(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023112044
(43)【公開日】2023-08-10
(54)【発明の名称】低界面活性剤エアゾール抗ふけ組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/02 20060101AFI20230803BHJP
A61K 8/31 20060101ALI20230803BHJP
A61K 8/69 20060101ALI20230803BHJP
A61K 8/33 20060101ALI20230803BHJP
A61K 8/19 20060101ALI20230803BHJP
A61K 8/46 20060101ALI20230803BHJP
A61K 8/49 20060101ALI20230803BHJP
A61Q 5/00 20060101ALI20230803BHJP
【FI】
A61K8/02
A61K8/31
A61K8/69
A61K8/33
A61K8/19
A61K8/46
A61K8/49
A61Q5/00
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023100712
(22)【出願日】2023-06-20
(62)【分割の表示】P 2020570543の分割
【原出願日】2018-10-25
(31)【優先権主張番号】62/692,127
(32)【優先日】2018-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シーン マイケル レノック
(72)【発明者】
【氏名】エリック スコット ジョンソン
(72)【発明者】
【氏名】デボラ ダブリュ.チャン
(72)【発明者】
【氏名】サマンス ナラハリ ジャマダーニ
(57)【要約】
【課題】すすぎがより速いが、依然として(a)良好なしっとり感および櫛通り、並びに(b)皮脂を除去する高い能力、を提供する組成物の提供。
【解決手段】(a)5%~13%の、1種又は複数種のアニオン性界面活性剤を有する総界面活性剤、好ましくは、9%~13%、好ましくは10%~13%、好ましくは11%~13%、好ましくは12%~13%である1種又は複数種のアニオン性界面活性剤を有する総界面活性剤と、(b)0.1%~2%の界面活性剤可溶性抗ふけ活性物質、好ましくは、0.6%~1%、好ましくは0.5%~0.8%である界面活性剤可溶性抗ふけ活性物質と、(c)3%~15%の発泡剤と、を含み、3.5~6.5、好ましくは4~6、好ましくは5~6のpHである、起泡性組成物。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
起泡性組成物であって、
a.5%~13%の、1種又は複数種のアニオン性界面活性剤を有する総界面活性剤、好ましくは、9%~13%、好ましくは10%~13%、好ましくは11%~13%、好ましくは12%~13%である1種又は複数種のアニオン性界面活性剤を有する総界面活性剤と、
b.0.1%~2%の界面活性剤可溶性抗ふけ活性物質、好ましくは、0.6%~1%、好ましくは0.5%~0.8%である界面活性剤可溶性抗ふけ活性物質と、
c.3%~15%の発泡剤と、
を含み、3.5~6.5、好ましくは4~6、好ましくは5~6のpHである、起泡性組成物。
【請求項2】
抗ふけ付着が、0.8マイクログラム/cm2以上である、請求項1に記載の起泡性組成物。
【請求項3】
泡密度が、0.01g/cm3~0.2g/cm3、好ましくは0.05g/cm3~0.1g/cm3である、請求項1又は2に記載の起泡性組成物。
【請求項4】
泡が、15μm~50μmのR32を有する気泡サイズ分布を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の起泡性組成物。
【請求項5】
前記泡が、10Pa~50Paの降伏点を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の起泡性組成物。
【請求項6】
粘度(25Cで測定)が、3,000cps未満である、請求項1~5のいずれか一項に記載の起泡性組成物。
【請求項7】
1%~5%の、1種又は複数種の両性/双性イオン性又は非イオン性共界面活性剤、及びこれらの混合物を更に含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の起泡性組成物。
【請求項8】
粘度調整剤が、75g/モル~350g/モルの分子量を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の起泡性組成物。
【請求項9】
0.1%~5%の、トリヒドロキシステアリン、エチレングリコールジステアレートポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択される安定剤を更に含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の起泡性組成物。
【請求項10】
前記粘度調整剤が、エタノール、ジプロピレングリコール、キシレンスルホン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、アルコキシル化シリコーン/エトキシル化シリコーン/プロポキシル化シリコーン/ポリオキシエチレンシリコーン/ポリオキシプロピレンシリコーン/ポリエチレングリコールシリコーン/PEG-8シリコーン/PEG-9シリコーン/PEG-nシリコーン/シリコーンエーテル(nは別の整数であってもよい)、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1~9のいずれか一項に記載の起泡性組成物。
【請求項11】
ピリジンチオン塩、硫化セレン、粒状硫黄、及びこれらの混合物からなる群から選択される抗ふけ粒子を更に含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の起泡性組成物。
【請求項12】
界面活性剤可溶性剤が、アゾール、ピロクトンオラミン、N-ヒドロキシ-6-オクチルオキシピリジン-2(1H)オン、ヘキサミジンジイセチオネート、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1~11のいずれか一項に記載の起泡性組成物。
【請求項13】
前記共界面活性剤が、ラウラミドプロピルベタイン、ココアミドプロピルベタイン、ラウリルヒドロキシスルタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ココモノエタノールアミド、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1~12のいずれか一項に記載の起泡性組成物。
【請求項14】
前記発泡剤が、プロパン、n-ブタン、イソブタン、シクロプロパン、及びこれらの混合物、並びにジクロロジフルオロメタン、1,1-ジクロロ-1,1,2,2-テトラフルオロエタン、1-クロロ-1,1-ジフルオロ-2,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1-ジフルオロエチレン、1,1-ジフルオロエタン、ジメチルエーテル、モノクロロジフルオロメタン、トランス-1,3,3,3-テトラフルオロプロペン、CO2、及びこれらの組み合わせなどのハロゲン化炭化水素、好ましくは、プロパン及びイソブテン、トランス-1,3,3,3-テトラフルオロプロペン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1~13のいずれか一項に記載の起泡性組成物。
【請求項15】
適用した界面活性剤可溶性抗ふけ活性物質の1質量%を付着させる対照組成物の1.7倍より大きい付着効率を有する、請求項1~14のいずれか一項に記載の起泡性組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組成物の有効性を維持しながら、活性物質の付着及び改善された毛髪の感触を提供する低界面活性剤濃度を有するエアゾール抗ふけ組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
長年にわたって、抗ふけシャンプーは、ふけ処理並びに毛髪及び頭皮を洗浄するのに幅広く使用されてきたが、改良された抗ふけシャンプーに対する要求は依然として存在する。一般的に、抗ふけシャンプーは、抗ふけ剤と、頭皮上に抗ふけ剤を付着させることを目的としている界面活性剤及び水溶液系とが組み合わされて配合されている。抗ふけ剤は、ジンクピリチオンなどの不溶性微粒子、及び/又はクリムバゾール若しくはピロクトンオラミンなどの界面活性剤可溶性物質であり得る。抗ふけシャンプーの重要な側面は、頭皮上に抗ふけ剤を十分に付着させることのできる能力である。これは、界面活性剤可溶性抗ふけ剤の場合、特に困難であり、製品中に存在する剤の量の1~2%よりもはるかに多く頭皮に付着させると同時に製剤中の可溶性剤の残りの98~99%を洗い流すことが困難であることを証明することができる。抗ふけ剤の多くは比較的高価である場合があるため、可溶性剤の97%超を洗い流すことは金をどぶに捨てるようなものである。したがって、可溶性抗ふけ剤をより効率的に付着させることができるシャンプーが依然として必要とされている。また、消費者は優れた抗ふけ効力をもたらすシャンプーを望み続けているので、抗ふけシャンプー中に存在する可溶性剤をより高い割合で頭皮に付着させることができるシャンプーも依然として必要とされている。
【0003】
本発明は、驚くべきことに、泡形態で送達される比較的低い界面活性剤濃度を有するシャンプーが、より多量の界面活性剤可溶性抗ふけ剤を頭皮上に送達できることを見出した。このようなシャンプー組成物の界面活性剤含有量が低いことにより、更なる利益がもたらされる。低界面活性剤組成物は、皮膚刺激及び毛髪繊維の剥離がより少ない、より穏やかな洗浄を提供することが周知である。本発明の組成物は、すすぎがより速いが、依然として(a)良好なしっとり感(wet feel)及び櫛通り、並びに(b)皮脂を除去する高い能力、を提供する。
【0004】
理論に束縛されるものではないが、エアゾールとして送達される低界面活性剤シャンプー組成物によって観察される抗ふけ泡活性物質の頭皮への付着の改善の所見は、組成物中の噴射剤の使用に関連している可能性がある。より具体的には、噴射剤は界面活性剤ミセル中に部分的又は全体的に存在する可能性があるため、シャンプー組成物中の噴射剤の存在は、活性物質のシャンプーへの溶解性を低下させることに寄与し得る。結果として、抗ふけの溶解度が低下し、又は換言すれば、抗ふけ活性物質の飽和濃度が低下し、噴射剤及び水性キャリアが蒸発するにつれて、活性物質が頭皮上に非水溶性物質として沈殿する傾向がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、起泡性組成物であって、約5%~約13%の、1種又は複数種のアニオン性界面活性剤を有する総界面活性剤と、0.1%~約2%の界面活性剤可溶性抗ふけ活性物質と、約3%~約15%の発泡剤と、を含み、約3.5~6.5のpHである、起泡性組成物を対象とする。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本明細書は、本発明を具体的に指摘し、かつ明確に請求する、「特許請求の範囲」をもって結論とするが、本発明は、以下の記載からよりよく理解されるものと考えられる。
【0007】
本明細書で使用するとき、用語「流体」は、液体及びゲルを含む。
【0008】
本明細書で使用するとき、「a」及び「an」などの冠詞は、特許請求の範囲で使用する場合、請求又は記載されているもののうちの1つ以上を意味するものと理解される。
【0009】
本明細書で使用するとき、「含む(comprising)」とは、最終結果に影響を及ぼさない他の工程及び他の成分を加えることができることを意味する。この用語には、「~からなる(consisting of)」及び「~から本質的になる(consisting essentially of)」という用語が包含される。
【0010】
本明細書で使用するとき、「混合物」は、材料の単純な組み合わせ、及び結果としてそのような組み合わせから得ることができる任意の化合物を含むことを意味する。
【0011】
本明細書で使用するとき、「分子量(molecular weight)」又は「分子量(Molecular weight)」は、特に記述のない限り、重量平均分子量を指す。分子量は、業界標準法であるゲル浸透クロマトグラフィ(gel permeation chromatography、「GPC」)を使用して測定される。
【0012】
本明細書で使用するとき、「パーソナルケア組成物」には、シャンプー、シャワージェル、液体手洗い剤、染毛剤、洗顔料、及び他の界面活性剤系液体組成物等の製品が挙げられる。
【0013】
本明細書で使用するとき、用語「含む(include、includes、及びincluding)」は非限定的であることを意味し、それぞれ「含む(comprise、comprises、及びcomprising)」を意味すると理解される。
【0014】
全ての百分率、部及び比率は、別途指定されない限り、本発明の組成物の総重量に基づく。全てのこのような重量は、提示された成分に関する場合、活性成分の濃度に基づき、したがって市販材料に含まれ得るキャリア又は副生成物を含まない。
【0015】
別途記載のない限り、全ての成分又は組成物の濃度は、その成分又は組成物の活性部分に関するものであり、かかる成分又は組成物の市販の供給源に存在し得る不純物、例えば残留溶媒又は副生成物は除外される。
【0016】
本明細書の全体を通して与えられる全ての最大数値限定は、それよりも小さい全ての数値限定を、かかるより小さい数値限定があたかも本明細書に明確に記載されているかのように含むものと理解すべきである。本明細書の全体をして与えられる全ての最小数値限定は、それよりも大通きい全ての数値限定を、かかるより高い数値限定があたかも本明細書に明確に記載されているかのように含む。本明細書の全体を通して与えられる全ての数値範囲は、かかるより広い数値範囲内に含まれるより狭い全ての数値範囲を、かかるより狭い数値範囲があたかも全て本明細書に明確に記載されているかのように含む。
【0017】
洗浄性界面活性剤
ヘアケア組成物は、組成物に洗浄性能を提供する界面活性剤系を約20重量%超含み得る。界面活性剤系は、アニオン性界面活性剤、並びに/又はアニオン性界面活性剤と、両性、双性イオン性、非イオン性、及びこれらの混合物からなる群から選択される共界面活性剤との組み合わせを含む。洗浄性界面活性剤の種々の例及び説明が、米国特許第8,440,605号、米国特許出願公開第2009/155383号、及び同第2009/0221463号に記載されており、これらは参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0018】
ヘアケア組成物は、約18重量%~約36重量%、約20重量%~約32重量%、及び/又は約22重量%~約28重量%の、1種又は複数種のアニオン性界面活性剤を含んでもよい。
【0019】
本発明の組成物はまた、
a)R1O(CH2CHR3O)ySO3M、
b)CH3(CH2)zCHR2CH2O(CH2CHR3O)ySO3M、及び
c)これらの混合物、からなる群から選択され、
式中、R1は、CH3(CH2)10を表し、R2は、H、又はz内の炭素原子の合計及びR2が8であるように1~4個の炭素原子を含む炭化水素基を表し、R3は、H、又はCH3であり、yは0~7であり、yがゼロ(0)でないときyの平均値は約1であり、Mは、一価の又は二価の正電気を帯びたカチオンである、アニオン性界面活性剤を含み得る。
【0020】
本組成物で用いるのに好適なアニオン性界面活性剤は、アルキル及びアルキルエーテルサルフェートである。他の好適なアニオン性界面活性剤は、有機硫酸反応生成物の水溶性の塩である。更に他の好適なアニオン性界面活性剤は、イセチオン酸でエステル化され水酸化ナトリウムで中和された脂肪酸の反応生成物である。他の同様なアニオン性界面活性剤は、米国特許第2,486,921号、同第2,486,922号、及び同第2,396,278号に記載されており、それらは参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0021】
ヘアケア組成物で用いられる例示的なアニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエチルアミン、ラウレス硫酸トリエチルアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウリルモノグリセリド硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウロイル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ココイル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、硫酸ウンデシル、及びこれらの組み合わせが挙げられる。アニオン性界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム又はラウレス硫酸ナトリウムであり得る。
【0022】
好適なアニオン性アルキルサルフェート及びアルキルエーテルサルフェート界面活性剤としては、ゲルベアルコール、アルドールアルコール、オキソアルコール、及びこれらの混合物からなる群から選択され得るC8~C18の2-アルキル分枝状アルコールから合成される分枝状アルキル鎖を有するものが挙げられるが、これらに限定されない。2-アルキル分枝状アルコールの非限定的な例としては、2-メチル-1-ウンデカノール、2-エチル-1-デカノール、2-メチル-1-ドデカノール、2-ブチル1-オクタノール、2-ブチル-1-ノナノール、2-エチル-1-ウンデカノール、2-プロピル-1-ノナノール、2-ペンチル-1-オクタノール、2-ペンチル-1-ヘプタノール、及びISOFOL(登録商標)(Sasol)の商標で販売されるものなどのゲルベアルコール、並びに、例えば、LIAL(登録商標)(Sasol)、ISALCHEM(登録商標)(Sasol)、NEODOL(登録商標)(Shell)の商標で販売されるものなどのオキソアルコールが挙げられる。
【0023】
ヘアケア組成物は、共界面活性剤を含んでもよい。共界面活性剤は、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。共界面活性剤としては、ラウラミドプロピルベタイン、ココアミドプロピルベタイン、ラウリルヒドロキシスルタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ココモノエタノールアミド、及びこれらの混合物を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0024】
ヘアケア組成物は、約1重量%~約5重量%、約2重量%~約4重量%、約2.5重量%~約3重量%%の1種又は複数種の両性/双性イオン性、非イオン性共界面活性剤又はこれらの混合物を更に含み得る。
【0025】
本明細書のヘアケア組成物での使用に好適な両性又は双性イオン性の界面活性剤としては、シャンプー又は他のヘアケアクレンジングでの使用に公知のものが挙げられる。好適な双性イオン性又は両性界面活性剤の非限定的な例が、米国特許第5,104,646号及び同第5,106,609号に記載されており、それらは参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0026】
組成物での使用に好適な両性共界面活性剤は、脂肪族ラジカルが直鎖又は分枝鎖であることができる脂肪族二級及び三級アミンの誘導体として記述される界面活性剤が挙げられるが、その際、脂肪族置換基のうちの1つは約8~約18個の炭素原子を含有し、1つはカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、又はホスホネートなどのアニオン性基を含有する。好適な両性界面活性剤として、コカミノプロピオン酸ナトリウム、コカミノジプロピオン酸ナトリウム、ココアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム、ココアンホプロピオン酸ナトリウム、コーンアンホプロピオン酸ナトリウム、ラウラミノプロピオン酸ナトリウム、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ラウロアンホヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム、ラウロアンホプロピオン酸ナトリウム、コーンアンホプロピオン酸ナトリウム、ラウリミノジプロピオン酸ナトリウム、コカミノプロピオン酸アンモニウム、コカミノジプロピオン酸アンモニウム、ココアンホ酢酸アンモニウム、ココアンホヒドロキシプロピルスルホン酸アンモニウム、ココアンホプロピオン酸アンモニウム、コーンアンホプロピオン酸アンモニウム、ラウラミノプロピオン酸アンモニウム、ラウロアンホ酢酸アンモニウム、ラウロアンホヒドロキシプロピルスルホン酸アンモニウム、ラウロアンホプロピオン酸アンモニウム、コーンアンホプロピオン酸アンモニウム、ラウリミノジプロピオン酸アンモニウム、コカミノプロピオン酸トリエタノールアミン、コカミノジプロピオン酸トリエタノールアミン、ココアンホ酢酸トリエタノールアミン、ココアンホヒドロキシプロピルスルホン酸トリエタノールアミン、ココアンホプロピオン酸トリエタノールアミン、コーンアンホプロピオン酸トリエタノールアミン、ラウラミノプロピオン酸トリエタノールアミン、ラウロアンホ酢酸トリエタノールアミン、ラウロアンホヒドロキシプロピルスルホン酸トリエタノールアミン、ラウロアンホプロピオン酸トリエタノールアミン、コーンアンホプロピオン酸トリエタノールアミン、ラウリミノジプロピオン酸トリエタノールアミン、ココアンホジプロピオン酸、カプロアンホ二酢酸二ナトリウム、カプロアンホジプロピオン酸二ナトリウム、カプリロアンホ二酢酸二ナトリウム、カプリロアンホジプロピオン酸二ナトリウム(disodium capryloamphodipriopionate)、ココアンホカルボキシエチルヒドロキシプロピルスルホン酸二ナトリウム、ココアンホ二酢酸二ナトリウム、ココアンホジプロピオン酸二ナトリウム、ジカルボキシエチルココプロピレンジアミン二ナトリウム、ラウレス-5カルボキシアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウリミノジプロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウロアンホジプロピオン酸二ナトリウム、オレオアンホジプロピオン酸二ナトリウム、PPG-2-イソデセチル(isodecethyl)-7カルボキシアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウラミノプロピオン酸、ラウロアンホジプロピオン酸、ラウリルアミノプロピルグリシン、ラウリルジエチレンジアミノグリシン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるもの、が挙げられるが、これらに限定されない。
【0027】
両性共界面活性剤は、以下の構造による界面活性剤であってもよい:
【0028】
【化1】
式中、R12は、9~15個の炭素原子を含む置換アルキル系、9~15個の炭素原子を含む非置換アルキル系、9~15個の炭素原子を含む直鎖アルキル系、9~15個の炭素原子を含む分枝鎖アルキル系、及び9~15個の炭素原子を含む不飽和アルキル系からなる群から選択されるC連鎖一価置換基であり、R13、R14、及びR15は、1~3個の炭素原子を含むC連鎖二価直鎖アルキル系、及び1~3個の炭素原子を含むC連鎖二価分枝鎖アルキル系からなる群からそれぞれ独立して選択され、M+は、ナトリウム、アンモニウム、及びプロトン化トリエタノールアミンからなる群から選択される一価対イオンである。両性界面活性剤は、ココアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホ二酢酸ナトリウム、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ラウロアンホ二酢酸ナトリウム、ラウロアンホ酢酸アンモニウム、ココアンホ酢酸アンモニウム、ラウロアンホ酢酸トリエタノールアミン、ココアンホ酢酸トリエタノールアミン、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0029】
本組成物は、双性イオン性共界面活性剤を含んでもよく、この双性イオン性界面活性剤は、脂肪族四級アンモニウム、ホスホニウム、及びスルホニウム化合物の誘導体であり、ここで脂肪族ラジカルは直鎖又は分枝鎖であってよく、脂肪族置換基のうちの1つは約8~約18個の炭素原子を含有し、1つはカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート又はホスホネートなどのアニオン性基を含有する。双性イオン性界面活性剤は、コカミドエチルベタイン、コカミドプロピルアミンオキシド、コカミドプロピルベタイン、コカミドプロピルジメチルアミノヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン、コカミドプロピルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、ココベタインアミドアンホプロピオネート、ココ-ベタイン、ココ-ヒドロキシスルタイン、ココ/オレアミドプロピルベタイン、ココ-スルタイン、ラウラミドプロピルベタイン、ラウリルベタイン、ラウリルヒドロキシスルタイン、ラウリルスルタイン、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。好適な双性イオン性界面活性剤は、ラウリルヒドロキシスルタインである。双性イオン性界面活性剤は、ラウリルヒドロキシスルタイン、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、ココ-ベタイン、ココ-ヒドロキシスルタイン、ココ-スルタイン、ラウリルベタイン、ラウリルスルタイン、及びこれらの混合物からなる群から選択されてもよい。
【0030】
共界面活性剤は双性イオン性界面活性剤であってもよく、この双性イオン性界面活性剤は、ラウリルヒドロキシスルタイン、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、ココ-ベタイン、ココ-ヒドロキシスルタイン、ココ-スルタイン、ラウリルベタイン、ラウリルスルタイン、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0031】
共界面活性剤は、コカミド、コカミドメチルMEA、コカミドDEA、コカミドMEA、コカミドMIPA、ラウラミドDEA、ラウラミドMEA、ラウラミドMIPA、ミリスタミドDEA、ミリスタミドMEA、PEG-20コカミドMEA、PEG-2コカミド、PEG-3コカミド、PEG-4コカミド、PEG-5コカミド、PEG-6コカミド、PEG-7コカミド、PEG-3ラウラミド、PEG-5ラウラミド、PEG-3オレアミド、PPG-2コカミド、PPG-2ヒドロキシエチルコカミド、及びこれらの混合物からなる群から選択される非イオン性界面活性剤であってもよい。
【0032】
ヘアケア組成物での使用に好適な他のアニオン性、双性、両性、及び非イオン性の追加の界面活性剤の非限定的な例は、参照によりその全体が本明細書に援用される、McCutcheonの「Emulsifiers and Detergents,1989 Annual」(M.C.Publishing Co.発行)、並びに米国特許第3,929,678号、同第2,658,072号、同第2,438,091号、同第2,528,378号において記載されており、それらは参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0033】
非硫酸塩界面活性剤
硫酸塩を実質的に含まない好適な界面活性剤としては、イセチオネート、スルホネート、スルホスクシネート、スルホアセテート、アシルグルコシド、アシルグリシネート、アシルサルコシナレ(acyl sarcosinare)、アシルグルタメート、アシルアラニネート、アルキルグルコシド、アルキルポリグルコシド、アシルグルコシド、グルカミド、グルコースカルボキシレート、アンホアセテート、タウレート、他のアシルアミノ酸、ベタイン、スルタイン、及び/又はリン酸エステルを挙げることができる。硫酸塩を実質的に含まない好適な界面活性剤としては、カルボン酸を含有することができる。
【0034】
減粘剤
ヘアケア組成物は、ヘアケア組成物の約1重量%~約5重量%、あるいは約2重量%~約4重量%、あるいは約1重量%~約3重量%の、1種又は複数種の減粘剤を含み得る。
【0035】
減粘剤は、からなる群から選択され得る。減粘剤は、エタノール、ジプロピレングリコール、キシレンスルホン酸ナトリウム、アルコキシル化シリコーン/エトキシル化シリコーン/プロポキシル化シリコーン/ポリオキシエチレンシリコーン/ポリオキシプロピレンシリコーン/ポリエチレングリコールシリコーン/PEG-8シリコーン/PEG-9シリコーン/PEG-nシリコーン/シリコーンエーテル(nは別の整数であってもよい)からなる群から選択されてよく、非限定的な例としては、PEG8-ジメチコンA208)MW 855、PEG8ジメチコンD208 MW2706、Silsurf、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0036】
本明細書に記載されるヘアケア組成物は、約8センチポアズ~約2,5000センチポアズ、あるいは約9センチポアズ~約15,000センチポアズ、あるいは約10センチポアズ~約11,000センチポアズ、約100センチポアズ~約3,000センチポアズの液相粘度(噴射剤の添加前の組成物)を有し得る。更に、25Cで測定される粘度は、3,000センチポアズ未満であってもよい。濃縮型毛髪組成物の粘度値は、同心性シリンダアタッチメントを備えるTA Instruments AR-G2レオメータを使用して、25℃で2レシプロカル秒の剪断速度で測定することができる。本発明では、ヘアケア組成物は、パッケージ構造からの分注を容易にする範囲の粘度を有し得る。
【0037】
水混和性溶媒
組成物は、水混和性グリコール及び他のジオールを含むことができる。非限定的な例としては、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ジエチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、2,2-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1-プロペン、1,3,3,3テトラフルオロ-(1E)、及び2-メチル-2,4-ペンタンジオールが挙げられる。
【0038】
可溶性抗ふけ剤
抗ふけ剤は、クリムバゾール、ケトコナゾール、イトラコナゾール、エコナゾール、及びエルビオールなどのアゾール;オクトピロックス(ピロクトンオラミン)、ヒドロキシルピリドン、N-ヒドロキシ-6-オクチルオキシピリジン-2(1H)オン、ヘキサミジンジイセチオネート、シクロピロックス、リロピロックス、及びMEA-ヒドロキシオクチルオキシピリジノンなどのヒドロキシピリドン;サリチル酸及び他のヒドロキシ酸などの角質溶解(kerolytic)剤;アゾキシストロビンなどのストロビルリン、並びに1,10-フェナントロリンなどの金属キレート剤からなる群から選択される1種の材料又は混合物であってよい。
【0039】
本発明において、アゾール抗菌剤は、ベンズイミダゾール、ベンゾチアゾール、ビフォナゾール、硝酸ブタコナゾール、クリンバゾール、クロトリマゾール、クロコナゾール、エベルコナゾール、エコナゾール、エルビオール、フェンチコナゾール、フルコナゾール、フルチマゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ラノコナゾール、メトロニダゾール、ミコナゾール、ネチコナゾール、オモコナゾール、硝酸オキシコナゾール、セルタコナゾール、硝酸サルコナゾール、チオコナゾール、チアゾール、及びこれらの混合物からなる群から選択されるイミダゾールであってよく、あるいは、アゾール抗菌剤は、テルコナゾール、イトラコナゾール、及びこれらの混合物からなる群から選択されるトリアゾールであり得る。アゾール抗菌剤はケトコナゾールであってもよい。
【0040】
可溶性抗ふけ剤は、約0.01%~10%、約0.1%~約2%、及び約0.6%~約1%、及び約0.5%~約0.8%の量で存在していてよい。可溶性抗ふけ剤は、界面活性剤可溶性であり得、したがって界面活性剤可溶性の抗ふけ剤であり得る。
【0041】
カチオン性ポリマー
ヘアケア組成物は、カチオン性ポリマーを更に含む。これらのカチオン性ポリマーは、(a)カチオン性グアーポリマー、(b)カチオン性非グアーガラクトマンナンポリマー、(c)カチオン性タピオカポリマー、(d)アクリルアミドモノマーとカチオン性モノマーとのカチオン性コポリマー、及び/又は(e)洗浄性界面活性剤と組み合わせた際にリオトロピック液晶を形成してもしなくてもよい、合成非架橋カチオン性ポリマー、(f)カチオン性セルロースポリマー、のうちの少なくとも1つを含み得る。更に、カチオン性ポリマーは、カチオン性ポリマーの混合物であってもよい。
【0042】
本ヘアケア組成物は、カチオン性に置換されたガラクトマンナン(グアー)ガム誘導体であるカチオン性グアーポリマーを含み得る。これらのグアーガム誘導体の調製に用いられるグアーガムは、典型的に、グアープラントの種から天然に産出される材料として得られる。グアー分子自体は、単員ガラクトース単位が交互にマンノース単位上にある、一定の間隔で分岐する直鎖状マンナンである。マンノース単位は、β(1-4)グリコシド結合によって互いに結合している。ガラクトース分岐は、α(1-6)結合によって生じる。グアーガムのカチオン性誘導体は、ポリガラクトマンナンのヒドロキシル基と反応性四級アンモニウム化合物との間の反応によって得られる。グアー構造上へのカチオン性基の置換度は、上述の必要なカチオン性電荷密度を提供するのに十分でなくてはならない。
【0043】
カチオン性ポリマーとしては、1,000,000g/モル未満、又は約10,000~約1,000,000g/モル、又は約25,000~約1,000,000g/モル、又は約50,000~約1,000,000g/モル、又は約100,000~約1,000,000g/モルの分子量を有し得るカチオン性グアーポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。カチオン性グアーポリマーは、約0.2~約2.2meq/g、又は約0.3~約2.0meq/g、又は約0.4~約1.8meq/g、又は約0.5meq/g~約1.7meq/gの電荷密度を有し得る。
【0044】
カチオン性グアーポリマーは、約1,000,000g/モル未満の重量平均分子量を有し得、約0.1meq/g~約2.5meq/gの電荷密度を有する。カチオン性グアーポリマーは950,000g/モル未満、又は約10,000~約900,000g/モル、又は約25,000~約900,000g/モル、又は約50,000~約900,000g/モル、又は約100,000~約900,000g/モル、約150,000~約800,000g/モルの重量平均分子量を有してもよい。カチオン性グアーポリマーは、約0.2~約2.2meq/g、又は約0.3~約2.0meq/g、又は約0.4~約1.8meq/g、又は約0.5meq/g~約1.5meq/gの電荷密度を有し得る。
【0045】
ヘアケア組成物は、組成物の総重量の約0.05重量%~約1重量%未満、約0.05重量%~約0.9重量%、約0.1重量%~約0.8重量%、又は約0.2重量%~約0.7重量%のカチオン性ポリマー(a)を含むことができる。
【0046】
カチオン性グアーポリマーは、四級アンモニウム化合物から形成することができる。カチオン性グアーポリマーを形成するための四級アンモニウム化合物は、一般式1に適合することができる。
【0047】
【化2】
式中、R
3、R
4、及びR
5は、メチル又はエチル基であり、R
6は、一般式2のエポキシアルキル基であるか、
【0048】
【化3】
又は、R
6は、一般式3のハロヒドリン基であり、
【0049】
【化4】
式中、R
7は、C
1~C
3アルキレンであり、Xは、塩素又は臭素であり、Zは、Cl-、Br-、I-、又はHSO
4-などのアニオンである。
【0050】
一実施形態では、カチオン性グアーポリマーは一般式4に適合する。
【0051】
【化5】
式中、R
8は、グアーガムであり、R
4、R
5、R
6、及びR
7は、上の定義と同様であり、Zは、ハロゲンである。一実施形態では、カチオン性グアーポリマーは式5に適合する。
【0052】
【0053】
好適なカチオン性グアーポリマーとしては、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドなどのカチオン性グアーガム誘導体が挙げられる。一実施形態では、カチオン性グアーポリマーは、グアーヒドロキシプロピル塩化トリモニウムである。グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドの具体的な例としては、Rhone-Poulenc Incorporatedから市販されているJaguar(登録商標)シリーズ、例えば、Rhodiaから市販されているJaguar(登録商標)C-500が挙げられる。Jaguar(登録商標)C-500は、0.8meq/gの電荷密度及び500,000g/モルの分子量を有する。他の好適なグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドは、約1.1meq/gの電荷密度、及び約500,000g/モルの分子量を有し、ASIから入手可能であるグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、約1.5meq/gの電荷密度、及び約500,000g/モルの分子量を有し、ASIから入手可能であるグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドである。他の好適なグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドは、約0.7meq/gの電荷密度及び約600,000g/モルの分子量を有し、Rhodiaから入手可能であるHi-Care1000、約0.7meq/gの電荷密度及び約425,000g/モルの分子量を有し、ASIから入手可能であるN-Hance 3269及びN-Hance 3270、約0.9meq/gの電荷密度及び約50,000g/モルの分子量を有し、ASIから入手可能であるAquaCat CG518、約1.1meq/gの電荷密度及び約800,000の分子量を有するホウ酸塩(ホウ素)を含まないグアーであるBF-13、並びに約1.7meq/gの電荷密度及び約800,000の分子量を有するホウ酸塩(ホウ素)を含まないグアーであるBF-17(いずれもASIから入手可能)である。
【0054】
ヘアケア組成物は、モノマー対モノマー基準でマンノースとガラクトースとの比が2:1より大きいガラクトマンナンポリマー誘導体を含有してもよい。ガラクトマンナンポリマー誘導体は、カチオン性ガラクトマンナンポリマー誘導体、及び正味の正電荷を有する両性ガラクトマンナンポリマー誘導体からなる群から選択される。本明細書で使用するとき、用語「カチオン性ガラクトマンナン」は、カチオン性基が付加されたガラクトマンナンポリマーを指す。用語「両性ガラクトマンナン」は、ポリマーが正味の正電荷を有するようにカチオン性基及びアニオン性基が付加されたガラクトマンナンポリマーを指す。
【0055】
ガラクトマンナンポリマーは、マメ科植物の種子の内胚乳に存在する。ガラクトマンナンポリマーは、マンノースモノマーとガラクトースモノマーとの組み合わせから構成される。ガラクトマンナン分子は、特定のマンノース単位上の単員ガラクトース単位が一定の間隔で分岐した直鎖状マンナンである。マンノース単位は、β(1-4)グリコシド結合によって互いに結合されている。ガラクトース分岐は、α(1-6)結合によって生じる。マンノースモノマーとガラクトースモノマーとの比は、植物種によって様々であり、気候の影響も受ける。非グアーガラクトマンナンポリマー誘導体は、モノマー対モノマー基準で2:1より大きいマンノースとガラクトースとの比を有し得る。好適なマンノースとガラクトースとの比は、約3:1より大きくてもよく、マンノースとガラクトースとの比は約4:1より大きくてもよい。マンノースとガラクトースとの比の分析は、当該技術分野において周知であり、典型的には、ガラクトース含量の測定に基づく。
【0056】
非グアーガラクトマンナンポリマー誘導体の調製に用いられるガムは、典型的には、植物の種又はマメなどの天然物質として得られる。様々な非グアーガラクトマンナンポリマーの例としては、タラガム(マンノース3部/ガラクトース1部)、ローカストビーン又はカロブ(マンノース4部/ガラクトース1部)、及びカッシアガム(マンノース5部/ガラクトース1部)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0057】
本発明の一実施形態では、非グアーガラクトマンナンポリマー誘導体は、約1,000~約1,000,000及び/又は約5,000~約900,000の分子量を有する。
【0058】
ヘアケア組成物はまた、約0.5meq/g~約7meq/gのカチオン性電荷密度を有するガラクトマンナンポリマー誘導体を含み得る。一実施形態では、ガラクトマンナンポリマー誘導体は、約1meq/g~約5meq/gのカチオン電荷密度を有する。ガラクトマンナン構造へのカチオン性基の置換度は、必要なカチオン性電荷密度をもたらすのに十分である必要がある。
【0059】
ガラクトマンナンポリマー誘導体は、非グアーガラクトマンナンポリマーのカチオン性誘導体であってよく、これは、ポリガラクトマンナンポリマーのヒドロキシル基と反応性四級アンモニウム化合物との反応によって得られる。カチオン性ガラクトマンナンポリマー誘導体の形成に使用する好適な四級アンモニウム化合物としては、上記で定義された一般式1~5に適合するものが挙げられる。
【0060】
上記の試薬から形成されるカチオン性非グアーガラクトマンナンポリマー誘導体は、一般式6により表され、
【0061】
【化7】
式中、Rはガムである。カチオン性ガラクトマンナン誘導体は、ガムヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドであることができ、これは、より具体的には、以下の一般式7によって表すことができる。
【0062】
【0063】
代替的に、ガラクトマンナンポリマー誘導体は、正味の正電荷を有する両性ガラクトマンナンポリマー誘導体であってよく、これはカチオン性ガラクトマンナンポリマー誘導体がアニオン基を更に含む場合に得られる。
【0064】
カチオン性非グアーガラクトマンナンは、約4:1より大きいマンノースとガラクトースとの比、約50,000g/モル~約1,000,000g/モル、及び/又は約100,000g/モル~約900,000g/モルの分子量、並びに約1meq/g~約5meq/g、及び/又は2meq/g~約4meq/gのカチオン電荷密度を有し、カッシアという植物から得ることもできる。
【0065】
ヘアケア組成物は、組成物の少なくとも約0.05重量%のガラクトマンナンポリマー誘導体、あるいは、組成物の約0.05重量%~約2重量%のガラクトマンナンポリマー誘導体を含むことができる。
【0066】
ヘアケア組成物は、水溶性のカチオン変性デンプンポリマーを含むことができる。本明細書で使用するとき、用語「カチオン変性デンプン」とは、デンプンがより小さい分子量に分解される前にカチオン性基が付加されたデンプン、又はデンプンの変性後にカチオン性基が付加されて所望の分子量に達したデンプンを指す。用語「カチオン変性デンプン」の定義には、両性変性デンプンも含まれる。用語「両性変性デンプン」とは、カチオン性基及びアニオン性基が付加されたデンプン加水分解物を指す。
【0067】
ヘアケア組成物は、組成物の約0.01重量%~約10重量%、及び/又は約0.05重量%~約5重量%の範囲のカチオン変性デンプンポリマーを含むことができる。
【0068】
本発明で開示されるカチオン変性デンプンポリマーは、約0.5%~約4%の結合窒素の百分率を有する。
【0069】
ヘアケア組成物で用いるカチオン変性デンプンポリマーは、約50,000g/モル~約1,000,000g/モル、及び/又は約100,000g/モル~約1,000,000g/モルの分子量を有することができる。
【0070】
ヘアケア組成物は、約0.2meq/g~約5meq/g、及び/又は約0.2meq/g~約2meq/gの電荷密度を有するカチオン変性デンプンポリマーを含んでもよい。このような電荷密度を得るための化学修飾としては、デンプン分子にアミノ基及び/又はアンモニウム基を付加することが挙げられるが、これに限定されない。これらのアンモニウム基の非限定的な例としては、ヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、トリメチルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリド、ジメチルステアリルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリド、及びジメチルドデシルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリドなどの置換基を挙げることができる。Solarek,D.B.,Cationic Starches in Modified Starches:Properties and Uses,Wurzburg,O.B.,Ed.,CRC Press,Inc.(Boca Raton,Fla.),1986,pp 113~125を参照のこと。カチオン性基は、より小さな分子量に分解される前にデンプンに付加されてもよく、又はカチオン性基は、そのような変性の後に付加されてもよい。
【0071】
カチオン変性デンプンポリマーは通常、約0.2~約2.5のカチオン性基の置換度を有する。本明細書で使用するとき、カチオン変性デンプンポリマーの「置換度」とは、置換基によって誘導体化された各無水グルコース単位上のヒドロキシル基数の平均値である。各無水グルコース単位は、置換に利用できる3個の可能なヒドロキシル基を有しているため、可能な最大置換度は3である。置換度は、無水グルコース単位1モル当たりの置換基のモル数として、モル平均基準で表される。置換度は、当該技術分野において周知のプロトン核磁気共鳴分光法(「.sup.1H NMR」)法を使用して求めることができる。好適な.sup.1H NMR法としては、「Observation on NMR Spectra of Starches in Dimethyl Sulfoxide,Iodine-Complexing,and Solvating in Water-Dimethyl Sulfoxide」,Qin-Ji Peng and Arthur S.Perlin,Carbohydrate Research,160(1987),57-72;及び「An Approach to the Structural Analysis of Oligosaccharides by NMR Spectroscopy」,J.Howard Bradbury and J.Grant Collins,Carbohydrate Research,71,(1979),15~25に記載されているものが挙げられる。
【0072】
化学変性前のデンプン源は、塊茎、マメ科植物、穀草、及び穀物などの様々な供給源から選択することができる。この供給源のデンプンの非限定的な例としては、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ワキシーコーンスターチ、オートムギデンプン、キャッサバデンプン、もち麦、もち米(waxy rice)デンプン、グルテン状ライススターチ、もち米(sweet rice)デンプン、アミオカ、ジャガイモデンプン、タピオカデンプン、オートムギデンプン、サゴデンプン、もち米、又はこれらの混合物を挙げることができる。
【0073】
カチオン変性デンプンポリマーは、分解カチオン性トウモロコシデンプン、カチオン性タピオカ、カチオン性ジャガイモデンプン、及びこれらの混合物から選択することができる。代替的に、カチオン変性デンプンポリマーは、カチオン性コーンスターチ及びカチオン性タピオカである。
【0074】
デンプンは、より小さな分子量まで分解する前又は変性した後、1つ以上の追加の変性を含み得る。例えば、これらの変性としては、架橋、安定化反応、リン酸化反応、及び加水分解を挙げることができる。安定化反応としては、アルキル化及びエステル化を挙げることができる。
【0075】
カチオン変性デンプンポリマーは、加水分解デンプン(例えば、酸、酵素、若しくはアルカリ分解)、酸化デンプン(例えば、過酸化物、過酸、次亜塩素酸塩、アルカリ、若しくは他のいずれかの酸化剤)、物理的/機械的に分解させたデンプン(例えば、加工装置の熱機械エネルギー投入によるもの)、又はこれらの組み合わせの形態で組成物に組み込まれてよい。
【0076】
デンプンの最適な形態は、水に容易に溶解して、実質的に透明な水溶液(600nmの透過率が80%以上)を形成する形状である。組成物の透過率は、紫外可視(Ultra-Violet/Visible、UV/VIS)吸光度測定法によって測定され、この測定法は、関連する指示事項に従って、Gretag Macbeth Colorimeter Color i 5を用いて、サンプルのUV/VIS光の吸収率又は透過率を測定する。600ナノメートルの光波長が、化粧品組成物の透明度を特徴付けるのに適していることが示されている。
【0077】
ヘアケア組成物で用いるのに好適なカチオン変性デンプンは、公知のデンプン供給元から入手可能である。同様に、ヘアケア組成物での使用に好適なものは、当該技術分野において公知のカチオン変性デンプンに更に誘導体化することができる非イオン性変性デンプンである。他の好適な変性デンプンの出発材料は、ヘアケア組成物での使用に好適なカチオン変性デンプンポリマーを製造するために、当該技術分野において公知であるように、四級化されてもよい。
【0078】
デンプン分解手順:デンプンスラリーは、水中に粒状のデンプンを混合することによって調製することができる。温度を約35℃まで上昇させる。次に、デンプンに基づいて約50ppmの濃度で、過マンガン酸カリウム水溶液を添加する。水酸化ナトリウムでpHを約11.5まで上昇させ、スラリーを十分に攪拌して、デンプンが沈殿しないようにする。次に、過酸化物濃度がデンプンに基づいて約1%になるまで、水で希釈した過酸化水素の約30%溶液を加える。続いて、追加の水酸化ナトリウムを加えることによって、pHを約11.5に戻す。この反応は、約1~約20時間かけて完了する。次に、混合物を希塩酸で中和する。分解したデンプンをろ過によって回収してから、洗浄、乾燥する。
【0079】
本ヘアケア組成物には、アクリルアミドモノマーとカチオン性モノマーとのカチオン性コポリマーを含めることができ、このコポリマーは、約1.0meq/g~約3.0meq/gの電荷密度を有する。カチオン性コポリマーは、アクリルアミドモノマーとカチオン性モノマーとの合成カチオン性コポリマーであってよい。
【0080】
カチオン性コポリマーは、以下を含み得る。
(i)次式AMのアクリルアミドモノマー:
【0081】
【化9】
式中、R
9は、H、又はC
1~4アルキルであり、R
10及びR
11は独立して、H、C
1~4アルキル、CH
2OCH
3、CH
2OCH
2CH(CH
3)
2、及びフェニルからなる群から選択されるか、共にC
3~6シクロアルキルである。
(ii)次式CMに適合するカチオン性モノマー:
【0082】
【化10】
式中、kは1であり、v、v’、及びv”はそれぞれ独立して、1~6の整数であり、wは0、又は1~10の整数であり、X
-はアニオンである。
【0083】
カチオン性モノマーは、式CMに適合し、式中、k=1、v=3及びw=0、z=1であり、X-はCl-であって、次の構造を形成することができる。
【0084】
【0085】
上の構造は、ジクワット(diquat)と称されることがある。代替的に、カチオン性モノマーは、式CMに適合することができ、式中、v及びv”はそれぞれ3であり、v’=1、w=1、y=1であり、X-はCl-であって、次のようになる。
【0086】
【0087】
上記の構造は、トリクワット(triquat)と称されることがある。
【0088】
好適なアクリルアミドモノマーとしては、アクリルアミド又はメタクリルアミドのいずれかが挙げられるが、これらに限定されない。
【0089】
代替の実施形態では、カチオン性コポリマーは、アクリルアミドモノマー及びカチオン性モノマーであり、カチオン性モノマーは、以下からなる群から選択される:ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジテルチオ(ditertio)ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド;エチレンイミン、ビニルアミン、2-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン;トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートクロリド、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートメチルサルフェート、ジメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートベンジルクロリド、4-ベンゾイルベンジルジメチルアンモニウムエチルアクリレートクロリド、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリルアミドクロリド、トリメチルアンモニウムプロピル(メタ)アクリルアミドクロリド、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0090】
カチオン性コポリマーは、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートクロリド、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートメチルサルフェート、ジメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートベンジルクロリド、4-ベンゾイルベンジルジメチルアンモニウムエチルアクリレートクロリド、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリルアミドクロリド、トリメチルアンモニウムプロピル(メタ)アクリルアミドクロリド、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、及びこれらの混合物を含むカチオン性モノマーからなる群から選択されるカチオン性モノマーを含むことができる。
【0091】
カチオン性コポリマーは、水溶性であってよい。カチオン性コポリマーは、(1)(メタ)アクリルアミドと(メタ)アクリルアミドを主成分とするカチオン性モノマーとのコポリマー、及び/又は加水分解に対して安定なカチオン性モノマー、(2)(メタ)アクリルアミドと、カチオン性(メタ)アクリル酸エステルを主成分とするモノマーと、(メタ)アクリルアミドを主成分とするモノマーとのターポリマー、及び/又は加水分解に対して安定なカチオン性モノマーから形成される。カチオン性(メタ)アクリル酸エステルを主成分とするモノマーは、四級化窒素原子を含有する(メタ)アクリル酸のカチオン化エステルであってよい。一実施形態では、四級化窒素原子を含有する(メタ)アクリル酸のカチオン化エステルは、アルキル基及びアルキレン基内のC1~C3で四級化されたジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートである。四級化窒素原子を含有する(メタ)アクリル酸の好適なカチオン化エステルは、塩化メチルで四級化されたジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、及びジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレートのアンモニウム塩からなる群から選択することができる。一実施形態では、四級化窒素原子を含有する(メタ)アクリル酸のカチオン化エステルは、ハロゲン化アルキルで、又は塩化メチル若しくは塩化ベンジル若しくは硫酸ジメチルで四級化された、ジメチルアミノエチルアクリレート(ADAME-Quat)である。カチオン性モノマーは、(メタ)アクリルアミドを主成分とする場合、アルキル基及びアルキレン基内のC1~C3で四級化されたジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドであるか、又はハロゲン化アルキル、若しくは塩化メチル若しくは塩化ベンジル若しくは硫酸ジメチルで四級化されたジメチルアミノプロピルアクリルアミドであり得る。
【0092】
(メタ)アクリルアミドを主成分とする好適なカチオン性モノマーには、アルキル基及びアルキレン基内のC1~C3で四級化されたジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。(メタ)アクリルアミドを主成分とするカチオン性モノマーは、ハロゲン化アルキルで、特にメチルクロリド又はベンジルクロリド又はジメチルサルフェートで四級化されたジメチルアミノプロピルアクリルアミドであり得る。
【0093】
カチオン性モノマーは、加水分解に対して安定なカチオン性モノマーであってよい。ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド以外に、加水分解に対して安定なカチオン性モノマーは、OECD加水分解試験に対して安定であると見なすことができる全てのモノマーであり得る。カチオン性モノマーは加水分解に対して安定であることができ、加水分解に対して安定なカチオン性モノマーは、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、及び水溶性カチオン性スチレン誘導体からなる群から選択することができる。
【0094】
カチオン性コポリマーは、アクリルアミドと、メチルクロリドで四級化された2-ジメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレート(ADAME-Q)と、メチルクロリドで四級化された3-ジメチルアンモニウムプロピル(メタ)アクリルアミド(DIMAPA-Q)とのターポリマーであり得る。カチオン性コポリマーは、アクリルアミド及びアクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドから形成することができ、このアクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドは、約1.0meq/g~約3.0meq/gの電荷密度を有する。
【0095】
カチオン性コポリマーは、約1.1meq/g~約2.5meq/g、又は約1.1meq/g~約2.3meq/g、又は約1.2meq/g~約2.2meq/g、又は約1.2meq/g~約2.1meq/g、又は約1.3meq/g~約2.0meq/g、又は約1.3meq/g~約1.9meq/gの電荷密度を有することができる。
【0096】
カチオン性コポリマーは、約10,000g/モル~約1,000,000g/モル、又は約25,000g/モル~約1,000,000g/モル、又は約50,000g/モル~約1,000,000g/モル、又は約100,000g/モル~約1,000,000g/モル、又は約150,000g/モル~約1,000,000g/モルの分子量を有することができる。
【0097】
ヘアケア組成物は、1つ以上のカチオン性モノマー単位、及び任意選択で、負電荷を有する1つ以上のモノマー単位、及び/又は非イオン性モノマーから形成され得るカチオン性合成ポリマーを含み得、コポリマーの次の電荷は正電荷である。これらの3種のモノマーの比は「m」、「p」及び「q」で表され、ここで「m」は、カチオン性モノマーの数であり、「p」は、負電荷を有するモノマーの数であり、「q」は、非イオン性モノマーの数である。
【0098】
カチオン性ポリマーは、以下の構造を有する、水溶性又は分散性で、非架橋型の合成カチオン性ポリマーであってもよく、
【0099】
【化13】
式中、Aは、以下のカチオン性部分のうちの1つ以上であってよく、
【0100】
【化14】
式中、@は、アミド、アルキルアミド、エステル、エーテル、アルキル、又はアルキルアリールであり、
Yは、C1~C22アルキル、アルコキシ、アルキリデン、アルキル、又はアリールオキシであり、
?は、C1~C22のアルキル、アルキルオキシ、アルキルアリール又はアルキルアリールオキシ(alkyl arylox)であり、
Zは、C1~C22アルキル、アルキルオキシ、アリール又はアリールオキシであり、 R1は、H、C1~C4の直鎖又は分枝鎖アルキルであり、
sは、0又は1であり、nは、0又は≧1であり、
T及びR7は、C1~C22アルキルであり、
X
-は、ハロゲン、ヒドロキシド、アルコキシド、サルフェート又はアルキルサルフェートである。
【0101】
上記の構造中、負電荷を有するモノマーは、R2’がH、C1~C4の直鎖又は分枝鎖アルキルであり、R3が以下のとおりであることによって定義される。
【0102】
【化15】
式中、Dは、O、N、又はSであり、
Qは、NH
2、又はOであり、
uは、1~6であり、
tは、0~1であり、及び
Jは、元素P、S、Cを含有する酸素化された官能基である。
【0103】
上記の構造中、非イオン性モノマーは、R2”がH、C1~C4の直鎖又は分枝鎖アルキルであることと、R6が直鎖又は分枝鎖アルキル、アルキルアリール、アリールオキシ、アルキルオキシ、アルキルアリールオキシであることと、によって定義され、βは以下のように定義され、
【0104】
【化16】
式中、G’及びG”は互いに独立して、O、S、又はN-Hであり、Lは、0又は1である。
【0105】
カチオン性モノマーの例としては、アミノアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アミノアルキル(メタ)アクリルアミド;少なくとも1つの二級、三級、若しくは四級アミン官能基、又は窒素原子を含有する複素環基、ビニルアミン又はエチレンイミンを含むモノマー;ジアリルジアルキルアンモニウム塩;これらの混合物、これらの塩、及びこれらに由来するマクロモノマーが挙げられる。
【0106】
カチオン性モノマーの更なる例としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジテルチオ(ditertio)ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、エチレンイミン、ビニルアミン、2-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートクロリド、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートメチルサルフェート、ジメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートベンジルクロリド、4-ベンゾイルベンジルジメチルアンモニウムエチルアクリレートクロリド、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリルアミドクロリド、トリメチルアンモニウムプロピル(メタ)アクリルアミドクロリド、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドが挙げられる。
【0107】
好適なカチオン性モノマーとしては、式-NR3
+(式中、Rは、同じであるか又は異なるものであり、水素原子、1~10個の炭素原子を含むアルキル基、又はベンジル基を表し、任意選択的にヒドロキシル基を有する)の四級アンモニウム基を含み、アニオン(対イオン)を含むものが挙げられる。アニオンの例は、塩化物、臭化物などのハロゲン化物、サルフェート、ヒドロサルフェート、アルキルサルフェート(例えば、1~6個の炭素原子を含む)、ホスフェート、シトレート、ホルメート、及びアセテートである。
【0108】
好適なカチオン性モノマーとしては、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートクロリド、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートメチルサルフェート、ジメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリレートベンジルクロリド、4-ベンゾイルベンジルジメチルアンモニウムエチルアクリレートクロリド、トリメチルアンモニウムエチル(メタ)アクリルアミドクロリド、トリメチルアンモニウムプロピル(メタ)アクリルアミドクロリド、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリドが挙げられる。
【0109】
更なる好適なカチオン性モノマーとしては、トリメチルアンモニウムプロピル(メタ)アクリルアミドクロリドが挙げられる。
【0110】
負電荷を有するモノマーの例としては、ホスフェート又はホスホネート基を含むαエチレン性不飽和モノマー、αエチレン性不飽和モノカルボン酸、αエチレン性不飽和ジカルボン酸のモノアルキルエステル、αエチレン性不飽和ジカルボン酸のモノアルキルアミド、スルホン酸基を含むαエチレン性不飽和化合物、及びスルホン酸基を含むαエチレン性不飽和化合物の塩が挙げられる。
【0111】
負電荷を有する好適なモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルスルホン酸、ビニルスルホン酸の塩、ビニルベンゼンスルホン酸、ビニルベンゼンスルホン酸の塩、α-アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、α-アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸の塩、2-スルホエチルメタクリレート、2-スルホエチルメタクリレートの塩、アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸の塩、及びスチレンスルホネート(SS)が挙げられる。
【0112】
非イオン性モノマーの例としては、酢酸ビニル、αエチレン性不飽和カルボン酸のアミド、αエチレン性不飽和モノカルボン酸と水素化又はフッ素化アルコールとのエステル、ポリエチレンオキシド(メタ)アクリレート(すなわちポリエトキシル化(メタ)アクリル酸)、αエチレン性不飽和ジカルボン酸のモノアルキルエステル、αエチレン性不飽和ジカルボン酸のモノアルキルアミド、ビニルニトリル、ビニルアミンアミド、ビニルアルコール、ビニルピロリドン、及びビニル芳香族化合物が挙げられる。
【0113】
好適な非イオン性モノマーとしては、スチレン、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n-プロピルアクリレート、n-ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n-プロピルメタクリレート、n-ブチルメタクリレート、2-エチル-ヘキシルアクリレート、2-エチル-ヘキシルメタクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、及び2-ヒドロキシエチルメタクリレートが挙げられる。
【0114】
ポリマーが、水、ヘアケア組成物、又はヘアケア組成物のコアセルベート相中に可溶性又は分散性を維持する限り、また、対イオンが、ヘアケア組成物の必須成分と物理的及び化学的相溶性を有するか、又はそうでなければ製品の性能、安定性、又は審美性を過度に損なわない限り、合成カチオン性ポリマーに付随するアニオン性対イオン(X-)は、任意の既知の対イオンであってよい。このような対イオンの非限定例としては、ハロゲン化物(例えば、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素)、サルフェート及びメチルサルフェートが挙げられる。
【0115】
カチオン性ポリマーの濃度は、ヘアケア組成物の約0.025重量%~約5重量%、約0.1重量%~約3重量%、及び/又は約0.2重量%~約1重量%の範囲である。
【0116】
好適なカチオン性セルロースポリマーは、トリメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースの塩であり、これは、当業界(CTFA)ではポリクオタニウム10と称され、Dow/Amerchol Corp.(Edison,N.J.,USA)から、Polymer LR、JR、及びKGシリーズのポリマーで入手可能である。カチオン性セルロースの他の好適な種類としては、当業界(CTFA)ではポリクオタニウム24と呼ばれる、ラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応させたヒドロキシエチルセルロースのポリマー性四級アンモニウム塩が挙げられる。これらの物質は、Dow/Amerchol Corpより、Polymer LM-200の商標名で入手可能である。カチオン性セルロースの他の好適な種類としては、当業界(CTFA)ではポリクオタニウム67と呼ばれている、ラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシド及びトリメチルアンモニウム置換エポキシドと反応させたヒドロキシエチルセルロースのポリマー性四級アンモニウム塩が挙げられる。これらの物質は、Dow/Amerchol Corp.から、SoftCAT Polymer SL-5、SoftCAT Polymer SL-30、Polymer SL-60、Polymer SL-100、Polymer SK-L、Polymer SK-M、Polymer SK-MH、及びPolymer SK-Hという商品名で入手可能である。
【0117】
増粘ポリマー
ヘアケア組成物は、組成物の粘度を増加させるために増粘ポリマーを含み得る。好適な増粘ポリマーを使用することができる。ヘアケア組成物は、約0.1%~約5%の増粘ポリマー、約0.2%~約2%の増粘ポリマーを含み得る。増粘ポリマー変性剤は、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド増粘剤であってよい。増粘ポリマーは、アニオン性増粘ポリマーであってよい。
【0118】
ヘアケア組成物は、アクリル酸、メタクリル酸、又は他の関連する誘導体に基づくホモポリマーである増粘ポリマーを含んでよく、非限定的な例としては、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリエチルアクリレート、及びポリアクリルアミドが挙げられる。
【0119】
増粘ポリマーは、アルカリ膨張性及び疎水変性アルカリ膨張性アクリルコポリマー又はメタクリレートコポリマーであってよく、非限定的な例としては、アクリル酸/アクリロニトロゲンコポリマー、アクリレート/ステアレス-20イタコネートコポリマー、アクリレート/セテス-20イタコネートコポリマー、アクリレート/アミノアクリレート/C10~30アルキルPEG-20イタコネートコポリマー、アクリレート/アミノアクリレートコポリマー、アクリレート/ステアレス-20メタクリレートコポリマー、アクリレート/ベヘネス-25メタクリレートコポリマー、アクリレート/ステアレス-20メタクリレートクロスポリマー、アクリレート/ベヘネス-25メタクリレート/HEMAクロスポリマー、アクリレート/ビニルネオデカノエートクロスポリマー、アクリレート/ビニルイソデカノエートクロスポリマー、アクリレート/パルメタ-25アクリレートコポリマー、アクリル酸/アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸コポリマー、及びアクリレート/C10~C30アルキルアクリレートクロスポリマーが挙げられる。
【0120】
増粘ポリマーは、可溶性架橋アクリル系ポリマーであってよく、非限定的な例としては、カルボマーが挙げられる。
【0121】
増粘ポリマーは、会合性高分子増粘剤であってよく、非限定的な例としては、疎水変性されたアルカリ膨潤性エマルションが挙げられ、非限定的な例としては、疎水変性ポリポリアクリレート;疎水変性ポリアクリル酸、及び疎水変性ポリアクリルアミド;疎水変性ポリエーテルが挙げられ、これらの材料は、セチル、ステアリル、オレイル(oleayl)、及びこれらの組み合わせから選択され得る疎水性物質を有し得る。
【0122】
増粘ポリマーは、ポリビニルピロリドン、架橋ポリビニルピロリドン、及び誘導体と組み合わせて使用することができる。増粘ポリマーは、ポリビニルアルコール及び誘導体と組み合わされてもよい。増粘ポリマーは、ポリエチレンイミン及び誘導体と組み合わされてもよい。
【0123】
増粘ポリマーは、アルギン酸系材料と組み合わされてもよく、非限定的な例としては、アルギン酸ナトリウム及びアルギン酸プロピレングリコールエステルが挙げられる。
【0124】
増粘ポリマーは、ポリウレタンポリマーと組み合わせて使用することができ、非限定的な例としては、疎水変性アルコキシル化ウレタンポリマーが挙げられ、非限定的な例としては、PEG-150/デシルアルコール/SMDIコポリマー、PEG-150/ステアリルアルコール/SMDIコポリマー、ポリウレタン-39が挙げられる。
【0125】
増粘ポリマーは、会合性高分子増粘剤と組み合わされてもよく、非限定的な例としては、疎水変性セルロース誘導体、並びに繰り返し単位が10~300、30~200、及び40~150の繰り返しエチレンオキシド基の親水性部分が挙げられる。このクラスの非限定的な例としては、PEG-120-メチルグルコースジオレエート、PEG-(40又は60)ソルビタンテトラオレエート、PEG-150ペンタエリスリチルテトラステアレート、PEG-55プロピレングリコールオレエート、PEG-150ジステアレートが挙げられる。
【0126】
増粘ポリマーは、セルロース及び誘導体と組み合わされてもよく、非限定的な例としては、微結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース;ニトロセルロース;硫酸セルロース;セルロース粉末;疎水変性セルロースが挙げられる。
【0127】
増粘ポリマーは、グアー及びグアー誘導体と組み合わされてもよく、非限定的な例としては、ヒドロキシプロピルグアー、及びヒドロキシプロピルグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドが挙げられる。
【0128】
増粘ポリマーは、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、及びPOE-PPOコポリマーと組み合わされてもよい。
【0129】
増粘ポリマーは、以下の一般式で特徴付けられるポリアルキレングリコールと組み合わされてもよく、
【0130】
【化17】
式中、Rは水素、メチル、又はこれらの混合物であり、好ましくは水素であり、nは平均2,000~180,000、又は7,000~90,000、又は7,000~45,000の整数である。このクラスの非限定的な例としては、PEG-7M、PEG-14M、PEG-23M、PEG-25M、PEG-45M、PEG-90M、又はPEG-100Mが挙げられる。
【0131】
増粘ポリマーは、シリカと組み合わされてもよく、非限定的な例としては、ヒュームドシリカ、沈降シリカ、及びシリコーン表面処理シリカが挙げられる。
【0132】
増粘ポリマーは、水膨潤性粘土と組み合わされてもよく、非限定的な例としては、ラポナイト、ベントナイト、モンモリロナイト、スメクタイト、及びヘクトナイトが挙げられる。
【0133】
増粘ポリマーは、ガムと組み合わされてもよく、非限定的な例としては、キサンタンガム、グアーガム、ヒドロキシプロリルグアーガム、アラビアガム、トラガント、ガラクタン、カロブガム、カラヤガム、及びローカストビーンガムが挙げられる。
【0134】
増粘ポリマーは、ジベンジリデンソルビトール、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード(Cydonia oblonga Mill)、(米、コーン、じゃがいも、麦などから得る)デンプン、デンプン誘導体(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン)、藻類抽出物、デキストラン、サクシノグルカン、及びプレランと組み合わされてもよい。
【0135】
増粘ポリマーの非限定的な例としては、アクリルアミド/アンモニウムアクリレートコポリマー(及び)ポリイソブテン(及び)ポリソルベート20;アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー/イソヘキサデカン/ポリソルベート80、アクリロイルジメチルタウリン酸アンモニウム/VPコポリマー、アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー、アクリレートコポリマー、アクリレートクロスポリマー-4、アクリレートクロスポリマー-3、アクリレート/ベヘネス-25メタクリレートコポリマー、アクリレート/C10~C30アルキルアクリレートクロスポリマー、アクリレート/ステアレス-20イタコネートコポリマー、ポリアクリル酸アンモニウム/イソヘキサデカン/PEG-40ヒマシ油;カルボマー、カルボマーナトリウム、架橋ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリルアミド/C13~14イソパラフィン/ラウレス-7、ポリアクリレート13/ポリイソブテン/ポリソルベート20、ポリアクリレートクロスポリマー-6、ポリアミド-3、ポリクオタニウム-37(及び)水素添加ポリデセン(及び)トリデセス-6、アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウム/アクリル酸コポリマー、アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウム/ジメチルアクリルアミド、クロスポリマー(及び)イソヘキサデカン(及び)ポリソルベート60、ポリアクリル酸ナトリウムが挙げられる。例示的な市販の増粘ポリマーとしては、ACULYN(商標)28、ACULYN(商標)88、ACULYN(商標)33、ACULYN(商標)22、ACULYN(商標)Excel、Carbopol(登録商標)Aqua SF-1、Carbopol(登録商標)ETD 2020、Carbopol(登録商標)Ultrez 20、Carbopol(登録商標)Ultrez 21、Carbopol(登録商標)Ultrez 10、Carbopol(登録商標)Ultrez 30、Carbopol(登録商標)1342、Carbopol(登録商標)Aqua SF-2ポリマー、Sepigel(商標)305、Simulgel(商標)600、Sepimax Zen、Carbopol(登録商標)SMART 1000、Rheocare(登録商標)TTA、Rheomer(登録商標)SC-Plus、STRUCTURE(登録商標)PLUS、Aristoflex(登録商標)AVC、Stabylen 30、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0136】
頭皮用健康剤
本発明において、1種以上の頭皮用健康剤が加えられて、界面活性剤可溶性抗ふけ剤によってもたらされる抗真菌/抗ふけ効果に加え、頭皮への効果をもたらしてもよい。この材料群は様々であり、加湿、バリア改善、抗真菌、抗細菌、並びに抗酸化、抗かゆみ、及び感覚惹起を含む幅広い効果をもたらし、ピリチオンの多価金属塩などの更なる抗ふけ剤の非限定的な例としては、ジンクピリチオン(ZPT)及び銅ピリチオン、硫黄、又は硫化セレンが挙げられる。このような頭皮用健康剤としては、ビタミンE及びF、サリチル酸、ナイアシンアミド、カフェイン、パンテノール、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、塩基性炭酸亜鉛、グリコール、グリコール酸、PCA、PEG、エリスリトール、グリセリン、トリクロサン、乳酸塩、ヒアルロン酸塩、アラントイン及び他の尿素、ベタイン、ソルビトール、グルタミン酸塩、キシリトール、メントール、乳酸メンチル、イソシクロモン、ベンジルアルコール、以下の構造を含む化合物:
【0137】
【化18】
(R
1は、H、アルキル、アミノアルキル、アルコキシから選択され;
Q=H
2、O、-OR
1、-N(R
1)
2、-OPO(OR
1)
x、-PO(OR
1)
x、-P(OR
1)
x(式中、x=1~2);
V=NR
1、O、-OPO(OR
1)
x、-PO(OR
1)
x、-P(OR
1)
x(式中、x=1~2);
W=H
2、O;
n=0の場合、X、Yは、H、アリール、ナフチルから独立して選択され;
n≧1の場合、X、Yは、脂肪族CH
2又は芳香族CHであり、Zは脂肪族CH
2、芳香族CH、又はヘテロ原子から選択され;
A=低級アルコキシ、低級アルキルチオ、アリール、置換アリール又は縮合アリールであり;
*印の位置では、立体化学が可変である。)
並びに、ペパーミント、スペアミント、アルガン、ホホバ及びアロエを含む天然抽出物/油が挙げられるが、これらに限定されない。
【0138】
発泡剤
本明細書に記載のヘアケア組成物は、ヘアケア組成物の約約1重量%~約15重量%の発泡剤、約3重量%~約10重量%、あるいは約4重量%~約7重量%の発泡剤を含み得る。
【0139】
発泡剤は、1種又は複数種の揮発性物質を含んでいてもよく、これは気体状態では、ヘアケア組成物の他の成分を粒子又は液滴の形態で運ぶことができる。発泡剤は、約-45℃~約5℃の範囲内の沸点を有し得る。発泡剤は、圧力下で従来のエアゾール容器に封入されたときに液化し得る。エアゾール泡ディスペンサから出るときの発泡剤の急速沸騰は、ヘアケア組成物の他の成分の霧化に役立ち得る。
【0140】
エアゾール組成物において使用され得るエアゾール発泡剤としては、プロパン、n-ブタン、イソブタン、シクロプロパン、及びこれらの混合物などの化学的に不活性の炭化水素、CO2/二酸化炭素、並びにジクロロジフルオロメタン、1,1-ジクロロ-1,1,2,2-テトロフルオロエタン、1-クロロ-1,1-ジフルオロ-2,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1-ジフルオロエチレン、1,1-ジフルオロエタン、ジメチルエーテル、モノクロロジフルオロメタン、トランス-1,3,3,3-テトラフルオロプロペン、及びこれらの混合物などのハロゲン化炭化水素を挙げることができる。発泡剤の非限定的な例は、Honey Well製の噴射剤A46(イソブタン及びプロパン)(18、Diversified Cpc International(Channahon US)及びHF0(トランス1,3,3,3テトラフルオロプロパ1エン)(19)であり得る。発泡剤は、イソブタン、プロパン、及びブタンなどの炭化水素を含んでいてもよく、これらの材料は、オゾン反応性が低いために使用することができ、21.1℃における蒸気圧が約1.17バール~約7.45バール、あるいは約1.17バール~約4.83バール、あるいは約2.14バール~約3.79バールの範囲である場合、個々の成分として使用することができる。
【0141】
任意選択の成分
本明細書に記載のヘアケア組成物は、有益剤を含む1種以上の任意成分を更に含み得る。好適な有益剤としては、コンディショニング剤、カチオン性ポリマーシリコーンエマルション、抗ふけ活性物質、ゲルネットワーク、キレート剤、及びヒマワリ油又はヒマシ油等の天然油が挙げられるが、これらに限定されない。更なる好適な任意成分としては、香料、香料マイクロカプセル、着色剤、粒子、抗菌剤、消泡剤(foam busters)、帯電防止剤、レオロジー変性剤及び増粘剤、懸濁材料及び構造化剤、pH調整剤及び緩衝剤、防腐剤、真珠光沢剤、溶媒、希釈剤、抗酸化剤、ビタミン並びにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0142】
そのような任意成分は、組成物の成分に物理的及び化学的に相溶性でなければならず、製品の安定性、審美性、又は性能を過度に損なってはいけない。CTFA Cosmetic Ingredient Handbook,Tenth Edition(the Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Association,Inc.(Washington,D.C.)より出版)(2004年)(本明細書において以下「CTFA」と呼ぶ)に、本明細書の組成物に付加され得る様々な非限定的な材料が記載されている。
【0143】
コンディショニング剤
ヘアケア組成物のコンディショニング剤は、シリコーンコンディショニング剤であってよい。シリコーンコンディショニング剤は、揮発性シリコーン、不揮発性シリコーン、又はこれらの組み合わせを含み得る。シリコーンコンディショニング剤の濃度は、典型的には、組成物の約0.01重量%~約10重量%、約0.1重量%~約8重量%、約0.1重量%~約5重量%、及び/又は約0.2重量%~約3重量%の範囲である。好適なシリコーンコンディショニング剤、及びシリコーン用の任意選択的な懸濁化剤の非限定的な例が、米国再発行特許第34,584号、米国特許第5,104,646号、及び米国特許第5,106,609号に記載されており、これらの記載は参照により本明細書に組み込まれる。
【0144】
使用するのに好適なシリコーンコンディショニング剤は、25℃で測定したときに、約20~約2,000,000センチストーク(「csk」)、約1,000~約1,800,000csk、約50,000~約1,500,000csk、及び/又は約100,000~約1,500,000cskの粘度を有し得る。
【0145】
分散したシリコーンコンディショニング剤粒子は、典型的には、約0.01マイクロメートル~約10マイクロメートルの範囲の体積平均粒径を有する。小さい粒子を毛髪に塗布する場合、体積平均粒径は、典型的には、約0.01マイクロメートル~約4マイクロメートル、約0.01マイクロメートル~約2マイクロメートル、約0.01マイクロメートル~約0.5マイクロメートルの範囲である。
【0146】
シリコーン流体、ゴム、及び樹脂、並びにシリコーンの製造を考察する項を含むシリコーンに関する更なる資料が、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering,vol.15,2d ed.,pp 204-308,John Wiley & Sons,Inc.(1989)に見られ、参照により本明細書に援用されている。
【0147】
使用に好適なシリコーンエマルションとしては、米国特許第4,476,282号及び米国特許出願公開第2007/0276087号に記載の説明に従って調製される不溶性ポリシロキサンのエマルションが挙げられるが、これらに限定されない。したがって、好適な不溶性ポリシロキサンとしては、約50,000~約500,000g/モルの範囲内の分子量を有するα,ωヒドロキシ末端ポリシロキサン又はα,ωアルコキシ末端ポリシロキサンなどのポリシロキサンが挙げられる。不溶性ポリシロキサンの平均分子量は、約50,000~約500,000g/モルの範囲内であることができる。例えば、不溶性ポリシロキサンの平均分子量は、約60,000~約400,000;約75,000~約300,000;約100,000~約200,000の範囲内であってもよく、又は平均分子量は約150,000g/モルであってもよい。不溶性ポリシロキサンは、約30nm~約10ミクロンの範囲内の平均粒径を有することができる。平均粒径は、例えば、約40nm~約5ミクロン、約50nm~約1ミクロン、約75nm~約500nmの範囲内であってもよく、又は、約100nmであってもよい。
【0148】
不溶性ポリシロキサンの平均分子量、シリコーンエマルションの粘度、及び不溶性ポリシロキサンを含む粒子の大きさは、Smith,A.L.The Analytical Chemistry of Silicones,John Wiley & Sons,Inc.:New York,1991に開示されている方法のように、当業者に広く用いられている方法によって測定される。例えば、シリコーンエマルションの粘度は、30℃で、2.5rpmのスピンドル6を備えたBrookfield粘度計を用いて測定することができる。シリコーンエマルションは、追加の乳化剤を、アニオン性界面活性剤と共に更に含んでよい。
【0149】
使用に好適なシリコーンの他のクラスとしては、i)25℃で測定したときに約1,000,000csk未満の粘度を有する流動性物質であるシリコーン流体(シリコーン油が挙げられるが、これらに限定されない)、ii)少なくとも1つの一級、二級、又は三級アミンを含有する、アミノシリコーン;iii)少なくとも1つの四級アンモニウム官能基を含有するカチオン性シリコーン;iv)シリコーンゴム(25℃で測定したときに1,000,000csk以上の粘度を有する物質を含む);v)高架橋ポリマーシロキサン系を含む、シリコーン樹脂;vi)少なくとも1.46の屈折率を有する、高屈折率シリコーン、及びvii)これらの混合物を挙げることができる。
【0150】
ヘアケア組成物のコンディショニング剤はまた、単独で又は上記のシリコーンなどの他のコンディショニング剤との組み合わせのいずれかで、油又はワックスなどの少なくとも1つの有機コンディショニング材料を含んでもよい。有機材料は、非ポリマー、オリゴマー、又はポリマーであってよい。この有機材料は、油又はワックスの形態であってよく、製剤にそのまま加えてもよいし、予備乳化した形態で加えてもよい。有機コンディショニング材料のいくつかの非限定例としては、i)炭化水素油;ii)ポリオレフィン、iii)脂肪族エステル、iv)フッ素化コンディショニング化合物、v)脂肪族アルコール、vi)アルキルグルコシド及びアルキルグルコシド誘導体;vii)四級アンモニウム化合物;viii)CTFA名称がPEG-200、PEG-400、PEG-600、PEG-1000、PEG-2M、PEG-7M、PEG-14M、PEG-45Mであるもの、及びこれらの混合物などの、最大約2,000,000の分子量を有するポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールを挙げることができる。
【0151】
乳化剤
種々のアニオン性及び非イオン性乳化剤をヘアケア組成物で使用してよい。アニオン性及び非イオン性乳化剤は、本質的にモノマー又はポリマーのいずれかであることができる。モノマーの例としては、アルキルエトキシレート、アルキルサルフェート、石鹸、及び脂肪酸エステル、並びにこれらの誘導体が例示として挙げられるが、これらに限定されない。ポリマーの例としては、ポリアクリレート、ポリエチレングリコール、及びブロックコポリマー、並びにこれらの誘導体が例示として挙げられるが、これらに限定されない。ラノリン、レシチン及びリグニンなどの天然の乳化剤、並びにこれらの誘導体も、有用な乳化剤の非限定的な例である。
【0152】
水性キャリア
ヘアケア組成物は、(周囲条件下で)注ぐことが可能な液体の形態であってよい。したがって、かかる組成物は、典型的にキャリアを含み、これはヘアケア組成物の約40重量%~約80重量%、あるいは約45重量%~約75重量%、あるいは約50重量%~約70重量%の濃度で存在する。キャリアは、水、又は水と有機溶媒との混和性混合物を含んでもよいが、1つの態様では、他の必須又は任意成分の微量成分として組成物中に付随的に組み込まれる場合を除き、最小限の有機溶媒を有するか、又は有意の濃度の有機溶媒を有さない水を含んでもよい。
【0153】
ヘアケア組成物において有用なキャリアとしては、水、並びに低級アルキルアルコール及び多価アルコールの水溶液が挙げられる。本明細書で有用な低級アルキルアルコールは、1~6個の炭素を有する一価アルコール、一態様では、エタノール及びイソプロパノールである。本明細書で有用な例示的な多価アルコールとしては、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、及びプロパンジオールが挙げられる。
【0154】
泡ディスペンサ
本明細書に記載のヘアケア組成物は、泡ディスペンサで供給され得る。泡ディスペンサは、エアゾール泡ディスペンサ、バッグオンバルブタイプ、ディップチューブタイプ、ピストンタイプ、又は他の従来のタイプであってよい。エアゾール泡ディスペンサは、ヘアトリートメント組成物を保持するための収容容器を含み得る。収容容器は、プラスチック、金属、合金、積層体、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される任意の好適な材料で作製されてよい。収容容器は、1回限りの使用に供し得る。収容容器は、エアゾール泡ディスペンサから取り外し可能であってよい。代替的に、収容容器は、エアゾール泡ディスペンサと一体化してもよい。更に、2つ以上の収容容器が存在してもよい。
【0155】
試験方法
インビボにおける頭皮付着(depo)
抗ふけ活性物質の頭皮への付着を、抗ふけ活性物質を含む組成物、例えば、本発明による組成物で個人の毛髪を洗浄することによって測定する。訓練を受けた美容師が、パネリストの頭皮の半分に5gの液体シャンプー対照を適用し、従来の洗浄プロトコルに従って洗浄する。次いで、2.5gの泡をパネリスト頭部のもう半分に適用し、従来の洗浄プロトコルに従って洗浄する。次いで、頭皮の領域上で毛髪を分けて、表面に開放端ガラスシリンダを保持すると同時に、抽出溶液のアリコートを添加し撹拌した後、抗ふけ活性物質の内容物を回収し、HPLCなどの従来の方法に基づいて分析測定を行う。
【0156】
皮脂洗浄方法
試験のために、清潔なヘアピースを得る。人工皮脂を加温し、Uvitex OBと混合する。油及びUvitex OB混合物を、ヘアピースの本体に沿って指定された3.5インチの領域に塗布する。各ヘアピースが処理される際に、一貫したオイル処理が生じる。毛髪へのシャンプーの適用量は、毛髪1グラム当たり約0.1ccである。ヘアピースを15秒間濡らす。製品を、毛髪の上から下に向かって塗布する。シャンプーを、約30秒間両手でたぐって毛髪から搾り出す(milked into)。ヘアピースをすすぎ、絞って、過剰な水を除去する。次に、ヘアピースをヒートボックス内で乾燥させる。油吸収性シートを片手で適用し、ヘアピースの裏側に巻き付ける。油吸収性シートを毛髪束の下に引っ張りながら、中程度の圧力を印加する。油吸収性シートをブラックライトに曝露し、そのグロー(glow)レベルに基づいて評価する(0=グローなし、5=フルグロー)。
【0157】
湿潤時の感触の感覚(Wet Feel Sensory)
訓練されたパネリストによって湿潤時の感触の官能試験を実施する。ヘアピースを予め濡らし、絞って、過剰な水を除去する。ヘアピースの重量当たり所与の関連重量のシャンプーで、ヘアピースの前側及び裏側に製品を塗布する。泡製品を、全用量の液体対照例17に対して1/2用量を適用する。同じ処方の泡形態対液体形態の効果を評価するために、実施例13の1/2を泡として適用し、それに対して、実施例13の1/2を液体として適用する。ヘアピースを飽和させるように制御された様式で製品を広げる。確立された感覚プロトコルに従い、リンスカウントドラッグ(Rinse Count Drag)、コーティングされた感触、すべるような感触、及び梳く力について、以下の順序で湿潤時の感触属性に対処する。各評価に0~14の評価スケールを使用する。
【0158】
乾燥時の感触の感覚(Dry Feel Sensory)
訓練されたパネリストによって乾燥時の感触の官能試験を実施する。パネリストは、各触知評価の前及び評価の間に、アルコールで指を清潔にする。評価前に適用についての湿潤時の感覚処理プロトコルに、ヘアピースを供する。毛髪をホットボックス内で乾燥させる。パネリストは、滑らかさ、毛髪本体を梳く力、及び末端を梳く力を評価する。滑らかさには、最も滑らかではないから最も滑らかであるまで評点を付ける。本体及び末端を梳く力は、最小の梳く力から最大の梳く力まで評価する。
【0159】
付着した剤の割合は、以下の等式を使用して計算することができる。
【0160】
【0161】
付着したピロクトンオラミンの割合(%)のサンプル計算:
付着した剤のグラム=1.7×10-6g
抽出した頭皮の面積=1cm2
シャンプー中のピロクトンオラミンの重量%=1.0%
塗布したシャンプーのグラム=5g
処理した頭皮の面積=300cm2
【0162】
【0163】
付着効率は、以下の等式を使用して計算することができる。
【0164】
【0165】
付着効率のサンプル計算:
実施例の製剤により付着したピロクトンオラミンの割合(%)=1.92%
対照の製剤により付着したピロクトンオラミンの割合(%)=1.02%
【0166】
【0167】
付着結果
実施例(1、2)高界面活性剤製剤(24%の総界面活性剤)は、送達されるピロクトンオラミンが液体対照実施例15と同じ割合を占めるように、対照液体に対して1/2の重量の泡で適用したとき、付着効率が、液体方法対照実施例15よりも1.4倍高いことを示す。サンプル3は、処方濃度を1%から0.8%POに低下させるが、用量は、0.5%の液体方法対照と等しいPO濃度が頭皮に送達されるように調整したとき、付着効率が、方法対照実施例15よりも1.2倍高く、依然としてより効率的であることを示す。実施例(4、5、6)で観察されるように、総界面活性剤を23%まで低下させた結果、液体方法対照実施例15に対して1.7倍効率的に付着する。
【0168】
実施例7~14、18で観察されるように、界面活性剤濃度を低下させる(12.5から9%)と、液体対照実施例15に対して付着効率が1.9倍~2.7倍の範囲になる傾向があることが分かる。低界面活性剤製剤のこの結果は、PO活性が所与の界面活性剤系内の溶解限度に近づいたためであると考えられる。溶解限度に近づけることができるほど、希釈時に製剤からピロクトンオラミンを送達する能力が潜在的に高くなる。したがって、界面活性剤系の選択は、ピロクトンオラミンの送達において非常に重要である。加えて、噴射剤の種類の選択も、POが付着する能力を支援又は抑制することができる。噴射剤の種類及び濃度は、噴射剤が親水性であり得るか又は疎水性であり得るかに応じて、ミセルを膨潤させたり、ミセルを細長くしたり、又はミセルに入ることができなかったりする。したがって、頭皮に可溶性薬物活性物質を効果的に送達しようとする場合、噴射剤の選択も非常に重要である。
【0169】
本発明では、起泡性組成物は、適用された界面活性剤可溶性抗ふけ活性物質の約1質量%を付着させる対照組成物の1.7倍より大きい付着効率を有し得る。
【0170】
連続単項チーム試験(Sequential Monadic Team Test)(n=9)
方法
低界面活性剤及び高界面活性剤泡状シャンプーをパネリストの間に置く。パネリストは、消費者試験についてのラベルが貼られた泡状シャンプーのボトル1本、ビジュアル付きの印刷された説明書、及び印刷されたアンケート用紙を受け取る。パネリストは、提供されたアンケートについて質問に答える前に、第1の泡状シャンプー製品を少なくとも3回連続して使用するように求められる。次いで、第2の製品の使用期間中には、何らかの混乱を避けるために、第1の製品を返却するように求められる。第2の製品は、提供されたアンケートに回答する前に、第1の製品と同じ方法で使用するように指示される。
【0171】
【0172】
結果
データは、より多くの回答者が、「湿潤時に毛髪及び頭皮に清潔感が残る、頭皮を洗浄する能力、及び毛髪を洗浄する能力」の属性について、低界面活性剤(実施例9)泡が高界面活性剤(実施例3)と同等又はより優れていると採点したことを示す。
【0173】
湿潤及び乾燥時の感覚コンディショニングのキーのための毛髪感覚データ(最もコンディショニングされた1~最もコンディショニングされていない3)
【0174】
【0175】
【0176】
結果:
データは、1/2量適用した泡状実施例13が、全量適用した高コンディショニング液体市販対照シャンプー実施例17と比較して、最もコンディショニングされることを示す。実施例13液体バージョン(噴射剤が添加されていない)を1/2量適用して、同じ重量を適用した液体形態に対して泡形態を単一可変的に試験する。実施例13の液体バージョンは、感覚応答を介して湿潤時の感触について同様にはコンディショニングしないことが観察される。実施例9の処方は、市販の液体対照実施例17と比べて、界面活性剤を実施例13の9%から12.5%に総界面活性剤まで増加させても依然としてより乾燥時のコンディショニングを維持することを示す別の実施例である。実施例13の泡は、実施例17及び実施例9に比べて最も高い乾燥時のコンディショニングを維持する。
【0177】
製造方法
以下の実施例は、本明細書に記載されている本発明の非限定例を例示する。例示されるヘアケア組成物は、キシレンスルホン酸ナトリウム又はレオロジー変性剤と共に、水、ポリマー、及び界面活性剤を混合して、界面活性剤相を薄めることによって作製され得る。成分を周囲温度で十分に混合する。発泡剤、電解質、シリコーンエマルジョン、防腐剤、及び芳香剤を含む追加の成分を、製品に添加してもよい。製剤分野の当業者の技術範囲内で、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなくヘアケア組成物の他の変更が行われ得ることが理解されよう。本明細書における全ての部、百分率(%)、及び比は、別途指定されない限り、重量基準である。いくつかの成分は、供給元から希釈溶液として供給され得る。明記されている量は、別途指定されない限り、活性物質の重量%を表す。
【0178】
以下の実施例は、本明細書に記載されている本発明の非限定例を例示する。本明細書における全ての部、百分率(%)、及び比は、別途指定されない限り、重量基準である。いくつかの成分は、供給元から希釈溶液として供給され得る。明記されている量は、別途指定されない限り、活性物質の重量%を表す。以下の表は、本明細書に記載のヘアケア組成物の非限定的な例である:
【0179】
【0180】
【0181】
【0182】
【表7】
1.ラウレス-1硫酸ナトリウム(Stepan Company製)
2.ラウレス-3硫酸ナトリウム(Stepan Company製)
3.ラウリル硫酸ナトリウム(Stepan Company製)
4.トリデシルエーテル硫酸ナトリウム-2モル(Solvay(Blue Island US)製)
5.コカミドプロピルベタイン高pH(Stepan Co Millsdale(Elwood US)製)
6.コカミドモノエタノールアミン、CMEA(Stepan Company製)
7.デヒドロキシキサンタンガムAmaze XT(Akzo Nobel)
8.グリコールジステアレート(Golschmidt Chemical Company製)
9.グリセリン(P&G Chemicals製)
10.ピロクトンオラミン(Clariant製のオクトピロックス)
11.ジンクピリチオン、U2 ZPT(Lonza製)
12.炭酸亜鉛(Bruggeman Group製)
13.P&Gから供給された芳香剤
14.グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、BF 17 HMWグアー(Ashland製)
15.グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、1,700,000g/モルのMW及び0.7meq/gの電荷密度を有するNHance(商標)3196(Ashland製)
16.グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、500,000g/モルのMW及び0.8meq/gの電荷密度を有するJaguar C500(Solvay製) 17.ポリクオタニウム10(Dow Chemical製)
18.ポリエチレングリコール、PEG 23M Polyox WSR N-1 2 K(Amerchol Corp.(Piscataway,NJ)製)
19.ジメチコンDM5500(Wacker Silicone)
20.塩酸(Mallinckrodt Baker Inc.製)
21.防腐剤Kathon CG(Akzo Nobel製)
22.キシレンスルホン酸ナトリウム(Stepan Company製)
23.クエン酸(Cargill Inc.製)
24.安息香酸ナトリウム(Kalama Chemical製)
25.ジメチコンDC330M Momentive
26.EDTA四ナトリウム四水和物
27.水(Misty Mountain Spring Water製)
28.発泡剤A46(イソブタン及びプロパン)(Diversified Cpc International(Channahon US)製)
29.発泡剤HF0(トランス1,3,3,3テトラフルプロパ-1-エン)(Honey Well製)
【0183】
泡レオロジー法(降伏点)
泡シャンプーを、泡振動応力掃引のためにAR1000レオメータに適用する。剪断応力測定には、60mmの平滑アクリルプレートを使用する。測定は25℃で行われる。プレートヘッドを1200ミクロンまで下げ、測定中に抵抗が生じないように過剰な泡をスパチュラで除去する。次いで、測定間隙高さを1000ミクロンまで下げる。スイープは0.1~400Paで行う。データはTA Rheology Advantage Data Analysisソフトウェアを介して分析する。降伏点は、振動剪断応力がその接線から外れ始める時点で判定される。降伏点測定値はPa単位で報告される。
【0184】
用量の泡は、約10Pa~約50Pa、あるいは約15Pa~約30Pa、あるいは約20Pa~約30Paの降伏点を有し得る。
【0185】
用量の泡はまた、約0.01g/cm3~約0.02g/cm3、あるいは約0.05g/cm3~約0.1g/cm3、あるいは約0.07g/cm3~約0.1g/cm3の泡密度を有し得る。
【0186】
Kruss泡分析器(気泡サイズ)
Krussから供給される市販のKruss泡分析器DFA100を使用して、初期ザウター平均半径R32(気泡サイズ)に関して泡シャンプーを分析する。シャンプーの泡は、角柱を含むCY4571柱内に分配される。内部ストッパが、チャンバの頂部から約100mLにて柱内に配置される。カメラの高さは244mmに設定され、カメラ位置は3スロット内に配置される。構造発泡は、毎秒2フレームで120秒間捕捉される。データ分析は、Kruss Advance 1.5.1.0ソフトウェアアプリケーションバージョンで行われる。
【0187】
用量の泡はまた、約5μm~約100μm、あるいは約5μm~約90μm、あるいは約10μm~約60μm、あるいは約15μm~約50μm、あるいは約25μm~約40μmのR32を有する気泡サイズ分布を有し得る。
【0188】
【0189】
結果
実施例3、9、18、及び19の結果は全て、(R32初期について29~33um)の範囲内の類似の気泡サイズ測定値を示し、これは、高界面活性剤及び低界面活性剤の泡が類似の泡構造を有することを示す。実施例3の高界面活性剤泡の降伏点の結果は、36(Pa)の降伏点である。低界面活性剤処方実施例9、18、及び19は全て、より低いレオロジー(それぞれ19、25、27Pa)を示し、これは、低界面活性剤が、より粘弾性の高い実施例3に比べてより容易に広がる又は剪断することを示す。
【0190】
【0191】
【0192】
【表11】
1.デシル硫酸ナトリウム(P&G Chemical製)
2.デセス硫酸ナトリウム(P&G Chemical製)
3.ラウレス-1硫酸ナトリウム(Stepan Company製)
4.ラウレス-3硫酸ナトリウム(Stepan Company製)
5.ラウリル硫酸ナトリウム(Stepan Company製)
6.トリデシルエーテル硫酸ナトリウム-2モル(Solvay(Blue Island US)製)
7.コカミドプロピルベタイン高pH(Stepan Co Millsdale(Elwood US)製)
8.コカミドモノエタノールアミン、CMEA(Stepan Company製)
9.ラウレススルホコハク酸ナトリウム(Stepan Company製)
10.ココイルアラニン酸ナトリウム(Sino Lion製)
11.ラウロイルサルコシン酸ナトリウム(Stepan Company製)
12.デヒドロキシキサンタンガムAmaze XT(Akzo Nobel)
13.グリコールジステアレート(Golschmidt Chemical Company製)
14.グリセリン(P&G Chemicals製)
15.ピロクトンオラミン(Clariant製のオクトピロックス)
16.ジンクピリチオン、U2 ZPT(Lonza製)
17.炭酸亜鉛(Bruggeman Group製)
18.芳香剤(P&G Chemical製)
19.グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、BF 17 HMWグアー(Ashland製)
20.グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、1,700,000g/モルのMW及び0.7meq/gの電荷密度を有するNHance(商標)3196(Ashland製)
21.グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、500,000g/モルのMW及び0.8meq/gの電荷密度を有するJaguar C500(Solvay製) 22.ポリクオタニウム10(Dow Chemical製)
23.ポリエチレングリコール、PEG 23M Polyox WSR N-1 2 K(Amerchol Corp.(Piscataway,NJ)製)
24.ジメチコンDM5500(Wacker Silicone)
25.塩酸(Mallinckrodt Baker Inc.製)
26.防腐剤Kathon CG(Akzo Nobel製)
27.キシレンスルホン酸ナトリウム(Stepan Company製)
28.クエン酸(Cargill Inc.製)
29.安息香酸ナトリウム(Kalama Chemical製)
30.ジメチコン、DC330M Momentive
31.EDTA四ナトリウム四水和物
32.水(Misty Mountain Spring Water製)
33.発泡剤A46(イソブタン及びプロパン)(Diversified Cpc International(Channahon US)製)
34.発泡剤HF0(トランス1,3,3,3テトラフルプロパ-1-エン)(Honey Well製)
35.
【0193】
方法
低界面活性剤泡状抗ふけシャンプーを試験するために、単一製品コンテキスト支援型盲検試験を行う。この試験の対照は、24%の総界面活性剤を含有する高界面活性剤泡状シャンプー処方である。この概要は、パネリストの使用後のアンケートからのデータを含む。パネリストは、100~0の5段階評価で性能を等級付けするように依頼される。データは平均評点又は%として報告される(大文字は、参照例よりも有意に良好であることを示す:灰色影付き=対照に対して有意に悪い)。以下の表3は、レッグごとの処方の詳細を含む。全ての表は、90%信頼度におけるものである。
【0194】
【0195】
これらのデータは、低界面活性剤泡状シャンプーの主要な属性について、実施例9及び19は、高界面活性剤泡状シャンプー実施例3と同等の「全体的に清潔」の回答を示すことを示す。PEG23M及び低界面活性剤を含有する実施例18は、全ての泡よりも方向的に(directionally)高く、消費者の頭皮/毛髪の感触の油っぽくべたべたさせることがあるシリコーンを含有する実施例19よりも有意に高いことを示す。毛髪及び頭皮上の「長期間にわたって全体的に毛髪及び頭皮の感触が清潔」、並びに「毛髪及び頭皮において全体的にマイルド」についても、高界面活性剤泡と同等であることが観察される。消費者の回答は、低界面活性剤泡の実施例9、18、及び19(12.5%)が、マイルドな洗浄体験をもたらすと同時に、単に高界面活性剤例3(24%)の泡と同様に洗浄することができることを裏付けるのに役立つ。塗布、泡立て、及びすすぎ工程中、消費者は、低界面活性剤泡を、高界面活性剤泡と同様に、容易に広げ、毛髪からすすげると認識していた。実施例9及び18をすすいだ後、消費者は、頭皮が高界面活性剤泡と同様に清潔であると感じた。高濃度のシリコーンを含有する実施例19からだけは、有意に低いスコアが得られ、これは頭皮があまり清潔でないことを示す。低界面活性剤処方18は、根元の感触を清潔なままにすることについて高界面活性剤実施例3と同等であることが観察された。ここでも、PEG23Mがより清潔な感触をもたらすのに役立つと仮定することができる。「シャンプーのすすぎ後に不必要な残留物を残さずに頭皮及び毛髪の感触が清潔なまま」に関しては、全ての処方が、高いシリコーン濃度を含有する低界面活性剤実施例19よりも有意に良好であることが分かる。全ての処方は、「シャンプーのすすぎ後、毛髪の指/櫛通りが容易」について高界面活性剤対照と同等であることを示す。これらの処方の回答は、良好な櫛通り性及び十分な洗浄を示す。シャワー後に湿らせたとき、頭皮及び根元の感触が清潔なままについては、シャワー及び洗浄後、パネリストは、低界面活性剤PEG23M含有実施例18を、高界面活性剤実施例3と同等であると評価する。PEG23Mを含まない実施例9並びにPEG23M及びシリコーンを含む実施例19は、これらの質問について著しくダウンする。最後に、全ての処方は、清潔で、コンディショニングされた、櫛通りのよい毛髪であることをここでも示す、シャワー後に湿った毛髪の指/櫛通りが容易についても同等であることを示す。
【0196】
実施例/組み合わせ
A.
a.約5%~約13%の、1種又は複数種のアニオン性界面活性剤を有する総界面活性剤と、
b.0.1%~約2%の界面活性剤可溶性抗ふけ活性物質と、
c.約3%~約15%の発泡剤と、を含み、約3.5~6.5のpHである、起泡性組成物。
B.1種又は複数種のアニオン性界面活性剤を有する総界面活性剤が、約9%~約13%である、段落Aに記載の起泡性組成物。
C.1種又は複数種のアニオン性界面活性剤を有する総界面活性剤が、約10%~約13%である、段落A又はBに記載の起泡性組成物。
D.1種又は複数種のアニオン性界面活性剤を有する総界面活性剤が、約11%~約13%である、段落A~Cに記載の起泡性組成物。
E.1種又は複数種のアニオン性界面活性剤を有する総界面活性剤が、約12%~約13%である、段落A~Dに記載の起泡性組成物。
F.pHが、約4~約6である、段落A~Eに記載の起泡性組成物。
G.pHが、約5~約6である、段落A~Fに記載の起泡性組成物。
H.界面活性剤可溶性抗ふけ活性物質が、約0.6%~約1%である、段落A~Gに記載の起泡性組成物。
I.界面活性剤可溶性抗ふけ活性物質が、約0.5%~約0.8%である、段落A~Hに記載の起泡性組成物。
J.抗ふけ付着が、0.8マイクログラム/cm2以上である、段落A~Iに記載の起泡性組成物。
K.泡密度が、0.01g/cm3~約0.2g/cm3である、段落A~Gに記載の起泡性組成物。
L.泡密度が、0.05g/cm3~約0.1g/cm3である、段落A~Gに記載の起泡性組成物。
M.泡が、約5μm~約90μmのR32を有する気泡サイズ分布を有する、段落A~Lに記載の起泡性組成物。
N.泡が、約10Pa~約50Paの降伏点を有する、段落A~Mに記載の起泡性組成物。
O.粘度(25℃で測定)が、3,000cps未満である、段落A~Nに記載の起泡性組成物。
P.約1%~約5%の、1種又は複数種の両性/双性イオン性又は非イオン性共界面活性剤、及びこれらの混合物を更に含む、段落A~Oに記載の起泡性組成物。
Q.粘度調整剤が、約75g/モル~約350g/モルの分子量を有する、段落A~Pに記載の起泡性組成物。
R.発泡剤が、約1%~約15%である、段落A~Qに記載の起泡性組成物。
S.0.1%~5%の安定剤を更に含む、段落A~Rに記載の起泡性組成物。
T.安定剤が、トリヒドロキシステアリン、エチレングリコールジステアレートポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択される、段落A~Sに記載の起泡性組成物。
U.粘度調整剤が、エタノール、ジプロピレングリコール、キシレンスルホン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、アルコキシル化シリコーン/エトキシル化シリコーン/プロポキシル化シリコーン/ポリオキシエチレンシリコーン/ポリオキシプロピレンシリコーン/ポリエチレングリコールシリコーン/PEG-8シリコーン/PEG-9シリコーン/PEG-nシリコーン/シリコーンエーテル(nは別の整数であってもよい)、及びこれらの混合物からなる群から選択される、段落A~Tに記載の起泡性組成物。
V.ピリジンチオン塩、硫化セレン、粒状硫黄、及びこれらの混合物からなる群から選択される抗ふけ粒子を更に含む、段落A~Uに記載の起泡性組成物。
W.界面活性剤可溶性剤が、アゾール、ピロクトンオラミン、N-ヒドロキシ-6-オクチルオキシピリジン-2(1H)オン、ヘキサミジンジイセチオネート、及びこれらの混合物からなる群から選択される、段落A~Vに記載の起泡性組成物。
X.共界面活性剤が、ラウラミドプロピルベタイン、ココアミドプロピルベタイン、ラウリルヒドロキシスルタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ココモノエタノールアミド、及びこれらの混合物からなる群から選択される、段落A~Wに記載の起泡性組成物。
Y.発泡剤が、プロパン、n-ブタン、イソブタン、シクロプロパン、及びこれらの混合物、並びにジクロロジフルオロメタン、1,1-ジクロロ-1,1,2,2-テトラフルオロエタン、1-クロロ-1,1-ジフルオロ-2,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1-ジフルオロエチレン、1,1-ジフルオロエタン、ジメチルエーテル、モノクロロジフルオロメタン、トランス-1,3,3,3-テトラフルオロプロペン、CO2、及びこれらの組み合わせなどのハロゲン化炭化水素からなる群から選択される、段落A~Xに記載の起泡性組成物。
Z.発泡剤が、プロパン及びイソブテン、トランス-1,3,3,3-テトラフルオロプロペン、並びにこれらの混合物からなる群から選択される、段落A~Yに記載の起泡性組成物。
AA.カチオン性ポリマーを更に含む、段落A~Zに記載の起泡性組成物。
BB.コンディショニング剤を更に含む、段落A~AAに記載の起泡性組成物。
CC.コンディショニング剤が、シリコーンである、段落A~BBに記載の起泡性組成物。
DD.適用した界面活性剤可溶性抗ふけ活性物質の約1質量%を付着させる対照組成物の1.7倍より大きい付着効率を有する、段落A~CCに記載の起泡性組成物。
【0197】
本明細書にて開示された寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、このような寸法はそれぞれ、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図されている。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0198】
相互参照される又は関連する全ての特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本願に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないかなる発明も教示、示唆又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0199】
本発明の特定の態様について説明し記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正が可能であることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲に網羅することが意図されている。
【外国語明細書】