(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023112458
(43)【公開日】2023-08-14
(54)【発明の名称】送電装置
(51)【国際特許分類】
H02J 50/80 20160101AFI20230804BHJP
H02J 50/40 20160101ALI20230804BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20230804BHJP
H02J 50/10 20160101ALN20230804BHJP
H02J 50/12 20160101ALN20230804BHJP
H02J 50/20 20160101ALN20230804BHJP
【FI】
H02J50/80
H02J50/40
H02J7/00 301D
H02J50/10
H02J50/12
H02J50/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022014256
(22)【出願日】2022-02-01
(71)【出願人】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】杉原 淳志
(72)【発明者】
【氏名】婦木 慎一郎
(72)【発明者】
【氏名】河村 知史
(72)【発明者】
【氏名】徳山 雄生
【テーマコード(参考)】
5G503
【Fターム(参考)】
5G503BA02
5G503BB02
5G503CA10
5G503DA04
5G503EA05
5G503GB08
5G503GD03
5G503GD06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】送電電力が無駄になることを抑制する送電装置を提供する。
【解決手段】非接触給電システム10は、受電装置11と、送電装置31と、を備える。送電装置は、電力伝送信号を用いた受電装置への非接触給電を行う。送電装置は、送電変換部と、送電アンテナと、送電制御装置と、送電通信部と、を備える。送電制御装置は、送電モードを切り替えて送電電力を調整可能である。送電モードは、通常出力モードと、制限モード(低出力モード)と、を含む。制限モードは、通常出力モードよりも送電電力を制限した送電モードである。送電制御装置は、送電通信部から取得した受電装置に関する情報から、受電装置が予め登録された登録受電装置か否かを判定し、登録受電装置が送電範囲内に存在していると判定した場合、送電モードを通常出力モードにし、登録受電装置が送電範囲内に存在していないと判定した場合、送電モードを制限モードにする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受電装置に非接触給電によって電力を送電する送電部と、
前記送電部の送電モードを切り替える送電制御装置と、
前記受電装置と通信を行う送電通信部と、を備え、
前記送電モードは、通常出力モードと、前記通常出力モードよりも送電電力を制限した制限モードと、を含み、
前記送電制御装置は、
前記送電通信部から取得した前記受電装置に関する情報から、前記受電装置が予め登録された登録受電装置か否かを判定し、
前記登録受電装置が前記送電部による送電範囲内に存在していると判定した場合、前記送電モードを前記通常出力モードにし、前記登録受電装置が前記送電範囲内に存在していないと判定した場合、前記送電モードを前記制限モードにする、送電装置。
【請求項2】
前記送電制御装置は、所定時間以上連続して前記登録受電装置が前記送電範囲内に存在していないと判定した場合、前記送電モードを前記制限モードにする、請求項1に記載の送電装置。
【請求項3】
前記送電制御装置は、前記登録受電装置とは異なる前記受電装置が備える受電蓄電部の充電率が所定値未満の場合、前記登録受電装置が前記送電範囲内に存在しているか否かに関わらず前記送電モードを前記通常出力モードにする、請求項1又は請求項2に記載の送電装置。
【請求項4】
前記制限モードは、前記通常出力モードよりも前記送電電力が小さい低出力モードである、請求項1~請求項3のうちいずれか一項に記載の送電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、送電装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示の非接触給電システムは、送電装置と、受電装置と、を備える。送電装置は、非接触給電によって電力を送電する。受電装置は、送電装置から送電された電力を受電する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
受電装置の消費電力が小さい場合には、送電電力の送電によって得られる受電電力が消費電力を上回る場合がある。この場合、消費電力を過大に上回る電力の送電が継続すると、大きな送電電力の無駄が発生するおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する送電装置は、受電装置に非接触給電によって電力を送電する送電部と、前記送電部の送電モードを切り替える送電制御装置と、前記受電装置と通信を行う送電通信部と、を備え、前記送電モードは、通常出力モードと、前記通常出力モードよりも送電電力を制限した制限モードと、を含み、前記送電制御装置は、前記送電通信部から取得した前記受電装置に関する情報から、前記受電装置が予め登録された登録受電装置か否かを判定し、前記登録受電装置が前記送電部による送電範囲内に存在している場合、前記送電モードを前記通常出力モードにし、前記登録受電装置が前記送電範囲内に存在していない場合、前記送電モードを前記制限モードにする。
【0006】
登録受電装置が送電範囲内に存在している場合には、送電モードが通常出力モードにされる。通常出力モードでの送電電力を要する受電装置を登録受電装置として登録しておくことで、通常出力モードでの送電電力が必要な場合には通常出力モードでの送電が行われる。通常出力モードでの送電電力を要しない受電装置については登録受電装置として登録を行わないことで、登録受電装置が送電範囲内に存在していない場合には送電モードが制限モードにされる。これにより、送電電力が制限される。送電モードを常に通常出力モードに維持する場合に比べて、送電電力が無駄になることを抑制できる。
【0007】
上記送電装置について、前記送電制御装置は、所定時間以上連続して前記登録受電装置が前記送電範囲内に存在していないと判定した場合、前記送電モードを前記制限モードにすることが好ましい。
【0008】
通信不良等を原因として、登録受電装置が送電範囲内に存在しているにも関わらず、登録受電装置が送電範囲内に存在していないと判定されてしまう場合がある。所定時間以上連続して登録受電装置が送電範囲内に存在していないと判定した場合に、送電モードを制限モードにすることによって、登録受電装置が送電範囲内に存在しているにも関わらず送電モードが制限モードになることを抑制できる。
【0009】
上記送電装置について、前記送電制御装置は、前記登録受電装置とは異なる前記受電装置が備える受電蓄電部の充電率が所定値未満の場合、前記登録受電装置が前記送電範囲内に存在しているか否かに関わらず前記送電モードを前記通常出力モードにすることが好ましい。
【0010】
受電蓄電部の充電率が所定値未満の場合、受電蓄電部の残容量が尽きるおそれがある。このような場合には、通常出力モードによって受電蓄電部の充電を行うことで、受電蓄電部の残容量が尽きることを抑制できる。
【0011】
前記送電装置について、前記制限モードは、前記通常出力モードよりも前記送電電力が小さい低出力モードであることが好ましい。
登録受電装置が送電範囲内に存在していない場合であっても、登録受電装置とは異なる受電装置では、待機電力などによる電力の消費が生じる。制限モードを低出力モードとし、登録受電装置が送電範囲内に存在しない場合であっても送電を行うことで、電力不足により受電装置の動作が停止することを抑制できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、送電電力が無駄になることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図2】受電制御装置が行う受電制御を示すフローチャートである。
【
図3】送電制御装置が行う送電制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
送電装置の一実施形態について説明する。
<非接触給電システム10>
図1に示すように、非接触給電システム10は、複数の受電装置11,12,13,14と、送電装置31と、を備える。非接触給電システム10は、送電装置31が、受電装置11,12,13,14に対して電力伝送信号W1を用いた非接触給電を行うシステムである。電力伝送信号W1は、無線信号として、送電装置31から受電装置11,12,13,14に向けて伝送される。本実施形態の電力伝送信号W1は、マイクロ波を含む。
【0015】
<受電装置11,12,13,14>
受電装置11は、受電アンテナ21と、受電変換部22と、受電蓄電部23と、受電制御装置24と、受電通信部27と、を備える。図示の都合上、省略しているが、受電装置12,13,14についても受電装置11と同様のハードウェア構成を備える。受電装置11,12,13,14は、例えば、玩具、照明器具、スマートフォン、ウェアラブル端末等、電力を供給可能な任意のものが挙げられる。受電装置11,12,13,14は、車室内、室内等の人が出入り可能な空間で用いられる。
【0016】
本実施形態では、一例として4つの受電装置11,12,13,14が設けられている場合について説明する。4つの受電装置11,12,13,14は、1つの登録受電装置11を含む。登録受電装置11とは、登録受電装置11が存在している場合に、登録受電装置11が存在していない場合に比べて受電装置11,12,13,14の消費電力が大きくなる受電装置である。本実施形態のように、受電装置が4つであれば、登録受電装置11を含む4つの受電装置11,12,13,14の消費電力の合計は、登録受電装置11を含まない4つの受電装置の消費電力の合計よりも大きくなる。
【0017】
登録受電装置11の一例は、人の所持する携帯通信端末である。携帯通信端末としては、例えば、スマートフォン、及びウェアラブル端末を挙げることができる。人が出入り可能な空間に人が存在していない場合、人による受電装置12,13,14の使用が行われない。このため、人が出入り可能な空間に人が存在していない場合、待機電力による消費電力はあるものの、受電装置12,13,14の消費電力は小さいと考えられる。一方で、人が出入り可能な空間に人が存在している場合、人による受電装置11,12,13,14の使用が行われる。人による受電装置11,12,13,14の使用とは、携帯通信端末と通信可能なデバイス等、人が携帯通信端末を介して使用するものを含む。携帯通信端末と通信可能なデバイスとしては、例えば、ルータ、及びスピーカーを挙げることができる。上記したように、人が出入り可能な空間に人が存在している場合、受電装置11,12,13,14の消費電力が大きくなる。登録受電装置11が空間に存在する場合には、人も空間にいるとみなすことができる。
【0018】
<受電アンテナ21>
受電アンテナ21は、電力伝送信号W1を受信可能に構成されている。受電アンテナ21としては、例えば、モノポールアンテナ、ダイポールアンテナ、ヘリカルアンテナ、パラボラアンテナ、複数のアンテナを含むアンテナアレイを用いることができる。受電アンテナ21は、電力伝送信号W1を交流電力に変換する。受電アンテナ21は、通信信号W2を送受信可能に構成されている。電力伝送信号W1を受信する受電アンテナ21と、通信信号W2を送受信するアンテナとは、別々に設けられていてもよい。
【0019】
<受電変換部22>
受電変換部22は、受電アンテナ21から出力される交流電力を受電電力に変換する。受電電力は、受電装置11,12,13,14が電力伝送信号W1から得られる電力である。受電電力は、直流電力である。受電変換部22の具体的態様は任意であるが、例えば整流回路や平滑回路を含む。
【0020】
<受電蓄電部23>
受電蓄電部23は、受電装置11,12,13,14の電力源である。受電蓄電部23としては、例えば、リチウムイオン蓄電池等の二次電池、又はキャパシタを用いることができる。受電蓄電部23は、受電変換部22によって変換された受電電力の一部又は全部を貯蔵する。このように電力伝送信号W1による受電装置11,12,13,14への受電が行われる。
【0021】
受電蓄電部23は、不図示のBMS(Battery Management System)を備える。BMSは、受電蓄電部23の充電状態を把握可能に構成されている。充電状態としては、受電蓄電部23の充電率を挙げることができる。受電状態としては、受電蓄電部23の開回路電圧等、受電蓄電部23の充電状態と相関があるものであってもよい。本実施形態の受電状態は、充電率である。
【0022】
<受電制御装置24>
受電制御装置24は、プロセッサ25と、記憶部26と、を備える。記憶部26は、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)を含む。記憶部26は、処理をプロセッサ25に実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。記憶部26、即ち、コンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。受電制御装置24は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェア回路によって構成されていてもよい。処理回路である受電制御装置24は、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、ASICやFPGA等の1つ以上のハードウェア回路、或いは、それらの組み合わせを含み得る。
【0023】
記憶部26には、受電装置11,12,13,14に関する情報である識別情報が記憶されている。識別情報とは、受電装置11,12,13,14に個別に設定されたIDコードである。従って、受電装置11,12,13,14毎に識別情報は異なる。
【0024】
<受電通信部27>
受電通信部27は、通信信号W2の送受信によって送電装置31と通信する。受電通信部27は、受電アンテナ21が受信した通信信号W2を復調し、受電制御装置24に向けて出力する。また、受電通信部27は、受電制御装置24が出力するデータを変調した通信信号W2を受電アンテナ21から送信する。本実施形態の通信信号W2は、ビーコン信号により実現される。通信信号W2を用いた通信態様は任意であり、例えばBluetooth(登録商標)、Wi-Fi、ZigBee(登録商標)等の任意の通信規格に従うものが挙げられる。
【0025】
受電通信部27から送信される通信信号W2は、受電蓄電部23の充電状態に関する情報と、受電装置11,12,13,14の識別情報と、を含む。受電蓄電部23の充電状態に関する情報は、例えば、上述した受電蓄電部23のBMSが把握可能な受電蓄電部23の充電率である。送電装置31は、通信信号W2を受信することで、受電蓄電部23の充電状態を把握できる。
【0026】
<送電装置31>
送電装置31は、電力伝送信号W1を用いた受電装置11,12,13,14への非接触給電を行う。送電装置31は、送電変換部32と、送電アンテナ33と、送電通信部34と、送電制御装置35と、を備える。
【0027】
<送電変換部32>
送電変換部32は、電力源40から供給される電力を電力伝送信号W1に対応する電気信号に変換し、出力する。電気信号は、電圧、電流、電力など任意の形式を採用可能である。送電変換部32の具体的構成は任意であるが、例えばチョッパ回路等のスイッチング素子を含む回路を備える。送電変換部32のスイッチング素子の制御を介して、送電変換部32は、電力源40から供給される直流電力を、交流電力の電気信号として出力する。すなわち送電変換部32は、DC/ACインバータとしての機能を有する。送電変換部32は、送電制御装置35に電力を供給する電力変換部を含む。送電変換部32は、送電制御装置35に、送電制御装置35を駆動するのに必要となる電力を供給する。
【0028】
電力源40としては、送電変換部32に電力を供給できるものであればよい。電力源40としては、例えば、系統電源、蓄電装置、及び発電装置を挙げることができる。蓄電装置としては、リチウムイオン二次電池等の二次電池やキャパシタを用いることができる。電力源40としては、系統電源、蓄電装置、及び発電装置から選択された2つ以上の装置の組み合わせでもよい。
【0029】
<送電アンテナ33>
送電アンテナ33は、受電装置11,12,13,14に対して電力伝送信号W1を送信可能に構成されている。送電アンテナ33は、送電変換部32から出力される電気信号を電力伝送信号W1に変換して送信する。送電アンテナ33としては、例えば、モノポールアンテナ、ダイポールアンテナ、ヘリカルアンテナ、パラボラアンテナ、複数のアンテナを含むアンテナアレイを用いることができる。本実施形態の送電アンテナ33は、複数のアンテナを備えるフェーズドアレイアンテナである。送電アンテナ33は、送電変換部32から出力される電力を電力伝送信号W1に変換して、無線として送信する。これにより、送電装置31は、受電装置11,12,13,14に対して送電電力を供給する。送電電力は、電力伝送信号W1として送電される電力である。また、送電アンテナ33は、通信信号W2を送受信可能に構成されている。電力伝送信号W1を送信する送電アンテナ33と、通信信号W2を送受信するアンテナとは、別々に設けられていてもよい。
【0030】
<送電通信部34>
送電通信部34は、通信信号W2を送受信可能に構成されている。具体的には、送電通信部34は、送電アンテナ33が受信した通信信号W2を復調し、送電制御装置35に向けて出力する。送電通信部34は、送電制御装置35が出力するデータに基づき変調を行った通信信号W2を送電アンテナ33から送信する。これにより、送電装置31と受電装置11,12,13,14とは、通信信号W2を介して互いに通信可能に構成されている。
【0031】
<送電制御装置35>
送電制御装置35は、プロセッサ36と、記憶部37と、を備える。送電制御装置35のハードウェア構成は、例えば、受電制御装置24と同様である。記憶部37は、書き換え可能な記憶媒体を含む。この種の記憶媒体としては、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)及びフラッシュメモリを挙げることができる。記憶部37には、登録受電装置11の識別情報が記憶されている。記憶部37への識別情報の記憶は、ユーザが行うことができる。例えば、ユーザは、登録受電装置11を制御することによって、登録受電装置11に要求信号を送信させる。要求信号は、登録受電装置11の識別情報、及び当該識別情報を記憶部37に記憶することを送電制御装置35に要求するコマンドを含む。送電制御装置35は、送電通信部34を介して要求信号を受け取ると、登録受電装置11の識別情報を記憶部37に記憶する。送電装置31が、補助記憶装置を備えている場合、登録受電装置11の識別情報は、補助記憶装置に記憶されていてもよい。補助記憶装置としては、例えば、ハードディスクドライブ、及びソリッドステートドライブを挙げることができる。即ち、送電制御装置35が読み取り可能な記憶媒体であれば、どのような記憶媒体に登録受電装置11の識別情報が記憶されていてもよい。
【0032】
送電制御装置35は、送電電力を調整可能である。送電制御装置35は、例えば、送電アンテナ33を制御することで送電電力を制御可能である。送電アンテナ33としてフェーズドアレイアンテナを用いる場合、複数のアンテナのうち送電を行うアンテナの数を調整することによって送電電力を調整可能である。送電電力の調整は、送電変換部32を制御することによって送電アンテナ33に入力される電力を調整することで行われてもよい。送電制御装置35は、送電変換部32及び送電アンテナ33の少なくとも一方を制御することによって送電電力を調整可能といえる。送電変換部32及び送電アンテナ33は、送電部である。
【0033】
<送電モード>
送電制御装置35は、送電部の送電モードを切り替え可能である。送電制御装置35は、送電モードに応じて送電電力を調整する。送電モードは、通常出力モードと、制限モードと、を含む。通常出力モードとは、送電電力を制限しない送電モードである。通常出力モードの場合、例えば、予め定められた送電電力が出力される。送電電力の大きさは、電力源40から入力される電力に応じて変化してもよい。制限モードとは、通常出力モードよりも送電電力を制限したモードである。送電電力の制限とは、送電電力を送電しない態様を含む。本実施形態の制限モードは、低出力モードである。低出力モードは、通常出力モードよりも送電電力が小さい送電モードである。低出力モードの際の送電電力は、例えば、登録受電装置11が存在していない場合に、3つの受電装置12,13,14の消費電力の合計よりも受電電力が若干大きくなるように設定される。低出力モードの際の送電電力は、ユーザが設定可能であってもよい。送電装置31に、ユーザの操作可能な操作部が設けられている場合、当該操作部によって低出力モードの送電電力を設定できてもよい。ユーザの所持する携帯通信端末によって送電装置31を制御可能な場合、携帯通信端末によって低出力モードの送電電力を設定できてもよい。
【0034】
<受電装置11,12,13,14で行われる受電制御>
受電装置11,12,13,14で行われる受電制御について説明する。受電制御は、所定の制御周期で繰り返し実行される。
【0035】
<ステップS1>
図2に示すように、ステップS1において、受電制御装置24は、送電装置31からの通信信号W2を受信したか否かを判定する。受電制御装置24は、送電装置31からの通信信号W2を受信した場合には、ステップS2の処理を行う。受電制御装置24は、送電装置31からの通信信号W2を受信しない場合には、受電制御を終了する。
【0036】
<ステップS2>
ステップS2において、受電制御装置24は、通信信号W2を送信する。詳細にいえば、受電制御装置24は、受電蓄電部23の充電率、及び識別情報を含むデータを受電通信部27に出力する。受電通信部27は、データに基づいて変調を行った通信信号W2を送信する。これにより、受電蓄電部23の充電率、及び識別情報を含む通信信号W2が送信される。
【0037】
<ステップS3>
次に、ステップS3において、受電制御装置24は、送電装置31から送信された電力伝送信号W1から受電電力を得る。詳細にいえば、受電制御装置24は、受電変換部22を制御することによって電力伝送信号W1から受電電力を得る。ステップS2で通信信号W2を送信することによって、送電装置31から受電装置11,12,13,14に電力伝送信号W1が送信されるため、この電力伝送信号W1から受電電力を得ることができる。受電電力は、受電蓄電部23に供給される。これにより、受電蓄電部23が充電される。
【0038】
<送電装置31で行われる送電制御>
送電制御装置35は、通常出力モードと低出力モードとを切り替える。以下、送電モードの切り替えのために送電制御装置35が行う送電制御について説明する。送電制御は、所定の制御周期で繰り返し実行される。
【0039】
<ステップS11>
図3に示すように、ステップS11において、送電制御装置35は、送電通信部34から通信信号W2を送信する。
【0040】
<ステップS12>
次に、ステップS12において、送電制御装置35は、登録受電装置11が送電部による送電範囲内に存在するか否かを判定する。詳細にいえば、送電通信部34から取得した受電装置11,12,13,14の識別情報から、受電装置11,12,13,14が予め登録された登録受電装置11か否かを判定することによって、登録受電装置11が送電範囲内に存在するか否かを判定する。送電範囲は、電力伝送信号W1を用いた受電装置11,12,13,14への給電が可能な範囲である。ステップS11で送電制御装置35が通信信号W2を送信すると、ステップS11で送信された通信信号W2を受信した受電装置11,12,13,14から通信信号W2の返送が行われる。送電制御装置35は、返送により得られた通信信号W2を復調したデータを送電通信部34から取得する。これにより、送電制御装置35は、送電通信部34から受電装置11,12,13,14に関する情報を取得することができる。送電制御装置35は、受電装置11,12,13,14に関する情報から登録受電装置11が送電範囲内に存在するか否かを判定する。通信信号W2には、受電装置11,12,13,14の識別情報が含まれている。このため、送電制御装置35は、識別情報から登録受電装置11が送電範囲内に存在しているか否かを判定することができる。言い換えれば、送電制御装置35は、送電範囲内に存在する受電装置11,12,13,14に、登録受電装置11が含まれているかを判定することができる。
【0041】
送電制御装置35は、通信信号W2を復調して得られた識別情報と、記憶部37に記憶された登録受電装置11の識別情報との照合を行う。送電制御装置35は、記憶部37に記憶された識別情報に合致する識別情報を含んだ通信信号W2を受信した場合、登録受電装置11が送電範囲内に存在していると判定する。登録受電装置11とは異なる受電装置12,13,14からの返送が得られた場合には、登録受電装置11が送電範囲内に存在していないと判定される。登録受電装置11からの返送が得られた場合には、登録受電装置11が送電範囲内に存在していると判定される。送電制御装置35は、登録受電装置11からの返送が得られた場合であり、かつ、登録受電装置11の位置が所定範囲内の場合に、登録受電装置11が送電範囲内に存在していると判定してもよい。送電制御装置35は、登録受電装置11からの通信信号W2から、登録受電装置11の位置を把握することができる。通信信号W2による通信可能範囲と、送電範囲とは異なる場合がある。このような場合、登録受電装置11の位置が所定範囲内の場合に、登録受電装置11が送電範囲内に存在すると判定することによって、登録受電装置11が送電範囲内に存在するか否かを適切に判定することができる。所定範囲は、送電範囲と同様の範囲である。ステップS12の判定結果が肯定の場合、即ち、送電範囲内に登録受電装置11が存在していると判定された場合、送電制御装置35は、ステップS13の制御を行う。ステップS12の判定結果が否定の場合、即ち、送電範囲内に登録受電装置11が存在していないと判定された場合、送電制御装置35は、ステップS14の判定を行う。
【0042】
<ステップS13>
ステップS13において、送電制御装置35は、送電モードを通常出力モードにする。詳細にいえば、ステップS13の処理を行う時点で、送電モードが通常出力モードであれば、送電制御装置35は通常出力モードを維持する。ステップS13の処理を行う時点で、送電モードが低出力モードであれば、送電制御装置35は低出力モードを通常出力モードに切り替える。ステップS13の処理を終えると、送電制御装置35は、送電制御を終了する。
【0043】
<ステップS14>
ステップS14において、送電制御装置35は、所定時間以上連続して登録受電装置11が送電範囲内に存在していないと判定されているか否かを判定する。送電制御装置35は、ステップS12の判定結果が否定になると、経過時間の計数を行う。ステップS12の判定結果が否定になった次の制御周期にステップS12が肯定になる等、ステップS12の判定結果が肯定になると、経過時間はリセットされる。送電制御装置35は、経過時間が所定時間を超えるか、即ち、所定時間が経過するか否かを判定する。送電制御装置35は、所定時間が経過した場合、所定時間以上連続して登録受電装置11が送電範囲内に存在していないと判定する。所定時間としては、任意の時間を設定することができる。例えば、所定時間は、登録受電装置11が送電範囲内に存在しているにも関わらず登録受電装置11が送電範囲内に存在していないと判定された場合に、ステップS14の判定結果が肯定にならないように設定される。例えば、送電装置31と登録受電装置11との偶発的な通信不良によって登録受電装置11が送電範囲内に存在しているにも関わらず登録受電装置11が送電範囲内に存在していないと判定されたとする。この場合、短時間の間に、送電制御装置35は、登録受電装置11が送電範囲内に存在していると判定すると考えられる。このような偶発的な通信不良を原因として一時的に登録受電装置11が送電範囲内に存在していないと判定される場合の時間を想定し、この時間よりも長い時間を所定時間と設定してもよい。送電制御装置35は、ステップS14の判定結果が否定の場合、送電制御を終了する。この場合、送電モードの切り替えは行われない。即ち、前回の制御周期と同一の送電モードでの送電が行われる。送電制御装置35は、ステップS14の判定結果が肯定の場合、ステップS15の判定を行う。
【0044】
<ステップS15>
ステップS15において、送電制御装置35は、受電装置12,13,14の受電蓄電部23の充電率が所定値未満か否かを判定する。所定値は、任意に設定することができる。送電制御装置35は、受電装置12,13,14からの通信信号W2を受信することによって受電蓄電部23の充電率を把握することができる。送電制御装置35は、少なくとも1つの受電装置12,13,14の受電蓄電部23について受電蓄電部23の充電率が所定値未満の場合、ステップS15の判定結果を肯定とする。送電制御装置35は、通信信号W2を受信した全ての受電装置12,13,14について受電蓄電部23の充電率が所定値以上の場合、ステップS15の判定結果を否定にする。ステップS15の判定は、受電蓄電部23が所定値未満の受電装置12,13,14が存在しているか否かを判定しているといえる。ステップS15の判定は、ステップS12の判定結果が否定の場合に行われるため、登録受電装置11とは異なる受電装置12,13,14について受電蓄電部23の充電率が所定値未満か否かが判定される。ステップS15の判定結果が肯定の場合、送電制御装置35は、ステップS13の処理を行う。ステップS15の判定結果が否定の場合、送電制御装置35は、ステップS16の制御を行う。
【0045】
<ステップS16>
ステップS16において、送電制御装置35は、送電モードを低出力モードにする。詳細にいえば、ステップS16の処理を行う時点で、送電モードが低出力モードであれば、送電制御装置35は低出力モードを維持する。ステップS16の処理を行う時点で、送電モードが通常出力モードであれば、送電制御装置35は通常出力モードを低出力モードに切り替える。
【0046】
<作用>
本実施形態の作用について説明する。
登録受電装置11を所持した人が、人が出入り可能な空間に存在しない場合、空間には登録受電装置11が存在していない。この場合、送電装置31の送電モードは、低出力モードになる。登録受電装置11を所持した人が空間に存在している場合、空間には登録受電装置11が存在している。この場合、送電装置31の送電モードは、通常出力モードになる。
【0047】
<効果>
本実施形態の効果について説明する。
(1)送電制御装置35は、登録受電装置11が送電範囲内に存在しているか否かを判定している。送電制御装置35は、登録受電装置11が送電範囲内に存在していると判定した場合、送電モードを通常出力モードにしている。登録受電装置11が送電範囲内に存在している場合、登録受電装置11を含む受電装置11,12,13,14での消費電力が大きくなる。この際に送電モードを通常出力モードにすることによって受電装置11,12,13,14で受電電力が不足することを抑制している。通常出力モードでの送電電力を要する受電装置11を登録受電装置11として登録しておくことで、通常出力モードでの送電電力が必要な場合には通常出力モードでの送電が行われるようにしている。送電制御装置35は、登録受電装置11が送電範囲内に存在していないと判定した場合、送電モードを低出力モードにしている。登録受電装置11が送電範囲内に存在していない場合、登録受電装置11が送電範囲内に存在している場合に比べて、受電装置12,13,14での消費電力が小さくなる。この際に送電モードを低出力モードにすることによって、受電装置12,13,14での消費電力に対して受電電力が過剰に大きくなることを抑制できる。通常出力モードでの送電電力を要しない受電装置12,13,14については登録受電装置として登録を行わないことで、登録受電装置11が送電範囲内に存在していない場合には送電モードが低出力モードにされるようにしている。これにより、送電電力が制限される。送電モードを常に通常出力モードに維持する場合に比べて、送電電力が無駄になることを抑制できる。従って、送電装置31は、受電装置11,12,13,14に効率良く給電を行うことができる。
【0048】
(2)送電制御装置35は、所定時間以上連続して登録受電装置11が送電範囲内に存在していないと判定した場合に、送電モードを低出力モードにしている。通信不良等を原因として、登録受電装置11が送電範囲内に存在しているにも関わらず、登録受電装置11が送電範囲内に存在していないと判定されてしまう場合がある。例えば、登録受電装置11からの通信信号W2を送電通信部34が受信できなかった場合や、登録受電装置11から送信されたデータに誤りが生じていた場合など、登録受電装置11が送電範囲内に存在しているにも関わらず、登録受電装置11が送電範囲内に存在していないと判定されてしまう場合がある。所定時間以上連続して登録受電装置11が送電範囲内に存在していないと判定した場合に、送電モードを低出力モードにすることによって、登録受電装置11が送電範囲内に存在しているにも関わらず送電モードが低出力モードになることを抑制できる。
【0049】
(3)送電制御装置35は、受電蓄電部23の充電率が所定値未満の場合、登録受電装置11が送電範囲内に存在していない場合であっても送電モードを通常出力モードにする。受電蓄電部23の充電率が所定値未満の場合、受電蓄電部23の残容量が尽きるおそれがある。このような場合には、通常出力モードによって受電蓄電部23の充電を行うことで、受電蓄電部23の残容量が尽きることを抑制できる。また、受電電力は、受電蓄電部23を充電するのに用いられるため、送電電力が無駄になることを抑制できる。
【0050】
(4)制限モードは、低出力モードである。登録受電装置11が送電範囲内に存在していない場合であっても、受電装置12,13,14では、待機電力などによる電力の消費が生じる。制限モードを低出力モードとし、登録受電装置11が送電範囲内に存在しない場合であっても送電を行うことで、受電蓄電部23の残容量が尽きることを抑制できる。これにより、電力不足により受電装置12,13,14の動作が停止することを抑制できる。
【0051】
<変更例>
各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0052】
・制限モードは停止モードであってもよい。停止モードは、送電装置31による送電を停止する送電モードである。
・制限モードは停止モード及び低出力モードの両方を含んでいてもよい。例えば、登録受電装置11が送電範囲内に存在していない場合に、送電モードを停止モードにするか低出力モードにするかをユーザが予め選択可能であってもよい。送電制御装置35は、登録受電装置11が送電範囲内に存在せず、かつ、受電蓄電部23の充電率が所定値未満の場合には送電モードを低出力モードにし、登録受電装置11が送電範囲内に存在せず、かつ、受電蓄電部23の充電率が所定値以上の場合には送電モードを停止モードにしてもよい。
【0053】
・通常出力モードから低出力モードへの切り替えは、送電変換部32に接続される電力源40を切り替えることによって行われてもよい。この場合、電力源40は、定格出力の異なる2つの電力源を含む。送電装置31は、送電変換部32の接続先を2つの電力源のいずれかに切り替える切替器を備える。送電制御装置35は、送電モードが通常出力モードの場合、切替器を制御することによって2つの電力源のうち定格出力の大きい電力源を送電変換部32に接続する。送電制御装置35は、送電モードが低出力モードの場合、切替器を制御することによって2つの電力源のうち定格出力の小さい電力源を送電変換部32に接続する。送電変換部32に入力される電力が変化することによって送電電力を調整することができる。この場合、低出力モードでは、送電変換部32に入力される電力が小さくなるため、送電電力が無駄になることを抑制できる。
【0054】
・受電制御において、受電制御装置24は、ステップS1の処理を行う前に、送電装置31に通信信号W2を送信してもよい。この場合、ステップS1では、送電装置31の応答による通信信号W2を受信したか否かが判定される。また、受電制御において、ステップS1を省略して、ステップS2及びステップS3の処理を行ってもよい。即ち、受電装置11,12,13,14で行われる受電制御、及び送電装置31で行われる送電制御は、受電装置11,12,13,14から通信信号W2を送信することで開始されてもよい。
【0055】
・送電制御装置35は、ステップS14の判定を行わなくてもよい。この場合、送電制御装置35は、ステップS12の判定結果が否定の場合、ステップS15の判定を行ってもよい。
【0056】
・送電制御装置35は、ステップS15の判定を行わなくてもよい。この場合、ステップS14の判定結果が肯定の場合、送電制御装置35は、ステップS16の処理を行ってもよい。
【0057】
・送電制御装置35は、ステップS14の判定及びステップS15の判定を行わなくてもよい。この場合、送電制御装置35は、ステップS12の判定結果が否定の場合、ステップS16の処理を行ってもよい。
【0058】
・送電制御装置35は、ステップS15の判定をステップS12の前に行ってもよい。この場合、ステップS15の判定結果が肯定の場合、送電制御装置35は、ステップS13の処理を行う。ステップS15の判定結果が否定の場合、送電制御装置35は、ステップS12の判定を行う。この場合、登録受電装置11が送電範囲内に存在するか否かの判定の前に、登録受電装置11とは異なる受電装置12,13,14について受電蓄電部23の充電率が所定値未満か否かが判定される。そして、受電蓄電部23の充電率が所定値未満の場合には、登録受電装置11が送電範囲内に存在しているか否かに関わらず、送電モードが通常出力モードにされる。
【0059】
・送電装置31は、ユーザが視認可能な位置に表示部を備えていてもよい。表示部には、送電モードや送電電力といった送電に関する情報が表示されるようにしてもよい。
・送電装置31は、複数設けられていてもよい。この場合、複数の送電装置31同士は、有線又は無線によって通信可能に構成される。1つの送電装置31の送電制御装置35が、登録受電装置11が送電範囲内に存在していると判定すると、各送電装置31に登録受電装置11が送電範囲内に存在していることが通知される。これにより、各送電装置31の送電モードが通常出力モードにされる。1つの送電装置31の送電制御装置35が、登録受電装置11が送電範囲内に存在していないと判定すると、各送電装置31に登録受電装置11が送電範囲内に存在していないことが通知される。これにより、各送電装置31の送電モードが低出力モードにされる。このように、複数の送電装置31が設けられている場合、少なくとも1つの送電装置31で登録受電装置11が送電範囲内に存在するか否かの判定が行われればよい。
【0060】
・非接触給電システム10は、電磁誘導方式、磁界共鳴方式、又は電界共鳴方式で給電を行うものであってもよい。
・登録受電装置11は、登録受電装置11とは異なる受電装置11,12,13,14よりも消費電力の大きい装置であってもよい。
【0061】
・登録受電装置11は、複数であってもよい。
・登録受電装置の登録は、送電装置31を製造するメーカーによって行われてもよい。例えば、人の所持する携帯通信端末を登録受電装置として登録する場合を想定する。この場合、携帯通信端末の通信に用いられるプロトコルから、受電装置が携帯通信端末か否かを判定できる場合がある。送電装置31を製造するメーカーは、携帯通信端末の通信に用いられるプロトコルを用いて通信を行う受電装置を登録受電装置と判定するように送電装置31の設定を行ってもよい。また、プロトコルで定められたフレームフォーマットに、受電装置の種別を表すフレームが含まれている場合、送電装置31を製造するメーカーは、特定の種別の受電装置を登録受電装置と判定するように送電装置31の設定を行ってもよい。この場合、プロトコルやフレームが受電装置に関する情報である。
【0062】
・登録受電装置11とは異なる受電装置12,13,14の受電制御装置24は、送電モードが低出力モードの場合、送電モードが通常出力モードの場合に比べて、通信信号W2の送信頻度を低下させてもよい。送電装置31が低出力モードか否かは、送電装置31が送信する通信信号W2に、送電モードを示す情報を含めることによって判定を行うことができる。
【0063】
・受電装置11,12,13,14は、受電蓄電部23を備えていなくてもよい。この場合、受電変換部22からの電力によって受電装置11,12,13,14は動作するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0064】
11,12,13,14…受電装置
23…受電蓄電部
31…送電装置
32…送電部である送電変換部
33…送電部である送電アンテナ
34…送電通信部
35…送電制御装置