(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023113364
(43)【公開日】2023-08-16
(54)【発明の名称】情報収集装置、情報収集方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/20 20230101AFI20230808BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20230808BHJP
【FI】
G06Q10/00 300
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022015689
(22)【出願日】2022-02-03
(71)【出願人】
【識別番号】000001960
【氏名又は名称】シチズン時計株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】507351883
【氏名又は名称】シチズン・システムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川島 健信
(72)【発明者】
【氏名】入澤 保明
(72)【発明者】
【氏名】野口 義一
(72)【発明者】
【氏名】影山 康博
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 綾乃
(72)【発明者】
【氏名】高橋 智史
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】顧客が管理している機器に対する特定の処理を実行させる命令を受け付け、処理の結果を応答する情報収集装置、情報収集方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報収集し10において、1又は複数の仲介装置200を介して1又は複数の機器の情報を収集する情報収集装置100であって、1又は複数の機器210を管理するサービスを顧客に提供する複数の提供者装置300から、1又は複数の仲介装置と1又は複数の機器との両方又は1又は複数の仲介装置だけ、を含む対象に実行させる特定の処理を複数の提供者装置の夫々に固有の方式で記述した第1ジョブ情報を受信する通信部110と、通信部が受信する第1ジョブ情報を、対象に実行させる特定の処理を1又は複数の仲介装置が認識可能な方式で記述した第2ジョブ情報に変換し、通信部を介して、1又は複数の仲介装置に第2ジョブ情報を渡す変換部120と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1もしくは複数の仲介装置を介して1もしくは複数の機器の情報を収集する情報収集装置であって、
前記1もしくは複数の機器を管理するサービスを顧客に提供する複数の提供者装置から、前記1もしくは複数の仲介装置と前記1もしくは複数の機器との両方、または、前記1もくしは複数の仲介装置だけ、を含む対象に実行させる特定の処理を前記複数の提供者装置のそれぞれに固有の方式で記述した第1ジョブ情報を受信する通信部と、
前記通信部が受信する前記第1ジョブ情報を、前記対象に実行させる前記特定の処理を前記1もしくは複数の仲介装置が認識可能な方式で記述した第2ジョブ情報に変換し、前記通信部を介して、前記1もしくは複数の仲介装置に前記第2ジョブ情報を渡す変換部と
を備える情報収集装置。
【請求項2】
前記1もしくは複数の機器および前記1もしくは複数の仲介装置の少なくとも何れか1つは、前記複数の提供者装置に1対複数の関係で対応付けられ、
前記通信部は、前記対象が前記第2ジョブ情報に従って前記特定の処理を実行した結果を示す結果情報を、前記1もしくは複数の仲介装置から受信し、
前記変換部は、前記少なくとも何れか1つと対応付けられた前記複数の提供者装置のそれぞれに固有の方式で前記結果情報を更新情報に変換し、前記複数の提供者装置に前記更新情報を一斉配信する、
請求項1に記載の情報収集装置。
【請求項3】
前記変換部は、前記対象が前記第2ジョブ情報に従って前記特定の処理を実行した結果を示す結果情報を前記情報収集装置に返信させる処理を前記1もしくは複数の仲介装置が認識可能な方式で記述した第3ジョブ情報を、前記通信部を介して、前記第2ジョブ情報と共に前記1もしくは複数の仲介装置に渡す、
請求項1または2に記載の情報収集装置。
【請求項4】
前記通信部は、前記複数の提供者装置から、前記第1ジョブ情報と共に、前記第1ジョブ情報によって前記特定の処理を実行させる機器を管理している顧客の顧客IDを受信し、
前記変換部は、前記第2ジョブ情報を前記通信部が受信した前記顧客IDと紐付ける、
請求項1から3の何れか一項に記載の情報収集装置。
【請求項5】
前記1もしくは複数の仲介装置のそれぞれのAPI-KEY、および、前記複数の提供者装置から前記サービスを提供される1または複数の顧客のそれぞれの顧客IDを互いに紐付けて格納する格納部を更に備え、
前記変換部は、
前記格納部を参照することにより、前記第2ジョブ情報の受け渡しを要求する前記1もしくは複数の仲介装置によって提示されるAPI-KEYに対応する顧客IDを特定し、
前記対応する顧客IDが、前記第2ジョブ情報と紐付けられた前記顧客IDと一致する場合に、前記通信部を介して、前記第2ジョブ情報の受け渡しを要求する前記1もしくは複数の仲介装置に前記第2ジョブ情報を渡す、
請求項4に記載の情報収集装置。
【請求項6】
前記通信部は、前記複数の提供者装置から、前記第1ジョブ情報および前記顧客IDと共に、前記第1ジョブ情報に対応する前記第2ジョブ情報によって前記特定の処理を実行させる機器の機器IDを受信し、
前記変換部は、
前記第2ジョブ情報を前記通信部が受信した前記顧客IDおよび前記機器IDと紐付け、
前記対応する顧客IDが、前記第2ジョブ情報と紐付けられた前記顧客IDと一致する場合に、前記通信部を介して、前記第2ジョブ情報の受け渡しを要求する前記1もしくは複数の仲介装置に前記第2ジョブ情報を前記機器IDと共に渡す、
請求項5に記載の情報収集装置。
【請求項7】
前記格納部は、前記複数の提供者装置のそれぞれの提供者装置ID、および、前記1もしくは複数の機器のそれぞれの機器IDを互いに紐付けて格納し、
前記通信部は、前記第2ジョブ情報を渡した前記1もしくは複数の仲介装置に接続されている機器が前記第2ジョブ情報に従って前記特定の処理を実行した結果を示す結果情報を、前記特定の処理を実行した前記機器の前記機器IDと共に、前記第2ジョブ情報を渡した前記1もしくは複数の仲介装置から受信し、
前記変換部は、
前記格納部を参照することにより、前記通信部が受信した前記機器IDと紐付けられている1または複数の前記提供者装置IDを特定し、
前記1または複数の前記提供者装置IDに対応する1または複数の提供者装置のそれぞれに固有の方式で前記結果情報を更新情報に変換し、
前記通信部を介して、前記対応する1または複数の提供者装置へ前記機器IDおよび前記更新情報を配信する、
請求項5または6に記載の情報収集装置。
【請求項8】
管理対象である1または複数の機器から、前記1または複数の機器の機器情報を、1または複数の仲介装置を介して受信する通信部と、
1または複数の仲介装置を介して1または複数の機器を管理するサービスを顧客に提供する複数の提供者装置のうち、前記通信部が受信した前記機器情報に対応する前記1または複数の機器を管理する1または複数の提供者装置のそれぞれに固有の方式で前記機器情報を更新情報に変換し、前記通信部を介して、前記1または複数の提供者装置に前記更新情報を配信する変換部と
を備える情報収集装置。
【請求項9】
前記1または複数の機器のそれぞれの機器ID、および、前記複数の提供者装置のそれぞれの提供者装置IDを互いに紐付けて格納する格納部を更に備え、
前記通信部は、前記1または複数の機器から前記機器IDと共に前記機器情報を受信し、
前記変換部は、前記格納部を参照することにより、前記通信部が受信した前記機器IDと紐付けられている1または複数の前記提供者装置IDを特定し、前記通信部を介して、前記1または複数の前記提供者装置IDに対応する1または複数の提供者装置へ前記機器IDおよび前記更新情報を配信する、
請求項8に記載の情報収集装置。
【請求項10】
前記固有の方式は、リモートシェル(remote shell、rsh)経由のスクリプト指定、セキュアシェル(Secure Shell、SSH)経由のスクリプト指定、および、電子メール自動処理によるスクリプト指定、の何れかである、
請求項1から9の何れか一項に記載の情報収集装置。
【請求項11】
1もしくは複数の仲介装置を介して1もしくは複数の機器の情報を収集する情報収集方法であって、
前記1もしくは複数の機器を管理するサービスを顧客に提供する複数の提供者装置から、前記1もしくは複数の仲介装置と前記1もしくは複数の機器との両方に、または、前記1もくしは複数の仲介装置だけ、を含む対象に実行させる特定の処理を前記複数の提供者装置のそれぞれに固有の方式で記述した第1ジョブ情報を受信する受信段階と、
前記受信段階で受信する前記第1ジョブ情報を、前記対象に実行させる前記特定の処理を前記1もしくは複数の仲介装置が認識可能な方式で記述した第2ジョブ情報に変換し、前記1もしくは複数の仲介装置に前記第2ジョブ情報を渡す変換段階と
を備える情報収集方法。
【請求項12】
管理対象である1または複数の機器の機器情報を、1または複数の仲介装置を介して受信する受信段階と、
前記1または複数の仲介装置を介して前記1または複数の機器を管理するサービスを顧客に提供する複数の提供者装置のうち、前記受信段階で受信した前記機器情報に対応する機器を管理する1または複数の提供者装置のそれぞれに固有の方式で前記機器情報を更新情報に変換し、前記1または複数の提供者装置に前記更新情報を配信する変換段階と
を備える情報収集方法。
【請求項13】
コンピュータによって実行された場合に、前記コンピュータに、1もしくは複数の仲介装置を介して1もしくは複数の機器の情報を収集する情報収集方法を実行させるプログラムであって、前記情報収集方法は、
前記1もしくは複数の機器を管理するサービスを顧客に提供する複数の提供者装置から、前記1もしくは複数の仲介装置と前記1もしくは複数の機器との両方、または、前記1もくしは複数の仲介装置だけ、を含む対象に実行させる特定の処理を前記複数の提供者装置のそれぞれに固有の方式で記述した第1ジョブ情報を受信する受信段階と、
前記受信段階で受信する前記第1ジョブ情報を、前記対象に実行させる前記特定の処理を前記1もしくは複数の仲介装置が認識可能な方式で記述した第2ジョブ情報に変換し、前記1もしくは複数の仲介装置に前記第2ジョブ情報を渡す変換段階と
を備える、プログラム。
【請求項14】
コンピュータによって実行された場合に、前記コンピュータに、
管理対象である1または複数の機器の機器情報を、1または複数の仲介装置を介して受信する受信手順と、
前記1または複数の仲介装置を介して前記1または複数の機器を管理するサービスを顧客に提供する複数の提供者装置のうち、前記受信手順で受信した前記機器情報に対応する機器を管理する1または複数の提供者装置のそれぞれに固有の方式で前記機器情報を更新情報に変換し、前記1または複数の提供者装置に前記更新情報を配信する変換手順と
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報収集装置、情報収集方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、「機器管理PF111は、サービスを提供する提供者と所定の契約を結んだアカウント(例えば、顧客、契約者等)に対応する機器管理部121に対して、契約内容に応じて、機器102の情報を提供する。」(段落0020)と記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2019-71558号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様においては、情報収集装置を提供する。情報収集装置は、1もしくは複数の仲介装置を介して1もしくは複数の機器の情報を収集してもよい。情報収集装置は、前記1もしくは複数の機器を管理するサービスを顧客に提供する複数の提供者装置から、前記1もしくは複数の仲介装置と前記1もしくは複数の機器との両方、または、前記1もくしは複数の仲介装置だけ、を含む対象に実行させる特定の処理を前記複数の提供者装置のそれぞれに固有の方式で記述した第1ジョブ情報を受信する通信部を備えてもよい。情報収集装置は、前記通信部が受信する前記第1ジョブ情報を、前記対象に実行させる前記特定の処理を前記1もしくは複数の仲介装置が認識可能な方式で記述した第2ジョブ情報に変換し、前記通信部を介して、前記1もしくは複数の仲介装置に前記第2ジョブ情報を渡す変換部を備えてもよい。
【0004】
前記1もしくは複数の機器および前記1もしくは複数の仲介装置の少なくとも何れか1つは、前記複数の提供者装置に1対複数の関係で対応付けられてもよい。前記通信部は、前記対象が前記第2ジョブ情報に従って前記特定の処理を実行した結果を示す結果情報 を、前記1もしくは複数の仲介装置から受信してもよい。前記変換部は、前記少なくとも何れか1つと対応付けられた前記複数の提供者装置のそれぞれに固有の方式で前記結果情報を更新情報に変換し、前記複数の提供者装置に前記更新情報を一斉配信してもよい。
【0005】
前記変換部は、前記対象が前記第2ジョブ情報に従って前記特定の処理を実行した結果を示す結果情報を前記情報収集装置に返信させる処理を前記1もしくは複数の仲介装置が認識可能な方式で記述した第3ジョブ情報を、前記通信部を介して、前記第2ジョブ情報と共に前記1もしくは複数の仲介装置に渡してもよい。
【0006】
前記通信部は、前記複数の提供者装置から、前記第1ジョブ情報と共に、前記第1ジョブ情報によって前記特定の処理を実行させる機器を管理している顧客の顧客IDを受信してもよい。前記変換部は、前記第2ジョブ情報を前記通信部が受信した前記顧客IDと紐付けてもよい。
【0007】
情報収集装置は、前記1もしくは複数の仲介装置のそれぞれのAPI-KEY、および、前記複数の提供者装置から前記サービスを提供される1または複数の顧客のそれぞれの顧客IDを互いに紐付けて格納する格納部を更に備えてもよい。前記変換部は、前記格納部を参照することにより、前記第2ジョブ情報の受け渡しを要求する前記1もしくは複数の仲介装置によって提示されるAPI-KEYに対応する顧客IDを特定してもよい。前記変換部は、前記対応する顧客IDが、前記第2ジョブ情報と紐付けられた前記顧客IDと一致する場合に、前記通信部を介して、前記第2ジョブ情報の受け渡しを要求する前記1もしくは複数の仲介装置に前記第2ジョブ情報を渡してもよい。
【0008】
前記通信部は、前記複数の提供者装置から、前記第1ジョブ情報および前記顧客IDと共に、前記第1ジョブ情報に対応する前記第2ジョブ情報によって前記特定の処理を実行させる機器の機器IDを受信してもよい。前記変換部は、前記第2ジョブ情報を前記通信部が受信した前記顧客IDおよび前記機器IDと紐付けてもよい。前記変換部は、前記対応する顧客IDが、前記第2ジョブ情報と紐付けられた前記顧客IDと一致する場合に、前記通信部を介して、前記第2ジョブ情報の受け渡しを要求する前記1もしくは複数の仲介装置に前記第2ジョブ情報を前記機器IDと共に渡してもよい。
【0009】
前記格納部は、前記複数の提供者装置のそれぞれの提供者装置ID、および、前記1もしくは複数の機器のそれぞれの機器IDを互いに紐付けて格納してもよい。前記通信部は、前記第2ジョブ情報を渡した前記1もしくは複数の仲介装置に接続されている機器が前記第2ジョブ情報に従って前記特定の処理を実行した結果を示す結果情報を、前記特定の処理を実行した前記機器の前記機器IDと共に、前記第2ジョブ情報を渡した前記1もしくは複数の仲介装置から受信してもよい。前記変換部は、前記格納部を参照することにより、前記通信部が受信した前記機器IDと紐付けられている1または複数の前記提供者装置IDを特定してもよい。前記変換部は、前記1または複数の前記提供者装置IDに対応する1または複数の提供者装置のそれぞれに固有の方式で前記結果情報を更新情報に変換してもよい。前記変換部は、前記通信部を介して、前記対応する1または複数の提供者装置へ前記機器IDおよび前記更新情報を配信してもよい。
【0010】
本発明の第2の態様においては、情報収集装置を提供する。情報収集装置は、管理対象である1または複数の機器から、1または複数の機器の機器情報を、1または複数の仲介装置を介して受信する通信部を備えてもよい。情報収集装置は、1または複数の仲介装置を介して1または複数の機器を管理するサービスを顧客に提供する複数の提供者装置のうち、通信部が受信した機器情報に対応する1または複数の機器を管理する1または複数の提供者装置のそれぞれに固有の方式で機器情報を更新情報に変換し、通信部を介して、1または複数の提供者装置に更新情報を配信する変換部を備えてもよい。
【0011】
情報収集装置は、前記1または複数の機器のそれぞれの機器ID、および、前記複数の提供者装置のそれぞれの提供者装置IDを互いに紐付けて格納する格納部を更に備えてもよい。前記通信部は、前記1または複数の機器から前記機器IDと共に前記機器情報を受信してもよい。前記変換部は、前記格納部を参照することにより、前記通信部が受信した前記機器IDと紐付けられている1または複数の前記提供者装置IDを特定し、前記通信部を介して、前記1または複数の前記提供者装置IDに対応する1または複数の提供者装置へ前記機器IDおよび前記更新情報を配信してもよい。
【0012】
固有の方式は、リモートシェル(remote shell、rsh)経由のスクリプト指定、セキュアシェル(Secure Shell、SSH)経由のスクリプト指定、および、電子メール自動処理によるスクリプト指定、の何れかであってもよい。
【0013】
本発明の第3の態様においては、情報収集方法を提供する。情報収集方法は、1または複数の仲介装置を介して1または複数の機器を管理するサービスを顧客に提供する複数の提供者装置から、複数の提供者装置のそれぞれに固有の方式で指示され、1または複数の機器に特定の処理を実行させる第1ジョブ情報を受信する受信段階を備えてもよい。情報収集方法は、受信段階で受信する第1ジョブ情報を1または複数の機器で実行可能な第2ジョブ情報に変換し、第2ジョブ情報の受け渡しを要求する仲介装置に第2ジョブ情報を渡す変換段階を備えてもよい。
【0014】
本発明の第4の態様においては、情報収集方法を提供する。情報収集方法は、1もしくは複数の仲介装置を介して1もしくは複数の機器の情報を収集してもよい。情報収集方法は、前記1もしくは複数の機器を管理するサービスを顧客に提供する複数の提供者装置から、前記1もしくは複数の仲介装置と前記1もしくは複数の機器との両方に、または、前記1もくしは複数の仲介装置だけ、を含む対象に実行させる特定の処理を前記複数の提供者装置のそれぞれに固有の方式で記述した第1ジョブ情報を受信する受信段階を備えてもよい。情報収集方法は、前記受信段階で受信する前記第1ジョブ情報を、前記対象に実行させる前記特定の処理を前記1もしくは複数の仲介装置が認識可能な方式で記述した第2ジョブ情報に変換し、前記1もしくは複数の仲介装置に前記第2ジョブ情報を渡す変換段階を備えてもよい。
【0015】
本発明の第5の態様においては、プログラムを提供する。プログラムは、コンピュータによって実行された場合に、前記コンピュータに、1もしくは複数の仲介装置を介して1もしくは複数の機器の情報を収集する情報収集方法を実行させてもよい。前記情報収集方法は、前記1もしくは複数の機器を管理するサービスを顧客に提供する複数の提供者装置から、前記1もしくは複数の仲介装置と前記1もしくは複数の機器との両方に、または、前記1もくしは複数の仲介装置だけ、を含む対象に実行させる特定の処理を前記複数の提供者装置のそれぞれに固有の方式で記述した第1ジョブ情報を受信する受信段階を備えてもよい。前記情報収集方法は、前記受信段階で受信する前記第1ジョブ情報を、前記対象に実行させる前記特定の処理を前記1もしくは複数の仲介装置が認識可能な方式で記述した第2ジョブ情報に変換し、前記1もしくは複数の仲介装置に前記第2ジョブ情報を渡す変換段階を備えてもよい。
【0016】
本発明の第6の態様においては、プログラムを提供する。プログラムは、コンピュータによって実行された場合に、コンピュータに、管理対象である1または複数の機器の機器情報を、1または複数の仲介装置を介して受信する受信手順を実行させてもよい。プログラムは、コンピュータによって実行された場合に、コンピュータに、1または複数の仲介装置を介して1または複数の機器を管理するサービスを顧客に提供する複数の提供者装置のうち、受信手順で受信した機器情報に対応する機器を管理する1または複数の提供者装置のそれぞれに固有の方式で機器情報を更新情報に変換し、1または複数の提供者装置に更新情報を配信する変換手順を実行させてもよい。
【0017】
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図2】例示的な第1の情報収集方法のフロー図である。
【
図3】例示的な第2の情報収集方法のフロー図である。
【
図5】本発明の複数の態様が全体的又は部分的に具現化されうるコンピュータ1200の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0020】
図1は、情報収集システム10の概略図である。情報収集システム10は、情報収集装置100と、仲介装置200と、機器210と、提供者装置300と、顧客端末400とを備える。情報収集装置100、仲介装置200、提供者装置300および顧客端末400は、互いに通信ネットワーク50を介して通信可能である。通信ネットワーク50は、例えばインターネットや携帯電話網(3G、LTE)等の通信回線である。
【0021】
情報収集システム10は、情報収集装置100が仲介装置200および提供者装置300と連携することにより、顧客410に対して、顧客410が管理対象としている1または複数の機器210のリモート監視やリモートメンテナンスを可能にするサービスを提供する。本実施形態の情報収集システム10には、複数の機器210と、複数の仲介装置200と、複数の提供者装置300と、複数の顧客410とが存在し、それぞれ個々を識別するための識別情報(ID)を有している。
【0022】
顧客410が管理対象としている1または複数の機器210は、例えばプリンタやコピー機や複合機やPOS等であり、顧客410の管理下にあるLAN(Local Area Network)250内に設置される。当該1または複数の機器210は、例えば顧客410の会社内に設置される。
【0023】
本実施形態において、顧客410は、機器210の利用者、すなわちエンドユーザである。顧客410は、顧客410が管理対象としている1または複数の機器210から遠隔の場所で、顧客端末400を通じて上述のサービスを利用する。
【0024】
本実施形態において、顧客410の管理下にあるLAN250内には、1または複数の機器210と共に、仲介装置200が設置される。仲介装置200は、LAN250によって1または複数の機器210と通信可能に接続される。なお、LAN250は、有線であっても無線であってもよい。
【0025】
仲介装置200は、通信ネットワーク50を介して情報収集装置100から、1または複数の提供者装置300によって生成された第1ジョブ情報に基づく第2ジョブ情報を取得する。仲介装置200は更に、当該第2ジョブ情報に従って、LAN250内にある管理対象の機器210に特定の処理、例えばメンテナンス操作やファームウェアアップデートを実行させ、または自己が記憶している当該機器210の状態を監視するための状態情報を参照し、その結果を示す結果情報を情報収集装置100に報告する。なお、仲介装置200は、通信ネットワーク50を介して情報収集装置100から、当該第2ジョブ情報と共に、情報収集装置100によって生成された第3ジョブ情報を取得し、当該第2ジョブ情報に従って当該機器210に特定の処理を実行させ又は自己が記憶している参照情報を参照し、当該第3ジョブ情報に従って、その結果を示す結果情報を情報収集装置100に報告してもよい。なお、当該結果情報は、機器情報の一例でもある。
【0026】
仲介装置200はまた、LAN250内にある管理対象の機器210の状態を監視するための状態情報を集め、通信ネットワーク50を介して情報収集装置100に提供する。機器210の状態とは、例えば機器210の電源のオン状態またはオフ状態や、エラーが生じている状態を指してもよい。なお、当該状態情報は、機器情報の一例である。なお、LAN250は、ファイヤーウォールによって保護されていてもよく、この場合、仲介装置200はファイヤーウォール越えをする通信機能を有する。
【0027】
本実施形態において、1または複数の仲介装置200はそれぞれ、API(Application Programing Interface)-KEYを有しており、また、情報収集装置100は、1または複数の仲介装置200との通信用にWebAPIを有している。各仲介装置200は、API-KEYを用いて情報収集装置100にアクセスし、情報収集装置100のWebAPIによって当該API-KEYの認証が行われ、1または複数の顧客410との対応関係を特定される。
【0028】
なお、顧客410は、機器210の製造元であってもよく、この場合、顧客410は、複数のLAN250内のそれぞれに設置されている1または複数の自社製品である機器210を、それぞれのLAN250内に設置されている仲介装置200を介してリモートで監視したりメンテナンスしたりしてもよい。
【0029】
情報収集装置100は、例えばセンター(クラウド)に設置されるサーバであり、1もしくは複数の仲介装置200を介して1もしくは複数の機器210の情報を収集する。情報収集装置100は、通信部110と、変換部120とを備える。本実施形態による情報収集装置100は更に、格納部130を備える。
【0030】
通信部110は、複数の提供者装置300から第1ジョブ情報を受信する。第1ジョブ情報は、対象に実行させる特定の処理を複数の提供者装置300のそれぞれに固有の方式で記述した情報である。対象は、1もしくは複数の仲介装置200と1もしくは複数の機器210との両方、または、1もくしは複数の仲介装置200だけ、を含む。
【0031】
通信部110はまた、1または複数の機器210から、1または複数の機器210の機器情報を、1または複数の仲介装置200を介して受信する。通信部110はまた、当該1または複数の機器210から当該機器情報を受信することに代えて、当該機器情報を記憶している当該1または複数の仲介装置200から、当該機器情報を受信してもよい。
【0032】
上述の固有の方式は、一例として、特定の処理を記述するコマンドのタイプが固有であることであってもよい。具体的な一例として、当該固有の方式は、リモートシェル(remote shell、rsh)経由のスクリプト指定、セキュアシェル(Secure Shell、SSH)経由のスクリプト指定、および、電子メール自動処理によるスクリプト指定、の何れかである。当該固有の方式はまた、他の一例として、特定の処理を記述するコマンドを実行するのに使うデータのフォーマットが固有であることや、引数の数が固有であることであってもよい。当該固有の方式はまた、当該タイプが固有ではなく、すなわち共通のものであって、且つ、当該フォーマットが固有であることであってもよい。当該固有の方式はまた、当該フォーマットが固有ではなく、すなわち共通のものであって、且つ、当該タイプが固有であることであってもよい。当該固有の方式はまた、当該タイプも当該フォーマットも固有であることであってもよい。
【0033】
また、本実施形態の通信部110は、複数の提供者装置300から、第1ジョブ情報と共に、第1ジョブ情報によって特定の処理を実行させる機器210の機器IDを受信する。本実施形態の通信部110は更に、複数の提供者装置300から、第1ジョブ情報と共に、第1ジョブ情報によって特定の処理を実行させる機器210を管理している顧客410の顧客IDを受信する。
【0034】
変換部120は、通信部110が受信する第1ジョブ情報を、上述の対象に実行させる特定の処理を1もしくは複数の仲介装置200が認識可能な方式で記述した第2ジョブ情報に変換する。変換部120は更に、通信部110を介して、1もしくは複数の仲介装置200に第2ジョブ情報を渡す。本実施形態の変換部120は、一例として、第2ジョブ情報の受け渡しを要求する仲介装置200に第2ジョブ情報を渡す。
【0035】
変換部120はまた、複数の提供者装置300のうち、通信部110が受信した機器情報に対応する1または複数の機器210を管理する1または複数の提供者装置300のそれぞれに固有の方式で、当該機器情報を更新情報に変換する。変換部120は更に、通信部110を介して、当該1または複数の提供者装置300に当該更新情報を配信する。なお、ここで言う固有の方式は、上述したものと同じである。
【0036】
格納部130は、1または複数の仲介装置200のそれぞれのAPI-KEY、および、複数の提供者装置300からサービスを提供される1または複数の顧客410のそれぞれの顧客IDを互いに紐付けて格納する。また、格納部130は、複数の提供者装置300のそれぞれの提供者装置ID、および、1または複数の機器210のそれぞれの機器IDを互いに紐付けて格納する。
【0037】
本実施形態の格納部130は、機器210の機器ID、当該機器210と同じLAN250内に設置されている仲介装置200のAPI-KEY、当該LAN250内の1または複数の機器210を管理する顧客410の顧客ID、および、当該顧客410が契約している1または複数の提供者装置300の提供者装置IDを互いに紐付けて格納する。
【0038】
複数の提供者装置300は、1または複数の機器210を管理するサービスを顧客410に提供する。より具体的には、各提供者装置300は、当該サービスを提供するための契約を結んでいる1または複数の顧客410に対して、Web上で、各顧客410が管理対象としている1または複数の機器210のリモート監視やリモートメンテナンスを可能にするインターフェースを提供する。換言すると、顧客410は、自身が契約している1または複数の提供者装置300によって提供されるインターフェースを介して、管理対象とする1または複数の機器210に特定の処理を実行するよう指示したり、当該機器210または当該機器210の機器情報を記憶している仲介装置200から送られてくる機器情報を閲覧したりする。
【0039】
提供者装置300は、通信ネットワーク50を介して、情報収集装置100に第1ジョブ情報を送信し、その応答として情報収集装置100から結果情報を受信する。また、提供者装置300は、通信ネットワーク50を介して情報収集装置100から機器情報を受信する。
【0040】
本実施形態において、1または複数の提供者装置300はそれぞれ、APIを有しており、また、情報収集装置100は、1または複数の提供者装置300との通信用にAPIクライアントを有している。各提供者装置300は、一例として、自己が有しているAPI経由で情報収集装置100にアクセスし、また、情報収集装置100のAPIクライアントによって自己が有しているAPIを呼び出されて情報配信される。これに代えて、各提供者装置300は、自己が有しているエージェント経由で情報収集装置100にアクセスし、また、情報収集装置100のAPIクライアントによって自己が有しているエージェントを呼び出されて情報配信されてもよい。各提供者装置300のAPIやエージェントは、上述した固有の方式で、情報収集装置100に第1ジョブ情報を送信したり、情報収集装置100から機器情報を受信したりする。
【0041】
図2は、例示的な第1の情報収集方法のフロー図である。情報収集装置100は予め、機器210の機器ID、当該機器210と同じLAN250内に設置されている仲介装置200のAPI-KEY、当該LAN250内の1または複数の機器210を管理する顧客410の顧客ID、および、当該顧客410が契約している1または複数の提供者装置300の提供者装置IDを互いに紐付けて格納部130に格納しておく。
図3に示すフローにおいても同様とし、重複する説明を省略する。
【0042】
当該フローは、顧客410が、顧客端末400を介して、顧客410が管理している1または複数の機器210に特定の処理を実行させる命令を入力することにより開始される。すなわち、顧客端末400が、顧客410の指示に基づき、操作実行命令を、当該1または複数の機器210の機器ID、および、当該顧客410の顧客IDと共に、当該顧客410が契約している1または複数の提供者装置300へ送信する。これに応じて、当該提供者装置300は、当該操作実行命令に基づき、固有の方式で、仲介装置200と当該1または複数の機器210との両方に実行させる当該特定の処理を記述した第1ジョブ情報を生成し、第1ジョブ情報、機器IDおよび顧客IDと共に、当該提供者装置300の提供者装置IDを情報収集装置100に送信する。
【0043】
情報収集装置100は、複数の提供者装置300から、複数の提供者装置300のそれぞれに固有の方式で記述した上記の第1ジョブ情報を受信する(ステップS101)。本実施形態の情報収集装置100は、上述の通り、当該第1ジョブ情報と共に、機器ID、顧客IDおよび提供者装置IDを受信する。
【0044】
情報収集装置100は、ステップS101で受信する第1ジョブ情報を、第2ジョブ情報に変換し、第2ジョブ情報の受け渡しを要求する仲介装置200に第2ジョブ情報を渡す(ステップS103)。当該第2ジョブ情報は、仲介装置200と当該1または複数の機器210との両方に実行させる特定の処理を仲介装置200が認識可能な方式で記述した情報である。
【0045】
ステップ103について、より具体的には、情報収集装置100の変換部120は、第2ジョブ情報を通信部110が受信した機器IDと紐付ける。変換部120は更に、第2ジョブ情報を通信部110が受信した顧客IDとも紐付ける。
【0046】
変換部120は更に、格納部130を参照することにより、第2ジョブ情報の受け渡しを要求する仲介装置200によって提示されるAPI-KEYに対応する顧客IDを特定する。なお、第2ジョブ情報の受け渡しの要求は、仲介装置200から情報収集装置100へのポーリングによって行われてもよい。
【0047】
変換部120は更に、当該対応する顧客IDが、第2ジョブ情報と紐付けられた顧客IDと一致する場合に、通信部110を介して、第2ジョブ情報の受け渡しを要求する仲介装置200に第2ジョブ情報を渡す。変換部120は、第2ジョブ情報と共に、第2ジョブ情報と紐付けられた機器IDも当該仲介装置200に渡す。
【0048】
なお、一例として、本実施形態の仲介装置200は、HTTPメソッドを利用して、通信ネットワーク50を介して情報収集装置100と通信する。この場合、仲介装置200は、情報収集装置100のWebAPIに対してget /jobs/:deviceidというエンドポイント指定をしてもよい。
【0049】
仲介装置200は、情報収集装置100から機器IDと共に第2ジョブ情報を取得したことに応じて、仲介装置200に接続されている1または複数の機器210のうち、当該機器IDに対応する機器210に、当該第2ジョブ情報に従って特定の処理を実行させる(ステップS105)。仲介装置200による当該処理は、仲介装置200自体が第2ジョブ情報に従って特定の処理を実行することを意図する。仲介装置200はまた、当該機器210に当該特定の処理を実行させた応答として、当該機器210から、当該特定の処理を実行した結果を示す結果情報を受信すると、当該機器210の機器IDと共に当該結果情報を情報収集装置100へ送信する。仲介装置200による当該処理も、仲介装置200自体が第2ジョブ情報に従って特定の処理を実行することを意図する。
【0050】
情報収集装置100の通信部110は、当該結果情報を当該機器IDと共に、第2ジョブ情報を渡した仲介装置200から受信する。これに応答して、情報収集装置100の変換部120は、1または複数の提供者装置300へ機器IDおよび更新情報を配信する(ステップS107)。
【0051】
より具体的には、変換部120は、格納部130を参照することにより、通信部110が受信した機器IDと紐付けられている1または複数の提供者装置IDを特定する。変換部120は更に、1または複数の提供者装置IDに対応する1または複数の提供者装置300のそれぞれに固有の方式で結果情報を更新情報に変換する。変換部120は更に、通信部110を介して、当該対応する1または複数の提供者装置300へ当該機器IDおよび当該更新情報を配信する。
【0052】
ステップS105からステップS107の更に具体的な一例として、第2ジョブ情報は、機器210のファームウェアをアップデートする、という機器210向けの特定の処理を記述した情報と、機器210に当該特定の処理を実行させ、その結果を示す結果情報を情報収集装置100に送信する、という仲介装置200向けの特定の処理を記述した情報である。機器210は、ファームウェア書き換えに成功すると、ファームウェアバージョンを更新する。仲介装置200は、機器210から当該更新結果を受信すると、情報収集装置100のWebAPIに対して、API-KEYを提示すると共にpost /device/:deviceidというエンドポイント指定をし、当該更新結果に対応する結果情報を送信する。情報収集装置100は、当該API-KEYを認証することによって顧客IDを特定し、当該顧客IDに対応する顧客410が契約している1または複数の提供者装置300に対して、当該結果情報に対応する、ファームウェア番号を更新する、という更新情報を一斉配信する。
【0053】
提供者装置300は、情報収集装置100から受信した機器IDおよび更新情報を、上述の操作実行命令の送信元である顧客端末400に送信し、当該フローは終了する。なお、提供者装置300は、顧客410が顧客端末400を介して当該更新情報の閲覧を要求してきたことに応じて、当該更新情報をWeb上で顧客410に閲覧させてもよい。
【0054】
本実施形態で説明したように、情報収集装置100によって第1ジョブ情報から変換される第2ジョブ情報は、特定の処理を、仲介装置200も機器210も認識可能な方式で記述したものであってもよい。この場合、特定の処理を実行させる対象は、1もしくは複数の仲介装置200と、1もしくは複数の機器210との両方とすることができる。当該第2ジョブ情報が、特定の処理を、仲介装置200も機器210も認識可能な方式で記述したものである場合において、特定の処理を実行させる対象を仲介装置200だけとしてもよく、すなわち機器210を当該対象から除外してもよい。また、これに代えて、当該第2ジョブ情報は、機器210は認識不可能であるが仲介装置200は認識可能な方式で記述したものであってもよい。この場合、特定の処理を実行させる対象は、1もしくは複数の仲介装置200だけとすることができる。
【0055】
機器210が特定の処理を実行する場合であっても、必ず仲介装置200が、機器210に特定の処理を実行させることになり、当該処理は、仲介装置200が実行する特定の処理となる。これに対して、特定の処理が、仲介装置200が記憶している機器情報を情報収集装置100に渡すだけの場合は、単に、仲介装置200が今までに取得した機器情報を情報収集装置100に渡すだけでよいので、機器210が介在しない。このように、仲介装置200および機器210の両方によって、それぞれの特定の処理が実行される場合も、仲介装置200だけによって特定の処理が実行される場合も想定され得る。
【0056】
第2ジョブ情報は、特定の処理として、仲介装置200に実行させるジョブ情報と、機器210に実行させるジョブ情報とを予め含んでいてもよい。この場合の一例として、仲介装置200は、第2ジョブ情報を取得し、当該第2ジョブ情報に含まれる仲介装置200用のジョブ情報「機器210用のジョブ情報を機器210に転送せよ」に従って、機器210に当該第2ジョブ情報に含まれる機器210用のジョブ情報を転送してもよい。この場合、仲介装置200は、機器210用のジョブ情報を転送データとして認識できればよい。よって、機器210用のジョブ情報は、仲介装置200が認識不可能な方式で記述したものであっても、仲介装置200が認識可能な方式で記述したものであってもよい。また、機器210は、機器210用のジョブ情報を認識できればよい。よって、仲介装置200用のジョブ情報は、機器210が認識不可能な方式で記述したものであっても、機器210が認識可能な方式で記述したものであってもよい。
【0057】
更に、機器210は、当該第2ジョブ情報に従って特定の処理を実行し、その結果を示す結果情報を仲介装置200に送信してもよい。更に、仲介装置200は、当該第2ジョブ情報に従って当該結果情報を情報収集装置100に送信してもよい。
【0058】
このような情報収集システム10によれば、各仲介装置200が第2ジョブ情報に従って機器210向けのジョブ情報を新たに生成する場合に比べて、仲介装置200の機能を簡素化できる。また、情報収集装置100が任意の仲介装置200および任意の機器210で認識可能な方式で特定の処理を記述した第2ジョブ情報を生成する場合には、情報収集装置100から送信する第2ジョブ情報を複数の仲介装置200および複数の機器210に対して共通化できるため、情報収集システム10を簡素化することができる。
【0059】
第2ジョブ情報が、特定の処理を、機器210は認識不可能であるが仲介装置200が認識可能な方式で記述したものである場合の一例として、仲介装置200は、第2ジョブ情報を取得し、当該第2ジョブ情報に従って、機器210と情報のやり取りを行うことなく、仲介装置200が記憶している機器情報、例えば機器210のファームウェアバージョンのような状態情報を参照してもよい。仲介装置200は更に、当該第2ジョブ情報に従って、当該状態情報を情報収集装置100へ送信してもよい。この場合、仲介装置200は、機器210と情報のやり取りを行うことなく、仲介装置200が記憶している機器情報を参照し、当該状態情報を情報収集装置100へ送信する、という特定の処理を実行しており、情報収集装置100に返信する当該機器情報は、特定の処理を実行した結果を示す結果情報に相当する。
【0060】
第2ジョブ情報が、特定の処理を、機器210は認識不可能であるが仲介装置200が認識可能な方式で記述したものである場合の他の一例として、変換部120は、上述の対象が第2ジョブ情報に従って特定の処理を実行した結果を示す結果情報を情報収集装置100に返信させる処理を1もしくは複数の仲介装置200が認識可能な方式で記述した第3ジョブ情報を生成してもよい。この場合、変換部120は、当該第3ジョブ情報を、通信部110を介して、第2ジョブ情報と共に1もしくは複数の仲介装置200に渡す。
【0061】
変換部120が第2ジョブ情報および第3ジョブ情報を仲介装置200に渡す場合の一例として、仲介装置200は、第2ジョブ情報および第3ジョブ情報を取得し、当該第2ジョブ情報に従って、当該機器210に特定の処理を実行させ、その結果を示す結果情報を当該機器210から受信してもよい。仲介装置200は更に、当該第3ジョブ情報に従って当該結果情報を情報収集装置100へ送信してもよい。この場合、仲介装置200自体は、当該機器210に対して、特定の処理を実行させ、その結果を示す結果情報を仲介装置200へ返信させるよう指示する、という特定の処理を実行している。
【0062】
ここで説明している、仲介装置200自体が第2ジョブ情報に従って実行する特定の処理には、例えば、仲介装置200が、機器210が認識可能な方式で何らかの処理を記述した別のジョブ情報を新たに生成し、当該別のジョブ情報を当該機器210に送信する、という処理が含まれてもよい。具体的には、先ず第2ジョブ情報は、例えば機器210のファームウェアをアップデートする、という仲介装置200向けの処理を記述した情報であってもよい。そして、この情報を解釈した仲介装置200が、ファームウェアをアップデートする処理を実行し且つ当該処理の実行結果を仲介装置200へ報告する、という機器210向けの処理を記述した別のジョブ情報を生成し、当該別のジョブ情報を機器210へ送信するようにしてもよい。
【0063】
また、変換部120が第2ジョブ情報および第3ジョブ情報を仲介装置200に渡す場合の他の一例として、仲介装置200は、第2ジョブ情報および第3ジョブ情報を取得し、当該第2ジョブ情報に従って、仲介装置200が記憶している機器情報、例えば機器210のファームウェアバージョンのような状態情報を参照してもよい。仲介装置200は更に、当該第3ジョブ情報に従って当該状態情報を情報収集装置100へ送信してもよい。この場合、仲介装置200は、機器210と情報のやり取りを行わない。また、この場合、仲介装置200は、仲介装置200が記憶している機器情報を参照する、という特定の処理を実行しており、情報収集装置100へ送信する当該機器情報は、特定の処理を実行した結果を示す結果情報に相当する。
【0064】
このように、情報収集装置100は、上述の第3ジョブ情報を第2ジョブ情報とは別個に生成し、第2ジョブ情報に第3ジョブ情報を付加して仲介装置200に渡すことによって、第2ジョブ情報を、特定の処理を記述することに特化させることができる。よって、情報収集装置100は、例えば機器210のファームウェアをアップデートさせる、という特定の処理を記述した第2ジョブ情報を複数の仲介装置200間で流用すること、すなわち複数の仲介装置200へ共通して適用することができる。また、このような構成により、情報収集システム10は、仲介装置200が、結果情報を情報収集装置100に送信することが第2ジョブ情報の特定の処理に含まれているかどうかを判断する必要性を無くすことができる。これにより、情報収集システム10は、システム構成を簡素化することができる。
【0065】
図3は、例示的な第2の情報収集方法のフロー図である。当該フローは、仲介装置200が、仲介装置200に接続された1または複数の機器210に対して機器情報を機器IDと共に送信するよう指示し、当該1または複数の機器210から受信したこれらのデータを情報収集装置100に送信することにより開始される。当該機器情報は、例えば上述の状態情報である。なお、当該フローは定期的に繰り返され、すなわち、仲介装置200は、定期的に機器210の機器情報を収集して情報収集装置100に提供する。
【0066】
情報収集装置100は、当該機器情報を、1または複数の仲介装置200を介して受信する(ステップS201)。本実施形態の情報収集装置100は、上述の通り、通信部110が、当該機器情報を、当該1または複数の機器210の機器IDと共に受信する。
【0067】
情報収集装置100は、1または複数の仲介装置200から受信した更新情報を1または複数の提供者装置300に配信する(ステップS203)。より具体的には、情報収集装置100の変換部120は、複数の提供者装置300のうち、ステップS201で受信した機器情報に対応する機器210を管理する1または複数の提供者装置300のそれぞれに固有の方式で機器情報を更新情報に変換する。更に具体的には、変換部120は、格納部130を参照することにより、当該1または複数の提供者装置300として、通信部110が受信した機器IDと紐付けられている1または複数の提供者装置IDを特定する。
【0068】
変換部120は更に、当該1または複数の提供者装置300に当該更新情報を配信する。より具体的には、変換部120は、通信部110を介して、特定した1または複数の提供者装置IDに対応する1または複数の提供者装置300へ機器IDおよび更新情報を配信する。
【0069】
ステップS201からステップS203の更に具体的な一例として、情報収集装置100のWebAPIは、1または複数の仲介装置200から、post /status/:deviceidというエンドポイントを指定されて定期的にPOSTされる機器の状態情報および機器IDを、所定の提供者装置IDへ一斉配信する。仲介装置200は、上記のデータをWebAPIにPOSTするときに、API-KEYを用いてアクセスする。WebAPIは、当該API-KEYを認証することにより、予め登録された顧客IDを特定し、顧客410が契約している1または複数の提供者装置300に対して、post /status/:deviceidで得られた更新情報を一方的に一斉配信する。
【0070】
提供者装置300は、情報収集装置100から受信した機器IDおよび更新情報を、機器IDに紐付けられた顧客IDの顧客端末400に送信し、当該フローは終了する。なお、提供者装置300は、顧客410が顧客端末400を介して当該更新情報の閲覧を要求してきたことに応じて、当該更新情報をWeb上で顧客410に閲覧させてもよい。
【0071】
以上の実施形態において、各提供者装置300は、各機器210の更新情報を、顧客410毎に管理する情報として保持しておき、顧客410がいつでも閲覧できるようにしてもよい。その際は、各提供者装置300は、顧客410の顧客端末400から顧客IDを受信して、各機器210の更新情報に紐付けられた顧客IDと照合することにより、各顧客410が、自身で扱っている機器210の情報だけを閲覧できるようにする。
【0072】
ここで、本実施形態の情報収集システム10との比較例として、ユーザが遠隔から機器を管理するために、機器に接続された仲介装置から定期的に受信する機器のステータス情報をユーザに提示したり、ユーザの入力に基づくコマンドを仲介装置に送信したり、仲介装置から受信するコマンドの実行結果をユーザに提示したりするサービスを提供する提供装置を備えたシステムを仮定する。提供装置は、自己のAPIを介して、固有の方式で仲介装置と情報を送受信する。
【0073】
複数のサービス提供業者が管理する複数の提供装置が存在する場合、当該方式も多種多様となる。かかる場合に、ユーザは、複数の提供装置を同時に利用したり、一の提供装置から他の提供装置へと切り替えたりしようとする可能性が有る。しかしながら、ユーザが管理対象とする機器や当該機器に接続された仲介装置は、新たな提供装置と双方向で通信するべく、例えばファイヤーウォールを提供装置毎に再設定する必要がある。また、ユーザは、ユーザが管理対象とする機器のID、当該機器に接続された仲介装置のID、等を各提供装置に対して個別に登録する必要がある。また、複数の提供装置は、互いに同じ仲介装置を介して同じ機器を管理しているにも拘らず、当該機器の機器情報を互いに同期していない場合、機器を正しく管理することができない。
【0074】
これに対して、本実施形態の情報収集システム10によれば、それぞれが固有の方式でデータの送受信をする複数の提供者装置300が存在する場合であっても、情報収集装置100が、各提供者装置300と当該固有の方式でデータを送受信し、その一方で、各仲介装置200との間では任意の仲介装置200が認識可能な方式でデータを送受信する。すなわち、情報収集装置100は、仲介装置200と提供者装置300との間を橋渡し、一方の装置から受信したデータは他方の装置が対応可能なデータへと変換して渡す役目を果たすことができる。また、情報収集装置100は、仲介装置200から受信するデータを、顧客410が契約している複数の提供者装置300に一斉配信して同期させる。よって、情報収集装置100は、上述した比較例における問題を解決することができる。
【0075】
また、情報収集装置100は、仲介装置200を介して取得した各機器210の情報を、顧客410毎に管理する情報として、複数の提供者装置300に送信する。そのため、情報収集装置100によれば、顧客410が希望するサービスを提供している提供者装置300で各機器210の情報を閲覧することを可能にするシステムを、容易な設定で構築できる。また、情報収集装置100によれば、顧客410にサービスを提供する複数の提供者装置300が、顧客410が保有する機器210をリモートメンテナンスするための、ハブとしての役割を果たすことができる。また、情報収集装置100によれば、サポートする提供者装置300の新規追加および削除も、顧客410単位でシンプルに設定できる。
【0076】
以上の実施形態において、仲介装置200は、通信ネットワーク50を介して情報収集装置100から、1または複数の提供者装置300によって生成された第1ジョブ情報に基づく第2ジョブ情報を取得する構成として説明した。また、当該第2ジョブ情報は、特定の処理を、少なくとも仲介装置200が認識可能な方式で記述したものとして説明した。ここで、より具体的な一例において、仲介装置200は、当該第2ジョブ情報を解釈し、仲介装置200自体が実行する特定の処理の一部として、第2ジョブ情報に付加された特定のURLからアップデートファイルをダウンロードし、当該アップデートファイルを機器210に送信してもよい。
【0077】
情報収集装置100が通信ネットワーク50およびファイヤーウォールを介して仲介装置200にアップデートファイルを送信する場合、仲介装置200や機器210の種類が多いと、これらの種類に応じて異なるアップデートファイルを送信する必要があったり、また、比較的容量の大きなアップデートファイルを各仲介装置200や各機器210に送信することとなるため、予め定められた通信量の上限に達する虞がある。そこで、仲介装置200がファイヤーウォールによって保護されたLAN250内に設けられている場合には、情報収集装置100は、上述のURLを第2ジョブ情報に付加して仲介装置200に送信し、仲介装置200は当該URLからアップデートファイルをダウンロードすることにより、当該問題を回避することが好ましい。なお、当該URLは、情報収集装置100や提供者装置300などによって指定されたものであってもよい。
【0078】
図4は、情報収集システム11の概略図である。本実施形態の情報収集システム11は、
図1から
図3を用いて説明した情報収集システム10と異なる点として、仲介装置201が顧客410の管理下にあるLAN250内に設置されておらず、LAN250内に設置されたLANカード220と通信ネットワーク50を介して通信することである。仲介装置201は、例えばセンター(クラウド)に設置される。当該点を除く他の点については、情報収集システム10と同様であるため、情報収集システム10における構成と対応する構成については同様の参照番号を用い、重複する説明を省略する。
【0079】
本実施形態では、複数の顧客410は、互いに同じ仲介装置201を使用する。すなわち、仲介装置201は、1つで複数の顧客410のLAN250内にあるLANカード220と通信する。このような方式を、ボード単体方式と称する場合もある。
【0080】
仲介装置201は、顧客410毎に指定されるAPI-KEYを保持しており、複数のAPI-KEYの中から1つを選択して情報収集装置100にアクセスする。本実施形態のより具体的な一例として、LANカード220は、LAN250内に設置されている1または複数の機器210の何れかに取り付けられている。LANカード220は、XMLというデータ形式を使っており、ファイヤーウォール越えの通信機能を備える。
【0081】
仲介装置201は、複数のLANカード220から定期的にポーリングされる。この際、LANカード220は、USERNAME、PASSWORDのベーシック認証を使って仲介装置201にアクセスする。仲介装置201は、LANカード220のXML形式のデータをJSON形式に変換し(フォーマット変換)、情報収集装置100のWebAPIにアクセスする。その際、仲介装置201は、顧客410毎に設定されるLANカード220のUSERNAME、PASSWORDから、顧客410に対応するAPI-KEYを生成し、当該API-KEYを用いて情報収集装置100にアクセスする。
【0082】
本実施形態の情報収集システム11によっても、
図1から
図3を用いて説明した情報収集システム10と同様の効果を有する。
【0083】
以上の複数の実施形態において、情報収集装置100は、顧客410が契約している1または複数の提供者装置300に対して、更新情報を一斉配信するものとして説明した。これらの実施形態においては、1もしくは複数の機器210および1もしくは複数の仲介装置200の少なくとも何れか1つが、複数の提供者装置300に1対複数の関係で対応付けられている、とも言える。この場合、情報収集装置100の通信部110は、特定の処理を実行させる対象が第2ジョブ情報に従って特定の処理を実行した結果を示す結果情報を1もしくは複数の仲介装置200から受信する。変換部120は、1もしくは複数の機器210および1もしくは複数の仲介装置200の少なくとも何れか1つと対応付けられた複数の提供者装置300のそれぞれに固有の方式で結果情報を更新情報に変換し、当該複数の提供者装置300に当該更新情報を一斉配信する。
【0084】
本発明の様々な実施形態は、フローチャートおよびブロック図を参照して記載されてよく、ここにおいてブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階または(2)操作を実行する役割を持つ装置のセクションを表わしてよい。特定の段階およびセクションが、専用回路、コンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、および/またはコンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタルおよび/またはアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)および/またはディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、および他の論理操作、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0085】
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0086】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0087】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供され、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0088】
図5は、本発明の複数の態様が全体的又は部分的に具現化されうるコンピュータ1200の例を示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該装置の1又は複数の「部」として機能させ、又は当該オペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本発明の実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。このようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0089】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、グラフィックコントローラ1216、及びディスプレイデバイス1218を含み、これらはホストコントローラ1210によって相互に接続される。コンピュータ1200はまた、通信インターフェース1222、ハードディスクドライブ1224、DVD-ROMドライブ1226、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、これらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続される。コンピュータはまた、ROM1230及びキーボード1242のようなレガシの入出力ユニットを含み、これらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続される。
【0090】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、これにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又は当該グラフィックコントローラ1216自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示させる。
【0091】
通信インターフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVD-ROMドライブ1226は、プログラム又はデータをDVD-ROM1201から読み取り、ハードディスクドライブ1224にRAM1214を介してプログラム又はデータを提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0092】
ROM1230は、内部に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0093】
プログラムが、DVD-ROM1201又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもあるハードディスクドライブ1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0094】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インターフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インターフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、ハードディスクドライブ1224、DVD-ROM1201、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0095】
また、CPU1212は、ハードディスクドライブ1224、DVD-ROMドライブ1226(DVD-ROM1201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0096】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような、様々なタイプの情報が、情報処理されるべく、記録媒体に格納されてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、これにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0097】
以上の説明によるプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、これにより、プログラムをコンピュータ1200にネットワークを介して提供する。
【0098】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、技術的に矛盾しない範囲において、特定の実施形態について説明した事項を、他の実施形態に適用することができる。また、各構成要素は、名称が同一で、参照符号が異なる他の構成要素と同様の特徴を有してもよい。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0099】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0100】
10、11 情報収集システム
50 通信ネットワーク
100 情報収集装置
110 通信部
120 変換部
130 格納部
200、201 仲介装置
210 機器
220 LANカード
250 LAN
300 提供者装置
400 顧客端末
410 顧客
1200 コンピュータ
1201 DVD-ROM
1210 ホストコントローラ
1212 CPU
1214 RAM
1216 グラフィックコントローラ
1218 ディスプレイデバイス
1220 入出力コントローラ
1222 通信インターフェース
1224 ハードディスクドライブ
1226 DVD-ROMドライブ
1230 ROM
1240 入出力チップ
1242 キーボード