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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023112619
(43)【公開日】2023-08-14
(54)【発明の名称】ゴルフスイング練習台
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/36 20060101AFI20230804BHJP
【FI】
A63B69/36 512A
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022014547
(22)【出願日】2022-02-01
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】522045198
【氏名又は名称】郷 千寿
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】郷 千寿
(57)【要約】
【課題】簡素な構成で、傾斜地を想定したスイング練習を行えるゴルフスイング練習台を提供する。
【解決手段】
水平部5、前傾斜部6、後傾斜部7、左傾斜部8、右傾斜部9、前傾斜部6と左傾斜部8との間の第1領域16、後傾斜部7と左傾斜部8との間の第2領域17、前傾斜部6と右傾斜部9との第3領域18、及び後傾斜部7と右傾斜部9との間の第4領域19を備え、右利きの練習者に対し、左足及び右足をともに前傾斜部6に載置させる第1練習姿勢、左足及び右足をともに後傾斜部7に載置させる第2練習姿勢、左足及び右足をともに左傾斜部8に載置させる第3練習姿勢を与え、左利きの練習者に対し、左足及び右足をともに前傾斜部6に載置させる第4練習姿勢、左足及び右足をともに後傾斜部7に載置させる第5練習姿勢、左足及び右足をともに右傾斜部9に載置させる第6練習姿勢を与えるゴルフスイング練習台1。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフ練習場における各練習者に割り当てられる練習区画の設置面に配置されるゴルフスイング練習台であって、
略矩形状の水平部と、
前記水平部の前方に隣接して下り傾斜で設けられる前傾斜部と、
前記水平部の後方に隣接して下り傾斜で設けられる後傾斜部と、
前記水平部の左方に隣接して下り傾斜で設けられる左傾斜部と、
前記水平部の右方に隣接して下り傾斜で設けられる右傾斜部と、
を有し、
前記前傾斜部と前記左傾斜部との間に前記前傾斜部及び前記左傾斜部から前記設置面に至る下り傾斜の第1領域を設け、
前記後傾斜部と前記左傾斜部との間に前記後傾斜部及び前記左傾斜部から前記設置面に至る下り傾斜の第2領域を設け、
前記前傾斜部と前記右傾斜部との間に前記前傾斜部及び前記右傾斜部から前記設置面に至る下り傾斜の第3領域を設け、
前記後傾斜部と前記右傾斜部との間に前記後傾斜部及び前記右傾斜部から前記設置面に至る下り傾斜の第4領域を設け、
左足側を打ち出し方向とする右利きの練習者に対し、
左足及び右足をともに前記前傾斜部に載置させることで、左足が右足よりも下がった姿勢となる下り傾斜地用の第1練習姿勢を与え、
左足及び右足をともに前記後傾斜部に載置させることで、右足が左足よりも下がった姿勢となる上り傾斜地用の第2練習姿勢を与え、
左足及び右足をともに前記左傾斜部に載置させることで、両足の踵がともに浮いた姿勢となる前屈み傾斜地用の第3練習姿勢を与えるようにし、
かつ、
右足側を打ち出し方向とする左利きの練習者に対し、
左足及び右足をともに前記前傾斜部に載置させることで、右足が左足よりも下がった姿勢となる下り傾斜地用の第4練習姿勢を与え、
左足及び右足をともに前記後傾斜部に載置させることで、左足が右足よりも下がった姿勢となる上り傾斜地用の第5練習姿勢を与え、
左足及び右足をともに前記右傾斜部に載置させることで、両足の踵がともに浮いた姿勢となる前屈み傾斜地用の第6練習姿勢を与えるようにした、
ことを特徴とするゴルフスイング練習台。
【請求項2】
請求項1記載のゴルフスイング練習台において、
前記右利きの練習者に対し、
左足を前記前傾斜部に載置させ右足を前記左傾斜部に載置させることで、左足が右足よりも下がり、かつ右足の踵が浮いた姿勢となる第1複合傾斜地用の第7練習姿勢を与え、
右足を前記後傾斜部に載置させ左足を前記左傾斜部に載置させることで、右足が左足よりも下がり、かつ左足の踵が浮いた姿勢となる第2複合傾斜地用の第8練習姿勢を与えるようにし、
かつ、
前記左利きの練習者に対し、
右足を前記前傾斜部に載置させ左足を前記右傾斜部に載置させることで、右足が左足よりも下がり、かつ左足の踵が浮いた姿勢となる第3複合傾斜地用の第9練習姿勢を与え、
左足を前記後傾斜部に載置させ右足を前記右傾斜部に載置させることで、左足が右足よりも下がり、かつ右足の踵が浮いた姿勢となる第4複合傾斜地用の第10練習姿勢を与えるようにした、
ことを特徴とするゴルフスイング練習台。
【請求項3】
請求項2記載のゴルフスイング練習台において、
前記前傾斜部、前記水平部、及び前記後傾斜部に跨ってそれぞれ前後方向に延設されるとともに左右方向に互いに並んで配置され、それぞれがゴルフボールを載置可能に構成された、複数のボール載置部と、
前記複数のボール載置部それぞれを着脱可能に装着する装着部と、
をさらに有する
ことを特徴とするゴルフスイング練習台。
【請求項4】
請求項3記載のゴルフスイング練習台において、
前記右利きの練習者に対し、
左足及び右足をともに前記右傾斜部に載置させることで、両足の爪先がともに浮いた姿勢となる後反り傾斜地用の第11練習姿勢を与えるようにし、
前記左利きの練習者に対し、
左足及び右足をともに前記左傾斜部に載置させることで、両足の爪先がともに浮いた姿勢となる後反り傾斜地用の第12練習姿勢を与えるようにした、
ことを特徴とするゴルフスイング練習台。
【請求項5】
請求項3又は請求項4記載のゴルフスイング練習台において、
前記水平部、前記前傾斜部、前記後傾斜部、前記左傾斜部、及び前記右傾斜部の、少なくとも表層を、古タイヤを再生したゴム材料により構成した
ことを特徴とするゴルフスイング練習台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、傾斜地を想定したスイング練習を行うことのできるゴルフスイング練習台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、斜面ショットを行うためのゴルフ練習台が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の図1及び段落[0022]~[0024]等には、プレー台12の傾斜角を任意に設定できるゴルフ練習台10が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-161389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術のゴルフ練習台では、プレーヤーが乗る平面状の板の角度を調整するものとなっており、大掛かりな駆動装置が必要となる。また、プレーヤーが乗る平面そのものには傾斜や凸凹がないため打ち出し方向に向けた所望のスイング練習を行う事ができなかった。
【0005】
本発明の目的は、大がかりな駆動装置を必要としない簡素な構成で、打ち出し方向に向かって下り傾斜や上り傾斜となる傾斜地を想定したスイング練習を行えるゴルフスイング練習台を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本願発明は、ゴルフ練習場における各練習者に割り当てられる練習区画の設置面に配置されるゴルフスイング練習台であって、略矩形状の水平部と、前記水平部の前方に隣接して下り傾斜で設けられる前傾斜部と、前記水平部の後方に隣接して下り傾斜で設けられる後傾斜部と、前記水平部の左方に隣接して下り傾斜で設けられる左傾斜部と、前記水平部の右方に隣接して下り傾斜で設けられる右傾斜部と、を有し、前記前傾斜部と前記左傾斜部との間に前記前傾斜部及び前記左傾斜部から前記設置面に至る下り傾斜の第1領域を設け、前記後傾斜部と前記左傾斜部との間に前記後傾斜部及び前記左傾斜部から前記設置面に至る下り傾斜の第2領域を設け、前記前傾斜部と前記右傾斜部との間に前記前傾斜部及び前記右傾斜部から前記設置面に至る下り傾斜の第3領域を設け、前記後傾斜部と前記右傾斜部との間に前記後傾斜部及び前記右傾斜部から前記設置面に至る下り傾斜の第4領域を設け、左足側を打ち出し方向とする右利きの練習者に対し、左足及び右足をともに前記前傾斜部に載置させることで、左足が右足よりも下がった姿勢となる下り傾斜地用の第1練習姿勢を与え、左足及び右足をともに前記後傾斜部に載置させることで、右足が左足よりも下がった姿勢となる上り傾斜地用の第2練習姿勢を与え、左足及び右足をともに前記左傾斜部に載置させることで、両足の踵がともに浮いた姿勢となる前屈み傾斜地用の第3練習姿勢を与えるようにし、かつ、右足側を打ち出し方向とする左利きの練習者に対し、左足及び右足をともに前記前傾斜部に載置させることで、右足が左足よりも下がった姿勢となる下り傾斜地用の第4練習姿勢を与え、左足及び右足をともに前記後傾斜部に載置させることで、左足が右足よりも下がった姿勢となる上り傾斜地用の第5練習姿勢を与え、左足及び右足をともに前記右傾斜部に載置させることで、両足の踵がともに浮いた姿勢となる前屈み傾斜地用の第6練習姿勢を与えるようにした、ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、大がかりな駆動装置を必要としない簡素な構成で、打ち出し方向に向かって下り傾斜や上り傾斜となる傾斜地を想定したスイング練習を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ゴルフスイング練習台が配置されたゴルフ練習場の内観を表す概念図である。
図2】ゴルフスイング練習台の斜視図である。
図3】ボール転置部の斜視図である。
図4】ゴルフスイング練習台の平面図である。
図5】第1練習姿勢を説明する概念図である。
図6】第2練習姿勢を説明する概念図である。
図7】第1練習姿勢及び第2練習姿勢を説明する概念図である。
図8】第13練習姿勢、第14練習姿勢、第3練習姿勢を説明する概念図である。
図9】第7練習姿勢、第8練習姿勢、第11練習姿勢を説明する概念図である。
図10】第4練習姿勢及び第5練習姿勢を説明する概念図である。
図11】第15練習姿勢、第16練習姿勢、第6練習姿勢を説明する概念図である。
図12】第9練習姿勢、第10練習姿勢、第12練習姿勢を説明する概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
【0010】
図1に本実施形態のゴルフスイング練習台1が配置されたゴルフ練習場2の内観を表す概念図を示す。ゴルフスイング練習台1は、ゴルフ練習場2における各練習者に割り当てられる練習区画3の設置面4に配置される。ゴルフスイング練習台1は、例えば、設置面4に並んだ複数の練習区画3のうち、両端の1~2区画に配置され、それ以外の練習区画3には傾斜のない通常の練習台が配置されている。
【0011】
図2にゴルフスイング練習台1の斜視図を示す。図2(a)は装着部11にボール転置部10が装着された状態であり、図2(b)は装着部11にボール転置部10が装着されていない状態を表す。
【0012】
ゴルフスイング練習台1は、略矩形状の水平部5と、水平部5の前方に隣接して下り傾斜で設けられる前傾斜部6と、水平部5の後方に隣接して下り傾斜で設けられる後傾斜部7と、水平部5の左方に隣接して下り傾斜で設けられる左傾斜部8と、水平部5の右方に隣接して下り傾斜で設けられる右傾斜部9とを有する。
【0013】
ゴルフスイング練習台1は、前傾斜部6と左傾斜部8との間に設けられ、前傾斜部6及び左傾斜部8から設置面4に至る下り傾斜の面となるように構成された第1領域16と、後傾斜部7と左傾斜部8との間に設けられ、後傾斜部7及び左傾斜部8から設置面4に至る下り傾斜の面となるように構成された第2領域17と、前傾斜部6と右傾斜部9との間に設けられ、前傾斜部6及び右傾斜部9から設置面4に至る下り傾斜の面となるように構成された第3領域18と、後傾斜部7と右傾斜部9との間に設けられ、後傾斜部7及び右傾斜部9から設置面4に至る下り傾斜の面となるように構成された第4領域19とを備える。
【0014】
この図の前方は、ゴルフスイングによるボールの打ち出し方向と略一致する方向であり、後方はその反対方向である。左方は、練習者が前方を向いて立った時に練習者から見た左方向であり、右方は練習者が前方を向いて立った時に練習者から見た右方である。この図の上下方向は、設置面4に垂直な上下方向であって、ゴルフスイング練習台1は、水平部5が最も上下方向の高さが高くなっている。ゴルフスイング練習台1の上方向から見た際の全体形状は矩形状であり、水平部5の各頂点付近からゴルフスイング練習台1の前記矩形状の各頂点に4本の稜線16が形成されている。
【0015】
ゴルフスイング練習台1は、それぞれ前後方向に延設されるとともに左右方向に互いに並んで配置され、それぞれがゴルフボールを載置可能に構成された、複数のボール載置部10と、複数のボール載置部10それぞれを着脱可能に装着する装着部11とを有する。
【0016】
図2(b)に示すように、装着部11は、ゴムマット12に設けられた略長方形状の貫通孔である。この図では、それぞれ前後方向に延設され、左右方向に並んで配置される、3つの装着部11が形成されている。図2(a)に示すように、ボール転置部10は凸凹部13及び据え付け部14を備え、据え付け部14を装着部11の内側(土台側)に入れて凸凹部13を装着部11から外部に露出させることにより、装着部11に装着されている。この図では、左右方向両端部の2つの装着部11に対しては3つ、左右方向中央部の1つの装着部11に対しては5つのボール転置部10を前後方向に並べ、装着している。なお、この図では、複数のボール転置部10が前後方向に隣接して配置されているが、スイング練習を行いやすくするため、ボール転置部10は前後方向に所定距離、離間して配置してもよい。
【0017】
図2(a)に示すように、例えば左右方向両端部の装着部11の前後方向両端部において、ボール転置部10の凸凹部13の端部を、据え付け部14の内側に折り込んで配置させてもかまわない。
【0018】
ボール転置部10、装着部11の数や形状はこの図に限定されるものではなく、異なるものを用いても良い。また、装着部11の構造については、この図以の構造以外にも、ボール転置部10をゴルフスイング練習台1に固定することができるような構造であればよく、例えば、ゴムマット12の上にボール転置部10の据え付け部14を挟むことができるように重ねて配置される別のゴムマットのような構造や、据え付け部14を接着できるような面ファスナー等の構造であってもかまわない。ボール転置部10を装着する場所についても、この図に図示した場所に限定されず、所望する場所に装着してもかまわない。
【0019】
ゴルフスイング練習台1は、水平部5、前傾斜部6、後傾斜部7、左傾斜部8、右傾斜部9、第1領域16、第2領域17、第3領域18、及び第4領域19の少なくとも表層を古タイヤを再生したゴム材料により構成している。この図では、例えば、傾斜をもたせた土台(スポンジ、エアマット、プラスチック等、公知の素材により構成可能)の表面を古タイヤを再利用したゴムマット12で覆っており、ゴムマット12の摩擦力により、練習者の転倒が防止できるようになっている。
【0020】
図3にボール転置部10の斜視図を示す。据え付け部14は、装着部11に装着した際に、ボール転置部10がずれないようにするために、ある程度の摩擦を有する素材、例えばゴム布やゴムマット等で構成されている。凸凹部13は、ゴルフボール15を転置可能なようにある程度の摩擦を持った素材、例えば、この図では、人工芝を模したゴム素材で構成されている。凸凹部13と据え付け部14の前後方向における寸法は、略一致するように、ここでは構成されている。
【0021】
図4にゴルフスイング練習台1の平面図を示す。この図では設置面4にゴルフスイング練習台1を設置して設置面4に垂直な上方向から見た時の平面図である。ゴルフスイング練習台1の全体形状は矩形状であって、前傾斜部6、後傾斜部7、左傾斜部8、及び右傾斜部9は水平部5を中央にして十字形状となるように配置されている。ゴルフスイング練習台1の全体形状のうち、前記十字形状と重畳しない四隅の箇所において、前傾斜部6と左傾斜部の間に第1領域16が、後傾斜部7と左傾斜部8との間に第2領域17が、前傾斜部6と右傾斜部9との間に第3領域18が、後傾斜部7と右傾斜部9との間に第4領域19が配置されるようになっている。
【0022】
なお、ゴルフスイング練習台1の寸法の一例として、例えば寸法Lは約180センチメートル、寸法Wは約90センチメートル、寸法Dは約82センチメートル、寸法Aは約35センチメートル、寸法Bは約20センチメートルである。
【0023】
図5に第1練習姿勢を説明する概念図を示す。図5において、左足側を打ち出し方向(前方)とする右利きの練習者Mは、左足及び右足をともに前傾斜部6に載置させることで、左足が右足よりも下がった姿勢となる下り傾斜地用の第1練習姿勢にある。この時前傾斜部6に配置されるボール転置部10にゴルフボール15を転置し、ゴルフボール15の後方向に水平部5を頂点とした下り傾斜が配置される練習姿勢となる。
【0024】
図6に第2練習姿勢を説明する概念図を示す。図6において、左足側を打ち出し方向(前方)とする右利きの練習者Mは、左足及び右足をともに後傾斜部7に載置させることで、右足が左足よりも下がった姿勢となる上り傾斜地用の第2練習姿勢にある。この時後傾斜部7に配置されるボール転置部10にゴルフボール15を転置し、ゴルフボール15の前方向に水平部5を頂点とした下り傾斜が配置される練習姿勢となる。
【0025】
図7(a)に第1練習姿勢、図7(b)に第2練習姿勢を説明する概念図を示す。なお、図7においては、右足の位置を右足跡RF、左足の位置を左足跡LFにより図示するものとする。後述の図8図12においても同様である。
【0026】
図7(a)において、右利きの練習者は、左足及び右足をともに前傾斜部6に載置させることで、左足が右足よりも下がった姿勢となる下り傾斜地用の第1練習姿勢となる。この時前傾斜部6に配置されるボール転置部10にゴルフボール15を転置し、ゴルフボール15の後方向に水平部5を頂点とした下り傾斜が配置される練習姿勢となる。
【0027】
図7(b)において、右利きの練習者は、左足及び右足をともに後傾斜部7に載置させることで、右足が左足よりも下がった姿勢となる上り傾斜地用の第2練習姿勢となる。この時後傾斜部7に配置されるボール転置部10にゴルフボール15を転置し、ゴルフボール15の前方向に水平部5を頂点とした下り傾斜が配置される練習姿勢となる。
【0028】
図8(a)に第13練習姿勢、図8(b)に第14練習姿勢、図8(c)に第3練習姿勢を説明する概念図を示す。
【0029】
図8(a)において、右利きの練習者は、左足を第1領域16に載置させ右足を左傾斜部8に載置させることで、左足が右足よりも下がった姿勢となる下り傾斜地用の第13練習姿勢となる。この時左傾斜部8に配置されるボール転置部10にゴルフボール15を転置し、ゴルフボール15の右後方に水平部5を頂点とした下り傾斜が配置される練習姿勢となる。
【0030】
図8(b)において、右利きの練習者は、右足を第2領域17に載置させ左足を左傾斜部8に載置させることで、右足が左足よりも下がった姿勢となる上り傾斜地用の第14練習姿勢となる。この時左傾斜部8に配置されるボール転置部10にゴルフボール15を転置し、ゴルフボール15の右前方に水平部5を頂点とした下り傾斜が配置される練習姿勢となる。
【0031】
図8(c)において、右利きの練習者は、左足及び右足をともに左傾斜部8に載置させることで、両足の踵がともに浮いた姿勢となる前屈み傾斜地用の第3練習姿勢となる。この時左傾斜部8に配置されるボール転置部10にゴルフボール15を転置し、ゴルフボール15の右方に水平部5を頂点とした下り傾斜が配置される練習姿勢となる。
【0032】
図9(a)に第7練習姿勢、図8(b)に第8練習姿勢、図8(c)に第11練習姿勢を説明する概念図を示す。
【0033】
図9(a)において、右利きの練習者は、左足を前傾斜部6に載置させ右足を左傾斜部8に載置させることで、左足が右足よりも下がり、かつ右足の踵が浮いた姿勢となる第1複合傾斜地用の第7練習姿勢となる。この第7練習姿勢は、軸足である左足が下がっているという点で図7(a)の第1練習姿勢と同じであり、第1練習姿勢の応用練習となる姿勢である。
【0034】
図9(b)において、右利きの練習者は、右足を後傾斜部7に載置させ左足を左傾斜部8に載置させることで、右足が左足よりも下がり、かつ左足の踵が浮いた姿勢となる第2複合傾斜地用の第8練習姿勢勢となる。この第8練習姿勢は、軸足でない右足が下がっているという点で図7(b)の第2練習姿勢と同じであり、第2練習姿勢の応用練習となる姿勢である。
【0035】
図9(c)において、右利きの練習者は、左足及び右足をともに右傾斜部9に載置させることで、両足の爪先がともに浮いた姿勢となる後反り傾斜地用の第11練習姿勢となる。この時右傾斜部9に配置されるボール転置部10にゴルフボール15を転置し、ゴルフボール15の左方に水平部5を頂点とした下り傾斜が配置される練習姿勢となる。
【0036】
図10(a)に第4練習姿勢、図10(b)に第5練習姿勢を説明する概念図を示す。
【0037】
図10(a)において、右足側を打ち出し方向とする左利きの練習者は、左足及び右足をともに前傾斜部6に載置させることで、右足が左足よりも下がった姿勢となる下り傾斜地用の第4練習姿勢となる。この時前傾斜部6に配置されるボール転置部10にゴルフボール15を転置し、ゴルフボール15の後方に水平部5を頂点とした下り傾斜が配置される練習姿勢となる。
【0038】
図10(b)において、右足側を打ち出し方向とする左利きの練習者は、左足及び右足をともに後傾斜部7に載置させることで、左足が右足よりも下がった姿勢となる上り傾斜地用の第5練習姿勢となる。この時後傾斜部7に配置されるボール転置部10にゴルフボール15を転置し、ゴルフボール15の前方に水平部5を頂点とした下り傾斜が配置される練習姿勢となる。
【0039】
図11(a)に第15練習姿勢、図11(b)に第16練習姿勢、図11(c)に第6練習姿勢を説明する概念図を示す。
【0040】
図11(a)において、右足側を打ち出し方向とする左利きの練習者は、右足を第3領域18に載置させ左足を右傾斜部9に載置させることで、右足が左足よりも下がった姿勢となる下り傾斜地用の第15練習姿勢となる。この時右傾斜部9に配置されるボール転置部10にゴルフボール15を転置し、ゴルフボール15の左後方に水平部5を頂点とした下り傾斜が配置される練習姿勢となる。
【0041】
図11(b)において、左利きの練習者は、左足を第4領域19に載置させ右足を右傾斜部9に載置させることで、左足が右足よりも下がった姿勢となる上り傾斜地用の第16練習姿となる。この時右傾斜部9に配置されるボール転置部10にゴルフボール15を転置し、ゴルフボール15の左前方に水平部5を頂点とした下り傾斜が配置される練習姿勢となる。
【0042】
図11(c)において、左利きの練習者は、左足及び右足をともに右傾斜部9に載置させることで、両足の踵がともに浮いた姿勢となる前屈み傾斜地用の第6練習姿勢となる。この時右傾斜部9に配置されるボール転置部10にゴルフボール15を転置し、ゴルフボール15の左方に水平部5を頂点とした下り傾斜が配置される練習姿勢となる。
【0043】
図12(a)に第9練習姿勢、図12(b)に第10練習姿勢、図12(c)に第12練習姿勢を説明する概念図を示す。
【0044】
図12(a)において、左利きの練習者は、右足を前傾斜部6に載置させ左足を右傾斜部9に載置させることで、右足が左足よりも下がり、かつ左足の踵が浮いた姿勢となる第3複合傾斜地用の第9練習姿勢となる。この第9練習姿勢は、軸足である右足が下がっているという点で図10(a)の第4練習姿勢と同じであり、第4練習姿勢の応用練習となる姿勢である。
【0045】
図12(b)において、左利きの練習者は、左足を後傾斜部7に載置させ右足を右傾斜部9に載置させることで、左足が右足よりも下がり、かつ右足の踵が浮いた姿勢となる第4複合傾斜地用の第10練習姿勢となる。この第10練習姿勢は、軸足でない左足が下がっているという点で図10(b)の第5練習姿勢と同じであり、第5練習姿勢の応用練習となる姿勢である。
【0046】
図12(c)において、左利きの練習者は、左足及び右足をともに左傾斜部8に載置させることで、両足の爪先がともに浮いた姿勢となる後反り傾斜地用の第12練習姿勢となる。この時左傾斜部8に配置されるボール転置部10にゴルフボール15を転置し、ゴルフボール15の右方に水平部5を頂点とした下り傾斜が配置される練習姿勢となる。
【0047】
<実施形態の効果>
本実施形態のゴルフスイング練習台1は、水平部5、前傾斜部6、後傾斜部7、左傾斜部8、右傾斜部9、を備えている。また、前傾斜部6と左傾斜部8との間に第1領域16を備え、後傾斜部7と左傾斜部8との間に第2領域17を備え、前傾斜部6と右傾斜部9との間に第3領域18を備え、後傾斜部7と右傾斜部9との間の第4領域19を備え、真上から見て略矩形状となっている。
【0048】
これらの結果、右利きユーザは、左足及び右足をともに前傾斜部6に載置させることで、左足が右足よりも下がった姿勢となる下り傾斜地を仮想したスイング練習を行うことができる。また、左足及び右足をともに後傾斜部7に載置させることで、右足が左足よりも下がった姿勢となる上り傾斜地を仮想したスイング練習を行うことができる。また、左足及び右足をともに左傾斜部8に置くことで、両足の踵がともに浮いた姿勢となる前屈み傾斜地を仮想したスイング練習をすることができる。
【0049】
同様に、左利きユーザは、左足及び右足をともに前傾斜部6に載置させることで、右足が左足よりも下がった姿勢となる下り傾斜地を仮想したスイング練習を行うことができる。また、左足及び右足をともに後傾斜部7に載置させることで、左足が右足よりも下がった姿勢となる上り傾斜地を仮想したスイング練習を行うことができる。また、左足及び右足をともに右傾斜部9に置くことで、両足の踵がともに浮いた姿勢となる前屈み傾斜地を仮想したスイング練習をすることができる。
【0050】
また、ゴルフボール15に対して水平部5を頂点とする傾斜面をあらゆる方角に配置することができ、所望のスイング練習をすることができる。
【0051】
以上の結果、本実施形態のゴルフスイング練習台1によれば、大がかりな駆動装置を必要としない簡素な構成で、打ち出し方向に向かって下り傾斜、上り傾斜等となる各種傾斜地を想定してスイング練習を行うことができる。
【0052】
同様に、左利きユーザにおいては、右足が左足よりも下がり左足の踵が浮いた姿勢となる複合的な傾斜地、左足が右足よりも下がり右足の踵が浮いた姿勢となる複合的な傾斜地、等を想定したスイング練習を行うことができる。
【0053】
また、本実施形態では特に、ボール転置部10を装着することで、傾斜によってゴルフボール15が転がってしまうのを確実に防止できる。
【0054】
さらに、各ボール載置部10を着脱式とすることで、多数回のユーザのスイング練習によって摩耗したときに、ボール載置部10のみを交換すれば足り、それ以外は交換する必要がない。
【0055】
さらに、前後方向に複数のボール載置部10を延設することにより、練習者の足の位置が前方寄りであれば複数のボール載置部10のうち前方寄りのボール載置部10を用いてゴルフボール15を載置すればよく、練習者の足の位置が後方寄りであれば複数のボール載置部10のうち後方寄りのボール載置部10を用いてゴルフボール15を載置すればよい。すなわち、練習者の足の位置がいずれの場合も自在に対応しつつ、セットされるゴルフボール15の転動防止を確実に図ることができるとともに、ゴルフボール15と水平部5を頂点とする傾斜面との距離の調整を行うことができる。
【0056】
また、本実施形態では特に、第11練習姿勢及び第12練習姿勢を練習者に与えることにより、練習者のゴルフクラブ側に向かって下り傾斜となる傾斜地を想定したスイング練習を行うことができる。
【0057】
また、本実施形態では特に、ゴム材質のゴムマット12により練習者の足元の滑り防止を図ることができ、かつ、廃棄物である古タイヤの再生利用を図ることができる。
【0058】
なお、以上の説明において、外観上の寸法や大きさが「同一」「等しい」「異なる」等の記載がある場合は、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「同一」「等しい」「異なる」とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に同一」「実質的に等しい」「実質的に異なる」という意味である。
【0059】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0060】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0061】
1 ゴルフスイング練習台
2 ゴルフ練習場
3 練習区画
4 接地面
5 水平部
6 前傾斜部
7 後傾斜部
8 左傾斜部
9 右傾斜部
10 ボール転置部
11 装着部
12 ゴムマット
13 凸凹部
14 据え付け部
15 ゴルフボール
16 稜線
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