(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023112853
(43)【公開日】2023-08-15
(54)【発明の名称】店舗取引管理装置、店舗取引管理方法、および、店舗取引管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/20 20120101AFI20230807BHJP
【FI】
G06Q20/20 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022014823
(22)【出願日】2022-02-02
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坪川 拓樹
(72)【発明者】
【氏名】清水 昭宏
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA42
(57)【要約】
【課題】店舗における接客管理に合わせて、中古品下取りをした際のオペレーションを基幹システムにて管理することで、債権管理・在庫管理まで含めて一気通貫の管理を可能とする店舗取引管理装置、店舗取引管理方法、および、店舗取引管理プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】販売商品売上時に下取商品の下取依頼があった場合、下取商品の取引店舗、下取商品の元シリアル番号、下取数、および、下取額を紐付けて設定した店舗下取データを取得し、シリアルマスタ、および、店舗下取データに基づいて、下取商品のシリアル番号である下取シリアル番号を採番し、取引店舗、下取商品、下取シリアル番号、および、下取在庫数を紐付けて設定した下取在庫データにて現在庫データを更新する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた店舗取引管理装置であって、
前記記憶部は、
商品、下取回数を含むシリアル番号、前記商品の新品時の前記シリアル番号である元シリアル番号、および、中古品であるか否かを示す中古品フラグが紐付けて設定されたシリアルレコードを設定したシリアルマスタと、
店舗、前記商品、前記シリアル番号、および、在庫数を紐付けて設定した商品在庫データを含む現在庫データを記憶する在庫記憶手段と、
を備え、
前記制御部は、
販売商品売上時に下取商品の下取依頼があった場合、前記下取商品の取引店舗、前記下取商品の前記元シリアル番号、下取数、および、下取額を紐付けて設定した店舗下取データを取得する店舗売上取得手段と、
前記シリアルマスタ、および、前記店舗下取データに基づいて、前記下取商品の前記シリアル番号である下取シリアル番号を採番するシリアル採番手段と、
前記取引店舗、前記下取商品、前記下取シリアル番号、および、下取在庫数を紐付けて設定した下取在庫データにて前記在庫記憶手段に記憶された前記現在庫データを更新する在庫更新手段と、
を備えたことを特徴とする店舗取引管理装置。
【請求項2】
前記制御部は、
中古品在庫検索要求が入力された場合、前記在庫記憶手段に記憶された前記現在庫データに基づいて、前記下取在庫データを表示させる在庫照会手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の店舗取引管理装置。
【請求項3】
前記在庫照会手段は、
在庫照会画面にて前記中古品在庫検索要求が入力された場合、前記在庫記憶手段に記憶された前記現在庫データに基づいて、前記下取在庫データを設定した前記在庫照会画面を表示させることを特徴とする請求項2に記載の店舗取引管理装置。
【請求項4】
前記下取シリアル番号は、
前記下取商品と同一の前記商品が設定された前記シリアルレコードの前記シリアル番号に含まれる前記下取回数の最大値に1を加えた加算回数を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の店舗取引管理装置。
【請求項5】
前記シリアル採番手段は、
更に、前記下取商品と同一の前記商品が設定された前記シリアルレコードに設定された前記シリアル番号を前記下取シリアル番号に変更したシリアルレコードを前記シリアルマスタに追加設定し、
前記制御部は、
前記店舗下取データ、および、前記シリアルマスタに基づいて、前記下取商品の前記取引店舗、前記下取シリアル番号、仕入数、および、仕入額を紐付けて設定した仕入データを取得する仕入取得手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の店舗取引管理装置。
【請求項6】
前記仕入取得手段は、
店舗売上確定画面にて前記店舗下取データに対する売上確定が選択された場合、前記店舗下取データ、および、前記シリアルマスタに基づいて、前記下取商品の前記取引店舗、前記下取シリアル番号、および、前記仕入数を紐付けて設定した前記仕入データを取得することを特徴とする請求項5に記載の店舗取引管理装置。
【請求項7】
前記店舗売上取得手段は、
前記販売商品売上時に前記下取商品の前記下取依頼があった場合、前記シリアルマスタに基づいて、前記下取商品と同一の前記商品が設定された前記シリアルレコードが前記シリアルマスタに設定されているか否かを判定し、前記シリアルレコードが前記シリアルマスタに設定されていると判定した場合、前記店舗下取データを取得することを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の店舗取引管理装置。
【請求項8】
前記店舗売上取得手段は、
前記販売商品売上時に前記下取商品の前記下取依頼があった場合、前記シリアルマスタに基づいて、前記下取商品と同一の前記商品が設定された前記シリアルレコードの前記シリアル番号に含まれる前記下取回数の最大値が下取上限であるか否かを判定し、前記下取回数が前記下取上限ではないと判定した場合、前記店舗下取データを取得することを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の店舗取引管理装置。
【請求項9】
前記店舗売上取得手段は、
前記販売商品売上時に前記下取商品の前記下取依頼があった場合、前記現在庫データに基づいて、前記下取商品と同一、且つ、前記下取回数の最大値が設定された前記シリアル番号の前記商品の前記在庫数が0であるか否かを判定し、前記在庫数が0であると判定した場合、前記店舗下取データを取得することを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の店舗取引管理装置。
【請求項10】
前記記憶部は、
前記店舗、および、請求先を紐付けて設定した店舗マスタ、
を更に備え、
前記制御部は、
前記店舗マスタ、および、前記店舗下取データに基づいて、前記請求先、および、前記下取額である入金額を設定した入金データを取得する入金取得手段と、
前記仕入データに基づいて、支払先にダミー支払先、支払区分に下取り、および、前記仕入額である支払額を設定した支払データを取得する支払取得手段と、
を更に備えたことを特徴とする請求項5または6に記載の店舗取引管理装置。
【請求項11】
前記入金取得手段は、
店舗入金確定画面にて前記店舗下取データに対する入金確定が選択された場合、前記店舗マスタ、および、前記店舗下取データに基づいて、前記請求先、および、前記入金額を設定した前記入金データを取得することを特徴とする請求項10に記載の店舗取引管理装置。
【請求項12】
前記店舗売上取得手段は、
更に、前記販売商品売上時に、前記販売商品の前記取引店舗、前記販売商品の前記シリアル番号、売上数、および、売上額を紐付けて設定した店舗売上データを取得することを特徴とする請求項1から11のいずれか一つに記載の店舗取引管理装置。
【請求項13】
記憶部と制御部とを備えた店舗取引管理装置に実行させるための店舗取引管理方法であって、
前記記憶部は、
商品、下取回数を含むシリアル番号、前記商品の新品時の前記シリアル番号である元シリアル番号、および、中古品であるか否かを示す中古品フラグが紐付けて設定されたシリアルレコードを設定したシリアルマスタと、
店舗、前記商品、前記シリアル番号、および、在庫数を紐付けて設定した商品在庫データを含む現在庫データを記憶する在庫記憶手段と、
を備え、
前記制御部で実行させる、
販売商品売上時に下取商品の下取依頼があった場合、前記下取商品の取引店舗、前記下取商品の前記元シリアル番号、下取数、および、下取額を紐付けて設定した店舗下取データを取得する店舗売上取得ステップと、
前記シリアルマスタ、および、前記店舗下取データに基づいて、前記下取商品の前記シリアル番号である下取シリアル番号を採番するシリアル採番ステップと、
前記取引店舗、前記下取商品、前記下取シリアル番号、および、下取在庫数を紐付けて設定した下取在庫データにて前記在庫記憶手段に記憶された前記現在庫データを更新する在庫更新ステップと、
を含むことを特徴とする店舗取引管理方法。
【請求項14】
記憶部と制御部とを備えた店舗取引管理装置に実行させるための店舗取引管理プログラムであって、
前記記憶部は、
商品、下取回数を含むシリアル番号、前記商品の新品時の前記シリアル番号である元シリアル番号、および、中古品であるか否かを示す中古品フラグが紐付けて設定されたシリアルレコードを設定したシリアルマスタと、
店舗、前記商品、前記シリアル番号、および、在庫数を紐付けて設定した商品在庫データを含む現在庫データを記憶する在庫記憶手段と、
を備え、
前記制御部において、
販売商品売上時に下取商品の下取依頼があった場合、前記下取商品の取引店舗、前記下取商品の前記元シリアル番号、下取数、および、下取額を紐付けて設定した店舗下取データを取得する店舗売上取得ステップと、
前記シリアルマスタ、および、前記店舗下取データに基づいて、前記下取商品の前記シリアル番号である下取シリアル番号を採番するシリアル採番ステップと、
前記取引店舗、前記下取商品、前記下取シリアル番号、および、下取在庫数を紐付けて設定した下取在庫データにて前記在庫記憶手段に記憶された前記現在庫データを更新する在庫更新ステップと、
を実行させるための店舗取引管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗取引管理装置、店舗取引管理方法、および、店舗取引管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、商品売上時に中古品の下取りがされる場合、中古品下取りを中古品の仕入として処理し、売上金額から仕入金額を差し引いた差額を差引請求額とした請求書を作成する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、下取りした商品を、下取り商品として在庫管理を行うことができないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、店舗における接客管理に合わせて、中古品下取りをした際のオペレーションを基幹システムにて管理することで、債権管理・在庫管理まで含めて一気通貫の管理を可能とする店舗取引管理装置、店舗取引管理方法、および、店舗取引管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る店舗取引管理装置は、記憶部と制御部とを備えた店舗取引管理装置であって、前記記憶部は、商品、下取回数を含むシリアル番号、前記商品の新品時の前記シリアル番号である元シリアル番号、および、中古品であるか否かを示す中古品フラグが紐付けて設定されたシリアルレコードを設定したシリアルマスタと、店舗、前記商品、前記シリアル番号、および、在庫数を紐付けて設定した商品在庫データを含む現在庫データを記憶する在庫記憶手段と、を備え、前記制御部は、販売商品売上時に下取商品の下取依頼があった場合、前記下取商品の取引店舗、前記下取商品の前記元シリアル番号、下取数、および、下取額を紐付けて設定した店舗下取データを取得する店舗売上取得手段と、前記シリアルマスタ、および、前記店舗下取データに基づいて、前記下取商品の前記シリアル番号である下取シリアル番号を採番するシリアル採番手段と、前記取引店舗、前記下取商品、前記下取シリアル番号、および、下取在庫数を紐付けて設定した下取在庫データにて前記在庫記憶手段に記憶された前記現在庫データを更新する在庫更新手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る店舗取引管理装置において、前記制御部は、中古品在庫検索要求が入力された場合、前記在庫記憶手段に記憶された前記現在庫データに基づいて、前記下取在庫データを表示させる在庫照会手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る店舗取引管理装置において、前記在庫照会手段は、在庫照会画面にて前記中古品在庫検索要求が入力された場合、前記在庫記憶手段に記憶された前記現在庫データに基づいて、前記下取在庫データを設定した前記在庫照会画面を表示させることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る店舗取引管理装置において、前記下取シリアル番号は、前記下取商品と同一の前記商品が設定された前記シリアルレコードの前記シリアル番号に含まれる前記下取回数の最大値に1を加えた加算回数を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る店舗取引管理装置において、前記シリアル採番手段は、更に、前記下取商品と同一の前記商品が設定された前記シリアルレコードに設定された前記シリアル番号を前記下取シリアル番号に変更したシリアルレコードを前記シリアルマスタに追加設定し、前記制御部は、前記店舗下取データ、および、前記シリアルマスタに基づいて、前記下取商品の前記取引店舗、前記下取シリアル番号、仕入数、および、仕入額を紐付けて設定した仕入データを取得する仕入取得手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る店舗取引管理装置において、前記仕入取得手段は、店舗売上確定画面にて前記店舗下取データに対する売上確定が選択された場合、前記店舗下取データ、および、前記シリアルマスタに基づいて、前記下取商品の前記取引店舗、前記下取シリアル番号、および、前記仕入数を紐付けて設定した前記仕入データを取得することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る店舗取引管理装置において、前記店舗売上取得手段は、前記販売商品売上時に前記下取商品の前記下取依頼があった場合、前記シリアルマスタに基づいて、前記下取商品と同一の前記商品が設定された前記シリアルレコードが前記シリアルマスタに設定されているか否かを判定し、前記シリアルレコードが前記シリアルマスタに設定されていると判定した場合、前記店舗下取データを取得することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る店舗取引管理装置において、前記店舗売上取得手段は、前記販売商品売上時に前記下取商品の前記下取依頼があった場合、前記シリアルマスタに基づいて、前記下取商品と同一の前記商品が設定された前記シリアルレコードの前記シリアル番号に含まれる前記下取回数の最大値が下取上限であるか否かを判定し、前記下取回数が前記下取上限ではないと判定した場合、前記店舗下取データを取得することを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る店舗取引管理装置において、前記店舗売上取得手段は、前記販売商品売上時に前記下取商品の前記下取依頼があった場合、前記現在庫データに基づいて、前記下取商品と同一、且つ、前記下取回数の最大値が設定された前記シリアル番号の前記商品の前記在庫数が0であるか否かを判定し、前記在庫数が0であると判定した場合、前記店舗下取データを取得することを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る店舗取引管理装置において、前記記憶部は、前記店舗、および、請求先を紐付けて設定した店舗マスタ、を更に備え、前記制御部は、前記店舗マスタ、および、前記店舗下取データに基づいて、前記請求先、および、前記下取額である入金額を設定した入金データを取得する入金取得手段と、前記仕入データに基づいて、支払先にダミー支払先、支払区分に下取り、および、前記仕入額である支払額を設定した支払データを取得する支払取得手段と、を更に備えたことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る店舗取引管理装置において、前記入金取得手段は、店舗入金確定画面にて前記店舗下取データに対する入金確定が選択された場合、前記店舗マスタ、および、前記店舗下取データに基づいて、前記請求先、および、前記入金額を設定した前記入金データを取得することを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る店舗取引管理装置において、前記店舗売上取得手段は、更に、前記販売商品売上時に、前記販売商品の前記取引店舗、前記販売商品の前記シリアル番号、売上数、および、売上額を紐付けて設定した店舗売上データを取得することを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る店舗取引管理方法は、記憶部と制御部とを備えた店舗取引管理装置に実行させるための店舗取引管理方法であって、前記記憶部は、商品、下取回数を含むシリアル番号、前記商品の新品時の前記シリアル番号である元シリアル番号、および、中古品であるか否かを示す中古品フラグが紐付けて設定されたシリアルレコードを設定したシリアルマスタと、店舗、前記商品、前記シリアル番号、および、在庫数を紐付けて設定した商品在庫データを含む現在庫データを記憶する在庫記憶手段と、を備え、前記制御部で実行させる、販売商品売上時に下取商品の下取依頼があった場合、前記下取商品の取引店舗、前記下取商品の前記元シリアル番号、下取数、および、下取額を紐付けて設定した店舗下取データを取得する店舗売上取得ステップと、前記シリアルマスタ、および、前記店舗下取データに基づいて、前記下取商品の前記シリアル番号である下取シリアル番号を採番するシリアル採番ステップと、前記取引店舗、前記下取商品、前記下取シリアル番号、および、下取在庫数を紐付けて設定した下取在庫データにて前記在庫記憶手段に記憶された前記現在庫データを更新する在庫更新ステップと、を含むことを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係る店舗取引管理プログラムは、記憶部と制御部とを備えた店舗取引管理装置に実行させるための店舗取引管理プログラムであって、前記記憶部は、商品、下取回数を含むシリアル番号、前記商品の新品時の前記シリアル番号である元シリアル番号、および、中古品であるか否かを示す中古品フラグが紐付けて設定されたシリアルレコードを設定したシリアルマスタと、店舗、前記商品、前記シリアル番号、および、在庫数を紐付けて設定した商品在庫データを含む現在庫データを記憶する在庫記憶手段と、を備え、前記制御部において、販売商品売上時に下取商品の下取依頼があった場合、前記下取商品の取引店舗、前記下取商品の前記元シリアル番号、下取数、および、下取額を紐付けて設定した店舗下取データを取得する店舗売上取得ステップと、前記シリアルマスタ、および、前記店舗下取データに基づいて、前記下取商品の前記シリアル番号である下取シリアル番号を採番するシリアル採番ステップと、前記取引店舗、前記下取商品、前記下取シリアル番号、および、下取在庫数を紐付けて設定した下取在庫データにて前記在庫記憶手段に記憶された前記現在庫データを更新する在庫更新ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、中古品下取りを含む店舗取引の管理をすることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、店舗売上計上時に、売上金額の一部を下取金額で当て込むことができるという効果を奏する。また、本発明によれば、高級品を扱う小売業で、中古品販売も取り扱う場合にシステム化を行うことができるという効果を奏する。また、本発明によれば、販売データおよび下取データの一連のフローおよびシリアルマスタの生成を含めた在庫計上ならびに自動相殺を実行することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、シリアルマスタの時系列管理および下取回数管理をすることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、シリアルマスタの付属データの引継だけでなく、更新も可能であるという効果を奏する。また、本発明によれば、時系列に買取データが照会可能であるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は、本実施形態における店舗取引管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、本実施形態におけるシリアルマスタの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、本実施形態における店舗取引管理装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、本実施形態における店舗取引管理処理の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本実施形態における店舗取引管理処理の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本実施形態における店舗取引管理処理の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、本実施形態における店舗売上入金入力画面の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、本実施形態における店舗売上確定画面の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、本実施形態における店舗入金確定画面の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、本実施形態における在庫照会画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0023】
[1.概要]
まず、本発明の概要を説明する。
【0024】
従来、中古品の扱いについては、基幹システム外の書面管理が中心となり、システムでの管理ができていないものが多く、債権管理まで含めたデータのつながりが持てず、中古品下取りについては、在庫管理業務に繋がるものでもあり、業務が煩雑であった。
【0025】
そこで、本実施形態においては、在庫品として中古品を管理できるように対応し、中古品下取り時に入金金額の一部に下取り金額を当て込むことで、正確な債権管理を行える仕組みを提供している。
【0026】
[2.構成]
本実施形態に係る店舗取引管理装置100の構成の一例について、
図1および
図2を参照して説明する。
図1は、本実施形態における店舗取引管理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0027】
図1に示すように、店舗取引管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、店舗取引管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0028】
店舗取引管理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。店舗取引管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0029】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、店舗取引管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、店舗取引管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0030】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0031】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、シリアルマスタ106aと在庫データベース106bと店舗マスタ106cと請求先マスタ106dと商品マスタ106eと取引データベース106fとを備えている。
【0032】
シリアルマスタ106aは、商品、下取回数を含むシリアル番号、商品の新品時のシリアル番号である元シリアル番号、および、中古品であるか否かを示す中古品フラグが紐付けて設定されたシリアルレコードを設定したマスタである。ここで、シリアルレコードは、付属データ(例えば、商品のモデル、仕様、または、機能等)が設定されていてもよい。例えば、シリアルレコードは、商品コード、シリアルナンバー、中古品フラグ、および、付属データが紐付けて設定されていてもよい。
【0033】
ここで、
図2を参照して、本実施形態におけるシリアルマスタ106aの一例を説明する。
図2は、本実施形態におけるシリアルマスタ106aの一例を示す図である。
【0034】
図2に示すように、本実施形態におけるシリアルマスタ106aにおいては、下取商品の下取回数(1回~3回)を含むシリアルナンバー、「1:中古品」である中古品フラグ(FLG)、下取回数が1差し引かれた下取商品からそのまま引き継がれた付属データを紐付けて設定したシリアルレコードが設定されている。
【0035】
図1に戻り、在庫データベース106bは、商品の在庫データを記憶する。ここで、在庫データベース106bは、店舗、商品、シリアル番号、および、在庫数を紐付けて設定した商品在庫データを含む現在庫データを記憶していてもよい。
【0036】
店舗マスタ106cは、店舗、および、請求先を紐付けて設定したマスタである。ここで、店舗マスタ106cは、店舗コード、店舗名、および、請求先コードが紐付けて設定されていてもよい。
【0037】
請求先マスタ106dは、請求先を設定したマスタである。ここで、請求先マスタ106dは、請求先コード、および、請求先名が紐付けて設定されていてもよい。
【0038】
商品マスタ106eは、商品を設定したマスタである。ここで、商品マスタ106eは、商品コード、および、商品名が紐付けて設定されていてもよい。
【0039】
取引データベース106fは、商品の取引データを記憶する。ここで、取引データは、店舗売上データ、店舗売上ヘッダデータ、店舗売上明細データ、売上ヘッダデータ、売上明細データ、店舗下取データ、店舗下取明細データ、仕入データ、仕入ヘッダデータ、仕入明細データ、入金データ、入金ヘッダデータ、入金明細データ、入金消込明細データ支払データ、支払ヘッダデータ、支払明細データ、および/または、支払消込明細データを含んでいてもよい。
【0040】
制御部102は、店舗取引管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、店舗売上取得部102aとシリアル採番部102bと仕入取得部102cと在庫更新部102dと入金取得部102eと支払取得部102fと在庫照会部102gとを備えている。
【0041】
店舗売上取得部102aは、下取商品の店舗下取データを取得する。ここで、店舗売上取得部102aは、販売商品売上時に下取商品の下取依頼があった場合、下取商品の取引店舗、下取商品の元シリアル番号、下取数、および、下取額を紐付けて設定した店舗下取データを取得してもよい。また、店舗売上取得部102aは、シリアルマスタ106aに基づいて、下取商品と同一の商品が設定されたシリアルレコードがシリアルマスタ106aに設定されているか否かを判定し、シリアルレコードがシリアルマスタ106aに設定されていると判定した場合、店舗下取データを取得してもよい。また、店舗売上取得部102aは、シリアルマスタ106aに基づいて、下取商品と同一の商品が設定されたシリアルレコードのシリアル番号に含まれる下取回数の最大値が下取上限であるか否かを判定し、下取回数が下取上限ではないと判定した場合、店舗下取データを取得してもよい。また、店舗売上取得部102aは、現在庫データに基づいて、下取商品と同一、且つ、下取回数の最大値が設定されたシリアル番号の商品の在庫数が0であるか否かを判定し、在庫数が0であると判定した場合、店舗下取データを取得してもよい。また、店舗売上取得部102aは、販売商品売上時に、販売商品の取引店舗、販売商品のシリアル番号、売上数、および、売上額を紐付けて設定した店舗売上データを取得してもよい。
【0042】
シリアル採番部102bは、下取商品のシリアル番号である下取シリアル番号を採番する。ここで、シリアル採番部102bは、シリアルマスタ106a、および、店舗下取データに基づいて、下取商品のシリアル番号である下取シリアル番号を採番してもよい。ここで、下取シリアル番号は、下取商品と同一の商品が設定されたシリアルレコードのシリアル番号に含まれる下取回数の最大値に1を加えた加算回数を含んでいてもよい。また、シリアル採番部102bは、下取商品と同一の商品が設定されたシリアルレコードに設定されたシリアル番号を下取シリアル番号に変更したシリアルレコードをシリアルマスタ106aに追加設定してもよい。
【0043】
仕入取得部102cは、下取商品の仕入データを取得する。ここで、仕入取得部102cは、店舗下取データ、および、シリアルマスタ106aに基づいて、下取商品の取引店舗、下取シリアル番号、仕入数、および、仕入額を紐付けて設定した仕入データを取得してもよい。また、仕入取得部102cは、店舗売上確定画面にて店舗下取データに対する売上確定が選択された場合、店舗下取データ、および、シリアルマスタ106aに基づいて、下取商品の取引店舗、下取シリアル番号、および、仕入数を紐付けて設定した仕入データを取得してもよい。
【0044】
在庫更新部102dは、在庫データベース106bに記憶された現在庫データを更新する。ここで、在庫更新部102dは、取引店舗、下取商品、下取シリアル番号、および、下取在庫数を紐付けて設定した下取在庫データにて在庫データベース106bに記憶された現在庫データを更新してもよい。
【0045】
入金取得部102eは、請求先、および、下取額である入金額を設定した入金データを取得する。ここで、入金取得部102eは、店舗マスタ106c、および、店舗下取データに基づいて、請求先、および、下取額である入金額を設定した入金データを取得してもよい。また、入金取得部102eは、店舗入金確定画面にて店舗下取データに対する入金確定が選択された場合、店舗マスタ106c、および、店舗下取データに基づいて、請求先、および、入金額を設定した入金データを取得してもよい。
【0046】
支払取得部102fは、仕入額である支払額を設定した支払データを取得する。ここで、支払取得部102fは、仕入データに基づいて、支払先にダミー支払先、支払区分に下取り、および、仕入額である支払額を設定した支払データを取得してもよい。
【0047】
在庫照会部102gは、在庫データベース106bに記憶された現在庫データに基づいて、下取在庫データを表示させる。ここで、在庫照会部102gは、中古品在庫検索要求が入力された場合、在庫データベース106bに記憶された現在庫データに基づいて、下取在庫データを表示させてもよい。また、在庫照会部102gは、在庫照会画面にて中古品在庫検索要求が入力された場合、在庫データベース106bに記憶された現在庫データに基づいて、下取在庫データを設定した在庫照会画面を表示させてもよい。
【0048】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、
図3から
図10を参照して説明する。
【0049】
[店舗取引管理処理]
ここで、
図3を参照して、本実施形態における店舗取引管理処理の一例について説明する。
図3は、本実施形態における店舗取引管理装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0050】
図3に示すように、店舗売上取得部102aは、販売商品売上時に、ユーザにより入力装置112を介して売上入力および下取入力された場合、販売商品の取引店舗、販売商品のシリアル番号、売上数、および、売上額を紐付けて設定した店舗売上データを取得する(ステップSA-1)。
【0051】
そして、店舗売上取得部102aは、シリアルマスタ106aに基づいて、下取商品と同一の商品が設定されたシリアルレコードがシリアルマスタ106aに存在する(設定されている)か否かを判定する(ステップSA-2)。
【0052】
そして、店舗売上取得部102aは、下取商品と同一の商品が設定されたシリアルレコードがシリアルマスタ106aに設定されていないと判定した場合(ステップSA-2:No)、処理を終了する。
【0053】
一方、店舗売上取得部102aは、下取商品と同一の商品が設定されたシリアルレコードがシリアルマスタ106aに設定されていると判定した場合(ステップSA-2:Yes)、処理をステップSA-3に移行させる。
【0054】
そして、店舗売上取得部102aは、シリアルマスタ106aに基づいて、下取商品と同一の商品が設定されたシリアルレコードのシリアル番号に含まれる下取回数の最大値が下取上限であるか否かを判定する(ステップSA-3)。
【0055】
そして、店舗売上取得部102aは、下取商品と同一の商品が設定されたシリアルレコードのシリアル番号に含まれる下取回数の最大値が下取上限であると判定した場合(ステップSA-3:Yes)、処理を終了する。
【0056】
一方、店舗売上取得部102aは、下取商品と同一の商品が設定されたシリアルレコードのシリアル番号に含まれる下取回数の最大値が下取上限ではないと判定した場合(ステップSA-3:No)、処理をステップSA-4に移行させる。
【0057】
そして、店舗売上取得部102aは、在庫データベース106bに記憶された現在庫データに基づいて、下取商品と同一、且つ、下取回数の最大値が設定されたシリアル番号の商品の在庫数が0であるか否かを判定する(ステップSA-4)。
【0058】
そして、店舗売上取得部102aは、商品の在庫数が0ではないと判定した場合(ステップSA-4:No)、処理を終了する。
【0059】
一方、店舗売上取得部102aは、商品の在庫数が0であると判定した場合(ステップSA-4:Yes)、処理をステップSA-5に移行させる。
【0060】
そして、店舗売上取得部102aは、下取商品の取引店舗、下取商品の元シリアル番号、下取数、および、下取額を紐付けて設定した店舗下取データを取得する(ステップSA-5)。
【0061】
そして、シリアル採番部102bは、シリアルマスタ106a、および、店舗下取データに基づいて、下取商品と同一の商品が設定されたシリアルレコードのシリアル番号に含まれる下取回数の最大値に1を加えた加算回数が含まれている、下取商品のシリアル番号である下取シリアル番号を採番し、下取商品と同一の商品が設定されたシリアルレコードに設定されたシリアル番号を下取シリアル番号に変更したシリアルレコードをシリアルマスタ106aに追加設定する(ステップSA-6)。
【0062】
そして、仕入取得部102cは、ユーザにより入力装置112を介して店舗売上確定画面にて店舗下取データに対する売上確定が選択された場合、店舗下取データ、および、シリアルマスタ106aに基づいて、下取商品の取引店舗、下取シリアル番号、および、仕入数を紐付けて設定した仕入データを取得する(ステップSA-7)。
【0063】
そして、在庫更新部102dは、取引店舗、下取商品、下取シリアル番号、および、下取在庫数を紐付けて設定した下取在庫データにて在庫データベース106bに記憶された現在庫データを更新する(ステップSA-8)。
【0064】
そして、入金取得部102eは、ユーザにより入力装置112を介して店舗入金確定画面にて店舗下取データに対する入金確定が選択された場合、店舗マスタ106c、および、店舗下取データに基づいて、請求先、および、入金額を設定した入金データを取得する(ステップSA-9)。
【0065】
そして、支払取得部102fは、仕入データに基づいて、支払先にダミー支払先、支払区分に下取り、および、仕入額である支払額を設定した支払データを取得する(ステップSA-10)。
【0066】
そして、在庫照会部102gは、ユーザにより入力装置112を介して在庫照会画面にて中古品在庫検索要求が入力された場合、在庫データベース106bに記憶された現在庫データに基づいて、下取在庫データを設定した在庫照会画面を出力装置114に表示させ(ステップSA-11)、処理を終了する。
【0067】
ここで、
図4から
図9を参照して、本実施形態における店舗取引管理処理の一例について説明する。
図4から
図6は、本実施形態における店舗取引管理処理の一例を示す図である。
図7は、本実施形態における店舗売上入金入力画面の一例を示す図である。
図8は、本実施形態における店舗売上確定画面の一例を示す図である。
図9は、本実施形態における店舗入金確定画面の一例を示す図である。
【0068】
図4に示すように、本実施形態における店舗売上入金入力処理においては、店舗にて接客データをもとに売上データおよび下取データが入力された場合、
図7に示す下取明細入力画面にて商品コードおよび/またはシリアルナンバーが入力された際に、シリアルマスタ106aに対する存在チェックが行われ、取得できない場合、エラーとされる。すなわち、本実施形態においては、シリアルマスタ106aがチェック(例えば、「下取明細入力画面.商品コード=シリアルマスタ106a.商品コード」および/または「下取明細入力画面.シリアルナンバー=シリアルマスタ106a.元シリアルナンバー」がチェック)されることで、下取依頼商品が下取対象か否かが判別される。
【0069】
そして、
図4に示すように、本実施形態における店舗売上入金入力処理においては、取得されたシリアルマスタ106aに設定されたシリアルレコードのシリアルナンバーに含まれる「*X*」の最大値Xが取得され、下取上限(9)でないかが判別され、上限値の場合、エラーとされる(なお、**内の数字Xは、下取り回数を表す)。
【0070】
そして、
図4に示すように、本実施形態における店舗売上入金入力処理においては、取得されたシリアルマスタ106aの「*X*」の最大値Xが取得され、在庫データが確認され、在庫が存在する場合、エラーとされる。
【0071】
そして、
図4に示すように、本実施形態における店舗売上入金入力処理においては、下取依頼商品が下取対象であり、Xが下取上限ではなく、在庫データが存在しない場合、データ更新が行われる。
【0072】
そして、
図5に示すように、本実施形態における店舗売上確定処理においては、業務部(本部)にて入力内容の確認が行われ、店舗売上が確定される。すなわち、本実施形態においては、店舗売上ヘッダデータのうち「売上番号=NULL:未確定」のものを対象とし、業務部にて確認できた明細(
図8に示す店舗売上確定画面にてチェックが付いている明細)について更新が行われ、売上の確定データが作成されるとともに、下取明細より仕入データ・在庫データが作成され、併せて中古品のシリアルレコードが同時に作成される。ここで、本実施形態におけるシリアルレコードの作成においては、店舗下取明細データのシリアルナンバーより、シリアルレコードが取得され、シリアルレコードの「**」内の数字の最大値が取得される。
【0073】
そして、
図6に示すように、本実施形態における店舗入金確定処理においては、経理部にて下取入金データの確定処理が行われ、店舗下取明細データのうち、「売上確定済FLG=1」且つ「入金確定済FLG=0」のものが対象とされ、経理部にて確認できた明細(
図9に示す店舗入金確定画面にてチェックが付いている明細)について更新が行われ、下取り分について、入金データが作成されるとともに、仕入データに対する支払データが作成される。
【0074】
また、
図10を参照して、本実施形態における中古品在庫照会処理の一例について説明する。
図10は、本実施形態における在庫照会画面の一例を示す図である。
【0075】
図10に示すように、本実施形態における在庫照会画面においては、中古品について、他在庫と同様に、または、他在庫と分けて、照会可能としている。
【0076】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0077】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0078】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0079】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0080】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0081】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0082】
また、店舗取引管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0083】
例えば、店舗取引管理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて店舗取引管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0084】
また、このコンピュータプログラムは、店舗取引管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0085】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0086】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0087】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0088】
また、店舗取引管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、店舗取引管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0089】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明は、宝飾品業界、または、時計業界等の高級品小売業界を含む、商品売上時に下取りを行う業界において有用である。
【符号の説明】
【0091】
100 店舗取引管理装置
102 制御部
102a 店舗売上取得部
102b シリアル採番部
102c 仕入取得部
102d 在庫更新部
102e 入金取得部
102f 支払取得部
102g 在庫照会部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a シリアルマスタ
106b 在庫データベース
106c 店舗マスタ
106d 請求先マスタ
106e 商品マスタ
106f 取引データベース
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク