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特開2023-111282自動凍結処理装置、自動凍結処理方法、および、凍結用容器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023111282
(43)【公開日】2023-08-10
(54)【発明の名称】自動凍結処理装置、自動凍結処理方法、および、凍結用容器
(51)【国際特許分類】
   C12M 1/00 20060101AFI20230803BHJP
   C12N 1/04 20060101ALI20230803BHJP
   C12N 5/071 20100101ALN20230803BHJP
【FI】
C12M1/00 Z
C12N1/04
C12N5/071
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022013066
(22)【出願日】2022-01-31
(71)【出願人】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(71)【出願人】
【識別番号】521452555
【氏名又は名称】医療法人古賀文敏ウイメンズクリニック
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 友浩
(72)【発明者】
【氏名】古賀 文敏
【テーマコード(参考)】
4B029
4B065
【Fターム(参考)】
4B029AA27
4B029BB11
4B029BB20
4B029DD06
4B029DG10
4B029GA02
4B029GA06
4B029GB01
4B029GB02
4B029GB10
4B029HA05
4B029HA09
4B029HA10
4B065AA90X
4B065AC20
4B065BD09
4B065CA44
(57)【要約】
【課題】凍結保存において、凍結対象が誤って回収される事態および凍結対象の元に回収されるべき液が残る事態を回避しつつ、凍結対象の前処理における作業者の負担を軽減するための技術を提供する。
【解決手段】凍結装置100は、凍結対象を収容するためのチューブ200と、チューブ200への液体の注入および排出ならびにチューブ200の移動のために作動する電動ピペッタ70と、凍結対象を凍結するための冷媒を収容する液体窒素タンク50と、を備える。チューブ200は、底に、凍結対象のサイズより小さなサイズの開口を有する。電動ピペッタ70は、チューブ200へ液体を注入した後、開口を介してチューブ200から液体を排出し、チューブ200を液体窒素タンク50へと移動させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
凍結対象を収容するための容器と、
前記容器への液体の注入および排出ならびに前記容器の移動のために作動する作動部と、
凍結対象を凍結するための冷媒を収容する冷媒収容部と、を備え、
前記容器は、底に、凍結対象のサイズより小さなサイズの開口を有し、
前記作動部は、
前記容器へ液体を注入した後、前記開口を介して前記容器から前記液体を排出し、
前記容器を前記冷媒収容部へと移動させる、自動凍結処理装置。
【請求項2】
前記容器へ液体を注入することは、前記容器の上方から前記容器へ前記液体を注入することを含み、
前記容器から前記液体を排出することは、前記容器へ上方から空気を送ることを含む、請求項1に記載の自動凍結処理装置。
【請求項3】
前記容器の上方から前記容器へ前記液体を注入することは、チップを利用して、液体を注入することを含む、請求項2に記載の自動凍結処理装置。
【請求項4】
前記容器へ液体を注入することは、前記液体を収容する槽から前記容器へ前記液体を吸引することを含む、請求項1に記載の自動凍結処理装置。
【請求項5】
前記作動部は、前記容器へ液体が注入されてから前記液体が前記容器から排出されるまでの間に、前記容器内の液体を撹拌するための動作を実施する、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の自動凍結処理装置。
【請求項6】
前記動作のために前記容器へ空気を吐出するポンプをさらに備える、請求項5に記載の自動凍結処理装置。
【請求項7】
前記作動部は、前記容器にキャップを装着する、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の自動凍結処理装置。
【請求項8】
前記キャップは、凍結対象のサイズより小さなサイズの開口を有する、請求項7に記載の自動凍結処理装置。
【請求項9】
前記容器へ液体を注入することは、
前記容器へ、平衡化液を注入することと、
前記容器から前記平衡化液が排出された後、前記容器へ、ガラス化液を注入することと、を含む、請求項1~請求項8のいずれか1項に記載の自動凍結処理装置。
【請求項10】
凍結対象のサイズより小さなサイズの開口を底に有する容器へ、液体を注入するステップと、
前記液体の注入の後、前記開口を介して前記容器から前記液体を排出するステップと、
前記液体の排出の後、前記容器を冷媒収容部へと移動させるステップと、を備える、自動凍結処理方法。
【請求項11】
凍結対象を液体に浸して凍結の前処理をするための凍結用容器であって、
前記液体が通過可能であって前記凍結対象を載置可能な載置部を備える、凍結用容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動凍結処理装置、自動凍結処理方法、および、凍結用容器に関する。
【背景技術】
【0002】
不妊治療などにおいて有用な技術として、受精胚や卵子などの細胞(凍結対象)を凍結保存する技術が開発されている。細胞の凍結保存では、対象となる胚や卵子などの細胞を凍結用容器に載置し、当該細胞に対して凍結前処理が行われる。その後、凍結用容器に載置された細胞が液体窒素により急速凍結される。凍結前処理では、細胞は、平衡化液(ES:Equilibration Solution)およびガラス化液(VS:Vitrification Solution)に浸される。これにより、細胞内部の細胞液の置換およびガラス化が実現される。
【0003】
凍結前処理が手作業で行われる場合、胚培養士は、マウスピースと管でつながったガラス製パスツールを使い、口で吸引・吐出することで先端に対象をトラップさせ、平衡液への運搬、ガラス化液への運搬、洗浄の工程を実施している。凍結前処理について、たとえば、特許文献1(米国特許第9826733号公報)は、胚が配置されたくぼみに、平衡化液を注入し、平衡化液を回収し、ガラス化液を注入し、ガラス化液を回収する技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第9826733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されたような技術では、平衡化液またはガラス化液の回収の際に、凍結対象(胚など)も回収されてしまうおそれがある。一方、胚培養士などの作業者が凍結対象の回収をおそれて、回収作業に回収されるべき液の回収が充分に実施されない場合には、回収されるべき液が凍結対象の元に異物として残る事態が懸念される。このため、作業者は、慎重な作業を必要とされ、大きな負担を与えられていた。
【0006】
本発明は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、凍結保存において、凍結対象が誤って回収される事態および凍結対象の元に回収されるべき液が残る事態を回避しつつ、凍結対象の前処理における作業者の負担を軽減するための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のある局面に従う自動凍結処理装置は、凍結対象を収容するための容器と、前記容器への液体の注入および排出ならびに前記容器の移動のために作動する作動部と、凍結対象を凍結するための冷媒を収容する冷媒収容部と、を備え、前記容器は、底に、凍結対象のサイズより小さなサイズの開口を有し、前記作動部は、前記容器へ液体を注入した後、前記開口を介して前記容器から前記液体を排出し、前記容器を前記冷媒収容部へと移動させる。
【0008】
本開示のある局面に従う自動凍結処理方法は、凍結対象のサイズより小さなサイズの開口を底に有する容器へ、液体を注入するステップと、前記液体の注入の後、前記開口を介して前記容器から前記液体を排出するステップと、前記液体の排出の後、前記容器を冷媒収容部へと移動させるステップと、を備える。
【0009】
本開示のある局面に従う凍結用容器は、凍結対象を液体に浸して凍結の前処理をするための凍結用容器であって、前記液体が通過可能であって前記凍結対象を載置可能な載置部を備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示のある局面に従うと、凍結保存において、凍結対象が誤って回収される事態および凍結対象の元に回収されるべき液が残る事態が回避されつつ、凍結対象の前処理における作業者の負担が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】凍結装置100の全体的な構成を模式的に示す図である。
図2】チューブ200の構成を示す図である。
図3】キャップ300の構造を示す図である。
図4】凍結装置100のブロック図の一例を示す図である。
図5】凍結装置100において実施される処理のフローチャートである。
図6図5に示された処理のサブルーチンのフローチャートである。
図7図5に示された処理のサブルーチンのフローチャートである。
図8】凍結装置100の状態を示す図である。
図9】凍結装置100の状態を示す図である。
図10】凍結装置100の状態を示す図である。
図11】凍結装置100の状態を示す図である。
図12】凍結装置100の状態を示す図である。
図13】凍結装置100の状態を示す図である。
図14】凍結装置100の状態を示す図である。
図15】凍結装置100の状態を示す図である。
図16】凍結装置100の状態を示す図である。
図17】凍結装置100の状態を示す図である。
図18】凍結装置100の状態を示す図である。
図19】凍結装置100の状態を示す図である。
図20】凍結装置100の状態を示す図である。
図21】凍結装置100の状態を示す図である。
図22】凍結装置100の状態を示す図である。
図23】凍結装置100の状態を示す図である。
図24】凍結装置100の状態を示す図である。
図25】凍結装置100の状態を示す図である。
図26】凍結装置100の状態を示す図である。
図27】凍結装置100の状態を示す図である。
図28】凍結装置100Aの全体的な構成を模式的に示す図である。
図29】凍結装置100Aにおいて実施される処理のフローチャートである。
図30図29の処理のサブルーチンのフローチャートである。
図31図29の処理のサブルーチンのフローチャートである。
図32】凍結装置100Aの状態を説明するための図である。
図33】凍結装置100Aの状態を説明するための図である。
図34】凍結装置100Aの状態を説明するための図である。
図35】チューブ200の変形例の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0013】
[実施形態1]
<自動凍結処理装置>
図1は、凍結装置100の全体的な構成を模式的に示す図である。凍結装置100は、自動凍結処理装置の一例である。凍結装置100は、受精胚または卵子などの凍結対象を、前処理の後、凍結させる。
【0014】
図1に示されるように、凍結装置100は、キャップホルダ10、チューブホルダ20、ESリザーバ30、VSリザーバ40、液体窒素タンク50、電動ピペッタ70、およびケース101を含む。ケース101は、凍結装置100の外郭を覆う。
【0015】
キャップホルダ10には、1以上のキャップ300が設置される。チューブホルダ20には、1以上のチューブ200が設置される。チューブ200は、凍結用容器の一例である。
【0016】
ESリザーバ30は、ESを収容する。VSリザーバ40は、VSを収容する。ESおよびVSの各々は、凍結対象の前処理に利用される液体の一例である。液体窒素タンク50は、液体窒素を収容する。液体窒素は、凍結用の冷媒の一例である。液体窒素タンク50では、1以上の凍結ケーン60が冷媒に浸されている。各凍結ケーン60には、1本のチューブ200が収容される。
【0017】
電動ピペッタ70は、1以上のノズル71を含み、1以上のノズル71の各々を介して1以上のチューブ200の各々へ空気を送る。空気は、たとえば図4を参照して後述されるポンプ151を利用して送られる。図1には、X軸およびY軸が示される。X軸は、キャップホルダ10、チューブホルダ20、ESリザーバ30、VSリザーバ40、および液体窒素タンク50が配列される方向を表す。Y軸は、鉛直方向を表す。電動ピペッタ70の位置は、図4等を参照して後述されるように、1以上のノズル71の位置がX軸方向およびY軸方向に移動するように制御され得る。
【0018】
<チューブ>
図2は、チューブ200の構成を示す図である。チューブ200は、基体201と、底202とを含む。基体201は、柱状の形状を有する。より具体的には、基体201は、上端203から底202に向けて径が小さくなるようにテーパを有する。これにより、射出成型でチューブ200が製造される際に離型性が向上し、また、キャップ300またはチップ401,402とチューブ200との密着の度合いが向上する。底202は、編み目構造を有する。基体201および底202は、たとえばポリプロピレン等の合成樹脂によって構成される。図1では、便宜上、チューブ200は、基体201がテーパを有さないように記載されている。チューブ200の基体201は、図2に示されるようにテーパを有しても良いし、図1に示されるようにテーパを有しなくてもよい。
【0019】
底202の編み目における隙間のサイズは、凍結対象のサイズより小さい。一実現例では、凍結対象は受精卵であり、受精卵のサイズは140μm程度であり、隙間の縦および横の各々の長さは140μmより小さい(たとえば、数10μm程度)。隙間の縦および横の各々の長さは、受精卵のサイズの半分以下(たとえば、50~70μm程度)であってもよい。
【0020】
底202の編み目における隙間は、チューブ200の開口の一例である。チューブ200の底202に開口が形成されている限り、底202が編み目構造を有することは必要とされない。
【0021】
チューブ200の底202は、凍結対象900を保持しつつ、ESおよびVS等の液体を通過させる。これにより、チューブ200において凍結対象900が液体に浸されている状態において、作業者が手作業で、チューブ200から液体を除去する必要が無い。したがって、作業者が凍結対象900を除去してしまうことを恐れてチューブ200から充分に液体が除去されない、という事態の発生が回避され得る。
【0022】
<キャップ>
図3は、キャップ300の構造を示す図である。基体301と、底302とを含む。基体301は、上端303から底302に向けて径が小さくなるようにテーパを有する。これにより、射出成型でキャップ300が製造される際に離型性が向上し、また、チューブ200とキャップ300との密着の度合いが向上する。基体301および底302は、たとえばポリプロピレン等の合成樹脂によって構成される。基体301の側面の外側には凹部が形成され、チューブ200の上端203近傍の側面の内側には凸部が形成されていてもよい。これにより、チューブ200に固定されたキャップ300がチューブ200から離れる事態が確実に回避される。
【0023】
底302は、編み目構造を有する。底302の編み目は、チューブ200の底202の編み目と同様の構造を有していてもよい。底302の編み目の隙間は、キャップ300の開口の一例である。キャップ300は、開口を有する限り、底302に網み目構造を有している必要は無い。
【0024】
基体301の底302近傍の外径は、チューブ200の基体201における上端203近傍の内径にほぼ等しい。すなわち、キャップ300は、底302近傍をチューブ200の上端203にはめ込まれることにより、チューブ200を覆う。
【0025】
基体301の底302近傍の外面、および、チューブ200の基体201における上端203近傍の内面には、ネジ溝が形成されていてもよい。キャップ300は、ネジ構造に従ってチューブ200にねじ込まれることによて、チューブ200に固定されてもよい。
【0026】
<制御ブロック>
図4は、凍結装置100のブロック図の一例を示す図である。凍結装置100は、制御装置110を含む。制御装置110は、制御部120と、入力部131と、表示部132とを含む。制御部120は、CPU111(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)112と、RAM(Random Access Memory)113とを含む。
【0027】
CPU111は、凍結装置100を総括的に制御する。CPU111は、ROM112に格納されているプログラムをRAM113に展開して実行する。ROM112は、凍結装置100の処理手順が記されたプログラムを格納する。RAM113は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域となるものであり、プログラムやプログラムを実行する際のデータ等を一時的に記憶する。
【0028】
入力部131は、ユーザからの凍結装置100に対する指示を含む入力を受け付ける。入力部131は、たとえば、キーボード、マウス、タッチパネルである。表示部132は、各種画面を表示する表示装置であり、凍結装置100における処理状態を表示する。表示部132は、たとえば、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどのディスプレイを含む。
【0029】
凍結装置100は、ポンプ151、X軸方向モータ161、Y軸方向モータ162、およびイジェクトモータ171をさらに含む。
【0030】
ポンプ151は、ノズル71を介する空気の吐出および吸引のために駆動する。X軸方向モータ161は、電動ピペッタ70をX軸方向に移動させるために駆動する。Y軸方向モータ162は、電動ピペッタ70のノズル71をY軸方向に移動させるために駆動する。凍結装置100には、電動ピペッタ70をX軸方向モータ161およびY軸方向モータ162と連結させるための機構を構成する部材が搭載されている。
【0031】
イジェクトモータ171は、1以上のノズル71の各々の先端に装着されたキャップ300をノズル71から脱着させるために駆動する。電動ピペッタ70には、ノズル71からキャップ300を脱着させるための機構を構成する部材が搭載されている。
【0032】
凍結装置100において、制御装置110、ポンプ151、X軸方向モータ161、Y軸方向モータ162、およびイジェクトモータ171は、たとえばケース101内に収容されている。
【0033】
<処理の流れ>
図5は、凍結装置100において実施される処理のフローチャートである。一実現例では、凍結装置100は、CPU111が所与のプログラムを実行することによって、図5の処理を実施する。図6および図7の各々は、図5に示された処理のサブルーチンのフローチャートである。図8図28の各々は、凍結装置100の状態を示す図である。図5の処理は、図8に示されるように、チューブ200内に凍結対象900が収容された状態で開始される。凍結対象900は、手動でまたは凍結装置100によって、チューブ200内に配置される。
【0034】
図5を参照して、ステップSA10にて、凍結装置100は、ノズル71にキャップ300を装着する。一実現例では、凍結装置100は、Y軸方向モータ162を駆動することにより、ノズル71の位置を図8に示された位置から図9に示された位置へと変化させる。これにより、1以上のノズル71の各々が、キャップホルダ10に載置された1以上のキャップ300の各々に挿入される。その後、凍結装置100は、Y軸方向モータ162を駆動することにより、ノズル71の位置を図9に示された位置から図10に示された位置へと変化させる。これにより、1以上のノズル71の各々は、キャップ300を装着された状態で引き上げられる。
【0035】
ステップSA20にて、凍結装置100は、凍結対象900の平衡化を実行する。図6には、ステップSA20のサブルーチンが示される。
【0036】
図6を参照して、ステップSA210にて、凍結装置100は、チューブ200をESリザーバ30まで移動させる。チューブ200のESリザーバ30への移動の一例は、図10図15を参照して説明される。
【0037】
凍結装置100は、図10に示されるようにノズル71にキャップ300を装着された電動ピペッタ70を、チューブホルダ20の上方まで移動させる(図11)。
【0038】
その後、凍結装置100は、ノズル71を下方に移動させる(図12)。これにより、キャップ300がチューブ200の上端203に挿入された状態で、キャップ300がチューブ200に固定される。すなわち、キャップ300およびチューブ200が、ノズル71に装着される。
【0039】
その後、凍結装置100は、ノズル71を上方に移動させ(図13)、電動ピペッタ70をESリザーバ30の上方まで移動させる(図14)。そして、凍結装置100は、チューブ200の底202がESリザーバ30内のESに対向する位置まで、ノズル71を下方に移動させる(図15)。
【0040】
図6に戻って、ステップSA220にて、凍結装置100は、チューブ200内にESを注入する。チューブ200内へのESの注入は、図15および図16を参照して説明される。
【0041】
図15に示されるようにチューブ200の底202がESに対向する位置にあるときに、凍結装置100は、ノズル71に空気を吸引させる。これにより、図16に示されるように、底202の開口を介して、チューブ200内にES31が注入される。チューブ200内に注入されたES31は、表面張力によりチューブ200内に留まる。
【0042】
図6に戻って、ステップSA230にて、凍結装置100は、チューブ200からESを排出する。その後、凍結装置100は、制御を図5へリターンさせる。ESの排出は、図16および図17を参照して説明される。
【0043】
凍結装置100は、図16に示されるようにチューブ200内にES31が注入された状態において、ノズル71からチューブ200内に空気を吐出する。これにより、図17に示されるように、ESがチューブ200の底202の編み目の隙間から排出される。この意味において、底202は、液体が通過可能であって前記凍結対象を載置可能な載置部の一例である。なお、凍結装置100は、さらに、チューブ200から排出されるESを収容するための容器を含んでいてもよい。
【0044】
図5に戻って、ステップSA30にて、凍結装置100は、凍結対象900のガラス化を実行する。図7には、ステップSA30のサブルーチンが示される。
【0045】
図7を参照して、ステップSA310にて、凍結装置100は、チューブ200をVSリザーバ40まで移動させる。チューブ200のVSリザーバ40への移動の一例は、図17図20を参照して説明される。
【0046】
凍結装置100は、チューブ200からESを排出した後(図17)、電動ピペッタ70を、上方に移動させた後(図18)、VSリザーバ40の上方まで移動させる(図19)。その後、凍結装置100は、チューブ200の底202がVSリザーバ40内のVSに対向する位置まで、ノズル71を下方に移動させる(図20)。
【0047】
図7に戻って、ステップSA320にて、凍結装置100は、チューブ200内にVSを注入する。チューブ200内へのVSの注入は、図20および図21を参照して説明される。
【0048】
図20に示されるようにチューブ200の底202がVSに対向する位置にあるときに、凍結装置100は、ノズル71に空気を吸引させる。これにより、図21に示されるように、底202の開口を介して、チューブ200内にVS41が注入される。チューブ200内に注入されたVS41は、表面張力によりチューブ200内に留まる。
【0049】
図7に戻って、ステップSA330にて、凍結装置100は、チューブ200からVSを排出する。その後、凍結装置100は、制御を図5へリターンさせる。VSの排出は、図21および図22を参照して説明される。
【0050】
凍結装置100は、図21に示されるようにチューブ200内にVS41が注入された状態において、ノズル71からチューブ200内に空気を吐出する。これにより、図22に示されるように、VSがチューブ200から排出される。凍結装置100は、さらに、排出されるVSを収容するための容器を含んでいてもよい。
【0051】
図5に戻って、ステップSA40にて、凍結装置100は、チューブ200内の凍結対象900を凍結させる。その後、凍結装置100は図5の処理を終了させる。
【0052】
ステップSA40における凍結対象900の凍結は、図22図28を参照して説明される。
【0053】
チューブ200からVSが排出された後(図22)、凍結装置100は、チューブ200およびキャップ300を装着されたノズル71を上方に引き上げ(図23)、チューブ200が液体窒素タンク50内の凍結ケーン60の上方に位置するように電動ピペッタ70を移動させる(図24)。その後、凍結装置100は、ノズル71を下降させる(図25)。これにより、チューブ200が凍結ケーン60内に収容される。
【0054】
その後、凍結装置100は、ノズル71を上方に引き上げながらイジェクトモータ171を駆動することにより、ノズル71からキャップ300を脱着させる(図26)。
【0055】
その後、凍結ケーン60に蓋61が装着される(図27)。蓋61の装着は、手動であってもよいし、凍結装置100によって実施されてもよい。
【0056】
以上のようにして、凍結装置100は、凍結対象を凍結させる。
図6図27を参照して説明された処理において、チューブ200への液体(ESまたはVS)の注入は、ノズル71を利用した吸引により行われた。なお、液体の注入の方法はこれに限定されない。たとえば、チューブ200が液体を収容する槽に浸されることによって、チューブ200内に液体が注入されてもよい。この場合、底202の開口(編み目の隙間)のサイズは、液体が表面張力によってチューブ200内に留まるサイズより大きくてもよい。また、図6図27を参照して説明された処理においても、上記開口のサイズは、液体が表面張力によってチューブ200内に留まるサイズより大きくてもよい。
【0057】
図6図27を参照して説明された処理において、チューブ200からの液体(ESまたはVS)の排出は、ノズル71を利用した空気の吐出により行われた。なお、排出の方法はこれに限定されない。たとえば、上記槽に浸されたチューブ200を当該槽から引き上げることによってチューブ200から液体が排出されるように、底202の開口が調整されていてもよい。チューブ200からの液体の排出は、チューブ200への液体の注入の後、所与の時間が経過するまで待って実施されてもよい。
【0058】
[実施形態2]
<自動凍結処理装置>
図28は、凍結装置100Aの全体的な構成を模式的に示す図である。凍結装置100Aは、自動凍結処理装置の一例である。以下に、凍結装置100Aについて、主に、凍結装置100に対する変更点が説明される。
【0059】
図1に示されている凍結装置100と比較して、凍結装置100Aは、チップホルダ80と、容器90とをさらに含む。チップホルダ80は、ES用チップホルダ81と、VS用チップホルダ82とを含む。ES用チップホルダ81には、ES用のチップ401が収容されている。VS用チップホルダ82には、VS用のチップ402が収容されている。
【0060】
<処理の流れ>
図29は、凍結装置100Aにおいて実施される処理のフローチャートである。図30および図31の各々は、図29の処理のサブルーチンのフローチャートである。図32図34の各々は、凍結装置100Aの状態を説明するための図である。一実現例では、凍結装置100Aは、CPU111が所与のプログラムを実行することによって、図29の処理を実施する。図29の処理は、図28に示されるように、チューブ200に凍結対象900が収容された状態で開始される。
【0061】
図29を参照して、ステップSB10にて、凍結装置100Aは、凍結対象900の平衡化を実施する。図30には、ステップSB10のサブルーチンが示される。
【0062】
図30を参照して、ステップSB110にて、凍結装置100Aは、ノズル71にチップ401を装着する。より具体的には、凍結装置100Aは、電動ピペッタ70をES用チップホルダ81の上方まで移動させた後、ノズル71をチップ401にはめ込まれる位置まで下降させる。これにより、チップ401がノズル71に装着される。
【0063】
ステップSB120にて、凍結装置100Aは、チューブ200にESを注入する。より具体的には、凍結装置100Aは、チップ401を装着されたノズル71を上方に移動させ、電動ピペッタ70をESリザーバ30まで移動させ、ノズル71を下降させ、そして、ポンプ151を駆動させる。これにより、チップ401がESを吸引する。その後、凍結装置100Aは、ノズル71を上方に移動させ、電動ピペッタ70をチューブホルダ20まで移動させ、ノズル71を下降させる。
【0064】
そして、凍結装置100は、ポンプ151を駆動させる。これにより、チップ401は、チューブ200内へESを吐出し、ESはチューブ200内へ注入される。図32には、チューブ200内に注入されたESが「ES31」として示される。図32において、矢印A1は、ESが吐出される方向を表す。
【0065】
図30に戻って、ステップSB130にて、凍結装置100Aは、チューブ200の内部の液体を撹拌する。一実現例では、凍結装置100Aは、ポンプ151を駆動させることによって、チップ401にチューブ200内へ空気を吐出させる。吐出された空気により、チューブ200内の液体が撹拌される。凍結装置100Aは、チップ401に、空気の吐出と吸引を繰り返させることによって、チューブ200内の液体を撹拌してもよい。凍結装置100Aは、チューブホルダ20を揺動させることによって、チューブ200内の液体を撹拌してもよい。
【0066】
ステップSB140にて、凍結装置100Aは、チューブ200からESを排出させる。一実現例では、凍結装置100は、ノズル71を下降させることにより、図33に示されるように、チューブ200の上部にチップ401を差し込む。これにより、チューブ200は、チップ401および電動ピペッタ70によって密閉される。この状態で、凍結装置100は、チップ401を介してチューブ200内に空気を送る。これにより、チューブ200内のESは、底202の開口を介して排出される。図33において、矢印A2は、空気が送られる方向を表す。矢印A3は、ESが排出される方向を表す。
【0067】
図30に戻って、ステップSB150にて、凍結装置100Aは、ノズル71からチップ401を脱着させる。より具体的には、凍結装置100Aは、ノズル71を上方に移動させ、電動ピペッタ70を容器90の上方まで移動させ、そして、イジェクトモータ171を駆動することによりノズル71からチップ401を脱着させる。脱着されたチップ401は、容器90に収容される。凍結装置100Aは、ステップSB150の後、制御を図29に戻す。
【0068】
図29に戻って、凍結装置100は、ステップSB20にて、凍結対象900のガラス化を実施する。図31には、ステップSB20のサブルーチンが示される。
【0069】
図31を参照して、ステップSB210にて、凍結装置100Aは、ノズル71にチップ402を装着する。より具体的には、凍結装置100Aは、電動ピペッタ70をVS用チップホルダ82の上方まで移動させた後、ノズル71をチップ402にはめ込まれる位置まで移動させる。これにより、チップ402がノズル71に装着される。
【0070】
ステップSB220にて、凍結装置100Aは、チューブ200にVSを注入する。より具体的には、凍結装置100Aは、チップ402を装着されたノズル71を上方に移動させ、電動ピペッタ70をVSリザーバ40まで移動させ、ノズル71を下降させ、そして、ポンプ151を駆動させる。これにより、チップ402がVSを吸引する。その後、凍結装置100Aは、ノズル71を上方に移動させ、電動ピペッタ70をチューブホルダ20まで移動させ、ノズル71を下降させる。そして、凍結装置100は、ポンプ151を駆動させる。これにより、チップ402が、チューブ200内へVSを吐出する。
【0071】
ステップSB230にて、凍結装置100Aは、ステップSB130と同様に、チューブ200の内部の液体を撹拌する。
【0072】
ステップSB240にて、凍結装置100Aは、ステップSB140と同様に、チューブ200からVSを排出させる。
【0073】
ステップSB250にて、凍結装置100Aは、ステップSB150と同様に、ノズル71からチップ402を脱着させる。その後、凍結装置100Aは、制御を図29に戻す。
【0074】
図29に戻って、ステップSB30にて、凍結装置100Aは、チューブ200にキャップ300を装着する。一実現例では、凍結装置100Aは、図8図12を参照して説明されたように、ノズル71に装着されたキャップ300を、チューブ200に装着する。
【0075】
ステップSB40にて、凍結装置100Aは、チューブ200内の凍結対象900を凍結させる。その後、凍結装置100Aは、図29の処理を終了させる。
【0076】
一実現例では、ステップSB40において、凍結装置100Aは、図22図25を参照して説明されたように、ノズル71に装着されたチューブ200およびキャップ300を凍結ケーン60に収容させる。このときの状態は、図34にも示される。その後、凍結装置100Aは、イジェクトモータ171を駆動させることにより、ノズル71からキャップ300を脱着させる。その後、凍結装置100Aは、ノズル71を図28に示された位置に戻す。凍結ケーン60には、蓋61が装着される。
【0077】
図28図34を参照して説明された処理では、チューブ200に液体(ESまたはVS)が注入される。注入された液体は、表面張力により、チューブ200の底202の開口からは漏れない。その後、チューブ200に空気が吐出されることにより、底202の開口を介して、チューブ200から液体が排出される。チューブ200からの液体の排出は、チューブ200への液体の注入の後、所与の時間が経過するまで待って実施されてもよい。
【0078】
[変形例]
図35は、チューブ200の変形例を示す図である。図35に示されるように、チューブ200の底202には、支持体291,292が付与されていてもよい。支持体291,292は、たとえば、チューブ200の基体201と同様の材質によって構成される。これにより、凍結等の温度変化に起因する体積変化によって底202の編み目構造(または、多孔構造)が破損することが確実に回避される。キャップ300の底302においても、支持体291,292と同様の支持体が設けられていても良い。
【0079】
[態様]
上述した複数の例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
【0080】
(第1項) 一態様に係る自動凍結処理装置は、凍結対象を収容するための容器と、前記容器への液体の注入および排出ならびに前記容器の移動のために作動する作動部と、凍結対象を凍結するための冷媒を収容する冷媒収容部と、を備え、前記容器は、底に、凍結対象のサイズより小さなサイズの開口を有し、前記作動部は、前記容器へ液体を注入した後、前記開口を介して前記容器から前記液体を排出し、前記容器を前記冷媒収容部へと移動させてもよい。
【0081】
第1項に記載の自動凍結処理装置によれば、凍結保存において、凍結対象が誤って回収される事態および凍結対象の元に回収されるべき液が残る事態が回避されつつ、凍結対象の前処理における作業者の負担が軽減される。
【0082】
(第2項) 第1項に記載の自動凍結処理装置において、前記容器へ液体を注入することは、前記容器の上方から前記容器へ前記液体を注入することを含み、前記容器から前記液体を排出することは、前記容器へ上方から空気を送ることを含んでいてもよい。
【0083】
第2項に記載の自動凍結処理装置によれば、液体が自重で容器へと移動し、これにより、確実に液体が容器へ注入される。
【0084】
(第3項) 第2項に記載の自動凍結処理装置において、前記容器の上方から前記容器へ前記液体を注入することは、チップを利用して、液体を注入することを含んでいてもよい。
【0085】
第3項に記載の自動凍結処理装置によれば、液体がより確実に容器へ注入される。
(第4項) 第1項に記載の自動凍結処理装置において、前記容器へ液体を注入することは、前記液体を収容する槽から前記容器へ前記液体を吸引することを含んでいてもよい。
【0086】
第4項に記載の自動凍結処理装置によれば、吸引力により、確実に液体が容器へ注入される。
【0087】
(第5項) 第1項~第4項のいずれか1項に記載の自動凍結処理装置において、前記作動部は、前記容器へ液体が注入されてから前記液体が前記容器から排出されるまでの間に、前記容器内の液体を撹拌するための動作を実施してもよい。
【0088】
第5項に記載の自動凍結処理装置によれば、液体が容器内の凍結対象により確実に作用する。
【0089】
(第6項) 第5項に記載の自動凍結処理装置は、前記動作のために前記容器へ空気を吐出するポンプをさらに備えていてもよい。
【0090】
第6項に記載の自動凍結処理装置によれば、液体の撹拌が容易に実現される。
(第7項) 請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の自動凍結処理装置において、前記作動部は、前記容器にキャップを装着してもよい。
【0091】
第7項に記載の自動凍結処理装置によれば、容器内の凍結対象が容器から漏れ出ることがより確実に回避される。
【0092】
(第8項) 第7項に記載の自動凍結処理装置において、前記キャップは、凍結対象のサイズより小さなサイズの開口を有していてもよい。
【0093】
第8項に記載の自動凍結処理装置によれば、容器内の凍結対象が容器から漏れ出ることが回避されつつ、キャップが装着された状態で容器へ液体が注入され得る。
【0094】
(第9項) 第1項~第8項に記載の自動凍結処理装置において、前記容器へ液体を注入することは、前記容器へ、平衡化液を注入することと、前記容器から前記平衡化液が排出された後、前記容器へ、ガラス化液を注入することと、を含んでいてもよい。
【0095】
第9項に記載の自動凍結処理装置によれば、作業者は、凍結対象の平衡化およびガラス化の双方において、作業者の負担が軽減される。
【0096】
(第10項) 一態様に係る自動凍結処理方法は、凍結対象のサイズより小さなサイズの開口を底に有する容器へ、液体を注入するステップと、前記液体の注入の後、前記開口を介して前記容器から前記液体を排出するステップと、前記液体の排出の後、前記容器を冷媒収容部へと移動させるステップと、を備えていてもよい。
【0097】
第10項に記載の自動凍結処理方法によれば、凍結保存において、凍結対象が誤って回収される事態および凍結対象の元に回収されるべき液が残る事態が回避されつつ、凍結対象の前処理における作業者の負担が軽減される。
【0098】
(第11項) 一態様に係る凍結用容器は、凍結対象を液体に浸して凍結の前処理をするための凍結用容器であって、前記液体が通過可能であって前記凍結対象を載置可能な載置部を備えていてもよい。
【0099】
第11項に記載の凍結用容器によれば、凍結保存において、凍結対象が誤って回収される事態および凍結対象の元に回収されるべき液が残る事態が回避されつつ、凍結対象の前処理における作業者の負担が軽減される。
【0100】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、実施の形態中の各技術は、単独でも、また、必要に応じて実施の形態中の他の技術と可能な限り組み合わされても、実施され得ることが意図される。
【符号の説明】
【0101】
10 キャップホルダ、20 チューブホルダ、30 ESリザーバ、40 VSリザーバ、50 液体窒素タンク、60 凍結ケーン、61 蓋、70 電動ピペッタ、71 ノズル、80 チップホルダ、81 ES用チップホルダ、82 VS用チップホルダ、90 容器、100,100A 凍結装置、101 ケース、200 チューブ、201,301 基体、202,302 底、203,303 上端、300 キャップ、401,402 チップ、900 凍結対象。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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