウェル
シュ菌(Clostridium perfringens)、ウェルシュ菌(Clos
tridium perfringens)、クロストリジウム属(Clostridi
um)の種、破傷風菌(Clostridium tetani)、コクシジオイデス・
イミチス(Coccidioides immitis)、コクシジオイデス・ポサダシ
(Coccidioides posadasii)、コクリオミア・ホミニボラクス(
Cochliomyia hominivorax)、コロラドダニ熱ウイルス(CTF
V)、コロナウイルス科(Coronaviridae)、ジフテリア菌(Coryne
bacterium diphtheriae)、Q熱コクシエラ(Coxiella
burnetii)、クリミアコンゴ出血熱ウイルス、クリプトコッカス・ネオフォルマ
ンス(Cryptococcus neoformans)、クリプトスポリジウム(C
ryptosporidium)、クリプトスポリジウム属(Cryptosporid
ium)、シクロスポラ・カイエタネンシス(Cyclospora cayetane
nsis)、サイトメガロウイルス(Cytomegalovirus)、デモデクス・
フォリキュロラム(Demodex folliculorum)/ブレビス(brev
is)/カニス(canis)、デングウイルス(DEN-1、DEN-2、DEN-3
およびDEN-4)、フラビウイルス(Flavivirus)、ヒトヒフバエ(Der
matobia homini)、槍形吸虫(Dicrocoelium dendri
ticum)、二核アメーバ(Dientamoeba fragilis)、ジオクト
フィーマ・レナーレ(Dioctophyme renale)、裂頭条虫属(Diph
yllobothrium)、広節裂頭条虫(Diphyllobothrium la
tum)、メジナ虫(Dracunculus medinensis)、エボラウイル
ス(EBOV)、エキノコッカス属(Echinococcus)、単包条虫(Echi
nococcus granulosus)、多包条虫(Echinococcus m
ultilocularis)、エキノコッカス・ボゲリ(E.vogeli)、ヤマネ
コ包条虫(E.oligarthrus)、エーリキア・シャフェンシス(Ehrlic
hia chaffeensis)、エーリキア・エウィンギ(Ehrlichia e
wingii)、エーリキア属(Ehrlichia)、赤痢アメーバ(Entamoe
ba histolytica)、赤痢アメーバ(Entamoeba histoly
tica)、蟯虫(Enterobius vermicularis)、エンテロビウ
ス・グレゴリイ(Enterobius gregorii)、エンテロコッカス属(E
nterococcus)、エンテロウイルス属(Enterovirus)、エンテロ
ウイルス、コクサッキーA(Coxsackie A)ウイルス、エンテロウイルス71
(EV71)、有毛表皮糸状菌(Epidermophyton floccosum)
、紅色菌(Trichophyton rubrum)、毛瘡白癬菌(Trichoph
yton mentagrophytes)、エプスタイン・バーウイルス(EBV)、
大腸菌(Escherichia coli)O157:H7、O111およびO104
:H4、肝蛭(Fasciola hepatica)、巨大肝蛭(Fasciola
gigantica)、肥大吸虫(Fasciolopsis buski)、フィラリ
ア上科(Filarioidea superfamily)、フィロウイルス科(Fi
loviridae)、フラビウイルス科(Flaviviridae)、フォンセカ・
ペドロソイ(Fonsecaea pedrosoi)、野兎病菌(Francisel
la tularensis)、フソバクテリウム属(Fusobacterium)、
ゲオトリクム・カンジドゥム(Geotrichum candidum)、腸鞭毛虫(
Giardia intestinalis)、ランブル鞭毛虫(Giardia la
mblia)、顎口虫(Gnathostoma spinigerum)、剛棘顎口虫
(Gnathostoma hispidum)、A群レンサ球菌(Group A S
treptococcus)、ブドウ球菌(Staphylococcus)、グアナリ
トウイルス、ヘモフィルス・デュクレイ(Haemophilus ducreyi)、
インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、ハリケファロブ
ス・ジンジバリス(Halicephalobus gingivalis)、ハートラ
ンドウイルス、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)、
ヘパドナウイルス科(Hepadnaviridae)、A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウ
イルス、C型肝炎ウイルス、D型肝炎ウイルス、E型肝炎ウイルス、ヘペウイルス科(H
epeviridae)、単純ヘルペスウイルス1および2(HSV-1およびHSV-
2)、ヘルペスウイルス科(Herpesviridae)、ヒストプラズマ・カプスラ
ーツム(Histoplasma capsulatum)、HIV(ヒト免疫不全ウイ
ルス)、ホルテア・ウェルネッキ(Hortaea werneckii)、ヒトボカウ
イルス(HBoV)、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)、ヒトヘルペスウイルス7
(HHV-7)、ヒトメタニューモウイルス(hMPV)、ヒトパピローマウイルス(H
PV)、ヒトパラインフルエンザウイルス(HPIV)、小型条虫(Hymenolep
is nana)、縮小条虫(Hymenolepis diminuta)、イソスポ
ーラ・ベリ(Isospora belli)、JCウイルス、フニンウイルス、キンゲ
ラ・キンゲ(Kingella kingae)、クレブシエラ・グラニュロマティス(
Klebsiella granulomatis)、ラッサウイルス、レジオネラ・ニ
ューモフィラ(Legionella pneumophila)、リーシュマニア(L
eishmania)、レプトスピラ属(Leptospira)、鼻腔舌虫(Ling
uatula serrata)、リステリア菌(Listeria monocyto
genes)、ロア糸状虫(Loa loa)フィラリア、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイル
ス(LCMV)、マチュポウイルス、マラセチア属(Malassezia)、マンソネ
ラ・ストレプトセルカ(Mansonella streptocerca)、マールブ
ルグウイルス、麻疹ウイルス、横川吸虫(Metagonimus yokagawai
)、微胞子虫門(Microsporidia phylum)、中東呼吸器症候群コロ
ナウイルス、伝染性軟属腫ウイルス(MCV)、サル痘ウイルス、ケカビ目(Mucor
a
les order)(ムコール症)、ハエカビ目(Entomophthorales
order)(エントモフトラ症)、ムンプスウイルス、ライ菌(Mycobacte
rium leprae)、マイコバクテリウム・レプロマトシス(Mycobacte
rium lepromatosis)、結核菌(Mycobacterium tub
erculosis)、マイコバクテリウム・ウルセランス(Mycobacteriu
m ulcerans)、肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumon
iae)、ネグレリア・フォーレリ(Naegleria fowleri)、淋菌(N
eisseria gonorrhoeae)、髄膜炎菌(Neisseria men
ingitidis)、ノカルジア・アステロイデス(Nocardia astero
ides)、ノカルジア属(Nocardia)の種、ヒツジバエ上科(Oestroi
dea)、クロバエ科(Calliphoridae)、ニクバエ科(Sarcopha
gidae)、回旋糸状虫(Onchocerca volvulus)、タイ肝吸虫(
Opisthorchis viverrini)、ネコ肝吸虫(Opisthorch
is felineus)、肝吸虫(Clonorchis sinensis)、オル
トミクソウイルス科(Orthomyxoviridae)、パピローマウイルス科(P
apillomaviridae)、南アメリカ分芽菌(Paracoccidioid
es brasiliensis)、パラゴニムス・アフリカヌス(Paragonim
us africanus);パラゴニムス・カリエンシス(Paragonimus
caliensis);パラゴニムス・ケリコッチ(Paragonimus kell
icotti);パラゴニムス・スクリジャビニー(Paragonimus skrj
abini);パラゴニムス・ウテロビラテラリス(Paragonimus uter
obilateralis)、ウエステルマン肺吸虫(Paragonimus wes
termani)、パラゴニムス属(Paragonimus)の種、パラミクソウイル
ス科(Paramyxoviridae)、寄生双翅目ハエ幼虫、パルボウイルス科(P
arvoviridae)、パルボウイルスB19、パスツレラ属(Pasteurel
la)、ヒトジラミ(Pediculus humanus)、ヒトアタマジラミ(Pe
diculus humanus capitis)、コロモジラミ(Pediculu
s humanus corporis)、ケジラミ(Phthirus pubis)
、ピコルナウイルス科(Picornaviridae)、ピエドライア・ホルタエ(P
iedraia hortae)、熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium fal
ciparum)、三日熱マラリア原虫(Plasmodium vivax)、卵形マ
ラリア原虫クルチシ(Plasmodium ovale curtisi)、卵形マラ
リア原虫ワリケリ(Plasmodium ovale wallikeri)、四日熱
マラリア原虫(Plasmodium malariae)、二日熱マラリア原虫(Pl
asmodium knowlesi)、プラスモジウム属(Plasmodium)、
ニューモシスチス・ジロベシ(Pneumocystis jirovecii)、ポリ
オウイルス、ポリオーマウイルス科(Polyomaviridae)、ポックスウイル
ス科(Poxviridae)、プレボテラ属(Prevotella)、PRNP、ケ
ジラミ(Pthirus pubis)、ヒトノミ(Pulex irritans)、
狂犬病ウイルス、レオウイルス科(Reoviridae)、RSウイルス(RSV)、
レトロウイルス科(Retroviridae)、ラブドウイルス科(Rhabdovi
ridae)、リノスポリジウム・セーベリ(Rhinosporidium seeb
eri)、ライノウイルス属(Rhinovirus)、ライノウイルス、コロナウイル
ス、痘瘡リケッチア(Rickettsia akari)、リケッチア属(Ricke
ttsia)、発疹チフスリケッチア(Rickettsia prowazekii)
、リケッチア・リケッチイ(Rickettsia rickettsii)、発疹熱リ
ケッチア(Rickettsia typhi)、リフトバレー熱ウイルス、ロタウイル
ス、風疹ウイルス、サビア(Sabia)、サルモネラ菌(Salmonella en
terica)亜種エンテリカ(enterica)、血清型チフス(typhi)、サ
ルモネラ属(Salmonella)、サルコシスチス・ボビカニス(Sarcocys
tis bovihominis)、ザルコシスチス・スイホミニス(Sarcocys
tis suihominis)、サルコプテス・スカビエイ(Sarcoptes s
cabiei)、SARSコロナウイルス、シストソーマ属(Schistosoma)
、ビルハルツ住血吸虫(Schistosoma haematobium)、日本住血
吸虫(Schistosoma japonicum)、シストソーマ・マンソニ(Sc
histosoma mansoni)およびインターカラタム住血吸虫(Schist
osoma intercalatum)メコン住血吸虫(Schistosoma m
ekongi)、シストソーマ属(Schistosoma)の種、赤痢菌属(Shig
ella)、シンノンブルウイルス、マンソン裂頭条虫(Spirometra eri
naceieuropaei)、スポロトリックス・シェンキィ(Sporothrix
schenckii)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、ス
トレプトコッカス・アガラクチア(Streptococcus agalactiae
)、肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)、化膿性連鎖球菌
(Streptococcus pyogenes)、糞線虫(Strongyloid
es stercoralis)、条虫属(Taenia)、無鉤条虫(Taenia
saginata)、有鉤条虫(Taenia solium)、細菌の科、腸内細菌科
(Enterobacteriaceae)、カリフォルニアテラジア(Thelazi
a californiensis)、東洋眼虫(Thelazia callipae
da)、トガウイルス科(Togaviridae)、イヌ回虫(Toxocara c
anis)、ネコ回虫(Toxocara cati)、トキソプラズマ原虫(Toxo
plasma gondii)、梅毒トレポネーマ(Treponema pallid
um)、旋毛虫(Trichinella spiralis)、トリキネラ・ブリトビ
(Trichinella britovi)、トリキネラ・ネルソニ(Trichin
ella nelsoni)、トリキネラ・ナチバ(Trichinella nati
va)、トリコビルハルジア・レゲンチ(Trichobilharzia regen
ti)、住血吸虫科(Schistosomatidae)、腟トリコモナス(Tric
homonas vaginalis)、トリコフィトン属(Trichophyton
)、紅色菌(Trichophyton rubrum)、トリコフィトン・トンズラン
ス(Trichophyton tonsurans)、バイゲル毛芽胞菌(Trich
osporon beigelii)、鞭虫(Trichuris trichiura
)、鞭虫(Trichuris trichiura)、イヌ鞭虫(Trichuris
vulpis)、トリパノソーマ・ブルセイ(Trypanosoma brucei
)、トリパノソーマ・クルージ(Trypanosoma cruzi)、スナノミ(T
unga penetrans)、ウレアプラズマ・ウレアリチカム(Ureaplas
ma urealyticum)、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、大痘瘡(Vari
ola major)、小痘瘡(Variola minor)、ベネズエラウマ脳炎ウ
イルス、コレラ菌(Vibrio cholerae)、西ナイルウイルス、バンクロフ
ト糸状虫(Wuchereria bancrofti)、バンクロフト糸状虫(Wuc
hereria bancrofti)、マレー糸状虫(Brugia malayi)
、黄熱病ウイルス、エルシニア・エンテロコリチカ(Yersinia enteroc
olitica)、ペスト菌(Yersinia pestis)および偽結核エルシニ
ア菌(Yersinia pseudotuberculosis)が挙げられる。
【0092】
オリゴヌクレオチドのコレクションを作製する方法
本開示は、特に対象となる集団(例えば、微生物または病原体核酸)を標的化または検
出するために、本明細書で提供される方法に使用するためのオリゴヌクレオチドのコレク
ションを作製するための複数の手段を提供する。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの
コレクションを作製する方法は、生物情報学、計算、ハイブリダイゼーションに基づく、
または消化に基づく方法であり得る。
【0093】
いくつかの場合、宿主(例えば、ヒト)ゲノムDNAなどのバックグラウンド集団核酸
を使用して、宿主および非宿主(例えば、非ヒト、病原体)配列を含有するオリゴヌクレ
オチドの集団から宿主配列を除去することができる。この方法は、宿主(例えば、ヒト)
および非宿主核酸に結合することができるオリゴヌクレオチドを含有するオリゴヌクレオ
チドの異種コレクション(例えば、5’-NNNNNNNNNNNNN-3’(NはA、
C、GまたはTである)などのオリゴヌクレオチドランダマーのコレクション)を提供す
ることを含み得る。いくつかの例では、宿主ゲノムDNAを、オリゴヌクレオチドの異種
コレクション中の相補的配列との宿主ゲノムDNAの結合を促進する条件下で、オリゴヌ
クレオチドの異種コレクションに導入することができる。この方法は、オリゴヌクレオチ
ドの異種コレクションから宿主ゲノムDNAに結合したオリゴヌクレオチドを枯渇させる
ことを含み得る。通常、このような方法では、宿主核酸(例えば、宿主ゲノム核酸)が、
オリゴヌクレオチドの異種コレクションに対して過剰量で提供される。枯渇は、オリゴヌ
クレオチドの異種コレクションからハイブリダイズもしくは結合したオリゴヌクレオチド
を除去すること、ハイブリダイズもしくは結合したオリゴヌクレオチドを破壊すること、
または未結合のオリゴヌクレオチドを優先的に単離することによるなど本明細書で提供さ
れる方法によって完了することができる。
【0094】
図3は、オリゴヌクレオチドのコレクション(370)を作製する絵画的な例を示す。
本方法は、オリゴヌクレオチドの異種コレクション(310)を用意するステップを含み
得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクションは、核酸標識、化学標識
または光学標識(320)で標識されたオリゴヌクレオチドを含み得る。本方法は、オリ
ゴヌクレオチドの異種コレクションからバックグラウンド集団核酸(例えば、宿主核酸、
ヒト核酸等)と同一、ほぼ同一、相補的、またはほぼ相補的な配列を有するヌクレオチド
のドメインを含むオリゴヌクレオチドを枯渇させるステップを含み得る。いくつかの場合
、オリゴヌクレオチドの異種コレクションを、バックグラウンド集団核酸がオリゴヌクレ
オチドの異種コレクション内のオリゴヌクレオチドのヌクレオチドの相補的またはほぼ相
補的なドメインにハイブリダイズまたは特異的に結合するように、バックグラウンド集団
核酸(340)(例えば、ヒトゲノムDNA)と接触させる(360)ことによって枯渇
が達成される。ハイブリダイゼーション反応は、変性ステップおよび/または再生ステッ
プを含むことができる。例えば、反応中の核酸を変性させるために、核酸を加熱する、ま
たは段階的加熱(例えば、95℃で10秒間および65℃で3分間)に供することができ
る。核酸を再生するために、核酸を36℃で一定時間、例えば数時間または数週間インキ
ュベートすることができる。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸は、宿主(33
0)から誘導または単離される。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸は、核酸標
識、化学標識または光学標識(350)で標識される。いくつかの場合、本方法は、バッ
クグラウンド集団核酸の少なくとも一部を例えば熱によって変性させるステップをさらに
含む。
【0095】
いくつかの場合、1つまたは複数のブロッカーオリゴヌクレオチドは、ハイブリダイゼ
ーションステップ(360)中に存在してもよく、ハイブリダイゼーションステップの前
または最中に含めてもよい。いくつかの例で、オリゴヌクレオチドはDNA、RNA、P
NA、LNA、BNAまたはこれらの任意の組み合わせを含む。ブロッカーオリゴヌクレ
オチドは、ヌクレオチドのドメインの外側のオリゴヌクレオチドの配列に相補的であり得
るので、ヌクレオチドのドメインにハイブリダイズせず、むしろ、同じ鎖上に存在する他
のヌクレオチドを「ブロックする」よう設計され得る。ブロッカーオリゴヌクレオチドの
存在は、ヌクレオチドのドメインの外側の配列がオリゴヌクレオチドのバックグラウンド
集団(例えば、ヒトゲノムDNA)に結合する可能性を低減するのに役立ち得る。よって
、ブロッカーオリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドのバックグラウンド集団に対す
るオリゴヌクレオチドのコレクションの結合特異性を促進することができる。いくつかの
具体例では、オリゴヌクレオチドの異種コレクションが、ブロッカーオリゴヌクレオチド
(例えば、0.5X PBS、ブロッカーオリゴヌクレオチド、RNアーゼ阻害剤)を含
む緩衝溶液中のゲノムDNAにハイブリダイズし得る。
【0096】
通常、本明細書で提供されるオリゴヌクレオチドのコレクションを作製するための出発
集団として使用されるオリゴヌクレオチドの異種コレクションは、ランダムに作製された
核酸配列のコレクション(例えば、5’NNNNNNNNNNNNN-3’(NはA、C
、G、またはTである)などのオリゴヌクレオチドランダマーのコレクション)である。
いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクションを(例えば、DNA合成によっ
て)合成することができる。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクションは
、人工的に断片化された核酸を含まない。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コ
レクションは、ヌクレオチドのドメインについて可能な配列の約5、10、20、30、
40、50、60、70、80、90、91、92、93、94、95、96、97、9
8、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、
99.8、99.9または100%が存在する、ヌクレオチドのドメインを含むオリゴヌ
クレオチドを含む。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクションは、ヌクレ
オチドのドメインについて可能な配列の最大5、10、20、30、40、50、60、
70、80、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99.1
、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9
または100%が存在する、ヌクレオチドのドメインを含むオリゴヌクレオチドを含む。
いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクションは、ヌクレオチドのドメインに
ついて可能な配列の少なくとも5、10、20、30、40、50、60、70、80、
90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99.1、99.2、
99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9または100
%が存在する、ヌクレオチドのドメインを含むオリゴヌクレオチドを含む。
【0097】
いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクションは、バックグラウンド集団核
酸または対象となる集団からの核酸と同一、ほぼ同一、相補的、またはほぼ相補的な配列
を有するヌクレオチドのドメインを含むオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの場合、オ
リゴヌクレオチドの異種コレクションは、1つまたは複数のバックグラウンド集団と同一
、ほぼ同一、相補的、またはほぼ相補的な配列を有するヌクレオチドのドメインを含むオ
リゴヌクレオチドを含む。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクションは、
1つまたは複数のバックグラウンド集団と同一でも、ほぼ同一でも、相補的でも、ほぼ相
補的でもない配列を有するヌクレオチドのドメインを含むオリゴヌクレオチドを含む。い
くつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクションは、1つまたは複数の対象となる
集団と同一、ほぼ同一、相補的またはほぼ相補的な配列を有するヌクレオチドのドメイン
を含むオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクシ
ョンは、1つまたは複数の対象となる集団と同一でも、ほぼ同一でも、相補的でも、ほぼ
相補的でもない配列を有するヌクレオチドのドメインを含むオリゴヌクレオチドを含む。
【0098】
いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクション内の1つまたは複数のオリゴ
ヌクレオチドは標識されない;いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクション
内の1つまたは複数のオリゴヌクレオチドは標識される。いくつかの場合、1つまたは複
数のオリゴヌクレオチドは、例えば、核酸標識、化学標識または光学標識で標識される。
いくつかの場合、1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを固体支持体にコンジュゲートさ
せる。いくつかの場合、1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを固体支持体にコンジュゲ
ートさせない。いくつかの場合、標識をオリゴヌクレオチドの5’もしくは3’末端に、
またはオリゴヌクレオチドの内部に付着させることができる。いくつかの場合、オリゴヌ
クレオチドの異種コレクション内の1つまたは複数のオリゴヌクレオチドは2つ以上の標
識で標識される。
【0099】
バックグラウンド集団核酸は、オリゴヌクレオチドの異種コレクションに対して過剰量
で提供され得る。オリゴヌクレオチドに対するバックグラウンド集団の比は、約0.1;
0.2;0.3;0.4;0.5;0.6;0.7;0.8;0.9;1.0;1.1;
1.2;1.3;1.4;1.5;1.6;1.7;1.8;1.9;2.0;2.5;
3.0;3.5;4.0;4.5;5.0;5.5;6.0;6.5;7.0;7.5;
8.0;8.5;9.0;9.5;10;11;12;13;14;15;16;17;
18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;7
5;80;85;90;95;100;200;300;400;500;600;70
0;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;
7000;8000;9000;または10000であり得る。オリゴヌクレオチドに対
するバックグラウンド集団の比は、最大0.1;0.2;0.3;0.4;0.5;0.
6;0.7;0.8;0.9;1.0;1.1;1.2;1.3;1.4;1.5;1.
6;1.7;1.8;1.9;2.0;2.5;3.0;3.5;4.0;4.5;5.
0;5.5;6.0;6.5;7.0;7.5;8.0;8.5;9.0;9.5;10
;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;
40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;
200;300;400;500;600;700;800;900;1000;200
0;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;または
10000であり得る。オリゴヌクレオチドに対するバックグラウンド集団の比は、少な
くとも0.1;0.2;0.3;0.4;0.5;0.6;0.7;0.8;0.9;1
.0;1.1;1.2;1.3;1.4;1.5;1.6;1.7;1.8;1.9;2
.0;2.5;3.0;3.5;4.0;4.5;5.0;5.5;6.0;6.5;7
.0;7.5;8.0;8.5;9.0;9.5;10;11;12;13;14;15
;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;
65;70;75;80;85;90;95;100;200;300;400;500
;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;500
0;6000;7000;8000;9000;または10000であり得る。オリゴヌ
クレオチドに対するバックグラウンド集団の比は、飽和していてもよい。オリゴヌクレオ
チドに対するバックグラウンド集団の比は、非飽和であってもよい。比は、濃度、モルま
たは質量の点から計算することができる。
【0100】
いくつかの場合、核酸は一本鎖である。いくつかの場合、二本鎖核酸を一本鎖核酸に変
性する。核酸は熱を用いて変性することができる。いくつかの場合、核酸を、約35、4
0、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93
、94、95、96、97、98または99℃に加熱する。いくつかの場合、核酸を、約
0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、
3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50または60分
間加熱する。いくつかの場合、核酸を、化学的変性剤(例えば、酸、塩基、溶媒、カオト
ロピック剤、塩)を用いて核酸を変性する。
【0101】
一本鎖核酸サンプルを再生またはハイブリダイズさせることができる。いくつかの場合
、一本鎖核酸サンプルをオリゴヌクレオチドの異種コレクションとハイブリダイズさせる
。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクションをブロッカーオリゴヌクレオ
チドとハイブリダイズさせる。いくつかの場合、一本鎖核酸の少なくとも一部を再生また
はハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を、約0、1、2、3、4、5、6、7
、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21
、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、
35、36、37、40、45、50、55、60、65、68または70℃で再生また
はハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を氷上で再生またはハイブリダイズさせ
る。いくつかの場合、核酸を室温で再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、
核酸を、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9
、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50も
しくは60分、または2、3、4、5、10、15、20、22、24、30、40、4
6、48、50、60、70、72、80もしくは96時間再生またはハイブリダイズさ
せる。温度、緩衝液組成、反応時間および濃度がハイブリダイゼーションの程度に影響を
及ぼし得る。いくつかの場合、トリメチルアンモニウムクロリドの存在下で核酸を再生す
る。
【0102】
オリゴヌクレオチドの異種コレクションからハイブリダイズした核酸を除去することな
どによって、本明細書で提供される方法によって枯渇を完了させることができる。バック
グラウンド集団を化学的に標識および除去し、それによって、ハイブリダイズしたオリゴ
ヌクレオチドを除去することができる。バックグラウンド集団を磁気ビーズにコンジュゲ
ートさせ、磁石で除去し、それによって、ハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドを除去
することができる。バックグラウンド集団を核酸タグで標識することができる。核酸タグ
は、固体支持体にコンジュゲートしている、または化学タグでタグ付けされている核酸配
列に結合またはハイブリダイズすることができる。ハイブリダイズしたオリゴヌクレオチ
ドは、サイズ分離(例えば、ゲル電気泳動、キャピラリー電気泳動等)、親和性分離(例
えば、DNAプルダウンアッセイ、クロマトグラフィー等)、または他の方法によって除
去することができる。いくつかの場合、ハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドを、ゲル
電気泳動、キャピラリー電気泳動またはクロマトグラフィーなどの分離方法を使用して、
ハイブリダイズしていないオリゴヌクレオチドとハイブリダイズしたオリゴヌクレオチド
のサイズの差異に基づいて単離することができる。いくつかの場合、ハイブリダイズして
いないバックグラウンド集団核酸を除去しない。
【0103】
いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸にハイブリダイズしたオリゴヌクレオチド
を不活性化することによって枯渇を完了することができる。不活性化は、例えばオリゴヌ
クレオチドを標識されたバックグラウンド集団核酸に化学的に結合させ、次いで、非結合
オリゴヌクレオチドのみを用いて増幅することによって、バックグラウンド集団核酸にハ
イブリダイズするオリゴヌクレオチドがプライマーとして作用するのを防ぐことができる
。
【0104】
いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは、生物情報学的または計算ツー
ルを使用して対象となる集団(例えば、病原体核酸、非ヒト核酸)を標的とするように設
計され、次いで、設計に従って合成される。いくつかの場合、合成方法はDNA合成であ
る。本方法は、一定の長さのランダムに作製されたオリゴヌクレオチドのデータベースを
得るステップを含み得る。本方法は、1つまたは複数のバックグラウンド集団(例えば、
ヒトゲノム核酸)中に存在するヌクレオチドの領域を生物情報学的または計算的に決定す
るステップを含み得る。次いで、得られたオリゴヌクレオチドのコレクションが特定の長
さ(例えば、10、11、12、13、14または15ヌクレオチド等)のバックグラウ
ンド集団配列をほとんどまたは全く有さないように、ヌクレオチドのこのようなドメイン
に関連する配列を、オリゴヌクレオチドのランダムに作製された異種コレクションから計
算上差し引くことができる。
【0105】
非宿主オリゴヌクレオチドのコレクションの合成
非宿主オリゴヌクレオチド配列の同定後、非宿主オリゴヌクレオチドのコレクションの
合成を、無数の手法を介して達成することができる。例えば、非宿主オリゴヌクレオチド
を、所望の長さ(例えば、13mer)のオリゴヌクレオチドを産生するためにヌクレオ
チドを段階的に添加することによって個別的に合成することができる。
【0106】
いくつかの例では、ウルトラマーオリゴヌクレオチドを使用して本明細書で提供される
オリゴヌクレオチドのコレクションを合成する。一般に、ウルトラマーオリゴヌクレオチ
ドは、それぞれが1つまたは複数のスペーサーヌクレオチドによって分離された、つなぎ
合わさった多数のオリゴヌクレオチド配列単位を含有する長いオリゴヌクレオチドである
。単一のウルトラマーオリゴヌクレオチドから一組のオリゴヌクレオチドを生成するため
に、スペーサーヌクレオチドを切断または分離することができる。
図9Aは、代表的なウ
ルトラマーオリゴヌクレオチドの一般的な設計を示す。ここで、個々のオリゴヌクレオチ
ド配列は、スペーサーヌクレオチドとして働くデオキシウラシルヌクレオチド(U)によ
って分離されている。ウルトラマーオリゴヌクレオチドを、ウラシル-DNAグリコシラ
ーゼ(UDG)(N-グリコシド結合を切断することによってDNAからウラシル残基を
切断する)および無塩基部位(例えば、アプリン/アピリミジン部位またはAP部位)に
対する特異性を有するエンドヌクレアーゼの二重作用によって消化し、それによって個々
のオリゴヌクレオチド(例えば、13merオリゴヌクレオチド)を生成することができ
る。いくつかの場合、ウルトラマーオリゴヌクレオチドを、エンドヌクレアーゼIVまた
はエンドヌクレアーゼVIIを用いて加水分解する。代表的な反応が
図10Aに記載され
ている。
図10Bは、UDGおよびエンドヌクレアーゼVIIによるウルトラマーオリゴ
ヌクレオチドの消化後の消化反応産物の例を示している。
【0107】
ウルトラマーオリゴヌクレオチドを、同じウルトラマー鎖内の個々のオリゴヌクレオチ
ド単位が同じ縮重度を共有するように設計することができる。縮重は、一般的に、単一の
可変配列から生成され得る異なる固有の配列の数を指す。これは、オリゴヌクレオチド単
位内の一定の位置に1つまたは複数の混合塩基を挿入することによって達成することがで
きる。混合塩基は、塩基のセットのいずれか1つ(例えば、4つの標準塩基:A、C、G
またはT塩基のいずれか1つ)を指し得る。例えば、標準的な符号化体系では、「N」混
合塩基は、A、C、G、またはT塩基のいずれか1つであり得る。同様に、「D」混合塩
基はA、GまたはTであり得る;「V」混合塩基はA、CまたはGであり得る;「B」混
合塩基はC、GまたはTであり得る;「H」混合塩基はA、CまたはTであり得る;「W
」混合塩基はAまたはTであり得る;「S」混合塩基はCまたはGであり得る;「K」混
合塩基はCまたはGであり得る;「M」混合塩基はAまたはCであり得る;「Y」混合塩
基はCまたはTであり得る;また「R」混合塩基はAまたはGであり得る。このような符
号化体系の下では、
図9Bおよび
図11Aに示されるように、4つの可能な配列が生成さ
れ得るので、1つのN混合塩基を含有するオリゴヌクレオチド配列は、4の縮重度を有す
るだろう。同様に、
図9Cおよび
図11Aに示されるように、16の可能な配列が生成さ
れ得るので、2つのN混合塩基を含有するオリゴヌクレオチド配列は、4×4=16の縮
重度を有するだろう。
図9Dに示されるように、8つの可能な配列が生成され得るので、
1つのN混合塩基および1つのW、S、K、M、YまたはR混合塩基を含有するオリゴヌ
クレオチド配列は、4×2=8の縮重度を有するだろう。6つの可能な配列が生成され得
るので、1つのR混合塩基および1つのD混合塩基を含有するオリゴヌクレオチド配列は
、2×3=6の縮重度を有するだろう。
【0108】
ウルトラマー内のオリゴヌクレオチド配列が同じ縮重度を共有する場合、ウルトラマー
内の各オリゴヌクレオチド配列は、おそらくウルトラマーの消化後に等しい数で表される
であろう。例えば、ウルトラマー内のオリゴヌクレオチド配列がそれぞれ4の縮重度を有
する場合、1オリゴヌクレオチド配列単位当たり4つの異なる固有のオリゴヌクレオチド
の各々は、結果として生じる合成プール中にほぼ等しい量で存在するであろう。しかしな
がら、例えば、ウルトラマーが2度の縮重度を有する1つのオリゴヌクレオチド単位およ
び4度の縮重度を有する9つのオリゴヌクレオチド単位を含有する場合、1つの2度単位
からの2つのオリゴヌクレオチドは、結果として生じる合成および消化プール中に、それ
ぞれ約2.5%の9個の4度単位からの36個のオリゴヌクレオチドに対して、それぞれ
約5%過剰発現する。したがって、縮重度を共有したオリゴヌクレオチド単位を有するウ
ルトラマーは、均一に分布した固有の配列を有するオリゴヌクレオチドのコレクションを
もたらし得る。
【0109】
非宿主オリゴヌクレオチド配列を、縮重度によって計算的に同定およびグループ分けす
ることができる。配列の縮重は、一定数の位置によってのみ異なる配列、例えば、位置1
および2を除いて同一である全ての配列を計算的にソーティングすることによって同定す
ることができる。複数の縮重配列を1つまたは複数の混合塩基を有する単一の可変配列に
分類するために必要とされる混合塩基の数および種類が、縮重度を決定し得る。
図11は
、縮重度による非宿主オリゴヌクレオチドの計算上の分類を示す。
図11Aは1、2また
は3個の「N」混合塩基部位を有する代表的なオリゴヌクレオチドを示す。
図11Bのヒ
ストグラムは、縮重度に基づく非ヒト13merのバケット化を示す。
図11Bの第1列
は、縮重度が「2」である(これらが2つの可能な塩基を示す単一混合塩基(例えば、W
混合塩基、S混合塩基、K混合塩基、M混合塩基、Y混合塩基またはR混合塩基)を含有
することを意味する)非ヒト13merの数を示している。第2列は、3度の縮重度(例
えば、D、V、BまたはH混合塩基)を有する非ヒト13merの数を示す。残りの列は
、4、6、8、9、12または16度の縮重度を有する非ヒト13merの数を示す。例
えば、4の縮重度を有する非ヒト13merは、1つのN混合塩基またはW、S、K、M
、YおよびRから選択される任意の2つの混合塩基を含み得るだろう。
【0110】
非宿主(例えば、非ヒト)オリゴヌクレオチドの各縮重群の代表(例えば、13mer
)を、
図9に示されるように、本明細書の他の箇所で議論される、同じ縮重度の他の代表
と組み合わせてウルトラマーオリゴヌクレオチドにすることができる。次いで、設計され
たウルトラマーオリゴヌクレオチドを、従来の核酸合成方法およびサービス提供者、例え
ばIDTによって合成することができる。
【0111】
共有された縮重度を有するオリゴヌクレオチド単位(または配列)を含有するウルトラ
マーの消化を、いくつかの異なるステップのいずれかで行うことができる。いくつかの場
合、全てが縮重度を共有している単位を含有するウルトラマーのグループを合わせ、次い
で、消化する。例えば、得られたオリゴヌクレオチドの等モル濃度を維持するために、全
てが同じ縮重度を有するオリゴヌクレオチド配列を有する複数のウルトラマーオリゴヌク
レオチドを等モル濃度で組み合わせ、消化することができる。別の手法では、ウルトラマ
ーを最初に個別に消化し、次いで、得られたオリゴヌクレオチド単位をこのような消化後
に等モル濃度で組み合わせることができる。
【0112】
異なる縮重度を有するオリゴヌクレオチド単位(または配列)を含有するウルトラマー
の消化を、いくつかの異なるステップのいずれかで行うことができる。いくつかの場合、
各々が縮重度の異なる単位を含有するウルトラマーのグループを合わせ、次いで、消化す
る。例えば、得られたオリゴヌクレオチドの等モル濃度をもたらすために、各々が異なる
縮重度を有するオリゴヌクレオチド配列を有する複数のウルトラマーオリゴヌクレオチド
を適切な比率で組み合わせ、消化することができる。別の手法では、ウルトラマーを最初
に個別に消化し、次いで、得られたオリゴヌクレオチド単位をこのような消化後に適切な
比で組み合わせて、得られたオリゴヌクレオチドの等モル濃度をもたらすことができる。
【0113】
本明細書で提供されるウルトラマーオリゴヌクレオチドは、任意の数のオリゴヌクレオ
チド単位(または配列)を含み得る。例えば、ウルトラマーオリゴヌクレオチドは、5、
6、7、8、9、10、15、20、25、50、100または200個以上のオリゴヌ
クレオチド単位または配列を含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチド単位または
配列は、5~100ヌクレオチド(例えば、5、10、11、12、13、14、15、
16、17、18、19、20またはそれ以上のヌクレオチド)の長さなどの一定の長さ
を有するヌクレオチドのドメインを含有する。好ましくは、ヌクレオチドのドメインは1
3merである。いくつかの実施形態では、ヌクレオチドの各ドメインが1個以上、2個
以上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上、7個以上、8個以上、9個以上、10
個以上、11個以上、12個以上または13個以上の混合塩基を含む。いくつかの実施形
態では、混合塩基がN(A、C、G、T)、D(A、G、T)、V(A、C、G)、B(
C、G、T)、H(A、C、T)、W(A、T)、S(C、G)、K(G、T)、M(A
、C)、Y(C、T)、R(A、G)、およびこれらの任意の組み合わせからなる群から
選択される。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチド配列が同じ縮重度を有する。
いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチド配列が2、3、4、6、8、9、12、1
6、18、24、27、32、36、48、54、64、72、81、96、108、1
28、144、162、192、216、243または256の縮重度を有する。
【0114】
個々のオリゴヌクレオチドを、例えばT4ポリヌクレオチドキナーゼ(T4 PNK)
を使用して、または
図12に示されるように化学的にビオチン化することができる。この
ステップは、表面固定化または磁気ビーズの精製が必要な場合に特に有用であり得る。例
えば、ビオチン化オリゴヌクレオチドをサンプルと組み合わせて、サンプル内の非宿主オ
リゴヌクレオチドにハイブリダイズさせることができる。ストレプトアビジンでコーティ
ングしたビーズをサンプルに添加し、使用して、非宿主オリゴヌクレオチドをプルダウン
または単離することができる。
【0115】
本明細書で提供されるオリゴヌクレオチドを生成するためのウルトラマーの手法は、い
くつかの利点を有する。いくつかの場合、このような方法は、オリゴヌクレオチドの高度
に多様なコレクション(例えば、高度に多様な13merオリゴヌクレオチドのコレクシ
ョン)を作製するために必要な合成実行の数を減らすことができる。このような方法はま
た、合成コストを低減する、過剰量のオリゴヌクレオチドの合成を減少させる、オリゴヌ
クレオチドを混合する手動ステップを最小化する、または高収率のオリゴヌクレオチドの
合成を可能にすることができる。
【0116】
オリゴヌクレオチドのコレクションの使用
いくつかの場合、
図1および
図2に示されるように、オリゴヌクレオチドのコレクショ
ンをPCR増幅、cDNA合成、配列決定またはプライマー伸長反応のためのプライマー
または捕捉剤として使用することができる。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレ
クション(150)を核酸サンプル(140)と混合する。いくつかの場合、核酸サンプ
ルは、生物学的サンプル、例えば、宿主(110)からの血液サンプル(120)または
血漿(130)に由来する。多くの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションを使用して
増幅、cDNA合成、配列決定またはプライマー伸長をプライミングする場合、オリゴヌ
クレオチドおよびサンプル核酸を、DNAポリメラーゼ、逆転写酵素、RNAポリメラー
ゼなどの適切な重合酵素と組み合わせることができる。いくつかの場合、核酸サンプルが
RNAを含む場合、オリゴヌクレオチドのコレクションがRNA鋳型(150)からのc
DNA合成をプライミングするために使用され得る。いくつかの場合、核酸サンプルがD
NAを含む場合、オリゴヌクレオチドのコレクションがプライマー伸長反応(170)に
使用され得る。プライマー伸長反応は、例えば、核酸標識、核酸タグ、バーコード(例え
ば、サンプルバーコード)、ユニバーサルプライマー配列、プライマー結合部位(例えば
、それだけに限らないが、DNA配列決定プライマー結合部位、サンプルバーコード配列
決定プライマー結合部位および種々の配列決定プラットホーム要件に適合する増幅プライ
マー結合部位を含む、配列決定またはバーコード読み取りのためのもの)、シーケンサー
適合性配列、配列決定プラットホーム付着する配列、配列決定アダプター配列またはアダ
プターを添加して、対象となる集団の核酸にオーバーハング配列を付加することができる
。いくつかの場合、プライマー伸長反応は、対象となる集団(例えば、非哺乳動物、非ヒ
ト、微生物または病原体)核酸にのみ配列決定アダプターを付加することができる。いく
つかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションを、対象となる集団の核酸を増幅するた
めのPCR反応のためのプライマーとして使用することができる。いくつかの場合、標識
されたオリゴヌクレオチドのコレクションを使用して対象となる集団を標識することがで
きる。次いで、対象となる標識された集団の核酸を、例えば、ハイブリダイゼーションベ
ースの方法またはプルダウン方法によって単離することができる。
【0117】
任意の特定の長さの非宿主オリゴヌクレオチドのプールは、DNAまたはRNAから調
製されたライブラリー中の非宿主配列を濃縮しようとする場合には、異なっていてもよい
。例えば、宿主エクソームに完全に相補的なN-merを除去する場合と比較して、宿主
ゲノムに完全に相補的なN-merを除去した後に、全ての可能なN-merのより大き
な分画が残っていてもよい。非宿主エクソームのより大きな分画を、非宿主ゲノムに対し
てプローブすることができ、場合によってはより高い感受性を潜在的に提供することがで
きる。さらに、非宿主ゲノムおよびエクソームをプローブするために同じ数のオリゴヌク
レオチドを利用しようとする場合、宿主エクソームに相補的でないより多数のオリゴヌク
レオチドが、どの非相補的なオリゴヌクレオチドがプールに含まれるかを選択する際に、
追加の汎用性を提供し、所望の配列特性を有するオリゴヌクレオチドの選択を可能にし得
る。
【0118】
いくつかの場合、
図2に示されるように、オリゴヌクレオチドのコレクションを核酸プ
ルダウンに使用することができる。例えば、オリゴヌクレオチドのコレクション(250
)を、核酸サンプル(240)から対象となる集団を捕捉するためのベイトとして使用す
ることができる。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションを標識するまたは
固体支持体にコンジュゲートさせる。オリゴヌクレオチドのコレクション中のオリゴヌク
レオチドは、サンプル(260)内の対象となる相補的またはほぼ相補的な集団の核酸に
ハイブリダイズまたは特異的に結合することができる。いくつかの場合、標識されたオリ
ゴヌクレオチドのコレクションは、PCR増幅のためのプライマーとして機能する。いく
つかの場合、PCR増幅産物をプルダウンする。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの
コレクションのオリゴヌクレオチド上の標識を使用して、オリゴヌクレオチドのコレクシ
ョンおよび対象となるハイブリダイズもしくは結合した集団の核酸を(例えば、ビオチン
-アビジン、ビオチン-ストレプトアビジンまたは核酸ハイブリダイゼーション相互作用
により)単離する。いくつかの場合、核酸サンプルは、循環無細胞核酸などの循環核酸を
含む。いくつかの場合、核酸サンプルは、核酸の配列決定可能なライブラリーなどの、増
幅された、精製されたまたは単離された核酸を含む。
【0119】
いくつかの場合、ライブラリー調製後の非宿主(例えば、病原体)配列を濃縮する方法
として、オリゴヌクレオチドのコレクションを核酸プルダウンに使用することができる。
いくつかの場合、標識されたオリゴヌクレオチドのコレクション(例えば、ビオチンで化
学的に標識されたオリゴヌクレオチドのコレクション)は、一本鎖DNAまたはcDNA
ライブラリーにハイブリダイズすることができる。いくつかの場合、ポリメラーゼを使用
して、例えば高忠実度条件下で、ライブラリー断片に沿ってハイブリダイズしたオリゴヌ
クレオチドを伸長させることができる。伸長したハイブリダイズしたオリゴヌクレオチド
を、ビオチン標識のためのストレプトアビジンなどの標識の結合パートナーを用いて引き
出すことができる。いくつかの場合、濃縮されたライブラリーを例えば、PCRによって
増幅することができる。このような方法の利点には、宿主核酸が選択されるオープンエン
ド濃縮方法であることが含まれる。いくつかの場合、濃縮方法をDNAまたはcDNAラ
イブラリーに使用することができる。いくつかの場合、非宿主ライブラリー断片の陽性選
択は、改善された動力学および熱力学をもたらす。いくつかの場合、標準ライブラリー調
製後に方法を適用することで、個別にバーコード化され得る複数のサンプルをバッチ処理
することが可能になる。
【0120】
いくつかの場合、循環核酸などの核酸サンプル中の対象となる集団(例えば、非宿主)
配列を、
(a)核酸サンプルを用意するステップであって、核酸サンプルがバックグラウンド集
団(例えば、宿主)核酸および対象となる集団の核酸を含むステップと;
(b)核酸サンプルをオリゴヌクレオチドのコレクションと混合し、それによって、混
合物を得るステップであって、オリゴヌクレオチドのコレクションはヌクレオチドのドメ
インを有するオリゴヌクレオチドを含有するステップと、
(c)混合物中でオリゴヌクレオチドのコレクションを核酸サンプルと接触させるステ
ップであって、接触によって混合物中の対象となる集団の核酸をヌクレオチドのドメイン
に結合させ、それによって、対象となる集団の核酸をプライミングまたは捕捉するステッ
プと
によってプライミングまたは捕捉することができる。
【0121】
プライミングまたは捕捉された核酸をさらに分析または処理することができる。いくつ
かの場合、プライミングまたは捕捉された核酸を反応(例えば、PCR反応)において優
先的に増幅することができる。いくつかの場合、プライミングまたは捕捉された核酸を、
シーケンシングアッセイ(例えば、次世代シーケンシングアッセイ、ハイスループットシ
ーケンシングアッセイ、大量並列シーケンシングアッセイ、ナノポアシーケンシングアッ
セイまたはサンガーシーケンシングアッセイ)を行うことによって配列決定することがで
きる。いくつかの場合、プライミングまたは捕捉された核酸を(例えば、プルダウンアッ
セイを行うことによって)優先的に単離する。いくつかの場合、プライマー伸長反応を、
(例えば、核酸標識をプライミングまたは捕捉された核酸に付着させるために)プライミ
ングまたは捕捉された核酸に対して行う。いくつかの場合、プライミングまたは捕捉され
た核酸はRNAであり、重合反応を(例えば、逆転写酵素によって)プライミングまたは
捕捉されたRNA核酸に対して行う。
【0122】
いくつかの場合、循環核酸などの核酸サンプル中の対象となる集団(例えば、非宿主)
の配列を、
(a)核酸サンプルを用意するステップであって、核酸サンプルがバックグラウンド集
団(例えば、宿主)核酸および対象となる集団の核酸を含むステップと;
(b)核酸サンプルをオリゴヌクレオチドのコレクションと混合し、それによって、混
合物を得るステップであって、オリゴヌクレオチドのコレクションはヌクレオチドのドメ
インを有するオリゴヌクレオチドを含有するステップと、
(c)混合物中でオリゴヌクレオチドのコレクションを核酸サンプルと接触させるステ
ップであって、接触によって混合物中の対象となる集団の核酸をヌクレオチドのドメイン
に結合させるステップと;
(d)シーケンシングアッセイ(例えば、次世代シーケンシングアッセイ、ハイスルー
プットシーケンシングアッセイ、大量並列シーケンシングアッセイ、ナノポアシーケンシ
ングアッセイまたはサンガーシーケンシングアッセイ)を行うことによって、対象となる
結合集団の核酸を配列決定するステップと
によって配列決定することができる。いくつかの場合、配列決定の前に、対象となる結
合集団の核酸を反応(例えば、PCR反応)において優先的に増幅する。いくつかの場合
、配列決定の前に、対象となる結合集団の核酸を(例えば、プルダウンアッセイを行うこ
とによって)優先的に単離する。いくつかの場合、配列決定の前に、プライマー伸長反応
を(例えば、核酸標識を結合核酸に付着させるために)対象となる結合集団の核酸に対し
て行う。いくつかの場合、対象となる結合集団の核酸はRNAである。いくつかの場合、
重合反応を(例えば逆転写酵素によって)RNAである対象となる結合集団の核酸に対し
て行う。
【0123】
オリゴヌクレオチドのコレクションを循環核酸などの核酸サンプルに接触させることに
よって、バックグラウンド集団(例えば、宿主)核酸の一部をヌクレオチドのドメインに
結合させることができる。いくつかの場合、接触によって、バックグラウンド集団核酸の
約0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、1
4、15、20、25、30、35、40、45または50%をヌクレオチドのドメイン
に結合させる。いくつかの場合、接触によって、バックグラウンド集団核酸の最大0.1
、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15
、20、25、30、35、40、45または50%をヌクレオチドのドメインに結合さ
せる。いくつかの場合、接触によって、バックグラウンド集団核酸の少なくとも0.1、
0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、
20、25、30、35、40、45または50%をヌクレオチドのドメインに結合させ
る。
【0124】
オリゴヌクレオチドのコレクションは、サンプル核酸に対して過剰量で提供され得る。
サンプル核酸に対するオリゴヌクレオチドの比は約0.1;0.2;0.3;0.4;0
.5;0.6;0.7;0.8;0.9;1.0;1.1;1.2;1.3;1.4;1
.5;1.6;1.7;1.8;1.9;2.0;2.5;3.0;3.5;4.0;4
.5;5.0;5.5;6.0;6.5;7.0;7.5;8.0;8.5;9.0;9
.5;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;3
0;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95
;100;200;300;400;500;600;700;800;900;100
0;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;900
0;または10000であり得る。サンプル核酸に対するオリゴヌクレオチドの比は最大
0.1;0.2;0.3;0.4;0.5;0.6;0.7;0.8;0.9;1.0;
1.1;1.2;1.3;1.4;1.5;1.6;1.7;1.8;1.9;2.0;
2.5;3.0;3.5;4.0;4.5;5.0;5.5;6.0;6.5;7.0;
7.5;8.0;8.5;9.0;9.5;10;11;12;13;14;15;16
;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;
70;75;80;85;90;95;100;200;300;400;500;60
0;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6
000;7000;8000;9000;または10000であり得る。サンプル核酸に
対するオリゴヌクレオチドの比は少なくとも0.1;0.2;0.3;0.4;0.5;
0.6;0.7;0.8;0.9;1.0;1.1;1.2;1.3;1.4;1.5;
1.6;1.7;1.8;1.9;2.0;2.5;3.0;3.5;4.0;4.5;
5.0;5.5;6.0;6.5;7.0;7.5;8.0;8.5;9.0;9.5;
10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;3
5;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;10
0;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2
000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;ま
たは10000であり得る。サンプル核酸に対するオリゴヌクレオチドの比は、飽和して
いてもよい。サンプル核酸に対するオリゴヌクレオチドの比は、非飽和であってもよい。
比は、濃度、モルまたは質量の点から計算することができる。
【0125】
オリゴヌクレオチドのコレクションは、対象となる集団の核酸に対して過剰量で提供さ
れ得る。対象となる集団の核酸に対するオリゴヌクレオチドの比は約0.1;0.2;0
.3;0.4;0.5;0.6;0.7;0.8;0.9;1.0;1.1;1.2;1
.3;1.4;1.5;1.6;1.7;1.8;1.9;2.0;2.5;3.0;3
.5;4.0;4.5;5.0;5.5;6.0;6.5;7.0;7.5;8.0;8
.5;9.0;9.5;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19
;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;
85;90;95;100;200;300;400;500;600;700;800
;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;
8000;9000;または10000であり得る。対象となる集団の核酸に対するオリ
ゴヌクレオチドの比は最大0.1;0.2;0.3;0.4;0.5;0.6;0.7;
0.8;0.9;1.0;1.1;1.2;1.3;1.4;1.5;1.6;1.7;
1.8;1.9;2.0;2.5;3.0;3.5;4.0;4.5;5.0;5.5;
6.0;6.5;7.0;7.5;8.0;8.5;9.0;9.5;10;11;12
;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;
50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;200;30
0;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000
;4000;5000;6000;7000;8000;9000;または10000で
あり得る。対象となる集団の核酸に対するオリゴヌクレオチドの比は少なくとも0.1;
0.2;0.3;0.4;0.5;0.6;0.7;0.8;0.9;1.0;1.1;
1.2;1.3;1.4;1.5;1.6;1.7;1.8;1.9;2.0;2.5;
3.0;3.5;4.0;4.5;5.0;5.5;6.0;6.5;7.0;7.5;
8.0;8.5;9.0;9.5;10;11;12;13;14;15;16;17;
18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;7
5;80;85;90;95;100;200;300;400;500;600;70
0;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;
7000;8000;9000;または10000であり得る。対象となる集団の核酸に
対するオリゴヌクレオチドの比は、飽和していてもよい。対象となる集団の核酸に対する
オリゴヌクレオチドの比は、非飽和であってもよい。比は、濃度、モルまたは質量の点か
ら計算することができる。
【0126】
いくつかの場合、循環核酸または配列決定可能なライブラリーなどの核酸は一本鎖であ
る。いくつかの場合、二本鎖核酸を一本鎖核酸に変性する。核酸は熱を用いて変性するこ
とができる。いくつかの場合、核酸を、約35、40、45、50、55、60、65、
70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98また
は99℃に加熱する。いくつかの場合、核酸を、約0.1、0.2、0.3、0.4、0
.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、
15、20、25、30、40、50または60分間加熱する。いくつかの場合、核酸を
、化学的変性剤(例えば、酸、塩基、溶媒、カオトロピック剤、塩)を用いて核酸を変性
する。
【0127】
一本鎖核酸サンプル、例えば一本鎖循環核酸または配列決定可能なライブラリーを再生
またはハイブリダイズさせることができる。いくつかの場合、一本鎖核酸サンプルをオリ
ゴヌクレオチドのコレクションとハイブリダイズさせる。いくつかの場合、オリゴヌクレ
オチドのコレクションをブロッカーオリゴヌクレオチドとハイブリダイズさせる。いくつ
かの場合、一本鎖核酸の少なくとも一部を再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの
場合、核酸を、約0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、
14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、2
7、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、40、45、50
、55、60、65、68または70℃で再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの
場合、核酸を氷上で再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を室温で再
生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を、約0.1、0.2、0.3、
0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、
9、10、15、20、25、30、40、50もしくは60分、または2、3、4、5
、10、15、20、22、24、30、40、46、48、50、60、70、72、
80もしくは96時間再生またはハイブリダイズさせる。温度、緩衝液組成、反応時間お
よび濃度がハイブリダイゼーションの程度に影響を及ぼし得る。いくつかの場合、トリメ
チルアンモニウムクロリドの存在下で核酸を再生する。
【0128】
自己ハイブリダイゼーション方法
核酸サンプル内の対象となる集団をプライミング、捕捉または濃縮するためのさらなる
方法および組成物も本明細書で提供される。いくつかの場合、対象となる集団を、自己ハ
イブリダイゼーション方法、例えば濃度に基づくハイブリダイゼーション速度論を利用す
る方法によって濃縮する。核酸ハイブリダイゼーション速度論は、ハイブリダイズする鎖
の濃度に依存する。一般に、高濃度の核酸は低濃度の核酸よりも速くハイブリダイズする
。核酸の複雑な集団では、豊富な核酸(例えば、バックグラウンド集団)が希少な核酸(
例えば、対象となる集団)よりも速くハイブリダイズする。この濃度依存性を使用して、
核酸の集団の部分的ハイブリダイゼーション後に、二本鎖核酸の少なくとも一部を除去す
るまたは一本鎖核酸の少なくとも一部を単離することによって豊富な核酸の量を減少させ
、サンプル中の希少な核酸の量を濃縮ことができる。結果として、バックグラウンド集団
(例えば、ヒト)核酸の量を減少させることができ、対象となる集団(例えば、非ヒト、
微生物または病原体)核酸の量を濃縮することができる。
【0129】
いくつかの場合、バックグラウンド集団DNA(例えば、ヒトDNA)および対象とな
る集団DNA(例えば、非ヒトまたは病原体DNA)を含むDNAのサンプル(例えば、
循環DNAまたは循環無細胞DNA)が得られる。サンプル中の核酸を変性して一本鎖D
NAのサンプルを作製することができる。いくつかの場合、サンプル中の核酸は一本鎖D
NAであり、変性が不要である。いくつかの場合、次いで、バックグラウンド集団DNA
が対象となるDNAの集団よりも高濃度で存在するので、バックグラウンド集団DNAが
対象となる集団DNAより速くハイブリダイズすると期待して、サンプルを定義された緩
衝液中で定義された期間再生する。次いで、サンプルを、二本鎖特異的ヌクレアーゼを用
いるなどして、二本鎖DNAを除去する条件に供し、それによって、サンプル中のバック
グラウンド集団DNAを優先的に除去することができる。いくつかの場合、RNAを含む
サンプルを、一本鎖バックグラウンド集団(例えば、ヒト)エクソーム配列の混合物と組
み合わせる。いくつかの場合、サンプルを定義された期間再生し、より豊富なエクソーム
配列がRNAにハイブリダイズすることを可能にする。次いで、DNA-RNA二本鎖を
除去し、それによって、サンプル中のバックグラウンド集団(例えば、ヒト)RNAを優
先的に除去する。
【0130】
いくつかの場合、循環核酸などの核酸は一本鎖である。いくつかの場合、二本鎖核酸を
一本鎖核酸に変性する。いくつかの場合、核酸の約1、2、3、4、5、6、7、8、9
、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、
75、80、85、90、95、96、97、98、99または100%は一本鎖である
。いくつかの場合、核酸の最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20
、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、
90、95、96、97、98、99または100%は一本鎖である。いくつかの場合、
核酸の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30
、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、
96、97、98、99または100%は一本鎖である。核酸は熱を用いて変性すること
ができる。いくつかの場合、核酸を、約35、40、45、50、55、60、65、7
0、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98または
99℃に加熱する。いくつかの場合、核酸を、最大35、40、45、50、55、60
、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、
98または99℃に加熱する。いくつかの場合、核酸を、少なくとも35、40、45、
50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、9
5、96、97、98または99℃に加熱する。いくつかの場合、核酸を、約0.1、0
.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5
、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50または60分間加熱する
。いくつかの場合、核酸を、最大0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0
.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25
、30、40、50または60分間加熱する。いくつかの場合、核酸を、少なくとも0.
1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、
4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50または60分間加
熱する。いくつかの場合、核酸を、化学的変性剤(例えば、酸、塩基、溶媒、カオトロピ
ック剤、塩)を用いて核酸を変性する。
【0131】
一本鎖核酸サンプル、例えば一本鎖循環核酸を再生またはハイブリダイズさせることが
できる。いくつかの場合、一本鎖核酸の少なくとも一部を再生またはハイブリダイズさせ
る。いくつかの場合、一本鎖核酸の約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15
、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、
85、90、95、96、97、98、99または100%を再生またはハイブリダイズ
させる。いくつかの場合、一本鎖核酸の最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10
、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、
80、85、90、95、96、97、98、99または100%を再生またはハイブリ
ダイズさせる。いくつかの場合、一本鎖核酸の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、
8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、
70、75、80、85、90、95、96、97、98、99または100%を再生ま
たはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を、約0、1、2、3、4、5、6、
7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、2
1、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34
、35、36、37、40、45、50、55、60、65、68または70℃で再生ま
たはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を、最大0、1、2、3、4、5、6
、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、
21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、3
4、35、36、37、40、45、50、55、60、65、68または70℃で再生
またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を、少なくとも0、1、2、3、4
、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19
、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、
33、34、35、36、37、40、45、50、55、60、65、68または70
℃で再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を氷上で再生またはハイブ
リダイズさせる。いくつかの場合、核酸を室温で再生またはハイブリダイズさせる。いく
つかの場合、核酸を、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0
.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、
40、50もしくは60分、または2、3、4、5、10、15、20、22、24、3
0、40、46、48、50、60、70、72、80もしくは96時間再生またはハイ
ブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を、最大0.1、0.2、0.3、0.4、0
.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、
15、20、25、30、40、50もしくは60分、または2、3、4、5、10、1
5、20、22、24、30、40、46、48、50、60、70、72、80もしく
は96時間再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を、少なくとも0.
1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、
4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50もしくは60分、
または2、3、4、5、10、15、20、22、24、30、40、46、48、50
、60、70、72、80もしくは96時間再生またはハイブリダイズさせる。温度、緩
衝液組成、反応時間および濃度がハイブリダイゼーションの程度に影響を及ぼし得る。い
くつかの場合、トリメチルアンモニウムクロリドの存在下で核酸を再生する。
【0132】
再生時に、一本鎖核酸は、二本鎖核酸にハイブリダイズまたは再アニーリングすること
ができる。いくつかの場合、二本鎖核酸は、二本鎖DNA、二本鎖RNAまたはDNA-
RNA二本鎖である。二本鎖核酸の少なくとも一部を除去して、核酸の濃縮集団を生成す
ることができる。いくつかの場合、二本鎖核酸の約1、2、3、4、5、6、7、8、9
、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、
75、80、85、90、95、96、97、98、99または100%を除去する。い
くつかの場合、二本鎖核酸の最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、2
0、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85
、90、95、96、97、98、99または100%を除去する。いくつかの場合、二
本鎖核酸の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、
30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、9
5、96、97、98、99または100%を除去する。
【0133】
いくつかの場合、二本鎖核酸の少なくとも一部を除去して、核酸の濃縮集団を生成する
。いくつかの場合、一本鎖核酸の少なくとも一部を単離して、核酸の濃縮集団を生成する
。いくつかの場合、二本鎖核酸の少なくとも一部を、ゲル電気泳動またはキャピラリー電
気泳動などの分離方法を用いて除去する。いくつかの場合、一本鎖核酸の少なくとも一部
を、ゲル電気泳動またはキャピラリー電気泳動などの分離方法を用いて単離する。いくつ
かの場合、二本鎖核酸の少なくとも一部を、1種または複数のヌクレアーゼを用いて除去
する。いくつかの場合、ヌクレアーゼは二本鎖核酸に作用する。いくつかの場合、ヌクレ
アーゼは二本鎖DNAに作用する。いくつかの場合、ヌクレアーゼはDNA-RNA二本
鎖に作用する。いくつかの場合、ヌクレアーゼは一本鎖核酸に作用しない。いくつかの場
合、ヌクレアーゼは一本鎖DNAに作用しない。いくつかの場合、ヌクレアーゼは一本鎖
RNAに作用しない。ヌクレアーゼのいくつかの非限定的な例としては、二本鎖特異的ヌ
クレアーゼ(DSN)(例えば、カムチャッカクラブ由来)、熱不安定性DSN-TL、
BAL-31、二本鎖特異的DNアーゼ(例えば、ホッコクアカエビ、パンダラス・ボレ
アリス(Pandalus borealis)由来)、エキソヌクレアーゼIIIおよ
び分泌エンドヌクレアーゼ(例えば、ネッタイイエカ(Culex quinquefa
sciatus)由来)が挙げられる。温度、緩衝液組成、反応時間、濃度およびヌクレ
アーゼ対基質の比がヌクレアーゼ特異性または活性に影響を及ぼし得る。例えば、ホッコ
クアカエビ由来の二本鎖特異的DNアーゼの基質選好は、マグネシウムの存在下では二本
鎖DNAであると報告されているが、ヌクレアーゼは、カルシウムの存在下では一本鎖D
NAに対して活性になる(Nilsen et al.‘‘The Enzyme an
d the cDNA Sequence of a Thermolabile an
d Double-Strand Specific DNase from Nort
hern Shrimps (Pandalus borealis) PLOS On
e 2010)。ヌクレアーゼの組み合わせは、直列または並列で使用することができる
。いくつかの場合、核酸をヌクレアーゼ処理後に精製して、緩衝液組成を置き換える、な
らびに/あるいはヌクレアーゼ、ヌクレオチドおよび/または短い核酸断片を除去する。
【0134】
いくつかの場合、核酸を含むサンプルを、一本鎖バックグラウンド集団(例えば、ヒト
)核酸の混合物と組み合わせる。サンプルを所定の期間再生して、より豊富なバックグラ
ウンド集団核酸がサンプル中の核酸にハイブリダイズすることを可能にする。次いで、二
本鎖核酸を除去し、それによって、サンプル中のバックグラウンド集団(例えば、ヒト)
核酸を優先的に除去する。いくつかの場合、サンプルはRNAを含む。いくつかの場合、
二本鎖核酸はDNA-RNA二本鎖である。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸
はエクソーム配列である。いくつかの場合、枯渇は、バックグラウンド集団核酸がサンプ
ル内の相補的またはほぼ相補的なバックグラウンド集団にハイブリダイズまたは特異的に
結合するように、核酸を含むサンプルをバックグラウンド集団核酸と接触させることによ
って達成される。いくつかの場合、本方法は、バックグラウンド集団核酸の少なくとも一
部を例えば熱によって変性させるステップをさらに含む。いくつかの場合、バックグラウ
ンド集団核酸配列を生物情報学的または計算的に同定することができる。いくつかの場合
、バックグラウンド集団核酸は合成される。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸
はDNAである。
【0135】
バックグラウンド集団核酸は、サンプル核酸に対して過剰量で提供され得る。バックグ
ラウンド集団核酸とサンプル核酸の比は約0.1;0.2;0.3;0.4;0.5;0
.6;0.7;0.8;0.9;1.0;1.1;1.2;1.3;1.4;1.5;1
.6;1.7;1.8;1.9;2.0;2.5;3.0;3.5;4.0;4.5;5
.0;5.5;6.0;6.5;7.0;7.5;8.0;8.5;9.0;9.5;1
0;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35
;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100
;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;20
00;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;また
は10000であり得る。バックグラウンド集団核酸とサンプル核酸の比は最大0.1;
0.2;0.3;0.4;0.5;0.6;0.7;0.8;0.9;1.0;1.1;
1.2;1.3;1.4;1.5;1.6;1.7;1.8;1.9;2.0;2.5;
3.0;3.5;4.0;4.5;5.0;5.5;6.0;6.5;7.0;7.5;
8.0;8.5;9.0;9.5;10;11;12;13;14;15;16;17;
18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;7
5;80;85;90;95;100;200;300;400;500;600;70
0;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;
7000;8000;9000;または10000であり得る。バックグラウンド集団核
酸とサンプル核酸の比は少なくとも0.1;0.2;0.3;0.4;0.5;0.6;
0.7;0.8;0.9;1.0;1.1;1.2;1.3;1.4;1.5;1.6;
1.7;1.8;1.9;2.0;2.5;3.0;3.5;4.0;4.5;5.0;
5.5;6.0;6.5;7.0;7.5;8.0;8.5;9.0;9.5;10;1
1;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40
;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;20
0;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;
3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;または10
000であり得る。サンプル核酸に対するバックグラウンド集団の比は、飽和していても
よい。サンプル核酸に対するバックグラウンド集団の比は、非飽和であってもよい。比は
、濃度、モルまたは質量の点から計算することができる。
【0136】
いくつかの場合、二本鎖核酸の少なくとも一部を除去して、核酸の濃縮集団を生成する
。バックグラウンド集団核酸を、化学的に標識および除去し、それによって、二本鎖核酸
を除去することができる。バックグラウンド集団核酸を磁気ビーズにコンジュゲートさせ
、磁石で除去し、それによって、二本鎖核酸を除去することができる。バックグラウンド
集団核酸を核酸標識で標識することができる。核酸標識は、固体支持体にコンジュゲート
している、または化学標識でタグ付けされている核酸配列に結合またはハイブリダイズす
ることができる。二本鎖核酸は、サイズ分離(例えば、ゲル電気泳動、キャピラリー電気
泳動等)、親和性分離(例えば、プルダウンアッセイ、クロマトグラフィー等)、または
他の方法によって除去することができる。いくつかの場合、二本鎖核酸を、ゲル電気泳動
、キャピラリー電気泳動またはクロマトグラフィーなどの分離方法を使用して、一本鎖核
酸と二本鎖核酸のサイズの差異に基づいて単離することができる。いくつかの場合、ハイ
ブリダイズしていないバックグラウンド集団核酸を除去しない。
【0137】
ヌクレオソーム枯渇による濃縮
本明細書で提供される濃縮方法の別の例は、ヌクレオソーム枯渇法である。精製された
ヒト無細胞DNAは、
図6に示されるように、約180塩基対の長さ周期性を有し、ヒト
無細胞DNAの大部分がヌクレオソームに会合したヒストンであることを示唆している。
細菌DNAは、
図6に示されるように、特定の長さ周期性を示さない。ヌクレオソームま
たはヌクレオソーム会合DNAを枯渇させることによって、対象となる集団を濃縮する方
法を提供することができる。
【0138】
いくつかの場合、遊離DNA(例えば、非ヌクレオソームDNAまたは非ヌクレオソー
ム会合DNA)からヌクレオソームDNAまたはヌクレオソーム会合DNAを分離する方
法には、質量および/または正味の電荷に基づいて分離する電気泳動および等速電気泳動
、形状および/またはサイズに基づいて分離する多孔質フィルタ、電荷に基づいて分離す
るイオン交換カラム(ヌクレオソームは正に荷電した尾部を有するヒストンを有し、DN
Aは負に荷電した主鎖を有する)、ならびに宿主ヌクレオソームおよび会合DNAを免疫
枯渇させる宿主ヒストンに特異的な抗体が含まれる。いくつかの場合、宿主核酸の一部は
ヌクレオソーム会合しており、宿主核酸の一部はヌクレオソーム会合していない。
【0139】
いくつかの場合、
図7に示されるように、1つまたは複数の抗体を使用してヒストンま
たはヌクレオソームを免疫枯渇させることができる。いくつかの場合、抗体(750)は
、バックグラウンド集団(例えば、宿主)ヒストンまたはヌクレオソーム(710)に特
異的であり得る。いくつかの場合、抗体は、哺乳動物ヒストンまたはヌクレオソームに特
異的であり得る。いくつかの場合、抗体はヒトヒストンまたはヒトヌクレオソームに特異
的であり得る。いくつかの場合、1つまたは複数の抗体は1つまたは複数のヒストンに特
異的である。いくつかの場合、ヒストンはヒストン変異体であっても、ヒストン修飾を有
していてもよい。いくつかの場合、免疫枯渇は、対象となる集団(例えば、非宿主)ヌク
レオソームDNA(730)、対象となる非ヌクレオソームDNAの集団(740)およ
びバックグラウンド集団(例えば、宿主)非ヌクレオソームDNA(720)を保持し得
る。いくつかの場合、免疫枯渇は、免疫沈降、クロマチン免疫沈降、抗体のバルク結合ま
たはカラム固定化抗体によるアフィニティークロマトグラフィーを含み得る。いくつかの
場合、1つまたは複数の抗体がカラム上に固定化される。いくつかの場合、1つまたは複
数抗体が(例えば、ビーズにコンジュゲートされたまたはカラムに付着された抗免疫グロ
ブリン抗体を使用して)除去される。いくつかの場合、1つまたは複数の抗体はモノクロ
ーナルである。いくつかの場合、1つまたは複数の抗体は、1つまたは複数のヒストンの
C末端を標的化する。いくつかの場合、1つまたは複数の抗体は、1つまたは複数のヒス
トンのN末端を標的化する。
【0140】
ヒストン、ヒストン変種およびヒストン修飾型の非限定的な例としては、ヒストンH2
A N末端、ヒストンH2A溶媒露出エピトープ、ヒストンH3中のLys9上のモノメ
チル化、ヒストンH3中のLys9上のジメチル化、ヒストンH3中のLys56上のト
リメチル化、ヒストンH2B中のSer14上のリン酸化、ヒストンH2A.X中のSe
r139上のリン酸化、H2A-H2B酸性パッチモチーフ、ヒストンH1、ヒストンH
1.0、ヒストンH1.1、ヒストンH1.2、ヒストンH1.3、ヒストンH1.4、
ヒストンH1.5、ヒストンH1.oo、精子細胞特異的リンカーヒストンH1様タンパ
ク質、ヒストンH1t、ヒストンH1t2、ヒストンH1FNT、ヒストンH2Aタイプ
1-B/E(例えば、ヒストンH2A.2、ヒストンH2A/a、ヒストンH2A/m)
、ヒストンH2Aタイプ2-A(例えば、ヒストンH2A.2、ヒストンH2A/o)、
ヒストンH2Aタイプ1-D(例えば、ヒストンH2A.3、ヒストンH2A/g)、ヒ
ストンH2Aタイプ1(例えば、H2A.1、ヒストンH2A/p)、ヒストンH2Aタ
イプ2-C(例えば、ヒストンH2A-GL101、ヒストンH2A/q)、ヒストンH
2Aタイプ1-A(例えば、ヒストンH2A/r)、ヒストンH2Aタイプ1-C(例え
ば、ヒストンH2A/l)、ヒストンH2Aタイプ1-H(例えば、ヒストンH2A/s
)、ヒストンH2Aタイプ1-J(例えば、ヒストンH2A/e)、ヒストンH2Aタイ
プ2-B、ヒストンH2Aタイプ3、ヒストンH2AX(例えば、H2a/x、ヒストン
H2A.X、ヒストンH2A.Z、H2A/z、H2A.Z.1、H2A.Z.2))、
ヒストンH2A.V(例えば、H2A.F/Z)、ヒストンH2A.J(例えば、H2a
/j)、mH2A1、mH2A2、ヒストンH2A-Bbdタイプ1(例えば、H2Aバ
ー小体欠損、H2A.Bbd)、ヒストンH2A-Bbdタイプ2/3(例えば、H2A
バー小体欠損、H2A.Bbd)、コアヒストンマクロH2A.1(例えば、ヒストンマ
クロH2A1、mH2A1、ヒストンH2A.y、H2A/y、髄芽腫抗原MU-MB-
50.205、マクロH2A)、コアヒストンマクロH2A.2、ヒストンH2A、ヒス
トンH2A.J、ヒストンH2B、ヒストンH2Bタイプ1-C/E/F/G/I(例え
ば、ヒストンH2B.1A、ヒストンH2B.a、H2B/a、ヒストンH2B.g、H
2B/g、ヒストンH2B.h、H2B/h、ヒストンH2B.k、H2B/k、ヒスト
ンH2B.l、H2B/I)、H2BE、ヒストンH2Bタイプ1-H、ヒストンH2B
タイプ1-A(例えば、精巣由来のヒストンH2B、TSH2B.1、精巣特異的ヒスト
ンH2B、TSH2B)、ヒストンH2Bタイプ1-B(例えば、ヒストンH2B.1、
ヒストンH2B.f、H2B/f)、ヒストンH2Bタイプ1-D(例えば、HIRA相
互作用タンパク質2、ヒストンH2B.1B、ヒストンH2B.b、H2B/b)、ヒス
トンH2Bタイプ1-J(例えば、ヒストンH2B.1、ヒストンH2B.r、H2B/
r))、ヒストンH2Bタイプ1-O(例えば、ヒストンH2B.2、ヒストンH2B.
n、H2B/n)、ヒストンH2Bタイプ2-E(例えば、ヒストンH2B-GL105
、ヒストンH2B.q、H2B/q)、ヒストンH2Bタイプ1-H(例えば、ヒストン
H2B.j、H2B/j))、ヒストンH2Bタイプ1-M(例えば、ヒストンH2B.
e、H2B/e)、ヒストンH2Bタイプ1-L(例えば、ヒストンH2B.c、H2B
/c)、ヒストンH2Bタイプ1-N(例えば、ヒストンH2B.d、H2B/d)、ヒ
ストンH2BタイプF-S(例えば、ヒストンH2B.s、H2B/s)、推定上のヒス
トンH2Bタイプ2-C(例えば、ヒストンH2B.t、H2B/t)、ヒストンH2B
タイプ1-K(例えば、H2B K、HIRA相互作用タンパク質1)、ヒストンH2B
タイプ2-F、ヒストンH2Bタイプ2-E、ヒストンH2Bタイプ3-B(例えば、H
2Bタイプ12)、ヒストンH2BタイプF-M(例えば、ヒストンH2B.s、H2B
/s)、推定上のヒストンH2Bタイプ2-D、ヒストンH2BタイプW-T(例えば、
H2BヒストンファミリーメンバーW精巣特異的)、ヒストン1H2bnアイソフォーム
CRA_b、ヒストンH2Bタイプ1-N、H2BヒストンファミリーメンバーM、ヒス
トンH2BタイプF-M、ヒストンH2Bタイプ1-J、H2BFWT、ヒストンH3、
ヒストンH3.1(例えば、ヒストンH3/a、ヒストンH3/b、ヒストンH3/c、
ヒストンH3/d、ヒストンH3/f、ヒストンH3/h、ヒストンH3/i、ヒストン
H3/j、ヒストンH3/k、ヒストンH3/l)、ヒストンH3.2(例えば、ヒスト
ンH3/m、ヒストンH3/o)、ヒストンH3.3C(例えば、ヒストンH3.5)、
ヒストンH3.1t(例えば、H3/t、H3t、H3/g)、ヒストンH3.3、ヒス
トンH3様セントロメアタンパク質A(例えば、セントロメア自己抗原A、セントロメア
タンパク質A、CENP-A)、ヒストンH3.3(cDNA FLJ57905)、ヒ
ストンH3.4、ヒストンH3.5、ヒストンH3.X、ヒストンH3.Y、ヒストンH
4、ヒストンH4様タンパク質タイプG、HIST1H4Jタンパク質、ヒト(Homo
sapiens)H4ヒストンファミリーメンバーNおよびヒストンH5が挙げられる
。
【0141】
本方法は、バックグラウンド集団のヌクレオソーム会合DNAを枯渇させ得る。バック
グラウンド集団のヌクレオソーム会合DNAを約5、6、7、8、9、10、15、20
、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、
90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%枯渇させ
ることができる。バックグラウンド集団のヌクレオソーム会合DNAを最大5、6、7、
8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、
70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、9
9または100%枯渇させることができる。バックグラウンド集団のヌクレオソーム会合
DNAを少なくとも5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、
45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、9
4、95、96、97、98、99または100%枯渇させることができる。
【0142】
特定の長さ間隔のDNAを除去または単離することによる濃縮
いくつかの場合、本明細書で提供される濃縮方法は、特定の長さ間隔の無細胞DNAな
どの特定の長さ間隔のDNAを除去することおよび/または特定の長さ間隔の無細胞DN
Aなどの特定の長さ間隔のDNAを単離することを含む。一例では、無細胞DNAサンプ
ルにおいて、宿主と非宿主無細胞DNAの比は、宿主と非宿主DNAの比が極小となり得
る無細胞DNA長範囲が存在し得るよういくらかの予測性をもって有意に変化し得る。無
細胞サンプル中の非宿主DNAを分析することに関心がある場合、非宿主DNAと宿主D
NAの比がより好ましいDNA長範囲を濃縮することによって、宿主DNAに対して非宿
主DNAを濃縮することができる。例として、
図6は、上のバーが宿主またはヒトDNA
を反映し、下のバーが非宿主DNAを表す、ヒト由来サンプルにおいてDNA長を比較す
るプロットを示している。多くの場合、ヒトDNAとヒストンの会合は、約175塩基長
で生じる第1のサイズの断片ならびに約147塩基長である断片(すなわち、単一のヒス
トンコアに巻き付けられたDNA長を反映する)をもたらす。
図6に示されるように、ピ
ークは、他の断片長でも同様に極大および極小を提供するヒトDNAのサイズ分布を示す
。
【0143】
宿主と非宿主DNA比が例えば、示されるように低い点にあるサイズ範囲、例えば、約
120bp未満、約240~約280bp、または約425~約475bpの長さを選択
することによって、非宿主DNAを比較的濃縮することができる。したがって、本開示の
一定の態様によると、無細胞核酸サンプルが、宿主核酸よりも非宿主核酸を濃縮するため
に、比較的短い断片について濃縮される。多くの場合、濃縮工程は、約10塩基長~約3
00塩基長、約10塩基長~約200塩基長、約10塩基長~約175塩基長、約10塩
基長~約150塩基長、約10塩基長~120塩基長、約10塩基長~約60塩基長、約
30塩基長~約300塩基長、約30塩基長~約200塩基長、約30塩基長~約175
塩基長、約30塩基長~約150塩基長、約30塩基長~120塩基長、または約30塩
基長~約60塩基長の長さの断片を濃縮する。認識されるように、選択工程の上限および
下限の選択は、上記のサイズ選択の下限および上限のいずれかを目標とすることができる
。理解されるように、上記のサイズ選択は、正確なサイズを列挙することを意図するもの
ではなく、記載される断片サイズの周りの通常のサイズ分布を含む上記の範囲の周りのサ
イズ選択に焦点を当てるものである。例として、所与の断片サイズ範囲を選択すると列挙
される場合、濃縮サンプル内の優勢なサイズ範囲がその範囲に入る、例えば濃縮サンプル
中の断片の少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%
またはいくつかの場合、少なくとも90%が列挙されるサイズ範囲を反映すると認識され
る。他の場合、濃縮サンプル中の反映される断片が、列挙される範囲の上限および下限の
実質的に約30%以下外側、範囲の上限および下限の20%以下、10%以下およびいく
つかの場合5%以下外側にある断片を含むと認識される。
【0144】
このような方法では、対象となる集団(例えば、病原体)DNAおよびバックグラウン
ド集団(例えば、ヒト)DNAを含む核酸のサンプル(例えば、循環DNAのサンプル)
が得られる。いくつかの場合、特定の長さ間隔のDNAを、バックグラウンド集団DNA
について濃縮し、サンプルから枯渇させ、それによって、対象となる集団のDNAについ
て優先的に濃縮することができる。いくつかの場合、特定の長さ間隔のDNAを、対象と
なる集団のDNAについて濃縮し、サンプルから単離し、それによって、対象となる集団
のDNAについて優先的に濃縮することができる。いくつかの場合、特定の長さ間隔のD
NAを除去および/または単離する方法には、電気泳動(例えばゲル電気泳動またはキャ
ピラリー電気泳動)、クロマトグラフィー(例えば液体クロマトグラフィー)、無細胞核
酸精製(例えばシリカ膜カラム、緩衝液最適化)ならびに/あるいは質量、サイズおよび
/または正味電荷に基づいて分離する質量分析が含まれる。
【0145】
いくつかの場合、無細胞核酸精製をシリカ膜(例えば、QIAamp Miniカラム
などのシリカ膜カラム)または市販のキット(例えば、QIAamp Circulat
ing Nucleic Acid Kit)を使用して行うことができる。一般に、無
細胞核酸精製は、溶解、結合、洗浄および溶出の4つのステップを含む。
【0146】
溶解ステップは、タンパク質、脂質および/または小胞から核酸を放出し、DNアーゼ
および/またはRNアーゼを不活性化し、変性条件下、高温で、および/またはプロテイ
ナーゼKの存在下で行うことができる。溶解ステップは緩衝液ACLおよび/またはプロ
テイナーゼKを使用することができる。
【0147】
結合ステップにより、核酸をシリカ膜上に結合または吸着させることができる。結合ス
テップは、緩衝液ACBまたは約もしくは少なくとも約35体積%、40体積%、45体
積%、50体積%、55体積%、60体積%、65体積%、66体積%、70体積%もし
くは75体積%のアルコール(例えば、イソプロパノール)を含む結合緩衝液、例えば、
約40%もしくは約66%のイソプロパノールを含む結合緩衝液を使用することができる
。いくつかの場合、無細胞核酸精製の間に、製造業者の推奨プロトコルと比較してさらな
る市販の緩衝液(例えば、緩衝液ACB)を使用する。例えば、いくつかの場合、添加さ
れるさらなる市販の緩衝液の体積は、製造業者の推奨プロトコルで指定される体積の約ま
たは少なくとも約1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、
1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、
2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、
3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、
4.9、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0または10.0倍である。いくつかの
場合、1シリカ膜カラム当たりまたはサンプル(例えば、血清もしくは血漿)1mLから
の溶解液当たり、約または少なくとも約1.5、1.8、2.0、2.5、3.0、3.
5、4.0、5.0、5.3、5.4、5.5、6.0、7.0、8.0、9.0、10
.0、11.0、12.0、13.0、14.0、15.0または16.0mLの結合緩
衝液または緩衝液ACBを使用する。
【0148】
洗浄ステップは、残留汚染物質を除去することができ、複数の洗浄ステップを含むこと
ができる。洗浄ステップは、緩衝液ACW1、緩衝液ACW2、エタノールならびに/あ
るいは約または少なくとも約50体積%、55体積%、56.8体積%、60体積%、6
5体積%、66体積%、69.8体積%、70体積%、75体積%、80体積%、85体
積%、86体積%、87体積%、87.4体積%、88体積%、89体積%、90体積%
、95体積%、96体積%、97体積%、98体積%、99体積%または100体積%の
アルコール(例えばエタノール)を含む洗浄緩衝液、例えば、約56.8%、約69.8
%、約87.4%、約89%または約100%のエタノールを含む洗浄緩衝液を使用する
ことができる。いくつかの場合、エタノールは96~100%エタノールを指し得る。い
くつかの場合、エタノールは変性アルコールではない。いくつかの場合、エタノールはメ
タノールもメチルエチルケトンも含有しない。いくつかの場合、洗浄ステップは、緩衝液
ACW1(例えば、1シリカ膜カラム当たり600μL)による第1の洗浄ステップ、緩
衝液ACW2(例えば、1シリカ膜カラム当たり750μL)による第2の洗浄ステップ
およびエタノール(例えば、1シリカ膜カラム当たり750μL)による第3の洗浄ステ
ップを含み得る。いくつかの場合、無細胞核酸精製の間に、製造業者の推奨プロトコルと
比較してさらなるエタノール(例えば、無水エタノール)を市販の緩衝液(例えば、Qi
agen ACW1緩衝液、ACW2緩衝液)に添加する。例えば、いくつかの場合、添
加されるさらなるエタノールの体積は、市販の緩衝液600μLまたは750μL当たり
、約または少なくとも約0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.05、
1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.75、1.8、1.9
、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、6.0、7.0、8.0
、9.0または10.0mLである。いくつかの場合、添加されるさらなるエタノールの
体積は、市販の緩衝液600μLまたは750μL当たり、最大0.5、0.6、0.7
、0.8、0.9、1.0、1.05、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.
6、1.7、1.75、1.8、1.9、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4
.5、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0または10.0mLである。
【0149】
いくつかの場合、無細胞核酸精製の間に、製造業者の推奨プロトコルと比較してさらな
る塩化グアニジニウムを市販の緩衝液(例えば、Qiagen ACW1緩衝液)に添加
する。例えば、いくつかの場合、添加されるさらなる塩化グアニジニウムの量は、市販の
緩衝液600μL当たり、約または少なくとも約0.1、0.2、0.3、0.31、0
.32、0.33、0.34、0.35、0.36、0.37、0.38、0.39、0
.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1
.4、1.5、1.6、1.75、1.8、1.9または2.0gである。いくつかの場
合、添加されるさらなる塩化グアニジニウムの量は、市販の緩衝液または洗浄緩衝液60
0μL当たり、最大0.1、0.2、0.3、0.31、0.32、0.33、0.34
、0.35、0.36、0.37、0.38、0.39、0.4、0.5、0.6、0.
7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.
75、1.8、1.9または2.0gである。いくつかの場合、洗浄緩衝液は、洗浄緩衝
液600μL当たり、約または少なくとも約0.1、0.2、0.3、0.31、0.3
2、0.33、0.34、0.35、0.36、0.37、0.38、0.39、0.4
、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4
、1.5、1.6、1.75、1.8、1.9または2.0gの塩化グアニジニウムを含
むことができる。
【0150】
いくつかの場合、無細胞核酸精製の間に、製造業者の推奨プロトコルと比較してさらな
るエタノール(例えば、無水エタノール)およびさらなる塩化グアニジニウムを市販の緩
衝液(例えば、Qiagen ACW1緩衝液)に添加する。いくつかの場合、洗浄ステ
ップは、塩化グアニジニウムおよび約89.0%エタノールを含む第1の洗浄緩衝液によ
る第1の洗浄ステップ、約87.4%エタノールを含む第2の洗浄緩衝液による第2の洗
浄ステップ、ならびにエタノールによる第3の洗浄ステップを含み得る。いくつかの場合
、各洗浄緩衝液は少なくとも約60%、65%、66%、69.8%、70%、75%、
80%、85%、86%、87%または87.4%のエタノールを含む。
【0151】
溶出ステップにより核酸をシリカ膜から放出することができる。溶出にはBuffer
AVEを使用することができる。
【0152】
例えば、Qiagen Circulating Nucleic Acid(CNA
)キットの製造業者の推奨プロトコルは、以下の修飾によって修飾することができる:(
a)3倍量のACB緩衝液を使用する、(b)ACW1緩衝液を製造業者の推奨に従って
調製し、ACW1緩衝液600μLあたりさらに無水エタノール1.75mLおよび塩化
グアニジニウム0.36gを補足し、(c)ACW2緩衝液を製造業者の推奨に従って調
製し、ACW2緩衝液750μLあたり1.05mLの無水エタノールを補足する。
【0153】
本明細書の他の箇所に記載される、他のヌクレオソーム標的枯渇法に加えて、核酸のサ
イズ選択/単離の方法は当該技術分野において周知である。例えば、ゲル電気泳動、ゲル
排除クロマトグラフィー法などのクロマトグラフィー法を使用して、所望の長さの核酸を
選択的に単離することができる。さらに、ビーズに基づく電荷分離法を使用して、所望の
サイズ範囲の核酸を選択的に単離することができる。例えば、Beckman Coul
terから入手可能なSPRIビーズシステム、および例えばNew England
Biolabsから入手可能なAMPureビーズシステムを容易に使用して、上記のよ
うに宿主DNAに対して非宿主DNAを増幅することができる無細胞DNAのサイズ選択
精製を行うことができる。
【0154】
いくつかの場合、サイズ選択濃縮は、少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少な
くとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約
7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、少なくとも約10倍、少なくとも約20倍
、少なくとも約30倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、少なくとも約100
倍およびいくつかの場合、約500倍またはそれ以上もの非宿主DNAと宿主DNAの比
の増加をもたらし得る。単なる例示のために、非宿主DNAが1:100の宿主DNAと
の比で無細胞サンプル中に存在する場合、2倍の増加をもたらす濃縮は1:50の比を生
じるであろう。いくつかの場合、非宿主DNAと宿主DNAの比の増加は、約1.5倍、
2倍、3倍、4倍または5倍、および約10倍、20倍、30倍、40倍、50倍、10
0倍、500倍またはそれ以上となる。
【0155】
1つまたは複数の長さ間隔のDNAを除去することができる。いくつかの場合、1つま
たは複数の長さ間隔は、約140塩基対、約145塩基対、約150塩基対、約155塩
基対、約160塩基対、約165塩基対、約170塩基対、約175塩基対、約180塩
基対、約185塩基対、約190塩基対、約195塩基対、約200塩基対、約205塩
基対および約210塩基対であるの1つまたは複数の倍数から選択され得る。いくつかの
場合、倍数は、各出現毎に、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10の倍数から
独立に選択される。例えば、約180塩基対は約180塩基対に対して1の倍数であり、
約360塩基対は約180塩基対に対して2の倍数である。いくつかの場合、1つまたは
複数の長さ間隔は、約180塩基対、約360塩基対、約540塩基対、約720塩基対
または約900塩基対であり得る。
【0156】
1つまたは複数の長さ間隔のDNAを単離することができる。いくつかの場合、1つま
たは複数の長さ間隔は、約10塩基対、約20塩基対、約30塩基対、約40塩基対、約
50塩基対、約60塩基対、約70塩基対、約80塩基対、約90塩基対、約100塩基
対、約110塩基対、約120塩基対、約130塩基対、約140塩基対、約150塩基
対、約160塩基対、約170塩基対、最大約10塩基対、最大約20塩基対、最大約3
0塩基対、最大約40塩基対、最大約50塩基対、最大約60塩基対、最大約70塩基対
、最大約80塩基対、最大約90塩基対、最大約100塩基対、最大約110塩基対、最
大約120塩基対、最大約130塩基対、最大約140塩基対、最大約150塩基対、最
大約160塩基対、最大約170塩基対、ならびに約70塩基対、約75塩基対、約80
塩基対、約85塩基対、約90塩基対、約95塩基対、約100塩基対および約105塩
基対の1つまたは複数の倍数から選択され得る。いくつかの場合、倍数は、各出現毎に、
1、3、5、7、9、11、13、15、17および19の倍数から独立に選択される。
例えば、約90塩基対は約90塩基対に対して1の倍数であり、約270塩基対は約90
塩基対に対して3の倍数である。いくつかの場合、1つまたは複数の長さ間隔は、約90
塩基対、約270塩基対、約450塩基対、約630塩基対または約810塩基対であり
得る。
【0157】
方法により1つまたは複数の長さ間隔のDNAを単離または除去することができる。特
定の長さ間隔のDNAの約5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、
40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、9
3、94、95、96、97、98、99または100%を単離または除去することがで
きる。特定の長さ間隔のDNAの最大5、6、7、8、9、10、15、20、25、3
0、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91
、92、93、94、95、96、97、98、99または100%を単離または除去す
ることができる。特定の長さ間隔のDNAの少なくとも5、6、7、8、9、10、15
、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、
85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%を
単離または除去することができる。
【0158】
背景集団枯渇および/または対象となる集団の濃縮ためのエキソソーム
本明細書で提供される濃縮方法のさらに別の例は、対象となる集団(例えば、非宿主)
核酸についてサンプルを枯渇させるまたは濃縮するために、宿主から得られた生物学的サ
ンプル内のエキソソーム核酸を標的化することを含む。エキソソームおよび他の細胞外小
胞は細胞によって分泌され、生物流体中に存在する。これらは、原形質膜での直接的な出
芽によって、または多胞体の身体経路を通して放出され得る。
【0159】
いくつかの場合、対象となる集団(例えば、病原体、非ヒト)核酸は、エキソソームの
内部または外部に非対称に分布していてもよい。いくつかの場合、バックグラウンド集団
核酸(例えば、ヒト)は、エキソソームの内部または外部に非対称に分布している。対象
となる集団(例えば、非宿主、病原体)核酸がエキソソームの外部に存在する場合、本方
法は、エキソソームの外部の対象となる集団の核酸を濃縮するために、サンプルからエキ
ソソームを除去することを含み得る。同様に、バックグラウンド集団(例えば、宿主また
はヒト)核酸がエキソソーム内に存在する場合、本方法は、エキソソームの外部の対象と
なる集団核酸を濃縮するためにエキソソームを除去することを含み得る。いくつかの場合
、エキソソームを、サンプルから循環核酸などの核酸を単離する前に、生物学的サンプル
から単離または除去する。
【0160】
対象となる集団(例えば、微生物または病原体)核酸がエキソソームの内部に存在する
場合、本方法は、エキソソームの内部の対象となる集団の核酸を濃縮するために、エキソ
ソームを捕捉することを含み得る。対象となる集団の核酸が白血球(例えば、マクロファ
ージ)内に存在する、または白血球(例えばマクロファージ)によって処理される場合、
本方法は、白血球由来エキソソームを抗体で免疫沈降させるなどによって白血球由来のエ
キソソームを優先的に単離することができる。同様に、バックグラウンド集団(例えば、
宿主またはヒト)核酸がエキソソームの外部に存在する場合、本方法は、エキソソームの
内部の対象となる集団の核酸を濃縮するために、サンプルからエキソソームを補足するこ
とを含み得る。
【0161】
いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸は、エキソソームの内部または外部に非対
称に分布している。例えば、ヒト無細胞核酸などのヒト核酸は、エキソソームの内部また
は外部に非対称に分布していてもよい。一般に、血漿中のヒト無細胞RNAの大部分は、
おそらく血漿中のRNアーゼの豊富さのために、エキソソーム内に見出される。循環核酸
キットを用いた無細胞RNAの直接抽出は、無細胞RNAの分解のために高品質のRNA
を生じない可能性がある。エキソソーム単離は、無傷のmRNA、18Sおよび28Sリ
ボソームRNAを含む良質のRNAを生じ得る。ヒト無細胞mRNAの大部分はエキソソ
ーム内に存在し得る。そのため、いくつかの場合、本明細書で提供される方法は、サンプ
ルからヒト無細胞mRNAを枯渇させるために、サンプルからエキソソームを枯渇させる
ことを含み得る。対照的に、一般に、おそらくエキソソームはサイトゾルをパッケージ化
するため、血漿中の無ヒト細胞DNAの大部分はエキソソームに存在しない可能性がある
。そのため、いくつかの場合、本明細書で提供される方法は、サンプルからヒト無細胞D
NAを枯渇させるために、サンプル中のエキソソームを濃縮することを含み得る。
【0162】
いくつかの場合、本方法は、血漿、単離されたエキソソームおよび/またはエキソソー
ム枯渇血漿中の対象となる集団とバックグラウンド集団核酸の比を決定することを含み得
る。例えば、本方法は、血漿、単離されたエキソソームおよび/またはエキソソーム枯渇
血漿中の微生物とヒト核酸の比を決定することを含み得る。いくつかの場合、本方法は、
血漿、単離されたエキソソームおよび/またはエキソソーム枯渇血漿中の微生物とヒトD
NAの比を決定することを含み得る。いくつかの場合、本方法は、血漿、単離されたエキ
ソソームおよび/またはエキソソーム枯渇血漿中の微生物とヒトRNAの比を決定するこ
とを含み得る。いくつかの場合、本方法は、血漿、単離されたエキソソームおよび/また
はエキソソーム枯渇血漿中の対象となる集団の核酸の量、パーセントまたは濃度を決定す
ることを含み得る。
【0163】
対象となる集団の核酸が白血球(例えば、マクロファージ)内に存在する、または白血
球(例えばマクロファージ)によって処理される場合、本方法は、白血球由来エキソソー
ムを抗体で免疫沈降させるなどによって白血球由来のエキソソームを優先的に単離するこ
とができる。微生物または病原体核酸が白血球内に存在する、または白血球によって処理
される場合、本方法は、白血球由来エキソソームを抗体で免疫沈降させるなどによって白
血球由来のエキソソームを優先的に単離することができる。いくつかの場合、本方法は、
哺乳動物白血球(例えば、マクロファージ)に由来するエキソソームを濃縮することを含
み得る。いくつかの場合、本方法は、ヒト白血球(例えば、マクロファージ)に由来する
エキソソームを濃縮することを含み得る。いくつかの場合、本方法は、宿主白血球(例え
ば、マクロファージ)に由来するエキソソームを濃縮することを含み得る。エキソソーム
は血流に再侵入するが、ほとんどのマクロファージはしないので、本方法は深部組織感染
症に関する情報にアクセスすることができる。
【0164】
方法によりエキソソームを単離または除去することができる。エキソソームの約5、6
、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、
65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、9
8、99または100%を単離または除去することができる。エキソソームの最大5、6
、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、
65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、9
8、99または100%を単離または除去することができる。エキソソームの少なくとも
5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、
60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、9
7、98、99または100%を単離または除去することができる。エキソソームを血漿
から単離するために利用可能なキットおよびプロトコルのいくつかの非限定的な例として
は、Exo-Spin血液エキソソーム精製キット(Cell Guidance Sy
stems)、exoRNeasy血清/血漿キット(Qiagen)、全エキソソーム
単離試薬(Life Technologies)、ExoQuick(System
Biosciences)、Exo-Flowエキソソーム免疫精製(System B
iosciences)、MEキット(New England Peptide)、V
n96ペプチド(New England Peptide)、PureExoエキソソ
ーム単離キット(101 Bio)および血漿/血清循環およびエキソソームRNA精製
キット(Norgen Biotek Corp)が挙げられる。
【0165】
標的宿主DNA枯渇
いくつかの場合、無細胞サンプル中の宿主核酸の枯渇は、そのいずれかが宿主または非
宿主核酸の1つに特異的となり得る特異的配列、配列構造または核酸特性もしくは修飾を
標的とすることを利用することができる。例えば、宿主または非宿主核酸の1つに対して
結合、引き抜き、沈降、消化、または除去もしくは選択するための機構として、特定の配
列モチーフ、構造、塩基修飾等を標的とすることができる。例として、多くの場合、ヒト
核酸は、非宿主または病原体関連核酸に反映され得ない塩基修飾を含み得る。このような
修飾には、例えば、シトシンメチル化などのメチル化パターンが含まれる。例えば、メチ
ル-シトシンは高等生物のCpGアイランドに見出され得る。いくつかの真核生物病原体
に存在するが、その存在は、他の生物と比較して、脊椎動物においてかなり高い。
【0166】
いくつかの場合、メチル化モチーフに特異的なエンドヌクレアーゼ(例えば、McrB
C、FspEI、LpnPI、MspJIエンドヌクレアーゼ)を用いて、これらのタイ
プの修飾を標的とすることができる。これらのエンドヌクレアーゼは、通常、消化を行う
ために近接した2つの塩基修飾を必要とする。分離は、50bp~3kbpの任意の長さ
、例えば少なくとも50bp、少なくとも60bp、少なくとも70bp、少なくとも8
0bp、少なくとも90bp、少なくとも100bp、少なくとも200bp、少なくと
も300bp、少なくとも400bp、少なくとも500bp、少なくとも600bp、
少なくとも700bp、少なくとも800bp、少なくとも900bp、少なくとも1k
bp、少なくとも1.5kbp、少なくとも2kbp、少なくとも2.5kbpまたは少
なくとも3kbpであり得る。大部分は147~175bp長であるので、これはヒトc
fDNA断片の悪い消化効率をもたらし得る。これは、配列決定ライブラリーの調製中に
ライゲーションステップで提供される2つのアダプターのうちの1つにパートナー塩基修
飾を導入することによって改善することができる。例えば、元のヒトcfDNA断片中に
メチルシトシンが1つしか存在しない場合でも、P5配列担持アダプターは、ライゲーシ
ョン後のMcrBC消化を刺激するためにCpGアイランドにメチル-シトシンを含むこ
とができる。したがって、いくつかの場合、「ヘルパー」修飾塩基を、配列ライブラリー
を調製する際に使用されるアダプター配列内にメチル化塩基を含めることによって、配列
ライブラリーに人工的に導入することができる。よって、宿主由来ライブラリー要素を予
め消化しながら、非宿主由来ライブラリー要素が増幅および配列決定を進行するのを可能
にするために、消化ステップを配列断片へのアダプターライゲーションの後に使用するこ
とができるだろう。
【0167】
代替または追加の手法では、このような要求される分離距離よりも長い配列を選択的ま
たは優先的に消化するために、このような部位の2つ以上の間にスペーシングを要求し得
るペアの認識配列を使用することができる。例えば、50塩基以上離れた(例えば、50
bp~約3kbp)2個のメチル化シトシンを認識し得るMcrBCエンドヌクレアーゼ
の場合、いずれかの末端に結合したアダプター配列にメチル化塩基を提供することができ
る。結果として、対向するアダプター上のメチル化塩基の間に50塩基超を維持する断片
は、McrBCエンドヌクレアーゼによって消化され、本明細書の他の箇所に記載されて
いるように、非宿主断片の濃縮がより大きくなる短い核酸断片についてサンプルをの濃縮
するだろう。
【0168】
複合濃縮手法
前記濃縮スキームは個々に記載されているが、前記の方法のいずれかまたは全てを、宿
主DNAに対してサンプル中の非宿主DNAを濃縮することにおいて種々の組み合わせで
使用することができることが認識されるであろう。例えば、無細胞サンプルを、最初に、
例えばSPRIビーズシステムを用いたサイズ選択に基づくDNA精製スキームに供し、
引き続いてクロマトグラフィーサイズ選択スキーム、ヌクレオソーム免疫沈降スキームな
どの1つまたは複数に供することができる。
【0169】
この場合もまた、上記のように、いくつかの場合、非宿主DNAの一段階または多段階
濃縮により、約2倍~約10000倍のサンプル中の非宿主DNAと宿主DNAの比の増
加がもたらされ得る。いくつかの場合、比を少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくと
も4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくと
も9倍、少なくとも10倍、少なくとも11倍、少なくとも12倍、少なくとも13倍、
少なくとも14倍、少なくとも15倍、少なくとも16倍、少なくとも17倍、少なくと
も18倍、少なくとも19倍、少なくとも20倍、少なくとも30倍、少なくとも40倍
、少なくとも50倍、少なくとも60倍、少なくとも70倍、少なくとも80倍、少なく
とも90倍、少なくとも100倍、少なくとも1000倍、少なくとも5000倍または
いくつかの場合、少なくとも10000倍増加させることができる。
【0170】
核酸スパイクインによるサンプルの分子バーコード化
サンプルを核酸バーコードスパイクインでバーコード化することができる。核酸バーコ
ードは、1つまたは複数の長さであってもよい。いくつかの場合、核酸バーコードは、オ
リゴヌクレオチド、二本鎖ロングマー(longmer)、PCR産物および/またはプ
ラスミドであり得る。いくつかの場合、核酸バーコードはDNA、RNA、PNA、LN
A、BNAまたはこれらの任意の組み合わせであり得る。いくつかの場合、核酸バーコー
ドは、1つまたは複数のバックグラウンド集団、例えばヒトゲノムまたは病原体ゲノムに
は存在しない配列を含み得る。いくつかの場合、核酸バーコードは、1つまたは複数の対
象となる集団には存在しない配列を含み得る。
【0171】
いくつかの場合、バーコードはサンプルチューブの外側のラベルとは異なり、サンプル
の一部である。いくつかの場合、バーコードは、生物学的サンプルの添加前を含む任意の
段階で付加することができ、(例えば、PCRもしくは配列決定によって)任意の段階で
で読み取ることができる。いくつかの場合、バーコードを使用してサンプルを追跡する、
交差汚染を検出する、および/または試薬を追跡することができる。いくつかの場合、バ
ーコードを使用してサンプルの混同を減らすことができる。いくつかの場合、核酸バーコ
ードを使用して総核酸濃度を増加させて、低濃度サンプルの回収を増加させることができ
る。いくつかの場合、バーコードを使用して、既知の入力を測定された出力と比較する、
または比較もしくは正規化のための参照基準(例えば、正規化オリゴヌクレオチド)を提
供することによってサンプル入力を推定することができる。いくつかの場合、バーコード
を使用して、ライブラリーの複雑さ、サンプルの損失、感度、および/またはサイズ偏り
を測定することによって、品質管理および開発を通して性能を改善することができる。
【0172】
いくつかの場合、サンプル(例えば、生物学的サンプルまたは核酸サンプル)を、正規
化オリゴヌクレオチドでスパイクすることができる。いくつかの場合、正規化オリゴヌク
レオチドを使用して、DNA操作、精製および/または増幅ステップの効率を監視するこ
とができる。例えば、対象となる集団(例えば、非宿主または病原体)配列決定読み取り
の絶対数を、回収された正規化オリゴヌクレオチド読み取りの絶対数と比較して、サンプ
ル間の分子操作効率の差異について正規化することができる。いくつかの場合、正規化オ
リゴヌクレオチドをバーコード化目的のために、または正規化とバーコード化両方の目的
のために使用することができる。
【0173】
対象となる領域の戦略的捕捉
本明細書で提供されるオリゴヌクレオチドのコレクションおよび方法は、対象となる領
域と同一、ほぼ同一、相補的、またはほぼ相補的な核酸配列を含有するオリゴヌクレオチ
ドをさらに含み得る。対象となる領域のいくつかの非限定的な例としては、病原性遺伝子
座(例えば、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium diffic
ile)の病原性遺伝子座);抗微生物剤耐性マーカー;抗生物質耐性マーカー;抗ウイ
ルス剤耐性マーカー;抗寄生生物剤耐性マーカー;有益な遺伝子型決定領域(例えば、宿
主、ヒト、微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌または寄生生物由来);2つ以上の微
生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌および/または寄生生物に共通する配列;宿主ゲノ
ムに組み込まれた非宿主配列;マスキング非宿主配列;非宿主模倣配列;マスキング宿主
配列;宿主模倣配列;ならびに1つまたは複数の微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌
または寄生生物に特異的な配列が挙げられる。いくつかの場合、対象となる領域は、非宿
主、細菌、ウイルス、病原体、真菌または微生物ゲノム中に存在し得る。いくつかの場合
、対象となる領域は、宿主、哺乳動物またはヒトゲノム中に存在し得る。対象となる領域
と同一、ほぼ同一、相補的、またはほぼ相補的な核酸配列を含むことにより、遺伝子型同
定、抗微生物剤耐性検出、抗生物質耐性検出、抗ウイルス剤耐性検出、抗寄生生物剤耐性
検出および/または病原体検出感度増強が可能になり得る。対象となる領域と同一、ほぼ
同一、相補的、またはほぼ相補的な核酸配列を、例えば、生物情報学的もしくは計算的に
設計および/またはDNA合成によって化学的に合成することができる。核酸配列を、核
酸増幅または検出のため、RNA鋳型からcDNA合成をプライミングするため、配列決
定のため、プライマー伸長反応において、DNA/RNAハイブリダイゼーションのため
、および/またはDNA/RNAプルダウンのためにプライマーとして使用することがで
きる。
【0174】
抗生物質耐性マーカーは、抗生物質耐性を付与する1つもしくは複数の突然変異、一塩
基多型、遺伝子または遺伝子産物を含み得る。抗生物質耐性マーカーは、それだけに限ら
ないが、抗生物質流出、抗生物質不活性化、抗生物質標的改変、抗生物質標的保護、抗生
物質標的置換および/または抗生物質に対する低下した浸透性などの1つまたは複数の機
構を通して抗生物質耐性を与え得る。いくつかの場合、抗生物質耐性マーカーは、クロス
トリジウム・ディフィシル(C.ディフィシル)、カルバペネム耐性腸内細菌(CRE)
、薬剤耐性淋菌(セファロスポリン耐性)、多剤耐性アシネトバクター、薬剤耐性カンピ
ロバクター、フルコナゾール耐性カンジダ(真菌)、広域スペクトルβ-ラクタマーゼ産
生腸内細菌(ESBL)、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)、多剤耐性緑膿菌、薬剤
耐性非チフス性サルモネラ、薬剤耐性チフス菌、薬剤耐性シゲラ、メチシリン耐性黄色ブ
ドウ球菌(MRSA)、薬剤耐性肺炎球菌、薬剤耐性結核(MDRおよびXDR)、多剤
耐性黄色ブドウ球菌、バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌(VRSA)、エリスロマイシ
ン耐性ストレプトコッカスA群またはクリンダマイシン耐性ストレプトコッカスB群に見
出され得る。いくつかの場合、抗生物質耐性マーカーは、アクリジン色素、アミノクマリ
ン抗生物質、アミノグリコシド、アミノヌクレオシド抗生物質、β-ラクタム、ジアミノ
ピリミジン、エルファミシン、フルオロキノロン、グリコペプチド抗生物質、リンコサミ
ド、リポペプチド抗生物質、大環状抗生物質、マクロライド、ヌクレオシド抗生物質、有
機ヒ素抗生物質、オキサゾリジノン抗生物質、ペプチド抗生物質、フェニコール、プレウ
ロムチリン抗生物質、ポリアミン抗生物質、リファマイシン抗生物質、ストレプトグラミ
ン抗生物質、スルホンアミド、スルホン、テトラサイクリン誘導体またはこれらの任意の
組み合わせに対する抗生物質耐性を付与し得る。いくつかの場合、抗生物質耐性マーカー
は、β-ラクタム、ペニシリン、アミノペニシリン、初期世代セファロスポリン、β-ラ
クタマーゼ阻害剤の組み合わせ、広域スペクトルセファロスポリン、カルバペネム、フル
オロキノロン、アミノグリコシド、テトラサイクリン、グリシクリン、ポリミキシン、ペ
ニシリン、メチシリン、エリスロマイシン、ゲンタマイシン、セフタジジム、バンコマイ
シン、レボフロキサシン、イミペネム、リネゾリド、セフトリアキソン、セフタロリンま
たはこれらの任意の組み合わせに対する抗生物質耐性を与え得る。
【0175】
抗生物質耐性マーカーの非限定的な例としては、aac2ia、aac2ib、aac
2ic、aac2id、aac2i、aac3ia、aac3iia、aac3iib、
aac3iii、aac3iv、aac3ix、aac3vi、aac3viii、aa
c3vii、aac3x、aac6i、aac6ia、aac6ib、aac6ic、a
ac6ie、aac6if、aac6ig、aac6iia、aac6iib、aad9
、aad9ib、aadd、acra、acrb、adea、adeb、adec、am
ra、amrb、ant2ia、ant2ib、ant3ia、ant4iia、ant
6ia、aph33ia、aph33ib、aph3ia、aph3ib、aph3ic
、aph3iiia、aph3iva、aph3va、aph3vb、aph3via、
aph3viia、aph4ib、aph6ia、aph6ib、aph6ic、aph
6id、arna、baca、bcra、bcrc、bl1_acc、bl1_ampc
、bl1_asba、bl1_ceps、bl1_cmy2、bl1_ec、bl1_f
ox、bl1_mox、bl1_och、bl1_pao、bl1_pse、bl1_s
m、bl2a_1、bl2a_exo、bl2a_iii2、bl2a_iii、bl2
a_kcc、bl2a_nps、bl2a_okp、bl2a_pc、bl2be_ct
xm、bl2be_oxy1、bl2be_per、bl2be_shv2、bl2b_
rob、bl2b_tem1、bl2b_tem2、bl2b_tem、bl2b_tl
e、bl2b_ula、bl2c_bro、bl2c_pse1、bl2c_pse3、
bl2d_lcr1、bl2d_moxa、bl2d_oxa10、bl2d_oxa1
、bl2d_oxa2、bl2d_oxa5、bl2d_oxa9、bl2d_r39、
bl2e_cbla、bl2e_cepa、bl2e_cfxa、bl2e_fpm、b
l2e_y56、bl2f_nmca、bl2f_sme1、bl2_ges、bl2_
kpc、bl2_len、bl2_veb、bl3_ccra、bl3_cit、bl3
_cpha、bl3_gim、bl3_imp、bl3_l、bl3_shw、bl3_
sim、bl3_vim、ble、blt、bmr、cara、cata10、cata
11、cata12、cata13、cata14、cata15、cata16、ca
ta1、cata2、cata3、cata4、cata5、cata6、cata7、
cata8、cata9、catb1、catb2、catb3、catb4、catb
5、ceoa、ceob、cml_e1、cml_e2、cml_e3、cml_e4、
cml_e5、cml_e6、cml_e7、cml_e8、dfra10、dfra1
2、dfra13、dfra14、dfra15、dfra16、dfra17、dfr
a19、dfra1、dfra20、dfra21、dfra22、dfra23、df
ra24、dfra25、dfra25、dfra25、dfra26、dfra5、d
fra7、dfrb1、dfrb2、dfrb3、dfrb6、emea、emrd、e
mre、erea、ereb、erma、ermb、ermc、ermd、erme、e
rmf、ermg、ermh、ermn、ermo、ermq、ermr、erms、e
rmt、ermu、ermv、ermw、ermx、ermy、fosa、fosb、f
osc、fosx、fusb、fush、ksga、lmra、lmrb、lnua、l
nub、lsa、maca、macb、mdte、mdtf、mdtg、mdth、md
tk、mdtl、mdtm、mdtn、mdto、mdtp、meca、mecr1、m
efa、mepa、mexa、mexb、mexc、mexd、mexe、mexf、m
exh、mexi、mexw、mexx、mexy、mfpa、mpha、mphb、m
phc、msra、norm、oleb、opcm、opra、oprd、oprj、o
prm、oprn、otra、otrb、pbp1a、pbp1b、pbp2b、pbp
2、pbp2x、pmra、qac、qaca、qacb、qnra、qnrb、qnr
s、rosa、rosb、smea、smeb、smec、smed、smee、sme
f、srmb、sta、str、sul1、sul2、sul3、tcma、tcr3、
tet30、tet31、tet32、tet33、tet34、tet36、tet3
7、tet38、tet39、tet40、teta、tetb、tetc、tetd、
tete、tetg、teth、tetj、tetk、tetl、tetm、teto、
tetpa、tetpb、tet、tetq、tets、tett、tetu、tetv
、tetw、tetx、tety、tetz、tlrc、tmrb、tolc、tsnr
、vana、vanb、vanc、vand、vane、vang、vanha、van
hb、vanhd、vanra、vanrb、vanrc、vanrd、vanre、v
anrg、vansa、vansb、vansc、vansd、vanse、vansg
、vant、vante、vantg、vanug、vanwb、vanwg、vanx
a、vanxb、vanxd、vanxyc、vanxye、vanxyg、vanya
、vanyb、vanyd、vanyg、vanz、vata、vatb、vatc、v
atd、vate、vgaa、vgab、vgba、vgbb、vph、ykkcおよび
ykkdが挙げられる。
【0176】
濃縮
本明細書に記載される方法により対象となる集団の核酸を濃縮することができる。いく
つかの場合、対象となる集団の核酸を約5%;10%;15%;20%;25%;30%
;35%;40%;45%;50%;55%;60%;65%;70%;75%;80%
;85%;90%;95%;100%;150%;200%;250%;300%;35
0%;400%;450%;500%;550%;600%;650%;700%;75
0%;800%;850%;900%;950%;1000%;2000%;3000%
;4000%;5000%;6000%;7000%;8000%;9000%;100
00%;20000%;30000%;40000%;50000%;60000%;7
0000%;80000%;90000%;100000%;200000%;3000
00%;400000%;500000%;600000%;700000%;8000
00%;900000%;1000000%;2000000%;3000000%;4
000000%;5000000%;6000000%;7000000%;80000
00%;9000000%;10000000%;20000000%;3000000
0%;40000000%;50000000%;60000000%;7000000
0%;80000000%;90000000%;または100000000%濃縮する
ことができる。いくつかの場合、対象となる集団の核酸を最大5%;10%;15%;2
0%;25%;30%;35%;40%;45%;50%;55%;60%;65%;7
0%;75%;80%;85%;90%;95%;100%;150%;200%;25
0%;300%;350%;400%;450%;500%;550%;600%;65
0%;700%;750%;800%;850%;900%;950%;1000%;2
000%;3000%;4000%;5000%;6000%;7000%;8000%
;9000%;10000%;20000%;30000%;40000%;50000
%;60000%;70000%;80000%;90000%;100000%;20
0000%;300000%;400000%;500000%;600000%;70
0000%;800000%;900000%;1000000%;2000000%;
3000000%;4000000%;5000000%;6000000%;7000
000%;8000000%;9000000%;10000000%;2000000
0%;30000000%;40000000%;50000000%;6000000
0%;70000000%;80000000%;90000000%;または1000
00000%濃縮することができる。いくつかの場合、対象となる集団の核酸を少なくと
も5%;10%;15%;20%;25%;30%;35%;40%;45%;50%;
55%;60%;65%;70%;75%;80%;85%;90%;95%;100%
;150%;200%;250%;300%;350%;400%;450%;500%
;550%;600%;650%;700%;750%;800%;850%;900%
;950%;1000%;2000%;3000%;4000%;5000%;6000
%;7000%;8000%;9000%;10000%;20000%;30000%
;40000%;50000%;60000%;70000%;80000%;9000
0%;100000%;200000%;300000%;400000%;50000
0%;600000%;700000%;800000%;900000%;10000
00%;2000000%;3000000%;4000000%;5000000%;
6000000%;7000000%;8000000%;9000000%;1000
0000%;20000000%;30000000%;40000000%;5000
0000%;60000000%;70000000%;80000000%;9000
0000%;または100000000%濃縮することができる。例えば、サンプルが、
核酸の全集団のうちの5%の対象となる集団の核酸を含有し、核酸の全集団のうちの10
%の対象となる集団の核酸を含有するように濃縮される場合、対象となる集団の核酸は1
00%濃縮されている。いくつかの場合、対象となる集団の核酸を約1.5倍;2倍;2
.5倍;3倍;3.5倍;4倍;4.5倍;5倍;5.5倍;6倍;6.5倍;7倍;7
.5倍;8倍;8.5倍;9倍;9.5倍;10倍;15倍;20倍;25倍;30倍;
35倍;40倍;45倍;50倍;55倍;60倍;65倍;70倍;75倍;80倍;
85倍;90倍;95倍;100倍;150倍;200倍;250倍;300倍;350
倍;400倍;450倍;500倍;550倍;600倍;650倍;700倍;750
倍;800倍;850倍;900倍;950倍;1000倍;2000倍;3000倍;
4000倍;5000倍;6000倍;7000倍;8000倍;9000倍;1000
0倍;20000倍;30000倍;40000倍;50000倍;60000倍;70
000倍;80000倍;90000倍;100000倍;200000倍;30000
0倍;400000倍;500000倍;600000倍;700000倍;80000
0倍;900000倍;1000000倍濃縮することができる。いくつかの場合、対象
となる集団の核酸を最大1.5倍;2倍;2.5倍;3倍;3.5倍;4倍;4.5倍;
5倍;5.5倍;6倍;6.5倍;7倍;7.5倍;8倍;8.5倍;9倍;9.5倍;
10倍;15倍;20倍;25倍;30倍;35倍;40倍;45倍;50倍;55倍;
60倍;65倍;70倍;75倍;80倍;85倍;90倍;95倍;100倍;150
倍;200倍;250倍;300倍;350倍;400倍;450倍;500倍;550
倍;600倍;650倍;700倍;750倍;800倍;850倍;900倍;950
倍;1000倍;2000倍;3000倍;4000倍;5000倍;6000倍;70
00倍;8000倍;9000倍;10000倍;20000倍;30000倍;400
00倍;50000倍;60000倍;70000倍;80000倍;90000倍;1
00000倍;200000倍;300000倍;400000倍;500000倍;6
00000倍;700000倍;800000倍;900000倍;1000000倍濃
縮することができる。いくつかの場合、対象となる集団の核酸を少なくとも1.5倍;2
倍;2.5倍;3倍;3.5倍;4倍;4.5倍;5倍;5.5倍;6倍;6.5倍;7
倍;7.5倍;8倍;8.5倍;9倍;9.5倍;10倍;15倍;20倍;25倍;3
0倍;35倍;40倍;45倍;50倍;55倍;60倍;65倍;70倍;75倍;8
0倍;85倍;90倍;95倍;100倍;150倍;200倍;250倍;300倍;
350倍;400倍;450倍;500倍;550倍;600倍;650倍;700倍;
750倍;800倍;850倍;900倍;950倍;1000倍;2000倍;300
0倍;4000倍;5000倍;6000倍;7000倍;8000倍;9000倍;1
0000倍;20000倍;30000倍;40000倍;50000倍;60000倍
;70000倍;80000倍;90000倍;100000倍;200000倍;30
0000倍;400000倍;500000倍;600000倍;700000倍;80
0000倍;900000倍;1000000倍濃縮することができる。例えば、サンプ
ルが、核酸の全集団のうちの5%の対象となる集団の核酸を含有し、核酸の全集団のうち
の10%の対象となる集団の核酸を含有するように濃縮される場合、対象となる集団の核
酸は2倍濃縮されている。
【0177】
本明細書に記載される方法によりバックグラウンド集団を枯渇させることができる。い
くつかの場合、バックグラウンド集団核酸を約5、6、7、8、9、10、15、20、
25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、9
0、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%枯渇させる
ことができる。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸を最大5、6、7、8、9、
10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、7
5、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または
100%枯渇させることができる。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸を少なく
とも5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、5
5、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96
、97、98、99または100%枯渇させることができる。例えば、サンプルが核酸の
全集団のうちの50%のバックグラウンド集団核酸を含有し、核酸の全集団のうちの10
%のバックグラウンド集団核酸を含有するように枯渇している場合、バックグラウンド集
団核酸は80%枯渇している。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸を約1.5倍
;2倍;2.5倍;3倍;3.5倍;4倍;4.5倍;5倍;5.5倍;6倍;6.5倍
;7倍;7.5倍;8倍;8.5倍;9倍;9.5倍;10倍;15倍;20倍;25倍
;30倍;35倍;40倍;45倍;50倍;55倍;60倍;65倍;70倍;75倍
;80倍;85倍;90倍;95倍;100倍;150倍;200倍;250倍;300
倍;350倍;400倍;450倍;500倍;550倍;600倍;650倍;700
倍;750倍;800倍;850倍;900倍;950倍;1000倍;2000倍;3
000倍;4000倍;5000倍;6000倍;7000倍;8000倍;9000倍
;10000倍;20000倍;30000倍;40000倍;50000倍;6000
0倍;70000倍;80000倍;90000倍;100000倍;200000倍;
300000倍;400000倍;500000倍;600000倍;700000倍;
800000倍;900000倍;1000000倍濃縮することができる。いくつかの
場合、バックグラウンド集団核酸を最大1.5倍;2倍;2.5倍;3倍;3.5倍;4
倍;4.5倍;5倍;5.5倍;6倍;6.5倍;7倍;7.5倍;8倍;8.5倍;9
倍;9.5倍;10倍;15倍;20倍;25倍;30倍;35倍;40倍;45倍;5
0倍;55倍;60倍;65倍;70倍;75倍;80倍;85倍;90倍;95倍;1
00倍;150倍;200倍;250倍;300倍;350倍;400倍;450倍;5
00倍;550倍;600倍;650倍;700倍;750倍;800倍;850倍;9
00倍;950倍;1000倍;2000倍;3000倍;4000倍;5000倍;6
000倍;7000倍;8000倍;9000倍;10000倍;20000倍;300
00倍;40000倍;50000倍;60000倍;70000倍;80000倍;9
0000倍;100000倍;200000倍;300000倍;400000倍;50
0000倍;600000倍;700000倍;800000倍;900000倍;10
00000倍濃縮することができる。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸を少な
くとも1.5倍;2倍;2.5倍;3倍;3.5倍;4倍;4.5倍;5倍;5.5倍;
6倍;6.5倍;7倍;7.5倍;8倍;8.5倍;9倍;9.5倍;10倍;15倍;
20倍;25倍;30倍;35倍;40倍;45倍;50倍;55倍;60倍;65倍;
70倍;75倍;80倍;85倍;90倍;95倍;100倍;150倍;200倍;2
50倍;300倍;350倍;400倍;450倍;500倍;550倍;600倍;6
50倍;700倍;750倍;800倍;850倍;900倍;950倍;1000倍;
2000倍;3000倍;4000倍;5000倍;6000倍;7000倍;8000
倍;9000倍;10000倍;20000倍;30000倍;40000倍;5000
0倍;60000倍;70000倍;80000倍;90000倍;100000倍;2
00000倍;300000倍;400000倍;500000倍;600000倍;7
00000倍;800000倍;900000倍;1000000倍濃縮することができ
る。例えば、サンプルが核酸の全集団のうちの50%のバックグラウンド集団核酸を含有
し、核酸の全集団のうちの10%のバックグラウンド集団核酸を含有するように枯渇して
いる場合、バックグラウンド集団核酸は5倍枯渇している。
【0178】
サンプル
本明細書で提供される方法および組成物は、対照(例えば、ヒト宿主)から得られた多
種多様なサンプル中の核酸を検出するために有用である。生物学的サンプルのいくつかの
非限定的な例としては、血液、血漿、血清、全血、粘液、唾液、脳脊髄液、滑液、洗浄液
、尿、組織生検、細胞サンプル、皮膚サンプルおよび便が挙げられる。サンプルは、循環
無細胞核酸(例えば、循環無細胞DNA、循環無細胞RNA)を含む循環核酸などの核酸
を含むことができる。いくつかの場合、対象から得られたサンプルがさらなる処理を受け
る。例えば、サンプルを処理してDNAまたはRNAを抽出することができ、これを本明
細書で提供される方法を使用して分析することができる。
【0179】
いくつかの場合、核酸サンプルは、生物学的サンプル、単離核酸サンプル、または循環
核酸などの核酸を含有する精製核酸サンプルなどのサンプルであり得る。いくつかの場合
、核酸サンプルは、宿主および非宿主配列、例えば、ヒトおよび非ヒト配列を含有し得る
。いくつかの場合、核酸の配列決定可能なライブラリーなどの核酸サンプル中の核酸を(
例えば、PCR増幅反応によって)増幅する。いくつかの場合、核酸サンプル中の核酸は
(例えば、超音波処理、せん断、酵素消化または化学的断片化によって)人工的に断片化
されていない。いくつかの場合、核酸の長さが比較的短いため、核酸断片化は不要である
。いくつかの場合、核酸サンプル中の核酸を人工的に断片化する。循環核酸サンプルは、
生物学的サンプル、単離核酸サンプル、または循環無細胞核酸などの循環核酸を含有する
精製核酸サンプルなどのサンプルであり得る。いくつかの場合、循環無細胞核酸サンプル
は、生物学的サンプル、単離核酸サンプル、または循環無細胞DNAもしくは循環無細胞
RNAなどの循環無細胞核酸を含有する精製核酸サンプルなどのサンプルであり得る。い
くつかの場合、一本鎖核酸サンプルは、生物学的サンプル、単離核酸サンプル、または一
本鎖循環核酸もしくは一本鎖循環無細胞核酸などの一本鎖核酸を含有する精製核酸サンプ
ルなどのサンプルであり得る。
【0180】
いくつかの場合、核酸はDNA、RNA、cDNA、mRNA、cRNA、dsDNA
、ssDNA、miRNA、循環核酸、循環DNA、循環RNA、無細胞核酸、無細胞D
NA、無細胞RNA、循環無細胞DNA、循環無細胞RNAまたはゲノムDNAであり得
る。いくつかの場合、循環核酸は循環DNA、循環RNA、無細胞核酸または無細胞循環
核酸である。いくつかの場合、無細胞核酸は無細胞DNA、無細胞RNA、循環無細胞D
NAまたは循環無細胞RNAであり得る。いくつかの場合、循環無細胞核酸は循環無細胞
DNAまたは循環無細胞RNAであり得る。
【0181】
いくつかの場合、サンプル中の核酸は標識されていなくてもよい;いくつかの場合、核
酸は例えば、核酸標識、化学標識または光学標識で標識される。いくつかの場合、核酸を
固体支持体にコンジュゲートさせる。いくつかの場合、標識を核酸の5’もしくは3’末
端に、または核酸の内部に付着させることができる。いくつかの場合、核酸を2つ以上の
標識で標識する。
【0182】
サンプル中の核酸を核酸標識でタグ付けしてもよい。いくつかの場合、核酸標識は、以
下の1つまたは複数を含み得る:バーコード(例えば、サンプルバーコード)、ユニバー
サルプライマー配列、プライマー結合部位(例えば、それだけに限らないが、DNA配列
決定プライマー結合部位、サンプルバーコード配列決定プライマー結合部位および種々の
配列決定プラットホーム要件に適合する増幅プライマー結合部位を含む、配列決定または
バーコード読み取りのためのもの)、シーケンサー適合性配列、配列決定プラットホーム
付着する配列、配列決定アダプター配列またはアダプター。核酸標識は、(例えば、ライ
ゲーションまたは合成設計によって)核酸に付着させることができる。
【0183】
核酸標識は化学標識を含むことができる。化学標識のいくつかの非限定的な例としては
、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、放射性標識、ポリペプチドおよびポリマー
が挙げられる。核酸標識は光学標識を含むことができる。光学標識のいくつかの非限定的
な例としては、発蛍光団、蛍光タンパク質、色素および量子ドットが挙げられる。核酸標
識を固体支持体にコンジュゲートさせることができる。固体支持体のいくつかの非限定的
な例としては、ビーズ、磁気ビーズ、ポリマー、スライド、チップ、表面、プレート、チ
ャネル、カートリッジ、マイクロ流体デバイスおよびマイクロアレイが挙げられる。核酸
をアフィニティークロマトグラフィーのための固体支持体にコンジュゲートさせることが
できる。いくつかの場合、各核酸が異なる標識を有する。いくつかの場合、各核酸が同じ
標識を有する。いくつかの場合、サンプル中の核酸を固体支持体にコンジュゲートさせな
い。
【0184】
配列決定方法
いくつかの場合、核酸の濃縮された集団を配列決定する。いくつかの場合、本明細書に
記載される方法は、シーケンシングアッセイを行うステップをさらに含む。増幅または捕
捉された対象となる集団の核酸を、シーケンシングアッセイ、特にハイスループットシー
ケンシングアッセイ、次世代シーケンシングプラットホーム、大量並列シーケンシングプ
ラットホーム、ナノポアシーケンシングアッセイ、サンガーシーケンシングまたは当技術
分野で公知の別のシーケンシングアッセイを行うことによるなどして、当技術分野で公知
の方法によって同定することができる。シーケンシングアッセイのいくつかの非限定的な
例としては、ハイスループットシーケンシングアッセイ、次世代シーケンシングプラット
ホーム、大量並列シーケンシングプラットホーム、ナノポアシーケンシングおよびサンガ
ーシーケンシングが挙げられる。配列決定機械の種類のいくつかの非限定的な例としては
、Illumina、Roche 454、Ion TorrentおよびNanopo
reが挙げられる。
【0185】
本明細書に記載されるプロセス方法はまた、例えば、宿主配列と非宿主配列を区別する
ことができる、得られた配列データに適用される情報科学データ選別方法を含む、宿主核
酸配列と非宿主核酸配列を区別するための他の方法と合わせて使用することができる。こ
のようなプロセスの例としては、その全開示が全ての目的のための全体がこれにより参照
により本明細書に組み込まれる、公開された米国特許出願第2015-0133391号
明細書に記載されているものが挙げられる。
【0186】
用途
本方法および組成物は、1つまたは複数の非宿主種(例えば、微生物、病原体、細菌、
ウイルス、真菌または寄生生物)に感染した宿主からの生物学的サンプルを分析するのに
有用である。本明細書で提供される方法および組成物は、疾患または障害、特に、微生物
または病原体によって引き起こされる疾患または障害の検出、予測、診断または監視に特
に有用である。本明細書で提供される方法および組成物はまた、循環無細胞DNAまたは
循環無細胞RNAを含むサンプルなどの、感染した宿主から得られた一定の種類のサンプ
ル中の対象となる集団を検出するのに有用である。
【0187】
本方法および組成物を使用してサンプル中の病原体の遺伝子型同定を可能にすることも
できる。本方法および組成物はまた、微生物または病原体ゲノムの変化を検出するのに特
に有用である。例えば、これらを使用して、細菌の抗生物質耐性株を検出する、または病
原体、特にウイルスおよび細菌の病原性に影響を及ぼす変化を追跡することができる。
【0188】
他の場合、本方法および組成物を使用して、例えばマイクロバイオーム中の1つまたは
複数の微生物の存在を監視することができる。例えば、本方法および組成物を使用して、
健康なまたは感染していない宿主におけるマイクロバイオームの存在を監視することがで
きる。本方法および組成物を使用して、複数の微生物を含有するサンプル内の微生物サイ
ンを監視することもできる。
【0189】
本明細書で提供される方法および組成物はまた、1つまたは複数の非宿主生物(例えば
、微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌または寄生生物)に由来する核酸の仮説のない
検出あるいは疾患、障害または感染症の仮説のない診断または監視も可能にすることがで
きる。このように、本明細書で提供される方法は、特定の標的(例えば、1つまたは複数
の特異的核酸配列、タンパク質または抗体)をスクリーニングし、選択された標的の検査
に限定される他の診断方法とは異なり得る。いくつかの場合、本明細書で提供される方法
および組成物の仮説のない特性は、稀な感染症の検出、2つ以上の疾患もしくは障害の同
時発生の検出、感染源の特定、または類似のもしくは一般的な症状を有する複数の疾患も
しくは障害の識別を容易にし得る。
【0190】
いくつかの具体例で、本方法は、以下のステップの1つまたは複数を任意の順序または
組み合わせで含み得る:(a)病原体感染を有するまたは有すると疑われる対象または患
者からの核酸サンプルを用意するステップ;(b)核酸サンプルを本明細書で提供される
オリゴヌクレオチドのコレクション、特に非宿主配列に結合するように選択的に濃縮され
たオリゴヌクレオチドのコレクションと接触させるステップ;(c)サンプルおよびオリ
ゴヌクレオチドのコレクションをオリゴヌクレオチドのコレクションと核酸サンプル中の
核酸分子とのハイブリダイゼーションを促進する条件に供するステップ;(d)オリゴヌ
クレオチドのコレクションにハイブリダイズした核酸に対して、増幅アッセイ、プルダウ
ンアッセイまたはシーケンシングアッセイなどのアッセイを行うステップ;および(e)
サンプル中の特定の病原体を検出するために、ハイブリダイズした核酸の配列を分析する
ステップ。通常、検出される特定の病原体の数は、約10、20、30、40、50超ま
たはそれ以上の異なる病原体など、本明細書にさらに記載されるように、かなり多い。通
常、病原体の検出は、感染性疾患、感染性障害、感染症、または他の疾患もしくは障害(
例えば、がん)の検出、予後、監視または診断を可能にすることができる。いくつかの場
合、このような検出は、疾患もしくは障害の病期分類を容易にする、または病原性感染症
の程度の指標を提供することができる。
【0191】
いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、少なくとも1つの対象となる集団の配
列(例えば、病原性または他の非宿主もしくは非ヒト配列)を検出することをさらに含む
。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、対象となる少なくとも5つの集団の配
列を決定することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、少なく
とも5つの非哺乳動物配列を決定することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記
載される方法は、少なくとも5つの非哺乳動物種の各々から少なくとも1つの非哺乳動物
配列を検出することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、少な
くとも5つの非ヒト配列を決定することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載
される方法は、少なくとも5つのヒト以外の種の各々から少なくとも1つの非ヒト配列を
検出することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、少なくとも
1つの細菌配列および少なくとも1つのウイルス配列を検出することをさらに含む。いく
つかの場合、本明細書に記載される方法は、2つ以上の時点、例えば、2、3、4、5、
6、7、8、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、2
5、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90
、95または100の時点をとることをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載さ
れる方法は、治療、例えば抗微生物薬の前後の時点をとることをさらに含む。
【0192】
いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、約1;2;3;4;5;6;7;8;
9;10;15;20;25;30;35;40;45;50;60;70;80;90
;100;200;300;400;500;1000;5000;10000;500
00;または100000種に由来する少なくとも1つの核酸を検出することをさらに含
む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、最大1;2;3;4;5;6;7;
8;9;10;15;20;25;30;35;40;45;50;60;70;80;
90;100;200;300;400;500;1000;5000;10000;5
0000;または100000種に由来する少なくとも1つの核酸を検出することをさら
に含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、少なくとも1;2;3;4;5
;6;7;8;9;10;15;20;25;30;35;40;45;50;60;7
0;80;90;100;200;300;400;500;1000;5000;10
000;50000;または100000種に由来する少なくとも1つの核酸を検出する
ことをさらに含む。いくつかの場合、種は非宿主種である。いくつかの場合、種は非哺乳
動物種である。いくつかの場合、種はヒト以外の種である。いくつかの場合、種は微生物
、細菌、ウイルス、真菌、レトロウイルス、病原体または寄生生物である。いくつかの場
合、本明細書に記載される方法は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15
、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、20
0、300、400、500または1000細菌またはウイルス種に由来する少なくとも
1つの核酸を検出することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は
、最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、4
0、45、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500ま
たは1000細菌またはウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を検出することをさ
らに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、少なくとも1、2、3、4、
5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、
70、80、90、100、200、300、400、500または1000細菌または
ウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を検出することをさらに含む。いくつかの場
合、本明細書に記載される方法は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15
、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、20
0、300、400、500または1000細菌およびウイルス種に由来する少なくとも
1つの核酸を検出することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は
、最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、4
0、45、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500ま
たは1000細菌およびウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を検出することをさ
らに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、少なくとも1、2、3、4、
5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、
70、80、90、100、200、300、400、500または1000細菌および
ウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を検出することをさらに含む。いくつかの場
合、本明細書に記載される方法は、約1細菌種および1ウイルス種、2細菌種および2ウ
イルス種、3細菌種および3ウイルス種、4細菌種および4ウイルス種、5細菌種および
5ウイルス種、6細菌種および6ウイルス種、7細菌種および7ウイルス種、8細菌種お
よび8ウイルス種、9細菌種および9ウイルス種、10細菌種および10ウイルス種、1
5細菌種および15ウイルス種、20細菌種および20ウイルス種、25細菌種および2
5ウイルス種、30細菌種および30ウイルス種、35細菌種および35ウイルス種、4
0細菌種および40ウイルス種、45細菌種および45ウイルス種、50細菌種および5
0ウイルス種、60細菌種および60ウイルス種、70細菌種および70ウイルス種、8
0細菌種および80ウイルス種、90細菌種および90ウイルス種、100細菌種および
100ウイルス種、200細菌種および200ウイルス種、300細菌種および300ウ
イルス種、400細菌種および400ウイルス種、500細菌種および500ウイルス種
、または1000細菌種および1000ウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を検
出することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、最大1細菌種
および1ウイルス種、2細菌種および2ウイルス種、3細菌種および3ウイルス種、4細
菌種および4ウイルス種、5細菌種および5ウイルス種、6細菌種および6ウイルス種、
7細菌種および7ウイルス種、8細菌種および8ウイルス種、9細菌種および9ウイルス
種、10細菌種および10ウイルス種、15細菌種および15ウイルス種、20細菌種お
よび20ウイルス種、25細菌種および25ウイルス種、30細菌種および30ウイルス
種、35細菌種および35ウイルス種、40細菌種および40ウイルス種、45細菌種お
よび45ウイルス種、50細菌種および50ウイルス種、60細菌種および60ウイルス
種、70細菌種および70ウイルス種、80細菌種および80ウイルス種、90細菌種お
よび90ウイルス種、100細菌種および100ウイルス種、200細菌種および200
ウイルス種、300細菌種および300ウイルス種、400細菌種および400ウイルス
種、500細菌種および500ウイルス種、または1000細菌種および1000ウイル
ス種に由来する少なくとも1つの核酸を検出することをさらに含む。いくつかの場合、本
明細書に記載される方法は、少なくとも1細菌種および1ウイルス種、2細菌種および2
ウイルス種、3細菌種および3ウイルス種、4細菌種および4ウイルス種、5細菌種およ
び5ウイルス種、6細菌種および6ウイルス種、7細菌種および7ウイルス種、8細菌種
および8ウイルス種、9細菌種および9ウイルス種、10細菌種および10ウイルス種、
15細菌種および15ウイルス種、20細菌種および20ウイルス種、25細菌種および
25ウイルス種、30細菌種および30ウイルス種、35細菌種および35ウイルス種、
40細菌種および40ウイルス種、45細菌種および45ウイルス種、50細菌種および
50ウイルス種、60細菌種および60ウイルス種、70細菌種および70ウイルス種、
80細菌種および80ウイルス種、90細菌種および90ウイルス種、100細菌種およ
び100ウイルス種、200細菌種および200ウイルス種、300細菌種および300
ウイルス種、400細菌種および400ウイルス種、500細菌種および500ウイルス
種、または1000細菌種および1000ウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を
検出することをさらに含む。
【0193】
いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、感染症が活性であるか潜伏性であるか
を決定することを含む。いくつかの場合、遺伝子発現定量化は、活性感染症を検出、予測
、診断または監視する方法を提供し得る。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は
、活性感染症を検出することを含む。いくつかの場合、遺伝子発現を対象となる集団の検
出または配列決定を通して定量化することができる。いくつかの場合、遺伝子発現定量化
は、潜伏感染症を検出、予測、診断または監視する方法を提供し得る。いくつかの場合、
本明細書に記載される方法は、潜伏感染症を検出することを含む。
【0194】
代表的な疾患および障害には、感染症に関連する任意の疾患または障害、例えば敗血症
、肺炎、結核、HIV感染症、肝炎感染症(例えば、A型、B型またはC型肝炎)、ヒト
パピローマウイルス(HPV)感染症、クラミジア感染症、梅毒感染症、エボラ感染症、
黄色ブドウ球菌(staphylococcus aureus)感染症またはインフル
エンザが含まれる。本明細書で提供される方法は、多剤耐性微生物を含む薬物耐性微生物
による感染症を検出するのに特に有用である。疾患および障害のいくつかの非限定的な例
としては、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、神経性食欲不振、不安障害、喘息、
粥状動脈硬化、注意欠陥多動障害、自閉症、自己免疫疾患、双極性障害、がん、慢性疲労
症候群、慢性閉塞性肺疾患、クローン病、冠動脈心疾患、認知症、うつ病、1型糖尿病、
2型糖尿病、拡張型心筋症、てんかん、ギラン・バレー症候群、過敏性腸症候群、腰痛、
狼瘡、メタボリックシンドローム、多発性硬化症、心筋梗塞、肥満、強迫性障害、パニッ
ク障害、パーキンソン病、乾癬、関節リウマチ、サルコイドーシス、統合失調症、脳卒中
、閉塞性血栓血管炎、トゥーレット症候群、脈管炎、ペスト、結核、炭疽、睡眠病、赤痢
、トキソプラズマ症、白癬、カンジダ症、ヒストプラスマ症、エボラ、アシネトバクター
感染症、放線菌症、アフリカ睡眠病(アフリカトリパノソーマ症)、エイズ(後天性免疫
不全症候群)、アメーバ症、アナプラズマ症、炭疽、アルカノバクテリウム・ヘモリティ
カム(Arcanobacterium haemolyticum)感染症、アルゼン
チン出血熱、回虫症、アスペルギルス症、アストロウイルス感染症、バベシア症、セレウ
ス菌感染症、細菌性肺炎、細菌性膣炎(BV)、バクテロイデス感染症、バランチジウム
症、バイリサスカリス感染症、BKウイルス感染症、黒色砂毛、ヒトブラストシスチス感
染症、ブラストミセス症、ボリビア出血熱、ボレリア感染症、ボツリヌス症(および乳児
ボツリヌス中毒症)、ブラジル出血熱、ブルセラ症、腺ペスト、バークホルデリア感染症
、ブルーリ潰瘍、カリシウイルス感染症(ノロウイルスおよびサポウイルス)、カンピロ
バクター症、カンジダ症(モニリア症;鵞口瘡)、ネコ引っ掻き病、蜂巣炎、シャーガス
病(アメリカトリパノソーマ症)、軟性下疳、水痘、チクングニア熱、クラミジア、甲状
腺炎、肺炎クラミジア(Chlamydophila pneumoniae)感染症(
台湾急性呼吸器症候群またはTWAR)、コレラ、黒色分芽菌症、肝吸虫症、クロストリ
ジウム・ディフィシル感染症、コクシジオイデス症、コロラドダニ熱(CTF)、風邪(
急性ウイルス性鼻咽腔炎;急性コリーザ)、クロイツフェルトヤコブ病(CJD)、クリ
ミアコンゴ出血熱(CCHF)、クリプトコッカス症、クリプトスポリジア症、皮膚幼虫
移行症(CLM)、シクロスポラ症、嚢虫症、サイトメガロウイルス感染症、デング熱、
二核アメーバ症、ジフテリア、裂頭条虫症、メジナ虫症、エボラ出血熱、エキノコックス
症、エーリキア症、腸蟯虫症(蟯虫感染症)、エンテロコッカス感染症、エンテロウイル
ス感染症、発疹チフス、伝染性紅斑(第五病)、突発性発疹(第六病)、肥大吸虫症、肝
蛭症、致死性家族性不眠症(FFI)、フィラリア症、ウェルシュ菌による食中毒、自由
生活性アメーバ感染症、フソバクテリウム感染症、ガス壊疽(クロストリジウム性筋壊死
)、ゲオトリクム症、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群(GSS)、
ジアルジア症、鼻疽、顎口虫症、淋病、鼠径肉芽腫(ドノヴァン症)、A群連鎖球菌感染
症、B群連鎖球菌感染症、インフルエンザ菌感染症、手足口病(HFMD)、ハンタウイ
ルス肺症候群(HPS)、ハートランドウイルス病、ヘリコバクター・ピロリ(Heli
cobacter pylori)感染症、溶血性尿毒症症候群(HUS)、腎症候性出
血熱(HFRS)、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎、E型肝炎、単純ヘルペス
、ヒストプラスマ症、鉤虫感染症、ヒトボカウイルス感染症、ヒトエーリキア症、ヒト顆
粒球アナプラズマ症(HGA)、ヒトメタニューモウイルス感染症、ヒト単球性エーリキ
ア症、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染、ヒトパラインフルエンザウイルス感染、
膜様条虫症、エプスタイン・バーウイルス感染性単核球症(Mono)、インフルエンザ
(風邪)、イソスポラ症、川崎病、角膜炎、キンゲラ・キンゲ(Kingella ki
ngae)感染症、クールー病、ラッサ熱、レジオネラ症(在郷軍人病)、レジオネラ症
(ポンティアック熱)、リーシュマニア症、ハンセン病、レプトスピラ症、リステリア症
、ライム病(ライムボレリア症)、リンパ管フィラリア症(象皮症)、リンパ性脈絡髄膜
炎、マラリア、マールブルグ出血熱(MHF)、麻疹、中東呼吸器症候群(MERS)、
類鼻疽(ホイットモア病)、髄膜炎、髄膜炎菌性疾患、横川吸虫症、微胞子虫症、伝染性
軟属腫(MC)サル痘、ムンプス、ネズミチフス(発疹熱)、マイコプラズマ肺炎、菌腫
、ハエ幼虫症、新生児結膜炎(新生児眼炎)、(新)変異クロイツフェルトヤコブ病(v
CJD、nvCJD)、ノカルジア症、オンコセルカ症(河川盲目症)、パラコクシジオ
イデス症(南米ブラストミセス症)、肺吸虫症、パスツレラ症、アタマジラミ寄生症(ア
タマジラミ)、コロモジラミ寄生症(コロモジラミ)、ケジラミ寄生症(ケジラミ、ケジ
ラミ)、骨盤内炎症性疾患(PID)、百日咳(百日咳)、ペスト、肺炎球菌感染症、ニ
ューモシスチス肺炎(PCP)、肺炎、灰白髄炎、プレボテラ感染症、原発性アメーバ性
髄膜脳炎(PAM)、進行性多巣性白質脳症、オウム病、Q熱、狂犬病、RSウイルス感
染症、リノスポリジウム症、ライノウイルス感染症、リケッチア感染症、リケッチア痘症
、リフトバレー熱(RVF)、ロッキー山脈発疹熱(RMSF)、ロタウイルス感染症、
風疹、サルモネラ症、SARS(重症急性呼吸器症候群)、疥癬、住血吸虫症、敗血症、
赤痢菌感染症(細菌性赤痢)、帯状疱疹(帯状ヘルペス)、天然痘(痘瘡)、スポロトリ
クム症、ブドウ球菌食中毒、ブドウ球菌感染症、糞線虫症、亜急性硬化性全脳炎、梅毒、
条虫症、破傷風(開口障害)、白癬性毛瘡(床屋痒み症)、頭部白癬(頭部白癬)、体部
白癬(体部白癬)、股部白癬(いんきん)、手白癬(手白癬)、黒癬、足白癬(アスリー
トフット)、爪白癬(爪真菌症)、癜風(黒なまず)、トキソカラ症(眼幼虫移行症(O
LM))、トキソカラ症(内臓幼虫移行症(VLM))、トラコーマ、トリノククリアシ
ス、トリキンロシス、トリコモニアシス、鞭虫症(鞭虫感染症)、結核、野兎病、腸チフ
ス、ウレアプラズマ・ウレアリチカム(Ureaplasma urealyticum
)感染症、渓谷熱、ベネズエラウマ脳炎、ベネズエラ出血熱、ウイルス性肺炎、西ナイル
熱、白色砂毛(白癬)、エルシニア偽結核感染症、エルシニア症、黄熱病および接合菌症
が挙げられる。
【0195】
本明細書中で使用される場合、「または」という用語は、特に指示しない限り、非排他
的であることを指すために使用される、あるいは例えば「AまたはB」は「Aではあるが
Bではない」、「AではなくBである」および「AおよびB」を含む。
【0196】
本明細書で使用される場合、数字または数値範囲に言及する場合の「約」という用語は
、言及された数値または数値範囲が実験的変動内の(または統計的な実験誤差内の)近似
であることを意味し、数値または数値範囲は例えば、明言される数または数値範囲の1%
~15%で変化し得る。例において、「約」という用語は、明言される数または値の±1
0%を指す。
【0197】
[実施例]
[実施例1]
患者全血サンプルからの無細胞RNAの調製
感染性疾患を有することが疑われる患者から全血を抜き取り、酸クエン酸デキストロー
ス(ACD)採血管に入れる。ACD採血管中の血液の一部(1.5mL)を取り出し、
1.5mL微量遠心管に入れる。血液に標準化オリゴヌクレオチド10μLを添加し、よ
く混合する。混合物を4℃において1600gで10分間遠心分離し、上清(「正規化血
漿」)550μLを取り出し、新しい微量遠心管に入れる。標準化された血漿を4℃にお
いて16000gで10分間遠心分離する。上清(「標準化無細胞血漿」)を取り出し、
新しい管に入れ、-80℃で保存する。
【0198】
標準化された無細胞血漿を室温で10分間解凍する。標準化された無細胞血漿を4℃に
おいて16000gで10分間遠心分離して破片を除去する。無細胞RNAを、製造者の
指示に従ってPlasma/Serum Circulation and Exoso
mal RNA Purification Kit(Slurry Format)(
Norgen Biotek Corp.)を使用して単離する。無細胞RNAを-80
℃で保存する。
【0199】
[実施例2]
計算的設計および合成によるオリゴヌクレオチドの非ヒトコレクションの調製
ヌクレオチドの約6.7×106の可能な異なるドメインは、13ヌクレオチド長を有
する。この理論上の配列プールから、ヒトDNA中に見られる任意の13個のヌクレオチ
ド配列を捨てると、約2.3×106個の固有の13個のヌクレオチド配列、すなわち全
体の3.5%が残る。これらの2.3×106個の非ヒト13個のヌクレオチド配列から
、以下の基準、すなわち1)融解温度の均一性、2)十分な配列複雑性、3)既知の病原
体における結合部位の存在量、4)および既知の病原体間の結合部位分布に基づいて、非
ヒト配列プールに含めるための約1×106個を選択する。この約1×106個の非ヒト
13個のヌクレオチド配列のセットに、14~20ヌクレオチド長の付加的な非ヒト配列
を加えて、戦略的病原体配列などの対象となる領域の被覆度を向上させ、これらのプライ
マーを1)融解温度、2)配列複雑性、3)既知の病原体における結合部位の存在量、お
よび4)既知の病原体間の結合部位分布に基づいて設計する。13~20ヌクレオチド長
のヌクレオチドのドメインの全プールは完全非ヒト配列プールと呼ばれる。非ヒト配列プ
ール中の各13~20ヌクレオチド配列に、以下の核酸標識の1つまたは複数を含有する
約15~25ヌクレオチド長のさらなる5’配列を付加する:1)DNA配列決定プライ
マー結合部位、2)サンプルバーコード、3)サンプルバーコード配列決定プライマー結
合部位、および4)種々の配列決定プラットホーム要件に適合する増幅プライマー結合部
位。このオリゴヌクレオチドのコレクションは、非ヒトプライマープールと呼ばれる。非
ヒトプライマープールは化学的に合成する。あるいは、完全非ヒト配列プールを化学合成
し、1つまたは複数の核酸標識を(例えばライゲーションによって)付加して非ヒトプラ
イマープールを形成する。
【0200】
[実施例3]
ハイブリダイゼーションに基づく方法を用いたオリゴヌクレオチドの非ヒトコレクショ
ンの調製
約6700万個の異なる13個のヌクレオチド配列(例えば、NがA、C、GまたはT
である5’-NNNNNNNNNNNNN-3’)を、以下の核酸標識の1つまたは複数
を含有する結合15~25ヌクレオチドオーバーハングで化学的に合成する:1)DNA
配列決定プライマー結合部位、2)サンプルバーコード、3)サンプルバーコード配列決
定プライマー結合部位、および4)種々の配列決定プラットホーム要件に適合する増幅プ
ライマー結合部位。オリゴヌクレオチドのこの異種コレクションを、ハイブリダイゼーシ
ョン緩衝液(0.5×PBS、24μMブロッカーオリゴヌクレオチド、RNアーゼ阻害
剤)中1000倍質量過剰のビオチン化ヒト一本鎖ゲノムDNA(gDNA)断片に95
℃で10秒間、65℃で3分間および36℃で数時間~数週間程度の一定量の時間ハイブ
リダイズさせる。インキュベーション期間の最後に、ヒトgDNA断片を、断片にハイブ
リダイズしたプローブと共に、ストレプトアビジンビーズによって除去する。これらの条
件下でヒトgDNAに結合しなかっらプローブの残りのプールに、14~20ヌクレオチ
ド長の付加的な非ヒト配列を補足して、戦略的病原体配列などの対象となる領域の被覆度
を向上させ、これらのプライマーを1)融解温度、2)配列複雑性、3)既知の病原体に
おける結合部位の存在量、および4)既知の病原体間の結合部位分布に基づいて設計する
。オリゴヌクレオチドのコレクションは、非ヒトプライマープールと呼ばれる。
【0201】
[実施例4]
高収率での高縮重オリゴヌクレオチドの非ヒトコレクションの調製
非ヒト13merを、全ての可能性のある13mer配列を生成し、参照ヒトゲノムに
現れるものを除去することによって計算的に決定する。次いで、非ヒト13merを縮重
度によって分類する。
図11Bのヒストグラムは、縮重度に基づく非ヒト13merのバ
ケット化を示す。
【0202】
次に、同じ縮重度の非ヒト13merの可変オリゴヌクレオチド配列単位をウルトラマ
ーオリゴヌクレオチドに分類する。ウルトラマーに含まれる縮重オリゴヌクレオチド配列
単位の数は、各ユニット長および確実に合成され得るウルトラマー長に基づくことができ
る。
図9は、いくつかのこのようなウルトラマーオリゴヌクレオチドの一般的な設計を示
す。個々の縮重13merは、デオキシウラシルヌクレオチド(U)によって分離され得
る。次いで、設計されたウルトラマーオリゴヌクレオチドを、従来の核酸合成方法および
サービス提供者、例えばIDTによって合成することができる。
【0203】
次いで、ウルトラマーオリゴヌクレオチドを、ウラシル-DNAグリコシラーゼ(UD
G)および脱塩基部位(例えば、アプリン/アピリミジン部位またはAP部位)での特異
性を有するエンドヌクレアーゼにより、個々の縮重非ヒト13merオリゴヌクレオチド
に消化することができる。この消化は、同じ縮重度を有する縮重13merを有する全て
のウルトラマーオリゴヌクレオチドについて同じ管で実施することができる。代表的な反
応が
図10に記載されている。
【0204】
次いで、個々の縮重13merを、例えばT4ポリヌクレオチドキナーゼ(T4 PN
K)を使用して、または
図12に示されるように化学的にビオチン化することができる。
このステップは、例えば、表面固定化または磁気ビーズの精製が必要な場合に、任意であ
る。ビオチン以外の他のプローブ(例えば、ジゴキシゲニン、蛍光プローブ等)をここで
適用することができる。
【0205】
[実施例5]
オリゴヌクレオチドの非ヒトコレクションを用いた濃縮配列決定ライブラリーの調製
実施例1からの無細胞RNAを、ハイブリダイゼーション緩衝液(0.5×PBS、2
4μMブロッカーオリゴヌクレオチド、RNアーゼ阻害剤)中、95℃で10秒間、65
℃で3分間および36℃で一晩、非ヒトプライマープール(実施例2または3に記載され
るように調製)とハイブリダイズさせる。第1の鎖cDNA合成マスターミックス(逆転
写酵素、ブロックされた第2の鎖合成オリゴヌクレオチド、dNTP、RNアーゼ阻害剤
および適当な緩衝液)を36℃で添加し、その後、温度を90分間42℃に上昇させて、
第1の鎖cDNA合成を可能にする。次いで、混合物を70℃で10分間インキュベート
して逆転写酵素を不活性化し、4℃で保持する。
【0206】
第1の鎖cDNA産物を、市販のキットを用いて精製する。第2の鎖cDNAを、前の
ステップ中に第1の鎖cDNAの5’および3’末端に付加された固定配列にハイブリダ
イズするプライマーを使用するPCRによって生成する。PCRによる第2の鎖合成の後
、以下の核酸標識の1つまたは複数をさらなるラウンドのPCRによって付加することが
できる:1)DNA配列決定プライマー結合部位、2)サンプルバーコード、3)サンプ
ルバーコード配列決定プライマー結合部位、および4)種々の配列決定プラットホーム要
件に適合する増幅プライマー結合部位。最終的なcDNAライブラリーを、製造者の指示
に従って市販のキットを用いて精製する。
【0207】
[実施例6]
オリゴヌクレオチドの非ヒトコレクションを用いたDNAまたはcDNAライブラリー
からの非ヒト配列について濃縮された配列決定ライブラリーの調製
配列決定可能なライブラリーを調製する。非ヒトプライマープールを実施例2または3
に記載されるように調製し、プール中の個々のオリゴヌクレオチドの5’ビオチン化を促
進する条件に供する。次いで、5’-ビオチン化非ヒトプライマープール1pmolを、
ハイブリダイゼーション/重合緩衝液(緩衝液、ヌクレオチド、ブロッカーオリゴヌクレ
オチド)中の配列決定可能なライブラリー500ngに添加する。いくつかの場合、DN
Aハイブリダイゼーション反応の速度または特異性を増強する分子とのオリゴヌクレオチ
ドのプレインキュベーションによって、RecAまたはMutSなどの非宿主核酸断片の
捕捉を改善することができる。DNAを95℃で10分間変性させる。非ヒトプライマー
を50℃で4時間配列決定ライブラリーにハイブリダイズさせる。5’エキソヌクレアー
ゼを欠く鎖置換DNAポリメラーゼを混合物に添加する。混合物を55℃で15分間イン
キュベートして、非ヒトプライマーを少なくとも25塩基、またはその後のステップ中の
安定な二本鎖DNAハイブリダイゼーションに十分な長さまで伸長させる。ストレプトア
ビジンビーズを混合物に添加してDNA断片を結合させる。ビーズ上の捕捉されたDNA
断片を洗浄する。捕捉されたライブラリーDNA断片を、DNA配列決定ライブラリー断
片の末端のアダプターに特異的なプライマーおよびビーズ上に捕捉されたDNAフ断片を
鋳型として使用して、標準的なPCR増幅法を用いて増幅する。濃縮されたライブラリー
を、標準的なDNA精製方法を用いて精製する。
【0208】
ライブラリーを、KAPA DNAライブラリー定量化キット(KAPA Biosy
stems)を用いて定量化し、製造業者の指示に従ってNextSeq 500(Il
lumina)で配列決定するために調製する。配列決定は150サイクルの単一末端読
み取りと8サイクルのバーコード読み取りからなる。
【0209】
配列読み取りを病原体のゲノムに計算的にマッピングして、1つまたは複数の核酸の1
つまたは複数の供給源を同定する。
【0210】
[実施例7]
抗ヒトヒストン抗体および抗イムノグロブリン抗体を用いたヒトヌクレオソーム会合D
NA枯渇
無細胞DNAを、遠心分離法またはアルブミンおよび免疫グロブリン除去法のいずれか
によって調製する。いずれの方法においても、最初にヒト血漿1mLを4℃において16
00gで10分間遠心分離する。遠心分離法の場合、上清(950μL)を回収し、純粋
な試験管に移し、4℃において16000gで10分間、再度遠心分離する。無細胞DN
Aを含有する上清900μLを回収し、新しい試験管に移す。アルブミンおよび免疫グロ
ブリン除去法では、最初の遠心分離からの上清(950μL)を回収し、ヒトアルブミン
およびヒト免疫グロブリン結合カラム(例えば、GE Healthcare製のAlb
umin and IgG Depletion SpinTrapまたはLife T
echnologies製のAlbumin/IgG Removal Kit)に流す
。無細胞DNAを含有するフロースルーを回収し、新しい試験管に移す。
【0211】
上記のように、遠心分離またはアルブミンおよび免疫グロブリン除去によって調製され
た無細胞DNAを、1つまたは複数の抗ヒトヒストン抗体5μgと混合し、ゆっくり回転
させながら4℃で1時間~一晩インキュベートする。抗体はヌクレオソームに結合して複
合体を形成する。抗イムノグロブリン抗体にコンジュゲートした磁性ビーズの混合物を反
応に添加して、ヒトヌクレオソーム-抗体複合体を血漿サンプルから隔離する。抗イムノ
グロブリン抗体には、前のステップで添加された抗ヒトヒストン抗体の同位体に結合する
のに必要な抗体の組み合わせが含まれる。混合物を室温で1時間、または4℃で5時間~
一晩インキュベートする。結合したヒトヌクレオソーム-抗体複合体を有する磁気ビーズ
を磁気スタンド上でペレット化する。上清を慎重に回収して、磁気ビーズ分画の残遺物を
回収しない。得られた上清を市販のキット(例えば、QIAamp Circulati
ng Nucleic Acid Kit、Qiagen)を用いて精製し、病原体無細
胞DNAを濃縮する。
【0212】
[実施例8]
プロテインAおよび/またはGにコンジュゲートした抗ヒトヒストン抗体および磁気ビ
ーズを用いたヒトヌクレオソーム会合DNA枯渇
実施例6のアルブミンおよび免疫グロブリン除去法を用いて調製された無細胞DNAを
含有するフロースルーを、1つまたは複数の抗ヒトヒストン抗体5μgと混合し、ゆっく
り回転させながら4℃で1時間~一晩インキュベートする。ヒトヌクレオソーム-抗体複
合体を、プロテインAおよび/またはGにコンジュゲートした磁気ビーズを添加すること
によって、溶液から隔離する。混合物を室温で1時間、または4℃で5時間~一晩インキ
ュベートする。結合したヒトヌクレオソーム-抗体複合体を有する磁気ビーズを磁気スタ
ンド上でペレット化する。上清を慎重に回収して、磁気ビーズ分画の残遺物を回収しない
。得られた上清を市販のキット(例えば、QIAamp Circulating Nu
cleic Acid Kit、Qiagen)を用いて精製し、病原体無細胞DNAを
濃縮する。
【0213】
[実施例9]
抗ヒトヒストン抗体およびスピンカラムを用いたヒトヌクレオソーム会合DNA枯渇
実施例6の抗アルブミン-免疫グロブリン法を用いて調製された無細胞DNAを含有す
るフロースルーを、1つまたは複数の抗ヒトヒストン抗体5μgと混合し、ゆっくり回転
させながら4℃で1時間~一晩インキュベートする。ヌクレオソーム-抗体複合体を、プ
ロテインA/Gまたは抗免疫グロブリン抗体で機能化したスピンカラムを通して溶液を流
すことによって精製する。フロースルーを市販のキット(例えば、QIAamp Cir
culating Nucleic Acid Kit、Qiagen)を用いて精製し
、病原体無細胞DNAを濃縮する。
【0214】
[実施例10]
DNA沈降によるヒトヌクレオソーム会合DNA枯渇
DNA凝縮剤(例えば、スペルミン)を用いた血漿遠心分離の後、ヌクレオソームを含
まない無細胞DNAおよびヌクレオソーム結合無細胞DNAが沈殿する。沈殿を遠心分離
によって回収し、上清を捨てる。ペレットを、ヒトヌクレオソームへの抗ヒトヒストン抗
体結合に最適化された緩衝液に溶解する。得られた抗原-抗体複合体を、プロテインA/
Gまたは抗免疫グロブリン抗体のいずれかにコンジュゲートした磁気ビーズに結合させ、
磁気ビーズを磁石スタンド上でペレット化し、上清を回収することによって隔離する。得
られた上清を市販のキット(例えば、QIAamp Circulating Nucl
eic Acid Kit、Qiagen)を用いて精製し、病原体無細胞DNAを濃縮
する。
【0215】
[実施例11]
オリゴヌクレオチドの非ヒトコレクションにおけるヌクレオチドドメインのためのヌク
レオチド長の最適化
非ヒトプライマープール中のヌクレオチドドメインの長さを選択する場合に、いくつか
のパラメータを最適化する。目標は、非ヒト核酸を検出するための最大限の感度を提供す
る、最小数の異なる配列を有するプールを生成することである。ヌクレオチドドメインの
長さが増加するにつれて、kの長さを有するヌクレオチドのドメインが4kの順列を有す
るので、より多数の異なるプローブが配列空間をカバーするために必要とされる。プール
中のプローブの数を、個々の配列がより高い濃度で存在し、より速いハイブリダイゼーシ
ョン速度論を促進するように、可能な限り少なく保つ。この考察は、より短いプライマー
に有利である。同時に、プライマーの長さが増加するにつれて、その長さの可能な全配列
のより小さな割合がヒト配列に結合するであろう。これは、全ゲノム空間のより高い割合
が非ヒトプライマーのプールに残され、非ヒト配列のより高い被覆度をもたらし、より高
い感度を提供することを意味する。例えば、13ヌクレオチド長の可能な配列の3.5%
(230万)のみがヒト参照ゲノムに見出されず、これは13ヌクレオチド長の非ヒト配
列のプールが非ヒト核酸中の全ての可能な13ヌクレオチド伸長の3.5%のみに結合す
ることを意味する。対照的に、14ヌクレオチド長の可能な配列の15.2%(4070
万)はヒト参照ゲノムには見出されない。非ヒト核酸における全ての可能な14ヌクレオ
チド伸長の15.2%が理論的に検出され得る。一定の既存のベンダーを使用して合理的
に合成するには、4070万個のプローブは多すぎる可能性がある。各プローブが総プロ
ーブ濃度の1/4070万で存在する場合、個々のプローブの濃度は、ハイブリダイゼー
ションを促進する他の手段をとらない限り、平衡状態でその相補配列に好都合に結合する
には低すぎる可能性がある。この知見により、13ヌクレオチド長より長いプローブセッ
トを除外することができる。あるいは、13ヌクレオチド長より短い配列は、ヒト参照ゲ
ノムにおいてあまりに頻繁に見出されるので、ほぼ全てのプライマーが非ヒトプールから
除去される。例えば、12ヌクレオチド長では、可能性のある配列の99.74%がヒト
参照ゲノムに見出される。これは、非ヒトプライマーのプールが、病原体中の可能な12
個のヌクレオチド配列のうち0.26%ほどにしか結合せず、限られた感度を提供するこ
とを意味する。13ヌクレオチド長のヌクレオチドのドメインは、ハイブリダイゼーショ
ン反応において合理的な速度論を有するのに十分少ないプローブ(1000万個未満の異
なるプローブ)で十分な感度(非ヒトゲノム中30ヌクレオチド毎に約1結合部位)を提
供する。
【0216】
[実施例12]
無細胞DNAにおける短い断片の選択的濃縮
サイズ濃縮プロトコルを、比較的短い断片長を有する無細胞DNAの選択のために最適
化した。無細胞DNAを、以下の修飾をしたQiagen CNAキットを用いてヒト無
細胞血漿から抽出した:(a)3倍量のACB緩衝液を使用した、(b)ACW1緩衝液
を製造業者の推奨に従って調製し、ACW1緩衝液600μLあたりさらに無水エタノー
ル1.75mLおよび塩化グアニジニウム0.36gを補足し、(c)ACW2緩衝液を
製造業者の推奨に従って調製し、ACW2緩衝液750μLあたり1.05mLの無水エ
タノールを補足した。こうして単離した無細胞DNAを、アダプターライゲーションおよ
びライブラリー増幅後の1.8×Ampure精製ステップでNuGenのOvatio
n Ultralow V2ライブラリーキットに使用した。次いで、ライブラリーを配
列決定し、読み取りをヒトおよび病原体データベースにマッピングした。次いで、マッピ
ングされた読み取りを調査した。
【0217】
特に、
図8Aは、宿主またはヒトDNA(chr21)と非宿主または病原体DNAの
両方について、無細胞DNAの量(配列読み取り数の関数として測定)対DNA配列が由
来する断片長さのプロットを示している。示されるように、非宿主DNAは、約30~約
100塩基長の断片長で、宿主DNAに対してはるかに好ましい比を享受する。したがっ
て、このサイズ範囲の断片の濃縮は、宿主DNAに対して非宿主について濃縮すると予想
される。
【0218】
公知のヒトまたは病原体配列にマッピングしないように構成された等モルの無細胞合成
DNAサイズコントロール(例えば、32、52、75、100、125、150、17
5および350bpの断片)を含むDNAサンプルについて、修正Qiagen CNA
精製キットを用いて、所望のサイズ範囲の断片の濃縮を試験した。
【0219】
図8Bは、より大きな断片(例えば、8個のDNAサイズコントロール断片長のうちの
175bpのピーク濃縮で100~200塩基長)について選択された通常のCNAキッ
トプロトコルを用いて処理した場合のサンプルの断片サイズプロファイルを示し、修飾さ
れたプロトコルは、8つのDNAサイズコントロール断片長のうちの75bpでピーク濃
縮を有する30塩基~約120塩基の断片を選択的に濃縮した。
【0220】
本発明の好ましい実施形態を本明細書に示し、説明してきたが、このような実施形態が
単なる例示として提供されることが当業者に自明であろう。本発明から逸脱することなく
、当業者には多数の変形、変更および置換が思い浮かぶだろう。本明細書に記載される本
発明の実施形態に対する種々の代替物が、本発明の実施において採用され得ることを理解
すべきである。以下の特許請求の範囲は本発明の範囲を定義し、これらの特許請求の範囲
内の方法および構造ならびにそれらの等価物がこれにより網羅されることが意図される。
【手続補正書】
【提出日】2023-06-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
宿主からの核酸サンプル中の非宿主配列をプライミングまたは捕捉する方法であって、
(a)前記宿主からの核酸サンプルを用意するステップであって、前記宿主からの前記核酸サンプルは宿主核酸および非宿主核酸を含むステップと;
(b)前記宿主からの前記核酸サンプルをオリゴヌクレオチドのコレクションと混合し、それによって、混合物を得るステップであって、前記オリゴヌクレオチドのコレクションは異なるヌクレオチド配列を有する少なくとも1000個のオリゴヌクレオチドを含み、前記異なるヌクレオチド配列は、少なくとも10ヌクレオチド長の非宿主核酸配列を含有するよう特異的に選択されるステップと;
(c)前記混合物中で、前記オリゴヌクレオチドのコレクションを前記核酸サンプルと接触させるステップであって、前記接触によって前記混合物中の非宿主核酸を少なくとも10ヌクレオチド長の前記非宿主核酸配列に結合させ、それによって、非宿主核酸をプライミングまたは捕捉し、前記接触によって前記宿主核酸の最大10%を少なくとも10ヌクレオチド長の前記非宿主核酸配列に結合させるステップと
を含む方法。
【外国語明細書】