(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023112637
(43)【公開日】2023-08-14
(54)【発明の名称】抗がん剤の製造方法
(51)【国際特許分類】
A61K 31/711 20060101AFI20230804BHJP
A61K 31/7105 20060101ALI20230804BHJP
A61K 38/02 20060101ALI20230804BHJP
A61K 38/43 20060101ALI20230804BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20230804BHJP
A61K 35/76 20150101ALI20230804BHJP
A61K 48/00 20060101ALI20230804BHJP
C12N 15/12 20060101ALN20230804BHJP
C12N 15/86 20060101ALN20230804BHJP
【FI】
A61K31/711
A61K31/7105
A61K38/02
A61K38/43
A61P35/00
A61K35/76
A61K48/00
C12N15/12
C12N15/86 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022025135
(22)【出願日】2022-02-01
(71)【出願人】
【識別番号】317001677
【氏名又は名称】陌間 委子
(72)【発明者】
【氏名】陌間 委子
【テーマコード(参考)】
4C084
4C086
4C087
【Fターム(参考)】
4C084AA02
4C084AA13
4C084BA03
4C084BA44
4C084DC01
4C084DC02
4C084MA05
4C084NA13
4C084NA14
4C084ZB26
4C086EA16
4C086MA03
4C086MA05
4C086NA13
4C086NA14
4C086ZB26
4C087BC83
4C087CA12
4C087MA05
4C087NA13
4C087NA14
4C087ZB26
(57)【要約】 (修正有)
【課題】異常なタンパク質増殖を抑える効果を有する、抗がん剤の製造方法を提供する。
【解決手段】TATA-box、およびCAAT-boxに相補的な塩基配列を有するDNA、及び、RNAのテンプレートを人為的に合成・増幅させる。さらに、得られた塩基配列を細胞膜透過ペプチド(CPP)または膜透過ペプチド(PTD)、及び、核輸送の機構に則って、核内にてその効果を発揮する、インポーチンが結合する核局在化シグナル(NLS)とエクスポーチンの核外搬出シグナル(NES)を用いて合成し、治療を目的とする患部などに、身体に適した状態で適用する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(イ)TATA-box、およびCAAT-boxに相補的な塩基配列を有するDNA、及び、RNAのテンプレートを人為的に合成・増幅させる。
(ロ)(イ)の工程にて得られた塩基配列を細胞膜透過ペプチド(CPP)または膜透過ペプチド(PTD)、及び、核輸送の機構に則って、核内にてその効果を発揮する、インポーチンが結合する核局在化シグナル(NLS)とエクスポーチンの核外搬出シグナル(NES)を用いて合成し、治療を目的とする患部などに、身体に適した状態で適用する。
【請求項2】
癌細胞が分泌するエクソソームにはmRNAが含まれることから、また、癌細胞は、ユビキレーションとプロテアソームによって分解できることから、ポリA鎖分解酵素デアデニレース、ユビキレーション化酵素、及び、酵素プロテアソームのDNA、もしくはRNAを取り出して増殖させ、得られたDNAテンプレート、またはRNAテンプレートを転写・翻訳によって、人為的にタンパク質合成・増幅させる。さらに、得られた酵素を細胞膜透過ペプチド(CPP)または膜透過ペプチド(PTD)、及び、核輸送の機構に則って、核内にてその効果を発揮する、インポーチンが結合する核局在化シグナル(NLS)とエクスポーチンの核外搬出シグナル(NES)を用いて合成し、身体に適した状態で適用する。
【請求項3】
ポリA鎖分解酵素デアデニレース、ユビキレーション化酵素、及び、酵素プロテアソームのプライマーの塩基配列と、膜透過、並びに核輸送のアミノ酸配列を合成し、身体に適した状態で適用する。
【請求項4】
ポリA鎖分解酵素デアデニレース、ユビキレーション化酵素、及び、酵素プロテアソームの塩基配列を、頭部と尾部のたんぱく質形成機能を消去し、感染力を喪失したウイルス、または、細菌に対する感染力を保持したウイルスのプロモーターの下流に挿入し、身体に適した状態で適用する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗がん剤の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、抗がん剤に関する研究は進歩してきたが、本発明の方法を用いた抗がん剤の製造方法は、未だ考案されていない。この発明は、異常なタンパク質増殖を抑える効果を有する、抗がん剤の製造方法に関するものである。
【0003】
【非特許文献1】フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』出典、「遺伝子治療薬」、最終更新2021年9月5日、[online]、[令和3年11月30日検索]、インターネット<URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90%E6%B2%BB%E7%99%82
【非特許文献2】伏原大地(Daichi Fukuhara)著、「ヒトの設計図を基に薬を―核酸を使った病気の治療―」(‘Creating Drugs based on Human Blueprint―Treatment of Diseases Using Nucleic Acid―’)、2018年、[online]、[令和3年11月30日検索]、インターネット<URL:https://laborify.net/2018/12/14/fushihara-nucleic-acid-biochemistry/>
【非特許文献3】松浦能行 著、「核―細胞質間高分子輸送の構造生物学」、2011年、[online]、[令和3年8月13日検索]、インターネット<URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/biophys/51/5/51_5_208/_pdf>
【非特許文献4】ジュリアン・ルイス、マーティン・ラフ、キース・ロバーツ、ピーター・ウォルター、デビッド・モルガン他(Julian Lewis,Martin Raff,Keith Roberts,Peter Walter,David Morgan etc.)著、「細胞の分子生物学」(第6版)W・W・ノートン出版2014/12/2(‘Molecular Biology of The Cell’ the 6th edition,W.W.Norton,2014/12/2)
【非特許文献5】
【非特許文献6】フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』出典、「細胞膜透過ペプチド」、最終更新2021年11月21日、[online]、[令和3年12月1日検索]、インターネット<URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/細胞膜透過ペプチド>
【非特許文献7】STREPHONSAYS掲載、「TATAとCAATボックスの違い」、最終更新日明、[online]、[令和4年1月28日検索]、インターネット<URL:https://ja.strephonsays.com/tata-and-caat-box-9235>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
効果的な抗がん剤の製造方法
【課題を解決するための手段】
【0005】
TATA-box、およびCAAT-boxに相補的な塩基配列を有するDNA、及び、RNAのテンプレートを人為的に合成・増幅させる。さらに、得られた塩基配列を細胞膜透過ペプチド(CPP)または膜透過ペプチド(PTD)、及び、核輸送の機構に則って、核内にてその効果を発揮する、インポーチンが結合する核局在化シグナル(NLS)とエクスポーチンの核外搬出シグナル(NES)を用いて合成し、治療を目的とする患部などに、身体に適した状態で適用する。さらに、癌細胞が分泌するエクソソームにはmRNAが含まれることから、また、癌細胞は、ユビキレーションとプロテアソームによって分解できることから、ポリA鎖分解酵素デアデニレース、ユビキレーション化酵素、及び、酵素プロテアソームのDNA、もしくはRNAを取り出して増殖させ、得られたDNAテンプレート、またはRNAテンプレートを転写・翻訳によって、人為的にタンパク質合成・増幅させる。さらに、得られた酵素を細胞膜透過ペプチド(CPP)または膜透過ペプチド(PTD)、及び、核輸送の機構に則って、核内にてその効果を発揮する、インポーチンが結合する核局在化シグナル(NLS)とエクスポーチンの核外搬出シグナル(NES)を用いて合成し、身体に適した状態で適用する。または、ポリA鎖分解酵素デアデニレース、ユビキレーション化酵素、及び、酵素プロテアソームのプライマーの塩基配列と、膜透過、並びに核輸送のアミノ酸配列を合成し、身体に適した状態で適用する。もしくは、ポリA鎖分解酵素デアデニレース、ユビキレーション化酵素、及び、酵素プロテアソームの塩基配列を、頭部と尾部のたんぱく質形成機能を消去し、感染力を喪失したウイルス、または、細菌に対する感染力を保持したウイルスのプロモーターの下流に挿入し、身体に適した状態で適用する。
【発明の効果】
【0006】
異常なタンパク質増殖を抑える効果を有する、効果的な抗がん治療が実現する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
TATA-box、およびCAAT-boxに相補的な塩基配列を有するDNA、及び、RNAのテンプレートを人為的に合成・増幅させる。さらに、得られた塩基配列を細胞膜透過ペプチド(CPP)または膜透過ペプチド(PTD)、及び、核輸送の機構に則って、核内にてその効果を発揮する、インポーチンが結合する核局在化シグナル(NLS)とエクスポーチンの核外搬出シグナル(NES)を用いて合成し、治療を目的とする患部などに、身体に適した状態で適用する。さらに、癌細胞が分泌するエクソソームにはmRNAが含まれることから、また、癌細胞は、ユビキレーションとプロテアソームによって分解できることから、ポリA鎖分解酵素デアデニレース、ユビキレーション化酵素、及び、酵素プロテアソームのDNA、もしくはRNAを取り出して増殖させ、得られたDNAテンプレート、またはRNAテンプレートを転写・翻訳によって、人為的にタンパク質合成・増幅させる。さらに、得られた酵素を細胞膜透過ペプチド(CPP)または膜透過ペプチド(PTD)、及び、核輸送の機構に則って、核内にてその効果を発揮する、インポーチンが結合する核局在化シグナル(NLS)とエクスポーチンの核外搬出シグナル(NES)を用いて合成し、身体に適した状態で適用する。または、ポリA鎖分解酵素デアデニレース、ユビキレーション化酵素、及び、酵素プロテアソームのプライマーの塩基配列と、膜透過、並びに核輸送のアミノ酸配列を合成し、身体に適した状態で適用する。もしくは、ポリA鎖分解酵素デアデニレース、ユビキレーション化酵素、及び、酵素プロテアソームの塩基配列を、頭部と尾部のたんぱく質形成機能を消去し、感染力を喪失したウイルス、または、細菌に対する感染力を保持したウイルスのプロモーターの下流に挿入し、身体に適した状態で適用する。
【実施例0008】
上記の通り実施される。