(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023111882
(43)【公開日】2023-08-10
(54)【発明の名称】HVDC電力ケーブル多分岐接合アセンブリ
(51)【国際特許分類】
H02G 15/10 20060101AFI20230803BHJP
H02G 1/14 20060101ALI20230803BHJP
H01R 4/02 20060101ALN20230803BHJP
【FI】
H02G15/10
H02G1/14
H01R4/02 C
H01R4/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023010472
(22)【出願日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】22154337
(32)【優先日】2022-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】519099829
【氏名又は名称】エヌケーティー エイチブイ ケーブルズ エービー
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】グスタヴソン, クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】ハンソン, オラ
(72)【発明者】
【氏名】カラシヴォス, エウリピデス
(72)【発明者】
【氏名】アントニシュキ, ヨルン
【テーマコード(参考)】
5E085
5G355
5G375
【Fターム(参考)】
5E085BB06
5E085BB30
5E085DD01
5E085DD03
5E085JJ38
5G355AA03
5G355BA12
5G355BA17
5G355CA09
5G355CA15
5G375AA01
5G375CA02
5G375CA19
5G375CB36
5G375DB22
5G375DB31
(57)【要約】 (修正有)
【課題】2本より多くの電力ケーブルを接合するための接合アセンブリ及び多分岐導体絶縁システムを提供する。
【解決手段】HVDC電力ケーブル接合アセンブリ7は、多分岐導体絶縁システムを備える接続体、導体9a及び導体を囲む電力ケーブル絶縁システムを有するN本の電力ケーブル9、各々がブランチ又はステムを、それぞれの電力ケーブルに接続するN個の電力ケーブル接合部11及び外部金属ケーシング13を備える。各電力ケーブル接合部11は、ブランチのうちの1つ又はステムと電力ケーブルのうちの1本の導体9aとの間にある導体接合部11a、導体接合部の周りに配置され、デフレクタ層11c、電界グレーディング層11d、接合絶縁層11e、接合絶縁システム外側半導電層11f並びに接合絶縁システム及び接合絶縁システムを収容する外側カバー11gを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2本より多くの電力ケーブル(9)を接合するためのHVDC電力ケーブル接合アセンブリ(7)であって、
接続体(1)であって、
少なくとも2つのブランチ(3a、3b)及びステム(3c)を有する多分岐導体(3)、並びに
多分岐導体絶縁システム(5)であって、
前記多分岐導体(3)の半径方向外側に配置された接続体内側半導電層(5a)、
前記接続体内側半導電層(5a)の半径方向外側に配置された接続体絶縁層(5b)、及び
前記接続体絶縁層(5b)の半径方向外側に配置された接続体外側半導電層(5c)
を備える、多分岐導体絶縁システム(5)
を備える、接続体(1)と、
N本の電力ケーブル(9)であって、Nはブランチ(3a、3b)の数+1であり、各電力ケーブル(9)は導体(9a)、及び前記導体(9a)を囲む電力ケーブル絶縁システムを有する、N本の電力ケーブル(9)と、
各々がブランチ(3a、3b)又は前記ステム(3c)を、それぞれの電力ケーブル(9)に接続するN個の電力ケーブル接合部(11)であって、各電力ケーブル接合部(11)は、
前記ブランチ(3a、3b)のうちの1つ又は前記ステム(3c)と、前記電力ケーブル(9a)のうちの1本の導体(9a)との間にある導体接合部(11a)、
前記導体接合部(11a)の周りに配置され、デフレクタ層(11c)、電界グレーディング層(11d)、接合絶縁層(11e)、及び接合絶縁システム外側半導電層(11f)を備える、接合絶縁システム、並びに
前記接合絶縁システムを収容する外側カバー(11g)
を備える、N個の電力ケーブル接合部(11)と、
前記接続体(1)を収容する外部金属ケーシング(13)と
を備える、HVDC電力ケーブル接合アセンブリ(7)。
【請求項2】
前記外部金属ケーシングはステンレス鋼などの鋼を含む、請求項1に記載のHVDC電力ケーブル接合アセンブリ(7)。
【請求項3】
前記外部金属ケーシング(13)は前記電力ケーブル接合部(11)を収容する、請求項1又は2に記載のHVDC電力ケーブル接合アセンブリ(7)。
【請求項4】
各電力ケーブル(9)は、前記電力ケーブル絶縁システムの半径方向外側に配置された金属製遮水部(9e)を備え、各電力ケーブルの前記金属製遮水部(9)は、前記外部金属ケーシング(13)に円周方向に熱接合される、請求項1から3のいずれか一項に記載のHVDC電力ケーブル接合アセンブリ(7)。
【請求項5】
前記熱接合は溶接又ははんだ付けによるものである、請求項4に記載のHVDC電力ケーブル接合アセンブリ(7)。
【請求項6】
前記熱接合は、前記金属製遮水部(9e)と前記外部金属ケーシング(13)との間に直接設けられるか、又は前記HVDC電力ケーブル接合アセンブリは接続スリーブを備え、前記熱接合は、前記金属製遮水部と前記外部金属ケーシングとの間に配置された前記接続スリーブによって間接的に設けられる、請求項4又は5に記載のHVDC電力ケーブル接合アセンブリ(7)。
【請求項7】
前記金属製遮水部(9)は、銅、銅合金、アルミニウム、又はステンレス鋼を含む、請求項4から6のいずれか一項に記載のHVDC電力ケーブル接合アセンブリ(7)。
【請求項8】
前記接合絶縁システムは、プレハブ式接合絶縁システムである、請求項1から7のいずれか一項に記載のHVDC電力ケーブル接合アセンブリ(7)。
【請求項9】
前記デフレクタ層(11c)は、前記導体接合部(11a)と前記電界グレーディング層(11d)との間に配置され、前記接合絶縁層(11e)は、前記電界グレーディング層(11d)の半径方向外側に配置され、前記接合絶縁システム外側半導電層(11f)は、前記接合絶縁層(11e)の半径方向外側に配置される、請求項1から8のいずれか一項に記載のHVDC電力ケーブル接合アセンブリ(7)。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載のHVDC電力ケーブル接合アセンブリ(7)を使用して2本より多くの電力ケーブル(9)を接合する方法であって、
a)前記N個の電力ケーブル接合部(11)を作製することであって、
前記多分岐導体(3)の各ブランチ(3a、3b)及び前記ステム(3c)を前記N本の電力ケーブル(9)のうちのそれぞれの電力ケーブル(9)の導体(9a)と接合して前記導体接合部(11a)を得ること
を伴い、各導体接合部(11a)は、それぞれの接合絶縁システムによって覆われている、前記N個の電力ケーブル接合部(11)を作製することと、
b)前記接続体(1)の周りに前記外部金属ケーシング(13)を設けることと
を含む、方法。
【請求項11】
ステップb)は、すべての前記電力ケーブル接合部(11)の周りに前記外部金属ケーシング(13)を設けることを伴う、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
各ブランチ及び前記ステムの端部が導体露出部分である前記多分岐導体(3)を設けることであって、各ブランチ(3a、3b)及び前記ステム(3c)について、前記接続体内側半導電層(5a)及び前記接続体絶縁層(5b)は、前記導体露出部分の端面に向かって前記接続体外側半導電層(5c)を越えて軸方向に延びる、前記多分岐導体(3)を設けることを含み、ステップa)は、各導体露出部分を前記N本の電力ケーブル(9)のうちのそれぞれの電力ケーブル(9)の前記導体(9a)と接合して前記導体接合部(11)を得ることを伴う、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
前記多分岐導体(3)を設ける前記ステップは、前記接続体内側半導電層(5a)及び前記接続体絶縁層(5b)の第1の部分と、前記接続体外側半導電層(5c)の第2の部分とを除去することによって、前記多分岐導体(3)の各ブランチ(3a、3b)及び前記ステム(3c)の端部を露出させて前記導体露出部分を得ることを伴う、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
各電力ケーブルは、前記電力ケーブル絶縁システムの半径方向外側に配置された金属製遮水部(9e)を備え、前記方法は、各電力ケーブル(9)の前記金属製遮水部(9e)を前記外部金属ケーシング(13)に円周方向に熱接合することを含む、請求項10から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記熱接合は、溶接又ははんだ付けによって実行される、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、HVDC電力ケーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
電力ケーブルが長距離にわたって敷設される場合には、1つ以上の接合部を用いて電力ケーブルを設けることがしばしば必要となる。従来、接合部は2つのケーブル長さを接続する。
【0003】
2つより多くのケーブル長さが接続される場合、接続は、典型的には、各ケーブルが終端されてバスバーに接続される変電所で行われる。しかしながら、このタイプの接続は、変電所の存在を必要とし、設置面積が大きい。
【0004】
例えば、特開昭64-35885号、米国特許出願公開第2019-164666号、独国特許第1105942号、及び米国特許第4615115号に開示されているように、2つより多くのケーブル長さの接合を可能にする接合構造の例がある。
【発明の概要】
【0005】
本開示の一般的な目的は、従来技術の問題を解決又は少なくとも緩和するHVDC電力ケーブル接合アセンブリを提供することである。
【0006】
したがって、本開示の第1の態様によると、2本より多くの電力ケーブルを接合するためのHVDC電力ケーブル接合アセンブリが提供される。HVDC電力ケーブル接合アセンブリは、接続体であって、少なくとも2つのブランチ及びステムを有する多分岐導体、並びに多分岐導体絶縁システムであって、多分岐導体の半径方向外側に配置された接続体内側半導電層、接続体内側半導電層の半径方向外側に配置された接続体絶縁層、及び接続体絶縁層の半径方向外側に配置された接続体外側半導電層を備える多分岐導体絶縁システムを備える接続体と、N本の電力ケーブルであって、Nはブランチの数+1であり、各電力ケーブルは導体、及び導体を囲む電力ケーブル絶縁システムを有する、N本の電力ケーブルと、各々がブランチ又はステムを、それぞれの電力ケーブルに接続するN個の電力ケーブル接合部であって、各電力ケーブル接合部は、ブランチのうちの1つ又はステムと電力ケーブルのうちの1本の導体との間にある導体接合部、導体接合部の周りに配置され、デフレクタ層、電界グレーディング層、接合絶縁層、及び接合絶縁システム外側半導電層を備える、接合絶縁システム、並びに接合絶縁システムを収容する外側カバーを備える、N個の電力ケーブル接合部と、接続体を収容する外部金属ケーシングとを備える。
【0007】
HVDC電力ケーブル接合アセンブリは、ステムに接続された電力ケーブルを介したさらなる伝送のためにいくつかのHVDC電力ケーブルから流れて来る電力を集める、又はその逆のためのコンパクトな方法を提供する。
【0008】
さらに、1つの用途では、海底電力ケーブルをステムに接続することができ、陸上電力ケーブルをブランチに接続することができる。この場合、陸上電力ケーブルは、接続体の構造に起因して互いに距離を置いて配置され、その結果、ホットスポットを回避することができる。
【0009】
HVDC電力ケーブル接合アセンブリが2つのブランチのみを備える場合、多分岐導体はT字形又はY字形を有することができる。
【0010】
有益なことに、電力ケーブルは通常、船舶に搭載された接合所に並列に配置されるため、接合が沖合で行われ、電力ケーブルがT字形の上部のいずれかの側に接続される場合、T字形の多分岐導体を使用することができる。
【0011】
各電力ケーブルは、HVDC電力ケーブルである。
【0012】
HVDC電力ケーブル接合アセンブリは、海底HVDC電力ケーブル接合アセンブリであってもよい。
【0013】
各電力ケーブルは、海底電力ケーブルであってもよい。
【0014】
代替的に、少なくとも1本の電力ケーブルは海底電力ケーブルであってもよく、電力ケーブルのうちの少なくとも1本は陸上電力ケーブルであってもよい。
【0015】
接合絶縁システムは、ブランチ又はステムを覆う多分岐導体絶縁システムと、問題の電力ケーブルの電力ケーブル絶縁システムとの間のギャップをブリッジするように構成することができる。
【0016】
一実施形態によれば、外部金属ケーシングは、ステンレス鋼などの鋼を含む。ステンレス鋼は、例えば、ステンレス鋼316Lであってもよい。
【0017】
外部金属ケーシングは、一例によれば、銅又はアルミニウムを含んでもよい。
【0018】
各外側カバーは、例えば、収縮チューブ及び成形構造体のうちの1つを備えることができる。成形構造体は、例えば、エポキシ樹脂などの樹脂を含んでもよい。
【0019】
一実施形態によれば、外部金属ケーシングは、電力ケーブル接合部を収容する。
【0020】
いくつかの例では、接合絶縁システムは、多分岐導体絶縁システムと一体化される。
【0021】
接続体絶縁層は、高分子絶縁層であってもよい。接続体絶縁層は、例えば、架橋ポリエチレン(XLPE)、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)ゴム、エチレンプロピレンゴム(EPR)、又はポリプロピレンを含むことができる。
【0022】
各電力ケーブル絶縁システムは、押出型絶縁システムであってもよい。絶縁電力ケーブル絶縁システムは、XLPE、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)ゴム、エチレンプロピレンゴム(EPR)、又はポリプロピレンを含む絶縁層を備えることができる。
【0023】
デフレクタ層を、導体接合部に電気的に接続することができる。各電力ケーブル接合部は、例えば、ばね、金属スリーブ、導電性ゴム、又はポリマーテープなどの1つ以上の弾性部材を備えることができ、デフレクタ層と導体接合部との間に電気的接触を設ける。
【0024】
各電力ケーブル接合部は、例えば、ステム又はブランチを電力ケーブルの導体に接続するフェルール又はスリーブを備えることができる。代替的に、導体は、ステム又はブランチに溶接されてもよい。
【0025】
一実施形態によれば、各電力ケーブルは、電力ケーブル絶縁システムの半径方向外側に配置された金属製遮水部を備え、各電力ケーブルの金属製遮水部は、外部金属ケーシングに円周方向に熱接合される。
【0026】
したがって、金属製遮水部は、外部金属ケーシングに対してシールされる。
【0027】
各金属製遮水部は、例えば、ステンレス鋼、銅、又はアルミニウムを含むことができる。
【0028】
一実施形態によれば、熱接合は、溶接又ははんだ付けによるものである。
【0029】
一実施形態によれば、熱接合は、金属製遮水部と外部金属ケーシングとの間に直接設けられるか、又はHVDC電力ケーブル接合アセンブリは接続スリーブを備え、熱接合は、金属製遮水部と外部金属ケーシングとの間に配置された接続スリーブによって間接的に設けられる。
【0030】
接続スリーブは、特に金属製遮水部及び外部金属ケーシングが異なる金属から作製されている場合、溶接又ははんだ付けを容易にするための界面を形成することができる。
【0031】
接続スリーブは、金属製遮水部と同じ材料を含むことができる。
【0032】
金属製遮水部が銅を含む場合、接続スリーブはニッケルを含むことができる。
【0033】
一実施形態によれば、金属製遮水部は、銅、銅合金、アルミニウム、又はステンレス鋼を含む。
【0034】
各金属製遮水部は、例えば、対応する電力ケーブルの長さに沿って長手方向に溶接されても、又は接着剤によって接着されてもよい。
【0035】
一実施形態によれば、接合絶縁システムは、プレハブ式接合絶縁システムである。
【0036】
一実施形態によれば、デフレクタ層は、導体接合部と電界グレーディング層との間に配置され、接合絶縁層は、電界グレーディング層の半径方向外側に配置され、接合絶縁システム外側半導電層は、接合絶縁層の半径方向外側に配置される。
【0037】
第2の態様によると、第1の態様のHVDC電力ケーブル接合アセンブリを使用して2本より多くの電力ケーブルを接合する方法であって、a)N個の電力ケーブル接合部を作製することであって、多分岐導体の各ブランチ及びステムをN本の電力ケーブルのうちのそれぞれの電力ケーブルの導体と接合して導体接合部を得ることを伴い、各導体接合部はそれぞれの接合絶縁システムによって覆われている、作製することと、b)接続体の周りに外部金属ケーシングを設けることとを含む、方法が提供される。
【0038】
一実施形態によれば、ステップb)は、すべての電力ケーブル接合部の周りに外部金属ケーシングを設けることを伴う。
【0039】
一実施形態は、各ブランチ及びステムの端部が導体露出部分である多分岐導体を提供することを含み、各ブランチ及びステムについて、接続体内側半導電層及び接続体絶縁層は、導体露出部分の端面に向かって接続体外側半導電層を越えて軸方向に延び、ステップa)は、各導体露出部分をN本の電力ケーブルのうちのそれぞれの電力ケーブルの導体と接合して導体接合部を得ることを伴う。
【0040】
一実施形態によれば、多分岐導体を設けるステップは、接続体内側半導電層及び接続体絶縁層の第1の部分と、接続体外側半導電層の第2の部分とを除去することによって、多分岐導体の各ブランチ及びステムの端部を露出させて導体露出部分を得ることを伴う。
【0041】
一実施形態によれば、各電力ケーブルは、電力ケーブル絶縁システムの半径方向外側に配置された金属製遮水部を備え、本方法は、各電力ケーブルの金属製遮水部を、外部金属ケーシングに円周方向に熱接合することを含む。
【0042】
一実施形態によれば、熱接合は、溶接又ははんだ付けによって実行される。
【0043】
一般に、特許請求の範囲で使用されるすべての用語は、本明細書で特に明示的に定義されない限り、技術分野におけるそれらの通常の意味に従って解釈されるべきである。「1つの(a/an/the)要素、器具、構成要素、手段などへのすべての言及は、特に明記されない限り、要素、器具、構成要素、手段などの少なくとも1つの例を指すものとしてオープンに解釈されるべきである。
【0044】
ここで、添付の図面を参照して、本発明概念の具体的な実施形態を例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】HVDC電力ケーブル接合アセンブリの接続体の一例の長手方向断面を概略的に示す図である。
【
図2】
図1の接続体を備えるHVDC電力ケーブル接合アセンブリの一例の長手方向断面を概略的に示す図である。
【
図3】接合絶縁システムと一体化された接続体の別の例を示す図である。
【
図4】2本より多くの電力ケーブルを接合する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0046】
ここで、例示的な実施形態が示されている添付の図面を参照して、本発明概念を以下により完全に説明する。しかしながら、本発明概念は、多くの異なる形態で具体化することができ、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、本発明概念の範囲を当業者に完全に伝えるように、例として提供される。説明全体を通して、同様の番号は同様の要素を指す。
【0047】
図1は、HVDC電力ケーブル接合アセンブリ用の接続体1の一例を示す。
【0048】
接続体1は、少なくとも2つのブランチと、ステムとを備える。
【0049】
接続体1は、少なくとも2つのブランチ3a、3bと、ステム3cとを有する多分岐導体3を備える。
【0050】
多分岐導体3を通過する電流は、すべてステム3cを通過する。
【0051】
ステム3cを通過する電流は、電流の流れ方向に応じて、ブランチ3a、3bに分配されるか、又はブランチ3a、3bから集められる。
【0052】
ブランチ3a、3bとステム3cとは、電気的及び機械的に接続されている。
【0053】
図1の例のように多分岐導体3が2つのブランチのみを備える場合、接続体1は、例えばY字形又はT字形を有することができる。
【0054】
多分岐導体3は、例えば、銅又はアルミニウムを含むことができる。
【0055】
一例によれば、異なるブランチは、異なる金属材料を含むことができる。例えば、1つのブランチは銅を含んでもよく、別のブランチはアルミニウムを含んでもよく、又はすべてのブランチが同じ金属材料を含んでもよく、そして、ステムは別の金属材料を含むことができる。ブランチは、例えばアルミニウムを含んでもよく、ステムは銅を含んでもよく、又はその逆であってもよい。
【0056】
接続体1は、多分岐絶縁システム5を備える。
【0057】
多分岐絶縁システム5は、成形絶縁システムとすることができる。
【0058】
多分岐絶縁システム5は、多分岐導体の半径方向外側に配置された接続体内側半導電層5aを備える。
【0059】
接続体内側半導電層5aは、カーボンブラックなどの導電性材料を含有するポリマー材料を含むことができる。
【0060】
多分岐絶縁システム5は、接続体内側半導電層5aの半径方向外側に配置された接続体絶縁層5bを備える。
【0061】
接続体絶縁層5bは、例えば、XLPE、EDPM、EPR又はポリプロピレンなどのポリマー材料を含むことができる。
【0062】
多分岐絶縁システム5は、接続体絶縁層5bの半径方向外側に配置された接続体外側半導電層5cを備える。
【0063】
接続体外側半導電層5cは、カーボンブラックなどの導電性材料を含有するポリマー材料を含むことができる。
【0064】
図2は、HVDC電力ケーブル接合アセンブリ7の一例を示す。HVDC電力ケーブル接合アセンブリ7は、接続体1を備える。
【0065】
HVDC電力ケーブル接合アセンブリ7は、2本より多くのHVDC電力ケーブルを接合するように設計される。
【0066】
HVDC電力ケーブル接合アセンブリ7は、N本の電力ケーブル9を備え、Nは、ブランチ3a、3bとステム3cとの数の合計に等しい整数である。
【0067】
この例では、Nは3であるが、いくつかの例によれば、Nは、4、5、6、7、8、9、10、又は10を超える任意の数など、3を超えることができる。
【0068】
各電力ケーブル9は導体9aを備える。導体9aは、例えば、銅又はアルミニウムを含むことができる。
【0069】
各電力ケーブル9は、内側半導電層9bと、内側半導電層9bの周りに配置された絶縁層9cと、絶縁層9cの周りに配置された外側半導電層9dとを含む、導体9aの周りに配置された電力ケーブル絶縁システムを備える。
【0070】
絶縁層9cは、例えば、XLPE、EPDMゴム、EPR、又はポリプロピレンを含むことができる。
【0071】
各電力ケーブル9は、接続体1のそれぞれのブランチ又はステムに接続される。
【0072】
HVDC電力ケーブル接合アセンブリ7は、N個の電力ケーブル接合部11を備える。各電力ケーブル接合部11は、多分岐導体3のブランチ3a、3b又はステム3cをそれぞれの電力ケーブル9に接続する。
【0073】
各電力ケーブル接合部11は、多分岐導体3のブランチ3a、3b又はステム3cと電力ケーブル9のうちの1本の導体9aとの間に導体接合部11aを備える。
【0074】
電力ケーブル接合部11は、導体9aをブランチ3a、3b又はステム3cと機械的に接続するように構成されたフェルール又はスリーブ11bを備えることができる。導体接合部11aは、代替的に、溶接によって作製されてもよい。
【0075】
各電力ケーブル接合部11は、導体接合部11aの周りに配置された接合絶縁システムを備える。
【0076】
接合絶縁システムは、例えば、
図2に示すように、導体接合部11aが作製された後に導体接合部11a上に摺動される、多層エラストマースリーブの形態のプレハブ式接合絶縁システムとすることができる。
【0077】
接合絶縁システムは、導体接合部11aの周りに配置されたデフレクタ層11cを備える。デフレクタ層11cは、導電性材料を含む。
【0078】
接合絶縁システムは、デフレクタ層11cの半径方向外側に配置された電界グレーディング層11dを備える。電界グレーディング層11dは、電界グレーディング特性を設けるために、充填材料を含むゴム材料を含むことができる。電界グレーディング層11dは、多分岐導体絶縁システム5の半導電層よりも低い導電率を有する。
【0079】
接合絶縁システムは、電界グレーディング層11dの軸方向長さの少なくとも一部の周りに半径方向に配置された接合絶縁層11eを備える。接合絶縁層11eは、例えば、XLPE、EPDM、EPR又はポリプロピレンなどのポリマー材料を含むことができる。
【0080】
接合絶縁システムは、接合絶縁層11eの半径方向外側に配置された接合絶縁システム外側半導電層11fを備える。接合絶縁システム外側半導電層11fは、接続体外側半導電層5cを、電力ケーブル接合部11によって接合された電力ケーブル9の外側半導電層9dと接続する。
【0081】
接合絶縁システムは、電力ケーブル絶縁システムと多分岐導体絶縁システム5との間のギャップをブリッジする。
【0082】
電力ケーブル接合部1は、接合絶縁システムを収容する外側カバー11gを備える。外側カバー11gは、例えば収縮チューブによって形成されても、又は成形されてもよい。
【0083】
HVDC電力ケーブル接合アセンブリ7は、接続体1を収容する外部金属ケーシング13を備える。外部金属ケーシング13の金属は、例えば、ステンレス鋼、銅又はアルミニウムを含むか、又はそれらからなることができる。
【0084】
外部金属ケーシング13は、それぞれの電力ケーブル9が外部金属ケーシング13に挿入されるN個の開口部を備える。
【0085】
電力ケーブル接合部11は、外部金属ケーシング13の内部に配置される。
【0086】
各電力ケーブル9は、電力ケーブル絶縁システムの半径方向外側に配置された金属製遮水部9eを備えることができる。
【0087】
金属製遮水部9eは、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、ステンレス鋼、又は鉛を含むか、又はそれらからなることができる。
【0088】
金属製遮水部9eは、少なくとも外部金属ケーシング13まで延びている。
【0089】
各電力ケーブル9の金属製遮水部9eは、外部金属ケーシング13に円周方向に熱接合される。熱接合は、電力ケーブル9の全周に沿って行われる。
【0090】
熱接合は、溶接又ははんだ付けによって行われる。
【0091】
熱接合は、金属製遮水部9eと外部金属ケーシング13との間に直接設けることができる。代替的に、HVDC電力ケーブル接合アセンブリは、接続スリーブを備えてもよく、この場合、熱接合は、金属製遮水部と外部金属ケーシングとの間に配置された接続スリーブによって間接的に設けられる。
【0092】
図3は、HVDC電力ケーブル接合アセンブリの変形例を示す図である。HVDC電力ケーブル接合アセンブリ1’は、接合絶縁システム11’が接続体3’と一体化されていることを除いて、HVDC電力ケーブル接合アセンブリ1と同様である。したがって、この例では、接合絶縁システム11’と一体化された接続体1’が予め製造される。
【0093】
図4は、HVDC電力ケーブル接合アセンブリ1、1’を使用して2本より多くの電力ケーブル9を接合する方法のフローチャートである。
【0094】
ステップa)において、N個の電力ケーブル接合部が作製される。ステップa)は、多分岐導体3の各ブランチ3a、3b及びステム3cをN本の電力ケーブル9のうちのそれぞれの電力ケーブル9の導体9aと接合して導体接合部11を得ることを伴う。
【0095】
各ブランチ3a、3b及びステム3cの端部は、導体接合部11aが作製される前の導体露出部分である。導体露出部分は、工場で、例えば成形プロセスでこのように構築されても、又は導体接合部11aが作製される前に多分岐導体絶縁システム5を剥離して、導体露出部分を得てもよい。
【0096】
1つの変形例によれば、導体露出部分は、接続体1の各ブランチ及びステム上の、接続体内側半導電層5a及び接続体絶縁層5bの第1の部分と、第1の部分よりも長い、接続体外側半導電層5cの第2の部分とを除去することによって得ることができる。
【0097】
接続体内側半導電層5a及び接続体絶縁層5bは、接続体外側半導電層5cを超えて、導体露出部分の端面に向かって軸方向に延びる。したがって、各ブランチ3a、3b及びステム3cについて、接続体絶縁層5bが多分岐導体絶縁システム5の最外層である、多分岐導体絶縁システム5の一部が存在する。各ブランチ3a、3b及びステップ3cについて、接続体内側半導電層5a及び接続体絶縁層5bは、導体露出部分が始まる同じ又は本質的に同じ軸方向位置で終端する。
【0098】
接合絶縁システム11がプレハブ式スリーブである
図1~
図2の例では、各導体接合部11aは、導体接合部11a上で摺動するそれぞれの接合絶縁システム11によって覆われる。
【0099】
接合絶縁システム11が接続体1と一体化されている場合、接合は導体接合部11aを作製することを伴う。この場合、導体9aは、接合絶縁システム11内に移動し、例えば、機械的接続を維持するために付勢ばね要素を使用して、多分岐導体のブランチ又はステムと接続される。導体9a及びブランチ又はステムは、この場合、互いに嵌合され、導体9a又はステム/ブランチのいずれかが雄構造を有し、他方が雌構造を有する雄-雌構造を有することができる。
【0100】
次に、接合絶縁システム11を外側カバー11gで覆う。外側カバー11gは、例えば、接合絶縁システム11の上に設置された熱収縮チューブ又は冷収縮チューブとすることができる。代替的に、外側カバー11gは、接合絶縁システム11上に成形されてもよい。
【0101】
外側カバー11gが接合絶縁システム11の周りに配置される前に、接続体外側半導電層5cと、電力ケーブル接合部11によって接合された電力ケーブル9の外側半導電層9dとに重なるように、接合絶縁システム外側半導電層11eの上に金属メッシュを配置して、これらの構成要素間の電気的接続を確実にすることができる。金属メッシュは、例えば銅製とすることができる。
【0102】
電力ケーブル接合部11が作製されると、ステップb)において、外部金属ケーシング13が接続体1の周りに設けられる。外部金属ケーシング13はまた、典型的には、電力ケーブル接合部11も覆う。
【0103】
外部金属ケーシング13が接続体1及び電力ケーブル接合部11の周りに設置された後、各電力ケーブル9の金属製遮水部9eは、外部金属ケーシング13とその全周に沿って熱接合されて、外部金属ケーシングを水密にすることができる。熱接合は、溶接又ははんだ付けによって実行することができる。
【0104】
本発明概念は、主に少数の例を参照して上述されている。しかしながら、当業者によって容易に理解されるように、添付の特許請求の範囲によって定義されるような、上記で開示されたもの以外の他の実施形態も本発明概念の範囲内で等しく可能である。
【手続補正書】
【提出日】2023-06-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2本より多くの電力ケーブル(9)を接合するためのHVDC電力ケーブル接合アセンブリ(7)であって、
接続体(1)であって、
少なくとも2つのブランチ(3a、3b)及びステム(3c)を有する多分岐導体(3)、並びに
多分岐導体絶縁システム(5)であって、
前記多分岐導体(3)の半径方向外側に配置された接続体内側半導電層(5a)、
前記接続体内側半導電層(5a)の半径方向外側に配置された接続体絶縁層(5b)、及び
前記接続体絶縁層(5b)の半径方向外側に配置された接続体外側半導電層(5c)
を備える、多分岐導体絶縁システム(5)
を備える、接続体(1)と、
N本の電力ケーブル(9)であって、Nはブランチ(3a、3b)の数+1であり、各電力ケーブル(9)は導体(9a)、及び前記導体(9a)を囲む電力ケーブル絶縁システムを有する、N本の電力ケーブル(9)と、
各々がブランチ(3a、3b)又は前記ステム(3c)を、それぞれの電力ケーブル(9)に接続するN個の電力ケーブル接合部(11)であって、各電力ケーブル接合部(11)は、
前記ブランチ(3a、3b)のうちの1つ又は前記ステム(3c)と、前記電力ケーブル(9a)のうちの1本の導体(9a)との間にある導体接合部(11a)、
前記導体接合部(11a)の周りに配置され、デフレクタ層(11c)、電界グレーディング層(11d)、接合絶縁層(11e)、及び接合絶縁システム外側半導電層(11f)を備える、接合絶縁システム、並びに
前記接合絶縁システムを収容する外側カバー(11g)
を備える、N個の電力ケーブル接合部(11)と、
前記接続体(1)を収容する外部金属ケーシング(13)と
を備える、HVDC電力ケーブル接合アセンブリ(7)。
【請求項2】
前記外部金属ケーシングはステンレス鋼などの鋼を含む、請求項1に記載のHVDC電力ケーブル接合アセンブリ(7)。
【請求項3】
前記外部金属ケーシング(13)は前記電力ケーブル接合部(11)を収容する、請求項1に記載のHVDC電力ケーブル接合アセンブリ(7)。
【請求項4】
各電力ケーブル(9)は、前記電力ケーブル絶縁システムの半径方向外側に配置された金属製遮水部(9e)を備え、各電力ケーブルの前記金属製遮水部(9)は、前記外部金属ケーシング(13)に円周方向に熱接合される、請求項1に記載のHVDC電力ケーブル接合アセンブリ(7)。
【請求項5】
前記熱接合は溶接又ははんだ付けによるものである、請求項4に記載のHVDC電力ケーブル接合アセンブリ(7)。
【請求項6】
前記熱接合は、前記金属製遮水部(9e)と前記外部金属ケーシング(13)との間に直接設けられるか、又は前記HVDC電力ケーブル接合アセンブリは接続スリーブを備え、前記熱接合は、前記金属製遮水部と前記外部金属ケーシングとの間に配置された前記接続スリーブによって間接的に設けられる、請求項4に記載のHVDC電力ケーブル接合アセンブリ(7)。
【請求項7】
前記金属製遮水部(9e)は、銅、銅合金、アルミニウム、又はステンレス鋼を含む、請求項4に記載のHVDC電力ケーブル接合アセンブリ(7)。
【請求項8】
前記接合絶縁システムは、プレハブ式接合絶縁システムである、請求項1に記載のHVDC電力ケーブル接合アセンブリ(7)。
【請求項9】
前記デフレクタ層(11c)は、前記導体接合部(11a)と前記電界グレーディング層(11d)との間に配置され、前記接合絶縁層(11e)は、前記電界グレーディング層(11d)の半径方向外側に配置され、前記接合絶縁システム外側半導電層(11f)は、前記接合絶縁層(11e)の半径方向外側に配置される、請求項1に記載のHVDC電力ケーブル接合アセンブリ(7)。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載のHVDC電力ケーブル接合アセンブリ(7)を使用して2本より多くの電力ケーブル(9)を接合する方法であって、
a)前記N個の電力ケーブル接合部(11)を作製することであって、
前記多分岐導体(3)の各ブランチ(3a、3b)及び前記ステム(3c)を前記N本の電力ケーブル(9)のうちのそれぞれの電力ケーブル(9)の導体(9a)と接合して前記導体接合部(11a)を得ること
を伴い、各導体接合部(11a)は、それぞれの接合絶縁システムによって覆われている、前記N個の電力ケーブル接合部(11)を作製することと、
b)前記接続体(1)の周りに前記外部金属ケーシング(13)を設けることと
を含む、方法。
【請求項11】
ステップb)は、すべての前記電力ケーブル接合部(11)の周りに前記外部金属ケーシング(13)を設けることを伴う、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
各ブランチ及び前記ステムの端部が導体露出部分である前記多分岐導体(3)を設けることであって、各ブランチ(3a、3b)及び前記ステム(3c)について、前記接続体内側半導電層(5a)及び前記接続体絶縁層(5b)は、前記導体露出部分の端面に向かって前記接続体外側半導電層(5c)を越えて軸方向に延びる、前記多分岐導体(3)を設けることを含み、ステップa)は、各導体露出部分を前記N本の電力ケーブル(9)のうちのそれぞれの電力ケーブル(9)の前記導体(9a)と接合して前記導体接合部(11)を得ることを伴う、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記多分岐導体(3)を設ける前記ステップは、前記接続体内側半導電層(5a)及び前記接続体絶縁層(5b)の第1の部分と、前記接続体外側半導電層(5c)の第2の部分とを除去することによって、前記多分岐導体(3)の各ブランチ(3a、3b)及び前記ステム(3c)の端部を露出させて前記導体露出部分を得ることを伴う、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
各電力ケーブルは、前記電力ケーブル絶縁システムの半径方向外側に配置された金属製遮水部(9e)を備え、前記方法は、各電力ケーブル(9)の前記金属製遮水部(9e)を前記外部金属ケーシング(13)に円周方向に熱接合することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記熱接合は、溶接又ははんだ付けによって実行される、請求項14に記載の方法。
【外国語明細書】