(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023112284
(43)【公開日】2023-08-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20230804BHJP
G06Q 10/04 20230101ALI20230804BHJP
【FI】
G06Q30/06 300
G06Q10/04
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022013961
(22)【出願日】2022-02-01
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-10-11
(71)【出願人】
【識別番号】000128946
【氏名又は名称】マミヤ・オーピー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103872
【弁理士】
【氏名又は名称】粕川 敏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100149456
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 喜幹
(74)【代理人】
【識別番号】100194238
【弁理士】
【氏名又は名称】狩生 咲
(74)【代理人】
【識別番号】100205648
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 真一
(72)【発明者】
【氏名】芝原 恭介
(72)【発明者】
【氏名】北吹 洋介
(72)【発明者】
【氏名】古谷 恭平
(72)【発明者】
【氏名】岩間 章郎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
5L049BB54
(57)【要約】 (修正有)
【課題】テイクアウトの予約注文を適切に受発注する情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】客端末20とネットワークNWを通じて接続される情報処理装置10であって、客端末からの注文を取得する注文情報取得部11と、注文に含まれるメニューおよび数量に基づいて、注文の準備に要する作業時間を算出する作業時間算出部13と、作業時間に基づいて受取可能時刻を複数算出する受取時刻算出部14と、複数の受取可能時刻を客端末に送信し、客端末から複数の受取可能時刻から1の受取時刻の選択を受け付ける通信処理部17と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
客端末とネットワークを通じて接続される情報処理装置であって、
前記客端末からの注文を取得する注文情報取得部と、
前記注文に含まれるメニューおよび数量に基づいて、前記注文の準備に要する作業時間を算出する作業時間算出部と、
前記作業時間に基づいて受取可能時刻を複数算出する受取時刻算出部と、
複数の前記受取可能時刻を前記客端末に送信し、前記客端末から前記複数の前記受取可能時刻から1の受取時刻の選択を受け付ける通信処理部と、
を備える、
情報処理装置。
【請求項2】
前記受取時刻算出部は、前記複数の前記受取可能時刻を、所定の時間間隔で規定される複数の規定時刻から選定する、
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記作業時間算出部は、作業を行う時刻に基づいて単位時間当たりの作業量を決定し、前記作業量に基づいて前記作業時間を算出する、
請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
客端末とネットワークを通じて接続される情報処理装置における情報処理方法であって、
前記客端末からの注文を取得する注文情報取得ステップと、
前記注文に含まれるメニューおよび数量に基づいて、前記注文の準備に要する作業時間を算出する作業時間算出ステップと、
前記作業時間に基づいて受取可能時刻を複数算出する受取時刻算出ステップと、
複数の前記受取可能時刻を前記客端末に送信し、前記客端末から前記複数の前記受取可能時刻から1の受取時刻の選択を受け付ける通信処理ステップと、
を含む、
情報処理方法。
【請求項5】
客端末とネットワークを通じて接続される情報処理装置において動作する情報処理プログラムであって、
前記客端末からの注文を取得する注文情報取得命令と、
前記注文に含まれるメニューおよび数量に基づいて、前記注文の準備に要する作業時間を算出する作業時間算命令と、
前記作業時間に基づいて受取可能時刻を複数算出する受取時刻算出命令と、
複数の前記受取可能時刻を前記客端末に送信し、前記客端末から前記複数の前記受取可能時刻から1の受取時刻の選択を受け付ける通信処理命令と、
をコンピュータに実行させる、
情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
客が店外から注文した商品を実売店舗にて受け渡すための技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、現在時刻に品揃え時間を加算したしきい値時刻を算出し、客が入力した受取時刻がしきい値時刻より早い場合には、当該受取時刻を無効とすること等が開示されている。
【0005】
しかしながら、特許文献1記載の装置では、客にとって受付可能な受取時刻が不明確であり、利便性に乏しかった。また、店舗側にとっても、しきい値時刻より後である場合には客の任意の時刻で受取時刻を受任しなければならず、作業負担が大きい。
【0006】
そこで、本発明は、テイクアウトの予約注文を適切に受発注できる情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一の観点に係る情報処理装置は、客端末とネットワークを通じて接続される情報処理装置であって、前記客端末からの注文を取得する注文情報取得部と、前記注文に含まれるメニューおよび数量に基づいて、前記注文の準備に要する作業時間を算出する作業時間算出部と、前記作業時間に基づいて受取可能時刻を複数算出する受取時刻算出部と、複数の前記受取可能時刻を前記客端末に送信し、前記客端末から前記複数の前記受取可能時刻から1の受取時刻の選択を受け付ける通信処理部と、を備える。
【0008】
前記受取時刻算出部は、前記複数の前記受取可能時刻を、所定の時間間隔で規定される複数の規定時刻から選定するものとしてもよい。
【0009】
前記作業時間算出部は、作業を行う時刻に基づいて単位時間当たりの作業量を決定し、前記作業量に基づいて前記作業時間を算出するものとしてもよい。
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の別の観点に係る情報処理方法は、客端末とネットワークを通じて接続される情報処理装置における情報処理方法であって、前記客端末からの注文を取得する注文情報取得ステップと、前記注文に含まれるメニューおよび数量に基づいて、前記注文の準備に要する作業時間を算出する作業時間算出ステップと、前記作業時間に基づいて受取可能時刻を複数算出する受取時刻算出ステップと、複数の前記受取可能時刻を前記客端末に送信し、前記客端末から前記複数の前記受取可能時刻から1の受取時刻の選択を受け付ける通信処理ステップと、を含む。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明のさらに別の観点に係る情報処理プログラムは、客端末とネットワークを通じて接続される情報処理装置において動作する情報処理プログラムであって、前記客端末からの注文を取得する注文情報取得命令と、前記注文に含まれるメニューおよび数量に基づいて、前記注文の準備に要する作業時間を算出する作業時間算命令と、前記作業時間に基づいて受取可能時刻を複数算出する受取時刻算出命令と、複数の前記受取可能時刻を前記客端末に送信し、前記客端末から前記複数の前記受取可能時刻から1の受取時刻の選択を受け付ける通信処理命令と、をコンピュータに実行させる。
なお、コンピュータプログラムは、各種のデータ読取可能な記録媒体に格納して提供したり、インターネット等のネットワークを介してダウンロード可能に提供したりすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、テイクアウトの予約注文を適切に受発注できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の第1実施形態にかかる情報処理装置、およびネットワークを通じて接続される各構成が備える機能を示す機能ブロック図である。
【
図2】上記情報処理装置が有する記憶部に記憶されるテーブルの1例であって、(a)メニューと作業量の対応関係を格納するテーブルの例、(b)メニューごとに、同時調理数量と作業時間の対応関係を格納するテーブルの例、(c)各日の各時間帯において予定されている作業量、および受取時刻を格納するタイムチャートの例、を示す図である。
【
図3】上記情報処理装置により実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明にかかる情報処理装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
●情報処理装置●
図1に、本発明の実施形態に係る情報処理装置10の構成を示す。情報処理装置10は、客端末20から商品の注文を受け付けるとともに、店舗における商品の準備時間を推定し、受取可能な時刻を選択可能に客に提示する装置である。商品は、例えば料理であるが、本発明の技術的範囲はこれに限られず、あらゆる商品であってよい。商品が料理である場合、商品の準備時間には料理の調理時間および料理を持ち運び可能にするための包装時間等が含まれる。また、この場合の店舗は、店内で飲食可能な飲食店であってもよいし、調理と受け渡しのみを行うテイクアウトの専門店であってもよい。以降の説明において、料理の種類を「メニュー」ともいう。また、1個の客端末から送信される、1又は複数のメニューを含む注文の単位を、単に「注文」ともいう。
【0016】
図1に示すように、情報処理装置10は、客としての客が使用する客端末20、客を応対する店員が使用する店舗端末30と、ネットワークNWを介して通信可能に構成されている。情報処理装置10は、ハードウェア装置により構成されてもよいし、一部又は全部の機能がクラウドコンピュータにより実現されていてもよい。また、情報処理装置10は、複数のハードウェア構成により構成されていてもよい。この場合に、当該複数のハードウェア構成は有線又は無線により接続され、互いに情報の送受信が行われてよい。さらに、情報処理装置10の各構成は、API(Application Programming Interface、アプリケーション・プログラミング・インタフェース)により実現されていてもよい。
【0017】
情報処理装置10、客端末20および店舗端末30相互の通信は、本実施形態においては無線であるが、一部または全部の接続が有線であってもよい。
また、情報処理装置10は、店舗端末30と共に、情報処理システムを構成してもよい。
【0018】
●客端末20
客端末20は、客が操作する端末であり、例えばスマートホンやタブレット端末である。客端末20は、CPU(Central Processing Unit)、CPUが実行するコンピュータプログラム、コンピュータプログラムや所定のデータを記憶するRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などにより、主として、表示部21、入力部22、通信処理部23からなる機能ブロックを構成する。
【0019】
表示部21は、データを出力するためのディスプレイ等によって実現される。表示部21には、例えば接続される店舗で提供可能なメニューの一覧や、注文履歴が表示される。
【0020】
入力部22は、データを入力するためのタッチパネル、キーボード、マウス、カメラ又はマイク等によって実現される。入力部22は、例えばメニューの注文が入力可能である。入力部22は、マイクにより音声入力を受け付け、メニューを声により注文できるようになっていてもよい。また、入力部22は、メニュー名称そのものに限らず、「魚」といった料理の素材又はカテゴリを示すワードや、「高たんぱく」といった料理の性質を示すワードを受け付けてもよい。後述する情報処理装置10の記憶部12には、メニューと様々な検索ワードが紐づけられて登録され、検索ワードに基づいて検索が可能となっている。
【0021】
入力部22は、カメラによりクレジットカードの券面の撮影を行い、クレジットカード情報を読取可能であってもよい。クレジットカードでの決済における氏名、カード番号および有効期限の入力が自動で一括に入力できるため、客にとってクレジットカードを利用するハードルが下がり、使用しやすくなる。
【0022】
通信処理部23は、インターネット等のネットワークNWを介し、情報処理装置10と所定のプロトコルに従ったデータの送受信処理を実行可能とする処理部であって、アプリまたは、Webブラウザ等により実現される。また、客端末20はネットワークNWを介して適宜の精算端末と通信を行い、注文した商品の費用と支払情報を送信するとともに、精算端末から精算結果を受け取る。
【0023】
●店舗端末30
店舗端末30は、店舗において店員が閲覧する端末である。店舗端末30は、主として表示部31、入力部32および通信処理部33を備える。表示部31は、データを出力するためのディスプレイ等によって実現される。
【0024】
入力部32は、データを入力するためのタッチパネル、キーボード、マウス、カメラ又はマイク等によって実現される。入力部32は、例えばメニューの注文がテーブルごとに入力可能である。
【0025】
通信処理部33は、インターネット等のネットワークNWを介し、情報処理装置10と所定のプロトコルに従ったデータの送受信処理を実行可能とする処理部であって、アプリまたは、Webブラウザ等により実現される。店舗端末30はネットワークNWを介して適宜の精算端末と通信を行い、客端末20からの注文にかかる支払状況を受信してもよい。
【0026】
なお、
図1では、客端末20および店舗端末30は各1個描画されているが、それぞれより多くあってよい。通常は多くの客からの注文を受け付けるため、複数の客端末20が情報処理装置10と通信可能に接続されている。
また、各端末は、使用者がログイン処理をすることで各端末の機能を実現すればよく、ハードウェア構成にその機能が固定されるものではない。
【0027】
●情報処理装置10
ここで、
図1を用いて、情報処理装置10の構成を説明する。
図1に示すように、情報処理装置10は、主として、注文情報取得部11、記憶部12、作業時間算出部13、作業時刻抽出部14、受取時刻算出部15、表示制御部16、通信処理部17からなる各機能ブロックを構成する。
【0028】
注文情報取得部11は、客端末20から入力される注文に関する情報、すなわち注文情報を受信する機能部である。注文情報は、メニューの種類および数量と、注文者としての客の識別情報を含む情報である。
【0029】
記憶部12は、注文に関する情報等を記憶する機能部である。記憶部12は例えば、
図2(a)に示すメニューテーブルT1、
図2(b)に示す作業速度テーブルT2、および
図2(c)に示す各日における各時間帯のタイムチャートT3を記憶する。
【0030】
図2(a)は、記憶部12に記憶される、メニューと作業量とを対応付けるメニューテーブルT1の例を示す図である。メニューテーブルT1には、メニューの検索ワードがメニューごとに紐づけられていて、客が検索ワードを入力すると当該メニューが抽出されるようになっていてもよい。メニューテーブルT1は、客端末20にメニュー一覧を表示する際に参照される。また、メニューテーブルT1は、作業時間算出部13により各注文の作業時間を算出する際に参照される。
【0031】
作業量は、本実施形態においてはポイントにより示されている。ポイントは、数値が大きいほど作業量が多いことを示す。例えば調理時間がかからないメニューには0ポイント、すぐに提供可能なメニューには1ポイント、通常の調理時間がかかるメニューには2ポイント、調理に多くの時間がかかるメニューには3ポイントが対応付けられている。
【0032】
図2(b)は、時間帯と、単位時間あたりに作業可能な作業量とを対応付ける作業速度テーブルT2の例を示す図である。単位時間あたりに作業可能な作業量は、すなわち作業速度を表している。作業速度テーブルT2には、時間帯に応じて異なる作業量が格納されている。単位時間あたりの作業量は、店舗端末30から編集可能である。作業可能な作業量は、例えば店舗で稼働する人員数等により決定してよい。なお、記憶部12に、時間帯ごとの人員数を格納した上で、人員数に応じた単位時間あたりの作業量を適宜の機能部により算出してもよい。また、作業速度テーブルT2は、曜日又は祝日か平日かの別等に応じて、異なる作業量が対応付けられて格納されていてもよい。
【0033】
図2(c)は、記憶部12に記憶されている、各日の各時間帯において予定されている作業量、および受取時刻を格納するデータの例をタイムチャートT3に表した模式図である。同図においては、30ポイントの作業量を有する注文が18時の受取時刻に予定されている情報が格納されている。この例では、15分の単位時間あたり15ポイントの作業が可能であるところ、受取時刻から逆算して、17時30分から18時の間に当該注文に関する作業を行うことが格納されている。なお、この時間帯においてはすべての作業量を当該注文に振り分けているため、他の注文に関する作業が行えない。
【0034】
作業時間算出部13は、注文情報に含まれるメニューおよび数量に基づいて、当該注文の準備に要する作業時間を算出する機能部である。作業時間算出部13は、作業量を表すポイントに応じて作業時間を算出してよい。作業時間算出部13は、複数量の注文においてはポイントを合計して作業量を算定する。
【0035】
作業時間算出部13は、作業速度テーブルT2を参照して、作業を行う時刻が属する時間帯に基づいて単位時間当たりの作業量を決定し、当該作業量に基づいて作業時間を算出する。また、作業時間算出部13は、作業を行う時刻が属する曜日又は祝日か平日かの別により単位時間当たりの作業量を決定してもよい。この構成によれば、作業可能な作業量に応じて作業時間をより正確に算出できる。
【0036】
作業時刻抽出部14は、取得した注文に関する作業を行う時刻を決定する機能部である。作業時刻抽出部14は、現在時刻後の直近の規定時刻を作業開始時刻としてもよい。この構成によれば、作業開始時刻までに所定の時間があるため、他の作業の遅れ等予定外の事象があったとしても当該注文に関する作業が遅れることなく対応できる。また、作業時刻抽出部14は、客端末20により入力された受取時刻を参照し、作業完了時刻が当該受取時刻以前となるように、作業開始時刻を決定してもよい。作業時刻抽出部14は、現在時刻を作業開始時刻としてもよい。
【0037】
作業時刻抽出部14は、作業開始時刻に作業時間を加算して作業完了時刻を算出する。作業時刻抽出部14は、作業を行うことを決定した各時間帯の単位時間あたりの作業量から、当該注文に関する作業量を減算し、記憶部12のタイムチャートT3に記憶する。
【0038】
作業時刻抽出部14は、タイムチャートT3を参照し、作業を行う時刻を決定する。作業時刻抽出部14は、タイムチャートT3において別の作業が格納されている等の理由で作業量の余力がない場合には、当該時間帯にはさらなる作業を格納しない。作業時刻抽出部14は、現時点以降において作業量の余力がある直近の時間帯を抽出する。また、作業時刻抽出部14は、当該直近の時間帯以降において、作業量の余力がある時間帯を合わせて抽出してもよい。
【0039】
受取時刻算出部15は、受取可能時刻を算出する機能部である。受取時刻算出部15は、複数の受取可能時刻を、互いに所定の時間間隔で規定される複数の規定時刻から選定する。規定時刻は、例えば所定の時間間隔が15分である場合には、11時、11時15分、11時30分、のように15分ごとに規定される。規定時刻の時間間隔は、情報処理装置10の設定変更又は店舗端末30からの設定に基づいて変更可能である。受取時刻算出部15は、作業開始時刻に作業時間を加算して作業完了時刻を算出した上で、作業完了時刻後最も直近の規定時刻を、最短の受取可能時刻とする。
【0040】
受取時刻算出部15は、最短の受取可能時刻に連続する複数の規定時刻を、別の受取可能時刻として抽出する。また、受取時刻算出部15は、作業時刻抽出部14において互いに離間する複数の時間帯が抽出されている場合には、それぞれの時間帯で作業した場合の受取可能時刻を抽出する。
【0041】
表示制御部16は、客端末20、および店舗端末30における表示を制御する機能部である。
【0042】
表示制御部16は、メニューテーブルT1を参照し、メニューの一覧を客端末20に表示する。また、表示制御部16は、複数の受取可能時刻を、客端末20に表示する。すなわち例えば、客端末20には、11時、11時15分、11時30分、のように15分ごとの時刻が表示される。客端末20は、複数の受取可能時刻から、少なくとも1個の受取可能時刻の選択を受け付ける。この構成によれば、受取時刻が店から提示される構成に比べて、客自身の都合に合わせて受取時刻を設定できる。また、所定の時間間隔をおいた複数の受取可能時刻が客端末20に提示される構成によれば、受取時刻の詳細な入力が不要であり、客にとって簡便である。また、店舗にとっても、分単位又は秒単位で受取時刻を指定される構成に比べて、時間的猶予が生まれ、受取時刻までに確実に作業を遂行できる。また、受け取りに来る客が規定時刻に応じてまとまって来訪するため、店舗にとって受け渡しの作業がスムースである。
【0043】
通信処理部17は、インターネット等のネットワークNWを介し、客端末20および店舗端末30と所定のプロトコルに従ったデータの送受信処理を実行可能とする処理部である。通信処理部17は、客端末20にメニューの情報を送信し、客端末20から注文を受信する。また、通信処理部17は、注文内容を店舗端末30に送信する。
【0044】
通信処理部17は、客端末20に複数の受取可能時刻を送信する。通信処理部17は、客端末20から入力される少なくとも1個の受取時刻の選択を受け付け、店舗端末30に送信する。
【0045】
●受取時刻を決定する処理フロー
図3に示すように、まず、客端末20は、注文を送信し(ステップS101)、情報処理装置10はこれを受信する。情報処理装置10は、受信した注文に基づいて作業量を算出する(ステップS102)。次いで、情報処理装置10は、作業量に基づいて作業時間を算出する(ステップS103)。次いで、情報処理装置10は、受取可能時刻の候補時刻を複数算出し(ステップS104)、客端末20に送信する。客端末20は、受信した複数の候補時刻を表示する。
【0046】
客端末20は、複数の候補時刻のうち、客が要望する受取時刻の選択を受け付け(ステップS105)、選択された受取時刻を情報処理装置10に送信する。次いで、情報処理装置10は、注文の内容および受取時刻を店舗端末30に送信し(ステップS106)、店舗端末30はこれを表示する(ステップS107)。なお、本実施形態においては、注文内容は受取時刻の決定後に、受取時刻と合わせて店舗端末30に送信されるものとしたが、情報処理装置10は、客端末20から注文を受信した後適宜のタイミングで、注文内容を店舗端末30に送信してもよい。
【0047】
上述の通り、本発明に係る情報処理装置によれば、テイクアウトの予約注文を適切に受発注できる。
【符号の説明】
【0048】
10 情報処理装置
11 注文情報取得部
12 記憶部
13 作業時間算出部
14 作業時刻抽出部
15 受取時刻算出部
16 表示制御部
17 通信処理部
20 客端末
30 店舗端末
【手続補正書】
【提出日】2022-06-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
客端末とネットワークを通じて接続される情報処理装置であって、
前記客端末からの注文を取得する注文情報取得部と、
前記注文に含まれるメニューおよび数量に基づいて、前記注文の準備に要する作業時間を算出する作業時間算出部と、
前記作業時間に基づいて受取可能時刻を複数算出する受取時刻算出部と、
各日の各時間帯において予定されている作業量を参照し、前記注文の準備を行う時刻を抽出する作業時刻抽出部と、
複数の前記受取可能時刻を前記客端末に送信し、前記客端末を介して前記複数の前記受取可能時刻から1の受取時刻の選択を受け付ける通信処理部と、
を備え、
前記作業時刻抽出部は、現時点以降において作業量の余力がある直近の時間帯と、当該直近の時間帯以降において、作業量の余力がある時間帯とを抽出し、
前記受取時刻算出部は、前記作業時刻抽出部において互いに離間する複数の時間帯が抽出されている場合には、それぞれの時間帯で作業した場合の受取可能時刻をそれぞれ算出する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記受取時刻算出部は、前記複数の前記受取可能時刻を、所定の時間間隔で規定される複数の規定時刻から選定する、
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記作業時間算出部は、作業を行う時刻に基づいて単位時間当たりの作業量を決定し、前記作業量に基づいて前記作業時間を算出する、
請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
客端末とネットワークを通じて接続される情報処理装置における情報処理方法であって、
前記客端末からの注文を取得する注文情報取得ステップと、
前記注文に含まれるメニューおよび数量に基づいて、前記注文の準備に要する作業時間を算出する作業時間算出ステップと、
前記作業時間に基づいて受取可能時刻を複数算出する受取時刻算出ステップと、
各日の各時間帯において予定されている作業量を参照し、前記注文の準備を行う時刻を抽出する作業時刻抽出ステップと、
複数の前記受取可能時刻を前記客端末に送信し、前記客端末を介して前記複数の前記受取可能時刻から1の受取時刻の選択を受け付ける通信処理ステップと、
を含み、
前記作業時刻抽出ステップでは、現時点以降において作業量の余力がある直近の時間帯と、当該直近の時間帯以降において、作業量の余力がある時間帯とを抽出し、
前記受取時刻算出ステップでは、前記作業時刻抽出ステップにおいて互いに離間する複数の時間帯が抽出されている場合には、それぞれの時間帯で作業した場合の受取可能時刻をそれぞれ算出する、
情報処理方法。
【請求項5】
客端末とネットワークを通じて接続される情報処理装置において動作する情報処理プログラムであって、
前記客端末からの注文を取得する注文情報取得命令と、
前記注文に含まれるメニューおよび数量に基づいて、前記注文の準備に要する作業時間を算出する作業時間算命令と、
前記作業時間に基づいて受取可能時刻を複数算出する受取時刻算出命令と、
各日の各時間帯において予定されている作業量を参照し、前記注文の準備を行う時刻を抽出する作業時刻抽出命令と、
複数の前記受取可能時刻を前記客端末に送信し、前記客端末を介して前記複数の前記受取可能時刻から1の受取時刻の選択を受け付ける通信処理命令と、
をコンピュータに実行させ、
前記作業時刻抽出命令では、現時点以降において作業量の余力がある直近の時間帯と、当該直近の時間帯以降において、作業量の余力がある時間帯とを抽出し、
前記受取時刻算出命令では、前記作業時刻抽出命令において互いに離間する複数の時間帯が抽出されている場合には、それぞれの時間帯で作業した場合の受取可能時刻をそれぞれ算出する、
情報処理プログラム。