(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023110998
(43)【公開日】2023-08-10
(54)【発明の名称】電子機器の冷却システム
(51)【国際特許分類】
G06F 1/20 20060101AFI20230803BHJP
B63B 35/00 20200101ALI20230803BHJP
B63B 21/16 20060101ALI20230803BHJP
【FI】
G06F1/20 C
B63B35/00 Z
B63B21/16
G06F1/20 A
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022012596
(22)【出願日】2022-01-31
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】000005119
【氏名又は名称】日立造船株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100131200
【弁理士】
【氏名又は名称】河部 大輔
(72)【発明者】
【氏名】田窪 宏朗
(72)【発明者】
【氏名】福田 直晃
(72)【発明者】
【氏名】福島 龍太郎
(57)【要約】
【課題】施工が容易な冷却システムを提供する。
【解決手段】電子機器の冷却システム1は、電子機器22を冷却するものであって、水面WSに浮かぶ浮体10と、電子機器22が収容される一方、浮体10から吊られ、水中における湖底BWから距離を置いた深さDに配置される容器21と、容器21に設けられ、電子機器22の熱を容器21の周囲の水に放熱させる熱交換部23とを備えている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器を冷却する電子機器の冷却システムであって、
水面に浮かぶ浮体と、
前記電子機器が収容される一方、前記浮体から吊られ、水中における水底から距離を置いた深さに配置される容器と、
前記容器に設けられ、前記電子機器の熱を前記容器の周囲の水に放熱させる熱交換部とを備えている
ことを特徴とする電子機器の冷却システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器の冷却システムにおいて、
前記水中は、湖または池の水中である
ことを特徴とする電子機器の冷却システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の電子機器の冷却システムにおいて、
前記浮体に設けられ、前記容器を昇降させることで、前記水中における前記容器の深さを変更する昇降機構をさらに備えている
ことを特徴とする電子機器の冷却システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、電子機器の冷却システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電子機器を冷却する冷却システムとして、例えば特許文献1に開示されているものがある。この特許文献1では、電子機器が収容された容器を水中に設置している。そして、水の冷熱を利用して容器内の空気を冷却することで、電子機器を冷却している。これにより、電子機器の冷却に要する電力が削減される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1では、容器が水底に設置されるため、容器を水底に設置するといった施工が困難となり、多大な労力を要するという問題がある。
【0005】
本開示の技術は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、施工が容易な冷却システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の電子機器の冷却システムは、電子機器を冷却する冷却システムである。前記冷却システムは、浮体と、容器と、熱交換部とを備えている。前記浮体は、水面に浮かぶ。前記容器は、前記電子機器が収容される一方、前記浮体から吊られ、水中における水底から距離を置いた深さに配置される。前記熱交換部は、前記容器に設けられ、前記電子機器の熱を前記容器の周囲の水に放熱させる。
【発明の効果】
【0007】
前述した電子機器の冷却システムによれば、施工を容易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、冷却システムの概略構成を前後方向に視て示す図である。
【
図2】
図2は、冷却システムの概略構成を左右方向に視て示す図である。
【
図3】
図3は、ユニット機器の概略構成を示す図である。
【
図4】
図4は、制御装置およびその周辺機器を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、ユニット機器の上昇動作時を示す
図1相当図である。
【
図6】
図6は、ユニット機器の下降動作時を示す
図1相当図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、冷却システム1の概略構成を前後方向に視て示す図である。
図2は、冷却システム1の概略構成を左右方向に視て示す図である。
【0010】
本実施形態の電子機器の冷却システム1(以下、単に冷却システム1とも称する)は、電子機器22を冷却するものである。具体的には、冷却システム1は、電子機器22が収容された容器21を水中に配置し、水の冷熱によって電子機器22を冷却する。この例では、冷却システム1は、湖、より詳しくは、ダム湖に設けられる。
【0011】
電子機器22は、例えば、データを記憶する記憶装置や、データを外部の機器と間で送受信する送受信装置、データに所定の処理を施す処理装置、データの送受信等を制御する制御装置等である。
【0012】
具体的に、冷却システム1は、浮体10と、ユニット機器20と、昇降機構30と、係留機構40とを備えている。
【0013】
浮体10は、ダム湖の水面WSに浮かぶ物である。つまり、浮体10は、水面WSに自身の浮力によって浮かぶフロートである。浮体10は、例えば、中空の矩形体状に形成されている。
【0014】
ユニット機器20は、前述した電子機器22が収容された容器21を有している。この例では、ユニット機器20は、いわゆるデータセンタであり、複数設けられている。複数のユニット機器20は、互いに接続されて一体に形成されている。複数のユニット機器20(容器21)は、浮体10から吊られ、水中における湖底BWから距離を置いた深さDに配置される。つまり、ユニット機器20(容器21)は、湖底BWに設置(即ち、固定)されるのではなく、水中において湖底BWから離隔した状態で水中に配置されている。湖底BWは、水底の一例である。ユニット機器20の詳細については、後述する。
【0015】
昇降機構30は、ユニット機器20(容器21)を昇降させることで、水中におけるユニット機器20(容器21)の深さDを変更する。以下、水中におけるユニット機器20の深さDは、単に「容器21の深さD」と称することもある。
【0016】
昇降機構30は、索状部材31、巻上げ機32および滑車33,34を有している。この例では、昇降機構30は、索状部材31、巻上げ機32および滑車33,34の組を2組有している。
【0017】
索状部材31は、可撓性を有する長い物を意味し、例えば繊維製または鋼製のロープや、チェーン等である。2つの索状部材31のそれぞれは、一端側が巻上げ機32に接続され、他端側がユニット機器20(容器21)に接続されている。つまり、複数のユニット機器20は、2つの索状部材31で吊られている。
【0018】
索状部材31の途中部分は、滑車33,34に巻き掛けられている。この例では、滑車33,34は、2つの定滑車であり、以下、それぞれを第1滑車33および第2滑車34と称することもある。索状部材31は、一端側(即ち、巻上げ機32側)から、第1滑車33および第2滑車34の順に巻き掛けられている。巻上げ機32からの索状部材31は、第1滑車33によって略水平方向に転向された後、第2滑車34によって鉛直方向に転向される。
【0019】
2つの巻上げ機32のそれぞれは、索状部材31の巻き取りおよび繰り出しを行う。昇降機構30では、巻上げ機32が索状部材31の巻き取りおよび繰り出しを行うことで、容器21の深さDが変更される。例えば、巻上げ機32が索状部材31の巻き取りを行うと、水中においてユニット機器20が上昇し、容器21の深さDが小さくなる。また、巻上げ機32が索状部材31の繰り出しを行うと、水中においてユニット機器20が下降し、容器21の深さDが大きくなる。
【0020】
この例では、巻上げ機32は電動式である。冷却システム1がダム湖に設けられていることからも、巻上げ機32の電源として、水力や太陽光、風力等の自然エネルギによる発電電力を活用し得る。なお、巻上げ機32は、手動式であってもよい。
【0021】
係留機構40は、水面WSにおいて浮体10を係留させる。係留機構40は、係留索41と定着部42とを有する。係留索41は、例えば、係留ロープや係留チェーンである。係留索41の一端は、浮体10の例えば側部に連結され、係留索41の他端は、定着部42に固定されている。定着部42は、地上部や岸辺、湖底などに、例えば、アンカーによって係留索41を固定する。この係留機構40により、水面WSにおける浮体10の位置が一定範囲に制限される。
【0022】
図3は、ユニット機器20の概略構成を示す図である。ユニット機器20は、容器21と、電子機器22と、熱交換部23とを有している。
【0023】
容器21は、例えば、両端が閉塞された円筒状に形成されている。容器21の外形形状は、ユニット機器20の外形形状と略同じである。この例では、容器21、即ちユニット機器20は、水平方向に延びる状態で配置されている。電子機器22は、容器21の内部空間に配置されている。この例では、電子機器22は、複数配置されている。熱交換部23は、容器21に設けられている。
【0024】
熱交換部23は、電子機器22の熱を容器21の周囲の水に放熱させる。この例では、熱交換部23は、容器21の壁21aを貫通して設けられている。つまり、熱交換部23は、容器21の内外に跨って配置されている。熱交換部23における容器21の内側に位置する部分は、容器21内の空気が流通するように構成されている。つまり、容器21の内部空間では、空気が電子機器22と熱交換部23との間を循環する(
図3に示す矢印を参照)。一方、熱交換部23における容器21の外部に位置する部分は、容器21の周囲の水と接する接触面23aを有している。熱交換部23では、熱交換部23を流通する容器21内の空気が、接触面23aを介して水と熱交換する。つまり、熱交換部23を流通する空気が、接触面23aから放熱することで冷却される。
【0025】
このように、熱交換部23では、例えば、圧縮機等を用いた蒸気圧縮式冷凍サイクルを行うものではなく、電子機器22の熱を容器21の周囲の水に自然放熱させているため、電子機器22の冷却に要する電力が削減される。
【0026】
図4は、制御装置50およびその周辺機器を示すブロック図である。冷却システム1は、制御装置50と、水位センサ61とをさらに備えている。
【0027】
制御装置50は、巻上げ機32を駆動制御する。具体的に、制御装置50は、ダム湖の水位WLに応じて、容器21の深さDを変更させる。水位センサ61は、ダム湖の水位WLを検出する。制御装置50は、取得部51および制御部52を機能ブロックとして有している。
【0028】
取得部51は、水位センサ61によって検出された水位WLを取得する。つまり、水位センサ61は、検出した水位WLに応じた信号を制御装置50へ出力する。取得部51は、水位センサ61から出力された水位WLを取得する。制御部52は、取得部51が取得した水位WLに応じて、巻上げ機32を制御する。湖や池等は、水位WLの変動が比較的頻繁に起こる。また、湖や池等は、海等とは異なり、水の流れが殆どないことから、水の温度分布が形成される。つまり、湖や池では、水深が深くなるほど水温が低くなる温度分布が形成される。制御部52は、ダム湖の水位WLの変動に応じて、ユニット機器20(容器21)を適切な温度分布に配置させるために、巻上げ機32を制御して容器21の深さDを変更させる。ここに、適切な温度分布は、電子機器22を冷却し得るために必要な水温が分布する位置である。
【0029】
図5は、ユニット機器20の上昇動作時を示す
図1相当図である。
図5に示すように、ダム湖の水位WLが低下した場合について説明する。水位WLが低下すると、浮体10が水面WSと共に下降し、それに伴って、ユニット機器20も下降する。この場合、制御部52は、巻上げ機32が索状部材31の巻き取りを行うように、巻上げ機32を駆動制御する。
【0030】
これにより、ユニット機器20(容器21)は水中において上昇する。制御部52は、適切な温度分布の位置に相当する深さDまでユニット機器20(容器21)を上昇させる。この制御により、水位WLの低下と共に、ユニット機器20が湖底BWに着床して泥等に埋まることが回避される。ユニット機器20が泥等に埋まると、熱交換部23による放熱作用が低下してしまうが、本実施形態では、それが防止される。
【0031】
図6は、ユニット機器20の下降動作時を示す
図1相当図である。
図6に示すように、ダム湖の水位WLが上昇した場合について説明する。水位WLが上昇すると、浮体10が水面WSと共に上昇し、それに伴って、ユニット機器20も上昇する。仮に、このまま巻上げ機32を制御しなかった場合、ユニット機器20は水温が比較的高い位置に配置されることとなり、電子機器22の冷却効果が不十分となる。この場合、本実施形態では、制御部52は、巻上げ機32が索状部材31の繰り出しを行うように、巻上げ機32を駆動制御する。
【0032】
これにより、ユニット機器20(容器21)は水中において下降する。制御部52は、適切な温度分布の位置に相当する深さDまでユニット機器20(容器21)を下降させる。この制御により、ユニット機器20が水温の比較的高い位置に配置されることが防止される。そのため、電子機器22の冷却効果を十分に得ることができる。
【0033】
以上のように、前記実施形態の冷却システム1は、電子機器22を冷却する。前記冷却システム1は、浮体10と、容器21と、熱交換部23とを備えている。浮体10は、水面WSに浮かぶ。容器21は、電子機器22が収容される一方、浮体10から吊られ、水中における湖底BWから距離を置いた深さDに配置される。熱交換部23は、容器21に設けられ、電子機器22の熱を容器21の周囲の水に放熱させる。
【0034】
この構成によれば、容器21を湖底BWに設置することなく水中に配置させることができるので、容器21の施工ひいては冷却システム1の施工を容易化することができる。
【0035】
また、容器21が湖底BWに設置されないことから、例えば、故障や耐久年数経過により容器21のメンテナンスや撤去を行う際、それらの作業に要する労力を軽減することができる。
【0036】
また、容器21が湖底BWに固定されないことから、例えば地震等が発生しても、容器21に地震による揺れは殆ど伝わらない。したがって、地震等の災害に強い冷却システム1を構築することができる。
【0037】
また、容器21が湖底BWに設置されないため、容器21が土砂等の堆積によって埋没し故障してしまうことを回避することができる。
【0038】
また、容器21が湖底BWに設置されないため、容器21に水中生物等が付着することを抑制することができる。そのため、水による電子機器22への冷却作用が水中生物等の付着によって阻害されることを低減することができる。
【0039】
また、前記実施形態の冷却システム1において、水中は、湖または池の水中である。
【0040】
この構成によれば、湖や池は、海とは異なり、水の流れや波浪がないため、例えば、浮体10を係留させるための係留機構40を設ける場合、その係留機構40を簡易且つ安価なものにすることができる。なお、冷却システム1は、海であっても、水の流れや波浪の影響が少ない湾内などであれば設けてもよい。
【0041】
特に、冷却システム1がダム湖に設けられる場合、ダム湖ないしその周辺に設けられた水力発電や太陽光発電、風力発電等の再生可能エネルギを用いた発電設備を、冷却システム1ための電源として容易に活用することができる。
【0042】
また、前記実施形態の冷却システム1は、浮体10に設けられ、容器21を昇降させることで、水中における容器21の深さDを変更する昇降機構30をさらに備えている。
【0043】
湖や池等は、海等とは異なり、水の流れが殆どないことから、水の温度分布が形成される。前記の構成によれば、ダム湖の水位WLの変動に応じて、容器21を適切な温度分布に相当する深さDまで昇降機構30によって昇降させることができる。そのため、電子機器22の熱を水に放熱させる機能を十分且つ効果的に得ることができる。よって、電子機器22を十分に冷却することができ、電子機器22の冷却に要する電力を一層削減することができる。
【0044】
《その他の実施形態》
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、前記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、前記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、前記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0045】
例えば、制御装置50は、前述した制御に加えて又は前述した制御に代えて、以下に示す制御を行うようにしてもよい。
【0046】
具体的に、制御装置50は、容器21内の温度(例えば、空気温度)に応じて、巻上げ機32を制御するようにしてもよい。その場合、冷却システム1は、温度センサ62を備える。温度センサ62は、容器21内の温度を検出し、検出した温度を制御装置50へ出力する。取得部51は、容器21内の温度を取得する。つまり、取得部51は、温度センサ62から出力された温度を取得する。
【0047】
制御部52は、容器21内の温度に応じて、電子機器22の冷却に必要な水温を導出する。容器21内の温度は、電子機器22の熱と相関しているため、その容器21内の温度に応じて電子機器22の冷却に必要な水温を求めることができる。例えば、容器21内の温度が比較的低い場合、電子機器22をそれ程冷却しなくてもよいことから、制御部52は、容器21の深さDを小さくする。つまり、制御部52は、水温が比較的高い温度分布に相当する深さDまで容器21を上昇させる。具体的に、制御部52は、巻上げ機32が索状部材31の巻き取りを行うように、巻上げ機32を制御する。逆に、容器21内の温度が比較的高い場合、電子機器22をより冷却する必要があることから、制御部52は、容器21の深さDを大きくする。つまり、制御部52は、水温が比較的低い温度分布に相当する深さDまで容器21を下降させる。具体的に、制御部52は、巻上げ機32が索状部材31の繰り出しを行うように、巻上げ機32を制御する。
【0048】
また、冷却システム1は、ダム湖に代えて、単なる湖に設けるようにしてもよいし、池に設けるようにしてもよい。
【0049】
また、冷却システム1において、昇降機構30を省略するようにしてもよい。
【0050】
また、ユニット機器20(容器21)の数量は、1つでも前述した数量以外の複数であってもよい。
【0051】
また、冷却システム1において、係留機構40を省略するようにしてもよい。
【0052】
また、ダムの放水が行われる際には、ユニット機器20(容器21)をダムの放水口に近づけるようにしてもよい。そうすることで、電子機器22の熱が放熱された比較的温かい水が放水される。この温かい水は、冷たい水を好まない農水用として利用される。ユニット機器20を放水口に近づける方法としては、例えば、係留索41の長さを変更可能に構成し、係留索41の長さを適宜変更させて浮体10およびユニット機器20を移動させる。
【0053】
また、係留索41の長さを変更可能に構成することにより、容易に浮体10を水面WSの変動に追従させることができる。
【0054】
また、冷却システム1は、浮体10や索状部材31の動揺エネルギによって発電する発電機構を設けるようにしてもよい。その場合、発電機構は、例えば巻上げ機32の電源として利用される。
【産業上の利用可能性】
【0055】
以上説明したように、本開示の技術は、電子機器の冷却システムについて有用である。
【符号の説明】
【0056】
1 冷却システム
10 浮体
21 容器
22 電子機器
23 熱交換部
30 昇降機構
WS 水面
BW 湖底
D 深さ
【手続補正書】
【提出日】2023-04-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器を冷却する電子機器の冷却システムであって、
水面に浮かぶ浮体と、
前記電子機器が収容される一方、前記浮体から吊られ、水中における水底から距離を置いた深さに配置される容器と、
前記容器に設けられ、前記電子機器の熱を前記容器の周囲の水に放熱させる熱交換部と、
前記浮体に設けられ、前記容器を昇降させることで、前記水中における前記容器の深さを変更する昇降機構とを備えている
ことを特徴とする電子機器の冷却システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器の冷却システムにおいて、
前記水中は、湖または池の水中である
ことを特徴とする電子機器の冷却システム。