(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023113114
(43)【公開日】2023-08-15
(54)【発明の名称】型枠パネルの接合方法
(51)【国際特許分類】
E04G 17/02 20060101AFI20230807BHJP
【FI】
E04G17/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022181708
(22)【出願日】2022-11-14
(31)【優先権主張番号】P 2022014915
(32)【優先日】2022-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】520031601
【氏名又は名称】ティエムソフト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098545
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100189717
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 貴章
(72)【発明者】
【氏名】玉澤 和善
【テーマコード(参考)】
2E150
【Fターム(参考)】
2E150BA32
2E150BA42
2E150BA67
2E150CA01
2E150DA53
2E150EA01
2E150EB01
2E150EC05
2E150FA22
2E150GA03
2E150GB01
2E150MA02Z
(57)【要約】
【課題】施工性に優れ、確実な係合を行えるとともに若干の寸法誤差が生じても係合を行うことができる型枠パネルの接合方法を提供すること。
【解決手段】本発明の型枠パネル10の接合方法は、第1型枠パネル11の第1型枠パネル外面11sには、パネル側第1係止部11aを形成し、第1型枠パネル11に隣接して接合される第2型枠パネル12の第2型枠パネル外面12sには、パネル側第2係止部12aを形成し、接合部材20が、パネル側第1係止部11aに係合する部材側第1係止部21aと、パネル側第2係止部12aに係合する部材側第2係止部22aとを有し、部材側第1係止部21aをパネル側第1係止部11aに係合し、部材側第2係止部22aをパネル側第2係止部12aに係合して、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とを接合することで型枠パネル10を壁状に組み上げることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリートを打設する際の施工に用いる型枠パネルを、桟木の代わりに接合部材を用いて接合する型枠パネルの接合方法であって、
第1型枠パネルの第1型枠パネル外面には、パネル側第1係止部を形成し、
前記第1型枠パネルに隣接して接合される第2型枠パネルの第2型枠パネル外面には、パネル側第2係止部を形成し、
前記接合部材が、
前記パネル側第1係止部に係合する部材側第1係止部と、
前記パネル側第2係止部に係合する部材側第2係止部と
を有し、
前記部材側第1係止部を前記パネル側第1係止部に係合し、前記部材側第2係止部を前記パネル側第2係止部に係合することで、前記第1型枠パネルと前記第2型枠パネルとを接合することで前記型枠パネルを壁状に組み上げる
ことを特徴とする型枠パネルの接合方法。
【請求項2】
前記パネル側第1係止部を、前記第1型枠パネルの一端側側面から他端側側面に至るまで連続して形成し、
前記パネル側第2係止部を、前記第2型枠パネルの一端側側面から他端側側面に至るまで連続して形成し、
前記部材側第1係止部を、前記第1型枠パネルの前記一端側側面又は前記他端側側面から挿入することで、前記パネル側第1係止部に係合させ、
前記部材側第2係止部を、前記第2型枠パネルの前記一端側側面又は前記他端側側面から挿入することで、前記パネル側第2係止部に係合させる
ことを特徴とする請求項1に記載の型枠パネルの接合方法。
【請求項3】
前記接合部材が、
前記部材側第1係止部を形成する一方側接合部材と、
前記部材側第2係止部を形成する他方側接合部材と
を有し、
前記一方側接合部材には、前記他方側接合部材と係合する一方側接合部材係止部を有し、
前記他方側接合部材には、前記一方側接合部材と係合する他方側接合部材係止部を有し、
前記一方側接合部材係止部と前記他方側接合部材係止部とを係合することで、前記一方側接合部材と前記他方側接合部材とを連結し、
前記部材側第1係止部を前記パネル側第1係止部に係合し、前記部材側第2係止部を前記パネル側第2係止部に係合し、前記一方側接合部材と前記他方側接合部材とが連結した状態で、前記第1型枠パネルと前記第2型枠パネルとが接合される
ことを特徴とする請求項2に記載の型枠パネルの接合方法。
【請求項4】
前記パネル側第1係止部及び前記パネル側第2係止部をパネル側畝状凸部で形成し、
前記部材側第1係止部及び前記部材側第2係止部を部材側溝状凹部で形成し、
前記パネル側畝状凸部の一方パネル側畝壁面を前記第1型枠パネル外面及び前記第2型枠パネル外面に対して垂直面とし、
前記パネル側畝状凸部の他方パネル側畝壁面を前記一方パネル側畝壁面に対して傾斜面とし、
前記部材側溝状凹部の一方部材側溝壁面を前記一方パネル側畝壁面に当接させ、
前記部材側溝状凹部の他方部材側溝壁面を前記他方パネル側畝壁面に当接させる
ことを特徴とする請求項1に記載の型枠パネルの接合方法。
【請求項5】
前記パネル側第1係止部及び前記パネル側第2係止部をパネル側溝状凹部で形成し、
前記部材側第1係止部及び前記部材側第2係止部を部材側畝状凸部で形成し、
前記パネル側溝状凹部の一方パネル側溝壁面を前記第1型枠パネル外面及び前記第2型枠パネル外面に対して垂直面とし、
前記パネル側溝状凹部の他方パネル側溝壁面を前記一方パネル側溝壁面に対して傾斜面とし、
前記部材側畝状凸部の一方部材側畝壁面を前記一方パネル側溝壁面に当接させ、
前記部材側畝状凸部の他方部材側畝壁面を前記他方パネル側溝壁面に当接させる
ことを特徴とする請求項1に記載の型枠パネルの接合方法。
【請求項6】
前記パネル側第1係止部をパネル側畝状凸部で形成し、
前記パネル側第2係止部をパネル側溝状凹部で形成し、
前記部材側第1係止部を部材側溝状凹部で形成し、
前記部材側第2係止部を部材側畝状凸部で形成し、
前記パネル側畝状凸部の一方パネル側畝壁面を前記第1型枠パネル外面に対して垂直面とし、
前記パネル側畝状凸部の他方パネル側畝壁面を前記一方パネル側畝壁面に対して傾斜面とし、
前記パネル側溝状凹部の一方パネル側溝壁面を前記第2型枠パネル外面に対して垂直面とし、
前記パネル側溝状凹部の他方パネル側溝壁面を前記一方パネル側溝壁面に対して傾斜面とし、
前記部材側溝状凹部の一方部材側溝壁面を前記一方パネル側畝壁面に当接させ、
前記部材側溝状凹部の他方部材側溝壁面を前記他方パネル側畝壁面に当接させ
前記部材側畝状凸部の一方部材側畝壁面を前記一方パネル側溝壁面に当接させ、
前記部材側畝状凸部の他方部材側畝壁面を前記他方パネル側溝壁面に当接させる
ことを特徴とする請求項1に記載の型枠パネルの接合方法。
【請求項7】
前記部材側第1係止部と前記部材側第2係止部とを同一面上に形成し、
前記接合部材によって、前記第1型枠パネルと前記第2型枠パネルとは、前記第1型枠パネル外面と前記第2型枠パネル外面とが同一平面となるように接合される
ことを特徴とする請求項1に記載の型枠パネルの接合方法。
【請求項8】
前記部材側第1係止部と前記部材側第2係止部とが形成される部材側パネル当接面に隣接する部材側パイプ当接面に、前記型枠パネルのパネル外面に装着されるパイプ材を位置決めするパイプ用凹部を形成し、
前記接合部材によって、前記第1型枠パネルと前記第2型枠パネルとを接合した後に、前記パイプ材を前記パイプ用凹部に配置する
ことを特徴とする請求項7に記載の型枠パネルの接合方法。
【請求項9】
前記第1型枠パネルと前記第2型枠パネルとの取合いの内角又は外角に前記接合部材を配置することで、前記第1型枠パネルと前記第2型枠パネルとを接合する
ことを特徴とする請求項1に記載の型枠パネルの接合方法。
【請求項10】
前記部材側第1係止部が形成される第1パネル当接面に隣接する第1部材側パイプ当接面に、前記型枠パネルのパネル外面に装着されるパイプ材を位置決めする第1パイプ用凹部を形成し、
前記部材側第2係止部が形成される第2パネル当接面に隣接する第2部材側パイプ当接面に、前記パイプ材を位置決めする第2パイプ用凹部を形成し、
前記接合部材によって、前記第1型枠パネルと前記第2型枠パネルとを接合した後に、前記パイプ材を前記第1パイプ用凹部又は前記第2パイプ用凹部に配置する
ことを特徴とする請求項9に記載の型枠パネルの接合方法。
【請求項11】
前記接合部材に取り付けられるパイプ固定部材を有し、
前記パイプ固定部材が、
前記パイプ材に当接するパイプ当接面と、
前記接合部材に係合する係合部と
を有し、
前記パイプ材を前記パイプ用凹部に配置した後に、前記パイプ固定部材を前記係合部によって前記接合部材に取り付けることで、前記パイプ当接面で前記パイプ材を保持する
ことを特徴とする請求項8に記載の型枠パネルの接合方法。
【請求項12】
前記接合部材には、釘打ち用孔を形成し、
前記釘打ち用孔を用いて前記接合部材を敷桟木に釘止めする
ことを特徴とする請求項1に記載の型枠パネルの接合方法。
【請求項13】
前記型枠パネルのパネル外面に装着されるパイプ材を位置決めするパイプ固定専用部材を有し、
前記型枠パネルの型枠パネル外面には、パネル側係止部を形成し、
前記パイプ固定専用部材が、前記パネル側係止部に係合するパイプ固定専用部材側係止部を有し、
前記パイプ固定専用部材側係止部を前記パネル側係止部に係合することで、前記パイプ固定専用部材によって前記パイプ材を保持する
ことを特徴とする請求項1に記載の型枠パネルの接合方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートを打設する際の施工に用いるパネルの接合方法に関する。
【背景技術】
【0002】
型枠パネルの接合には一般に桟木が用いられる(特許文献1から特許文献3)。
桟木は、型枠パネルの剛性を高めるために用いられることもあるが、パイプ材で型枠パネルを締め付けることで型枠パネルの剛性を確保する場合には、桟木は、型枠パネルの仮固定として機能するだけである。
桟木を取り付けるための釘打ち作業の負担が大きいだけでなく、桟木を取り付けた型枠パネルはかさばるために搬送や保管の支障になる。また、釘抜き作業の負担も大きく、施工後の桟木の多くは廃材となってしまう。
なお、特許文献4や特許文献5では、型枠パネルを連結する接合部材を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-27766号公報
【特許文献2】特開2010-31463号公報
【特許文献3】特開2010-126934号公報
【特許文献4】特開平09-209568号公報
【特許文献5】実用新案登録第3219733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献4や特許文献5で提案されている接合部材では、確実な接合を行える反面、接合の作業負担が大きい。
【0005】
そこで本発明は、施工性に優れ、確実な係合を行えるとともに若干の寸法誤差が生じても係合を行うことができる型枠パネルの接合方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の本発明の型枠パネルの接合方法は、コンクリートを打設する際の施工に用いる型枠パネルを、桟木の代わりに接合部材を用いて接合する型枠パネルの接合方法であって、第1型枠パネルの第1型枠パネル外面には、パネル側第1係止部を形成し、前記第1型枠パネルに隣接して接合される第2型枠パネルの第2型枠パネル外面には、パネル側第2係止部を形成し、前記接合部材が、前記パネル側第1係止部に係合する部材側第1係止部と、前記パネル側第2係止部に係合する部材側第2係止部とを有し、前記部材側第1係止部を前記パネル側第1係止部に係合し、前記部材側第2係止部を前記パネル側第2係止部に係合して、前記第1型枠パネルと前記第2型枠パネルとを接合することで前記型枠パネルを壁状に組み上げることを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の型枠パネルの接合方法において、前記パネル側第1係止部及び前記パネル側第2係止部をパネル側畝状凸部で形成し、前記部材側第1係止部及び前記部材側第2係止部を部材側溝状凹部で形成し、前記パネル側畝状凸部の一方パネル側畝壁面を前記第1型枠パネル外面及び前記第2型枠パネル外面に対して垂直面とし、前記パネル側畝状凸部の他方パネル側畝壁面を前記一方パネル側畝壁面に対して傾斜面とし、前記部材側溝状凹部の一方部材側溝壁面を前記一方パネル側畝壁面に当接させ、前記部材側溝状凹部の他方部材側溝壁面を前記他方パネル側畝壁面に当接させることを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の型枠パネルの接合方法において、前記パネル側第1係止部を、前記第1型枠パネルの一端側側面から他端側側面に至るまで連続して形成し、前記パネル側第2係止部を、前記第2型枠パネルの一端側側面から他端側側面に至るまで連続して形成し、前記部材側第1係止部を、前記第1型枠パネルの前記一端側側面又は前記他端側側面から挿入することで、前記パネル側第1係止部に係合させ、前記部材側第2係止部を、前記第2型枠パネルの前記一端側側面又は前記他端側側面から挿入することで、前記パネル側第2係止部に係合させることを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、求項2に記載の型枠パネルの接合方法において、前記接合部材が、前記部材側第1係止部を形成する一方側接合部材と、前記部材側第2係止部を形成する他方側接合部材とを有し、前記一方側接合部材には、前記他方側接合部材と係合する一方側接合部材係止部を有し、前記他方側接合部材には、前記一方側接合部材と係合する他方側接合部材係止部を有し、前記一方側接合部材係止部と前記他方側接合部材係止部とを係合することで、前記一方側接合部材と前記他方側接合部材とを連結し、前記部材側第1係止部を前記パネル側第1係止部に係合し、前記部材側第2係止部を前記パネル側第2係止部に係合し、前記一方側接合部材と前記他方側接合部材とが連結した状態で、前記第1型枠パネルと前記第2型枠パネルとが接合されることを特徴とする請。
請求項5記載の本発明は、請求項1に記載の型枠パネルの接合方法において、前記パネル側第1係止部及び前記パネル側第2係止部をパネル側溝状凹部で形成し、前記部材側第1係止部及び前記部材側第2係止部を部材側畝状凸部で形成し、前記パネル側溝状凹部の一方パネル側溝壁面を前記第1型枠パネル外面及び前記第2型枠パネル外面に対して垂直面とし、前記パネル側溝状凹部の他方パネル側溝壁面を前記一方パネル側溝壁面に対して傾斜面とし、前記部材側畝状凸部の一方部材側畝壁面を前記一方パネル側溝壁面に当接させ、前記部材側畝状凸部の他方部材側畝壁面を前記他方パネル側溝壁面に当接させることを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1に記載の型枠パネルの接合方法において、前記パネル側第1係止部をパネル側畝状凸部で形成し、前記パネル側第2係止部をパネル側溝状凹部で形成し、前記部材側第1係止部を部材側溝状凹部で形成し、前記部材側第2係止部を部材側畝状凸部で形成し、前記パネル側畝状凸部の一方パネル側畝壁面を前記第1型枠パネル外面に対して垂直面とし、前記パネル側畝状凸部の他方パネル側畝壁面を前記一方パネル側畝壁面に対して傾斜面とし、前記パネル側溝状凹部の一方パネル側溝壁面を前記第2型枠パネル外面に対して垂直面とし、前記パネル側溝状凹部の他方パネル側溝壁面を前記一方パネル側溝壁面に対して傾斜面とし、前記部材側溝状凹部の一方部材側溝壁面を前記一方パネル側畝壁面に当接させ、前記部材側溝状凹部の他方部材側溝壁面を前記他方パネル側畝壁面に当接させ前記部材側畝状凸部の一方部材側畝壁面を前記一方パネル側溝壁面に当接させ、前記部材側畝状凸部の他方部材側畝壁面を前記他方パネル側溝壁面に当接させることを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、請求項1に記載の型枠パネルの接合方法において、前記部材側第1係止部と前記部材側第2係止部とを同一面上に形成し、前記接合部材によって、前記第1型枠パネルと前記第2型枠パネルとは、前記第1型枠パネル外面と前記第2型枠パネル外面とが同一平面となるように接合されることを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、請求項7に記載の型枠パネルの接合方法において、前記部材側第1係止部と前記部材側第2係止部とが形成される部材側パネル当接面に隣接する部材側パイプ当接面に、前記型枠パネルのパネル外面に装着されるパイプ材を位置決めするパイプ用凹部を形成し、前記接合部材によって、前記第1型枠パネルと前記第2型枠パネルとを接合した後に、前記パイプ材を前記パイプ用凹部に配置することを特徴とする。
請求項9記載の本発明は、請求項1に記載の型枠パネルの接合方法において、前記第1型枠パネルと前記第2型枠パネルとの取合いの内角又は外角に前記接合部材を配置することで、前記第1型枠パネルと前記第2型枠パネルとを接合することを特徴とする。
請求項10記載の本発明は、請求項9に記載の型枠パネルの接合方法において、前記部材側第1係止部が形成される第1パネル当接面に隣接する第1部材側パイプ当接面に、前記型枠パネルのパネル外面に装着されるパイプ材を位置決めする第1パイプ用凹部を形成し、前記部材側第2係止部が形成される第2パネル当接面に隣接する第2部材側パイプ当接面に、前記パイプ材を位置決めする第2パイプ用凹部を形成し、前記接合部材によって、前記第1型枠パネルと前記第2型枠パネルとを接合した後に、前記パイプ材を前記第1パイプ用凹部又は前記第2パイプ用凹部に配置することを特徴とする。
請求項11記載の本発明は、請求項8に記載の型枠パネルの接合方法において、前記接合部材に取り付けられるパイプ固定部材を有し、前記パイプ固定部材が、前記パイプ材に当接するパイプ当接面と、前記接合部材に係合する係合部とを有し、前記パイプ材を前記パイプ用凹部に配置した後に、前記パイプ固定部材を前記係合部によって前記接合部材に取り付けることで、前記パイプ当接面で前記パイプ材を保持することを特徴とする。
請求項12記載の本発明は、請求項1に記載の型枠パネルの接合方法において、前記接合部材には、釘打ち用孔を形成し、前記釘打ち用孔を用いて前記接合部材を敷桟木に釘止めすることを特徴とする。
請求項13記載の本発明は、請求項1に記載の型枠パネルの接合方法において、前記型枠パネルのパネル外面に装着されるパイプ材を位置決めするパイプ固定専用部材を有し、前記型枠パネルの型枠パネル外面には、パネル側係止部を形成し、前記パイプ固定専用部材が、前記パネル側係止部に係合するパイプ固定専用部材側係止部を有し、前記パイプ固定専用部材側係止部を前記パネル側係止部に係合することで、前記パイプ固定専用部材によって前記パイプ材を保持することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の型枠パネルの接合方法によれば、桟木を用いる代わりに接合部材を用い、接合部材に有する部材側第1係止部及び部材側第2係止部を、パネル側第1係止部及びパネル側第2係止部に係合して第1型枠パネルと第2型枠パネルとを接合することで型枠パネルを壁状に組み上げることができ、施工性に優れるとともに廃材を少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施例による型枠パネルの接合方法を示す施工状態にある構造物の要部側面図
【
図2】同型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材との一実施例を示す構成図
【
図3】同型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材との他の実施例を示す構成図
【
図4】本発明による型枠パネルの接合方法において、
図2(c)及び
図2(d)に示す接合部材にパイプ固定部材を用いる実施例を示す構成図
【
図5】本発明による型枠パネルの接合方法において、
図3(a)に示す接合部材にパイプ固定部材を用いる実施例を示す構成図
【
図6】本発明による型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材との更に他の実施例を示す構成図
【
図7】本実施例による型枠パネルの接合方法において、
図6に示す接合部材にパイプ固定部材を用いる実施例を示す構成図
【
図8】本発明による型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材との更に他の実施例を示す構成図
【
図9】本実施例による型枠パネルの接合方法において、
図8に示す接合部材にパイプ固定部材を用いる実施例を示す構成図
【
図10】本発明による型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材との更に他の実施例を示す構成図
【
図11】本実施例による型枠パネルの接合方法において、
図10に示す接合部材にパイプ固定部材を用いる実施例を示す構成図
【
図12】本発明による型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材とパイプ固定部材との更に他の実施例を示す構成図
【
図13】本発明による型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材とパイプ固定部材との更に他の実施例を示す構成図
【
図14】本発明による型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材とパイプ固定部材との更に他の実施例を示す構成図
【
図15】本発明による型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材との更に他の実施例を示す構成図
【
図16】本発明による型枠パネルの接合方法に用いるパイプ固定専用部材の実施例を示す構成図
【
図17】本実施例による型枠パネルの接合方法において、接合部材及びパイプ固定専用部材の他の用い方を示す構成図
【
図18】本発明による型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材との更に他の実施例を示す構成図
【
図20】本発明による型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材との更に他の実施例を示す構成図
【
図21】本発明による型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材との更に他の実施例を示す構成図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の第1の実施の形態による型枠パネルの接合方法は、第1型枠パネルの第1型枠パネル外面には、パネル側第1係止部を形成し、第1型枠パネルに隣接して接合される第2型枠パネルの第2型枠パネル外面には、パネル側第2係止部を形成し、接合部材が、パネル側第1係止部に係合する部材側第1係止部と、パネル側第2係止部に係合する部材側第2係止部とを有し、部材側第1係止部をパネル側第1係止部に係合し、部材側第2係止部をパネル側第2係止部に係合して、第1型枠パネルと第2型枠パネルとを接合することで型枠パネルを壁状に組み上げるものである。
本実施の形態によれば、桟木を用いる代わりに接合部材を用い、接合部材に有する部材側第1係止部及び部材側第2係止部を、パネル側第1係止部及びパネル側第2係止部に係合して第1型枠パネルと第2型枠パネルとを接合することで型枠パネルを壁状に組み上げることができ、施工性に優れるとともに廃材を少なくできる。
【0010】
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による型枠パネルの接合方法において、パネル側第1係止部を、第1型枠パネルの一端側側面から他端側側面に至るまで連続して形成し、パネル側第2係止部を、第2型枠パネルの一端側側面から他端側側面に至るまで連続して形成し、部材側第1係止部を、第1型枠パネルの一端側側面又は他端側側面から挿入することで、パネル側第1係止部に係合させ、部材側第2係止部を、第2型枠パネルの一端側側面又は他端側側面から挿入することで、パネル側第2係止部に係合させるものである。
本実施の形態によれば、パネル側第1係止部を、第1型枠パネルの一端側側面から他端側側面に至るまで連続して形成し、パネル側第2係止部を、第2型枠パネルの一端側側面から他端側側面に至るまで連続して形成していることから、第1型枠パネルと第2型枠パネルとが何らかの理由によってずれが生じた場合であっても、接合部材を取り付けることができる。
【0011】
本発明の第3の実施の形態は、第2の実施の形態による型枠パネルの接合方法において、接合部材が、部材側第1係止部を形成する一方側接合部材と、部材側第2係止部を形成する他方側接合部材とを有し、一方側接合部材には、他方側接合部材と係合する一方側接合部材係止部を有し、他方側接合部材には、一方側接合部材と係合する他方側接合部材係止部を有し、一方側接合部材係止部と他方側接合部材係止部とを係合することで、一方側接合部材と他方側接合部材とを連結し、部材側第1係止部をパネル側第1係止部に係合し、部材側第2係止部をパネル側第2係止部に係合し、一方側接合部材と他方側接合部材とが連結した状態で、第1型枠パネルと第2型枠パネルとが接合されるものである。
本実施の形態によれば、接合部材を、部材側第1係止部を形成する一方側接合部材と、部材側第2係止部を形成する他方側接合部材とに分割していることで、部材側第1係止部のパネル側第1係止部への係合と、部材側第2係止部のパネル側第2係止部への係合を容易に行える。
【0012】
本発明の第4の実施の形態は、第1の実施の形態による型枠パネルの接合方法において、パネル側第1係止部及びパネル側第2係止部をパネル側畝状凸部で形成し、部材側第1係止部及び部材側第2係止部を部材側溝状凹部で形成し、パネル側畝状凸部の一方パネル側畝壁面を第1型枠パネル外面及び第2型枠パネル外面に対して垂直面とし、パネル側畝状凸部の他方パネル側畝壁面を一方パネル側畝壁面に対して傾斜面とし、部材側溝状凹部の一方部材側溝壁面を一方パネル側畝壁面に当接させ、部材側溝状凹部の他方部材側溝壁面を他方パネル側畝壁面に当接させるものである。
本実施の形態によれば、一方パネル側畝壁面を型枠パネル外面に対して垂直面とし、他方パネル側畝壁面を一方パネル側畝壁面に対して傾斜面としているので、確実な係合を行えるとともに若干の寸法誤差が生じても係合を行うことができる。
【0013】
本発明の第5の実施の形態は、第1の実施の形態による型枠パネルの接合方法において、パネル側第1係止部及びパネル側第2係止部をパネル側溝状凹部で形成し、部材側第1係止部及び部材側第2係止部を部材側畝状凸部で形成し、パネル側溝状凹部の一方パネル側溝壁面を第1型枠パネル外面及び第2型枠パネル外面に対して垂直面とし、パネル側溝状凹部の他方パネル側溝壁面を一方パネル側溝壁面に対して傾斜面とし、部材側畝状凸部の一方部材側畝壁面を一方パネル側溝壁面に当接させ、部材側畝状凸部の他方部材側畝壁面を他方パネル側溝壁面に当接させるものである。
本実施の形態によれば、一方パネル側溝壁面を型枠パネル外面に対して垂直面とし、他方パネル側溝壁面を一方パネル側溝壁面に対して傾斜面としているので、確実な係合を行えるとともに若干の寸法誤差が生じても係合を行うことができる。
【0014】
本発明の第6の実施の形態は、第1の実施の形態による型枠パネルの接合方法において、パネル側第1係止部をパネル側畝状凸部で形成し、パネル側第2係止部をパネル側溝状凹部で形成し、部材側第1係止部を部材側溝状凹部で形成し、部材側第2係止部を部材側畝状凸部で形成し、パネル側畝状凸部の一方パネル側畝壁面を第1型枠パネル外面に対して垂直面とし、パネル側畝状凸部の他方パネル側畝壁面を一方パネル側畝壁面に対して傾斜面とし、パネル側溝状凹部の一方パネル側溝壁面を第2型枠パネル外面に対して垂直面とし、パネル側溝状凹部の他方パネル側溝壁面を一方パネル側溝壁面に対して傾斜面とし、部材側溝状凹部の一方部材側溝壁面を一方パネル側畝壁面に当接させ、部材側溝状凹部の他方部材側溝壁面を他方パネル側畝壁面に当接させ部材側畝状凸部の一方部材側畝壁面を一方パネル側溝壁面に当接させ、部材側畝状凸部の他方部材側畝壁面を他方パネル側溝壁面に当接させるものである。
本実施の形態によれば、一方パネル側畝壁面を型枠パネル外面に対して垂直面とし、他方パネル側畝壁面を一方パネル側畝壁面に対して傾斜面とし、一方パネル側溝壁面を型枠パネル外面に対して垂直面とし、他方パネル側溝壁面を一方パネル側溝壁面に対して傾斜面としているので、確実な係合を行えるとともに若干の寸法誤差が生じても係合を行うことができる。
【0015】
本発明の第7の実施の形態は、第1の実施の形態による型枠パネルの接合方法において、部材側第1係止部と部材側第2係止部とを同一面上に形成し、接合部材によって、第1型枠パネルと第2型枠パネルとは、第1型枠パネル外面と第2型枠パネル外面とが同一平面となるように接合されるものである。
本実施の形態によれば、同一平面上に併設する第1型枠パネルと第2型枠パネルとの接合を容易に行うことができる。
【0016】
本発明の第8の実施の形態は、第7の実施の形態による型枠パネルの接合方法において、部材側第1係止部と部材側第2係止部とが形成される部材側パネル当接面に隣接する部材側パイプ当接面に、型枠パネルのパネル外面に装着されるパイプ材を位置決めするパイプ用凹部を形成し、接合部材によって、第1型枠パネルと第2型枠パネルとを接合した後に、パイプ材をパイプ用凹部に配置するものである。
本実施の形態によれば、接合部材を、コンクリート打設時に型枠パネルに加わる負荷をサポートするパイプ材の設置にも利用することができる。
【0017】
本発明の第9の実施の形態は、第1のいずれかの実施の形態による型枠パネルの接合方法において、第1型枠パネルと第2型枠パネルとの取合いの内角又は外角に接合部材を配置することで、第1型枠パネルと第2型枠パネルとを接合するものである。
本実施の形態によれば、第1型枠パネルと第2型枠パネルとの取合いの内角又は外角の接合を容易に行うことができる。
【0018】
本発明の第10の実施の形態は、第9の実施の形態による型枠パネルの接合方法において、部材側第1係止部が形成される第1パネル当接面に隣接する第1部材側パイプ当接面に、型枠パネルのパネル外面に装着されるパイプ材を位置決めする第1パイプ用凹部を形成し、部材側第2係止部が形成される第2パネル当接面に隣接する第2部材側パイプ当接面に、パイプ材を位置決めする第2パイプ用凹部を形成し、接合部材によって、第1型枠パネルと第2型枠パネルとを接合した後に、パイプ材を第1パイプ用凹部又は第2パイプ用凹部に配置するものである。
本実施の形態によれば、接合部材を、コンクリート打設時に型枠パネルに加わる負荷をサポートするパイプ材の設置にも利用することができる。
【0019】
本発明の第11の実施の形態は、第8の実施の形態による型枠パネルの接合方法において、接合部材に取り付けられるパイプ固定部材を有し、パイプ固定部材が、パイプ材に当接するパイプ当接面と、接合部材に係合する係合部とを有し、パイプ材をパイプ用凹部に配置した後に、パイプ固定部材を係合部によって接合部材に取り付けることで、パイプ当接面でパイプ材を保持するものである。
本実施の形態によれば、パイプ固定部材を接合部材に取り付けることでパイプ材を保持することができる。
【0020】
本発明の第12の実施の形態は、第1の実施の形態による型枠パネルの接合方法において、接合部材には、釘打ち用孔を形成し、釘打ち用孔を用いて接合部材を敷桟木に釘止めするものである。
本実施の形態によれば、接合部材を敷桟木に取り付けて用いることもできる。
【0021】
本発明の第13の実施の形態は、第1の実施の形態による型枠パネルの接合方法において、型枠パネルのパネル外面に装着されるパイプ材を位置決めするパイプ固定専用部材を有し、型枠パネルの型枠パネル外面には、パネル側係止部を形成し、パイプ固定専用部材が、パネル側係止部に係合するパイプ固定専用部材側係止部を有し、パイプ固定専用部材側係止部をパネル側係止部に係合することで、パイプ固定専用部材によってパイプ材を保持するものである。
本実施の形態によれば、パイプ固定専用部材を用いることで、コンクリート打設時に型枠パネルに加わる負荷をサポートするパイプ材の設置を容易に行うことができる。
【実施例0022】
以下本発明による型枠パネルの接合方法の実施例について説明する。
【0023】
図1は本発明の実施例による型枠パネルの接合方法を示す施工状態にある構造物の要部側面図である。
本実施例による型枠パネルの接合方法は、コンクリートを打設する際の施工に用いる型枠パネル10を、桟木の代わりに接合部材20を用いて接合する。
図1に示すように、コンクリート構造物の型枠施工では、土台1上に一対の壁体10a、10bを立設し、壁体10aの内面と、壁体10bの内面との間の空間2にコンクリートが打設される。
梁部では、壁体10cを梁下受け材3で受け、梁下受け材3はパイプサポート4によって保持される。
一対の壁体10a、10bには、一対の壁体10a、10bの間隔を一定に保つために締付金具5が取り付けられる。締付金具5は、セパレータ5a、一対のコーン5b、一対の締付金具本体5c、及び一対の座金5dによって構成される。
壁体10a、10b、10cは、複数枚の型枠パネル10を接合して構成される。型枠パネル10の接合には一般には桟木が用いられる。桟木は、型枠パネル10の剛性を高めるために用いられることもあるが、本実施例では、壁体10a、10bの型枠パネル外面に所定間隔で縦パイプ材6aを配置し、これらの縦パイプ材6a(6)を横パイプ材6b(6)で締め付けることで型枠パネル10の剛性を確保している。パイプ材6は、コンクリート打設時に型枠パネル10に加わる負荷をサポートする。
図1では、接合部材20として、2枚の型枠パネル10を同一平面となるように接合する接合部材20と、2枚の型枠パネル10の取合いの内角を接合する接合部材20とを示している。
【0024】
図2は本発明による型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材との一実施例を示す構成図である。
図2(a)は、第1型枠パネル11、第2型枠パネル12、及び接合部材20を示している。
図2(a)に示すように、第1型枠パネル11の第1型枠パネル外面11sには、パネル側第1係止部11aを形成し、第1型枠パネル11に隣接して接合される第2型枠パネル12の第2型枠パネル外面12sには、パネル側第2係止部12aを形成している。
接合部材20は、第1型枠パネル11の下部に形成されたパネル側第1係止部11aと、第2型枠パネル12の上部に形成されたパネル側第2係止部12aに係合させて取り付けられる。
図2(b)は、
図2(a)に示す第2型枠パネル12の平面図である。
図2(b)に示すように、パネル側第1係止部11a及びパネル側第2係止部12aはパネル側畝状凸部で形成している。
【0025】
図2(c)は、接合部材20の側面図である。
接合部材20は、パネル側第1係止部11aに係合する部材側第1係止部21aと、パネル側第2係止部12aに係合する部材側第2係止部22aとを有している。
部材側第1係止部21a及び部材側第2係止部22aは、部材側溝状凹部で形成している。
【0026】
図2(d)は、接合部材20を第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とに係合させた状態を示す側面図である。
図2(d)に示すように、部材側第1係止部21aをパネル側第1係止部11aに係合し、部材側第2係止部22aをパネル側第2係止部12aに係合して、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とを接合することで型枠パネルを壁状に組み上げる。
このように、桟木を用いる代わりに接合部材20を用い、接合部材20に有する部材側第1係止部21a及び部材側第2係止部22aを、パネル側第1係止部11a及びパネル側第2係止部12aに係合して第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とを接合することで型枠パネルを壁状に組み上げることができ、施工性に優れるとともに廃材を少なくできる。
【0027】
本実施例では、
図2(d)に示すように、パネル側第1係止部11aを形成するパネル側畝状凸部の一方パネル側畝壁面11axを第1型枠パネル外面11sに対して垂直面とし、パネル側畝状凸部の他方パネル側畝壁面11ayを一方パネル側畝壁面11axに対して傾斜面とし、パネル側第2係止部12aを形成するパネル側畝状凸部の一方パネル側畝壁面12axを第2型枠パネル外面12sに対して垂直面とし、パネル側畝状凸部の他方パネル側畝壁面12ayを一方パネル側畝壁面12axに対して傾斜面としている。
部材側第1係止部21aを形成する部材側溝状凹部は、一方部材側溝壁面21axを一方パネル側畝壁面11axに当接するように垂直面で形成し、他方部材側溝壁面21ayを他方パネル側畝壁面11ayに当接するように傾斜面で形成している。
また、部材側第2係止部22aを形成する部材側溝状凹部は、一方部材側溝壁面22axを一方パネル側畝壁面12axに当接するように垂直面で形成し、他方部材側溝壁面22ayを他方パネル側畝壁面12ayに当接するように傾斜面で形成している。
従って、接合部材20を第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とに係合させた状態では、部材側第1係止部21aは、一方部材側溝壁面21axが一方パネル側畝壁面11axに当接し、他方部材側溝壁面21ayが他方パネル側畝壁面11ayに当接し、部材側第2係止部22aは、一方部材側溝壁面22axが一方パネル側畝壁面12axに当接し、他方部材側溝壁面22ayが他方パネル側畝壁面12ayに当接する。
このように、一方パネル側畝壁面11ax、12axを型枠パネル外面11s、12sに対して垂直面とし、他方パネル側畝壁面11ay、12ayを一方パネル側畝壁面11ax、12axに対して傾斜面としているので、確実な係合を行えるとともに若干の寸法誤差が生じても係合を行うことができる。
【0028】
本実施例による接合部材20は、部材側第1係止部21aと部材側第2係止部22aとを同一面上に形成している。
従って、接合部材20を用いることで、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とは、第1型枠パネル外面11sと第2型枠パネル外面12sとが同一平面となるように接合される。
このように、接合部材20を用いることで、同一平面上に併設する第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との接合を容易に行うことができる。
【0029】
また、本実施例による接合部材20は、部材側第1係止部21aと部材側第2係止部22aとが形成される部材側パネル当接面20sに隣接する部材側パイプ当接面20bに、型枠パネル10の型枠パネル外面に装着されるパイプ材6を位置決めするパイプ用凹部20cを形成している。
従って、接合部材20によって、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とを接合した後に、パイプ材6をパイプ用凹部20cに配置することができ、接合部材20を、コンクリート打設時に型枠パネル10に加わる負荷をサポートするパイプ材6の設置にも利用することができる。
なお、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とは、異なる符号をつけて説明しているが、上記説明から明らかなように同一構造によるパネルである。以下の説明においても同様である。
【0030】
図3は本発明による型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材との他の実施例を示す構成図である。
なお、以下の説明において、同一構成部材については同一符号を付して説明を省略する。
【0031】
図3(a)は、第1型枠パネル11に形成するパネル側第1係止部11bをパネル側溝状凹部で形成し、部材側第1係止部21bを部材側畝状凸部で形成している。
図3(a)に示す本実施例では、パネル側第1係止部11bを形成するパネル側溝状凹部の一方パネル側溝壁面11bxを第1型枠パネル外面11sに対して垂直面とし、パネル側溝状凹部の他方パネル側溝壁面11byを一方パネル側溝壁面11bxに対して傾斜面としている。
また本実施例では、部材側第1係止部21bを形成する部材側畝状凸部は、一方部材側畝壁面21bxを一方パネル側溝壁面11bxに当接するように垂直面で形成し、他方部材側畝壁面21byを他方パネル側溝壁面11byに当接するように傾斜面で形成している。
従って、接合部材20を第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とに係合させた状態では、部材側第1係止部21bは、一方部材側畝壁面21bxが一方パネル側溝壁面11bxに当接し、他方部材側畝壁面21byが他方パネル側溝壁面11byに当接し、部材側第2係止部22aは、一方部材側溝壁面22axが一方パネル側畝壁面12axに当接し、他方部材側溝壁面22ayが他方パネル側畝壁面12ayに当接する。
【0032】
図3(b)は、第1型枠パネル11に形成するパネル側第1係止部11bをパネル側溝状凹部で形成し、部材側第1係止部21bを部材側畝状凸部で形成するとともに、第2型枠パネル12に形成するパネル側第2係止部12bをパネル側溝状凹部で形成し、部材側第2係止部22bを部材側畝状凸部で形成している。
図3(b)に示す本実施例では、パネル側第1係止部11bを形成するパネル側溝状凹部の一方パネル側溝壁面11bxを第1型枠パネル外面11sに対して垂直面とし、パネル側溝状凹部の他方パネル側溝壁面11byを一方パネル側溝壁面11bxに対して傾斜面とするとともに、パネル側第2係止部12bを形成するパネル側溝状凹部の一方パネル側溝壁面12bxを第2型枠パネル外面12sに対して垂直面とし、パネル側溝状凹部の他方パネル側溝壁面12byを一方パネル側溝壁面12bxに対して傾斜面としている。
【0033】
また本実施例では、部材側第1係止部21bを形成する部材側畝状凸部は、一方部材側畝壁面21bxを一方パネル側溝壁面11bxに当接するように垂直面で形成し、他方部材側畝壁面21byを他方パネル側溝壁面11byに当接するように傾斜面で形成している。
また本実施例では、部材側第2係止部22bを形成する部材側畝状凸部は、一方部材側畝壁面22bxを一方パネル側溝壁面12bxに当接するように垂直面で形成し、他方部材側畝壁面22byを他方パネル側溝壁面12byに当接するように傾斜面で形成している。
従って、接合部材20を第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とに係合させた状態では、部材側第1係止部21bは、一方部材側畝壁面21bxが一方パネル側溝壁面11bxに当接し、他方部材側畝壁面21byが他方パネル側溝壁面11byに当接し、部材側第2係止部22bは、一方部材側畝壁面22bxが一方パネル側溝壁面12bxに当接し、他方部材側畝壁面22byが他方パネル側溝壁面12byに当接する。
【0034】
図4は本発明による型枠パネルの接合方法において、
図2(c)及び
図2(d)に示す接合部材にパイプ固定部材を用いる実施例を示す構成図である。
図4(a)は施工状態にある構造物の要部上面図、
図4(b)は
図4(a)の要部拡大図、
図4(c)は接合部材の側面図、
図4(d)はパイプ固定部材の側面図、
図4(e)はパイプ固定部材の正面図である。
図4では、
図2(c)及び
図2(d)に示す接合部材20にパイプ固定部材30を用いている。
【0035】
図5は本発明による型枠パネルの接合方法において、
図3(a)に示す接合部材にパイプ固定部材を用いる実施例を示す構成図である。
図5(a)は施工状態にある構造物の要部上面図、
図5(b)は
図5(a)の要部拡大図、
図5(c)は接合部材の側面図、
図5(d)はパイプ固定部材の側面図、
図5(e)はパイプ固定部材の正面図である。
図5では、
図3(a)に示す接合部材20にパイプ固定部材30を用いている。
【0036】
図4及び
図5に示すように、パイプ固定部材30は、パイプ材6に当接するパイプ当接面31と、接合部材20に係合する係合部32とを有している。
パイプ固定部材30は、パイプ材6をパイプ用凹部20cに配置した後に、係合部32によって接合部材20に取り付けることで、パイプ当接面31でパイプ材6を保持する。
このように、パイプ固定部材30を接合部材20に取り付けることでパイプ材6を保持することができる。
なお、接合部材20には、係合部32が挿入できる孔20dを有している。
パイプ材6は、パイプ用凹部20cとパイプ当接面31とによって保持される。
【0037】
図6は本発明による型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材との更に他の実施例を示す構成図である。
図6(a)は、第1型枠パネル11及び第2型枠パネル12を示している。
図6(a)に示すように、第1型枠パネル11の第1型枠パネル外面11sには、パネル側第1係止部11cを形成している。同様に、第2型枠パネル12の第2型枠パネル外面12sには、パネル側第2係止部12cを形成している。
図6(b)に示すように、パネル側第1係止部11c及びパネル側第2係止部12cはパネル側畝状凸部で形成している。
図6(c)及び
図6(d)に示すように、本実施例による接合部材20は、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの内角に配置される。
接合部材20は、パネル側第1係止部11cに係合する部材側第1係止部21cと、パネル側第2係止部12cに係合する部材側第2係止部22cとを有している。
部材側第1係止部21c及び部材側第2係止部22cは、部材側溝状凹部で形成している。
【0038】
本実施例では、パネル側第1係止部11cを形成するパネル側畝状凸部の一方パネル側畝壁面11cxを第1型枠パネル外面11sに対して垂直面とし、パネル側畝状凸部の他方パネル側畝壁面11cyを一方パネル側畝壁面11cxに対して傾斜面とし、パネル側第2係止部12cを形成するパネル側畝状凸部の一方パネル側畝壁面12cxを第2型枠パネル外面12sに対して垂直面とし、パネル側畝状凸部の他方パネル側畝壁面12cyを一方パネル側畝壁面12cxに対して傾斜面としている。
部材側第1係止部21cを形成する部材側溝状凹部は、一方部材側溝壁面21cxを一方パネル側畝壁面11cxに当接するように垂直面で形成し、他方部材側溝壁面21cyを他方パネル側畝壁面11cyに当接するように傾斜面で形成している。
また、部材側第2係止部22cを形成する部材側溝状凹部は、一方部材側溝壁面22cxを一方パネル側畝壁面12cxに当接するように垂直面で形成し、他方部材側溝壁面22cyを他方パネル側畝壁面12cyに当接するように傾斜面で形成している。
従って、接合部材20を第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とに係合させた状態では、部材側第1係止部21cは、一方部材側溝壁面21cxが一方パネル側畝壁面11cxに当接し、他方部材側溝壁面21cyが他方パネル側畝壁面11cyに当接し、部材側第2係止部22cは、一方部材側溝壁面22cxが一方パネル側畝壁面12cxに当接し、他方部材側溝壁面22cyが他方パネル側畝壁面12cyに当接する。
このように、一方パネル側畝壁面11cx、12cxを型枠パネル外面11s、12sに対して垂直面とし、他方パネル側畝壁面11cy、12cyを一方パネル側畝壁面11cx、12cxに対して傾斜面としているので、確実な係合を行えるとともに若干の寸法誤差が生じても係合を行うことができる。
【0039】
また、本実施例による接合部材20は、部材側第1係止部21cが形成される第1パネル当接面20s1に隣接する第1部材側パイプ当接面20b1に、型枠パネル10のパネル外面に装着されるパイプ材6を位置決めする第1パイプ用凹部20c1を形成し、部材側第2係止部22cが形成される第2パネル当接面22s2に隣接する第2部材側パイプ当接面20b2に、パイプ材6を位置決めする第2パイプ用凹部20c2を形成している。
このように、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの内角に接合部材20を配置して、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とを接合することで、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの内角の接合を容易に行うことができる。
【0040】
図7は本実施例による型枠パネルの接合方法において、
図6に示す接合部材にパイプ固定部材を用いる実施例を示す構成図である。
図7(a)は施工状態にある構造物の要部上面図、
図7(b)は接合部材の側面図、
図7(c)はパイプ固定部材の側面図、
図7(d)はパイプ固定部材の正面図である。
図7では、
図6に示す接合部材20にパイプ固定部材30を用いている。
図7に示すように、パイプ固定部材30は、パイプ材6に当接するパイプ当接面31と、接合部材20に係合する係合部32とを有している。
パイプ固定部材30は、パイプ材6をパイプ用凹部20c1、20c2に配置した後に、係合部32によって接合部材20に取り付けることで、パイプ当接面31でパイプ材6を保持する。
このように、パイプ固定部材30を接合部材20に取り付けることでパイプ材6を保持することができる。
なお、接合部材20には、係合部32が挿入できる孔20dを有している。
パイプ材6は、パイプ用凹部20cとパイプ当接面31とによって保持される。
【0041】
図8は本発明による型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材との更に他の実施例を示す構成図である。
図8(a)及び
図8(c)は第1型枠パネル11を示し、
図8(b)及び
図8(d)は第2型枠パネル12を示している。
図8(a)及び
図8(c)に示すように、第1型枠パネル11の第1型枠パネル外面11sには、パネル側第1係止部11cを形成している。
図8(b)及び
図8(d)に示すように、第2型枠パネル12の第2型枠パネル外面12sには、パネル側第2係止部12dを形成している。
図8(c)に示すように、パネル側第1係止部11cはパネル側畝状凸部で形成している。
図8(d)に示すように、パネル側第2係止部12dはパネル側溝状凹部で形成している。
図8(e)及び
図8(f)に示すように、本実施例による接合部材20は、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの内角に配置される。
接合部材20は、パネル側第1係止部11cに係合する部材側第1係止部21cと、パネル側第2係止部12dに係合する部材側第2係止部22dとを有している。
部材側第1係止部21cは部材側溝状凹部で形成し、部材側第2係止部22dは部材側畝状凸部で形成している。
【0042】
本実施例では、パネル側第1係止部11cを形成するパネル側畝状凸部の一方パネル側畝壁面11cxを第1型枠パネル外面11sに対して垂直面とし、パネル側畝状凸部の他方パネル側畝壁面11cyを一方パネル側畝壁面11cxに対して傾斜面とし、パネル側第2係止部12dを形成するパネル側溝状凹部の一方パネル側溝壁面12dxを第2型枠パネル外面12sに対して垂直面とし、パネル側溝状凹部の他方パネル側溝壁面12dyを一方パネル側溝壁面12dxに対して傾斜面としている。
部材側第1係止部21cを形成する部材側溝状凹部は、一方部材側溝壁面21cxを一方パネル側畝壁面11cxに当接するように垂直面で形成し、他方部材側溝壁面21cyを他方パネル側畝壁面11cyに当接するように傾斜面で形成している。
また、部材側第2係止部22dを形成する部材側畝状凸部は、一方部材側畝壁面22dxを一方パネル側溝壁面12dxに当接するように垂直面で形成し、他方部材側畝壁面22dyを他方パネル側溝壁面12dyに当接するように傾斜面で形成している。
従って、接合部材20を第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とに係合させた状態では、部材側第1係止部21cは、一方部材側溝壁面21cxが一方パネル側畝壁面11cxに当接し、他方部材側溝壁面21cyが他方パネル側畝壁面11cyに当接し、部材側第2係止部22dは、一方部材側畝壁面22dxが一方パネル側溝壁面12dxに当接し、他方部材側畝壁面22dyが他方パネル側溝壁面12dyに当接する。
このように、一方パネル側畝壁面11cx、一方パネル側溝壁面12dxを型枠パネル外面11s、12sに対して垂直面とし、他方パネル側畝壁面11cy、他方パネル側溝壁面12dyを一方パネル側畝壁面11cx、一方パネル側溝壁面12dxに対して傾斜面としているので、確実な係合を行えるとともに若干の寸法誤差が生じても係合を行うことができる。
【0043】
また、本実施例による接合部材20は、部材側第1係止部21cが形成される第1パネル当接面20s1に隣接する第1部材側パイプ当接面20b1に、型枠パネル10のパネル外面に装着されるパイプ材6を位置決めする第1パイプ用凹部20c1を形成し、部材側第2係止部22cが形成される第2パネル当接面22s2に隣接する第2部材側パイプ当接面20b2に、パイプ材6を位置決めする第2パイプ用凹部20c2を形成している。
このように、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの内角に接合部材20を配置して、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とを接合することで、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの内角の接合を容易に行うことができる。
【0044】
図9は本実施例による型枠パネルの接合方法において、
図8に示す接合部材にパイプ固定部材を用いる実施例を示す構成図である。
図9(a)は施工状態にある構造物の要部上面図、
図9(b)は接合部材の側面図、
図9(c)はパイプ固定部材の側面図、
図9(d)はパイプ固定部材の正面図である。
図9では、
図8に示す接合部材20にパイプ固定部材30を用いている。
図9に示すように、パイプ固定部材30は、パイプ材6に当接するパイプ当接面31と、接合部材20に係合する係合部32とを有している。
パイプ固定部材30は、パイプ材6をパイプ用凹部20c1、20c2に配置した後に、係合部32によって接合部材20に取り付けることで、パイプ当接面31でパイプ材6を保持する。
このように、パイプ固定部材30を接合部材20に取り付けることでパイプ材6を保持することができる。
なお、接合部材20には、係合部32が挿入できる孔20dを有している。
パイプ材6は、パイプ用凹部20cとパイプ当接面31とによって保持される。
【0045】
図10は本発明による型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材との更に他の実施例を示す構成図である。
図10(a)は、第1型枠パネル11及び第2型枠パネル12を示している。
図10(a)に示すように、第1型枠パネル11の第1型枠パネル外面11sには、パネル側第1係止部11dを形成している。同様に、第2型枠パネル12の第2型枠パネル外面12sには、パネル側第2係止部12dを形成している。
図10(b)に示すように、パネル側第1係止部11d及びパネル側第2係止部12dはパネル側溝状凹部で形成している。
図10(c)及び
図10(d)に示すように、本実施例による接合部材20は、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの内角に配置される。
接合部材20は、パネル側第1係止部11dに係合する部材側第1係止部21dと、パネル側第2係止部12dに係合する部材側第2係止部22dとを有している。
部材側第1係止部21d及び部材側第2係止部22dは、部材側畝状凸部で形成している。
【0046】
本実施例では、パネル側第1係止部11dを形成するパネル側溝状凹部の一方パネル側溝壁面11dxを第1型枠パネル外面11sに対して垂直面とし、パネル側溝状凹部の他方パネル側溝壁面11dyを一方パネル側溝壁面11dxに対して傾斜面とし、パネル側第2係止部12dを形成するパネル側溝状凹部の一方パネル側溝壁面12dxを第2型枠パネル外面12sに対して垂直面とし、パネル側溝状凹部の他方パネル側溝壁面12dyを一方パネル側溝壁面12dxに対して傾斜面としている。
部材側第1係止部21dを形成する部材側溝状凹部は、一方部材側畝壁面21dxを一方パネル側溝壁面11dxに当接するように垂直面で形成し、他方部材側畝壁面21dyを他方パネル側溝壁面11dyに当接するように傾斜面で形成している。
また、部材側第2係止部22dを形成する部材側畝状凸部は、一方部材側畝壁面22dxを一方パネル側溝壁面12dxに当接するように垂直面で形成し、他方部材側畝壁面22dyを他方パネル側溝壁面12dyに当接するように傾斜面で形成している。
従って、接合部材20を第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とに係合させた状態では、部材側第1係止部21dは、一方部材側畝壁面21dxが一方パネル側溝壁面11dxに当接し、他方部材側畝壁面21dyが他方パネル側溝壁面11dyに当接し、部材側第2係止部22dは、一方部材側畝壁面22dxが一方パネル側溝壁面12dxに当接し、他方部材側畝壁面22dyが他方パネル側溝壁面12dyに当接する。
このように、一方パネル側溝壁面11dx、12dxを型枠パネル外面11s、12sに対して垂直面とし、他方パネル側溝壁面11dy、12dyを一方パネル側溝壁面11dx、12dxに対して傾斜面としているので、確実な係合を行えるとともに若干の寸法誤差が生じても係合を行うことができる。
【0047】
また、本実施例による接合部材20は、部材側第1係止部21dが形成される第1パネル当接面20s1に隣接する第1部材側パイプ当接面20b1に、型枠パネル10のパネル外面に装着されるパイプ材6を位置決めする第1パイプ用凹部20c1を形成し、部材側第2係止部22cが形成される第2パネル当接面22s2に隣接する第2部材側パイプ当接面20b2に、パイプ材6を位置決めする第2パイプ用凹部20c2を形成している。
このように、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの内角に接合部材20を配置して、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とを接合することで、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの内角の接合を容易に行うことができる。
【0048】
図11は本実施例による型枠パネルの接合方法において、
図10に示す接合部材にパイプ固定部材を用いる実施例を示す構成図である。
図11(a)は施工状態にある構造物の要部上面図、
図11(b)は接合部材の側面図、
図11(c)はパイプ固定部材の側面図、
図11(d)はパイプ固定部材の正面図である。
図11では、
図10に示す接合部材20にパイプ固定部材30を用いている。
図11に示すように、パイプ固定部材30は、パイプ材6に当接するパイプ当接面31と、接合部材20に係合する係合部32とを有している。
パイプ固定部材30は、パイプ材6をパイプ用凹部20c1、20c2に配置した後に、係合部32によって接合部材20に取り付けることで、パイプ当接面31でパイプ材6を保持する。
このように、パイプ固定部材30を接合部材20に取り付けることでパイプ材6を保持することができる。
なお、接合部材20には、係合部32が挿入できる孔20dを有している。
パイプ材6は、パイプ用凹部20cとパイプ当接面31とによって保持される。
【0049】
図12は本発明による型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材とパイプ固定部材との更に他の実施例を示す構成図である。
図12(a)は施工状態にある構造物の要部上面図、
図12(b)は接合部材の側面図、
図12(c)は接合部材の正面図、
図12(d)はパイプ固定部材の側面図、
図12(e)はパイプ固定部材の正面図である。
【0050】
本実施例では、
図6(a)及び
図6(b)に示す第1型枠パネル11及び第2型枠パネル12を用いている。従って、パネル側第1係止部11c及びパネル側第2係止部12cはパネル側畝状凸部で形成している。
図12(a)に示すように、本実施例による接合部材20は、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの外角に配置される。
【0051】
図12(b)及び
図12(c)に示すように、接合部材20は、パネル側第1係止部11cに係合する部材側第1係止部21cと、パネル側第2係止部12cに係合する部材側第2係止部22cとを有している。
部材側第1係止部21c及び部材側第2係止部22cは、部材側溝状凹部で形成している。
【0052】
本実施例では、部材側第1係止部21cを形成する部材側溝状凹部は、一方部材側溝壁面21cxを一方パネル側畝壁面11cxに当接するように垂直面で形成し、他方部材側溝壁面21cyを他方パネル側畝壁面11cyに当接するように傾斜面で形成している。
また、部材側第2係止部22cを形成する部材側溝状凹部は、一方部材側溝壁面22cxを一方パネル側畝壁面12cxに当接するように垂直面で形成し、他方部材側溝壁面22cyを他方パネル側畝壁面12cyに当接するように傾斜面で形成している。
従って、接合部材20を第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とに係合させた状態では、部材側第1係止部21cは、一方部材側溝壁面21cxが一方パネル側畝壁面11cxに当接し、他方部材側溝壁面21cyが他方パネル側畝壁面11cyに当接し、部材側第2係止部22cは、一方部材側溝壁面22cxが一方パネル側畝壁面12cxに当接し、他方部材側溝壁面22cyが他方パネル側畝壁面12cyに当接する。
また、本実施例による接合部材20は、部材側第1係止部21cが形成される第1パネル当接面20s1に隣接する第1部材側パイプ当接面20b1に、型枠パネル10のパネル外面に装着されるパイプ材6を位置決めする第1パイプ用凹部20c1を形成し、部材側第2係止部22cが形成される第2パネル当接面22s2に隣接する第2部材側パイプ当接面20b2に、パイプ材6を位置決めする第2パイプ用凹部20c2を形成している。
このように、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの外角に接合部材20を配置して、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とを接合することで、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの外角の接合を容易に行うことができる。
【0053】
図12(d)及び
図12(e)に示すように、パイプ固定部材30は、パイプ材6に当接するパイプ当接面31と、接合部材20に係合する係合部32とを有している。
パイプ固定部材30は、パイプ材6をパイプ用凹部20c1、20c2に配置した後に、係合部32によって接合部材20に取り付けることで、パイプ当接面31でパイプ材6を保持する。
このように、パイプ固定部材30を接合部材20に取り付けることでパイプ材6を保持することができる。
なお、接合部材20には、係合部32が挿入できる孔20dを有している。
パイプ材6は、パイプ用凹部20cとパイプ当接面31とによって保持される。
【0054】
図13は本発明による型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材とパイプ固定部材との更に他の実施例を示す構成図である。
図13(a)は施工状態にある構造物の要部上面図、
図13(b)は接合部材の側面図、
図13(c)は接合部材の正面図、
図13(d)はパイプ固定部材の側面図、
図13(e)はパイプ固定部材の正面図である。
【0055】
本実施例では、
図8(a)から
図8(d)に示す第1型枠パネル11及び第2型枠パネル12を用いている。従って、パネル側第1係止部11cはパネル側畝状凸部で形成し、パネル側第2係止部12dはパネル側溝状凹部で形成している。
図13(a)に示すように、本実施例による接合部材20は、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの外角に配置される。
図13(b)及び
図13(c)に示すように、接合部材20は、パネル側第1係止部11cに係合する部材側第1係止部21cと、パネル側第2係止部12dに係合する部材側第2係止部22dとを有している。
部材側第1係止部21cは部材側溝状凹部で形成し、部材側第2係止部22dは部材側畝状凸部で形成している。
【0056】
本実施例では、部材側第1係止部21cを形成する部材側溝状凹部は、一方部材側溝壁面21cxを一方パネル側畝壁面11cxに当接するように垂直面で形成し、他方部材側溝壁面21cyを他方パネル側畝壁面11cyに当接するように傾斜面で形成している。
また、部材側第2係止部22dを形成する部材側畝状凸部は、一方部材側畝壁面22dxを一方パネル側溝壁面12dxに当接するように垂直面で形成し、他方部材側畝壁面22dyを他方パネル側溝壁面12dyに当接するように傾斜面で形成している。
従って、接合部材20を第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とに係合させた状態では、部材側第1係止部21cは、一方部材側溝壁面21cxが一方パネル側畝壁面11cxに当接し、他方部材側溝壁面21cyが他方パネル側畝壁面11cyに当接し、部材側第2係止部22dは、一方部材側畝壁面22dxが一方パネル側溝壁面12dxに当接し、他方部材側畝壁面22dyが他方パネル側溝壁面12dyに当接する。
【0057】
また、本実施例による接合部材20は、部材側第1係止部21cが形成される第1パネル当接面20s1に隣接する第1部材側パイプ当接面20b1に、型枠パネル10のパネル外面に装着されるパイプ材6を位置決めする第1パイプ用凹部20c1を形成し、部材側第2係止部22cが形成される第2パネル当接面22s2に隣接する第2部材側パイプ当接面20b2に、パイプ材6を位置決めする第2パイプ用凹部20c2を形成している。
このように、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの外角に接合部材20を配置して、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とを接合することで、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの外角の接合を容易に行うことができる。
【0058】
図13(d)及び
図13(e)に示すように、パイプ固定部材30は、パイプ材6に当接するパイプ当接面31と、接合部材20に係合する係合部32とを有している。
パイプ固定部材30は、パイプ材6をパイプ用凹部20c1、20c2に配置した後に、係合部32によって接合部材20に取り付けることで、パイプ当接面31でパイプ材6を保持する。
このように、パイプ固定部材30を接合部材20に取り付けることでパイプ材6を保持することができる。
なお、接合部材20には、係合部32が挿入できる孔20dを有している。
パイプ材6は、パイプ用凹部20cとパイプ当接面31とによって保持される。
【0059】
図14は本発明による型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材とパイプ固定部材との更に他の実施例を示す構成図である。
図14(a)は施工状態にある構造物の要部上面図、
図14(b)は接合部材の側面図、
図14(c)は接合部材の正面図、
図14(d)はパイプ固定部材の側面図、
図14(e)はパイプ固定部材の正面図である。
本実施例では、
図10(a)及び
図10(b)に示す第1型枠パネル11及び第2型枠パネル12を用いている。従って、パネル側第1係止部11d及びパネル側第2係止部12dはパネル側溝状凹部で形成している。
図14(a)に示すように、本実施例による接合部材20は、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの外角に配置される。
図14(b)及び
図14(c)に示すように、接合部材20は、パネル側第1係止部11dに係合する部材側第1係止部21dと、パネル側第2係止部12dに係合する部材側第2係止部22dとを有している。
部材側第1係止部21d及び部材側第2係止部22dは、部材側畝状凸部で形成している。
【0060】
本実施例では、部材側第1係止部21dを形成する部材側溝状凹部は、一方部材側畝壁面21dxを一方パネル側溝壁面11dxに当接するように垂直面で形成し、他方部材側畝壁面21dyを他方パネル側溝壁面11dyに当接するように傾斜面で形成している。
また、部材側第2係止部22dを形成する部材側畝状凸部は、一方部材側畝壁面22dxを一方パネル側溝壁面12dxに当接するように垂直面で形成し、他方部材側畝壁面22dyを他方パネル側溝壁面12dyに当接するように傾斜面で形成している。
従って、接合部材20を第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とに係合させた状態では、部材側第1係止部21dは、一方部材側畝壁面21dxが一方パネル側溝壁面11dxに当接し、他方部材側畝壁面21dyが他方パネル側溝壁面11dyに当接し、部材側第2係止部22dは、一方部材側畝壁面22dxが一方パネル側溝壁面12dxに当接し、他方部材側畝壁面22dyが他方パネル側溝壁面12dyに当接する。
【0061】
また、本実施例による接合部材20は、部材側第1係止部21dが形成される第1パネル当接面20s1に隣接する第1部材側パイプ当接面20b1に、型枠パネル10のパネル外面に装着されるパイプ材6を位置決めする第1パイプ用凹部20c1を形成し、部材側第2係止部22cが形成される第2パネル当接面22s2に隣接する第2部材側パイプ当接面20b2に、パイプ材6を位置決めする第2パイプ用凹部20c2を形成している。
このように、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの外角に接合部材20を配置して、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とを接合することで、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの外角の接合を容易に行うことができる。
【0062】
図14(d)及び
図14(e)に示すように、パイプ固定部材30は、パイプ材6に当接するパイプ当接面31と、接合部材20に係合する係合部32とを有している。
パイプ固定部材30は、パイプ材6をパイプ用凹部20c1、20c2に配置した後に、係合部32によって接合部材20に取り付けることで、パイプ当接面31でパイプ材6を保持する。
このように、パイプ固定部材30を接合部材20に取り付けることでパイプ材6を保持することができる。
なお、接合部材20には、係合部32が挿入できる孔20dを有している。
パイプ材6は、パイプ用凹部20cとパイプ当接面31とによって保持される。
【0063】
図15は本発明による型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材との更に他の実施例を示す構成図である。
図15(a)は、第1型枠パネル11、第2型枠パネル12、及び接合部材20を示している。
図15(a)に示すように、第1型枠パネル11の第1型枠パネル外面11sには、パネル側第1係止部11eを形成し、第1型枠パネル11に隣接して接合される第2型枠パネル12の第2型枠パネル外面12sには、パネル側第2係止部12eを形成している。
接合部材20は、第1型枠パネル11の下部に形成されたパネル側第1係止部11eと、第2型枠パネル12の上部に形成されたパネル側第2係止部12eに係合させて取り付けられる。
図15(b)は、
図15(a)に示す第2型枠パネル12の平面図である。
図15(b)に示すように、パネル側第1係止部11e及びパネル側第2係止部12eはパネル側畝状凸部で形成している。
【0064】
図15(c)は、接合部材20の側面図である。
接合部材20は、パネル側第1係止部11e及びパネル側第2係止部12eに係合する部材側係止部23eを有している。
部材側係止部23eは、部材側溝状凹部で形成している。
【0065】
図15(d)は、接合部材20を第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とに係合させた状態を示す側面図である。
図15(d)に示すように、部材側係止部23eをパネル側第1係止部11eとパネル側第2係止部12eに係合して、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とを接合することで型枠パネルを壁状に組み上げる。
このように、桟木を用いる代わりに接合部材20を用い、接合部材20に有する部材側係止部23eを、パネル側第1係止部11e及びパネル側第2係止部12eに係合して第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とを接合することで型枠パネルを壁状に組み上げることができ、施工性に優れるとともに廃材を少なくできる。
【0066】
本実施例では、
図15(d)に示すように、パネル側第1係止部11eを形成するパネル側畝状凸部は、一方パネル側畝壁面11exと他方パネル側畝壁面11eyとによって楔型に形成され、パネル側第2係止部12eを形成するパネル側畝状凸部は、一方パネル側畝壁面12exと他方パネル側畝壁面12eyとによって楔型に形成されている。
部材側係止部23eを形成する部材側溝状凹部は、楔型のパネル側畝状凸部に対応した形状としている。
従って、確実な係合を行えるとともに若干の寸法誤差が生じても係合を行うことができる。
本実施例による接合部材20を用いることで、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とは、第1型枠パネル外面11sと第2型枠パネル外面12sとが同一平面となるように接合される。
このように、接合部材20を用いることで、同一平面上に併設する第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との接合を容易に行うことができる。
【0067】
図15(e)は、他の接合部材20を示しており、パネル側第1係止部11e及びパネル側第2係止部12eをパネル側溝状凹部で形成する場合には、部材側係止部23fを部材側畝状凸部で形成する。
【0068】
図16は本発明による型枠パネルの接合方法に用いるパイプ固定専用部材の実施例を示す構成図である。
図16(a)は、第1型枠パネル11、第2型枠パネル12、及びパイプ固定専用部材40を示している。
図16(a)では、
図6(a)で示した第1型枠パネル11及び第2型枠パネル12を示している。
本実施例では、第1型枠パネル11の第1型枠パネル外面11sに形成されたパネル側第1係止部11c、及び第2型枠パネル12の第2型枠パネル外面12sに形成されたパネル側第2係止部12cを用いて説明するが、その他の係止部を用いることもできる。
パイプ固定専用部材40は、パネル側第1係止部11cやパネル側第2係止部12cに係合させて取り付けられ、第1型枠パネル外面11sや第2型枠パネル外面12sに装着されるパイプ材6を位置決めする。
【0069】
図16(b)は、パイプ固定専用部材40の側面図である。
パイプ固定専用部材40は、パイプ材6に当接するパイプ当接面41と、パネル側第1係止部11cやパネル側第2係止部12cに係合するパイプ固定専用部材側係止部42aとを有している。パイプ固定専用部材側係止部42aは、部材側溝状凹部で形成している。
【0070】
図16(c)は、パイプ固定専用部材40を第1型枠パネル11又は第2型枠パネル12に係合させた状態を示す側面図である。
図16(c)に示すように、パネル側第1係止部11c及びパネル側第2係止部12cはパネル側溝状凹部で形成している。
パイプ固定専用部材側係止部42aをパネル側第1係止部11c又はパネル側第2係止部12cに係合することで、パイプ当接面41でパイプ材6を保持することができる。
パネル側第1係止部11cを形成するパネル側畝状凸部は、一方パネル側畝壁面11cxと他方パネル側畝壁面11cyとによって楔型に形成され、パネル側第2係止部12cを形成するパネル側畝状凸部は、一方パネル側畝壁面12cxと他方パネル側畝壁面12cyとによって楔型に形成されており、パイプ固定専用部材側係止部42aを形成する部材側溝状凹部は、楔型のパネル側畝状凸部に対応した形状としている。
従って、確実な係合を行えるとともに若干の寸法誤差が生じても係合を行うことができる。
【0071】
図16(d)は、他のパイプ固定専用部材40を示しており、パネル側第1係止部及びパネル側第2係止部をパネル側溝状凹部で形成する場合には、パイプ固定専用部材側係止部42aを部材側畝状凸部で形成する。
このように、パイプ固定専用部材40を用いることで、コンクリート打設時に型枠パネルに加わる負荷をサポートするパイプ材6の設置を容易に行うことができる。
【0072】
図17は本実施例による型枠パネルの接合方法において、接合部材及びパイプ固定専用部材の他の用い方を示す構成図である。
図17(a)は施工状態にある構造物の要部上面図、
図17(b)は
図6に示す接合部材の側面図、
図17(c)は
図4に示す接合部材の側面図、
図17(d)は
図16に示すパイプ固定専用部材の側面図である。
図17(a)は、土台1上の敷桟木7に、接合部材20及びパイプ固定専用部材40を釘止めした状態を示している。
図17(b)及び
図17(c)に示すように、接合部材20には釘打ち用孔20eを形成し、
図17(d)に示すように、パイプ固定専用部材40には釘打ち用孔40eを形成している。
接合部材20及びパイプ固定専用部材40は、釘打ち用孔20e、40eに釘打ちすることで、敷桟木7に釘止めすることができる。なお、接合部材20については、孔20dを釘打ちに用いることもできる。
このように、本実施例による接合部材20やパイプ固定専用部材40は敷桟木7に取り付けて用いることもできる。
【0073】
以上のように本実施例によれば、接合部材20によって、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とを桟木を用いることなく接合できるとともに、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とを接合した後に、パイプ材6を第1パイプ用凹部20c1又は第2パイプ用凹部20c2に配置することで、接合部材20によってパイプ材6を保持することができる。
このように、接合部材20を、コンクリート打設時に型枠パネル10に加わる負荷をサポートするパイプ材6の設置にも利用することができる。
【0074】
図18は本発明による型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材との更に他の実施例を示す構成図である。
図18(a)は、第1型枠パネル11、第2型枠パネル12、及び接合部材20を示している。
図18(a)に示すように、第1型枠パネル11の第1型枠パネル外面11sには、パネル側第1係止部11fを形成し、第1型枠パネル11に隣接して接合される第2型枠パネル12の第2型枠パネル外面12sには、パネル側第2係止部12fを形成している。
接合部材20は、第1型枠パネル11の下部に形成されたパネル側第1係止部11fと、第2型枠パネル12の上部に形成されたパネル側第2係止部12fに係合させて取り付けられる。
また、接合部材20は、第1型枠パネル11の側部に形成されたパネル側第1係止部11fと、第2型枠パネル12の側部に形成されたパネル側第2係止部12fに係合させて取り付けられる。
【0075】
図18(b)は、
図18(a)に示す第2型枠パネル12の平面図である。
図18(b)に示すように、パネル側第1係止部11f及びパネル側第2係止部12fはパネル側溝状凹部で形成している。
パネル側第1係止部11fは、第1型枠パネル11の上部、下部、及び両側部に、第1型枠パネル11の一端側側面から他端側側面に至るまで連続して形成している。
また、パネル側第2係止部12fは、第2型枠パネル12の上部、下部、及び両側部に、第2型枠パネル12の一端側側面から他端側側面に至るまで連続して形成している。
このように、パネル側第1係止部11fを、第1型枠パネル11の一端側側面から他端側側面に至るまで連続して形成し、パネル側第2係止部12fを、第2型枠パネル12の一端側側面から他端側側面に至るまで連続して形成していることから、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とが何らかの理由によってずれが生じた場合であっても、接合部材20を取り付けることができる。
【0076】
図18(c)は、接合部材20を第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とに係合させた状態を示す側面図、
図18(d)は、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との要部側面図である。
接合部材20は、パネル側第1係止部11fに係合する部材側第1係止部21eと、パネル側第2係止部12fに係合する部材側第2係止部22eとを有している。
部材側第1係止部21e及び部材側第2係止部22eは、部材側畝状凸部で形成している。
図18(c)及び
図18(d)に示すように、部材側第1係止部21eをパネル側第1係止部11fに係合し、部材側第2係止部22eをパネル側第2係止部12fに係合して、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とを接合することで型枠パネルを壁状に組み上げる。
このように、桟木を用いる代わりに接合部材20を用い、接合部材20に有する部材側第1係止部21e及び部材側第2係止部22eを、パネル側第1係止部11f及びパネル側第2係止部12fに係合して第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とを接合することで型枠パネルを壁状に組み上げることができ、施工性に優れるとともに廃材を少なくできる。
【0077】
本実施例では、
図18(d)に示すように、パネル側第1係止部11fを形成するパネル側溝状凹部の一方パネル側溝壁面11fxを第1型枠パネル外面11sに対して傾斜面とし、パネル側溝状凹部の他方パネル側溝壁面11fyを第1型枠パネル外面11sに対して傾斜面とし、パネル側溝状凹部は開口面よりも底面が幅広に形成されている。
また、パネル側第2係止部12fを形成するパネル側溝状凹部の一方パネル側溝壁面12fxを第2型枠パネル外面12sに対して傾斜面とし、パネル側溝状凹部の他方パネル側溝壁面12fyを第2型枠パネル外面12sに対して傾斜面とし、パネル側溝状凹部は開口面よりも底面が幅広に形成されている。
また、
図18(c)に示すように、部材側第1係止部21eを形成する部材側畝状凸部は、一方部材側畝壁面21exを一方パネル側溝壁面11fxに当接するように傾斜面で形成し、他方部材側畝壁面21eyを他方パネル側溝壁面11fyに当接するように傾斜面で形成している。
また、部材側第2係止部22eを形成する部材側畝状凸部は、一方部材側畝壁面22exを一方パネル側溝壁面12fxに当接するように傾斜面で形成し、他方部材側畝壁面22eyを他方パネル側溝壁面12fyに当接するように傾斜面で形成している。
従って、接合部材20を第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とに係合させた状態では、部材側第1係止部21eは、一方部材側畝壁面21exが一方パネル側溝壁面11fxに当接し、他方部材側畝壁面21eyが他方パネル側溝壁面11fyに当接し、部材側第2係止部22eは、一方部材側畝壁面22exが一方パネル側溝壁面12fxに当接し、他方部材側畝壁面22eyが他方パネル側溝壁面12fyに当接する。
このように、一方パネル側溝壁面11fx、12fx、及び他方パネル側溝壁面11fy、12fyを型枠パネル外面11s、12sに対して傾斜面としているので、確実な係合を行えるとともに若干の寸法誤差が生じても係合を行うことができる。
【0078】
本実施例による接合部材20は、部材側第1係止部21eと部材側第2係止部22eとを同一面上に形成している。
従って、接合部材20を用いることで、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とは、第1型枠パネル外面11sと第2型枠パネル外面12sとが同一平面となるように接合される。
このように、接合部材20を用いることで、同一平面上に併設する第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との接合を容易に行うことができる。
【0079】
図19は
図18に示す接合部材を示す斜視図である。
図19に示すように、接合部材20は、部材側第1係止部21eを形成する一方側接合部材20Lと、部材側第2係止部22eを形成する他方側接合部材20Rとを有している。一方側接合部材20Lには、他方側接合部材20Rと係合する一方側接合部材係止部21Lを有し、他方側接合部材20Rには、一方側接合部材20Lと係合する他方側接合部材係止部21Rを有している。
一方側接合部材20L及び他方側接合部材20Rは、溝状凹部21rと畝状凸部21hとを併設して構成している。溝状凹部21rと畝状凸部21hとは同じ長さであり、一方側接合部材20Lを形成する溝状凹部21r及び畝状凸部21hは、他方側接合部材20Rを形成する溝状凹部21r及び畝状凸部21hと同一形状である。
すなわち、一方側接合部材20Lと他方側接合部材20Rとは同一部材である。
このように、一方側接合部材係止部21Lと他方側接合部材係止部21Rとを係合することで、一方側接合部材20Lと他方側接合部材20Rとを連結し、部材側第1係止部21eをパネル側第1係止部11fに係合し、部材側第2係止部22eをパネル側第2係止部12fに係合し、一方側接合部材20Lと他方側接合部材20Rとが連結した状態で、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とが接合される。
【0080】
以上のように本実施例によれば、パネル側第1係止部11fを、第1型枠パネル11の一端側側面から他端側側面に至るまで連続して形成し、パネル側第2係止部12fを、第2型枠パネル12の一端側側面から他端側側面に至るまで連続して形成しているので、部材側第1係止部21eを、第1型枠パネル11の一端側側面又は他端側側面から挿入することで、パネル側第1係止部11fに係合させ、部材側第2係止部22eを、第2型枠パネル12の一端側側面又は他端側側面から挿入することで、パネル側第2係止部12fに係合させることができる。
また本実施例によれば、接合部材20を、部材側第1係止部21eを形成する一方側接合部材20Lと、部材側第2係止部22eを形成する他方側接合部材20Rとに分割していることで、部材側第1係止部21eのパネル側第1係止部11fへの係合と、部材側第2係止部22eのパネル側第2係止部12fへの係合を容易に行える。
【0081】
図20は本発明による型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材との更に他の実施例を示す構成図である。
本実施例による接合部材20は、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの内角に配置される。本実施例による接合部材20は、
図18に示す第1型枠パネル11及び第2型枠パネル12に用いる。
接合部材20は、パネル側第1係止部11fに係合する部材側第1係止部21fと、パネル側第2係止部12fに係合する部材側第2係止部22fとを有している。
部材側第1係止部21f及び部材側第2係止部22fは、部材側畝状凸部で形成している。
【0082】
部材側第1係止部21fを形成する部材側畝状凸部は、一方部材側畝壁面21fxを一方パネル側溝壁面11fxに当接するように傾斜面で形成し、他方部材側畝壁面21fyを他方パネル側溝壁面11fyに当接するように傾斜面で形成している。
また、部材側第2係止部22fを形成する部材側畝状凸部は、一方部材側畝壁面22fxを一方パネル側溝壁面12fxに当接するように傾斜面で形成し、他方部材側畝壁面22fyを他方パネル側溝壁面12fyに当接するように傾斜面で形成している。
従って、接合部材20を第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とに係合させた状態では、部材側第1係止部21fは、一方部材側畝壁面21fxが一方パネル側溝壁面11fxに当接し、他方部材側畝壁面21fyが他方パネル側溝壁面11fyに当接し、部材側第2係止部22fは、一方部材側畝壁面22fxが一方パネル側溝壁面12fxに当接し、他方部材側畝壁面22fyが他方パネル側溝壁面12fyに当接する。
このように、一方パネル側溝壁面11fx、12fx、及び他方パネル側溝壁面11fy、12fyを型枠パネル外面11s、12sに対して傾斜面としているので、確実な係合を行えるとともに若干の寸法誤差が生じても係合を行うことができる。
このように、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの内角に接合部材20を配置して、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とを接合することで、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの内角の接合を容易に行うことができる。
【0083】
本実施例による接合部材20は、部材側第1係止部21fを形成する一方側接合部材20Lと、部材側第2係止部22fを形成する他方側接合部材20Rとを有している。一方側接合部材20Lには、他方側接合部材20Rと係合する一方側接合部材係止部21Lを有し、他方側接合部材20Rには、一方側接合部材20Lと係合する他方側接合部材係止部21Rを有している。
一方側接合部材20Lは溝状凹部で構成し、他方側接合部材20Rは畝状凸部で構成している。
このように、一方側接合部材係止部21Lと他方側接合部材係止部21Rとを係合することで、一方側接合部材20Lと他方側接合部材20Rとを連結し、部材側第1係止部21fをパネル側第1係止部11fに係合し、部材側第2係止部22fをパネル側第2係止部12fに係合し、一方側接合部材20Lと他方側接合部材20Rとが連結した状態で、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とが接合される。
【0084】
以上のように本実施例によれば、パネル側第1係止部11fを、第1型枠パネル11の一端側側面から他端側側面に至るまで連続して形成し、パネル側第2係止部12fを、第2型枠パネル12の一端側側面から他端側側面に至るまで連続して形成しているので、部材側第1係止部21fを、第1型枠パネル11の一端側側面又は他端側側面から挿入することで、パネル側第1係止部11fに係合させ、部材側第2係止部22fを、第2型枠パネル12の一端側側面又は他端側側面から挿入することで、パネル側第2係止部12fに係合させることができる。
また本実施例によれば、接合部材20を、部材側第1係止部21fを形成する一方側接合部材20Lと、部材側第2係止部22fを形成する他方側接合部材20Rとに分割していることで、部材側第1係止部21fのパネル側第1係止部11fへの係合と、部材側第2係止部22fのパネル側第2係止部12fへの係合を容易に行える。
【0085】
図21は本発明による型枠パネルの接合方法に用いる型枠パネルと接合部材との更に他の実施例を示す構成図である。
本実施例による接合部材20は、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの内角に配置される。本実施例による接合部材20は、
図18に示す第1型枠パネル11及び第2型枠パネル12に用いる。
接合部材20は、パネル側第1係止部11fに係合する部材側第1係止部21gと、パネル側第2係止部12fに係合する部材側第2係止部22gとを有している。
部材側第1係止部21g及び部材側第2係止部22gは、部材側畝状凸部で形成している。
【0086】
部材側第1係止部21gを形成する部材側畝状凸部は、一方部材側畝壁面21gxを一方パネル側溝壁面11fxに当接するように傾斜面で形成し、他方部材側畝壁面21gyを他方パネル側溝壁面11fyに当接するように傾斜面で形成している。
また、部材側第2係止部22gを形成する部材側畝状凸部は、一方部材側畝壁面22gxを一方パネル側溝壁面12fxに当接するように傾斜面で形成し、他方部材側畝壁面22gyを他方パネル側溝壁面12fyに当接するように傾斜面で形成している。
従って、接合部材20を第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とに係合させた状態では、部材側第1係止部21gは、一方部材側畝壁面21gxが一方パネル側溝壁面11fxに当接し、他方部材側畝壁面21gyが他方パネル側溝壁面11fyに当接し、部材側第2係止部22gは、一方部材側畝壁面22gxが一方パネル側溝壁面12fxに当接し、他方部材側畝壁面22gyが他方パネル側溝壁面12fyに当接する。
このように、一方パネル側溝壁面11fx、12fx、及び他方パネル側溝壁面11fy、12fyを型枠パネル外面11s、12sに対して傾斜面としているので、確実な係合を行えるとともに若干の寸法誤差が生じても係合を行うことができる。
このように、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの外角に接合部材20を配置して、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とを接合することで、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12との取合いの外角の接合を容易に行うことができる。
【0087】
本実施例による接合部材20は、部材側第1係止部21gを形成する一方側接合部材20Lと、部材側第2係止部22gを形成する他方側接合部材20Rとを有している。一方側接合部材20Lには、他方側接合部材20Rと係合する一方側接合部材係止部21Lを有し、他方側接合部材20Rには、一方側接合部材20Lと係合する他方側接合部材係止部21Rを有している。
一方側接合部材20Lは溝状凹部で構成し、他方側接合部材20Rは畝状凸部で構成している。
このように、一方側接合部材係止部21Lと他方側接合部材係止部21Rとを係合することで、一方側接合部材20Lと他方側接合部材20Rとを連結し、部材側第1係止部21gをパネル側第1係止部11fに係合し、部材側第2係止部22gをパネル側第2係止部12fに係合し、一方側接合部材20Lと他方側接合部材20Rとが連結した状態で、第1型枠パネル11と第2型枠パネル12とが接合される。
【0088】
以上のように本実施例によれば、パネル側第1係止部11fを、第1型枠パネル11の一端側側面から他端側側面に至るまで連続して形成し、パネル側第2係止部12fを、第2型枠パネル12の一端側側面から他端側側面に至るまで連続して形成しているので、部材側第1係止部21gを、第1型枠パネル11の一端側側面又は他端側側面から挿入することで、パネル側第1係止部11fに係合させ、部材側第2係止部22gを、第2型枠パネル12の一端側側面又は他端側側面から挿入することで、パネル側第2係止部12fに係合させることができる。
また本実施例によれば、接合部材20を、部材側第1係止部21gを形成する一方側接合部材20Lと、部材側第2係止部22gを形成する他方側接合部材20Rとに分割していることで、部材側第1係止部21gのパネル側第1係止部11fへの係合と、部材側第2係止部22gのパネル側第2係止部12fへの係合を容易に行える。