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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023111456
(43)【公開日】2023-08-10
(54)【発明の名称】ゴミ集積容器
(51)【国際特許分類】
   B65F 1/00 20060101AFI20230803BHJP
   B65F 1/14 20060101ALI20230803BHJP
   B65F 1/16 20060101ALI20230803BHJP
【FI】
B65F1/00 B
B65F1/14 D
B65F1/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022013325
(22)【出願日】2022-01-31
(71)【出願人】
【識別番号】390001579
【氏名又は名称】プレス工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100156867
【弁理士】
【氏名又は名称】上村 欣浩
(74)【代理人】
【識別番号】100143786
【弁理士】
【氏名又は名称】根岸 宏子
(72)【発明者】
【氏名】長井 美憲
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 明王
【テーマコード(参考)】
3E023
【Fターム(参考)】
3E023AA03
3E023AA04
3E023AA06
3E023AA08
3E023AA11
3E023MA02
3E023MC02
(57)【要約】
【課題】ゴミを中に入れる作業が行いやすいうえ、カラス等によって収容したゴミが荒らされる被害を防止することができるゴミ集積容器を提供する。
【解決手段】ゴミ集積容器1において、骨格部2は、上下方向に延在する4つのピラー4と、ピラー4の下端部同士を接続する4つの下ビーム5と、ピラー4の上下方向中間部同士を接続する4つの中間ビーム6と、ピラー4、下ビーム5、及び中間ビーム6で囲まれる部分を覆う4つの防護縦壁10とを備え、カバー部3は、左右方向に沿って延在し、前側左右に位置する2つのピラー4の上端部に保持される上前側骨格棒21、及び後側左右に位置する2つのピラー4の上端部に保持される上後側骨格棒22と、上前側骨格棒21と上後側骨格棒22に取り付けられ、防護縦壁10の上方におけるゴミ収容空間を覆う網体25とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側にゴミ収容空間が設けられる骨格部と、当該ゴミ収容空間を覆うカバー部と、を備えるゴミ集積容器であって、
前記骨格部は、上下方向に延在し、平面視で四角形になるように右前位置、左前位置、右後位置、左後位置にそれぞれ配置される4つのピラーと、当該ピラーの下端部同士を接続する4つの下ビームと、当該ピラーの上下方向中間部同士を接続する4つの中間ビームと、当該ピラー、当該下ビーム、及び当該中間ビームで囲まれる部分を覆う4つの防護縦壁と、を備え、
前記カバー部は、左右方向に沿って延在し、前側左右に位置する2つの前記ピラーの上端部に保持される上前側骨格棒、及び後側左右に位置する2つの前記ピラーの上端部に保持される上後側骨格棒と、当該上前側骨格棒と当該上後側骨格棒に取り付けられ、前記防護縦壁の上方における前記ゴミ収容空間を覆う網体と、を備えるゴミ集積容器。
【請求項2】
前記骨格部は、右側前後に位置する2つの前記ピラーの上端部同士を接続する上右側ビームと、左側前後に位置する2つの前記ピラーの上端部同士を接続する上左側ビームと、を備え、
前記網体は、前側に位置する前記中間ビームから前側左右に位置する2つの前記ピラーの上端部に至る部分を覆う前面網と、当該前面網に接続されるとともに4つの前記ピラーの上端部で囲まれる部分を覆う上面網と、当該上面網に接続されるとともに後側左右に位置する2つの前記ピラーの上端部から後側に位置する前記中間ビームに至る部分を覆う後面網と、右側前後に位置する2つの前記ピラー、右側に位置する前記中間ビーム、及び前記上右側ビームで囲まれる部分を覆う右面網と、左側前後に位置する2つの前記ピラー、左側に位置する前記中間ビーム、及び前記上左側ビームで囲まれる部分を覆う左面網と、を含み、
前記上前側骨格棒は、前記前面網と前記上面網との接続部に取り付けられ、前記上後側骨格棒は、前記上面網と前記後面網との接続部に取り付けられる請求項1に記載のゴミ集積容器。
【請求項3】
前記カバー部は、左右方向に沿って延在し、前記前面網の下端部に取り付けられる下前側骨格棒、及び前記後面網の下端部に取り付けられる下後側骨格棒を備え、
前側に位置する前記中間ビームに、前記下前側骨格棒が係合する前側係合部が設けられ、
後側に位置する前記中間ビームに、前記下後側骨格棒が係合する後側係合部が設けられた請求項2に記載のゴミ集積容器。
【請求項4】
前記上右側ビームと前記上左側ビームの後部に、前記上前側骨格棒が係合する仮置係合部が設けられた請求項2又は3に記載のゴミ集積容器。
【請求項5】
前側に位置する前記下ビームは、右側に位置する下右側ビームと左側に位置する下左側ビームとにより構成され、
前側に位置する前記中間ビームは、右側に位置する中間右側ビームと左側に位置する中間左側ビームとにより構成され、
前側に位置する前記防護縦壁は、右側に位置する右側防護縦壁と左側に位置する左側防護縦壁とにより構成され、
前記骨格部は、少なくとも前記下右側ビーム、前記中間右側ビーム、及び前記右側防護縦壁により構成される前右側ユニットと、少なくとも前記下左側ビーム、前記中間左側ビーム、及び前記左側防護縦壁により構成される前左側ユニットと、少なくとも右側に位置する前記下ビーム、前記中間ビーム、及び前記防護縦壁により構成される右側ユニットと、少なくとも左側に位置する前記下ビーム、前記中間ビーム、及び前記防護縦壁により構成される左側ユニットと、少なくとも後側に位置する前記下ビーム、前記中間ビーム、及び前記防護縦壁により構成される後側ユニットと、を備え、当該前右側ユニットと当該右側ユニットとの間、当該右側ユニットと当該後側ユニットとの間、当該前左側ユニットと当該左側ユニットとの間、当該左側ユニットと当該後側ユニットとの間のそれぞれに蝶番を備える、請求項1~4の何れか一項に記載のゴミ集積容器。
【請求項6】
前記中間ビームの上面が位置する高さは、設置面を基準として30cm以上60cm以下である請求項1~5の何れか一項に記載のゴミ集積容器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴミの集積場所で使用されるゴミ集積容器に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴミの集積場所に置いてゴミを収容する用途に使用されるゴミ集積容器が既知である。
【0003】
特許文献1に示されたゴミ集積容器は、少なくとも一対の側面及び背面を形成する枠体と、枠体の各面を閉塞する閉塞材とを備えている。また、枠体の上面には開閉自在な開閉部が設けられ、枠体の前面には猫やカラス等にゴミが荒らされることを防止するシート材が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第2998026号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで特許文献1に示されたゴミ集積容器は、上面の開閉部を持ち上げてゴミを中に入れるように構成されている。ここで、上面の開閉部を開く際に使用される操作用横杆は、枠体の上部手前に設けられている。またシート材を保持するための操作用横杆も、開閉部の操作用横杆と同一の位置に設けられている。すなわち、ある程度のゴミを収容できるようにゴミ集積容器の高さは比較的高くなっていて、またゴミを入れるには上方に位置する開閉部操作用横杆に手を掛けてこれを持ち上げなければならないため、開閉部を開く作業に難がある。また開閉部を開いてゴミを入れる際も、シート材の操作用横杆が上方に位置しているため、この横杆を跨ぐようにしてゴミを入れなければならず、この点でも作業が行い難い状況にある。
【0006】
更に、枠体の前面に設けられているのはシート材であるため、収容したゴミが増えてくると、シート材が内側から外側に押し出されるようにして撓むことが想定され、撓んだ際に枠体との間の隙間からカラス等の嘴でゴミが荒らされるおそれがある。なお、特許文献1においては、シート材の周囲に多数のフックを設け、このフックを枠体に引っ掛ける実施形態が示されているが、数が多いことから引っ掛け忘れが懸念されるうえ、数の多さ故に作業性が悪化してしまう。
【0007】
本発明はこのような問題点を解決することを目的とするものであって、ゴミを中に入れる作業が行いやすいうえ、カラス等によって収容したゴミが荒らされる被害を防止することができるゴミ集積容器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、内側にゴミ収容空間が設けられる骨格部と、当該ゴミ収容空間を覆うカバー部と、を備えるゴミ集積容器であって、前記骨格部は、上下方向に延在し、平面視で四角形になるように右前位置、左前位置、右後位置、左後位置にそれぞれ配置される4つのピラーと、当該ピラーの下端部同士を接続する4つの下ビームと、当該ピラーの上下方向中間部同士を接続する4つの中間ビームと、当該ピラー、当該下ビーム、及び当該中間ビームで囲まれる部分を覆う4つの防護縦壁と、を備え、前記カバー部は、左右方向に沿って延在し、前側左右に位置する2つの前記ピラーの上端部に保持される上前側骨格棒、及び後側左右に位置する2つの前記ピラーの上端部に保持される上後側骨格棒と、当該上前側骨格棒と当該上後側骨格棒に取り付けられ、前記防護縦壁の上方における前記ゴミ収容空間を覆う網体と、を備えることを特徴とする。
【0009】
このようなゴミ集積容器において、前記骨格部は、右側前後に位置する2つの前記ピラーの上端部同士を接続する上右側ビームと、左側前後に位置する2つの前記ピラーの上端部同士を接続する上左側ビームと、を備え、前記網体は、前側に位置する前記中間ビームから前側左右に位置する2つの前記ピラーの上端部に至る部分を覆う前面網と、当該前面網に接続されるとともに4つの前記ピラーの上端部で囲まれる部分を覆う上面網と、当該上面網に接続されるとともに後側左右に位置する2つの前記ピラーの上端部から後側に位置する前記中間ビームに至る部分を覆う後面網と、右側前後に位置する2つの前記ピラー、右側に位置する前記中間ビーム、及び前記上右側ビームで囲まれる部分を覆う右面網と、左側前後に位置する2つの前記ピラー、左側に位置する前記中間ビーム、及び前記上左側ビームで囲まれる部分を覆う左面網と、を含み、前記上前側骨格棒は、前記前面網と前記上面網との接続部に取り付けられ、前記上後側骨格棒は、前記上面網と前記後面網との接続部に取り付けられることが好ましい。
【0010】
また前記カバー部は、左右方向に沿って延在し、前記前面網の下端部に取り付けられる下前側骨格棒、及び前記後面網の下端部に取り付けられる下後側骨格棒を備え、前側に位置する前記中間ビームに、前記下前側骨格棒が係合する前側係合部が設けられ、後側に位置する前記中間ビームに、前記下後側骨格棒が係合する後側係合部が設けられることが好ましい。
【0011】
そして前記上右側ビームと前記上左側ビームの後部に、前記上前側骨格棒が係合する仮置係合部が設けられることが好ましい。
【0012】
そして前側に位置する前記下ビームは、右側に位置する下右側ビームと左側に位置する下左側ビームとにより構成され、前側に位置する前記中間ビームは、右側に位置する中間右側ビームと左側に位置する中間左側ビームとにより構成され、前側に位置する前記防護縦壁は、右側に位置する右側防護縦壁と左側に位置する左側防護縦壁とにより構成され、前記骨格部は、少なくとも前記下右側ビーム、前記中間右側ビーム、及び前記右側防護縦壁により構成される前右側ユニットと、少なくとも前記下左側ビーム、前記中間左側ビーム、及び前記左側防護縦壁により構成される前左側ユニットと、少なくとも右側に位置する前記下ビーム、前記中間ビーム、及び前記防護縦壁により構成される右側ユニットと、少なくとも左側に位置する前記下ビーム、前記中間ビーム、及び前記防護縦壁により構成される左側ユニットと、少なくとも後側に位置する前記下ビーム、前記中間ビーム、及び前記防護縦壁により構成される後側ユニットと、を備え、当該前右側ユニットと当該右側ユニットとの間、当該右側ユニットと当該後側ユニットとの間、当該前左側ユニットと当該左側ユニットとの間、当該左側ユニットと当該後側ユニットとの間のそれぞれに蝶番を備えることが好ましい。
【0013】
そして前記中間ビームの上面が位置する高さは、設置面を基準として30cm以上60cm以下であることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るゴミ集積容器は、ピラー、下ビーム、及び中間ビームで囲まれた下方に位置する部分が防護縦壁で覆われているため、猫や地面におりたカラス等によってゴミが引きずり出される被害を防止することができる。また、上前側骨格棒に取り付けられた網体を捲り上げることによって、ゴミ集積容器の前面(側面でも後面でもよい)からゴミを入れることができるため、ゴミを入れる作業が容易になる。更に、上前側骨格棒と上後側骨格棒はピラーに保持されるため、例えば上前側骨格棒を後方にずらすことによってゴミ集積容器の前面から上面の前側部分にかけての領域を開放することが可能であり、ゴミを入れる作業が更に容易になる。なお、上前側骨格棒と上後側骨格棒がピラーに保持された状態においては、上前側骨格棒と上後側骨格棒によって骨格部は捩れにくくなり、剛性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係るゴミ集積容器の一実施形態に関する分解斜視図である。
図2図1のゴミ収集容器を組み立てた後の左面網周辺における詳細図である。
図3図1のゴミ収集容器を組み立てた後の上前側保持部、上後側保持部、及び前側係合部周辺における詳細図である。
図4図1の上後側骨格棒、及び下後側骨格棒周辺における詳細図である。
図5図1の骨格部の変形例を示した斜視図である。
図6図5の骨格部の詳細図である。
図7図5の骨格部を採用したゴミ集積容器において、上前側骨格棒が前側で保持された状態での詳細図である。
図8図5の骨格部を採用したゴミ集積容器において、上前側骨格棒が後側の仮置き係合部で保持された状態での側面視での詳細図である。
図9図5の骨格部の折り畳み方法に関する平面図である。
図10図5に示した骨格部の変形例を示した斜視図である。
図11図5に示した骨格部の更なる変形例を示した平面図及び詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明に係るゴミ集積容器を具現化した一例について説明する。
【0017】
図1は、本発明に係るゴミ集積容器の一実施形態を示した分解斜視図である。図1に示すように本実施形態のゴミ集積容器1は、骨格部2とカバー部3を備えている。
【0018】
まず骨格部2について説明する。骨格部2は、4つのピラー4と、4つの下ビーム5と、4つの中間ビーム6と、1つの前ピラー7と、2つの上ビーム(上右側ビーム8と上左側ビーム9)を備えていて、これらによって全体として直方体状に形作られている。また骨格部2は、4つの防護縦壁10を備えている。
【0019】
ピラー4は、上下方向に延在している。4つのピラー4は、骨格部2が平面視で四角形(本実施形態では前後の長さに対して左右の長さが長くなる長方形)になるように、右前位置、左前位置、右後位置、左後位置にそれぞれ配置される。4つの下ビーム5は、水平方向に延在してピラー4の下端部同士を接続していて、4つの中間ビーム6は、水平方向に延在してピラー4の上下方向中間部同士を接続している。また前ピラー7は、前側に位置する下ビーム5と中間ビーム6の略中央部において、上下方向に延在する向きで下ビーム5と中間ビーム6を接続している。そして上右側ビーム8は、右側前後に位置する2つのピラー4の上端部同士を接続していて、上左側ビーム9は、左側前後に位置する2つのピラー4の上端部同士を接続している。
【0020】
ピラー4、下ビーム5、中間ビーム6、前ピラー7、上右側ビーム8、上左側ビーム9は、例えばアルミニウム、スチール、ステンレスを素材とする角パイプや丸パイプにより形成することができる。そしてこれらを曲げたり、溶接や締結部品によって接続したりすることによって、骨格部2として形作られる。本実施形態の骨格部2は、角パイプ状のピラー4、下ビーム5、中間ビーム6、前ピラー7、上右側ビーム8、及び上左側ビーム9を、溶接によって一体化させている。
【0021】
防護縦壁10は、網目状に穴のあいた網状、又は穴のないシート状であって、例えば軟質或いは硬質の合成樹脂や金属により形成される幕材(薄板材)である。防護縦壁10は、隣り合う2つのピラー4と、これらを接続する下ビーム5及び中間ビーム6とで囲まれる長方形状の空間を覆って全周に亘ってピラー4等に固定されている。防護縦壁10をピラー4、下ビーム5、中間ビーム6に固定するにあたっては、例えばブラケットを介して固定してもよいし、リベット止めや片ネジ式ビスを用いてもよい。また防護縦壁10が金属製である場合は、溶接を利用してピラー4等に固定してもよい。
【0022】
更に骨格部2は、図1図3に示した上前側保持部15と、上後側保持部16と、前側係合部17と、後側係合部18と、右側係合部19と、左側係合部20を備えている。
【0023】
上前側保持部15は、前側左右に位置する2つのピラー4の上端部に取り付けられる。図3(a)に示すように上前側保持部15は、前後方向に間隔を有して上方を開放した形状になるものであって、後述する上前側骨格棒21を、ピラー4に対して着脱可能に保持するものである。
【0024】
上後側保持部16は、後側左右に位置する2つのピラー4の上端部に取り付けられる。図3(b)に示すように上後側保持部16は、前後方向に間隔を有して上方を閉塞した形状(下向きコ字状)になるものであって、後述する上後側骨格棒22を、ピラー4に対して着脱不能に保持するものである。
【0025】
前側係合部17は、前側に位置する中間ビーム6の上面に取り付けられる。図3(c)に示すように前側係合部17は、前後方向に間隔を有して上方を開放した形状になるものであって、後述する下前側骨格棒23に係合するものである。そして図1に示した後側係合部18は、後側に位置する中間ビーム6の上面に取り付けられ、右側係合部19は、右側に位置する中間ビーム6の上面に取り付けられ、左側係合部20は、左側に位置する中間ビーム6の上面に取り付けられる。なお詳細図は省略するが、後側係合部18、右側係合部19、及び左側係合部20は、前側係合部17と同様に前後方向又は左右方向に間隔を有して上方を開放した形状になるものであって、後側係合部18は後述する下後側骨格棒24に係合し、右側係合部19は、後述する下右側骨格棒13に係合し、右側係合部19は、下左側骨格棒14に係合する。
【0026】
次にカバー部3について説明する。カバー部3は、図1に示すように骨格部2に取り付けた際に上方前側に位置する上前側骨格棒21と、上方後側に位置する上後側骨格棒22と、下方前側に位置する下前側骨格棒23と、下方後側に位置する下後側骨格棒24と、網体25を備えている。本実施形態の下前側骨格棒23は、図示したように左右に2分割されている。更にカバー部3は、後述する右面網11及び左面網12のそれぞれが取り付けられる2つの骨格棒(下右側骨格棒13、下左側骨格棒14)を備えている。
【0027】
上前側骨格棒21、上後側骨格棒22、下前側骨格棒23、及び下後側骨格棒24、下右側骨格棒13、下左側骨格棒14は、例えばアルミニウム、スチール、ステンレスの他、硬質の合成樹脂を素材とする角パイプや丸パイプ(パイプに限られず中実棒でもよい)により形成することができる。
【0028】
そして網体25は、網状の幕材であって、本実施形形態では軟質の合成樹脂で形成されている。本実施形態の網体25は、図4に示すようにして上前側骨格棒21、上後側骨格棒22、下前側骨格棒23、及び下後側骨格棒24に取り付けられる1枚の網状幕材と、図2に示すようにして上右側ビーム8と上左側ビーム9にそれぞれ取り付けられる2枚の網状幕材とで構成される。ここで図4(a)は、図1のC-Cに沿う断面図であり、図4(b)はD-Dに沿う断面図である。なお図4では、1枚の網状幕材と上後側骨格棒22との取り付け状態、及びこの網状幕材と下後側骨格棒24との取り付け状態について示しているが、この網状幕材と上前側骨格棒21との取り付け状態、及びこの網状幕材と下前側骨格棒23との取り付け状態についても同様である。
【0029】
図4(a)に示すように網体25における1枚の網状幕材は、その中間部を上後側骨格棒22の周囲に巻き回すとともに一部を重ねた状態で縫製されていて、これにより上後側骨格棒22をこの幕材に取り付けている。またこの幕材は、図4(b)に示すように、その下端部を下後側骨格棒24の周囲に巻き回すとともに一部を重ねた状態で縫製されていて、これにより下後側骨格棒24をこの幕材に取り付けている。上後側骨格棒22や下後側骨格棒24を取り付けるにあたっては、スナップボタン、片ネジ式ビス、リベット等を用いてもよい。なお図示は省略するが、この網状幕材における上下方向に延在する縁部は、解れを防止するため、縁部を内側に折り返して縫製したり、縁部をエッジカバー等で覆ったりすることが好ましい。
【0030】
このようにして上前側骨格棒21等を取り付けた1枚の網状幕材において、上前側骨格棒21から下前側骨格棒23に至る部分を前面網25aと称する。また上前側骨格棒21から上後側骨格棒22に至る部分を上面網25bと称し、上後側骨格棒22から下後側骨格棒24に至る部分を後面網25cと称する。本実施形態の前面網25aは、図1に示したように左右に2分割されている。
【0031】
なお本実施形態における前面網25a等の左右方向の幅は、左右に位置する2つのピラー4の間隔よりも若干短い長さ(前面網25a等とピラー4との隙間にカラスの嘴が入らない程度の長さ)に設定されている。また2つの下前側骨格棒23を左右に並べた長さと下後側骨格棒24の長さは、前面網25a等の左右方向の幅と略同一に設定されている。そして上前側骨格棒21と上後側骨格棒22の長さは、前面網25a等の左右方向の幅よりも大きくなっていて、図1に示すように上前側骨格棒21と上後側骨格棒22の両端部は、前面網25a等から左右にはみ出している。
【0032】
そして、網体25における2枚の網状幕材は、本実施形態では図2に示すようにして上右側ビーム8と上左側ビーム9に取り付けられている。なお、上右側ビーム8に取り付けられる網状幕材を右面網11と称し、上左側ビーム9に取り付けられる網状幕材を左面網12と称する。ここで図2(a)は、骨格部2にカバー部3を取り付けた状態での図1のA-Aに沿う断面図であり、図2(b)はB-Bに沿う断面図である。なお図2では、左面網12と上左側ビーム9との取り付け状態、及び左面網12と下左側骨格棒14との取り付け状態について示しているが、右面網11と上右側ビーム8との取り付け状態、及び右面網11と下右側骨格棒13との取り付け状態についても同様である。
【0033】
図2(a)に示すように左面網12の上端部は、解れを防止するように折り返されていて、そこに例えばスナップボタン、片ネジ式ビス等のようなファスニング部材12aの一方側が取り付けられている。またファスニング部材12aの他方側は、図示したように左面網12の上端部を上左側ビーム9に巻き回した際にファスニング部材12aの一方側に対応するところに取り付けられている。すなわち左面網12は、図2(a)に示すように上左側ビーム9に巻き回した後、ファスニング部材12aの一方側と他方側を係合させることにより、上左側ビーム9に保持される。
【0034】
そして図2(b)に示すように左面網12は、解れを防止するように下端部を折り返し、更に下左側骨格棒14に巻き回した後に縫製されていて、これにより下左側骨格棒14を左面網12に取り付けている。なお下左側骨格棒14を取り付けるにあたっては、縫製に限られず、スナップボタン、片ネジ式ビス、リベット等を用いてもよい。
【0035】
なお図示は省略するが、右面網11と左面網12における上下方向に延在する縁部(図示した前側に位置する縁部と後側に位置する縁部)は、解れを防止するため、縁部を内側に折り返して縫製したり、縁部をエッジカバー等で覆ったりすることが好ましい。
【0036】
本実施形態のカバー部3は、図3に示すように骨格部2に取り付けられる。すなわち、図3(a)に示すように上前側骨格棒21の両端部は、上前側保持部15によってピラー4に対して着脱可能に保持される。そして図3(b)に示すように上後側骨格棒22の両端部は、上後側保持部16によってピラー4に対して着脱不能に保持される。
【0037】
また本実施形態においては、図3(c)に示すように、下前側骨格棒23は左側係合部20に係合する。そして図1に示した後側係合部18は下後側骨格棒24に係合し、右側係合部19は下右側骨格棒13に係合し、右側係合部19は下左側骨格棒14に係合する。
【0038】
このようにしてカバー部3を骨格部2に取り付けた状態において、前面網25aは、前側に位置する中間ビーム6から前側左右に位置する2つのピラー4の上端部に至る部分を覆っている。また上面網25bは、4つのピラー4の上端部で囲まれる部分を覆っていて、後面網25cは、後側左右に位置する2つのピラー4の上端部から後側に位置する中間ビーム6に至る部分を覆っている。すなわち、骨格部2の内側の空間(ゴミ収容空間)は、防護縦壁10、右面網11、左面網12、前面網25a、上面網25b、及び後面網25cによって取り囲まれるため、猫やカラス等によってゴミ収容空間に入れたゴミが荒らされることを防止することができる。
【0039】
特に、骨格部2の下方は防護縦壁10で取り囲まれているため、猫や地面におりたカラス等によってゴミを引きずり出される被害を防止することができる。なお、中間ビーム6の上面が位置する高さは、設置面を基準として30cm以上60cm以下であることが好ましい。中間ビーム6の上面が位置する高さが30cmよりも低い場合は、猫やカラスの体長を考慮するとゴミが引きずり出されるおそれがあり、また中間ビーム6の上面が位置する高さが60cmよりも高い場合は、後述する手順でゴミを入れる場合にゴミを高く持ち上げなければならない。一方、中間ビーム6の上面が位置する高さが30cm以上60cm以下の場合は、猫やカラス等によるゴミの引きずり出しがより有効に防止でき、またゴミを入れる作業性も大きく損なわれることがない。
【0040】
また本実施形態においては、右面網11、左面網12、前面網25a、後面網25cの何れかを捲り上げることによって、ゴミ収容空間にゴミを入れることができる。すなわち、特許文献1に示されたゴミ集積容器のように従来のゴミ集積容器は、上面の開閉部を持ち上げてゴミを中に入れるものが一般的であり、ゴミを入れるにはこれを高く持ち上げる必要があるところ、本実施形態では上方からではなく、前面網25a等を捲り上げて前方等からゴミを入れることができるため、作業性に優れる。また上方からゴミを入れる必要がないため、骨格部2の高さを高くしてもゴミを入れる作業性が損なわれることがない。すなわち、ゴミ収容空間の容積を一定にしたまま骨格部2の高さを高くすることにより、ゴミを入れる作業性を損なうことなくゴミ集積容器1の設置面積を減らすことができる。
【0041】
本実施形態の右面網11、左面網12、前面網25a、上面網25b、後面網25cは軟質の合成樹脂製であって、軽量であるため、例えば高齢者のように力が弱い人でも、前面網25a等を容易に捲り上げることができる。なお軟質の合成樹脂は一般には耐候性がそれ程高くないものの、価格は比較的安価である。すなわち本実施形態のゴミ集積容器1によれば、網体25等は消耗品として利用する一方、上前側骨格棒21等は繰り返し使うことができるため、メンテナンス費用を抑えつつ長期に亘って良好に使用することができる。
【0042】
また右面網11、左面網12、前面網25a、後面網25cには、下右側骨格棒13、下左側骨格棒14、下前側骨格棒23、下後側骨格棒24が取り付けられていて、下前側骨格棒23等の自重によって前面網25a等にはテンションが与えられているため、前面網25a等の弛みを抑制することができる。また下前側骨格棒23等は、前面網25a等を捲り上げる際の持ち手として機能するため、作業性を高めることができる。更に下前側骨格棒23等は、上述したように前側係合部17等に係合するため、風等によるばたつきを抑えることができる。
【0043】
そして上述したように上前側骨格棒21の両端部は、図3(a)に示すように上前側保持部15によってピラー4に対して着脱可能に保持されているため、上前側保持部15から持ち上げてこれを後側にずらすことによって、骨格部2の前側を大きく開くことができる。すなわち、大きなゴミを数多く入れる場合の作業性向上に寄与する。また本実施形態の上後側骨格棒22の両端部は、上後側保持部16によってピラー4に対して着脱不能に保持されているため、例えば強い風によってカバー部3が煽られても、骨格部2からのカバー部3の外れを防止することができる。更に、上前側骨格棒21と上後側骨格棒22がピラー4に保持されていることによって骨格部2は捩れにくくなる。すなわち上前側骨格棒21と上後側骨格棒22によって骨格部2の剛性を高めることができる。
【0044】
なお本実施形態では、右面網11と左面網12も捲り上げられるように構成したが、一般的には正面に位置する前面網25aからゴミを入れる機会が多いため、右面網11や左面網12は、例えばこれらを金網等で形成して骨格部2に固定するようにしてもよい。
【0045】
上述した骨格部2は、ピラー4や下ビーム5等が溶接によって全体的に一体化されていたが、複数のユニットを組み合わせた構造を採用することも可能である。
【0046】
図5に示した骨格部31は、上述した前側に位置する下ビーム5が2つに分割されて、右側に位置する下右側ビーム5Aと左側に位置する下左側ビーム5Bで構成されている。また前側に位置する中間ビーム6も2つに分割されて、右側に位置する中間右側ビーム6Aと左側に位置する中間左側ビーム6Bで構成されている。また上述した前ピラー7は、骨格部2では前側中央に1つ設けられていたが、骨格部31では前側中央に2つ、前右側と前左側にそれぞれ1つ設けられている。更に、右後位置と左後位置に設けられたピラー4の前方には、ピラー4と略同形状になる第二ピラー32がそれぞれ1つ設けられている。
【0047】
また前側に位置する防護縦壁10は、右側に位置する右側防護縦壁10Aと左側に位置する左側防護縦壁10Bで構成されている。
【0048】
ここで、前右側に位置していて、下右側ビーム5A、中間右側ビーム6A、下右側ビーム5Aと中間右側ビーム6Aを接続する2つの前ピラー7、及び右側防護縦壁10Aにより構成されるユニットを前右側ユニット33Aと称する。また前左側に位置していて、下左側ビーム5B、中間左側ビーム6B、下左側ビーム5Bと中間左側ビーム6Bを接続する2つの前ピラー7、及び左側防護縦壁10Bにより構成されるユニットを前左側ユニット33Bと称する。そして右側に位置していて、右前位置のピラー4、右側の第二ピラー32、右側の下ビーム5、右側の中間ビーム6、上右側ビーム8、及び右側の防護縦壁10により構成されるユニットを右側ユニット33Cと称する。また左側に位置していて、左前位置のピラー4、左側の第二ピラー32、左側の下ビーム5、左側の中間ビーム6、上左側ビーム9、及び左側の防護縦壁10により構成されるユニットを左側ユニット33Dと称する。そして後側に位置していて、右後位置と左後位置のピラー4、後側の下ビーム5、後側の中間ビーム6、及び後側の防護縦壁10により構成されるユニットを後側ユニット33Eと称する。
【0049】
前右側ユニット33Aと右側ユニット33Cは、蝶番(第一蝶番34)により接続されている。第一蝶番34は、図6(a)に示すように前右側ユニット33Aの後側面と右側ユニット33Cの左側面に取り付けられている。後述するように第一蝶番34は、前右側ユニット33Aの後側面と右側ユニット33Cの左側面が近づく向きに約90°回転させることができる。第一蝶番34は、前左側ユニット33Bと左側ユニット33Dとの接続にも用いられている。
【0050】
右側ユニット33Cと後側ユニット33Eは、蝶番(第二蝶番35)により接続されている。第二蝶番35は、図6(b)に示すように右側ユニット33Cの後側面と後側ユニット33Eの右側面に取り付けられている。図示したように第二蝶番35は、右側ユニット33Cの後側面と後側ユニット33Eの前側面との間に隙間を有している。後述するように第二蝶番35は、右側ユニット33Cの左側面と後側ユニット33Eの前側面が近づく向きに約90°回転させることができる。第二蝶番35は、左側ユニット33Dと後側ユニット33Eとの接続にも用いられている。
【0051】
前右側ユニット33Aと前左側ユニット33Bの間には、図6(c)に示すようにドアラッチ36が設けられている。ドアラッチ36を係合させておくことにより、前右側ユニット33Aと前左側ユニット33Bとを閉じた状態にすることができ、またドアラッチ36の係合を解除することにより、前右側ユニット33Aと前左側ユニット33Bを開くことができる。
【0052】
そして後側左右に位置する2つのピラー4の上端部には、先に述べた上後側保持部16とともに仮置係合部37が設けられている。仮置係合部37は、前後方向に間隔を有して上方を開放した形状になるものであって、本実施形態では上後側保持部16と一体的に連結している。
【0053】
このような骨格部31にも、先に述べたカバー部3が取り付けられる。図7は、骨格部31にカバー部3を取り付けた状態での詳細図を示している。図7(a)に示すように、カバー部3が備える上後側骨格棒22の両端部は、上後側保持部16によってピラー4に対して着脱不能に保持される。また図7(b)に示すように上前側骨格棒21の両端部は、上前側保持部15によってピラー4に対して着脱可能に保持される。なお、本実施形態においては、上前側骨格棒21の端部に下方に向けて延在するストッパー38が設けられていて、上前側骨格棒21の両端部が上前側保持部15で保持された状態において、ストッパー38はピラー4に接触(又は近接)する。
【0054】
図7に示すように上前側骨格棒21の両端部が上前側保持部15に保持された状態において、骨格部31の内側のゴミ収容空間は、防護縦壁10や網体25によって取り囲まれるため、猫やカラス等によってゴミ収容空間に入れたゴミが荒らされることを防止することができる。
【0055】
なお骨格部31において、前右側ユニット33Aと前左側ユニット33Bはドアラッチ36で閉じられているものの、ドアラッチ36自体にガタがあるため前右側ユニット33Aと前左側ユニット33Bの位置は固定されておらず、また上述した第一蝶番34と第二蝶番35によって前右側ユニット33A等の各ユニットを接続していて各ユニット間の角度は固定されていないため、骨格部31の形状は一定に保たれずに歪んだような状態になるおそれがある。一方、本実施形態では、図7(b)に示すように上前側骨格棒21に設けたストッパー38が、右前位置と左前位置のピラー4に係合していて、2つのピラー4の左右方向の間隔を一定に保っているため、骨格部31の形状を一定に保つことができる。
【0056】
また骨格部31を用いる場合は、上前側骨格棒21を上前側保持部15から取り外した後、図8に示すように上前側骨格棒21を仮置係合部37に係合させることができる。この状態においては、図示したように上面網25bが2つに折り畳まれて前面網25aを後面網25cに近づけることができる。すなわち、骨格部31の前側を大きく開くことができるため、大きなゴミを数多く入れる場合でも作業が行いやすくなる。
【0057】
また骨格部31を用いる場合は、第一蝶番34と第二蝶番35を回転させることにより、図9に示すように骨格部31を折り畳むことができる。ここで図9(a)は、前右側ユニット33A、前左側ユニット33B、右側ユニット33C、左側ユニット33D、及び後側ユニット33Eが展開した状態での平面図である。この状態から骨格部31を折り畳むにあたっては、図6(c)に示したドアラッチ36の係合を解除する。そして図6(a)に示した第一蝶番34を約90°回転させる。これにより図9(b)に示すように、右側ユニット33Cに対して前右側ユニット33Aが近づくように折り畳むことができ、また前左側ユニット33Bに対して左側ユニット33Dが近づくように折り畳むことができる。その後は、図6(b)に示した第二蝶番35を約90°回転させる。これにより図9(c)に示すように、前右側ユニット33Aと前左側ユニット33Bが後側ユニット33Eに近づくように折り畳むことができる。なお、図6(b)に示すように第二蝶番35は、右側ユニット33Cの後側面と後側ユニット33Eの前側面との間に隙間を有しているため、第二蝶番35を約90°回転させた際、この隙間に前右側ユニット33Aと前左側ユニット33Bが収まるため、図示したように前右側ユニット33Aと後側ユニット33Eを、後側ユニット33Eに対して隙間なく折り畳むことができる。
【0058】
以上、本発明に係るゴミ収集容器の一実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、上記の説明で特に限定しない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。また、上記の実施形態における効果は、本発明から生じる効果を例示したに過ぎず、本発明による効果が上記の効果に限定されることを意味するものではない。
【0059】
例えば骨格部31は、図10のように構成してもよい。図10に示した骨格部31は、図5に示した後側ユニット33Eを左右に2分割したものであって、後側ユニット33Eを、前右側ユニット33Aと前左側ユニット33Bに準じた後右側ユニット33Fと後左側ユニット33Gで構成している。後右側ユニット33Fと後左側ユニット33Gを採用する場合は、図9(c)に示した状態での左右方向長さが略半分になるため、折り畳んだ際によりコンパクトになる。
【0060】
また骨格部31のように各部をユニット化する場合は、図11に示すように、軽微な変更で様々なタイプの骨格部を形成することができる。ここで図11(a)は、図5に示した骨格部31を平面視で模式的に示した図である。図11(a)に示した骨格部31は、上述したように、ドアラッチ36の係合を解除することにより、前右側ユニット33Aと前左側ユニット33Bを開くことができる。またこの骨格部31は、図9に示したように折り畳むことも可能である。
【0061】
図11(a)に示した骨格部31の折り畳み機能を省略したい場合は、図11(b)のように構成することができる。図11(b)に示した骨格部31は、図11(a)に示した後側ユニット33Eに換えて、第二後側ユニット33Hを備えている。ここで第二後側ユニット33Hは、左右方向中央部に後ピラー39を備えるものである。後ピラー39は、図5に示した前ピラー7の如き構成になるものであって、上下方向に延在し、後側の下ビーム5と中間ビーム6とを接続するものである。また右側ユニット33Cと第二後側ユニット33H、及び左側ユニット33Dと第二後側ユニット33Hは、図11(c)に示した平板状の第一部ブラケット40により接続されている。すなわち図11(b)に示した骨格部31は、ドアラッチ36の係合を解除することによって、前右側ユニット33Aと前左側ユニット33Bを開くことができる一方、右側ユニット33Cと第二後側ユニット33H、及び左側ユニット33Dと第二後側ユニット33Hは固定した状態で維持することができる。
【0062】
更に、図11(b)に示した骨格部31における前右側ユニット33Aと前左側ユニット33Bを開く機能を省略したい場合は、図11(d)のように構成することができる。図11(d)に示した骨格部31は、前右側ユニット33Aと前左側ユニット33Bに換えて、上述した第二後側ユニット33Hを前側にも適用したものである。そして図11(e)に示したアングル状の第二部ラケット41を使用し、前側の第二後側ユニット33Hに対して右側ユニット33Cと左側ユニット33Dを接続している。すなわち図11(d)に示した骨格部31によれば、各ユニットを全て固定した状態で維持することができる。
【0063】
このように骨格部31の各部をユニット化することにより、タイプは違っていても共通するユニットを使用できるため、ユニットの種類が抑えられて材料コストの削減につなげられる。またユニット化することによって組み立てやすくなるため、組み当てコストも削減することができる。また各ユニットに分解することも容易であるため、例えば運搬する際には組み立てられていた骨格部31を分解してコンパクトな状態にしておくことにより、運搬費用の抑制も図ることができる。
【符号の説明】
【0064】
1:ゴミ集積容器
2:骨格部
3:カバー部
4:ピラー
5:下ビーム
5A:下右側ビーム
5B:下左側ビーム
6:中間ビーム
6A:中間右側ビーム
6B:中間左側ビーム
8:上右側ビーム
9:上左側ビーム
10:防護縦壁
10A:右側防護縦壁
10B:左側防護縦壁
11:右面網
12:左面網
17:前側係合部
18:後側係合部
21:上前側骨格棒
22:上後側骨格棒
23:下前側骨格棒
24:下後側骨格棒
25:網体
25a:前面網
25b:上面網
25c:後面網
31:骨格部
33A:前右側ユニット
33B:前左側ユニット
33C:右側ユニット
33D:左側ユニット
33E:後側ユニット
37:仮置係合部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11