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特開2023-112902融資条件自動判定装置、融資条件自動判定方法および融資条件自動判定プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023112902
(43)【公開日】2023-08-15
(54)【発明の名称】融資条件自動判定装置、融資条件自動判定方法および融資条件自動判定プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/03 20230101AFI20230807BHJP
【FI】
G06Q40/02 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022014917
(22)【出願日】2022-02-02
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】多川 渡
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055BB15
(57)【要約】
【課題】審査を円滑に進捗させることができる融資条件自動判定装置、融資条件自動判定方法および融資条件自動判定プログラムを提供する。
【解決手段】本実施形態の融資条件自動判定装置であって、コードマスタ、役務マスタ、融資条件マスタ、案件ステータスマスタおよび資金情報データを参照し、案件の申込経路および役務に紐付く1つ以上の融資条件を特定し、1つ以上の融資条件を案件番号毎にモニタに出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える融資条件自動判定装置であって、
番号毎に、申込経路を対応付けたコードマスタと、
役務コード毎に、役務の名称を対応付けた役務マスタと、
融資条件コード毎に、申込経路と、役務コードと、融資条件と、結了案件ステータスと、修正可能フラグと、を対応付けた融資条件マスタと、
案件ステータスコード毎に、結了案件ステータスを対応付けた案件ステータスマスタと、
案件番号毎に、少なくとも、前記番号と、前記役務コードと、借入金額と、を対応付けた資金情報データと、
にアクセス可能であり、
前記制御部は、
前記コードマスタ、前記役務マスタ、前記融資条件マスタ、前記案件ステータスマスタおよび前記資金情報データを参照し、案件の申込経路および役務に紐付く1つ以上の融資条件を特定する特定部と、
前記1つ以上の融資条件を前記案件番号毎にモニタに出力する出力制御部と、
を備えること、
を特徴とする融資条件自動判定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の融資条件自動判定装置であって、
前記モニタで前記案件番号毎に表示される前記1つ以上の融資条件から選択された融資条件と、該選択された融資条件の結了案件ステータスと、該選択された融資条件の進捗状況と、前記融資条件コードと、を前記案件番号毎に紐付けた融資条件データを生成して登録する審査結果登録部をさらに備えること、
を特徴とする融資条件自動判定装置。
【請求項3】
請求項2に記載の融資条件自動判定装置であって、
前記出力制御部は、
前記案件番号毎に前記融資条件データを含む案件サマリ画面を前記モニタに出力すること、
を特徴とする融資条件自動判定装置。
【請求項4】
請求項3に記載の融資条件自動判定装置であって、
前記審査結果登録部は、
前記案件サマリ画面で表示される前記融資条件データに対する修正操作を受け付けないこと、
を特徴とする融資条件自動判定装置。
【請求項5】
請求項2に記載の融資条件自動判定装置であって、
前記出力制御部は、
前記融資条件データが登録された後に、前記案件番号毎に前記融資条件データと、前記特定部が特定した前記1つ以上の融資条件と、を含む審査結果登録画面を前記モニタに出力する場合において、前記融資条件データに含まれる融資条件と、前記特定部が特定した前記1つ以上の融資条件と、で重複する融資条件が存在するとき、前記特定部が特定した前記1つ以上の融資条件において前記融資条件データに含まれる融資条件と重複する融資条件を非表示とすること、
を特徴とする融資条件自動判定装置。
【請求項6】
請求項2に記載の融資条件自動判定装置であって、
前記出力制御部は、
前記融資条件マスタの前記修正可能フラグに基づいて、前記1つ以上の融資条件において修正可能な融資条件と、修正不可な融資条件と、を識別可能に出力すること、
を特徴とする融資条件自動判定装置。
【請求項7】
請求項6に記載の融資条件自動判定装置であって、
前記審査結果登録部は、
前記モニタで表示される修正可能な前記1つ以上の融資条件に対して行われた修正操作に応じた内容を前記融資条件データとして登録すること、
を特徴とする融資条件自動判定装置。
【請求項8】
制御部を備える融資条件自動判定装置で実行される融資条件自動判定方法であって、
番号毎に、申込経路を対応付けたコードマスタと、
役務コード毎に、役務の名称を対応付けた役務マスタと、
融資条件コード毎に、申込経路と、役務コードと、融資条件と、結了案件ステータスと、修正可能フラグと、を対応付けた融資条件マスタと、
案件ステータスコード毎に、結了案件ステータスを対応付けた案件ステータスマスタと、
案件番号毎に、少なくとも、前記番号と、前記役務コードと、借入金額と、を対応付けた資金情報データと、
にアクセス可能であり、
前記制御部で実行される、
前記コードマスタ、前記役務マスタ、前記融資条件マスタ、前記案件ステータスマスタおよび前記資金情報データを参照し、案件の申込経路および役務に紐付く1つ以上の融資条件を特定する特定ステップと、
前記1つ以上の融資条件を前記案件番号毎にモニタに出力する出力制御ステップと、
を含むこと、
を特徴とする融資条件自動判定方法。
【請求項9】
制御部を備える融資条件自動判定装置に実行させるための融資条件自動判定プログラムであって、
番号毎に、申込経路を対応付けたコードマスタと、
役務コード毎に、役務の名称を対応付けた役務マスタと、
融資条件コード毎に、申込経路と、役務コードと、融資条件と、結了案件ステータスと、修正可能フラグと、を対応付けた融資条件マスタと、
案件ステータスコード毎に、結了案件ステータスを対応付けた案件ステータスマスタと、
案件番号毎に、少なくとも、前記番号と、前記役務コードと、借入金額と、を対応付けた資金情報データと、
にアクセス可能であり、
前記制御部に実行させるための、
前記コードマスタ、前記役務マスタ、前記融資条件マスタ、前記案件ステータスマスタおよび前記資金情報データを参照し、案件の申込経路および役務に紐付く1つ以上の融資条件を特定する特定ステップと、
前記1つ以上の融資条件を前記案件番号毎にモニタに出力する出力制御ステップと、
を含むこと、
を特徴とする融資条件自動判定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、融資条件自動判定装置、融資条件自動判定方法および融資条件自動判定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
住宅ローン等では、審査を行う場合、審査を進捗させるために必要な確認事項(以下、単に「融資条件」という)の決定および進捗管理を行う必要がある。例えば、特許文献1では、店番号、取引先番号と案件番号から成る検索情報または店番号と取引先番号の入力情報と、ローン契約時に印鑑証明書、住民票、保険証、権利証、担保権設定契約書等の稟議書情報と、を対比して契約条件が一致しているか否かを判定し、一致している場合、電子契約書情報を生成する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-106854号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した特許文献1のような技術では、融資条件の決定および進捗管理がオペレータまたは決裁者の属人化となることが一般的であるうえ、融資条件の決定に必要な要素が多いうえ、複雑である。このため、従来では、既定の融資条件の特定および最終的な融資条件の決定に、多くの時間を掛かることで、審査進捗の停滞が生じていた。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、審査を円滑に進捗させることができる融資条件自動判定装置、融資条件自動判定方法および融資条件自動判定プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る融資条件自動判定装置は、制御部を備える融資条件自動判定装置であって、番号毎に、申込経路を対応付けたコードマスタと、役務コード毎に、役務の名称を対応付けた役務マスタと、融資条件コード毎に、申込経路と、役務コードと、融資条件と、結了案件ステータスと、修正可能フラグと、を対応付けた融資条件マスタと、案件ステータスコード毎に、結了案件ステータスを対応付けた案件ステータスマスタと、案件番号毎に、少なくとも、前記番号と、前記役務コードと、借入金額と、を対応付けた資金情報データと、にアクセス可能であり、前記制御部は、前記コードマスタ、前記役務マスタ、前記融資条件マスタ、前記案件ステータスマスタおよび前記資金情報データを参照し、案件の申込経路および役務に紐付く1つ以上の融資条件を特定する特定部と、前記1つ以上の融資条件を前記案件番号毎にモニタに出力する出力制御部と、を備えること、を特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る融資条件自動判定方法は、制御部を備える融資条件自動判定装置で実行される融資条件自動判定方法であって、番号毎に、申込経路を対応付けたコードマスタと、役務コード毎に、役務の名称を対応付けた役務マスタと、融資条件コード毎に、申込経路と、役務コードと、融資条件と、結了案件ステータスと、修正可能フラグと、を対応付けた融資条件マスタと、案件ステータスコード毎に、結了案件ステータスを対応付けた案件ステータスマスタと、案件番号毎に、少なくとも、前記番号と、前記役務コードと、借入金額と、を対応付けた資金情報データと、にアクセス可能であり、前記制御部で実行される、前記コードマスタ、前記役務マスタ、前記融資条件マスタ、前記案件ステータスマスタおよび前記資金情報データを参照し、案件の申込経路および役務に紐付く1つ以上の融資条件を特定する特定ステップと、前記1つ以上の融資条件を前記案件番号毎にモニタに出力する出力制御ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る融資条件自動判定プログラムは、制御部を備える融資条件自動判定装置に実行させるための融資条件自動判定プログラムであって、番号毎に、申込経路を対応付けたコードマスタと、役務コード毎に、役務の名称を対応付けた役務マスタと、融資条件コード毎に、申込経路と、役務コードと、融資条件と、結了案件ステータスと、修正可能フラグと、を対応付けた融資条件マスタと、案件ステータスコード毎に、結了案件ステータスを対応付けた案件ステータスマスタと、案件番号毎に、少なくとも、前記番号と、前記役務コードと、借入金額と、を対応付けた資金情報データと、にアクセス可能であり、前記制御部に実行させるための、前記コードマスタ、前記役務マスタ、前記融資条件マスタ、前記案件ステータスマスタおよび前記資金情報データを参照し、案件の申込経路および役務に紐付く1つ以上の融資条件を特定する特定ステップと、前記1つ以上の融資条件を前記案件番号毎にモニタに出力する出力制御ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、従来の残価設定方式の取扱と同一の業務フローのまま、残価2括方式であっても戻し手数料を計算することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施形態に係る融資条件自動判定装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
図2図2は、実施形態に係る融資条件自動判定装置が備える記憶部が記憶するコードマスタにおけるコードマスタテーブルの一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る融資条件自動判定装置が備える記憶部が記憶する役務マスタにおける役務マスタテーブルの一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る融資条件自動判定装置が備える記憶部が記憶する融資条件マスタにおける融資条件マスタテーブルの一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る融資条件自動判定装置が備える記憶部が記憶する案件ステータスマスタにおける案件ステータスマスタテーブルの一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る融資条件自動判定装置が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
図7図7は、案件情報登録部によって登録された案件情報データの一例を示す図である。
図8図8は、モニタが表示する資金情報登録画面の一例を示す図である。
図9図9は、資金情報登録部が生成する資金情報データの一例を示す図である。
図10図10は、モニタが表示する審査結果登録画面の一例を示す図である。
図11図11は、融資条件データの一例を示す図である。
図12図12は、モニタが表示する審査結果登録画面の別の一例を示す図である。
図13図13は、審査結果登録部が登録した融資条件データの一例を示す図である。
図14図14は、再呼出時にモニタが表示する審査結果登録画面の一例を示す図である。
図15図15は、再呼出時における融資条件データの一例を示す図である。
図16図16は、モニタが表示する案件サマリ画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明に係る融資条件自動判定装置、融資条件自動判定方法および融資条件自動判定プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0012】
[1.構成]
本実施形態に係る融資条件自動判定装置の構成の一例について、図1等を参照して説明する。図1は、融資条件自動判定装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
【0013】
図1に示す融資条件自動判定装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、融資条件自動判定装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0014】
融資条件自動判定装置100は、制御部102と、通信インターフェース部104と、記憶部106と、入出力インターフェース部108と、を備えている。融資条件自動判定装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0015】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、融資条件自動判定装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と、通信回線と、を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、融資条件自動判定装置100と、サーバ200と、を相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0016】
入出力インターフェース部108には、入力装置112と、出力装置114と、が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0017】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、コードマスタ106aと、役務マスタ106bと、融資条件マスタ106cと、案件ステータスマスタ106dと、を記憶している。
【0018】
コードマスタ106aは、番号毎に、申込経路を対応付けて記憶する。図2は、コードマスタ106aにおけるコードマスタテーブルの一例を示す図である。図2に示すように、コードマスタテーブルT1の1行目には、連番「1」に、申込経路の名称「代理店」を対応付けて記憶している。
【0019】
役務マスタ106bは、役務コード毎に、役務を対応付けて記憶する。図3は、役務マスタ106bにおける役務マスタテーブルの一例を示す図である。図3に示すように、役務マスタテーブルT2の1行目には、役務コード「101」に、役務「買取型新規」を対応付けて記憶している。
【0020】
融資条件マスタ106cは、融資条件コード毎に、申込経路と、役務コードと、融資条件と、結了案件ステータスと、修正可能フラグと、を対応付けて記憶する。
【0021】
図4は、融資条件マスタ106cにおける融資条件マスタテーブルの一例を示す図である。図4に示すように、融資条件マスタテーブルT3の1行目には、融資条件コード「10」に、申込経路「3」、役務コード「101」、融資条件「所要資金(諸費用込建物○○万円、土地○○万円)で審査しています。金額に増減がある場合は契約書作成依頼書ご返送時までに金額変更が確認できる追加・変更契約書等の写しをご提出ください。再審査となりますので審査結果が変更になる場合がございます、ご了承ください。」、結了案件ステータス「101(事前申込受領済)」、修正可能フラグ「TRUE」と、を対応付けて記憶する。また、図4に示すように、融資条件マスタテーブルT3の2行目には、融資条件コード「11」に、申込経路「3」、役務コード「101」、融資条件「所要資金に対するお借入金額の割合が9割を超える場合の金利が適用となります。」、結了案件ステータス「110(事前審査決済待ち)」、修正可能フラグ「FALSE」と、を対応付けて記憶する。
【0022】
案件ステータスマスタ106dは、案件ステータスコード毎に、結了案件ステータスの状態を対応付けて記憶する。図5は、案件ステータスマスタ106dにおける案件ステータスマスタテーブルの一例を示す図である。図5に示すように、案件ステータスマスタテーブルT4の1行目には、案件ステータスコード「101」に、状態の名称「事前申込受領済」を対応付けて記憶している。
【0023】
図1に戻り、融資条件自動判定装置100の構成の説明を続ける。
制御部102は、融資条件自動判定装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、案件情報登録部102aと、資金情報登録部102bと、特定部102cと、出力制御部102dと、審査結果登録部102eと、を有する。
【0024】
案件情報登録部102aは、オペレータが入力装置112を操作し、モニタ114で表示される案件情報登録画面で入力された案件の情報を登録する案件情報登録処理を実行する。
【0025】
資金情報登録部102bは、オペレータが入力装置112を操作し、資金情報登録画面で入力された案件番号毎の借入金額の情報を登録する資金情報登録処理を実行する。
【0026】
特定部102cは、コードマスタ106a、役務マスタ106b、融資条件マスタ106c、案件ステータスマスタ106dおよび資金情報データを参照し、案件の申込経路および役務に紐付く1つ以上の融資条件を特定する融資条件特定処理を実行する。
【0027】
出力制御部102dは、特定部102cが特定した案件の申込経路および役務に紐付く1つ以上の融資条件を含む審査結果登録画面をモニタ114に出力して表示する出力処理を実行する。
【0028】
審査結果登録部102eは、オペレータが入力装置112を操作し、モニタ114で案件番号毎に表示される1つ以上の融資条件から選択された融資条件と、この選択された融資条件の結了案件ステータスと、この選択された融資条件の進捗状況と、融資条件コードと、を案件番号毎に紐付けた融資条件データを生成して登録する審査結果登録処理を実行する。
【0029】
[2.融資条件自動判定装置100が実行する処理]
次に、融資条件自動判定装置100が実行する処理について説明する。図6は、融資条件自動判定装置100が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
【0030】
図6に示すように、まず、案件情報登録部102aは、オペレータが入力装置112を操作し、モニタ114で表示される案件情報登録画面で入力された案件の情報を登録する案件情報登録処理を実行する(ステップS101)。
【0031】
図7は、案件情報登録部102aによって登録された案件情報データの一例を示す図である。図7に示すように、案件情報データテーブルT10には、案件番号毎に、申込経路を対応付けて記憶されている。具体的には、案件情報データテーブルT10の1行目には、案件番号「221-000673」に、申込経路「1(代理店)」を対応付けて記憶されている。
【0032】
続いて、資金情報登録部102bは、オペレータが入力装置112を操作し、資金情報登録画面で入力された案件番号毎の借入金額の情報を登録する資金情報登録処理を実行する(ステップS102)。
【0033】
図8は、モニタ114が表示する資金情報登録画面の一例を示す図である。図9は、資金情報登録部102bが生成する資金情報データの一例を示す図である。
【0034】
図8に示すように、オペレータは、入力装置112を操作し、モニタ114に表示される資金情報登録画面P1において、案件番号毎に、少なくとも、役務通し番号(役務SEQ)と、役務コードと、借入金額と、を入力する。例えば、オペレータは、入力装置112を操作し、モニタ114に表示される資金情報登録画面P1において、案件番号「221-000675」を入力し、資金情報入力テーブルB1において、役務通し番号であるNO「1」に、役務コードである役務「101(フラット35買取型_新規)」、借入額(万円)「5,000」を入力し、かつ、役務通し番号であるNO「2」に、役務コードである役務「301(協調融資)」、借入額(万円)「500」を入力して登録する。この場合、資金情報登録部102bは、資金情報登録画面P1において入力された入力結果に応じた資金情報データを生成して登録する資金情報登録処理を実行する。
【0035】
また、図9に示すように、資金情報データテーブルT11は、案件番号毎に、役務番号(役務SEQ)と、役務コード(役務CD)と、借入金額と、を対応付けて記憶している。具体的には、資金情報データテーブルT11の1行目には、案件番号「221-000675」に、少なくとも、役務通し番号(役務SEQ)「1」と、役務コード(役務CD)「101」と、借入金額「50,000,000」と、を対応付けて記憶している。
【0036】
図5に戻り、ステップS103以降の説明を続ける。
ステップS103において、特定部102cは、コードマスタ106a、役務マスタ106b、融資条件マスタ106c、案件ステータスマスタ106dおよび資金情報データを参照し、案件の申込経路および役務に紐付く1つ以上の融資条件を特定する融資条件特定処理を実行する。具体的には、特定部102cは、は、融資条件マスタ106cにおける融資条件マスタテーブルT3から図9に示す資金情報データに含まれる役務コード「101」および「301」に紐付く融資条件を特定する。例えば、特定部102cは、融資条件マスタテーブルT3から、融資条件コード「95」の項目を役務コード「301」に紐付く融資条件として特定する。
【0037】
続いて、出力制御部102dは、特定部102cが特定した案件の申込経路および役務に紐付く1つ以上の融資条件を含む審査結果登録画面をモニタ114に出力して表示する出力処理を実行する(ステップS104)。
【0038】
図10は、モニタ114が表示する審査結果登録画面の一例を示す図である。図10に示すように、審査結果登録画面P2には、案件番号「221-000675」と、特定部102cが特定した案件の申込経路および役務に紐付く1つ以上の融資条件を含む融資条件テーブルB2と、が含まれる。
【0039】
融資条件テーブルB2には、No毎に、融資条件を選択するチェックボックスと、融資条件と、融資条件を完了させるべきステータス(融資条件マスタ106cにおけるより初期表示)を示す結了案件ステータスと、結了または未結了のいずれか一方の状態と、を対応付けて表示されている。
【0040】
さらに、出力制御部102dは、融資条件マスタ106cにおける融資条件マスタテーブルT3における融資条件コード毎の修正可能フラグを参照し、融資条件テーブルB2においてオペレータが入力装置112を用いて修正可能な融資条件と、修正不可な融資条件とを区別可能に表示する。具体的には、出力制御部102dは、融資条件マスタ106cにおける融資条件マスタテーブルT3における融資条件コード毎の修正可能フラグを参照し、融資条件テーブルB2においてオペレータが入力装置112を用いて修正可能な融資条件と、修正不可な融資条件とを区別可能に表示する。例えば、図10に示すように、出力制御部102dは、融資条件テーブルB2においてオペレータが入力装置112を用いて修正不可な融資条件の項目をグレーアウト(図10ではハッチングで表現)で表示することによって、オペレータが入力装置112を用いて修正可能な融資条件の項目と区別して表示する。これにより、オペレータは、修正可能な融資条件と修正不可な融資条件とを直感的に把握することができる。
【0041】
また、図10に示すように、出力制御部102dは、結了案件ステータスおよび結了/未結了の各々をオペレータが入力装置112を用いて修正可能なように、グレーアウトさせることなく、修正可能な融資条件と同じ状態でモニタ114に表示させる。これにより、オペレータは、結了案件ステータスおよび結了/未結了の各々を修正することができることを把握することができる。
【0042】
図11は、融資条件データの一例を示す図である。図11に示すように、融資条件データテーブルT12は、案件番号毎に、融資条件コード、融資条件、結了案件ステータスおよび結了/未結了と、を対応付けて記憶されている。図10に示す時点では、図11に示すように、融資条件データには、案件番号に紐付く融資条件が格納されていない状態である。
【0043】
図5に戻り、ステップS105以降の説明を続ける。
ステップS105において、審査結果登録部102eは、オペレータが入力装置112を操作し、審査結果登録画面P2において選択した融資条件を案件番号に紐付ける審査結果登処理を実行する(ステップS105)。
【0044】
図12は、モニタ114が表示する審査結果登録画面の別の一例を示す図である。この場合、図12に示すように、出力制御部102dは、モニタ114が審査結果登録画面P2を表示時に、オペレータが入力装置112を用いて選択した融資条件のチェックボックスBに選択したことを示す「レ」を表示する。このとき、オペレータは、入力装置112を操作し、結了案件ステータスおよび結了/未結了を選択して終了する。この場合、審査結果登録部102eは、オペレータが選択した融資条件を案件番号に紐付けた融資条件データを生成する審査結果登録処理を実行する。図12に示す場合、審査結果登録部は、案件番号「221-000675」に、No「1」、「3」、「4」、「8」の融資条件を紐付けることによって融資条件データを生成する。このとき、審査結果登録部102eは、オペレータが選択した融資条件であって、修正可能な融資案件に対して行われた修正操作に応じた内容を反映して融資条件データを生成する。
【0045】
図13は、審査結果登録部102eが登録した融資条件データの一例を示す図である。図13に示すように、融資条件データテーブルT13には、案件番号毎に、図12の審査結果登録画面P2においてオペレータが選択した融資条件が紐付けられて記憶されている。
【0046】
図5に戻り、ステップS106以降の説明を続ける。
ステップS106において、出力制御部102dは、融資条件が登録された後、オペレータが入力装置112を操作し、案件番号における融資条件の再呼出の指示を受け付けた場合、案件番号に紐付けた融資条件を審査結果登録画面P2に表示する呼出処理を実行する。
【0047】
図14は、再呼出時にモニタ114が表示する審査結果登録画面の一例を示す図である。図15は、再呼出時における融資条件データの一例を示す図である。
【0048】
図14および図15に示すように、出力制御部102dは、融資条件が登録された後、オペレータが入力装置112を操作し、案件番号における融資条件の再呼出の指示を受け付けた場合、案件番号に紐付けた融資条件を含む審査結果登録画面P2をモニタ114に表示させる。この場合、出力制御部102dは、融資条件データテーブルT13を参照し、案件番号に紐付けた融資条件を審査結果登録画面P2における融資条件テーブルB2において上段側で表示し、かつ、特定部102cが特定した案件の申込経路および役務に紐付く1つ以上の融資条件を、案件番号に紐付けた融資条件の下段側で表示する。
【0049】
さらに、出力制御部102dは、案件番号に紐付けた融資条件データテーブルT13の融資条件と、融資条件マスタテーブルT3の融資条件とで一致する項目がある場合、案件番号に紐付けた融資条件データテーブルT13の融資条件を優先し、融資条件マスタテーブルT3の融資条件の項目を非表示または省略して表示する。これにより、融資条件が重複することを防止することができる。
【0050】
図5に戻り、ステップS107以降の説明を続ける。
ステップS107において、出力制御部102dは、オペレータまたは決裁者が入力装置112を操作し、案件番号を入力した場合、案件番号に紐付く融資条件の進捗状況を表示する案件サマリ処理を実行する。
【0051】
図16は、モニタ114が表示する案件サマリ画面の一例を示す図である。図16に示すように、出力制御部102dは、オペレータまたは決裁者が入力装置112を操作し、案件番号を入力した場合、案件番号に紐付く融資条件の進捗状況を示す案件サマリテーブルB3を含む案件サマリ画面P3をモニタ114に出力して表示する。この場合、出力制御部102dは、審査結果登録部102eが案件サマリテーブルB3の融資条件に対する修正操作を受けないことをオペレータまたは決裁者に把握させるため、融資条件をグレーアウトによって表示する。これにより、オペレータまたは決裁者は、案件の進捗に必要な未結了の融資条件を一覧で確認することができる。ステップS107の後、融資条件自動判定装置100は、本処理を終了する。
【0052】
以上説明した実施形態によれば、出力制御部102dは、特定部102cが特定した案件の申込経路および役務に紐付く1つ以上の融資条件を含む審査結果登録画面をモニタ114に出力して表示するため、審査を円滑に進捗させることができる。
【0053】
また、実施形態によれば、審査結果登録部102eがモニタ114で案件番号毎に表示される1つ以上の融資条件から選択された融資条件と、この選択された融資条件の結了案件ステータスと、この選択された融資条件の進捗状況と、融資条件コードと、を案件番号毎に紐付けた融資条件データを生成して記憶部106に登録するため、簡易な操作で案件番号に所望の融資条件を紐付けることができる。
【0054】
また、実施形態によれば、出力制御部102dがオペレータまたは決裁者が入力装置112を操作し、案件番号を入力した場合、案件番号に紐付く融資条件の進捗状況を示す案件サマリテーブルB3を含む案件サマリ画面P3をモニタ114に出力して表示するため、オペレータまたは決裁者は、案件の進捗に必要な未結了の融資条件を一覧で確認することができる。
【0055】
また、実施形態によれば、出力制御部102dが、審査結果登録部102eによる案件サマリテーブルB3の融資条件に対する修正操作を受けないことをオペレータまたは決裁者に把握させるため、融資条件をグレーアウトによって表示するため、オペレータまたは決裁者は、案件サマリに対して修正操作を行うことができないことを直感的に把握することができる。
【0056】
また、実施形態によれば、出力制御部102dが案件番号に紐付けた融資条件データテーブルT13の融資条件と、融資条件マスタテーブルT3の融資条件とで一致する項目がある場合、案件番号に紐付けた融資条件データテーブルT13の融資条件を優先し、融資条件マスタテーブルT3の融資条件の項目を非表示または省略して表示させるため、融資条件が重複することを防止することができる。
【0057】
また、実施形態によれば、出力制御部102dが結了案件ステータスおよび結了/未結了の各々をオペレータが入力装置112を用いて修正可能なように、グレーアウトさせることなく、修正可能な融資条件と同じ状態でモニタ114に表示させる。これにより、オペレータは、結了案件ステータスおよび結了/未結了の各々を修正することができることを把握することができる。
【0058】
また、実施形態によれば、審査結果登録部102eが、オペレータによって選択された融資条件であって、修正可能な融資案件に対して行われた修正操作に応じた内容を反映して融資条件データを生成するため、融資条件の内容に自由度を持たせることができる。
【0059】
[3.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8および9に貢献することが可能となる。
【0060】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13および15に貢献することが可能となる。
【0061】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0062】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0063】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0064】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメーターを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0065】
また、融資条件自動判定装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0066】
例えば、融資条件自動判定装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて融資条件自動判定装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0067】
また、このコンピュータプログラムは、融資条件自動判定装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0068】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0069】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0070】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0071】
また、融資条件自動判定装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、融資条件自動判定装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0072】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、住宅ローンを扱っている金融機関等において有用である。
【符号の説明】
【0074】
100 融資条件自動判定装置
102 制御部
102a 案件情報登録部
102b 資金情報登録部
102c 特定部
102d 出力制御部
102e 審査結果登録部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a コードマスタ
106b 役務マスタ
106c 融資条件マスタ
106d 案件ステータスマスタ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16