(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023111802
(43)【公開日】2023-08-10
(54)【発明の名称】人力駆動車用のドライブユニット
(51)【国際特許分類】
B62M 6/55 20100101AFI20230803BHJP
【FI】
B62M6/55
【審査請求】未請求
【請求項の数】28
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022073414
(22)【出願日】2022-04-27
(31)【優先権主張番号】P 2022013811
(32)【優先日】2022-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 聖
(72)【発明者】
【氏名】矢守 圭佑
(72)【発明者】
【氏名】山口 壮太
(57)【要約】
【課題】設計の自由度を向上できる人力駆動車用のドライブユニットを提供する。
【解決手段】人力駆動車用のドライブユニットは、ハウジングと、モータと、第1変速部と、出力部と、を備え、第1変速部は、第1入力回転体と、第1出力回転体と、第1無端環状部材と、を含み、モータは、回転機構部と、モータ出力軸と、を含み、第1変速部の少なくとも一部は、第1平面と第2平面との間に配置され、第1平面は、モータ出力軸の出力回転中心軸心に実質的に平行な第1方向における回転機構部の第1端面を含み、かつ、第1方向に垂直な面であり、第2平面は、第1方向における回転機構部の第2端面を含み、かつ、第1方向に垂直な面である。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人力駆動車用のドライブユニットであって、
ハウジングと、
前記ハウジングに設けられ、前記人力駆動車に推進力を付与するように構成されるモータと、
前記ハウジングに設けられ、前記モータから駆動力が入力される第1変速部と、
前記ハウジングに設けられ、回転可能に構成されて、前記第1変速部を介して前記駆動力が入力される出力部と、を備え、
前記第1変速部は、第1入力回転体と、前記第1入力回転体とは直径が異なる第1出力回転体と、前記第1入力回転体および前記第1出力回転体に巻き掛けられる第1無端環状部材と、を含み、
前記モータは、ロータおよびステータを含む回転機構部と、モータ出力軸と、を含み、
前記第1変速部の少なくとも一部は、第1平面と第2平面との間に配置され、
前記第1平面は、前記モータ出力軸のモータ回転中心軸心に実質的に平行な第1方向における前記回転機構部の第1端面を含み、かつ、前記第1方向に垂直な面であり、
前記第2平面は、前記第1方向における前記回転機構部の第2端面を含み、かつ、前記第1方向に垂直な面である、ドライブユニット。
【請求項2】
前記第1無端環状部材の全体が、前記第1平面と前記第2平面との間に配置される、請求項1に記載のドライブユニット。
【請求項3】
前記第1入力回転体の第1入力回転中心軸心、および、前記第1出力回転体の第1出力回転中心軸心は、前記第1方向に実質的に平行に配置される、請求項1に記載のドライブユニット。
【請求項4】
前記第1変速部は、減速機を構成する、請求項1から3のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項5】
前記ハウジングに設けられ、前記第1変速部を介して前記駆動力が入力される第2変速部をさらに備え、
前記出力部には、前記第2変速部を介して前記駆動力が入力され、
前記第2変速部は、第2入力回転体と、前記第2入力回転体とは直径が異なる第2出力回転体と、前記第2入力回転体および前記第2出力回転体に巻き掛けられる第2無端環状部材と、を含み、
前記第2変速部の少なくとも一部は、前記第1平面と前記第2平面との間に配置される、請求項1から3のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項6】
前記第2無端環状部材の全体が、前記第1平面と前記第2平面との間に配置される、請求項5に記載のドライブユニット。
【請求項7】
前記第2入力回転体の第2入力回転中心軸心、および、前記第2出力回転体の第2出力回転中心軸心は、前記第1方向に実質的に平行に配置される、請求項5に記載のドライブユニット。
【請求項8】
前記第2変速部は、減速機を構成する、請求項5に記載のドライブユニット。
【請求項9】
前記第1出力回転体は、前記第2入力回転体と同軸に配置され、
前記第1出力回転体の直径は、前記第2入力回転体の直径と異なる、請求項5に記載のドライブユニット。
【請求項10】
前記ハウジングに設けられる第3変速部をさらに備え、
前記第1変速部には、前記第3変速部を介して前記駆動力が入力され、
前記第3変速部は、第3入力回転体と、前記第3入力回転体とは直径が異なる第3出力回転体と、前記第3入力回転体および前記第3出力回転体に巻き掛けられる第3無端環状部材と、を含み、
前記第3変速部の少なくとも一部は、前記第1方向から見て、前記ロータおよび前記ステータの少なくとも1つと重なるように配置される、請求項5に記載のドライブユニット。
【請求項11】
前記第3入力回転体の第3入力回転中心軸心、および、前記第3出力回転体の第3出力回転中心軸心は、前記第1方向に実質的に平行に配置される、請求項10に記載のドライブユニット。
【請求項12】
前記第3変速部は、減速機を構成する、請求項10に記載のドライブユニット。
【請求項13】
前記ハウジングに設けられる第4変速部をさらに備え、
前記第4変速部には、前記第1変速部を介して前記駆動力が入力され、
前記第4変速部は、第4入力回転体と、前記第4入力回転体とは直径が異なる第4出力回転体と、前記第4入力回転体および前記第4出力回転体に巻き掛けられる第4無端環状部材と、を含み、
前記第4変速部の少なくとも一部は、前記第1平面と前記第2平面との間に配置される、請求項1から3のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項14】
前記第4入力回転体の第4入力回転中心軸心、および、前記第4出力回転体の第4出力回転中心軸心は、前記第1方向に実質的に平行に配置される、請求項13に記載のドライブユニット。
【請求項15】
前記第4変速部は、減速機を構成する、請求項13に記載のドライブユニット。
【請求項16】
前記第1出力回転体は、前記第4出力回転体と同軸に配置され、
前記第1入力回転体は、前記第4入力回転体と同軸に配置される、請求項13に記載のドライブユニット。
【請求項17】
前記第1方向から見て前記モータ出力軸および前記出力部からオフセットして配置され、前記モータ出力軸に対して実質的に平行に配置される複数の中間軸をさらに備え、
前記第1変速部、前記第2変速部、および、前記第3変速部の少なくとも1つの少なくとも一部は、前記複数の中間軸の少なくとも1つに設けられる、請求項10に記載のドライブユニット。
【請求項18】
前記ハウジングに設けられ、前記モータから前記駆動力が入力される複数の変速部と、
前記第1方向から見て前記モータ出力軸および前記出力部からオフセットして配置され、前記モータ出力軸に対して実質的に平行に配置される複数の中間軸と、をさらに備え、
前記出力部には、前記複数の変速部を介して前記駆動力が入力され、
前記複数の変速部は、前記第1変速部を含み、
前記複数の中間軸には、前記複数の変速部の少なくとも1つの少なくとも一部が設けられる、請求項1から3のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項19】
前記複数の中間軸は、第1中間軸と、第2中間軸と、を含む、請求項17に記載のドライブユニット。
【請求項20】
前記第1方向から見て前記モータ出力軸および前記出力部からオフセットして配置され、前記モータ出力軸に対して実質的に平行に配置される複数の中間軸をさらに備え、
前記複数の中間軸は、第1中間軸と、第2中間軸と、を含み、
前記第1変速部の少なくとも一部は、前記第1中間軸および前記第2中間軸に設けられる、請求項1から3のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項21】
前記第1入力回転体および前記第1出力回転体の一方は、前記第1中間軸に設けられ、
前記第1入力回転体および前記第1出力回転体の他方は、前記第2中間軸に設けられる、請求項20に記載のドライブユニット。
【請求項22】
前記第1方向から見て、前記モータ出力軸のモータ回転中心軸心、および、前記出力部の出力部回転中心軸心を通る参照線が定義され、
前記第1方向から見て、前記第1中間軸の回転中心軸心と、前記第2中間軸の回転中心軸心との間に、前記参照線が配置される、請求項19に記載のドライブユニット。
【請求項23】
前記第1方向から見て前記第1中間軸の回転中心軸心から前記第2中間軸の回転中心軸心までの距離は、前記モータ出力軸のモータ回転中心軸心から前記出力部の出力部回転中心軸心までの距離よりも短い、請求項19に記載のドライブユニット。
【請求項24】
前記第1入力回転体は、第1スプロケットを含み、
前記第1出力回転体は、第2スプロケットを含み、
前記第1無端環状部材は、チェーンを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項25】
前記第1入力回転体は、第1プーリを含み、
前記第1出力回転体は、第2プーリを含み、
前記第1無端環状部材は、ベルトを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項26】
前記ハウジングに設けられ、前記駆動力が入力されるように構成される入力部と、
第1ワンウェイクラッチと、をさらに備え、
前記第1ワンウェイクラッチは、前記入力部と、前記出力部との間における前記駆動力の伝達経路に配置される、請求項1から3のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項27】
前記ハウジングに設けられ、人力駆動力が入力される入力回転軸をさらに備え、
前記入力回転軸の入力回転中心軸心は、前記出力部の出力部回転中心軸心と同軸に設けられる、請求項1から3のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項28】
前記入力回転軸の少なくとも一部は、前記ハウジングに収容され、
前記ハウジングに収容される前記入力回転軸の少なくとも一部は、前記入力回転軸の軸方向における長さが50mm以上、かつ、70mm以下である、請求項27に記載のドライブユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、人力駆動車用のドライブユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1は、モータに接続される変速部を含む人力駆動車用のドライブユニットを開示する。特許文献1の人力駆動車用のドライブユニットの変速部は、複数のスプロケットと複数のチェーンとによって構成される減速機を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的の1つは、設計の自由度を向上できる人力駆動車用のドライブユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1側面に従うドライブユニットは、人力駆動車用のドライブユニットであって、ハウジングと、前記ハウジングに設けられ、前記人力駆動車に推進力を付与するように構成されるモータと、前記ハウジングに設けられ、前記モータから駆動力が入力される第1変速部と、前記ハウジングに設けられ、回転可能に構成されて、前記第1変速部を介して前記駆動力が入力される出力部と、を備え、前記第1変速部は、第1入力回転体と、前記第1入力回転体とは直径が異なる第1出力回転体と、前記第1入力回転体および前記第1出力回転体に巻き掛けられる第1無端環状部材と、を含み、前記モータは、ロータおよびステータを含む回転機構部と、モータ出力軸と、を含み、前記第1変速部の少なくとも一部は、第1平面と第2平面との間に配置され、前記第1平面は、前記モータ出力軸のモータ回転中心軸心に実質的に平行な第1方向における前記回転機構部の第1端面を含み、かつ、前記第1方向に垂直な面であり、前記第2平面は、前記第1方向における前記回転機構部の第2端面を含み、かつ、前記第1方向に垂直な面である。
第1側面のドライブユニットによれば、第1変速部の少なくとも一部が第1平面と第2平面との間に配置されるため、第1方向におけるドライブユニットの寸法の増加を抑制できる。したがって、設計の自由度が向上する。
【0006】
本開示の第1側面に従う第2側面のドライブユニットにおいて、前記第1無端環状部材の全体が、前記第1平面と前記第2平面との間に配置される。
第2側面のドライブユニットによれば、第1無端環状部材の全体が第1平面と第2平面との間に配置されるため、第1方向におけるドライブユニットの寸法の増加をさらに抑制できる。
【0007】
本開示の第1または第2側面に従う第3側面のドライブユニットにおいて、前記第1入力回転体の第1入力回転中心軸心、および、前記第1出力回転体の第1出力回転中心軸心は、前記第1方向に実質的に平行に配置される。
第1出力回転体の第1出力回転中心軸心が実質的に平行に配置されるため、第1無端環状部材によって好適に駆動力を伝達できる。
【0008】
本開示の第1から第3側面のいずれか1つに従う第4側面のドライブユニットにおいて、前記第1変速部は、減速機を構成する。
第4側面のドライブユニットによれば、第1変速機によって好適に減速できる。
【0009】
本開示の第1から第4側面のいずれか1つに従う第5側面のドライブユニットにおいて、前記ハウジングに設けられ、前記第1変速部を介して前記駆動力が入力される第2変速部をさらに備え、前記出力部には、前記第2変速部を介して前記駆動力が入力され、前記第2変速部は、第2入力回転体と、前記第2入力回転体とは直径が異なる第2出力回転体と、前記第2入力回転体および前記第2出力回転体に巻き掛けられる第2無端環状部材と、を含み、前記第2変速部の少なくとも一部は、前記第1平面と前記第2平面との間に配置される。
第5側面のドライブユニットによれば、第2変速部の少なくとも一部が第1平面と第2平面との間に配置されるため、第1方向におけるドライブユニットの寸法の増加を抑制できる。
【0010】
本開示の第5側面に従う第6側面のドライブユニットにおいて、前記第2無端環状部材の全体が、前記第1平面と前記第2平面との間に配置される。
第6側面のドライブユニットによれば、第2無端環状部材の全体が第1平面と第2平面との間に配置されるため、第1方向におけるドライブユニットの寸法の増加をさらに抑制できる。
【0011】
本開示の第5または第6側面に従う第7側面のドライブユニットにおいて、前記第2入力回転体の第2入力回転中心軸心、および、前記第2出力回転体の第2出力回転中心軸心は、前記第1方向に実質的に平行に配置される。
第7側面のドライブユニットによれば、第2入力回転体の第2入力回転中心軸心および第2出力回転体の第2出力回転中心軸心が実質的に平行に配置されるため、第2無端環状部材によって好適に駆動力を伝達できる。
【0012】
本開示の第5から第7側面のいずれか1つに従う第8側面のドライブユニットにおいて、前記第2変速部は、減速機を構成する。
第8側面のドライブユニットによれば、第2変速機によって好適に減速できる。
【0013】
本開示の第5から第8側面のいずれか1つに従う第9側面のドライブユニットにおいて、前記第1出力回転体は、前記第2入力回転体と同軸に配置され、前記第1出力回転体の直径は、前記第2入力回転体の直径と異なる。
第9側面のドライブユニットによれば、第1出力回転体および第2入力回転体を第1方向に並べて配置できる。
【0014】
本開示の第5から第9側面のいずれか1つに従う第10側面のドライブユニットにおいて、前記ハウジングに設けられる第3変速部をさらに備え、前記第1変速部には、前記第3変速部を介して前記駆動力が入力され、前記第3変速部は、第3入力回転体と、前記第3入力回転体とは直径が異なる第3出力回転体と、前記第3入力回転体および前記第3出力回転体に巻き掛けられる第3無端環状部材と、を含み、前記第3変速部の少なくとも一部は、前記第1方向から見て、前記ロータおよび前記ステータの少なくとも1つと重なるように配置される。
第10側面のドライブユニットによれば、第3変速部の少なくとも一部が第1方向においてロータおよびステータの少なくとも1つと重なるように配置されるため、第1方向に垂直な方向におけるドライブユニットの寸法の増加を抑制できる。
【0015】
本開示の第10側面に従う第11側面のドライブユニットにおいて、前記第3入力回転体の第3入力回転中心軸心、および、前記第3出力回転体の第3出力回転中心軸心は、前記第1方向に実質的に平行に配置される。
第11側面のドライブユニットによれば、第3入力回転体の第3入力回転中心軸心および第3出力回転体の第3出力回転中心軸心が実質的に平行に配置されるため、第3無端環状部材によって好適に駆動力を伝達できる。
【0016】
本開示の第10または第11側面に従う第12側面のドライブユニットにおいて、前記第3変速部は、減速機を構成する。
第12側面のドライブユニットによれば、第3変速機によって好適に減速できる。
【0017】
本開示の第1から第12側面のいずれか1つに従う第13側面のドライブユニットにおいて、前記ハウジングに設けられる第4変速部をさらに備え、前記第4変速部には、前記第1変速部を介して前記駆動力が入力され、前記第4変速部は、第4入力回転体と、前記第4入力回転体とは直径が異なる第4出力回転体と、前記第4入力回転体および前記第4出力回転体に巻き掛けられる第4無端環状部材と、を含み、前記第4変速部の少なくとも一部は、前記第1平面と前記第2平面との間に配置される。
第13側面のドライブユニットによれば、第4変速部の少なくとも一部が第1平面と第2平面との間に配置されるため、第1方向におけるドライブユニットの寸法の増加を抑制できる。
【0018】
本開示の第13側面に従う第14側面のドライブユニットにおいて、前記第4入力回転体の第4入力回転中心軸心、および、前記第4出力回転体の第4出力回転中心軸心は、前記第1方向に実質的に平行に配置される。
第14側面のドライブユニットによれば、第4入力回転体の第4入力回転中心軸心および第4出力回転体の第4出力回転中心軸心が実質的に平行に配置されるため、第4無端環状部材によって好適に駆動力を伝達できる。
【0019】
本開示の第13または第14側面に従う第15側面のドライブユニットにおいて、前記第4変速部は、減速機を構成する。
第15側面のドライブユニットによれば、第4変速機によって好適に減速できる。
【0020】
本開示の第13から第15側面のいずれか1つに従う第16側面のドライブユニットにおいて、前記第1出力回転体は、前記第4出力回転体と同軸に配置され、前記第1入力回転体は、前記第4入力回転体と同軸に配置される。
第16側面のドライブユニットによれば、第1出力回転体および第4出力回転体を、第1方向に並べて配置できる。
【0021】
本開示の第10から第12側面のいずれか1つに従う第17側面のドライブユニットにおいて、前記第1方向から見て前記モータ出力軸および前記出力部からオフセットして配置され、前記モータ出力軸に対して実質的に平行に配置される複数の中間軸をさらに備え、前記第1変速部、前記第2変速部、および、前記第3変速部の少なくとも1つの少なくとも一部は、前記複数の中間軸の少なくとも1つに設けられる。
第17側面のドライブユニットによれば、第1変速部、第2変速部、および、第3変速部の少なくとも1つの少なくとも一部が設けられる複数の中間軸を備えるため、第1変速部、第2変速部、および、第3変速部のドライブユニットにおける配置の自由度が向上する。
【0022】
本開示の第1から第16側面のいずれか1つに従う第18側面のドライブユニットにおいて、前記ハウジングに設けられ、前記モータから前記駆動力が入力される複数の変速部と、前記第1方向から見て前記モータ出力軸および前記出力部からオフセットして配置され、前記モータ出力軸に対して実質的に平行に配置される複数の中間軸と、をさらに備え、前記出力部には、前記複数の変速部を介して前記駆動力が入力され、前記複数の変速部は、前記第1変速部を含み、前記複数の中間軸には、前記複数の変速部の少なくとも1つの少なくとも一部が設けられる。
第18側面のドライブユニットによれば、複数の変速部の少なくとも1つの少なくとも一部が設けられる複数の中間軸を備えるため、複数の変速部のドライブユニットにおける配置の自由度が向上する。
【0023】
本開示の第17または第18側面に従う第19側面のドライブユニットにおいて、前記複数の中間軸は、第1中間軸と、第2中間軸と、を含む。
第19側面のドライブユニットによれば、2つの中間軸によって複数の変速部のドライブユニットにおける配置の自由度が向上する。
【0024】
本開示の第1から第16側面のいずれか1つに従う第20側面のドライブユニットにおいて、前記第1方向から見て前記モータ出力軸および前記出力部からオフセットして配置され、前記モータ出力軸に対して実質的に平行に配置される複数の中間軸をさらに備え、前記複数の中間軸は、第1中間軸と、第2中間軸と、を含み、前記第1変速部の少なくとも一部は、前記第1中間軸および前記第2中間軸に設けられる。
第20側面のドライブユニットによれば、第1変速部の少なくとも一部が第1中間軸および第2中間軸に設けられるため、第1変速部を、モータの出力軸および出力部から離れた位置に配置できる。
【0025】
本開示の第20側面に従う第21側面のドライブユニットにおいて、前記第1入力回転体および前記第1出力回転体の一方は、前記第1中間軸に設けられ、前記第1入力回転体および前記第1出力回転体の他方は、前記第2中間軸に設けられる。
第21側面のドライブユニットによれば、第1中間軸および第2中間軸に、第1入力回転体および第1出力回転体が設けられるため、第1変速部をモータの出力軸および出力部には設けずに配置できる。
【0026】
本開示の第19から第21側面のいずれか1つに従う第22側面のドライブユニットにおいて、前記第1方向から見て、前記モータ出力軸のモータ回転中心軸心、および、前記出力部の出力部回転中心軸心を通る参照線が定義され、前記第1方向から見て、前記第1中間軸の回転中心軸心と、前記第2中間軸の回転中心軸心との間に、前記参照線が配置される。
第22側面のドライブユニットによれば、第1中間軸および第2中間軸を参照線から離れた位置に配置できるため、参照線に平行な方向におけるドライブユニットの寸法の増加が抑制される。
【0027】
本開示の第19から第21側面のいずれか1つに従う第23側面のドライブユニットにおいて、前記第1方向から見て前記第1中間軸の回転中心軸心から前記第2中間軸の回転中心軸心までの距離は、前記モータ出力軸のモータ回転中心軸心から前記出力部の出力部回転中心軸心までの距離よりも短い。
第23側面のドライブユニットによれば、第1方向から見て第1中間軸の回転中心軸心と第2中間軸の回転中心軸心とを通る直線に平行な方向におけるドライブユニットの寸法の増加が抑制される。
【0028】
本開示の第1から第23側面のいずれか1つに従う第24側面のドライブユニットにおいて、前記第1入力回転体は、第1スプロケットを含み、前記第1出力回転体は、第2スプロケットを含み、前記第1無端環状部材は、チェーンを含む。
第24側面のドライブユニットによれば、第1プーリ、第2プーリ、および、ベルトを含む第1変速部によって、好適に変速できる。
【0029】
本開示の第1から第23側面のいずれか1つに従う第25側面のドライブユニットにおいて、前記第1入力回転体は、第1プーリを含み、前記第1出力回転体は、第2プーリを含み、前記第1無端環状部材は、ベルトを含む。
第25側面のドライブユニットによれば、出力部から入力部に駆動力が入力されることを抑制できる。
【0030】
本開示の第1から第25側面のいずれか1つに従う第26側面のドライブユニットにおいて、前記ハウジングに設けられ、前記駆動力が入力されるように構成される入力部と、第1ワンウェイクラッチと、をさらに備え、前記第1ワンウェイクラッチは、前記入力部と、前記出力部との間における前記駆動力の伝達経路に配置される。
第26側面のドライブユニットによれば、入力回転軸を備えるドライブユニットの設計の自由度を向上できる。
【0031】
本開示の第1から第26側面のいずれか1つに従う第27側面のドライブユニットにおいて、前記ハウジングに設けられ、人力駆動力が入力される入力回転軸をさらに備え、前記入力回転軸の入力回転中心軸心は、前記出力部の出力部回転中心軸心と同軸に設けられる。
第27側面のドライブユニットによれば、入力回転軸を備えるドライブユニットの設計の自由度を向上できる。
【0032】
本開示の第27側面に従う第28側面のドライブユニットにおいて、前記入力回転軸の少なくとも一部は、前記ハウジングに収容され、前記ハウジングに収容される前記入力回転軸の少なくとも一部は、前記入力回転軸の軸方向における長さが50mm以上、かつ、70mm以下である。
第28側面のドライブユニットによれば、例えば、入力回転軸の両端部にそれぞれクランクアームが接続される場合、各クランクアームの間の距離を短くできる。
【0033】
本開示の第27または第28側面に従う第29側面のドライブユニットにおいて、第2ワンウェイクラッチをさらに備え、前記第2ワンウェイクラッチは、前記人力駆動力の伝達経路において、前記入力回転軸と前記出力部との間に設けられる。
第29側面のドライブユニットによれば、出力部から入力回転軸に、駆動力が入力されることを抑制できる。
【発明の効果】
【0034】
本開示の人力駆動車用のドライブユニットによれば、設計の自由度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】第1実施形態の人力駆動車用のドライブユニットの斜視面である。
【
図2】
図1の人力駆動車用のドライブユニットの第1側面図である。
【
図3】
図1の人力駆動車用のドライブユニットの第2側面図である。
【
図4】
図2から第2ハウジングが省略された、ハウジング内部における減速機の配置を示す図である。
【
図5】
図3から第1ハウジングが省略された、ハウジング内部における減速機の配置を示す図である。
【
図6】
図2のD6-D6線に沿ってハウジングを切断した状態において、矢印Vの方向に人力駆動車用のドライブユニットの内部を見た場合の模式図である。
【
図7】
図6のモータ、減速機、入力回転軸、および、出力部を示す模式図である。
【
図8】
図7の中間軸、第1回転部材、および、第3回転部材、および、その周辺を示す模式図である。
【
図9】
図6の入力回転軸、出力部、第1ワンウェイクラッチ、および、その周辺の断面構造を示す模式図である。
【
図10】第1実施形態における第1チェーンの平面図である。
【
図12】第1実施形態における第2チェーンの平面図である。
【
図14】第2実施形態における第1ベルトの第1ピッチ幅を示す模式図である。
【
図15】第2実施形態における第2ベルトの第2ピッチ幅を示す模式図である。
【
図16】第3実施形態の人力駆動車用のドライブユニットにおけるモータの駆動力および人力駆動力の伝達経路を示す模式図である。
【
図17】第4実施形態の人力駆動車用のドライブユニットにおける、ハウジング内部におけるモータ、減速機、入力回転軸、および、出力部の配置を第1方向とは反対の方向から見た模式図である。
【
図18】第4実施形態の人力駆動車用のドライブユニットにおける、ハウジング内部におけるモータ、減速機、入力回転軸、および、出力部の配置を第1方向から見た模式図である。
【
図19】
図17の矢印V1の方向に見た場合のハウジング内部におけるモータ、減速機、入力回転軸、および、出力部を示す模式図である。
【
図20】
図19のモータ、減速機、入力回転軸、および、出力部を示す模式図である。
【
図21】第1変更例の減速機の配置を示す第1模式図である。
【
図22】第1変更例の減速機の配置を示す第2模式図である。
【
図23】第2変更例のモータ、減速機、入力回転軸、および、出力部を示す模式図である。
【
図24】第3変更例の中間軸、第1回転部材、および、第3回転部材、および、その周辺を示す模式図である。
【
図25】第4変更例のモータ、減速機、入力回転軸、および、出力部を示す模式図である。
【
図26】第5変更例のモータ、減速機、入力回転軸、および、出力部を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
<第1実施形態>
図1から
図13を参照して、人力駆動車用のドライブユニット10が説明される。以下では人力駆動車用のドライブユニット10は、単にドライブユニット10と呼称される。人力駆動車は、少なくとも1つの車輪を有し、少なくとも人力駆動力によって駆動できる乗り物である。人力駆動車は、例えばマウンテンバイク、ロードバイク、シティバイク、カーゴバイク、ハンドバイク、および、リカンベントなど種々の種類の自転車を含む。人力駆動車が有する車輪の数は限定されない。人力駆動車は、例えば1輪車および2輪以上の車輪を有する乗り物も含む。人力駆動車は、人力駆動力のみによって駆動できる乗り物に限定されない。人力駆動車は、人力駆動力だけではなく、電気モータの駆動力を推進に利用するE-bikeを含む。E-bikeは、電気モータによって推進が補助される電動アシスト自転車を含む。以下、実施形態において、人力駆動車は電動アシスト自転車として説明される。
【0037】
例えば、人力駆動車は、人力駆動力が入力されるクランク、車輪、および、車体を含む。例えば、車輪は、後輪、および、前輪を含む。例えば、車体は、フレーム、フロントフォーク、ハンドルバー、および、ステムを含む。車体は、サスペンション、および、荷台の少なくとも1つをさらに含んでいてもよい。フレームには、フロントフォークを介して前輪が取り付けられる。フロントフォークには、ハンドルバーがステムを介して連結される。後輪は、クランクが回転することによって駆動される。後輪は、フレームに支持される。
【0038】
例えば、人力駆動車は、フレームに対して回転可能な入力回転軸12を含む。入力回転軸12は、人力駆動力が入力される。入力回転軸12は、入力された人力駆動力によって回転するように構成される。クランクは、入力回転軸12、および、入力回転軸12の軸方向の端部にそれぞれ設けられるクランクアームによって構成される。それぞれのクランクアームには、ペダルがそれぞれ連結される。本実施形態では、入力回転軸12は、クランク軸である。
【0039】
クランクは、駆動機構によって後輪と連結される。駆動機構は、第1駆動回転体と、第2駆動回転体と、連結部材と、を含む。第1駆動回転体は、入力回転軸12に連結される。第1駆動回転体は、スプロケット、プーリ、または、ベベルギアを含む。第1駆動回転体は、入力回転軸12に対応して回転する。第2駆動回転体は、後輪に連結される。第2駆動回転体は、スプロケット、プーリ、または、ベベルギアを含む。連結部材は、第1駆動回転体の回転力を第2駆動回転体に伝達する。連結部材は、例えば、チェーン、ベルト、または、シャフトを含む。
【0040】
第2駆動回転体と後輪との間には、ワンウェイクラッチが設けられる。ワンウェイクラッチは、第2駆動回転体が前転した場合に、後輪を前転させ、第2駆動回転体が後転した場合に、第2駆動回転体と後輪との相対回転を許容するように構成される。本実施形態では、後輪が駆動機構によってクランクに連結される。後輪および前輪の少なくとも1つが、駆動機構によってクランクに連結されてもよい。
【0041】
例えば、人力駆動車は、バッテリを含む。バッテリは、人力駆動車のフレーム、および、人力駆動車のキャリアの少なくとも1つに配置される。例えば、バッテリは、1または複数のバッテリ素子を含む。例えば、バッテリ素子は、充電池を含む。例えば、バッテリは、ドライブユニット10に電力を供給するように構成される。例えば、バッテリは、ドライブユニット10と有線または無線によって通信可能に接続される。バッテリは、例えば電力線通信(PLC;Power Line Communication)、CAN(Controller Area Network)、または、UART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)によってドライブユニット10と通信可能である。
【0042】
ドライブユニット10は、ハウジング14を備える。例えば、ハウジング14は、第1ハウジング14Aと、第2ハウジング14Bと、を含む。第1ハウジング14Aおよび第2ハウジング14Bは、入力回転軸12の軸方向において並ぶように配置され、内部空間SAを形成する。例えば、ドライブユニット10は、入力回転軸12を備える。例えば、ハウジング14は、少なくとも1つの取付部14Cを含む。ハウジング14は、少なくとも1つの取付部14Cによって人力駆動車のフレームに着脱可能に取り付けられる。少なくとも1つの取付部14Cは、ハウジング14に設けられ、人力駆動車のフレームに取り付けられるように構成される。例えば、少なくとも1つの取付部14Cは、雌ねじを含み、雄ねじを含むねじ部材がねじ込まれることによって、ハウジング14が人力駆動車のフレームに取り付けられる。
【0043】
例えば、第1ハウジング14Aと第2ハウジング14Bとは、結合部材14Dによって相互に結合される。結合部材14Dは、例えば、ボルトまたはリベットである。第1ハウジング14Aおよび第2ハウジング14Bの一方には、例えば、ボルトの軸部が挿入される貫通孔が設けられ、第1ハウジング14Aおよび第2ハウジング14Bの他方には、例えば、ボルトと係合する雌ねじ部が設けられる。
【0044】
例えば、ドライブユニット10は、人力駆動車に推進力を付与するように構成されるモータ16をさらに備える。例えば、モータ16は、ハウジング14の内部空間SAに配置される。例えば、モータ16は、ロータ16Aおよびステータ16Bを含んで構成される。例えば、モータ16は、人力駆動車のバッテリから電力が供給されることによって、ロータ16Aが回転するように構成される。
【0045】
モータ16は、ハウジング14に設けられ、人力駆動車に推進力を付与するように構成される。例えば、モータ16は、モータ出力軸18を含む。例えば、ドライブユニット10は、第1軸受20を含み、モータ出力軸18は、第1軸受20を介してハウジング14に支持される。例えば、第1軸受20は、玉軸受であってもよく、ころ軸受であってもよく、すべり軸受であってもよい。
【0046】
例えば、モータ16は、ロータ16Aおよびステータ16Bを含む回転機構部16Xと、モータ出力軸18と、を含む。例えば、回転機構部16Xは、第1方向X1から見て円形に構成される。例えば、ロータ16Aは、ステータ16Bの内部に配置される。例えば、モータ16は、インナロータ型のモータである。例えば、ステータ16Bに電力が供給されることによって、ロータ16Aが回転するように構成される。例えば、モータ出力軸18は、ロータ16Aに接続され、ロータ16Aと一体に回転するように構成される。例えば、第1方向X1において、モータ出力軸18は、ロータ16Aの内部から外部に延びるように構成される。例えば、モータ出力軸18のモータ回転中心軸心C1は、ロータ16Aの回転中心軸心と等しい。モータ16は、アウタロータ型のモータであってもよく、アキシャルギャップ型のモータであってもよい。
【0047】
例えば、ドライブユニット10は、モータ16を制御する制御部を備える。制御部は、予め定められる制御プログラムを実行する演算処理装置を含む。演算処理装置は、例えばCPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)を含む。制御部は、1または複数のマイクロコンピュータを含んでいてもよい。制御部は、複数の場所に離れて配置される複数の演算処理装置を含んでいてもよい。例えば、制御部は、記憶部をさらに備える。記憶部には、各種の制御プログラムおよび各種の制御処理に用いられる情報が記憶される。記憶部は、例えば不揮発性メモリおよび揮発性メモリを含む。不揮発性メモリは、例えば、ROM(Read-Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、および、フラッシュメモリの少なくとも1つを含む。揮発性メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)を含む。
【0048】
例えば、制御部の少なくとも一部は、内部空間SAに配置される第1回路基板に実装される。例えば、制御部は、モータ16に電力を供給するインバータ回路を含む。例えば、インバータ回路は、第1回路基板に実装される。制御部は、インバータ回路からモータ16に供給する電力を制御することによって、モータ16を制御するように構成される。
【0049】
例えば、ドライブユニット10は、入力部22をさらに備える。例えば、入力部22は、ハウジング14に設けられ、駆動力が入力されるように構成される。例えば、入力部22には、モータ16から駆動力が入力されるように構成される。例えば、入力部22は、モータ16の駆動力を減速機24に入力する。例えば、入力部22は、モータ出力軸18を含む。
【0050】
例えば、ドライブユニット10は、出力部26をさらに備える。例えば、出力部26は、ハウジング14に設けられ、回転可能に構成されて、減速機24を介して駆動力が入力される。例えば、出力部26は、第1駆動回転体に接続して、第1駆動回転体と一体に回転するように構成される。例えば、出力部26は、モータ16の駆動力、および、入力回転軸12に入力される人力駆動力の少なくとも1つを、人力駆動車の推進力として、第1駆動回転体に出力するように構成される。本実施形態では、出力部26は、モータ16の駆動力、および、入力回転軸12に入力される人力駆動力を合わせた駆動力を、第1駆動回転体に出力するように構成される。
【0051】
例えば、出力部26の少なくとも一部は、ハウジング14の内部空間SAに収容される。例えば、ハウジング14には、第1孔14Xが形成される。例えば、ドライブユニット10は、第2軸受28を含み、出力部26は、第2軸受28を介してハウジング14の第1孔14Xに支持される。例えば、第2軸受28は、玉軸受であってもよく、ころ軸受であってもよく、すべり軸受であってもよい。例えば、出力部26は、ハウジング14の外部に配置される接続部26Aを含む。例えば、第1駆動回転体の内周面にスプラインが形成される場合、接続部26Aの外周面には、第1駆動回転体のスプラインに係合するスプラインが形成される。
【0052】
例えば、ドライブユニット10は、第1ワンウェイクラッチ30をさらに備える。例えば、第1ワンウェイクラッチ30は、入力部22と、出力部26との間における駆動力の伝達経路に配置される。例えば、第1ワンウェイクラッチ30は、出力部26の回転方向が、人力駆動車が前進する方向とは反対の方向に対応する場合に、出力部26の回転力のモータ16への伝達を抑制するように配置される。例えば、第1ワンウェイクラッチ30は、ハウジング14の内部空間SAに収容される。例えば、第1ワンウェイクラッチ30は、ローラクラッチ、爪ラチェット式クラッチ、および、スプラグ式クラッチのいずれか1つを含む。
【0053】
例えば、第1ワンウェイクラッチ30は、減速機24と出力部26との結合部分に配置される。例えば、第1ワンウェイクラッチ30は、内輪、外輪、および、内輪と外輪との間に配置される係合部材を含む。例えば、第1ワンウェイクラッチ30がローラクラッチを含む場合、係合部材は転動体を含む。例えば、第1ワンウェイクラッチ30の回転中心軸心は、出力部26の出力部回転中心軸心C2と同軸に設けられる。例えば、第1ワンウェイクラッチ30の内輪は、出力部26と一体に回転するように構成される。例えば、第1ワンウェイクラッチ30の内輪は、出力部26の外周部に設けられる。第1ワンウェイクラッチ30の内輪は、出力部26に圧入されてもよく、出力部26と一体に形成されてもよい。例えば、第1ワンウェイクラッチ30の外輪は、減速機24に含まれる回転体の内周部に設けられる。例えば、第1ワンウェイクラッチ30の外輪は、減速機24に含まれる回転体と一体に回転するように構成される。
【0054】
例えば、ドライブユニット10は、ハウジング14に設けられ、人力駆動力が入力される入力回転軸12をさらに備える。例えば、ハウジング14には、入力回転軸12の軸方向において第1孔14Xと対向する第2孔14Yが形成される。例えば、ドライブユニット10は、第3軸受32を含み、入力回転軸12は、第3軸受32を介してハウジング14の第2孔14Yに支持される。例えば、第3軸受32は、玉軸受であってもよく、ころ軸受であってもよく、すべり軸受であってもよい。
【0055】
例えば、入力回転軸12の入力回転中心軸心C3は、出力部26の出力部回転中心軸心C2と同軸に設けられる。例えば、入力回転軸12は、入力回転軸12に人力駆動車が前進する方向における人力駆動力が入力される場合に、出力部26と一体に回転するように構成される。例えば、入力回転軸12は、出力部26を介して、ハウジング14の第1孔14Xに支持される。
【0056】
例えば、入力回転軸12の少なくとも一部は、ハウジング14に収容される。本実施形態では、入力回転軸12のうち、減速機24の一部が設けられる部分が、ハウジング14に収容される。例えば、ハウジング14に収容される入力回転軸12の少なくとも一部は、入力回転軸12の軸方向における長さLが50mm以上、かつ、70mm以下である。例えば、ハウジング14に収容される入力回転軸12の少なくとも一部は、入力回転軸12の軸方向における長さLが55mm以上、かつ、65mm以下である。例えば、ハウジング14の入力回転軸12が配置される部分の入力回転軸12の軸方向における長さは、長さLと実質的に等しい。
【0057】
例えば、入力回転軸12の少なくとも一部は、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。例えば、第1平面A1は、モータ出力軸18のモータ回転中心軸心C1に実質的に平行な第1方向X1における回転機構部16Xの第1端面B1を含み、かつ、第1方向X1に垂直な面である。例えば、第1端面B1は、第1方向X1における回転機構部16Xの端面のうち、モータ出力軸18が突出する側の端面である。例えば、第2平面A2は、第1方向X1における回転機構部16Xの第2端面B2を含み、かつ、第1方向X1に垂直な面である。例えば、第2端面B2は、第1方向X1において第1端面B1と反対側の端面である。
【0058】
例えば、ドライブユニット10は、第2ワンウェイクラッチ34をさらに備える。例えば、第2ワンウェイクラッチ34は、人力駆動力の伝達経路において、入力回転軸12と出力部26との間に配置される。例えば、第2ワンウェイクラッチ34は、入力回転軸12が、人力駆動車が前進する方向と対応する第1回転方向に回転する場合に、入力回転軸12の駆動力が出力部26に伝達され、出力部26の回転が入力回転軸12に伝達されないように構成される。例えば、第2ワンウェイクラッチ34は、入力回転軸12が第1回転方向に回転する場合に、入力回転軸12の駆動力が出力部26に伝達され、入力回転軸12が第1回転方向とは反対の第2回転方向に回転する場合に、入力回転軸12の駆動力が出力部26へ伝達されないように構成される。例えば、第2ワンウェイクラッチ34は、ハウジング14の内部空間SAに収容される。例えば、第2ワンウェイクラッチ34は、ローラクラッチ、爪ラチェット式クラッチ、および、スプラグ式クラッチのいずれか1つを含む。
【0059】
例えば、第2ワンウェイクラッチ34は、入力回転軸12の外周部と出力部26の内周部との間に配置される。例えば、第2ワンウェイクラッチ34は、内輪、外輪、および、内輪と外輪との間に配置される係合部材を含む。例えば、第2ワンウェイクラッチ34がローラクラッチを含む場合、係合部材は転動体を含む。例えば、第2ワンウェイクラッチ34の回転中心軸心は、出力部26の出力部回転中心軸心C2と同軸に設けられる。例えば、第2ワンウェイクラッチ34の内輪は、入力回転軸12と一体に回転するように構成される。例えば、第2ワンウェイクラッチ34の内輪は、入力回転軸12の外周部に設けられる。例えば、第2ワンウェイクラッチ34の内輪は、入力回転軸12の外周部と一体に形成されてもよく、入力回転軸12の外周部に圧入されてもよい。例えば、第2ワンウェイクラッチ34の外輪は、出力部26と一体に回転するように構成される。例えば、第2ワンウェイクラッチ34の外輪は、出力部26の内周部と一体に形成されてもよく、出力部26の内周部に圧入されてもよい。
【0060】
例えば、減速機24は、ハウジング14に設けられ、モータ16から駆動力が入力される。例えば、減速機24は、ハウジング14の内部空間SAに少なくとも一部が収容される。例えば、減速機24は、ハウジング14の内部空間SAに全体が収容される。例えば、減速機24は、入力された回転速度を減速させて出力する。例えば、減速機24は、モータ出力軸18に連結され、かつ、出力部26に連結される。例えば、減速機24は、入力部22に入力されたモータ16の駆動力を出力部26から出力する。
【0061】
例えば、減速機24は、複数の変速機を含む。例えば、1つの変速機は、1段階の減速を行う減速機構を含む。例えば、減速機24は、減速機24に含まれる変速機の数と対応する段階において、入力された回転速度を減速して出力する。例えば、減速機24は、中間軸36、第1変速機38、第2変速機40、第3変速機42、および、第4変速機44を含む。例えば、第1変速機38、第2変速機40、第3変速機42、および、第4変速機44の少なくとも1つは、予め定める減速機を含む。予め定める減速機は、チェーン式減速機およびベルト式減速機の少なくとも1つを含む。本実施形態では、第1変速機38、第2変速機40、第3変速機42、および、第4変速機44は、それぞれ予め定める減速機を含む。
【0062】
例えば、出力部26には、減速機24を介して、入力部22から駆動力が入力される。例えば、入力部22の駆動力は、第1変速機38、第2変速機40、第3変速機42、および、第4変速機44の順に伝達され、第4変速機44から出力部26に出力される。
【0063】
例えば、中間軸36には、第1変速機38の一部、第2変速機40の一部、第3変速機42の一部、および、第4変速機44の一部の少なくとも1つが配置される。例えば、中間軸36は、中心軸心が第1方向X1に対して実質的に平行に配置されるように、ハウジング14の内部空間SAに配置される。例えば、中間軸36は、第1方向X1と垂直な方向においてモータ出力軸18および出力部26からオフセットして配置され、モータ出力軸18に対して実質的に平行に配置される。例えば、中間軸36は、第1方向X1の両端部がハウジング14に支持される。
【0064】
例えば、第1変速機38は、ハウジング14の内部空間SAに配置され、ハウジング14に設けられる。例えば、第1変速機38は、入力回転体38Aと、出力回転体38Bと、無端環状部材38Cと、を含む。第1変速機38が、チェーン式減速機を含む場合、入力回転体38Aおよび出力回転体38Bは、スプロケットを含み、無端環状部材38Cは、チェーンを含む。第1変速機38が、ベルト式減速機を含む場合、入力回転体38Aおよび出力回転体38Bは、プーリを含み、無端環状部材38Cは、ベルトを含む。本実施形態では、第1変速機38は、チェーン式減速機を含む。例えば、第1変速機38は、入力回転体38Aの回転速度を変速して、出力回転体38Bを回転させる。入力回転体38Aは、モータ出力軸18と同軸に配置され、モータ16から駆動力が入力される回転体である。例えば、入力回転体38Aは、モータ出力軸18の外周面に設けられ、モータ出力軸18と一体に回転するように構成される。
【0065】
出力回転体38Bは、入力回転体38Aとは直径が異なり、中間軸36に設けられる回転体である。例えば、出力回転体38Bの直径は、入力回転体38Aの直径よりも大きい。例えば、出力回転体38Bは、中間軸36の外周面に配置され、中間軸36と相対回転可能に構成される。無端環状部材38Cは、入力回転体38Aおよび出力回転体38Bに巻き掛けられる部材である。入力回転体38Aおよび出力回転体38Bは、無端環状部材38Cによって一体に回転するように連結される。
【0066】
例えば、無端環状部材38Cは、入力回転体38Aおよび出力回転体38Bにそれぞれ係合し、無端環状部材38Cの延びる方向において複数の係合部を含む。例えば、複数の係合部は、予め定めるピッチ幅ごとに並んで配置される。例えば、入力回転体38Aおよび出力回転体38Bは、複数の係合部に係合する歯部を含む。入力回転体38Aの歯部のモータ回転中心軸心C1に平行な方向における寸法は、モータ回転中心軸心C1の径方向における寸法よりも小さい。出力回転体38Bの歯部の中間軸中心軸心C4に平行な方向における寸法は、中間軸中心軸心C4の径方向における寸法よりも小さい。
【0067】
例えば、第2変速機40は、ハウジング14の内部空間SAに配置され、ハウジング14に設けられる。例えば、第2変速機40は、入力回転体40Aと、出力回転体40Bと、無端環状部材40Cと、を含む。第2変速機40が、チェーン式減速機を含む場合、入力回転体40Aおよび出力回転体40Bは、スプロケットを含み、無端環状部材40Cは、チェーンを含む。第2変速機40が、ベルト式減速機を含む場合、入力回転体40Aおよび出力回転体40Bは、プーリを含み、無端環状部材40Cは、ベルトを含む。本実施形態では、第2変速機40は、チェーン式減速機を含む。例えば、第2変速機40は、入力回転体40Aの回転速度を変速して、出力回転体40Bを回転させる。入力回転体40Aは、中間軸36と同軸に設けられ、出力回転体38Bを介して駆動力が入力される回転体である。例えば、入力回転体40Aは、出力回転体38Bと一体回転するように構成される。例えば、入力回転体40Aは、中間軸36の外周面に配置され、中間軸36と相対回転可能に構成される。
【0068】
出力回転体40Bは、入力回転体40Aとは直径が異なり、出力部26と同軸に設けられる回転体である。例えば、出力回転体40Bの直径は、入力回転体40Aの直径よりも大きい。例えば、出力回転体40Bは、入力回転軸12の外周面に配置され、入力回転軸12と相対回転可能に構成される。無端環状部材40Cは、入力回転体40Aおよび出力回転体40Bに巻き掛けられる部材である。入力回転体40Aおよび出力回転体40Bは、無端環状部材40Cによって一体に回転するように連結される。
【0069】
例えば、無端環状部材40Cは、入力回転体40Aおよび出力回転体40Bにそれぞれ係合し、無端環状部材40Cの延びる方向において複数の係合部を含む。例えば、複数の係合部は、予め定めるピッチ幅ごとに並んで配置される。例えば、入力回転体40Aおよび出力回転体40Bは、複数の係合部に係合する歯部を含む。入力回転体40Aの歯部の中間軸中心軸心C4に平行な方向における寸法は、中間軸中心軸心C4の径方向における寸法よりも小さい。出力回転体40Bの歯部の入力回転中心軸心C3に平行な方向における寸法は、入力回転中心軸心C3の径方向における寸法よりも小さい。
【0070】
例えば、第3変速機42は、ハウジング14の内部空間SAに配置され、ハウジング14に設けられる。例えば、第3変速機42は、入力回転体42Aと、出力回転体42Bと、無端環状部材42Cと、を含む。第3変速機42が、チェーン式減速機を含む場合、入力回転体42Aおよび出力回転体42Bは、スプロケットを含み、無端環状部材42Cは、チェーンを含む。第3変速機42が、ベルト式減速機を含む場合、入力回転体42Aおよび出力回転体42Bは、プーリを含み、無端環状部材42Cは、ベルトを含む。本実施形態では、第3変速機42は、チェーン式減速機を含む。例えば、第3変速機42は、入力回転体42Aの回転速度を変速して、出力回転体42Bを回転させる。入力回転体42Aは、出力部26と同軸に設けられ、出力回転体40Bを介して駆動力が入力される回転体である。例えば、入力回転体42Aは、出力回転体40Bと一体回転するように構成される。例えば、入力回転体42Aは、入力回転軸12の外周面に配置され、入力回転軸12と相対回転可能に構成される。
【0071】
出力回転体42Bは、入力回転体42Aとは直径が異なり、中間軸36に設けられる回転体である。例えば、出力回転体42Bの直径は、入力回転体42Aの直径よりも大きい。例えば、出力回転体42Bは、中間軸36の外周面に配置され、中間軸36と相対回転可能に構成される。無端環状部材42Cは、入力回転体42Aおよび出力回転体42Bに巻き掛けられる部材である。入力回転体42Aおよび出力回転体42Bは、無端環状部材42Cによって一体に回転するように連結される。
【0072】
例えば、無端環状部材42Cは、入力回転体42Aおよび出力回転体42Bにそれぞれ係合し、無端環状部材42Cの延びる方向において複数の係合部を含む。例えば、複数の係合部は、予め定めるピッチ幅ごとに並んで配置される。例えば、入力回転体42Aおよび出力回転体42Bは、複数の係合部に係合する歯部を含む。入力回転体42Aの歯部の入力回転中心軸心C3に平行な方向における寸法は、入力回転中心軸心C3の径方向における寸法よりも小さい。出力回転体42Bの歯部の中間軸中心軸心C4に平行な方向における寸法は、中間軸中心軸心C4の径方向における寸法よりも小さい。
【0073】
例えば、第4変速機44は、ハウジング14の内部空間SAに配置され、ハウジング14に設けられる。例えば、第4変速機44は、入力回転体44Aと、出力回転体44Bと、無端環状部材44Cと、を含む。第4変速機44が、チェーン式減速機を含む場合、入力回転体44Aおよび出力回転体44Bは、スプロケットを含み、無端環状部材44Cは、チェーンを含む。第4変速機44が、ベルト式減速機を含む場合、入力回転体44Aおよび出力回転体44Bは、プーリを含み、無端環状部材44Cは、ベルトを含む。本実施形態では、第4変速機44は、チェーン式減速機を含む。例えば、第4変速機44は、入力回転体44Aの回転速度を変速して、出力回転体44Bを回転させる。入力回転体44Aは、中間軸36に設けられ、出力回転体42Bを介して駆動力が入力される回転体である。例えば、入力回転体44Aは、出力回転体42Bと一体回転するように構成される。例えば、入力回転体44Aは、中間軸36の外周面に配置され、中間軸36と相対回転可能に構成される。
【0074】
出力回転体44Bは、入力回転体44Aとは直径が異なり、出力部26と同軸に設けられる回転体である。例えば、出力回転体44Bの直径は、入力回転体44Aの直径よりも大きい。例えば、出力回転体44Bは、出力部26の外周面に第1ワンウェイクラッチ30を介して配置される。無端環状部材44Cは、入力回転体44Aおよび出力回転体44Bに巻き掛けられる部材である。入力回転体44Aおよび出力回転体44Bは、無端環状部材44Cによって一体に回転するように連結される。
【0075】
例えば、無端環状部材44Cは、入力回転体44Aおよび出力回転体44Bにそれぞれ係合し、無端環状部材44Cの延びる方向において複数の係合部を含む。例えば、複数の係合部は、予め定めるピッチ幅ごとに並んで配置される。例えば、入力回転体44Aおよび出力回転体44Bは、複数の係合部に係合する歯部を含む。入力回転体44Aの歯部の中間軸中心軸心C4に平行な方向における寸法は、中間軸中心軸心C4の径方向における寸法よりも小さい。出力回転体44Bの歯部の出力部回転中心軸心C2に平行な方向における寸法は、出力部回転中心軸心C2の径方向における寸法よりも小さい。
【0076】
例えば、減速機24は、第1回転部材50を含む。第1回転部材50には、出力回転体38Bおよび入力回転体40Aが設けられる。例えば、第1回転部材50は、出力回転体38Bおよび入力回転体40Aと一体に回転するように構成される。例えば、出力回転体38Bおよび入力回転体40Aは、第1回転部材50と一体に形成される。第1回転部材50は、中間軸36の外周部に配置される。例えば、第1回転部材50の回転軸心は、中間軸36の中間軸中心軸心C4と同軸に設けられる。例えば、第1回転部材50は、中間軸36に対して相対回転するように、中間軸36の外周面に設けられる。例えば、ドライブユニット10は、一対の第4軸受56を含み、第1回転部材50は、一対の第4軸受56を介して中間軸36に支持される。例えば、第4軸受56は、玉軸受であってもよく、ころ軸受であってもよく、すべり軸受であってもよい。
【0077】
例えば、減速機24は、第2回転部材52を含む。例えば、第2回転部材52には、出力回転体40Bおよび入力回転体42Aが設けられる。例えば、第2回転部材52は、出力回転体40Bおよび入力回転体42Aと一体に回転するように構成される。例えば、出力回転体40Bおよび入力回転体42Aは、第2回転部材52と一体に形成される。第2回転部材52は、入力回転軸12の外周部に配置される。例えば、第2回転部材52の回転軸心は、入力回転軸12の入力回転中心軸心C3と同軸に設けられる。例えば、第2回転部材52は、入力回転軸12に対して相対回転するように、入力回転軸12の外周面に設けられる。例えば、ドライブユニット10は、一対の第5軸受を含み、第2回転部材52は、一対の第5軸受を介して入力回転軸12に支持される。例えば、第5軸受は、玉軸受であってもよく、ころ軸受であってもよく、すべり軸受であってもよい。
【0078】
例えば、減速機24は、第3回転部材54を含む。例えば、第3回転部材54には、出力回転体42Bおよび入力回転体44Aが設けられる。例えば、第3回転部材54は、出力回転体42Bおよび入力回転体44Aと一体に回転するように構成される。例えば、出力回転体42Bおよび入力回転体44Aは、第3回転部材54と一体に形成される。第3回転部材54は、中間軸36の外周部に配置される。例えば、第3回転部材54の回転軸心は、中間軸36の中間軸中心軸心C4と同軸に設けられる。例えば、第3回転部材54は、中間軸36に対して相対回転するように、中間軸36の外周面に設けられる。例えば、ドライブユニット10は、一対の第6軸受58を含み、第3回転部材54は、一対の第6軸受58を介して中間軸36に支持される。例えば、第6軸受58は、玉軸受であってもよく、ころ軸受であってもよく、すべり軸受であってもよい。
【0079】
本実施形態のドライブユニット10は、モータ出力軸18、中間軸36、入力回転軸12、および、出力部26に、第1変速機38、および、第2変速機40、および、第3変速機42、および、第4変速機44が設けられる。入力回転軸12および出力部26は同軸に設けられる。したがって、減速機24は、実質的に3つの軸心まわりに回転する軸部材を用いて、4段階の減速を行える。
【0080】
例えば、第1回転部材50の少なくとも一部は、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。本実施形態では、第1回転部材50のうち入力回転体40Aが形成される部分が、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。例えば、第2回転部材52、および、第3回転部材54は、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。
【0081】
例えば、出力回転体38Bは、第1方向X1に見て、出力回転体40Bに重なるように配置される。例えば、出力回転体42Bは、第1方向X1に見て、出力回転体44Bに重なるように配置される。例えば、出力回転体38B,40B,42B,44Bは、第1方向X1に見て、モータ16に重ならないように配置される。例えば、入力回転体40A,42A,44Aは、第1方向X1に見て、モータ16に重ならないように配置される。
【0082】
本実施形態のドライブユニット10は、減速機24の少なくとも一部が第1平面A1と第2平面A2との間に配置されるため、第1方向X1におけるドライブユニット10の寸法を小さくできる。例えば、減速機24の少なくとも一部が第1平面A1と第2平面A2との間に配置されることによって、ハウジング14の入力回転軸12が配置される部分の入力回転軸12の軸方向における長さを、70mm以下にできる。例えば、減速機24の少なくとも一部が第1平面A1と第2平面A2との間に配置されることによって、ハウジング14の入力回転軸12が配置される部分の入力回転軸12の軸方向における長さを、65mm以下にできる。
【0083】
本実施形態では、入力回転体38A,40A,42A,44Aの半径は全て等しい。入力回転体38A,40A,42A,44Aの半径のうちの少なくとも1つは、他と異なっていてもよい。例えば、入力回転体38A,40A,42A,44Aの半径は、各変速機38,40,42,44に所望される減速比によって、任意に選択されてもよい。
【0084】
本実施形態では、出力回転体38B,40B,42B,44Bの半径は全て等しい。出力回転体38B,40B,42B,44Bの半径のうちの少なくとも1つは、他と異なっていてもよい。例えば、出力回転体38B,40B,42B,44Bの半径は、各変速機38,40,42,44に所望される減速比によって、任意に選択されてもよい。
【0085】
例えば、無端環状部材38C,40C,42C,44Cは、第1チェーン46または第2チェーン48によって構成される。
【0086】
例えば、第1チェーン46は、第1内リンク46A、第2内リンク46B、第1外リンク46C、第2外リンク46D、複数のピン46E、および、ローラ46Fを含む。例えば、第1内リンク46Aは、第2方向X2において第2内リンク46Bと対向するように構成される。例えば、第2方向X2は、チェーンの駆動方向Y1に垂直な方向である。第1内リンク46Aは、第1内リンク孔46AXと、第2内リンク孔46AYを含む。第2内リンク46Bは、第1内リンク孔46AXに対向する第3内リンク孔46BXと、第2内リンク孔46AYに対向する第4内リンク孔46BYとを含む。
【0087】
例えば、第1外リンク46Cは、第2方向X2において第2外リンク46Dと対向するように構成される。第1外リンク46Cは、第1外リンク孔46CXと、第2外リンク孔46CYを含む。第2外リンク46Dは、第1外リンク孔46CXに対向する第3外リンク孔46DXと、第2外リンク孔46CYに対向する第4外リンク孔46DYとを含む。
【0088】
複数のピン46Eのうちの1つは、第2外リンク孔46CY、第1内リンク孔46AX、第3内リンク孔46BX、第4外リンク孔46DYを貫通するように、構成される。複数のピン46Eのうちの1つは、第1外リンク孔46CX、第2内リンク孔46AY、第4内リンク孔46BY、第3外リンク孔46DXを貫通するように、構成される。
【0089】
ローラ46Fは、第2方向X2において、ピン46Eの少なくとも一部を覆うように構成される。例えば、ローラ46Fは、第2方向X2において、ピン46Eの第1内リンク孔46AXに配置される部分から、第3内リンク孔46BXに配置される部分までを覆うように構成される。例えば、ローラ46Fは、第2方向X2において、ピン46Eの第2内リンク孔46AYに配置される部分から、第4内リンク孔46BYに配置される部分までを覆うように構成される。
【0090】
例えば、第1チェーン46は、一対のジョイントピン46G、および、クリップ46Hを含む。一対のジョイントピン46Gのうちの一方は、第2外リンク孔46CY、第1内リンク孔46AX、第3内リンク孔46BX、第4外リンク孔46DYを貫通するように、構成される。一対のジョイントピン46Gのうちの他方は、第1外リンク孔46CX、第2内リンク孔46AY、第4内リンク孔46BY、第3外リンク孔46DXを貫通するように、構成される。
【0091】
例えば、クリップ46Hは、一対のジョイントピン46Gのうちの一方が、第2外リンク孔46CY、第1内リンク孔46AX、第3内リンク孔46BX、第4外リンク孔46DYを貫通する。例えば、クリップ46Hは、一対のジョイントピン46Gのうちの他方が、第1外リンク孔46CX、第2内リンク孔46AY、第4内リンク孔46BY、第3外リンク孔46DXを貫通するように、一対のジョイントピン46Gに着脱可能に構成される。ローラ46Fは、第2方向X2において、ジョイントピン46Gの少なくとも一部を覆うように構成される。例えば、ローラ46Fは、第2方向X2において、ジョイントピン46Gの第1内リンク孔46AXに配置される部分から、第3内リンク孔46BXに配置される部分までを覆うように構成される。例えば、ローラ46Fは、第2方向X2において、ジョイントピン46Gの第2内リンク孔46AYに配置される部分から、第4内リンク孔46BYに配置される部分までを覆うように構成される。
【0092】
例えば、第1チェーン46は、複数の係合部46Jを含む。複数の係合部46Jは、ローラ46Fに形成される複数の摺動面を含む。例えば、第1チェーン46は、複数の摺動面において、入力スプロケットおよび出力スプロケットに係合するように構成される。複数の係合部46Jは、無端環状部材38C,40C,42C,44Cの複数の係合部に対応する。複数の係合部46Jは、予め定めるピッチ幅P1ごとに並んで配置される。
【0093】
例えば、第2チェーン48は、第1内リンク48A、第2内リンク48B、第1外リンク48C、第2外リンク48D、複数のピン48E、および、ローラ48Fを含む。例えば、第1内リンク48Aは、第2方向X2において第2内リンク48Bと対向するように構成される。第1内リンク48Aは、第1内リンク孔48AXと、第2内リンク孔48AYを含む。第2内リンク48Bは、第1内リンク孔48AXに対向する第3内リンク孔48BXと、第2内リンク孔48AYに対向する第4内リンク孔48BYとを含む。
【0094】
例えば、第1外リンク48Cは、第2方向X2において第2外リンク48Dと対向するように構成される。第1外リンク48Cは、第1外リンク孔48CXと、第2外リンク孔48CYを含む。第2外リンク48Dは、第1外リンク孔48CXに対向する第3外リンク孔48DXと、第2外リンク孔48CYに対向する第4外リンク孔48DYとを含む。
【0095】
複数のピン48Eのうちの1つは、第2外リンク孔48CY、第1内リンク孔48AX、第3内リンク孔48BX、第4外リンク孔48DYを貫通するように、構成される。複数のピン48Eのうちの1つは、第1外リンク孔48CX、第2内リンク孔48AY、第4内リンク孔48BY、第3外リンク孔48DXを貫通するように、構成される。
【0096】
ローラ48Fは、第2方向X2において、ピン48Eの少なくとも一部を覆うように構成される。例えば、ローラ48Fは、第2方向X2において、ピン48Eの第1内リンク孔48AXに配置される部分から、第3内リンク孔48BXに配置される部分までを覆うように構成される。例えば、ローラ48Fは、第2方向X2において、ピン48Eの第2内リンク孔48AYに配置される部分から、第4内リンク孔48BYに配置される部分までを覆うように構成される。
【0097】
例えば、第2チェーン48は、一対のジョイントピン48G、および、クリップ48Hを含む。一対のジョイントピン48Gのうちの一方は、第2外リンク孔48CY、第1内リンク孔48AX、第3内リンク孔48BX、第4外リンク孔48DYを貫通するように、構成される。一対のジョイントピン48Gのうちの他方は、第1外リンク孔48CX、第2内リンク孔48AY、第4内リンク孔48BY、第3外リンク孔48DXを貫通するように、構成される。
【0098】
例えば、クリップ48Hは、一対のジョイントピン48Gのうちの一方が、第2外リンク孔48CY、第1内リンク孔48AX、第3内リンク孔48BX、第4外リンク孔48DYを貫通する。例えば、クリップ48Hは、一対のジョイントピン48Gのうちの他方が、第1外リンク孔48CX、第2内リンク孔48AY、第4内リンク孔48BY、第3外リンク孔48DXを貫通するように、一対のジョイントピン48Gに着脱可能に構成される。ローラ48Fは、第2方向X2において、ジョイントピン48Gの少なくとも一部を覆うように構成される。例えば、ローラ48Fは、第2方向X2において、ジョイントピン48Gの第1内リンク孔48AXに配置される部分から、第3内リンク孔48BXに配置される部分までを覆うように構成される。例えば、ローラ48Fは、第2方向X2において、ジョイントピン48Gの第2内リンク孔48AYに配置される部分から、第4内リンク孔48BYに配置される部分までを覆うように構成される。
【0099】
例えば、第2チェーン48は、複数の係合部48Jを含む。複数の係合部48Jは、ローラ48Fに形成される複数の摺動面を含む。例えば、第1チェーン46は、複数の摺動面において、入力スプロケットおよび出力スプロケットに係合するように構成される。例えば、第2チェーン48の複数の係合部48Jは、無端環状部材38C,40C,42C,44Cの複数の係合部に対応する。複数の係合部48Jは、予め定めるピッチ幅P2ごとに並んで配置される。
【0100】
例えば、第1チェーン46のピッチ幅P1および第2チェーン48のピッチ幅P2は、4.0mm以上、かつ、8.0mm以下である。例えば、ピッチ幅P1は、第2方向X2に垂直な方向における複数のピン46Eの軸心間の距離である。例えば、ピッチ幅P2は、第2方向X2に垂直な方向における複数のピン48Eの軸心間の距離である。例えば、ピッチ幅P2は、ピッチ幅P1よりも大きい。例えば、ピッチ幅P1は、4.7625mmである。例えば、ピッチ幅P2は、6.35mmである。例えば、ピッチ幅P1およびピッチ幅P2は、無端環状部材38C,40C,42C,44Cの予め定めるピッチ幅に対応する。ピッチ幅P1およびピッチ幅P2は、それぞれ直線距離によって表される。
【0101】
例えば、第1チェーン46の内リンク幅L1および第2チェーン48の内リンク幅L2は、2.0mm以上、かつ、3.3mm以下である。例えば、内リンク幅L1は、第1内リンク46Aから第2内リンク46Bまでの距離である。例えば、内リンク幅L2は、第1内リンク48Aから第2内リンク48Bまでの距離である。例えば、内リンク幅L2は、内リンク幅L1よりも小さい。例えば、内リンク幅L1は、2.38mmである。例えば、内リンク幅L2は、3.18mmである。内リンク幅L1は、内リンク幅L2以下である。例えば、内リンク幅L1は、内リンク幅L2の50%以上、80%以下の範囲である。内リンク幅L1および内リンク幅L2は、それぞれ直線距離によって表される。
【0102】
例えば、第1チェーン46のピン46Eの直径PD1および第2チェーン48のピン48Eの直径PD2は、1.5mm以上、かつ、3.66mm以下である。例えば、直径PD2は、直径PD1よりも大きい。例えば、直径PD1は、1.62mmである。例えば、直径PD2は、2.31mmである。
【0103】
例えば、第1チェーン46のローラ46Fの直径RD1および第2チェーン48のローラ48Fの直径RD2は、2.0mm以上、かつ、7.8mm以下である。例えば、直径RD2は、直径RD1よりも大きい。例えば、直径RD1は、2.48mmである。例えば、直径RD2は、3.3mmである。
【0104】
例えば、第1チェーン46および第2チェーン48は、バナダイジング処理またはクロマイジング処理によって表面処理される。例えば、第1チェーン46および第2チェーン48の一方がバナダイジング処理され、第1チェーン46および第2チェーン48の他方がクロマイジング処理されてもよい。
【0105】
第1実施形態において、ドライブユニット10は、第1構成例、第2構成例、第3構成例、第4構成例、および、第5構成例のいずれかのように構成されてもよい。
【0106】
<第1構成例>
以下では、第1構成例のドライブユニット10が説明される。
第1構成例のドライブユニット10は、ハウジング14と、入力部22と、第1変速部と、第2変速部と、出力部26と、を備える。第1変速部は、ハウジング14に設けられ、入力部22を介して駆動力が入力される。第1変速部は、第1入力回転体と、第1入力回転体とは直径が異なる第1出力回転体と、第1入力回転体および第1出力回転体に巻き掛けられる第1無端環状部材と、を含む。第1無端環状部材は、第1入力回転体および第1出力回転体にそれぞれ係合し、第1無端環状部材の延びる方向において第1ピッチ幅を有する複数の第1係合部を含む。
【0107】
第2変速部は、ハウジング14に設けられ、第1変速部を介して駆動力が入力される。第2変速部は、第2入力回転体と、第2入力回転体とは直径が異なる第2出力回転体と、第2入力回転体および第2出力回転体に巻き掛けられる第2無端環状部材と、を含む。第2無端環状部材は、第2入力回転体および第2出力回転体にそれぞれ係合し、第2無端環状部材の延びる方向において第2ピッチ幅を有する複数の第2係合部を含む。出力部26は、ハウジング14に設けられ、回転可能に構成されて、第2変速部を介して駆動力が入力される。
【0108】
第1ピッチ幅は、第2ピッチ幅と異なる。例えば、第2ピッチ幅は、第1ピッチ幅よりも大きい。例えば、第1ピッチ幅は、4mm以上、かつ、10mm以下である。例えば、第1ピッチ幅は、4.5mm以上、かつ、8mm以下である。例えば、第2ピッチ幅は、4mm以上、かつ、10mm以下、かつ、第1ピッチ幅よりも大きい。例えば、第2ピッチ幅は、4.5mm以上、かつ、8mm以下、かつ、第1ピッチ幅よりも大きい。例えば、第1無端環状部材は第1チェーン46であり、第2無端環状部材は第2チェーン48である。
【0109】
例えば、第1変速部および第2変速部は、それぞれ減速機24を構成する。例えば、第1出力回転体は、第2入力回転体と一体に回転するように構成される。例えば、第1出力回転体は、第2入力回転体と一体に形成される。例えば、第1入力回転体は、第1スプロケットを含み、第1出力回転体は、第2スプロケットを含み、第1無端環状部材は、チェーンを含む。第1入力回転体は、回転軸心まわりの外周部に複数の歯を含む。第1出力回転体は、回転軸心まわりの外周部に複数の歯を含む。第2入力回転体は、回転軸心まわりの外周部に複数の歯を含む。第2出力回転体は、回転軸心まわりの外周部に複数の歯を含む。
【0110】
例えば、ドライブユニット10は、ハウジング14に設けられ、第2変速部を介して駆動力が入力される第3変速部をさらに備える。例えば、第3無端環状部材は、第3入力回転体および第3出力回転体にそれぞれ係合し、第3無端環状部材の延びる方向において第3ピッチ幅を有する複数の第3係合部を含む。例えば、第3変速部は、第3入力回転体と、第3入力回転体とは直径が異なる第3出力回転体と、第3入力回転体および第3出力回転体に巻き掛けられる第3無端環状部材と、を含む。例えば、出力部26には、第3変速部を介して駆動力が入力される。例えば、第3入力回転体は、スプロケットを含み、第3出力回転体は、スプロケットを含み、第3無端環状部材は、チェーンを含む。例えば、第3変速部は、減速機24を構成する。第3入力回転体は、回転軸心まわりの外周部に複数の歯を含む。第3出力回転体は、回転軸心まわりの外周部に複数の歯を含む。
【0111】
例えば、第3ピッチ幅は、第1ピッチ幅および第2ピッチ幅の少なくとも1つと異なる。本構成例では、第3ピッチ幅は、少なくとも第1ピッチ幅とは異なる。例えば、第3ピッチ幅は、第1ピッチ幅および第2ピッチ幅の少なくとも1つよりも大きい。本構成例では、第3ピッチ幅は、少なくとも第1ピッチ幅よりも大きい。例えば、第3ピッチ幅は、4mm以上、かつ、10mm以下、かつ、第1ピッチ幅よりも大きい。例えば、第3ピッチ幅は、4.5mm以上、かつ、8mm以下、かつ、第1ピッチ幅よりも大きい。例えば、第1無端環状部材は第1チェーン46であり、第2無端環状部材は第2チェーン48であり、第3無端環状部材は第2チェーン48である。第1無端環状部材は第1チェーン46であり、第2無端環状部材は第1チェーン46であり、第3無端環状部材は第2チェーン48であってもよい。
【0112】
例えば、ドライブユニット10は、ハウジング14に設けられ、第3変速部を介して駆動力が入力される第4変速部をさらに備える。例えば、第4無端環状部材は、第4入力回転体および第4出力回転体にそれぞれ係合し、第4無端環状部材の延びる方向において第4ピッチ幅を有する複数の第4係合部を含む。例えば、第4変速部は、第4入力回転体と、第4入力回転体とは直径が異なる第4出力回転体と、第4入力回転体および第4出力回転体に巻き掛けられる第4無端環状部材と、を含む。例えば、出力部26には、第4変速部を介して駆動力が入力される。例えば、第4変速部は、減速機24を構成する。例えば、第4入力回転体は、スプロケットを含み、第4出力回転体は、スプロケットを含み、第4無端環状部材は、チェーンを含む。例えば、出力部26は、第1変速部を介して駆動力が入力される。第4入力回転体は、回転軸心まわりの外周部に複数の歯を含む。第4出力回転体は、回転軸心まわりの外周部に複数の歯を含む。
【0113】
例えば、第4ピッチ幅は、第1ピッチ幅、第2ピッチ幅、および、第3ピッチ幅の少なくとも1つと異なる。本構成例では、第4ピッチ幅は、少なくとも第1ピッチ幅と異なる。例えば、第4ピッチ幅は、第1ピッチ幅、第2ピッチ幅、および、第3ピッチ幅の少なくとも1つよりも大きい。本構成例では、第4ピッチ幅は、少なくとも第1ピッチ幅よりも大きい。例えば、第4ピッチ幅は、4mm以上、かつ、10mm以下、かつ、第1ピッチ幅よりも大きい。例えば、第4ピッチ幅は、4.5mm以上、かつ、8mm以下、かつ、第1ピッチ幅よりも大きい。
【0114】
例えば、本構成例の第1無端環状部材は第1チェーン46であり、第2無端環状部材は第2チェーン48であり、第3無端環状部材は第2チェーン48であり、第4無端環状部材は第2チェーン48である。第1無端環状部材は第1チェーン46であり、第2無端環状部材は第1チェーン46であり、第3無端環状部材は第2チェーン48であり、第4無端環状部材は第2チェーン48であってもよい。例えば、本構成例の第1無端環状部材は第1チェーン46であり、第2無端環状部材は第1チェーン46であり、第3無端環状部材は第1チェーン46であり、第4無端環状部材は第2チェーン48であってもよい。
【0115】
本構成例では、第1無端環状部材、第2無端環状部材、第3無端環状部材、および、第4無端環状部材は、駆動力の伝達経路において第1無端環状部材、第2無端環状部材、第3無端環状部材、および、第4無端環状部材の順に配置される。例えば、第1無端環状部材、第2無端環状部材、第3無端環状部材、および、第4無端環状部材は、駆動力の伝達経路において、出力部26に近いほどピッチ幅が大きくなるように構成される。例えば、第1無端環状部材、第2無端環状部材、第3無端環状部材、および、第4無端環状部材は、駆動力の伝達経路において入力部22に向かう場合に、ピッチ幅が小さくならないように構成される。
【0116】
例えば、本構成例の第1変速部は第1変速機38に対応し、第2変速部は第2変速機40に対応する。本構成例の第1入力回転体は入力回転体38Aに対応し、第1出力回転体は出力回転体38Bに対応し、第1無端環状部材は無端環状部材38Cに対応する。例えば、本構成例の複数の第1係合部は、無端環状部材38Cの複数の係合部に対応する。例えば、本構成例の第2入力回転体は入力回転体40Aに対応し、第2出力回転体は出力回転体40Bに対応し、第2無端環状部材は無端環状部材40Cに対応する。例えば、本構成例の第2入力回転体は、スプロケットを含み、第2出力回転体は、スプロケットを含み、第2無端環状部材は、チェーンを含む。例えば、本構成例の複数の第2係合部は、無端環状部材40Cの複数の係合部に対応する。
【0117】
例えば、本構成例の第3変速部は第3変速機42に対応する。例えば、本構成例の第3入力回転体は入力回転体42Aに対応し、第3出力回転体は出力回転体42Bに対応し、第3無端環状部材は無端環状部材42Cに対応する。
【0118】
例えば、本構成例の第4変速部は第4変速機44に対応する。例えば、本構成例の第4入力回転体は入力回転体44Aに対応し、第4出力回転体は出力回転体44Bに対応し、第4無端環状部材は無端環状部材44Cに対応する。
【0119】
<第2構成例>
以下では、第2構成例のドライブユニット10が説明される。
第2構成例のドライブユニット10は、ハウジング14と、モータ16と、減速機24と、出力部26と、を備える。減速機24は、第1変速部と、第2変速部と、中間軸36とを含む。
【0120】
第1変速部は、モータ出力軸18と同軸に配置され、モータ16から駆動力が入力される第1入力回転体と、第1入力回転体とは直径が異なり、中間軸36に設けられる第1出力回転体と、第1入力回転体および第1出力回転体に巻き掛けられる第1無端環状部材と、を含む。例えば、第1入力回転体は、第1スプロケットを含み、第1出力回転体は、第2スプロケットを含み、第1無端環状部材は、チェーンを含む。
【0121】
第2変速部は、中間軸36に設けられ、第1出力回転体を介して駆動力が入力される第2入力回転体と、第2入力回転体とは直径が異なり、出力部26と同軸に配置される第2出力回転体と、第2入力回転体および第2出力回転体に巻き掛けられる第2無端環状部材と、を含む。例えば、第2入力回転体は、第1スプロケットを含み、第2出力回転体は、第2スプロケットを含み、第2無端環状部材は、チェーンを含む。
【0122】
例えば、第1出力回転体は、第2入力回転体と一体に回転するように構成される。例えば、第1出力回転体は、第2入力回転体と一体に形成される。
【0123】
例えば、減速機24は、ハウジング14に設けられ、第2変速部を介して駆動力が入力される第3変速部をさらに含む。例えば、第3変速部は、第3入力回転体と、第3入力回転体とは直径が異なる第3出力回転体と、第3入力回転体および第3出力回転体に巻き掛けられる第3無端環状部材と、を含む。例えば、第3入力回転体は、第1スプロケットを含み、第3出力回転体は、第2スプロケットを含み、第3無端環状部材は、チェーンを含む。例えば、第3入力回転体は、出力部26と同軸に配置される。例えば、第3出力回転体は、中間軸36と同軸に配置される。
【0124】
例えば、減速機24は、ハウジング14に設けられ、第3変速部を介して駆動力が入力される第4変速部をさらに含む。例えば、第4変速部は、第4入力回転体と、第4入力回転体とは直径が異なる第4出力回転体と、第4入力回転体および第4出力回転体に巻き掛けられる第4無端環状部材と、を含む。例えば、第4入力回転体は、第1スプロケットを含み、第4出力回転体は、第2スプロケットを含み、第4無端環状部材は、チェーンを含む。例えば、第4入力回転体は、中間軸36と同軸に配置される。例えば、第4出力回転体は、出力部26と同軸に配置される。
【0125】
例えば、出力部26は、ハウジング14に設けられ、回転可能に構成されて、第1変速部および第2変速部を介して駆動力が入力される。例えば、出力部26には、第3変速部を介して駆動力が入力される。例えば、出力部26には、第4変速部を介して駆動力が入力される。
【0126】
モータ出力軸18のモータ回転中心軸心C1、中間軸36の中間軸中心軸心C4、および、出力部26の出力部回転中心軸心C2は、第1方向X1に実質的に平行に延びる。例えば、モータ回転中心軸心C1、中間軸中心軸心C4、および、出力部回転中心軸心C2は、第1方向X1に見て、それぞれ三角形の頂点に位置するように配置される。
【0127】
例えば、三角形の形状は、任意に構成できる。本構成例では、モータ回転中心軸心C1から中間軸中心軸心C4までの長さは、回転機構部16Xの第1端面B1の半径と第1出力回転体の半径との和よりも大きい。本構成例では、モータ回転中心軸心C1から中間軸中心軸心C4までの長さは、回転機構部16Xの第1端面B1の半径と第3出力回転体の半径との和よりも大きい。本構成例では、中間軸中心軸心C4から出力部回転中心軸心C2までの長さは、第1出力回転体の半径と第2出力回転体との和よりも小さい。本構成例では、中間軸中心軸心C4から出力部回転中心軸心C2までの長さは、第3出力回転体の半径と第4出力回転体との和よりも小さい。本構成例では、出力部回転中心軸心C2からモータ回転中心軸心C1までの長さは、第1出力回転体の半径と回転機構部16Xの第1端面B1の半径との和よりも大きい。本構成例では、出力部回転中心軸心C2からモータ回転中心軸心C1までの長さは、第4出力回転体の半径と回転機構部16Xの第2端面B2の半径との和よりも大きい。
【0128】
例えば、本構成例の第1変速部は第1変速機38に対応し、第2変速部は第2変速機40に対応する。例えば、本構成例の第1入力回転体は入力回転体38Aに対応し、第1出力回転体は出力回転体38Bに対応し、第1無端環状部材は無端環状部材38Cに対応する。例えば、本構成例の第2入力回転体は入力回転体40Aに対応し、第2出力回転体は出力回転体40Bに対応し、第2無端環状部材は無端環状部材40Cに対応する。例えば、本構成例の第3変速部は第3変速機42に対応する。例えば、本構成例の第3入力回転体は入力回転体42Aに対応し、第3出力回転体は出力回転体42Bに対応し、第3無端環状部材は無端環状部材42Cに対応する。例えば、本構成例の第4変速部は第4変速機44に対応する。例えば、本構成例の第4入力回転体は入力回転体44Aに対応し、第4出力回転体は出力回転体44Bに対応し、第4無端環状部材は無端環状部材44Cに対応する。例えば、本構成例のモータ出力軸18のモータ回転中心軸心C1、中間軸36の中間軸中心軸心C4、および、出力部26の出力部回転中心軸心C2は、第1方向X1に平行に延びる。
【0129】
<第3構成例>
以下では、第3構成例のドライブユニット10が説明される。
第3構成例のドライブユニット10は、ハウジング14と、モータ16と、減速機24と、出力部26と、を備える。減速機24は、第1変速部と、第2変速部とを含む。第1変速部は、モータ16から駆動力が入力される第1入力回転体と、第1入力回転体とは直径が異なる第1出力回転体と、第1入力回転体および第1出力回転体に巻き掛けられる第1無端環状部材と、モータ出力軸18および出力部26からオフセットして配置され、モータ出力軸18に対して実質的に平行に配置される中間軸36と、を含む。例えば、第1入力回転体は、第1スプロケットを含み、第1出力回転体は、第2スプロケットを含み、第1無端環状部材は、チェーンを含む。
【0130】
第2変速部は、第1出力回転体を介して駆動力が入力される第2入力回転体と、第2入力回転体とは直径が異なり、出力部26と同軸に配置される第2出力回転体と、第2入力回転体および第2出力回転体に巻き掛けられる第2無端環状部材と、を含む。
【0131】
第1入力回転体および第1出力回転体の1つと、第2入力回転体および第2出力回転体の1つとは、モータ出力軸18または中間軸36に、相互に相対回転可能に設けられる。本構成例では、第1出力回転体と、第2入力回転体とは、中間軸36に対して相対回転可能に構成される。本構成例では、第1入力回転体は、モータ出力軸18に設けられ、モータ出力軸18に対して相対回転可能に構成される。例えば、第1入力回転体および第1出力回転体の1つと、第2入力回転体および第2出力回転体の1つとは、中間軸36に設けられる。例えば、第1入力回転体および第1出力回転体の1つと、第2入力回転体および第2出力回転体の1つと、の少なくとも1つは、中間軸36に対して相対回転可能に構成される。本構成例では、第1出力回転体と、第2入力回転体とは、中間軸36に設けられる。本構成例では、第2出力回転体は、入力回転軸12に設けられ、入力回転軸12に対して相対回転可能に構成される。
【0132】
例えば、減速機24は、ハウジング14に設けられる第3変速部をさらに備える。例えば、第3変速部は、第3入力回転体と、第3入力回転体とは直径が異なる第3出力回転体と、第3入力回転体および第3出力回転体に巻き掛けられる第3無端環状部材と、を含む。
【0133】
例えば、第3入力回転体および第3出力回転体の1つは、中間軸36に設けられ、第2入力回転体と相対回転可能に構成される。本構成例では、第3出力回転体が中間軸36に設けられ、第3出力回転体は第2入力回転体と相対回転可能に構成される。
【0134】
例えば、減速機24は、ハウジング14に設けられる第4変速部をさらに備える。例えば、第4変速部は、第4入力回転体と、第4入力回転体とは直径が異なる第4出力回転体と、第4入力回転体および第4出力回転体に巻き掛けられる第4無端環状部材と、を含む。例えば、第4入力回転体は、第1スプロケットを含み、第4出力回転体は、第2スプロケットを含み、第4無端環状部材は、チェーンを含む。本構成例では、第3出力回転体は、中間軸36に設けられる。本構成例では、第4入力回転体は、第3出力回転体と一体に形成される。
【0135】
例えば、本構成例の第1変速部は第1変速機38に対応し、第2変速部は第2変速機40に対応する。例えば、本構成例の第1入力回転体は入力回転体38Aに対応し、第1出力回転体は出力回転体38Bに対応し、第1無端環状部材は無端環状部材38Cに対応する。例えば、本構成例の第2入力回転体は入力回転体40Aに対応し、第2出力回転体は出力回転体40Bに対応し、第2無端環状部材は無端環状部材40Cに対応する。
【0136】
例えば、本構成例の第3変速部は第3変速機42に対応する。例えば、本構成例の第3入力回転体は入力回転体42Aに対応し、第3出力回転体は出力回転体42Bに対応し、第3無端環状部材は無端環状部材42Cに対応する。例えば、本構成例の第4変速部は第4変速機44に対応する。例えば、本構成例の第4入力回転体は入力回転体44Aに対応し、第4出力回転体は出力回転体44Bに対応し、第4無端環状部材は無端環状部材44Cに対応する。
【0137】
本構成例では、第1変速部、第2変速部、第3変速部、および、第4変速部が対応する変速機を、第1変速機38、第2変速機40、第3変速機42、および、第4変速機44のうちから任意に選択してもよい。例えば、第1変速部、第2変速部、第3変速部、および、第4変速部の組み合わせを、表1の選択例E11からE18のいずれかにできる。
【0138】
【0139】
選択例E11および選択例E12では、第1入力回転体と、第2入力回転体とは、中間軸36に対して相対回転可能に、中間軸36に設けられる。選択例E11では、第3出力回転体と、第4出力回転体とが、中間軸36に対して相対回転可能に、中間軸36に設けられる。選択例E12では、第3出力回転体と、第4出力回転体とが、中間軸36に対して相対回転可能に、中間軸36に設けられる。
【0140】
選択例E13および選択例E14では、第1入力回転体と、第2出力回転体とは、中間軸36に対して相対回転可能に、中間軸36に設けられる。選択例E13では、第3入力回転体と、第4出力回転体とが、中間軸36に対して相対回転可能に、中間軸36に設けられる。選択例E14では、第3出力回転体と、第4入力回転体とが、中間軸36に対して相対回転可能に、中間軸36に設けられる。
【0141】
選択例E15および選択例E16では、第1出力回転体と、第2入力回転体とは、中間軸36に対して相対回転可能に、中間軸36に設けられる。選択例5では、第3出力回転体と、第4入力回転体とが、中間軸36に対して相対回転可能に、中間軸36に設けられる。選択例E16では、第3入力回転体と、第4出力回転体とが、中間軸36に対して相対回転可能に、中間軸36に設けられる。
【0142】
選択例E17および選択例E18では、第1出力回転体と、第2出力回転体とは、中間軸36に対して相対回転可能に、中間軸36に設けられる。選択例E17では、第3入力回転体と、第4入力回転体とが、中間軸36に対して相対回転可能に、中間軸36に設けられる。選択例E18では、第3入力回転体と、第4入力回転体とが、中間軸36に対して相対回転可能に、中間軸36に設けられる。
【0143】
<第4構成例>
以下では、第4構成例のドライブユニット10が説明される。
本構成例のドライブユニット10は、ハウジング14と、モータ16と、第1変速部と、出力部26と、を備える。例えば、出力部26には、第2変速部を介して駆動力が入力される。
【0144】
例えば、第1変速部は、減速機24を構成する。第1変速部は、ハウジング14に設けられ、モータ16から駆動力が入力される。第1変速部は、第1入力回転体と、第1入力回転体とは直径が異なる第1出力回転体と、第1入力回転体および第1出力回転体に巻き掛けられる第1無端環状部材と、を含む。例えば、第1入力回転体は、第1スプロケットを含み、第1出力回転体は、第2スプロケットを含み、第1無端環状部材は、チェーンを含む。
【0145】
第1変速部の少なくとも一部は、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。例えば、第1変速部のうち、第1無端環状部材の少なくとも一部が、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。本構成例では、第1無端環状部材の全体が、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。例えば、第1無端環状部材は、第1平面A1および第2平面A2の間において、第1平面A1および第2平面A2に平行な方向に駆動するように構成される。
【0146】
例えば、第1入力回転体の第1入力回転中心軸心、および、第1出力回転体の第1出力回転中心軸心は、第1方向X1に実質的に平行に配置される。本構成例では、第1入力回転体の第1入力回転中心軸心、および、第1出力回転体の第1出力回転中心軸心は、第1方向X1に平行に配置される。例えば、第1入力回転体および第1出力回転体は、第1方向X1に垂直な方向において並ぶように、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。
【0147】
例えば、ドライブユニット10は、ハウジング14に設けられ、第1変速部を介して駆動力が入力される第2変速部をさらに備える。例えば、第2変速部は、減速機24を構成する。第2変速部は、第2入力回転体と、第2入力回転体とは直径が異なる第2出力回転体と、第2入力回転体および第2出力回転体に巻き掛けられる第2無端環状部材と、を含む。例えば、第2入力回転体は、第1スプロケットを含み、第2出力回転体は、第2スプロケットを含み、第3無端環状部材は、チェーンを含む。
【0148】
例えば、第2変速部の少なくとも一部は、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。例えば、第2変速部のうち、第2無端環状部材の少なくとも一部が、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。本構成例では、第2無端環状部材の全体が、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。例えば、第2無端環状部材は、第1平面A1および第2平面A2の間において、第1平面A1および第2平面A2に平行な方向に駆動するように構成される。
【0149】
例えば、第2入力回転体の第2入力回転中心軸心、および、第2出力回転体の第2出力回転中心軸心は、第1方向X1に実質的に平行に配置される。本構成例では、第2入力回転体の第2入力回転中心軸心、および、第2出力回転体の第2出力回転中心軸心は、第1方向X1に平行に配置される。例えば、第2入力回転体および第2出力回転体は、第1方向X1に垂直な方向において並ぶように、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。
【0150】
例えば、第1出力回転体は、第2入力回転体と同軸に配置され、第1出力回転体の直径は、第2入力回転体の直径と異なる。本構成例では、第1出力回転体の直径は、第2入力回転体の直径よりも大きい。例えば、第1出力回転体は、第2入力回転体と一体に回転するように構成される。例えば、第1出力回転体は、第2入力回転体と一体に形成される。
【0151】
例えば、ドライブユニット10は、ハウジング14に設けられる第3変速部をさらに備える。例えば、第1変速部には、第3変速部を介して駆動力が入力される。例えば、第3変速部は、減速機24を構成する。例えば、第3変速部は、第3入力回転体と、第3入力回転体とは直径が異なる第3出力回転体と、第3入力回転体および第3出力回転体に巻き掛けられる第3無端環状部材と、を含む。例えば、第3入力回転体は、第1スプロケットを含み、第3出力回転体は、第2スプロケットを含み、第3無端環状部材は、チェーンを含む。
【0152】
例えば、第3入力回転体の第3入力回転中心軸心、および、第3出力回転体の第3出力回転中心軸心は、第1方向X1に実質的に平行に配置される。本構成例では、第3入力回転体の第3入力回転中心軸心、および、第3出力回転体の第3出力回転中心軸心は、第1方向X1に平行に配置される。例えば、第3入力回転体および第3出力回転体は、第1方向X1に垂直な方向において並ぶように配置される。例えば、第3入力回転体および第3出力回転体は、第2平面A2よりも第1平面A1に近く、かつ、第1平面A1よりも第2平面A2から遠い位置に配置される。
【0153】
例えば、第3出力回転体は、第1入力回転体と同軸に配置され、第3出力回転体の直径は、第1入力回転体の直径と異なる。本構成例では、第3出力回転体の直径は、第1入力回転体の直径よりも大きい。例えば、第3出力回転体は、第1入力回転体と一体に回転するように構成される。例えば、第3出力回転体は、第1入力回転体と一体に形成される。
【0154】
例えば、第3変速部の少なくとも一部は、第1方向X1に見て、ロータ16Aおよびステータ16Bの少なくとも1つと重なるように配置される。本構成例では、第3入力回転体が、第1方向X1に見て、ロータ16Aおよびステータ16Bと重なるように配置される。本構成例では、第3無端環状部材が、第1方向X1に見て、ロータ16Aおよびステータ16Bと重なるように配置される。
【0155】
例えば、第3変速部の少なくとも一部は、第1方向X1に見て、第1変速部の少なくとも一部と重なるように配置される。本構成例では、第3出力回転体が、第1方向X1に見て、第1入力回転体と重なるように配置される。
【0156】
例えば、ドライブユニット10は、ハウジング14に設けられる第4変速部をさらに備える。例えば、第4変速部には、第1変速部を介して駆動力が入力される。例えば、第4変速部は、減速機24を構成する。例えば、第4変速部は、第4入力回転体と、第4入力回転体とは直径が異なる第4出力回転体と、第4入力回転体および第4出力回転体に巻き掛けられる第4無端環状部材と、を含む。例えば、第4入力回転体は、第1スプロケットを含み、第4出力回転体は、第2スプロケットを含み、第4無端環状部材は、チェーンを含む。
【0157】
例えば、第4変速部の少なくとも一部は、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。例えば、第4変速部のうち、第4無端環状部材の少なくとも一部が、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。本構成例では、第4無端環状部材の全体が、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。例えば、第4無端環状部材は、第1平面A1および第2平面A2の間において、第1平面A1および第2平面A2に平行な方向に駆動するように構成される。
【0158】
例えば、第4入力回転体の第4入力回転中心軸心、および、第4出力回転体の第4出力回転中心軸心は、第1方向X1に実質的に平行に配置される。本構成例では、第4入力回転体の第4入力回転中心軸心、および、第4出力回転体の第4出力回転中心軸心は、第1方向X1に平行に配置される。例えば、第4入力回転体および第4出力回転体は、第1方向X1に垂直な方向において並ぶように、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。
【0159】
例えば、第1出力回転体は、第4出力回転体と同軸に配置され、第1入力回転体は、第4入力回転体と同軸に配置される。例えば、第2入力回転体は、第4出力回転体と同軸に配置され、第2出力回転体は、第4入力回転体と同軸に配置される。例えば、第3出力回転体は、第4入力回転体と同軸に配置される。
【0160】
例えば、本構成例の第1変速部は第2変速機40に対応する。例えば、本構成例の第1入力回転体は入力回転体40Aに対応し、第1出力回転体は出力回転体40Bに対応し、第1無端環状部材は無端環状部材40Cに対応する。例えば、本構成例の第2変速部は第3変速機42に対応する。例えば、本構成例の第2入力回転体は入力回転体42Aに対応し、第2出力回転体は出力回転体42Bに対応し、第2無端環状部材は無端環状部材42Cに対応する。例えば、本構成例の第3変速部は第1変速機38に対応する。例えば、本構成例の第3入力回転体は入力回転体38Aに対応し、第3出力回転体は出力回転体38Bに対応し、第3無端環状部材は無端環状部材38Cに対応する。例えば、本構成例の第4変速部は第4変速機44に対応する。例えば、本構成例の第4入力回転体は入力回転体44Aに対応し、第4出力回転体は出力回転体44Bに対応し、第4無端環状部材は無端環状部材44Cに対応する。
【0161】
<第5構成例>
以下では、第5構成例のドライブユニット10が説明される。
ドライブユニット10は、ハウジング14と、入力部22と、第1変速部と、出力部26と、を備える。例えば、出力部26には、第2変速部を介して駆動力が入力される。
【0162】
例えば、第1変速部は、減速機24を構成する。第1変速部は、ハウジング14に設けられ、入力部22を介して駆動力が入力される。第1変速部は、第1入力回転体と、第1入力回転体とは直径が異なる第1出力回転体と、第1入力回転体および第1出力回転体に巻き掛けられる第1無端環状部材と、を含む。例えば、第1入力回転体は、第1スプロケットを含み、第1出力回転体は、第2スプロケットを含み、第1無端環状部材は、チェーンを含む。第1無端環状部材は、第1入力回転体および第1出力回転体にそれぞれ係合し、第1無端環状部材の延びる方向において第1ピッチ幅を有する複数の第1係合部を含む。
【0163】
第1ピッチ幅は、4mm以上、かつ、10mm以下である。例えば、第1ピッチ幅は、5mm以上、かつ、8mm以下である。例えば、第1無端環状部材は、第1チェーン46を含む。
【0164】
例えば、ドライブユニット10は、ハウジング14に設けられ、第1変速部を介して駆動力が入力される第2変速部をさらに備える。例えば、第2変速部は、減速機24を構成する。第2変速部は、第2入力回転体と、第2入力回転体とは直径が異なる第2出力回転体と、第2入力回転体および第2出力回転体に巻き掛けられる第2無端環状部材と、を含む。例えば、第2入力回転体は、第1スプロケットを含み、第2出力回転体は、第2スプロケットを含み、第2無端環状部材は、チェーンを含む。第2無端環状部材は、第2入力回転体および第2出力回転体にそれぞれ係合し、第2無端環状部材の延びる方向において第2ピッチ幅を有する複数の第2係合部を含む。
【0165】
例えば、第2ピッチ幅は、4mm以上、かつ、10mm以下である。例えば、第2ピッチ幅は、5mm以上、かつ、8mm以下である。例えば、第2無端環状部材は、第1チェーン46または第2チェーン48を含む。
【0166】
例えば、ドライブユニット10は、ハウジング14に設けられ、第2変速部を介して駆動力が入力される第3変速部をさらに備える。例えば、第3変速部は、減速機24を構成する。本構成例では、第3変速部は第3変速機42に対応する。例えば、第3変速部は、第3入力回転体と、第3入力回転体とは直径が異なる第3出力回転体と、第3入力回転体および第3出力回転体に巻き掛けられる第3無端環状部材と、を含む。本構成例では、第3入力回転体は入力回転体42Aに対応し、第3出力回転体は出力回転体42Bに対応し、第3無端環状部材は無端環状部材42Cに対応する。例えば、第3入力回転体は、第1スプロケットを含み、第3出力回転体は、第2スプロケットを含み、第3無端環状部材は、チェーンを含む。例えば、第3無端環状部材は、第3入力回転体および第3出力回転体にそれぞれ係合し、第3無端環状部材の延びる方向において第3ピッチ幅を有する複数の第3係合部を含む。
【0167】
例えば、第3ピッチ幅は、4mm以上、かつ、10mm以下である。例えば、第3ピッチ幅は、5mm以上、かつ、8mm以下である。例えば、第3無端環状部材は、第1チェーン46または第2チェーン48を含む。第2無端環状部材が第2チェーン48である場合、第3無端環状部材は第2チェーン48を含む。
【0168】
例えば、ドライブユニット10は、ハウジング14に設けられ、第3変速部を介して駆動力が入力される第4変速部をさらに備える。本構成例では、第4変速部は第4変速機44に対応する。例えば、第4変速部は、減速機24を構成する。例えば、第4変速部は、第4入力回転体と、第4入力回転体とは直径が異なる第4出力回転体と、第4入力回転体および第4出力回転体に巻き掛けられる第4無端環状部材と、を含む。
【0169】
本構成例では、第4入力回転体は入力回転体44Aに対応し、第4出力回転体は出力回転体44Bに対応し、第4無端環状部材は無端環状部材44Cに対応する。例えば、第4入力回転体は、第1スプロケットを含み、第4出力回転体は、第2スプロケットを含み、第4無端環状部材は、チェーンを含む。例えば、第4無端環状部材は、第4入力回転体および第4出力回転体にそれぞれ係合し、第4無端環状部材の延びる方向において第4ピッチ幅を有する複数の第4係合部を含む。
【0170】
例えば、第4ピッチ幅は、4mm以上、かつ、10mm以下である。例えば、第4ピッチ幅は、5mm以上、かつ、8mm以下である。例えば、第4無端環状部材は、第2チェーン48を含む。第3無端環状部材が第2チェーン48である場合、第4無端環状部材は第2チェーン48を含む。
【0171】
例えば、第1入力回転体の第1入力回転中心軸心、第1出力回転体の第1出力回転中心軸心、第2入力回転体の第2入力回転中心軸心、および、第2出力回転体の第2出力回転中心軸心は、実質的に第1方向X1に平行に配置される。本構成例では、第1入力回転体の第1入力回転中心軸心、第1出力回転体の第1出力回転中心軸心、第2入力回転体の第2入力回転中心軸心、および、第2出力回転体の第2出力回転中心軸心は、第1方向X1に平行に配置される。例えば、第1出力回転体の第1出力回転中心軸心は、第2入力回転体の第2入力回転中心軸心と同軸に配置される。
【0172】
例えば、第1出力回転体は、第1方向X1において第2入力回転体に対してオフセットし、かつ、第2入力回転体と同軸に配置される。例えば、第1出力回転体は、第1方向X1において第2入力回転体に対して、第1平面A1よりも遠くにオフセットして配置される。例えば、第1出力回転体は、第2入力回転体と一体に回転するように構成される。例えば、第1出力回転体は、第2入力回転体と一体に形成される。例えば、第1出力回転体は、第2入力回転体と第1回転部材50を構成する。
【0173】
例えば、第1方向X1において、第2変速部は、第1変速部と出力部26との間に配置される。例えば、第1方向X1において、第2変速部は、第1変速部と第3変速部との間に配置される。例えば、ドライブユニット10は、第1方向X1において、第1変速部、第2変速部、第3変速部、第4変速部、および、出力部26の順に配置される。
【0174】
例えば、本構成例の第1変速部は第1変速機38に対応する。例えば、本構成例の第1入力回転体は入力回転体38Aに対応し、第1出力回転体は出力回転体38Bに対応し、第1無端環状部材は無端環状部材38Cに対応する。例えば、本構成例の複数の第1係合部は、複数の係合部46Jに対応する。例えば、本構成例の第2変速部は第2変速機40に対応する。本構成例では、第2入力回転体は入力回転体40Aに対応し、第2出力回転体は出力回転体40Bに対応し、第2無端環状部材は無端環状部材40Cに対応する。例えば、本構成例の複数の第2係合部は、複数の係合部48Jに対応する。
【0175】
<第2実施形態>
図14および
図15を参照して、第2実施形態のドライブユニット10が説明される。第2実施形態のドライブユニット10は、減速機24の構成以外は第1実施形態のドライブユニット10と同様であるので、第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明が省略される。
【0176】
本実施形態のドライブユニット10の減速機24は、ベルト式減速機を含む。例えば、第1変速機38、第2変速機40、第3変速機42、および、第4変速機44の少なくとも1つがベルト式減速機を含む。本実施形態の減速機24は、第1変速機38、第2変速機40、第3変速機42、および、第4変速機44の少なくとも1つがベルト式減速機を含む点以外は、第1実施形態と同様に構成される。
【0177】
例えば、入力回転体38A,40A,42A,44Aの少なくとも1つは入力プーリを含み、出力回転体38B,40B,42B,44Bの少なくとも1つは出力プーリを含み、無端環状部材38C,40C,42C,44Cの少なくとも1つは第1ベルト60または第2ベルト62を含む。例えば、第1変速機38がベルト式減速機を含む場合、入力回転体38Aは入力プーリを含み、出力回転体38Bは出力プーリを含み、無端環状部材38Cは、第1ベルト60または第2ベルト62を含む。例えば、第2変速機40がベルト式減速機を含む場合、入力回転体40Aは入力プーリを含み、出力回転体40Bは出力プーリを含み、無端環状部材40Cは、第1ベルト60または第2ベルト62を含む。例えば、第3変速機42がベルト式減速機を含む場合、入力回転体42Aは入力プーリを含み、出力回転体42Bは出力プーリを含み、無端環状部材42Cは、第1ベルト60または第2ベルト62を含む。例えば、第4変速機44がベルト式減速機を含む場合、入力回転体44Aは入力プーリを含み、出力回転体44Bは出力プーリを含み、無端環状部材44Cは、第1ベルト60または第2ベルト62を含む。
【0178】
例えば、第1ベルト60は、複数の凸部、および、接続帯を含む平ベルトである。例えば、複数の凸部は、第2駆動方向において隣接するように、接続帯に設けられる。例えば、本実施形態におけるベルトのピッチ幅は、凸部の第2駆動方向における中央部から、隣接する凸部の第2駆動方向における中央部までの距離である。本実施形態におけるベルトのピッチ幅は、直線距離によって表される。
【0179】
例えば、第2ベルト62のピッチ幅PV2は、第1ベルト60のピッチ幅PV1よりも大きい。例えば、ピッチ幅PV1およびピッチ幅PV2は、4mm以上、かつ、10mm以下である。例えば、ピッチ幅PV1およびピッチ幅PV2は、4.5mm以上、かつ、8mm以下である。例えば、ピッチ幅PV1は、4.7625mmである。例えば、ピッチ幅PV2は、6.35mmである。
【0180】
第1実施形態の第1構成例、第2構成例、第3構成例、および、第5構成例において、例えば、第2実施形態のドライブユニット10の第1入力回転体は、第1プーリを含み、第1出力回転体は、第2プーリを含み、第1無端環状部材は、ベルトを含むように変更してもよい。第1実施形態の第1構成例、第2構成例、第3構成例、および、第5構成例において、第1無端環状部材がベルトを含むように変更される場合、ベルトは、第1ベルト60または第2ベルト62を含む。
【0181】
第2実施形態のドライブユニット10は、第1実施形態の第4構成例において、例えば、第1入力回転体は、第1プーリを含み、第1出力回転体は、第2プーリを含み、第1無端環状部材は、ベルトを含むように変更してもよい。第1実施形態の第4構成例において、第1無端環状部材がベルトを含むように変更される場合、ベルトは、第1ベルト60または第2ベルト62を含む。
【0182】
<第3実施形態>
図16を参照して、第3実施形態のドライブユニット10が説明される。第3実施形態のドライブユニット10は、減速機24の構成以外は第1実施形態のドライブユニット10と同様であるので、第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明が省略される。
【0183】
本実施形態の、ドライブユニット10は入力部22と、出力部26との間における駆動力の伝達経路に配置される遊星歯車式減速機64をさらに含む。
【0184】
例えば、第1変速機38、第2変速機40、第3変速機42、および、第4変速機44の少なくとも1つは遊星歯車式減速機64を含む。本実施形態の減速機24は、第1変速機38、第2変速機40、第3変速機42、および、第4変速機44の少なくとも1つが遊星歯車式減速機64を含む点以外は、第1実施形態と同様に構成される。
【0185】
例えば、第1変速機38は遊星歯車式減速機64を含み、第2変速機40、第3変速機42、および、第4変速機44の少なくとも1つは、チェーン式減速機を含む。例えば、遊星歯車式減速機64は、太陽ギア、リングギア、複数の遊星ギア、および、キャリアを含む。太陽ギアは、モータ16のモータ出力軸18の外周部に設けられる。太陽ギアは、モータ出力軸18と一体に形成されてもよく、モータ出力軸18と別体に形成されてモータ出力軸18に取り付けられてもよい。複数の遊星ギアは、太陽ギアとリングギアとの間に配置される。キャリアは、複数の遊星ギアを支持し、複数の遊星ギアを太陽ギアまわりに一体的に公転させる。本実施形態では、第1変速機38を介して、第2変速機40に駆動力が入力される。例えば、第2変速機40の入力回転体40Aが、第1変速機38のキャリアと一体回転するように構成される。
【0186】
ドライブユニット10は、入力部22と、出力部26との間における駆動力の伝達経路に配置される歯車式減速機をさらに含んでもよい。第1変速機38、第2変速機40、第3変速機42、および、第4変速機44の少なくとも1つは遊星歯車式減速機64を含み、第1変速機38、第2変速機40、第3変速機42、および、第4変速機44の他の少なくとも1つは、歯車式減速機を含んでもよい。
【0187】
例えば、第1変速機38は遊星歯車式減速機64を含み、第2変速機40は歯車式減速機を含み、第3変速機42、および、第4変速機44の少なくとも1つは、チェーン式減速機を含む。例えば、歯車式減速機は、入力歯車および出力歯車を含む。例えば、歯車式減速機は、出力歯車の回転速度が入力歯車の回転速度よりも低くなるように構成される。入力歯車は、中間軸36と同軸に設けられ、第1変速機38のキャリアを介して駆動力が入力される回転体である。出力歯車は、入力歯車とは直径が異なり、出力部26と同軸に設けられる回転体である。例えば、出力歯車は、入力歯車よりも直径が大きい。例えば、出力歯車は、入力回転軸12の外周面に配置され、入力回転軸12と相対回転可能に構成される。例えば、出力歯車は、出力歯車の歯と入力歯車の歯が噛み合うことによって、入力歯車とともに回転するように構成される。例えば、歯車式減速機は、遊星歯車式減速機64を含まない。
【0188】
本構成例では、第1変速機38、第2変速機40、第3変速機42、および、第4変速機44のそれぞれは、予め定める減速機、遊星歯車式減速機64、および、歯車式減速機のいずれかを含むように選択される。例えば、第1変速機38、第2変速機40、第3変速機42、および、第4変速機44の組み合わせを、表2の選択例E21からE30のように選択できる。
【0189】
【0190】
<第4実施形態>
図17から
図20を参照して、第4実施形態のドライブユニット10が説明される。第4実施形態のドライブユニット10は、減速機24の構成が第1実施形態のドライブユニット10と異なる以外は、第1実施形態と同様である。したがって、第4実施形態の構成において第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明が省略される。
【0191】
本実施形態のドライブユニット10は、ハウジング14と、モータ16と、第1変速部80と、出力部26と、を備える。本実施形態の出力部26は、ハウジング14に設けられ、回転可能に構成されて、第1変速部80を介して駆動力が入力される。
【0192】
本実施形態のドライブユニット10は、複数の中間軸36をさらに備える。例えば、複数の中間軸36は、第1方向X1から見てモータ出力軸18および出力部26からオフセットして配置され、モータ出力軸18に対して実質的に平行に配置される。例えば、複数の中間軸36は、第1中間軸70と、第2中間軸72と、を含む。第1中間軸70の回転中心軸心CX1は、第1方向X1から見て、第2中間軸72の回転中心軸心CX2からオフセットして配置される。回転中心軸心CX1および回転中心軸心CX2は、モータ回転中心軸心C1に対して平行に配置される。
【0193】
第1中間軸70は、回転中心軸心CX1まわりに回転可能に構成される。例えば、ドライブユニット10は、一対の第8軸受74をさらに備える。第1中間軸70は、一対の第8軸受74を介して、ハウジング14に支持される。例えば、第8軸受74は、玉軸受であってもよく、ころ軸受であってもよく、すべり軸受であってもよい。
【0194】
第2中間軸72は、回転中心軸心CX2まわりに回転可能に構成される。例えば、ドライブユニット10は、一対の第9軸受76をさらに備える。第2中間軸72は、一対の第9軸受76を介して、ハウジング14に支持される。例えば、第9軸受76は、玉軸受であってもよく、ころ軸受であってもよく、すべり軸受であってもよい。
【0195】
複数の中間軸36の長さはそれぞれ異なっていてもよい。例えば、第1中間軸70の第1方向X1における長さは、第2中間軸72の第1方向X1における長さと異なる。本実施形態では、第1中間軸70の第1方向X1における長さは、第2中間軸72の第1方向X1における長さよりも短い。第1中間軸70の第1方向X1における長さは、第2中間軸72の第1方向X1における長さと同じでもよい。第1中間軸70は、第1方向X1に垂直な方向において、第1中間軸70の少なくとも一部が第2中間軸72と重なるように、配置される。
【0196】
例えば、第1方向X1から見て、モータ出力軸18のモータ回転中心軸心C1、および、出力部26の出力部回転中心軸心C2を通る参照線RLが定義される。第1方向X1から見て、第1中間軸70の回転中心軸心CX1と、第2中間軸72の回転中心軸心CX2との間に、参照線RLが配置される。第1方向X1から見て、参照線RLは、回転中心軸心CX1と回転中心軸心CX2との間を通過するように配置される。第1方向X1から見て、参照線RLは、回転中心軸心CX1および回転中心軸心CX2を通る直線に交わる。第1方向X1から見て、参照線RLは、回転中心軸心CX1および回転中心軸心CX2を通る直線に垂直には交わらない。第1方向X1から見て、参照線RLは、回転中心軸心CX1および回転中心軸心CX2を通る直線に対して垂直に交わってもよい。
【0197】
第1方向X1から見て、回転中心軸心CX1および回転中心軸心CX2は、参照線RLから離れた位置に配置される。第1方向X1から見て、回転中心軸心CX1および回転中心軸心CX2は、モータ回転中心軸心C1を通過して参照線RLに垂直な第1直線SL1と、出力部回転中心軸心C2を通過して参照線RLに垂直な第2直線SL2と、の間に配置される。
【0198】
例えば、第1方向X1から見て第1中間軸70の回転中心軸心CX1から第2中間軸72の回転中心軸心CX2までの距離D1は、モータ出力軸18のモータ回転中心軸心C1から出力部26の出力部回転中心軸心C2までの距離D2よりも短い。距離D1および距離D2は、それぞれ直線距離によって表される。例えば、第1方向X1から見て、距離D1は、30mmより長く、かつ、距離D2よりも短い。
【0199】
例えば、第1方向X1に垂直な方向において、複数の中間軸36の少なくとも1つの少なくとも一部は、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。複数の中間軸36は、全体が第1平面A1と第2平面A2との間に配置されてもよい。例えば、第1方向X1に垂直な方向において、第1中間軸70の少なくとも一部は、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。例えば、第1方向X1に垂直な方向において、第2中間軸72の少なくとも一部は、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。
【0200】
ドライブユニット10は、例えば、複数の変速部78と、複数の中間軸36と、をさらに備える。例えば、複数の変速部78は、ハウジング14に設けられ、モータ16から駆動力が入力される。例えば、出力部26には、複数の変速部78を介して駆動力が入力される。例えば、複数の変速部78は、少なくとも2段階において減速を行う減速機構を含む。例えば、複数の変速部78は、減速機24を構成する。例えば、減速機24は、複数の中間軸36および複数の変速部78を含む。
【0201】
例えば、複数の変速部78は、第1変速部80を含む。例えば、複数の変速部78は、第2変速部82を含む。例えば、複数の変速部78は、第3変速部84を含む。例えば、複数の変速部78は、第1変速部80、第2変速部82、および、第3変速部84を含む。例えば、複数の変速部78は、それぞれチェーン式減速機およびベルト式減速機の少なくとも1つを含む。
【0202】
例えば、出力部26には、減速機24を介して入力部22から駆動力が入力される。本実施形態では、入力部22の駆動力は、第3変速部84、第1変速部80、および、第2変速部82の順に伝達され、第2変速部82から出力部26に出力される。
【0203】
例えば、第1変速部80は、減速機24を構成する。第1変速部80は、ハウジング14に設けられ、モータ16から駆動力が入力される。第1変速部80は、第1入力回転体80Aと、第1出力回転体80Bと、第1無端環状部材80Cと、を含む。本実施形態では、第1変速部80は、チェーン式減速機を含む。第1変速部80は、ベルト式減速機を含んでもよい。第1変速部80が、チェーン式減速機を含む場合、第1入力回転体80Aおよび第1出力回転体80Bは、スプロケットを含み、第1無端環状部材80Cは、チェーンを含む。第1変速部80が、ベルト式減速機を含む場合、第1入力回転体80Aおよび第1出力回転体80Bは、プーリを含み、第1無端環状部材80Cは、ベルトを含む。第1変速部80は、第1入力回転体80Aの回転速度を変速して、第1出力回転体80Bを回転させる。
【0204】
例えば、第1入力回転体80Aは、第1中間軸70と一体に回転するように、第1中間軸70の外周部に設けられる。第1入力回転体80Aの第1入力回転中心軸心は、第1中間軸70の回転中心軸心CX1に一致する。第1出力回転体80Bの第1出力回転中心軸心は、第2中間軸72の回転中心軸心CX2に一致する。例えば、第1入力回転体80Aの第1入力回転中心軸心、および、第1出力回転体80Bの第1出力部回転中心軸心は、第1方向X1に実質的に平行に配置される。
【0205】
第1出力回転体80Bは、第1入力回転体80Aとは直径が異なる。例えば、第1出力回転体80Bの直径は、第1入力回転体80Aの直径よりも大きい。第1無端環状部材80Cは、第1入力回転体80Aおよび第1出力回転体80Bに巻き掛けられる。第1入力回転体80Aおよび第1出力回転体80Bは、第1無端環状部材80Cによって一体に回転するように連結される。
【0206】
第1変速部80の少なくとも一部は、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。例えば、第1無端環状部材80Cの全体が、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。例えば、第1無端環状部材80Cは、第1平面A1および第2平面A2の間において、第1平面A1および第2平面A2に平行な方向に駆動するように構成される。例えば、第1入力回転体80Aおよび第1出力回転体80Bが、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。本実施形態では、第1変速部80の全体が、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。
【0207】
ドライブユニット10は、例えば、第2変速部82をさらに備える。例えば、第2変速部82は、ハウジング14に設けられ、第1変速部80を介して駆動力が入力される。例えば、出力部26には、第2変速部82を介して駆動力が入力される。
【0208】
例えば、第2変速部82は、減速機24を構成する。例えば、第2変速部82は、第2入力回転体82Aと、第2出力回転体82Bと、第2無端環状部材82Cと、を含む。本実施形態では、第2変速部82は、チェーン式減速機を含む。第2変速部82は、ベルト式減速機を含んでもよい。第2変速部82が、チェーン式減速機を含む場合、第2入力回転体82Aおよび第2出力回転体82Bは、スプロケットを含み、第2無端環状部材82Cは、チェーンを含む。第2変速部82が、ベルト式減速機を含む場合、第2入力回転体82Aおよび第2出力回転体82Bは、プーリを含み、第2無端環状部材82Cは、ベルトを含む。第2変速部82は、第2入力回転体82Aの回転速度を変速して、第2出力回転体82Bを回転させる。
【0209】
第2入力回転体82Aは、第2中間軸72と一体に回転するように、第2中間軸72の外周部に設けられる。第2入力回転体82Aの第2入力回転中心軸心は、第2中間軸72の回転中心軸心CX2に一致する。第2出力回転体82Bは、第1ワンウェイクラッチ30を介して、出力部26の外周部に設けられる。第2出力回転体82Bの第2出力回転中心軸心は、出力部26の出力部回転中心軸心C2に一致する。例えば、第2入力回転体82Aの第2入力回転中心軸心、および、第2出力回転体82Bの第2出力回転中心軸心は、第1方向X1に実質的に平行に配置される。
【0210】
例えば、第2出力回転体82Bは、第2入力回転体82Aとは直径が異なる。例えば、第2出力回転体82Bの直径は、第2入力回転体82Aの直径よりも大きい。例えば、第2無端環状部材82Cは、第2入力回転体82Aおよび第2出力回転体82Bに巻き掛けられる。第2入力回転体82Aおよび第2出力回転体82Bは、第2無端環状部材82Cによって一体に回転するように連結される。
【0211】
例えば、第2変速部82の少なくとも一部は、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。例えば、第2無端環状部材82Cの全体が、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。例えば、第2無端環状部材82Cは、第1平面A1および第2平面A2の間において、第1平面A1および第2平面A2に平行な方向に駆動するように構成される。例えば、第2入力回転体82Aおよび第2出力回転体82Bが、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。本実施形態では、第2変速部82の全体が、第1平面A1と第2平面A2との間に配置される。
【0212】
例えば、第1出力回転体80Bは、第2入力回転体82Aと同軸に配置される。第1出力回転体80Bの直径は、第2入力回転体82Aの直径と異なる。例えば、第1出力回転体80Bの直径は、第2入力回転体82Aの直径よりも大きい。
【0213】
ドライブユニット10は、例えば、第3変速部84をさらに備える。例えば、第3変速部84は、ハウジング14に設けられる。例えば、第1変速部80には、第3変速部84を介して駆動力が入力される。
【0214】
例えば、第3変速部84は、減速機24を構成する。例えば、第3変速部84は、第3入力回転体84Aと、第3出力回転体84Bと、第3無端環状部材84Cと、を含む。本実施形態では、第3変速部84は、チェーン式減速機を含む。第3変速部84は、ベルト式減速機を含んでもよい。第3変速部84が、チェーン式減速機を含む場合、第3入力回転体84Aおよび第3出力回転体84Bは、スプロケットを含み、第3無端環状部材84Cは、チェーンを含む。第3変速部84が、ベルト式減速機を含む場合、第3入力回転体84Aおよび第3出力回転体84Bは、プーリを含み、第3無端環状部材84Cは、ベルトを含む。第3変速部84は、第3入力回転体84Aの回転速度を変速して、第3出力回転体84Bを回転させる。
【0215】
第3入力回転体84Aは、モータ出力軸18と一体に回転するように、モータ出力軸18の外周部に設けられる。第3入力回転体84Aの第3入力回転中心軸心は、モータ出力軸18のモータ回転中心軸心C1に一致する。第3出力回転体84Bは、第1中間軸70と一体に回転するように、第1中間軸70の外周部に設けられる。第3出力回転体84Bの第3出力回転中心軸心は、第1中間軸70の回転中心軸心CX1に一致する。例えば、第3入力回転体84Aの第3入力回転中心軸心、および、第3出力回転体84Bの第3出力回転中心軸心は、第1方向X1に実質的に平行に配置される。
【0216】
例えば、第3出力回転体84Bは、第3入力回転体84Aとは直径が異なる。例えば、第3出力回転体84Bの直径は、第3入力回転体84Aの直径よりも大きい。例えば、第3無端環状部材84Cは、第3入力回転体84Aおよび第3出力回転体84Bに巻き掛けられる。第3入力回転体84Aおよび第3出力回転体84Bは、第3無端環状部材84Cによって一体に回転するように連結される。
【0217】
例えば、第3変速部84の少なくとも一部は、第1方向X1から見て、ロータ16Aおよびステータ16Bの少なくとも1つと重なるように配置される。第3出力回転体84Bは、第1方向X1から見て、ステータ16Bと重なるように配置される。第3出力回転体84Bは、第1方向X1から見て、ロータ16Aと重なるように配置されてもよい。第3無端環状部材84Cは、第1方向X1から見て、ロータ16Aおよびステータ16Bと重なるように配置される。第3入力回転体84Aは、ロータ16Aおよびステータ16Bの少なくとも1つと重なるように直径が設定されてもよい。
【0218】
第3変速部84の少なくとも一部は、第2平面A2よりも第1平面A1に近く、かつ、第1平面A1よりも第2平面A2から遠い位置に配置される。本実施形態では、第3変速部84の全体が、第2平面A2よりも第1平面A1に近く、かつ、第1平面A1よりも第2平面A2から遠い位置に配置される。
【0219】
例えば、複数の中間軸36には、複数の変速部78の少なくとも1つの少なくとも一部が設けられる。例えば、複数の中間軸36には、複数の変速部78に含まれるスプロケットまたはプーリが設けられる。例えば、第1変速部80、第2変速部82、および、第3変速部84の少なくとも1つの少なくとも一部は、複数の中間軸36の少なくとも1つに設けられる。例えば、第1変速部80の少なくとも一部が複数の中間軸36の少なくとも1つに設けられ、第2変速部82の少なくとも一部が複数の中間軸36の少なくとも1つに設けられ、第3変速部84の少なくとも一部が複数の中間軸36の少なくとも1つに設けられる。
【0220】
例えば、第1変速部80の少なくとも一部は、第1中間軸70および第2中間軸72に設けられる。例えば、第1入力回転体80Aおよび第1出力回転体80Bの一方は、第1中間軸70に設けられ、第1入力回転体80Aおよび第1出力回転体80Bの他方は、第2中間軸72に設けられる。本実施形態では、第1入力回転体80Aが第1中間軸70に設けられ、第1出力回転体80Bが第2中間軸72に設けられる。
【0221】
例えば、第2変速部82の少なくとも一部は、第2中間軸72に設けられる。例えば、第2入力回転体82Aおよび第2出力回転体82Bの一方は、第2中間軸72に設けられる。本実施形態では、第2入力回転体82Aが第2中間軸72に設けられる。
【0222】
例えば、第3変速部84の少なくとも一部は、第1中間軸70に設けられる。例えば、第3入力回転体84Aおよび第3出力回転体84Bの一方は、第1中間軸70に設けられる。本実施形態では、第3出力回転体84Bが第1中間軸70に設けられる。
【0223】
第1無端環状部材80C、第2無端環状部材82C、および、第3無端環状部材84Cは、それぞれ第1実施形態の第1チェーン46または第2チェーン48と同様に構成されてもよい。第1変速部80、第2変速部82、および、第3変速部84がベルト式減速機を含む場合、第1無端環状部材80C、第2無端環状部材82C、および、第3無端環状部材84Cは、それぞれ第2実施形態の第1ベルト60または第2ベルト62によって構成されてもよい。
【0224】
第1無端環状部材80C、第2無端環状部材82C、および、第3無端環状部材84Cは、駆動力の伝達経路において、出力部26に近いほどピッチ幅が大きくなるように構成されてもよい。第1無端環状部材80C、第2無端環状部材82C、および、第3無端環状部材84Cは、駆動力の伝達経路において入力部22に向かう場合に、ピッチ幅が小さくならないように構成されてもよい。
【0225】
本実施形態の第2ワンウェイクラッチ34の回転中心軸心は、第2中間軸72の回転中心軸心CX2と同軸に設けられる。例えば、第1出力回転体80Bは、第2ワンウェイクラッチ34を介して、第2中間軸72の外周部に設けられる。例えば、第2ワンウェイクラッチ34は、第2ワンウェイクラッチ34の内輪が第2中間軸72と一体に回転するように構成される。第2ワンウェイクラッチ34の内輪は、第2中間軸72と一体に形成されてもよく、第2中間軸72に圧入されてもよい。例えば、第2ワンウェイクラッチ34の外輪は、第1出力回転体80Bと一体に回転するように構成される。第2ワンウェイクラッチ34の外輪は、第1出力回転体80Bと一体に形成されてもよく、第1出力回転体80Bに圧入されてもよい。
【0226】
本実施形態のドライブユニット10は、第1変速部80と、第2変速部82と、第3変速部84と、を備える。例えば、第1変速部80は、第1実施形態の第4構成例の第1変速部と対応する。例えば、第2変速部82は、第1実施形態の第4構成例の第2変速部と対応する。例えば、第3変速部84は、第1実施形態の第4構成例の第3変速部と対応する。
【0227】
本実施形態の第1変速部80、第2変速部82、第3変速部84は、第1実施形態の第1構成例、第2構成例、第3構成例、および、第5構成例の第1変速部、第2変速部、および、第3変速部のいずれかと同様の構成を有していてもよい。本実施形態の第1変速部80、第2変速部82、第3変速部84と、第1実施形態の第1構成例、第2構成例、第3構成例、および、第5構成例の第1変速部、第2変速部、および、第3変速部との対応関係は、名称が一致していなくても矛盾しない限り適宜変更できる。
【0228】
<変更例>
各実施形態に関する説明は、本開示に従う人力駆動車用のドライブユニットが取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本開示に従う人力駆動車用のドライブユニットは、例えば以下に示される各実施形態の変更例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変更例が組み合わせられた形態を取り得る。以下の変更例において、実施形態と共通する部分については、実施形態と同一の符号を付して実施形態と共通する部分の説明を省略する。
【0229】
・第1から第3実施形態において、モータ回転中心軸心C1、中間軸中心軸心C4、および、出力部回転中心軸心C2は、第1方向X1に見て、直線上に配置されてもよい。例えば、
図21および
図22に示されるように、モータ回転中心軸心C1、中間軸中心軸心C4、および、出力部回転中心軸心C2は、第1直線上に配置される。例えば、中間軸中心軸心C4は、モータ回転中心軸心C1と出力部回転中心軸心C2との間に配置される。例えば、中間軸中心軸心C4は、モータ回転中心軸心C1よりも、出力部回転中心軸心C2に近い位置に配置される。
【0230】
・第4実施形態において、複数の中間軸36の少なくとも1つの回転中心軸心、モータ回転中心軸心C1、出力部回転中心軸心C2は、第1方向X1に見て、直線上に配置されてもよい。例えば、モータ回転中心軸心C1、第1中間軸70の回転中心軸心CX1、第2中間軸72の回転中心軸心CX2、および、出力部回転中心軸心C2が、第1方向X1に見て、直線上に配置されてもよい。モータ回転中心軸心C1、第1中間軸70の回転中心軸心CX1、第2中間軸72の回転中心軸心CX2、および、出力部回転中心軸心C2が、第1方向X1に見て、直線上に配置される場合、第1方向X1に見て、回転中心軸心CX1および回転中心軸心CX2が、参照線RL上に配置される。
【0231】
・第1から第3実施形態において、出力回転体40Bは、モータ出力軸18と同軸に設けられてもよい。例えば、
図23に示されるように、出力回転体40Bは、モータ出力軸18の外周面に配置され、モータ出力軸18と相対回転可能に構成される。例えば、入力回転体42Aは、モータ出力軸18と同軸に設けられる回転体である。例えば、入力回転体42Aは、モータ出力軸18の外周面に配置され、モータ出力軸18と相対回転可能に構成される。例えば、第2回転部材52は、モータ出力軸18の外周面に設けられる。出力回転体40Bが、モータ出力軸18と同軸に設けられる場合、第1変速部、第2変速部、第3変速部、および、第4変速部が対応する変速機の組み合わせを、表3の選択例から選択できる。選択例E41および選択例E42では、第1入力回転体と、第2入力回転体とが、モータ出力軸18に相対回転可能に設けられる。選択例E43および選択例E44では、第1入力回転体と、第2出力回転体とが、モータ出力軸18に相対回転可能に設けられる。選択例E45および選択例E46では、第1出力回転体と、第2入力回転体とが、モータ出力軸18に相対回転可能に設けられる。
【0232】
【0233】
・第1から第3実施形態において、第1出力回転体および第2入力回転体は、中間軸36に設けられ、中間軸36に対して相対回転不能に構成されてもよい。例えば、第1出力回転体および第2入力回転体は、第3出力回転体および第4入力回転体に対して相対回転可能に構成される。例えば、中間軸36は、ハウジング14に対して相対回転可能に構成される。例えば、
図24に示されるように、ドライブユニット10は、一対の第7軸受66を含み、中間軸36は、一対の第7軸受66を介してハウジング14に支持される。例えば、第7軸受66は、玉軸受であってもよく、ころ軸受であってもよく、すべり軸受であってもよい。
図24に示される出力回転体42Bおよび入力回転体44Aは、中間軸36と一体に構成され、出力回転体38Bおよび入力回転体40Aは、中間軸36と相対回転可能に構成される。
図24に示される第3回転部材54は、中間軸36と一体に構成され、第1回転部材50は、中間軸36と別体に構成される。出力回転体38Bおよび入力回転体40Aは、中間軸36と一体に構成され、出力回転体42Bおよび入力回転体44Aは、中間軸36と相対回転可能に構成されてもよい。
【0234】
・無端環状部材38C,40C,42C,44C,80C,82C,84Cがチェーンを含む場合、チェーンは、サイレントチェーンを含んでもよい。
【0235】
・第1実施形態において、第1変速機38、第2変速機40、第3変速機42、および、第4変速機44の少なくとも1つは、ハウジング14の外部に設けられてもよい。
【0236】
・第1実施形態において、第1変速機38、第2変速機40、第3変速機42、および、第4変速機44の少なくとも1つは、入力回転軸12と出力部26との間における人力駆動力の伝達経路に配置されてもよい。第1変速機38、第2変速機40、第3変速機42、および、第4変速機44の少なくとも1つが人力駆動力の伝達経路に配置される場合、第1変速機38に人力駆動力が入力されるように構成されてもよい。出力部26は、第1変速機38、第2変速機40、第3変速機42、および、第4変速機44の少なくとも1つを介して人力駆動力が入力されてもよい。
【0237】
・第1から第3実施形態において、ドライブユニット10は、増速機を含んでもよい。ドライブユニット10が増速機を含む場合、第1変速部、第2変速部、第3変速部、および、第4変速部の少なくとも1つは、増速機を構成してもよい。例えば、第1変速部、第2変速部、第3変速部、および、第4変速部の少なくとも1つは増速機を構成し、第1変速部、第2変速部、第3変速部、および、第4変速部のその他は減速機24を構成してもよい。
【0238】
・第4実施形態において、ドライブユニット10は、増速機を含んでもよい。ドライブユニット10が増速機を含む場合、複数の変速部78の少なくとも1つは、増速機を構成してもよい。例えば、複数の変速部78の少なくとも1つは増速機を構成し、複数の変速部78のその他は減速機24を構成してもよい。
【0239】
・第4実施形態において、第1方向X1から見て、第1中間軸70の回転中心軸心CX1と、第2中間軸72の回転中心軸心CX2との間に、参照線RLが配置されなくてもよい。例えば、第1方向X1から見て、参照線RLが、回転中心軸心CX1および回転中心軸心CX2の両方が、参照線RLによって区画される領域の一方側に配置される。
【0240】
・第1から第3実施形態において、ドライブユニット10は、第1変速機38、第2変速機40、第3変速機42、および、第4変速機44に加えて、1つ以上の変速機を含んでいてもよい。ドライブユニット10が、第1変速機38、第2変速機40、第3変速機42、および、第4変速機44に加えて、1つ以上の変速機を含む場合、入力部22に入力された駆動力は、第1変速機38、第2変速機40、第3変速機42、第4変速機44、および、1つ以上の変速機を介して、出力部26から出力される。例えば、
図23に示される構成において、ドライブユニット10は、第5変速機および第6変速機を含んでもよい。例えば、第5変速機は、ハウジング14の内部空間SAに配置され、ハウジング14に設けられる。例えば、第5変速機は、入力回転体と、出力回転体と、無端環状部材と、を含む。
例えば、第5変速機は、第5変速機の入力回転体の回転速度を変速して、第5変速機の出力回転体を回転させる。第5変速機の入力回転体は、中間軸36と同軸に配置され、第3変速機42の出力回転体42Bから駆動力が入力される回転体である。例えば、第5変速機の入力回転体は、中間軸36の外周面に設けられ、中間軸36と一体に回転するように構成される。第5変速機の出力回転体は、第5変速機の入力回転体とは直径が異なり、モータ出力軸18に設けられる回転体である。例えば、第5変速機の出力回転体は、第5変速機の入力回転体よりも直径が大きい。例えば、第5変速機の出力回転体は、モータ出力軸18の外周面に配置され、モータ出力軸18と相対回転可能に構成される。第5変速機の無端環状部は、第5変速機の入力回転体および第5変速機の出力回転体に巻き掛けられる部材である。第5変速機の入力回転体および第5変速機の出力回転体は、第5変速機の無端環状部材によって一体に回転するように連結される。
例えば、第6変速機は、ハウジング14の内部空間SAに配置され、ハウジング14に設けられる。例えば、第6変速機は、入力回転体と、出力回転体と、無端環状部材と、を含む。例えば、第6変速機は、第6変速機の入力回転体の回転速度を変速して、第6変速機の出力回転体を回転させる。第6変速機の入力回転体は、モータ出力軸18と同軸に配置され、第5変速機の出力回転体から駆動力が入力される回転体である。第6変速機の入力回転体は、第5変速機の出力回転体と一体に形成される。例えば、第6変速機の入力回転体は、中間軸36の外周面に設けられ、中間軸36と一体に回転するように構成される。第6変速機の出力回転体は、第6変速機の入力回転体とは直径が異なり、モータ出力軸18に設けられる回転体である。例えば、第6変速機の出力回転体は、第6変速機の入力回転体よりも直径が大きい。例えば、第6変速機の出力回転体は、モータ出力軸18の外周面に配置され、モータ出力軸18と相対回転可能に構成される。第6変速機の無端環状部は、第6変速機の入力回転体および第5変速機の出力回転体に巻き掛けられる部材である。例えば、第4変速機44の入力回転体44Aは、第6変速機の出力回転体と一体回転するように構成される。
例えば、第1変速部として第2変速機40を選択し、第2変速部として第5変速機を選択した場合、第1出力回転体と、第2出力回転体とは、モータ出力軸18に対して相対回転可能に、中間軸36に設けられる。
【0241】
・第4実施形態において、第2入力回転体82Aおよび第2出力回転体82Bの一方が、第1中間軸70に設けられ、第2入力回転体82Aおよび第2出力回転体82Bの他方が、第2中間軸72に設けられてもよい。例えば、
図25に示されるように、第2入力回転体82Aが第2中間軸72に設けられ、第2出力回転体82Bが第1中間軸70に設けられる。
図25に示される構成例では、例えば、複数の変速部78は、第1変速部80、第2変速部82、第3変速部84、第4変速部86、および、第5変速部88を含む。
図25に示される構成例では、例えば、第2出力回転体82Bが第1中間軸70の外周面に配置され、第1中間軸70と相対回転可能に構成される。
第4変速部86は、第4入力回転体86Aと、第4出力回転体86Bと、第4無端環状部材86Cと、を含む。第4入力回転体86Aは、第1中間軸70の外周面に配置され、第1中間軸70と相対回転可能に構成される。第4入力回転体86Aは、第2出力回転体82Bと一体に回転するように構成される。第4出力回転体86Bは、第2中間軸72の外周面に配置され、第2中間軸72と相対回転可能に構成される。第4無端環状部材86Cは、第4入力回転体86Aおよび第4出力回転体86Bに巻き掛けられる。
第5変速部88は、第5入力回転体88Aと、第5出力回転体88Bと、第5無端環状部材88Cと、を含む。第5入力回転体88Aは、第2中間軸72の外周面に配置され、第2中間軸72と相対回転可能に構成される。第5入力回転体88Aは、第4出力回転体86Bと一体に回転するように構成される。第5出力回転体88Bは、モータ出力軸18の外周面に配置され、モータ出力軸18と一体回転可能に構成される。第5無端環状部材88Cは、第5入力回転体88Aおよび第5出力回転体88Bに巻き掛けられる。
【0242】
・第4実施形態において、複数の中間軸36は、3つ以上の中間軸36を含んでもよい。例えば、
図26に示されるように、複数の中間軸36は、第1中間軸70と、第2中間軸72と、第3中間軸90と、を含む。例えば、複数の変速部78の数は、複数の中間軸36の数に応じて決定される。
図26に示される構成例では、例えば、複数の変速部78は、第1変速部80、第2変速部82、第3変速部84、および、第6変速部92を含む。
図26に示される構成例では、例えば、第2出力回転体82Bが第3中間軸90の外周面に配置され、第3中間軸90と一体に回転するように構成される。第3中間軸90は、回転中心軸心CX3まわりに回転可能に構成される。
第6変速部92は、第6入力回転体92Aと、第6出力回転体92Bと、第6無端環状部材92Cと、を含む。第6入力回転体92Aは、第3中間軸90の外周面に配置され、第3中間軸90と一体に回転するように構成される。第6入力回転体92Aは、第2出力回転体82Bと一体に回転するように構成される。第6出力回転体92Bは、モータ出力軸18の外周面に配置され、モータ出力軸18と一体回転可能に構成される。第6無端環状部材92Cは、第6入力回転体92Aおよび第6出力回転体92Bに巻き掛けられる。
【0243】
・第4実施形態において、減速機24は、第1実施形態の第1回転部材50を含んでもよい。例えば、第1回転部材50は、第1中間軸70の外周部に配置される。例えば、第1回転部材50には、第3出力回転体84Bおよび第1入力回転体80Aが設けられる。例えば、第3出力回転体84Bおよび第1入力回転体80Aは、第1中間軸70に対して相対回転可能に構成される。
【0244】
・第4実施形態において、減速機24は、第1実施形態の第2回転部材52を含んでもよい。例えば、第2回転部材52は、第2中間軸72の外周部に配置される。例えば、第2回転部材52には、第1出力回転体80Bおよび第2入力回転体82Aが設けられる。例えば、第1出力回転体80Bおよび第2入力回転体82Aは、第2中間軸72に対して相対回転可能に構成される。
【0245】
・第4実施形態において、ドライブユニット10は入力部22と、出力部26との間における駆動力の伝達経路に配置される遊星歯車式減速機64をさらに含んでもよい。例えば、第1変速部80、第2変速部82、および、第3変速部84の1つまたは2つは遊星歯車式減速機64を含んでもよい。
【0246】
本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、所望の選択肢の「1つ以上」を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が2つであれば「1つの選択肢のみ」または「2つの選択肢の双方」を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば「1つの選択肢のみ」または「2つ以上の任意の選択肢の組み合わせ」を意味する。
【符号の説明】
【0247】
10…ドライブユニット、12…入力回転軸、14…ハウジング、16…モータ、16A…ロータ、16B…ステータ、16X…回転機構部、18…モータ出力軸、22…入力部、24…減速機、26…出力部、30…第1ワンウェイクラッチ、34…第2ワンウェイクラッチ、36…中間軸、70…第1中間軸、72…第2中間軸、78…変速部、80…第1変速部、80A…第1入力回転体、80B…第1出力回転体、80C…第1無端環状部材、82…第2変速部、82A…第2入力回転体、82B…第2出力回転体、82C…第2無端環状部材、84…第3変速部、84A…第3入力回転体、84B…第3出力回転体、84C…第3無端環状部材。