(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023111850
(43)【公開日】2023-08-10
(54)【発明の名称】マイクロスピーカー
(51)【国際特許分類】
H04R 7/04 20060101AFI20230803BHJP
H04R 9/00 20060101ALI20230803BHJP
H04R 9/06 20060101ALI20230803BHJP
【FI】
H04R7/04
H04R9/00 C
H04R9/06 Z
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022198706
(22)【出願日】2022-12-13
(31)【優先権主張番号】202220242939.9
(32)【優先日】2022-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】517409583
【氏名又は名称】エーエーシー マイクロテック(チャンヂョウ)カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】No.3 changcao road, Hi-TECH Industrial Zone, Wujin District, Changzhou City, Jiangsu Province, P.R. China
(71)【出願人】
【識別番号】511027518
【氏名又は名称】エーエーシーアコースティックテクノロジーズ(シンセン)カンパニーリミテッド
【氏名又は名称原語表記】AAC Acoustic Technologies(Shenzhen)Co.,Ltd
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【弁理士】
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】陳星弛
(72)【発明者】
【氏名】陳衛敏
(72)【発明者】
【氏名】恵耀
【テーマコード(参考)】
5D012
5D016
【Fターム(参考)】
5D012BA06
5D012GA01
5D016AA01
(57)【要約】
【課題】本発明は、マイクロスピーカーを提供する。
【解決手段】収容スペースを有するフレームと、収容スペースに収容される磁気回路システムと、振動システムとを備え、振動システムは、フレームの一側に設けられる第1振動板と、第1振動板に固定されるドームボビンと、ドームボビンの磁気回路システムに近い一側に固定されるボイスコイルと、を含み、ドームボビンの前記ボイスコイルが設けられる一側に固定されるパッド構造と、それぞれフレームに固定される第1回路基板、第2回路基板と、をさらに含み、パッド構造は第1回路基板を接続し、第1振動板は、振動方向における投影が第1回路基板投影区域に位置する第1振動板領域と、第1振動板領域に接続されて共同して前記第1振動板に囲んでいる第2振動板領域と、を含み、第1振動板領域の厚さが第2振動板領域の厚さより大きい。局部の材料を厚くすることによって、熱量分布の不平衡によるスピーカーの剛性が不対称である問題を回避して、スピーカーの安定な作業を実現し、且つ製造プロセスが簡単である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容スペースを有するフレームと、前記収容スペースに収容される磁気回路システムと、振動システムとを備えるマイクロスピーカーであって、
前記振動システムは、前記フレームの一側に設けられる第1振動板と、前記第1振動板に固定されるドームボビンと、前記ドームボビンの前記磁気回路システムに近い一側に固定されるボイスコイルと、を含み、前記第1振動板は、前記ドームボビンを繋ぐ第1固定部と、前記第1固定部の外側に接続されるサラウンドと、前記サラウンドの前記第1固定部から離れる一側に接続されて且つ前記フレームに固定される第2固定部と、を含み、
前記マイクロスピーカーは、前記ドームボビンの前記ボイスコイルが設けられる一側に固定されるパッド構造と、それぞれ前記フレームの前記第2固定部から離れる一側の両端に固定される第1回路基板、第2回路基板と、をさらに含み、前記ボイスコイルは前記パッド構造に電気的に接続されるボイスコイルリードを含み、前記パッド構造は前記第1回路基板を接続し、
前記第1振動板は、振動方向における投影が前記第1回路基板投影区域に位置する第1振動板領域と、前記第1振動板領域に接続されて共同して前記第1振動板に囲んでいる第2振動板領域と、を含み、前記第1振動板領域の厚さが前記第2振動板領域の厚さより大きい、
ことを特徴とするマイクロスピーカー。
【請求項2】
前記第1振動板領域の厚さが前記パッド構造から離れる方向に向かって段々小さくなる、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロスピーカー。
【請求項3】
前記第1振動板領域と前記第2振動板領域の外面が滑らかな遷移する、
ことを特徴とする請求項2に記載のマイクロスピーカー。
【請求項4】
前記ドームボビンは、前記第1振動板を繋ぐ底板と、前記底板の長軸方向に対向している両辺縁から前記磁気回路システムに向かって折り曲がって延出する二つの側壁と、を含み、前記底板が前記第1固定部に固定接続され、前記ボイスコイルが前記底板の前記磁気回路システムに近い板面に固定され、前記パッド構造が前記底板の前記ボイスコイルが設けられる板面に固定されて且つ一つの前記側壁と当該前記側壁に近い前記ボイスコイルの長軸方向における外壁との間に位置する、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロスピーカー。
【請求項5】
前記第1回路基板と前記第2回路基板の前記フレームから離れる一端は、それぞれ二つの前記側壁の前記底板から離れる端面に固定される、
ことを特徴とする請求項4に記載のマイクロスピーカー。
【請求項6】
前記パッド構造は、前記底板に固定されるパッドと、前記パッドに固定されるハンダボールと、それぞれ前記ボイスコイルと前記ハンダボールに接続されるワイヤと、を含み、前記パッドが前記第1回路基板に電気的に接続される、
ことを特徴とする請求項5に記載のマイクロスピーカー。
【請求項7】
それぞれ前記フレームの前記第1振動板から離れる一側に設けられる二つの第2振動板をさらに含み、一つの前記第2振動板が前記第1回路基板の前記第1振動板から離れる一側に固定接続され、もう一つの前記第2振動板が前記第2回路基板の前記第1振動板から離れる一側に接続される、
ことを特徴とする請求項4に記載のマイクロスピーカー。
【請求項8】
前記磁気回路システムは、収納槽を有する第1磁石鋼と、前記収納槽に収容される第2磁石鋼と、を含み、前記第2磁石鋼と前記第1磁石鋼との間には環状の磁気ギャップを有し、前記ボイスコイルが前記磁気ギャップに嵌入される、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロスピーカー。
【請求項9】
第1鋳型コアと、前記第1鋳型コアと囲んで型キャビティを形成する第2鋳型コアとを備える振動板鋳型であって、
前記型キャビティは、請求項1~8のいずれかの1項に記載の前記第1振動板とマッチしている、
ことを特徴とする振動板鋳型。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スピーカー分野に関し、特に、マイクロスピーカーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
マイクロスピーカーはスピーカーの一種であり、マイクロスピーカーは主にフレーム、磁石鋼、磁極片、ボイス振動板、ボイスコイル、前蓋、接続盤、減衰ネット等で構成される。マイクロ化は、現在スピーカーの進みの主流傾向の一つであり、体積が小さくて重量が軽いマイクロスピーカーは消費者に優れた聴覚上の楽しみを与える。
【0003】
既有のマイクロスピーカーユニットは作業時にはんだ継手が発熱して、そしてボイスコイルのリードが伝熱することで、ユニットの熱量が不対称になってしまい、そのうち、スピーカーの振動板の材料は高分子材料であることが多く、その弾性係数は温度によって影響され、ユニットの両側の温度が不対称であるため、ユニットの両側の剛性が不対称になってしまうことによって、動揺現象を起こし、スピーカーの発音性能に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的はマイクロスピーカーを提供する。従来技術では、スピーカーユニットが作業時に溶接部が発熱し、そしてボイスコイルのリードが伝熱することによって、ユニットの熱量が不対称になってしまい、剛性の不対称を起こすことがあるという問題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明で採用される技術方案は:第1方面では、マイクロスピーカーを提供し、当該マイクロスピーカーは、収容スペースを有するフレームと、前記収容スペースに収容される磁気回路システムと、振動システムとを含み、前記振動システムは、前記フレームの一側に設けられる第1振動板と、前記第1振動板に固定されるドームボビンと、前記ドームボビンの前記磁気回路システムに近い一側に固定されるボイスコイルと、を含み、前記第1振動板は、前記ドームボビンを繋ぐ第1固定部と、前記第1固定部の外側に接続されるサラウンドと、前記サラウンドの前記第1固定部から離れる一側に接続されて且つ前記フレームに固定される第2固定部と、を含み、前記マイクロスピーカーは、前記ドームボビンの前記ボイスコイルが設けられる一側に固定されるパッド構造と、それぞれ前記フレームの前記第2固定部から離れる一側の両端に固定される第1回路基板、第2回路基板と、をさらに含み、前記ボイスコイルは前記パッド構造に電気的に接続されるボイスコイルリードを含み、前記パッド構造は前記第1回路基板を接続し、前記第1振動板は、振動方向における投影が前記第1回路基板投影区域に位置する第1振動板領域と、前記第1振動板領域に接続されて共同して前記第1振動板に囲んでいる第2振動板領域と、を含み、前記第1振動板領域の厚さが前記第2振動板領域の厚さより大きい。
【0006】
さらに、前記第1振動板領域の厚さが前記パッド構造から離れる方向に向かって段々小さくなる。
【0007】
さらに、前記第1振動板領域と前記第2振動板領域の外面が滑らかな遷移する。
【0008】
さらに、前記ドームボビンは、前記第1振動板を繋ぐ底板と、前記底板の長軸方向に対向している両辺縁から前記磁気回路システムに向かって折り曲がって延出する二つの側壁と、を含み、前記底板が前記第1固定部に固定接続され、前記ボイスコイルが前記底板の前記磁気回路システムに近い板面に固定され、前記パッド構造が前記底板の前記ボイスコイルが設けられる板面に固定されて且つ一つの前記側壁と当該前記側壁に近い前記ボイスコイルの長軸方向における外壁との間に位置する。
【0009】
さらに、前記第1回路基板と前記第2回路基板の前記フレームから離れる一端は、それぞれ二つの前記側壁の前記底板から離れる端面に固定される。
【0010】
さらに、前記パッド構造は、前記底板に固定されるパッドと、前記パッドに固定されるハンダボールと、それぞれ前記ボイスコイルと前記ハンダボールに接続されるワイヤと、を含み、前記パッドが前記第1回路基板に電気的に接続される。
【0011】
さらに、それぞれ前記フレームの前記第1振動板から離れる一側に設けられる二つの第2振動板をさらに含み、一つの前記第2振動板が前記第1回路基板の前記第1振動板から離れる一側に固定接続され、もう一つの前記第2振動板が前記第2回路基板の前記第1振動板から離れる一側に接続される。
【0012】
さらに、前記磁気回路システムは、収納槽を有する第1磁石鋼と、前記収納槽に収容される第2磁石鋼と、を含み、前記第2磁石鋼と前記第1磁石鋼との間には環状の磁気ギャップを有し、前記ボイスコイルが前記磁気ギャップに嵌入される。
【0013】
本願の第2方面では、振動板鋳型を提供し、第1鋳型コアと、前記第1鋳型コアと囲んで型キャビティを形成する第2鋳型コアと、を含み、前記型キャビティと上記した第1振動板とマッチしている。
【発明の効果】
【0014】
本発明の有益効果は、前記第1振動板を振動方向における投影が第1回路基板投影区域に位置する第1振動板領域と、第1振動板領域に接続され共同して前記第1振動板に囲んでいる第2振動板領域と仕切って設け、且つ、第1振動板領域の厚さが第2振動板領域の厚さより大きく、局部で第1振動板領域の振動板材料を厚くすることによって、熱量分布の不平衡によるスピーカーの剛性が不対称である問題を回避して、スピーカーの安定な作業を実現し、且つ本発明のマイクロスピーカーは、もとの成型プロセスを変えることがなく、余計な構造部品が影響しなく、製造プロセスが簡単である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本発明に係るマイクロスピーカーを示す全体構成図である。
【
図2】
図2は、本発明に係るマイクロスピーカーを示す立体分解構成図である。
【
図3】
図3は、本発明に係るマイクロスピーカーの振動板構造を示す図である。
【
図4】
図4は、本発明に係るマイクロスピーカーの第1実施形態を示す第1構成図である。
【
図5】
図5は、本発明に
図4のA―A線に沿った断面図である。
【
図6】
図6は、本発明に
図4のB―B線に沿った断面図である。
【
図7】
図7は、本発明に係るマイクロスピーカーの第1実施形態を示す第2構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面及び実施形態と合わせて、本発明をさらに説明する。
【0017】
図1~
図4を参照する。本願の第1方面では、振動超平衡なマイクロスピーカーを提供し、当該振動超平衡なマイクロスピーカーは、収容スペースを有するフレーム1と、収容スペースに収容される磁気回路システム2と、振動システム3とを含み、振動システム3は、フレーム1の一側に設けられる第1振動板32と、第1振動板32に固定されるドームボビン31と、ドームボビン31の磁気回路システム2に近い一側に固定されるボイスコイル33と、を含み、第1振動板32は、ドームボビン31を繋ぐ第1固定部321と、第1固定部321の外側に接続されるサラウンド323と、サラウンド323の第1固定部321から離れる一側に接続されて且つフレーム1に固定される第2固定部322と、を含み、マイクロスピーカーは、ドームボビン31のボイスコイル33が設けられる一側に固定されるパッド構造4と、それぞれフレーム1の第2固定部322から離れる一側の両端に固定される第1回路基板51、第2回路基板52と、をさらに含み、ボイスコイル33はパッド構造4に電気的に接続されるボイスコイルリード43を含み、パッド構造4は第1回路基板51を接続し、第1振動板32は、振動方向における投影が第1回路基板51投影区域に位置する第1振動板領域324と、第1振動板領域324に接続されて共同して第1振動板に囲んでいる第2振動板領域325と、を含み、第1振動板領域324の厚さが第2振動板領域325の厚さより大きい。
【0018】
本実施例において、当該マイクロスピーカーユニットが作業時にパッド構造4におけるはんだ継手が発熱して、そしてボイスコイルリードが伝熱し、即ち、マイクロスピーカーユニットの熱量が不対称であり、はんだ継手に近い発熱部の温度が、ボイスコイル33に近くて且つはんだ継手から遠い伝熱部の温度より大きく、パッド構造4に近い一側のサラウンド323の厚さ、即ち第1振動板領域324の厚さを増加することによって、上記スピーカーユニットの熱量の不対称による剛性の低減を改善し、振動システム3が作業時にマイクロスピーカーユニットは動揺することなく、振動システム3の振動を安定させ、マイクロスピーカーの音質を向上させる。
【0019】
図3~
図6を参照する。第1実施例において、第1振動板領域324の厚さがパッド構造4から離れる方向に向かって段々小さくなる。第1振動板領域324と第2振動板領域325の外面が滑らかな遷移することによって、振動システム3の安定性を保証する。
【0020】
図1、
図2及び
図6を参照する。本実施例において、ドームボビン31は、第1振動板32を繋ぐ底板312と、底板312の長軸方向に対向している両辺縁から磁気回路システム2に向かって折り曲がって延出する二つの側壁311と、を含み、底板312が第1固定部321に固定接続され、ボイスコイル33が底板312の磁気回路システム2に近い板面に固定され、パッド構造4が底板312のボイスコイル33が設けられる板面に固定されて且つ一つの側壁311と当該側壁311に近いボイスコイル33の長軸方向における外壁との間に位置する。具体的には、底板312が矩形板であってもよく、ボイスコイル33の横断面が矩形を呈し、側壁311が底板312の板面に垂直に固定され、且つ側壁311が対応している底板312の側辺に互いにマッチして、側壁311の底板312から離れる一端がボイスコイル33の底板312から離れる一端と互いに揃って、ドームボビン31と磁気回路システムとの確実な貼り合わせを実現するのに役立つ。ボイスコイル33がドームボビン31を振動するように引く場合に、第1振動板32がドームボビン31と繋ぐため、ドームボビン31が第1振動板32を振動するように引く。理解でき、上記したスピーカーが作業時にパッド構造4付近の一部のドームボビン31の発熱量がパッド構造4から離れるドームボビン31の発熱量より大きいため、第1振動板領域324の厚さが第2振動板領域325の厚さより大きいように設置することによって、ドームボビン31の左右両端における構造の剛性を対称させ、ドームボビン31に振動中、均一に力を受けさせ及び安定に振動させ、ドームボビン31が動揺することがない。
【0021】
図2及び
図7を参照する。本実施例において、第1回路基板51と第2回路基板52のフレーム1から離れる一端はそれぞれ二つの側壁311の底板312から離れる端面に固定される。パッド構造4は、底板312に固定されるパッド41と、パッド41に固定されるハンダボール42と、それぞれボイスコイル33とハンダボール42に接続されるワイヤと、を含み、パッド41が第1回路基板51に電気的に接続される。本実施例において、第1回路基板51とボイスコイル33はそれぞれボイスコイルリード43を介して、パッド構造4におけるハンダボール42に接続され、マイクロスピーカーが作業時に、発熱部としてのパッド構造4と第1回路基板51の付近の構造の温度が伝熱部ボイスコイルリード43の付近の構造の温度より大きく、第1振動板領域324の厚さがパッド構造4から離れる方向に向かって段々小さくなって、且つ第1振動板領域324と第2振動板領域325の外面が滑らかな遷移するように設置することによって、熱量による剛性の低減を改善でき、振動システム3を安定させる。
【0022】
選択可能な一つの実施例としては、
図1~
図2を参照する。それぞれフレーム1の第1振動板32から離れる一側に設けられる二つの第2振動板34をさらに含み、一つの第2振動板34が第1回路基板51の第1振動板32から離れる一側に固定接続され、もう一つの第2振動板34が第2回路基板52の第1振動板32から離れる一側に接続される。本実施例において、第2振動板34の一端が対応している回路基板5を繋ぎ、他端がフレーム1を繋ぎ、且つ二つの第2振動板34が底板312の中心線を対称軸として対称に設けられ、振動システム3の全体構造の対称をさらに保証し、理解でき、フレーム1の一側が第2振動板34と、磁気回路システム2と回路基板5を介してフレーム1の当該側収容スペース11に対する密封を実現し、フレーム1の他側が第1振動板32と底板312を介してフレーム1の当該側収容スペース11に対する密封を実現し、それによって、マイクロスピーカーが密閉スペースを有することを保証する。
【0023】
図1と
図2を参照する。本実施例において、磁気回路システム2は、収納槽を有する第1磁石鋼21と、収納槽に収容される第2磁石鋼22と、を含み、第2磁石鋼22と第1磁石鋼21との間には環状の磁気ギャップを有し、ボイスコイル33が磁気ギャップに嵌入される。本実施例において、第1磁石鋼21がフレーム1に固定され、第2振動板34の第1磁石鋼21に近い一端が第1磁石鋼21と繋ぎ、ボイスコイル33が第2磁石鋼22と第1磁石鋼21の磁気ギャップ211に設けられ、ボイスコイル33が通電後、第1磁石鋼21と第2磁石鋼22の作用でボイスコイル33が振動を生じることによって、ドームボビン31を振動するように引く。好ましくは、第1磁石鋼21の第2振動板34に近い側壁311の形状が、第2振動板34の第1磁石鋼21に当接される側辺に互いにマッチして、第2振動板34と第1磁石鋼21との間の確実な貼り合わせを実現するのに役立つ。
【0024】
本願の第2方面では、振動板鋳型を提供し、当該振動板鋳型は、第1鋳型コアと、第1鋳型コアと囲んで型キャビティを形成する第2鋳型コアと、を含み、型キャビティと上記第1振動板32とマッチしている。
【0025】
以上は、本発明の実施形態に過ぎない。当業者にとって、本発明の創造思想から逸脱することなく、改良を行うこともできるが、これらの改良はいずれも本発明の保護範囲に含まれるとここで指摘すべきである。
【手続補正書】
【提出日】2023-07-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
収容スペースを有するフレームと、前記収容スペースに収容される磁気回路システムと、振動システムとを備えるマイクロスピーカーであって、
前記振動システムは、前記フレームの一側に設けられる第1振動板と、前記第1振動板に固定されるドームボビンと、前記ドームボビンの前記磁気回路システムに近い一側に固定されるボイスコイルと、を含み、前記第1振動板は、前記ドームボビンを繋ぐ第1固定部と、前記第1固定部の外側に接続されるサラウンドと、前記サラウンドの前記第1固定部から離れる一側に接続されて且つ前記フレームに固定される第2固定部と、を含み、
前記マイクロスピーカーは、前記ドームボビンの前記ボイスコイルが設けられる一側に固定されるパッド構造と、それぞれ前記フレームの前記第2固定部から離れる一側の両端に固定される第1回路基板、第2回路基板と、をさらに含み、前記ボイスコイルは前記パッド構造に電気的に接続されるボイスコイルリードを含み、前記パッド構造は前記第1回路基板を接続し、
前記第1振動板は、振動方向における投影が前記第1回路基板の投影区域に位置する第1振動板領域と、前記第1振動板領域に接続されて共同して前記第1振動板に囲んでいる第2振動板領域と、を含み、前記第1振動板領域の厚さが前記第2振動板領域の厚さより大きい、
ことを特徴とするマイクロスピーカー。