(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023011214
(43)【公開日】2023-01-24
(54)【発明の名称】診療支援装置、診療支援方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 80/00 20180101AFI20230117BHJP
【FI】
G16H80/00
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021114943
(22)【出願日】2021-07-12
(71)【出願人】
【識別番号】510210759
【氏名又は名称】ジェイフロンティア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100190621
【弁理士】
【氏名又は名称】崎間 伸洋
(74)【代理人】
【識別番号】100212510
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 翔
(72)【発明者】
【氏名】中村 篤弘
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA04
(57)【要約】
【課題】患者が受診を要望する診療科目を増やすことが可能であり、以て患者の利便性を向上させることが可能な診療支援装置、診療支援方法、及びプログラムを提供すること。
【解決手段】診療支援サーバ1は、医療機関に属するリモート医師5が使用するリモート医師端末4と、患者2が使用する患者端末3とに対して通信可能に接続され、リモート医師5と患者2との間の診療を支援する。診療支援サーバ1は、患者2が訪れる第1所定箇所であるクリニックCに設置される患者端末3からの診療要求に応じて、患者端末3と、診療要求により特定したリモート医師端末4とを接続し、患者端末3とリモート医師端末4との間で診療を可能にする診療処理部114を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療機関に属する医師が使用する医師端末と、患者が使用する患者端末とに対して通信可能に接続され、前記医師と前記患者との間の診療を支援する診療支援装置であって、
前記患者が訪れる第1所定箇所に設置され且つ前記医師端末とは異なる場所に存在する前記患者端末からの診療要求に応じて、前記患者端末と、前記診療要求により特定した前記医師端末とを接続し、前記患者端末と前記医師端末との間で診療を可能にする診療処理手段を備える、診療支援装置。
【請求項2】
前記第1所定箇所は、前記医師が属する前記医療機関とは別の医療機関に存在する、
請求項1に記載の診療支援装置。
【請求項3】
前記診療の後に前記患者が前記医療機関の第2所定箇所へ持参する持参情報を発行する持参情報発行手段を更に備える、
請求項1又は2に記載の診療支援装置。
【請求項4】
前記診療の後に前記患者が前記診療に係る費用を支払うことが可能な費用支払手段を更に備える、
請求項1又は2に記載の診療支援装置。
【請求項5】
医療機関に属する医師が使用する医師端末と、患者が使用する患者端末とに対して通信可能に接続され、前記医師と前記患者との間の診療を支援する診療支援装置が実行する診療支援方法であって、
前記患者が訪れる第1所定箇所に設置され且つ前記医師端末とは異なる場所に存在する前記患者端末からの診療要求に応じて、前記患者端末と、前記診療要求により特定した前記医師端末とを接続し、前記患者端末と前記医師端末との間で診療を可能にする診療処理ステップを含む、診療支援方法。
【請求項6】
医療機関に属する医師が使用する医師端末と、患者が使用する患者端末とに対して通信可能に接続され、前記医師と前記患者との間の診療を支援する診療支援装置を制御するコンピュータに、
前記患者が訪れる第1所定箇所に設置され且つ前記医師端末とは異なる場所に存在する前記患者端末からの診療要求に応じて、前記患者端末と、前記診療要求により特定した前記医師端末とを接続し、前記患者端末と前記医師端末との間で診療を可能にする診療処理ステップを含む制御処理を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、診療支援装置、診療支援方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
患者は、例えば体に不調が生じている場合、クリニックや病院へ行くことによって医師の診療を受けることができる。また、患者の状態によっては、下記特許文献1のように遠隔診療を受けることもできる。下記特許文献1の遠隔診療システムは、通信端末機に携帯用診療機を追加して患者の容態を随時把握し、異常な事態であると判断された場合には、通信網を通じて医療機関に接続して遠隔診療を受けることができるような構成を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
患者は、例えば体に不調が生じている場合、その不調が生じている箇所の診療をしてもらおうと、かかりつけのクリニックへ行くことが一般的である。しかしながら、例えば地方において、その地方のかかりつけのクリニックに受診したい専門の診療科目があるとは限らない。そのため、患者は、遠方の大きな総合病院まで足を運ばなければならないこともある。
【0005】
上述の特許文献1の従来技術にあっては、遠隔診療を受けることができるものの、通信端末機に携帯用診療機を追加して患者の容態を随時把握するような内容の遠隔診療であることから、どのような患者でも受診できるシステムではなかった。
【0006】
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、患者が受診を要望する診療科目を増やすことが可能であり、以て患者の利便性を向上させることが可能な診療支援装置、診療支援方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の診療支援装置は、
医療機関に属する医師が使用する医師端末と、患者が使用する患者端末とに対して通信可能に接続され、前記医師と前記患者との間の診療を支援する診療支援装置であって、
前記患者が訪れる第1所定箇所に設置され且つ前記医師端末とは異なる場所に存在する前記患者端末からの診療要求に応じて、前記患者端末と、前記診療要求により特定した前記医師端末とを接続し、前記患者端末と前記医師端末との間で診療を可能にする診療処理手段を備える。
【0008】
本発明の一態様の診療支援方法は、上述の本発明の一態様の診療支援装置に対応する方法である。
【0009】
また、本発明の一態様のプログラムは、上述の本発明の一態様の診療支援装置に対応するプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、患者が訪れる第1所定箇所に設置される患者端末と、特定した医師端末とを接続して、これら患者端末と医師端末との間で診療を可能にすることから、患者が受診を要望する診療科目を増やすことができ、以て患者の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態に係る診療支援サーバにより提供される本サービスの概要を示す図である。
【
図2】第1実施形態の診療支援サーバにより提供される本サービスに係り、患者の行動を示すフローチャートである。
【
図3】第1実施形態の診療支援サーバにより提供される本サービスに係り、患者の行動及び診療処理を示すフローチャートである。
【
図4】第1実施形態の診療支援システムに係り、そのシステム構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】
図4の診療支援システムのうち、診療支援サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図6】
図4の診療支援システムのうち、診療支援サーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図7】第1実施形態の診療支援サーバの記憶部に係り、記憶される情報の一例を示す図である。
【
図8】第2実施形態の診療支援サーバにより提供される本サービスに係り、患者の行動を示すフローチャートである。
【
図9】第2実施形態の診療支援サーバにより提供される本サービスに係り、患者の行動及び診療処理を示すフローチャートである。
【
図10】第2実施形態の診療支援システムに係り、そのシステム構成の一例を示すブロック図である。
【
図11】
図10の診療支援システムのうち、診療支援サーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図12】第3実施形態の診療支援サーバにより提供される本サービスに係り、患者の行動及び診療処理を示すフローチャートである。
【
図13】第3実施形態の診療支援システムに係り、そのシステム構成の一例を示すブロック図である。
【
図14】
図13の診療支援システムのうち、診療支援サーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<本サービスの概要>
図1は、本発明の一実施形態に係る診療支援サーバにより提供される本サービスの概要を示す図である。
【0013】
本サービスは、サービス提供者(図示省略)が管理する診療支援サーバ1により提供されて、患者2が例えば自身の症状に応じた診療を受けられるようにしたサービスである。本サービスのサービス提供者は、例えばクラウド環境に診療支援サーバ1を存在させるようにして、この診療支援サーバ1を管理する。診療支援サーバ1は、診療支援システム100を構成するうちの1つであり、所定のネットワークNを介して、患者端末3とリモート医師端末4とを接続する。
【0014】
患者2としては、特に限定するものでないが、乳幼児期(概ね5歳まで)、子供期(概ね6~14歳)、青年期(概ね15~20代前半)、成人期(概ね20代後半~64歳)、老齢期(概ね65歳以上)の様々な者が該当する。また、患者2としては、例えば体に不調が生じている者や、健康状態に不安があり相談したい者、或いは、医師との間で定期的に受診を約束した者、等が該当する。なお、乳幼児期や子供期に該当する患者2には、例えば保護者が同伴する。
【0015】
患者2は、特に限定するものでないが、都市から離れた地方に住んでおり、その地方には、例えば、様々な診療科目がある総合病院がないものとする(又は、総合病院はあるが、診療のために訪れるには時間と費用等が掛かってしまう場合でもよい)。
【0016】
図1では、患者2が住む例えば地方に、かかりつけのクリニックがあるパターン(パターン1とする)と、かかりつけのクリニックがないものの患者2がよく訪れる例えば郵便局があるパターン(パターン2とする)の2つが示される。なお、「クリニック」や「病院」は、医療機関に属するものである。身近な疾患は、クリニックでの診療が一般的である。以下では、「かかりつけのクリニック」を単に「クリニックC」と略記するものとする。
【0017】
先ず、上述のパターン1の場合について説明する。クリニックCは、専門が例えば内科(診療科目が内科)であるものとする。これに対し、患者2は、最近、皮膚の調子が非常に悪く、見慣れない症状(発疹)が出ているもとする。患者2は、クリニックCに訪れると、このクリニックCの医師から、専門が皮膚科の医師の診療を勧められる。クリニックCの医師は、皮膚科が専門でないものの、クリニックCが本サービスの提供を受けることにより、皮膚科が専門の医師の診療を患者2に受診させることができる。
【0018】
即ち、患者2が訪れたクリニックCには、患者端末3が設けられており、この患者端末3とリモート医師端末4とが診療支援サーバ1により接続されることで、皮膚科が専門の別な医療機関(例えば総合病院)にいる医師(リモート医師5)の診療を受けることができる。換言すれば、患者2は、クリニックCにおいて皮膚科が専門の医師(リモート医師5)からの診療を受けることができる(具体的には、第1実施形態で後述する)。リモート医師5(医師)からの診療は、クリニックCに設置された例えば受診用ボックスB(後述する)や空き部屋等で受けられる。
【0019】
なお、パターン1の場合、クリニックCは、特許請求の範囲に記載された「第1所定箇所」に相当するものとする。
「第1所定箇所」であるクリニックCに設けられた患者端末3は、所謂、情報処理端末であり、デスクトップタイプのものやノートタイプのパーソナルコンピュータ(PC)、タブレット、スマートフォンのような端末等が一例として挙げられる。患者端末3については、「<他の装置のハードウェア構成について>」の欄で後述するものとする。
【0020】
次に、上述のパターン2の場合について説明する。パターン2の場合、上述のようなクリニックがないものの患者2がよく訪れる例えば郵便局POがあり、その郵便局POには、患者端末3が設けられる。この患者端末3とリモート医師端末4とが診療支援サーバ1により接続されることで、患者2は、郵便局POにおいて皮膚科が専門の医師(リモート医師5)からの診療を受けることができる(具体的には、第3実施形態で後述する)。
【0021】
なお、パターン2の場合、患者2がよく訪れる例えば郵便局POには、受診用ボックスBが設けられる。受診用ボックスBは、本実施形態において囲われたスペース(個所)となるボックス状の物が採用される(この限りでないものとする。受診用ボックスBを代替する物としては、患者2のプライバシーを確保することができれば特に限定されず、例えば郵便局POの空き部屋等であってもよいものとする)。
【0022】
図1に示す受診用ボックスBは、移設可能な筐体であって、天井壁、底壁、及び側壁を有する。側壁の一部には、患者2が出入りする扉が設けられる。受診用ボックスBの内部には、患者端末3と、患者2が座る椅子と、荷物収納用の籠と、患者2が取り扱い可能な例えば血圧計等と、空調設備とが設けられる(一例であるものとする。上述の空き部屋等も同様であるものとする)。受診用ボックスBは、例えばクリニックCの診察室をボックス化するように形成される。
【0023】
上述のパターン1やパターン2を含む患者端末3には、例えば発券機3aが設けられる。この発券機3aからは、例えば紙媒体3bが出力される。紙媒体3bは、所定の情報が記載される例えば予約票やレシート等であるものとする。なお、予約票やレシート等を紙媒体3bとするのは一例であるものとする。例えば、書き込みや、その書き込みの消去が可能なカード形式の物(例えばリライトカード)であってもよいものとする。
レシートに関しては、パターン1のうち、後述する第1実施形態で採用されるものとする。
【0024】
上述の予約票の一例としては、診療の予約時に発行される予約番号の票が挙げられる。予約票は、患者2が予約のためにクリニックCに訪れたり、クリニックCの医師から例えば内科の受診中に例えば皮膚科の受診を勧められたりした時に、患者端末3を操作して発行される。なお、患者2がクリニックCに例えば電話で予約の旨を伝えた後、クリニックC側で患者端末3を操作して発行するような場合であってもよいものとする。予約票には、上述の予約番号の他に、例えば、予約日時、患者2の氏名及び年齢、リモート医師5(医師)の氏名、等が記載される(予約番号だけであってもよいものとする)。予約番号は、単に数字や、数字と文字の組み合わせで構成される他、例えばバーコードや、QRコード(登録商標)を採用してもよいものとする。
【0025】
上述のパターン1で採用される上述のレシートは、患者2とリモート医師5との診療が終わった後に自動的に発行される。又は、患者2による患者端末3の操作により発行される。レシートは、本実施形態において紙媒体3bであり、その紙媒体3bであるレシートには、一例としてバーコードが記載される(QRコード(登録商標)を採用してもよいものとする)。バーコードは、例えば後述するステップSS7において窓口会計でスキャンされると、例えば診療に係る金額が表示されるようなものである。バーコードは、診療に係る金額情報(支払いに係る費用情報)の他、診療終了番号を示す番号情報、診療時間の記録、患者2の氏名及び年齢、リモート医師5(医師)の氏名、次回診療要否情報、等に紐づくことが好ましいものとする(仮に上述のパターン2でもレシートが採用される場合は、支払いに係る費用情報が含まれるバーコードの採用が好ましいものとする)。
【0026】
なお、上述の、患者2がよく訪れる例えば郵便局POや、受診用ボックスB、空き部屋等は、特許請求の範囲に記載された「第1所定箇所」に相当するものとする。
【0027】
「第1所定箇所」は、郵便局POに限らず、町役場や市役所、図書館、体育館、公民館、保健所、鉄道の駅、のような公共の施設、或いは、例えばスーパーマーケットのような民間の商業施設が一例として挙げられる。この他、例えば老齢期の者が集まり易い箇所等であってもよいものとする。また、農業が主産業である地域においては、JAも一例として挙げられる。
「第1所定箇所」は、リモート医師端末4が設置される箇所と異なる箇所が該当するものとする。
【0028】
本サービスは、パターン1やパターン2の場合で挙げた「第1所定箇所」に患者端末3が設けられる。即ち、患者2自身が患者端末3を例えば購入したり貸与されたりするものではないため、患者2自身や患者2の自宅には何ら負担をかけるものではない。また、患者端末3がある箇所に患者2が訪れてくるようになることから、多くの患者2に利用されるサービスになる。
【0029】
以上、
図1を参照しながら説明してきたように、本サービスは、クリニックCにおける診療科目を増やすことができる。クリニックCにおける診療科目を増やすことができれば、結果、患者2の利便性を向上させることもできる。
本サービスによれば、クリニックCにおいて例えば専門外の医師を常勤させる必要がなく、リモート医師5(医師)にあっては、自身の働き方に多様性を持たせることができる。
なお、後述するが、リモート医師5(医師)からの処方箋により、例えばクリニックCに隣接する薬局PH(
図2参照)においては、例えば取り扱う薬剤の幅を広げることができる。
【0030】
<第1実施形態について>
図2は、第1実施形態の診療支援サーバ1により提供される本サービスに係り、患者2の行動を示すフローチャートである。
また、
図3は、第1実施形態の診療支援サーバ1により提供される本サービスに係り、患者2の行動及び診療処理を示すフローチャートである。
【0031】
図2及び
図3において、診療を受けようとする患者2は、次のように行動する。即ち、ステップSS1において、患者2は、第1所定箇所である病院H(
図1のクリニックCでもよい)を訪れる。病院Hに着くと、患者2は、患者端末3を操作して診療予約を行う。診療予約は、本実施形態において、病院Hの医師から勧められた医師(リモート医師5)による診療を受けるための予約である(一例である)。リモート医師5(医師)は、病院Hにない診療科目を専門とする。リモート医師5(医師)は、病院Hにおらず、別の医療機関(例えば総合病院や例えば皮膚科が専門のクリニック等)に属しているものとする。リモート医師5(医師)は、別な医療機関に属することから、少なくとも診療中において、病院Hに一時的に勤務するような格好になるものとする(一例であるものとする)。
患者2は、例えば、患者端末3の画面を見ながら、画面に表示された手順に従って診療予約を行う。なお、予約の操作は簡単であることが好ましい(UIを活用することが好ましい)。
【0032】
診療予約に際しては、後述する事前予約処理部112(
図6参照)が機能する。また、診療予約に際しては、予約情報や、患者情報が診療支援サーバ1に記憶される。
この他、リモート医師5(医師)の情報に関しては、予め診療支援サーバ1に記憶されるものとする。診療支援サーバ1による情報の記憶に関しては、
図7を参照しながら後述するものとする。
【0033】
ステップSS1の診療予約により、その要求が診療支援サーバ1に送信される。診療支援サーバ1では、要求を受け付けて所定の処理を行い、ステップSS2において予約番号が発行される(後述する事前予約処理部112(
図6参照)が機能する)。予約番号は、紙媒体3b(予約票)に記載される。
【0034】
ステップSS2において、患者2は、その予約番号が記載された紙媒体3b(予約票)を持って自宅に帰る(一例である。すぐ受診できたり、若干待って受診できたりする場合も考えられる)。紙媒体3b(予約票)は、患者端末3に設けられた発券機3aから出力される。その出力された紙媒体3b(予約票)には、予約番号の他、予約日時等も記載される。
【0035】
ステップSS3において、患者2は、紙媒体3b(予約票)に記載された予約日時に合わせて病院Hを訪れる(病院Hの側から見れば、診療のために患者2が来院する)。患者2は、ステップSS2で発行され出力された紙媒体3b(予約票)を持参した上で病院Hを訪れる。
【0036】
ステップSS4において、患者2は、患者端末3を用いて少なくとも予約番号を入力して診療要求をする。予約番号及び診療要求等が送信されると、診療支援サーバ1では、予約番号及び診療要求等を受け付けて所定の処理を実行する。具体的には、ステップSS5において、患者端末3と、予約番号や診療要求により特定したリモート医師端末4とをオンライン接続し、これら患者端末3とリモート医師端末4との間で診療を可能にする診療処理を実行する。この診療処理は、診療支援サーバ1が実行する(ステップSS4及びSS5に関しては、後述する診療要求受信部113及び診療処理部114(
図6参照)が機能する)。なお、リモート医師端末4は、病院Hの例えばカルテ管理システムともオンライン接続される。
ここで、オンライン接続とは、端末同士を接続して、遠隔にて相手方と通話等をするような接続であるものとする。
【0037】
患者端末3とリモート医師端末4とが診療支援サーバ1により接続されることから、患者2は、リモート医師5(医師)による診療を患者端末3の画面越しに受けることができる。
【0038】
診療が終了すると、リモート医師5(医師)は、リモート医師端末4を操作して診療が終了した旨を診療支援サーバ1に送信する。診療支援サーバ1では、診療が終了した旨を受信することで、この後にレシートを発行する処理を実行する。これにより、患者端末3に設けられた発券機3aから紙媒体3b(レシート)が出力される。なお、紙媒体3bは、後述する診療処理部114(
図6参照)が機能することで出力される。
【0039】
リモート医師5(医師)は、診療が終了した後、病院Hに隣接する薬局PHへ処方箋を例えばFAXにより送信する(一例であるものとする)。また、リモート医師5(医師)は、病院Hのカルテ管理システムを操作して、患者2のカルテに診療内容を記載したり、上述の処方箋に関するデータを記録したりする。
【0040】
ステップSS6において、リモート医師5(医師)による診療が終了すると、患者端末3では、発券機3aから紙媒体3b(レシート)が出力される。患者2は、その出力された紙媒体3b(レシート)を手に取り、例えば受診用ボックスB(
図1参照)から退室する。
【0041】
ステップSS7において、患者2は、手に取った紙媒体3b(レシート)を窓口会計に持参して診療に係る支払いを完了させる。以上により、第1実施形態の本サービスに係る患者2の行動及び診療処理が完了する。
【0042】
上述の窓口会計は、紙媒体3b(レシート)を持って患者2が支払いのために訪れる箇所であり、特許請求の範囲に記載された「第2所定箇所」に相当するものとする。また、患者端末3に設けられる発券機3aは、患者2が窓口会計に持参する紙媒体3b(レシート)を発行する装置であるものとする。即ち、発券機3aは、診療の後に患者2が病院H(医療機関)の窓口会計(第2所定箇所)へ持参するための紙媒体3b(持参情報)を発行する、特許請求の範囲に記載された「持参情報発行手段」に相当するものとする。
【0043】
リモート医師5(医師)による診療の費用は、患者2が窓口会計を行うことにより、病院H側で費用管理される。
【0044】
なお、薬を処方してもらう必要がある場合、患者2は、ステップSS8で薬局PHに訪れ、そして、ステップSS9で処方薬を受け取るとともに、ステップSS10で薬局PHの窓口会計を行うようになる。
【0045】
図2及び
図3の説明から分かるように、本サービスは、病院Hにおける診療科目を増やすことができる。病院Hにおける診療科目を増やすことができれば、結果、患者2の利便性を向上させることもできる。
【0046】
<第1実施形態の診療支援システム100について>
図4は、第1実施形態の診療支援システム100に係り、そのシステム構成の一例を示すブロック図である。
【0047】
診療支援システム100は、本サービスのサービス提供者(図示省略)が管理する診療支援サーバ1(診療支援装置)と、所定のネットワークNを介して診療支援サーバ1に接続される患者端末3及びリモート医師端末4とを備えて構成される。診療支援システム100は、診療支援サーバ1により提供されるサービスにより、患者2が例えば自身の症状に応じた診療をリモート医師5(医師)から受けることができるものである。
なお、
図4には、1つの患者端末3と、2つのリモート医師端末4とが夫々示されるが、これらの数や、患者2の数、リモート医師5(医師)の数等は一例であり、特に限定されないものとする。
【0048】
<診療支援サーバ1のハードウェア構成について>
図5は、
図4の診療支援システム100のうち、診療支援サーバ1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0049】
診療支援サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、表示部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20とを備える。
【0050】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0051】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続される。このバス14には、入出力インターフェース15が接続される。
入出力インターフェース15には、表示部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続される。
【0052】
表示部16は、ディスプレイ(画面)により構成され、各種画像を表示する。入力部17は、各種ハードウェア等で構成され、各種情報を入力する。
記憶部18は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含む所定のネットワークNを介して他の装置(
図4の例では、患者端末3、リモート医師端末4)との間で行う通信を制御する。
【0053】
ドライブ20は、必要に応じて設けられる。ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア21が適宜装着される。
ドライブ20によってリムーバブルメディア21から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。また、リムーバブルメディア21は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0054】
<他の装置のハードウェア構成について>
患者端末3及びリモート医師端末4のハードウェア構成は、特に図示しないが、診療支援サーバ1の構成と基本的に同様である。即ち、CPUと、ROMと、RAMと、バスと、入出力インターフェースと、表示部と、入力部と、記憶部と、通信部と、ドライブと、リムーバブルメディアとを備えて構成される。
違いとしては、例えばカメラにより構成される撮像部と、マイク及びスピーカーにより構成される音声部とを更に備える点である。また、患者端末3にあっては、発券機3aを更に備える点が違いである。
なお、後述する第3実施形態のリモート薬剤師端末6(
図13参照)も患者端末3及びリモート医師端末4と同様に構成されるものとする。
【0055】
以上のような
図5の診療支援サーバ1、患者端末3、及びリモート医師端末4の各種ハードウェアと各種ソフトウェアとの協働により、後述する各種処理が実現される。
【0056】
<診療支援サーバ1の機能的構成について>
図6は、
図4の診療支援システム100のうち、診療支援サーバ1の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0057】
図6において、診療支援サーバ1は、
図5を参照しながら上述したように、CPU11と、記憶部18と、通信部19と、その他機能(
図6での図示は省略)とを備えて構成される。
【0058】
CPU11は、リモート医師処理部111を有する。このリモート医師処理部111は、事前予約処理部112と、診療要求受信部113と、診療処理部114(診療処理手段)と、処方データ処理部115とを備えて構成される。
記憶部18は、プログラム記憶部181と、患者情報記憶部182と、医師情報記憶部183と、処方データ記憶部184と、予約情報記憶部185とを備えて構成される。
【0059】
<リモート医師処理部111について>
リモート医師処理部111を構成する事前予約処理部112は、患者端末3から診療の予約に係る依頼を受け付けると、受け付けた診療予約依頼に係る処理を実行する。ここで診療の予約とは、翌日以降の診療の予約をいうものとする(一例であり、当日の診療を受け付けてもよいものとする)。
【0060】
診療要求受信部113は、診療予約時間が到来した際に、患者端末3からの予約番号及び診療要求を受信する処理を実行する。診療要求は、患者2の症状に適した診療を行えるリモート医師5(医師)を特定する情報、患者2が指定したリモート医師5(医師)の情報、及び、病院Hの医師が勧めるリモート医師5(医師)の情報、のうち何れか1つの情報を含むものとする。
【0061】
診療処理部114(診療処理手段)は、患者端末3と、診療要求受信部113で受信した診療要求により特定したリモート医師端末4とを接続する処理を実行する。そして、診療処理部114は、患者端末3とリモート医師端末4とを用いたオンラインでの診療を可能にする処理を実行する。診療処理部114は、例えば、患者端末3を使用する患者2と、リモート医師端末4を使用するリモート医師5(医師)との間で、問診をしたり、患者の顔色や症状の観察等を行ったりして、リモート医師5(医師)が患者2に対し専門的な診療をすることができるような処理を実行する。
【0062】
処方データ処理部115は、診療の結果、薬剤の処方が必要な場合に、リモート医師5(医師)が患者2や薬局PHに交付する処方箋をデータ化した処方データを、リモート医師端末4から受信する処理を実行する。なお、リモート医師端末4が患者端末3に対し処方データを送信してもよく、その場合には、処方データ処理部115は、患者端末3から処方データを受信するように処理を実行してもよいものとする。
【0063】
処方データは、例えば、紙の処方箋をカメラで撮影したり、スキャンしたりしてデータ化(画像化)したものであってもよいし、上述のカルテ管理システムにおける所定の電子カルテ装置(図示せず)等により作成された、最初からデータ化されたものであってもよいものとする。
【0064】
処方データ処理部115は、受信した処方データを、後述する処方データ記憶部184に記憶させる処理を実行する。本実施形態においては、リモート医師5(医師)が処方箋をFAXで薬局PHに送信することとしているので、処方データ記憶部184に記憶した処方データからFAXデータを生成する処理も実行する。
【0065】
<記憶部18について>
図6及び
図7を主に参照しながら記憶部18について説明する。
図7は、第1実施形態の診療支援サーバ1の記憶部18に係り、記憶される情報の一例を示す図である。
【0066】
記憶部18を構成するプログラム記憶部181は、CPU11が行う各種機能を実行するためのアプリケーションプログラム(プログラム)を記憶する記憶領域として備えられる。
【0067】
患者情報記憶部182は、本サービスを利用する患者2に関する情報を記憶する記憶領域として備えられる。
【0068】
図7(A)に示す例では、患者情報記憶部182は、患者ID(IDentification)をキーにして、氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、生年月日等の個人情報と、保険証情報等とを対応付けて記憶する(これら情報項目は一例であるものとする)。
患者IDは、患者2を識別する識別情報である。患者IDは、診療支援サーバ1において患者2を一意に識別するために用いるものであり、患者情報を登録する際に、診療支援サーバ1のCPU11が、例えば、1からの連続番号として自動的に付与するものであってもよいものとする。
【0069】
氏名、住所等の個人情報は、例えば、このサービスを利用する際に、予め患者2が入力することで、患者情報記憶部182に記憶される。
保険証情報は、保険証の券面情報であり、例えば、券面の画像であってもよいし、保険証番号等であってもよいし、両方であってもよいものとする。保険証情報は、このサービスを利用する際に、予め患者2が自身の保険証を、例えば、患者端末3のカメラ(上述の図示しない撮像部)で撮影することで、患者情報記憶部182に記憶される。また、保険証情報は、保険証の他、医療証等の情報を含んでもよいものとする。
【0070】
医師情報記憶部183は、診療支援システム100を利用して診療を行うリモート医師5(医師)に関する情報を記憶する記憶領域として備えられる。
【0071】
図7(B)に示す例では、医師情報記憶部183は、医師IDをキーにして、氏名と、診療科と、医療機関IDと、医師免許情報等とを対応付けて記憶する(これら情報項目は一例であるものとする)。
医師IDは、医師を一意に特定する識別情報である。医師IDは、患者支援サーバ1においてリモート医師5(医師)を一意に識別するために用いるものである。
【0072】
氏名及び診療科は、リモート医師5(医師)の氏名及び対応可能な診療科(診療科目)であり、例えば、このサービスに登録をする際に、予めリモート医師5(医師)が入力することで、医師情報記憶部183に記憶される。
医療機関IDは、リモート医師5(医師)が所属する医療機関を識別する識別情報であるものとする。医師免許情報は、医師免許証の情報であり、医師免許証の画像や、名簿登録番号等であるものとする。なお、医師情報記憶部183は、リモート医師5(医師)に関するその他の情報を登録してもよいものとする。
【0073】
処方データ記憶部184は、リモート医師5(医師)が発行した処方箋に係るデータを記憶する記憶領域として備えられる。
【0074】
図7(C)に示す例では、処方データ記憶部184は、処方箋IDをキーにして、日時と、患者IDと、医師IDと、処方箋情報とを対応付けて記憶する(これら情報項目は一例であるものとする)。
処方箋IDは、処方箋を識別する識別情報である。処方箋IDは、診療支援サーバ1において処方箋を一意に識別するために用いるものであり、処方データを登録する際に、CPU11が、例えば、1からの連続番号として自動的に付与するものであってもよいものとする。
日時は、処方データの入力日時である。
【0075】
患者IDは、処方箋に対応する患者2の識別情報であり、医師IDは、処方箋を発行するリモート医師5(医師)の識別情報である。なお、医師IDに代わり、又は、医師IDに加えて医療機関IDとしてもよいものとする。
処方箋情報は、処方内容の情報である。処方箋情報は、処方箋の画像であってもよいし、処方箋を作成するための入力データであってもよいものとする。入力データである場合、例えば、リモート医師5(医師)により発行がされたことを示す電子的な証明書等が付されているものが望ましい。
【0076】
予約情報記憶部185は、患者2による診療の予約に係る情報を記憶する記憶領域として備えられる。
【0077】
図7(D)に示す例では、予約情報記憶部185は、予約IDをキーにして、日時と、患者IDと、予約枠と、医師IDとを対応付けて記憶する。
予約IDは、予約情報を識別する識別情報である。予約IDは、診療支援サーバ1において予約情報を一意に識別するために用いるものであり、予約情報を登録する際に、CPU11が、例えば、1からの連続番号として自動的に付与するものであってもよいものとする。
日時は、患者による予約情報の入力日時である。患者IDは、患者2の識別情報である。予約枠は、診療の予約日時枠(時間帯)の識別情報である。
【0078】
上述のような記憶部18に記憶されるデータに関しては、上述に限定されないものとする。記憶部18に記憶されるデータは、例えば上述以外のIDをキーにしてもよいものとする。
図7に示す患者情報記憶部182から予約情報記憶部185までの各項目は、一例であり、他の項目があったりなかったりしてもよいものとする。
【0079】
図2乃至
図7を参照しながら説明してきたように、第1実施形態の診療支援サーバ1により提供される本サービスによれば、患者2が訪れる第1所定箇所(病院H)に設置された患者端末3から診療要求をすると、これに応じて患者端末3と、診療要求により特定されたリモート医師端末4とが接続されることから、患者2は、医師(リモート医師5)からの診療を受けることができる。
極端な例え話になるが、患者2は地方に住んでいるものとし、「かかりつけのクリニック」は、診療科目が内科だけであるものとする。そして、近隣地域には、例えば皮膚科のクリニックが存在しておらず、総合病院も遠方にあるものとする。患者2においては、例えば皮膚に不調が生じている。このような場合において、患者2は、遠方の総合病院まで足を運んで診療を受ける必要があるが、患者2の「かかりつけのクリニック」が本サービスの提供を受ければ、診療科目を内科と皮膚科にすることができる。患者2にあっては、遠方の総合病院まで足を運んで診療を受けなくてもよくなる。
【0080】
以上、第1実施形態の診療支援サーバ1が提供する本サービスによれば、患者2が受診を要望する診療科目を増やすことができ、以て患者2の利便性を向上させることができる。
【0081】
第1実施形態においては、患者2が診療の後に病院H(医療機関)の窓口会計(第2所定箇所)で支払いを済ませることから、この支払いを現金払いにすれば病院Hに確実にキャッシュインさせることができる。なお、現金払いに関しては、クレジットカード等の電子決済に不慣れな例えば老齢期の患者2を安心させることができる。
【0082】
<第2実施形態について>
図8は、第2実施形態の診療支援サーバ1により提供される本サービスに係り、患者2の行動を示すフローチャートである。
また、
図9は、第2実施形態の診療支援サーバ1により提供される本サービスに係り、患者2の行動及び診療処理を示すフローチャートである。
なお、
図2及び
図3を参照しながら上述した第1実施形態の内容と基本的に同じ内容については、同一の符号を付して詳細な説明は省略するものとする。
【0083】
図8及び
図9において、診療を受けようとする患者2は、次のように行動する。即ち、ステップSS1において、患者2は、第1所定箇所である病院Hを訪れる。病院Hに着くと、患者2は、患者端末3を操作して診療予約を行う。
【0084】
診療予約に際しては、後述する事前予約処理部112(
図11参照)が機能する。また、診療予約に際しては、予約情報や、患者情報が診療支援サーバ1に記憶される。
【0085】
ステップSS1の診療予約により、その要求が診療支援サーバ1に送信される。診療支援サーバ1では、要求を受け付けて所定の処理を行い、ステップSS2において予約番号が発行される(後述する事前予約処理部112(
図11参照)が機能する)。予約番号は、紙媒体3b(予約票)に記載される。
【0086】
ステップSS2において、患者2は、その予約番号が記載された紙媒体3b(予約票)を持って自宅に帰る。紙媒体3b(予約票)は、患者端末3に設けられた発券機3aから出力される。その出力された紙媒体3b(予約票)には、予約番号の他、予約日時等も記載される。
【0087】
ステップSS3において、患者2は、紙媒体3b(予約票)に記載された予約日時に合わせて病院Hを訪れる。患者2は、ステップSS2で発行され出力された紙媒体3b(予約票)を持参した上で病院Hを訪れる。
【0088】
ステップSS4において、患者2は、患者端末3を用いて少なくとも予約番号を入力して診療要求をする。予約番号及び診療要求等が送信されると、診療支援サーバ1では、予約番号及び診療要求等を受け付けて所定の処理を実行する。具体的には、ステップSS5において、患者端末3と、予約番号や診療要求により特定したリモート医師端末4とをオンライン接続し、これら患者端末3とリモート医師端末4との間で診療を可能にする診療処理を実行する。この診療処理は、診療支援サーバ1が実行する(ステップSS4及びSS5に関しては、後述する診療要求受信部113及び診療処理部114(
図11参照)が機能する)。なお、リモート医師端末4は、病院Hの例えばカルテ管理システムともオンライン接続される。
【0089】
患者端末3とリモート医師端末4とが診療支援サーバ1により接続されることから、患者2は、リモート医師5(医師)による診療を患者端末3の画面越しに受けることができる。なお、リモート医師5(医師)は、第1実施形態同様に病院Hにおらず、別の医療機関(例えば総合病院や例えば皮膚科が専門のクリニック等)に属しているものとする。リモート医師5(医師)は、別な医療機関に属することから、少なくとも診療中において、病院Hに一時的に勤務するような格好になるものとする(一例であるものとする)。
【0090】
診療が終了すると、リモート医師5(医師)は、リモート医師端末4を操作して診療が終了した旨を診療支援サーバ1に送信する。リモート医師5(医師)は、診療が終了した後、病院Hに隣接する薬局PHへ処方箋を例えばFAXにより送信する(一例であるものとする)。また、リモート医師5(医師)は、病院Hのカルテ管理システムを操作して、患者2のカルテに診療内容を記載したり、上述の処方箋に関するデータを記録したりする。
【0091】
リモート医師5(医師)による診療が終了すると、ステップSS11において、患者2は、患者端末3に設けられた決済端末3cを用いて端末決済を行う(後述する端末決済処理部116(
図11参照)が機能する。第2実施形態においては、上述のレシートの出力がないものとする)。なお、決済端末3cは、患者端末3に設けずに病院Hの窓口に設置してもよいものとする。決済端末3cは、本サービスで管理してもよいし、病院Hの側で管理してもよいものとする。リモート医師5(医師)による診療の費用は、本サービスを介して病院H側で費用管理される。又は、本サービスを介さず病院H側で費用管理される。
【0092】
決済端末3cは、診療の後に患者2が診療に係る費用を支払うために設けられる装置であって、特許請求の範囲に記載された「費用支払手段」に相当するものとする(後述する端末決済処理部116も「費用支払手段」に相当するものとする)。決済端末3cは、クレジットカードやプリペイドカード等、電子決済に対応した装置であるものとする。費用支払いに関しては、決済端末3cの使用に限らず、患者2によるクレジットカード番号等の入力であってもよいものとする。
【0093】
患者2は、薬を処方してもらう必要がある場合、ステップSS8において薬局PHに訪れ、そして、ステップSS9で処方薬を受け取るとともに、ステップSS10で薬局PHの窓口会計を行う。
【0094】
図8及び
図9の説明から分かるように、本サービスは、病院Hにおける診療科目を増やすことができる。病院Hにおける診療科目を増やすことができれば、結果、患者2の利便性を向上させることもできる。
【0095】
<第2実施形態の診療支援システム100について>
図10は、第2実施形態の診療支援システム100に係り、そのシステム構成の一例を示すブロック図である。
【0096】
診療支援システム100は、本サービスのサービス提供者(図示省略)が管理する診療支援サーバ1(診療支援装置)と、所定のネットワークNを介して診療支援サーバ1に接続される患者端末3及びリモート医師端末4とを備えて構成される。診療支援システム100は、診療支援サーバ1により提供されるサービスにより、例えば患者2自身の症状に応じた診療をリモート医師5(医師)から受けることができるものである。
なお、
図10には、1つの患者端末3と、2つのリモート医師端末4とが夫々示されるが、これらの数や、患者2の数、リモート医師5(医師)の数等は一例であり、特に限定されないものとする。
患者端末3には、診療の後に患者2が診療に係る費用を支払うための決済端末3cが設けられる(決済端末3cの有無が
図10と
図4との違いである)。
【0097】
<診療支援サーバ1の機能的構成について>
図11は、
図10の診療支援システム100のうち、診療支援サーバ1の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0098】
図11において、診療支援サーバ1は、CPU11と、記憶部18と、通信部19と、その他機能(
図5参照)とを備えて構成される。
【0099】
CPU11は、本実施形態において、リモート医師処理部111と、端末決済処理部116とを有する。
リモート医師処理部111は、事前予約処理部112と、診療要求受信部113と、診療処理部114(診療処理手段)と、処方データ処理部115とを備えて構成される。
記憶部18は、プログラム記憶部181と、患者情報記憶部182と、医師情報記憶部183と、処方データ記憶部184と、予約情報記憶部185と、決済情報記憶部186とを備えて構成される。
【0100】
なお、リモート医師処理部111における事前予約処理部112~処方データ処理部115の機能は、
図6を参照しながら上述した第1実施形態と基本的に同じであり、また、記憶部18におけるプログラム記憶部181~予約情報記憶部185も同じであるため、同一の符号を付して、ここでの詳細な説明は省略するものとする。
【0101】
端末決済処理部116は、診療後において、患者2が診療に係る費用を支払う際に所定の決済処理を実行する。なお、端末決済処理部116は、本実施形態においてリモート医師処理部111と別に分けて図示しているが、この限りでないものとする。
【0102】
決済情報記憶部186は、患者2の決済処理に関する情報を記憶する記憶領域として備えられる。
【0103】
図8乃至
図11を参照しながら説明してきたように、第2実施形態の診療支援サーバ1により提供される本サービスも第1実施形態と同様に、患者2が受診を要望する診療科目を増やすことや、患者2の利便性を向上させることができる。また、第2実施形態の本サービスによれば、クレジットカード等の電子決済に対応させることもできる。
【0104】
<第3実施形態について>
図12は、第3実施形態の診療支援サーバ1により提供される本サービスに係り、患者2の行動及び診療処理を示すフローチャートである。
【0105】
図12において、診療を受けようとする患者2は、次のように行動する。即ち、ステップSS21において、患者2は、第1所定箇所である例えば郵便局POを訪れる。郵便局POに着くと、患者2は、郵便局POに設置された例えば受診用ボックスB(
図1参照)に入り、患者端末3を操作して病院の予約を行う。即ち、患者2が指定する病院(医療機関)のリモートでの診療予約を行う。
【0106】
診療予約に際しては、後述する事前予約処理部112(
図14参照)が機能する。また、診療予約に際しては、予約情報や、患者情報が診療支援サーバ1に記憶される。
【0107】
ステップSS21の病院予約及び診療予約により、その要求が診療支援サーバ1に送信される。診療支援サーバ1では、要求を受け付けて所定の処理を行い、ステップSS22において予約番号が発行される(後述する事前予約処理部112(
図14参照)が機能する)。予約番号は、紙媒体3b(予約票)に記載される。
【0108】
ステップSS22において、患者2は、その予約番号が記載された紙媒体3b(予約票)を持って自宅に帰る。紙媒体3b(予約票)は、患者端末3に設けられた発券機3aから出力される。その出力された紙媒体3b(予約票)には、予約番号の他、予約日時等も記載される。
【0109】
ステップSS23において、患者2は、紙媒体3b(予約票)に記載された予約日時に合わせて郵便局POを訪れる。患者2は、ステップSS22で発行され出力された紙媒体3b(予約票)を持参した上で郵便局POを訪れる。
【0110】
ステップSS24において、患者2は、患者端末3を用いて少なくとも予約番号を入力して診療要求をする。予約番号及び診療要求等が送信されると、診療支援サーバ1では、予約番号及び診療要求等を受け付けて所定の処理を実行する。具体的には、ステップSS25において、患者端末3と、予約番号や診療要求により特定したリモート医師端末4とをオンライン接続し、これら患者端末3とリモート医師端末4との間で診療を可能にする診療処理を実行する。この診療処理は、診療支援サーバ1が実行する(後述する診療要求受信部113及び診療処理部114(
図14参照)が機能する)。なお、リモート医師端末4は、リモート医師5(医師)が属する医療機関の例えばカルテ管理システムともオンライン接続される。
【0111】
患者端末3とリモート医師端末4とが診療支援サーバ1により接続されることから、患者2は、リモート医師5(医師)による診療を患者端末3の画面越しに受けることができる。
【0112】
診療が終了すると、リモート医師5(医師)は、リモート医師端末4を操作して診療が終了した旨を診療支援サーバ1に送信する。リモート医師5(医師)は、診療が終了した後、リモート医師5(医師)が指定した薬局PHへ処方箋を例えばFAXにより送信する(一例であるものとする)。また、リモート医師5(医師)は、上述のカルテ管理システムを操作して、患者2のカルテに診療内容を記載したり、上述の処方箋に関するデータを記録したりする。
【0113】
リモート医師5(医師)による診療が終了すると、ステップSS26において、患者2は、患者端末3に設けられた決済端末3cを用いて端末決済を行う(後述する端末決済処理部116(
図14参照)が機能する)。
【0114】
なお、第3実施形態では、薬を処方してもらい、そして、処方薬を配送してもらう場合について説明する。患者2の行動及び診療支援サーバ1の機能は次のようになる。
【0115】
ステップSS27において、患者2は、受診用ボックスB(
図1参照)から退室せずに患者端末3を操作して薬局PHの予約及び服薬指導の予約を行う。薬局予約及び服薬指導予約に際しては、後述する事前予約処理部118(
図14参照)が機能する。
【0116】
ステップSS27の薬局予約及び服薬指導予約により、その要求が診療支援サーバ1に送信される。診療支援サーバ1では、要求を受け付けて所定の処理を行い、ステップSS28において予約番号が発行される(後述する事前予約処理部118(
図14参照)が機能する)。予約番号は、紙媒体3b(予約票)に記載される。
【0117】
ステップSS28において、患者2は、その予約番号が記載された紙媒体3b(予約票)を持って自宅に帰る。紙媒体3b(予約票)は、患者端末3に設けられた発券機3aから出力される。その出力された紙媒体3b(予約票)には、予約番号の他、予約日時等も記載される。
【0118】
ステップSS29において、患者2は、紙媒体3b(予約票)に記載された予約日時に合わせて郵便局POを訪れる。患者2は、ステップSS28で発行され出力された紙媒体3b(予約票)を持参した上で郵便局POを訪れる。
【0119】
ステップSS30において、患者2は、患者端末3を用いて少なくとも予約番号を入力して服薬指導要求をする。予約番号及び服薬指導要求等が送信されると、診療支援サーバ1では、予約番号及び服薬指導要求等を受け付けて所定の処理を実行する。具体的には、ステップSS31において、患者端末3と、予約番号や服薬指導求により特定したリモート薬剤師端末6とをオンライン接続し、これら患者端末3とリモート薬剤師端末6との間で服薬指導を可能にする処理を実行する。この処理は、診療支援サーバ1が実行する(後述する服薬指導要求受信部119及び服薬指導処理部120(
図14参照)が機能する)。
【0120】
患者端末3とリモート薬剤師端末6とが診療支援サーバ1により接続されることから、患者2は、リモート薬剤師7(薬剤師)による服薬指導を患者端末3の画面越しに受けることができる。
【0121】
服薬指導が終了すると、リモート薬剤師7(薬剤師)は、リモート薬剤師端末6を操作して服薬指導が終了した旨を診療支援サーバ1に送信する。リモート薬剤師7(薬剤師)による服薬指導終了すると、ステップSS32において、患者2は、患者端末3に設けられた決済端末3cを用いて端末決済を行う(後述する端末決済処理部116(
図14参照)が機能する)。端末決済が完了すると、薬局PHでは処方薬(薬剤)の配送準備に取り掛かり、ステップSS33で処方薬配送がなされると、後日、患者2の手元に処方薬(薬剤)が届き、患者2は服薬指導の通りに処方薬(薬剤)を服薬する。
【0122】
図12の説明から分かるように、本サービスは、例えば近くに医療機関が存在しない場合に、恰も患者2が受診を要望する診療科目があるような医療機関を増やすことができる。患者2が受診を要望する診療科目があるような医療機関を増やすことができれば、結果、患者2の利便性を向上させることもできる。
【0123】
<第3実施形態の診療支援システム100について>
図13は、第3実施形態の診療支援システム100に係り、そのシステム構成の一例を示すブロック図である。
【0124】
診療支援システム100は、本サービスのサービス提供者(図示省略)が管理する診療支援サーバ1(診療支援装置)と、所定のネットワークNを介して診療支援サーバ1に接続される患者端末3、リモート医師端末4、及びリモート薬剤師端末6とを備えて構成される。診療支援システム100は、診療支援サーバ1により提供されるサービスにより、例えば患者2自身の症状に応じた診療をリモート医師5(医師)から受けることができるものである。また、服薬指導をリモート薬剤師7(薬剤師)から受けることができるものである。
なお、
図13には、1つの患者端末3と、2つのリモート医師端末4と、2つのリモート薬剤師端末6とが夫々示されるが、これらの数や、患者2の数、リモート医師5(医師)の数、リモート薬剤師7(薬剤師)の数等は一例であり、特に限定されないものとする。
【0125】
<診療支援サーバ1の機能的構成について>
図14は、
図13の診療支援システム100のうち、診療支援サーバ1の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0126】
図14において、診療支援サーバ1は、CPU11と、記憶部18と、通信部19と、その他機能(
図5参照)とを備えて構成される。
【0127】
CPU11は、本実施形態において、リモート医師処理部111と、端末決済処理部116と、薬局処理部117とを有する。
リモート医師処理部111は、事前予約処理部112と、診療要求受信部113と、診療処理部114(診療処理手段)と、処方データ処理部115とを備えて構成される。
記憶部18は、プログラム記憶部181と、患者情報記憶部182と、医師情報記憶部183と、処方データ記憶部184と、予約情報記憶部185と、決済情報記憶部186と、薬剤師情報記憶部187とを備えて構成される。
【0128】
なお、リモート医師処理部111及び端末決済処理部116の機能は、
図11を参照しながら上述した第2実施形態と基本的に同じであり、また、記憶部18におけるプログラム記憶部181~決済情報記憶部186も同じであるため、同一の符号を付して、ここでの詳細な説明は省略するものとする。
【0129】
薬局処理部117は、患者2と薬局PHとのやり取りに関し、事前予約、オンラインによる服薬指導、薬剤配送に係る処理を実行するため、事前予約処理部118と、服薬指導要求受信部119と、服薬指導処理部120と、薬剤配送処理部121とを備えて構成される。
【0130】
事前予約処理部118は、患者端末3から服薬指導の予約に係る依頼を受け付けた場合に、受け付けた指導予約依頼に係る処理を実行する。
服薬指導要求受信部119は、指導予約時間が到来した際に、患者端末3から服薬指導要求を受信する処理を実行する。なお、服薬指導要求は、リモート医師5(医師)が指定した薬局PHを特定する情報を含むものとする。
【0131】
服薬指導処理部120は、患者端末3と、服薬指導要求受信部119で受信した服薬指導要求により特定した薬局PHのリモート薬剤師端末6とを接続する処理を実行する。また、服薬指導処理部120は、患者端末3とリモート薬剤師端末6とを用いた服薬指導を可能にする処理を実行する。その際、服薬指導処理部120は、リモート医師5(医師)からの処方データ(処方箋のFAXデータ)を、リモート薬剤師端末6から視認可能にする処理も実行する。服薬指導処理部120の機能により、例えば患者端末3を使用する患者2と、リモート薬剤師端末6を使用するリモート薬剤師7(薬剤師)との間で、処方箋に基づき調剤した薬剤の服薬に関する指導をすることができる。
【0132】
薬剤配送処理部121は、服薬指導処理部120による処理の実行後に、且つ、端末決済処理後に、リモート薬剤師端末6から処方薬(薬剤)の配送記録を受信すると、処方薬(薬剤)の配送に関する処理を実行する。
【0133】
記憶部18における薬剤師情報記憶部187は、リモート薬剤師7(薬剤師)に関する情報を記憶する記憶領域として備えられる。
【0134】
図12乃至
図14を参照しながら説明してきたように、第3実施形態の診療支援サーバ1により提供される本サービスは、例えば近くに医療機関が存在しない場合に、例えば郵便局POのような「第1所定箇所」に恰も患者2が受診を要望する診療科目があるような状態にして医療機関を増やすことができる。患者2が受診を要望する診療科目があるような医療機関を増やすことができれば、結果、患者2の利便性を向上させることもできる。
【0135】
以上、本発明の診療支援装置(診療支援サーバ)の一実施形態について説明したが、本発明は上述した本実施形態に限るものではないものとする。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果の列挙に過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されるものではないものとする。
【0136】
例えば、上述した本実施形態1~3においては、地方を例に挙げて説明したが、これに限らず都市の医療機関にも適用することができるものとする。即ち、例えば大都市の総合病院であっても、例えば大学病院のような高度な専門分野を持つ医師からの診療を受けられるようにすることができるものとする。
【0137】
図5に示すハードウェア構成は、本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されないものとする。換言すると、
図6、
図11、
図14に示す機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されないものとする。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が診療支援装置(診療支援サーバ)に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に
図6、
図11、
図14の例に限定されないものとする。
【0138】
また、機能ブロックの存在場所も、
図6、
図11、
図14に特に限定されず、任意でよいものとする。例えば、診療支援サーバ1の機能ブロックを患者端末3やリモート医師端末4、或いは医療機関の情報処理システム、カルテ管理システム等に適宜移譲させてもよいものとする。また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよいものとする。
【0139】
また、例えば、一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされるものとする。また、コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれるコンピュータであってもよいものとする。
コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば診療支援サーバ1の他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよいものとする。
【0140】
また、例えば、このようなプログラムを含む記録媒体は、利用者にプログラムを提供するために、装置本体とは別に配布される図示しないリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で利用者に提供される記録媒体等で構成されるものであってもよいものとする。
【0141】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理は勿論、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものとする。また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0142】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される
図5のリムーバブルメディア21により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で利用者に提供される記録媒体等で構成される。
リムーバブルメディア21は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini-Disk)等により構成される。
装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている
図5のROM12や、
図6、
図11、
図14の記憶部18に含まれるハードディスク等で構成される。
【0143】
以上まとめると、本発明が適用される診療支援装置は、次のような構成を取れば足り、各種各様な実施形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される診療支援装置(例えば
図1及び
図4の診療支援サーバ1)は、
医療機関に属する医師(例えば
図1及び
図4のリモート医師5(医師))が使用する医師端末(例えば
図4のリモート医師端末4)と、患者(例えば
図1及び
図4の患者2)が使用する患者端末(例えば
図1及び
図4の患者端末3)とに対して通信可能に接続され、前記医師と前記患者との間の診療を支援する診療支援装置であって、
前記患者が訪れる第1所定箇所(例えば
図1のクリニックC)に設置され且つ前記医師端末とは異なる場所に存在する前記患者端末からの診療要求に応じて、前記患者端末と、前記診療要求により特定した前記医師端末とを接続し、前記患者端末と前記医師端末との間で診療を可能にする診療処理手段(例えば
図6の診療処理部114)を備える。
【0144】
本発明によれば、患者が訪れる第1所定箇所に設置される患者端末と、特定した医師端末とを接続して、これら患者端末と医師端末との間で診療を可能にすることから、患者が受診を要望する診療科目を増やすことができ、以て患者の利便性を向上させることができる。
【0145】
また、本発明が適用される診療支援装置は、前記第1所定箇所が、前記医師が属する前記医療機関とは別の医療機関(例えば
図1のクリニックC)に存在する。
【0146】
本発明によれば、医療機関で患者が受診を要望する診療科目を増やすことができる。従って、医療機関における患者の利便性を向上させることができる。
【0147】
また、本発明が適用される診療支援装置は、
前記診療の後に前記患者が前記医療機関の第2所定箇所(例えば
図2及び
図3のステップSS7の窓口会計)へ持参する持参情報(例えば
図1及び
図3の紙媒体3b)を発行する持参情報発行手段(例えば
図1及び
図3の発券機3aや
図6の診療処理部114)を更に備える。
【0148】
本発明によれば、患者に対し医療機関の第2所定箇所へ持参する持参情報を発行することができる。患者は、第2所定箇所に、持参した持参情報を提出すればよい。
【0149】
また、本発明が適用される診療支援装置は、
前記診療の後に前記患者が前記診療に係る費用を支払うことが可能な費用支払手段(例えば
図10の決済端末3cや
図11の端末決済処理部116)を更に備える。
【0150】
本発明によれば、費用支払手段によって診療に係る費用を支払うことができる。即ち、キャッシュレス決済を行うことができる。
【0151】
本発明が適用される診療支援方法は、
医療機関に属する医師が使用する医師端末と、患者が使用する患者端末とに対して通信可能に接続され、前記医師と前記患者との間の診療を支援する診療支援装置が実行する診療支援方法であって、
前記患者が訪れる第1所定箇所に設置され且つ前記医師端末とは異なる場所に存在する前記患者端末からの診療要求に応じて、前記患者端末と、前記診療要求により特定した前記医師端末とを接続し、前記患者端末と前記医師端末との間で診療を可能にする診療処理ステップを含む。
【0152】
本発明によれば、患者が受診を要望する診療科目を増やすことができ、以て患者の利便性を向上させることができる。
【0153】
本発明が適用されるプログラムは、
医療機関に属する医師が使用する医師端末と、患者が使用する患者端末とに対して通信可能に接続され、前記医師と前記患者との間の診療を支援する診療支援装置を制御するコンピュータに、
前記患者が訪れる第1所定箇所に設置され且つ前記医師端末とは異なる場所に存在する前記患者端末からの診療要求に応じて、前記患者端末と、前記診療要求により特定した前記医師端末とを接続し、前記患者端末と前記医師端末との間で診療を可能にする診療処理ステップを含む制御処理を実行させる。
【0154】
本発明によれば、患者が受診を要望する診療科目を増やすことができ、以て患者の利便性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0155】
1・・・診療支援サーバ(診療支援装置)、2・・・患者、3・・・患者端末、3b・・・紙媒体(持参情報)、4・・・リモート医師端末(医師端末)、5・・・リモート医師(医師)、114・・・診療処理手段、C・・・クリニック(第1所定箇所、医療機関)、N・・・所定のネットワーク
【手続補正書】
【提出日】2022-09-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療機関に属する医師が使用する医師端末と、患者が使用する患者端末とに対して通信可能に接続され、前記医師と前記患者との間の診療を支援する診療支援装置であって、
前記患者が訪れる第1所定箇所に設置され且つ前記医師端末とは異なる場所に存在する前記患者端末から診療の予約に係る依頼を受信すると、当該受信した診療予約依頼に係る処理の一つとして、所定の情報を含む予約票を前記患者端末から出力させる事前予約処理手段と、
前記患者端末から受信した前記所定の情報及び診療要求に応じて、前記患者端末と、前記診療要求により特定した前記医師端末とを接続し、前記患者端末と前記医師端末との間で診療を可能にする診療処理手段と、を備える、診療支援装置。
【請求項2】
前記第1所定箇所は、前記医師が属する前記医療機関とは別の医療機関に存在する、
請求項1に記載の診療支援装置。
【請求項3】
前記診療の後に前記患者が前記別の医療機関の第2所定箇所へ持参する持参情報を発行する持参情報発行手段を更に備える、
請求項2に記載の診療支援装置。
【請求項4】
前記診療の後に前記患者が前記診療に係る費用を支払うことが可能な費用支払手段を更に備える、
請求項1又は2に記載の診療支援装置。
【請求項5】
医療機関に属する医師が使用する医師端末と、患者が使用する患者端末とに対して通信可能に接続され、前記医師と前記患者との間の診療を支援する診療支援装置が実行する診療支援方法であって、
前記患者が訪れる第1所定箇所に設置され且つ前記医師端末とは異なる場所に存在する前記患者端末から診療の予約に係る依頼を受信すると、当該受信した診療予約依頼に係る処理の一つとして、所定の情報を含む予約票を前記患者端末から出力させる事前予約処理ステップと、
前記患者端末から受信した前記所定の情報及び診療要求に応じて、前記患者端末と、前記診療要求により特定した前記医師端末とを接続し、前記患者端末と前記医師端末との間で診療を可能にする診療処理ステップと、を含む、診療支援方法。
【請求項6】
医療機関に属する医師が使用する医師端末と、患者が使用する患者端末とに対して通信可能に接続され、前記医師と前記患者との間の診療を支援する診療支援装置を制御するコンピュータに、
前記患者が訪れる第1所定箇所に設置され且つ前記医師端末とは異なる場所に存在する前記患者端末から診療の予約に係る依頼を受信すると、当該受信した診療予約依頼に係る処理の一つとして、所定の情報を含む予約票を前記患者端末から出力させる事前予約処理ステップと、
前記患者端末から受信した前記所定の情報及び診療要求に応じて、前記患者端末と、前記診療要求により特定した前記医師端末とを接続し、前記患者端末と前記医師端末との間で診療を可能にする診療処理ステップと、を含む制御処理を実行させる、プログラム。