(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023113325
(43)【公開日】2023-08-16
(54)【発明の名称】分岐流路閉塞装置及び分岐流路閉塞装置の撤去方法
(51)【国際特許分類】
F16L 55/105 20060101AFI20230808BHJP
F16L 55/00 20060101ALI20230808BHJP
【FI】
F16L55/105
F16L55/00 Z
F16L55/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022015604
(22)【出願日】2022-02-03
(71)【出願人】
【識別番号】592239394
【氏名又は名称】川崎市
(71)【出願人】
【識別番号】396020361
【氏名又は名称】株式会社水道技術開発機構
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】山本 健司
(72)【発明者】
【氏名】加藤 雅規
(72)【発明者】
【氏名】志村 友行
(72)【発明者】
【氏名】生田 芳邦
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 博教
【テーマコード(参考)】
3H025
【Fターム(参考)】
3H025DA03
3H025DB15
3H025DC02
3H025DD02
(57)【要約】
【課題】作業空間上部に障害物がある場所でも使用可能な分岐流路閉塞装置及び分岐流路閉塞装置の撤去方法を提供する。
【解決手段】流体管から分岐した分岐管部の流路を閉塞する分岐流路閉塞装置Xであって、仕切弁と作業ケース30と係止機構4とシール機構5と軸部材7とを備え、作業ケース30は、軸部材7の軸芯Y方向に沿って分割された分割体であり、分割体の分割部分で軸部材7を密封状態に挟持している。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体管から分岐した分岐管部の流路を閉塞する分岐流路閉塞装置であって、
前記分岐管部に着脱自在に接続される仕切弁と、
前記仕切弁に着脱自在に接続される作業ケースと、
前記分岐管部と前記流体管との接続部分に係止される係止機構と、
前記分岐管部の流路を閉塞可能な弾性部材を有するシール機構と、
前記係止機構及び前記シール機構を支持する第一軸部材と、当該第一軸部材に連結される第二軸部材とを有する軸部材と、を備え、
前記作業ケースは、前記軸部材の軸芯方向に沿って分割された分割体であり、当該分割体の分割部分で前記軸部材を密封状態に挟持している分岐流路閉塞装置。
【請求項2】
前記作業ケースは第一分割ケース及び第二分割ケースを含んでおり、
前記第一分割ケースは、半割状の第一半割部材と、当該第一半割部材における周方向の両端部から径方向外側に突出した一対の第一突出部と、前記仕切弁のフランジに連結される第一連結フランジ部と、を有しており、
前記第二分割ケースは、半割状の第二半割部材と、当該第二半割部材における周方向の両端部から径方向外側に突出した一対の第二突出部と、前記フランジに連結される第二連結フランジ部と、を有しており、
前記第一突出部及び前記第二突出部の合わせ面、及び、前記第一連結フランジ部及び前記第二連結フランジ部の前記フランジとの対向面に連続してシール部材が配置されている請求項1に記載の分岐流路閉塞装置。
【請求項3】
前記作業ケースは、前記仕切弁のフランジに連結される連結フランジ部と、当該連結フランジ部の内周側から前記軸芯方向に延在する筒状本体と、当該筒状本体の前記連結フランジ部とは反対側の端部から内側に延在する底壁部と、を有し、
前記軸部材は、前記底壁部の前記分割部分で密封状態に挟持されている請求項1又は2に記載の分岐流路閉塞装置。
【請求項4】
前記作業ケースは、前記仕切弁のフランジに連結される連結フランジ部と、当該連結フランジ部の内周側から前記軸芯方向に延在する筒状本体と、当該筒状本体の前記連結フランジ部とは反対側の端部から外側に向かって環状に突出した環状突出部と、当該環状突出部に連結される分割板状部材と、を有し、
前記軸部材は、前記分割板状部材の前記分割部分で密封状態に挟持されている請求項1又は2に記載の分岐流路閉塞装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の分岐流路閉塞装置の撤去方法であって、
前記係止機構を前記接続部分に係止した状態で前記シール機構により前記分岐管部の流路を閉塞する閉塞工程と、
前記閉塞工程の後、前記仕切弁に接続された前記作業ケースを前記軸芯方向と交差する方向に取り外すケース撤去工程と、
前記ケース撤去工程の後、前記第二軸部材を取り外してから前記仕切弁を前記軸芯方向に沿って取り外す仕切弁撤去工程と、を含む分岐流路閉塞装置の撤去方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体管から分岐した分岐管部の流路を閉塞する分岐流路閉塞装置、及び、分岐流路閉塞装置の撤去方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、流体管(水道管等)の分岐管部に設置された開閉弁(補修弁等)や開閉弁の上部に設置された空気弁又は消火栓等で構成される既設の流体機器が耐用年数を経過した等の理由により、新規の流体機器に交換される(流体機器が更新される)ときに用いられる分岐流路閉塞装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載の分岐流路閉塞装置は、外側操作軸と、外側操作軸に内挿された内側操作軸と、外側操作軸及び内側操作軸の操作により分岐管部と流体管との接続部分に係止される抜止め係止手段と、外側操作軸を内側操作軸に対して相対移動させることにより拡径方向に弾性変形させて分岐管部の流路を閉塞するシール材と、を備えている。この外側操作軸及び内側操作軸は、継ぎ足し連結可能に分割されており、作業空間が小さな場所においても作業効率を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の分岐流路閉塞装置は、外側操作軸及び内側操作軸を継ぎ足し連結可能に分割しているため、作業空間が小さな場所でも使用可能であるが、シール材で分岐管部の流路を閉塞した後に、機器を撤去する上で改善の余地があった。つまり、作業空間上部に天井壁等の障害物があり、作業ケースより上の操作軸を取り外したとしても、操作軸上端と天井壁との間に作業ケースを取り外すスペースがない場合があった。
【0006】
そこで、作業空間上部に障害物がある場所でも使用可能な分岐流路閉塞装置及び分岐流路閉塞装置の撤去方法が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る分岐流路閉塞装置の特徴構成は、流体管から分岐した分岐管部の流路を閉塞する分岐流路閉塞装置であって、前記分岐管部に着脱自在に接続される仕切弁と、前記仕切弁に着脱自在に接続される作業ケースと、前記分岐管部と前記流体管との接続部分に係止される係止機構と、前記分岐管部の流路を閉塞可能な弾性部材を有するシール機構と、前記係止機構及び前記シール機構を支持する第一軸部材と、当該第一軸部材に連結される第二軸部材とを有する軸部材と、を備え、前記作業ケースは、前記軸部材の軸芯方向に沿って分割された分割体であり、当該分割体の分割部分で前記軸部材を密封状態に挟持している点にある。
【0008】
本構成では、分岐管部と流体管との接続部分に係止される係止機構により、流体圧による軸部材の上方向への移動が防止され、分岐管部の流路を閉塞するシール機構により軸部材の下方向への移動が防止される。その結果、分岐流路閉塞装置を分岐管部に装着すれば、分岐管部からの流体の流出を防止した状態で流体機器を交換することができる。
【0009】
さらに、作業ケースが軸部材の軸芯方向に沿って分割された分割体であり、分割体の分割部分で軸部材を密封状態に挟持している。このため、作業ケースを軸部材の側方に取り外すことができる。つまり、軸部材の上端から軸芯方向に沿って作業ケースを撤去する必要がなく、作業空間上部に障害物がある場所でも、障害物に干渉することなく作業ケースを取り外すことができる。また、軸部材が第一軸部材及び第二軸部材にて分割されているため、第二軸部材を取り外せば、障害物に干渉することなく仕切弁を取り外すことができる。このように、作業空間上部に障害物がある場所でも使用可能な分岐流路閉塞装置となっている。
【0010】
他の特徴構成は、前記作業ケースは第一分割ケース及び第二分割ケースを含んでおり、前記第一分割ケースは、半割状の第一半割部材と、当該第一半割部材における周方向の両端部から径方向外側に突出した一対の第一突出部と、前記仕切弁のフランジに連結される第一連結フランジ部と、を有しており、前記第二分割ケースは、半割状の第二半割部材と、当該第二半割部材における周方向の両端部から径方向外側に突出した一対の第二突出部と、前記フランジに連結される第二連結フランジ部と、を有しており、前記第一突出部及び前記第二突出部の合わせ面、及び、前記第一連結フランジ部及び前記第二連結フランジ部の前記フランジとの対向面に連続してシール部材が配置されている点にある。
【0011】
本構成では、第一突出部及び第二突出部の合わせ面、及び、第一連結フランジ部及び第二連結フランジ部における仕切弁フランジの対向面にシール部材が連続して配置されているため、分割体の割面及びフランジ面におけるシール機能を確実に発揮することができる。
【0012】
他の特徴構成は、前記作業ケースは、前記仕切弁のフランジに連結される連結フランジ部と、当該連結フランジ部の内周側から前記軸芯方向に延在する筒状本体と、当該筒状本体の前記連結フランジ部とは反対側の端部から内側に延在する底壁部と、を有し、前記軸部材は、前記底壁部の前記分割部分で密封状態に挟持されている点にある。
【0013】
本構成のように、軸部材を底壁部の分割部分で密封状態に挟持すれば、作業ケースのコンパクト化が図られる。
【0014】
他の特徴構成は、前記作業ケースは、前記仕切弁のフランジに連結される連結フランジ部と、当該連結フランジ部の内周側から前記軸芯方向に延在する筒状本体と、当該筒状本体の前記連結フランジ部とは反対側の端部から外側に向かって環状に突出した環状突出部と、当該環状突出部に連結される分割板状部材と、を有し、前記軸部材は、前記分割板状部材の前記分割部分で密封状態に挟持されている点にある。
【0015】
本構成のように、環状突出部に連結される分割板状部材を別途設ければ、作業ケース及び仕切弁を取り外した後、この分割板状部材で分岐管部の開口を覆うように軸部材を挟持することが可能となり、シール機構のシール機能を安定させることができる。
【0016】
本発明に係る上述した何れかの分岐流路閉塞装置を用いた分岐流路閉塞方法の特徴は、前記係止機構を前記接続部分に係止した状態で前記シール機構により前記分岐管部の流路を閉塞する閉塞工程と、前記閉塞工程の後、前記仕切弁に接続された前記作業ケースを前記軸芯方向と交差する方向に取り外すケース撤去工程と、前記ケース撤去工程の後、前記第二軸部材を取り外してから前記仕切弁を前記軸芯方向に沿って取り外す仕切弁撤去工程と、を含む点にある。
【0017】
本方法の閉塞工程では、分岐管部と流体管との接続部分に係止機構を係止することにより、流体圧による軸部材の上方向への移動が防止され、シール機構に流体を供給して分岐管部の流路を閉塞することにより軸部材の下方向の移動が防止される。その結果、閉塞工程を実行した後は、作業ケース及び仕切弁を撤去することができる。
【0018】
また、本方法のケース撤去工程では、作業ケースを軸芯方向と交差する方向に取り外すため、作業空間上部に障害物がある場所でも、障害物に干渉することなく作業ケースを取り外すことができる。さらに、本方法の仕切弁撤去工程では、ケース撤去工程の後、第二軸部材を取り外してから仕切弁を軸芯方向に沿って取り外すため、作業ケースがあったスペースを活用して、仕切弁を引き抜くことができる。このように、作業空間上部に障害物がある場所でも使用可能な分岐流路閉塞装置の撤去方法となっている。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図2】本実施形態に係る分岐流路閉塞装置を示す側断面図である。
【
図8】分岐流路閉塞装置の作動手順を示す側断面図である。
【
図9】仮閉塞工程及び撤去工程を示す側面図である。
【
図11】係止工程及び閉塞工程を示す側断面図である。
【
図16】分割板状部材を分岐管部に装着した状態を示す側断面図である。
【
図17】別実施形態に係る作業ケースを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明に係る分岐流路閉塞装置及び分岐流路閉塞装置の撤去方法を含む分岐流路閉塞方法の実施形態について、図面に基づいて説明する。本実施形態では、流体機器を構成する空気弁及び仕切弁を更新するために分岐流路閉塞装置を用いる一例を説明する。ただし、以下の実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下において、重力方向を下、重力方向とは反対方向を上として説明することがある。
【0021】
図1に示すように、水道管1(流体管の一例)の途中に径方向外側に突出形成された分岐管部2の連結フランジ部2cに、仕切弁3の上流側(下側)の連結フランジ部3aが、ボルト,ナットにより脱着自在に密封状態で締付け固定されている。また、仕切弁3の下流側(上側)の連結フランジ部3bには、空気弁6(既設流体機器)の連結フランジ部6aが、ボルト,ナットにより密封状態で締付け固定されている。
【0022】
本実施形態では、水道管1内の上水の流れを維持した不断水状態のまま、設定耐久年数に至った又は劣化による漏水や故障等の理由により、後述する分岐流路閉塞装置Xを用いて既設の仕切弁3及び空気弁6を新規の補修弁8及び空気弁9(新規流体機器)に更新する(
図15参照)。
【0023】
図2には、分岐流路閉塞装置Xの側断面図が示されている。分岐流路閉塞装置Xは、上述した水道管1から分岐した分岐管部2の流路を閉塞する(
図11も参照)。分岐流路閉塞装置Xは、分岐管部2と水道管1との接続部分2aに係止される係止機構4と、分岐管部2の流路を閉塞可能なシール機構5と、係止機構4及びシール機構5を支持し、内筒軸7A及び外筒軸7Bで構成される軸部材7と、軸部材7を保持する保持部材15と、を備えている。詳細は後述するが、本実施形態におけるシール機構5は、内部に空気(流体の一例)が流入する流体流入部51を有しており、流体流入部51から空気が流入することにより径方向外側に膨張して分岐管部2の流路を閉塞する。
【0024】
係止機構4は、上流側端部(下端部)に設けられ、内筒軸7Aの先端が当接して移動を規制する板状部材41と、板状部材41が固定され、内筒軸7Aが移動可能に内挿された案内部材42と、案内部材42の内部に配置されたスプリング43と、案内部材42の外側で、スプリング43の径方向外側に揺動自在に接続された複数(本実施形態では周方向に2つ)の係止リンク44と、を有している。
【0025】
板状部材41は、案内部材42(後述する棒状部材42a)の上流側端面(下面)に固定されている。板状部材41の下流側端面(上面)にスプリング43の付勢力により移動した内筒軸7Aの先端が当接することにより、内筒軸7Aの下方向移動が規制されている。板状部材41の左右両端には、上流側の一対の係止リンク44の一端が揺動自在に枢支連結されている。
【0026】
案内部材42は、一端が後述する先端プレート55に固定されると共に他端が板状部材41に固定された複数(本実施形態では4つ)の棒状部材42aと、複数の棒状部材42aの間に支持された状態で、軸方向にスライド移動自在なスライド部材42bとを有している。複数の棒状部材42aの内側には、移動自在な内筒軸7Aの一部と、この内筒軸7Aの外周側に配置されたスプリング43とが収容されている。また、スライド部材42bの左右両端には、下流側の一対の係止リンク44の他端が揺動自在に枢支連結されている。
【0027】
図8の左図から中央図に示すように、係止リンク44は、内筒軸7Aの下流側(上方側)への移動に連動して、拡径姿勢に張り出すことが可能である。拡径姿勢の係止リンク44は、シール機構5による分岐流路閉塞箇所よりも上流側における分岐管部2の内周壁面、つまり、分岐管部2の内周面の分岐流路開口周縁(接続部分2a)に対して係合する。このとき、後述する解除防止機構10により、内筒軸7Aの先端は、板状部材41から離間した状態が維持されている。
【0028】
図2及び
図7に示すように、シール機構5は、一対の上環状部材5Aと、一対の下環状部材5Bと、中空筒部材54と、先端プレート55と、上環状部材5Aと下環状部材5Bとの間に配置された弾性部材5Cと、を有している。
【0029】
一対の上環状部材5Aは、第一円盤状部材5Aa(第一環状部材)と、第一円盤状部材5Aaに対して複数(本実施形態では8つ)の六角穴付きボルト等で構成される引寄ボルト52で連結された第一止水金具5Ab(第一支持部)と、で構成されている。一対の下環状部材5Bは、第二円盤状部材5Ba(第二環状部材)と、第二円盤状部材5Baに対して複数(本実施形態では8つ)の引寄ボルト53,55aで連結された第二止水金具5Bb(第二支持部)と、で構成されている。本実施形態における第一止水金具5Abと第二止水金具5Bbとは、引寄ボルト52及び/又は引寄ボルト53,55aを螺合することにより、相対移動可能な分割構造となっている。
【0030】
図7に示すように、第一円盤状部材5Aaは、上流側端面(下面)が凹状に形成された基部56aと、基部56aから下流側(上側)に延出した延出部56bとが一体形成されている。基部56aには、延出部56bに隣接した環状部位に引寄ボルト52が挿入される複数(本実施形態では8つ)の貫通孔56a1が周方向に等間隔に形成されている。延出部56bの外周面には、保持部材15の内周面に装着された内周シール部材saが当接しており、延出部56bの内周面には、内筒軸7Aが対向している。延出部56bの下流側端部(上端部)の外周面には、雄ねじ部56b1が形成されており、この雄ねじ部56b1に外筒軸7Bの上流側端部(下端部)の内周面に形成された雌ねじ部7Baが螺合されることにより、第一円盤状部材5Aaと外筒軸7Bとが連結される。つまり、第一円盤状部材5Aaは、外筒軸7Bに支持されている。また、延出部56bの下流側端部(上端部)の外周面には、雄ねじ部56b1よりも上流側(下側)にOリングsbが装着されるシール溝56b2が形成されており、雄ねじ部56b1よりも下流側(上側)にOリングshを圧縮するテーパ面56b5が形成されている。
【0031】
延出部56bの上流側端部(下端部)の内周面には、雌ねじ部56b3が形成されており、中空筒部材54の下流側端部(上端部)の外周面に形成された雄ねじ部54aに螺合されることにより、第一円盤状部材5Aaと中空筒部材54とが連結される。つまり、中空筒部材54も、第一円盤状部材5Aaを介して外筒軸7Bに支持されている。また、延出部56bの上流側端部(下端部)の内周面には、雌ねじ部56b3よりも下流側(上側)にOリングscが装着されるシール溝56b4が形成されている。このOリングscは、第一円盤状部材5Aaと中空筒部材54とが連結されることにより、中空筒部材54の雄ねじ部54aの下流側端部(上端部)に形成されたテーパ面54a1が当接して圧縮される。
【0032】
第一止水金具5Abは、カップ状に形成されており、円盤基部57aと、円盤基部57aの最も外周側から上流側(下側)に延出した円筒部57bとが一体形成されている。円盤基部57aは、中央に中空筒部材54が挿入される挿入孔部57a1が貫通形成されており、最も外周側に弾性部材5Cの一端が係合する第一段差部57a2が形成されている。また、円盤基部57aの挿入孔部57a1に隣接した外周側には、Oリングsdが装着されるシール溝57a3が形成されており、このシール溝57a3の更に外周側には、引寄ボルト52が螺合される複数(本実施形態では8つ)の雌ねじ孔57a4が周方向に等間隔に形成されている。円筒部57bは、第二止水金具5Bbの外側に隣接しており、第二止水金具5Bbが内挿される外筒となっている。
【0033】
第二円盤状部材5Baは、下流側端面(上面)が凹状に形成されている。第二円盤状部材5Baは、中央に中空筒部材54が挿入される挿入孔部58aが貫通形成されており、この挿入孔部58aよりも外周側に、六角穴付きボルト等で構成される引寄ボルト53,55aが挿入される複数(本実施形態では8つ)の貫通孔58bが周方向に等間隔に形成されている。挿入孔部58aの内周面には、Oリングsjが装着されるシール溝58a1と、このシール溝58a1よりも上流側(下側)に中空筒部材54が係止される係止凹部58a2とが形成されている。つまり、第二円盤状部材5Baも、第一円盤状部材5Aa及び中空筒部材54を介して外筒軸7Bに支持されている。
【0034】
第二止水金具5Bbは、中央に中空筒部材54が挿入される挿入孔部59aが貫通形成されており、最も外周側に弾性部材5Cの他端が係合する第二段差部59bが形成されている。また、挿入孔部59aに隣接した外周側には、Oリングsfが装着されるシール溝59cが形成されており、このシール溝59cの更に外周側には、引寄ボルト53,55aが螺合される複数(本実施形態では8つ)の雌ねじ孔59dが周方向に等間隔に形成されている。第二止水金具5Bbは、第一止水金具5Abの円筒部57bの内側に隣接しており、円筒部57bが外挿される内筒となっている。
【0035】
中空筒部材54は、一対の上環状部材5A及び一対の下環状部材5Bが外挿されると共に、内筒軸7Aが内挿される。この中空筒部材54の軸方向中央付近には、弾性部材5Cを膨張させるための流体導入空間Aに連通する流体流入部51として、複数の貫通孔が形成されている。また、中空筒部材54は、一端に、第一円盤状部材5Aaの延出部56bに形成された雌ねじ部56b3に螺合する雄ねじ部54aが形成されており、他端に、第二円盤状部材5Baに形成された係止凹部58a2に係合する環状突出部54bが形成されている。中空筒部材54を第一止水金具5Ab及び一対の下環状部材5Bの内部に挿入して環状突出部54b及び係止凹部58a2を係合させた状態で、中空筒部材54を第一円盤状部材5Aaに螺合することにより、第一円盤状部材5Aaと第二円盤状部材5Baとが位置決めされる。また、第二円盤状部材5Baに複数(本実施形態では4つ)の六角穴付きボルト等で構成される引寄ボルト55aで固定された先端プレート55により中空筒部材54の落下が防止される。
【0036】
先端プレート55は、中央に内筒軸7Aが挿入される挿入孔部55bが貫通形成されており、引寄ボルト53の頭部を収容する複数(本実施形態では4つ)の貫通孔55c及び引寄ボルト55aの雄ねじが挿入される複数(本実施形態では4つ)の貫通孔(不図示)が周方向に交互に配置されている。また、先端プレート55の上流側端面(下面)には、案内部材42の棒状部材42aが螺子固定されており(
図2も参照)、先端プレート55の下流側端面(上面)には、挿入孔部55bと貫通孔55cとの間に、Oリングsgが装着されるシール溝55dが形成されている。挿入孔部55bの内周面には、外周シール部材siが装着されるシール溝55eが形成されており、この外周シール部材siが内筒軸7Aに密着している。
【0037】
弾性部材5Cは、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)のような耐久性に優れた合成ゴム等で構成されており、一対の上環状部材5Aに挟持される第一被挟持部61と、一対の下環状部材5Bに挟持される第二被挟持部62と、第一被挟持部61と第二被挟持部62とを接続し、流体流入部51から空気が流入することにより膨張する膨張部63と、を有している。
【0038】
第一被挟持部61は、膨張部63から内側に断面L字状に屈曲しており、同様に、第二被挟持部62は、膨張部63から内側に断面L字状に屈曲している。第一被挟持部61を第一止水金具5Abの第一段差部57a2に係合させると共に、第二被挟持部62を第二止水金具5Bbの第二段差部59bに係合させることにより、弾性部材5Cの一端が第一止水金具5Abに支持され、弾性部材5Cの他端が第二止水金具5Bbに支持される。膨張部63は、自然状態では屈曲変形した形状であり、引寄ボルト52及び/又は引寄ボルト53,55aを締め増して、第一止水金具5Abと第二止水金具5Bbとを離間させることにより、直立形状となる。
【0039】
弾性部材5Cの姿勢修正手順を説明する。第一被挟持部61を第一止水金具5Abの第一段差部57a2に係合させると共に、第二被挟持部62を第二止水金具5Bbの第二段差部59bに係合させ、中空筒部材54を一対の上環状部材5A及び一対の下環状部材5Bの内部に装着して、引寄ボルト52及び引寄ボルト53,55aで仮締めする。この状態では、第一止水金具5Abと第二止水金具5Bbとが近接しており、膨張部63が屈曲変形した形状となっている。次いで、引寄ボルト52及び引寄ボルト53,55aを締め増すことにより、第一止水金具5Abが第一円盤状部材5Aaに当接すると共に第二止水金具5Bbが第二円盤状部材5Baに当接して、第一止水金具5Abと第二止水金具5Bbとが離間する。その結果、膨張部63に引張力がかかり、膨張部63が直立形状となる。この構成により、中空筒部材54、第一止水金具5Ab及び第二止水金具5Bbで囲まれた密封空間が、流体導入空間Aとなっている。
【0040】
図8の右図に示すように、外筒軸7Bから流体流入部51を介して流体導入空間Aに導入された空気により、膨張部63が流体圧を受けて径方向外側に膨張する。このように、弾性部材5Cを支持した状態で第一止水金具5Abと第二止水金具5Bbとを離間させて弾性部材5Cにテンションをかければ、膨張前の弾性部材5Cの変形を防止することが可能となる。その結果、流体流入部51から空気を流入させることにより弾性部材5Cを膨張させたとき、弾性部材5Cを均等に膨張させることが可能となり、分岐管部2の流路を確実に閉塞することができる。なお、膨張部63の膨張率や強度については、分岐管部2の構造や内径に応じて設計されている。
【0041】
図2に戻り、内筒軸7Aは、後述する作業ケース30の分割板状部材31に固定される保持部材15の中央部を、密封状態で軸方向に貫通する中実棒状部材で構成されている。空気弁6の上面から構造物の天井壁Rまでの作業用空間の高さが制限されているため、この作業用空間の制限高さに対応して軸方向で複数に分割された分割内筒軸7A1,7A2で構成されている。内筒軸7Aは、係止機構4及びシール機構5が設けられた第一分割内筒軸7A1(第一軸部材の一例)と、第一分割内筒軸7A1の上端部に対して雄雌ねじ連結で構成される連結部11で接続される第二分割内筒軸7A2(第一軸部材の一例)と、を少なくとも有している。また、第二分割内筒軸7A2の上端部に対して更に分割操作軸(第二軸部材の一例)を連結することが可能である。
【0042】
外筒軸7Bは、後述する作業ケース30の分割板状部材31に固定される保持部材15の中央部を、密封状態で軸方向に摺動自在に貫通する中空棒状部材で構成されている。外筒軸7Bには、内筒軸7Aと同一の軸芯Yで内筒軸7Aが内挿されており、内筒軸7Aと外筒軸7Bとの隙間に流体流入部51と連通する流体流路Fが形成されている。
【0043】
外筒軸7Bは、内筒軸7Aと同様に、作業用空間の制限高さに対応して軸方向で複数に分割された外筒軸7B1,7B2で構成されている。外筒軸7Bは、上流側端部(下端部)の内周面に形成された雌ねじ部7Baが第一円盤状部材5Aaの雄ねじ部56b1に螺合されることにより、シール機構5と連結されている。また、外筒軸7Bは、係止機構4,シール機構5及び保持部材15が設けられた第一分割外筒軸7B1(第一軸部材の一例)と、第一分割外筒軸7B1の上端部に対して雄雌ねじ連結で構成される連結部12で接続される第二分割外筒軸7B2(第一軸部材の一例)と、を少なくとも有している。第二分割外筒軸7B2の上端部には、空気圧送器等の流体供給機構13から空気を供給するためのカプラ13aが接続されている。なお、第二分割外筒軸7B2の上端部に対して更に分割操作軸(第二軸部材の一例)を連結することが可能である。
【0044】
内筒軸7Aと外筒軸7Bとに亘って係止機構4の係止状態の解除を防止する解除防止機構10が設けられている。解除防止機構10は、内筒軸7Aの下流側端部(上端部)に形成された雄ねじ部7Aaと、雄ねじ部7Aaに螺合される操作ナット10Aと、外筒軸7Bの下流側端面(上面)に配置され、操作ナット10Aの回転を支持するベアリング7Bbと、で構成されている。また、係止機構4は、操作ナット10Aの回転操作により一対の係止リンク44が拡径可能に構成されている。操作ナット10Aをベアリング7Bbに摺接させながら回転させることにより、内筒軸7Aが上昇して一対の係止リンク44が拡径し、これら係止リンク44が分岐管部2の内周面の分岐流路開口周縁に対して係合する(
図11も参照)。そして、操作ナット10Aが回転不能となったことにより、係止機構4の係止が完了し、操作ナット10Aと雄ねじ部7Aaとにより、係止機構4の係止状態の解除が防止される。このように、操作ナット10Aの回転操作により係止機構4を拡径させれば操作性に優れ、操作ナット10Aが回転不能となったことによる係止機構4の係止完了確認が容易である。なお、解除防止機構10としてのベアリング7Bbを省略して、操作ナット10Aと外筒軸7Bの下流側端面(上面)とを摺接させても良い。
【0045】
保持部材15は、外筒軸7Bを保持し、後述する作業ケース30の分割板状部材31に固定ボルト24Cで固定される円盤状部材で構成されている。この保持部材15は、中央部分で外筒軸7Bが挿入される外筒軸用貫通孔15aが形成されている。外筒軸用貫通孔15aには、内周面に内周シール部材saが装着されており、この内周シール部材saにより外筒軸7Bが保持部材15に対して密封状態に保持されている。また、保持部材15の外周面の環状溝には、外周シール部材seが設けられており、作業ケース30と保持部材15との隙間からの漏水が防止される。
【0046】
上述した分岐流路閉塞装置Xは、仕切弁3に着脱自在に接続される作業ケース30を備えている。作業ケース30は、仕切弁3の下流側(上側)の連結フランジ部3bに連結される連結フランジ部30aと、連結フランジ部30aの内周側から軸部材7の軸芯Y方向に延在する筒状本体30bと、筒状本体30bの連結フランジ部30aとは反対側の端部から外側に向かって環状に突出した環状突出部30cと、を有する筺体である。また、作業ケース30の側壁には、不図示の掻取り清掃具で掻き取られた錆瘤等を外部に排出する排水バルブ22が接続されている(
図6も参照)。
【0047】
本実施形態における作業ケース30は、軸部材7の軸芯Y方向に沿って分割された第一分割ケース30Aと第二分割ケース30Bとで構成される分割体であり、分割体の分割部分で軸部材7を密封状態に挟持している。
【0048】
図3に示すように、第一分割ケース30Aの側壁には、上述した排水バルブ22に接続される配管22aが設けられている。第一分割ケース30Aは、半割状の第一半割部材30Aaと、第一半割部材30Aaにおける周方向の両端部から径方向外側に突出した一対の第一突出部30Abと、仕切弁3の下流側(上側)の連結フランジ部3b(フランジの一例)に連結される第一連結フランジ部30Acと、第一連結フランジ部30Acとは反対側に位置し、後述する分割板状部材31が連結される第一環状突出部30Adとを有しており、これらの第一半割部材30Aa,第一突出部30Ab,第一連結フランジ部30Ac及び第一環状突出部30Adとが一体形成されている。第二分割ケース30Bは、半割状の第二半割部材30Baと、第二半割部材30Baにおける周方向の両端部から径方向外側に突出した一対の第二突出部30Bbと、仕切弁3の下流側(上側)の連結フランジ部3b(フランジの一例)に連結される第二連結フランジ部30Bcと、第二連結フランジ部30Bcとは反対側に位置し、後述する分割板状部材31が連結される第二環状突出部30Bdとを有しており、これらの第二半割部材30Ba,第二突出部30Bb,第二連結フランジ部30Bc及び第二環状突出部30Bdとが一体形成されている。
【0049】
第一連結フランジ部30Ac及び第二連結フランジ部30Bcには、仕切弁3の下流側(上側)の連結フランジ部3bにボルト,ナットにより連結するための複数(本実施形態では夫々4つと2つの組み合わせ)の貫通孔が形成されている。第一突出部30Ab及び第二突出部30Bbには、互いに六角穴付きボルトで構成されるボルトBにより連結するための複数(本実施形態では夫々8つ)の貫通孔が形成されている(
図5も参照)。第一環状突出部30Ad及び第二環状突出部30Bdには、分割板状部材31にボルト,ナットで構成される連結部材33により連結するための複数(本実施形態では夫々4つと2つの組み合わせ)の貫通孔が形成されている。
【0050】
このように、作業ケース30の連結フランジ部30aは、第一分割ケース30Aの第一連結フランジ部30Ac及び第二分割ケース30Bの第二連結フランジ部30Bcで構成されている。作業ケース30の筒状本体30bは、第一分割ケース30Aの第一半割部材30Aa及び一対の第一突出部30Abと、第二分割ケース30Bの第二半割部材30Ba及び一対の第二突出部30Bbと、で構成されている。作業ケース30の環状突出部30cは、第一分割ケース30Aの第一環状突出部30Ad及び第二分割ケース30Bの第二環状突出部30Bdで構成されている。
【0051】
一対の第一突出部30Abの1つには、第二突出部30Bbとの合わせ面30Ab2に第一直線状シール溝30Ab1が形成されており、第一連結フランジ部30Acにおける仕切弁3の下流側(上側)の連結フランジ部3bとの対向面には、第一半円状シール溝30Ac1が形成されている。一対の第二突出部30Bbの1つには、第一突出部30Abとの合わせ面30Bb2に第二直線状シール溝30Bb1が形成されており、第二連結フランジ部30Bcにおける仕切弁3の下流側(上側)の連結フランジ部3bとの対向面には、第二半円状シール溝30Bc1が形成されている。
【0052】
第一直線状シール溝30Ab1及び第一半円状シール溝30Ac1には、第一シール部材S1が嵌合されており、第二直線状シール溝30Bb1及び第二半円状シール溝30Bc1には、第二シール部材S2が嵌合されている。第一シール部材S1は、第一直線状シール溝30Ab1に嵌合される第一直線状シール部S1aと、第一半円状シール溝30Ac1に嵌合される円環状シールの第一半円部分S1bとが密着形成されている。同様に、第二シール部材S2は、第二直線状シール溝30Bb1に嵌合される第二直線状シール部S2aと、第二半円状シール溝30Bc1に嵌合される円環状シールの第二半円部分S2bとが密着形成されている。つまり、第一突出部30Ab及び第二突出部30Bbの合わせ面30Ab2,30Bb2、及び、第一連結フランジ部30Ac及び第二連結フランジ部30Bcにおける仕切弁3の下流側(上側)の連結フランジ部3bとの対向面に連続してシール部材S1,S2が配置されている。
【0053】
図2に示すように、本実施形態における分岐流路閉塞装置Xは、作業ケース30の環状突出部30cに連結され、半割円盤形状に分割された分割板状部材31を更に備えている。この分割板状部材31は、環状突出部30cに連結されることで、作業ケース30の一部として機能する。軸部材7は、分割板状部材31の分割部分で密封状態に挟持されている。つまり、作業ケース30の分割体としての分割板状部材31の分割部分で軸部材7を密封状態に挟持している。
【0054】
図4に示すように、分割板状部材31は、半割円盤形状の第一板状部材31A及び第二板状部材31Bで構成されている。第一板状部材31Aは、作業ケース30の環状突出部30cに対向する第一半円部31Aaと、第一半円部31Aaの内端から環状突出部30cとは反対側に突出した一対の第一ブロック部31Abとが一体形成されている。第二板状部材31Bは、作業ケース30の環状突出部30cに対向する第二半円部31Baと、第二半円部31Baの内端から環状突出部30cとは反対側に突出した一対の第二ブロック部31Bbとが一体形成されている。第一板状部材31A及び第二板状部材31Bは、一対の第一ブロック部31Ab及び一対の第二ブロック部31Bbを対向させた状態で、六角穴付きボルトで構成される複数(本実施形態では4つ)の締結部材32にて連結されて分割板状部材31となる(
図6も参照)。
【0055】
分割板状部材31の底面は、中央側に、保持部材15を収容する環状凹部31aが形成されており、環状凹部31aよりも外周側に、環状シール材S3が嵌合する環状シール溝31bが形成されている。分割板状部材31の内周側には、後述する挾持板24Aと分割板状部材31と保持部材15とを固定する固定ボルト24Cが挿入される複数(本実施形態では2つ)の内周側貫通孔31cが形成されている。分割板状部材31の外周側には、作業ケース30の環状突出部30cに連結するためのボルト,ナットで構成される連結部材33が挿入される複数(本実施形態では夫々4つと2つの組み合わせ)の外周側貫通孔31dが形成されている。複数の外周側貫通孔31dは、作業ケース30の寸法に応じて、2種類の同心円状孔となっている。また、分割板状部材31の最も内周側(中心)には、軸部材7が貫通する中心貫通孔31eが形成されている。
【0056】
図2に示すように、作業ケース30の分割板状部材31には、係止機構4,シール機構5及び保持部材15が装着されている軸部材7が自重で下降することを防止する下降規制具24が設けられている。下降規制具24は、内筒軸7A及び外筒軸7Bを挾持固定可能な一対の挾持板24Aと、両挾持板24Aを挾持状態に締付け固定する六角穴付きボルト24Bと、挾持板24Aと分割板状部材31と保持部材15とを固定する固定ボルト24Cと、で構成されている。
【0057】
図5~
図6に示すように、本実施形態における作業ケース30は、第一分割ケース30Aと第二分割ケース30Bと第一板状部材31A及び第二板状部材31Bとを有している。第一分割ケース30Aと第二分割ケース30Bとが複数(本実施形態では8つ)のボルトBで連結され、第一板状部材31A及び第二板状部材31Bとを複数(本実施形態では4つ)の締結部材32にて一体化された分割板状部材31が第一分割ケース30A及び第二分割ケース30Bに複数(本実施形態では4つ)の連結部材33にて連結されている。また、第一分割ケース30Aと第二分割ケース30Bとの割面と、第一板状部材31Aと第二板状部材31Bとの割面とは、互いに直交している。これにより、下降規制具24に干渉すること無く、分割板状部材31のブロック部31Ab,31Bbを配置することができる。
【0058】
続いて、
図9~
図16を用いて、分岐流路閉塞装置Xの撤去方法を含む分岐流路閉塞方法について説明する。
【0059】
分岐流路閉塞方法は、
図9に示すように、既設の仕切弁3により分岐管部2の流路を閉塞する仮閉塞工程と、仮閉塞工程の後、分岐管部2に接続された既設の空気弁6(既設流体機器)を撤去する撤去工程と、
図10に示すように、空気弁6が撤去された分岐管部2に、係止機構4及びシール機構5が接続された軸部材7が密封状態で挿入された作業ケース30を装着する装着工程と、
図11に示すように、仕切弁3を開弁した後、軸部材7を操作して係止機構4を分岐管部2の分岐流路開口周縁(接続部分2a)に係止する係止工程と、弾性部材5Cの内部に空気を供給して、分岐管部2の流路を閉塞する閉塞工程と、を含んでいる。
【0060】
さらに、分岐流路閉塞方法は、
図12に示すように、閉塞工程の後、分岐流路閉塞装置Xを残置した状態で作業ケース30を撤去する第一撤去工程と、
図13に示すように、第一撤去工程の後、補修弁8(新設流体機器)と作業ケース30とを分岐管部2に設置する第一設置工程と、
図14に示すように、第一設置工程の後、補修弁8により分岐管部2の流路を閉塞して分岐流路閉塞装置Xを撤去する第二撤去工程と、
図15に示すように、空気弁9(新設流体機器)を補修弁8に設置する第二設置工程と、を含んでいる。
【0061】
本実施形態における分岐流路閉塞装置Xの撤去方法は、閉塞工程と第一撤去工程とを含んでおり、この第一撤去工程は、閉塞工程の後、仕切弁3に接続された作業ケース30を軸芯Y方向と交差する方向に取り外すケース撤去工程と、ケース撤去工程の後、第三分割内筒軸7A3及び第三分割外筒軸7B3(第二軸部材の一例)を取り外してから仕切弁3を軸芯Y方向に沿って取り外す仕切弁撤去工程と、を含んでいる。
【0062】
図9に示すように、仮閉塞工程では、既設の仕切弁3の弁体3cを移動させて分岐管部2の流路を閉塞する。なお、既設の仕切弁3の老朽化等により弁体3cが固着して移動できない場合は、締付け輪(不図示)を両連結フランジ部2c,3aの外周面に装着する。この締付け輪は、略半円弧状の一対の締付け分割輪(不図示)と仕切板弁(不図示)とを有しており、両連結フランジ部2c,3aのボルト,ナットを緩めた後、一対の締付け分割輪をボルト,ナットで引寄せ固定する。そして、仕切板弁の弁板を両連結フランジ部2c,3aの間に挿入することにより、分岐管部2の流路を閉塞する。
【0063】
分岐管部2の流路を閉塞した後は、撤去工程で、既設の空気弁6を撤去する。図示しないが、仮閉塞工程の後、清掃機が装着された作業ケース30を仕切弁3の下流側の連結フランジ部3bに装着し、分岐管部2の内面を清掃する。このとき、既設の仕切弁3の弁体3cが固着して移動できない場合は、作業ケース30と仕切弁3との間に作業用仕切弁(不図示)を設置する。
【0064】
次いで、
図10に示すように、装着工程では、仕切弁3の下流側の連結フランジ部3bに、作業ケース30の連結フランジ部30aをボルト,ナットで固定する。作業ケース30の内部には、係止機構4及びシール機構5が収容されており、係止機構4及びシール機構5を支持する軸部材7(外筒軸7B)は、保持部材15により保持され、下降規制具24により挟持固定されている。このとき、
図8の左図に示すように、第一止水金具5Abが第一円盤状部材5Aaに当接すると共に第二止水金具5Bbが第二円盤状部材5Baに当接しており、シール機構5の膨張部63は、作業ケース30の内部に直立形状で収容されている。この装着工程においては、作業ケース30を構成する第一分割ケース30A及び第二分割ケース30Bと第一板状部材31A及び第二板状部材31Bとを現場で組み立てても良いし、上述したように予め組み立てた作業ケース30を用いても良い。
【0065】
次いで、
図11に示すように、仕切弁3を開弁して下降規制具24の六角穴付きボルト24Bを緩めた後、手動又は不図示のレバーブロック(登録商標)等の下降器具により軸部材7を操作して、係止機構4及びシール機構5を下降させる。そして、第二分割内筒軸7A2及び第二分割外筒軸7B2(第一軸部材の一例)の上端部が作業ケース30の分割板状部材31に位置するまで、係止機構4及びシール機構5が下降したとき、第二分割内筒軸7A2及び第二分割外筒軸7B2に第三分割内筒軸7A3及び第三分割外筒軸7B3(第二軸部材の一例)を連結する。次いで、係止機構4が分岐管部2の分岐流路開口周縁(接続部分2a)に位置するまで、手動等により第三分割内筒軸7A3及び第三分割外筒軸7B3を操作した後、第三分割内筒軸7A3及び第三分割外筒軸7B3に、下流側端部(上端部)の雄ねじ部7Aaに操作ナット10Aが螺合された第四分割内筒軸7A4(第二軸部材の一例)、及び、カプラ13a及びベアリング7Bbが装着された第四分割外筒軸7B4(第二軸部材の一例)を連結する。このように、構造物の天井壁Rまでの作業用空間の高さが制限されている場合でも、この作業用空間の制限高さに対応して複数に分割された軸部材7を用いることで作業効率を高めることができる。
【0066】
次いで、係止工程では、第四分割外筒軸7B4の下流側端面(上面)に配置されたベアリング7Bbに摺接させながら操作ナット10Aを回転させることにより、内筒軸7Aを引き上げ操作して係止機構4を分岐管部2の分岐流路開口周縁(接続部分2a)に係止させる。より詳細に説明すると、内筒軸7Aを下流側(上方側)へ移動させることにより、係止機構4の係止リンク44を拡径姿勢にし、分岐管部2の内周面の分岐流路開口周縁に対して係合させる。操作ナット10Aが回転不能となったことにより、係止機構4の係止が完了し、操作ナット10Aと雄ねじ部7Aaとにより、係止機構4の係止状態の解除が防止される。次いで、下降規制具24の六角穴付きボルト24Bを締付けて、軸部材7(外筒軸7B)を挟持固定する。その結果、下降規制具24により、軸部材7(外筒軸7B)の自重による落下が防止される。
【0067】
次いで、閉塞工程では、弾性部材5Cの内部に空気を供給して、分岐管部2の流路を閉塞する。より詳細に説明すると、流体供給機構13からカプラ13aを介して外筒軸7Bと内筒軸7Aとの隙間の流体流路Fに空気を供給し、流体流入部51から流体導入空間Aに空気を導入する(
図8の右図も参照)。その結果、膨張部63が流体圧を受けて径方向外側に膨張し、分岐管部2の内面に密着して分岐管部2の流路を閉塞する。このように、本実施形態の閉塞工程では、油圧ジャッキ等の大きな駆動力を要せず、流体流入部51から空気を供給するだけで良いので、作業効率を高めることができる。しかも、シール機構5を流体圧により膨張する弾性部材5Cで構成すれば、流体圧を変更するだけで自由に膨張量を変更することが可能となり、装置の軸方向寸法を大きくすること無く、あらゆる内径の分岐管部2に対応することができる。
【0068】
次いで、
図12に示すように、第一撤去工程では、分岐流路閉塞装置Xの一部を残置した状態で作業ケース30及び仕切弁3を撤去する。より詳細に説明すると、第一撤去工程は、閉塞工程の後、仕切弁3に接続された作業ケース30を軸芯Y方向と交差する方向に取り外すケース撤去工程と、ケース撤去工程の後、第三分割内筒軸7A3及び第三分割外筒軸7B3を取り外してから仕切弁3を軸芯Y方向に沿って取り外す仕切弁撤去工程と、を含んでいる。
【0069】
ケース撤去工程では、作業ケース30の分割板状部材31の固定ボルト24Cを取り外して、分割板状部材31と保持部材15との固定を解除し、第一板状部材31A及び第二板状部材31Bを連結している締結部材32を取り外して、分割板状部材31を撤去する。そして、第一分割ケース30Aと第二分割ケース30Bとを連結しているボルトBを取り外して、作業ケース30を軸芯Y方向と交差する方向から撤去する。このように、作業ケース30を軸部材7の側方に取り外すため、軸部材7の上端から軸芯Y方向に沿って作業ケース30を撤去する必要がなく、天井壁R等により作業空間上部に障害物がある場所でも、障害物に干渉することなく作業ケース30を取り外すことができる。
【0070】
次いで、仕切弁撤去工程では、第四分割内筒軸7A4及び第四分割外筒軸7B4(第二軸部材の一例)、第三分割内筒軸7A3及び第三分割外筒軸7B3(第二軸部材の一例)を順番に取り外す。このとき、水道管1内の上水の流体圧を受けてシール機構5が移動しないように外筒軸7Bに下方向の力を加える治具(不図示)を用いて軸部材7を順番に取り外すことが好ましい。次いで、分岐管部2の連結フランジ部2cと仕切弁3の上流側の連結フランジ部3aとを固定するボルト,ナットを取り外して、軸芯Y方向に沿って仕切弁3を撤去する。このとき、分岐管部2と水道管1との接続部分2aに係止機構4を係止させることにより、流体圧による軸部材7(内筒軸7A)の上方向への移動が防止され、シール機構5に空気を供給して分岐管部2の流路を閉塞することにより軸部材7の下方向の移動が防止される。このように、軸部材7が分割されているため、少なくとも第四分割内筒軸7A4及び第四分割外筒軸7B4を取り外せば、障害物に干渉することなく仕切弁3を取り外すことができる。なお、図示を省略しているが、第二分割内筒軸7A2及び第二分割外筒軸7B2の上端に解除防止機構10を装着することが好ましい。
【0071】
なお、
図16に示すように、第一撤去工程にて取り外した保持部材15及び分割板状部材31にて、第一分割外筒軸7B1及び第一分割外筒軸7B1を挟持した状態で、分割板状部材31を分岐管部2の連結フランジ部2cに連結し、軸部材7が自重で下降することを防止する下降規制具24を設けることが好ましい。この保持部材15及び分割板状部材31は、水道管1内の上水の流体圧を受けてシール機構5が移動することを規制する上昇規制具として機能する。このように、環状突出部30cに連結される分割板状部材31を別途設けているため、作業ケース30及び仕切弁3を取り外した後、この分割板状部材31で分岐管部2の開口を覆うように軸部材7を挟持することが可能となり、シール機構5のシール機能を安定させることができる。
【0072】
次いで、
図13に示すように、第一設置工程では、第一撤去工程の後、新規の補修弁8を分岐管部2にボルト,ナットにより締結して設置すると共に、作業ケース30を新規の補修弁8にボルト,ナットにより締結して設置する。この第一設置工程においては、作業ケース30を構成する第一分割ケース30A及び第二分割ケース30Bと第一板状部材31A及び第二板状部材31Bとを現場で組み立てても良いし、予め組み立てた作業ケース30を用いても良い。作業ケース30を現場で組み立てる場合は、新規の補修弁8を分岐管部2に装着した後、第三分割内筒軸7A3及び第三分割外筒軸7B3と第四分割内筒軸7A4及び第四分割外筒軸7B4とを第二分割内筒軸7A2及び第二分割外筒軸7B2に連結してから作業ケース30を組み付ければ良いため、作業効率が向上する。
【0073】
そして、作業ケース30の分割板状部材31と保持部材15とを固定ボルト24Cにより固定し、作業ケース30内を密閉状態に維持する。次いで、内筒軸7Aに螺合されている操作ナット10Aを緩め、内筒軸7Aを下降させて、係止機構4の係止リンク44を縮径させると共に、流体流入部51からの流体導入を停止して、弾性部材5Cに作用する流体圧を低下させて弾性部材5Cを縮径させる(
図14も参照)。次いで、手動等により軸部材7を操作して、係止機構4及びシール機構5を上昇させる。このとき、分割された軸部材7の連結を順番に解除しながら、係止機構4及びシール機構5が作業ケース30内に収容されるまで、軸部材7を上昇させる。
【0074】
次いで、
図14に示すように、第二撤去工程では、補修弁8により分岐管部2の流路を閉塞した状態で、作業ケース30を軸部材7の側方に取り外した後、軸部材7を順番に取外してから係止機構4及びシール機構5を撤去する。この第二撤去工程では、上述した第一撤去工程と同様に作業ケース30を軸部材7の側方に取り外すため、軸部材7の上端から軸芯Y方向に沿って作業ケース30を撤去する必要がなく、天井壁R等により作業空間上部に障害物がある場所でも、障害物に干渉することなく作業ケース30を取り外すことができる。なお、第二撤去工程では、作業ケース30を分解すること無く、係止機構4及びシール機構5が作業ケース30内に収容された状態で、分岐流路閉塞装置Xを撤去しても良い。最後に、
図15に示すように、第二設置工程では、空気弁9(新設流体機器)を補修弁8に設置して、流体機器の更新が完了する。
【0075】
[別実施形態]
図17に示すように、作業ケース30は、仕切弁3の下流側(上側)の連結フランジ部3bに連結される連結フランジ部30aと、連結フランジ部30aの内周側から軸部材7の軸芯Y方向に延在する筒状本体30bと、筒状本体30bの連結フランジ部30aとは反対側の端部から内側に延在する円盤状の底壁部30dと、を有していても良い。この場合、軸部材7は、底壁部30dの分割部分で密封状態に挟持されている。本実施形態における連結フランジ部30aや筒状本体30bは上述した実施形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。本実施形態では、保持部材15が底壁部30dに固定されており、上述した実施形態では、保持部材15が分割板状部材31に固定されていた点が異なっている。本実施形態においても作業ケース30が第一分割ケース30Aと第二分割ケース30Bとで構成されている。本実施形態では、軸部材7を底壁部30dの分割部分で密封状態に挟持しているため、作業ケース30のコンパクト化が図られる。その他の作用効果は、上述した実施形態と同様である。
【0076】
[その他の実施形態]
(1)上述した実施形態における作業ケース30を2分割で構成したが、作業ケース30を3分割以上しても良い。また、軸部材7は、仕切弁3の軸芯Y方向の寸法に応じて第一軸部材と第二軸部材との分割境界を設ければよく、分割数は特に限定されない。
(2)軸部材7は、係止機構4を操作する内筒軸7Aと、流体流入部51に空気を供給する外筒軸7Bと、を分離させた2軸構造としても良い。
(3)係止機構4は、内筒軸7Aを操作することにより、拡径姿勢に変更できるものであれば、上述した形態に限定されない。
(4)上述した実施形態では、一対の上環状部材5Aを第一円盤状部材5Aaと第一止水金具5Abとで構成し、一対の下環状部材5Bを第二円盤状部材5Baと第二止水金具5Bbで構成した。これに代えて、上環状部材5A又は下環状部材5Bを、弾性部材5Cの被挟持部61,62が固定された環状部材で構成して、第一止水金具5Ab及び第二止水金具5Bbの何れか一方を移動可能に形成しても良い。この場合でも、第一止水金具5Abと第二止水金具5Bbとは、引寄ボルト52又は引寄ボルト53,55aを螺合することにより、相対移動可能な分割構造となる。
【0077】
(5)上述した第一被挟持部61及び第二被挟持部62は、膨張部63と一体の弾性部材5Cで構成せずに、金属等で構成された第一被挟持部61及び第二被挟持部62を弾性部材5Cとしての膨張部63と接続しても良い。
(6)上述した実施形態では、シール機構5の内部に空気を流入させたが、水等の液体を流入させても良い。
(7)上述した保持部材15に代えて、シール機構5に内筒軸7A及び外筒軸7Bを保持する機構を設けても良い。
(8)上述した解除防止機構10に代えて、内筒軸7Aを把持する機構を別途設けても良い。
(9)上述した実施形態では、上水が流通する水道管1を用いて説明したが、上水以外の液体や、ガス等の気体が流通する流体管としても良い。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明は、流体管から分岐した分岐管部の流路を閉塞する分岐流路閉塞装置、及び、分岐流路閉塞装置を用いた分岐流路閉塞方法に利用可能である。
【符号の説明】
【0079】
1 :水道管(流体管)
2 :分岐管部
2a :接続部分
3 :仕切弁
4 :係止機構
5 :シール機構
5C :弾性部材
7 :軸部材
7A1 :第一分割内筒軸(第一軸部材)
7A2 :第二分割内筒軸(第一軸部材)
7A3 :第三分割内筒軸(第二軸部材)
7A4 :第四分割内筒軸(第二軸部材)
7B1 :第一分割外筒軸(第一軸部材)
7B2 :第二分割外筒軸(第一軸部材)
7B3 :第三分割外筒軸(第二軸部材)
7B4 :第四分割外筒軸(第二軸部材)
30 :作業ケース
30A :第一分割ケース
30Aa :第一半割部材
30Ab :第一突出部
30Ab2 :合わせ面
30Ac :第一連結フランジ部
30B :第二分割ケース
30Ba :第二半割部材
30Bb :第二突出部
30Bb2 :合わせ面
30Bc :第二連結フランジ部
30a :連結フランジ部
30a :フランジ部
30b :筒状本体
30c :環状突出部
30d :底壁部
31 :分割板状部材
S1 :第一シール部材(シール部材)
S2 :第二シール部材(シール部材)
X :分岐流路閉塞装置
Y :軸芯