(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023111557
(43)【公開日】2023-08-10
(54)【発明の名称】プログラム及びゲーム装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20230803BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/69 510
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022013462
(22)【出願日】2022-01-31
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-01-16
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福岡 麗南
(72)【発明者】
【氏名】赤井 雅俊
(72)【発明者】
【氏名】黒田 理人
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 亜以子
(72)【発明者】
【氏名】衣川 航平
(57)【要約】
【課題】ゲーム要素の付与に係る興趣性を向上させる。
【解決手段】プログラムは、ゲームのプレイ体験を提供可能なコンピュータに、コンピュータの動作を、ゲームのプレイ体験を提供可能な第1モードと、ゲームのプレイ体験が提供不可能な第2モードのいずれかに切り替える切替処理と、第1モードにおけるゲームのプレイ体験の提供に応じて、当該ゲームのプレイヤにゲーム要素を付与する付与処理と、予め定められた付与可能回数だけゲーム要素を付与させるよう、付与処理の実行を制御する制御処理と、コンピュータが第2モードで動作している場合に、付与可能回数の変更を受け付ける変更処理と、を実行させるプログラムであって、制御処理は、変更処理により付与可能回数が変更された場合に、変更後の付与可能回数だけゲーム要素を付与させるよう、付与処理の実行を制御する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームのプレイ体験を提供可能なコンピュータに、
前記コンピュータの動作を、前記ゲームのプレイ体験を提供可能な第1モードと、前記ゲームのプレイ体験が提供不可能な第2モードのいずれかに切り替える切替処理と、
前記第1モードにおける前記ゲームのプレイ体験の提供に応じて、当該ゲームのプレイヤにゲーム要素を付与する付与処理と、
予め定められた付与可能回数だけゲーム要素を付与させるよう、前記付与処理の実行を制御する制御処理と、
前記コンピュータが前記第2モードで動作している場合に、前記付与可能回数の変更を受け付ける変更処理と、
を実行させるプログラムであって、
前記制御処理は、前記変更処理により前記付与可能回数が変更された場合に、変更後の付与可能回数だけゲーム要素を付与させるよう、前記付与処理の実行を制御するプログラム。
【請求項2】
前記変更処理は、前記コンピュータが前記第1モードで動作している場合に、前記付与可能回数の変更を受け付けない請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記変更処理は、前記付与可能回数の変更を複数回受け付け可能である請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記変更処理は、前記変更後の付与可能回数が予め定められた上限回数と下限回数の範囲に収まる場合に、前記付与可能回数の変更を受け付ける請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記ゲームのプレイ体験の提供について、通常のプレイ体験を提供する通常期間と、通常とは異なるプレイ体験を提供する、前記通常期間と重複しない特別期間とがあり、
前記プログラムは、前記特別期間の設定を受け付ける設定処理を、前記コンピュータにさらに実行させ、
前記制御処理は、前記特別期間における前記ゲームのプレイ体験の提供に対して、ゲーム要素を付与させるよう前記付与処理の実行を制御し、
前記変更処理は、前記設定処理により前記特別期間の設定がなされていることを条件として、前記付与可能回数の変更を受け付ける
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記設定処理は、設定を受け付けた前記特別期間について、前記予め定められた付与可能回数の設定をさらに受け付ける請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記設定処理は、複数回の前記特別期間について設定を受け付け可能であり、当該複数回の特別期間の各々について、前記予め定められた付与可能回数の設定をさらに受け付ける請求項5または6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記変更処理は、前記特別期間中にある場合においてのみ、前記付与可能回数の変更を受け付ける請求項5乃至7のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項9】
前記特別期間は、少なくとも直前の前記通常期間よりも短い期間に設定される請求項5乃至8のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項10】
前記コンピュータが前記第2モードで動作している場合に、前記特別期間における前記付与処理の実行実績に係る情報を提示する提示処理を、前記コンピュータにさらに実行させる請求項5乃至9のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項11】
前記提示処理は、前記特別期間中にある場合においてのみ実行される請求項10に記載のプログラム。
【請求項12】
前記特別期間中に前記コンピュータが前記第1モードで動作している場合に、当該特別期間において付与されたゲーム要素の数、及び当該特別期間において付与可能な残りのゲーム要素の数の少なくともいずれかを提示する処理を、前記コンピュータにさらに実行させる請求項5乃至11のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項13】
前記制御処理は、実行した抽選処理において当選した場合に、前記付与処理を実行するよう制御する請求項1乃至12のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項14】
ゲームのプレイ体験を提供可能なゲーム装置であって、
前記ゲーム装置の動作を、前記ゲームのプレイ体験を提供可能な第1モードと、前記ゲームのプレイ体験が提供不可能な第2モードのいずれかに切り替える切替手段と、
前記第1モードにおける前記ゲームのプレイ体験の提供に応じて、当該ゲームのプレイヤにゲーム要素を付与する付与手段と、
予め定められた付与可能回数だけゲーム要素を付与させるよう、前記付与手段を制御する制御手段と、
前記ゲーム装置が前記第2モードで動作している場合に、前記付与可能回数の変更を受け付ける変更手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記変更手段により前記付与可能回数が変更された場合に、変更後の付与可能回数だけゲーム要素を付与させるよう、前記付与手段を制御するゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及びゲーム装置に関し、特にプレイヤへのゲーム要素の付与を含む電子ゲームに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム要素の付与に係る抽選処理の当選確率を調整する電子ゲームがある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
所謂アーケード筐体と呼ばれる業務用のゲーム装置では、集客目的のため、期間を限定したキャンペーンを展開し、その期間中に所定数のゲーム要素を抽選結果に応じて付与することがなされている。しかしながら、このようなキャンペーンは、期間開始早々に所定数のゲーム要素の付与が完了してしまい、期間中に所望の集客効果が得られないことがある。一方で、特許文献1のように当選確率を調整することで、所定数のゲーム要素の付与が完了するまでの時間を延ばすことができるが、プレイヤの興趣体験を低減させる可能性があった。
【0005】
本発明は、ゲーム要素の付与に係る興趣性を向上させるプログラム及びゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のプログラムは、ゲームのプレイ体験を提供可能なコンピュータに、コンピュータの動作を、ゲームのプレイ体験を提供可能な第1モードと、ゲームのプレイ体験が提供不可能な第2モードのいずれかに切り替える切替処理と、第1モードにおけるゲームのプレイ体験の提供に応じて、当該ゲームのプレイヤにゲーム要素を付与する付与処理と、予め定められた付与可能回数だけゲーム要素を付与させるよう、付与処理の実行を制御する制御処理と、コンピュータが第2モードで動作している場合に、付与可能回数の変更を受け付ける変更処理と、を実行させるプログラムであって、制御処理は、変更処理により付与可能回数が変更された場合に、変更後の付与可能回数だけゲーム要素を付与させるよう、付与処理の実行を制御する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ゲーム要素の付与に係る興趣性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態及び変形例に係るゲーム装置100の外観構成を例示した図
【
図2】本発明の実施形態及び変形例に係るゲーム装置100の機能構成を例示したブロック図
【
図3】本発明の実施形態及び変形例に係るゲーム装置100のサービス提供に係る通常期間及び特別期間を説明するための図
【
図4】本発明の実施形態及び変形例に係る、特別期間に係る特殊カードの提供設定を受け付ける設定画面を例示した図
【
図5】本発明の実施形態及び変形例に係るゲーム装置100において実行される提供処理を例示したフローチャート
【
図6】本発明の変形例2に係る、特殊カードの提供状況をプレイヤに通知する画面を例示した図
【
図7】本発明の実施形態及び変形例に係るゲーム装置100で用いられるキャラクタ情報のデータ構成を例示した図
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施形態]
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴は任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
以下に説明する一実施形態は、ゲーム装置の一例としての、特定の期間における装置の利用において、抽選結果に基づいてゲーム要素の付与制御を行うゲーム装置に、本発明を適用した例を説明する。しかし、本発明は、ゲームのプレイ体験の提供に応じてゲーム要素を付与することが可能な任意の機器に適用可能である。
【0011】
《ゲーム装置の構成》
図1は、本実施形態に係るゲーム装置100の外観構成を示している。ゲーム装置100は、利用可能にある状態において代価の支払いを検出可能に構成されており、代価の支払いが検出された場合に、利用者(プレイヤ)に、少なくとも1つのゲーム要素の提供を含む、ゲームのプレイ体験のサービスを提供する。代価の支払いは、例えば投入口141への所定額の硬貨が投入されたことに応じて検出される。
【0012】
本実施形態では、ゲーム装置100がユーザに付与可能なゲーム要素には、実物品であるゲームカードが含まれており、サービス提供中に条件が満たされたことによりゲームカードの付与(提供)が実現される。本実施形態では1回のゲームのプレイ体験について、少なくとも1枚のゲームカードが提供されるものとして説明する。ゲーム装置100の外観には取り出し口142が設けられており、当該取り出し口142を介してプレイヤは内部に設けられた保持部143にアクセスすることが可能である。保持部143は、ゲームカードが提供される場合に、当該ゲームカードをプレイヤが任意のタイミングで取り出し可能なように保持する。
【0013】
またゲーム装置100の外観には、ゲーム装置100が提供するゲームカードを含む、所定のカードを載置可能な載置部144が設けられている。詳細は後述するが、プレイヤは、ゲーム装置100の利用中、ゲームカードを載置部144に載置することで当該ゲームカードに付された情報を反映させた状態でゲームプレイを行うことができる。
【0014】
〈ゲーム装置の機能構成〉
図2は、本実施形態に係るゲーム装置100の機能構成を示したブロック図である。
【0015】
制御部101は、例えばCPUであり、ゲーム装置100が有する各機能ブロックの動作を制御する。具体的には制御部101は、例えば記憶装置102に記憶されている各機能ブロックに係る動作プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより各機能ブロックの動作を実現する。
【0016】
記憶装置102は、例えば不揮発性メモリやHDD等の、恒久的にデータを保持可能な装置である。記憶装置102は、ゲーム装置100が有する各機能ブロックに係る動作プログラムに加え、各機能ブロックの動作において必要となるパラメータの情報や、ゲーム装置100が実行するゲームに使用される各種のグラフィックスデータ等を記憶する。メモリ103は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。メモリ103は、各ブロックの動作プログラムの展開領域としてだけでなく、各ブロックの動作において出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられる。
【0017】
支払検出部104は、ゲーム装置100において代価の支払いがなされたことを検出する。代価の支払いは、例えばゲーム装置100が有する投入口141に所定の金額の硬貨や相当するコインが投入されたこと、あるいは所定の電子マネーに係るチップとの通信に基づく決済処理の完了等を検出することにより判断されるものであってよい。本実施形態のゲーム装置100は、サービス提供開始に係る代価の支払いに基づいて、対戦ゲームのプレイ体験の提供を含むサービスの提供を開始するものとして説明する。
【0018】
取得部105は、本実施形態のゲーム装置100が備える、実物品のカードからの情報取得に係るインタフェースである。具体的には取得部105は、載置部144に載置されたカードに付された情報を取得可能に構成されたリーダを具備している。ゲーム装置100で利用可能(取得部105が情報取得可能)な実物品のカードは、ゲーム装置100が利用される際にプレイヤに提供されるゲームカードであり、載置部144は載置されたゲームカードに付された情報を取得可能に構成されているものとする。
【0019】
ゲームカードの各々には、ゲーム装置100においてプレイ体験が提供されるゲームに係る遊戯要素(キャラクタ、搭乗物、アイテム、効果等)が対応付けられている。本実施形態では、発明の理解を容易にすべく、ゲームカードの各々に対応付けられた遊戯要素はキャラクタであるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。各ゲームカードには、キャラクタを特定するための情報(キャラクタID:キャラクタの識別情報)が付されることで、当該キャラクタとゲームカードの対応付けがなされる。プレイヤは、載置部144にゲームカードを載置して取得部105に当該情報を取得させることで、対応するキャラクタを登録し、ゲームにおいて使用する(あるいは、ゲームに登場させる、キャラクタに対応付けられた効果をゲームにおいて発動させる等)ことができる。
【0020】
なお、本実施形態では取得部105により情報取得可能な実物品がカードであるものとして説明するが、カード以外の実物品であってもよいことは言うまでもない。
【0021】
キャラクタDB106は、ゲームに登場するキャラクタの各々についての情報(キャラクタ情報)を管理するデータベースである。1体のキャラクタについて管理されるキャラクタ情報は、例えば
図7に示されるように、当該キャラクタを一意に特定するキャラクタID701に関連付けて、当該キャラクタの名称、属性、パラメータ、当該キャラクタを使用することで発動する効果等を記述したパラメータ情報702を含む。パラメータ情報702は、キャラクタを使用するゲームにおいて参照される情報であり、当該ゲームの進行制御に関与する。
【0022】
付与制御部107は、ゲーム装置100におけるゲームのプレイ体験の提供に応じて、プレイヤへのゲーム要素の付与を制御する。本実施形態では、ゲームのプレイ体験の提供時にプレイヤに付与されるゲーム要素は、実物品であるゲームカードであるものとする。付与制御部107は、第1提供部110及び第2提供部120による提供動作を制御し、ゲームカードの提供を実現する。本実施形態のゲーム装置100において提供されるゲームカードは、ゲーム装置100のサービス提供時に一般に提供される通常カードに加えて、後述するキャンペーン中等の特別期間においてのみ提供される特殊カードが含まれる。
【0023】
第1提供部110及び第2提供部120は、不図示の収容部に複数枚のゲームカードを収容可能に構成されており、付与制御部107によりキャラクタカードの提供指示を受けると、収容されている1枚のゲームカードを送出するよう動作する。本実施形態では第1提供部110の収容部には通常カードが、第2提供部120の収容部には特殊カードが収容されて運用され、付与制御部107は、提供するカードの種別が確定すると、該当の提供部に提供指示を送信する。当該提供指示に基づいて各提供部から送出されたゲームカードは、プレイヤにより取り出し可能な態様で保持部143に保持される。
【0024】
ここで、特殊カードは、例えばゲームに使用した場合にゲームを有利に進行せしめる効果を発生させることができる、あるいは特殊な演出を鑑賞可能にすることができる等、通常カードよりもゲームにおける使用価値が高く設定されたゲーム要素が対応付けられたゲームカードであるものとする。換言すれば、特殊カードは、例えばゲームカードを収集することを目的とするプレイヤや、ゲームを有利に進行させたいプレイヤにとって、通常カードよりも価値の高いゲームカードである。また、このような差異を顕著にすべく、特殊カードは、例えば箔押し加工やエンボス加工がなされる等、通常カードよりも製造コストが高いゲームカードであってもよい。
【0025】
提示制御部108は、ゲーム装置100における提示部130を介したプレイヤへの各種情報提示の制御を司る。情報提示を実現する提示部130は、本実施形態では、画像(ゲーム画面、メニュー画面等)表示を行う、例えば液晶ディスプレイ等の視覚的情報提示が可能な表示装置であるものとして説明する。しかしながら、情報提示の手段はこれに限られるものではなく、代替あるいは追加が可能であることは言うまでもない。提示部130は、例えば聴覚的情報提示を行うスピーカ等を含むものであってもよい。
【0026】
提示部130が表示装置である態様において、提示制御部108は、例えばGPU等の描画装置を含み、提示部130に表示させる画面を生成する所定の描画処理を行う。具体的には提示制御部108は、ゲーム装置100の起動中(サービス提供中やスタンバイ状態中)において、制御部101により行われた処理や命令に基づいて必要な描画用オブジェクト(グラフィックスデータ)に対して必要な演算処理を実行し、画面の描画を行う。生成した画面は、提示部130に出力され、所定の表示領域中に表示されることでプレイヤに提示される。
【0027】
操作入力部109は、例えば決定入力用の操作部材や各種センサ等の、ゲーム装置100が有するユーザインタフェースである。操作入力部109は、操作部材に対する操作入力がなされたことを検出すると、該操作入力に対応する制御信号を制御部101に出力する。本実施形態では操作入力部109は、例えば提示部130の表示画面上になされたタッチ入力、即ち、人体の一部の接触を検出するタッチ入力検出センサ等を含む。
【0028】
また本実施形態のゲーム装置100は、
図1に図示されない筐体内部に、ゲーム装置100の設置店舗の従業者等、サービス提供側の者により操作可能なディップスイッチ等の特殊スイッチを備える。操作入力部109は、特殊スイッチに対する操作入力がなされたことを検出すると、あるいは特殊スイッチの入力状態に応じて、対応する制御信号を制御部101に出力するよう構成される。即ち、操作入力部109は、所謂コントロールパネル上に配置された、サービス提供中にプレイヤが操作可能な操作部材に対する操作入力に限らず、サービス提供中にプレイヤが操作不可能な操作部材(特殊スイッチ)に対する操作入力を検出可能に構成される。
【0029】
《ゲーム要素付与制御の概要》
以下、本実施形態のゲーム装置100において行われるゲーム要素の付与制御の概要について説明する。
【0030】
上述したように、ゲーム装置100におけるプレイ体験の提供は、通常のプレイ体験を提供する通常期間と、通常とは異なるプレイ体験を提供する特別期間が定められる。ここで、通常期間と特別期間とは、例えば前者が販売促進(や集客)のキャンペーンを実施していない期間であり、後者がキャンペーンを実施している期間である等で分別されるものであってよい。本実施形態では特別期間に係るキャンペーンは、プレイヤへの通常とは異なるゲーム要素の付与機会を与えるものであり、ゲーム装置100の集客、より詳しくは、新規の利用者(プレイヤ)を増大させることや、キャンペーンの利益を享受しようとする利用者を繰り返しのサービス利用に促すこと等の販売促進に効果的である。
【0031】
販売促進の観点では、このような特別期間は恒常的や頻繁に提供されるのではなく、期間をあけて短期に限定して設ける方が、その効果が見込める。このため、特別期間は、
図3に示されるように通常のサービス提供が行われる期間よりも短く設定されることが好ましい。
図3は、ゲーム装置100により提供されるサービスについて、通常期間と特別期間のいずれが適用されるかを時系列に並べて示しており、図示されるように、特別期間は、通常期間のサービス提供後に、これと重複せずに通常期間よりも短い期間で設けられている。より詳しくは、ゲーム装置100のサービス提供が行われる期間において、特別期間は間隔をあけて設けられ、各特別期間は少なくとも直前の通常期間よりも短い期間に設定されている。特別期間は、例えばゲーム装置100においてサービスが提供されるゲームコンテンツのアップデート(提供可能な通常カードのラインナップの更新や、サービス内容や機能の少なくとも一部の更新等)のたびに実施されるよう、頻度が設定されるものであってもよい。
【0032】
特別期間の設定に係る情報(期間設定情報)は、ゲームコンテンツのパブリッシャ(開発側、配信元)により日時・期間が設定され、当該設定に係る情報が例えば不図示のインターネット等を介してゲーム装置100に送信され、当該ゲーム装置100において期間設定情報の受信に応じて特別期間を設定する処理が実行されるよう構成されてよい。あるいは、ゲーム装置100にインストールされたゲームに係るアプリケーションプログラムの更新のタイミングにおいて、更新用のプログラムに期間設定情報が含まれ、更新とともにゲーム装置100に特別期間の設定がなされるものであってもよい。
【0033】
本実施形態のゲーム装置100では、通常期間におけるプレイ体験の提供に対して付与されるゲーム要素には、通常カードが定められており、各プレイヤは1回のゲームプレイ時に通常カードを入手することができる。対して、特別期間におけるプレイ体験の提供に対して付与されるゲーム要素には、通常カードに加えて、あるいは通常カードに代えて、特殊カードが定められており、各プレイヤは1回のゲームプレイ時に通常カードか特殊カード、またはその両方を入手することができる。
【0034】
ところで、販売促進の観点では、特殊カードは通常カードよりも価値の高いゲームカードとすることが好ましいが、一般に販売促進の予算は限られるものであるため、特別期間中に利用した全てのプレイヤに特殊カードを提供することは現実的でない。換言すれば、パブリッシャ側が販売促進用に発行して各設置店舗等に供給できる特殊カードの数は限られるため、特別期間中に全てのプレイヤに特殊カードを提供することは物理的に不可能である。つまり、ゲーム装置100に特別期間を設定せしめる期間設定情報には、特別期間の日時や期間を指定する情報に加え、各設置店舗等に供給され、当該ゲーム装置100から特殊カードを提供可能とする予め定められた回数(特殊カードの当初在庫数(入荷数))を指定する情報が含まれる。
【0035】
これを、特別期間の開始から予め定められた回数(特殊カードの当初在庫数)のプレイ体験の提供に対してのみ提供、即ち、先着順で提供とした場合、例えば住居が設置店舗から遠いプレイヤや、特別期間の開始時期に用事があって設置店舗に足を運べないプレイヤ等、一部のプレイヤには特殊カードを入手することが困難となり、プレイヤ間の公平性が担保されない。このため、このような特別期間では、プレイ体験の提供時に所定の当選確率の抽選処理を実行し、抽選結果が当選である場合にのみ特殊カードを提供するようなゲーム装置100の運用が慣習的になされている。つまり、抽選処理に当選したプレイヤにのみ特殊カードを提供する態様とすることで、先着順とならない、公平な特殊カードの提供が実現されている。
【0036】
一方で、抽選結果が当選であることを条件として特殊カードを提供する運用としても、単純に抽選処理の実行回数が多くなれば当選する回数も増加するため、設置店舗等が提供可能な特殊カードの在庫はやがてなくなることになる。このとき、特殊カードの当初在庫数分の当選が発生した後は特殊カードの提供ができないため、ゲーム装置100を抽選処理を実行しない状態としなければならない。つまり、ゲーム装置100は、当初設定された特別期間の終了を待たずに、特別期間を強制的に終了させる、あるいは、特別期間であっても抽選処理を行わず通常期間と同等の動作を行う状態にしなければならない。従って、特別期間において抽選処理の結果に応じて特殊カードを提供する態様でも、ゲーム装置100の利用状況によっては好適な販売促進効果を設置店舗等にもたらせない可能性があった。
【0037】
このため、本実施形態のゲーム装置100は、当該ゲーム装置100のサービス提供中(プレイ体験を提供可能に稼働させている間)において特殊カードを提供可能とする回数を当初在庫数以外の任意の数にする設定を受け付け、特別期間に係るサービス提供をより長く行えるよう構成される。具体的には、ゲーム装置100は、本発明に係る第1モードとしてのゲームのプレイ体験を提供可能であり、プレイヤによる利用を許容する「営業モード」と、同第2モードとしてのゲームのプレイ体験を提供不可能であり、プレイヤによる利用を許容しない「メンテナンスモード」の2種類の動作モードを切り替えて動作可能に構成される。そして、メンテナンスモードにおいて、営業モードで実行される抽選処理について、本発明に係る付与可能回数としての、特殊カードの提供数(当選回数)の設定が可能に構成される。
【0038】
ここで、特殊カードの提供数の設定は、ゲーム装置100の設置店舗等の運営に関わる設定であり、プレイヤにより変更可能にすることは好ましくない。当該設定機能は、設置店舗等の従業員等によってのみ移行可能な、ゲーム装置100がメンテナンスモードで動作中においてのみ行うことができるように構成される。なお、メンテナンスモードへの切り替えは、例えばゲーム装置100の再起動時に、不図示の特殊スイッチに対する操作入力がなされたことを契機として実現されるものとする。
【0039】
設置店舗の従業者等は、ゲーム装置100をメンテナンスモードに切り替えて動作させた後に表示される、例えば
図4(a)のような設定画面400において、特殊カードの提供数の設定を行うことができる。図示されるように、設定画面400には、1つの特別期間に係り、現在の設定において提供可能とされている特殊カードの枚数(提供上限数)、即ち、現在の設定において当選が発生する上限回数を変更可能にする設定項目401が含まれる。設定項目401にデフォルトで設定される提供上限数は、期間設定情報に含められた、予め定められた回数であり、設置店舗等に1台のゲーム装置100用に供給される特殊カードの当初在庫数に相当する。従業員等は、1つの特別期間に係る設定画面400において、設定項目401に規定される提供上限数をデフォルト値より少ない数に設定してゲーム装置100の動作を営業モードに切り替えることで、特殊カードの提供数を制限することが可能になる。換言すれば、本実施形態のゲーム装置100によれば、設定画面400の設定項目401により、実行される抽選処理における当選回数を調整することができるため、特別期間として予め定められた期間中において、特殊カードの提供ペースを計画的に調整することができる。
【0040】
例えば、特殊カードの当初在庫数が100枚である態様において、期間設定情報により特別期間の設定がゲーム装置100になされた状態では、提供上限数のデフォルト値は100枚に設定(初期設定)される。このとき、当該初期設定のままゲーム装置100を運用した場合には、特別期間でのサービス提供の開始から所定の当選確率の抽選処理を伴うプレイ体験の提供が行われ、100回の当選が発生した時点で当該ゲーム装置100は特別期間に係るサービス提供が不可能な状態になる。
【0041】
これに対し、例えば設定画面400において提供上限数を20枚に変更してゲーム装置100を運用した場合には、特別期間でのサービス提供の開始から所定の当選確率の抽選を伴うプレイ体験の提供が行われ、20回の当選が発生した時点で当該ゲーム装置100は特別期間に係るサービス提供が一時不可能な状態になる。しかしながら、設置店舗には当該ゲーム装置100用に供給された特殊カードの在庫が80枚存在するため、その後メンテナンスモードに切り替えて動作させた際に、設定画面400において提供上限数を40枚等に増やして設定することで、再度特別期間に係るサービス提供が可能な状態にゲーム装置100を戻すことができる。
【0042】
当該機能により、特別期間での稼働開始当初だけでなく、例えば稼働6時間後や翌日等に抽選機会を分散させることができるため、より多くのプレイヤに特殊カードの入手機会を提供することが可能になり、販売促進が実現される期間を長期化させることができる。即ち、複数回にわたって段階的に提供上限数を設定可能とすることで、特別期間の開始時期にゲーム装置100を利用できないようなプレイヤにも、特殊カードの入手機会を与えることができる。
【0043】
ここで、販売促進の効果を好適に実現しつつ、設置店舗間での公平な運用を担保すべく、提供上限数の変更は、予め定められた上限回数と下限回数の範囲に収まることを条件として設定可能に制御されることが好ましい。即ち、極端に少ない数を設定することが可能としてしまえば、設置店舗における特別期間の開始を実質的に遅延させることができるため、特殊カードの入手を目的として来店したプレイヤの好適なゲームプレイを阻害することになる。また、当初在庫数を越えた提供上限数を設定可能としてしまえば、特殊カードを提供できないにも限らず、特別期間のプレイ体験を提供可能であるかの如くゲーム装置100を動作させることができてしまう。このため、提供上限数には、設定可能な数値範囲が規定されるものとする。
【0044】
なお、例えばキャンペーンの反響やキャンペーン開始後のタイアップ決定等によって、特別期間の延長が決定されることも存在する。このような場合、特殊カードの増刷がなされて設置店舗等に追加供給されることで、販売促進の効果をより高めることが期待される。このような場合は、提供上限数として設定可能な数値は、特殊カードの当初在庫数よりも大きい値に設定可能としてもよい。このとき、各ゲーム装置100には、特別期間の延長に係る期間設定情報が提供されて、当該情報に基づいて、設定画面400において設定可能な上限回数の条件が更新され、当初在庫数を超えた提供上限数の設定が可能になるものとしてもよい。
【0045】
また、このような設定画面400における提供上限数の設定変更は、ゲーム装置100に特別期間の設定がなされていること、あるいは、これに加えて特別期間として設定された期間中であることを条件として受け付けられるよう構成されるものとする。
【0046】
また、このような特別期間に係るキャンペーンの反響は時期や内容に依って異なるため、
図3に示したように、ゲーム装置100のサービス提供期間中に複数回規定される特別期間の各々について、提供上限数の設定が受け付け可能なよう、設定画面400は独立して設けられるものであってよい。
【0047】
《提供処理》
このような構成をもつ本実施形態のゲーム装置100において、サービス提供に係り実行される提供について、
図5のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。該フローチャートに対応する処理は、制御部101が、例えば記憶装置102に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより実現することができる。なお、本付与制御処理は、例えばゲーム装置100の利用開始に係る代価の支払いが検出された際に開始されるものとして説明する。
【0048】
S501で、制御部101は、今回の利用が特別期間中の利用であるか否かを判断する。即ち、制御部101は、現在、期間設定情報に基づいて設定された特別期間の最中であるか否かを判断する。制御部101は、今回の利用が特別期間中の利用であると判断した場合は処理をS503に移し、特別期間中の利用ではない、即ち、通常期間中の利用であると判断した場合は処理をS502に移す。
【0049】
S502で、付与制御部107は制御部101の制御の下、通常カードを提供させるように第1提供部110を制御し、処理をS509に移す。具体的には付与制御部107は、ゲームカードの提供指示を第1提供部110に送信し、通常カードを提供させる。
【0050】
一方、S501において、今回の利用が特別期間中の利用であると判断した場合、制御部101はS503で、当該特別期間中における現在の当選回数が提供上限数に至っているか否かを判断する。現在の当選回数の情報は、例えば記憶装置102に格納されて管理され、当該特別期間の開始時に0に設定され、その後、当該特別期間中に実行した抽選処理において抽選結果が当選となるごとに1ずつインクリメントされて更新されるものとする。また、提供上限数の情報は、例えば同様に記憶装置102に格納されて管理され、ゲーム装置100がメンテナンスモードで動作している期間に設定画面400の設定項目401の設定に応じて更新されるものとする。制御部101は、特別期間中における現在の当選回数が提供上限数に至っていると判断した場合は処理をS504に移し、提供上限数に至っていないと判断した場合は処理をS505に移す。
【0051】
S504で、付与制御部107は制御部101の制御の下、通常カードを提供させるように第1提供部110を制御し、処理をS509に移す。具体的には付与制御部107は、ゲームカードの提供指示を第1提供部110に送信し、通常カードを提供させる。このとき、提示制御部108は制御部101の制御の下、本日の特殊カードの提供が完了した旨、あるいは、本特別期間に係る全特殊カード(当初在庫数分の特殊カード)の提供が完了している旨を示す通知を提示部130に提示してもよい。
【0052】
一方、S503において特別期間中における現在の当選回数が提供上限数に至っていないと判断した場合、制御部101はS505で、特殊カードを提供するか否かの決定に係る抽選処理を実行する。
【0053】
S506で、制御部101は、S505において実行した抽選処理の抽選結果が当選であったか否かを判断する。制御部101は、抽選結果が当選であったと判断した場合は処理をS507に移し、当選でなかった、即ち、落選であったと判断した場合は処理をS508に移す。
【0054】
S507で、付与制御部107は制御部101の制御の下、特殊カードを提供させるように第2提供部120を制御し、処理をS509に移す。具体的には付与制御部107は、ゲームカードの提供指示を第2提供部120に送信し、特殊カードを提供させる。このとき、制御部101は、現在の当選回数の情報の情報を1インクリメントした値に更新する。また提示制御部108は制御部101の制御の下、抽選の結果、特殊カードが当選したことを示す演出を提示部130に提示させる。
【0055】
一方、S506において抽選結果が落選であったと判断した場合、付与制御部107は制御部101の制御の下、S508で、通常カードを提供させるように第1提供部110を制御し、処理をS509に移す。具体的には付与制御部107は、ゲームカードの提供指示を第1提供部110に送信し、通常カードを提供させる。このとき、提示制御部108は制御部101の制御の下、抽選の結果、当選しなかったため通常カードが提供される旨の通知を提示部130に提示させる。
【0056】
S509で、制御部101は、ゲームのプレイ体験を提供するゲーム処理を実行する。本ゲーム処理は、プレイヤがゲームに使用するゲームカードからの情報取得、及び、当該ゲームカードに対応付けられたキャラクタに係るパラメータ情報702に基づいたゲームの進行制御の処理を含む。そして制御部101は、実行したゲーム処理が終了すると、処理をS510に移す。
【0057】
S510で、制御部101は、今回のサービス提供の終了に係る所定の終了処理を実行し、本提供処理を完了する。
【0058】
このようにすることで、本実施形態のゲーム装置100によれば、特別期間におけるゲーム要素の付与ペースを調整することができるため、ゲーム要素の付与に係る興趣性を向上させたサービス提供を行うことができる。
【0059】
[変形例1]
上述した実施形態では設定画面400に、設定項目401のみが表示されるものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。設置店舗の従業者等が特殊カードの提供状況(当選状況)を参照して提供上限数の設定を可能なよう、設定画面400には、例えば
図4(b)に示されるような、該当の特別期間における抽選処理の特殊カードの提供実績411の情報が含められていてもよい。このようにすることで、営業モードにおいて、どの程度特殊カードを追加で提供させるかを従業者が検討することが容易になり、好適な提供可能数の設定を実現させることができる。
【0060】
なお、提供実績411の情報は、該当の特別期間以前は取得不可能であるため、該当の特別期間中においてのみ、設定画面400に含められて提示されるものとしてよい。また終了した特別期間について当該情報提示を行う必要性が低いため、当該特別期間の終了後にも参照不可能に構成されてもよい。
【0061】
[変形例2]
上述した変形例1では、ゲーム装置100がメンテナンスモードで動作している場合にのみ提示可能な設定画面400において、特殊カードの提供状況を知らしめる情報を提示するものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。特殊カードの提供状況は、利用中のゲーム装置100においてまだ特殊カードを入手できるのかをプレイヤに把握させるべく、営業モードにおいて提示部130に提示されるものとしてもよい。当該提示は、例えば
図6に示されるように、ゲーム装置100のスタンバイ状態における表示において、本特別期間に提供された特殊カードの枚数の表示項目601が含められることで実現されてよい。あるいは、本特別期間に提供された特殊カードの枚数ではなく、本特別期間において提供可能な残りの特殊カードの枚数(当該ゲーム装置100に係る設置店舗等の特殊カードの在庫数)が提示されるものであってもよい。またこれらの両方が提示されるものであってもよい。
【0062】
[変形例3]
上述した実施形態及び変形例では、特殊カードが、抽選処理の抽選結果が当選であることを条件に提供されるものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えば、抽選処理の実行を必須とせず、例えばゲームにおいて所定の条件が満たされたこと、あるいは代価の支払い総額が所定の額に至ったこと等、プレイ体験の提供に係る他の条件の達成に応じて、特殊カードの提供が行われるよう制御されてもよい。
【0063】
[変形例4]
上述した実施形態及び変形例では、期間設定情報の取得に基づいて特別期間の設定、及び当該特別期間に係る予め定められた特殊カードの提供数(当初在庫数)の設定がなされるものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。特別期間の設定は、期間設定情報の取得に応じてなされるものに限らず、例えば設置店舗等で任意に開催するキャンペーン等について設定可能に構成されてもよい。即ち、特別期間は、設置店舗の従業員等がメンテナンスモードにおいて実施に係る各種情報(日程及び当初在庫数)を入力することにより設定可能に構成されるものであってもよい。
【0064】
[変形例5]
上述した実施形態及び変形例では、設置店舗の従業員等が特殊カードの提供状況を考慮しながら提供可能数の段階的な設定を行うものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。提供可能数の変更は、例えばゲーム装置100がメンテナンスモードに切り替えて起動された際に、制御部101が提供状況を参照して、従業員等の入力を要さず提供可能数の変更をするよう構成されるものであってもよい。
【0065】
[変形例6]
上述した実施形態及び変形例では、ゲームのプレイ体験の提供がなされることを条件に特殊カードの提供に係る抽選処理が実行されるものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えば、ゲーム装置100のサービス提供には、ゲームのプレイ体験の提供を伴わず、ゲームカードの販売のみを行うサービス提供が含まれていてもよく、この場合、カード販売の都度抽選処理が実行されるものとしてもよい。
【0066】
[変形例7]
上述した実施形態及び変形例では、特別期間において付与されるゲーム要素の例としてゲームカード(特殊カード)を挙げたが、本発明の実施はこれに限られるものではなく、例えばゲームにおいて使用可能なアイテム等の仮想物品を付与するものとしてもよい。
【0067】
[その他の実施形態]
発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0068】
100:ゲーム装置、101:制御部、102:記憶装置、103:メモリ、104:支払検出部、105:取得部、106:キャラクタDB、107:付与制御部、108:提示制御部、109:操作入力部、110:第1提供部、120:第2提供部、130:提示部
【手続補正書】
【提出日】2022-11-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームのプレイ体験を提供可能なコンピュータに、
前記コンピュータの動作を、前記ゲームのプレイ体験を提供可能な第1モードと、前記ゲームのプレイ体験が提供不可能な第2モードのいずれかに切り替える切替処理と、
前記第1モードにおける前記ゲームのプレイ体験の提供に応じて、当該ゲームのプレイヤにゲーム要素を付与する付与処理と、
予め定められた付与可能回数だけゲーム要素を付与させるよう、前記付与処理の実行を制御する制御処理と、
前記コンピュータが前記第2モードで動作している場合に、前記付与可能回数の変更を受け付ける変更処理と、
を実行させるプログラムであって、
前記ゲームのプレイ体験の提供について、通常のプレイ体験を提供する通常期間と、通常とは異なるプレイ体験を提供する、前記通常期間と重複しない特別期間とがあり、
前記プログラムは、前記特別期間の設定を受け付ける設定処理を、前記コンピュータにさらに実行させ、
前記制御処理は、
前記特別期間における前記ゲームのプレイ体験の提供に対して、ゲーム要素を付与させ、
前記変更処理により前記付与可能回数が変更された場合に、変更後の付与可能回数だけゲーム要素を付与させる
よう、前記付与処理の実行を制御し、
前記変更処理は、前記設定処理により前記特別期間の設定がなされていることを条件として、前記付与可能回数の変更を受け付けるプログラム。
【請求項2】
前記変更処理は、前記コンピュータが前記第1モードで動作している場合に、前記付与可能回数の変更を受け付けない請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記変更処理は、前記付与可能回数の変更を複数回受け付け可能である請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記変更処理は、前記変更後の付与可能回数が予め定められた上限回数と下限回数の範囲に収まる場合に、前記付与可能回数の変更を受け付ける請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記設定処理は、設定を受け付けた前記特別期間について、前記予め定められた付与可能回数の設定をさらに受け付ける請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記設定処理は、複数回の前記特別期間について設定を受け付け可能であり、当該複数回の特別期間の各々について、前記予め定められた付与可能回数の設定をさらに受け付ける請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記変更処理は、前記特別期間中にある場合においてのみ、前記付与可能回数の変更を受け付ける請求項1乃至6のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記特別期間は、少なくとも直前の前記通常期間よりも短い期間に設定される請求項1乃至7のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項9】
前記コンピュータが前記第2モードで動作している場合に、前記特別期間における前記付与処理の実行実績に係る情報を提示する提示処理を、前記コンピュータにさらに実行させる請求項1乃至8のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項10】
前記提示処理は、前記特別期間中にある場合においてのみ実行される請求項9に記載のプログラム。
【請求項11】
前記特別期間中に前記コンピュータが前記第1モードで動作している場合に、当該特別期間において付与されたゲーム要素の数、及び当該特別期間において付与可能な残りのゲーム要素の数の少なくともいずれかを提示する処理を、前記コンピュータにさらに実行させる請求項1乃至10のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項12】
前記制御処理は、実行した抽選処理において当選した場合に、前記付与処理を実行するよう制御する請求項1乃至11のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項13】
ゲームのプレイ体験を提供可能なゲーム装置であって、
前記ゲーム装置の動作を、前記ゲームのプレイ体験を提供可能な第1モードと、前記ゲームのプレイ体験が提供不可能な第2モードのいずれかに切り替える切替手段と、
前記第1モードにおける前記ゲームのプレイ体験の提供に応じて、当該ゲームのプレイヤにゲーム要素を付与する付与手段と、
予め定められた付与可能回数だけゲーム要素を付与させるよう、前記付与手段を制御する制御手段と、
前記ゲーム装置が前記第2モードで動作している場合に、前記付与可能回数の変更を受け付ける変更手段と、
を備え、
前記ゲームのプレイ体験の提供について、通常のプレイ体験を提供する通常期間と、通常とは異なるプレイ体験を提供する、前記通常期間と重複しない特別期間とがあり、
前記ゲーム装置は、前記特別期間の設定を受け付ける設定手段をさらに有し、
前記制御手段は、
前記特別期間における前記ゲームのプレイ体験の提供に対して、ゲーム要素を付与させ、
前記変更手段により前記付与可能回数が変更された場合に、変更後の付与可能回数だけゲーム要素を付与させる
よう、前記付与手段を制御し、
前記変更手段は、前記設定手段により前記特別期間の設定がなされていることを条件として、前記付与可能回数の変更を受け付けるゲーム装置。