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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023113446
(43)【公開日】2023-08-16
(54)【発明の名称】荷電粒子加速器用電磁石
(51)【国際特許分類】
   H05H 13/04 20060101AFI20230808BHJP
   H01F 41/12 20060101ALI20230808BHJP
   H01F 7/06 20060101ALI20230808BHJP
   H01F 5/00 20060101ALI20230808BHJP
   H01F 7/20 20060101ALI20230808BHJP
   H01F 5/06 20060101ALI20230808BHJP
   H01F 27/32 20060101ALI20230808BHJP
【FI】
H05H13/04 E
H01F41/12 A
H01F7/06 K
H01F5/00 B
H01F7/20 B
H01F5/06 Q
H01F27/32 170
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022015822
(22)【出願日】2022-02-03
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-07-22
(71)【出願人】
【識別番号】000134257
【氏名又は名称】株式会社トーキン
(74)【代理人】
【識別番号】100117341
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 拓哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148840
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 健志
(74)【代理人】
【識別番号】100191673
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 久典
(72)【発明者】
【氏名】尾形 敢一郎
(72)【発明者】
【氏名】米澤 浩二
【テーマコード(参考)】
2G085
5E044
5E048
【Fターム(参考)】
2G085AA13
2G085BA14
2G085BC01
2G085BE05
5E044CA02
5E048AA09
5E048AB10
(57)【要約】
【課題】 ヨークに対するコイルの位置決めを容易に行うことができ、かつ組立て作業が容易に行える荷電粒子加速器用電磁石を提供すること。
【解決手段】 荷電粒子加速器用電磁石10は、ヨーク20と、少なくとも部分的にヨーク20内に位置するコイル部材30とを備える。コイル部材30は、絶縁体34と、絶縁体34に埋設されたコイル32とを備える。コイル部材30には、ヨーク20内に位置するとともにヨーク20に向かって突出した突出部36が設けられている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヨークと、少なくとも部分的に前記ヨーク内に位置するコイル部材とを備える荷電粒子加速器用電磁石であって、
前記コイル部材は、絶縁体と、前記絶縁体に埋設されたコイルとを備えており、
前記コイル部材には、前記ヨーク内に位置するとともに前記ヨークに向かって突出した突出部が設けられている
荷電粒子加速器用電磁石。
【請求項2】
請求項1記載の荷電粒子加速器用電磁石であって、
前記突出部の内部には補強部材が埋め込まれている
荷電粒子加速器用電磁石。
【請求項3】
請求項2記載の荷電粒子加速器用電磁石であって、
前記補強部材は、繊維テープからなる
荷電粒子加速器用電磁石。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれかに記載の荷電粒子加速器用電磁石であって、
前記荷電粒子加速器用電磁石は、位置決めブロックを更に備えており、
前記位置決めブロックは、前記コイル部材の前記突出部に隣接するように、前記ヨークに固定されており、前記コイルの前記突出部の移動を規制している
荷電粒子加速器用電磁石。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれかに記載の荷電粒子加速器用電磁石であって、
前記荷電粒子加速器用電磁石は偏向電磁石であり、
前記コイルは、平行な二辺とそれらを両端で夫々連結する二つの連結部からなる形状を有しており、
前記突出部は、前記コイルの平行な二辺から前記ヨークに向かって突出している
荷電粒子加速器用電磁石。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれかに記載の荷電粒子加速器用電磁石であって、
前記コイル部材の前記絶縁体はエポキシ樹脂又はポリイミド樹脂である
荷電粒子加速器用電磁石。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷電粒子加速器用電磁石に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、シンクロトロン蓄積リングに用いられる偏向電磁石を開示している。
【0003】
特許文献1の偏向電磁石は、一対の鉄心(上下鉄心、ヨーク)と一対のコイル(上下コイル)とを有している。鉄心とコイルとは一対一に対応している。鉄心の夫々には、溝が形成されている。コイルの夫々は、その一部が溝内に位置するように、対応する鉄心と組み合わされる。
【0004】
偏向電磁石の動作時において、コイルには電磁力が働く。電磁力によってコイルが移動することがないように、溝内において鉄心とコイルとの間には絶縁物が詰め込まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平3-86600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の偏向電磁石において、コイルの夫々は、対応する鉄心の溝内の適切な位置に配置されなければならない。ここで、鉄心の溝内に絶縁物を詰め込んだ後において、鉄心に対するコイルの位置を調整することは困難である。したがって、コイルの鉄心に対する位置は、絶縁物を溝内に詰め込む前後において適切である必要がある。そのため、特許文献1の偏向電磁石には、組立て作業が煩雑であるとともに、鉄心に対してコイルを適切に位置決めすることが難しいという問題点がある。
【0007】
本発明は、ヨークに対するコイルの位置決めを容易に行うことができ、かつ組立て作業が容易に行える荷電粒子加速器用電磁石を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、第1の荷電粒子加速器用電磁石として、ヨークと、少なくとも部分的に前記ヨーク内に位置するコイル部材とを備える荷電粒子加速器用電磁石であって、
前記コイル部材は、絶縁体と、前記絶縁体に埋設されたコイルとを備えており、
前記コイル部材には、前記ヨーク内に位置するとともに前記ヨークに向かって突出した突出部が設けられている
荷電粒子加速器用電磁石を提供する。
【0009】
また、本発明は、第2の荷電粒子加速器用電磁石として、第1の荷電粒子加速器用電磁石であって、
前記突出部の内部には補強部材が埋め込まれている
荷電粒子加速器用電磁石を提供する。
【0010】
また、本発明は、第3の荷電粒子加速器用電磁石として、第2の荷電粒子加速器用電磁石であって、
前記補強部材は、繊維テープからなる
荷電粒子加速器用電磁石を提供する。
【0011】
また、本発明は、第4の荷電粒子加速器用電磁石として、第1から第3の荷電粒子加速器用電磁石のいずれかであって、
前記荷電粒子加速器用電磁石は、位置決めブロックを更に備えており、
前記位置決めブロックは、前記コイル部材の前記突出部に隣接するように、前記ヨークに固定されており、前記コイルの前記突出部の移動を規制している
荷電粒子加速器用電磁石を提供する。
【0012】
また、本発明は、第5の荷電粒子加速器用電磁石として、第1から第4の荷電粒子加速器用電磁石のいずれかであって、
前記荷電粒子加速器用電磁石は偏向電磁石であり、
前記コイルは、平行な二辺とそれらを両端で夫々連結する二つの連結部からなる形状を有しており、
前記突出部は、前記コイルの平行な二辺から前記ヨークに向かって突出している
荷電粒子加速器用電磁石を提供する。
【0013】
また、本発明は、第6の荷電粒子加速器用電磁石として、第1から第5の荷電粒子加速器用電磁石のいずれかであって、
前記コイル部材の前記絶縁体はエポキシ樹脂又はポリイミド樹脂である
荷電粒子加速器用電磁石を影響する。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一形態によれば、荷電粒子加速器用電磁石に用いられるコイル部材には、ヨーク内に位置するとともにヨークに向かって突出した突出部が設けられている。突出部は、ヨークに対するコイル部材の位置決めを容易にする。また、ヨークに対してコイル部材が移動するのを防止又は抑制し、荷電粒子加速器用電磁石の組立て作業を容易にする。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施の形態による荷電粒子加速器用電磁石を示す斜視図である。
図2図1の荷電粒子加速器用電磁石を示す平面図である。ヨークの内部の様子が破線で示されている。
図3図2の荷電粒子加速器用電磁石を示すA-A線断面図である。
図4図2の荷電粒子加速器用電磁石を示すB-B線断面図である。
図5図2の荷電粒子加速器用電磁石に含まれる下側ヨーク及び下側コイル部材を示す平面図である。下側コイル部材の内部構成が破線で示されている。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1を参照すると、本発明の一実施の形態による荷電粒子加速器用電磁石10は、ヨーク20と、コイル部材30とを備えている。コイル部材30は、部分的にヨーク20内に位置している。ただし、本発明は、これに限られない。コイル部材30は、その全体がヨーク20内に位置してもよい。換言すると、コイル部材30は、少なくとも部分的にヨーク20内に位置していればよい。
【0017】
図1に示されるように、ヨーク20は、上側ヨーク22と下側ヨーク24とを備えている。上側ヨーク22は、天板ヨーク221と、一対の上側部ヨーク223,225とで構成されている。また、下側ヨーク24は、底板ヨーク241と、一対の下側部ヨーク243,245とで構成されている。天板ヨーク221、上側部ヨーク223,225、下側部ヨーク243,245、及び底板ヨーク241は、互いに接合され一体化されている。ただし、本発明は、これに限られない。ヨーク20は、例えば、単一の又は二つの部品で構成されてもよい。
【0018】
図1に示されるように、コイル部材30は、上側コイル部材301と、下側コイル部材303とを備えている。本実施の形態において、上側コイル部材301と下側コイル部材303とは同一の構成を有し、それらの巻軸が一致するように配置されている。本実施の形態において、上側コイル部材301及び下側コイル部材303の巻軸は、上下方向に延びている。本実施の形態において、上下方向はZ方向である。+Z方向が上方であり、-Z方向が下方である。ただし、本発明は、これに限定されない。上側コイル部材301と下側コイル部材303とは、巻軸と直交する平面に関して面対称に構成されてもよい。
【0019】
図2から図4に示されるように、荷電粒子加速器用電磁石10は、更に磁極片26,28を備えている。上磁極片26は、天板ヨーク221に固定され、下磁極片28は、底板ヨーク241に固定されている。上磁極片26は上側コイル部材301に対応し、下磁極片28は下側コイル部材303に対応している。詳しくは、コイル部材30の巻軸に沿って見たとき、上磁極片26は上側コイル部材301の内側に位置し、下磁極片28は下側コイル部材303の内側に位置している。上側コイル部材301と上磁極片26との間には、5mm程度の隙間があってよい。同様に、下側コイル部材303と下磁極片28との間にも、5mm程度の隙間があってよい。
【0020】
図2に示されるように、コイル部材30は、前後方向に長いレーストラック形状を有し、わずかに湾曲している。本実施の形態において、前後方向はY方向である。コイル部材30の形状から理解されるように、荷電粒子加速器用電磁石10は、円形加速器に使用される偏向電磁石である。
【0021】
図2に示されるように、コイル部材30には、複数の突出部36が設けられている。これら突出部36は、ヨーク20内に位置し、かつヨーク20に向かって突出している。詳しくは、突出部36は、上側コイル部材301及び下側コイル部材303に夫々設けられている。本実施の形態において、上側コイル部材301に設けられた突出部36の数は、六つである。同様に、下側コイル部材303に設けられた突出部36の数も六つである。ただし、本発明はこれに限られない。突出部36の数と配置は、コイル部材30の大きさや形状に応じて任意に設定されてよい。
【0022】
図2から理解されるように、コイル部材30に設けられた突出部36とヨーク20との間に隙間はほとんどない。詳しくは、突出部36とヨーク20との間には1mm程度の隙間しかない。このように、突出部36とヨーク20とは互いに近接しているので、コイル部材30とヨーク20との間に生じる隙間に充填材(絶縁物)を配置する必要がない。これにより、横方向において、コイル部材30のヨーク20に対する位置決めを容易に行うことができ、荷電粒子加速器用電磁石10の組立て作業を容易化することができる。本実施の形態において、横方向は、X方向である。
【0023】
図2に示されるように、荷電粒子加速器用電磁石10は、複数の位置決めブロック38を更に備えている。位置決めブロック38は、コイル部材30の突出部36に隣接するように、ヨーク20に設けられている。本実施の形態において、位置決めブロック38は、上側コイル部材301及び下側コイル部材303の夫々に対して四つ設けられている。詳しくは、位置決めブロック38は、前後方向において外側に位置する突出部36の更に外側に設けられている。位置決めブロック38の夫々は、例えば金属ブロックであり、ヨーク20にネジ止めされている。ただし、本発明は、これに限られない。位置決めブロック38は、ヨーク20と一体に形成されていてもよい。また、位置決めブロック38は、前後方向において外側に位置する突出部36の内側に設けられてもよい。いずれにせよ、位置決めブロック38の数と配置は、コイル部材30の構成に応じて任意に設定されてよい。
【0024】
図2から理解されるように、位置決めブロック38は、前後方向における突出部36の移動を規制し、もってコイル部材30の移動を規制する。これにより、前後方向において、コイル部材30の位置決めを容易に行うことができ、荷電粒子加速器用電磁石10の組立て作業を容易化することができる。
【0025】
図3及び図4に示されるように、コイル部材30は、コイル32と絶縁体34とを備えている。詳しくは、上側コイル部材301及び下側コイル部材303は、上コイル321及び下コイル323を夫々備えている。上コイル321及び下コイル323の夫々は、例えば、外周をガラステープで覆った銅線を巻き回したものである。上コイル321及び下コイル323の夫々は、絶縁体34に埋設されている。換言すると、上コイル321及び下コイル323の夫々は、絶縁体34に覆われている。絶縁体34は、例えばエポキシ樹脂又はポリイミド樹脂である。上側コイル部材301及び下側コイル部材303の夫々は、例えば、上コイル321又は下コイル323を金型内に配置し、樹脂を用いてインサート成形を行うことにより製造することができる。
【0026】
図3及び図4に示されるように、上側コイル部材301は、上側ヨーク22内に収容され、支持具40によって上下方向の移動を規制されている。同様に、下側コイル部材303は、下側ヨーク24内に収容され、支持具40によって上下方向の移動を記載されている。
【0027】
図5から理解されるように、下側コイル部材303の下コイル323は、略前後方向に延びる長辺部331,333と、それらの両端を夫々連結する一対の連結部335,337とを有している。長辺部331,333は、互いに平行な二辺である。長辺部331,333は、湾曲しており、それによって互いに長さが異なっている。上側コイル部材301についても、下側コイル部材303と同様である。
【0028】
図5に示されるように、下側コイル部材303は、複数の補強部材361を更に有している。本実施の形態において、補強部材361の数は六つである。補強部材361の夫々は、下コイル323の平行な二辺である長辺部331,333の外周側側面に設けられ、ヨーク20に向かって突出している。上側コイル部材301についても、下側コイル部材303と同様に構成される。
【0029】
図5及び図2から理解されるように、補強部材361は、突出部36を形成するためのものである。即ち、突出部36は、補強部材361とそれを覆う絶縁体34の一部とで構成される。換言すると、突出部36の夫々の内部には、補強部材361が埋め込まれている。補強部材361は、上側コイル部材301の絶縁体34を形成する際に、上コイル321とともに金型内に配置され、上コイル321とともに絶縁体34と一体に成形される。
【0030】
補強部材361は、上側コイル部材301(又は下側コイル部材303)を上側ヨーク22(又は下側ヨーク24)内に配置する際に、突出部36が上側ヨーク22(又は下側ヨーク24)に衝突したとしても、破損し難い強度を必要とする。また、補強部材361は、荷電粒子加速器用電磁石10の使用時に上側コイル部材301(又は下側コイル部材303)が変形しようとする力によって変形し難い強度を必要とする。このような補強部材361として、ガラス繊維テープやノーメックス(登録商標)を巻き束ねたもの又は折り畳んだもの用いることができる。ただし、本発明は、これに限られない。補強部材361は、樹脂ブロック等、他の部材で構成されてもよいし、絶縁体34に代替させてもよい。
【0031】
上述したように、本実施の形態による荷電粒子加速器用電磁石10のコイル部材30は、突出部36を備えている。これにより、ヨーク20に対するコイル部材30の位置決めを容易に行うことができる。こうして、本実施の形態によれば、荷電粒子加速器用電磁石10の組立て作業を容易化することができる。加えて、荷電粒子加速器用電磁石10の使用時にコイル部材30に働く力によって、コイル部材30が横方向へ広がろうとしたとき、突出部36は、ヨーク20に突き当たることでその変形を防止することができる。なお、コイル部材30の変形抑制を担う突出部36は、効率的に変形を抑制するため、コイル部材30の変形量が最も大きくなる位置に設けられることが好ましい。例えば、コイル部材30がレーストラック形状を有している場合、長辺部331,333の前後方向における中央部に突出部36を設けることで、コイル部材30の変形を効果的に抑制することができる。
【0032】
以上、本発明について、いくつかの実施の形態を掲げて説明してきたが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変形、変更が可能である。例えば、本発明は、単一のコイルを有するコイル部材とヨークとの組合せに対しても適用可能である。また、本発明は、偏向電磁石のみならず、他の用途の電磁石、例えば、収束電磁石(磁気レンズ)にも適用可能である。また、本発明は、円形コイルを備える電磁石、空芯コイルを備える電磁石にも夫々適用可能である。更に、本発明は、レーストラック形状のコイルのみならず、レーストラック形状のコイルの両端を巻軸方向に曲げた鞍型コイルを備える電磁石にも適用可能である。なお、鞍型コイルの一例は、特許2529492号公報に開示されている。
【符号の説明】
【0033】
10 荷電粒子加速器用電磁石
20 ヨーク
22 上側ヨーク
221 天板ヨーク
223,225 上側部ヨーク
24 下側ヨーク
241 底板ヨーク
243,245 下側部ヨーク
26 上磁極片
28 下磁極片
30 コイル部材
301 上側コイル部材
303 下側コイル部材
32 コイル
321 上コイル
323 下コイル
331,333 長辺部
335,337 連結部
34 絶縁体
36 突出部
361 補強部材
38 位置決めブロック
40 支持具
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-04-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヨークと、少なくとも部分的に前記ヨーク内に位置するコイル部材とを備える荷電粒子加速器用電磁石であって、
前記コイル部材は、絶縁体と、前記絶縁体に埋設されたコイルとを備えており、
前記コイル部材には、前記ヨーク内に位置するとともに前記ヨークに向かって突出した突出部が設けられており、
前記突出部の内部には補強部材が埋め込まれている
荷電粒子加速器用電磁石。
【請求項2】
請求項記載の荷電粒子加速器用電磁石であって、
前記補強部材は、繊維テープからなる
荷電粒子加速器用電磁石。
【請求項3】
ヨークと、少なくとも部分的に前記ヨーク内に位置するコイル部材とを備える荷電粒子加速器用電磁石であって、
前記コイル部材は、絶縁体と、前記絶縁体に埋設されたコイルとを備えており、
前記コイル部材には、前記ヨーク内に位置するとともに前記ヨークに向かって突出した突出部が設けられており、
前記荷電粒子加速器用電磁石は、位置決めブロックを更に備えており、
前記位置決めブロックは、前記コイル部材の前記突出部に隣接するように、前記ヨークに固定されており、前記コイルの前記突出部の移動を規制している
荷電粒子加速器用電磁石。
【請求項4】
請求項1から請求項までのいずれかに記載の荷電粒子加速器用電磁石であって、
前記荷電粒子加速器用電磁石は偏向電磁石であり、
前記コイルは、平行な二辺とそれらを両端で夫々連結する二つの連結部からなる形状を有しており、
前記突出部は、前記コイルの平行な二辺から前記ヨークに向かって突出している
荷電粒子加速器用電磁石。
【請求項5】
請求項1から請求項までのいずれかに記載の荷電粒子加速器用電磁石であって、
前記コイル部材の前記絶縁体はエポキシ樹脂又はポリイミド樹脂である
荷電粒子加速器用電磁石。