(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023113186
(43)【公開日】2023-08-16
(54)【発明の名称】店舗コンテンツの効果取得装置、効果取得方法及び効果取得プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0242 20230101AFI20230808BHJP
【FI】
G06Q30/02 382
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022015356
(22)【出願日】2022-02-03
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-08-23
(71)【出願人】
【識別番号】320005501
【氏名又は名称】株式会社電通
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100174528
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 晋朗
(72)【発明者】
【氏名】前川 駿
(72)【発明者】
【氏名】山崎 博史
(72)【発明者】
【氏名】児玉 卓也
(72)【発明者】
【氏名】宇野 真弘
(72)【発明者】
【氏名】平野 麗
(72)【発明者】
【氏名】内倉 拓海
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】店舗コンテンツ(例えば広告チラシ)による効果検証を好適に実行することができる店舗コンテンツの効果取得装置、効果取得方法及び効果取得プログラムを得る。
【解決手段】本開示の一態様に係る店舗コンテンツの効果取得装置は、来店候補者群を対象店舗の店舗コンテンツの接触者群と非接触者群に振り分ける振分部と、前記来店候補者群を前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標に従って階層化する階層化部と、前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標が共通する階層に絞り込んで、前記対象店舗の来店者のうち、前記接触者群と前記非接触者群の差分を、前記店舗コンテンツの効果として取得する取得部と、を有することを特徴とする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
来店候補者群を対象店舗の店舗コンテンツの接触者群と非接触者群に振り分ける振分部と、
前記来店候補者群を前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標に従って階層化する階層化部と、
前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標が共通する階層に絞り込んで、前記対象店舗の来店者のうち、前記接触者群と前記非接触者群の差分を、前記店舗コンテンツの効果として取得する取得部と、
を有することを特徴とする店舗コンテンツの効果取得装置。
【請求項2】
前記振分部は、前記店舗コンテンツが前記来店候補者群に到達する店舗コンテンツ到達確率に、デモグラフィック係数を乗算することで、前記来店候補者群が前記店舗コンテンツを閲読する店舗コンテンツ閲読確率を算出して、前記店舗コンテンツ閲読確率が所定閾値を超えているか否かに基づいて、前記来店候補者群を前記接触者群と前記非接触者群に振り分ける、
ことを特徴とする請求項1に記載の店舗コンテンツの効果取得装置。
【請求項3】
前記所定閾値は、前記店舗コンテンツ到達確率と前記店舗コンテンツ閲読確率の組み合わせ曲線、又は、前記店舗コンテンツ到達確率と前記店舗コンテンツ閲読確率と前記接触者群の前記対象店舗への来店率の組み合わせ曲線に基づいて決定される、
ことを特徴とする請求項2に記載の店舗コンテンツの効果取得装置。
【請求項4】
前記デモグラフィック係数は、性別及び年代に基づく閲読者割合に正規分布を持たせた個人ID毎に設定される、
ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の店舗コンテンツの効果取得装置。
【請求項5】
前記階層化部は、前記来店候補者群の前記対象店舗への来店回数と、前記来店候補者群の性別及び年代とに基づいて、前記来店候補者群を前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標に従って階層化する、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の店舗コンテンツの効果取得装置。
【請求項6】
前記店舗コンテンツは、紙媒体の広告チラシであり、
前記取得部は、複数の地域毎に、前記紙媒体の広告チラシの効果を取得し、
前記複数の地域毎に、前記紙媒体の広告チラシを継続するか、前記紙媒体の広告チラシを廃止するか、デジタル媒体の広告チラシに移行するかを提案する提案部を更に有する、
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の店舗コンテンツの効果取得装置。
【請求項7】
来店候補者群を対象店舗の店舗コンテンツの接触者群と非接触者群に振り分けるステップと、
前記来店候補者群を前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標に従って階層化するステップと、
前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標が共通する階層に絞り込んで、前記対象店舗の来店者のうち、前記接触者群と前記非接触者群の差分を、前記店舗コンテンツの効果として取得するステップと、
を有することを特徴とする店舗コンテンツの効果取得方法。
【請求項8】
来店候補者群を対象店舗の店舗コンテンツの接触者群と非接触者群に振り分けるステップと、
前記来店候補者群を前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標に従って階層化するステップと、
前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標が共通する階層に絞り込んで、前記対象店舗の来店者のうち、前記接触者群と前記非接触者群の差分を、前記店舗コンテンツの効果として取得するステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする店舗コンテンツの効果取得プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、店舗コンテンツの効果取得装置、効果取得方法及び効果取得プログラムに関し、例えば、折込チラシの配布の効率化を図るためのソリューションに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、小売店の販売商品を宣伝するための紙媒体で成る広告チラシが記載されている。この広告チラシは、販売商品の中から選択された特定商品について、特定商品の情報を個別に表示した複数の商品広告ブロックが設定され、複数の商品広告ブロックが販売フロアの商品陳列レイアウトに合わせて配置されることによって、各特定商品が販売フロアのどの場所に置かれているかが視覚的に認識できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術は、広告チラシによる効果検証を好適に実行するという観点において、改良の余地があった。例えば、広告チラシの提供前後において、対象店舗の来店者や売上高が増えた場合であっても、それが広告チラシによる純粋な押し上げ効果なのか、広告チラシがなくても得られた効果なのか、詳細に把握することができなかった。以上の問題点は、広告チラシに限られず、店舗コンテンツの全般に当てはまる。
【0005】
そこで本開示は、店舗コンテンツ(例えば広告チラシ)による効果検証を好適に実行することができる店舗コンテンツの効果取得装置、効果取得方法及び効果取得プログラムを得ることを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る店舗コンテンツの効果取得装置は、来店候補者群を対象店舗の店舗コンテンツの接触者群と非接触者群に振り分ける振分部と、前記来店候補者群を前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標に従って階層化する階層化部と、前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標が共通する階層に絞り込んで、前記対象店舗の来店者のうち、前記接触者群と前記非接触者群の差分を、前記店舗コンテンツの効果として取得する取得部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一態様によれば、店舗コンテンツ(例えば広告チラシ)による効果検証を好適に実行することができる店舗コンテンツの効果取得装置、効果取得方法及び効果取得プログラムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】広告チラシの効果取得装置を含むシステムの概略構成の一例を示す図である。
【
図2】広告チラシの効果取得装置の概略構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図3】振分部による接触者群と非接触者群の振り分け処理の第1の例を示す図である。
【
図4】振分部による接触者群と非接触者群の振り分け処理の第2の例を示す図である。
【
図5】接触者群と非接触者群の境界となる所定閾値の第1の設定例を示す図である。
【
図6】接触者群と非接触者群の境界となる所定閾値の第2の設定例を示す図である。
【
図7】デモグラフィック係数の設定の一例を示す図である。
【
図8】店舗コンテンツへの接触のし易さの指標に従った階層化データであるPS値の算出の一例を示す図である。
【
図9】PS値に応じた店舗コンテンツへの接触のし易さの階層レベルの振り分けの一例を示す図である。
【
図10】各階層レベルにおける広告チラシの効果の第1の例を示す図である。
【
図11】各階層レベルにおける広告チラシの効果の第2の例を示す図である。
【
図12】本実施形態による作用効果の第1の例を示す図である。
【
図13】本実施形態による作用効果の第2の例を示す図である。
【
図14】広告チラシの効果に応じて、紙媒体の広告チラシを継続するか、紙媒体の広告チラシを廃止するか、デジタル媒体の広告チラシに移行するかを提案する場合の一例を示す図である。
【
図15】提供管理装置と対象店舗と効果取得装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図16】提供管理装置と対象店舗と効果取得装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0010】
本実施形態では、「店舗コンテンツ」の一態様として「広告チラシ」を適用した場合を例示して説明する。このため、以下の説明における「広告チラシ」は、適宜、「店舗コンテンツ」に読み替えることができる。なお、「店舗コンテンツ」が対象とする「広告チラシ」は、紙媒体とデジタル媒体のいずれであってもよいし、「店舗コンテンツ」は、新聞広告(記事広告を含む)やダイレクトメール、屋外広告などを含む広い概念で使用する。
【0011】
図1は、広告チラシの効果取得装置(店舗コンテンツの効果取得装置)30を含むシステム1の概略構成の一例を示す図である。
【0012】
図1に示すように、システム1は、広告チラシの提供管理装置(店舗コンテンツの提供管理装置)10と、対象店舗20と、広告チラシの効果取得装置(店舗コンテンツの効果取得装置)30とを有している。以下では、「広告チラシの提供管理装置10」を単に「提供管理装置10」と呼び、「広告チラシの効果取得装置30」を単に「効果取得装置30」と呼ぶことがある。提供管理装置10と対象店舗20と効果取得装置30は、ネットワーク40によって互いに通信可能に接続されている。
【0013】
一実施形態に係る広告チラシ(店舗コンテンツ)の効果取得方法及び効果取得プログラムは、効果取得装置30に含まれるコンピュータ(CPU:Central Processing Unit)に各種の処理ステップを実行させることによって実現される。
【0014】
提供管理装置10は、例えば、PC(Personal Computer)及びサーバなどの各種装置である。つまり、提供管理装置10は、対象店舗20及び効果取得装置30との間で各種の通信を行うことができる通信デバイスである。
【0015】
提供管理装置10は、対象店舗20に来店する可能性がある個人の集合体である来店候補者群に対する広告チラシ(店舗コンテンツ)の提供を管理する。例えば、広告チラシは、世帯毎や職場毎に定期購読される紙媒体(新聞や刊行物)の折込チラシであってもよい。また、広告チラシは、対象店舗20における販売商品や提供サービスの宣伝情報(特売情報や限定情報)が記載されたものであってもよく、その発行日時によって宣伝情報が変動するものであってもよい。さらに、広告チラシは、対象店舗20における商品やサービスの購入に当たっての特典が得られるクーポン付きであってもよい。
【0016】
提供管理装置10は、来店候補者群の各々を推定するための個人ID、年齢、性別、住所、世帯などの識別情報を保持している。提供管理装置10は、来店候補者群に対する広告チラシの提供有無、提供する場合の地域、期間、媒体、種類、内容、対象店舗等の情報を保持している。提供管理装置10が保持する情報は、ネットワーク40を介した通信により、対象店舗20及び効果取得装置30に伝送されて、対象店舗20及び効果取得装置30に共有される。
【0017】
対象店舗20は、提供管理装置10が提供を管理する広告チラシ(店舗コンテンツ)にかかる店舗である。
図1では単一の対象店舗20のみを例示して描いているが、対象店舗20の数や種類には自由度があり、種々の設計変更が可能である。例えば、対象店舗20は、全国各地に存在するフランチャイズやネットワーク等で繋がれた複数(多数)の店舗であってもよいし、ビジネスにおける繋がりがない複数(多数)の店舗であってもよい。
【0018】
対象店舗20は、例えば、PC(Personal Computer)及びサーバなどの通信装置を有しており、当該通信装置を介して、提供管理装置10及び効果取得装置30との間で各種の通信を行うことができる。
【0019】
対象店舗20は、自店舗の来店者数、売上高、売上高に占める商品・サービスの割合等の各種情報を保持している。対象店舗20は、例えば、自店舗における会員カードやポイントカード等の利用情報に基づいて、来店候補者群のうち誰がいつ自店舗に来店したのか、自店舗で商品・サービスを購入したのか、購入した場合、何をどのような態様(現金、カード、ポイント利用、一括払い、分割払い等)で購入したのかなどの情報を保持している。あるいは/加えて、対象店舗20は、自店舗の来店者数、売上高、売上高に占める商品・サービスの割合等の各種情報を外部調査データから取得することもできる(外部のデータベンダーの保有データの提供を受けてこれを使用することもできる)。対象店舗20が保持する情報は、ネットワーク40を介した通信により、提供管理装置10及び効果取得装置30に伝送されて、提供管理装置10及び効果取得装置30に共有される。
【0020】
効果取得装置30は、例えば、PC(Personal Computer)及びサーバなどの各種装置である。つまり、効果取得装置30は、提供管理装置10及び対象店舗20との間で各種の通信を行うことができる通信デバイスである。
【0021】
効果取得装置30は、提供管理装置10が提供を管理する広告チラシが対象店舗20の来店者や売上高の増大に及ぼす影響、すなわち、広告チラシの効果を取得(算出、推測)する。とりわけ、効果取得装置30は、広告チラシ(店舗コンテンツ)による効果検証を好適に実行するべく、対象店舗20の来店者や売上高に関する広告チラシ(店舗コンテンツ)による純粋な押し上げ効果を定量的・客観的に取得(算出、推測)する。
【0022】
図2は、効果取得装置30の概略構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0023】
効果取得装置30は、振分部31と、階層化部32と、取得部33と、提案部34とを有している。
【0024】
振分部31は、来店候補者群(個人の集合体)を対象店舗の広告チラシ(店舗コンテンツ)の接触者群と非接触者群に振り分ける。
【0025】
本明細書において、「広告チラシの接触者群」とは、来店候補者群のうち、広告チラシに目を通して対象店舗20との関係(存在)を認識した者の集合体を意味しており、「広告チラシの非接触者群」とは、来店候補者群のうち、広告チラシに目を通していないか、広告チラシに目を通しても対象店舗20との関係(存在)を認識していない者の集合体を意味している。例えば、来店候補者群の任意の個人が所属する世帯や職場に広告チラシが届いていたとしても、当該個人が広告チラシに目を通していないか、広告チラシに目を通しても対象店舗20との関係(存在)を認識していない場合は、当該個人は「広告チラシの非接触者群」に属する。
【0026】
振分部31による接触者群と非接触者群の振り分けは、確実(100%)に広告チラシに接触したか否かを示す確定データ(正解データ)ではない。例えば、広告チラシの到達は、世帯までは追跡できるが、誰に届いたか(個人ID単位)までは追跡することができない。そこで、広告チラシがその個人に届いた確率を、例えば、個人ID単位で簡易的に算出して、その値によって広告チラシの閲読の有無を判断して、算出値・推測値としての確定データ(正解データ)としている。算出した値(確率値)から所定閾値を決定して、広告チラシに接触したか否かのフラグを立てている。
【0027】
振分部31は、広告チラシ(店舗コンテンツ)が来店候補者群に到達する広告チラシ到達確率(店舗コンテンツ到達確率)に、デモグラフィック係数を乗算することで、来店候補者群が広告チラシ(店舗コンテンツ)を閲読する広告チラシ閲読確率(店舗コンテンツ閲読確率)を算出して、広告チラシ閲読確率(店舗コンテンツ閲読確率)が所定閾値を超えているか否かに基づいて、来店候補者群を接触者群と非接触者群に振り分ける。
【0028】
図3は、振分部31による接触者群と非接触者群の振り分け処理の第1の例を示す図である。
図3に示すように、来店候補者群について、推定居住地情報と、広告チラシ配布エリア情報(実配布データ)とに基づいて、広告チラシ到達確率が求められる(例えば郵便番号単位で広告チラシ到達確率が算出される)。あるいは、広告チラシ到達確率は、広告チラシの配布枚数を世帯数で除算した値で求められてもよい。一方、来店候補者群について、推定デモフラフィック情報と、広告チラシアスキング調査情報とに基づいて、デモグラフィック係数が求められる(例えばユーザ単位でデモグラフィック係数が算出される)。あるいは、デモグラフィック係数は、性別及び年代に基づく閲読者割合に正規分布を持たせた個人ID毎に設定されてもよい(詳細は後述する)。デモグラフィック係数は、デモフラフィック別広告チラシ閲読確率と読み替えてもよい。そして、広告チラシ到達確率にデモグラフィック係数を乗算することで、広告チラシ閲読確率が算出され、当該広告チラシ閲読確率に基づいて、広告チラシ接触判定が行われる(来店候補者群が接触者群と非接触者群に振り分けられる)。
【0029】
図4は、振分部31による接触者群と非接触者群の振り分け処理の第2の例を示す図である。
図4では、来店候補者群として、AAAと、BBBと、CCCとが例示的に描かれている。広告チラシ到達確率は、AAAが0.48であり、BBBが0.17であり、CCCが0.7である。デモグラフィック係数は、AAAが0.35であり、BBBが0.5であり、CCCが0.4である。このため、広告チラシ閲読確率は、AAAが0.48×0.35=0.168であり、BBBが0.17×0.5=0.085であり、CCCが0.7×0.4=0.28である。また、接触者群と非接触者群の境界となる所定閾値が0.15に設定されている。従って、広告チラシ閲読確率が所定閾値である0.15より大きいAAAとCCCの広告チラシ接触フラグが1(つまり接触者群)となり、広告チラシ閲読確率が所定閾値である0.15より小さいBBBの広告チラシ接触フラグが0(つまり非接触者群)となっている。なお、ここでは所定閾値を0.15に設定する場合を例示したが、所定閾値をどのような基準でどのような値に設定するかには自由度があり、種々の設計変更が可能である。
【0030】
図5は、接触者群と非接触者群の境界となる所定閾値の第1の設定例を示す図である。
図5は、横軸の広告チラシ閲読確率と、縦軸の広告チラシ到達確率との組み合わせ曲線を示している。
図5では、一般的な広告チラシ到達確率(35%-40%)に近い値を持つ点を選定して、そこから広告チラシ閲読確率の所定閾値を決定している。
図5では、所定閾値を0.19に設定して、0.19以上のスコアを持つ個人ID(来店候補者群)を接触者群と推定している。このように、所定閾値は、広告チラシ到達確率(店舗コンテンツ到達確率)と広告チラシ閲読確率(店舗コンテンツ閲読確率)の組み合わせ曲線に基づいて決定することができる。ここで、
図5で設定した閾値である0.19はあくまで例示であり、種々の設計変更が可能である。
【0031】
図6A、
図6Bは、接触者群と非接触者群の境界となる所定閾値の第2の設定例を示す図である。
図6Aは、横軸の広告チラシ到達確率と、縦軸の接触者群の対象店舗への来店率との組み合わせ曲線を示している。
図6Bは、横軸の広告チラシ閲読確率と、縦軸の広告チラシ到達確率との組み合わせ曲線を示している。
図6Aに示すように、接触者群の対象店舗への来店率が、横ばいから再度上昇する点を、広告チラシ到達確率の所定閾値に設定しており、ここでは、
図6Bに示すように、広告チラシ到達確率と広告チラシ閲読確率の関係から、所定閾値を0.15に設定して、0.15以上のスコアを持つ個人ID(来店候補者群)を接触者群と推定している。このように、所定閾値は、広告チラシ到達確率(店舗コンテンツ到達確率)と広告チラシ閲読確率(店舗コンテンツ閲読確率)と接触者群の対象店舗への来店率の組み合わせ曲線に基づいて決定することができる。ここで、
図6Bで設定した閾値である0.15はあくまで例示であり、種々の設計変更が可能である。
【0032】
ここで、接触者群と非接触者群の境界となる所定閾値を設定する方法は、
図5、
図6で例示したものに限定されず、種々の設計変更が可能である。例えば、「広告チラシの接触者群の来店率」-「広告チラシの非接触者群の来店率」が最も大きくなるような値を採用することで、所定閾値を設定することも可能である。
【0033】
あるいは、「接触者群と非接触者群の差分」を求めるための接触者群のパラメータを「接触者群の来店リフト」と呼び、非接触者群のパラメータを「非接触者群の来店リフト」と呼び、過去実績として「接触者群の来店リフト」/「非接触者群の来店リフト」が最も高く/低くなるような確率をとることで、所定閾値を設定することも可能である。
【0034】
図7は、デモグラフィック係数の設定の一例を示す図である。
図7に示すように、デモグラフィック係数は、性別及び年代に基づく閲読者割合に正規分布を持たせた個人ID毎に設定されてもよい。一般的なデモグラフィックデータの場合、所定閾値によっては、若者が殆ど広告チラシを閲読しない確率が見かけ上高くなる結果、若者全員が非閲読者となって確からしい分析が難しくなる傾向がある。これに対して、
図7では、同じデモグラフィックデータであっても、個人ID単位でチラシ閲読確率が変化するため、若者全員が非閲読者となるという極端な結果を防止することができる。
図7の例では、性年代がF10(10代の女性)で共通しているにもかかわらず、個人IDがaaaの閲読者割合が0.08であり、個人IDがbbbの閲読者割合が0.10であり、個人IDがcccの閲読者割合が0.04であり、個人IDがdddの閲読者割合が0.12であり、個人IDがeeeの閲読者割合が0.17であり、個人IDがfffの閲読者割合が0.01である。このように、性年代がF10(10代の女性)のグラフィックデータの閲読割合が任意の分布に従ってランダムな値に設定されている。
【0035】
階層化部32は、来店候補者群を店舗コンテンツへの接触のし易さの指標に従って階層化する。より具体的に、階層化部32は、来店候補者群のそれぞれについて、店舗コンテンツへの接触のし易さの指標に従った階層化データであるPS値を算出する。このPS値は、来店候補者群が接触者群と非接触者群のいずれに振り分けられるかとは切り離された、別の観点からの、店舗コンテンツへの接触のし易さの指標となるパラメータである。本実施形態では、説明の便宜上、PS値が0~1の値で示されるものとし、PS値が高いほど店舗コンテンツへの接触のし易さが高く(階層が高く)、PS値が低いほど店舗コンテンツへの接触のし易さが低い(階層が低い)ものとして説明する。
【0036】
図8は、店舗コンテンツへの接触のし易さの指標に従った階層化データであるPS値の算出の一例を示す図である。
図8に示すように、階層化部32は、来店候補者群の対象店舗への過去の来店回数を変数としたパラメータ(ax1)と、来店候補者群の性別及び年代を変数としたパラメータ(bx2)とに基づいて、来店候補者群を店舗コンテンツへの接触のし易さの指標に従って階層化したPS値(Y)を算出する。来店候補者群の対象店舗への過去の来店回数を変数としたパラメータ(ax1)は、例えば、過去3か月や過去6か月などの所定期間を対象として算出することができる。来店候補者群の性別及び年代を変数としたパラメータ(bx2)は、例えば、男女別に10代刻みで算出することができる。
【0037】
図8において、対象店舗が飲食店(焼肉屋、寿司屋、レストラン、居酒屋等)であると想定する。また、来店候補者群として、60代女性で、家族で月一回は外食に行く者と、30代男性で、基本的に外食には行かない者とを想定する。前者は、店舗コンテンツへの接触のし易さが高く、PS値が0.9と算出されており、後者は、店舗コンテンツへの接触のし易さが低く、PS値が0.1と算出されている。
【0038】
図9A、
図9Bは、PS値に応じた店舗コンテンツへの接触のし易さの階層レベルの振り分けの一例を示す図である。
【0039】
図9Aの例では、PS値が0-0.2の場合の店舗コンテンツへの接触のし易さの階層レベルが1に振り分けられ、PS値が0.2-0.4の場合の店舗コンテンツへの接触のし易さの階層レベルが2に振り分けられ、PS値が0.4-0.6の場合の店舗コンテンツへの接触のし易さの階層レベルが3に振り分けられ、PS値が0.6-0.8の場合の店舗コンテンツへの接触のし易さの階層レベルが4に振り分けられ、PS値が0.8-1.0の場合の店舗コンテンツへの接触のし易さの階層レベルが5に振り分けられている。
図8の例に当てはめると、PS値が0.9の60代女性は、店舗コンテンツへの接触のし易さの階層レベルが5であり、PS値が0.1の30代男性は、店舗コンテンツへの接触のし易さの階層レベルが1である。
【0040】
図9Bの例では、PS値が0-0.33の場合の店舗コンテンツへの接触のし易さの階層レベルがLightに振り分けられ、PS値が0.33-0.66の場合の店舗コンテンツへの接触のし易さの階層レベルがMiddleに振り分けられ、PS値が0.66-1.0の場合の店舗コンテンツへの接触のし易さの階層レベルがHeavyに振り分けられている。
図8の例に当てはめると、PS値が0.9の60代女性は、店舗コンテンツへの接触のし易さの階層レベルがHeavyであり、PS値が0.1の30代男性は、店舗コンテンツへの接触のし易さの階層レベルがLightである。
【0041】
取得部33は、店舗コンテンツへの接触のし易さの指標が共通する階層に絞り込んで、対象店舗の来店者のうち、接触者群と非接触者群の差分を、広告チラシ(店舗コンテンツ)の効果として取得する。すなわち、取得部33は、
図9Aの例であれば、店舗コンテンツへの接触のし易さの階層レベル1、2、3、4、5の階層毎に、対象店舗の来店者のうち、接触者群と非接触者群の差分を、広告チラシ(店舗コンテンツ)の効果として取得する。また、取得部33は、
図9Bの例であれば、店舗コンテンツへの接触のし易さの階層レベルLight、Middle、Heavyの階層毎に、対象店舗の来店者のうち、接触者群と非接触者群の差分を、広告チラシ(店舗コンテンツ)の効果として取得する。
【0042】
取得部33は、対象店舗の来店者のうち、店舗コンテンツへの接触のし易さの階層レベルが同じ層に絞り込む。
図9Aの例では、階層レベルが1どうし、2どうし、3どうし、4どうし、5どうしに絞り込んで、各階層レベルにおいて、対象店舗の来店者のうちの接触者群と非接触者群の差分を求める。
図9Bの例では、階層レベルがLightどうし、Middleどうし、Heavyどうしに絞り込んで、対象店舗の来店者のうちの接触者群と非接触者群の差分を求める。
【0043】
図10は、各階層レベルにおける広告チラシ(店舗コンテンツ)の効果の第1の例を示す図である。
図10は、
図9Bの例に対応しており、階層レベルがLightの範囲における対象店舗の来店者のうちの接触者群と非接触者群の差分、階層レベルがMiddleの範囲における対象店舗の来店者のうちの接触者群と非接触者群の差分、及び、階層レベルがHeavyの範囲における対象店舗の来店者のうちの接触者群と非接触者群の差分を、広告チラシ(店舗コンテンツ)による純粋な押し上げ効果(インクリメンタルシティ)として取得している。
【0044】
ここで、広告チラシ(店舗コンテンツ)による純粋な押し上げ効果(インクリメンタルシティ)を示す「接触者群と非接触者群の差分」は、広範な意味で用いられる。例えば、接触者群の来店人数と非接触者群の来店人数との差分であってもよいし、接触者群の購買人数と非接触者群の購買人数との差分であってもよいし、接触者群の購買金額と非接触者群の購買金額との差分であってもよい。さらに、接触者群の人数や割合と非接触者群の人数や割合との差分であってもよい。また、「接触者群と非接触者群の差分」を算出するに当たり、何らかの因子に基づく重み付けを行ってもよい。つまり、接触者群のパラメータと非接触者群のパラメータを同じ次元で比較できればよい。以下では、「接触者群と非接触者群の差分」を求めるための接触者群のパラメータを「接触者群の来店リフト」と呼び、非接触者群のパラメータを「非接触者群の来店リフト」と呼ぶことがある。
【0045】
図11は、各階層レベルにおける広告チラシ(店舗コンテンツ)の効果の第2の例を示す図である。
図11の例では、階層レベルがLightの範囲において、接触者群の来店リフトaと非接触者群の来店リフトa’の差分a-a’を広告チラシ(店舗コンテンツ)による来店効果(インクリメンタルシティ)として算出している。また、階層レベルがMiddleの範囲において、接触者群の来店リフトbと非接触者群の来店リフトb’の差分b-b’を広告チラシ(店舗コンテンツ)による来店効果(インクリメンタルシティ)として算出している。また、階層レベルがHeavyの範囲において、接触者群の来店リフトcと非接触者群の来店リフトc’の差分c-c’を広告チラシ(店舗コンテンツ)による来店効果(インクリメンタルシティ)として算出している。
【0046】
さらに、
図11の例では、階層レベルがLightの範囲における広告チラシの閲読者数を全階層レベルにおける広告チラシの閲読者数で除算した値(Light層における閲読者数/全閲読者数)を、階層レベルがLightの範囲における広告チラシによる来店効果(a-a’)の重み付け係数x’としている。また、階層レベルがMiddleの範囲における広告チラシの閲読者数を全階層レベルにおける広告チラシの閲読者数で除算した値(Middle層における閲読者数/全閲読者数)を、階層レベルがMiddleの範囲における広告チラシによる来店効果(b-b’)の重み付け係数y’としている。また、階層レベルがHeavyの範囲における広告チラシの閲読者数を全階層レベルにおける広告チラシの閲読者数で除算した値(Heavy層における閲読者数/全閲読者数)を、階層レベルがHeavyの範囲における広告チラシによる来店効果(c-c’)の重み付け係数z’としている。これらの重み付けを踏まえた全階層レベルでの広告チラシによる来店効果ΔATT(インクリメンタルシティ)は、以下の式に基づいて求められる。
ΔATT=x’(a-a’)+y’(b-b’)+z’(c-c’)
【0047】
上記のATTは、広告チラシの閲読者に注目しており、広告チラシの閲読による効果を可視化するためのものである。これに対して、広告チラシを閲読したか否かに依存せずに集団全体への平均的な閲読効果を推定するATEという指標を用いることもできる。このATEでは、階層レベルがLightの範囲における全数を分析対象全数で除算した値を係数xとし、階層レベルがMiddleの範囲における全数を分析対象全数で除算した値を係数yとし、階層レベルがHeavyの範囲における全数を分析対象全数で除算した値を係数zとしている。この場合の全階層レベルでの広告チラシによる来店効果ΔATE(インクリメンタルシティ)は、以下の式に基づいて求められる。
ΔATE=x(a-a’)+y(b-b’)+z(c-c’)
【0048】
図12は、本実施形態による作用効果の第1の例を示す図である。
図12では、広告チラシの接触者群と非接触者群を4名ずつ描いており、広告チラシの接触者群のうちの2名が来店し、広告チラシの非接触者群のうちの1名が来店した場合を例示して描いている。広告チラシの接触者群と非接触者群の各1名は、広告チラシの接触の有無にかかわらずに来店したときに、広告チラシによる純粋な来店効果は、広告チラシの接触者群の1名のみとなる。本実施形態によれば、広告チラシによる純粋な来店効果(インクリメンタルシティ)のみを確実・高精度に検証することができる。すなわち、広告チラシの接触者群と非接触者群での広告チラシによる純増分の来店率の違いを明らかにすることができる。
【0049】
図13は、本実施形態による作用効果の第2の例を示す図である。
図13に示すように、過去の来店回数と、性別及び年代とに基づいて階層化した店舗コンテンツへの接触のし易さの指標(PS値)を設定する。そして、店舗コンテンツへの接触のし易さの指標が共通する階層(PS値に基づく同一の階層レベル)を分析対象として、対象店舗の来店者のうち、広告チラシの接触者群と非接触者群の差分(来店リフト)を、広告チラシ(店舗コンテンツ)による来店効果(インクリメンタルシティ)として算出する。このように、店舗コンテンツへの接触のし易さが揃った群を比較することで、広告チラシによる純増分の来店率を算出することができる。例えば、
図13において、店舗コンテンツへの接触のし易さの階層レベルであるPS値が所定の下限値L
THと所定の上限値H
THとの間にある分析対象(黒枠で囲んだ領階領域)について、対象店舗の来店者のうち、広告チラシの接触者群と非接触者群の差分(来店リフト)を、広告チラシ(店舗コンテンツ)による来店効果(インクリメンタルシティ)として算出する。ここで、PS値に基づく同一の階層レベルを規定するための下限値L
THと所定の上限値H
THとをどのような基準でどのように設定するかには自由度があり、種々の設計変更が可能である。別言すると、
図9A、
図9Bにおいて、店舗コンテンツへの接触のし易さの階層レベルを規定するためのPS値の境界値は一例にすぎず、これらの境界値を何段階でどのような値に設定してもよい。
【0050】
本実施形態では、店舗コンテンツが紙媒体の広告チラシである場合を例示して説明している。この場合、取得部33は、複数の地域毎(例えば、都道府県毎、市区町村毎)に、紙媒体の広告チラシの効果を取得してもよい。そして、提案部34は、複数の地域毎(例えば、都道府県毎、市区町村毎)に、紙媒体の広告チラシを継続するか、紙媒体の広告チラシを廃止するか、デジタル媒体の広告チラシに移行するかを提案してもよい。
【0051】
図14は、広告チラシの効果に応じて、紙媒体の広告チラシを継続するか、紙媒体の広告チラシを廃止するか、デジタル媒体の広告チラシに移行するかを提案する場合の一例を示す図である。
図14では、複数の地域毎(○○○、△△△、□□□)に、広告チラシの効果(例えば、純増分の来店率、インクリメンタルシティ)を高、中、低の3段階で規定しており、広告チラシの効果が高、中の場合に、紙媒体の広告チラシを継続することを提案し、広告チラシの効果が低の場合に、紙媒体の広告チラシを廃止するか、デジタル媒体の広告チラシに移行することを提案している。
【0052】
このように、本開示に係る広告チラシの提供管理装置(店舗コンテンツの提供管理装置)30は、振分部31と、階層化部32と、取得部33とを有している。振分部31は、来店候補者群を対象店舗の広告チラシ(店舗コンテンツ)の接触者群と非接触者群に振り分ける。階層化部32は、来店候補者群を店舗コンテンツへの接触のし易さの指標に従って階層化する。取得部33は、店舗コンテンツへの接触のし易さの指標が共通する階層に絞り込んで、対象店舗の来店者のうち、接触者群と非接触者群の差分を、広告チラシ(店舗コンテンツ)の効果として取得する。これにより、店舗コンテンツ(例えば広告チラシ)による効果検証を好適に実行することができる。
【0053】
図15は、提供管理装置10と対象店舗20と効果取得装置30の機能構成の一例を示す図である。
図15に示すように、提供管理装置10と対象店舗20と効果取得装置30は、制御部110と、記憶部120と、通信部130と、入力部140と、出力部150と、を有する。なお、
図15では、提供管理装置10と対象店舗20と効果取得装置30の機能ブロックの一例を示しており、
図15に描いていない他の機能ブロックを有していてもよい。また、一部の機能ブロックを含まない構成としてもよい。
【0054】
制御部110は、提供管理装置10と対象店舗20と効果取得装置30の制御を実施する。制御部110は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置により構成することができる。
【0055】
記憶部120は、提供管理装置10と対象店舗20と効果取得装置30で利用する情報を記憶する。記憶部120は、例えば、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるメモリ、ストレージ、記憶装置などにより構成することができる。
【0056】
通信部130は、提供管理装置10と対象店舗20と効果取得装置30の通信(例えば両者の相互通信)を行う。通信部130は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置により構成することができる。なお、通信部130は、送信部及び受信部から構成されてもよい。
【0057】
入力部140は、提供管理装置10と対象店舗20と効果取得装置30における入力を受け付ける。また、入力部140は、所定の機器、記憶媒体などと接続され、データの入力を受け付けてもよい。入力部140は、入力結果を例えば制御部110に出力してもよい。入力部140は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるキーボード、マウス、ボタンなどの入力装置、入出力端子、入出力回路などにより構成することができる。また、入力部140は、表示部と一体となった構成(例えば、タッチパネル)としてもよい。
【0058】
出力部150は、提供管理装置10と対象店舗20と効果取得装置30における出力を行う。例えば、出力部150は、画像を表示する表示部、音声を出力する音声出力部などを含んで構成されてもよい。表示部は、例えば、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるディスプレイ、モニタなどの表示装置により構成することができる。また、音声出力部は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるスピーカーなどの出力装置により構成することができる。
【0059】
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的に分離した2つ以上の装置を有線又は無線によって接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0060】
例えば、本開示の一実施形態における装置は、本開示のオンライン店舗の支援方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
図16は、提供管理装置10と対象店舗20と効果取得装置30のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の提供管理装置10と対象店舗20と効果取得装置30は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0061】
なお、本開示において、装置、回路、デバイス、ユニット、サーバなどは、互いに読み替えることができる。提供管理装置10と対象店舗20と効果取得装置30のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0062】
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサによって実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法を用いて、2以上のプロセッサによって実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。
【0063】
提供管理装置10と対象店舗20と効果取得装置30における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みなどを制御することによって実現される。
【0064】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。なお、上述の制御部110などの各部は、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
【0065】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、制御部110は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
【0066】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、RAM(Random Access Memory)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、一実施形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0067】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD-ROM(Compact Disc ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。なお、上述の記憶部120は、メモリ1002及び/又はストレージ1003によって実現されてもよい。
【0068】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、SIMカードを含んでもよい。なお、上述の通信部130は、通信装置1004によって実現されてもよい。
【0069】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウスなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカーなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。なお、上述の入力部140及び出力部150は、それぞれ入力装置1005及び出力装置1006によって実現されてもよい。
【0070】
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1008によって接続される。バス1007は、単一のバスによって構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0071】
また、提供管理装置10と対象店舗20と効果取得装置30は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0072】
(変形例)
なお、本開示において説明した用語及び/又は本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
【0073】
本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。また、本開示においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
【0074】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0075】
情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
【0076】
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的な通知に限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
【0077】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0078】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体及び信号波形の少なくとも1つを介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0079】
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用され得る。
【0080】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0081】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0082】
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0083】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びこれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0084】
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳によって冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0085】
以上、本開示に係る発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示に係る発明が本開示中に説明した実施形態に限定されないということは明らかである。本開示に係る発明は、特許請求の範囲の記載に基づいて定まる発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とし、本開示に係る発明に対して何ら制限的な意味をもたらさない。
【符号の説明】
【0086】
1 システム
10 広告チラシの提供管理装置(店舗コンテンツの提供管理装置)
20 対象店舗
30 広告チラシの効果取得装置(店舗コンテンツの効果取得装置)
31 振分部
32 階層化部
33 取得部
34 提案部
40 ネットワーク
【手続補正書】
【提出日】2022-07-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
来店候補者群を対象店舗の店舗コンテンツの接触者群と非接触者群に振り分ける振分部と、
前記来店候補者群を前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標に従って階層化する階層化部と、
前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標が共通する階層に絞り込んで、前記対象店舗の来店者のうち、前記接触者群と前記非接触者群の差分を、前記店舗コンテンツの効果として取得する取得部と、
を有し、
前記振分部は、前記店舗コンテンツが前記来店候補者群に到達する店舗コンテンツ到達確率に、デモグラフィック係数を乗算することで、前記来店候補者群が前記店舗コンテンツを閲読する店舗コンテンツ閲読確率を算出して、前記店舗コンテンツ閲読確率が所定閾値を超えている場合に前記来店候補者群を前記接触者群に振り分けるとともに、前記店舗コンテンツ閲読確率が所定閾値を超えていない場合に前記来店候補者群を前記非接触者群に振り分け、
前記所定閾値は、前記店舗コンテンツ到達確率と前記店舗コンテンツ閲読確率の組み合わせ曲線、又は、前記店舗コンテンツ到達確率と前記店舗コンテンツ閲読確率と前記接触者群の前記対象店舗への来店率の組み合わせ曲線に基づいて決定され、
前記デモグラフィック係数は、前記来店候補者群の性別及び年代に基づく閲読者割合に正規分布を持たせた個人ID毎に設定され、
前記階層化部は、前記来店候補者群の前記対象店舗への来店回数と、前記来店候補者群の性別及び年代とに基づいて、前記来店候補者群を前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標に従って階層化する、
ことを特徴とする店舗コンテンツの効果取得装置。
【請求項2】
前記店舗コンテンツは、紙媒体の広告チラシであり、
前記取得部は、複数の地域毎に、前記紙媒体の広告チラシの効果を取得し、
前記複数の地域毎に、前記紙媒体の広告チラシを継続するか、前記紙媒体の広告チラシを廃止するか、デジタル媒体の広告チラシに移行するかを提案する提案部を更に有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の店舗コンテンツの効果取得装置。
【請求項3】
来店候補者群を対象店舗の店舗コンテンツの接触者群と非接触者群に振り分けるステップと、
前記来店候補者群を前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標に従って階層化するステップと、
前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標が共通する階層に絞り込んで、前記対象店舗の来店者のうち、前記接触者群と前記非接触者群の差分を、前記店舗コンテンツの効果として取得するステップと、
をコンピュータが実行する店舗コンテンツの効果取得方法であって、
前記振り分けるステップでは、前記店舗コンテンツが前記来店候補者群に到達する店舗コンテンツ到達確率に、デモグラフィック係数を乗算することで、前記来店候補者群が前記店舗コンテンツを閲読する店舗コンテンツ閲読確率を算出して、前記店舗コンテンツ閲読確率が所定閾値を超えている場合に前記来店候補者群を前記接触者群に振り分けるとともに、前記店舗コンテンツ閲読確率が所定閾値を超えていない場合に前記来店候補者群を前記非接触者群に振り分け、
前記所定閾値は、前記店舗コンテンツ到達確率と前記店舗コンテンツ閲読確率の組み合わせ曲線、又は、前記店舗コンテンツ到達確率と前記店舗コンテンツ閲読確率と前記接触者群の前記対象店舗への来店率の組み合わせ曲線に基づいて決定され、
前記デモグラフィック係数は、前記来店候補者群の性別及び年代に基づく閲読者割合に正規分布を持たせた個人ID毎に設定され、
前記階層化するステップでは、前記来店候補者群の前記対象店舗への来店回数と、前記来店候補者群の性別及び年代とに基づいて、前記来店候補者群を前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標に従って階層化する、
ことを特徴とする店舗コンテンツの効果取得方法。
【請求項4】
来店候補者群を対象店舗の店舗コンテンツの接触者群と非接触者群に振り分けるステップと、
前記来店候補者群を前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標に従って階層化するステップと、
前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標が共通する階層に絞り込んで、前記対象店舗の来店者のうち、前記接触者群と前記非接触者群の差分を、前記店舗コンテンツの効果として取得するステップと、
をコンピュータに実行させる店舗コンテンツの効果取得プログラムであって、
前記振り分けるステップでは、前記店舗コンテンツが前記来店候補者群に到達する店舗コンテンツ到達確率に、デモグラフィック係数を乗算することで、前記来店候補者群が前記店舗コンテンツを閲読する店舗コンテンツ閲読確率を算出して、前記店舗コンテンツ閲読確率が所定閾値を超えている場合に前記来店候補者群を前記接触者群に振り分けるとともに、前記店舗コンテンツ閲読確率が所定閾値を超えていない場合に前記来店候補者群を前記非接触者群に振り分け、
前記所定閾値は、前記店舗コンテンツ到達確率と前記店舗コンテンツ閲読確率の組み合わせ曲線、又は、前記店舗コンテンツ到達確率と前記店舗コンテンツ閲読確率と前記接触者群の前記対象店舗への来店率の組み合わせ曲線に基づいて決定され、
前記デモグラフィック係数は、前記来店候補者群の性別及び年代に基づく閲読者割合に正規分布を持たせた個人ID毎に設定され、
前記階層化するステップでは、前記来店候補者群の前記対象店舗への来店回数と、前記来店候補者群の性別及び年代とに基づいて、前記来店候補者群を前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標に従って階層化する、
ことを特徴とする店舗コンテンツの効果取得プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本開示の一態様に係る店舗コンテンツの効果取得装置は、来店候補者群を対象店舗の店舗コンテンツの接触者群と非接触者群に振り分ける振分部と、前記来店候補者群を前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標に従って階層化する階層化部と、前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標が共通する階層に絞り込んで、前記対象店舗の来店者のうち、前記接触者群と前記非接触者群の差分を、前記店舗コンテンツの効果として取得する取得部と、を有し、前記振分部は、前記店舗コンテンツが前記来店候補者群に到達する店舗コンテンツ到達確率に、デモグラフィック係数を乗算することで、前記来店候補者群が前記店舗コンテンツを閲読する店舗コンテンツ閲読確率を算出して、前記店舗コンテンツ閲読確率が所定閾値を超えている場合に前記来店候補者群を前記接触者群に振り分けるとともに、前記店舗コンテンツ閲読確率が所定閾値を超えていない場合に前記来店候補者群を前記非接触者群に振り分け、前記所定閾値は、前記店舗コンテンツ到達確率と前記店舗コンテンツ閲読確率の組み合わせ曲線、又は、前記店舗コンテンツ到達確率と前記店舗コンテンツ閲読確率と前記接触者群の前記対象店舗への来店率の組み合わせ曲線に基づいて決定され、前記デモグラフィック係数は、前記来店候補者群の性別及び年代に基づく閲読者割合に正規分布を持たせた個人ID毎に設定され、前記階層化部は、前記来店候補者群の前記対象店舗への来店回数と、前記来店候補者群の性別及び年代とに基づいて、前記来店候補者群を前記店舗コンテンツへの接触のし易さの指標に従って階層化する、ことを特徴とする。