(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023011216
(43)【公開日】2023-01-24
(54)【発明の名称】画像処理装置、画像処理システム装置、画像処理方法、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
G06T 19/00 20110101AFI20230117BHJP
【FI】
G06T19/00 600
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021114945
(22)【出願日】2021-07-12
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(72)【発明者】
【氏名】金澤 浩平
(72)【発明者】
【氏名】木元 雄也
(72)【発明者】
【氏名】水谷 陽平
(72)【発明者】
【氏名】圓谷 将大
【テーマコード(参考)】
5B050
【Fターム(参考)】
5B050AA10
5B050BA09
5B050DA04
5B050EA09
5B050EA19
5B050EA27
5B050FA02
5B050FA05
(57)【要約】 (修正有)
【課題】撮像画像外の対象物に対応する仮想画像をユーザが認識可能な画像処理装置、画像処理システム装置、画像処理方法、プログラム及び記録媒体を提供する。
【解決手段】画像処理装置10において、撮像情報取得部11は、特定エリアのユーザ端末で撮像された撮像画像を取得し、ユーザ端末情報取得部14は、ユーザ端末の位置情報及び向き情報を取得し、特定部15は、撮像画像内に存在する対象物を特定し、且つ、撮像画像内に存在しない対象物に対してユーザ端末を基準として対象物が位置する方向を特定し、画像情報出力部16は、撮像画像内に存在する対象物に対して、撮像画像内の対象物に対応する位置に位置画像を重畳し、且つ、撮像画像内に存在しない対象物に対して、撮像画像内に範囲外対象物表示部を設け、対象物が位置する方向に応じて、範囲外対象物表示部に対象物の位置画像の一部分又は全部を重畳した画像をユーザ端末に出力する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像情報取得部、仮想情報生成部、マップ情報管理部、ユーザ端末情報取得部、特定部、及び画像情報出力部を含み、
前記撮像情報取得部は、特定エリアのユーザ端末で撮像された撮像画像を取得し、
前記仮想情報生成部は、前記特定エリアに関する仮想画像を生成し、
前記マップ情報管理部は、前記特定エリアのマップ上に対象物の位置情報を紐づけて管理し、
前記ユーザ端末情報取得部は、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報を取得し、
前記特定部は、前記マップ、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報に基づき、前記撮像画像内に存在する対象物と存在しない対象物とを特定し、且つ前記撮像画像内に存在しない対象物に対して、前記マップ、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報に基づき、前記ユーザ端末を基準として前記対象物が位置する方向を特定し、
前記画像情報出力部は、前記撮像画像に前記仮想画像を重畳した合成画像を出力し、
前記仮想情報生成部において生成する仮想画像は、前記特定エリアの前記対象物毎の仮想画像を含み、
前記対象物毎の仮想画像は、前記対象物の位置画像を含み、前記位置画像は前記対象物毎に互いに紐づけられており、
前記画像情報出力部は、前記撮像画像内に存在する前記対象物に対して、前記撮像画像内の前記対象物に対応する位置に前記位置画像を重畳し、且つ
前記撮像画像内に存在しない前記対象物に対して、前記撮像画像内に範囲外対象物表示部を設け、前記対象物が位置する方向に応じて、前記範囲外対象物表示部に前記対象物の位置画像の一部分又は全部を重畳した画像を前記ユーザ端末に出力する、画像処理装置。
【請求項2】
前記画像情報出力部は、前記撮像画像の少なくとも一つの端部の一部分又は全部を含む所定の範囲を前記範囲外対象物表示部として設ける、請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記マップ情報管理部は、前記マップ上において、前記ユーザ端末の位置情報及び前記対象物の位置情報に基づき、前記ユーザ端末と前記対象物との距離を算出し、
前記画像情報出力部は、前記範囲外対象物表示部において、前記距離が短い順に一方向に並ぶように前記対象物の位置画像の一部分又は全部を重畳する、請求項1又は2記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記対象物毎の仮想画像は、さらに、前記対象物の詳細情報画像を含み、前記位置画像及び前記詳細情報画像は前記対象物毎に互いに紐づけられており、
前記画像情報出力部は、前記撮像画像内にウインドウ部を設け、前記ウインドウ部に前記撮像画像内に存在する前記対象物の位置画像と紐づけられている前記詳細情報画像を重畳する、請求項1から3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の画像処理装置と、ユーザ端末とを含み、
前記画像処理装置と前記ユーザ端末とは、通信回線網を介して通信可能である、画像処理システム装置。
【請求項6】
撮像情報取得工程、仮想情報生成工程、マップ情報管理工程、ユーザ端末情報取得工程、特定工程、及び画像情報出力工程を含み、
前記撮像情報取得工程は、特定エリアのユーザ端末で撮像された撮像画像を取得し、
前記仮想情報生成工程は、前記特定エリアに関する仮想画像を生成し、
前記マップ情報管理工程は、前記特定エリアのマップ上に対象物の位置情報を紐づけて管理し、
前記ユーザ端末情報取得工程は、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報を取得し、
前記特定工程は、前記マップ、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報に基づき、前記撮像画像内に存在する対象物と存在しない対象物とを特定し、且つ前記撮像画像内に存在しない対象物に対して、前記マップ、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報に基づき、前記ユーザ端末を基準として前記対象物が位置する方向を特定し、
前記画像情報出力工程は、前記撮像画像に前記仮想画像を重畳した合成画像を出力し、
前記仮想情報生成工程において生成する仮想画像は、前記特定エリアの前記対象物毎の仮想画像を含み、
前記対象物毎の仮想画像は、前記対象物の位置画像を含み、前記位置画像は前記対象物毎に互いに紐づけられており、
前記画像情報出力工程は、前記撮像画像内に存在する前記対象物に対して、前記撮像画像内の前記対象物に対応する位置に前記位置画像を重畳し、且つ
前記撮像画像内に存在しない前記対象物に対して、前記撮像画像内に範囲外対象物表示部を設け、前記対象物が位置する方向に応じて、前記範囲外対象物表示部に前記対象物の位置画像の一部分又は全部を重畳した画像を前記ユーザ端末に出力する、画像処理方法。
【請求項7】
前記画像情報出力工程は、前記撮像画像の少なくとも一つの端部の一部分又は全部を含む所定の範囲を前記範囲外対象物表示部として設ける、請求項6記載の画像処理方法。
【請求項8】
前記マップ情報管理工程は、前記マップ上において、前記ユーザ端末の位置情報及び前記対象物の位置情報に基づき、前記ユーザ端末と前記対象物との距離を算出し、
前記画像情報出力工程は、前記範囲外対象物表示部において、前記距離が短い順に一方向に並ぶように前記対象物の位置画像の一部分又は全部を重畳する、請求項6又は7記載の画像処理方法。
【請求項9】
前記対象物毎の仮想画像は、さらに、前記対象物の詳細情報画像を含み、前記位置画像及び前記詳細情報画像は前記対象物毎に互いに紐づけられており、
前記画像情報出力工程は、前記撮像画像内にウインドウ部を設け、前記ウインドウ部に前記撮像画像内に存在する前記対象物の位置画像と紐づけられている前記詳細情報画像を重畳する、請求項6から8のいずれか一項に記載の画像処理方法。
【請求項10】
コンピュータに、撮像情報取得手順、仮想情報生成手順、マップ情報管理手順、ユーザ端末情報取得手順、特定手順、及び画像情報出力手順を含む手順を実行させるためのプログラム;
前記撮像情報取得手順は、特定エリアのユーザ端末で撮像された撮像画像を取得し、
前記仮想情報生成手順は、前記特定エリアに関する仮想画像を生成し、
前記マップ情報管理手順は、前記特定エリアのマップ上に対象物の位置情報を紐づけて管理し、
前記ユーザ端末情報取得手順は、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報を取得し、
前記特定手順は、前記マップ、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報に基づき、前記撮像画像内に存在する対象物と存在しない対象物とを特定し、且つ前記撮像画像内に存在しない対象物に対して、前記マップ、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報に基づき、前記ユーザ端末を基準として前記対象物が位置する方向を特定し、
前記画像情報出力手順は、前記撮像画像に前記仮想画像を重畳した合成画像を出力し、
前記仮想情報生成手順において生成する仮想画像は、前記特定エリアの前記対象物毎の仮想画像を含み、
前記対象物毎の仮想画像は、前記対象物の位置画像を含み、前記位置画像は前記対象物毎に互いに紐づけられており、
前記画像情報出力手順は、前記撮像画像内に存在する前記対象物に対して、前記撮像画像内の前記対象物に対応する位置に前記位置画像を重畳し、且つ
前記撮像画像内に存在しない前記対象物に対して、前記撮像画像内に範囲外対象物表示部を設け、前記対象物が位置する方向に応じて、前記範囲外対象物表示部に前記対象物の位置画像の一部分又は全部を重畳した画像を前記ユーザ端末に出力する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理システム装置、画像処理方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
AR(Augmented Reality:拡張現実感)技術を用いて、撮像画像上に仮想画像を重畳する技術が報告されている(例えば、特許文献1等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、撮像画像外の対象物に対応する仮想画像をユーザが認識できないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、撮像画像外の対象物に対応する仮想画像をユーザが認識可能な画像処理装置、画像処理システム装置、画像処理方法、プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の画像処理装置は、
撮像情報取得部、仮想情報生成部、マップ情報管理部、ユーザ端末情報取得部、特定部、及び画像情報出力部を含み、
前記撮像情報取得部は、特定エリアのユーザ端末で撮像された撮像画像を取得し、
前記仮想情報生成部は、前記特定エリアに関する仮想画像を生成し、
前記マップ情報管理部は、前記特定エリアのマップ上に対象物の位置情報を紐づけて管理し、
前記ユーザ端末情報取得部は、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報を取得し、
前記特定部は、前記マップ、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報に基づき、前記撮像画像内に存在する対象物と存在しない対象物とを特定し、且つ前記撮像画像内に存在しない対象物に対して、前記マップ、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報に基づき、前記ユーザ端末を基準として前記対象物が位置する方向を特定し、
前記画像情報出力部は、前記撮像画像に前記仮想画像を重畳した合成画像を出力し、
前記仮想情報生成部において生成する仮想画像は、前記特定エリアの前記対象物毎の仮想画像を含み、
前記対象物毎の仮想画像は、前記対象物の位置画像を含み、前記位置画像は前記対象物毎に互いに紐づけられており、
前記画像情報出力部は、前記撮像画像内に存在する前記対象物に対して、前記撮像画像内の前記対象物に対応する位置に前記位置画像を重畳し、且つ
前記撮像画像内に存在しない前記対象物に対して、前記撮像画像内に範囲外対象物表示部を設け、前記対象物が位置する方向に応じて、前記範囲外対象物表示部に前記対象物の位置画像の一部分又は全部を重畳した画像を前記ユーザ端末に出力する、装置である。
【0007】
本発明の画像処理方法は、
撮像情報取得工程、仮想情報生成工程、マップ情報管理工程、ユーザ端末情報取得工程、特定工程、及び画像情報出力工程を含み、
前記撮像情報取得工程は、特定エリアのユーザ端末で撮像された撮像画像を取得し、
前記仮想情報生成工程は、前記特定エリアに関する仮想画像を生成し、
前記マップ情報管理工程は、前記特定エリアのマップ上に対象物の位置情報を紐づけて管理し、
前記ユーザ端末情報取得工程は、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報を取得し、
前記特定工程は、前記マップ、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報に基づき、前記撮像画像内に存在する対象物と存在しない対象物とを特定し、且つ前記撮像画像内に存在しない対象物に対して、前記マップ、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報に基づき、前記ユーザ端末を基準として前記対象物が位置する方向を特定し、
前記画像情報出力工程は、前記撮像画像に前記仮想画像を重畳した合成画像を出力し、
前記仮想情報生成工程において生成する仮想画像は、前記特定エリアの前記対象物毎の仮想画像を含み、
前記対象物毎の仮想画像は、前記対象物の位置画像を含み、前記位置画像は前記対象物毎に互いに紐づけられており、
前記画像情報出力工程は、前記撮像画像内に存在する前記対象物に対して、前記撮像画像内の前記対象物に対応する位置に前記位置画像を重畳し、且つ
前記撮像画像内に存在しない前記対象物に対して、前記撮像画像内に範囲外対象物表示部を設け、前記対象物が位置する方向に応じて、前記範囲外対象物表示部に前記対象物の位置画像の一部分又は全部を重畳した画像を前記ユーザ端末に出力する、方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、撮像画像内の対象物に対応する仮想画像に加えて、前記撮像画像外の対象物に対応する仮想画像をユーザが認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態1の画像処理装置の一例の構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施形態1の画像処理装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態1の画像処理装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、対象物の位置情報を紐づけた特定エリアのマップの一例を示す模式図である。
【
図5】
図5は、実施形態2の画像処理装置からユーザ端末に出力された画像が、前記ユーザ端末のディスプレイ上に表示されている一例を示す模式図である。
【
図6】
図6は、実施形態3の画像処理システム装置の一例の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の画像処理装置において、例えば、
前記画像情報出力部は、前記撮像画像の少なくとも一つの端部の一部分又は全部を含む所定の範囲を前記範囲外対象物表示部として設ける、という態様であってもよい。
【0011】
本発明の画像処理装置において、例えば、
前記マップ情報管理部は、前記マップ上において、前記ユーザ端末の位置情報及び前記対象物の位置情報に基づき、前記ユーザ端末と前記対象物との距離を算出し、
前記画像情報出力部は、前記範囲外対象物表示部において、前記距離が短い順に一方向に並ぶように前記対象物の位置画像の一部分又は全部を重畳する、という態様であってもよい。
【0012】
本発明の画像処理装置において、例えば、
前記対象物毎の仮想画像は、さらに、前記対象物の詳細情報画像を含み、前記位置画像及び前記詳細情報画像は前記対象物毎に互いに紐づけられており、
前記画像情報出力部は、前記撮像画像内にウインドウ部を設け、前記ウインドウ部に前記撮像画像内に存在する前記対象物の位置画像と紐づけられている前記詳細情報画像を重畳する、という態様であってもよい。
【0013】
本発明の画像処理システム装置は、
本発明の画像処理装置と、ユーザ端末とを含む、装置である。
前記画像処理装置と前記ユーザ端末とは、通信回線網を介して通信可能である。
【0014】
本発明の画像処理方法において、例えば、
前記画像情報出力工程は、前記撮像画像の少なくとも一つの端部の一部分又は全部を含む所定の範囲を前記範囲外対象物表示部として設ける、という態様であってもよい。
【0015】
本発明の画像処理方法において、例えば、
前記マップ情報管理工程は、前記マップ上において、前記ユーザ端末の位置情報及び前記対象物の位置情報に基づき、前記ユーザ端末と前記対象物との距離を算出し、
前記画像情報出力工程は、前記範囲外対象物表示部において、前記距離が短い順に一方向に並ぶように前記対象物の位置画像の一部分又は全部を重畳する、という態様であってもよい。
【0016】
本発明の画像処理方法において、例えば、
前記対象物毎の仮想画像は、さらに、前記対象物の詳細情報画像を含み、前記位置画像及び前記詳細情報画像は前記対象物毎に互いに紐づけられており、
前記画像情報出力工程は、前記撮像画像内にウインドウ部を設け、前記ウインドウ部に前記撮像画像内に存在する前記対象物の位置画像と紐づけられている前記詳細情報画像を重畳する、という態様であってもよい。
【0017】
本発明のプログラムは、本発明の方法の各工程を、手順として、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0018】
本発明の記録媒体は、本発明のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0019】
次に、本発明の実施形態について図を用いて説明する。本発明は、以下の実施形態には限定されない。以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用でき、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
【0020】
[実施形態1]
図1は、本実施形態の画像処理装置10の一例の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本装置10は、撮像情報取得部11、仮想情報生成部12、マップ情報管理部13、ユーザ端末情報取得部14、特定部15、及び画像情報出力部16を含む。
【0021】
本装置10は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本装置10は、前記通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。前記通信回線網は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でも無線でもよい。前記通信回線網は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、SAN(Storage Area Network)、DTN(Delay Tolerant Networking)、LPWA(Low Power Wide Area)、L5G(ローカル5G)、等があげられる。無線通信としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ローカル5G、LPWA等が挙げられる。前記無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、インフラストラクチャ(infrastructure通信)、アクセスポイントを介した間接通信等であってもよい。本装置10は、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置10は、例えば、本発明のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。さらに、本装置10は、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。
【0022】
図2に、本装置10のハードウエア構成のブロック図を例示する。本装置10は、例えば、中央処理装置(CPU、GPU等)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置105、表示装置106、通信デバイス107、撮像装置108、及び音入出力装置109等を含む。本装置10の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して相互に接続されている。
【0023】
中央処理装置101は、本装置10の全体の制御を担う。本装置10において、中央処理装置101により、例えば、本発明のプログラムやその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、中央処理装置101が、撮像情報取得部11、仮想情報生成部12、マップ情報管理部13、ユーザ端末情報取得部14、特定部15、及び画像情報出力部16として機能する。
【0024】
バス103は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、外部記憶装置(外部データベース等)、プリンター、外部入力装置、外部表示装置、外部撮像装置等があげられる。本装置10は、例えば、バス103に接続された通信デバイス107により、外部ネットワーク(前記通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して、他の装置と接続することもできる。
【0025】
メモリ102は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)が挙げられる。中央処理装置101が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置104に記憶されている本発明のプログラム等の種々の動作プログラムを、メモリ102が読み込み、中央処理装置101は、メモリ102からデータを受け取って、プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ102は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。
【0026】
記憶装置104は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置104には、本発明のプログラムを含む動作プログラムが格納されている。記憶装置104は、例えば、記録媒体と、記録媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等が挙げられる。記憶装置104は、例えば、記録媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)、及びソリッドステートドライブ(SSD)であってもよい。
【0027】
本装置10において、メモリ102及び記憶装置104は、ログ情報、外部データベース(図示せず)や外部の装置から取得した情報、本装置10によって生成した情報、本装置10が処理を実行する際に用いる情報等の種々の情報を記憶することも可能である。なお、少なくとも一部の情報は、例えば、メモリ102及び記憶装置104以外の外部サーバに記憶されていてもよいし、複数の端末にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶されていてもよい。
【0028】
本装置10は、例えば、さらに、入力装置105、表示装置106、撮像装置108、及び音入出力装置109を含んでもよい。入力装置105は、例えば、タッチパネル、キーボード、マウス等である。表示装置106は、例えば、LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ等が挙げられる。撮像装置108は、例えば、2Dカメラ、3Dカメラ、赤外線カメラ等が挙げられる。音入出力装置109は、例えば、マイク、スピーカー等が挙げられる。
【0029】
つぎに、本実施形態の画像処理方法の一例を、
図3のフローチャートに基づき説明する。本実施形態の画像処理方法は、例えば、
図1の画像処理装置10を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の画像処理方法は、
図1の画像処理装置10の使用には限定されない。
【0030】
まず、撮像情報取得部11により、特定エリアのユーザ端末で撮像された撮像画像を取得する(S1)。前記特定エリアは、特に制限されず、屋内でもよいし、屋外でもよい。前記屋内としては、例えば、展示会場、イベント会場、デパート、大学等の学校等がある。前記ユーザ端末は、ユーザの端末であり、特に制限されず、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話、眼鏡型及び腕時計型等のウェアラブル端末等である。前記撮像画像は、例えば、静止画でもよいし、動画でもよい。前記取得は、例えば、前記通信回線網を介して実行される。
【0031】
次に、仮想情報生成部12により、前記特定エリアに関する仮想画像を生成する(S2)。前記生成する仮想画像は、前記特定エリアの対象物毎の仮想画像を含む。前記対象物は、特に制限されず、任意に設定でき、人工物であってもよいし、自然のものであってもよい。前記人工物としては、例えば、施設、展示ブース、テナント、教室等が挙げられる。前記自然のものとしては、例えば、山、海、岩等が挙げられる。前記対象物毎の仮想画像は、前記対象物の位置画像を含み、前記位置画像は前記対象物毎に互いに紐づけられている。前記位置画像は、例えば、前記対象物に関連する画像である。前記仮想画像の生成とは、例えば、予め、メモリ102や記憶装置104に記憶されている前記仮想画像を読み出すことを意味してもよいし、外部のデータベースから前記通信回線網を介して前記仮想画像を取得することを意味してもよい。また、仮想情報生成部12は、例えば、前記対象物に関する情報(対象物情報ともいう)を取得し、前記対象物情報に基づき、前記仮想画像を生成してもよい。
【0032】
後述の特定部15は、例えば、前記工程(S2)の前に、前記撮像画像から特定エリアを特定してもよい。前記特定エリアを特定する手法は、特に制限されず、例えば、公知の技術を用いることができる。そして、前記工程(S2)において、仮想情報生成部12は、特定部15により特定された特定エリアに関する仮想画像を生成してもよい。
【0033】
次に、マップ情報管理部13により、前記特定エリアのマップ上に前記対象物の位置情報を紐づけて管理する(S3)。前記対象物の位置情報は、例えば、前記対象物の位置を示す情報である。前記マップは、前記特定エリアを二次元的に表現したマップであってもよいし、三次元的に表現したマップであってもよい。
【0034】
次に、ユーザ端末情報取得部14により、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報を取得する(S4)。前記ユーザ端末の位置情報及び向き情報は、例えば、前記特定エリア内に配置された位置コードや方向マーク、前記ユーザ端末の各種センサ等によって特定された前記ユーザ端末の位置及び向きを示す情報である。前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報をまとめてユーザ端末情報ともいう。前記位置コードは、例えば、前記方向マークを兼ねていてもよい。前記位置コード及び前記方向マークは、例えば、QRコード(登録商標)、ARマーカー、バーコード、カメレオンコード(登録商標)等がある。ユーザ端末情報取得部14は、例えば、前記撮像画像と紐づけて、前記ユーザ端末の位置情報及び向き情報を取得してもよい。前記向き情報とは、例えば、前記ユーザ端末の撮像装置による撮像方向ともいえる。
【0035】
次に、特定部15は、前記マップ、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報に基づき、前記撮像画像内に存在する対象物と存在しない対象物とを特定する(S5a)。また、特定部15は、前記撮像画像内に存在しない対象物に対して、前記マップ、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報に基づき、前記ユーザ端末を基準として前記対象物が位置する方向を特定する(S5b)。前記方向は、例えば、前記ユーザ端末を基準として上下左右の少なくとも一つである。
【0036】
そして、画像情報出力部16により、前記撮像画像に前記仮想画像を重畳した合成画像を出力し(S6)、終了する(END)。前記出力は、例えば、前記通信回線網を介して、実行されてもよい。具体的には、画像情報出力部16により、前記撮像画像内に存在する前記対象物に対して、前記撮像画像内の前記対象物に対応する位置に前記位置画像を重畳する。また、画像情報出力部16により、前記撮像画像内に存在しない前記対象物に対して、前記撮像画像内に範囲外対象物表示部を設け、前記対象物が位置する方向に応じて、前記範囲外対象物表示部に前記対象物の位置画像の一部分又は全部を重畳した画像を前記ユーザ端末に出力する。すなわち、画像情報出力部16は、例えば、前記ユーザ端末と前記対象物との位置関係を反映して前記対象物の位置画像を前記範囲外対象物表示部に重畳する、ともいえる。前記対象物の位置画像の一部分とは、特に制限されず、例えば、前記位置画像の全部を1としたとき、1/2、2/3等の部分である。画像情報出力部16は、例えば、前記撮像画像の少なくとも一つの端部の一部分又は全部を含む所定の範囲を前記範囲外対象物表示部として設けてもよい。前記所定の範囲は、特に制限されず、任意に設定でき、例えば、前記撮像画像の端部から前記撮像画像の中心部までの範囲を1としたとき、1/3、1/4、1/5等の範囲である。
【0037】
また、マップ情報管理部13は、例えば、前記工程(S6)の前に、前記マップ上において、前記ユーザ端末の位置情報及び前記対象物の位置情報に基づき、前記ユーザ端末と前記対象物との距離を算出してもよい。そして、画像情報出力部16は、例えば、前記工程(S6)において、前記距離が短い順に一方向に並ぶように前記対象物の位置画像の一部分又は全部を前記範囲外対象物表示部に重畳してもよい。前記一方向は、特に制限されず、例えば、上から下、下から上、右から左、左から右等の方向である。
【0038】
また、仮想情報生成部12により生成される前記対象物毎の仮想画像は、さらに、前記対象物の詳細情報画像を含んでもよい。この場合、前記対象物の位置画像及び前記詳細情報画像は前記対象物毎に互いに紐づけられている。そして、画像情報出力部16は、例えば、前記工程(S6)において、さらに、前記撮像画像内にウインドウ部を設け、前記ウインドウ部に前記撮像画像内に存在する前記対象物の位置画像と紐づけられている前記詳細情報画像を重畳する。前記ウインドウ部は、例えば、複数の前記詳細情報画像を遷移可能な画面で表示可能である。前記詳細情報画像は、例えば、1層又は2層以上の階層構造の画像である。前記詳細情報画像が1層又は2層以上の階層構造の画像である場合、前記ウインドウ部は、例えば、前記詳細情報画像を階層毎の画像を遷移可能な画面で表示可能である。具体的に、前記詳細情報画像は、例えば、前記対象物の詳細情報に基づく画像であり、1つの前記対象物の位置画像に対し、1つの前記詳細情報画像が紐づけられていてもよいし、2つの前記詳細情報画像が紐づけられていてもよい。
【0039】
本実施形態によれば、前記撮像画像内に前記範囲外対象物表示部を設けることで、前記撮像画像内の対象物に対応する仮想画像に加えて、前記撮像画像外の対象物に対応する仮想画像を前記撮像画像に重畳することができる。このため、ユーザは、例えば、シームレスな操作で、前記撮像画像外の対象物に対応する仮想画像も認識することができる。また、前記撮像画像の端部を含む所定の範囲を前記範囲外対象物表示部とすることで、前記撮像画像内に存在する前記対象物の位置画像の視認性に影響を与えることなく、前記撮像画像外の対象物に対応する仮想画像を前記撮像画像に重畳可能である。
【0040】
[実施形態2]
図4及び5に基づき、前記撮像画像に前記対象物の位置画像等を重畳する一例を説明する。
【0041】
図4は、前記対象物の位置情報を紐づけた特定エリアのマップの一例を示す。なお、
図4において、前記マップを二次元的に表現したマップとして示すが、これに限定されず、例えば、三次元的に表現したマップであってもよい。
図4に示すように、特定部15は、例えば、ユーザ端末1の撮像方向Xを特定し、撮像方向Xに存在する対象物として対象物A~Cを特定し、撮像方向Xに存在しない対象物として対象物D~Oを特定する。また、特定部15は、ユーザ端末1の撮像方向Xを基準としたときに、対象物D~Oがどの方向に位置するかを特定する。
【0042】
図5は、画像処理装置10からユーザ端末1に出力された画像が、ユーザ端末1のディスプレイ上に表示されている一例を示す。
図5(A)は、前記撮像画像の端部の一部分を含む所定の範囲を範囲外対象物表示部(斜線にて示す部分)として設定した一例であり、
図5(B)は、前記撮像画像の端部の全部を含む所定の範囲を範囲外対象物表示部(斜線にて示す部分)として設定した一例である。
【0043】
図5に示すように、撮像方向Xに存在する対象物A~Cの位置画像(以下、対象物の位置画像をピンともいう)は、前記撮像画像の対応する位置に重畳して表示される。対象物A~CのピンA~Cは、例えば、ユーザ端末1と対象物A~Cとの距離に基づき、ユーザ端末1と離れているピンを他のピンよりも小さくして重畳されていてもよい。一方で、対象物A~CのピンA~Cは、例えば、ユーザ端末1と対象物A~Cとの距離に基づき、ユーザ端末1と近いピンを他のピンよりも大きくして重畳されていてもよい。また、ピンは、例えば、ユーザ端末1と対象物A~Cとの距離に応じて、ピンの外縁を色付けてもよい。
【0044】
また、
図5に示すように、撮像方向Xに存在しない対象物D~Oの位置画像は、範囲外対象物表示部3に重畳して表示される。
図5(B)では、ユーザ端末1と前記対象物との位置関係に応じて範囲外対象物表示部3に前記対象物のピンを重畳している。一方で、
図5(A)では、
図5(B)の位置関係に加えて、ユーザ端末1と対象物との距離に応じて範囲外対象物表示部3内に前記対象物のピンを重畳している。
【0045】
さらに、
図5に示すように、前記詳細情報画像は、具体的に、ウインドウ部(Window)4に表示される。図中において、ウインドウ部4は、前記撮像画像の下部に表示されているが、例示であって、これに限定されない。例えば、本発明を展示会に適用する場合、展示されている商品及びサービスや、そのブースの会社等の詳細な情報に基づき生成された詳細情報画像がウインドウ部4に表示される。
【0046】
[実施形態3]
図6は、本実施形態の画像処理システム装置100の一例の構成を示すブロック図である。
図6に示すように、本装置100は、前記実施形態1記載の画像処理装置10と、ユーザ端末20と、を含む。画像処理装置10とユーザ端末20とは、通信回線網30を介して通信可能である。通信回線網30は、前述の通信回線網と同様である。ユーザ端末20の数は、特に制限されず、1つでもよいし、複数あってもよい。
【0047】
ユーザ端末20は、特に制限されず、例えば、パーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。
【0048】
[実施形態4]
本実施形態のプログラムは、本発明の方法の各工程を、手順として、コンピュータに実行させるためのプログラムである。本発明において、「手順」は、「処理」と読み替えてもよい。また、本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。前記記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)である。前記記録媒体としては、特に限定されず、例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、光ディスク等が挙げられる。
【0049】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をできる。
【0050】
<付記>
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
撮像情報取得部、仮想情報生成部、マップ情報管理部、ユーザ端末情報取得部、特定部、及び画像情報出力部を含み、
前記撮像情報取得部は、特定エリアのユーザ端末で撮像された撮像画像を取得し、
前記仮想情報生成部は、前記特定エリアに関する仮想画像を生成し、
前記マップ情報管理部は、前記特定エリアのマップ上に対象物の位置情報を紐づけて管理し、
前記ユーザ端末情報取得部は、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報を取得し、
前記特定部は、前記マップ、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報に基づき、前記撮像画像内に存在する対象物と存在しない対象物とを特定し、且つ前記撮像画像内に存在しない対象物に対して、前記マップ、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報に基づき、前記ユーザ端末を基準として前記対象物が位置する方向を特定し、
前記画像情報出力部は、前記撮像画像に前記仮想画像を重畳した合成画像を出力し、
前記仮想情報生成部において生成する仮想画像は、前記特定エリアの前記対象物毎の仮想画像を含み、
前記対象物毎の仮想画像は、前記対象物の位置画像を含み、前記位置画像は前記対象物毎に互いに紐づけられており、
前記画像情報出力部は、前記撮像画像内に存在する前記対象物に対して、前記撮像画像内の前記対象物に対応する位置に前記位置画像を重畳し、且つ
前記撮像画像内に存在しない前記対象物に対して、前記撮像画像内に範囲外対象物表示部を設け、前記対象物が位置する方向に応じて、前記範囲外対象物表示部に前記対象物の位置画像の一部分又は全部を重畳した画像を前記ユーザ端末に出力する、画像処理装置。
(付記2)
前記画像情報出力部は、前記撮像画像の少なくとも一つの端部の一部分又は全部を含む所定の範囲を前記範囲外対象物表示部として設ける、付記1記載の画像処理装置。
(付記3)
前記マップ情報管理部は、前記マップ上において、前記ユーザ端末の位置情報及び前記対象物の位置情報に基づき、前記ユーザ端末と前記対象物との距離を算出し、
前記画像情報出力部は、前記範囲外対象物表示部において、前記距離が短い順に一方向に並ぶように前記対象物の位置画像の一部分又は全部を重畳する、付記1又は2記載の画像処理装置。
(付記4)
前記対象物毎の仮想画像は、さらに、前記対象物の詳細情報画像を含み、前記位置画像及び前記詳細情報画像は前記対象物毎に互いに紐づけられており、
前記画像情報出力部は、前記撮像画像内にウインドウ部を設け、前記ウインドウ部に前記撮像画像内に存在する前記対象物の位置画像と紐づけられている前記詳細情報画像を重畳する、付記1から3のいずれかに記載の画像処理装置。
(付記5)
付記1から4のいずれかに記載の画像処理装置と、ユーザ端末とを含み、
前記画像処理装置と前記ユーザ端末とは、通信回線網を介して通信可能である、画像処理システム装置。
(付記6)
撮像情報取得工程、仮想情報生成工程、マップ情報管理工程、ユーザ端末情報取得工程、特定工程、及び画像情報出力工程を含み、
前記撮像情報取得工程は、特定エリアのユーザ端末で撮像された撮像画像を取得し、
前記仮想情報生成工程は、前記特定エリアに関する仮想画像を生成し、
前記マップ情報管理工程は、前記特定エリアのマップ上に対象物の位置情報を紐づけて管理し、
前記ユーザ端末情報取得工程は、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報を取得し、
前記特定工程は、前記マップ、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報に基づき、前記撮像画像内に存在する対象物と存在しない対象物とを特定し、且つ前記撮像画像内に存在しない対象物に対して、前記マップ、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報に基づき、前記ユーザ端末を基準として前記対象物が位置する方向を特定し、
前記画像情報出力工程は、前記撮像画像に前記仮想画像を重畳した合成画像を出力し、
前記仮想情報生成工程において生成する仮想画像は、前記特定エリアの前記対象物毎の仮想画像を含み、
前記対象物毎の仮想画像は、前記対象物の位置画像を含み、前記位置画像は前記対象物毎に互いに紐づけられており、
前記画像情報出力工程は、前記撮像画像内に存在する前記対象物に対して、前記撮像画像内の前記対象物に対応する位置に前記位置画像を重畳し、且つ
前記撮像画像内に存在しない前記対象物に対して、前記撮像画像内に範囲外対象物表示部を設け、前記対象物が位置する方向に応じて、前記範囲外対象物表示部に前記対象物の位置画像の一部分又は全部を重畳した画像を前記ユーザ端末に出力する、画像処理方法。
(付記7)
前記画像情報出力工程は、前記撮像画像の少なくとも一つの端部の一部分又は全部を含む所定の範囲を前記範囲外対象物表示部として設ける、付記6記載の画像処理方法。
(付記8)
前記マップ情報管理工程は、前記マップ上において、前記ユーザ端末の位置情報及び前記対象物の位置情報に基づき、前記ユーザ端末と前記対象物との距離を算出し、
前記画像情報出力工程は、前記範囲外対象物表示部において、前記距離が短い順に一方向に並ぶように前記対象物の位置画像の一部分又は全部を重畳する、付記6又は7記載の画像処理方法。
(付記9)
前記対象物毎の仮想画像は、さらに、前記対象物の詳細情報画像を含み、前記位置画像及び前記詳細情報画像は前記対象物毎に互いに紐づけられており、
前記画像情報出力工程は、前記撮像画像内にウインドウ部を設け、前記ウインドウ部に前記撮像画像内に存在する前記対象物の位置画像と紐づけられている前記詳細情報画像を重畳する、付記6から8のいずれかに記載の画像処理方法。
(付記10)
コンピュータに、撮像情報取得手順、仮想情報生成手順、マップ情報管理手順、ユーザ端末情報取得手順、特定手順、及び画像情報出力手順を含む手順を実行させるためのプログラム;
前記撮像情報取得手順は、特定エリアのユーザ端末で撮像された撮像画像を取得し、
前記仮想情報生成手順は、前記特定エリアに関する仮想画像を生成し、
前記マップ情報管理手順は、前記特定エリアのマップ上に対象物の位置情報を紐づけて管理し、
前記ユーザ端末情報取得手順は、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報を取得し、
前記特定手順は、前記マップ、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報に基づき、前記撮像画像内に存在する対象物と存在しない対象物とを特定し、且つ前記撮像画像内に存在しない対象物に対して、前記マップ、前記ユーザ端末の位置情報及び前記ユーザ端末の向き情報に基づき、前記ユーザ端末を基準として前記対象物が位置する方向を特定し、
前記画像情報出力手順は、前記撮像画像に前記仮想画像を重畳した合成画像を出力し、
前記仮想情報生成手順において生成する仮想画像は、前記特定エリアの前記対象物毎の仮想画像を含み、
前記対象物毎の仮想画像は、前記対象物の位置画像を含み、前記位置画像は前記対象物毎に互いに紐づけられており、
前記画像情報出力手順は、前記撮像画像内に存在する前記対象物に対して、前記撮像画像内の前記対象物に対応する位置に前記位置画像を重畳し、且つ
前記撮像画像内に存在しない前記対象物に対して、前記撮像画像内に範囲外対象物表示部を設け、前記対象物が位置する方向に応じて、前記範囲外対象物表示部に前記対象物の位置画像の一部分又は全部を重畳した画像を前記ユーザ端末に出力する。
(付記11)
前記画像情報出力手順は、前記撮像画像の少なくとも一つの端部の一部分又は全部を含む所定の範囲を前記範囲外対象物表示部として設ける、付記10記載のプログラム。
(付記12)
前記マップ情報管理手順は、前記マップ上において、前記ユーザ端末の位置情報及び前記対象物の位置情報に基づき、前記ユーザ端末と前記対象物との距離を算出し、
前記画像情報出力手順は、前記範囲外対象物表示部において、前記距離が短い順に一方向に並ぶように前記対象物の位置画像の一部分又は全部を重畳する、付記10又は11記載のプログラム。
(付記13)
前記対象物毎の仮想画像は、さらに、前記対象物の詳細情報画像を含み、前記位置画像及び前記詳細情報画像は前記対象物毎に互いに紐づけられており、
前記画像情報出力手順は、前記撮像画像内にウインドウ部を設け、前記ウインドウ部に前記撮像画像内に存在する前記対象物の位置画像と紐づけられている前記詳細情報画像を重畳する、付記10から12のいずれかに記載のプログラム。
(付記14)
付記10から13のいずれかに記載のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明によれば、撮像画像外の対象物に対応する仮想画像をユーザが認識可能である。このため、本発明は、例えば、展示会やゲーム等のAR技術を用いる分野において特に有用である。
【符号の説明】
【0052】
1 ユーザ端末
3 範囲外対象物表示部
4 ウインドウ部
10 画像処理装置
11 撮像情報取得部
12 仮想情報生成部
13 マップ情報管理部
14 ユーザ端末情報取得部
15 特定部
16 画像情報出力部
20 ユーザ端末
100 画像処理システム装置
101 中央処理装置
102 メモリ
103 バス
104 記憶装置
105 入力装置
106 表示装置
107 通信デバイス
108 撮像装置
109 音入出力装置