(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023111626
(43)【公開日】2023-08-10
(54)【発明の名称】位置情報システム、照明システム、報知方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
B65G 1/137 20060101AFI20230803BHJP
H05B 47/105 20200101ALI20230803BHJP
H05B 47/19 20200101ALI20230803BHJP
H05B 45/10 20200101ALI20230803BHJP
H05B 45/20 20200101ALI20230803BHJP
G06Q 10/087 20230101ALI20230803BHJP
【FI】
B65G1/137 E
H05B47/105
H05B47/19
H05B45/10
H05B45/20
G06Q10/08 330
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022013565
(22)【出願日】2022-01-31
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】池原 正成
(72)【発明者】
【氏名】松崎 宣敏
【テーマコード(参考)】
3F522
3K273
5L049
【Fターム(参考)】
3F522AA02
3F522AA03
3F522AA04
3F522BB01
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3F522HH37
3F522LL59
3K273PA03
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3K273TA66
3K273TA69
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3K273UA17
3K273UA22
3K273UA27
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】本開示は、作業者が物品の位置を知ることができるようにすることを目的とする。
【解決手段】位置情報システム100は、複数のビーコン装置3と、システム制御部1と、を備える。複数のビーコン装置3のうち少なくとも1つのビーコン装置3は、照明器具4に組み込まれている。システム制御部1は、取得部111と、特定部112と、生成部113と、通信部12と、を有する。生成部113は、取得部111で取得された在庫情報と、特定部112で特定された位置情報と、に基づいて、少なくとも1つの報知部N1を制御するための制御信号を生成する。少なくとも1つの報知部N1は、制御信号に基づいて、物品の位置の報知を行う。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビーコン信号を発信する複数のビーコン装置と、
物品の位置を報知する少なくとも1つの報知部を制御するシステム制御部と、を備え、
前記複数のビーコン装置のうち少なくとも1つのビーコン装置は、照明器具に組み込まれており、
前記システム制御部は、
前記物品の在庫情報を取得する取得部と、
前記複数のビーコン装置から発信され受信端末で受信された前記ビーコン信号に基づいて前記受信端末の位置情報を特定する特定部と、
前記取得部で取得された前記在庫情報と、前記特定部で特定された前記位置情報と、に基づいて、前記少なくとも1つの報知部を制御するための制御信号を生成する生成部と、
前記生成部で生成された前記制御信号を前記少なくとも1つの報知部へ送信する通信部と、を有し、
前記少なくとも1つの報知部は、前記制御信号に基づいて、前記物品の前記位置の報知を行う、
位置情報システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの報知部は、光源を含み、
前記少なくとも1つの報知部による前記物品の前記位置の報知は、前記光源の点灯状態を変化させることによる報知を含む、
請求項1に記載の位置情報システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの報知部による前記物品の前記位置の報知は、前記光源を点灯、消灯又は点滅させることによる報知を含む、
請求項2に記載の位置情報システム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの報知部による前記物品の前記位置の報知は、前記光源の色温度を変化させることによる報知を含む、
請求項2又は3に記載の位置情報システム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの報知部は、前記物品の前記位置を、前記受信端末の識別情報に応じた態様で報知する、
請求項1~4のいずれか一項に記載の位置情報システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの報知部は、前記物品の前記位置に到達する経路を報知する、
請求項1~5のいずれか一項に記載の位置情報システム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの報知部は、複数の光源を含み、
前記少なくとも1つの報知部による前記物品の前記位置の報知は、前記複数の光源のうち前記経路に設置された光源の点灯状態を変化させることによる報知を含む、
請求項6に記載の位置情報システム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの報知部は、前記受信端末の表示部を含み、
前記表示部は、前記物品の前記位置に到達する前記経路を表示する、
請求項6又は7に記載の位置情報システム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの報知部を更に備える、
請求項1~8のいずれか一項に記載の位置情報システム。
【請求項10】
前記受信端末を更に備え、
前記受信端末は、
前記ビーコン信号を受信する受信部と、
前記ビーコン信号の受信に関する情報を前記システム制御部へ送信する送信部と、
前記物品に関する情報を表示する表示部と、を有する、
請求項1~9のいずれか一項に記載の位置情報システム。
【請求項11】
前記在庫情報を記憶する記憶部と、
前記在庫情報を前記システム制御部へ送信する在庫情報通信部と、
を有する在庫情報システムを更に備える、
請求項1~10のいずれか一項に記載の位置情報システム。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の位置情報システムの前記少なくとも1つのビーコン装置と、
前記少なくとも1つのビーコン装置が組み込まれた前記照明器具と、を備える、
照明システム。
【請求項13】
前記照明器具は、光源を含み、
前記少なくとも1つの報知部は、前記光源を含み、
前記少なくとも1つの報知部による前記物品の前記位置の報知は、前記光源の点灯状態を変化させることによる報知を含む、
請求項12に記載の照明システム。
【請求項14】
物品の在庫情報を取得する取得ステップと、
複数のビーコン装置から発信され受信端末で受信されたビーコン信号に基づいて前記受信端末の位置情報を特定する特定ステップと、
前記取得ステップで取得された前記在庫情報と、前記特定ステップで特定された前記位置情報と、に基づいて、少なくとも1つの報知部を制御するための制御信号を生成する生成ステップと、を有し、
前記複数のビーコン装置のうち少なくとも1つのビーコン装置は、照明器具に組み込まれており、
前記少なくとも1つの報知部は、前記制御信号に基づいて、前記物品の位置の報知を行う、
報知方法。
【請求項15】
請求項14に記載の報知方法を、1以上のプロセッサに実行させるための、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に位置情報システム、照明システム、報知方法及びプログラムに関する。本開示はより詳細には、ビーコン信号を用いる位置情報システム、照明システム、報知方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ビーコン信号を用いるシステムの一例として、特許文献1に記載の物品探索システムを挙げる。物品探索システムは、物品と、情報処理装置と、を有する。物品には、電波発信器及び符号情報が貼付されている。情報処理装置は、記憶部と、制御部と、を備える。記憶部は、電波発信器が発信する識別子、符号情報および物品に付与された物品識別情報の対応関係を記憶する。制御部は、物品識別情報が指定された場合、指定された物品識別情報に対応する識別子を発信している電波発信器の位置を示す第1の情報を表示する。制御部は、識別子が含まれる信号を受信したときに電波発信器と物品との位置関係を示す第2の情報を表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、作業者が物品の位置を知ることができるようにする位置情報システム、照明システム、報知方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様に係る位置情報システムは、複数のビーコン装置と、システム制御部と、を備える。前記複数のビーコン装置は、ビーコン信号を発信する。前記システム制御部は、少なくとも1つの報知部を制御する。前記少なくとも1つの報知部は、物品の位置を報知する。前記複数のビーコン装置のうち少なくとも1つのビーコン装置は、照明器具に組み込まれている。前記システム制御部は、取得部と、特定部と、生成部と、通信部と、を有する。前記取得部は、前記物品の在庫情報を取得する。前記特定部は、前記複数のビーコン装置から発信され受信端末で受信された前記ビーコン信号に基づいて前記受信端末の位置情報を特定する。前記生成部は、前記取得部で取得された前記在庫情報と、前記特定部で特定された前記位置情報と、に基づいて、前記少なくとも1つの報知部を制御するための制御信号を生成する。前記通信部は、前記生成部で生成された前記制御信号を前記少なくとも1つの報知部へ送信する。前記少なくとも1つの報知部は、前記制御信号に基づいて、前記物品の前記位置の報知を行う。
【0006】
本開示の一態様に係る照明システムは、前記位置情報システムの前記少なくとも1つのビーコン装置と、前記少なくとも1つのビーコン装置が組み込まれた前記照明器具と、を備える。
【0007】
本開示の一態様に係る報知方法は、取得ステップと、特定ステップと、生成ステップと、を有する。前記取得ステップでは、物品の在庫情報を取得する。前記特定ステップでは、複数のビーコン装置から発信され受信端末で受信されたビーコン信号に基づいて前記受信端末の位置情報を特定する。前記生成ステップでは、前記取得ステップで取得された前記在庫情報と、前記特定ステップで特定された前記位置情報と、に基づいて、少なくとも1つの報知部を制御するための制御信号を生成する。前記複数のビーコン装置のうち少なくとも1つのビーコン装置は、照明器具に組み込まれている。前記少なくとも1つの報知部は、前記制御信号に基づいて、前記物品の位置の報知を行う。
【0008】
本開示の一態様に係るプログラムは、前記報知方法を、1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本開示は、作業者が物品の位置を知ることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態1に係る位置情報システムのブロック図である。
【
図2】
図2は、同上の位置情報システムのビーコン装置が、照明器具に組み込まれた様子を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、同上の位置情報システムが使用される倉庫を表す斜視図である。
【
図4】
図4は、同上の位置情報システムの受信端末で表示される画像の一例である。
【
図5】
図5は、同上の位置情報システムの動作例を表すシーケンス図である。
【
図6】
図6は、実施形態2に係る位置情報システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
下記の各実施形態においては、本開示の位置情報システムについて、図面を用いて説明する。ただし、下記の各実施形態は、本開示の様々な実施形態の一部に過ぎない。下記の各実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の各実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0012】
(実施形態1)
(概要)
図1に示すように、位置情報システム100は、複数(
図1では1つのみを図示)のビーコン装置3と、システム制御部1と、を備える。本実施形態では、位置情報システム100は、少なくとも1つ(
図1では1つ)の照明器具4と、少なくとも1つ(
図1では1つ)の受信端末5と、在庫情報システム7と、を更に備える。
【0013】
また、ビーコン装置3と照明器具4とが、照明システム2を構成している。すなわち、照明システム2は、ビーコン装置3と、照明器具4と、を備える。
【0014】
複数のビーコン装置3は、施設に設置される。本開示でいう「施設」は、例えば、店舗、オフィスビル、工場、及び、倉庫等である。その他、「施設」は、例えば、船舶及び鉄道車両等の移動体であってもよい。また、「施設」は、屋内施設であってもよいし、屋外施設であってもよい。本実施形態では、施設が倉庫である場合を例に説明する。
【0015】
位置情報システム100は、施設に存在する物品の管理を目的として使用される。位置情報システム100は、物品の位置を報知する報知部N1を制御する。そこで、位置情報システム100は、例えば、倉庫に保管された物品を作業者がピッキングする作業を補助するために使用される。つまり、作業者は、物品の位置の報知を受けることで、物品の位置を把握し、物品をピッキングすることができる。
【0016】
少なくとも1つの受信端末5は、作業者(ユーザ)に携帯される。作業者は複数人いてもよいし、1人であってもよい。各作業者が携帯する受信端末5は、複数のビーコン装置3から発信されるビーコン信号を受信する。受信端末5で受信されたビーコン信号に基づいて、システム制御部1は受信端末5の位置を特定する。受信端末5の位置を特定することは、受信端末5を携帯する作業者の位置を特定することに相当する。このように、複数のビーコン装置3、少なくとも1つの受信端末5及びシステム制御部1は、受信端末5(作業者)の位置情報を求める測位システムを構成している。システム制御部1は、測位システムで求められた受信端末5の位置情報を利用して、報知部N1に物品の位置を報知させる。
【0017】
図1に示すように、本実施形態の位置情報システム100は、複数のビーコン装置3と、システム制御部1と、を備える。複数のビーコン装置3は、ビーコン信号を発信する。システム制御部1は、少なくとも1つの報知部N1を制御する。少なくとも1つの報知部N1は、物品の位置を報知する。複数のビーコン装置3のうち少なくとも1つのビーコン装置3は、照明器具4に組み込まれている。システム制御部1は、取得部111と、特定部112と、生成部113と、通信部12と、を有する。取得部111は、物品の在庫情報を取得する。特定部112は、複数のビーコン装置3から発信され受信端末5で受信されたビーコン信号に基づいて受信端末5の位置情報を特定する。生成部113は、取得部111で取得された在庫情報と、特定部112で特定された位置情報と、に基づいて、少なくとも1つの報知部N1を制御するための制御信号を生成する。通信部12は、生成部113で生成された制御信号を少なくとも1つの報知部N1へ送信する。少なくとも1つの報知部N1は、制御信号に基づいて、物品の位置の報知を行う。
【0018】
本実施形態によれば、物品の位置を知らない作業者であっても、報知部N1による報知に基づいて物品の位置を知ることができる。
【0019】
また、報知部N1を制御するための制御信号は、受信端末5の位置情報に基づく信号なので、作業者が受信端末5を携帯していれば、報知部N1による報知の内容は、作業者の位置に応じた内容となる。そのため、作業者が容易に物品の位置を知ることができる。
【0020】
しかも、少なくとも1つのビーコン装置3は照明器具4に組み込まれているため、ビーコン装置3を照明器具4とは別の場所に取り付ける場合と比較して、設置の手間の低減を図ることができる。
【0021】
また、位置情報システム100と同様の機能は、報知方法、(コンピュータ)プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体にて具現化されてもよい。本実施形態の報知方法は、取得ステップと、特定ステップと、生成ステップと、を有する。取得ステップでは、物品の在庫情報を取得する。特定ステップでは、複数のビーコン装置3から発信され受信端末5で受信されたビーコン信号に基づいて受信端末5の位置情報を特定する。生成ステップでは、取得ステップで取得された在庫情報と、特定ステップで特定された位置情報と、に基づいて、少なくとも1つの報知部N1を制御するための制御信号を生成する。複数のビーコン装置3のうち少なくとも1つのビーコン装置3は、照明器具4に組み込まれている。少なくとも1つの報知部N1は、制御信号に基づいて、物品の位置の報知を行う。
【0022】
また、本実施形態のプログラムは、上記の報知方法を、1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。プログラムは、コンピュータで読み取り可能な非一時的記録媒体に記録されていてもよい。
【0023】
(詳細)
以下、本実施形態の位置情報システム100について、より詳細に説明する。本実施形態では、位置情報システム100は、照明システム2を複数備える。つまり、位置情報システム100は、複数のビーコン装置3と、複数の照明器具4と、を備える。また、位置情報システム100は、複数の受信端末5を備える。
【0024】
図2に示すように、照明システム2のビーコン装置3及び照明器具4は、一体に設けられている。
【0025】
(1)システム制御部
システム制御部1は、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを含む。システム制御部1は、複数のビーコン装置3が設置された施設に設置されていてもよいし、施設から離れた場所に設置されていてもよい。
【0026】
図1に示すように、システム制御部1は、制御部11と、通信部12と、記憶部13と、を備える。
【0027】
制御部11は、コンピュータシステムのプロセッサを含む。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、プロセッサが実行することにより、制御部11の機能が実現される。プログラムは、メモリに記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0028】
制御部11は、取得部111と、特定部112と、生成部113と、を有する。なお、これらは、制御部11によって実現される機能を示しているに過ぎず、必ずしも実体のある構成を示しているわけではない。
【0029】
取得部111は、物品の在庫情報を取得する。より詳細には、在庫情報を含む信号は、在庫情報システム7から通信部12へ送信される。通信部12は在庫情報を含む信号を受信し、取得部111は、通信部12から在庫情報を取得する。
【0030】
特定部112は、複数のビーコン装置3から発信され受信端末5で受信されたビーコン信号に基づいて受信端末5の位置情報を特定する。「受信端末5の位置情報を特定する」とは、受信端末5の位置情報を算出することと、ビーコン信号に基づいて予め算出された位置情報を取得することと、を含む意味である。つまり、特定部112が受信端末5の位置情報を算出してもよいし、特定部112以外の構成で算出された位置情報を特定部112が取得してもよい。
【0031】
本実施形態では、特定部112は、ビーコン信号に基づいて受信端末5の位置情報を算出する。より詳細には、特定部112は、ビーコン信号の受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)の情報と、受信端末5の識別情報と、を受信端末5から取得する。すなわち、受信端末5から発信された受信信号強度の情報及び識別情報が通信部12により受信され、特定部112は、通信部12を介して受信信号強度の情報及び識別情報を取得する。システム制御部1は、識別情報に基づいて、複数の受信端末5を識別する。特定部112は、ビーコン信号の受信信号強度に基づいて、受信端末5の位置を求める。より詳細には、特定部112は、複数のビーコン装置3のうち3以上のビーコン装置3の各々から発信されて受信端末5で受信されたビーコン信号の受信信号強度に基づいて、受信端末5と、上記3以上のビーコン装置3の各々と、の間の距離を求める。さらに、特定部112は、上記距離を用いて、3点測位により、受信端末5の位置情報(例えば、座標)を算出する。
【0032】
生成部113は、取得部111で取得された在庫情報と、特定部112で特定された受信端末5の位置情報と、に基づいて、制御信号を生成する。後述するように、制御信号により報知部N1が制御される。
【0033】
通信部12は、通信インタフェース装置を含んでいる。通信部12は、通信インタフェース装置を介して、照明システム2、受信端末5及び在庫情報システム7と通信可能である。本開示でいう「通信可能」とは、有線通信又は無線通信の適宜の通信方式により、直接的、又はネットワーク若しくは中継器等を介して間接的に、信号を授受できることを意味する。
【0034】
また、通信部12は、特定部112で算出された受信端末5の位置情報を、受信端末5へ送信する。
【0035】
記憶部13は、例えば、RAM(Random Access Memory)又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等である。記憶部13は、システム制御部1で用いられる情報を記憶する。例えば、記憶部13は、施設の地図情報と、複数のビーコン装置3の位置情報と、複数の照明器具4の位置情報と、を記憶する。また、例えば、記憶部13は、複数のビーコン装置3の位置情報の履歴(ログ)を記憶する。
【0036】
(2)照明システム
図1に示すように、照明システム2は、ビーコン装置3と、ビーコン装置3が組み込まれた照明器具4と、を備える。また、照明システム2は、通信部22と、記憶部23と、電源回路24と、を備える。通信部22と記憶部23と電源回路24とは、ビーコン装置3と照明器具4とで共有された構成である。
【0037】
ビーコン装置3は、制御部31と、発信部32と、を含む。制御部31は、コンピュータシステムの1以上のプロセッサを含む。制御部31は、発信部32の動作を制御する。発信部32は、ビーコン信号を発信する通信回路を有する。ビーコン信号は、電波信号である。発信部32は、例えば、Bluetooth(登録商標) Low Energy、又はWiFi(登録商標)等の通信方式を採用している。
【0038】
照明器具4は、制御部41と、光源42と、を含む。制御部41は、コンピュータシステムの1以上のプロセッサを含む。制御部41は、電源回路24から光源42へ供給される電力を制御する。光源42は、例えば、発光ダイオード等の発光素子を含む。光源42は、光を放射する。
【0039】
光源42は、物品の位置を報知する報知部N1として用いられる。つまり、少なくとも1つの報知部N1は、光源42を含む。少なくとも1つの報知部N1による物品の位置の報知は、光源42の点灯状態を変化させることによる報知を含む。例えば、物品の位置の近くに設置された照明器具4の光源42の点灯状態を変化させることで、作業者に物品の位置が報知される。
【0040】
また、物品の位置を報知するとは、物品の位置までの経路を報知することを含んでいてもよい。つまり、少なくとも1つの報知部N1は、物品の位置に到達する経路を報知してもよい。例えば、作業者の位置から物品の位置までの経路に設置された照明器具4の光源42の点灯状態を変化させることで、作業者に物品の位置までの経路が報知される。
【0041】
照明システム2の通信部22は、通信インタフェース装置を含んでいる。通信部22は、通信インタフェース装置を介して、システム制御部1及び受信端末5と通信可能である。通信部22は、例えば、Bluetooth(登録商標) Low Energy、又はWiFi(登録商標)等の通信方式を採用している。
【0042】
記憶部23は、例えば、RAM又はEEPROM等である。記憶部23は、照明システム2で用いられる情報を記憶する。例えば、記憶部23は、ビーコン装置3及び照明器具4の識別情報を記憶している。なお、照明器具4の識別情報がビーコン装置3の識別情報としても用いられてもよい。
【0043】
電源回路24は、ビーコン装置3及び照明器具4に電力を供給する回路である。電源回路24は、例えば、商用電源等の電源からの交流電力を直流電力に変換する変換回路を含む。
【0044】
照明器具4は、システム制御部1から送信される制御信号に応じて、光源42の点灯状態を変化させる。制御信号は、制御対象の照明器具4の識別情報と、制御対象の照明器具4の制御内容を表す情報と、を含む。複数の照明器具4の各々は、制御信号に含まれる識別情報が自機の識別情報と一致する場合には、この制御信号に含まれる情報を取得する。また、複数の照明器具4の各々は、制御信号に含まれる識別情報が自機の識別情報と一致しない場合には、この制御信号に含まれる情報を破棄する。つまり、制御対象の照明器具4は、自機に宛てられた制御信号を受信する。
【0045】
図2に示すように、ビーコン装置3は、照明器具4に組み込まれている。本開示において、「組み込む」とは、取り付けることと、一体的に製造することと、を含む概念である。照明器具4は、器具本体401と、カバー402と、を含む。器具本体401は、天井C1等の取付対象に取り付けられている。カバー402は、器具本体401に取り付けられている。カバー402は、光源42(
図1参照)を覆っている。ビーコン装置3は、例えば、器具本体401に取り付けられている。また、ビーコン装置3は、例えば、カバー402に覆われている。器具本体401は、カバー402を取り外すことで、ビーコン装置3の取付場所が露出するように構成されている。そのため、ビーコン装置3を照明器具4に後付けする場合にも、ビーコン装置3を容易に取り付けられる。
【0046】
また、ビーコン装置3の少なくとも一部の構成が、照明器具4と共有されている。具体的には、照明器具4の器具本体401は、照明器具4の構成であると共に、ビーコン装置3の取付部材として用いられる。ビーコン装置3の取付部材は、ビーコン装置3を取付対象(天井C1)に取り付けるための部材である。また、通信部22と記憶部23と電源回路24とは、ビーコン装置3と照明器具4とで共有された構成である。
【0047】
(3)受信端末
図1に示す受信端末5は、例えば、スマートフォン等の携帯電話、ハンディターミナル、電子タグ、又は、タブレット端末等である。本実施形態では、受信端末5がハンディターミナルである場合を例に説明する。受信端末5は、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを含む。
【0048】
受信端末5は、制御部51と、通信部52と、記憶部53と、表示部54と、操作部55と、読取部56と、を有する。
【0049】
制御部51は、コンピュータシステムのプロセッサを含む。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、プロセッサが実行することにより、制御部51の機能が実現される。プログラムは、メモリに記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0050】
制御部51は、受信端末5の全体的な制御を行う。制御部51は、通信部52、記憶部53、表示部54及び読取部56を制御する。また、制御部51は、通信部52で受信されたビーコン信号の受信信号強度を測定する。
【0051】
通信部52は、通信インタフェース装置を含んでいる。通信部52は、通信インタフェース装置を介して、システム制御部1、照明システム2及び在庫情報システム7と通信可能である。
【0052】
通信部52は、受信部521と、送信部522と、を有する。受信部521は、ビーコン信号を受信する。送信部522は、ビーコン信号の受信に関する情報をシステム制御部1へ送信する。本実施形態では、ビーコン信号の受信に関する情報は、ビーコン信号の受信信号強度である。なお、受信端末5がビーコン信号に基づいて受信端末5の位置情報を算出する場合には、ビーコン信号の受信に関する情報は、受信端末5の位置情報である。
【0053】
記憶部53は、例えば、RAM又はEEPROM等である。記憶部53は、受信端末5で用いられる情報を記憶する。例えば、記憶部53は、受信端末5の識別情報を記憶している。
【0054】
表示部54は、ディスプレイを含む。表示部54は、物品の位置を報知する報知部N1として用いられる。つまり、少なくとも1つの報知部N1は、受信端末5の表示部54を含む。表示部54は、物品に関する情報を表示する。例えば、表示部54は、物品の位置に到達する経路を表示する。
【0055】
図4は、表示部54に表示される画像の一例である。
図4については、後で説明する。
【0056】
操作部55は、例えば、釦、タッチパネル及びタッチパネルディスプレイのうち少なくとも1つを有する。操作部55は、作業者(ユーザ)の操作を受け付ける。制御部51は、操作部55への操作に対して応答する。例えば、制御部51は、操作部55への操作に応じて、通信部52に通信させたり、表示部54の表示を更新したりする。
【0057】
表示部54がタッチパネルディスプレイを含んでいる場合に、このタッチパネルディスプレイが操作部55を兼ねていてもよい。
【0058】
読取部56は、物品に付された管理タグを読み取る。読取部56で読み取られた情報は、例えば、表示部54に表示される。また、読取部56で読み取られた情報は、例えば、記憶部53に記憶される。また、読取部56で読み取られた情報は、例えば、通信部52により送信される。管理タグは、物品を保管する容器や棚S1(
図3参照)に付されていてもよい。
【0059】
管理タグの一例は、光学タグである。光学タグは、光(例えば、可視光レーザ)を媒体として読取部56で読み取られる。つまり、読取部56の一例は、光学リーダである。光学タグの一例は、一次元バーコード又は二次元バーコード(QRコード(登録商標))である。つまり、読取部56の一例は、一次元バーコードリーダ又は二次元バーコードリーダである。
【0060】
管理タグの別の一例は、電子タグ(RFID:Radio Frequency Identifier)である。電子タグは、電波(RF信号)を媒体として読取部56で読み取られる。つまり、読取部56の一例は、RFIDリーダである。
【0061】
管理タグの別の一例は、磁気タグである。磁気タグは、磁気を媒体として読取部56で読み取られる。つまり、読取部56の一例は、磁気タグリーダである。
【0062】
受信端末5の位置情報を特定するために、複数のビーコン装置3はそれぞれ、ビーコン信号を発信する。ビーコン信号には、ビーコン装置3の識別情報が含まれている。受信端末5の通信部52は、ビーコン信号を受信する。受信端末5の制御部51は、通信部52で受信されたビーコン信号の受信信号強度を測定する。より詳細には、制御部51は、複数のビーコン装置3から発信された複数のビーコン信号のそれぞれの受信信号強度を測定する。
【0063】
通信部52は、複数のビーコン信号のそれぞれの受信信号強度の情報と、各受信信号強度に対応するビーコン装置3の識別情報と、受信端末5の識別情報と、を含む信号を、システム制御部1へ発信する。システム制御部1の特定部112は、複数のビーコン信号のそれぞれの受信信号強度に基づいて、受信端末5の位置を求める。すなわち、特定部112は、受信信号強度に基づいて、受信端末5と、3以上のビーコン装置3の各々と、の間の距離を求める。さらに、特定部112は、上記距離を用いて、3点測位により、受信端末5の位置情報(例えば、座標)を算出する。
【0064】
(4)在庫情報システム
図1に示す在庫情報システム7は、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを含む。在庫情報システム7は、複数のビーコン装置3が設置された施設に設置されていてもよいし、施設から離れた場所に設置されていてもよい。
【0065】
在庫情報システム7は、制御部71と、在庫情報通信部72と、記憶部73と、を備える。
【0066】
制御部71は、コンピュータシステムのプロセッサを含む。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、プロセッサが実行することにより、制御部71の機能が実現される。プログラムは、メモリに記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0067】
制御部71は、在庫情報システム7の全体的な制御を行う。制御部71は、在庫情報通信部72及び記憶部73を制御する。
【0068】
在庫情報通信部72は、通信インタフェース装置を含んでいる。在庫情報通信部72は、通信インタフェース装置を介して、システム制御部1及び受信端末5と通信可能である。
【0069】
記憶部73は、例えば、RAM又はEEPROM等である。記憶部73は、在庫情報を記憶する。在庫情報通信部72は、記憶部73に記憶された在庫情報をシステム制御部1へ送信する。
【0070】
(5)位置情報システムの動作例
以下では、位置情報システム100の動作例について、
図3~
図5を参照して説明する。ここでは、作業者W1(
図3参照)が倉庫において物品をピッキングする際に位置情報システム100が使用される場合を例に説明する。
【0071】
図3、
図4に示すように、倉庫には、複数の棚S1が設置されている。作業者W1は、通路を通って複数の棚S1にアクセスできる。作業者W1は、受信端末5を携帯する。作業者W1は、棚S1から取り出した物品をカートT1(ピッキングカート)に乗せて運ぶ。
【0072】
倉庫の天井には、複数の照明システム2が設置されている。
図4は、倉庫の平面図である。
図4では、複数の照明システム2をそれぞれ丸印で表している。また、
図4では、複数の照明システム2を表す丸印にそれぞれ、光源42(報知部N1)を表す符号を付している。また、以下では、複数の光源42のうち3つの特定の光源42をそれぞれ光源421、422、423と呼ぶことで、他の光源42と区別する場合がある(
図4参照)。
【0073】
図5に示すシーケンスは、本開示に係る制御の一例に過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。
図5では複数のビーコン装置3のうち1つのビーコン装置3の動作フローを示している。また、
図5では複数の照明器具4のうち1つの照明器具4の動作フローを示している。
【0074】
まず、受信端末5の位置情報が特定される。すなわち、複数のビーコン装置3はそれぞれ、ビーコン信号を発信する(ステップST1)。ビーコン信号には、ビーコン装置3の識別情報が含まれている。受信端末5の通信部52は、ビーコン信号を受信する。受信端末5の制御部51は、通信部52で受信されたビーコン信号の受信信号強度(RSSI)を測定する(ステップST2)。より詳細には、制御部51は、複数のビーコン装置3から発信された複数のビーコン信号のそれぞれの受信信号強度を測定する。
【0075】
通信部52は、複数のビーコン信号のそれぞれの受信信号強度の情報と、各受信信号強度に対応するビーコン装置3の識別情報と、受信端末5の識別情報と、を含む信号を、システム制御部1へ発信する(ステップST3)。システム制御部1の特定部112は、複数のビーコン信号のそれぞれの受信信号強度に基づいて、受信端末5の位置情報を求める(ステップST4)。
【0076】
また、受信端末5は、在庫情報を要求するための要求信号を、在庫情報システム7へ送信する(ステップST5)。例えば、作業者W1が受信端末5の操作部55に所定の操作をすることで、要求信号が送信される。要求信号は、例えば、対象の物品の識別情報(例えば、製造番号等の管理番号)と、対象の物品の個数の情報と、を含む。対象の物品は、作業者W1が操作部55を操作することで指定されてもよいし、例えば、ピッキング作業を管理する管理端末から受信端末5に送信される信号に含まれた情報により指定されてもよい。
【0077】
在庫情報システム7は、要求信号を受信すると、対象の物品の在庫情報を記憶部73から読み出す。在庫情報は、例えば、対象の物品の在庫点数に関する情報と、対象の物品の位置情報と、を含む。対象の物品の位置情報は、例えば、複数の棚S1のうち対象の物品が保管されている棚S1の識別情報(例えば、番号)として在庫情報に含まれている。
【0078】
在庫情報システム7の在庫情報通信部72は、在庫情報をシステム制御部1及び受信端末5に送信する(ステップST6)。
【0079】
受信端末5が在庫情報を受信すると、受信端末5の表示部54(報知部N1)は、在庫情報を表示する(ステップST7)。例えば、表示部54は、対象の物品の識別情報と、対象の物品の在庫の有無と、対象の物品が保管されている棚S1の識別情報と、を含む在庫情報を、作業者W1がピッキングすべき対象の物品の個数と共に表示する。
【0080】
また、システム制御部1が在庫情報を受信すると、システム制御部1の生成部113は、受信端末5の位置から対象の物品の位置(棚S1)までの経路を探索する(ステップST8)。つまり、生成部113は、ステップST4で求められた受信端末5の位置情報と、ステップST6で取得された在庫情報に含まれる、対象の物品の位置情報と、に基づいて、経路を探索する。例えば、生成部113は、施設の地図情報を参照して、受信端末5の位置から対象の物品の位置(棚S1)までの経路を探索する。生成部113により探索される経路は、例えば、最短経路であってもよい。
【0081】
生成部113は、探索した経路の情報を含む第1制御信号(制御信号)を生成する。通信部12は、第1制御信号を受信端末5へ送信する(ステップST9)。受信端末5の表示部54(報知部N1)は、第1制御信号に基づいて、対象の物品の位置を報知する。より詳細には、表示部54は、受信端末5の位置から対象の物品の位置(棚S1)までの経路を表示する(ステップST10)。例えば、
図4に示すように、表示部54は、施設の地図上に、対象の物品が保管されている場所(複数の棚S1のうち特定の棚S10)を表すピンP1等の記号と、経路を表す矢印R1等と、を表示する。これにより、作業者W1は、棚S10までの経路を知ることができる。
【0082】
また、システム制御部1の生成部113は、探索した経路の情報に基づいて、複数の照明器具4の光源42(報知部N1)に対する制御内容を決定する。生成部113は、決定した制御内容に従って、第2制御信号(制御信号)を生成する。第2制御信号は、制御対象の照明器具4の光源42を制御するための信号である。通信部12は、第2制御信号を制御対象の照明器具4へ送信する(ステップST11)。制御対象の照明器具4は、第2制御信号に基づいて、光源42の点灯状態を変化させる(ステップST12)。つまり、システム制御部1は、第2制御信号を送信することで、制御対象の照明器具4の光源42の点灯状態を変化させる。
【0083】
例えば、システム制御部1は、複数の照明器具4のうち、経路に設置された少なくとも1つの照明器具4の光源42の点灯状態を変化させてもよい。つまり、少なくとも1つの報知部N1による物品の位置の報知は、複数の光源42のうち経路に設置された光源42の点灯状態を変化させることによる報知を含んでいてもよい。経路に設置された照明器具4が2つ以上存在する場合に、2つ以上の照明器具4の光源42の点灯状態をそれぞれ変化させてもよいし、2つ以上の照明器具4のうち一部の照明器具4の光源42の点灯状態を変化させてもよい。具体例としては、システム制御部1は、複数の照明器具4のうち、経路の曲がり角に設置された照明器具4の光源42の点灯状態を変化させる。
図4を参照すると、システム制御部1は、例えば、光源421、422の点灯状態を変化させる。さらに、システム制御部1は、例えば、対象の物品が保管されている場所(棚S10)の付近に設置された照明器具4の光源423の点灯状態を変化させる。これにより、作業者W1は、棚S10までの経路を知ることができる。
【0084】
光源42の点灯状態を変化させるとは、例えば、光源42を点灯、消灯又は点滅させることであってもよい。つまり、少なくとも1つの報知部N1による物品の位置の報知は、光源42を点灯、消灯又は点滅させることによる報知を含んでいてもよい。また、少なくとも1つの報知部N1による物品の位置の報知は、光源42を調光させることによる報知を含んでいてもよい。
【0085】
光源42の点灯状態を変化させるとは、例えば、光源42の色温度を変化させることであってもよい。つまり、少なくとも1つの報知部N1による物品の位置の報知は、光源42の色温度を変化させることによる報知を含んでいてもよい。
【0086】
また、システム制御部1は、受信端末5の識別情報に応じて、光源42に対する制御を決定してもよい。つまり、少なくとも1つの報知部N1(光源42)は、物品の位置を、受信端末5の識別情報に応じた態様で報知してもよい。例えば、システム制御部1は、報知する対象の受信端末5の識別情報が「作業者A」である場合と「作業者B」である場合とで、光源42に対する制御を異ならせてもよい。報知する対象の受信端末5とは、在庫情報を要求する要求信号を在庫情報システム7へ送信した受信端末5である。また、報知する対象の受信端末5とは、生成部113が制御信号を生成する際に位置情報が参照された受信端末5である。
【0087】
例えば、システム制御部1は、報知する対象の受信端末5の識別情報によって、光源42の色温度を異ならせてもよい。具体的には、システム制御部1は、報知する対象の受信端末5の識別情報が「作業者A」である場合には、一部の光源42(例えば、光源421~423)を赤色に調色することによって物品の位置を報知する。つまり、システム制御部1は、この受信端末5を携帯する作業者の目的地(物品の位置)までの経路を報知する光源42を赤色に調色する。一方で、システム制御部1は、報知する対象の受信端末5の識別情報が「作業者B」である場合には、一部の光源42を青色に調色することによって物品の位置を報知する。つまり、システム制御部1は、この受信端末5を携帯する作業者の目的地(物品の位置)までの経路を報知する光源42を青色に調色する。各作業者は、自分はどの色の光源42を目印に移動すればよいかを、表示部54の表示等によって予め知っていればよい。これにより、各作業者は、自分に宛てられた報知と他人に宛てられた報知とを見分けることができる。
【0088】
例えば、システム制御部1は、報知する対象の受信端末5の識別情報によって、光源42の明るさの変化の態様を異ならせてもよい。具体的には、システム制御部1は、報知する対象の受信端末5の識別情報が「作業者A」である場合には、一部の光源42を点滅させることによって物品の位置を報知する。一方で、システム制御部1は、報知する対象の受信端末5の識別情報が「作業者B」である場合には、一部の光源42を点灯させることによって物品の位置を報知する。
【0089】
あるいは、システム制御部1は、報知する対象の受信端末5の識別情報によって、光源42の点滅周期を異ならせてもよい。
【0090】
また、システム制御部1は、物品の付近に設置された報知部N1と、物品の位置に到達する経路に設置された報知部N1とで、報知の態様を異ならせてもよい。例えば、物品の付近に設置された光源423(報知部N1)を、経路に設置された光源421、422(報知部N1)よりも明るくしてもよい。あるいは、光源423の色温度を、光源421、422の色温度とは異ならせてもよい。あるいは、例えば、光源423を点滅させ、光源421、422を点灯させてもよい。
【0091】
(6)利点
以上説明したように、本実施形態の位置情報システム100によれば、物品の位置を知らない作業者であっても、報知部N1による報知に基づいて物品の位置を知ることができる。そのため、例えば、作業者が新人である場合や、物品の位置の入れ替えが行われた場合であっても、作業者が物品を容易に見つけることができる。
【0092】
また、複数の報知部N1は、照明器具4の光源42を含んでいる。そのため、全ての報知部N1を照明器具4とは別に設ける場合と比較して、報知部N1の導入コストの低減を図ることができる。
【0093】
さらに、本実施形態では、ビーコン装置3が照明器具4に組み込まれている。施設において、複数の照明器具4は、多くの場合は等間隔に、かつ広範囲に設置される。そのため、ビーコン装置3を照明器具4に組み込むことで、ビーコン信号による受信端末5の測位に都合の良い位置にビーコン装置3を設置できる。
【0094】
また、照明器具4は空間に光を照射するように、空間を臨む位置に設置される。同様に、ビーコン装置3は空間にビーコン信号を発信するように、空間を臨む位置に設置されることが望ましい。ビーコン装置3を照明器具4に組み込むことによって、ビーコン装置3を望ましい位置に設置できる。
【0095】
また、ビーコン装置3と照明器具4とで電源を共有することで、ビーコン装置3を容易に施工できる。
【0096】
また、ビーコン装置3が照明器具4と別に設けられる場合と比較して、天井C1等の取付対象に設置される機器の個数が減るので、設置の手間を減らすことができる。また、天井C1の美観を改善できる。
【0097】
(実施形態1の変形例)
以下、実施形態1の変形例を列挙する。以下の変形例は、適宜組み合わせて実現されてもよい。
【0098】
位置情報システム100において、照明器具4、受信端末5及び在庫情報システム7は、必須の構成ではない。照明器具4、受信端末5及び在庫情報システム7は、位置情報システム100の外部の構成であってもよい。
【0099】
また、実施形態1の位置情報システム100は、少なくとも1つの報知部N1を備えている。ただし、少なくとも1つの報知部N1は、位置情報システム100の外部の構成であってもよい。
【0100】
位置情報システム100において、在庫情報システム7が省略されてもよい。この場合は、取得部111は、物品の在庫情報を、在庫情報システム7から取得することに代えて、例えば、記憶部13から取得すればよい。つまり、記憶部13に物品の在庫情報が記憶されている場合に、取得部111は、物品の在庫情報を記憶部13から読み出すことで取得してもよい。
【0101】
生成部113は、受信端末5の位置情報を、物品の位置に到達する経路を求めるために使用することに限定されない。例えば、生成部113は、受信端末5の位置情報を、物品の位置の周囲に存在する2つ以上の光源42(報知部N1)のうちいずれの光源42を、物品の位置の報知に用いるかを選択するために使用してもよい。例えば、生成部113は、受信端末5の位置から視認しやすい位置に設置された光源42を、物品の位置の報知に用いてもよい。生成部113は、例えば、受信端末5の位置、物品の位置、及び、各光源42の向き等の情報をパラメータとして含んだ演算式を用いて、物品の位置の報知に用いる光源42を選択すればよい。
【0102】
報知部N1は、音(音声を含み得る)により物品の位置を報知してもよい。
【0103】
報知部N1は、照明器具4と、受信端末5と、のうち一方にのみ備えられていてもよい。
【0104】
複数の照明器具4のうち、一部の照明器具4のみが、ビーコン装置3と構成を共有していてもよい。
【0105】
複数の照明器具4のうち、一部の照明器具4にのみ、ビーコン装置3が組み込まれていてもよい。
【0106】
複数の照明器具4のうち、一部の照明器具4の光源42のみが、報知部N1として用いられてもよい。また、ビーコン装置3が組み込まれている照明器具4が、報知部N1として用いられる光源42を備えていてもよいし、ビーコン装置3が組み込まれていない照明器具4が、報知部N1として用いられる光源42を備えていてもよい。
【0107】
照明器具4とビーコン装置3とが、実施形態1のように一対一で対応していることは必須ではない。例えば、1つの照明器具4に2つ以上のビーコン装置3が組み込まれていてもよい。
【0108】
受信端末5の位置情報は、座標に限定されず、例えば、受信端末5が存在するエリアを特定する情報であってもよい。例えば、あるビーコン装置3から発信されたビーコン信号が、受信端末5で受信された場合、受信端末5がビーコン装置3の周囲のエリアに存在するということが特定できる。
【0109】
受信端末5の個数は、複数でなくてもよく、1つであってもよい。
【0110】
受信端末5は、カートT1に取り付けられていてもよい。
【0111】
在庫情報は、在庫情報システム7からシステム制御部1を中継して受信端末5へ送信されてもよい。また、在庫情報は、システム制御部1から受信端末5に送信される制御信号に含まれていてもよい。
【0112】
受信端末5が在庫情報を要求するための要求信号を送信することは、必須ではない。システム制御部1は、要求信号を受信しなくても、制御信号を受信端末5に送信してもよい。
【0113】
実施形態1で述べたように、特定部112は、特定部112以外の構成で算出された受信端末5の位置情報を取得してもよい。例えば、受信端末5が自機の位置情報を算出してもよい。この場合、受信端末5から発信された位置情報と、受信端末5の識別情報と、が通信部12により受信され、特定部112は、通信部12を介して位置情報を取得すればよい。また、システム制御部1は、識別情報に基づいて、複数の受信端末5を識別する。
【0114】
特定部112は、ビーコン信号の受信信号強度に代えて、ビーコン信号の位相に基づいて、受信端末5の位置情報を算出してもよい。また、特定部112に代えて受信端末5が、ビーコン信号の位相に基づいて自機の位置情報を算出してもよい。
【0115】
本開示における位置情報システム100は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における位置情報システム100としての機能の少なくとも一部が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0116】
また、位置情報システム100のシステム制御部1における複数の機能が、1つの装置に集約されていることはシステム制御部1に必須の構成ではなく、システム制御部1の構成要素は、複数の装置に分散して設けられていてもよい。さらに、システム制御部1の少なくとも一部の機能、例えば、特定部112の一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
【0117】
反対に、実施形態において、複数の装置に分散されている位置情報システム100の少なくとも一部の機能が、1つの装置に集約されていてもよい。例えば、システム制御部1と在庫情報システム7とに分散されている機能が、1つの装置に集約されていてもよい。
【0118】
(実施形態2)
以下、実施形態2について、
図6を用いて説明する。実施形態1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。また、実施形態1の上述の各変形例は、実施形態2にも適宜適用されてもよい。
【0119】
本実施形態は、ビーコン装置3と照明器具4とが別体に設けられている点で、実施形態1と相違する。その他の構成は実施形態1と同様である。
【0120】
本実施形態では、ビーコン装置3と照明器具4とがそれぞれ、実施形態1(
図1参照)の通信部22、記憶部23及び電源回路24に相当する構成を備える。つまり、ビーコン装置3は、通信部33、記憶部34及び電源回路35を備え、照明器具4は、通信部43、記憶部44及び電源回路45を備える。
【0121】
また、ビーコン装置3は、筐体を更に備え、筐体に制御部31、発信部32、通信部33、記憶部34及び電源回路35を保持している。
【0122】
本実施形態によれば、実施形態1と同様に、物品の位置を知らない作業者であっても、報知部N1による報知に基づいて物品の位置を知ることができる。
【0123】
なお、ビーコン装置3と照明器具4とがセットで提供される必要はなく、ビーコン装置3又は照明器具4が単独で提供されてもよい。
【0124】
また、少なくとも一部のビーコン装置3が、報知部N1としての光源42を備えていてもよい。
【0125】
(まとめ)
以上説明した実施形態等から、以下の態様が開示されている。
【0126】
第1の態様に係る位置情報システム(100)は、複数のビーコン装置(3)と、システム制御部(1)と、を備える。複数のビーコン装置(3)は、ビーコン信号を発信する。システム制御部(1)は、少なくとも1つの報知部(N1)を制御する。少なくとも1つの報知部(N1)は、物品の位置を報知する。複数のビーコン装置(3)のうち少なくとも1つのビーコン装置(3)は、照明器具(4)に組み込まれている。システム制御部(1)は、取得部(111)と、特定部(112)と、生成部(113)と、通信部(12)と、を有する。取得部(111)は、物品の在庫情報を取得する。特定部(112)は、複数のビーコン装置(3)から発信され受信端末(5)で受信されたビーコン信号に基づいて受信端末(5)の位置情報を特定する。生成部(113)は、取得部(111)で取得された在庫情報と、特定部(112)で特定された位置情報と、に基づいて、少なくとも1つの報知部(N1)を制御するための制御信号を生成する。通信部(12)は、生成部(113)で生成された制御信号を少なくとも1つの報知部(N1)へ送信する。少なくとも1つの報知部(N1)は、制御信号に基づいて、物品の位置の報知を行う。
【0127】
上記の構成によれば、物品の位置を知らない作業者であっても、報知部(N1)による報知に基づいて物品の位置を知ることができる。
【0128】
また、第2の態様に係る位置情報システム(100)では、第1の態様において、少なくとも1つの報知部(N1)は、光源(42)を含む。少なくとも1つの報知部(N1)による物品の位置の報知は、光源(42)の点灯状態を変化させることによる報知を含む。
【0129】
上記の構成によれば、報知部(N1)が物品の位置を報知していることに、作業者が気付きやすい。
【0130】
また、第3の態様に係る位置情報システム(100)では、第2の態様において、少なくとも1つの報知部(N1)による物品の位置の報知は、光源(42)を点灯、消灯又は点滅させることによる報知を含む。
【0131】
上記の構成によれば、報知部(N1)が物品の位置を報知していることに、作業者が気付きやすい。
【0132】
また、第4の態様に係る位置情報システム(100)では、第2又は3の態様において、少なくとも1つの報知部(N1)による物品の位置の報知は、光源(42)の色温度を変化させることによる報知を含む。
【0133】
上記の構成によれば、報知部(N1)が物品の位置を報知していることに、作業者が気付きやすい。
【0134】
また、第5の態様に係る位置情報システム(100)では、第1~4の態様のいずれか1つにおいて、少なくとも1つの報知部(N1)は、物品の位置を、受信端末(5)の識別情報に応じた態様で報知する。
【0135】
上記の構成によれば、受信端末(5)が複数存在する場合に、報知部(N1)による報知がいずれの受信端末(5)に宛てた報知であるかを、作業者が識別できる。
【0136】
また、第6の態様に係る位置情報システム(100)では、第1~5の態様のいずれか1つにおいて、少なくとも1つの報知部(N1)は、物品の位置に到達する経路を報知する。
【0137】
上記の構成によれば、作業者が物品の位置へ移動しやすい。
【0138】
また、第7の態様に係る位置情報システム(100)では、第6の態様において、少なくとも1つの報知部(N1)は、複数の光源(42)を含む。少なくとも1つの報知部(N1)による物品の位置の報知は、複数の光源(42)のうち経路に設置された光源(42)の点灯状態を変化させることによる報知を含む。
【0139】
上記の構成によれば、作業者が物品の位置へ移動しやすい。
【0140】
また、第8の態様に係る位置情報システム(100)では、第6又は7の態様において、少なくとも1つの報知部(N1)は、受信端末(5)の表示部(54)を含む。表示部(54)は、物品の位置に到達する経路を表示する。
【0141】
上記の構成によれば、作業者が物品の位置へ移動しやすい。
【0142】
また、第9の態様に係る位置情報システム(100)は、第1~8の態様のいずれか1つにおいて、少なくとも1つの報知部(N1)を更に備える。
【0143】
上記の構成によれば、作業者が物品の位置を知ることができる。
【0144】
また、第10の態様に係る位置情報システム(100)は、第1~9の態様のいずれか1つにおいて、受信端末(5)を更に備える。受信端末(5)は、受信部(521)と、送信部(522)と、表示部(54)と、を有する。受信部(521)は、ビーコン信号を受信する。送信部(522)は、ビーコン信号の受信に関する情報をシステム制御部(1)へ送信する。表示部(54)は、物品に関する情報を表示する。
【0145】
上記の構成によれば、作業者が物品の位置を知ることができる。
【0146】
また、第11の態様に係る位置情報システム(100)は、第1~10の態様のいずれか1つにおいて、在庫情報システム(7)を更に備える。在庫情報システム(7)は、記憶部(73)と、在庫情報通信部(72)と、を有する。記憶部(73)は、在庫情報を記憶する。在庫情報通信部(72)は、在庫情報をシステム制御部(1)へ送信する。
【0147】
上記の構成によれば、在庫情報を在庫情報システム(7)に集約できる。
【0148】
第1の態様以外の構成については、位置情報システム(100)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【0149】
また、第12の態様に係る照明システム(2)は、第1~11の態様のいずれか1つに係る位置情報システム(100)の少なくとも1つのビーコン装置(3)と、少なくとも1つのビーコン装置(3)が組み込まれた照明器具(4)と、を備える。
【0150】
上記の構成によれば、ビーコン装置(3)が照明器具(4)に組み込まれているため、ビーコン装置(3)を照明器具(4)とは別の場所に取り付ける場合と比較して、設置の手間の低減を図ることができる。
【0151】
また、第13の態様に係る照明システム(2)では、第12の態様において、照明器具(4)は、光源(42)を含む。少なくとも1つの報知部(N1)は、光源(42)を含む。少なくとも1つの報知部(N1)による物品の位置の報知は、光源(42)の点灯状態を変化させることによる報知を含む。
【0152】
上記の構成によれば、報知部(N1)が物品の位置を報知していることに、作業者が気付きやすい。
【0153】
また、第14の態様に係る報知方法は、取得ステップと、特定ステップと、生成ステップと、を有する。取得ステップでは、物品の在庫情報を取得する。特定ステップでは、複数のビーコン装置(3)から発信され受信端末(5)で受信されたビーコン信号に基づいて受信端末(5)の位置情報を特定する。生成ステップでは、取得ステップで取得された在庫情報と、特定ステップで特定された位置情報と、に基づいて、少なくとも1つの報知部(N1)を制御するための制御信号を生成する。複数のビーコン装置(3)のうち少なくとも1つのビーコン装置(3)は、照明器具(4)に組み込まれている。少なくとも1つの報知部(N1)は、制御信号に基づいて、物品の位置の報知を行う。
【0154】
上記の構成によれば、作業者が物品の位置を知ることができる。
【0155】
また、第15の態様に係るプログラムは、第14の態様に係る報知方法を、1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
【0156】
上記の構成によれば、作業者が物品の位置を知ることができる。
【0157】
上記態様に限らず、各実施形態に係る位置情報システム(100)の種々の構成(変形例を含む)は、報知方法、(コンピュータ)プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体にて具現化可能である。
【符号の説明】
【0158】
1 システム制御部
2 照明システム
3 ビーコン装置
4 照明器具
5 受信端末
7 在庫情報システム
12 通信部
42 光源
54 表示部
72 在庫情報通信部
73 記憶部
100 位置情報システム
111 取得部
112 特定部
113 生成部
521 受信部
522 送信部
N1 報知部