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特開2023-113533オブジェクト使用支援システム、オブジェクト使用支援方法およびオブジェクト使用支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023113533
(43)【公開日】2023-08-16
(54)【発明の名称】オブジェクト使用支援システム、オブジェクト使用支援方法およびオブジェクト使用支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20230808BHJP
   G06F 3/0482 20130101ALI20230808BHJP
【FI】
G06Q10/10
G06F3/0482
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022015991
(22)【出願日】2022-02-03
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.Python
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001689
【氏名又は名称】青稜弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】奥島 滉
(72)【発明者】
【氏名】木下 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】川満 有華
【テーマコード(参考)】
5E555
5L049
【Fターム(参考)】
5E555AA54
5E555BA02
5E555BB02
5E555BC01
5E555CA01
5E555CB01
5E555DA01
5E555DB45
5E555DB49
5E555DC13
5E555DD07
5E555EA08
5E555FA00
5L049AA20
(57)【要約】      (修正有)
【課題】必要なオブジェクトの使用を容易にするオブジェクト使用支援システムを提供する。
【解決手段】オブジェクト使用支援システム1はプロセッサ31、主記憶装置32、副記憶装置33、入力装置34、出力装置35、ネットワークI/F36及びこれらを接続するバス37を有している。副記憶装置は、選択管理名に対応付けられたオブジェクトをアクティブにするときに、アクティブになっているか否かの状態が所定の状態になっていることが好ましいオブジェクトの少なくとも1つの管理名に対応付けられた関連対象を対応付けて保存する関連オブジェクト情報を格納している。プログラム11a~11dを実行することで実現される処理部は、ユーザに選択されたオブジェクトの名前を取得すると、選択オブジェクトの名前に対応付けられた管理名に対応付けられた関連対象を取得し、関連対象に基づいて、アクティブにするオブジェクトを設定する処理を実行する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オブジェクトをアクティブにするオブジェクト使用支援システムであって、
記憶装置と、プロセッサと、を備え、
前記記憶装置は、
前記オブジェクトの名前と、管理名とを対応付けて保存するオブジェクト情報と、
前記管理名と、当該管理名に対応付けられた前記オブジェクトをアクティブにするときに、アクティブになっているか否かの状態が所定の状態になっていることが好ましい関連オブジェクトの管理名に対応付けられた関連対象と、を対応づけて保存する関連オブジェクト情報と、を格納し、
前記プロセッサは、
ユーザに選択された選択オブジェクトの名前を取得すると、
前記選択オブジェクトの名前に対応付けられた選択管理名を前記オブジェクト情報から取得し、
前記選択管理名に対応付けられた関連対象を、前記関連オブジェクト情報から取得し、
前記オブジェクト情報と、前記選択管理名に対応付けられた関連対象に基づいて、アクティブにする前記オブジェクトを設定する、
オブジェクト使用支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載のオブジェクト使用支援システムであって、
前記記憶装置は、
さらに、前記管理名と、当該管理名に対応付けられた前記オブジェクトをアクティブにするときに、アクティブになっていることが好ましい使用前提オブジェクトの使用前提管理名に対応付けられた使用前提対象と、を対応づけて保存する使用前提オブジェクト情報を、前記関連オブジェクト情報の一種として格納し、
前記プロセッサは、
前記選択オブジェクトの名前に対応付けられた前記選択管理名を、前記オブジェクト情報から取得し、
前記選択管理名に対する前記使用前提対象を、前記使用前提オブジェクト情報から取得し、
前記選択管理名に対する前記使用前提対象に対応付けられた前記使用前提オブジェクトの名前を、前記オブジェクト情報を用いて取得し、
取得した前記使用前提オブジェクトの名前の使用前提オブジェクトでアクティブになっていないオブジェクトがあるか否かを判定し、
前記使用前提オブジェクトの名前の使用前提オブジェクトでアクティブになっていないオブジェクトがあると判定された場合には、前記選択オブジェクトをアクティブにすることを抑制する処理を行う、
オブジェクト使用支援システム。
【請求項3】
請求項2に記載のオブジェクト使用支援システムであって、
前記使用前提オブジェクト情報は、前記管理名と、前記使用前提対象と、さらに、第1の制限レベルおよび第2の制限レベルとの少なくとも2段階の制限レベルのうちのいずれかの前記制限レベルと、を対応付けて保存し、
前記プロセッサは、
前記選択管理名に対する前記使用前提対象と、前記制限レベルと、を対応付けて前記使用前提オブジェクト情報から取得し、
前記選択管理名に対する前記使用前提対象および前記制限レベルに対応付けられた前記使用前提オブジェクトの名前を、前記オブジェクト情報を用いて取得し
取得した前記使用前提オブジェクトの名前の使用前提オブジェクトでアクティブになっていないオブジェクトがあるか否かを判定し、
前記使用前提オブジェクトの名前の使用前提オブジェクトでアクティブになっていないオブジェクトがあると判定され、かつ、前記第1の制限レベルに対応付けられた前記使用前提オブジェクトが少なくとも1つアクティブになっている場合には、前記選択オブジェクトをアクティブにせず、
前記使用前提オブジェクトの名前の使用前提オブジェクトでアクティブになっていないオブジェクトがあると判定され、かつ、前記第1の制限レベルに対応付けられた前記使用前提オブジェクトが全てアクティブになっていない場合には、ユーザに提示する警告を出力する、
オブジェクト使用支援システム。
【請求項4】
請求項1に記載のオブジェクト使用支援システムであって、
前記記憶装置は、
さらに、前記管理名と、当該管理名に対応付けられた前記オブジェクトをアクティブにするときに、アクティブになっていないことが好ましい同時使用制限オブジェクトの同時使用制限管理名に対応付けられた同時使用制限対象と、を対応づけて保存する同時使用制限オブジェクト情報を、前記関連オブジェクト情報の一種として格納し、
前記プロセッサは、
前記選択オブジェクトの名前に対応付けられた前記選択管理名を、前記オブジェクト情報から取得し、
前記選択管理名に対する前記同時使用制限対象を、前記同時使用制限オブジェクト情報から取得し、
前記選択管理名に対する前記同時使用制限対象に対応付けられた前記同時使用制限オブジェクトの名前を、前記オブジェクト情報を用いて取得し、
取得した前記同時使用制限オブジェクトの名前の同時使用制限オブジェクトでアクティブになっているオブジェクトがあるか否かを判定し、
前記同時使用制限オブジェクトの名前の同時使用制限オブジェクトでアクティブになっているオブジェクトがあると判定された場合には、前記選択オブジェクトをアクティブにすることを抑制する処理を行う、
オブジェクト使用支援システム。
【請求項5】
請求項4に記載のオブジェクト使用支援システムであって、
前記同時使用制限オブジェクト情報は、前記管理名と、前記同時使用制限対象と、さらに、第1の制限レベルおよび第2の制限レベルとの少なくとも2段階の制限レベルのうちのいずれかの前記制限レベルと、を対応付けて保存し、
前記プロセッサは、
前記選択管理名に対する前記同時使用制限対象と、前記制限レベルと、を対応付けて前記同時使用制限オブジェクト情報から取得し、
前記選択管理名に対する前記同時使用制限対象および前記制限レベルに対応付けられた前記同時使用制限オブジェクトの名前を、前記オブジェクト情報を用いて取得し
取得した前記同時使用制限オブジェクトの名前の同時使用制限オブジェクトでアクティブになっているオブジェクトがあるか否かを判定し、
前記同時使用制限オブジェクトの名前の同時使用制限オブジェクトでアクティブになっているオブジェクトがあると判定され、かつ、前記第1の制限レベルに対応付けられた前記同時使用制限オブジェクトが少なくとも1つアクティブになっている場合には、前記選択オブジェクトをアクティブにせず、
前記同時使用制限オブジェクトの名前の同時使用制限オブジェクトでアクティブになっているオブジェクトがあると判定され、かつ、前記第1の制限レベルに対応付けられた前記同時使用制限オブジェクトが全てアクティブになっていない場合には、ユーザに提示する警告を出力する、
オブジェクト使用支援システム。
【請求項6】
請求項1に記載のオブジェクト使用支援システムであって、
前記記憶装置は、
さらに、前記管理名と、当該管理名に対応付けられた前記オブジェクトをアクティブにするときに、アクティブにする同時使用オブジェクトの同時使用管理名に対応付けられた同時使用対象と、を対応づけて保存する同時使用オブジェクト情報を、前記関連オブジェクト情報の一種として格納し、
前記プロセッサは、
前記選択オブジェクトの名前に対応付けられた前記選択管理名を、前記オブジェクト情報から取得し、
前記選択管理名に対する前記同時使用対象を、前記同時使用オブジェクト情報から取得し、
前記選択管理名に対する前記同時使用対象に対応付けられた前記同時使用オブジェクトの名前を、前記オブジェクト情報を用いて取得し、
取得した前記同時使用対象オブジェクトの名前に基づいて、前記同時使用オブジェクトをアクティブにする、
オブジェクト使用支援システム。
【請求項7】
請求項6に記載のオブジェクト使用支援システムであって、
前記記憶装置は、
前記管理名と、当該管理名に対応付けられたオブジェクトのうちで直近に作成されたオブジェクトの作成日時と、を対応付けて保存する管理名情報と、を格納し、
前記オブジェクト情報は、前記オブジェクトの名前と、前記管理名と、さらに、前記オブジェクトの作成日時と、を対応付けて保存し、
前記プロセッサは、
前記選択管理名に対する前記同時使用対象を、前記同時使用オブジェクト情報から取得し、
取得した前記同時使用対象から前記同時使用管理名を取得し、
取得した前記同時使用管理名に対応付けられた同時使用オブジェクトのうちで、直近に作成された直近の同時使用オブジェクトの作成日時を、管理名情報から取得し、
前記同時使用管理名と、前記直近の同時使用オブジェクトの作成日時と、に対応付けられた、前記直近の同時使用オブジェクトの名前を、前記オブジェクト情報を用いて取得し、
取得した前記直近の同時使用オブジェクトの名前に基づいて、前記直近の同時使用オブジェクトをアクティブにする、
オブジェクト使用支援システム。
【請求項8】
請求項1に記載のオブジェクト使用支援システムであって、
前記記憶装置は、
さらに、前記管理名と、カテゴリ名とを対応付けて保存するカテゴリ情報を格納し、
前記関連オブジェクト情報は、前記関連対象として前記管理名と、前記カテゴリ名とのうちで少なくとも1つを保存し、
前記プロセッサは、
ユーザに選択された前記選択オブジェクトの名前を取得すると、
前記選択オブジェクトの名前に対応付けられた前記選択管理名を前記オブジェクト情報から取得し、
前記選択管理名に対応付けられた前記関連対象の前記管理名および前記カテゴリ名を、前記関連オブジェクト情報から取得し、
取得した前記選択管理名に対応付けられた前記関連対象の前記管理名および前記カテゴリ名と、前記カテゴリ情報と、に基づいて、アクティブにする前記オブジェクトを設定する、
オブジェクト使用支援システム。
【請求項9】
請求項1に記載のオブジェクト使用支援システムであって、
前記記憶装置は、
前記管理名と、前記管理名に対応付けられた前記オブジェクトの名前が前記管理名と同一であるとは限らないとの属性である第1種別または、前記管理名に対応付けられた前記オブジェクトの名前が前記管理名と同一であるとの属性である第2種別と、を対応付けて保存する管理名種別情報を格納し、
前記プロセッサは、
前記選択管理名に対応付けられた関連対象に、対応付けられた前記選択管理名の前記関連オブジェクトの管理名を取得し、
取得した前記選択管理名の前記関連オブジェクトの管理名に対応付けられた、前記選択管理名の前記関連オブジェクトの管理名の種別を、管理名種別情報から取得し、
取得した前記選択管理名の前記関連オブジェクトの管理名の種別が、第2種別の場合には、前記選択管理名の前記関連オブジェクトの管理名を、前記選択管理名の前記関連オブジェクトの名前とすることで、前記選択管理名の前記関連オブジェクトの名前を取得し、
取得した前記選択管理名の前記関連オブジェクトの名前に基づいて、アクティブにする前記オブジェクトを設定する、
オブジェクト使用支援システム。
【請求項10】
オブジェクトをアクティブにするオブジェクト使用支援システムにおけるオブジェクト使用支援方法であって、
前記オブジェクト使用支援システムの記憶装置は、
前記オブジェクトの名前と、管理名とを対応付けて保存するオブジェクト情報と、
前記管理名と、当該管理名に対応付けられた前記オブジェクトをアクティブにするときに、アクティブになっているか否かの状態が所定の状態になっていることが好ましい関連オブジェクトの管理名に対応付けられた関連対象と、を対応づけて保存する関連オブジェクト情報と、を格納し、
ユーザに選択された選択オブジェクトの名前を取得すると、
前記選択オブジェクトの名前に対応付けられた選択管理名を前記オブジェクト情報から取得し、
前記選択管理名に対応付けられた関連対象を、前記関連オブジェクト情報から取得し、
前記オブジェクト情報と、前記選択管理名に対応付けられた関連対象に基づいて、アクティブにする前記オブジェクトを設定する、
オブジェクト使用支援方法。
【請求項11】
オブジェクトをアクティブにするオブジェクト使用支援システムのプロセッサに実行される、オブジェクト使用支援プログラムであって、
前記オブジェクト使用支援システムの記憶装置は、
前記オブジェクトの名前と、管理名とを対応付けて保存するオブジェクト情報と、
前記管理名と、当該管理名に対応付けられた前記オブジェクトをアクティブにするときに、アクティブになっているか否かの状態が所定の状態になっていることが好ましい関連オブジェクトの管理名に対応付けられた関連対象と、を対応づけて保存する関連オブジェクト情報と、
前記オブジェクト使用支援プログラムと、を格納しており、
前記オブジェクト使用支援プログラムは、
前記プロセッサが、ユーザに選択された選択オブジェクトの名前を取得すると、
前記選択オブジェクトの名前に対応付けられた選択管理名を前記オブジェクト情報から取得させ、
前記選択管理名に対応付けられた関連対象を、前記関連オブジェクト情報から取得させ、
前記オブジェクト情報と、前記選択管理名に対応付けられた関連対象に基づいて、アクティブにする前記オブジェクトを設定させる、
オブジェクト使用支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オブジェクトをアクティブにするオブジェクト使用支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ERP(Enterprise Resource Planning)システム等を用い、システムの運営保守や移行等のシステムを設定する場面で、システムを正しく設定できるように、システムへの誤操作を抑制する技術がある。例えば、特許文献1には、オフィス等に設置された第1の外部装置から入力された第1の入力と、オフィス等に設置された第2の外部装置から入力された第2の入力とが一致するか否かを判断し、第1の入力と第2の入力が一致する場合に、本番システムに第1の入力を送信する設定操作入力支援装置が記載されている。これにより、第1の情報または第2の情報が一致するか否かをチェックした上で、本番システムに送信されるため、誤った情報が本番システムに送信されることが抑制される。その結果、本番システムへの誤操作を抑制できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-120256号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の技術では、第1の外部装置に入力する作業者と、第2の外部装置に入力する作業者との両者が、本番システムとは関係のない手順書を誤って参照し、第1の入力および第2の入力を行った場合には、誤った情報が本番システムに入力される場合がある。この場合、本番システムが誤操作されるおそれがある。従って、特許文献1に記載の技術を用いても、正しい書類に基づいてシステムを設定しなければシステムを正しく設定できないおそれがある。
【0005】
多くのプロジェクトでは検証環境用や本番環境用など、類似した手順書を複数使用するため、手順書を参照する際には、間違った手順書を使用しないよう注意が必要である。また、複数の作業を並行して実施する場合、それに付随して参照する書類の数も増えるため、誤った書類を参照してしまう可能性がある。例えば、運用保守の業務や移行業務の場合、参照すべき手順書に類似する手順書を使用して情報システムを設定すると、情報システムの運用が止まり、事業に影響を及ぼす重大な事故(エラー)に繋がってしまう危険性がある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、必要なオブジェクトを使用することを容易にするオブジェクト使用支援システム、オブジェクト使用支援方法およびオブジェクト使用支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明のオブジェクト使用支援システムの一態様は、オブジェクトをアクティブにするオブジェクト使用支援システムであって、記憶装置と、プロセッサと、を備え、前記記憶装置は、前記オブジェクトの名前と、管理名とを対応付けて保存するオブジェクト情報と、前記管理名と、当該管理名に対応付けられた前記オブジェクトをアクティブにするときに、アクティブになっているか否かの状態が所定の状態になっていることが好ましい関連オブジェクトの管理名に対応付けられた関連対象と、を対応づけて保存する関連オブジェクト情報と、を格納し、前記プロセッサは、ユーザに選択された選択オブジェクトの名前を取得すると、前記選択オブジェクトの名前に対応付けられた選択管理名を前記オブジェクト情報から取得し、前記選択管理名に対応付けられた関連対象を、前記関連オブジェクト情報から取得し、前記オブジェクト情報と、前記選択管理名に対応付けられた関連対象に基づいて、アクティブにする前記オブジェクトを設定する。
【0008】
また、本発明のオブジェクト使用支援システムのオブジェクト使用支援方法の一態様は、オブジェクトをアクティブにするオブジェクト使用支援システムにおけるオブジェクト使用支援方法であって、前記オブジェクト使用支援システムの記憶装置は、前記オブジェクトの名前と、管理名とを対応付けて保存するオブジェクト情報と、前記管理名と、当該管理名に対応付けられた前記オブジェクトをアクティブにするときに、アクティブになっているか否かの状態が所定の状態になっていることが好ましい関連オブジェクトの管理名に対応付けられた関連対象と、を対応づけて保存する関連オブジェクト情報と、を格納し、ユーザに選択された選択オブジェクトの名前を取得すると、前記選択オブジェクトの名前に対応付けられた選択管理名を前記オブジェクト情報から取得し、前記選択管理名に対応付けられた関連対象を、前記関連オブジェクト情報から取得し、前記オブジェクト情報と、前記選択管理名に対応付けられた関連対象に基づいて、アクティブにする前記オブジェクトを設定する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の代表的な形態によれば、必要なオブジェクトを使用することを容易にする。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施例におけるオブジェクト使用支援システムの機能ブロック図の一例を示す図である。
図2】管理名およびカテゴリ名を説明する説明図である。
図3】実施例におけるオブジェクト使用支援システムのハードウェア構成例を示すブロック図である。
図4】管理名情報テーブルの一例を示す図である。
図5】カテゴリ情報テーブルの一例を示す図である。
図6】使用前提オブジェクト情報テーブルの一例を示す図である。
図7】同時使用制限オブジェクト情報テーブルの一例を示す図である。
図8】同時使用オブジェクト情報テーブルの一例を示す図である。
図9】オブジェクト情報テーブルの一例を示す図である。
図10】実施例の使用前提オブジェクト確認処理の例を示すフローチャートである。
図11】実施例の使用前提オブジェクト確認処理の例を示すフローチャートである(図10の続き)。
図12】実施例の同時使用制限オブジェクト確認処理の例を示すフローチャートである。
図13】実施例の同時使用制限オブジェクト確認処理の例を示すフローチャートである(図12の続き)。
図14】実施例の同時使用オブジェクトアクティブ処理の例を示すフローチャートである。
図15】実施例の最新オブジェクトアクティブ処理の例を示すフローチャートである。
図16】新規の管理名と、カテゴリ名と、関連対象(使用前提対象、同時使用制限対象、同時使用対象)等とを、対応付けて登録するために表示される、管理名登録画面の一例を示す説明図である。
図17】、オブジェクトを管理名に対応付けて登録するために表示される、オブジェクト登録画面の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施例を、図面を用いて説明する。ただし、本発明は以下に示す実施例の記載内容に限定して解釈されるものではない。本発明の思想ないし趣旨から逸脱しない範囲で、その具体的構成を変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。
【0012】
以下に説明する発明の構成において、同一又は類似する構成又は機能には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0013】
本明細書等における「第1」、「第2」、「第3」等の表記は、構成要素を識別するために付するものであり、必ずしも、数又は順序を限定するものではない。
【0014】
本明細書等において、各種情報の例として、「XXテーブル」との表現にて説明することがあるが、「XXリスト」、「XXキュー」等のデータ構造で表現されてもよい。また、「XXテーブル」は、「XX情報」としてもよい。識別情報について説明する際に、「識別情報」、「識別子」、「名」、「ID」、「番号」等の表現を用いるが、これらについてはお互いに置換が可能である。
【実施例0015】
実施例のオブジェクト使用支援システム1は、ユーザがアクティブにしようとするオブジェクトを選択すると、アクティブにするオブジェクトを設定し、設定したオブジェクトをアクティブにする。本実施例では一例として、オブジェクト使用支援システム1を、情報システムの運用保守・移行作業において、検証環境や本番環境など複数のプロジェクトを並行に作業する場合に、オブジェクトをアクティブにする際に、設定に応じた制御をかけるオブジェクト使用支援システムとする。
【0016】
<システム構成>
図1は、実施例におけるオブジェクト使用支援システム1の機能ブロック図の一例を示す図である。図1に示すように、オブジェクト使用支援システム1は、検証装置2と、本番装置3と、ユーザ端末4とに、ネットワークNWを介して接続されている。
【0017】
検証装置2は、本番装置3の動作を検証するために用いることができる検証用システムを有している。オブジェクト使用支援システム1は、検証装置2の検証用システムと、ネットワークNWを介して情報の送受信を行って、本番装置3の動作を検証できる。
【0018】
本番装置3は、本番用システムを有している。オブジェクト使用支援システム1は、本番装置3の本番用システムと、ネットワークNWを介して情報の送受信を行って、本番用システムを設定できる。
【0019】
ユーザ端末4は、ユーザから入力を受け付ける入力装置と、ディスプレイやタッチパネルなどの情報を表示する出力装置を備える。ユーザ端末4は、ネットワークNWを介して、オブジェクト使用支援システム1や、検証装置2や、本番装置3と情報の送受信ができる。また、ユーザ端末4のユーザは、ユーザ端末4を操作して、ユーザ端末4にオブジェクト使用支援システム1にアクセスさせ、オブジェクト使用支援システム1の有するオブジェクトをアクティブにさせることができる。
【0020】
ネットワークNWは、有線のネットワークでもよいし、無線のネットワークでもよい。また、ネットワークNWは、インターネットのようなグローバルネットワークであってもよいし、構内ネットワーク(LAN:Local Area Network)であってもよい。ネットワークNWは、「多数同時接続」や「超低遅延」を可能にする5G(第5世代移動通信システム)のネットワークや、6G(第6世代移動通信システム)以降の世代のネットワークであってもよい。また、ネットワークNWとして、USB(Universal Serial Bus)などの有線通信路あるいはBluetooth等の無線通信路を用いてもよい。
【0021】
オブジェクト使用支援システム1は、処理部11を備えている。また、オブジェクト使用支援システム1は、管理名情報テーブル21と、カテゴリ情報テーブル22と、使用前提オブジェクト情報テーブル23と、同時使用制限オブジェクト情報テーブル24と、同時使用オブジェクト情報テーブル25と、オブジェクト情報テーブル26と、を格納している。これらを用いて、オブジェクト使用支援システム1は、アクティブにするオブジェクトを、管理名やカテゴリ名に対応付けて管理する。
【0022】
オブジェクトとは、ユーザが操作対象となる情報およびものである。オブジェクトの種別には、例えば、システム、プログラム、ファイル、ウェブページ、ディレクトリ(フォルダ)がある。オブジェクト名(オブジェクトの名前)は、管理名と、カテゴリとに対応付けられている。オブジェクト使用支援システム1は、オブジェクト名を、出力装置35や、ユーザ端末4に表示させることができる。
【0023】
オブジェクトをアクティブにするとは、ユーザがオブジェクトを使用できる状態にすることである。例えば、オブジェクトがファイルの場合、オブジェクトをアクティブにするとは、ファイルを開くことを意味する。オブジェクトがシステムの場合、オブジェクトをアクティブにするとは、システムにアクセスしてシステムを操作可能な状態にすることを意味する。また、オブジェクトがウェブページの場合、オブジェクトをアクティブにするとは、ブラウザなどを用い、ネットワークNWを介してウェブページの情報を読み取って、ウェブページを表示させることを意味する。
【0024】
複数のプロジェクトなどでは、様々なファイルだけでなく、操作対象のシステムや、システムの設定や情報を得るためのウェブページなど、様々な種類のオブジェクトを扱う場合がある。ユーザが、間違えて使用する可能性のあるオブジェクトは、限られた種類のオブジェクトだけではなく、全ての種類のオブジェクトである。そこで、ユーザが必要なオブジェクトを容易に使用して、間違えてオブジェクトを使用することを抑制できるよう、以下に説明するように、オブジェクト使用支援システム1は、ユーザがアクティブにする際に、一部の種類ではなく、全ての種類のオブジェクトに対してアクティブにする処理を制御できる。そのために、オブジェクト使用支援システム1は、オブジェクトと、管理名と、カテゴリとを対応付けて保存している。
【0025】
図2は、管理名およびカテゴリを説明する説明図である。
管理名とは、オブジェクトの別名である。全てのオブジェクトは管理名に対応付けられている。図2の例では、複数のバージョンの異なるファイル「本番時手順書Ver3.doc」、「本番時手順書Ver2.doc」、「検証手順書改.doc」の管理名は、すべて「本番時手順書」である。ユーザは、オブジェクト名と、管理名との対応関係を適宜設定できる。以上の様に、ファイルの種別がファイルの場合には、複数のオブジェクトに対して、同一の管理名を設定できる。
【0026】
種別は、オブジェクトの種類を表す。また、オブジェクトは、管理名に対応付けられているため、管理名に種別を対応付ける。管理名の種別とは、管理名に対応付けられたオブジェクトの種類を表す。管理名の種別として、第1種別と、第2種別とがある。
【0027】
第1種別とは、管理名に対応付けられたオブジェクトの名前が管理名と同一であるとは限らないとの属性である。第2種別とは、管理名に対応付けられたオブジェクトの名前が管理名と同一であるとの属性である。本実施例では、ファイルは第1種別とする。一方、ファイル以外の種別は第2種別とする。
【0028】
種別が第2種別(ファイル以外)の管理名の場合、オブジェクトの名前は管理名と同一であり、オブジェクトの名前と管理名とが、1:1で対応する。例えば、システムの名前は管理名と同じである。図2の例では、システム名「検証機」の管理名は「検証機」であり、ウェブページ名「環境ウェブページ」の管理名は「環境ウェブページ」である。
【0029】
このように、オブジェクト使用支援システム1は、管理名を用いる。管理名を使用しない場合には、オブジェクト(特に、第1種別のファイルのオブジェクト)が更新されて、新たなオブジェクトが作成されたときに、新たなオブジェクトを、他のオブジェクト1つ1つに対して対応付ける必要がある。管理名を用いることで、新たに作成したオブジェクトを管理名に対応付けるだけで、新たに作成したオブジェクトと他のオブジェクトとの関係を設定できる。従って、管理名を用いることで、オブジェクトと、他のオブジェクトとの関係を設定することが容易になる。
【0030】
カテゴリとは、少なくとも1つの管理名を1組のグループにまとめたものである。すなわち、1つのカテゴリは、少なくとも1つの管理名に対応付けられている。ユーザは、カテゴリ名を、オブジェクトのカテゴリ名(例えば、手順書、エビデンス、本番環境)に設定できる。例えば、図2の例では、カテゴリ「手順書」には、管理名が「本番時手順書」、「検証時手順書」が含まれる。また、カテゴリ「検証時」には、管理名が「検証時手順書」、「検証時エビデンス」、「検証機」および「環境ウェブページ」が含まれる。ここで、管理名「検証時手順書」は、カテゴリ「手順書」と、「検証時」との2つのカテゴリに含まれている。
【0031】
このように、カテゴリ名を用いることで、複数の管理名をまとめて扱うことができる。従って、カテゴリ名を用いることで、管理名に対する他の管理名との関係を設定することが容易になる。
【0032】
図3は、オブジェクト使用支援システム1のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3に示すように、オブジェクト使用支援システム1は、プロセッサ31、主記憶装置32、副記憶装置33、入力装置34、出力装置35、ネットワークI/F36、これらを接続するバス37を有している。オブジェクト使用支援システム1は、例えばPCやサーバーコンピューターのような一般的な情報処理装置で実現できる。
【0033】
プロセッサ31は、副記憶装置33に記憶されたデータやプログラムを主記憶装置32に読み出して、プログラムによって定められた処理を実行する。図1を用いて上述した処理部11は、後述する、副記憶装置33に記憶されている使用前提オブジェクト確認プログラム11aと、同時使用制限オブジェクト確認プログラム11bと、同時使用オブジェクトアクティブプログラム11cと、最新オブジェクトアクティブプログラム11dと、をプロセッサ31が主記憶装置32に読み出して実行することにより実現される。本明細書では、機能部である処理部11を主語とする文で処理を説明する場合、プロセッサ31が当該機能部を実現するプログラムを実行していることを示す。
【0034】
主記憶装置32は、RAMなどで、揮発性記憶素子を有し、プロセッサ31が実行するプログラムや、データを記憶する。
【0035】
副記憶装置33は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などで、不揮発性記憶素子を有し、プログラムやデータ等を記憶する装置である。副記憶装置33は、上述した、管理名情報テーブル21と、カテゴリ情報テーブル22と、使用前提オブジェクト情報テーブル23と、同時使用制限オブジェクト情報テーブル24と、同時使用オブジェクト情報テーブル25と、オブジェクト情報テーブル26と、を格納している。
【0036】
また、副記憶装置33は、使用前提オブジェクト確認プログラム11aと、同時使用制限オブジェクト確認プログラム11bと、同時使用オブジェクトアクティブプログラム11cと、最新オブジェクトアクティブプログラム11dと、がインストールされている。
【0037】
入力装置34は、キーボードやマウスなどのユーザの操作を受け付ける装置であり、ユーザの操作により入力された情報を取得する。出力装置35は、ディスプレイなど情報を出力する装置であり、例えば画面への表示により情報をユーザに提示する。なお、オブジェクト使用支援システム1は、入力装置34および出力装置35を兼ねるタッチパネルを備えても良い。
【0038】
ネットワークI/F36は、検証装置2や、本番装置3や、ユーザ端末4等の装置と、ネットワークNWを介してデータを送受信可能なインターフェース(送受信装置)である。オブジェクト使用支援システム1は、ネットワークI/F36を用いて、ネットワークNWに接続されている、検証装置2や、本番装置3や、ユーザ端末4等の装置とデータの送受信を行うことができる。
【0039】
検証装置2、本番装置3およびユーザ端末4は、オブジェクト使用支援システム1と同様のハードウェア資源を使用することで構成できる。
【0040】
処理部11(プロセッサ31)は、ユーザが入力装置34やユーザ端末4を用いて、アイコンをダブルクリックするなどして、アクティブにするようオブジェクト(以下、選択オブジェクトとする)を選択すると、処理部11は、ユーザに選択された選択オブジェクトの情報(例えば、名前、オブジェクトの種別)を取得する。そして、処理部11は、後述するように、選択オブジェクトに対応付けられた管理名である選択管理名を取得する。
【0041】
副記憶装置33は、選択管理名に対応付けられたオブジェクトをアクティブにするときに、アクティブになっているか否かの状態が所定の状態になっていることが好ましいオブジェクト(関連オブジェクト;使用前提オブジェクト、同時使用制限オブジェクト、同時使用オブジェクト)の少なくとも1つの管理名に対応付けられた関連対象(使用前提対象、同時使用制限対象、同時使用対象)と、を対応づけて保存する関連オブジェクト情報(使用前提オブジェクト情報テーブル23、同時使用制限オブジェクト情報テーブル24、同時使用オブジェクト情報テーブル25)を格納している。
【0042】
処理部11は、ユーザに選択されたオブジェクトの名前を取得すると、選択オブジェクトの名前に対応付けられた管理名(以下、選択管理名とする)に対応付けられた関連対象を取得し、関連対象に基づいて、アクティブにするオブジェクトを設定する処理を実行する。この処理として、処理部11は、使用前提オブジェクト確認処理、同時使用制限オブジェクト確認処理、同時使用オブジェクトアクティブ処理を実行する。また、処理部11は、最新オブジェクトアクティブ処理を実行する。
【0043】
このように、処理部11は、ユーザが選択した選択オブジェクトをアクティブにするときに、アクティブになっているか否かの状態が所定の状態になっていることが好ましい関連オブジェクトに対応付けられた関連対象に基づいて、アクティブにするオブジェクトを設定する。詳細は以下に説明するが、これにより、オブジェクト使用支援システム1は、必要なオブジェクトを使用することを容易にすることができる。
【0044】
使用前提オブジェクトとは、選択管理名に対応付けられた選択オブジェクトをアクティブにするときに、アクティブになっていることが好ましいオブジェクトである。使用前提管理名とは、使用前提オブジェクトに対応付けられた管理名である。使用前提カテゴリとは、使用前提管理名に対応付けられたカテゴリである。使用前提対象とは、使用前提管理名に関する情報で、使用前提管理名と、使用前提カテゴリとのうちで少なくとも1つを含む。
【0045】
使用前提オブジェクト確認処理では、処理部11は、使用前提オブジェクトでアクティブになっていない所定のオブジェクトがある場合には、選択オブジェクトをアクティブにすることを抑制する。
【0046】
同時使用制限オブジェクトとは、選択管理名に対応付けられた選択オブジェクトをアクティブにするときに、アクティブになっていないことが好ましいオブジェクトである。同時使用制限管理名とは、同時使用制限オブジェクトに対応付けられた管理名である。同時使用制限カテゴリとは、同時使用制限管理名に対応付けられたカテゴリである。同時使用制限対象とは、同時使用制限管理名に関する情報で、同時使用制限管理名と、同時使用制限カテゴリとのうちで少なくとも1つを含む。
【0047】
同時使用制限オブジェクト確認処理では、処理部11は、同時使用制限オブジェクトでアクティブになっている所定のオブジェクトがある場合には、選択オブジェクトをアクティブにすることを抑制する。
【0048】
同時使用オブジェクトとは、選択管理名に対応付けられた選択オブジェクトをアクティブにするときに、アクティブにするオブジェクトである。同時使用管理名とは、同時使用オブジェクトに対応付けられた管理名である。同時使用カテゴリとは、同時使用管理名に対応付けられたカテゴリである。同時使用対象とは、同時使用管理名に関する情報で、同時使用管理名と、同時使用カテゴリとのうちで少なくとも1つを含む。
【0049】
同時使用オブジェクトアクティブ処理では、処理部11は、選択オブジェクトをアクティブにするときに、同時使用オブジェクトをアクティブにする。
【0050】
最新オブジェクトアクティブ処理では、処理部11は、選択管理名に対応付けられた選択オブジェクトのうちで、直近に作成された直近オブジェクトをアクティブにする。
【0051】
管理名情報テーブル(管理名情報)21は、詳細は図4を用いて後述するが、管理名と、管理名(オブジェクト)の種別と、管理名に対応図けられたオブジェクトの最終更新日時(管理名に対応付けられたオブジェクトのうちで、直近に作成されたオブジェクトの作成日時)と、を対応付けて保存するデータベースである。
【0052】
カテゴリ情報テーブル(カテゴリ情報)22は、詳細は図5を用いて後述するが、管理名と、カテゴリ名と、を対応付けて保存するデータベースである。
【0053】
使用前提オブジェクト情報テーブル(使用前提オブジェクト情報)23は、詳細は図6を用いて後述するが、管理名と、使用前提対象と、制限レベルと、を対応付けて保存するデータベースである。
【0054】
同時使用制限オブジェクト情報テーブル(使用前提オブジェクト情報)24は、詳細は図7を用いて後述するが、管理名と、同時使用制限対象と、制限レベルと、を対応付けて保存するデータベースである。
【0055】
同時使用オブジェクト情報テーブル(同時使用オブジェクト情報)25は、詳細は図8を用いて後述するが、管理名と、同時使用対象と、を対応付けて保存しているデータベースである。
【0056】
オブジェクト情報テーブル(オブジェクト情報)26は、詳細は図6を用いて後述するが、オブジェクト名と、管理名と、作成日時と、を対応付けて保存しているデータベースである。
【0057】
<各種データ構造>
図4は、管理名情報テーブル21のデータ構成の一例を示す図である。図4に示す管理名情報テーブル21では、管理ID401は、管理名402を識別する識別情報である。種別403、最終更新日時404は、管理名402に対応づけられている。また、管理ID401と、管理名402と、種別403と、最終更新日時404との組は、管理ID401によって識別可能な管理名情報テーブル21のレコードとなっている。
【0058】
管理名402は、例えば、「環境情報」、「検証環境手順書」、「本番環境作業エビデンス」である。管理名に対して、少なくとも1つのオブジェクトが対応付けられている。
【0059】
種別403は、上述したように、管理名402に対応付けられたオブジェクトの種類であり、管理名402の属性である。また、種別には、第1種別と、第2種別との種別がある。第1種別は、管理名402に対応付けられたオブジェクトの名前が管理名402と同一であるとは限らないとの属性である。第2種別は、管理名402に対応付けられたオブジェクトの名前が管理名402と同一であるとの属性である。
【0060】
種別403では、「ファイル」は第1種別を表し、ファイル以外は第2種別を表す。図4の例では、種別403は、例えば、第1種別である「ファイル」や、第2種別である「システム」、「ウェブページ」、「フォルダ(ディレクトリ)」がある。この様に、管理名情報テーブル21は、管理名と、第1種別(ファイル)または第2種別(ファイル以外)と、を対応付けて保存する管理名種別情報を含む。なお、ファイル以外のオブジェクトに対応付けられた管理名の種別を、第1種別に設定してもよい。
【0061】
最終更新日時404は、管理名402に対応付けられたオブジェクトのうちで直近に作成されたオブジェクトの作成日時(あるいは更新日時)である。なお、図4の例では、種別403がシステムおよびウェブページのオブジェクトは、第2種別であり、最終更新日時404を保存していない。
【0062】
図5は、カテゴリ情報テーブル22のデータ構成の一例を示す図である。図5に示すカテゴリ情報テーブル22では、カテゴリID501と、管理名502と、カテゴリ名503とを対応付けて保存している。カテゴリID501と、管理名502と、カテゴリ名503との組は、カテゴリ情報テーブル22のレコードとなっており、カテゴリID501は、各レコードを識別する識別情報である。カテゴリ名503は、例えば、「環境情報」、「本番環境」、「検証環境」などの使用環境に関するカテゴリ名や、「手順書」、「エビデンス」などのオブジェクトの分類に関するカテゴリ名が設定されている。
【0063】
図2を用いて上述したが、1つのカテゴリ名には、少なくとも1つの管理名が対応付けられている。図5のカテゴリ情報テーブル22の例では、カテゴリID501が3および4で、管理名502「検証環境手順書」は、カテゴリ名前「検証環境」と、カテゴリ名「手順書」との2つのカテゴリ名に対応付けられている。管理名が「検証環境手順書」のオブジェクトは、カテゴリ名「検証環境」および「手順書」に含まれる。
【0064】
また、図5において、カテゴリ名503に、管理名と、カテゴリ名とを識別する識別記号の「 」を付している。カテゴリ名は、識別記号を付して保存されている。識別記号として、「 」以外の記号(例えば、文字「グループ」)を用いてもよい。識別記号を用いることで、オブジェクト使用支援システム1は、管理名とカテゴリ名とを容易に識別できる。
【0065】
図6は、使用前提オブジェクト情報テーブル23のデータ構成の一例を示す図である。図6に示す使用前提オブジェクト情報テーブル23では、使用前提オブジェクトID601と、管理名602と、使用前提対象603と、制限レベル604と、を対応付けて保存している。管理名602と、使用前提対象603と、制限レベル604との組は、使用前提オブジェクト情報テーブル23のレコードとなっており、使用前提オブジェクトID601は、各レコードを識別する識別情報である。図6には、例えば、使用前提オブジェクトID601が1、管理名602が検証環境作業エビデンス、使用前提対象603が管理名で検証機、制限レベル604が警告のレコードが示されている。
【0066】
使用前提対象603は、使用前提管理名と、使用前提カテゴリ名とのうちで少なくとも1つである。図6では、例としてすべてのレコードで、使用前提対象603は管理名となっており、カテゴリを表す識別子(「 」)は付せられていない。
【0067】
制限レベル604は、使用前提対象603に対する制限を表す値であり、第1の制限レベル「禁止」または第2の制限レベル「警告」である。
【0068】
図7は、同時使用制限オブジェクト情報テーブル24のデータ構成の一例を示す図である。図7に示す同時使用制限オブジェクト情報テーブル24では、同時使用制限オブジェクトID701と、管理名702と、同時使用制限対象703と、制限レベル704と、を対応付けて保存している。管理名702と、同時使用制限対象703と、制限レベル704との組は、同時使用制限オブジェクト情報テーブル24のレコードとなっており、同時使用制限オブジェクトID701は、各レコードを識別する識別情報である。図7には、例えば、同時使用制限オブジェクトID701が1、管理名702が検証環境手順書、同時使用制限対象703がカテゴリ名「本番環境」、制限レベル704が禁止のレコードが示されている。
【0069】
同時使用制限対象703は、同時使用制限管理名と、同時使用制限カテゴリ名とのうちで少なくとも1つである。図7では、例として、すべてのレコードで、同時使用制限対象703は、カテゴリとなっており、カテゴリを表す識別子「 」が付せられている。同時使用制限対象703には、複数の管理名と、複数のカテゴリとを含めてもよい。
【0070】
制限レベル704は、同時使用制限対象703に対する制限を表す値であり、第1の制限レベル「禁止」または第2の制限レベル「警告」である。
【0071】
図8は、同時使用オブジェクト情報テーブル25のデータ構成の一例を示す図である。図8に示す同時使用オブジェクト情報テーブル25では、同時使用オブジェクトID801と、管理名802と、同時使用対象803と、を対応付けて保存している。同時使用オブジェクトID801と、管理名802と、同時使用対象803との組は、同時使用オブジェクト情報テーブル25のレコードとなっており、同時使用オブジェクトID801は、各レコードを識別する識別情報である。図8には、例えば、同時使用オブジェクトID801が1、管理名802が環境情報、同時使用対象803が管理名で環境情報補足資料のレコードが示されている。
【0072】
同時使用対象803は、同時使用管理名と、同時使用カテゴリ名とのうちで少なくとも1つである。図8では、例として、すべてのレコードで、同時使用対象803は、管理名となっており、カテゴリを表す識別子(「 」)は付せられていない。同時使用対象803には、複数の管理名と、複数のカテゴリとを含めてもよい。
【0073】
図9は、オブジェクト情報テーブル26のデータ構成の一例を示す図である。図9に示すオブジェクト情報テーブル26では、管理ID901は、オブジェクト名902を識別する識別情報である。管理名903と、作成日時904は、オブジェクト名902に対応付けてられている。また、管理ID901と、オブジェクト名902と、管理名903と、作成日時904との組は、管理ID901によって識別可能なオブジェクト情報テーブル26のレコードとなっている。
【0074】
図9には、例えば、管理ID901が1、オブジェクト名902が「環境情報_v1.0.xlsx」、管理名903が環境情報、作成日時904が「2021/8/15 12:37」のレコードが示されている。オブジェクト情報テーブル26には、種別がファイル以外である、システムや、ウェブページや、フォルダ(ディレクトリ)といったオブジェクトとの情報を保存するが、保存しなくてもよい。また、オブジェクト情報テーブル26の各レコードに、オブジェクトの保存場所の情報(パス)を含めてもよい。
【0075】
以上で説明した管理名情報テーブル21~オブジェクト情報テーブル26には、すべて管理名のカラムが含まれており、相互に管理名で対応付けられている。なお、管理名情報テーブル21~オブジェクト情報テーブル26の各テーブルのレコードに含まれるフィールドは上述したものに限定されない。
【0076】
<処理手順>
次に、オブジェクト使用支援システム1の処理手順について説明する。オブジェクト使用支援システム1は、オブジェクト使用支援システム1を操作するユーザ、または、ネットワークNWを介してオブジェクト使用支援システム1にアクセスしているユーザ端末4のユーザによって、操作される。ユーザがアクティブにするオブジェクトを選択できるように、オブジェクト使用支援システム1は、オブジェクト使用支援システム1の出力装置35またはユーザ端末4に、オブジェクトのアイコンなど、を表示させる。
【0077】
ユーザが、オブジェクト使用支援システム1の入力装置34および出力装置35、またはユーザ端末4を用いて、アクティブにするようオブジェクトを選択する。これは、例えば、ユーザが、ファイルを開くために、オブジェクト使用支援システム1の出力装置35や、ユーザ端末4に表示されたオブジェクトのアイコンをダブルクリックする。すると、プロセッサ31(オブジェクト使用支援システム1)は、ユーザに選択された選択オブジェクトの名前(以下、選択オブジェクト名とする場合もある)と種別(ファイル等)を取得するようになっている。なお、オブジェクト名のみを取得するようにしてもよい。なお、以下では、選択オブジェクトに対応付けられた管理名を選択管理名と呼ぶ場合がある。
【0078】
オブジェクト使用支援システム1(プロセッサ31、処理部)は、ユーザに選択された選択オブジェクト名と種別を取得すると、使用前提オブジェクト確認処理を実行する。
【0079】
図10及び図11は、実施例の使用前提オブジェクト確認処理の例を示すフローチャートである。
【0080】
オブジェクト使用支援システム1は、ユーザに選択された選択オブジェクトの名前と種別を対応づけて保存する(ステップS101)。
【0081】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、選択オブジェクトの種別が第1種別(ファイル)か否かを判定する(ステップS102)。選択オブジェクトの種別が第1種別(ファイル)であると判定された場合(ステップS102:YES)は、ステップS103に進む。一方、選択オブジェクの種別が第1種別(ファイル)ではないと判定された場合(ステップS102:NO)は、選択管理名は種別が第2種別で、選択管理名と選択オブジェクト名とが同一であり、オブジェクト使用支援システム1は、選択オブジェクト名を選択管理名として保存し、ステップS104に進む。
【0082】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、選択管理名を、オブジェクト情報テーブル26(図9参照)から取得し、保存する(ステップS103)。ここで、オブジェクト使用支援システム1は、オブジェクト情報テーブル26を参照して、選択オブジェクト名に対応付けられた管理名を選択管理名として取得する。
【0083】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、使用前提オブジェクト情報テーブル23(図6参照)から、選択管理名に対応付けられた、使用前提対象を取得し、保存する(ステップS104)。上述したように、使用前提対象は、使用前提管理名と使用前提カテゴリ名とのうちで少なくとも1つを含む。
【0084】
また、選択オブジェクトに対する使用前提オブジェクトが存在しない場合がある。この場合には、使用前提オブジェクト情報テーブル23には、選択管理名が管理名702に存在せず、オブジェクト使用支援システム1は、使用前提対象を取得できない。
【0085】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、ステップS104にて使用前提対象が取得できたか否かを判定する(ステップS105)。使用前提対象が取得できたと判定された場合(ステップS105:YES)は、ステップS106に進む。一方、使用前提対象が取得できなかったと判定された場合(ステップS105:NO)は、ステップS112に進む。
【0086】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、少なくとも、使用前提対象に使用前提カテゴリ名を含む、または、種別が第1種別(ファイル)の使用前提管理名を含む、か否かを判定する(ステップS106)。少なくとも、使用前提対象に使用前提カテゴリ名を含む、または、種別が第1種別(ファイル)の使用前提管理名を含むと判定された場合(ステップS106:YES)は、ステップS107に進む。一方、使用前提対象に使用前提カテゴリ名を含まない、かつ、種別が第1種別(ファイル)の使用前提管理名を含まないと判定された場合(ステップS106:NO)は、使用前提対象に含まれる使用前提管理名(第2種別のみとなる)それぞれを「直近の使用前提オブジェクト名」とし、既に保存した、使用前提対象に、全ての直近の使用前提オブジェクト名を対応付けて保存し、ステップS108に進む。
【0087】
ステップS106にて、オブジェクト使用支援システム1は、まず、使用前提対象に、管理名とカテゴリ名とを識別する識別記号(「 」)を含むか否かを判定する。そして、使用前提対象に識別記号を含むと判定された場合には、オブジェクト使用支援システム1は、使用前提対象に使用前提カテゴリ名を含むと判定(ステップS106:YES)し、ステップS107に進む。
【0088】
一方、使用前提対象に識別記号を含まないと判定された場合には、使用前提対象は、カテゴリ名を含まず、使用前提管理名のみを含む。この場合には、オブジェクト使用支援システム1は、さらに、使用前提対象に、種別が第1種別(ファイル)の使用前提管理名を含むか否かを判定する。ここで、オブジェクト使用支援システム1は、管理名情報テーブル21(図4参照)を参照して、使用前提対象のすべての使用前提管理名の種別(種別403)を取得し、取得した種別に、第1種別(ファイル)を含むか否かを判定する。
【0089】
取得した種別に第1種別(ファイル)を含むと判定された場合、種別が第1種別(ファイル)の使用前提管理名を含むと判定(ステップS106:YES)する。一方、取得した種別に第1種別(ファイル)を含まないと判定された場合は、使用前提対象に使用前提カテゴリ名を含まない、かつ、種別が第1種別(ファイル)の使用前提管理名を含まないと判定(ステップS106:NO)する。また、この場合は、使用前提対象に含まれる使用前提管理名は、種別がすべて第2種別である。そこで、使用前提対象に含まれる使用前提管理名それぞれを「直近の使用前提オブジェクト名」とし、既に保存した、使用前提対象に、全ての直近の使用前提オブジェクト名を対応付けて保存し、ステップS108に進む。
【0090】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、使用前提対象に対応付けられた直近の使用前提オブジェクト名を取得し、既に保存した、使用前提対象に、全ての直近の使用前提オブジェクト名を対応付けて保存する(ステップS107)。ここで、使用前提対象に使用前提カテゴリ名が含まれる場合には、オブジェクト使用支援システム1は、使用前提カテゴリ名に対応付けられた全ての使用前提管理名を、カテゴリ情報テーブル22から取得する。以下では、使用前提カテゴリ名から取得した使用前提管理名と、使用前提対象にもともと含まれていた使用前提管理名とをあわせた全ての管理名を、全使用前提管理名と呼ぶ。また、使用前提対象に使用前提カテゴリ名が含まれない場合において、使用前提対象に含まれるすべての使用前提管理名も、全使用前提管理名と呼ぶ。
【0091】
そして、オブジェクト使用支援システム1は、次のように、全使用前提管理名の管理名それぞれに対する直近の使用前提オブジェクト名を取得する。オブジェクト使用支援システム1は、まず、管理名情報テーブル21(図4参照)から、全使用前提管理名の管理名それぞれに対して、種別(種別403)を取得し、種別が第2種別(ファイル以外、システム、ウェブページ、ディレクトリ等)の使用前提管理名に対しては、使用前提管理名を直近の使用前提オブジェクト名とする。
【0092】
一方、種別がファイルであり第1種別の使用前提管理名に対しては、管理名情報テーブル21(図4参照)から、使用前提管理名に対応づけられた最終更新日時404を取得する。さらに、オブジェクト情報テーブル26(図9参照)の管理名903と作成日時904が、使用前提管理名と、取得した最終更新日時とに一致するレコードのオブジェクト名を取得し、取得したオブジェクト名を、直近の使用前提オブジェクト名とする。なお、以上では、種別が第2種別の使用前提管理名に関しては使用前提管理名を直近の使用前提オブジェクト名としたが、管理名の種別が第2種別か否かに関わらず、全ての直近の使用前提オブジェクト名を、管理名情報テーブル21と、オブジェクト情報テーブル26を用いて取得してもよい。
【0093】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、アクティブになっているオブジェクトのオブジェクト名を取得し、ステップS106:NOまたはステップS107にて保存した直近の使用前提オブジェクト名に基づいて、アクティブになっていない直近の使用前提オブジェクトの名前(直近の使用前提オブジェクト名)を取得し、さらに、全ての直近の使用前提オブジェクトがアクティブになっているか否かを判定する(ステップS108)。全ての直近の使用前提オブジェクトがアクティブになっていると判定された場合には(ステップS108:YES)、ステップS112に進む。一方、少なくとも1つの直近の使用前提オブジェクトがアクティブになっていないと判定された場合には(ステップS108:NO)、オブジェクト使用支援システム1は、アクティブになっていない直近の使用前提オブジェクトの名前に対応付けられた使用前提対象を取得し、保存して、ステップS109に進む。
【0094】
ここで、オブジェクト使用支援システム1は、アクティブになっていない直近の使用前提オブジェクトに対応付けられた使用前提対象を、アクティブになっていない直近の使用前提オブジェクトの名前と、既に対応付けて保存した、使用前提対象、全ての直近の使用前提オブジェクト名とに基づいて、取得し、保存する。
【0095】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、アクティブになっていない直近の使用前提オブジェクトに対応付けられた制限レベルを取得する(ステップS109)。ステップS109にて、オブジェクト使用支援システム1は、ステップS108にて保存した、アクティブになっていない直近の使用前提オブジェクトに対応付けられた使用前提対象と、選択管理名とを含むレコードを、使用前提オブジェクト情報テーブル23から抽出し、レコードの制限レベルを、取得する。オブジェクト使用支援システム1は、取得した制限レベルを、アクティブになっていない直近の使用前提オブジェクトに対応付けられた制限レベルとする。
【0096】
さらに、オブジェクト使用支援システム1は、ステップS108にて保存した、アクティブになっていない直近の使用前提オブジェクトに対応付けられた使用前提対象に、取得した制限レベルを、対応付けて保存する。ステップS109~S111、S113の処理は、選択オブジェクトをアクティブにすることを抑制する処理である。
【0097】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、ステップS109にて取得した、アクティブになっていない直近の使用前提オブジェクトに対応付けられた制限レベルが、全て、第2の制限レベルである「警告」か否かを判定する(ステップS110)。アクティブになっていない直近の使用前提オブジェクトに対応付けられた制限レベルが、全て、第2の制限レベルである「警告」になっていると判定された場合(ステップS110:YES)は、ステップS111に進む。一方、アクティブになっていない直近の使用前提オブジェクトの制限レベルが、少なくとも1つ第2の制限レベルである「警告」ではない(第1の制限レベル「禁止」である)場合(ステップS110:NO)は、ステップS113に進む。この場合は、ステップS113に進み、さらに、少なくとも1つの制限レベルが「禁止」となっているため、選択オブジェクトをアクティブにすることなく処理を終了する。
【0098】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、少なくとも1つの直近の使用前提オブジェクトがアクティブになっている旨の警告を出力する(ステップS111)。ここで、警告の出力先は、オブジェクト使用支援システム1を使用するユーザが、オブジェクト使用支援システム1のユーザの場合には出力装置35とし、直近の使用前提オブジェクトがアクティブになっていない旨の警告は、出力装置35に表示される。一方、オブジェクト使用支援システム1を使用するユーザが、ユーザ端末4のユーザの場合には、警告の出力先をネットワークI/F36とし、オブジェクト使用支援システム1は、直近の使用前提オブジェクトがアクティブになっていない旨の警告を、ネットワークI/F36から、ネットワークNWを介してユーザ端末4に出力させ、ユーザ端末4に表示させる。
【0099】
なお、直近の使用前提オブジェクトがアクティブになっていない旨の警告には、アクティブになっていない直近の使用前提オブジェクトのオブジェクト名または管理名を含めてもよい。これにより、ユーザは、アクティブになっていない直近の使用前提オブジェクト名または管理名を容易に知ることができる。
【0100】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、同時使用オブジェクトアクティブ処理(図14参照)を実行する(ステップS112)。
【0101】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、第1の制限レベル「禁止」の使用前提オブジェクトがアクティブになっていない旨のエラーの警告を出力装置35またはネットワークI/F36に出力し、選択オブジェクトをアクティブにすることなく、処理を終了する(ステップS113)。
【0102】
ここで、警告の出力先は、オブジェクト使用支援システム1を使用するユーザが、オブジェクト使用支援システム1のユーザの場合には出力装置35とし、使用前提オブジェクトがアクティブになっていない旨のエラーの警告は、出力装置35に表示される。一方、オブジェクト使用支援システム1を使用するユーザが、ユーザ端末4のユーザの場合には、ネットワークI/F36とし、オブジェクト使用支援システム1は、第1の制限レベル「禁止」の使用前提オブジェクトがアクティブになっていない旨のエラーの警告を、ネットワークI/F36にネットワークNWを介してユーザ端末4に出力し、ユーザ端末4に表示させる。
【0103】
なお、第1の制限レベル「禁止」の使用前提オブジェクトがアクティブになっていない旨のエラーの警告には、アクティブになっていない第1の制限レベル「禁止」の直近の使用前提オブジェクトのオブジェクト名または管理名を含めてもよい。これにより、ユーザは、アクティブになっていない直近の使用前提オブジェクト名または管理名を容易に知ることができる。
【0104】
このように、使用前提オブジェクト確認処理では、オブジェクト使用支援システム1は、使用前提オブジェクトでアクティブになっていないオブジェクトがある場合(ステップS108:NO)には、選択オブジェクトをアクティブにすることを抑制する処理を行う(ステップS109~S111、S113)。これにより、あらかじめアクティブにしておく必要のあるオブジェクトを開かずに、オブジェクトを誤って使用することを防ぐことができる。また、不要なオブジェクトを使用する手間が省かれるため、必要なオブジェクトを使用することが容易となる。例えば、参照が必要な手順書等のドキュメントを開かずに、書類を開くことを抑制できる。
【0105】
また、オブジェクト使用支援システム1は、第1の制限レベル(「禁止」)に対応付けられた使用前提オブジェクトでアクティブになっていないオブジェクトがある場合(ステップS110:NO)には、選択オブジェクトをアクティブにせず処理を終了する。また、オブジェクト使用支援システム1は、使用前提オブジェクトでアクティブになっていないオブジェクトがあり、第1の制限レベル(「禁止」)に対応付けられた使用前提オブジェクトが全てアクティブになっていない場合(ステップS110:YES)には、ユーザに提示する警告を出力する(ステップS111)。これにより、オブジェクト使用支援システム1は、より適切に、選択オブジェクトをアクティブにすることを抑制できる。
【0106】
また、オブジェクト使用支援システム1は、種別が第2種別に対応付けられている管理名をオブジェクト名とすること(ステップS102:NO、ステップS106:NO)で、容易にオブジェクト名を取得できる。従って、オブジェクト使用支援システム1は、管理名から、管理名に対応付けられたオブジェクト名をより容易に取得できる。
【0107】
図12および図13は、実施例の同時使用制限オブジェクト確認処理の例を示すフローチャートである。
【0108】
図12および図13にフローチャートを示す同時使用制限オブジェクト確認処理の処理は、基本的には、上述した図10および図11にフローチャートを示す使用前提オブジェクト確認処理と同様の処理であるため、説明を適宜省略する。なお、ステップS201~ステップS203は、適宜省いてもよい。
【0109】
オブジェクト使用支援システム1は、上記のように使用前提オブジェクト確認処理にて保存した、ユーザに選択された選択オブジェクトの名前と種別を読み出す(ステップS201)。
【0110】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、選択オブジェクトの種別が第1種別(ファイル)か否かを判定する(ステップS202)。選択オブジェクトの種別が第1種別(ファイル)であると判定された場合(ステップS202:YES)は、ステップS203に進む。一方、選択オブジェクの種別が第1種別(ファイル)ではないと判定された場合(ステップS202:NO)は、オブジェクト使用支援システム1は、選択オブジェク名を選択管理名として保存し、ステップS204に進む。
【0111】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、選択管理名を、オブジェクト情報テーブル26(図9参照)から取得し、保存する(ステップS203)。
【0112】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、同時使用制限オブジェクト情報テーブル24(図7参照)から、選択管理名に対応付けられた、同時使用制限対象を取得し、保存する(ステップS204)。
【0113】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、ステップS204にて同時使用制限対象が取得できたか否かを判定する(ステップS205)。同時使用制限対象が取得できたと判定された場合(ステップS205:YES)は、ステップS206に進む。一方、同時使用制限対象が取得できなかったと判定された場合(ステップS205:NO)は、ステップS212に進む。
【0114】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、少なくとも、同時使用制限対象に同時使用制限カテゴリ名を含む、または、種別が第1種別(ファイル)の同時使用制限管理名を含むか否かを判定する(ステップS206)。少なくとも、同時使用制限対象に同時使用制限カテゴリ名を含む、または、種別が第1種別(ファイル)の同時使用制限管理名を含むと判定された場合(ステップS206:YES)は、ステップS207に進む。一方、同時使用制限対象に同時使用制限カテゴリ名を含まない、かつ、種別が第1種別(ファイル)の同時使用制限管理名を含まないと判定された場合(ステップS206:NO)は、同時使用制限対象に含まれる同時使用制限管理名(第2種別のみとなる)それぞれを「直近の同時使用制限オブジェクト名」とし、既に保存した、同時使用制限対象に、全ての直近の同時使用制限オブジェクト名を対応付けて保存し、ステップS208に進む。
【0115】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、同時使用制限対象に対応付けられた直近の同時使用制限オブジェクト名を取得し、既に保存した、同時使用制限対象に、全ての直近の同時使用制限オブジェクト名を対応付けて保存する(ステップS207)。ここで、同時使用制限対象に対応付けられた全ての同時使用制限管理名を、全同時使用制限管理名と呼ぶ。
【0116】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、アクティブになっているオブジェクトのオブジェクト名を取得し、ステップS206:NOまたはステップS207にて保存した直近の同時使用制限オブジェクト名に基づいて、アクティブになっている直近の同時使用制限オブジェクトの名前を取得し、さらに、全ての直近の同時使用制限オブジェクトがアクティブになっていないか否かを判定する(ステップS208)。全ての直近の同時使用制限オブジェクトがアクティブになっていないと判定された場合には(ステップS208:YES)、ステップS212に進む。一方、少なくとも1つの直近の同時使用制限オブジェクトがアクティブになっていると判定された場合には(ステップS208:NO)、オブジェクト使用支援システム1は、アクティブになっている直近の同時使用制限オブジェクトの名前に対応付けられた同時使用制限対象を取得し、保存して、ステップS209に進む。
【0117】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、アクティブになっている直近の同時使用制限オブジェクトに対応付けられた制限レベルを取得する(ステップS209)。
【0118】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、ステップS209にて取得した、アクティブになっている直近の同時使用制限オブジェクトに対応付けられた制限レベルが、全て、第2の制限レベルである「警告」か否かを判定する(ステップS210)。アクティブになっている直近の同時使用制限オブジェクトに対応付けられた制限レベルが、全て、第2の制限レベルである「警告」になっていると判定された場合(ステップS210:YES)は、ステップS211に進む。一方、アクティブになっている直近の同時使用制限オブジェクトに対応付けられた制限レベルが、少なくとも1つ第2の制限レベルである「警告」ではない(第1の制限レベル「禁止」である)場合(ステップS210:NO)は、ステップS213に進む。この場合は、ステップS213に進み、さらに、選択オブジェクトをアクティブにすることなく処理を終了する。
【0119】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、少なくとも1つの直近の同時使用制限オブジェクトがアクティブになっている旨の警告を出力する(ステップS211)。ここで、オブジェクト使用支援システム1は出力装置35に警告を出力し、警告を出力装置35に表示させる。あるいは、オブジェクト使用支援システム1は、ネットワークI/F36に警告を出力し、警告をネットワークI/F36から、ネットワークNWを介してユーザ端末4に出力させ、ユーザ端末4に警告を表示させる。なお、警告には、アクティブになっている直近の同時使用制限オブジェクトのオブジェクト名または管理名を含めてもよい。これにより、ユーザは、アクティブになっている直近の同時使用制限オブジェクト名または管理名を容易に知ることができる。
【0120】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、同時使用オブジェクトアクティブ処理(図14参照)を実行する(ステップS212)。
【0121】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、第1の制限レベル「禁止」の同時使用制限オブジェクトがアクティブになっている旨のエラーの警告を出力装置35またはネットワークI/F36に出力し、選択オブジェクトをアクティブにすることなく、処理を終了する(ステップS213)。ここで、オブジェクト使用支援システム1は出力装置35に警告を出力し、警告を出力装置35に表示させる。あるいは、オブジェクト使用支援システム1は、ネットワークI/F36に警告を出力し、警告をネットワークI/F36から、ネットワークNWを介してユーザ端末4に出力させ、ユーザ端末4に警告を表示させる。なお、警告には、アクティブになっている第1の制限レベル「禁止」の同時使用制限オブジェクトのオブジェクト名または管理名を含めてもよい。これにより、ユーザは、アクティブになっていない直近の同時使用制限オブジェクト名または管理名を容易に知ることができる。
【0122】
このように、同時使用制限オブジェクト確認処理では、オブジェクト使用支援システム1は、同時使用制限オブジェクトでアクティブになっているオブジェクトがある場合(ステップS208:NO)には、選択オブジェクトをアクティブにすることを抑制する処理を行う(ステップS209~S211、S213)。これにより、オブジェクト使用支援システム1は、不要なオブジェクトを使用することを抑制できる。また、不要なオブジェクトを使用する手間が省かれるため、必要なオブジェクトを使用することが容易となる。例えば、オブジェクト使用支援システム1は、ユーザが、異なる環境の手順書を開いて操作を間違えることを防ぐことができる。この様に、オブジェクト使用支援システム1は、ユーザが、間違って類似のオブジェクトをアクティブにすることを抑制できる。
【0123】
また、オブジェクト使用支援システム1は、第1の制限レベル(「禁止」)に対応付けられた同時使用制限オブジェクトでアクティブになっていないオブジェクトがある場合(ステップS210:NO)には、選択オブジェクトをアクティブにせず処理を終了する。また、オブジェクト使用支援システム1は、同時使用制限オブジェクトでアクティブになっていないオブジェクトがあり、第1の制限レベル(「禁止」)に対応付けられた同時使用制限オブジェクトが全てアクティブになっていない場合(ステップS210:YES)には、ユーザに提示する警告を出力する(ステップS211)。これにより、オブジェクト使用支援システム1は、より適切に、選択オブジェクトをアクティブにすることを抑制できる。
【0124】
図14は、実施例の同時使用オブジェクトアクティブ処理の例を示すフローチャートである。
図14にフローチャートを示す同時使用オブジェクトアクティブ処理のステップS301~ステップS307の処理は、上述した図10および図11にフローチャートを示す使用前提オブジェクト確認処理のステップS101~S107と同様の処理であるため、説明を適宜省略する。なお、ステップS301~ステップS303は、適宜省いてもよい。
【0125】
オブジェクト使用支援システム1は、上記のように使用前提オブジェクト確認処理にて保存した、ユーザに選択された選択オブジェクトの名前と種別を読み出す(ステップS301)。
【0126】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、選択オブジェクトの種別が第1種別(ファイル)か否かを判定する(ステップS302)。選択オブジェクトの種別が第1種別(ファイル)であると判定された場合(ステップS302:YES)は、ステップS303に進む。一方、選択オブジェクの種別が第1種別(ファイル)ではないと判定された場合(ステップS302:NO)は、ステップS304に進む。
【0127】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、選択管理名を、オブジェクト情報テーブル26(図9参照)から取得し、保存する(ステップS303)。
【0128】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、同時使用オブジェクト情報テーブル25(図8参照)から、選択管理名に対応付けられた、同時使用対象を取得し、保存する(ステップS304)。
【0129】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、ステップS304にて同時使用対象が取得できたか否かを判定する(ステップS305)。同時使用対象が取得できたと判定された場合(ステップS305:YES)は、ステップS306に進む。一方、同時使用対象が取得できなかったと判定された場合(ステップS305:NO)は、ステップS312に進む。
【0130】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、少なくとも、同時使用対象に同時使用カテゴリ名を含む、または、種別が第1種別(ファイル)の同時使用管理名を含むか否かを判定する(ステップS306)。少なくとも、同時使用対象に同時使用カテゴリ名を含む、または、種別が第1種別(ファイル)の同時使用管理名を含むと判定された場合(ステップS306:YES)は、ステップS307に進む。一方、同時使用対象に同時使用カテゴリ名を含まない、かつ、種別が第1種別(ファイル)の同時使用管理名を含まないと判定された場合(ステップS306:NO)は、同時使用対象に含まれる同時使用管理名(第2種別のみとなる)それぞれを「直近の同時使用オブジェクト名」として保存し、ステップS308に進む。
【0131】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、同時使用対象に対応付けられた直近の同時使用オブジェクト名を取得し、保存する(ステップS307)。ここで、同時使用対象に対応付けられた全ての同時使用管理名を、全同時使用管理名と呼ぶ。
【0132】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、ステップS206:NOまたはステップS207にて保存した、同時使用管理名に対応付けられた全ての直近の同時使用オブジェクト名に基づいて、同時使用管理名に対応付けられた全ての直近の同時使用オブジェクトをアクティブにする(ステップS308)。
【0133】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、最新オブジェクトアクティブ処理を実行する(ステップS309)。
【0134】
このように、同時使用オブジェクトアクティブ処理では、オブジェクト使用支援システム1は、選択オブジェクトをアクティブにするときに、同時使用オブジェクトをアクティブにする(ステップS308)。これにより、オブジェクト使用支援システム1は、必要なオブジェクトを使用することを容易にする。また、複数の必要な同時使用オブジェクトが全てアクティブになっているか否かをユーザが確認する必要なく、オブジェクト使用支援システム1は容易に複数の必要な同時使用オブジェクトをアクティブにできる。また、例えば、オブジェクト使用支援システム1は、必要な複数の手順書等のドキュメントが全部開いていることの確認漏れを防ぎ、かつ、速やかで確実に必要なドキュメントを全部開くことができる。
【0135】
また、このように、オブジェクト使用支援システム1は、管理名に対応付けられた同時使用オブジェクトのうちで、最も必要とされると考えられる直近に作成された同時使用オブジェクトをアクティブにすることができる(ステップS308)例えば、最新のバージョンのオブジェクトがあるにも関わらず、古いバージョンのオブジェクトを使用することを抑制できる。
【0136】
図15は、実施例の最新オブジェクトアクティブ処理の例を示すフローチャートである。
オブジェクト使用支援システム1は、上記のように使用前提オブジェクト確認処理にて保存した、ユーザに選択された選択オブジェクトの名前と種別を読み出す(ステップS401)。
【0137】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、選択オブジェクトの選択管理名と作成日時とを取得する。ここで、オブジェクト使用支援システム1は、オブジェクト情報テーブル26を参照して、選択オブジェクト名に対応付けられたレコードの、管理名903を選択管理名とし、作成日時を選択オブジェクトの作成日時として取得し、保存する(ステップS402)。
【0138】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、管理名情報テーブル21(図4参照)から、選択管理名に対応づけられた最終更新日時404を取得する(ステップS403)。ここで、選択オブジェクトの種別が第1種別(ファイル)以外の場合には、最終更新日時は、管理名情報テーブル21には保存されておらず、オブジェクト使用支援システム1は、最終更新日を取得できない。
【0139】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、ステップS403にて取得した選択オブジェクトの作成日時が、ステップS403にて取得した最終更新日時と同じか否かを判定する(ステップS404)。選択オブジェクトの作成日時が最終更新日時と同じと判定された場合(ステップS404:YES)は、ステップS406に進む。一方、選択オブジェクトの作成日時が最終更新日時と同じでないと判定された場合(ステップS404:NO)は、ステップS405に進む。ここで、オブジェクト使用支援システム1は、ステップS403にて、最終更新日を取得できなかった場合も、選択オブジェクトを、選択管理名に対応付けられたオブジェクトのうちで、直近に作成されたオブジェクトであるとみなし、作成日時が最終更新日時と同じと判定する。また、選択オブジェクトの作成日時が最終更新日時と同じと判定された場合(ステップS404:YES)は、選択オブジェクトは、選択管理名に対応付けられたオブジェクトのうちで、直近に作成されたオブジェクトであると考えることができる。一方、選択オブジェクトの作成日時が最終更新日時と同じでないと判定された場合(ステップS404:NO)は、選択オブジェクトの作成日時が、最終更新日以前であり、選択オブジェクトは、選択管理名に対応付けられたオブジェクトのうちで、直近に作成されたオブジェクトではないと考えることができる。
【0140】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、選択管理名に対応付けられたオブジェクトのうちで、直近に作成されたオブジェクトではない旨の警告を出力装置35またはネットワークI/F36に出力し、ステップS406に進む(ステップS405)。ここで、オブジェクト使用支援システム1は出力装置35に警告を出力し、警告を出力装置35に表示させる。あるいは、オブジェクト使用支援システム1は、ネットワークI/F36に警告を出力し、警告をネットワークI/F36から、ネットワークNWを介してユーザ端末4に出力させ、ユーザ端末4に警告を表示させる。なお、警告には、選択管理名に対応付けられたオブジェクトのうちで、直近に作成されたオブジェクトの名前を提示してもよい。これにより、ユーザは、開くべきオブジェクトを容易に知ることができる。
【0141】
次に、オブジェクト使用支援システム1は、選択オブジェクトをアクティブにして、処理を終了する(ステップS406)。
【0142】
このように最新オブジェクトアクティブ処理では、オブジェクト使用支援システム1は、選択オブジェクトが、管理名に対応付けられたオブジェクトのうちで、最も必要とされると考えられる直近に作成されたオブジェクトではない場合には、警告を表示する(ステップS406)。これにより、オブジェクト使用支援システム1は、ユーザが、ユーザが、誤って変更前のオブジェクトを使用することを抑制できる。また、不要なオブジェクトを使用する手間が省かれるため、必要なオブジェクトを使用することが容易となる。また、例えば、オブジェクト使用支援システム1は、最新のバージョンのオブジェクトがあるにも関わらず、古いバージョンのオブジェクトを使用することを抑制できる。
【0143】
図16は、新規の管理名と、カテゴリ名と、関連対象(使用前提対象、同時使用制限対象、同時使用対象)等とを、対応付けて登録するために、出力装置35やユーザ端末4等に表示される、管理名登録画面の一例を示す説明図である。図16に示す管理名登録画面1600は、管理名入力欄1601、種別選択ラジオボタン1602、カテゴリ入力・選択欄1603、カテゴリ追加ボタン1604、使用前提対象選択欄1605、制限レベル選択欄1606、追加ボタン1607、同時使用制限対象選択欄1608、制限レベル選択欄1609、追加ボタン1610、同時使用対象選択欄1611、追加ボタン1612、設定保存ボタン1613を有する。なお、これらの欄及びボタン以外のものを、管理名登録画面1600に含めても良い。
【0144】
管理名入力欄1601は、管理名情報テーブル21の管理名402に保存されてない新規の管理名を入力する欄である。
【0145】
種別選択ラジオボタン1602は、管理名入力欄1601に入力した管理名に対応付ける(オブジェクトの)種別を設定するボタンである。
【0146】
カテゴリ入力・選択欄1603は、管理名入力欄1601に入力した管理名に対応付けるカテゴリ名を入力する欄であり、カテゴリ情報テーブル22に保存された既存のカテゴリ名や、新規のカテゴリ名を入力できる。カテゴリ追加ボタン1604は、押されるとカテゴリ入力・選択欄1603を追加するボタンである。カテゴリ入力・選択欄1603を追加して、管理名入力欄1601に入力した管理名に複数のカテゴリ名を対応づけることができる。
【0147】
使用前提対象選択欄1605、制限レベル選択欄1606、追加ボタン1607は、使用前提オブジェクト情報テーブル23(図6参照)のレコードを登録するために用いる。使用前提対象選択欄1605は、管理名入力欄1601に入力した管理名に対応付ける使用前提対象の使用前提管理名や使用前提カテゴリ名を入力する欄である。制限レベル選択欄1606は、制限レベルを入力する欄である。追加ボタン1607は、押されると、使用前提対象選択欄1605および制限レベル選択欄1606を追加するボタンである。制限レベルには、少なくとも、第1の制限レベル(禁止)と、第2の制限レベル(制限)とがある。使用前提対象選択欄1605および制限レベル選択欄1606を追加することで、使用前提対象として複数の使用前提管理名や使用前提カテゴリを設定でき、さらには、第1の制限レベルに対する使用前提対象と、第2の制限レベルに対する使用前提対象とをそれぞれ設定できる。
【0148】
同時使用制限対象選択欄1608、制限レベル選択欄1609、追加ボタン1610は、同時使用制限オブジェクト情報テーブル24(図7参照)のレコードを登録するために用いる。同時使用制限対象選択欄1608は、管理名入力欄1601に入力した管理名に対応付ける同時使用制限対象の同時使用制限管理名や同時使用制限カテゴリ名を入力する欄である。制限レベル選択欄1609は、制限レベルを入力する欄である。追加ボタン1610は、押されると、同時使用制限対象選択欄1608および制限レベル選択欄1609を追加するボタンである。制限レベルには、少なくとも、第1の制限レベル(禁止)と、第2の制限レベル(制限)とがある。同時使用制限対象選択欄1608および制限レベル選択欄1606を追加することで、同時使用制限対象として複数の同時使用制限管理名や同時使用制限カテゴリを設定でき、さらには、第1の制限レベルに対する同時使用制限対象と、第2の制限レベルに対する同時使用制限対象とをそれぞれ設定できる。
【0149】
同時使用対象選択欄1611、追加ボタン1612は同時使用オブジェクト情報テーブル25(図8参照)のレコードを登録するために用いる。同時使用対象選択欄1611は、管理名入力欄1601に入力した管理名に対応付ける同時使用対象の同時使用管理名や同時使用カテゴリ名を入力する欄である。追加ボタン1612は、押されると、同時使用対象選択欄1611を追加するボタンである。
【0150】
設定保存ボタン1613は、押されると、管理名登録画面1600に入力された情報を登録するボタンである。
【0151】
図17は、オブジェクトを管理名に対応付けて登録するために、出力装置35やユーザ端末4等に表示される、オブジェクト登録画面の一例を示す説明図である。図17に示すオブジェクト登録画面1700は、オブジェクト名入力欄1701、管理名選択欄1702、設定保存ボタン1703を有する。これらは、管理名情報テーブル21(図4参照)およびオブジェクト情報テーブル26(図9参照)のレコードを登録するために用いる。なお、これらの欄及びボタン以外のものを、オブジェクト登録画面1700に含めても良い。
【0152】
オブジェクト名入力欄1701は、オブジェクト情報テーブル26(図9参照)に保存されてない、登録する新規のオブジェクト名(ファイル名など)を入力する欄である。
【0153】
管理名選択欄1702は、オブジェクト名入力欄1701に入力したオブジェクト名に対応付ける管理名を入力する欄であり、管理名情報テーブル21に保存された既存の管理名やカテゴリ名を入力できる。
【0154】
設定保存ボタン1703は、押されると、オブジェクト登録画面1700に入力された情報を登録するボタンである。
【0155】
なお、オブジェクト登録画面1700では、設定保存ボタン1703が押されると、オブジェクト名入力欄1701にオブジェクト名が入力された登録するオブジェクトの作成日時を読み取って、オブジェクト情報テーブル26に、入力されたオブジェクト名(ファイル名)と、管理名と、作成日時とを対応づけて登録し、必要に応じて管理名情報テーブル21の最終更新日時(図4参照)を更新する。ここで、言うまでもなく、オブジェクト名入力欄1701にオブジェクト名が入力された登録するオブジェクトの作成日時を読み取れない場合には、オブジェクトの作成時に値は、管理名情報テーブル21およびオブジェクト情報テーブル26に登録されない。
【0156】
オブジェクト使用支援システム1は、不要なオブジェクトを使用することを抑制し、必要なオブジェクトを使用することを容易にすることができる。「多数同時接続」や「超低遅延」を可能にする5G(第5世代移動通信システム)のネットワークや、6G(第6世代移動通信システム)以降のネットワークが普及するにつれて、ネットワークに接続された装置やシステムは、数や種類が増え、様々な場所で使用される。そして、多くの装置やシステムの検証や、設定や、メンテナンスを、並行して行う場合や、速やかに行う必要がある場合がある。また、5Gや、6G以降のネットワークを介して接続された、画面のサイズを大きくすることが容易でない携帯端末を所持して、オブジェクト使用支援システムを使用し、装置やシステムの状態を見ながら、装置やシステムの検証、設定、メンテナンスなどを行う場合がある。また、例えば、高い信頼性と、早い対応が望まれる、医療、交通、金融、製造の現場等の装置のシステムの検証、設定、メンテナンスなどを行う場合がある。
【0157】
以上の全ての場合で、実施例のオブジェクト使用支援システム1、方法、プログラム(使用前提オブジェクト確認プログラム11a~最新オブジェクトアクティブプログラム11d)を用いることで、必要なオブジェクトを使用することを容易にする。これにより、ユーザが、速やか、かつ、確実に所望の操作を行うことをより容易にする。
【0158】
また、オブジェクト使用支援システム、方法、プログラムは、5Gや、6G以降のネットワーク等を介して接続されたユーザ端末4を複数用いて、多くのユーザが使用でき、ファイルなどのオブジェクトを更新した場合に直ちに、更新を反映して、更新したファイルを多くのユーザが共有することを可能にする。これにより、オブジェクト使用支援システム1は、検証や、設定や、メンテナンスを、より確実に、より速やかにできるようにする。
【0159】
また、オブジェクト使用支援システム1の副記憶装置33には、管理名情報テーブル21~オブジェクト情報テーブル26が格納されているが、これらを、5Gや、6G以降のネットワークを介してオブジェクト使用支援システム1に接続された装置に格納しても良い。オブジェクト使用支援システム1は、管理名情報テーブル21~オブジェクト情報テーブル26を読み出すのに、5Gや6G以降のネットワークを介することで、より安定して読み出すことができ、これにより、オブジェクト使用支援システム1は、より確実に必要なオブジェクトを使用することを容易にする。
【0160】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。また、例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために構成を詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施例の構成の一部について、他の構成に追加、削除、置換することが可能である。例えば、オブジェクト使用支援システム1は、同時使用オブジェクト情報テーブル25を用いて、同時使用オブジェクトのうち、どれか1つを閉じると、全ての同時使用オブジェクトを閉じるようにしてもよい。
【0161】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、本発明は、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をコンピュータに提供し、そのコンピュータが備えるプロセッサが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD-ROM、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、光ディスク、光磁気ディスク、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
【0162】
また、本実施例に記載の機能を実現するプログラムコードは、例えば、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Python、Java(登録商標)等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で実装できる。
【0163】
さらに、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することによって、それをコンピュータのハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD-RW、CD-R等の記憶媒体に格納し、コンピュータが備えるプロセッサが当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしてもよい。
【0164】
上述の実施例において、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていてもよい。
【符号の説明】
【0165】
1:オブジェクト使用支援システム
2:検証装置
3:本番装置
4:ユーザ端末
11:処理部
11a:使用前提オブジェクト確認プログラム
11b:同時使用制限オブジェクト確認プログラム
11c:同時使用オブジェクトアクティブプログラム
11d:最新オブジェクトアクティブプログラム
21:管理名情報テーブル
22:カテゴリ情報テーブル
23:使用前提オブジェクト情報テーブル
24:同時使用制限オブジェクト情報テーブル
25:同時使用オブジェクト情報テーブル
26:オブジェクト情報テーブル
31:プロセッサ
32:主記憶装置
33:副記憶装置
34:入力装置
35:出力装置
36:ネットワークI/F
37:バス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17