IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エスティーマイクロエレクトロニクス エス.アール.エル.の特許一覧

特開2023-112681HEMT装置のオーミックコンタクトの製造方法及びHEMT装置
<>
  • 特開-HEMT装置のオーミックコンタクトの製造方法及びHEMT装置 図1
  • 特開-HEMT装置のオーミックコンタクトの製造方法及びHEMT装置 図2
  • 特開-HEMT装置のオーミックコンタクトの製造方法及びHEMT装置 図3
  • 特開-HEMT装置のオーミックコンタクトの製造方法及びHEMT装置 図4
  • 特開-HEMT装置のオーミックコンタクトの製造方法及びHEMT装置 図5
  • 特開-HEMT装置のオーミックコンタクトの製造方法及びHEMT装置 図6
  • 特開-HEMT装置のオーミックコンタクトの製造方法及びHEMT装置 図7
  • 特開-HEMT装置のオーミックコンタクトの製造方法及びHEMT装置 図8
  • 特開-HEMT装置のオーミックコンタクトの製造方法及びHEMT装置 図9
  • 特開-HEMT装置のオーミックコンタクトの製造方法及びHEMT装置 図10
  • 特開-HEMT装置のオーミックコンタクトの製造方法及びHEMT装置 図11
  • 特開-HEMT装置のオーミックコンタクトの製造方法及びHEMT装置 図12
  • 特開-HEMT装置のオーミックコンタクトの製造方法及びHEMT装置 図13
  • 特開-HEMT装置のオーミックコンタクトの製造方法及びHEMT装置 図14
  • 特開-HEMT装置のオーミックコンタクトの製造方法及びHEMT装置 図15
  • 特開-HEMT装置のオーミックコンタクトの製造方法及びHEMT装置 図16
  • 特開-HEMT装置のオーミックコンタクトの製造方法及びHEMT装置 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023112681
(43)【公開日】2023-08-14
(54)【発明の名称】HEMT装置のオーミックコンタクトの製造方法及びHEMT装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/338 20060101AFI20230804BHJP
   H01L 29/417 20060101ALI20230804BHJP
   H01L 21/28 20060101ALI20230804BHJP
【FI】
H01L29/80 F
H01L29/80 H
H01L29/50 J
H01L21/28 301R
H01L21/28 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023011292
(22)【出願日】2023-01-27
(31)【優先権主張番号】102022000001700
(32)【優先日】2022-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(71)【出願人】
【識別番号】591002692
【氏名又は名称】エスティーマイクロエレクトロニクス エス.アール.エル.
【氏名又は名称原語表記】STMicroelectronics S.r.l.
(74)【代理人】
【識別番号】100076185
【弁理士】
【氏名又は名称】小橋 正明
(72)【発明者】
【氏名】フェルディナンド イウコラーノ
(72)【発明者】
【氏名】ジウセッペ グレコ
(72)【発明者】
【氏名】パオロ バダラ
(72)【発明者】
【氏名】ファブリヅィオ ロッカフォルテ
(72)【発明者】
【氏名】モニア スペラ
【テーマコード(参考)】
4M104
5F102
【Fターム(参考)】
4M104AA04
4M104AA07
4M104BB02
4M104BB14
4M104BB17
4M104BB18
4M104BB30
4M104CC01
4M104DD03
4M104DD15
4M104DD34
4M104DD37
4M104DD43
4M104DD68
4M104DD71
4M104DD79
4M104DD80
4M104FF17
4M104FF18
4M104FF40
4M104GG12
4M104HH15
4M104HH20
5F102GB01
5F102GC01
5F102GD01
5F102GJ02
5F102GJ03
5F102GJ10
5F102GL04
5F102GM04
5F102GQ01
5F102GR04
5F102GS04
5F102GV07
5F102GV08
5F102HC11
5F102HC21
(57)【要約】
【課題】 従来技術の欠点を解消したHEMT装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 HEMT装置(1)を製造するために、導電性領域(15,16)を半導体ヘテロ構造体(8)を有する作業ボディ(50)上に形成する。該導電性領域を得るために、炭素を有する第1リアクション領域(66)を該ヘテロ構造体上に形成し;且つ該第1リアクション領域とコンタクトする第2リアクション領域(70A)を有する金属積層体(70)を形成する。該第1リアクション領域(66)が該第2リアクション領域(70A)と反応して該導電性領域のインターフェース部分(25)を形成するように該作業ボディをアニーリングする。該インターフェース部分は、炭素を有する化合物からなり且つ該半導体ヘテロ構造体とオーミックコンタクトしている。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ヘテロ構造体(8)を包含している作業ボディ(50;150)から
HEMT装置(1;100)を製造する方法であって該半導体ヘテロ構造体とオーミックコンタクトしているインターフェース部分(25)を有する導電性領域(15,16;115,116)を形成することを包含している該方法において、導電性領域を形成することが、
該半導体ヘテロ構造体上に炭素を包含している第1リアクション領域(66;166)を形成すること、
該第1リアクション領域とコンタクトして延在して第2リアクション領域(70A;170A)を包含している金属積層体(70;170)を形成すること、及び
該第1リアクション領域(66;166)が該第2リアクション領域(70A;170A)と反応して該導電性領域のインターフェース部分(25;125)であって炭素を含有する化合物からなる該インターフェース部分を形成するように該作業ボディをアニーリングすること、
を包含している方法。
【請求項2】
該第2リアクション領域(70A;170A)がチタン又はタンタルからなる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
該第1リアクション領域(66:166)が1nmと10nmとの間で、特に1nmと5nmとの間の厚さを有している請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
該作業ボディをアニーリングすることが400℃と550℃との間で、特に400℃と500℃との間の温度において実施される請求項1乃至3の内のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
導電性領域を形成することが、更に、該半導体ヘテロ構造体(8)内に凹所(162)を形成することを包含しており、該第1リアクション領域(166)が該凹所内に形成される請求項1乃至4の内のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
該半導体ヘテロ構造体(8)が表面(50A;150A)を有しており、第1リアクション領域(66:166)を形成することが、
該半導体ヘテロ構造体の該表面上にマスク(60;153)を形成すること、
該半導体ヘテロ構造体(8)の該表面(150A)上に炭素を包含するインターフェース層(65;165)を付着させること、及び
該マスク(60:153)のリフトオフ処理を実施すること、
を包含している請求項1乃至5の内のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
金属積層体(70;170)を形成することが、
該第1リアクション領域(66;166)上に第2リアクション領域(70A;170A)を付着させること、及び
該第2リアクション領域上に充填領域(70B;170B)を付着させること、
を包含している請求項1乃至6の内のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
該充填領域がアルミニウムからなる請求項7に記載の方法。
【請求項9】
HEMT装置(1;100)において、
半導体ヘテロ構造体(8)と、
該半導体ヘテロ構造体とオーミックコンタクトしている導電性領域(15,16;115,116)と、
を有しており、該導電性領域が、炭素を包含しており且つ該半導体ヘテロ構造体と直接コンタクトして延在しているインターフェース部分(25;125)を包含しているHEMT装置。
【請求項10】
該導電性領域(15,16;115,116)の該インターフェース部分(25;125)が炭化金属からなる請求項9に記載のHEMT装置。
【請求項11】
該導電性領域(15,16;115,116)の該インターフェース部分(25;125)が、炭素及びチタンを包含する化合物又は炭素及びタンタルを包含する化合物である請求項9又は10に記載のHEMT装置。
【請求項12】
該導電性領域が、更に、該インターフェース部分上を延在している少なくとも一つの金属層(26A,26B,26C;126A,126B,126C)を含む中央ボディ部分(26;126)を包含している請求項9乃至11の内のいずれか1項に記載のHEMT装置。
【請求項13】
該少なくとも一つの金属層がアルミニウム層(26B;126B)である請求項12に記載のHEMT装置。
【請求項14】
該導電性領域(15,16;115,116)が或る粗度を有している上部表面(28;128)を有しており、該粗度が100nmよりも低い二乗平均平方根値を有している請求項9乃至13の内のいずれか1項に記載のHEMT装置。
【請求項15】
該導電性領域(115,116)が凹設型であり且つ該半導体ヘテロ構造体内側に部分的に延在している請求項9乃至14の内のいずれか1項に記載のHEMT装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高電子移動度トランジスタ(HEMT)のオーミックコンタクトの製造方法及びHEMT装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
HEMT装置は知られており、その場合に、導電性チャンネルは、ヘテロ接合、即ち異なるバンドギャップを有する半導体物質間の界面において、高い移動度を有する2次元電子ガス(2DEG)の形成に基づいている。例えば、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)層と窒化ガリウム(GaN)層との間のヘテロ接合に基づくHEMT装置が知られている。
【0003】
AlGaN/GaNヘテロ接合又はヘテロ構造に基づくHEMT装置は、異なる適用例に対して特に適切なものとさせ且つ広く使用されることとする幾つかの利点を提供している。例えは、HEMT装置の高ブレークダウンスレッシュホールドは高性能パワースイッチに使用されており、導電性チャンネルにおける電子の高い移動度は高周波数増幅器を提供することを可能としており、更に、該2DEG内の電子の高い濃度は低オン状態抵抗(RONを得ることを可能としている。
【0004】
更に、無線周波数(RF)適用例用のHEMT装置は、典型的に、同様のシリコンLDMOS装置に関してより良いRF性能を有している。
【0005】
既知のHEMT装置は、基板及びヘテロ構造を包含する半導体ボディ内に形成され、且つ該ヘテロ構造とオーミックコンタクトするソース領域及びドレイン領域を有している。
【0006】
通常、ソース領域及びドレイン領域は、低いコンタクト及びアクセス抵抗を達成することを可能とする金を包含するメタリゼーションで構成される。
【0007】
しかしながら、金を包含するオーミックコンタクトの製造プロセスは、800℃よりも一層高い高温度においてのアニーリングを必要する。本発明者等が検証したところでは、この様な高温度は、HEMT装置において、機械的安定性問題や電気的機能不良を発生させる場合がある。
【0008】
更に、金でのオーミックコンタクトの形成は、金によって発生される金属汚染に起因してCMOSラインにおいて容易に実現することは不可能であり、そのことは、専用の装置及び分離された製造区域を必要とすることとなる。
【0009】
代替的なアプローチによれば、オーミックコンタクトは、金無しで、ヘテロ構造表面とコンタクトしているチタン層及び該チタン層上を延在しているアルミニウム層からなる金属層の積層体から形成される。
【0010】
この代替的アプローチは、アニーリングの温度を600℃へ減少させることを可能とする。
【0011】
しかしながら、本発明者等が検証したところでは、この温度減少は特定の適用例においては十分なものではない。より詳細には、本発明者等が検証したところでは、金無しで構成された既知のHEMT装置のオーミックコンタクトは高い表面粗度、例えば原子間力顕微鏡(AFM)で測定した100nmの二乗平均平方根(RMS)値、を有しており、そのことはHEMT装置の機能障害及びブレークダウンを発生させる場合がある。
【0012】
更に、該オーミックコンタクトのコンタクト及びアクセス抵抗は特定の適用例においては充分に低いものではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的とするところは、上述した従来技術の欠点を解消することである
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明によれば、特許請求の範囲に定義されるように、HEMT装置及びその製造方法が提供される。
【0015】
本発明をより良く理解するために、添付の図面を参照して、純粋的に非制限的な例によってその実施例について以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の1実施例に基づくHEMT装置の断面図。
図2図1のHEMT装置の一部の断面図。
図3】相次ぐ製造工程の或る段階における図2のHEMT装置の一部の断面図。
図4】相次ぐ製造工程の或る段階における図2のHEMT装置の一部の断面図。
図5】相次ぐ製造工程の或る段階における図2のHEMT装置の一部の断面図。
図6】相次ぐ製造工程の或る段階における図2のHEMT装置の一部の断面図。
図7】相次ぐ製造工程の或る段階における図2のHEMT装置の一部の断面図。
図8】本発明の異なる実施例に基づくHEMT装置の断面図。
図9図8のHEMT装置の一部の断面図。
図10】相次ぐ製造工程の或る段階における図9のHEMT装置の一部の断面図。
図11】相次ぐ製造工程の或る段階における図9のHEMT装置の一部の断面図。
図12】相次ぐ製造工程の或る段階における図9のHEMT装置の一部の断面図。
図13】相次ぐ製造工程の或る段階における図9のHEMT装置の一部の断面図。
図14】相次ぐ製造工程の或る段階における図9のHEMT装置の一部の断面図。
図15】相次ぐ製造工程の或る段階における図9のHEMT装置の一部の断面図。
図16】相次ぐ製造工程の或る段階における図9のHEMT装置の一部の断面図。
図17】相次ぐ製造工程の或る段階における図9のHEMT装置の一部の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、第1軸Xと、第2軸Yと、第3軸Zとからなるカーテシアン座標系XYZにおけるHEMT装置1を示している。
【0018】
HEMT装置1は通常オン型のものである。しかしながら、代替的に、該HEMT装置1は通常オフ型のものとすることも可能である。
【0019】
HEMT装置1は、第1表面5Aと第2表面5Bとを有しており且つ基板6及び該基板6上に延在しているヘテロ構造体8を包含しているボディ5内に形成されている。
【0020】
例えばシリコン又はシリコンカーバイド、又はサファイア(Al23等のその他の物質等の半導体物質の基板6が、ボディ5の第2表面5Bと夫々の表面6Aとの間に延在している。
【0021】
ヘテロ構造体8は、III-V群の元素の化合物半導体物質を包含しており、基板6の表面6a上を延在してボディ5の第1表面5Aを形成している。
【0022】
ヘテロ構造体8は、基板6上を延在しており且つ表面10Aを有しており、例えば窒化ガリウム(GaN)又はInGaN等の窒化ガリウムを包含する合金で、ここでは真性窒化ガリウム(GaN)等の第1半導体物質のチャンネル層10によって、及びチャンネル層10の表面10Aとボディ5の第1表面5Aとの間を延在しており、例えばAl1-x、AlInGaN、In1-x、Al1-xl、AlScN等の窒化ガリウムの三元又は四元合金に基づく化合物で、ここでは真性窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)等の第2半導体物質のバリア層11によって形成されている。
【0023】
該チャンネル層10は、第3軸Zに沿って、例えば約1μmと5μmとの間の厚さを有しており、該バリア層11は、第3軸Zに沿って、例えば約5nmと30nmとの間の厚さを有している。
【0024】
ヘテロ構造体8は、図1において点線で示した活性領域20を収容しており、それは、使用において、HEMT装置1の導電性チャンネルを収容する。その導電性チャンネルは、チャンネル層10とバリア層11との間のバンドギャップにおける差異に起因する2次元ガス(2DEG)の層の形成に基づいており、且つ例えば電子である高移動度電荷キャリアによって形成される。
【0025】
HEMT装置1は、ヘテロ構造体8と直接電気的にコンタクトして延在しているソース領域15及びドレイン領域16と、ヘテロ構造体8と直接電気的にコンタクトしてソース領域15とドレイン領域16との間に第1軸Xに平行に延在しているゲート領域18とを包含している。
【0026】
HEMT装置1は、更に、ボディ5の第1表面5A上を延在している、例えばシリコン窒化物又はシリコン酸化物等の誘電体物質の絶縁又はパッシベーション層22を包含している。
【0027】
この実施例においては、絶縁層22はソース領域15とドレイン領域16とを被覆している。
【0028】
ゲート領域18は、単一の導電層によって又は例えば複数の導電層の積層体か又は複数の導電層及び絶縁層の積層体によって形成することが可能であり、且つヘテロ構造体8との、特にここではバリア層11とのショットキー型コンタクトを形成するのに適している。
【0029】
ゲート領域18はHEMT装置1のゲート電極Gを形成する。
【0030】
ゲート領域18は、絶縁層22の夫々の部分によって、ソース領域15から及びドレイン領域16から、第1軸Xに沿って横方向に分離されている。
【0031】
詳細には、ゲート領域18は、ボディ5の第1表面5Aに至るまで、絶縁層22の第3軸Zに沿ってその厚さ全体にわたって絶縁層22を貫通して延在している。
【0032】
しかしながら、ここでは不図示のその他の実施例によれば、ゲート領域18は、ヘテロ構造体8内に或る深さ延在する一部を有することが可能である。
【0033】
ソース領域15及びドレイン領域16は、ヘテロ構造体8とオーミックコンタクトしている。
【0034】
実際上、ソース領域15及びドレイン領域16は、夫々、HEMT装置1のソース電極S及びドレイン電極Dを形成する。
【0035】
この実施例においては、ソース領域15及びドレイン領域16は互いに同じであり、従って、以後においては、説明の便宜上、ソース領域15のみについて説明するが、ソース領域15についての説明は、そうでないことが特に指摘されない限り、ドレイン領域16についても当て嵌ることに注意すべきである。
【0036】
しかしながら、例えば、特定の適用例に従って、異なる物質から形成されたり又は異なる形状及び寸法を有することによってソース領域15とドレイン領域16とが互いに異なるものである場合があることは当業者には明らかである。
【0037】
図2に詳細に示したソース領域15は、上部表面28を有しており、且つヘテロ構造体8と直接コンタクトして延在しているインターフェース部分25及びインターフェース部分25上に延在している中央ボディ部分26によって形成されている。
【0038】
インターフェース部分25は、例えばチタンと炭素又は炭素とタンタルを包含する化合物などの炭素を包含する化合物からなる。
【0039】
詳細には、インターフェース部分25は、例えばチタンカーバイド(TiC)又はタンタルカーバイド(TaC)等の金属カーバイドからなるものとすることが可能である。
【0040】
インターフェース部分25は、バリア層11と直接電気的にコンタクトして半導体ボディ5の第1表面5A上を延在しており、且つ例えば1nmと10nmとの間で、特に、1nmと5nmとの間の第3軸Zに沿っての厚さを有している。
【0041】
インターフェース部分25は、ソース領域15とヘテロ構造体8との間にオーミックコンタクトを形成している。
【0042】
中央ボディ部分26は、この実施例においては、インターフェース部分25上を延在しておりチタン又はタンタルから選択される物質の第1中央層26Aと、該第1中央層26A上を延在しており且つ例えばアルミニウム等の金属の第2中央層26Bと、該第2中央層26B上を延在しており且つここでは上部表面28を形成しており且つ例えばチタン、タンタル、タングステン、窒化チタン等の金属の第3中央層26Cとを包含している複数の金属層の積層体によって形成されている。
【0043】
第2中央層26Bは、例えば10nmと300nmとの間の第3軸Zに沿っての厚さを有しており、且つソース領域15の充填ボディとして機能する。
【0044】
第3中央層26Cは、ソース領域15の被包体又は保護層として作用する。
【0045】
しかしながら、中央ボディ部分26は、特定の適用例に依存して、異なる数の層によって形成することが可能である。例えば、第3中央層26Cは不存在とすることが可能である。
【0046】
付加的に又は代替的に、第1中央層26Aは、以下にソース領域15の製造プロセスに関して説明するように、不存在とすることが可能である。
【0047】
実際に、1実施例によれば、第2中央層26Bはインターフェース部分25上に直接的に延在することが可能である。
【0048】
異なる実施例によれば、中央ボディ部分26は、第2充填層26Bのみによって形成することが可能である。
【0049】
本発明者等が検証したところでは、炭素が豊富なソース領域15のインターフェース部分25は、特にインターフェース部分25が炭素フリーであった場合に得られるであろうものよりも一層低い低コンタクト抵抗を有するヘテロ構造体8とオーミックコンタクトを形成する。
【0050】
ソース領域25の製造プロセスについて以下に説明するように、この様なオーミックコンタクトは、特に400℃と500℃との間の温度において、例えば550℃より低い低温度アニーリングによって形成することが可能である。
【0051】
更に、本発明者等が検証したところでは、ソース領域15の上部表面28は、既知のHEMT装置のオーミックコンタクトのものよりも一層低い、例えば100nm未満の、低表面粗度を有している。
【0052】
その結果、HEMT装置1は最適な電気的性能を有しており、且つ機能障害又は損傷が発生する蓋然性は低い。
【0053】
以後、図3乃至7を参照して、HEMT装置1の製造工程、特にソース領域15の形成に至る製造工程について説明する。
【0054】
当業者には明らかなように、図3乃至7を参照して説明するソース領域15を形成するための製造工程は、ドレイン領域16の形成にも適用される。例えば、ドレイン領域16は、ソース領域15と同時に形成することが可能である。
【0055】
更に、図3乃至7は、ゲート領域18、電気的コンタクトメタリゼーション、全体的な電気的接続部、及びそれ自身知られておりここでは示していないがHEMT装置1の動作に有用であるか又は必要な全てのその他の要素の形成のための工程(文脈的に、以前及び/又は爾後の工程)を例示するものではない。
【0056】
図3は、第1表面50Aと第2表面50Bとを有する作業ボディ50の断面を示している。図1及び2を参照して全ての説明したものと共通の作業ボディ50の要素は、同じ参照番号で示してありその更なる詳細な説明は割愛する。
【0057】
作業ボディ50において、基板6及びチャンネル層10とバリア層11とを包含しているヘテロ構造体8は既に形成されている。ヘテロ構造体8、特にここではバリア層11が作業ボディ50の第1表面50Aを形成している。
【0058】
次に、図4を参照すると、作業ボディ50の第1表面50A上に窓62を有するマスク60が形成されている。
【0059】
マスク60は、既知のリソグラフィ及びエッチング工程を介して形成することが可能で在り、例えば、マスク60は、ポジティブ、ネガティブ、又は二層タイプのフォトレジストによって形成することが可能である。
【0060】
窓62は、マスク60の厚さを介して第3軸Zに沿って延在しており、且つ作業ボディ50の第1表面50Aの一部を露出させたままとし、そこにソース領域15を形成することが所望される。
【0061】
図5を参照すると、例えば、蒸着、スパッタリング、化学蒸気付着(CVD)等を介して、作業ボディ50上に炭素の作業インターフェース層65が形成される。
【0062】
作業インターフェース層65は、例えば1nmと10nmとの間の、第3軸Zに沿っての厚さを有している。
【0063】
特に、作業インターフェース層65は、インターフェース部分25の意図されている厚さに依存して、1nmと5nmとの間の第3軸Zに沿っての厚さを有することが可能である。
【0064】
作業インターフェース層65は、窓62の内側、即ち作業ボディ50の第1表面50Aの露出部分上を延在しているリアクション部分66と、マスク60上方に延在しているスプリアス部分67とを包含している。
【0065】
次に、図6を参照すると、例えば蒸着、スパッタリング、化学蒸気付着(CVD)等を介して、作業インターフェース層65上に金属作業積層体70を形成する。
【0066】
金属作業積層体70は、作業インターフェース層65上を直接延在しているチタンとタンタルとの間で選択されるリアクション層70Aを包含している。
【0067】
リアクション層70Aは、例えば2nmと10nmとの間の第3軸に沿っての厚さを有している。
【0068】
この実施例においては、金属作業積層体70は、又、リアクション層70A上を延在しており例えばアルミニウムの充填層70Bと、該充填層70B上を延在しており例えばチタン、タンタル、タングステンなどの保護層70Cとを包含している。
【0069】
充填層70Bは、例えば、10nmと300nmとの間の厚さを有している。
【0070】
金属作業積層体70は、窓62の内側、即ち作業インターフェース層65のリアクション部分66の上と、マスク60の上の両方に形成されている。
【0071】
マスク60上に付着される金属作業積層体70の部分は作業インターフェース層65のスプリアス部分67の上に乗り、図6に置いて参照番号72によって全体的に示したようにスプリアス付着部を形成する。
【0072】
次いで、それ自身既知のタイプのリフトオフ処理によってマスク60を除去する。マスク60と一緒に、スプリアス付着部72も除去される。
【0073】
次いで、図7を参照すると、作業ボディ50を図7において矢印80で模式的に示したようにアニーリングに露呈させる。
【0074】
そのアニーリングは、保護されている環境(例えば窒素又はアルゴン雰囲気中)において、例えば400℃と600℃との間で特に550℃以下の温度で実施することが可能である。
【0075】
該アニーリングは、迅速熱アニーリング(RTA)又はそれ自身既知のタイプの異なるアニーリングとすることが可能である。
【0076】
該アニーリング期間中に、炭素の作業インターフェース層65のリアクション部分66がチタン又はタンタルのリアクション層70Aと反応し、図1及び2のソース領域15のインターフェース部分25を形成する。
【0077】
リアクション部分66の厚さ、リアクション層70Aの厚さ、及び該アニーリングの期間に依存して、リアクション層70Aはリアクション部分66と単に部分的に反応し、リアクション層70Aの残存部分が図2に示した第1中央層26Aを形成する。
【0078】
しかしながら、リアクション層70Aは、作業インターフェース層65のリアクション部分66と完全に反応することが可能であり、その場合には、図1及び2のHEMT装置1において、第2中央層26B(充填層70Bに対応する)は直接インターフェース部分25上へ延在する。
【0079】
例えば、ゲート領域18の形成、作業ボディ50のダイシング、及び電気的接続の形成等のそれ自身既知のタイプの更なる製造工程の後に、HEMT装置1が形成される。
【0080】
作業インターフェース層65の存在は、既に低い温度において、例えば550℃又はそれより更に低い温度においてヘテロ構造体8とのオーミックコンタクトの形成を可能とさせる。
【0081】
本発明者等が検証したところでは、この様に低い温度においてのアニーリングは、ソース領域15の上部表面28の低い粗度を得ることを可能とする。例えば、本発明者等が検証したところでは、ソース領域15の上部表面28の粗度は、原子間力顕微鏡(AFM)で測定した約10nmの二乗平均平方根(RMS)値を有する場合がある。
【0082】
更に、リアクション部分66とリアクション層70Aとの間の反応を発生させる該アニーリングは、TEM(透過型電子顕微鏡)及びXRD(X線回折)分析によって観察することが可能であるように、結果的に得られるインターフェース部分25は結晶層及びヘテロ構造体8に関してエピタキシャル層であることを生じさせる。
【0083】
図8は、ここでは参照番号100で示した本発明HEMT装置の異なる実施例を示している。HEMT装置100は、図1のHEMT装置1の構造と概略同様の構造を有しており、従って、共通の要素には同じ参照番号を付しており更なる説明は割愛する。
【0084】
HEMT装置100は、第1表面5Aと第2表面5Bとを有しており、且つ基板6とヘテロ構造体8とを包含しているボディ5内に形成されている。ヘテロ構造体8は、ここでも、チャンネル層10とバリア層11とを包含しており且つ活性領域20を収容している。
【0085】
HEMT装置100は、更に、ここでは115で示したソース領域と、ここでは116で示したドレイン領域とを包含しており、且つゲート領域18がソース領域115とドレイン領域116との間に第1軸Xに沿って延在している。
【0086】
ゲート領域18は、ボディ5の第1表面5Aに到達するまで、第3軸Zに沿って、絶縁層22の厚さを貫通して延在している。
【0087】
この実施例においては、ソース領域115及びドレイン領域116は凹設型であり、且つボディ5の第1表面5Aから、部分的にヘテロ構造体8内部へ、ヘテロ構造体8と、特に活性区域20内に収容されている導電性チャンネルと、オーミックコンタクトをして延在している。
【0088】
又、この実施例においては、ソース領域115及びドレイン領域116は、夫々、HEMT装置100のソース電極S及びドレイン電極Dを形成している。更に、ソース領域115及びドレイン電極116は互いに等しく、従って、以後は、説明の便宜上、ソース電極115についてのみ参照するが、ソース領域115に対して説明することは、そうでないことを特筆しない限り、ドレイン領域116にも当て嵌まる。
【0089】
しかしながら、当業者等に明らかなように、ソース領域115とドレイン領域116とは互いに異なるものとすることが可能であり、例えば、特定の適用例に依存して異なる物質から形成したり又は異なる形状及び寸法を有するものとすることが可能である。
【0090】
図9に詳細に示したように、ソース領域115は、バリア層11を介して延在し且つバリア層11において終端している。
【0091】
ここでは示していない1実施例によれば、ソース領域115は、チャンネル層10の表面10Aに到達するまで、バリア層11の厚さを貫通して延在することが可能である。
【0092】
ここでは示していない更なる実施例によれば、ソース領域115は、第3軸Zに沿ってバリア層11の厚さを貫通し、且つ第3軸に沿って部分的にチャンネル層10の厚さを介して延在することが可能である。即ち、ソース領域115はチャンネル層10内において終端することが可能である。
【0093】
ソース領域115は、又、ここでは、ヘテロ構造体8と直接コンタクトして延在しているインターフェース部分125及びインターフェース部分125上を延在しており且つソース領域115の上部表面128を形成している中央ボディ部分126によって形成されている。
【0094】
インターフェース部分125は、又、ここでは、炭素を包含する化合物、例えばチタンと炭素又は炭素とタンタルを包含する化合物からなる。
【0095】
詳細には、インターフェース部分125は、金属炭化物、例えば炭化チタン(TiC)又は炭化タンタル(TaC)、からなるものとすることが可能である。
【0096】
中央ボディ部分126は、又、ここでは、チタン又はタンタルの第1中央層126Aによって、例えばアルミニウム等の金属からなる第2中央層126Bによって、及び例えばチタン、タンタル、タングステン、窒化チタン等からなる第3中央層126Cによって、形成されている。
【0097】
HEMT装置1のインターフェース部分25及び中央ボディ部分26について説明した更なる詳細は、夫々、HEMT装置100のインターフェース部分125及び中央ボディ部分126へ適用される。従って、インターフェース部分125及び中央ボディ部分126についての更なる詳細な説明はここでは割愛する。
【0098】
以後、図10-17を参照して、HEMT装置100の製造工程、特にソース領域115の形成に至る製造工程について説明する。
【0099】
当業者等にとって明らかなように、ソース領域115の形成のための図10-17を参照して説明する製造工程は、ドレイン領域116の形成にも適用される。例えば、ドレイン領域116はソース領域115と同時に形成することが可能である。
【0100】
更に、図10-17は、ゲート領域18、電気的コンタクトメタリゼーション、全体的な電気的接続部、及びHEMT装置100の動作のために有用又は必要なそれ自身既知であるがここでは示されていないその他の要素を形成するための工程(文脈的に、以前及び/又は爾後の工程)を例示するものではない。
【0101】
図10は、第1表面150Aと第2表面150Bとを有する作業ボディ150の断面を示している。図8及び9を参照して説明したものと共通の作業ボディ150の要素には同じ参照番号を付してあり、それらの更なる詳細な説明は割愛する。
【0102】
作業ボディ150において、基板6及びチャンネル層10とバリア層11とを包含するヘテロ構造体8は既に形成されている。ヘテロ構造体8、特にここでは、バリア層11が作業ボディ150の第1表面150Aを形成している。
【0103】
更に、犠牲層の積層体153が第1表面150A上に形成されており、それは、ソース領域115の形成のためのマスクを形成することを意図したものであって、第1犠牲層154及び第2犠牲層155を包含している。
【0104】
第1犠牲層154は、非感光性物質からなり、例えば非感光性有機ポリマーのソリューション(solution)であって、付着させることが必要な金属の厚さの関数として選択される第3軸Zに沿っての厚さを有している。第1犠牲層154は、作業ボディ150の第1表面150A上を延在している。
【0105】
第2犠牲層155は、感光性物質からなり、例えばフォトレジストからなり、且つ第1犠牲層154上を延在している。
【0106】
第1及び第2犠牲層154,155はスピンコーティング技術を介して付着させることが可能である。
【0107】
次に、図11を参照すると、既知のリソグラフィ及び現像工程を介して、第2犠牲層155をパターン形成して、第2犠牲層155の一部を選択的に除去し、ソース領域115を形成することが意図される作業ボディ150の領域に窓157を形成する。
【0108】
第1犠牲層154は感光性ではないので、第2犠牲層155のリソグラフィ工程は第1犠牲層154には何らの影響もない。第2犠牲層155の現像の終わりに、第1犠牲層154は部分的に窓157において露出される。この工程の期間中、第1犠牲層154の等方的エッチングも発生して、窓157によって露出されている第1犠牲層154の領域が一様に除去される。そのエッチングは等方的タイプのものであるから、第2犠牲層155下側の第1犠牲層の一部も除去される。実際上、アンダーエッチ又はアンダーカット現象が観測され、従って、アンダーカット領域159が、第2犠牲層155の下側に延在して、第1軸Xに沿って窓157の側部上に形成される。
【0109】
第1犠牲層154の除去は、作業ボディ150の第1表面150Aに到達するまで進行する。
【0110】
次いで、図12を参照すると、例えば、エッチングを介して、窓157において、ヘテロ構造体8に凹所162を形成する。
【0111】
この実施例においては、凹所162はバリア層11における第1表面150Aから延在しており且つバリア層11内において終端している。
【0112】
その後、図13を参照すると、犠牲層の積層体153をマスクとして使用して、例えば蒸着、スパッタリング、又は化学蒸気付着(CVD)を介して、作業ボディ150上に炭素の作業インターフェース層165を形成する。作業インターフェース層165は、バリア層11と直接コンタクトして凹所162内に延在しているリアクション部分166と、第2犠牲層155上に延在しているスプリアス部分167とを包含している。
【0113】
作業インターフェース部分165は、例えば1nmと10nmとの間の厚さを有している。
【0114】
特に、作業インターフェース層165は、結果的に得られるインターフェース部分125の意図した厚さに依存して、1nmと5nmとの間の第3軸Zに沿っての厚さを有することが可能である。
【0115】
この実施例においては、作業インターフェース層165のリアクション部分166は、凹所162の側部上の作業ボディ150の第1表面150A上にも部分的に延在している。実際上、リアクション部分166は、凹所162を形成しているバリア層11の壁に対してコンフォーマルな連続的な部分である。
【0116】
次いで、図14を参照すると、それ自身既知のタイプのリフトオフプロセスが実施され、その際に、第1及び第2犠牲層154,155が除去される。同時に、作業インターフェース層165のスプリアス部分167も除去される。
【0117】
次いで、図15を参照すると、金属作業積層体170が、ブランケット型付着プロセスを介して、作業ボディ105上に形成される。実際上、金属作業積層体170は、作業ボディ150の第1表面150A上及び作業インターフェース層165のリアクション部分166上の両方に形成される。
【0118】
金属作業積層体170は、作業インターフェース層165のリアクション部分166上に延在しているチタン又はタンタルのリアクション層170Aを包含している。
【0119】
リアクション層170Aは、例えば2nmと10nmとの間の厚さを有している。
【0120】
この実施例においては、金属作業積層体170は、又、リアクション層170A上を延在している例えばアルミニウムの充填層170B、及び該充填層170B上を延在している例えばチタン、タンタル、タングステン等の保護層170Cを包含している。
【0121】
充填層170Bは、例えば10nmと300nmとの間の厚さを有している。
【0122】
図16を参照すると、選択的エッチング工程を介して、ソース領域115を形成することを意図した領域外側に延在している金属作業積層体170の部分を選択的に除去する。
【0123】
実際上、金属層の積層体170の内で、作業インターフェース層165のリアクション部分166上に延在しているボディ部分のみが残存する。
【0124】
その後、図17を参照すると、作業ボディ150をアニーリングに露呈させるが、それは、図7を参照して説明したことと同様であり、従ってここではその詳細な説明は割愛する。
【0125】
該アニーリングに続いて、作業インターフェース層165のリアクション部分166がリアクション層170Aと反応し、図8及び9のソース領域115のインターフェース部分125を形成する。
【0126】
例えば、ゲート領域18の形成、作業ボディ150のダイシング、及び電気的接続部の形成等のそれ自身既知のタイプの更なる製造工程を経て、HEMT装置100が形成される。
【0127】
犠牲層の積層体153の使用、特にアンダーカット領域159の存在が、リフトオフ工程の信頼性、従ってHEMT装置100の製造プロセスの信頼性、を改善させることを可能とさせる。
【0128】
最後に、本発明の技術的範囲を逸脱すること無しに、本書に記載し且つ例示したHEMT装置1、100及びそれに関連する製造方法に対して種々の修正及び変形をなすことが可能であることは勿論である。
【0129】
例えば、チャンネル層10及びバリア層11は、各々、特定の適用例に依存して、たとえば、適宜ドープされているか又は真性タイプのGaN、又はGaNを基礎とした合金の一つ又はそれ以上の層等の複数の層を互いに重畳させて形成させることが可能である。
【0130】
HEMT装置1を参照すると、ソース領域15、ドレイン領域16、ゲート領域18は、特定の適用例に依存して異なる形状及び形態で第2軸Yに沿ってそれ自身既知の態様で延在することが可能であり、従ってその態様についての説明は割愛する。例えば、ここでは図示していない平面図において、ソース領域15、ドレイン領域16、及びゲート領域18は、第2軸Yに沿っての長尺状のストリップの形状を有することが可能であり、又は円形状又は、規則的であると非規則的であるとを問わず、任意のその他の形状を有することが可能である。
【0131】
例えば、ソース領域15、ドレイン領域16、及びゲート領域18は、各々、一層複雑な形状を有する夫々の領域の一部を形成することが可能であり且つ特定の電気的接続部を介してその他の部分へ電気的に接続させることが可能である。
【0132】
同様の考察が、HEMT装置100のソース領域115、ドレイン領域116、及びゲート領域18の形状及び形態に対しても適用される。
【0133】
上述した実施例を結合して更なるソリューションを形成することが可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17