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▶ 北村 泰士郎の特許一覧

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  • 特開-洗濯物の乾燥装置 図1
  • 特開-洗濯物の乾燥装置 図2
  • 特開-洗濯物の乾燥装置 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023110978
(43)【公開日】2023-08-10
(54)【発明の名称】洗濯物の乾燥装置
(51)【国際特許分類】
   D06F 57/00 20060101AFI20230803BHJP
   E04H 1/12 20060101ALI20230803BHJP
【FI】
D06F57/00 A
E04H1/12 308
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022012545
(22)【出願日】2022-01-31
(71)【出願人】
【識別番号】508243433
【氏名又は名称】北村 泰士郎
(74)【代理人】
【識別番号】100087169
【弁理士】
【氏名又は名称】平崎 彦治
(72)【発明者】
【氏名】北村 泰士郎
【テーマコード(参考)】
2E025
【Fターム(参考)】
2E025DA01
2E025DA11
(57)【要約】
【課題】 垂直に起立する支柱の上端部には水平に掛架した干し物竿を有し、この干し物竿に洗濯物を吊下げて乾かすことが出来る装置の提供。
【解決手段】 干し物竿2には概略山形をした複数の屋根アーム5,5・・・を載置し、屋根アーム5,5・・・の両端には下方に張力を付勢したロープ11,11・・・を連結し、上記屋根アーム2,2・・・にはシート6を被覆すると共にシート下縁にはロープ8,8・・・を繋いで下方に張力を付勢している。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直に起立する支柱の上端部には水平に掛架した干し物竿を有し、この干し物竿に洗濯物を吊下げて乾かすことが出来る装置において、上記干し物竿には概略山形をした複数の屋根アームを載置し、屋根アームの両端には下方に張力を付勢したロープを連結し、上記屋根アームにはシートを被覆すると共にシート下縁にはロープを繋いで下方に張力を付勢し、雨が降っても黄砂が降っても、洗濯物が濡れたり汚れたりしないことを特徴とする洗濯物の乾燥装置。
【請求項2】
上記屋根アームの両端に連結したロープの下端にはエアーが流通するエアーポケットを設けたシートを繋ぎ、該シート下縁に下方へ張力を付勢したロープを繋いだ請求項1記載の洗濯物の乾燥装置。
【請求項3】
上記ロープの下端にはブロックを配置して下方へ付勢する張力を付加するようにした請求項1、又は請求項2記載の洗濯物の乾燥装置。
【請求項4】
上記干し物竿にハンガーを介して洗濯物を吊下げるようにした請求項1、請求項2、又は請求項3記載の洗濯物の乾燥装置。













【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は洗濯した衣類を屋外に吊り下げて乾かす場合、急に雨が降っても洗濯物が濡れないように、また、黄砂が降った場合にも洗濯物が汚れないようにした乾燥装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
洗濯物を屋外に出して乾かす場合は多く、一般的には垂直に起立する支柱に係止して水平に配置された干し物竿に衣類を吊り下げている。
吊り下げる形態は衣類の種類によって色々あり、上記干し物竿に掛けると共に風に飛ばされないように洗濯ハサミによって止着したり、ソックス等の小物類であれば上記干し物竿に吊り下げた洗濯ハサミに止着することが出来る。
しかし、屋外に吊り下げた洗濯物は、予期せぬ急な雨に遭って濡れることが時々ある。
【0003】
実開平6-24154号に係る「組み立て式ハウス」は、使用時には軒下、ベランダ、ガレージなどに簡単に持ち運び、収納時にはコンパクトに収納でき、また、布団や洗濯物などの乾燥室としてだけでなく、観葉植物などを栽培する温室としても使用でき、乾燥室として使用した際には、乾燥中の干し物が大気中の埃などにより汚れることがない組み立て式ハウスである。
そこで、複数個の縦形の枠体をリンク機構により横方向に伸縮自在に連結してハウス本体を設け、ハウス本体を横方向に折り畳み可能な透明又は半透明のシートからなるカバーケースにより覆い、カバーケースに開口部を設け、開口部に横方向に伸縮自在なカーテンドアを設け、ハウス本体内に物干し用や鉢棚の取り付け用の掛止部材を設けている。
【0004】
実開平6-24154号に係る「組み立て式ハウス」を屋外に設置し、ハウス内に洗濯ものを吊り下げて乾かすことが出来る。上記組み立て式ハウスは、比較的大きな構造物であり、その為に設置することは容易でなく、設置費用も嵩んでしまう。そして、ハウスの設置場所を移動することも簡単でない。
【特許文献1】実開平6-24154号に係る「組み立て式ハウス」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、上記「組み立て式ハウス」には上記のような問題点がある。
本発明が解決しようとする課題はこれら問題点であり、急に雨が降っても洗濯物が濡れないように周りをシートでカバーした洗濯物の乾燥装置を提供する。
また黄砂が降っても汚れないようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る洗濯物の乾燥装置は、従来から使用されている干し物竿を用い、該干し物竿に吊下げられる洗濯物は、雨が降っても濡れないようにシートでカバーされる。
上記干し物竿は垂直に起立する支柱の上端部に載って水平に支持され、そして支柱は転倒しないようにコンクリートブロックなどで構成しているベースから上方に延びて起立している。
【0007】
上記干し物竿には概略山形をした複数の屋根アームが所定の間隔をおいて取付けられ、上記屋根アームの両端部にロープを連結して下方に負荷を付勢し、干し物竿に取付けた山形の屋根アームが落下しないようにバランスしている。
上記屋根アームは干し物竿に載置すると共に、外れないように止着される場合もある。
そして、屋根アームには透明又は半透明のシートが被され、該シートは屋根アームから下方へ延び、シート下縁にはロープが連結して下方へ延びて地面に配置しているコンクリートブロックなどの重りに繋がっている。
【0008】
ところで、洗濯物は屋根アームが取付けられる上記干し物竿に吊下げられるが、一般的には干し物竿にハンガーを係止し、該ハンガーに洗濯物を吊り下げることが出来る。
ここで、上記ハンガーの形態は限定せず、色々な洗濯物が吊り下げることが出来るように構成している。そして、シートが被覆された乾燥装置は、完全密閉状態ではなく、空気が出入り出来るようにしている。
また、天気が良い日や洗濯物を乾かさない場合には、屋根カバーに被覆しているシートを一方側に畳むなどし、畳まれたシートはバンドでもって縛ることが出来るように、該シートの側端部にはバンドを取付けている。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る乾燥装置は、屋根及び周囲の一部がシートにて被覆され、その為に干し物竿に吊下げられる洗濯物は、雨に濡れることはない。したがって、屋外に出した洗濯物は急に雨が降っても濡れることはなく、天気を気にすることなく外出することが出来、黄砂が降っても汚れることはない。
そして、雨が降りそうにない天気が良い日には、該シートは干し物竿に沿って一方側に折畳むことが出来る。
【0010】
そして、該乾燥装置は既存の干し物竿に透明なシートを被せて構成することが出来、設置費用は安くて済む。水平な干し物竿には概略山形の屋根アームが載置され、該屋根アームを支えとしてシートが被覆された簡単な構造である。
水平な干し物竿に取付けた屋根アームは、その両先端部が下方に働く負荷が作用し、屋根アームの上に被覆したシートの両側下端にも下方へ力が作用することで、安定することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に係る乾燥装置の正面から観た断面図を示す実施例。
図2】本発明に係る乾燥装置の側面から観た断面図を示す実施例。
図3】乾燥装置を構成するフレームの具体例。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1図2は本発明に係る洗濯物の乾燥装置を示す実施例であり、正面から観た断面図と、側面から観た断面図を表している。
乾燥装置はフレームを有し、該フレームに透明又は半透明なビニールシートを被覆して構成し、洗濯物が濡れないように成っている。
上記フレーム1は図3にその具体例を表しているように、干し物竿2は垂直に起立した2本の支柱3,3の上端に係止されて水平に配置されている。支柱3は重いコンクリートブロック4に設けた穴に嵌って起立し、そして、干し物竿2及び支柱3は、錆びないようにアルミ製又はステンレス製としている。したがって、形態は多少異なっても、市販されている既存のフレーム1を使用することも出来る。
ここで、上記支柱3が安定して起立することが出来るように、斜め下方へ延びる支えを設けることも可能である。
【0013】
図1図2は、上記図3に示したフレーム1を用いて乾燥装置を構成している。
同図の干し物竿2には概略山形をした複数の屋根アーム5,5・・・が載置され、これら屋根アーム5,5・・・の上には透明又は半透明なシート6が被覆されている。
該シート6はビニール製とし、屋根アーム5,5・・・の上面から両側面の上部にかけて覆われ、シート下縁6には連結具7,7・・・が止着され、これら各連結具7,7・・・にはロープ8,8・・・が繋がれて下方へ延びている。
そして、ロープ8,8・・・の下端はブロック9,9に連結している。したがって、シート6はダブつくことはなく、勿論、風によって飛ばされることもない。
ここで、ブロック9に連結しているロープ8の下端にはカギなどを設けて手軽に取外し出来るようにしている。
【0014】
上記シート6が被覆される屋根アーム5は概略山形を成し、上記干し物竿2に載っている。屋根アーム5が正しく位置決めされて傾かないように両下端に設けた連結具10,10にはロープ11,11が繋がれ、ロープ11,11の下端には連結具7,7が設けられている。
そして、該連結具7,7・・・にはシート12の上縁が繋がれ、シート12の下縁には連結具15が設けられ、該連結具15に繋がっているロープ13が下方へ延び、ロープ下端はブロック9に止着されている。
【0015】
したがって、両ロープ11,11、両シート12,12、及び両ロープ13,13がダブ付くことはなく、屋根アーム5は傾くことはなく干し物竿2に正しく載置している。
ここで、屋根アーム5は干し物竿2に載置すると共に、外れないように止着する場合もある。また、屋根アーム5に被覆したシート12は干し物竿2の両先端部に大きなハサミにて挟み込むことも出来る。
【0016】
ロープ11、11、13、13は所定の間隔をおいて配置され、また、シート6の下縁に連結しているロープ8,8も所定の間隔をおいて配置されている。したがって、乾燥装置の内部空間14と外部との間にはエアーが流れることが出来る。そして、干し物竿2の両端側は大きく開口している。
さらに、上記シート12,12の所々にはエアーポケット16,16・・・が形成されてエアーが流れるようになっている。
上記エアーポケット16は内側に別なシートを貼り付けた二重であって、エアーは流れるが雨は浸入しない構造としている。
【0017】
ところで、乾燥装置の具体的な構造に関しては、上記図1図2図3に表した場合に限定はしない。したがって、上記シート6、ロープ8、ロープ11、シート12、ロープ13がダブ付かないように地面にはブロック9を配置しているが、これら各ロープ8,13の下端部にコイルバネを繋ぎ、下方へ作用する張力を常に付勢することも出来る。
【0018】
また、洗濯物を吊下げるハンガー17は干し物竿2に掛け止されるが、具体的な形状は限定しない。そして、乾燥装置を構成する干し物竿は1本に限定はせず、所定の間隔をおいて2本~3本の干し物竿2,2,2を水平に配置することも出来る。この場合には大きな山形をした屋根アーム5,5・・・を干し物竿2の上に載置し、該屋根アーム5,5・・・にはシート6が被覆される。
【符号の説明】
【0019】
1 フレーム
2 干し物竿
3 支柱
4 コンクリートブロック
5 屋根アーム
6 シート
7 連結具
8 ロープ
9 ブロック
10 連結具
11 ロープ
12 シート
13 ロープ
14 内部空間
15 連結具
16 エアーポケット
17 ハンガー
















図1
図2
図3