特開 2023-112767 釣り具

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2023112767

(43)【公開日】2023-08-15

(54)【発明の名称】釣り具

(51)【国際特許分類】

   A01K 85/00 20060101AFI20230807BHJP

【ＦＩ】

A01K85/00 301A

【審査請求】未請求

【請求項の数】2

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2022014674

(22)【出願日】2022-02-02

(71)【出願人】

【識別番号】520037566

【氏名又は名称】杉内 博之

(72)【発明者】

【氏名】杉内 博之

【テーマコード（参考）】

2B307

【Ｆターム（参考）】

2B307BA04

2B307BA46

(57)【要約】

【課題】 イカをエギで釣るにはエギの後部に配置する掛け針に掛けることが必要であるが、イカがエギ本体に抱きついた場合は針掛かりしにくいという課題がある。特に大きいイカはその傾向が強い。単純にエギ全体に掛け針を配置すればイカが警戒しエギに抱きつかない。つまり掛け針を目立たないようにすることが必要であり、且つエギ本体にイカが抱きついてもイカを掛けやすいエギを提供することが望まれる。
【解決手段】本発明のエギは、エギの頭部１にハリス結束用のリング４と、錘５と、エギの目１０を持つ。さらにエギの腹部２に腹部掛け針７とエギの後部３に後部掛け針６を持つ。この腹部掛け針７の針先８とエギの腹部２との最短距離は2～15ｍｍである。腹部に掛け針を近接した状態で配置することで掛け針を目立たせずにイカを針掛かりさせる。
【選択図】図１

【特許請求の範囲】

【請求項1】

イカを釣るためのエギであって、エギの頭部に位置する錘と、前記エギの後部に複数の針を持つ後部掛け針と、前記エギの腹部に複数の針を持つ腹部掛け針と、を有しており、前記腹部掛け針は、全ての針先と前記腹部との最短距離が2～15ｍｍである近接した状態で前記錘と前記腹部の両方あるいはいずれか一方に固定され遊動しないことを特徴とするエギ。

【請求項2】

前記腹部掛け針は前記針先の本数が2～8本であることを特徴とする請求項１のエギ。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

イカを釣る釣り具であるエギに関するものである。

【背景技術】

【0002】

イカはエギの針に掛かり釣れるものであるが、イカがエギ本体だけに抱きつきエギの後部の針に掛からないことがある。

【先行技術文献】

【非特許文献】

【0003】

【非特許文献1】２０２２．０１．２８インターネット検索＜ＵＲＬ：https://www.fishing-labo.net/modules/usergear/detail.php?detail=10771 ＞

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

大きなイカは吸着力が強いうえ、エギに横から抱きつくことがあり、釣り人がエギを強く引いてもエギ後部の針に針掛かりしない課題がある。また非特許文献にはルアーと同様に腹部にトリプルックが遊動状態で取り付けられたものが公開されているが、イカはエギが静止した瞬間に抱きつく傾向がありその際トリプルフックが揺れると警戒して離れてしまう。また、トリプルフックはエギ本体から離れていることもあり目立つ。

【課題を解決するための手段】

【0005】

本発明は、イカを釣るためのエギであって、エギの頭部に位置する錘と、前記エギの後部に複数の針を持つ後部掛け針と、前記エギの腹部に複数の針を持つ腹部掛け針と、を有しており、前記腹部掛け針は、全ての針先と前記腹部との最短距離が2～15ｍｍである近接した状態で前記錘と前記腹部の両方あるいはいずれか一方に固定され遊動しないことを特徴とするエギである。

【0006】

本発明は、前記腹部掛け針は前記針先の本数が2～8本であることを特徴とする請求項１のエギである。

【発明の効果】

【0007】

本発明は、イカを釣るためのエギであって、エギの頭部に位置する錘と、前記エギの後部に複数の針を持つ後部掛け針と、前記エギの腹部に複数の針を持つ腹部掛け針と、を有しており、前記腹部掛け針は、全ての針先と前記腹部との最短距離が2～15ｍｍである近接した状態で前記錘と前記腹部の両方あるいはいずれか一方に固定され遊動しないことを特徴とするエギなので、腹部掛け針がエギ本体に近接しているので目立たず、イカが違和感なくエギに抱きつきやすく、エギ本体だけに抱きついても腹部掛け針が針掛かりする。また、遊動しないことはイカに違和感を持たせないのに有効である。

【0008】

本発明は、前記腹部掛け針は前記針先の本数が2～8本であることを特徴とする請求項１のエギであり、腹部掛け針の本数が少ないので目立たないよう配置できる。よって結果的にイカが警戒しにくく抱きつきやすい。また少ない本数であっても腹部掛け針が針掛かりし、イカが逃げようと泳ぐと後部掛け針が追い掛かりするので外れる問題はない。

【図面の簡単な説明】

【0009】

【図1】図１は本発明の実施例１を説明する図である。

【発明を実施するための形態】

【0010】

下記の実施例をもって発明を実施するための形態を説明する。

【実施例0011】

図１は、本発明の実施例１である。エギの頭部１にハリス結束用のリング４と、錘５と、エギの目１０を持つ。さらにエギの腹部２に腹部掛け針（本発明の腹部掛け針とはエギの腹部に配置する掛け針のことであり、エギの背側には配置していない）７とエギの後部３に後部掛け針６を持つ。この腹部掛け針７の針先８とエギの腹部２との最短距離は2～15ｍｍとしなければならない。最適な距離はイカの大きさ（足の厚さ）にも由るが、抱きついた足がすり抜けないよう5ｍｍ程度が最適である。また、腹部掛け針の軸は固定部９の場所に固定されている。その固定は錘５あるいは腹部２内でも構わない。針を背側に配置せず腹部に配置し近接した状態で固定させていることで、腹部掛け針７は動くことも無いのでイカが警戒せずに抱きつく。イカはエギの動きが止まった時に抱きつく習性があり、遊動する針は警戒される。またエギの本体（腹部あたり）に抱きついた場合、この腹部掛け針７が針掛かりする。腹部掛け針７にイカが針掛かりした場合、イカが逃げようと泳ぐと後部掛け針６が追い掛かりする。よって腹部掛け針は本数が少なくて構わない。当然ではあるが少ないほど警戒されにくい。後部掛け針は10～20本ぐらいが適切であるのは従来のエギと変わりない。

【符号の説明】

【0012】

１ エギの頭部
２ エギの腹部
３ エギの後部
４ ハリス結束用のリング
５ 錘
６ 後部掛け針
７ 腹部掛け針（軸）
８ 腹部掛け針の針先
９ 腹部掛け針の固定部
１０ エギの目

【図1】