(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023112279
(43)【公開日】2023-08-14
(54)【発明の名称】生産装置およびデータ管理方法
(51)【国際特許分類】
H05K 13/00 20060101AFI20230804BHJP
G05B 19/418 20060101ALI20230804BHJP
【FI】
H05K13/00 Z
G05B19/418 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022013953
(22)【出願日】2022-02-01
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】上田 一貴
(72)【発明者】
【氏名】小沼 慎弥
(72)【発明者】
【氏名】大蘆 雅弘
(72)【発明者】
【氏名】松尾 誠一
(72)【発明者】
【氏名】藤 真二
【テーマコード(参考)】
3C100
5E353
【Fターム(参考)】
3C100AA29
3C100AA38
3C100AA57
3C100AA68
3C100BB13
3C100BB15
3C100BB33
3C100CC02
3C100EE07
5E353AA02
5E353CC01
5E353CC04
5E353CC12
5E353EE02
5E353EE63
5E353EE89
5E353GG01
5E353HH11
5E353HH51
5E353HH71
5E353JJ21
5E353JJ48
5E353KK02
5E353KK03
5E353MM04
5E353MM08
5E353QQ01
(57)【要約】
【課題】記憶容量の削減が可能な生産装置を提供する。
【解決手段】部品が装着された基板を生産するための生産装置(部品装着装置M3)は、基板の生産のための動作に関するログデータを記憶する記憶部120と、基板の検査結果を受信する受信部114と、受信部114が受信した検査結果が良好であることを示す場合、当該検査結果に対応するログデータを記憶部120から削除する削除部115と、記憶部120に記憶されたログデータを外部装置に転送する転送部116と、を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品が装着された基板を生産するための生産装置であって、
前記基板の生産のための動作に関するログデータを記憶する記憶部と、
前記基板の検査結果を受信する受信部と、
前記受信部が受信した検査結果が良好であることを示す場合、当該検査結果に対応するログデータを前記記憶部から削除する削除部と、
前記記憶部に記憶されたログデータを外部装置に転送する転送部と、を備える、
生産装置。
【請求項2】
前記受信部は、前記基板の検査結果を、前記基板を検査する検査機から受信する、
請求項1に記載の生産装置。
【請求項3】
前記受信部は、前記基板の検査結果を、外部装置から受信する、
請求項1に記載の生産装置。
【請求項4】
前記基板の検査は、複数種類の検査装置によって行われ、
前記生産装置は、さらに、前記複数種類の検査装置のうちのいずれかの検査装置を選択する選択部を備え、
前記削除部は、前記受信部が受信した、前記選択部が選択した検査装置による検査結果が良好であることを示す場合、当該検査結果に対応するログデータを前記記憶部から削除する、
請求項1~3のいずれか1項に記載の生産装置。
【請求項5】
前記生産装置は、さらに、前記削除部によってログデータを前記記憶部から削除するか否かを切り替える切替部を備える、
請求項1~4のいずれか1項に記載の生産装置。
【請求項6】
部品が装着された基板を生産するための生産装置により実行されるデータ管理方法であって、
前記生産装置は、前記基板の生産のための動作に関するログデータを記憶する記憶部を備え、
前記データ管理方法は、
前記基板の検査結果を受信し、
受信した検査結果が良好であることを示す場合、当該検査結果に対応するログデータを前記記憶部から削除し、
前記記憶部に記憶されたログデータを外部装置に転送する、
データ管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、部品が装着された基板を生産するための生産装置およびデータ管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、基板への部品の実装工程において生じた問題について解析するために、基板への部品の実装工程において生じる部品実装情報を収集することができる部品実装情報収集装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された部品実装情報収集装置では、収集されたデータが膨大となり、部品実装情報収集装置は容量の大きな記憶装置が必要となる。また、収集されたデータを外部装置に転送する場合には、外部装置は容量の大きな記憶装置が必要となる。
【0005】
そこで、本開示は、記憶容量の削減が可能な生産装置などを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る生産装置は、部品が装着された基板を生産するための生産装置であって、前記基板の生産のための動作に関するログデータを記憶する記憶部と、前記基板の検査結果を受信する受信部と、前記受信部が受信した検査結果が良好であることを示す場合、当該検査結果に対応するログデータを前記記憶部から削除する削除部と、前記記憶部に記憶されたログデータを外部装置に転送する転送部と、を備える。
【0007】
なお、これらの包括的または具体的な側面は、システム、装置、方法、記録媒体、または、コンピュータプログラムで実現されてもよく、システム、装置、方法、記録媒体、および、コンピュータプログラムの任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本開示に係る生産装置などによれば、記憶容量の削減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態に係る部品装着システムの側面視図である。
【
図2】実施の形態に係る部品装着装置の上面視図である。
【
図3】実施の形態に係る部品装着装置の側面視図である。
【
図4】実施の形態に係る部品装着装置の構成を示すブロック図である。
【
図5】実施の形態に係る部品装着装置のデータ収集が行われる際の動作を示すフローチャートである。
【
図6】実施の形態および比較例に係る部品装着装置のデータ収集が行われる際のタイミングチャートである。
【
図7】実施の形態に係る部品装着装置のデータが基板に対応付けて記憶される際の動作を示すフローチャートである。
【
図8】実施の形態に係る部品装着装置のデータが転送される際の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の生産装置は、部品が装着された基板を生産するための生産装置であって、前記基板の生産のための動作に関するログデータを記憶する記憶部と、前記基板の検査結果を受信する受信部と、前記受信部が受信した検査結果が良好であることを示す場合、当該検査結果に対応するログデータを前記記憶部から削除する削除部と、前記記憶部に記憶されたログデータを外部装置に転送する転送部と、を備える。
【0011】
基板の検査結果が良好である場合には、当該検査結果に対応するログデータの解析は不要であり削除しても問題ない場合が多い。このため、良好な検査結果に対応するログデータを削除することで、記憶容量の削減が可能となる。
【0012】
例えば、前記受信部は、前記基板の検査結果を、前記基板を検査する検査機から受信してもよい。あるいは、例えば、前記受信部は、前記基板の検査結果を、外部装置から受信してもよい。
【0013】
例えば、前記基板の検査は、複数種類の検査装置によって行われ、前記生産装置は、さらに、前記複数種類の検査装置のうちのいずれかの検査装置を選択する選択部を備え、前記削除部は、前記受信部が受信した、前記選択部が選択した検査装置による検査結果が良好であることを示す場合、当該検査結果に対応するログデータを前記記憶部から削除してもよい。
【0014】
これによれば、ログデータを削除するか否かの判定に用いる検査結果を、複数種類の検査装置のうちのいずれの検査装置の検査結果にするかを選択することができる。
【0015】
例えば、前記生産装置は、さらに、前記削除部によってログデータを前記記憶部から削除するか否かを切り替える切替部を備えていてもよい。
【0016】
これによれば、ログデータを削除する機能を有効にするか否かを切り替えることができる。
【0017】
本開示のデータ管理方法は、部品が装着された基板を生産するための生産装置により実行されるデータ管理方法であって、前記生産装置は、前記基板の生産のための動作に関するログデータを記憶する記憶を備え、前記データ管理方法は、前記基板の検査結果を受信し、受信した検査結果が良好であることを示す場合、当該検査結果に対応するログデータを前記記憶部から削除し、前記記憶部に記憶されたログデータを外部装置に転送する処理を含む。
【0018】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。
【0019】
(実施の形態)
以下、
図1から
図8を用いて実施の形態について説明する。
【0020】
図1は、実施の形態に係る部品装着システムの側面視図である。
【0021】
部品実装システムは、基板に電子部品などの部品を半田接合などにより実装して装着することで実装基板を生産する機能を有している。なお、部品が接着剤などにより基板に接合して装着されることで、実装基板が生成されてもよい。部品が装着された基板を生産するために、部品実装システムは、各種生産装置および各種検査装置などを連結した構成を有する生産ラインと、生産ラインとネットワーク2で接続された管理装置3とを備えている。
【0022】
部品実装システムは、基板供給装置M1、スクリーン印刷装置M2、部品装着装置M3~M6、リフロー装置M7、基板回収装置M8、基板外観検査装置M9および基板出荷検査装置M10を備えている。スクリーン印刷装置M2、部品装着装置M3~M6およびリフロー装置M7は生産装置の一例である。基板外観検査装置M9および基板出荷検査装置M10は、検査装置の一例である。基板供給装置M1、スクリーン印刷装置M2、部品装着装置M3~M6、リフロー装置M7、基板回収装置M8、基板外観検査装置M9および基板出荷検査装置M10は、生産ラインを構成する。生産ラインは、ネットワーク2によって管理装置3と接続されており、管理装置3は、生産ラインにおける生産管理に関する制御を行う。管理装置3は、外部装置の一例である。ネットワーク2は、例えば有線ネットワークであるが、無線ネットワークであってもよい。なお、生産ラインにおける生産装置および検査装置は、外部サーバなどの外部装置と有線ネットワークまたは無線ネットワークで接続されていてもよい。生産ラインには、搬送コンベアが設けられており、基板などが搬送コンベアによって上流(
図1の左側)から下流(
図1の右側)へ搬送される。
【0023】
基板供給装置M1は、複数の基板を収納するラック等の収納部を備え、収納部から取り出した基板を下流側の装置に供給する基板供給作業を実行する。スクリーン印刷装置M2は、印刷作業部に装着されたスクリーンマスクを介して上流側から搬入された基板に半田を印刷する半田印刷作業を実行する。なお、生産ラインは、スクリーン印刷装置M2と並設して、もしくはスクリーン印刷装置M2の代わりにディスペンサを用いて半田を基板に塗布する半田塗布装置を備えてもよい。スクリーン印刷装置M2および半田塗布装置は、基板に半田を堆積させる印刷装置である。
【0024】
部品装着装置M3~M6は、半田が堆積された基板に部品を実装ヘッドで実装する部品実装作業を実行する。なお、生産ラインは、部品装着装置M3~M6が4台の構成に限定されることなく、部品装着装置M3~M6が1~3台であっても5台以上であってもよい。リフロー装置M7は、装置内に搬入された基板を基板加熱部によって加熱して、基板上の半田を硬化させ、基板の電極部と部品とを接合する基板加熱作業を実行する。基板回収装置M8は、複数の基板を収納するラック等の収納部を備え、上流側の装置が搬出する基板を受け取って収納部に回収する基板回収作業を実行する。
【0025】
基板外観検査装置M9および基板出荷検査装置M10は、部品が装着された基板の検査を行う。基板外観検査装置M9は、基板の外観検査を行う。具体的には、基板外観検査装置M9は、例えば半田ブリッジなどの有無の検査や、基板上のゴミの有無の検査などを、カメラなどを用いて行う。基板出荷検査装置M10は、基板の導通検査などを行う。
【0026】
次に
図2および
図3を参照して、部品装着装置M3~M6の構成を説明する。なお、以下では、部品装着装置M3に着目して説明し、部品装着装置M4~M6については基本的には部品装着装置M3と同様の構成となっているため説明を省略する。
【0027】
図2は、実施の形態に係る部品装着装置M3の上面視図である。
【0028】
図3は、実施の形態に係る部品装着装置M3の側面視図である。
【0029】
部品装着装置M3は、部品Dを基板Bに実装する機能を有している。
図2において、基台6の中央には、基板搬送機構7がX方向に設置されている。基板搬送機構7は、上流側から搬入された基板BをX方向へ搬送し、以下に説明する実装ヘッド12による実装作業位置に位置決めして保持する。また、基板搬送機構7は、部品実装作業が完了した基板Bを下流側に搬出する。基板搬送機構7の両側方には、部品供給部8が設置されている。
【0030】
部品供給部8には、それぞれ複数のフィーダ(テープフィーダ)9がX方向に並列に装着された台車5が取り付けられている。フィーダ9は、部品Dを格納するポケットが形成されたキャリアテープを部品供給部8の外側から基板搬送機構7に向かう方向(テープ送り方向)にピッチ送りすることにより、実装ヘッド12が部品Dをピックアップする部品取出し位置に部品Dを供給する。なお、部品Dを供給するフィーダはフィーダ9(テープフィーダ)の他、トレイに載置した部品Dを供給するトレイフィーダ、中空のスティックに整列保持した部品Dを供給するスティックフィーダなどであってもよい。フィーダ9は、部品を基板に装着するためのユニットの一例である。
【0031】
図2において、基台6の上面におけるX方向の両端部には、リニア駆動機構を備えたY軸テーブル10が配置されている。Y軸テーブル10には、同様にリニア駆動機構を備えたビーム11がY方向に移動自在に結合されている。ビーム11には、実装ヘッド12がX方向に移動自在に装着されている。実装ヘッド12は、複数(ここでは8つ)のノズルユニット12aを備えている。例えば、実装ヘッド12には、4つのノズルユニット12aが2列設けられている。例えば、実装ヘッド12は、ノズルユニット12aの数などが異なる複数の種類が準備されている。実装ヘッド12は、部品を基板に装着するためのユニットの一例である。
【0032】
図3において、各ノズルユニット12aの下端部には、部品Dを真空吸着して保持する吸着ノズル12bが装着されている。吸着ノズル12bは、吸着する部品Dのサイズや形状などに対応して、ノズルの形状などが異なる複数の種類が準備されている。
【0033】
図2において、Y軸テーブル10およびビーム11は、実装ヘッド12を水平方向(X方向、Y方向)に移動させる実装ヘッド移動機構13を構成する。実装ヘッド移動機構13は、部品を基板に装着するためのユニットの一例である。実装ヘッド移動機構13および実装ヘッド12は、部品供給部8に装着されているフィーダ9の部品取出し位置から部品Dを吸着ノズル12bによって吸着してピックアップする。そして、実装ヘッド移動機構13は、基板搬送機構7に保持された基板Bの実装位置に実装ヘッド12を移送して実装する部品実装作業を実行する。
【0034】
実装ヘッド12がフィーダ9から部品Dを取り出して基板Bに実装するまでの時間は、台車5におけるフィーダ9の位置(部品装着装置の構成)に依存する。例えば、基板Bに実装される実装点数が多い部品Dを供給するフィーダ9を台車5の中心付近に配置することで、実装ヘッド12の移動距離を縮小して実装時間を短縮することができる。
【0035】
図2および
図3において、ビーム11には、ビーム11の下面側に位置し、実装ヘッド12とともに一体的に移動するヘッドカメラ14が装着されている。実装ヘッド12が移動することにより、ヘッドカメラ14は基板搬送機構7の実装作業位置に位置決めされた基板Bの上方に移動して、基板Bに設けられた基板マーク(図示せず)を撮像して基板Bの位置を認識する。
【0036】
部品供給部8と基板搬送機構7との間には、部品認識カメラ15が設置されている。部品認識カメラ15は、部品供給部8から部品Dを取り出した実装ヘッド12が上方を移動する際に、吸着ノズル12bに保持された部品Dを撮像して保持位置などを認識する。実装ヘッド12による部品Dの基板Bへの部品実装作業では、ヘッドカメラ14による基板Bの認識結果と部品認識カメラ15による部品Dの認識結果とを加味して実装位置の補正が行われる。
【0037】
図3において、台車5の前側には、部品Dを収納するキャリアテープ16が巻回されたリール17が保持されている。フィーダ9は、リール17に収納されているキャリアテープ16をテープ送り方向に搬送して実装ヘッド12による部品取り出し位置に部品Dを供給する。フィーダ9は、搬送するキャリアテープ16の幅に対応して幅などが異なる複数の種類が準備されている。
【0038】
次に、
図4を参照して、部品装着装置M3の制御系の構成を説明する。
【0039】
図4は、実施の形態に係る部品装着装置M3の構成を示すブロック図である。
【0040】
部品装着装置M3は、メインコントローラ100を備える。なお、
図4には、メインコントローラ100によって制御される、部品を基板に装着するためのユニットである実装ヘッド12、実装ヘッド移動機構13およびフィーダ9、ならびに、部品認識カメラ15および基板搬送機構7も示している。また、ここでは、複数のフィーダ9を示している。例えば、各ユニットは、メインコントローラ100から発行される通信コマンドに基づいて制御される。メインコントローラ100は、制御部110および記憶部120を有する。制御部110は、ユニット(実装ヘッド12、実装ヘッド移動機構13およびフィーダ9など)を制御する。制御部110は、CPU装置であり、記憶部120に記憶された各種のプログラムやデータに基づいて、以下に説明する収集部111、選択部112、切替部113、受信部114、削除部115および転送部116などの構成要素を制御する。
【0041】
実装ヘッド12は、実装ヘッド12の動作に関するログデータが格納されるメモリ131を有する。メモリ131に格納される実装ヘッド12の動作に関するログデータは、例えば、吸着ノズル12bによるエアーの吸い込みおよび吹き出しの際のエアー流量のデータ、ならびに、エアーの吸い込みおよび吹き出しを切り替えるバルブの応答性のデータなどである。
【0042】
実装ヘッド移動機構13は、実装ヘッド移動機構13の動作に関するログデータが格納されるメモリ132を有する。メモリ132に格納される実装ヘッド移動機構13の動作に関するログデータは、サーボモータのトルクデータ、移動の指令値と現在値との差異のデータ、および、モータの振動のデータなどである。
【0043】
フィーダ9は、フィーダ9の動作に関するログデータが格納されるメモリ133を有する。メモリ133に格納されるフィーダ9の動作に関するログデータは、部品を送り出す際のトルクデータなどである。
【0044】
収集部111は、メモリ131、132および133に格納されたログデータを収集する。具体的には、収集部111は、部品装着装置M3の部品を基板に装着する動作に影響しない時間にログデータを収集する。
【0045】
選択部112は、複数種類の検査装置のうちのいずれかの検査装置を選択する。
図1では、複数種類の検査装置として、基板外観検査装置M9および基板出荷検査装置M10を示しており、例えば、基板の検査は、基板外観検査装置M9および基板出荷検査装置M10によって行われ、選択部112は、基板外観検査装置M9および基板出荷検査装置M10のうちのいずれかの検査装置を選択する。
【0046】
切替部113は、削除部115によってログデータを記憶部120から削除するか否かを切り替える。切替部113によって、ログデータを削除する機能を有効にするか否かを切り替えることができる。
【0047】
受信部114は、基板の検査結果を受信する。受信部114は、基板の検査結果を、基板を検査する検査機(例えば基板外観検査装置M9または基板出荷検査装置M10)から受信してもよいし、基板の検査結果を外部装置から受信してもよい。基板の検査結果を外部装置から受信する場合、当該外部装置は、基板外観検査装置M9または基板出荷検査装置M10などから基板の検査結果を取得している。
【0048】
削除部115は、受信部114が受信した検査結果が良好であることを示す場合、当該検査結果に対応するログデータを記憶部120から削除する。例えば、削除部115は、受信部114が受信した、選択部112が選択した検査装置による検査結果が良好であることを示す場合、当該検査結果に対応するログデータを記憶部120から削除する。例えば、基板外観検査装置M9が選択されている場合に、基板外観検査装置M9による検査結果が良好であることを示す場合、削除部115は、基板外観検査装置M9による良好な検査結果に対応するログデータを記憶部120から削除する。また、例えば、基板出荷検査装置M10が選択されている場合に、基板出荷検査装置M10による検査結果が良好であることを示す場合、削除部115は、基板出荷検査装置M10による良好な検査結果に対応するログデータを記憶部120から削除する。
【0049】
転送部116は、記憶部120に記憶されたログデータを外部装置(例えば管理装置3または外部サーバなど)に転送する。
【0050】
記憶部120は、実装データ121、部品データ122、ログデータ123および検査結果データ124を記憶する。実装データ121には、基板への部品の実装作業に際して参照されるデータであり、実装の対象とされている基板品種のデータ、実装に用いられる吸着ノズル12bのデータ、部品の実装位置のデータなどが含まれる。部品データ122には、各実装位置に実装される部品の種類やサイズのデータなどが含まれる。ログデータ123は、収集部111によって収集されたログデータであり、削除部115によって良好な検査結果に対応するログデータが削除され、削除されなかったログデータ(すなわち良好ではない検査結果に対応するログデータ)が転送部116によって外部装置へ転送される。検査結果データ124は、受信部114が受信した検査結果である。各検査結果には、検査された基板が対応付けられている。
【0051】
次に、
図5から
図8を参照して、部品装着装置M3の動作の詳細を説明する。
【0052】
図5は、実施の形態に係る部品装着装置M3のデータ収集が行われる際の動作を示すフローチャートである。
【0053】
まず、制御部110は、実装ヘッド12が有する1列目の4つの吸着ノズル12bがフィーダ9の部品取出し位置の上方に位置するように実装ヘッド12を移動し、1列目の4つの吸着ノズル12bによりフィーダ9から供給された4つの部品を吸着する(ステップS11)。
【0054】
次に、制御部110は、実装ヘッド12が有する2列目の4つの吸着ノズル12bがフィーダ9の部品取出し位置の上方に位置するように実装ヘッド12を移動する(ステップS12)。
【0055】
次に、制御部110は、2列目の4つの吸着ノズル12bによりフィーダ9から供給された4つの部品を吸着する(ステップS13)。
【0056】
次に、制御部110は、部品認識カメラ15の上方へ実装ヘッド12を移動する(ステップS14)。
【0057】
制御部110は、部品認識カメラ15によって、部品認識カメラ15の上方に位置する実装ヘッド12の吸着ノズル12bに吸着された部品を撮影して部品認識を行うことで、部品が正しく吸着されているか(具体的には、部品が吸着されているか、正しい向きで吸着されているかなど)を判定する(ステップS15)。例えば、部品が正しく吸着されていない場合には、エラー報知がされてもよい。
【0058】
制御部110は、変数iに1を設定する(ステップS16)。変数iは、1つの吸着ノズル12bに吸着された1つの部品が基板に装着されるごとにインクリメントされる変数である。吸着ノズル12bが8つあり、基板に装着される部品が8つある場合、実装ヘッド12の吸着ノズル12bの数(言い換えると、実装ヘッド12から基板に装着される部品の数)である8まで変数iはインクリメントされる。
【0059】
次に、制御部110は、生産ラインの上流(ここではスクリーン印刷装置M2)から搬送されてくる基板上の部品を装着すべき位置の上方に、当該部品を吸着した吸着ノズル12bが位置するように実装ヘッド12を移動する(ステップS17)。
【0060】
制御部110は、基板上の部品を装着すべき位置の上方に位置する吸着ノズル12bに吸着された部品を基板に装着する(ステップS18)。このとき、実装ヘッド12は、実装ヘッド12の動作に関するログデータをメモリ131に記憶する(ステップS19)。
【0061】
制御部110は、変数iが8となっているか否かを判定する(ステップS20)。変数iが8となっていない場合(ステップS20でNo)、制御部110は、変数iをインクリメントし(ステップS21)、8つの吸着ノズル12bのうち、まだ部品を吸着している吸着ノズル12bについて、ステップS17からの処理を行う。これにより、8つの吸着ノズル12bについて、吸着された部品の装着およびログデータの記憶が行われる。
【0062】
変数iが8となっている場合(ステップS20でYes)、制御部110は、実装ヘッド12の吸着ノズル12bに次の部品を供給するために実装ヘッド12をフィーダ9へ移動しながら、収集部111は、実装ヘッド12が有するメモリ131に記憶されたログデータを収集する(ステップS22)。このように、収集部111は、実装ヘッド12が移動している時間にログデータを収集し、具体的には、実装ヘッド12が基板に部品を装着後に所定の場所(例えばフィーダ9)へ移動している時間にログデータを収集する。詳細は後述する
図6で説明するが、実装ヘッド12が基板に部品を装着後にフィーダ9へ移動している時間にログデータを収集することで、タクトタイムへの影響を抑制しながらデータ収集を行うことができる。
【0063】
そして、制御部110は、次のターンがあるか否かを判定する(ステップS23)。例えば、1つの基板には装着すべき部品が数多くある場合があり、1つの実装ヘッド12を使って何度もフィーダ9からの部品の吸着と、基板への部品の装着とを繰り返す場合がある。ここでは、フィーダ9からの部品の吸着、基板への移動、基板への部品の装着およびフィーダ9への移動を行う一例の動作を1ターンと呼ぶ。次のターンがある場合(ステップS23でYes)、すなわち基板に装着すべき部品がまだある場合、ステップS11からの処理が行われる。次のターンがない場合(ステップS23でNo)、すなわち基板に装着すべき部品がない場合、処理が終了する。
【0064】
次に、実装ヘッド12が基板に部品を装着後にフィーダ9へ移動している時間にログデータを収集することで、タクトタイムへの影響を抑制しながらデータ収集を行うことができることについて、
図6を用いて説明する。
【0065】
図6は、実施の形態および比較例に係る部品装着装置M3のデータ収集が行われる際のタイミングチャートである。
図6の(a)は、比較例に係る部品装着装置M3のデータ収集が行われる際のタイミングチャートであり、
図6の(b)は、実施の形態に係る部品装着装置M3のデータ収集が行われる際のタイミングチャートである。
図6において、吸着と記載された箇所は吸着ノズル12bがフィーダ9から部品を吸着している時間を示し、装着と記載された箇所は吸着ノズル12bが部品を基板へ装着している時間を示し、ドットハッチングを付した箇所は実装ヘッド12が移動している時間を示し、斜線ハッチングを付した箇所はログデータを収集している時間を示す。なお、吸着ノズル12bが8つある場合には、
図6における1ターンにおける装着の時間も8つとなるが、ここでは省略して、1ターンにおける装着の時間を3つのみ示している。
【0066】
比較例では、実装ヘッド12がメモリ131を有していないとする。比較例では、実装ヘッド12がメモリ131を有しておらず、ログデータを記憶しておくことができないため、
図6の(a)に示されるように、刻々と変化する部品を装着する際のログデータは、部品を装着するごとに収集する必要がある。このため、部品を装着する際に、ログデータを収集するための時間が発生し、次の部品を装着すべき場所への移動を開始するまでにデータ収集のための待ち時間が発生する。したがって、
図6の(a)に示されるように、その分、遅延が発生し、タクトタイムが影響を受けるおそれがある。
【0067】
一方で、実施の形態では、実装ヘッド12がメモリ131を有しているため、
図6の(b)に示されるように、刻々と変化する部品を装着する際のログデータを、部品を装着するごとに収集する必要がなく、メモリ131に記憶しておくことができる。そして、実装ヘッド12が1ターンにおける装着すべき部品を全て基板に装着した後、次のターンにおける装着すべき部品を吸着するためにフィーダ9へ移動している時間に、収集部111は、メモリ131からログデータを収集する。この時間は、部品装着装置M3の部品を基板に装着する動作に影響しない時間であるため、当該時間にログデータを収集することで、タクトタイムへの影響を抑制しながらデータ収集を行うことができる。
図6の(a)の比較例において発生した遅延が、
図6の(b)の実施の形態では発生していないことがわかる。
【0068】
このように、部品を基板に装着するための実装ヘッド12が、実装ヘッド12の動作に関するログデータが格納されるメモリ131を有しているため、メモリ131に格納されたログデータを任意のタイミングで収集することができる。つまり、タクトタイムへの影響がないまたは少ない時間にログデータを収集することができる。したがって、タクトタイムへの影響を抑制しながらデータ収集を行うことができる。
【0069】
なお、収集部111は、実装ヘッド移動機構13が有するメモリ132からログデータを収集する場合にも、部品装着装置M3の部品を基板に装着する動作に影響しない時間にログデータを収集する。具体的には、収集部111は、部品を基板に装着するための位置に、基板が搬送されてくるまでの待ち時間にログデータを収集する。
【0070】
例えば、実装ヘッド移動機構13がメモリ132を有していない場合には、ログデータを記憶しておくことができないため、実装ヘッド移動機構13は、実装ヘッド12をX方向に移動させた後、そのX方向の移動についてのログデータ(例えばトルクデータなど)を収集し、次にY方向に移動させた後そのY方向の移動についてのログデータを収集する必要がある。このため、実装ヘッド12の移動方向を変えるごとにログデータを収集するための時間が発生し、次の方向への移動を開始するまでにデータ収集のための待ち時間が発生する。したがって、その分、遅延が発生し、タクトタイムが影響を受けるおそれがある。
【0071】
これに対して、実装ヘッド移動機構13がメモリ132を有している場合には、実装ヘッド12を移動する際のログデータを、実装ヘッド12の移動方向を変えるごとに収集する必要がなく、メモリ132に記憶しておくことができる。そして、例えば、部品を基板に装着するための位置に、基板が搬送されてくるまでの待ち時間に、メモリ132からログデータを収集する。この時間は、部品装着装置M3の部品を基板に装着する動作に影響しない時間であるため、当該時間にログデータを収集することで、タクトタイムへの影響を抑制しながらデータ収集を行うことができる。
【0072】
また、収集部111は、フィーダ9が有するメモリ133からログデータを収集する場合にも、部品装着装置M3の部品を基板に装着する動作に影響しない時間にログデータを収集する。具体的には、収集部111は、フィーダ9から実装ヘッド12が有する全ての吸着ノズル12bへの部品の供給が完了した後の時間にログデータを収集する。
【0073】
例えば、フィーダ9がメモリ133を有していない場合には、ログデータを記憶しておくことができないため、部品を送り出した後、その送り出しについてのログデータ(例えばトルクデータなど)を収集し、次に部品を送り出した後、その送り出しについてのログデータを収集する必要がある。このため、部品を送り出すごとにログデータを収集するための時間が発生し、次の部品の送り出しを開始するまでにデータ収集のための待ち時間が発生する。したがって、その分、遅延が発生し、タクトタイムが影響を受けるおそれがある。
【0074】
これに対して、フィーダ9がメモリ133を有している場合には、部品を送り出す際のログデータを、部品を送り出すごとに収集する必要がなく、メモリ133に記憶しておくことができる。そして、例えば、フィーダ9から実装ヘッド12が有する全ての吸着ノズル12bへの部品の供給が完了した後の時間に、メモリ133からログデータを収集する。この時間は、部品装着装置M3の部品を基板に装着する動作に影響しない時間であるため、当該時間にログデータを収集することで、タクトタイムへの影響を抑制しながらデータ収集を行うことができる。
【0075】
図7は、実施の形態に係る部品装着装置M3のデータが基板に対応付けて記憶される際の動作を示すフローチャートである。
【0076】
制御部110は、基板へ部品を装着する(ステップS31)。ステップS31は、
図5に示されるステップS11からステップS23までの処理である。
【0077】
次に、制御部110は、ステップS31での基板への部品の装着の際のログデータを、当該基板と対応付けて記憶する(ステップS32)。
【0078】
次に、制御部110は、次の基板があるか否かを判定する(ステップS33)。次の基板がある場合(ステップS33でYes)、次の基板について、ステップS31からの処理が行われる。これにより、基板ごとのログデータが基板ごとに対応付けられて記憶される。次の基板がない場合(ステップS33でNo)、処理が終了する。
【0079】
図8は、実施の形態に係る部品装着装置M3のデータが転送される際の動作を示すフローチャートである。
【0080】
受信部114は、検査結果を受信したか否かを判定する(ステップS41)。例えば、受信部114は、選択部112によって複数種類の検査装置のうちから選択された検査装置の検査結果を受信したか否かを判定する。選択部112によって、ログデータを削除するか否かの判定に用いる検査結果を、複数種類の検査装置のうちのいずれの検査装置の検査結果にするかを選択することができる。検査結果を受信していない場合(ステップS41でNo)、再度ステップS41での処理が行われる。すなわち、ステップS41では、検査結果の受信待ちが行われる。
【0081】
削除部115は、受信部114が検査結果を受信した場合(ステップS41でYes)、受信部114が受信した検査結果が良好であることを示すか否かを判定する(ステップS42)。
【0082】
削除部115は、検査結果が良好であることを示す場合(ステップS42でYes)、当該検査結果に対応するログデータを記憶部120から削除する(ステップS43)。例えば、検査結果が基板外観検査装置M9または基板出荷検査装置M10による基板の検査結果であり、当該検査結果が良好であることを示す場合、削除部115は、基板外観検査装置M9または基板出荷検査装置M10により検査された基板と対応付けて記憶されたログデータを記憶部120から削除する。当該ログデータは、検査された基板を生産する際に用いられた生産装置(スクリーン印刷装置M2、部品装着装置M3またはリフロー装置M7など)の動作に関するログデータである。基板の検査結果が良好である場合には、当該検査結果に対応するログデータの解析は不要であり削除しても問題ない場合が多い。このように、記憶部120に記憶されるログデータのうち、良好な検査結果に対応するログデータが削除されるため、記憶部120の記憶容量の削減が可能となる。
【0083】
検査結果が良好でないことを示す場合(ステップS42でNo)、ステップS43での処理が行われない。つまり、良好でないことを示す検査結果に対応するログデータは、記憶部120から削除されない。基板の検査結果が良好でない場合には、当該検査結果に対応するログデータの解析が必要となる場合が多いため、良好でない検査結果に対応するログデータは削除されない。
【0084】
次に、転送部116は、所定の条件を満たすか否かを判定する(ステップS44)。所定の条件を満たす場合は、例えば、記憶部120に記憶されたログデータが所定量となった場合、転送の要求を受けた場合、または、予め定められたタイミングとなった場合などである。所定の条件を満たさない場合(ステップS44でNo)、所定の条件が満たされるまで、ステップS41からステップS43までの処理が繰り返される。
【0085】
転送部116は、所定の条件を満たす場合(ステップS44でYes)、記憶部120に記憶されたログデータを外部装置に転送する(ステップS45)。上述したように、記憶部120に記憶されるログデータのうち、良好な検査結果に対応するログデータが削除されるため、外部装置に転送されるログデータの量が少なくなり、外部装置の記憶容量の削減が可能となる。
【0086】
なお、ログデータを記憶部120から削除しないように切替部113によって切り替えられている場合には、ステップS41からの処理は行われなくてもよい。つまり、この場合には、検査結果が良好であることを示す場合であっても、当該検査結果に対応するログデータが削除されなくてもよい。
【0087】
以上説明したように、基板の検査結果が良好である場合には、当該検査結果に対応するログデータの解析は不要であり削除しても問題ない場合が多い。このため、良好な検査結果に対応するログデータを削除することで、記憶容量の削減が可能となる。
【0088】
(その他の実施の形態)
以上、本開示の生産装置(部品装着装置M3、スクリーン印刷装置M2、リフロー装置M7など)について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、上記実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したもの、および、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示の範囲内に含まれる。
【0089】
例えば、上記実施の形態では、制御部110が選択部112を備える例について説明したが、選択部112を備えていなくてもよい。例えば、ログデータを削除するか否かの判定に用いる検査結果は、選択されなくてもよく、予め定められた検査装置の検査結果であってもよい。
【0090】
例えば、上記実施の形態では、制御部110が切替部113を備える例について説明したが、切替部113を備えていなくてもよい。例えば、削除部115によってログデータを記憶部120から削除するか否かが切り替えられなくてもよい。
【0091】
例えば、本開示は、生産装置として実現できるだけでなく、生産装置を構成する各構成要素が行うステップ(処理)を含むデータ管理方法として実現できる。
【0092】
データ管理方法は、部品が装着された基板を生産するための生産装置により実行されるデータ管理方法であって、生産装置は、基板の生産のための動作に関するログデータを記憶する記憶部を備え、データ管理方法は、
図8に示されるように、基板の検査結果を受信し(ステップS41でYes)、受信した検査結果が良好であることを示す場合(ステップS42でYes)、当該検査結果に対応するログデータを記憶部から削除し(ステップS43)、記憶部に記憶されたログデータを外部装置に転送する(ステップS45)処理を含む。
【0093】
例えば、データ管理方法におけるステップは、コンピュータ(コンピュータシステム)によって実行されてもよい。そして、本開示は、データ管理方法に含まれるステップを、コンピュータに実行させるためのプログラムとして実現できる。さらに、本開示は、そのプログラムを記録したCD-ROMなどである非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現できる。
【0094】
例えば、本開示が、プログラム(ソフトウェア)で実現される場合には、コンピュータのCPU、メモリおよび入出力回路などのハードウェア資源を利用してプログラムが実行されることによって、各ステップが実行される。つまり、CPUがデータをメモリまたは入出力回路などから取得して演算したり、演算結果をメモリまたは入出力回路などに出力したりすることによって、各ステップが実行される。
【0095】
また、上記実施の形態の生産装置に含まれる各構成要素は、専用または汎用の回路として実現されてもよい。
【0096】
また、上記実施の形態の生産装置に含まれる各構成要素は、集積回路(IC:Integrated Circuit)であるLSI(Large Scale Integration)として実現されてもよい。
【0097】
また、集積回路はLSIに限られず、専用回路または汎用プロセッサで実現されてもよい。プログラム可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、または、LSI内部の回路セルの接続および設定が再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサが、利用されてもよい。
【0098】
さらに、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて、生産装置に含まれる各構成要素の集積回路化が行われてもよい。
【0099】
その他、実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素および機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本開示は、部品装着装置などの生産装置を用いて部品が装着された基板などを生産する分野において有用である。
【符号の説明】
【0101】
2 ネットワーク
3 管理装置
5 台車
6 基台
7 基板搬送機構
8 部品供給部
9 フィーダ
10 Y軸テーブル
11 ビーム
12 実装ヘッド
12a ノズルユニット
12b 吸着ノズル
13 実装ヘッド移動機構
14 ヘッドカメラ
15 部品認識カメラ
16 キャリアテープ
17 リール
100 メインコントローラ
110 制御部
111 収集部
112 選択部
113 切替部
114 受信部
115 削除部
116 転送部
120 記憶部
121 実装データ
122 部品データ
123 ログデータ
124 検査結果データ
131、132、133 メモリ
M1 基板供給装置
M2 スクリーン印刷装置
M3、M4、M5、M6 部品装着装置
M7 リフロー装置
M8 基板回収装置
M9 基板外観検査装置
M10 基板出荷検査装置