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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023113470
(43)【公開日】2023-08-16
(54)【発明の名称】設計方法及び設計プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 30/13 20200101AFI20230808BHJP
   G06F 30/20 20200101ALI20230808BHJP
   E04B 1/00 20060101ALI20230808BHJP
   E04H 1/00 20060101ALI20230808BHJP
【FI】
G06F30/13
G06F30/20
E04B1/00 ESW
E04H1/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022015869
(22)【出願日】2022-02-03
(71)【出願人】
【識別番号】000000549
【氏名又は名称】株式会社大林組
(71)【出願人】
【識別番号】504145342
【氏名又は名称】国立大学法人九州大学
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100154003
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】小島 義包
(72)【発明者】
【氏名】大木 知佳子
(72)【発明者】
【氏名】河野 暁子
(72)【発明者】
【氏名】古賀 靖子
(72)【発明者】
【氏名】井上 幹大
(72)【発明者】
【氏名】清原 颯
【テーマコード(参考)】
5B146
【Fターム(参考)】
5B146AA04
5B146DC01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】建物の開口部の眺望を考慮した設計を実現する。
【解決手段】方法は、開口部を含む建物と建物の周辺環境を含む二次元又は三次元データを利用して、開口部を通して見える眺望内容を第1評価値及び第2評価値に基づいて評価し、開口部を有する壁面に対する開口部の面積の比に基づいて眺望量を評価し、眺望内容及び眺望量に基づいて眺望性を評価する。第1評価値は、眺望に表れる特定視覚要素の種類の数に基づく第1点数と、iを1以上、特定視覚要素の種類の数以下である自然数とし、i種類目の特定視覚要素の眺望内に占める面積率をRiとし、i種類目の特定視覚要素に対応する配点数をXiとしたときに、Σ(Ri・Xi)で表される第2点数と、眺望に表れる少なくとも所定の種類の特定視覚要素の開口部からの距離に基づく第3点数の少なくとも1つに基づいて求められる。第2評価値は、1種類以上の特定視覚要素の顕著性に基づいて求められる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を含む建物と前記建物の周辺環境を含む二次元又は三次元データを利用して眺望性を評価する評価ステップであって、第1評価値及び第2評価値に基づいて、前記開口部を通して見える眺望の内容である眺望内容を評価し、前記開口部を有する壁面に対する前記開口部の面積の比である開口比に基づいて眺望量を評価し、前記眺望内容及び前記眺望量に基づいて前記眺望性を評価する、評価ステップを有し、
前記眺望に表れ得る特定の視覚要素として、1種類以上の特定視覚要素が設定され、
前記第1評価値が、(a) 前記眺望に表れる前記特定視覚要素の種類の数に基づく第1点数と、(b) iを1以上、前記特定視覚要素の種類の数以下である自然数とし、i種類目の前記特定視覚要素の前記眺望内に占める面積率をRiとし、i種類目の前記特定視覚要素に対応する配点数をXiとしたときに、Σ(Ri・Xi)で表される第2点数と、(c) 前記眺望に表れる少なくとも所定の種類の前記特定視覚要素の前記開口部からの距離に基づく第3点数の少なくとも1つに基づいて求められ、
前記第2評価値が、前記1種類以上の特定視覚要素の顕著性に基づいて求められる、設計方法。
【請求項2】
前記第1評価値が、前記第1点数、前記第2点数及び前記第3点数に基づいて求められる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1種類以上の特定視覚要素が、地面、建物、空及び自然物の任意の組み合わせのうちの1つを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記1種類以上の特定視覚要素が、前記地面、前記建物、前記空及び前記自然物を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
開口部を含む建物と前記建物の周辺環境を含む二次元又は三次元データを利用して眺望性を評価する評価ステップであって、第1評価値及び第2評価値に基づいて、前記開口部を通して見える眺望の内容である眺望内容を評価し、前記開口部を有する壁面に対する前記開口部の面積の比である開口比に基づいて眺望量を評価し、前記眺望内容及び前記眺望量に基づいて前記眺望性を評価する、評価ステップをコンピュータに実行させ、
前記眺望に表れ得る特定の視覚要素として、1種類以上の特定視覚要素が設定され、
前記第1評価値が、(a) 前記眺望に表れる前記特定視覚要素の種類の数に基づく第1点数と、(b) iを1以上、前記特定視覚要素の種類の数以下である自然数とし、i種類目の前記特定視覚要素の前記眺望内に占める面積率をRiとし、i種類目の前記特定視覚要素に対応する配点数をXiとしたときに、Σ(Ri・Xi)で表される第2点数と、(c) 前記眺望に表れる少なくとも所定の種類の前記特定視覚要素の前記開口部からの距離に基づく第3点数の少なくとも1つに基づいて求められ、
前記第2評価値が、前記1種類以上の特定視覚要素の顕著性に基づいて求められる、設計プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は設計方法及び設計プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
建物の窓などの開口部を通して見える眺望を評価する手法が知られている(例えば非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】「オフィスの窓の眺望性に関する研究 その1 眺望に関する現行の評価基準」、古賀靖子、井上幹大、清原楓、小島義包、大木知佳子、河野暁子、日本建築学会大会学術講演梗概集(東海)2021年9月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
建物の開口部の配置や形状等を設計する際は、眺望を考慮するのが望ましい。
【0005】
そこで本発明の目的は、建物の開口部の眺望を考慮した設計を実現できる設計方法及び設計プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る建物の設計方法は、開口部を含む建物と前記建物の周辺環境を含む二次元又は三次元データを利用して眺望性を評価する評価ステップであって、第1評価値及び第2評価値に基づいて、前記開口部を通して見える眺望の内容である眺望内容を評価し、前記開口部を有する壁面に対する前記開口部の面積の比である開口比に基づいて眺望量を評価し、前記眺望内容及び前記眺望量に基づいて前記眺望性を評価する、評価ステップを有し、前記眺望に表れ得る特定の視覚要素として、1種類以上の特定視覚要素が設定され、前記第1評価値が、(a) 前記眺望に表れる前記特定視覚要素の種類の数に基づく第1点数と、(b) iを1以上、前記特定視覚要素の種類の数以下である自然数とし、i種類目の前記特定視覚要素の前記眺望内に占める面積率をRiとし、i種類目の前記特定視覚要素に対応する配点数をXiとしたときに、Σ(Ri・Xi)で表される第2点数と、(c) 前記眺望に表れる少なくとも所定の種類の前記特定視覚要素の前記開口部からの距離に基づく第3点数の少なくとも1つに基づいて求められ、前記第2評価値が、前記1種類以上の特定視覚要素の顕著性に基づいて求められる、方法である。前記第3点数は、前記眺望に表れる前記少なくとも所定の種類の特定視覚要素の前記開口部からの前記距離を変数とする関数で求められる奥行き感に基づくことが好ましい。前記奥行き感は、前記眺望に表れる前記少なくとも所定の種類の特定視覚要素の前記開口部からの前記距離だけでなく、当該距離のばらつきも変数とする関数で求められることが好ましい。
【0007】
本発明に係る建物の設計方法は、上記構成において、前記第1評価値が、前記第1点数、前記第2点数及び前記第3点数に基づいて求められる、方法であるのが好ましい。
【0008】
本発明に係る建物の設計方法は、上記構成において、前記1種類以上の特定視覚要素が、地面、建物、空及び自然物の任意の組み合わせのうちの1つを含む、方法であるのが好ましい。自然物は、例えば、植物、山、海、川及び池その他水系の任意の組み合わせである。
【0009】
本発明に係る建物の設計方法は、上記構成において、前記1種類以上の特定視覚要素が、前記地面、前記建物、前記空及び前記自然物を含む、方法であるのが好ましい。
【0010】
本発明に係る建物の設計プログラムは、開口部を含む建物と前記建物の周辺環境を含む二次元又は三次元データを利用して眺望性を評価する評価ステップであって、第1評価値及び第2評価値に基づいて、前記開口部を通して見える眺望の内容である眺望内容を評価し、前記開口部を有する壁面に対する前記開口部の面積の比である開口比に基づいて眺望量を評価し、前記眺望内容及び前記眺望量に基づいて前記眺望性を評価する、評価ステップをコンピュータに実行させ、前記眺望に表れ得る特定の視覚要素として、1種類以上の特定視覚要素が設定され、前記第1評価値が、(a) 前記眺望に表れる前記特定視覚要素の種類の数に基づく第1点数と、(b) iを1以上、前記特定視覚要素の種類の数以下である自然数とし、i種類目の前記特定視覚要素の前記眺望内に占める面積率をRiとし、i種類目の前記特定視覚要素に対応する配点数をXiとしたときに、Σ(Ri・Xi)で表される第2点数と、(c) 前記眺望に表れる少なくとも所定の種類の前記特定視覚要素の前記開口部からの距離に基づく第3点数の少なくとも1つに基づいて求められ、前記第2評価値が、前記1種類以上の特定視覚要素の顕著性に基づいて求められる、プログラムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、建物の開口部の眺望を考慮した設計を実現できる設計方法及び設計プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係る設計方法を示すフローチャートである。
図2】開口部を通して見える眺望の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を例示説明する。
【0014】
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る設計方法は、準備ステップS1、評価ステップS2、修正ステップS3及び繰り返しステップS4を有する。
【0015】
準備ステップS1は、窓などの開口部を含む壁面を有する建物と当該建物の周辺環境を含む二次元又は三次元データを準備するステップである。当該データは、建物の設計データに、当該建物の周辺環境のデータを統合することで形成される。周辺環境は、例えば、地面、建物、空及び自然物を含む。周辺環境は、さらに人や乗り物(車、鉄道など)などの移動体を含んでもよい。周辺環境のデータは、実際の周辺環境を測定して得られる測定データであってもよいし、都市開発などの過程で作られる設計データであってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。
【0016】
評価ステップS2は、準備ステップS1で準備されたデータを利用して眺望性を評価するステップである。評価ステップS2では、第1評価値及び第2評価値に基づいて、より好ましくは第1評価値と第2評価値を変数とする関数(例えば、第1評価値と第2評価値の和又は重み付け加算)に基づいて、例えば図2に示すような、建物内に適宜設定される特定の視点から開口部を通して見える眺望の内容である眺望内容が評価される。また評価ステップS2では、開口部を含む壁面に対する開口部の面積の比である開口比に基づいて、より好ましくは開口比を変数とする関数に基づいて、眺望量が評価される。そして、眺望性は、眺望内容と眺望量に基づいて、より好ましくは眺望内容と眺望量を変数とする関数に基づいて、評価される。
【0017】
眺望に表れ得る特定の視覚要素として、1種類以上の特定視覚要素が設定される。第1評価値は、例えば画像解析技法の一つであるセマンティックセグメンテーション(画像の画素と周辺画素との関係から画素の持つ意味内容を解析する手法)を用いて求めることができる。
【0018】
第1評価値は、(a) 眺望に表れる特定視覚要素の種類の数に基づく第1点数と、(b) iを1以上、特定視覚要素の種類の数以下である自然数とし、i種類目の特定視覚要素の眺望内に占める面積率をRiとし、i種類目の特定視覚要素に対応する配点数をXiとしたときに、Σ(Ri・Xi)で表される第2点数と、(c) 眺望に表れる少なくとも所定の種類の特定視覚要素の開口部からの距離に基づく第3点数の少なくとも1つ、より好ましくは全部に基づいて求められる。例えば、第1評価値は第1点数、第2点数及び第3点数を変数とする関数(例えば、第1点数、第2点数及び第3点数の和又は重み付け加算)によって求められる。
【0019】
なお、Σ(Ri・Xi)は次の式を意味する。ただし、nは特定視覚要素の種類の数である。
【数1】
【0020】
1種類以上の特定視覚要素は、地面、建物、空及び自然物の任意の組み合わせのうちの1つを含むのが好ましく、なかでも、地面、建物、空及び自然物を含むのが特に好ましい。また、1種類以上の特定視覚要素が地面、建物、空及び自然物を含む場合、配点数は、地面、建物、空及び自然物の順に高くなるのが好ましい。1種類以上の特定視覚要素は、移動体を含んでもよい。
【0021】
第2評価値は、1種類以上の特定視覚要素の顕著性に基づいて、より好ましくは1種類以上の特定視覚要素の顕著性を変数とする関数(例えば、複数の変数の重み付け加算)に基づいて、求められる。顕著性(サリエンシー:Saliency)とは、眺望内での目立ち易さ、目の引き易さを意味する。第2評価値は、例えば画像解析技法の一つであるサリエンシーマップを用いて求めることができる。
【0022】
例えば、1種類以上の特定視覚要素として地面、建物、空及び自然物の4種類が設定され、眺望に表れる特定視覚要素の種類の数に対応する配点数と、各々の特定視覚要素の眺望内に占める面積率と、各々の特定視覚要素に対応する配点数が以下のとおりであった場合、第1点数、第2点数、第3点数、第1評価値及び第2評価値は以下のとおりとなる。
【0023】
(眺望に表れる特定視覚要素の種類の数に対応する配点数)
眺望内に1種類の特定視覚要素が表れる場合:1点
眺望内に2種類の特定視覚要素が表れる場合:3点
眺望内に3種類の特定視覚要素が表れる場合:7点
眺望内に4種類の特定視覚要素が表れる場合:10点
【0024】
(各々の特定視覚要素の眺望内に占める面積率)
地面:0.2
建物:0.4
空: 0.3
自然物:0.1
【0025】
(各々の特定視覚要素に対応する配点数)
地面:2点
建物:5点
空: 8点
自然物:10点
【0026】
(第1点数)
第1点数は、眺望内に地面、建物、空及び自然物の4種類の特定視覚要素が表れることから、10点となる。
【0027】
(第2点数)
第2点数は、Σ(Ri・Xi)=(0.2・2)+(0.4・5)+(0.3・8)+(0.1・10)=0.4+2+2.4+1=5.8から、5.8点となる。
【0028】
(第3点数)
第3点数は、少なくとも所定の種類の特定視覚要素(例えば建物)の開口部からの距離に基づいて例えば、-3.0~3.0点の間の値となるように、より具体的な求め方が設定される。ここでは仮に建物までの距離に基づき-1.0点とする。
【0029】
(第1評価値)
この場合、第1評価値は例えば、10点と5.8点と-1.0点の和として求められ、14.8点となる。
【0030】
(第2評価値)
またこの場合、第2評価値は、1種類以上の特定視覚要素としての地面、建物、空及び自然物の4種類の顕著性に基づいて例えば1.0点~10点の間の値となるように、より具体的な求め方が設定される。
【0031】
修正ステップS3は、評価ステップS2による眺望性の評価結果に基づいて、必要に応じて開口部の配置や形状等の設計を修正するステップである。本実施形態では、修正ステップS3は、開口部を設計する上で眺望性が十分であるか否かを判断するステップとしての判断ステップを有する。修正ステップS3では、判断ステップで眺望性が「不十分」であると判断された場合に、開口部の設計が修正され、判断ステップで眺望性が「十分」であると判断された場合に、開口部の設計が修正されない。
【0032】
修正ステップS3が終了すると、繰り返しステップS4が行われる。繰り返しステップS4は、(a) 修正ステップS3で開口部の設計が修正された場合には、修正ステップS3で開口部の設計が修正されなくなるまで、修正された建物のデータに基づいて準備ステップS1、評価ステップS2及び修正ステップS3を繰り返し、(b) 修正ステップS3で開口部の設計が修正されなかった場合には、開口部の設計を終了するステップである。
【0033】
本実施形態では評価ステップS2は、設計プログラムに基づいてコンピュータによって実行される。さらに、準備ステップS1と判断ステップを、設計プログラムに基づいてコンピュータによって実行するようにしてもよい。さらに、修正ステップS3における開口部の設計の修正を、設計プログラムに基づいてコンピュータによって実行するようにしてもよい。
【0034】
本実施形態によれば、開口部の眺望性が所定の水準を満たす建物の設計を実現することができる。
【0035】
本発明は前述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0036】
したがって、前述した実施形態の設計方法は、開口部を含む建物と建物の周辺環境を含む二次元又は三次元データを利用して眺望性を評価する評価ステップS2であって、第1評価値及び第2評価値に基づいて、開口部を通して見える眺望の内容である眺望内容を評価し、開口部を有する壁面に対する開口部の面積の比である開口比に基づいて眺望量を評価し、眺望内容及び眺望量に基づいて眺望性を評価する、評価ステップS2を有し、眺望に表れ得る特定の視覚要素として、1種類以上の特定視覚要素が設定され、第1評価値が、(a) 眺望に表れる特定視覚要素の種類の数に基づく第1点数と、(b) iを1以上、特定視覚要素の種類の数以下である自然数とし、i種類目の特定視覚要素の眺望内に占める面積率をRiとし、i種類目の特定視覚要素に対応する配点数をXiとしたときに、Σ(Ri・Xi)で表される第2点数と、(c) 眺望に表れる少なくとも所定の種類の特定視覚要素の開口部からの距離に基づく第3点数の少なくとも1つに基づいて求められ、第2評価値が、1種類以上の特定視覚要素の顕著性に基づいて求められる、方法である限り変更可能である。
【0037】
また、前述した実施形態の設計プログラムは、開口部を含む建物と建物の周辺環境を含む二次元又は三次元データを利用して眺望性を評価する評価ステップS2であって、第1評価値及び第2評価値に基づいて、開口部を通して見える眺望の内容である眺望内容を評価し、開口部を有する壁面に対する開口部の面積の比である開口比に基づいて眺望量を評価し、眺望内容及び眺望量に基づいて眺望性を評価する、評価ステップS2をコンピュータに実行させ、眺望に表れ得る特定の視覚要素として、1種類以上の特定視覚要素が設定され、第1評価値が、(a) 眺望に表れる特定視覚要素の種類の数に基づく第1点数と、(b) iを1以上、特定視覚要素の種類の数以下である自然数とし、i種類目の特定視覚要素の眺望内に占める面積率をRiとし、i種類目の特定視覚要素に対応する配点数をXiとしたときに、Σ(Ri・Xi)で表される第2点数と、(c) 眺望に表れる少なくとも所定の種類の特定視覚要素の開口部からの距離に基づく第3点数の少なくとも1つに基づいて求められ、第2評価値が、1種類以上の特定視覚要素の顕著性に基づいて求められる、プログラムである限り変更可能である。
【符号の説明】
【0038】
S1 準備ステップ
S2 評価ステップ
S3 修正ステップ
S4 繰り返しステップ
図1
図2