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特開2023-11212サーバ、情報送信システム、情報送信方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023011212
(43)【公開日】2023-01-24
(54)【発明の名称】サーバ、情報送信システム、情報送信方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0201 20230101AFI20230117BHJP
【FI】
G06Q30/02 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021114939
(22)【出願日】2021-07-12
(71)【出願人】
【識別番号】515043277
【氏名又は名称】株式会社ログノート
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148149
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 幸男
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(72)【発明者】
【氏名】高津 祐一
(72)【発明者】
【氏名】中村 悌
(72)【発明者】
【氏名】山崎 俊平
(72)【発明者】
【氏名】林 大輔
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB05
(57)【要約】
【課題】好適にユーザの情報を収集し、提供できるサーバ等を提供する。
【解決手段】電子レシートサーバ10は、ユーザ端末30から提供項目情報を受信すると、会員情報更新処理を実行する(ステップS51)。企業端末50からオファー情報を受信すると、受信したオファー情報を保存する(ステップS52)。新たに保存されたオファー情報に示されるオファー条件とユーザとのマッチングを行う(ステップS53)。オファー情報に示されるオファー条件にマッチするユーザがいた場合(ステップS54;Yes)、該ユーザのユーザ端末30に対してオファー情報に示されるオファーを送信する(ステップS55)。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の購買者であるユーザの購買情報を蓄積して記憶する購買情報記憶手段と、
ユーザの端末から電子レシート取得要求を受信した場合、前記購買情報記憶手段に記憶される該ユーザに対応する前記購買情報に基づいて電子レシート情報を生成し、生成した前記電子レシート情報を、前記電子レシート取得要求を送信したユーザの端末に送信する電子レシート送信手段と、
企業の端末から、取得を希望する情報の希望条件を受信する希望条件受信手段と、
ユーザの端末からユーザが提供可能な項目に関する提供項目情報を受信する提供項目情報受信手段と、
ユーザの前記提供項目情報が企業の前記希望条件を満たす場合、該ユーザに対して情報提供に関するオファーを送信可能なオファー送信手段と、
前記オファーを受信したユーザから、該オファーに対応する情報提供を承諾することを示す情報を受信したことに応じて、企業の端末に対して前記希望条件に対応した情報を送信する購買情報送信手段と、
を備えることを特徴とするサーバ。
【請求項2】
前記希望条件は、必須項目と選択項目とを含み、
前記オファーを受信したユーザが該オファーに対応する情報提供を承諾する際に、前記選択項目についての情報提供を許可するか否かを選択可能である
ことを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記希望条件は、ユーザが所定の商品の購買歴があることを含み、
前記オファー送信手段は、前記購買情報記憶手段に記憶されるユーザの前記購買情報に、前記所定の商品の購買情報が含まれている場合、該ユーザに対して前記オファーを送信し、
前記オファーは、ユーザの前記電子レシート情報の提供要求を含む
ことを特徴とする請求項1または2に記載のサーバ。
【請求項4】
前記オファーを受信したユーザから、該オファーに対応する情報提供を承諾することを示す情報を受信したことに応じて、該ユーザに特典情報を送信可能である
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のサーバ。
【請求項5】
前記オファーを受信したユーザから、該オファーに対応する情報提供を承諾することを示す情報を受信したことに応じて、該ユーザに特典を付与可能であり、
前記選択項目について情報提供を承諾することを示す情報を受信したことに応じて、該ユーザに追加の特典を付与可能である
ことを特徴とする請求項2に記載のサーバ。
【請求項6】
前記オファーは、アンケートへの回答要求を含む
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のサーバ。
【請求項7】
ユーザ端末と、サーバと、企業端末と、を備える情報送信システムであって、
前記サーバは、
商品の購買者であるユーザの購買情報を蓄積して記憶する購買情報記憶手段と、
前記ユーザ端末から電子レシート取得要求を受信した場合、前記購買情報記憶手段に記憶される該ユーザに対応する前記購買情報に基づいて電子レシート情報を生成し、生成した前記電子レシート情報を、前記電子レシート取得要求を送信した前記ユーザ端末に送信する電子レシート送信手段と、
前記企業端末から、取得を希望する情報の希望条件を受信する希望条件受信手段と、
前記ユーザ端末からユーザが提供可能な項目に関する提供項目情報を受信する提供項目情報受信手段と、
ユーザの前記提供項目情報が企業の前記希望条件を満たす場合、該ユーザに対して情報提供に関するオファーを送信可能なオファー送信手段と、
前記オファーを受信したユーザから、該オファーに対応する情報提供を承諾することを示す情報を受信したことに応じて、前記企業端末に対して前記希望条件に対応した情報を送信する購買情報送信手段と、を備える
ことを特徴とする情報送信システム。
【請求項8】
商品の購買者であるユーザの購買情報を蓄積して記憶する購買情報記憶ステップと、
ユーザの端末から電子レシート取得要求を受信した場合、該ユーザに対応する前記購買情報に基づいて電子レシート情報を生成し、生成した前記電子レシート情報を、前記電子レシート取得要求を送信したユーザの端末に送信する電子レシート送信ステップと、
企業の端末から、取得を希望する情報の希望条件を受信する希望条件受信ステップと、
ユーザの端末からユーザが提供可能な項目に関する提供項目情報を受信する提供項目情報受信ステップと、
ユーザの前記提供項目情報が企業の前記希望条件を満たす場合、該ユーザに対して情報提供に関するオファーを送信可能なオファー送信ステップと、
前記オファーを受信したユーザから、該オファーに対応する情報提供を承諾することを示す情報を受信したことに応じて、企業の端末に対して前記希望条件に対応した情報を送信する購買情報送信ステップと、
を備えることを特徴とする情報送信方法。
【請求項9】
コンピュータを、
商品の購買者であるユーザの購買情報を蓄積して記憶する購買情報記憶手段、
ユーザの端末から電子レシート取得要求を受信した場合、前記購買情報記憶手段に記憶される該ユーザに対応する前記購買情報に基づいて電子レシート情報を生成し、生成した前記電子レシート情報を、前記電子レシート取得要求を送信したユーザの端末に送信する電子レシート送信手段、
企業の端末から、取得を希望する情報の希望条件を受信する希望条件受信手段、
ユーザの端末からユーザが提供可能な項目に関する提供項目情報を受信する提供項目情報受信手段、
ユーザの前記提供項目情報が企業の前記希望条件を満たす場合、該ユーザに対して情報提供に関するオファーを送信可能なオファー送信手段、
前記オファーを受信したユーザから、該オファーに対応する情報提供を承諾することを示す情報を受信したことに応じて、企業の端末に対して前記希望条件に対応した情報を送信する購買情報送信手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ、情報送信システム、情報送信方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
商品を購入したユーザから、その商品についてのアンケートを収集するために、購入直後にアンケートを送り、収集することができるアンケート情報収集サーバが提案されている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5616294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載され技術では、ユーザの希望しないアンケートが送信されてユーザを煩わせるおそれがあった。
【0005】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、好適にユーザの情報を収集し、提供できるサーバ等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明のサーバは、
商品の購買者であるユーザの購買情報を蓄積して記憶する購買情報記憶手段と、
ユーザの端末から電子レシート取得要求を受信した場合、前記購買情報記憶手段に記憶される該ユーザに対応する前記購買情報に基づいて電子レシート情報を生成し、生成した前記電子レシート情報を、前記電子レシート取得要求を送信したユーザの端末に送信する電子レシート送信手段と、
企業の端末から、取得を希望する情報の希望条件を受信する希望条件受信手段と、
ユーザの端末からユーザが提供可能な項目に関する提供項目情報を受信する提供項目情報受信手段と、
ユーザの前記提供項目情報が企業の前記希望条件を満たす場合、該ユーザに対して情報提供に関するオファーを送信可能なオファー送信手段と、
前記オファーを受信したユーザから、該オファーに対応する情報提供を承諾することを示す情報を受信したことに応じて、企業の端末に対して前記希望条件に対応した情報を送信する購買情報送信手段と、
を備える。
【0007】
前記希望条件は、必須項目と選択項目とを含み、
前記オファーを受信したユーザが該オファーに対応する情報提供を承諾する際に、前記選択項目についての情報提供を許可するか否かを選択可能であるようにしてもよい。
【0008】
前記希望条件は、ユーザが所定の商品の購買歴があることを含み、
前記オファー送信手段は、前記購買情報記憶手段に記憶されるユーザの前記購買情報に、前記所定の商品の購買情報が含まれている場合、該ユーザに対して前記オファーを送信し、
前記オファーは、ユーザの前記電子レシート情報の提供要求を含むようにしてもよい。
【0009】
前記オファーを受信したユーザから、該オファーに対応する情報提供を承諾することを示す情報を受信したことに応じて、該ユーザに特典情報を送信可能であるようにしてもよい。
【0010】
前記オファーを受信したユーザから、該オファーに対応する情報提供を承諾することを示す情報を受信したことに応じて、該ユーザに特典を付与可能であり、
前記選択項目について情報提供を承諾することを示す情報を受信したことに応じて、該ユーザに追加の特典を付与可能であるようにしてもよい。
【0011】
前記オファーは、アンケートへの回答要求を含むようにしてもよい。
【0012】
また、本発明の情報送信システムは、
ユーザ端末と、サーバと、企業端末と、を備える情報送信システムであって、
前記サーバは、
商品の購買者であるユーザの購買情報を蓄積して記憶する購買情報記憶手段と、
前記ユーザ端末から電子レシート取得要求を受信した場合、前記購買情報記憶手段に記憶される該ユーザに対応する前記購買情報に基づいて電子レシート情報を生成し、生成した前記電子レシート情報を、前記電子レシート取得要求を送信した前記ユーザ端末に送信する電子レシート送信手段と、
前記企業端末から、取得を希望する情報の希望条件を受信する希望条件受信手段と、
前記ユーザ端末からユーザが提供可能な項目に関する提供項目情報を受信する提供項目情報受信手段と、
ユーザの前記提供項目情報が企業の前記希望条件を満たす場合、該ユーザに対して情報提供に関するオファーを送信可能なオファー送信手段と、
前記オファーを受信したユーザから、該オファーに対応する情報提供を承諾することを示す情報を受信したことに応じて、前記企業端末に対して前記希望条件に対応した情報を送信する購買情報送信手段と、を備える。
【0013】
また、本発明の情報送信法は、
商品の購買者であるユーザの購買情報を蓄積して記憶する購買情報記憶ステップと、
ユーザの端末から電子レシート取得要求を受信した場合、該ユーザに対応する前記購買情報に基づいて電子レシート情報を生成し、生成した前記電子レシート情報を、前記電子レシート取得要求を送信したユーザの端末に送信する電子レシート送信ステップと、
企業の端末から、取得を希望する情報の希望条件を受信する希望条件受信ステップと、
ユーザの端末からユーザが提供可能な項目に関する提供項目情報を受信する提供項目情報受信ステップと、
ユーザの前記提供項目情報が企業の前記希望条件を満たす場合、該ユーザに対して情報提供に関するオファーを送信可能なオファー送信ステップと、
前記オファーを受信したユーザから、該オファーに対応する情報提供を承諾することを示す情報を受信したことに応じて、企業の端末に対して前記希望条件に対応した情報を送信する購買情報送信ステップと、
を備える。
【0014】
また、本発明のプログラムは、
コンピュータを、
商品の購買者であるユーザの購買情報を蓄積して記憶する購買情報記憶手段、
ユーザの端末から電子レシート取得要求を受信した場合、前記購買情報記憶手段に記憶される該ユーザに対応する前記購買情報に基づいて電子レシート情報を生成し、生成した前記電子レシート情報を、前記電子レシート取得要求を送信したユーザの端末に送信する電子レシート送信手段、
企業の端末から、取得を希望する情報の希望条件を受信する希望条件受信手段、
ユーザの端末からユーザが提供可能な項目に関する提供項目情報を受信する提供項目情報受信手段、
ユーザの前記提供項目情報が企業の前記希望条件を満たす場合、該ユーザに対して情報提供に関するオファーを送信可能なオファー送信手段、
前記オファーを受信したユーザから、該オファーに対応する情報提供を承諾することを示す情報を受信したことに応じて、企業の端末に対して前記希望条件に対応した情報を送信する購買情報送信手段、
として機能させる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、好適にユーザの情報を収集し、提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施の形態における電子レシートシステムの構成例を示す図である。
図2】電子レシートサーバの構成の一例を示すブロック図である。
図3】店舗端末の構成の一例を示すブロック図である。
図4】ユーザ端末の構成の一例を示すブロック図である。
図5】電子レシート会員サーバの構成の一例を示すブロック図である。
図6】企業端末の構成の一例を示すブロック図である。
図7】(A)は会員購買情報のデータ構成の一例を示す図、(B)はオファー情報のデータ構成の一例を示す図である。
図8】会員情報のデータ構成の一例を示す図である。
図9】電子レシートシステムにおける処理の流れを示す図である。
図10】電子レシートシステムにおける処理の流れを示す図である。
図11】電子レシート生成処理の一例を示すフローチャートである。
図12】(A)はメニュー画面の表示例、(B)は電子レシートの表示例を示す図である。
図13】電子レシートシステムにおけるオファー関連の処理の流れを示す図である。
図14】提供項目選択画面の表示例を示す図である。
図15】オファー情報の具体例を示す図である。
図16】(A)~(D)はオファー関連の画面の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態に係る電子レシートシステムについて図面を参照しながら説明する。
【0018】
(システム構成)
図1は、電子レシートシステム100の構成例を示す図である。電子レシートシステム100は、例えば、図1に示すように、電子レシートサーバ10と、店舗端末20と、ユーザ端末30と、電子レシート会員サーバ40と、企業端末50と、から構成される。電子レシートサーバ10と、店舗端末20と、ユーザ端末30と、電子レシート会員サーバ40と、企業端末50と、はネットワーク90を介して接続される。
【0019】
電子レシートサーバ10は、店舗端末20からユーザの購買情報を受信し、ユーザの情報と対応付けて購買情報を記憶する。また、電子レシートサーバ10は、ユーザ端末30から電子レシートの閲覧要求を受信すると、該閲覧要求に応じた電子レシート情報をユーザ端末30に送信する。本実施の形態の電子レシートサーバ10は、本発明の電子レシート管理サーバとなっている。また、電子レシートサーバ10は、企業が希望する条件(ユーザの属性や購買履歴)に該当するユーザのユーザ端末30へ、該企業の設定した情報提供に関するオファーを送信する。ユーザはユーザ端末30に送信されたオファーを承諾することで、企業から予め設定された特典(インセンティブ)を受けることができる。
【0020】
店舗端末20は、例えば、店舗に設けられるPOS(Point of Sale)端末であり、ユーザ端末30を介して、顧客であるユーザが商品を購入した際の決済処理を行うとともに、ユーザ端末30から読み取ったユーザの情報及び購入した商品の情報(購買情報)を電子レシートサーバ10に送信する。なお、図1では、3つの店舗端末20が示されているが、店舗端末20は店舗毎に設けられるため、電子レシートシステム100における店舗端末20の数は任意の数でよい。また、店舗毎に複数の店舗端末20が設けられていてもよい。
【0021】
ユーザ端末30は、通信機能を持った携帯端末であり、典型的にはユーザ所有のスマートフォンである。ユーザ端末30は、タブレット端末、スマートウォッチ等の他の通信端末であってもよい。ユーザ端末30では、ディスプレイにユーザの情報(例えば店舗における会員番号、電子レシートシステム100の会員ID等)に対応したコードを表示させることができる。店舗端末20は、該コードを読み取ることでユーザの情報を取得でき、ユーザの情報及び購買情報を電子レシートサーバ10に送信することができる。また、ユーザ端末30は、店舗端末20においてユーザの情報を読み取らせた上での決済処理が完了すると、電子レシートサーバ10から電子レシートの閲覧用のリンクを受信し、該リンクから電子レシートを表示可能となっている。
【0022】
このように、電子レシートシステム100では、店舗端末20における決済の際にユーザの情報を読み込ませることで、店舗端末20における紙のレシートの発行に代えてまたは加えて、電子レシートを発行し、ユーザ端末30により閲覧できるようになっている。
【0023】
また、ユーザ端末30では、電子レシートサーバ10から送信されたオファーについて、承諾や回答の入力を行うことができ、入力された内容に対応した情報が電子レシートサーバ10に送信される。
【0024】
電子レシート会員サーバ40は、ユーザの店舗(店舗が所属するリテール)における会員番号と電子レシートシステム100における会員IDとを対応付けて記憶する。そして、電子レシート会員サーバ40は、店舗端末20から店舗(リテール)における会員番号を受信すると、電子レシートシステム100における会員IDに変換して店舗端末20に返信する。なお、電子レシートシステム100には、店舗端末20が置かれた店舗を統括するリテール(小売業者、企業、メーカ)の統括用の情報処理端末やサーバが含まれていてもよい。
【0025】
企業端末50は、電子レシートシステム100のユーザ(ユーザ端末30のユーザ)にオファーを出す企業の情報処理端末であり、例えばパーソナルコピュータ、タブレット、スマートフォン等である。ここで企業とは、ユーザに情報提供等のオファーを出す企業であり、店舗端末20が置かれた店舗を統括するリテール、商品を販売する企業、マーケティングを行う企業等であればよい。また、この実施の形態では企業として説明するが、個人がユーザに情報提供等のオファーを出せるようにしてもよい。図1では1つの企業端末50が示されているが、電子レシートシステム100には複数の企業端末50が含まれていてもよい。即ち、オファーを供給する企業毎に企業端末50が設けられていればよい。なお、企業端末50とは企業側の端末装置といった意味合いであり、企業に所属する職員が所有するネットワーク90に接続可能な情報処理装置であってもよい。
【0026】
ネットワーク90は、例えば、インターネットや専用線といった各種の情報を伝送可能な通信ネットワークである。
【0027】
図2は、電子レシートサーバ10の構成の一例を示すブロック図である。電子レシートサーバ10、例えば、通信インタフェース13と、CPU(Central Processing Unit)14と、ROM(Read Only Memory)15と、RAM(Read Only Memory)16と、補助記憶装置17と、を備える。
【0028】
通信インタフェース13は、上述したネットワーク90を介して通信するためのハードウェアであり、例えば、有線または無線LAN(Local Area Network)モジュールである。
【0029】
CPU14は、電子レシートサーバ10を統括的に制御する。ROM15は、CPU14が実行する動作プログラムや各種のデータを記憶する。RAM16は、CPU14の作業領域として使用される。
【0030】
補助記憶装置17は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、eMMC(embedded MultiMediaCard)といった記憶装置や、読み書き可能な不揮発性の半導体メモリで構成される。読み書き可能な不揮発性の半導体メモリは、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ等である。補助記憶装置17には、店舗端末20から購買情報を受信して購買情報を記憶し、要求に応じてユーザ端末30に対して電子レシートを提供するためプログラムが記憶される。即ち、補助記憶装置17には、パーソナルコピュータ等の情報処理装置を、本実施の形態の電子レシートサーバ10として機能させるためのプログラムが記憶される。なお、電子レシートサーバ10として機能させるためのプログラムは、ROM15に記憶されてもよい。
【0031】
なお、情報処理装置を、本実施の形態の電子レシートサーバ10として機能させるためのプログラムは、ネットワークを介してダウンロードできるようにしてもよいし、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disc)、光磁気ディスク、USB(Universal Serial Bus)メモリ、メモリカード、HDD、SSD、eMMC等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布することも可能である。
【0032】
また、補助記憶装置17には、電子レシートの提供先となるユーザ(会員)の購買情報である会員購買情報171が会員毎に記憶される。
【0033】
会員購買情報171は、図7(A)に示すように、電子レシートシステム100における会員の識別情報である会員IDと、その会員の購買履歴と、を対応付けた情報である。購買履歴は、図7(A)に示すような、購買情報の識別情報であるレシートIDと、店舗、日時、購買商品、商品金額、支払い金額、支払い方法等の購買情報と、を対応付けた情報である。購買情報は、通常レシートに記載される情報であればよい。このように、会員購買情報171は、会員の購買情報が購買履歴として蓄積された情報となっている。なお、会員購買情報171には、名前、年齢、性別、住所、電話番号、誕生日等の会員の詳細情報や他の情報が対応付けて記憶されてもよい。
【0034】
また、補助記憶装置17には、企業が供給するオファーに対応したオファー情報172が記憶される。
【0035】
オファー情報172は、図7(B)に示すように、電子レシートシステム100におけるオファー毎に割り振られるオファーの識別情報であるオファーIDと、そのオファーを出す企業名と、オファーを出す対象となるユーザの希望条件(オファー条件)と、オファーの内容と、を対応付けた情報である。オファー条件には、年齢、性別、住所、職業といったユーザの情報と、ユーザの購買履歴を設定可能となっている。なお、この実施の形態では、ユーザの年齢、性別、住所、職業といったユーザの詳細情報、プロフィールをユーザの属性、ユーザ属性ともいう。
【0036】
オファー情報172におけるオファー内容には、オファーの種類、ユーザに提供を希望する項目である提供希望項目、オファーがアンケートである場合のアンケートの内容、オファーを受けたときのユーザのインセンティブ(特典)等が含まれる。オファー情報172の詳細については後述する。
【0037】
図3は、店舗端末20の構成の一例を示すブロック図である。店舗端末20、例えば、ディスプレイ21と、操作受付部22と、通信インタフェース23と、CPU24と、ROM25と、RAM26と、補助記憶装置27と、を備える。
【0038】
ディスプレイ21は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示デバイスを含んで構成される。ディスプレイ21は、CPU24の制御の下、コードスキャナ28による読取結果や操作受付部22により受け付けた操作に応じて、商品情報や決済情報を表示する。
【0039】
操作受付部22は、キーボード、ボタン、タッチパネルの入力デバイスにより構成され、店舗の店員の操作入力を受け付け、受け付けた操作に係る信号をCPU24に送出する。
【0040】
通信インタフェース23は、上述したネットワーク90を介して通信するためのハードウェアであり、例えば、有線または無線LANモジュールである。
【0041】
CPU24は、店舗端末20を統括的に制御する。ROM25は、CPU24が実行する動作プログラムや各種のデータを記憶する。RAM26は、CPU24の作業領域として使用される。
【0042】
補助記憶装置27は、HDD、SSD、eMMCといった記憶装置や、読み書き可能な不揮発性の半導体メモリで構成される。補助記憶装置27には、ユーザ端末30から会員番号を読み取って決済処理を行い、該決済処理に対応した購買情報を電子レシートサーバ10に送信するためプログラムが記憶される。なお、該プログラムは、ROM25に記憶されてもよい。
【0043】
コードスキャナ28は、商品に記載されたバーコードやユーザ端末30に表示された二次元コードといったコードシンボルを読み取り、読み取った内容に対応した信号をCPU24に送出する。
【0044】
プリンタ29は、購買情報に対応したレシート等の印字、出力するプリンタ装置である。なお、プリンタ29を省略して、レシート等の印字、出力に、店舗端末20の外部のプリンタ装置を使用するようにしてもよい。また、店舗端末20を外部のプリンタ装置とスマートフォンやタブレット等の情報処理端末とで構成してもよい。
【0045】
この実施の形態では、店舗端末20から電子レシートサーバ10や電子レシート会員サーバ40に対して情報を送信するようになっているが、店舗における商品情報や購買情報等を蓄積する店舗サーバを設けて、店舗端末20から店舗サーバを経由して電子レシートサーバ10や電子レシート会員サーバ40に対して情報を送信するようにしてもよい。
【0046】
図4は、ユーザ端末30の構成の一例を示すブロック図である。ユーザ端末30、例えば、ディスプレイ31と、操作受付部32と、通信インタフェース33と、CPU34と、ROM35と、RAM36と、補助記憶装置37と、を備える。
【0047】
ディスプレイ31は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示デバイスを含んで構成される。ディスプレイ31は、CPU34の制御の下、ユーザ操作に応じた各種の画面等を表示する。
【0048】
操作受付部32は、キーボタン、タッチパネル等の入力デバイスにより構成され、ユーザからの操作入力を受け付け、受け付けた操作に係る信号をCPU34に送出する。
【0049】
通信インタフェース33は、上述したネットワーク90を介して通信するためのハードウェアであり、例えば、有線または無線LANモジュールである。
【0050】
CPU34は、ユーザ端末30を統括的に制御する。ROM35は、CPU34が実行する動作プログラムや各種のデータを記憶する。RAM36は、CPU34の作業領域として使用される。
【0051】
補助記憶装置37は、読み書き可能な不揮発性の半導体メモリで構成される。補助記憶装置37には、ユーザの会員情報(店舗会員番号や電子レシートシステム100の会員ID)を示すバーコードや二次元コードをディスプレイ31に表示させて、決済処理時に購買情報の登録(電子レシートの発行)を行うとともに、電子レシートサーバ10から電子レシートを取得するための電子レシートアプリケーションに対応したプログラムが記憶される。
【0052】
この実施の形態の電子レシートアプリケーションでは、企業からの情報提供等のオファーを受信し、オファーの内容や受けた場合の特典を確認できる。ユーザは、オファーの内容や特典を確認し、オファーを受けるか否かを判断できる。オファーを受ける場合、ユーザは電子レシートアプリケーションにおいて、オファーを受ける操作をすることができる。該オファーを受ける操作がなされると、その操作内容に対応した情報が電子レシートサーバ10に送信される。なお、電子レシートアプリケーションのプログラムは、例えばネットワークを介してダウンロード可能となっていればよい。なお、該プログラムは、ROM35に記憶されてもよい。
【0053】
図5は、電子レシート会員サーバ40の構成の一例を示すブロック図である。電子レシート会員サーバ40、例えば、通信インタフェース43と、CPU44と、ROM45と、RAM46と、補助記憶装置47と、を備える。
【0054】
通信インタフェース43は、上述したネットワーク90を介して通信するためのハードウェアであり、例えば、有線または無線LANモジュールである。
【0055】
CPU44は、電子レシート会員サーバ40を統括的に制御する。ROM45は、CPU44が実行する動作プログラムや各種のデータを記憶する。RAM46は、CPU44の作業領域として使用される。
【0056】
補助記憶装置47は、HDD、SSD、eMMCといった記憶装置や、読み書き可能な不揮発性の半導体メモリで構成される。補助記憶装置47には、店舗端末20から店舗における会員番号を受信して電子レシートシステム100における会員IDに変換して返信するためプログラムが記憶される。即ち、補助記憶装置47には、パーソナルコピュータ等の情報処理装置を、本実施の形態の電子レシート会員サーバ40として機能させるためのプログラムが記憶される。なお、電子レシート会員サーバ40として機能させるためのプログラムは、ROM45に記憶されてもよい。
【0057】
また、補助記憶装置47には、電子レシートの提供先となる会員(ユーザ)の情報である会員情報471が会員毎に記憶される。
【0058】
会員情報471は、図8に示すように、電子レシートシステム100における会員の識別情報である会員IDと、店舗(リテール)における会員番号と、を対応付けた情報である。電子レシート会員サーバ40は、店舗端末20から受信した会員番号を、会員情報471に基づいて電子レシートシステム100における会員IDに変換する。即ち、会員情報471は、会員番号を会員IDに変換するための情報であればよい。なお、電子レシートシステム100を利用する店舗(リテール)が複数ある場合には、一の会員IDに対して、店舗(リテール)毎の会員番号が対応付けられていればよい。
【0059】
また、会員情報471には、名前、年齢、性別、職業、住所、電話番号等の会員の会員(ユーザ)の属性(基本情報)が対応付けて記憶される。そして、会員情報471には、会員の情報提供項目も対応付けて記憶される。情報提供項目とは、電子レシートシステム100における会員(ユーザ)の属性のうち、企業に提供してもよい項目を示す情報である。情報提供項目は、各会員が複数種類の項目から予め指定するようになっている。なお、会員情報471には、会員の誕生日、血液型等の他の情報が対応付けて記憶されてもよい。
【0060】
図6は、企業端末50の構成の一例を示すブロック図である。企業端末50、例えば、ディスプレイ51と、操作受付部52と、通信インタフェース53と、CPU54と、ROM55と、RAM56と、補助記憶装置57と、を備える。
【0061】
ディスプレイ51は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示デバイスを含んで構成される。ディスプレイ51は、CPU54の制御の下、ユーザ操作に応じた各種の画面等を表示する。
【0062】
操作受付部52は、キーボード、タッチパネル、マウス等の入力デバイスにより構成され、ユーザからの操作入力を受け付け、受け付けた操作に係る信号をCPU54に送出する。
【0063】
通信インタフェース53は、上述したネットワーク90を介して通信するためのハードウェアであり、例えば、有線または無線LANモジュールである。
【0064】
CPU54は、企業端末50を統括的に制御する。ROM55は、CPU54が実行する動作プログラムや各種のデータを記憶する。RAM56は、CPU54の作業領域として使用される。補助記憶装置57は、HDD、SSD、eMMCといった記憶装置や、読み書き可能な不揮発性の半導体メモリで構成される。補助記憶装置57には、ネットワーク90を介して電子レシートサーバ10にアクセスするためのアプリケーション(例えばウェブブラウザ等)に対応したプログラムが記憶される。なお、該プログラムは、ROM55に記憶されてもよい。企業の管理者やオペレータは、企業端末50を操作することで、オファー情報を電子レシートサーバ10に送信する。なお、オファー情報はウェブブラウザ上のフォーマットから入力して送信するようにしてもよいし、専用のアプリケーションを介して送信するようにしてもよいし、電子メールやメッセンジャーにより送信するようにしてもよい。
【0065】
なお、図2図6に示した各装置の構成は一例であり、構成が追加されてもよいし、一部の構成が省略されてもよい。
【0066】
また、電子レシートサーバ10と、店舗端末20と、ユーザ端末30と、電子レシート会員サーバ40と、企業端末50と、のうち少なくとも一部は専用のハードウェアであってもよい。また、電子レシートサーバ10と、店舗端末20と、ユーザ端末30と、電子レシート会員サーバ40と、企業端末50と、のうち少なくとも一部は汎用の情報処理装置(パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット等)で構成されてもよい。
【0067】
(決済~電子レシートの発行)
続いて、電子レシートシステム100の動作について説明する。図9は、電子レシートシステム100における決済から電子レシート発行までの処理の流れを示す図である。店舗における購買商品の決済において電子レシートを発行させるためには、決済時に店舗の会員であるユーザが、店舗用の電子レシートアプリケーションを起動すること等により、ユーザ端末30に決済を行う店舗の店舗会員番号(店舗会員番号に対応したコード)を表示して店舗端末20に読み込ませる必要がある。先ず、ユーザ端末30のCPU34は、ユーザによる店舗会員番号(店舗会員番号に対応したコード)の表示操作を検出したか否かを判定する(ステップS11)。
【0068】
なお、店舗会員番号は、例えば、ユーザがユーザ端末30に店舗用の電子レシートアプリケーションをインストールすることや、店舗(リテール)に会員登録することで発行されればよい。
【0069】
なお、ここでは店舗用の電子レシートアプリケーションにより電子レシートを発行する例について説明するが、電子レシートシステム100用の電子レシートアプリケーションを介して、決済を行う店舗の店舗会員番号を提示可能にして、電子レシートを発行するようにしてもよい。この場合、後述する電子レシート会員情報の照会(ステップS22)は省略してもよい。
【0070】
店舗会員番号の表示操作を検出した場合(ステップS11;Yes)、CPU34は、ディスプレイ31に店舗会員番号及び店舗会員番号に対応したコード(バーコード、2次元コード)を表示する(ステップS12)。
【0071】
店舗端末20は、ユーザまたは店舗の店員の操作により、ユーザ端末30のディスプレイ31に表示された店舗会員番号に対応したコードをコードスキャナ28により読み取ることで、店舗会員番号を取得する(ステップS21)。
【0072】
続いて、店舗端末20は、店舗会員番号の情報を含む電子レシート会員情報照会要求を電子レシート会員サーバ40に送信する(ステップS22)。
【0073】
電子レシート会員サーバ40のCPU44は、店舗端末20から電子レシート会員情報照会要求を受信すると、補助記憶装置47を参照して、電子レシート会員情報照会要求に含まれる店舗会員番号に対応した会員情報471が登録済みであるか否かを判定する(ステップS31)。
【0074】
会員情報471が登録済みでなければ(ステップS31;No)、CPU44は、補助記憶装置47に今回受信した店舗会員番号に対応したユーザを、電子レシートシステム100の会員として登録する会員登録処理(ステップS32)を実行する。会員登録処理では、例えば、新たな会員IDを発行し、今回受信した店舗会員番号と対応付けて新たな会員情報471として補助記憶装置47に記憶する。
【0075】
このように、店舗の会員であるユーザは、電子レシートシステム100に対しての会員登録を要せず、初回の電子レシート発行時に自動的に電子レシートシステム100の会員IDが発行され、電子レシートシステム100に対して会員登録される。これによりユーザの利便性が向上する。
【0076】
会員登録処理を実行した後や、会員情報471が登録済みであった場合(ステップS31;Yes)、CPU44は、店舗会員番号に対応した電子レシートシステム100の会員IDを店舗端末20に送信する(ステップS33)。
【0077】
このような処理により、店舗会員番号を電子レシートシステム100の会員IDに変換することができる。このようにすることで、店舗やリテールによらず、電子レシートシステム100における会員IDが一意に決まり、その会員IDにより会員を識別して電子レシートを発行するので、店舗やリテールによらず電子レシートシステム100を利用することができる。そのため、電子レシートシステム100の汎用性、利便性が向上する。
【0078】
その後、店舗端末20のCPU24は、コードスキャナ28により読み取ったバーコードから特定される商品金額や操作受付部22により入力された商品金額の合計金額の決済処理を行う(ステップS23)。
【0079】
決済処理では、ユーザから受け取った現金、クレジットカード、電子マネー、コード決済の残高等から商品金額を減算する処理や、現金の場合のおつり金額を計算しディスプレイ21に表示する処理、今回の決済に対応した購買情報を補助記憶装置27に記憶する処理、今回の決済に対応したレシートをプリンタ29から出力する処理等が実行される。なお、決済処理では、店舗会員番号に対応した決済情報(チャージ残高、支払い方法等)をネットワーク90を介して取得して、店舗会員番号に対応した決済情報に基づいて決済処理を行うようにしてもよい。
【0080】
店舗端末20のCPU24は、決済処理が終了すると、会員情報(電子レシート会員サーバ40から受信したユーザの会員ID、店舗会員番号)と、今回の決済における購買情報と、を電子レシートサーバ10に送信する(ステップS24)。
【0081】
電子レシートサーバ10のCPU14は、店舗端末20から会員情報(会員ID、店舗会員情報)と購買情報とを受信すると、今回の決済に対応した新たなレシートIDを発行し、対応する会員IDの会員購買情報171の購買履歴に、レシートID及び今回の購買情報を追加することで、今回の購買情報を保存する(ステップS34)。
【0082】
そして、CPU14は、今回の購買情報が正常に保存されたこと、即ち、電子レシートが発行されたことを示す通知であり、レシートIDを含む電子レシート発行通知を店舗端末20及びユーザ端末30に送信する(ステップS35)。
【0083】
電子レシート発行通知を受信した店舗端末20では、ディスプレイ21等により電子レシートが発行されたこと確認できる。
【0084】
ユーザ端末30は、電子レシート発行通知に含まれるレシートIDを受信し、レシートIDを補助記憶装置37に記憶する(ステップS13)。このレシートIDを記憶しておくことにより、ユーザは任意のタイミングでレシートIDに対応する電子レシートをユーザ端末30において閲覧可能となる。
【0085】
(電子レシート表示)
図10は、電子レシートシステム100において発行済みの電子レシートを表示するときの処理の流れを示す図である。先ず、ユーザ端末30のCPU34は、操作受付部32により、所定の購買情報(電子レシートID)を指定した電子レシートの表示操作を検出したか否かを判定する(ステップS14)。例えば、電子レシートアプリケーションにより、ユーザ端末30のディスプレイ31に購買情報の一覧画面を表示可能であり、一覧画面における購買情報の簡易表示(購買日時、購買店舗の情報等)が電子レシートへのリンクとなっており、購買情報の簡易表示を選択することが対応する電子レシートの表示操作となる。
【0086】
電子レシートの表示操作を検出した場合(ステップS14;Yes)、CPU34は、表示操作された電子レシートに対応する電子レシートIDを電子レシートサーバに送信する(ステップS15)。
【0087】
電子レシートサーバ10のCPU14は、ユーザ端末30から電子レシートIDを受信すると、電子レシートを生成する電子レシート生成処理を実行する(ステップS36)。
【0088】
図11は、ステップS36にて実行される電子レシート生成処理の一例を示すフローチャートである。電子レシート生成処理では、電子レシートサーバ10のCPU14は、ユーザ端末30から受信した電子レシートIDに対応する購買情報を会員購買情報171から検索して取得する(ステップS101)。そして、CPU14は、取得した購買情報を、購買情報を送信した店舗に対応する電子レシート用テンプレート(例えばHTML(HyperText Markup Language)ファイル)に埋め込んで電子レシートを生成する(ステップS102)。ここで生成される電子レシートは、例えば店舗で発行される紙のレシートと同様の情報を含むものであればよい。その後、電子レシート生成処理を終了する。
【0089】
電子レシート生成処理にて電子レシートを生成した後、図10に戻り、電子レシートサーバ10のCPU14は、生成した電子レシートに対応した電子レシート情報をユーザ端末に送信する(ステップS37)。
【0090】
ユーザ端末30のCPU34は、電子レシートサーバ10から電子レシート情報を受信すると、該電子レシート情報に基づいて、ユーザ端末30のディスプレイ31で好適に表示できるサイズ、型式に電子レシートを整形し(ステップS16)、整形した電子レシートをディスプレイ31に表示する(ステップS17)。以上のような処理により、ユーザ端末30において電子レシートを閲覧することができる。
【0091】
図12(A)は、ユーザ端末30のディスプレイ31における電子レシートアプリケーションのメニュー画面の表示例を示している。メニュー画面には、図12(A)に示すように、会員証表示ボタン311、電子レシート表示ボタン312、オファー表示ボタン313、提供項目選択ボタン314が含まれる。なお、メニュー画面にはこれら以外の表示が含まれていてもよいし、これらの少なくとも一部が表示されなくてもよい。
【0092】
会員証表示ボタン311は、店舗会員番号(店舗会員番号に対応したコード)をディスプレイ31に表示させるためのボタンである。例えば、会員証表示ボタン311がユーザにより押下(タッチ)されると、会員登録済みの会員証やリテール名の一覧が表示され、その一覧からユーザが会員証を選択することで、店舗会員番号や店舗会員番号に対応したコードがディスプレイ31に表示される。
【0093】
電子レシート表示ボタン312、電子レシートをディスプレイ31に表示させるためのボタンである。例えば、電子レシートボタン312がユーザにより押下(タッチ)されると、購買情報の一覧画面が表示され、一覧画面における購買情報の簡易表示をユーザが選択することで、該簡易表示に対応する電子レシートがディスプレイ31に表示される。
【0094】
図12(B)は、電子レシートの表示例を示している。図12(B)に示すように、電子レシートには、店舗の情報(店舗名、住所、電話番号)、日時、購買商品、商品金額、支払い金額、支払い方法といった情報が含まれる。なお、図12(B)に示す電子レシートは一例であり、通常のレシートのように購買情報を確認できるものであればよい。例えば、電子レシートには、店舗(リテール)のロゴ、商品の詳細情報、キャンペーンや広告の画像等の他の情報や画像が含まれていてもよい。
【0095】
オファー表示ボタン313は、ユーザ端末30のユーザに届いているオファーを表示するためのボタンである。オファーの表示例については後述する。
【0096】
提供項目選択ボタン314は、ユーザがオファーを出す企業に提供可能な情報の項目を選択するための提供項目選択画面を表示するためのボタンである。提供項目選択画面の表示例については後述する。
【0097】
その他、ヘルプ画面を呼び出すためのヘルプボタン、アプリケーションの設定変更をするための設定ボタン等の他のボタンが設けられていてもよい。
【0098】
(オファー機能)
この実施の形態の電子レシートシステム100では、ユーザ端末30のユーザの属性及び購買履歴に応じて、該ユーザ端末30に対して企業からのオファーを送信することができるようになっている。ユーザはユーザ端末30に送信されたオファーを承諾することで、企業から予め設定された特典(インセンティブ)を受けることができる。電子レシートシステム100は、このようなオファー機能を備える。
【0099】
電子レシートシステム100におけるオファー機能に関する動作について説明する。図13は、電子レシートシステム100におけるオファー機能に関連する処理の流れを示す図である。先ず、ユーザ端末30のCPU34は、ユーザによる提供項目(ユーザが企業に提供可能な情報の項目)を選択する操作を検出したか否かを判定する(ステップS41)。例えば、CPU34は、電子レシートアプリケーションのメニュー画面においてユーザにより提供項目選択ボタン314が押下され、提供項目選択画面が呼び出され、提供項目が選択されたか否かを判定する。
【0100】
図14は、提供項目選択画面の表示例である。図14に示すように、提供項目選択画面には、企業に提供可能とする情報の項目31Iとして、「レシート」、「年齢」、「性別」、「住所」、「職業」が表示され、その横に情報提供をオン/オフするためのトグルボタン(トグルスイッチ)が表示されている。ユーザは、トグルボタンをタッチ操作することで、各項目の情報提供をオン/オフすることができる。また、図14では、全ての項目をオフにするための「全てOFF」のトグルボタンも表示されている。
【0101】
なお、図14に示す項目31Iは一例であり、他の項目があってもよい。項目31Iでは、「レシート」は1つの項目となっているが、レシート内の項目である「店舗名」、「購入日」、「購入商品」、「支払い方法」等の項目を細分化して、それぞれの項目の情報提供をオン/オフすることができるようにしてもよい。
【0102】
提供項目選択画面において、例えば右下部の決定ボタンが押下(タッチ)されると、CPU34は、ユーザによる提供項目を選択する操作を検出したと判定する。
【0103】
ユーザ端末30においてユーザによる提供項目を選択する操作を検出した場合(ステップS41;Yes)、CPU34は、決定ボタンが押下されたときの提供項目選択画面における各項目の情報提供をオン/オフに対応した提供項目情報を電子レシートサーバ10に送信する(ステップS42)。なお、提供項目情報には、ユーザ端末30に対応する会員IDが含まれる。これにより、電子レシートサーバ10では、提供項目情報の送信元(ユーザ)を特定できる。会員IDは提供項目情報に付加されるようにしてもよい。
【0104】
電子レシートサーバ10のCPU14は、ユーザ端末30から提供項目情報を受信すると、会員情報更新処理を実行する(ステップS51)。会員情報更新処理において、CPU14は、提供項目情報を電子レシート会員サーバ40に送信する。電子レシート会員サーバ40は、提供項目情報を該提供項目情報に含まれる会員IDに対応する会員情報471と対応付けて記憶する。該会員IDの会員情報471に既に提供項目情報が記憶されている場合、今回送信された提供項目情報に更新する。このような会員情報更新処理により、会員情報471が更新され、会員IDに対応するユーザの提供項目情報が登録される。
【0105】
企業端末50において、企業の管理者等によるオファーの登録操作を検出した場合(ステップS61;Yes)、CPU54は、管理者により入力された内容に対応するオファー情報を電子レシートサーバ10に送信する(ステップS62)。
【0106】
電子レシートサーバ10のCPU14は、企業端末50からオファー情報を受信すると、受信したオファー情報を補助記憶装置17に保存する(ステップS52)。
【0107】
図15は、電子レシートサーバ10に記憶されるオファー情報172の具体例を示している。図15では、オファーID「00001」、「00002」、「00003」の3のオファー情報172を示している。各オファーIDには、企業名、オファー条件、オファー内容が対応付けて記憶される。オファー条件には、企業がオファーを出すユーザの希望条件であるユーザ属性、購買履歴が含まれる。オファー内容には、オファーの種類(レシート、アンケート等)、オファーの種類がレシートである場合の提供希望項目、オファーの種類がアンケートである場合のアンケートの内容(質問内容、回答選択肢等のデータ)、オファーを受けたときのユーザのインセンティブ、オファーの提供期間が含まれる。提供希望項目は、図15に示すように、必須項目と、ユーザが提供するか否かを選択できる選択項目と、が含まれている。例えば、オファーID「00001」のオファー情報は、企業「XXXXX」が提供するオファーであり、20才以上の男性で商品Aの購入歴があること(ユーザの属性が男性、20才以上、かつ、商品Aの購買情報が含まれること)がオファー条件であり、該条件に該当するユーザに対して、ポイントを見返りとしてレシートの情報の提供を希望するオファーであること示している。
【0108】
なお、アンケートの内容は任意でよいが、オファー条件と関連したアンケートとすることで、ユーザの属性や購買履歴に応じたアンケートを提供することができ、ユーザがアンケートに回答しやすくなる。また、企業側も無作為にアンケートを送信する場合よりも、アンケートの回答率の向上を図れる。アンケートの内容としては、ユーザが購買した商品や購買店舗に関するアンケートやユーザの性別、年齢に応じた商品のアンケート等が想定される。
【0109】
なお、図15に示すオファー情報172は一例であり、少なくともオファー情報172はオファーの条件と内容が特定可能であればよい。例えば、オファー条件やオファー内容には他の情報が含まれていてもよいし、オファー情報172に他の情報が含まれていてもよい。この実施の形態では、オファー条件はユーザ属性とユーザの購買履歴とが含まれているが、いずれか一方のみでもよく、電子レシートサーバ10において判定可能な条件であれば他の条件であってもよい。また、提供希望項目には、必須項目と選択項目とが含まれているがいずれか一方のみでもよい。
【0110】
続いて、CPU14は、新たに保存されたオファー情報に示されるオファー条件とユーザとのマッチングを行う(ステップS53)。具体的には、オファー情報に示されるオファー条件と、電子レシート会員サーバユーザ40に記憶されるユーザ(会員)の属性、電子レシートサーバ10に記憶される該ユーザの購買履歴のマッチングを行う(ステップS53)。
【0111】
オファー条件とユーザとのマッチング方法は、例えば、オファー条件の必須項目にユーザの属性が設定されている場合、電子レシートサーバ40にアクセスして、該属性を情報提供項目に設定している会員情報471の会員IDを抽出する。そして、オファー条件に購買履歴(所定の商品の購買歴があること)が含まれている場合、抽出した会員IDの会員購買情報171を参照し、所定の商品の購買情報が含まれていれば、該会員IDのユーザは、オファー条件にマッチングしたと判定する。
【0112】
このように、企業が設定したオファー条件(希望条件)とユーザが設定した情報提供項目(提供項目情報)とをマッチングするので、ユーザが希望しないオファーが届くことを防止できるとともに、企業が無駄なオファーを送ることを防止できる。また、ユーザの情報提供項目に応じたオファーを送ることができるので、ユーザに好適にオファーを送信でき、企業は希望する情報の提供を受けやすくなる。即ち、この実施の形態の電子レシートシステム100によれば、好適にユーザの情報を収集し、提供できる。
【0113】
なお、好適にオファー条件とユーザとのマッチングができればマッチング方法は任意でよい。また、オファー条件とユーザの属性、購買履歴とのマッチングは、完全一致していなくても所定の割合で一致していれば、オファー条件とユーザがマッチしていると判定してもよい。マッチングの割合によって、オファーの数や種類、頻度を異ならせてもよい。
【0114】
オファー情報に示されるオファー条件にマッチするユーザがいた場合(ステップS54;Yes)、該ユーザのユーザ端末30に対してオファー情報(オファー内容)に示されるオファーを送信する(ステップS55)。
【0115】
ユーザ端末30では、メニュー画面に含まれるオファー表示ボタン313を押下(タッチ)すると、ディスプレイ31には、図16(A)に示すように、ユーザが受信済みのオファーの一覧画面が表示される。オファー一覧画面では、例えば、「未承認」のオファー、「承認済」のオファー、「全て」のオファーを一覧表示させることが選択可能になっている。図16(A)では、「未承認」のオファーとして、例えば図15のオファーID「00001」、「00002」、「00003」に対応したオファーO1、O2、O3が表示されている。図16(A)に示すように、オファーの一覧画面では、各オファーO1、O2、O3を出している企業名、期間、オファーの種類(レシート、アンケート)、インセンティブ(特典)の情報が表示されている。このように、オファーの一覧画面でオファーの種類とインセンティブを確認できるので、ユーザがオファーを選択しやすくなる。
【0116】
オファーの一覧画面でオファーの選択操作(タッチ操作等)がなされると、ディスプレイ31には、図16(B)に示すように、オファー詳細画面が表示される。図16(B)では、オファーO2を選択した場合のオファー詳細画面O4を示している。オファー詳細画面O4には、企業名、オファー概要、アンケートのインセンティブ(ポイント数)及び「アンケートに答える」ボタン、レシート情報提供の必須項目、選択項目O4I及び「レシートデータの提供開始」ボタン等が含まれている。即ち、オファー詳細画面O4では2種類のオファーの情報が表示されている。レシート情報提供の選択項目O4Iの横には情報提供をオン/オフするためのトグルボタン(トグルスイッチ)が表示されている。ユーザは、トグルボタンをタッチ操作することで、各選択項目O4Iの情報提供をオン/オフすることができる。選択項目O4Iついては、情報提供をした場合の追加(ボーナス)のインセンティブに関する情報も示されている。
【0117】
このように、企業の提供希望項目として必須項目と選択項目とが設けられているので、全ての情報を必須項目とする場合と比べて、企業側としては情報提供率の向上が期待できる。また、選択項目について追加のインセンティブを設定できるので、ユーザ側としてはより多くの特典を得る選択が可能となり、企業側としても選択項目の情報を得やすくなる。なお、選択項目について追加のインセンティブは、通常と同様のインセンティブ(ここではポイント)と同じものであってもよいし、異なるインセンティブであってもよい。また、選択項目について追加のインセンティブを必ずしも設けなくてもよい。
【0118】
なお、選択項目O4Iは、例えば、ユーザが情報提供項目に設定している項目についてはデフォルトでオン、ユーザが情報提供項目に設定していない項目についてはデフォルトでオフとしればよい。
【0119】
オファー詳細画面O4の「アンケートに答える」ボタンを押下(タッチ)すると、例えば、電子レシートサーバ10からアンケート情報が送信され、アンケートに回答可能なアンケート画面に推移する。該アンケート画面において、アンケートの回答操作がなされると、回答に対応する情報が電子レシートサーバ10に送信される。なお、「アンケートに答える」ボタンを押下すると、アンケート回答可能なウェブサイト、ネットワーク上の入力フォームに推移するようにしてもよい。
【0120】
オファー詳細画面O4の「レシートデータの提供開始」ボタンを押下(タッチ)すると、レシートデータの提供を承諾したことを示す情報及び選択項目のオン/オフに関する情報が電子レシートサーバ10に送信される。
【0121】
ユーザ端末30のCPU34は、ユーザによるオファーの承諾操作(アンケート回答操作や「レシートデータの提供開始」ボタンの押下)を検出したか否かを判定する(ステップS43)。ユーザによるオファーの承諾操作を検出した場合(ステップS43;Yes)、オファーに対応した入力情報(アンケートの回答結果に対応した情報、レシートデータの提供を承諾したことを示す情報及び選択項目のオン/オフに関する情報)を電子レシートサーバ10に送信する(ステップS44)。
【0122】
電子レシートサーバ10のCPU14は、オファーに対応した入力情報をユーザ端末30から受信すると、該オファーに対応した入力情報、提供希望項目に対応したユーザの属性に関する情報、購買情報(レシートの情報)といった、オファーに対応した回答情報を企業端末50に送信する(ステップS56)。このときに、情報の蓄積や整形を行ってから企業端末50に送信するようにしてもよい。
【0123】
企業端末50では、オファーに対応した回答情報を受信すると、アンケートの回答やユーザの属性、購買情報(レシートの情報)を閲覧可能となる。
【0124】
企業端末50のCPU54は、オファーに対応した入力情報を受信すると、該オファーに対応するインセンティブに関する特典情報を、オファーを受けたユーザのユーザ端末30に送信する(ステップS63)。また、企業端末50では、ユーザ端末30に送信した特典情報に対応する情報(特典の種類や数値)をユーザの識別情報と対応付けて記憶すればよい。これにより企業端末50で各ユーザの特典情報を管理できる。なお、オファーに対応した入力情報を受信した後、特典情報を直ちにユーザ端末30に送信するのではなく、企業端末50で特典に関する処理や、特典の蓄積を行った後に特典情報をユーザ端末30に送信するようにしてもよい。
【0125】
ユーザ端末30では、企業端末50から特典情報を受信すると、受け取ったインセンティブを参照することができる。図16(C)は、図16(B)に示したオファー詳細画面において、アンケートに回答し、レシートデータを提供した場合のインセンティブの参照可能な承諾済みオファー詳細画面O5を示している。例えば、オファーの一覧画面において「承諾済」のオファーの選択操作(タッチ操作等)がなされると。図16(C)に示すようなオファーを受けたことにより獲得した特典が示される承諾済みオファー詳細画面O5が表示される。承諾済みオファー詳細画面O5には、企業名、オファー概要、アンケートで獲得済みのインセンティブ(ポイント数)、レシートデータの必須項目により獲得したインセンティブ(ポイント数)である「レシート」、選択項目により獲得したインセンティブである「ボーナス」及びその合計である「獲得ポイント」や「オファーを中止」ボタン等が含まれている。オファー詳細画面O5の「オファーを中止」ボタンを押下(タッチ)すると、レシートデータの提供を中止することを示す情報が電子レシートサーバ10に送信され、それ以降のレシートデータの提供が中止される。
【0126】
また、ユーザ端末30では、インセンティブの獲得履歴を参照できるようになっている。例えば、図16(A)~(C)のオファーの画面において右上のメニュー(ハンバーガーメニュー)を操作し、インセンティブ獲得履歴を参照操作がなされると、図16(D)に示すようなインセンティブ獲得履歴の画面がディスプレイ31に表示される。これにより、ユーザは、オファーを受けたことによる特典の獲得履歴を参照できる。このように、オファーに応じたインセンティブ獲得履歴を参照可能とすることで、ユーザのオファーを受けるモチベーションを向上させることができる。これにより、企業側はユーザからの情報提供を受けやすくなる。
【0127】
なお、図13に示すオファー関連の処理は概要をしており、概ね上から下へ時系列順となっているが、一部の処理が前後してもよい。例えばステップS41、S42、S51の処理(会員情報に提供項目を登録する処理)より前にステップS61、S62、S52の処理(オファー情報を登録する処理)が実行されてもよい。
【0128】
また、図13では説明の容易ため、1つのユーザ端末30(1のユーザ)及び1つの企業端末50(1の企業)において、オファー機能を実現する場合について説明したが、電子レシートシステム100では、複数のユーザ端末30(ユーザ)及び複数の企業端末50(企業)によりオファー機能を利用できる。
【0129】
(変形例)
なお本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形や応用が可能であり、更に特徴を追加してもよい。例えば、上記実施の形態に示した処理内容や判定方法(例えばオファー条件とユーザのマッチング方法等)、各構成間でやりとりされる情報のデータ形式は、一例であって、上記実施の形態と同様の作用、効果を奏することができれば任意でよい。また、上記実施の形態で説明した構成は、その全てが必須構成ではなく、その一部が欠けていてもよい。
【0130】
上記実施の形態では、電子レシートサーバ10、電子レシート会員サーバ40が別々のサーバであったが、2以上のサーバの機能を1つに集約してもよい。例えば、本実施の形態の電子レシートサーバ10、電子レシート会員サーバ40を、一つの電子レシート管理サーバとして構成してもよい。このようにすることで、システム構成が簡単になり、情報の送受が容易になる。また、補助記憶装置に記憶されるデータのうち少なくとも一部のデータが外部の記憶装置に記憶されていてもよい。また、電子レシート会員サーバ40において店舗会員番号を電子レシートシステム100における会員IDに変換し、会員IDに基づいて購買情報(電子レシート)を管理するようになっていたが、電子レシート会員サーバ40を設けずに、店舗会員番号をそのまま、電子レシートシステム100における会員IDとして、店舗会員番号に基づいて購買情報(電子レシート)を管理するようにしてもよい。
【0131】
上記実施の形態では、オファーの種類として、レシートデータの提供とアンケートが示されていたが、他のオファーがあってもよい。オファーは、例えば、商品のモニタ、特別価格商品の案内、定期購買の案内、商品の買い取り、アプリケーションの紹介等であってもよい。
【0132】
上記実施の形態では、ユーザが一覧からオファーを選択して受けるようになっていたが、ユーザの提供項目に一致するオファーがあった場合、ユーザ端末30にオファー内容をプッシュ通知して、オファーを受けるか否かを選択させるようにしてもよい。また、ユーザが提供可能としている項目の情報提供のオファーについては自動で受けるようにしてもよい。
【0133】
上記実施の形態では、企業端末50からオファー情報を送信して、電子レシートサーバ10にオファー情報を登録するようになっていたが、電子レシートサーバ10により直接オファー情報を登録するようにしてもよい。例えば、電子レシートサーバ10の管理者やオペレータが企業から送信されたオファーの内容を参照して、その内容に対応するオファー情報を電子レシートサーバ10に登録するようにしてもよい。
【0134】
オファーを受けたユーザに付与する特典は、ポイントやクーポンに限定されず、商品交換券、画像、音楽、累積で商品交換可能となるスタンプ、優待券等であってもよい。また、オファーを受けたユーザに対して、購買履歴に応じたライフプランの提案、お薦め情報、サービスに関する情報、保険等の見積もり情報といったユーザが提供した情報に応じた有益な情報(特典情報)を送信するようにしてもよい。
【0135】
また、オファーを受けたユーザに付与する特典は、企業端末50から付与することに限定されず、電子レシートサーバ10から付与するようにしてもよい。例えば、そのような特典は電子レシートアプリケーションで利用可能なポイントやクーポンであればよい。この場合、電子レシートサーバ10から付与した特典の情報は電子レシート会員サーバ40に記憶される会員情報471に対応付けて記憶すればよい。
【0136】
また、電子レシートは電子レシートアプリケーションを介して閲覧することに限定されず、ウェブブラウザにより特定のURL(Uniform Resource Locator)にアクセスすることで閲覧できるようにしてもよい。
【0137】
なお、上記実施の形態では、電子レシートとは、主としてユーザ端末30で表示可能な購買情報のことをいうが、電子レシートとは、電子レシートシステム内でやりとりされる購買情報であってもよいし、電子レシートシステムが提供するサービスを指すものであってもよい。
【符号の説明】
【0138】
10 サーバ
20 店舗端末
30 ユーザ端末
40 電子レシート会員サーバ
50 企業端末
90 ネットワーク
100 電子レシートシステム
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