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特開2023-11208通行管理システム、通行管理方法、プログラム、通行管理装置、および通行制御装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023011208
(43)【公開日】2023-01-24
(54)【発明の名称】通行管理システム、通行管理方法、プログラム、通行管理装置、および通行制御装置
(51)【国際特許分類】
   G07B 15/00 20110101AFI20230117BHJP
   G07C 9/25 20200101ALI20230117BHJP
   G07C 9/27 20200101ALI20230117BHJP
   G07C 9/29 20200101ALI20230117BHJP
【FI】
G07B15/00 501
G07B15/00 C
G07C9/25
G07C9/27
G07C9/29
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021114919
(22)【出願日】2021-07-12
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長屋 俊輔
【テーマコード(参考)】
3E127
3E138
【Fターム(参考)】
3E127AA01
3E127BA16
3E127BA31
3E127CA02
3E127CA37
3E127CA39
3E127CA47
3E127DA02
3E127DA18
3E127DA20
3E127DA30
3E127FA10
3E127FA16
3E127FA24
3E127FA27
3E127FA43
3E127FA50
3E138AA01
3E138CA03
3E138CC01
3E138DA10
3E138DB01
3E138FA03
3E138HA04
3E138JA03
3E138JB14
3E138JB16
3E138JC05
3E138JD04
3E138JD05
(57)【要約】
【課題】顔認証を用いて通行の可否を判定する際の誤判定を防止することができる通行管理システム、通行管理方法、プログラム、通行管理装置、および通行制御装置を提供すること。
【解決手段】実施形態の通行管理システムは、決定部を持つ。決定部は、通路に沿って設けられたカメラを用いて撮影された通行者の顔の撮像画像に基づいて、通行者が登録者であるか否かを判定した第1判定結果と、登録者が有する効力を示す効力情報に基づいて、登録者が有する効力で通路の通行が可能か否かを判定した第2判定結果と、通路に沿って設けられた無線リーダ部により取得された情報と、登録者に対して事前に発券された補助券の識別情報とに基づいて、通行者が補助券を所持しているか否かを判定した第3判定結果とを取得し、取得した第1判定結果、第2判定結果、および第3判定結果に基づいて通行者の通過を許可するか否かを決定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通路に沿って設けられたカメラを用いて撮影された通行者の顔の撮像画像に基づいて、前記通行者が登録者であるか否かを判定した第1判定結果と、
前記登録者が有する効力を示す効力情報に基づいて、前記登録者が有する効力で前記通路の通行が可能か否かを判定した第2判定結果と、
前記通路に沿って設けられた無線リーダ部により取得された情報と、前記登録者に対して事前に発券された補助券の識別情報とに基づいて、前記通行者が前記補助券を所持しているか否かを判定した第3判定結果と、を取得し、
前記取得した第1判定結果、第2判定結果、および第3判定結果に基づいて前記通行者の通過を許可するか否かを決定し、決定した内容を通行制御装置に出力する決定部を備える、
通行管理システム。
【請求項2】
前記カメラを用いて撮影された通行者の顔の撮像画像に基づいて、前記通行者が登録者であるか否かを判定する認証部と、
前記登録者が有する効力を示す効力情報に基づいて、前記登録者が有する効力で前記通路の通行が可能か否かを判定する効力判定部と、
前記通路に沿って設けられた無線リーダ部により取得された情報と、前記登録者に対して事前に発券された補助券の識別情報とに基づいて、前記通行者が前記補助券を所持しているか否かを判定する補助券確認部と、をさらに備え、
前記決定部は、前記認証部により前記通行者が登録者であることが認証され、前記効力判定部により前記登録者が有する効力で前記通路の通行が可能であると判定され、且つ、前記補助券確認部により前記通行者が前記補助券を所持していると判定された場合、前記通行者の通過を許可すると決定する、
請求項1に記載の通行管理システム。
【請求項3】
前記補助券は、固有のEPCが格納されたRFIDタグを備え、
前記補助券確認部は、前記無線リーダ部により前記RFIDタグから取得された情報に基づいて、前記通行者が所持する補助券のEPCと前記登録者に対して事前に発券された補助券のEPCとが合致すると判定された場合、前記通行者が前記登録者に対して事前に発券された補助券を所持していると判定する、
請求項2記載の通行管理システム。
【請求項4】
前記無線リーダ部は、前記通行者が備える端末と通信し、
前記補助券確認部は、前記無線リーダ部により前記端末から取得された情報に基づいて、前記通行者が所持する端末から取得した識別情報と前記登録者に対して事前に発券された補助券の識別情報とが合致すると判定された場合、前記通行者が前記登録者に対して事前に発券された補助券を所持していると判定する、
請求項2に記載の通行管理システム。
【請求項5】
前記効力判定部は、前記認証部により前記通行者が登録者であることが認証された場合、前記登録者が有する効力で前記通路の通行が可能か否かを判定し、
前記補助券確認部は、前記効力判定部により前記登録者が有する効力で前記通路の通行が可能であると判定された場合、前記通行者が前記補助券を所持しているか否かを判定し、
前記決定部は、前記補助券確認部により前記通行者が前記補助券を所持していると判定された場合、前記通行者の通過を許可すると決定する、
請求項2から4のうちいずれか一項に記載の通行管理システム。
【請求項6】
コンピュータが、
通路に沿って設けられたカメラを用いて撮影された通行者の顔の撮像画像に基づいて、前記通行者が登録者であるか否かを判定した第1判定結果を取得し、
前記登録者が有する効力を示す効力情報に基づいて、前記登録者が有する効力で前記通路の通行が可能か否かを判定した第2判定結果を取得し、
前記通路に沿って設けられた無線リーダ部により取得された情報と、前記登録者に対して事前に発券された補助券の識別情報とに基づいて、前記通行者が前記補助券を所持しているか否かを判定した第3判定結果を取得し、
前記取得された第1判定結果、第2判定結果、および第3判定結果に基づいて前記通行者の通過を許可するか否かを決定し、決定した内容を通行制御装置に出力する、
通行管理方法。
【請求項7】
コンピュータに、
通路に沿って設けられたカメラを用いて撮影された通行者の顔の撮像画像に基づいて、前記通行者が登録者であるか否かを判定した第1判定結果を取得させ、
前記登録者が有する効力を示す効力情報に基づいて、前記登録者が有する効力で前記通路の通行が可能か否かを判定した第2判定結果を取得させ、
前記通路に沿って設けられた無線リーダ部により取得された情報と、前記登録者に対して事前に発券された補助券の識別情報とに基づいて、前記通行者が前記補助券を所持しているか否かを判定した第3判定結果を取得させ、
前記取得された第1判定結果、第2判定結果、および第3判定結果に基づいて前記通行者の通過を許可するか否かを決定させ、決定された内容を通行制御装置に出力させる、
プログラム。
【請求項8】
通路に沿って設けられたカメラを用いて撮影された通行者の顔の撮像画像に基づいて、前記通行者が登録者であるか否かを判定する認証部と、
前記登録者が有する効力を示す効力情報に基づいて、前記登録者が有する効力で前記通路の通行が可能か否かを判定する効力判定部と、
前記通路に沿って設けられた無線リーダ部により取得された情報と、前記登録者に対して事前に発券された補助券の識別情報とに基づいて、前記通行者が前記補助券を所持しているか否かを判定した第3判定結果と、前記認証部による第1判定結果と、前記効力判定部による第2判定結果と、に基づいて前記通行者の通過を許可するか否かを決定する通行制御装置に対して、前記認証部による判定結果と、前記効力判定部による判定結果とを送信する通信部と、
を備える通行管理装置。
【請求項9】
通路に沿って設けられたカメラと、
前記カメラを用いて撮影された通行者の顔の撮像画像に基づいて、前記通行者が登録者であるか否かを判定した第1判定結果と、前記登録者が有する効力を示す効力情報に基づいて、前記登録者が有する効力で前記通路の通行が可能か否かを判定した第2判定結果とを取得する取得部と、
前記通路に沿って設けられた無線リーダ部と、
前記無線リーダ部により取得された情報と、前記登録者に対して事前に発券された補助券の識別情報とに基づいて、前記通行者が前記補助券を所持しているか否かを判定して第3判定結果を取得する補助券確認部と、
前記取得した第1判定結果、第2判定結果、および第3判定結果に基づいて前記通行者の通過を許可するか否かを決定する決定部と、
を備える通行制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、通行管理システム、通行管理方法、プログラム、通行管理装置、および通行制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
施設内に入場しようとする入場者の顔を撮像した顔画像に基づいて顔認証処理を行い、顔認証処理により認証された場合、認証された登録者の権限を利用して入場を許可するものが知られている。しかしながら、顔認証処理により誤って別人であると認識された場合、別人の権限を使用して施設内に入場するおそれがあった。このため、権限を有さない入場者の入場を許可する場合や、権限を有する入場者が別人の権限を使用して入場することを許可する場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-224186号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、顔認証を用いて通行の可否を判定する際の誤判定を防止することができる通行管理システム、通行管理方法、プログラム、通行管理装置、および通行制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の通行管理システムは、決定部を持つ。決定部は、通路に沿って設けられたカメラを用いて撮影された通行者の顔の撮像画像に基づいて、前記通行者が登録者であるか否かを判定した第1判定結果と、前記登録者が有する効力を示す効力情報に基づいて、前記登録者が有する効力で前記通路の通行が可能か否かを判定した第2判定結果と、前記通路に沿って設けられた無線リーダ部により取得された情報と、前記登録者に対して事前に発券された補助券の識別情報とに基づいて、前記通行者が前記補助券を所持しているか否かを判定した第3判定結果と、を取得し、前記取得した第1判定結果、第2判定結果、および第3判定結果に基づいて前記通行者の通過を許可するか否かを決定し、決定した内容を通行制御装置に出力する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施形態の通行管理システムを含む全体システム1の一例を示す図。
図2】実施形態の全体システム1における発券時の処理の概要について説明するための図。
図3】実施形態の全体システム1における通過時の処理の概要について説明するための図。
図4】自動改札機200の斜視図。
図5】自動改札機200を上方から見た図。
図6】制御部220を中心とした自動改札機200の構成図。
図7】顔検索サーバ300の構成図。
図8】登録情報DBテーブル351の内容の一例を示す図。
図9】乗車券判定サーバ400の構成図。
図10】乗車券DBテーブル451の内容の一例を示す図。
図11】通過管理システムにおける発券時の処理の一例を示すシーケンス図。
図12】通過管理システムにおける通過時の処理(その1)の一例を示すシーケンス図。
図13】通過管理システムにおける通過時の処理(その2)の一例を示すシーケンス図。
図14】通過管理システムにおける通過時の処理(その3)の一例を示すシーケンス図。
図15】通過管理システムにおける通過時の処理(その4)の一例を示すシーケンス図。
図16】実施形態の通行管理システムの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の通行管理システム、通行管理方法、プログラム、通行管理装置、および通行制御装置を、図面を参照して説明する。
【0008】
図1は、実施形態の通行管理システムを含む全体システム1の一例を示す図である。全体システム1は、例えば、一以上の発券機100と、一以上の自動改札機200と、顔検索サーバ300と、乗車券判定サーバ400とを備える。以下、本実施形態の通行管理システムは、自動改札機200、顔検索サーバ300、および乗車券判定サーバ400で構成される例について説明する。
【0009】
一以上の発券機100と、一以上の自動改札機200とは、ネットワークNWを介して顔検索サーバ300と接続されている。顔検索サーバ300は、ネットワークNWを介して乗車券判定サーバ400と接続されている。ネットワークNWは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local1 Area Network)、プロバイダ装置、無線基地局などを含む。なお、発券機100と自動改札機200は、ネットワークNWを介して直接、乗車券判定サーバ400と接続されていてもよい。
【0010】
図2は、実施形態の全体システム1における発券時の処理の概要について説明するための図である。
【0011】
発券機100は、例えば、鉄道施設の改札の外に設置され、鉄道施設を利用するためのデジタル乗車券を発券する。デジタル乗車券とは、必要情報が磁気券に書き込まれる乗車券などとは異なる乗車券であって、サーバにおいて管理される乗車券の効力情報を用いて通行の可否が決定される仮想的な乗車券である。なお、これに限られず、発券機100は、展覧会、博覧会、遊園地、映画館等の施設に入場するための様々なデジタルチケットを発券してもよい。
【0012】
自動改札機200は、例えば、鉄道施設の入口や出口に設置され、デジタル乗車券を用いて利用者の通過を許可または禁止する。なお、自動改札機200は、通行制御装置の一例である。これに限られず、通行制御装置は、展覧会、博覧会、遊園地、映画館等の施設の入場口に設置され、これら施設への入場の可否を決定する装置であってもよい。この場合は、発券機100は、これら施設の入場口に設置されてよい。
【0013】
例えば、発券機100は、利用者による操作に従って、自動改札機200を利用するための顔を事前に登録する登録処理を実行する。顔登録処理には、例えば、利用者の顔を撮像して利用者の顔画像データを取得する処理、取得した顔画像データから顔特徴量データ(以下、第1顔特徴量データと記す)を算出する処理、算出した第1顔特徴量データを顔検索サーバ300に送信する処理などが含まれる。顔特徴量データは、顔の特徴量に関するデータである。これに限られず、顔登録処理において、各種情報(登録者の氏名や性別や年齢等の属性情報、デジタル乗車券の料金の支払い方法、クレジットカード番号、チャージされた電子マネーを管理する管理番号など)を受け付け、顔検索サーバ300に送信する処理が含まれてよい。また、本実施形態では、発券機100が第1顔特徴量データを算出する例について説明するが、これに限られず、発券機100が顔画像データを顔検索サーバ300に送信し、顔検索サーバ300が第1顔特徴量データを算出してもよい。
【0014】
また、発券機100は、利用者による操作に従って、顔が登録された登録者に対して指定のデジタル乗車券を発券するためのデジタル乗車券発券処理と、デジタル乗車券と紐づけられる補助券500を発券するための補助券発券処理とを実行する。
【0015】
デジタル乗車券発券処理には、購入条件を利用者から受け付ける処理、受け付けた購入条件に基づいてデジタル乗車券の料金を精算する処理、精算が完了したデジタル乗車券の効力情報を乗車券判定サーバ400に登録するための処理、デジタル乗車券のそれぞれの識別する固有の識別情報(以下、乗車券IDと記す)を生成して乗車券判定サーバ400に登録するための処理などが含まれる。購入条件には、例えば、購入する乗車券の種別、乗車券の利用区間、乗車券の利用期間、乗車券料金の金額などが含まれる。
【0016】
補助券発券処理には、デジタル乗車券に紐付けされた補助券500を物理的に発券するための処理や、補助券500それぞれを識別する固有の識別情報(以下、補助券IDと記す)を生成して顔検索サーバ300に登録するための処理などが含まれる。
【0017】
補助券500は、例えば、RFID(radio frequency identifier)タグで構成され、RFIDには固有のEPC(Electronic Product Code)が格納されている。EPCは、補助券500のそれぞれを識別する識別情報の一例である。補助券500は、電磁界や電波などを用いた近距離(周波数帯によって数センチメートル~数メートル)の無線通信を実行するものである。例えば、補助券500は、300MHz~3GHzの周波数の電波であるUHF(Ultra High Frequency)を使用している。
【0018】
補助券500は、例えば、RFIDタグに埋め込まれているEPCが指定され、無線通信の開始が指示された場合、無線通信を開始するモードで動作する。つまり、このモードを採用する補助券500では、自身のRFIDタグに埋め込まれているEPCが指定されたEPCと異なる場合、無線通信を実行しない。
【0019】
これに限られず、補助券500は、無線リーダの近距離無線通信の通信エリア内に入った場合、RFIDタグに埋め込まれている補助券IDを読み出して無線通信により送信するものであってもよい。また、補助券500は、RFIDタグに限られず、数メートル範囲で補足できる非接触媒体であればよく、無線通信によって情報をやりとりする非接触ICカードであってもよく、近距離無線通信が可能な端末(例えば、スマートフォン、タブレット端末など)であってもよい。
【0020】
なお、発券機100は、顔登録処理により取得された情報と、デジタル乗車券発券処理により取得された情報と、補助券発券処理により取得された情報とを、それぞれ対応付けて、顔検索サーバ300に送信する。
【0021】
顔検索サーバ300は、発券機100から受信した情報のうち、顔検索サーバ300による顔検索処理に必要な情報を自身のデータベースに登録する。例えば、顔検索サーバ300は、発券機100から受信した第1顔特徴量データを、自身のデータベースに登録する。また、顔検索サーバ300は、第1顔特徴量データを登録した登録者を識別する識別情報(以下、登録者IDと記す)を生成し、登録者IDに第1顔特徴量データを対応付けて自身のデータベースに登録してもよい。なお、登録者IDは、発券機100において生成され、第1顔特徴量データとともに、発券機100から送信されてもよい。
【0022】
また、顔検索サーバ300は、登録処理において生成した登録者IDに、発券機100から受信した情報のうち、乗車券判定処理に必要な情報を対応付けた情報を、乗車券判定サーバ400に送信する。
【0023】
乗車券判定サーバ400は、顔検索サーバ300から受信した情報を、自身のデータベースに登録する。例えば、乗車券判定サーバ400は、デジタル乗車券の購入条件を示す情報、デジタル乗車券の精算が完了したことを示す情報、乗車券IDなどを、発券機100から受信し、自身のデータベースに登録する。
【0024】
図3は、実施形態の全体システム1における通過時の処理の概要について説明するための図である。
【0025】
自動改札機200は、例えば、自身が備えるカメラを用いて、駅の構内に入場する通行者(あるいは、駅の構外に出場する通行者)の顔を撮像し、通行者の顔画像データから顔特徴量データ(以下、第2顔特徴量データと記す)を算出する。自動改札機200は、算出した第2顔特徴量データに、入場に関する入場情報(あるいは出場に関する出場情報)を対応付けた情報を、顔検索サーバ300に送信する。入場情報には、例えば、入場駅を示す情報や、入場日時を示す情報などが含まれる。出場情報には、例えば、出場駅を示す情報や、出場日時を示す情報などが含まれる。
【0026】
顔検索サーバ300は、自動改札機200から受信した第2顔特徴量データと、登録されている第1顔特徴量データとを比較した比較結果に基づいて、通行者が登録者であるか否かを判定する顔認証処理と、顔認証処理の結果に基づいて、認証された登録者と対応付けられている乗車券IDや補助券IDを検索する検索処理とを実行する。顔認証処理と検索処理とをまとめて顔検索処理と記す。顔検索サーバ300は、顔認証処理による認識結果や、検索処理による検索結果を示す情報を、乗車券判定サーバ400に送信する。
【0027】
乗車券判定サーバ400は、顔検索サーバ300により通行者が登録者であることが認証された場合、登録者が有する効力を示す効力情報に基づいて、登録者が有する効力で自動改札機200の通路の通行が可能か否かを判定する処理(以下、乗車券判定処理と記す)を実行する。乗車券判定処理において、例えば、乗車券判定サーバ400は、事前に登録されている効力情報を参照し、顔検索サーバ300から受信した乗車券IDと入場情報(あるいは出場情報)とに基づいて、登録者が有する効力で通行が可能か否かを判定する。
【0028】
自動改札機200は、顔検索サーバ300の顔認証処理により通行者が登録者であると判定され、且つ、乗車券判定サーバ400の乗車券判定処理により乗車券の効力での通過が可能であると判定された場合、補助券確認処理を実行する。補助券確認処理とは、通行者が所有する補助券500が、デジタル乗車券の発券時において登録者に対して発券された補助券500と合致するか否かを判定する処理である。例えば、自動改札機200は、通行者が所有する補助券500のRFIDタグに格納されている補助券IDと、事前に顔検索サーバ300に登録されている補助券IDとを照合することで、補助券確認処理を実行する。通行者が所有する補助券500が、登録者に対して発券された補助券500と合致すると判定された場合、自動改札機200は、総合判定結果として、通行者の通行を許可すると決定する。
【0029】
こうすることで、自動改札機200は、顔認証処理により通行者が登録者であると判定され、且つ、乗車券判定処理により乗車券の効力での通過が可能であると判定された場合であっても、通行者が所有する補助券500が、登録者に対して発券された補助券500と合致しなければ、通行者の通行を許可しないようにすることができる。よって、顔認証処理により誤って別人と認証された場合であっても、誤って通行者の通行を許可する事態を防止することができる。
【0030】
[自動改札機200]
図4は、自動改札機200の斜視図である。自動改札機200は、主機210と従機230とを備える。従機230の上面には、カメラユニット210Aが搭載されている。カメラユニット210Aは、通行者の顔を撮像するカメラ211を備える。
【0031】
図5は、自動改札機200を上方から見た図である。主機210と従機230は、1つの通路を形成する筐体である。例えば、主機210と従機230は、対向配置されることで、互いに区画された第1領域と第2領域を接続する通路10を形成する。例えば、第1領域は駅の構外であり、第2領域は駅の構内である。主機210と従機230は、LAN通信や近距離通信等により無線接続されているが、ケーブルを介して接続されてもよい。
【0032】
主機210は、例えば、無線リーダ部212と、上面表示部213と、正面表示部214と、扉部217と、通過センサ219-1から219-4と、制御部220とを備える。以下、通過センサ219-1から219-4を、区別しない場合は、ハイフン(-)以下の符号を省略し、単に通過センサ219と表記する。
【0033】
従機230は、上述のカメラユニット210Aと、扉部218とを備える。カメラユニット210Aは、従機230の第2領域側の端部であって、通路10を第1領域から第2領域へ通過する進路aにおける出口側の端部に設置されている。扉部218は、扉部217と対向する位置に設けられている。
【0034】
カメラ211は、例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの固体撮像素子を備える。カメラ211は、通路10に沿って設けられており、通路10を進路aに通行しようとする通行者の顔を撮像し、撮像した撮像画像データを、従機230を介して制御部220へ送信する。例えば、カメラ211は、通路10の通行者の顔の高さに相当する所定範囲(例えば、通路10の地上から140~180[cm]の範囲)を撮像する高さや角度に設置されている。
【0035】
図6は、制御部220を中心とした自動改札機200の構成図である。制御部220は、上述した構成要素に加え、さらに、通信部240および記憶部250と接続される。なお、主機210と従機230との無線通信による接続については、図示を簡略化している。
【0036】
無線リーダ部212は、リーダライタ212Aと、エンコード/デコード部212Bとを含む。リーダライタ212Aは、自身のリーダ面に翳された補助券500のRFIDタグと通信する。リーダライタ212Aは、例えば、アンテナを備え、所定の周波数帯域を利用して補助券IDなどを送信する。
【0037】
エンコード/デコード部212Bは、入出場処理部223により指示された情報(例えば、補助券ID)を暗号化してリーダライタ212Aに出力し、リーダライタ212Aは、エンコード/デコード部212Bから入力された情報を補助券500に送信する。また、エンコード/デコード部212Bは、リーダライタ212Aによって補助券500のRFIDタグから読み取られたエンコードされた情報(例えば、補助券ID)をデコード(復号)して、入出場処理部223に出力する。
【0038】
上面表示部213は、主機210の上面に設置される表示部である。正面表示部214は、第1領域側の正面に設置される表示部である。扉部217は、扉部218とともに、開動作あるいは閉動作を実行する。通過センサ219は、例えば主機210の通路側の側面に複数個設けられる。通過センサ219は、自動改札機200により形成された通路10内の利用者を検出する。通過センサ219は、例えば赤外線センサや、光センサなどで実現される。通過センサ219は、対向する従機230に設けられた通過センサと連携して通路内の利用者を検出するものであってもよい。
【0039】
通信部240は、例えば、NIC等の通信インターフェースを含む。通信部240は、制御部220による制御によって、LANなどの通信ネットワークを介し、顔検索サーバ300と通信を行う。記憶部250は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)などによって実現される。記憶部250は、プロセッサが実行するプログラムを格納する他、各駅の識別情報などを含む駅情報251等を格納する。駅情報251には、例えば、自動改札機200が設置されている設置駅の識別情報が含まれる。
【0040】
制御部220は、例えば、画像処理部221と、通信処理部222と、入出場処理部223と、扉制御部224と、出力制御部225とを備える。これらの機能部のうち一部または全部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサが、記憶部250に記憶されたプログラム(ソフトウェア)を実行することで実現される。また、これらの構成要素の機能のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)等のハードウェア(回路部:circuitryを含む)によって実現されていてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されていてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0041】
画像処理部221は、カメラ211により撮像された撮像画像に対して、所定の画像処理を実行する。例えば、画像処理部221は、カメラ211により撮像された撮像画像に含まれる顔の特徴を示す第2顔特徴量データを算出する。なお、画像処理部221による所定の画像処理は、第1顔特徴量データを算出する手法と同様の手法を採用する。
【0042】
通信処理部222は、通信部240を用いて、画像処理部221により算出された第2顔特徴量データを、ネットワークNWを介して顔検索サーバ300に送信する。一方、通信処理部222は、通信部240を用いて、顔検索サーバ300から送信された乗車券判定結果や補助券ID等を、ネットワークNWを介して受信し、入出場処理部223に出力する。
【0043】
入出場処理部223は、通過センサ219の検出結果に基づいて、通行者の存在と通行方向を検出する。例えば、入出場処理部223は、通過センサ219-1が他の通過センサよりも先に通行者を検知した場合、第1領域から通路10に進入してくる通行者(入場者)があると決定する。一方、通過センサ219-4が他の通過センサよりも先に通行者を検知した場合、入出場処理部223は、第2領域から通路10に進入してくる通行者(出場者)があると決定する。入場者を検出した場合、入出場処理部223は、入場情報を生成する。なお、自動改札機200は出場者の通行を管理していないため、出場者があると決定した場合、通行が不可能であることを通行者に通知するよう出力制御部225に指示する。
【0044】
また、入出場処理部223は、顔検索サーバ300から受信した乗車券判定結果が「乗車券効力OK」である場合、補助券確認処理を実行する。入出場処理部223は、補助券確認部の一例である。補助券確認処理とは、無線リーダ部212により取得された情報と、登録者に対して事前に発券された補助券500の補助券IDとに基づいて、通行者が補助券500を所持しているか否かを判定する処理である。
【0045】
例えば、入出場処理部223は、無線リーダ部212により補助券500のRFIDタグから取得された情報に基づいて、通行者が所持する補助券500の補助券ID(EPC)と登録者に対して事前に発券された補助券の補助券ID(EPC)とが合致すると判定された場合、通行者が登録者に対して事前に発券された補助券を所持していると判定する。
【0046】
具体的に説明すると、入出場処理部223は、任意の補助券IDを保持するRFIDのみを補足するモードを実行する。例えば、入出場処理部223は、顔検索サーバ300から受信した補助券IDを含むリクエスト信号を、無線リーダ部212から送信する。所定時間内に、無線リーダ部212を介してアンサー信号を受信した場合、入出場処理部223は、顔検索サーバ300から受信した補助券IDを保持するRFIDを補足したと判定する。
【0047】
これに限られず、入出場処理部223は、無線リーダ部212の電波範囲内に存在する全てのRFIDを補足するモードを実行してもよい。例えば、入出場処理部223は、顔検索サーバ300から補助券IDを受信した場合、無線リーダ部212からリクエスト信号を送信する。所定時間内に、無線リーダ部212を介してアンサー信号を受信した場合、入出場処理部223は、受信したアンサー信号内に含まれる補助券IDと、顔検索サーバ300から受信した補助券IDとが合致するか否かを判定し、合致する場合、顔検索サーバ300から受信した補助券IDを保持するRFIDを補足したと判定する。
【0048】
また、入出場処理部223は、顔認証処理の判定結果と、乗車券判定処理の判定結果と、補助券確認処理の判定結果に基づいて、通行者の通過を許可するか否かを決定する決定部としての機能を有する。例えば、入出場処理部223は、顔認証処理において通行者が登録者であると判定され、乗車券判定処理において登録者が有する効力で通行が可能であると判定され、且つ、補助券確認処理において通行者が補助券500を所持していると判定された場合、総合判定結果として、通行者の通過を許可すると決定する。
【0049】
例えば、入出場処理部223は、補助券確認処理により、通行者が所有する補助券500が、顔認証された登録者が所有する補助券500と同一であると判定した場合、総合判定結果として、通行者の通行を許可すると決定する。一方、通行者が所有する補助券500が、顔認証された登録者が所有する補助券500と同一でないと判定した場合、入出場処理部223は、総合判定結果として、通行者の通行を許可しないと決定する。
【0050】
なお、顔検索サーバ300から受信した乗車券判定結果が「乗車券効力NG」である場合、入出場処理部223は、補助券確認処理を実行しない。
【0051】
補助券確認処理の一例について説明する。入出場処理部223は、顔検索サーバ300から受信した補助券IDをRFIDタグに格納する補助券500が、通信エリア内に存在するか否かを判定する。例えば、入出場処理部223は、無線リーダ部212を用いて、顔検索サーバ300から受信した補助券IDを送信する。補助券500は、受信した補助券IDがRFIDタグに格納されている補助券IDと合致する場合、アンサー信号を送信する。一方、受信した補助券IDが自身のRFIDタグに格納されている補助券IDと合致しない場合、補助券500は、アンサー信号を送信しない。入出場処理部223は、アンサー信号を受信した場合、通行者が所有する補助券500と、顔認証された登録者が所有する補助券500とが合致したと判定し、総合判定結果として、通行者の通行を許可すると決定する。一方、アンサー信号を受信しない場合、入出場処理部223は、総合判定結果として、通行者の通行を許可しないと決定する。
【0052】
扉制御部224は、通路10の通行を制限する制限機構であって、入出場処理部223から出力された扉制御信号に応じて扉部217,218を動作させる。
【0053】
出力制御部225は、例えば、入出場処理部223による処理結果に応じた画像を生成し、上面表示部213に表示させる。また、出力制御部225は、通路10への入場が可能か否かを示す画像を生成し、正面表示部214に表示させる。
【0054】
[顔検索サーバ300]
図7は、顔検索サーバ300の構成図である。顔検索サーバ300は、例えば、通信部310と、制御部330と、記憶部350とを備える。通信部310は、例えば、NIC等の通信インターフェースを含む。通信部310は、制御部330による制御に従い、ネットワークNWを介して、発券機100、自動改札機200、および乗車券判定サーバ400と通信を行う。記憶部350は、例えば、RAM、ROM、HDDなどによって実現される。記憶部350は、プロセッサが実行するプログラムを格納する他、登録情報DBテーブル351等を格納する。
【0055】
制御部330は、例えば、登録部331と、顔認証処理部332と、検索部333と、連携部334とを備える。これらの機能部のうち一部または全部は、例えば、CPUなどのプロセッサが、記憶部350に記憶されたプログラム(ソフトウェア)を実行することで実現される。また、これらの構成要素の機能のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPU等のハードウェア(回路部:circuitryを含む)によって実現されていてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されていてもよい。プログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0056】
登録部331は、通信部310を用いて、ネットワークNWを介して発券機100から受信した情報を、記憶部350の登録情報DBテーブル351の一部として格納する。なお、登録部331は、登録者ごとに登録者IDを発行し、登録者IDを用いて、登録者ごとに発券機100から受信した情報を格納する。
【0057】
図8は、登録情報DBテーブル351の内容の一例を示す図である。登録情報DBテーブル351は、例えば、登録者IDに、第1顔特徴量データと、乗車券IDと、補助券IDとを対応付けた情報群である。
【0058】
顔認証処理部332は、自動改札機200から通行者の顔の特徴量を示す第2顔特徴量データを受信した場合、記憶部350の登録情報DBテーブル351を参照し、通行者が事前に登録されている登録者であることを証明するための顔認証処理を行う。例えば、顔認証処理部332は、登録情報DBテーブル351に登録されている全ての登録者の第1顔特徴量データと、自動改札機200から受信した通行者の第2顔特徴量データとが類似する程度を示す照合スコアを登録者ごとに算出し、算出された照合スコアに基づいて、通行者と同一人物であると認められる登録者を判定する。これに限られず、顔認証処理部332は、顔認証処理において一般的に用いられるいずれの手法を用いて、特徴量データを算出してよい。
【0059】
検索部333は、顔認証処理部332による処理結果に基づいて記憶部350を検索して、顔認証処理により通行者と同一人物であると認められた登録者と関連付けられた乗車券IDと補助券IDとを、検索結果として得る。そして、検索部333は、検索により得られた登録者と関連付けられた乗車券IDを、通信部310を用いて、ネットワークNWを介して乗車券判定サーバ400に送信する。
【0060】
なお、顔認証処理により通行人が登録者のうちのいずれか一人と同一人物でないと認められた場合、検索部333は、顔認証処理により通行人が登録者であると認められなかったことを示す情報を、第2顔特徴量データを送信してきた自動改札機200に送信するよう、連携部334に指示する。
【0061】
連携部334は、顔検索サーバ300による処理と乗車券判定サーバ400による処理とを連携させるために、情報の送受信を行う。例えば、連携部334は、通信部310を用いて、発券機100から受信した情報のうち乗車券判定処理に必要な情報を、乗車券判定サーバ400に送信する。例えば、連携部334は、デジタル乗車券の購入条件を示す情報、デジタル乗車券の精算が完了したことを示す情報、および乗車券IDを、乗車券判定サーバ400に送信する。また、連携部334は、通信部310を用いて、自動改札機200から受信した入場情報(あるいは出場情報)を、乗車券判定サーバ400に送信する。
【0062】
また、連携部334は、顔認証により通行人が登録者であると認められた場合、顔認証処理の結果を示す情報を、乗車券IDと共に、乗車券判定サーバ400に送信する。一方、顔認証により通行人が登録者であると認められなかった場合、連携部334は、顔認証処理の結果を自動改札機200に送信する。
【0063】
また、連携部334は、通信部310を用いて、ネットワークNWを介して乗車券判定サーバ400から受信した乗車券判定処理の結果を、ネットワークNWを介して自動改札機200に送信する。例えば、乗車券判定処理により乗車券の効力での通過が可能であると判定された場合、連携部334は、乗車券判定結果を示す情報を、検索部333により事前に読み出されていた補助券ID(同一人物であると認められた登録者IDと対応付けられている補助券ID)とともに、自動改札機200に送信する。一方、乗車券判定処理により乗車券の効力での通過が可能でないと判定された場合、連携部334は、乗車券判定結果を示す情報だけを、自動改札機200に送信する。
【0064】
[乗車券判定サーバ400]
図9は、乗車券判定サーバ400の構成図である。乗車券判定サーバ400は、例えば、通信部410と、制御部430と、記憶部450とを備える。通信部410は、例えば、NIC等の通信インターフェースを含む。通信部410は、制御部430による制御に従い、ネットワークNWを介して、顔検索サーバ300と通信を行う。記憶部450は、例えば、RAM、ROM、HDDなどによって実現される。記憶部450は、プロセッサが実行するプログラムを格納する他、乗車券DBテーブル451等を格納する。
【0065】
制御部430は、例えば、登録部431と、効力判定部432と、更新部433とを備える。これらの機能部のうち一部または全部は、例えば、CPUなどのプロセッサが、記憶部350に記憶されたプログラム(ソフトウェア)を実行することで実現される。また、これらの構成要素の機能のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPU等のハードウェア(回路部:circuitryを含む)によって実現されていてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されていてもよい。プログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0066】
登録部431は、通信部410を用いて、ネットワークNWを介して顔検索サーバ300から受信した情報を、記憶部450の乗車券DBテーブル451の一部として格納する。なお、登録部431は、登録者IDを用いて、登録者ごとに発券機100から受信した情報を格納する。
【0067】
図10は、乗車券DBテーブル451の内容の一例を示す図である。乗車券DBテーブル451は、例えば、乗車券IDに、デジタル乗車券の効力情報と、デジタル乗車券の支払い完了の有無を示す情報と、乗車券状態を示す情報とを対応付けた情報群である。デジタル乗車券の効力情報は、例えば、デジタル乗車券の購入条件を示す情報であって、例えば、購入する乗車券の種別、乗車券の利用区間、乗車券の利用期間、乗車券料金の金額などが含まれる。
【0068】
効力判定部432は、顔検索サーバ300により通行者が登録者であることが認証された場合、乗車券DBテーブル451を参照し、顔認証された登録者が有する効力情報に基づいて、登録者が有する効力で通路の通行が可能か否かを判定する。例えば、効力判定部432は、顔検索サーバ300から乗車券IDを受信した場合、顔検索サーバ300により通行者が登録者であることが認証されたと判定し、受信した乗車券IDと対応付けられた効力情報に基づいて、登録者が有する効力で通路の通行が可能か否かを判定する。
【0069】
例えば、効力判定部432は、条件1(利用区間内であること)、条件2(利用期間内であること)、条件3(支払いが完了していること)、および条件4(未使用であること)を満たした場合、登録者が有する効力で通路の通行が可能であると判定する。例えば、顔検索サーバ300から受信した入場情報に含まれる入場駅を示す情報が、効力情報に含まれる乗車券の利用区間に含まれる場合、効力判定部432は条件1を満たすと判定する。例えば、顔検索サーバ300から受信した入場情報に含まれる日時情報が、効力情報に含まれる乗車券の利用期間に含まれる場合、効力判定部432は条件2を満たすと判定する。例えば、乗車券DBテーブル451において、顔検索サーバ300から受信した乗車券IDに対応付けらえたデジタル乗車券の支払い完了の有無を示す情報が、支払い完了を示す情報である場合、効力判定部432は条件3を満たすと判定する。例えば、乗車券DBテーブル451において、顔検索サーバ300から受信した乗車券IDに対応付けらえた乗車券状態を示す情報が、未使用を示す情報である場合、効力判定部432は条件4を満たすと判定する。
【0070】
効力判定部432は、乗車券判定処理の結果を示す情報を、顔検索サーバ300に送信する。
【0071】
更新部433は、自動改札機200により総合判定結果として通行を許可すると決定された場合、乗車券DBテーブル451の乗車券状態に、デジタル乗車券が利用された状態(利用済)であることを示す情報を書き込む。
【0072】
<発券時のシーケンス>
図11は、通過管理システムにおける発券時の処理の一例を示すシーケンス図である。まず、発券機100は、顔登録処理を実行する(ステップS1)。顔登録処理には、上述の通り、利用者の顔を撮像する処理、撮像した利用者の顔画像データから第1顔特徴量データを算出する処理、第1顔特徴量データを顔検索サーバ300に登録するための処理などが含まれる。
【0073】
次いで、発券機100は、デジタル乗車券発券処理を実行する(ステップS2)。デジタル乗車券発券処理には、上述の通り、購入条件を利用者から受け付ける処理、受け付けた購入条件に基づいてデジタル乗車券の料金を精算する処理、精算が完了したデジタル乗車券の効力情報を乗車券判定サーバ400に登録するための処理、乗車券IDを生成して乗車券判定サーバ400に登録するための処理などが含まれる。
【0074】
続けて、発券機100は、補助券発券処理を実行する(ステップS3)。補助券発券処理には、デジタル乗車券に紐付けされている補助券500を物理的に発券するための処理や、補助券IDを生成して顔検索サーバ300に登録するための処理などが含まれる。なお、ステップS1~3の処理の順番は入れ替えてもよい。
【0075】
次いで、発券機100は、ステップS1~3の処理により得られた情報や結果を、顔検索サーバ300に送信する(ステップS4)。例えば、発券機100は、第1顔特徴量データと、デジタル乗車券の購入条件を示す情報、デジタル乗車券の精算が完了したことを示す情報、乗車券ID、補助券IDなどを、顔検索サーバ300に送信する。
【0076】
顔検索サーバ300は、受信した情報のうち、顔検索処理に必要な情報を自身のデータベースに格納する(ステップS5)。例えば、顔検索サーバ300は、第1顔特徴量データと、乗車券ID、補助券IDなどを、自身のデータベースに格納する。次いで、顔検索サーバ300は、受信した情報のうち、乗車券判定処理に必要な情報を乗車券判定サーバ400に転送する(ステップS6)。例えば、顔検索サーバ300は、デジタル乗車券の購入条件を示す情報、デジタル乗車券の精算が完了したことを示す情報、乗車券IDなどを、乗車券判定サーバ400に送信する。そして、乗車券判定サーバ400は、顔検索サーバ300から受信した情報を、自身のデータベースに格納する(ステップS7)。
【0077】
<通過時のシーケンス(その1)>
図12は、通過管理システムにおける通過時の処理(その1)の一例を示すシーケンス図である。この処理(その1)は、顔検索サーバ300の顔認証処理により通行者が登録者であると判定され、乗車券判定サーバ400の乗車券判定処理により登録者が有する効力で通路の通行が可能であると判定され、且つ、通行者が所有する補助券がデジタル乗車券の発券時において発券された補助券と合致すると判定されることで、通過が許可されるケースの処理である。
【0078】
まず、補助券500を所持した旅客が自動改札機200を通過しようと通路10を進んでくる。自動改札機200のカメラ211は、旅客の顔を撮像し(ステップS101)、撮像画像データを画像処理部221に出力する(ステップS102)。画像処理部221は、入力した撮像画像データに基づいて第2顔特徴量データを算出し(ステップS103)、通信処理部222に出力する(ステップS104)。通信処理部222は、通信部240を用いて、顔検索サーバ300に第2顔特徴量データを送信する(ステップS105)。なお、通信処理部222は、ステップS105において、第2顔特徴量データとともに、入出場処理部223により生成された入場情報(あるいは出場情報)を、顔検索サーバ300に送信する。
【0079】
顔検索サーバ300は、受信した第2顔特徴量データに基づいて顔認証処理を実行する。顔認証処理によって旅客が登録者であることが認証された場合、顔認証された登録者の登録者IDに対応付けられている乗車券IDと補助券IDとを取得する(ステップS106)。次いで、顔検索サーバ300は、取得した乗車券IDを乗車券判定サーバ400に送信する(ステップS107)。顔検索サーバ300は、ステップS107において、乗車券IDとともに入場情報(あるいは出場情報)を乗車券判定サーバ400に送信する。
【0080】
乗車券判定サーバ400は、受信した乗車券IDと対応付けられている効力情報を検索する(ステップS108)。乗車券判定サーバ400は、検索により得られた効力情報と、顔検索サーバ300から受信した入場情報(あるいは出場情報)とに基づいて、登録者が有する効力で通路の通行が可能か否かを判定する(ステップS109)。登録者が有する効力で通路の通行が可能であると判定された場合、乗車券判定サーバ400は、判定結果「乗車券効力OK」を示す情報を、顔検索サーバ300に送信する(ステップS110)。
【0081】
判定結果「乗車券効力OK」を示す情報を、乗車券判定サーバ400から受信した場合、顔検索サーバ300は、ステップS106において取得しておいた補助券IDと、乗車券判定サーバ400による判定結果「乗車券効力OK」とを、自動改札機200に送信する(ステップS111)。
【0082】
自動改札機200の通信処理部222は、通信部240を介して、補助券IDと、乗車券判定サーバ400による判定結果「乗車券効力OK」とを受信した場合、補助券IDを指定して、補助券500のRFIDタグの補足を依頼する補足依頼を無線リーダ部212に出力する(ステップS112)。補足依頼を受け付けた無線リーダ部212は、無線通信を開始して(ステップS113)、補助券IDを含むリクエスト信号を送信する(ステップS114)。
【0083】
補助券500は、自動改札機200からリクエスト信号を受信した場合、リクエスト信号に含まれる補助券IDと、自身のRFIDタグに埋め込まれている補助券IDとを比較し、両者が一致するか否かを判定する(ステップS115)。両者が一致したと判定した場合、補助券500は、無線信号でアンサー信号を送信する(ステップS116)。
【0084】
次いで、自動改札機200の無線リーダ部212は、リクエスト信号を送信した時点から所定時間が経過したか否かを判定し、所定時間が経過した場合、無線通信を停止する(ステップS117)。無線リーダ部212は、リクエスト信号を送信した時点から所定時間が経過する前にアンサー信号を受信した場合、受信したアンサー信号を入出場処理部223に出力する(ステップS118)。アンサー信号が入力された場合、入出場処理部223は、総合判定結果として、入場(あるいは出場)を許可すると決定する。そして、入出場処理部223は、扉部217,218を開放するよう指示する扉制御信号を生成して扉制御部224に出力し、通過を許可することを案内する案内情報を上面表示部213に表示させるよう出力制御部225に出力する(ステップS119)。
【0085】
こうすることにより、顔認証処理により通行者が登録者であると判定され、乗車券判定処理により登録者が有する効力で通路の通行が可能であると判定されただけでなく、さらに、通行者が所有する補助券がデジタル乗車券の発券時において発券された補助券と合致しなければ、総合判定結果として、通行者の通行を許可しないようにすることができる。よって、顔認証処理により誤って別人と認証された場合であっても、誤って通行者の通行を許可する事態を防止することができる。
【0086】
<通過時のシーケンス(その2)>
図13は、通過管理システムにおける通過時の処理(その2)の一例を示すシーケンス図である。この処理(その2)は、顔検索サーバ300の顔認証処理により通行者が登録者であると判定され、且つ、乗車券判定サーバ400の乗車券判定処理により登録者が有する効力で通路の通行が可能であると判定されるが、通行者が所有する補助券がデジタル乗車券の発券時において発券された補助券と合致しないため、総合判定結果として、通過が許可されないケースの処理である。
【0087】
ステップS201~S214は、上述のステップS101~S114と同様であるため、詳細な説明は省略する。補助券500は、自動改札機200からリクエスト信号を受信した場合、リクエスト信号に含まれる補助券IDと、自身のRFIDタグに埋め込まれている補助券IDとを比較し、両者が一致するか否かを判定する(ステップS215)。両者が一致しないと判定した場合、補助券500は、アンサー信号を送信しない。
【0088】
次いで、自動改札機200の無線リーダ部212は、リクエスト信号を送信した時点から所定時間が経過したか否かを判定し、所定時間が経過した場合、無線通信を停止する(ステップS217)。無線リーダ部212は、リクエスト信号を送信した時点から所定時間が経過する前にアンサー信号を受信しない場合、アンサー信号を補足しなかったことを示す情報を、入出場処理部223に出力する(ステップS218)。アンサー信号を補足しなかったことを示す情報が入力された場合、入出場処理部223は、総合判定結果として、入場(あるいは出場)を許可しないと決定する。そして、入出場処理部223は、扉部217,218を開放しないよう指示する扉制御信号を生成して扉制御部224に出力し、通過を許可しないことを案内する案内情報を上面表示部213に表示させるよう出力制御部225に出力する(ステップS219)。
【0089】
こうすることにより、通行者が所有する補助券がデジタル乗車券の発券時において発券された補助券と合致しない場合、通行者の通行を許可しないようにし、顔認証処理により誤って別人と認証された場合であっても、誤って通行者の通行を許可する事態を防止することができる。
【0090】
<通過時のシーケンス(その3)>
図14は、通過管理システムにおける通過時の処理(その3)の一例を示すシーケンス図である。この処理(その3)は、顔検索サーバ300の顔認証処理により通行者が登録者でないと判定されることで、総合判定結果として、通過が許可されないケースの処理である。
【0091】
ステップS301~S306は、上述のステップS101~S106と同様であるため、詳細な説明は省略する。顔検索サーバ300は、顔認証処理によって旅客が登録者であることが認証されない場合、判定結果「顔判定NG」を示す情報を自動改札機200に送信する(ステップS307)。判定結果「顔判定NG」を示す情報を受信した場合、入出場処理部223は、総合判定結果として、入場(あるいは出場)を許可しないと決定する。そして、入出場処理部223は、扉部217,218を開放しないよう指示する扉制御信号を生成して扉制御部224に出力し、通過を許可しないことを案内する案内情報を上面表示部213に表示させるよう出力制御部225に出力する(ステップS308)。
【0092】
こうすることにより、顔認証処理により通行者が登録者でないと判定された場合、乗車券判定処理と補助券確認処理を省略し、総合判定結果を得ることができる。
【0093】
<通過時のシーケンス(その4)>
図15は、通過管理システムにおける通過時の処理(その4)の一例を示すシーケンス図である。この処理(その4)は、顔検索サーバ300の顔認証処理により通行者が登録者であると判定されたが、乗車券判定サーバ400の乗車券判定処理により登録者が有する効力で通路の通行が可能でないと判定されたことで、総合判定結果として、通過が許可されないケースの処理である。
【0094】
ステップS401~S108は、上述のステップS401~S408と同様のであるため、詳細な説明は省略する。乗車券判定サーバ400は、検索により得られた効力情報と、顔検索サーバ300から受信した入場情報(あるいは出場情報)とに基づいて、登録者が有する効力で通路の通行が可能でないと判定する(ステップS409)。登録者が有する効力で通路の通行が可能でないと判定された場合、乗車券判定サーバ400は、判定結果「乗車券効力NG」を示す情報を、顔検索サーバ300に送信する(ステップS410)。
【0095】
判定結果「乗車券効力NG」を示す情報を、乗車券判定サーバ400から受信した場合、顔検索サーバ300は、乗車券判定サーバ400による判定結果「乗車券効力NG」を、自動改札機200に送信する(ステップS411)。ここで、顔検索サーバ300は、ステップS406において取得しておいた補助券IDは自動改札機200に送信しない。
【0096】
自動改札機200の入出場処理部223は、通信部240を介して、乗車券判定サーバ400による判定結果「乗車券効力NG」を受信した場合、総合判定結果として、入場(あるいは出場)を許可しないと決定する。そして、入出場処理部223は、扉部217,218を開放しないよう指示する扉制御信号を生成して扉制御部224に出力し、通過を許可しないことを案内する案内情報を上面表示部213に表示させるよう出力制御部225に出力する(ステップS412)。
【0097】
こうすることにより、乗車券判定処理により登録者が有する効力で通路の通行が可能でないと判定された場合、補助券確認処理を省略し、総合判定結果を得ることができる。
【0098】
以上説明した実施形態によれば、顔認証処理により誤って別人と認証された場合であっても、誤って通行者の通行を許可する事態を防止することができる。
【0099】
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、通路に沿って設けられたカメラを用いて撮影された通行者の顔の撮像画像に基づいて、前記通行者が登録者であるか否かを判定した第1判定結果と、前記登録者が有する効力を示す効力情報に基づいて、前記登録者が有する効力で前記通路の通行が可能か否かを判定した第2判定結果と、前記通路に沿って設けられた無線リーダ部により取得された情報と、前記登録者に対して事前に発券された補助券の識別情報とに基づいて、前記通行者が前記補助券を所持しているか否かを判定した第3判定結果と、を取得し、前記取得した第1判定結果、第2判定結果、および第3判定結果に基づいて前記通行者の通過を許可するか否かを決定し、決定した内容を通行制御装置に出力する決定部を備えることにより、顔認証処理により誤って別人と認証された場合であっても、誤って通行者の通行を許可する事態を防止することができる。
【0100】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0101】
例えば、顔検索サーバ300と乗車券判定サーバ400とは、同一装置であってもよい。
【0102】
例えば、自動改札機200による一部の処理を顔検索サーバ300や乗車券判定サーバ400に搭載させてもよく、顔検索サーバ300や乗車券判定サーバ400による一部の処理を自動改札機200に搭載させてもよい。
【0103】
例えば、顔検索サーバ300や乗車券判定サーバ400は、自動改札機200による補助券確認処理や総合判定を実行し、総合判定結果を自動改札機200に通知してもよい。図16は、実施形態の通行管理システムの一例を示す図である。決定部600は、顔検索サーバ300に含まれる構成であってもよく、乗車券判定サーバ400に含まれる構成であってもよく、ネットワークNWを介して自動改札機200、顔検索サーバ300、および乗車券判定サーバ400と接続される別のサーバに含まれる構成であってもよい。
【0104】
決定部600は、顔検索サーバ300から第1判定結果を取得し、乗車券判定サーバ400から第2判定結果を取得し、自動改札機200から第3判定結果を取得する。第1判定結果は、顔認証処理の結果であって、カメラ211を用いて撮影された通行者の顔の撮像画像に基づいて、通行者が登録者であるか否かを判定した判定結果である。第2判定結果は、乗車券判定処理の結果であって、登録者が有する効力を示す効力情報に基づいて、登録者が有する効力で通路10の通行が可能か否かを判定した判定結果である。第3判定結果は、補助券確認処理の結果であって、無線リーダ部212により取得された情報と、登録者に対して事前に発券された補助券500の補助券IDとに基づいて、通行者が補助券500を所持しているか否かを判定した判定結果である。
【0105】
決定部600は、取得した第1判定結果と、第2判定結果と、第3判定結果とに基づいて、通行者の通過を許可するか否かを決定し、決定した内容を自動改札機200に出力する。こうすることにより、サーバ側で総合判定結果を決定することができる。なお、決定部600は、自動改札機200に搭載されてもよい。
【0106】
発券機100が物理的に補助券を発券する例について説明したがこれに限られない。発券機100は、サーバにおいて管理される補助券の補助券IDを用いて補助券確認処理が実行される仮想的なデジタル補助券を発券してもよい。この場合、発券機100は、登録者の所持する端末に補助券IDと送信するとともに、顔検索サーバ300に補助券IDを登録させる。これに限られず、発券機100は、端末が保持する固有情報(例えば、NIC(Network Interface Card)アドレス、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)のUUID(Universally Unique Identifier)など)を端末から受信し、この端末が保持する固有情報を補助券IDとしてもよい。自動改札機200は、無線リーダ部212を介して端末と通信する。自動改札機200は、無線リーダ部212により端末から取得された情報に基づいて、通行者が所持する端末から取得した補助券IDと、登録者に対して事前に発券され顔検索サーバ300から受信した補助券IDとが合致すると判定された場合、通行者が登録者に対して事前に発券された補助券を所持していると判定する。
【符号の説明】
【0107】
100…発券機、200…自動改札機、210…主機、210A…カメラユニット、211…カメラ、212…無線リーダ部、213…上面表示部、214…正面表示部、217…扉部、218…扉部、219…通過センサ、220…制御部、230…従機、300…顔検索サーバ、310…通信部、330…制御部、331…登録部、332…顔認証処理部、333…検索部、334…連携部、350…記憶部、351…登録情報DBテーブル、400…乗車券判定サーバ、410…通信部、430…制御部、431…登録部、432…効力判定部、450…記憶部、451…乗車券DBテーブル、500…補助券
図1
図2
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図4
図5
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