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特開2023-111628ビーコン制御システム及び照明システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023111628
(43)【公開日】2023-08-10
(54)【発明の名称】ビーコン制御システム及び照明システム
(51)【国際特許分類】
   G01S 1/68 20060101AFI20230803BHJP
   H05B 47/18 20200101ALI20230803BHJP
   H05B 47/19 20200101ALI20230803BHJP
   H05B 45/10 20200101ALI20230803BHJP
   H05B 45/20 20200101ALI20230803BHJP
   H05B 47/115 20200101ALI20230803BHJP
   H05B 47/125 20200101ALI20230803BHJP
   G01S 5/14 20060101ALI20230803BHJP
【FI】
G01S1/68
H05B47/18
H05B47/19
H05B45/10
H05B45/20
H05B47/115
H05B47/125
G01S5/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022013567
(22)【出願日】2022-01-31
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】池原 正成
【テーマコード(参考)】
3K273
5J062
【Fターム(参考)】
3K273PA01
3K273PA03
3K273PA04
3K273PA09
3K273QA31
3K273SA02
3K273SA17
3K273SA20
3K273SA37
3K273SA60
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA15
3K273TA17
3K273TA28
3K273TA29
3K273TA41
3K273TA52
3K273TA54
3K273UA15
3K273UA16
3K273UA22
5J062BB05
5J062CC18
5J062FF01
(57)【要約】
【課題】本開示は、ビーコン装置が設置された場所の通信環境を改善させることを目的とする。
【解決手段】ビーコン制御システム1は、受信端末5にビーコン信号を発信するビーコン装置3に、ビーコン装置3の制御に係る制御信号を発信する。ビーコン制御システム1は、特定部111と、通信部12と、を備える。特定部111は、ビーコン装置3から発信され受信端末5で受信されたビーコン信号に基づいて受信端末5の位置情報を特定する。通信部12は、特定部111で特定された位置情報に基づく制御信号をビーコン装置3に発信する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信端末にビーコン信号を発信するビーコン装置に、前記ビーコン装置の制御に係る制御信号を発信するビーコン制御システムであって、
前記ビーコン装置から発信され前記受信端末で受信された前記ビーコン信号に基づいて前記受信端末の位置情報を特定する特定部と、
前記特定部で特定された前記位置情報に基づく前記制御信号を前記ビーコン装置に発信する通信部と、を備える、
ビーコン制御システム。
【請求項2】
前記特定部で特定された前記位置情報に基づいて前記ビーコン装置の制御に係る制御内容を決定し、前記制御内容に従って前記制御信号を生成する決定部を更に備える、
請求項1に記載のビーコン制御システム。
【請求項3】
前記特定部で特定された前記位置情報の履歴を記憶する記憶部を更に備え、
前記決定部は、前記記憶部に記憶された前記履歴に基づいて前記制御内容を決定する、
請求項2に記載のビーコン制御システム。
【請求項4】
前記ビーコン装置は、複数設けられ、
前記決定部は、前記位置情報に基づいて、前記複数のビーコン装置のうち前記制御信号により制御される対象の組み合わせを決定する、
請求項2又は3に記載のビーコン制御システム。
【請求項5】
前記特定部で特定された前記位置情報を表示する表示部と、
前記ビーコン装置の制御に係る制御内容の入力をユーザから受け付ける入力部と、
前記入力部に入力された前記制御内容に従って前記制御信号を生成する生成部と、を更に備える、
請求項1に記載のビーコン制御システム。
【請求項6】
前記ビーコン装置は、複数設けられ、
前記制御信号は、前記複数のビーコン装置を個別に制御するための情報を含む、
請求項1~5のいずれか一項に記載のビーコン制御システム。
【請求項7】
前記ビーコン装置は、複数設けられ、
前記制御信号は、前記複数のビーコン装置をグループごとに制御するための情報を含む、
請求項1~5のいずれか一項に記載のビーコン制御システム。
【請求項8】
前記制御信号は、前記ビーコン信号の発信の停止及び開始を制御するための情報を含む、
請求項1~7のいずれか一項に記載のビーコン制御システム。
【請求項9】
前記制御信号は、前記ビーコン信号の発信の頻度を制御するための情報を含む、
請求項1~8のいずれか一項に記載のビーコン制御システム。
【請求項10】
前記制御信号は、前記ビーコン装置の識別情報を変更するための情報を含む、
請求項1~9のいずれか一項に記載のビーコン制御システム。
【請求項11】
前記ビーコン装置を更に備える、
請求項1~10のいずれか一項に記載のビーコン制御システム。
【請求項12】
前記ビーコン装置の少なくとも一部の構成が、照明器具と共有されている、
請求項1~11のいずれか一項に記載のビーコン制御システム。
【請求項13】
前記ビーコン装置は、照明器具に組み込まれている、
請求項1~12のいずれか一項に記載のビーコン制御システム。
【請求項14】
請求項12又は13に記載のビーコン制御システムにより制御される前記ビーコン装置と、
前記照明器具と、を備える、
照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般にビーコン制御システム及び照明システムに関し、より詳細には、ビーコン装置を制御するビーコン制御システム、及び、ビーコン装置を備える照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ビーコン信号の利用例として、特許文献1に記載の情報提供方法を挙げる。情報提供方法は、情報提供電子タグによって、公衆無線通信を用いて、電子タグの識別情報を含むビーコン(ビーコン信号)を間欠的にサーバに送信する。情報提供方法は、サーバによって、電子タグの識別情報と位置情報とを用いて、電子タグの所有者向けの情報を生成して、公衆無線通信で情報提供電子タグに送信する。情報提供方法は、情報提供電子タグによって、所有者向けの情報を、近距離無線通信を用いて、携帯情報端末に転送する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2019/230434号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の情報提供方法では、ビーコン信号の通信量が増大すると、通信環境が悪化し、通信混雑が生じる場合がある。
【0005】
本開示は、ビーコン装置が設置された場所の通信環境を改善させることができるビーコン制御システム及び照明システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係るビーコン制御システムは、受信端末にビーコン信号を発信するビーコン装置に、前記ビーコン装置の制御に係る制御信号を発信する。前記ビーコン制御システムは、特定部と、通信部と、を備える。前記特定部は、前記ビーコン装置から発信され前記受信端末で受信された前記ビーコン信号に基づいて前記受信端末の位置情報を特定する。前記通信部は、前記特定部で特定された前記位置情報に基づく前記制御信号を前記ビーコン装置に発信する。
【0007】
本開示の一態様に係る照明システムは、前記ビーコン装置と、前記照明器具と、を備える。前記ビーコン装置は、前記ビーコン制御システムにより制御される。
【発明の効果】
【0008】
本開示は、ビーコン装置が設置された場所の通信環境を改善させることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態1に係るビーコン制御システムを含む統合システムのブロック図である。
図2図2は、同上のビーコン制御システムにより制御されるビーコン装置が、照明器具に組み込まれた様子を示す斜視図である。
図3図3は、同上のビーコン制御システムの表示部に表示される画像の一例である。
図4図4は、同上のビーコン制御システムの表示部に表示される画像の一例である。
図5図5は、同上のビーコン制御システムの動作の第1例を示すシーケンス図である。
図6図6は、同上のビーコン制御システムの動作の第2例を示すシーケンス図である。
図7図7は、実施形態2に係るビーコン制御システムを含む統合システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
下記の各実施形態においては、本開示のビーコン制御システム及び照明システムについて、図面を用いて説明する。ただし、下記の各実施形態は、本開示の様々な実施形態の一部に過ぎない。下記の各実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の各実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0011】
(実施形態1)
(概要)
図1に示すように、少なくとも1つ(図1では1つ)のビーコン装置3と、少なくとも1つ(図1では1つ)の受信端末5と、がビーコン制御システム1と共に用いられる。本実施形態では、さらに、少なくとも1つ(図1では1つ)の照明器具4と、照明制御システム6と、がビーコン制御システム1と共に用いられる。
【0012】
また、ビーコン装置3と照明器具4とが、照明システム2を構成している。すなわち、照明システム2は、ビーコン装置3と、照明器具4と、を備える。
【0013】
以下では、ビーコン制御システム1と、少なくとも1つの照明システム2と、少なくとも1つの受信端末5と、照明制御システム6と、を含む構成を、統合システム100と呼ぶ。
【0014】
少なくとも1つのビーコン装置3は、施設に設置される。本開示でいう「施設」は、例えば、住宅、店舗、オフィスビル、工場、倉庫、複合商業施設、図書館、美術館、博物館、遊戯施設、テーマパーク、公園、空港、鉄道駅、球場、ホテル、及び病院等である。その他、「施設」は、例えば、船舶及び鉄道車両等の移動体であってもよい。また、「施設」は、屋内施設であってもよいし、屋外施設であってもよい。
【0015】
少なくとも1つの受信端末5は、施設を利用するユーザ(人)に携帯される。ユーザは複数人いてもよいし、1人であってもよい。各ユーザが携帯する受信端末5は、少なくとも1つのビーコン装置3から発信されるビーコン信号を受信する。受信端末5で受信されたビーコン信号に基づいて、ビーコン制御システム1は受信端末5の位置を特定する。受信端末5の位置を特定することは、受信端末5を携帯するユーザの位置を特定することに相当する。このように、少なくとも1つのビーコン装置3、少なくとも1つの受信端末5及びビーコン制御システム1は、受信端末5(ユーザ)の位置を測定する測位システムを構成している。本開示は、測位システムの少なくとも1つのビーコン装置3が設置された場所の通信環境を改善させることを課題とする。
【0016】
本実施形態のビーコン制御システム1は、受信端末5にビーコン信号を発信するビーコン装置3に、ビーコン装置3の制御に係る制御信号を発信する。図1に示すように、ビーコン制御システム1は、特定部111と、通信部12と、を備える。特定部111は、ビーコン装置3から発信され受信端末5で受信されたビーコン信号に基づいて受信端末5の位置情報を特定する。通信部12は、特定部111で特定された位置情報に基づく制御信号をビーコン装置3に発信する。
【0017】
本実施形態によれば、受信端末5の位置情報に基づいてビーコン装置3を制御することで、ビーコン装置3が設置された場所の通信環境を改善させることができる。例えば、受信端末5の測位において必要性が小さいと判断されるビーコン装置3については、ビーコン信号の発信を停止又は発信の頻度を低下させることで、通信混雑を緩和できる。
【0018】
(詳細)
以下、本実施形態の統合システム100について、より詳細に説明する。本実施形態では、統合システム100は、照明システム2を複数備える。つまり、統合システム100は、ビーコン装置3を複数備え、照明器具4を複数備える。また、統合システム100は、受信端末5を複数備える。
【0019】
図2に示すように、照明システム2のビーコン装置3及び照明器具4は、一体に設けられている。
【0020】
(1)ビーコン制御システム
ビーコン制御システム1は、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを含む。ビーコン制御システム1は、複数のビーコン装置3が設置された施設に設置されていてもよいし、施設から離れた場所に設置されていてもよい。
【0021】
図1に示すように、ビーコン制御システム1は、制御部11と、通信部12と、記憶部13と、表示部14と、入力部15と、を備える。
【0022】
制御部11は、コンピュータシステムのプロセッサを含む。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、プロセッサが実行することにより、制御部11の機能が実現される。プログラムは、メモリに記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0023】
制御部11は、特定部111と、決定部112と、生成部113と、切替部114と、を有する。なお、これらは、制御部11によって実現される機能を示しているに過ぎず、必ずしも実体のある構成を示しているわけではない。
【0024】
特定部111は、ビーコン装置3から発信され受信端末5で受信されたビーコン信号に基づいて受信端末5の位置情報を特定する。「受信端末5の位置情報を特定する」とは、受信端末5の位置情報を算出することと、ビーコン信号に基づいて予め算出された位置情報を取得することと、を含む意味である。つまり、特定部111が受信端末5の位置情報を算出してもよいし、特定部111以外の構成で算出された位置情報を特定部111が取得してもよい。
【0025】
本実施形態では、特定部111は、ビーコン信号に基づいて受信端末5の位置情報を算出する。より詳細には、特定部111は、ビーコン信号の受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)の情報と、受信端末5の識別情報と、を受信端末5から取得する。すなわち、受信端末5から発信された受信信号強度の情報及び識別情報が通信部12により受信され、特定部111は、通信部12を介して受信信号強度の情報及び識別情報を取得する。ビーコン制御システム1は、識別情報に基づいて、複数の受信端末5を識別する。特定部111は、ビーコン信号の受信信号強度に基づいて、受信端末5の位置を求める。より詳細には、特定部111は、複数のビーコン装置3のうち3以上のビーコン装置3の各々から発信されて受信端末5で受信されたビーコン信号の受信信号強度に基づいて、受信端末5と、上記3以上のビーコン装置3の各々と、の間の距離を求める。さらに、特定部111は、上記距離を用いて、3点測位により、受信端末5の位置情報(例えば、座標)を算出する。
【0026】
決定部112は、特定部111で特定された位置情報に基づいてビーコン装置3の制御に係る制御内容を決定する。さらに、決定部112は、決定した制御内容に従って制御信号を生成する。
【0027】
制御信号は、例えば、ビーコン信号の発信の停止及び開始を制御するための情報を含む。この場合、制御内容は、ビーコン信号の発信の停止又は開始を表す内容である。
【0028】
制御信号は、例えば、ビーコン信号の発信の頻度を制御するための情報を含む。言い換えると、制御信号は、例えば、ビーコン信号の発信の頻度を変更するための情報を含む。この場合、制御内容は、変更後の頻度を表す内容である。
【0029】
制御信号は、例えば、ビーコン装置3の識別情報を変更するための情報を含む。この場合、制御内容は、変更後の識別情報を表す内容である。
【0030】
例えば、決定部112は、次のように制御内容を決定する。決定部112は、あるエリアにユーザ(人)がいる可能性が高いということを、受信端末5の位置情報から判断した場合には、当該エリアにビーコン信号を発信するビーコン装置3に、ビーコン信号を発信させる。また、例えば、決定部112は、あるエリアにユーザ(人)がいる可能性が低いということを、受信端末5の位置情報から判断した場合には、当該エリアにビーコン信号を発信するビーコン装置3に、ビーコン信号の発信を停止させる。決定部112が制御内容を決定する処理の詳細については、後述する。
【0031】
生成部113は、入力部15に入力された制御内容に従って制御信号を生成する。切替部114は、制御部11の制御モードを、決定部112が制御信号を生成する第1モードと、生成部113が制御信号を生成する第2モードと、の間で切り替える。生成部113についての詳細は後述する。
【0032】
通信部12は、通信インタフェース装置を含んでいる。通信部12は、通信インタフェース装置を介して、照明システム2及び受信端末5と通信可能である。本開示でいう「通信可能」とは、有線通信又は無線通信の適宜の通信方式により、直接的、又はネットワーク若しくは中継器等を介して間接的に、信号を授受できることを意味する。
【0033】
記憶部13は、例えば、RAM(Random Access Memory)又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等である。記憶部13は、ビーコン制御システム1で用いられる情報を記憶する。例えば、記憶部13は、特定部111で特定された受信端末5の位置情報の履歴を記憶する。また、例えば、記憶部13は、施設の地図情報と、複数のビーコン装置3の位置情報と、を記憶する。
【0034】
表示部14は、ディスプレイを含む。表示部14は、特定部111で特定された受信端末5の位置情報を表示する。例えば、図3図4に示すように、表示部14は、受信端末5(ユーザ)の位置情報の履歴を表示する。言い換えると、表示部14は、受信端末5の移動経路を表示する。例えば、表示部14は、過去の一定期間における受信端末5の移動経路を、施設の地図上に動線L1により表示する。また、表示部14は、受信端末5の位置情報と共に、複数のビーコン装置3の位置情報を表示する。
【0035】
なお、図3図4では、1つの受信端末5の動線L1のみを図示しているが、受信端末5が複数ある場合は、表示部14は、例えば、各受信端末5の動線L1を重ねて表示してもよい。また、受信端末5ごとに動線L1を色分け等により区別して表示してもよい。
【0036】
入力部15は、例えば、釦、タッチパネル及びタッチパネルディスプレイのうち少なくとも1つを有する。入力部15は、複数のビーコン装置3の制御に係る制御内容の入力をユーザから受け付ける。生成部113は、入力部15に入力された制御内容に従って制御信号を生成する。
【0037】
表示部14がタッチパネルディスプレイを含んでいる場合に、このタッチパネルディスプレイが入力部15を兼ねていてもよい。
【0038】
(2)照明システム
図1に示すように、照明システム2は、ビーコン装置3と、照明器具4と、を備える。ビーコン装置3は、ビーコン制御システム1により制御される。照明器具4は、照明制御システム6により制御される。また、照明システム2は、通信部22と、記憶部23と、電源回路24と、を備える。通信部22と記憶部23と電源回路24とは、ビーコン装置3と照明器具4とで共有された構成である。
【0039】
ビーコン装置3は、制御部31と、発信部32と、を含む。制御部31は、コンピュータシステムの1以上のプロセッサを含む。制御部31は、発信部32の動作を制御する。発信部32は、ビーコン信号を発信する通信回路を有する。ビーコン信号は、電波信号である。発信部32は、例えば、Bluetooth(登録商標) Low Energy、又はWiFi(登録商標)等の通信方式を採用している。
【0040】
照明器具4は、制御部41と、光源42と、を含む。制御部41は、コンピュータシステムの1以上のプロセッサを含む。制御部41は、電源回路24から光源42へ供給される電力を制御する。光源42は、例えば、発光ダイオード等の発光素子を含む。光源42は、光を放射する。
【0041】
通信部22は、通信インタフェース装置を含んでいる。通信部22は、通信インタフェース装置を介して、ビーコン制御システム1、受信端末5及び照明制御システム6と通信可能である。通信部22は、例えば、Bluetooth(登録商標) Low Energy、又はWiFi(登録商標)等の通信方式を採用している。
【0042】
記憶部23は、例えば、RAM又はEEPROM等である。記憶部23は、照明システム2で用いられる情報を記憶する。例えば、記憶部23は、ビーコン装置3及び照明器具4の識別情報を記憶している。なお、照明器具4の識別情報がビーコン装置3の識別情報としても用いられてもよい。
【0043】
電源回路24は、ビーコン装置3及び照明器具4に電力を供給する回路である。電源回路24は、例えば、商用電源等の電源からの交流電力を直流電力に変換する変換回路を含む。
【0044】
図2に示すように、ビーコン装置3は、照明器具4に組み込まれている。本開示において、「組み込む」とは、取り付けることと、一体的に製造することと、を含む概念である。照明器具4は、器具本体401と、カバー402と、を含む。器具本体401は、天井C1等の取付対象に取り付けられている。カバー402は、器具本体401に取り付けられている。カバー402は、光源42(図1参照)を覆っている。ビーコン装置3は、例えば、器具本体401に取り付けられている。また、ビーコン装置3は、例えば、カバー402に覆われている。器具本体401は、カバー402を取り外すことで、ビーコン装置3の取付場所が露出するように構成されている。そのため、ビーコン装置3を照明器具4に後付けする場合にも、ビーコン装置3を容易に取り付けられる。
【0045】
また、ビーコン装置3の少なくとも一部の構成が、照明器具4と共有されている。具体的には、照明器具4の器具本体401は、照明器具4の構成であると共に、ビーコン装置3の取付部材として用いられる。ビーコン装置3の取付部材は、ビーコン装置3を取付対象(天井C1)に取り付けるための部材である。また、通信部22と記憶部23と電源回路24とは、ビーコン装置3と照明器具4とで共有された構成である。
【0046】
(3)受信端末
図1に示す受信端末5は、例えば、スマートフォン等の携帯電話、電子タグ、又は、タブレット端末等である。本実施形態では、受信端末5がスマートフォンである場合を例に説明する。受信端末5は、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを含む。
【0047】
受信端末5は、制御部51と、通信部52と、記憶部53と、を有する。
【0048】
制御部51は、コンピュータシステムのプロセッサを含む。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、プロセッサが実行することにより、制御部51の機能が実現される。プログラムは、メモリに記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0049】
制御部51は、受信端末5の全体的な制御を行う。制御部51は、通信部52及び記憶部53を制御する。また、制御部51は、通信部52で受信されたビーコン信号の受信信号強度を測定する。
【0050】
通信部52は、通信インタフェース装置を含んでいる。通信部52は、通信インタフェース装置を介して、ビーコン制御システム1、照明システム2及び照明制御システム6と通信可能である。
【0051】
記憶部53は、例えば、RAM又はEEPROM等である。記憶部53は、受信端末5で用いられる情報を記憶する。例えば、記憶部53は、受信端末5の識別情報を記憶している。また、記憶部53は、複数のビーコン装置3のうち少なくとも一部のビーコン装置3の識別情報を記憶している。記憶部53に識別情報が記憶されたビーコン装置3は、有効なビーコン装置3である。制御部51は、有効なビーコン装置3から発信されたビーコン信号については受信信号強度の測定を行い、それ以外のビーコン装置3から発信されたビーコン信号については受信信号強度の測定を行わない。つまり、制御部51は、ビーコン信号に含まれる識別情報が、記憶部53に記憶されていない場合は、ビーコン信号の受信信号強度を測定する処理を行わない。
【0052】
(4)照明制御システム
図1に示す照明制御システム6は、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを含む。照明制御システム6は、複数のビーコン装置3が設置された施設に設置されていてもよいし、施設から離れた場所に設置されていてもよい。
【0053】
照明制御システム6は、制御部61と、通信部62と、記憶部63と、操作部64と、を備える。
【0054】
制御部61は、コンピュータシステムのプロセッサを含む。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、プロセッサが実行することにより、制御部61の機能が実現される。プログラムは、メモリに記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0055】
制御部61は、照明制御システム6の全体的な制御を行う。制御部61は、通信部62及び記憶部63を制御する。
【0056】
また、制御部61は、制御対象の照明器具4の動作を制御するための照明制御信号を生成する。照明制御信号は、通信部62を介して制御対象の照明器具4へ発信される。
【0057】
通信部62は、通信インタフェース装置を含んでいる。通信部62は、通信インタフェース装置を介して、照明システム2及び受信端末5と通信可能である。
【0058】
記憶部63は、例えば、RAM又はEEPROM等である。記憶部63は、照明制御システム6で用いられる情報を記憶する。例えば、記憶部63は、複数の照明器具4の識別情報を記憶している。また、例えば、記憶部63は、複数の照明器具4の制御に係る情報を記憶している。複数の照明器具4の制御に係る情報は、例えば、時間帯ごとの複数の照明器具4に対する制御内容を表す、制御スケジュールである。
【0059】
操作部64は、例えば、釦、タッチパネル及びタッチパネルディスプレイのうち少なくとも1つを有する。操作部64は、複数の照明器具4の制御に係る制御内容の入力をユーザから受け付ける。
【0060】
例えば、制御部61は、記憶部63に記憶された制御スケジュール、又は、操作部64に入力された制御内容に従って、照明制御信号を生成する。照明制御信号は、制御対象の照明器具4の識別情報と、制御内容を表す情報と、を含む。複数の照明器具4の各々は、照明制御信号に含まれる識別情報が自機の識別情報と一致する場合には、この照明制御信号に含まれる情報を取得する。また、複数の照明器具4の各々は、照明制御信号に含まれる識別情報が自機の識別情報と一致しない場合には、この照明制御信号に含まれる情報を破棄する。つまり、制御対象の照明器具4は、自機に宛てられた照明制御信号を受信する。
【0061】
制御対象の照明器具4は、照明制御信号を受信すると、照明制御信号に従って光源42を制御する。例えば、制御対象の照明器具4は、照明制御信号に従って光源42の点灯と消灯との切り替え、又は光源42の調光を行う。また、例えば、制御対象の照明器具4は、照明制御信号に従って光源42の調色を行う。
【0062】
また、制御部61は、受信端末5にユーザが入力した制御内容に従って、照明制御信号を生成してもよい。
【0063】
(5)複数のビーコン装置の制御の第1例
次に、複数のビーコン装置3の制御の第1例について、図5を参照して説明する。図5に示すシーケンスは、本開示に係る制御の一例に過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。図5では複数のビーコン装置3のうち1つのビーコン装置3の動作フローを示している。また、図5では複数の受信端末5のうち1つの受信端末5の動作フローを示している。
【0064】
複数のビーコン装置3を制御するために、まず、複数の受信端末5の位置情報が特定される。すなわち、複数のビーコン装置3はそれぞれ、ビーコン信号を発信する(ステップST1)。ビーコン信号には、ビーコン装置3の識別情報が含まれている。受信端末5の通信部52は、ビーコン信号を受信する。受信端末5の制御部51は、通信部52で受信されたビーコン信号の受信信号強度(RSSI)を測定する(ステップST2)。より詳細には、制御部51は、複数のビーコン装置3から発信された複数のビーコン信号のそれぞれの受信信号強度を測定する。
【0065】
通信部52は、複数のビーコン信号のそれぞれの受信信号強度の情報と、各受信信号強度に対応するビーコン装置3の識別情報と、受信端末5の識別情報と、を含む信号を、ビーコン制御システム1へ発信する(ステップST3)。ビーコン制御システム1の特定部111は、複数のビーコン信号のそれぞれの受信信号強度に基づいて、受信端末5の位置を求める(ステップST4)。すなわち、特定部111は、受信信号強度に基づいて、受信端末5と、3以上のビーコン装置3の各々と、の間の距離を求める。さらに、特定部111は、上記距離を用いて、3点測位により、受信端末5の位置情報(例えば、座標)を算出する。
【0066】
特定部111で算出された受信端末5の位置情報は、記憶部13に記憶される。時間が経過するに伴い、時間ごとの位置情報が、位置情報の履歴として記憶部13に蓄積される。
【0067】
決定部112は、記憶部13に記憶された受信端末5の位置情報の履歴に基づいて、複数のビーコン装置3の制御に係る制御内容を決定する(ステップST5)。例えば、決定部112は、現時点よりも所定時間前から、現時点までの位置情報に基づいて、制御内容を決定する。決定部112は、決定した制御内容に従って制御信号を生成する。
【0068】
ビーコン制御システム1の通信部12は、決定部112で生成された制御信号を複数のビーコン装置3に発信する(ステップST6)。より詳細には、制御信号には、制御対象のビーコン装置3の識別情報と、制御内容を表す情報と、が含まれている。複数のビーコン装置3の各々は、制御信号に含まれる識別情報が自機の識別情報と一致する場合には、この制御信号に含まれる情報を取得する。また、複数のビーコン装置3の各々は、制御信号に含まれる識別情報が自機の識別情報と一致しない場合には、この制御信号に含まれる情報を破棄する。つまり、制御対象のビーコン装置3は、自機に宛てられた制御信号を受信する。
【0069】
制御対象のビーコン装置3は、自機に宛てられた制御信号に従って、自機の動作状態を変更する(ステップST7)。
【0070】
上述の通り、制御信号は、例えば、ビーコン信号の発信の停止及び開始を制御するための情報を含む。このような制御信号を受信すると、ビーコン装置3は、ビーコン信号の発信を停止又は開始する。複数のビーコン装置3のうち少なくとも一部のビーコン装置3については、ビーコン信号の発信を停止させることで、複数のビーコン装置3が設置された場所の通信混雑を緩和させることができる。
【0071】
また、制御信号は、例えば、ビーコン信号の発信の頻度を制御するための情報を含む。このような制御信号を受信すると、ビーコン装置3は、ビーコン信号の発信の頻度を変更する。複数のビーコン装置3のうち少なくとも一部のビーコン装置3については、ビーコン信号の発信の頻度を抑制させることで、複数のビーコン装置3が設置された場所の通信混雑を緩和させることができる。
【0072】
また、制御信号は、例えば、ビーコン装置3の識別情報を変更するための情報を含む。このような制御信号を受信すると、ビーコン装置3は、自機の識別情報を変更する。その結果、ビーコン装置3から発信されるビーコン信号には、変更後の識別情報が含まれる。そして、受信端末5の制御部51は、ビーコン信号に含まれる識別情報が、記憶部53に記憶されているか否かを判定する。制御部51は、ビーコン信号に含まれる識別情報が、記憶部53に記憶されている場合に限り、ビーコン信号の受信信号強度を測定する処理を行う。ビーコン装置3の識別情報を変更することで、受信端末5の制御部51がビーコン信号の受信信号強度を測定する処理を行うか否かが、ビーコン装置3ごとに変更される。そのため、複数のビーコン装置3のうち少なくとも一部のビーコン装置3については、識別情報を記憶部53に記憶されていない識別情報とすることで、受信端末5の情報処理量を低減させることができる。つまり、ビーコン装置3の識別情報を変更することで、受信端末5の位置情報の特定に用いられない実質的に無効なビーコン装置3と、有効なビーコン装置3との切り替えができる。
【0073】
また、決定部112は、毎回同じビーコン装置3を制御信号により制御するのではなく、受信端末5の位置情報に基づいて、複数のビーコン装置3のうち制御信号により制御される対象の組み合わせを決定する。例えば、一部のビーコン装置3にビーコン信号の発信を開始させる場合に、決定部112は、位置情報に基づいて、いずれのビーコン装置3にビーコン信号の発信を開始させるかを決定する。また、例えば、一部のビーコン装置3にビーコン信号の発信を停止させる場合に、決定部112は、位置情報に基づいて、いずれのビーコン装置3にビーコン信号の発信を停止させるかを決定する。これについて、図3図4を参照して説明する。
【0074】
以下では、ビーコン装置3がビーコン信号を発信している状態を、オン状態と呼び、ビーコン装置3がビーコン信号の発信を停止している状態を、オフ状態と呼ぶ。
【0075】
図3図4では、オフ状態のビーコン装置3を白色の長方形として図示し、オン状態のビーコン装置3をドット入りの長方形として図示している。図3では、オン状態のビーコン装置3とオフ状態のビーコン装置3とが交互に並ぶように、複数のビーコン装置3が制御されている。
【0076】
この状況から、決定部112は、受信端末5の位置情報を参照する。ここでは、受信端末5の個数は1つとする。受信端末5の位置情報は、受信端末5(ユーザ)の位置情報の履歴、すなわち、動線L1の情報を含む。決定部112は、動線L1が密集しているエリアを特定する。例えば、決定部112は、動線L1の密度が所定の閾値よりも大きいエリア(以下、「密集エリア」と呼ぶ。)を特定する。決定部112は、例えば、密集エリアの外におけるオン状態のビーコン装置3の密度が減少するように、複数のビーコン装置3の制御を変更する。その結果、例えば、図4に示すように、動線L1が密集しているエリアの外に設置された一部のビーコン装置3は、オフ状態となる。図3と比較すると、図4では、オン状態のビーコン装置3の個数が減少している。これにより、複数のビーコン装置3が設置された場所の通信混雑を緩和させることができる。
【0077】
なお、受信端末5が複数ある場合は、決定部112は、例えば、複数の受信端末5の複数の動線L1の密度に基づいて、複数のビーコン装置3の制御を決定すればよい。
【0078】
なお、決定部112は、ビーコン信号の発信を開始又は停止させる対象のビーコン装置3の組み合わせを上記のように決定する場合と同様に、ビーコン信号の発信の頻度を変更させる対象、又は、ビーコン装置3の識別情報を変更させる対象の組み合わせを決定してもよい。例えば、密集エリアに設置された2以上のビーコン装置3のうち少なくとも1つについて、ビーコン信号の発信の頻度を増加させてもよい。また、密集エリアに設置された2以上のビーコン装置3のうち少なくとも1つについて、識別情報を受信端末5の記憶部53に記憶された識別情報へと変更してもよい。
【0079】
決定部112は、制御される対象のビーコン装置3の組み合わせを決定する際に、所定の動作状態のビーコン装置3の密度に応じて組み合わせを決定してもよい。所定の動作状態は、例えば、オン状態、又は、ビーコン信号の発信の頻度が所定値より大きい状態である。決定部112は、例えば、一部のエリアにおいて、所定の動作状態であるビーコン装置3の密度が所定の閾値よりも小さくなるように、組み合わせを決定してもよい。上記一部のエリアは、例えば、密集エリア以外のエリアである。
【0080】
また、制御信号は、複数のビーコン装置3を個別に制御するための情報を含んでいてもよい。言い換えると、ビーコン装置3が1台ごとに制御されてもよい。例えば、1台ごとに、ビーコン装置3のオン状態とオフ状態とが切り替えられてもよい。
【0081】
あるいは、制御信号は、複数のビーコン装置3をグループごとに制御するための情報を含んでいてもよい。つまり、同じグループに属する2以上のビーコン装置3に対しては、同じ制御がなされてもよい。複数のビーコン装置3をグループ分けする情報は、記憶部13に記憶されている。グループは、例えば、予め区分けされたエリアに基づいて決定されてもよい。この場合、1つのエリアに属する1以上のビーコン装置3を、1つのグループとすればよい。
【0082】
あるいは、ビーコン制御システム1の動作モードが、制御信号により複数のビーコン装置3を個別に制御するモードと、複数のビーコン装置3をグループごとに制御するモードと、の間で切り替えられてもよい。
【0083】
(6)複数のビーコン装置の制御の第2例
次に、複数のビーコン装置3の制御の第2例について、図6を参照して説明する。なお、図6に示すシーケンスは、本開示に係る制御の一例に過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。
【0084】
上述の第1例では、複数のビーコン装置3の制御内容を決定部112が自動で決定し、制御信号を生成する。これに対して、第2例では、ユーザの入力に応じて生成部113が複数のビーコン装置3の制御内容を決定し、制御信号を生成する。本実施形態では、切替部114は、制御部11の制御モードを、第1例のように決定部112が制御信号を生成する第1モードと、第2例のように生成部113が制御信号を生成する第2モードと、の間で切り替える。ただし、これに限らず、制御部11の制御モードが第1モードと第2モードとのうち一方のモードに固定されていてもよい。
【0085】
図6のステップST11~ST14は、図5のステップST1~ST4と同様である。つまり、第2例において、複数のビーコン装置3はそれぞれ、ビーコン信号を発信し(ステップST11)、受信端末5の制御部51は、通信部52で受信されたビーコン信号の受信信号強度を測定する(ステップST12)。通信部52は、複数のビーコン信号のそれぞれの受信信号強度の情報を含む信号を、ビーコン制御システム1へ発信する(ステップST13)。ビーコン制御システム1の特定部111は、複数のビーコン信号のそれぞれの受信信号強度に基づいて、受信端末5の位置情報を求める(ステップST14)。
【0086】
表示部14は、特定部111で特定された、受信端末5の位置情報を表示する(ステップST15)。より詳細には、特定部111で算出された受信端末5の位置情報は、記憶部13に記憶され、表示部14は、記憶部13に記憶された受信端末5の位置情報の履歴を表示する。例えば、図3図4に示すように、表示部14は、受信端末5の位置情報としての動線L1を、施設の地図情報及び複数のビーコン装置3の位置情報と共に表示する。動線L1は、例えば、現時点よりも所定時間前から、現時点までの受信端末5の移動の様子を表す。
【0087】
ユーザは、表示部14に表示された情報を見る。この情報に基づいて、ユーザは、複数のビーコン装置3の制御内容を決定する。つまり、表示部14に受信端末5の位置情報が表示されることで、ユーザは、受信端末5の位置情報に基づいて制御内容を決定することを促される。そして、ユーザは、入力部15に制御内容を入力する。すなわち、入力部15は、ビーコン装置3の制御に係る制御内容の入力をユーザから受け付ける(ステップST16)。
【0088】
例えば、ユーザは、動線L1が密になっているエリア(密集エリア)に設置されたビーコン装置3をオン状態にし、密集エリアから離れた場所に設置されたビーコン装置3をオフ状態にするように、制御内容を決定する。例えば、表示部14と入力部15とがタッチパネルディスプレイにより構成されている場合に、タッチパネルディスプレイに表示されたビーコン装置3のアイコンをタッチすることで、ビーコン装置3の制御内容の選択肢が表示される。選択肢は、例えば、オン状態とオフ状態とのいずれかを選ばせる選択肢である。ユーザは、制御内容を選択肢から選ぶことができる。
【0089】
生成部113は、入力部15に入力された制御内容に従って制御信号を生成する。ビーコン制御システム1の通信部12は、決定部112で生成された制御信号を制御対象のビーコン装置3に発信し(ステップST17)、制御対象のビーコン装置3は、自機に宛てられた制御信号に従って、自機の動作状態を変更する(ステップST18)。これにより、例えば、ユーザがあるビーコン装置3をオフ状態にするように入力部15に入力すると、該当するビーコン装置3がオフ状態になる。
【0090】
入力部15に制御内容を入力するユーザは、受信端末5を携帯するユーザであってもよいし、異なる人であってもよい。
【0091】
(7)利点
本実施形態のビーコン制御システム1によれば、例えば、人が通る可能性が高いエリア(密集エリア)に設置されたビーコン装置3を優先的にオン状態とし、密集エリアから離れた場所に設置されたビーコン装置3を優先的にオフ状態とすることができる。あるいは、密集エリアに設置されたビーコン装置3によるビーコン信号の発信の頻度を、他のビーコン装置3の発信の頻度よりも高くすることができる。これにより、人が通る可能性が低いエリアでは、ビーコン信号の通信量が抑制されるので、通信混雑を緩和できる。例えば、密集エリアに設置されたビーコン装置3は0.1秒ごとにビーコン信号を発信し、他のビーコン装置3は1秒ごとにビーコン信号を発信するようにしてもよい。
【0092】
また、照明器具4の通信方式を、ビーコン装置3の通信方式と同じ通信方式としてもよい。このような場合であっても、ビーコン信号の通信量が抑制されることで、照明器具4の通信が阻害される可能性を低減させることができる。例えば、照明器具4がBluetooth(登録商標) Low Energyの通信方式にて照明制御システム6と通信し、かつ、ビーコン装置3がBluetooth(登録商標) Low Energyの通信方式にてビーコン信号を発信してもよい。
【0093】
また、密集エリアではビーコン信号の通信量が確保されるので、受信端末5の測位に支障が出る可能性を低減できる。
【0094】
さらに、本実施形態では、ビーコン装置3が照明器具4に組み込まれている。施設において、複数の照明器具4は、多くの場合は等間隔に、かつ広範囲に設置される。そのため、ビーコン装置3を照明器具4に組み込むことで、ビーコン信号による受信端末5の測位に都合の良い位置にビーコン装置3を設置できる。
【0095】
また、照明器具4は空間に光を照射するように、空間を臨む位置に設置される。同様に、ビーコン装置3は空間にビーコン信号を発信するように、空間を臨む位置に設置されることが望ましい。ビーコン装置3を照明器具4に組み込むことによって、ビーコン装置3を望ましい位置に設置できる。
【0096】
また、ビーコン装置3と照明器具4とで電源を共有することで、ビーコン装置3を容易に施工できる。
【0097】
また、ビーコン装置3が照明器具4と別に設けられる場合と比較して、天井C1等の取付対象に設置される機器の個数が減るので、設置の手間を減らすことができる。また、天井C1の美観を改善できる。
【0098】
(実施形態1の変形例1)
次に、実施形態1の変形例1について説明する。実施形態1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0099】
一変形例において、特定部111は、受信端末5の位置情報を特定するために、受信端末5で受信されたビーコン信号に加えて、別の情報を用いてもよい。そこで、変形例1の特定部111は、ビーコン信号と、位置検知装置から受信した位置検知信号と、に基づいて、受信端末5の位置情報を特定する。ビーコン制御システム1は、当該位置情報に基づく制御信号により、ビーコン装置3を制御する。位置検知信号は、人の位置情報に関する信号であり、ビーコン信号とは異なる信号である。位置検知装置は、ビーコン信号によらずに受信端末5の位置を検知する。
【0100】
位置検知装置の個数は、1つであってもよいし、複数であってもよい。本変形例1では、位置検知装置は複数設けられていると仮定して説明する。
【0101】
一例として、位置検知装置は、据え置きの装置であって、人感センサ又はカメラ等である。人感センサは、例えば、光センサ、超音波センサ又は赤外線センサ等である。人感センサ又はカメラは、施設に設置される。人感センサ又はカメラは、照明器具4に組み込まれていてもよいし、照明器具4と別体であってもよい。人感センサ又はカメラは、ユーザ(人)の位置を検知し、位置検知信号を発信する。ユーザは受信端末5を携帯しているため、ユーザの位置の検知は、受信端末5の位置の検知に相当する。ビーコン制御システム1の特定部111は、人感センサ又はカメラから位置検知信号を取得する。
【0102】
位置検知装置の別の一例は、ユーザが携帯する携帯端末である。携帯端末が受信端末5として用いられてもよいし、携帯端末は受信端末5とは別体であってもよい。携帯端末は、例えば、スマートフォン等の携帯電話、若しくは、タブレット端末等である。携帯端末は、少なくとも1つのセンサを含む。少なくとも1つのセンサは、例えば、加速度センサ、ジャイロセンサ、及び、GPS(Global Positioning System)センサのうち少なくとも1つを含む。携帯端末は、少なくとも1つのセンサにより自機の位置情報を算出する。ビーコン制御システム1の特定部111は、位置情報を含んだ位置検知信号を携帯端末から取得する。
【0103】
本変形例1では、特定部111が受信端末5の位置情報を特定するために、位置検知装置から受信した位置検知信号を用いない場合と比較して、ビーコン制御システム1の信頼性を向上させることができる。例えば、特定部111は、ビーコン信号に基づいて受信端末5の位置情報を特定する処理がエラーである場合に、位置検知信号に基づいて位置情報を求めてもよい。また、特定部111は、ビーコン信号から算出された受信端末5の位置情報を、位置検知信号に基づいて補正してもよい。
【0104】
(実施形態1のその他の変形例)
以下、実施形態1のその他の変形例を列挙する。以下の変形例は、適宜組み合わせて実現されてもよい。また、以下の変形例は、上述の変形例1と適宜組み合わせて実現されてもよい。
【0105】
1以上のビーコン装置3が、ビーコン制御システム1に含まれていてもよい。つまり、ビーコン制御システム1は、ビーコン装置3を更に備えていてもよい。この場合、実施形態1のビーコン制御システム1を構成するコンピュータシステムと、ビーコン装置3とが、1つの装置に集約されてもよいし、上記コンピュータシステムとビーコン装置3とが別々に設けられていてもよい。
【0106】
決定部112は、受信端末5の位置情報に基づいてビーコン装置3の制御内容を決定する際に、記憶部13に記憶された位置情報の履歴を用いることは、必須ではない。決定部112は、特定部111で特定された最新の位置情報のみに基づいて制御内容を決定してもよい。言い換えると、決定部112は、瞬時的な位置情報に基づいて制御内容を決定してもよい。例えば、受信端末5から離れて設置されたビーコン装置3を対象に、発信の頻度を低下させる、オフ状態とする、あるいは、識別情報を変更して無効なビーコン装置3とする制御を行えばよい。また、決定部112の動作モードが、位置情報の履歴に基づいて制御内容を決定する動作モードと、瞬時的な位置情報に基づいて制御内容を決定する動作モードとの間で切替え可能であってもよい。
【0107】
表示部14は、受信端末5の位置情報を動線L1として表示することに限定されない。表示部14は、受信端末5の位置情報を、例えば、密度分布図として表示してもよい。ここで言う密度分布図は、例えば、人(受信端末5)が通過した回数が多い場所ほど高い数値を表示する図である。密度分布図は、例えば、人(受信端末5)が滞在した時間が長い場所ほど高い数値を表示する図であってもよい。
【0108】
また、表示部14は、受信端末5の位置情報を、例えば、施設の地図と、点又はアイコン等のシンボルと、により表示してもよい。この場合、地図において、ある時間に受信端末5が存在していた場所に、シンボルが付される。
【0109】
複数の照明器具4のうち、一部の照明器具4のみが、ビーコン装置3と構成を共有していてもよい。
【0110】
複数の照明器具4のうち、一部の照明器具4にのみ、ビーコン装置3が組み込まれていてもよい。
【0111】
照明器具4とビーコン装置3とが、実施形態1のように一対一で対応していることは必須ではない。例えば、1つの照明器具4に2つ以上のビーコン装置3が組み込まれていてもよい。
【0112】
受信端末5の位置情報は、座標に限定されず、例えば、受信端末5が存在するエリアを特定する情報であってもよい。例えば、あるビーコン装置3から発信されたビーコン信号が、受信端末5で受信された場合、受信端末5がビーコン装置3の周囲のエリアに存在するということが特定できる。
【0113】
ビーコン装置3の個数は、複数でなくてもよく、1つであってもよい。
【0114】
照明器具4の個数は、複数でなくてもよく、1つであってもよい。
【0115】
受信端末5の個数は、複数でなくてもよく、1つであってもよい。
【0116】
実施形態1で述べたように、特定部111は、特定部111以外の構成で算出された受信端末5の位置情報を取得してもよい。例えば、受信端末5が自機の位置情報を算出してもよい。この場合、受信端末5から発信された位置情報と、受信端末5の識別情報と、が通信部12により受信され、特定部111は、通信部12を介して位置情報を取得すればよい。また、ビーコン制御システム1は、識別情報に基づいて、複数の受信端末5を識別する。
【0117】
実施形態1では、受信端末5は、ビーコン装置3の識別情報に応じて、ビーコン信号の受信信号強度を測定する処理を行うか否かを決定する。これに対して、受信端末5が自機の位置情報を算出する場合、受信端末5は、ビーコン装置3の識別情報に応じて、ビーコン信号を位置情報の算出に用いるか否かを決定してもよい。あるいは、特定部111が受信端末5の位置情報を算出する場合、特定部111は、ビーコン装置3の識別情報に応じて、ビーコン信号を位置情報の算出に用いるか否かを決定してもよい。
【0118】
特定部111は、ビーコン信号の受信信号強度に代えて、ビーコン信号の位相に基づいて、受信端末5の位置情報を算出してもよい。また、特定部111に代えて受信端末5が、ビーコン信号の位相に基づいて自機の位置情報を算出してもよい。
【0119】
本開示における統合システム100は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における統合システム100としての機能の少なくとも一部が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0120】
また、統合システム100において1つの装置に集約されている複数の機能が、複数の装置に分散して設けられていてもよい。例えば、ビーコン制御システム1の複数の機能が、複数の装置に分散して設けられていてもよい。さらに、統合システム100の少なくとも一部の機能、例えば、ビーコン制御システム1の少なくとも一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
【0121】
反対に、実施形態1において、複数の装置に分散されている統合システム100の少なくとも一部の機能が、1つの装置に集約されていてもよい。例えば、ビーコン制御システム1と照明制御システム6とに分散されている機能が、1つの装置に集約されていてもよい。
【0122】
(実施形態2)
以下、実施形態2について、図7を用いて説明する。実施形態1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。また、実施形態1の上述の各変形例は、実施形態2にも適宜適用されてもよい。
【0123】
本実施形態は、ビーコン装置3と照明器具4とが別体に設けられている点で、実施形態1と相違する。その他の構成は実施形態1と同様である。
【0124】
本実施形態では、ビーコン装置3と照明器具4とがそれぞれ、実施形態1(図1参照)の通信部22、記憶部23及び電源回路24に相当する構成を備える。つまり、ビーコン装置3は、通信部33、記憶部34及び電源回路35を備え、照明器具4は、通信部43、記憶部44及び電源回路45を備える。
【0125】
また、ビーコン装置3は、筐体を更に備え、筐体に制御部31、発信部32、通信部33、記憶部34及び電源回路35を保持している。
【0126】
本実施形態でも、実施形態1と同様に、受信端末5の位置情報に基づいてビーコン装置3を制御することで、ビーコン装置3が設置された場所の通信環境を改善させることができる。
【0127】
なお、ビーコン装置3と照明器具4とがセットで提供される必要はなく、ビーコン装置3又は照明器具4が単独で提供されてもよい。
【0128】
(まとめ)
以上説明した実施形態等から、以下の態様が開示されている。
【0129】
第1の態様に係るビーコン制御システム(1)は、受信端末(5)にビーコン信号を発信するビーコン装置(3)に、ビーコン装置(3)の制御に係る制御信号を発信する。ビーコン制御システム(1)は、特定部(111)と、通信部(12)と、を備える。特定部(111)は、ビーコン装置(3)から発信され受信端末(5)で受信されたビーコン信号に基づいて受信端末(5)の位置情報を特定する。通信部(12)は、特定部(111)で特定された位置情報に基づく制御信号をビーコン装置(3)に発信する。
【0130】
上記の構成によれば、受信端末(5)の位置情報に基づいてビーコン装置(3)を制御することで、ビーコン装置(3)が設置された場所の通信環境を改善させることができる。
【0131】
また、第2の態様に係るビーコン制御システム(1)は、第1の態様において、決定部(112)を更に備える。決定部(112)は、特定部(111)で特定された位置情報に基づいてビーコン装置(3)の制御に係る制御内容を決定し、制御内容に従って制御信号を生成する。
【0132】
上記の構成によれば、ビーコン装置(3)の制御内容を自動で決定することができる。
【0133】
また、第3の態様に係るビーコン制御システム(1)は、第2の態様において、記憶部(13)を更に備える。記憶部(13)は、特定部(111)で特定された位置情報の履歴を記憶する。決定部(112)は、記憶部(13)に記憶された履歴に基づいて制御内容を決定する。
【0134】
上記の構成によれば、より利便性が高くなるように、ビーコン装置(3)を制御することができる。
【0135】
また、第4の態様に係るビーコン制御システム(1)では、第2又は3の態様において、ビーコン装置(3)は、複数設けられる。決定部(112)は、位置情報に基づいて、複数のビーコン装置(3)のうち制御信号により制御される対象の組み合わせを決定する。
【0136】
上記の構成によれば、制御される対象の組み合わせを変えることで、複数のビーコン装置(3)を柔軟に制御できる。
【0137】
また、第5の態様に係るビーコン制御システム(1)は、第1の態様において、表示部(14)と、入力部(15)と、生成部(113)と、を更に備える。表示部(14)は、特定部(111)で特定された位置情報を表示する。入力部(15)は、ビーコン装置(3)の制御に係る制御内容の入力をユーザから受け付ける。生成部(113)は、入力部(15)に入力された制御内容に従って制御信号を生成する。
【0138】
上記の構成によれば、ビーコン装置(3)の制御内容をユーザが自ら決定することができる。
【0139】
また、第6の態様に係るビーコン制御システム(1)では、第1~5の態様のいずれか1つにおいて、ビーコン装置(3)は、複数設けられる。制御信号は、複数のビーコン装置(3)を個別に制御するための情報を含む。
【0140】
上記の構成によれば、ビーコン装置(3)が設置された場所の通信環境を細かに制御できる。
【0141】
また、第7の態様に係るビーコン制御システム(1)では、第1~5の態様のいずれか1つにおいて、ビーコン装置(3)は、複数設けられる。制御信号は、複数のビーコン装置(3)をグループごとに制御するための情報を含む。
【0142】
上記の構成によれば、ビーコン制御システム(1)の情報処理量の低減を図ることができる。
【0143】
また、第8の態様に係るビーコン制御システム(1)では、第1~7の態様のいずれか1つにおいて、制御信号は、ビーコン信号の発信の停止及び開始を制御するための情報を含む。
【0144】
上記の構成によれば、状況に応じてビーコン信号の発信を停止させることで、通信混雑を緩和できる。
【0145】
また、第9の態様に係るビーコン制御システム(1)では、第1~8の態様のいずれか1つにおいて、制御信号は、ビーコン信号の発信の頻度を制御するための情報を含む。
【0146】
上記の構成によれば、状況に応じてビーコン信号の発信の頻度を低下させることで、通信混雑を緩和できる。
【0147】
また、第10の態様に係るビーコン制御システム(1)では、第1~9の態様のいずれか1つにおいて、制御信号は、ビーコン装置(3)の識別情報を変更するための情報を含む。
【0148】
上記の構成によれば、ビーコン信号に関する処理における、ビーコン信号の扱いを変更できる。
【0149】
また、第11の態様に係るビーコン制御システム(1)は、第1~10の態様のいずれか1つにおいて、ビーコン装置(3)を更に備える。
【0150】
上記の構成によれば、ビーコン装置(3)を備えたビーコン制御システム(1)を提供できる。
【0151】
また、第12の態様に係るビーコン制御システム(1)では、第1~11の態様のいずれか1つにおいて、ビーコン装置(3)の少なくとも一部の構成が、照明器具(4)と共有されている。
【0152】
上記の構成によれば、部材点数を削減できる。
【0153】
また、第13の態様に係るビーコン制御システム(1)では、第1~12の態様のいずれか1つにおいて、ビーコン装置(3)は、照明器具(4)に組み込まれている。
【0154】
上記の構成によれば、ビーコン装置(3)の設置スペースを確保できる。
【0155】
第1の態様以外の構成については、ビーコン制御システム(1)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【0156】
また、第14の態様に係る照明システム(2)は、ビーコン装置(3)と、照明器具(4)と、を備える。ビーコン装置(3)は、第12又は13の態様に係るビーコン制御システム(1)により制御される。
【0157】
上記の構成によれば、照明器具(4)を設置すると共にビーコン装置(3)を設置し、位置情報の算出に用いることができる。
【符号の説明】
【0158】
1 ビーコン制御システム
2 照明システム
3 ビーコン装置
4 照明器具
5 受信端末
12 通信部
13 記憶部
14 表示部
15 入力部
111 特定部
112 決定部
113 生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7