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特開2023-113538ロール装置、及び、被加工物の加工方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023113538
(43)【公開日】2023-08-16
(54)【発明の名称】ロール装置、及び、被加工物の加工方法
(51)【国際特許分類】
   B26F 1/38 20060101AFI20230808BHJP
   B26D 7/26 20060101ALI20230808BHJP
   B26F 1/44 20060101ALN20230808BHJP
   A61F 13/15 20060101ALN20230808BHJP
【FI】
B26F1/38 A
B26D7/26
B26F1/44 J
A61F13/15 352
A61F13/15 351A
【審査請求】有
【請求項の数】23
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022028586
(22)【出願日】2022-02-03
(71)【出願人】
【識別番号】593098554
【氏名又は名称】ツジカワ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】▲辻▼川 豊
(72)【発明者】
【氏名】中村 勇次
【テーマコード(参考)】
3B200
3C021
3C060
【Fターム(参考)】
3B200AA01
3B200AA03
3B200CA02
3B200CA11
3B200EA02
3B200EA21
3C021JA02
3C021JA09
3C060AA01
3C060AA03
3C060AA04
3C060AA16
3C060AA20
3C060AB01
3C060BA03
3C060BB05
3C060BD03
3C060BE07
3C060BG11
3C060BH01
(57)【要約】
【課題】上ロールと下ロールの間に被加工物を通過させることにより被加工物の表面に均一な押圧力がかかるように構築されてなり、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られるロール装置、及び、被加工物の加工方法を提供。
【解決手段】上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cを有する上ロール11と、上ロール第一軸11bを保持する上第一軸受保持ハウジング部材14と、上第一軸受保持ハウジング部材14を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141と、上ロール第二軸11cを保持する上第二軸受保持ハウジング部材15とを備え、上ロール11は、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を介して上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、架台3に保持されてなる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)上ロールユニットと、
(B)下ロールユニットと、
(C)前記上ロールユニットと前記下ロールユニットを保持する架台(3)と、を備え、
(A)前記上ロールユニットは、
(A-i)上ロール胴部(11a)と該上ロール胴部(11a)の両側方向に形成された上ロール第一軸(11b)と上ロール第二軸(11c)とを有する上ロール(11)、
ここで、前記上ロール胴部(11a)と前記上ロール第一軸(11b)と前記上ロール第二軸(11c)とは、仮想の仮想上ロール軸芯を中心として、互いに一体になって回転自在に構成され、
及び、
(A-ii)前記上ロール第一軸(11b)を嵌合して保持する上第一軸受(16)と、
前記上第一軸受(16)を嵌合して保持する上第一軸受保持ハウジング部材(14)と、前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)を上下方向に位置決め自在可能に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)、
ここで、前記上ロール第一軸(11b)は、前記上第一軸受(16)と前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)と前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)とを介して、前記架台(3)に保持されてなり、
これにより、前記上ロール(11)は、前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)と前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)とを介して、前記架台(3)に保持されてなり、
及び、
(A-iii)前記上ロール第二軸(11c)を嵌合して保持する上第二軸受(17)と、
前記上第二軸受(17)を嵌合して保持する上第二軸受保持ハウジング部材(15)と、前記架台(3)に固定されてなる上第二ハウジング部材固定部材(152)、
ここで、前記上ロール第二軸(11c)は、前記上第二軸受保持ハウジング部材(15)と前記上第二ハウジング部材固定部材(152)とを介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に前記架台(3)に保持されてなり、
これにより、前記上ロール(11)は、前記上第二軸受(17)と前記上第二軸受保持ハウジング部材(15)と前記上第二ハウジング部材固定部材(152)とを介して、前記架台(3)に保持されてなり、
を備え、
(B)前記下ロールユニットは、回転自在に構成された下ロール胴部(21a)を有する下ロール(21)を有し、
前記上ロール胴部(11a)と前記下ロール胴部(21a)とは互いに上下方向に対向する位置に設置されてなり、
前記上ロール胴部(11a)と前記下ロール胴部(21a)との間に被加工物(8)を通過させることにより、前記被加工物(8)を所定形状に加工形成可能に構成されてなる、
ことを特徴とするロール装置。
【請求項2】
(A)前記上ロールユニットにおいて、
(A-ii)前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)は、前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)を介して、直接に、前記架台(3)に保持されてなる、
ことを特徴とする請求項1に記載のロール装置。
【請求項3】
(A)前記上ロールユニットにおいて、
前記上ロールユニットは、前記架台(3)に固定されてなる上第一ハウジング部材固定部材(142)を備え、
(A-ii)前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)は、前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)を介して、前記上第一ハウジング部材固定部材(142)に保持され、
これにより、前記上ロール(11)は、前記上第一軸受(16)と前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)と前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)と前記上第一ハウジング部材固定部材(142)とを介して、前記架台(3)に保持されてなる、
ことを特徴とする請求項1に記載のロール装置。
【請求項4】
(A)前記上ロールユニットにおいて、
前記上ロールユニットは、
(A-i)前記上ロール胴部(11a)と該上ロール胴部(11a)の両側方向に形成された上ロール第一軸(11b)と上ロール第二軸(11c)とを有する上ロール(11)、
及び、
(A-ii)前記上ロール第一軸(11b)を嵌合して保持する上第一軸受(16)と、
前記上第一軸受(16)を嵌合して保持する上第一軸受保持ハウジング部材(14)と、前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)、
及び、
(A-iii)前記上ロール第二軸(11c)を嵌合して保持する上第二軸受(17)と、
前記上第二軸受(17)を嵌合して保持する上第二軸受保持ハウジング部材(15)と、前記架台(3)に固定されてなる上第二ハウジング部材固定部材(152)、
を備え、
前記上ロール胴部(11a)と前記上ロール第一軸(11b)と前記上ロール第二軸(11c)とは、仮想の仮想上ロール軸芯を中心として、互いに一体になって回転自在に構成され、
前記上ロール第一軸(11b)は、前記上第一軸受(16)と前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)と前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)とを介して、前記上第二軸受保持ハウジング部材(15)に保持されるとともに、
前記上ロール第二軸(11c)は、前記上第二軸受(17)と前記上第二軸受保持ハウジング部材(15)と前記上第二ハウジング部材固定部材(152)とを介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に前記架台(3)に保持され、
これにより、前記上ロール(11)は、
前記上第一軸受(16)と前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)と前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)とを介して、前記上第二軸受保持ハウジング部材(15)に保持されるとともに、
前記上第二軸受(17)と前記上第二軸受保持ハウジング部材(15)と前記上第二ハウジング部材固定部材(152)とを介して、前記架台(3)に保持されてなる、
ことを特徴とする請求項1に記載のロール装置。
【請求項5】
(B)前記下ロールユニットは、
(B-i)下ロール胴部(21a)と、該下ロール胴部(21a)の両側方向に形成された下ロール第一軸(21b)及び/又は下ロール第二軸(21c)とを有する下ロール(21)、
ここで、前記下ロール胴部(21a)と前記下ロール第一軸(21b)及び/又は下ロール第二軸(21c)とは、仮想の仮想下ロール軸心を中心として、互いに一体になって回転自在に構成され、
及び、
(B-ii)前記下ロール第一軸(21b)を嵌合して保持する下第一軸受(26)と、
前記下第一軸受(26)を嵌合して保持する下第一軸受保持ハウジング部材(24)と、前記下第一軸受保持ハウジング部材(24)を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(241)、
ここで、前記下ロール第一軸(21b)は、前記下第一軸受(26)と前記下第一軸受保持ハウジング部材(24)と前記下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(241)とを介して、前記架台(3)に保持されてなり、
前記下ロール胴部(21a)は、前記下ロール第一軸(21b)と前記下第一軸受(26)と前記下第一軸受保持ハウジング部材(24)と前記下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(241)とを介して、前記架台(3)に保持されてなり、
これにより、前記下ロール(21)は、前記下第一軸受(26)と前記下第一軸受保持ハウジング部材(24)と前記下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(241)とを介して、前記架台(3)に保持されてなり、
及び/又は、
(B-iii)前記下ロール第二軸(21c)を嵌合して保持する下第二軸受(27)と、
前記下第二軸受(27)を嵌合して保持する下第二軸受保持ハウジング部材(25)と、前記架台(3)に固定されてなる下第二ハウジング部材固定部材(252)、
ここで、前記下ロール第二軸(21c)は、前記下第二軸受(27)と前記下第二軸受保持ハウジング部材(25)とを介して前記架台(3)に保持されてなり、
これにより、前記下ロール胴部(21)は、前記下ロール第二軸(21c)と前記下第二軸受(27)と前記下第二軸受保持ハウジング部材(25)と下第二ハウジング部材固定部材(252)とを介して、前記架台(3)に保持されてなり、
これにより、前記下ロール(21)は、前記下第二軸受(27)と前記下第二軸受保持ハウジング部材(25)と前記下第二ハウジング部材固定部材(252)とを介して、前記架台(3)に保持されてなる、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のロール装置。
【請求項6】
(B)前記下ロールユニットにおいて、
前記下ロールユニットは、前記架台(3)に固定されてなる下第一ハウジング部材固定部材(242)を備え、
(B-ii)前記下第一軸受保持ハウジング部材(24)は、前記下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(241)を介して前記下第一ハウジング部材固定部材(242)に保持され、
これにより、前記下ロール(21)は、前記下第一軸受(26)と前記下第一軸受保持ハウジング部材(24)と前記下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(241)と前記下第一ハウジング部材固定部材(242)とを介して、前記架台(3)に保持されてなる、
ことを特徴とする請求項5に記載のロール装置。
【請求項7】
(B-ii)前記下ロールユニットにおいて、
前記下第一軸受保持ハウジング部材(24)は、前記下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(241)を介して、直接に、前記架台(3)に保持されてなる、
ことを特徴とする請求項5に記載のロール装置。
【請求項8】
(B)前記下ロールユニットにおいて、
前記下ロールユニットは、
(B-i)下ロール胴部(21a)と該下ロール胴部(21a)の両側方向に形成された下ロール第一軸(21b)と下ロール第二軸(21c)を有する下ロール(21)、
及び、
(B-ii)前記下ロール第一軸(21b)を嵌合して保持する下第一軸受(26)と、
前記下第一軸受(26)を嵌合して保持する下第一軸受保持ハウジング部材(24)と、前記下第一軸受保持ハウジング部材(24)を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(241)、
及び、
(B-iii)前記下ロール第二軸(21c)を嵌合して保持する下第二軸受(27)と、
前記下第二軸受(27)を嵌合して保持する下第二軸受保持ハウジング部材(25)と、前記架台(3)に固定されてなる下第二ハウジング部材固定部材(252)と、
を備え、
前記下ロール胴部(21a)と該下ロール胴部(21a)の両側方向に形成された前記下ロール第一軸(21b)と前記下ロール第二軸(21c)とは、仮想の仮想下ロール軸心を中心として、互いに一体になって回転自在に構成され、
前記下ロール第一軸(21b)は、前記下第一軸受(26)と前記下第一軸受保持ハウジング部材(24)と前記下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(241)とを介して、下第二軸受保持ハウジング部材(25)に保持されてなり、
前記下ロール第二軸(21c)は前記下第二軸受(27)と前記下第二軸受保持ハウジング部材(25)と下第二ハウジング部材固定部材(252)とを介して前記架台(3)に保持されてなり、
これにより、前記下ロール(21)は、
前記下第一軸受(26)と前記下第一軸受保持ハウジング部材(24)と前記下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(241)とを介して、下第二軸受保持ハウジング部材(25)に保持されてなるとともに、
前記下第二軸受(27)と前記下第二軸受保持ハウジング部材(25)と下第二ハウジング部材固定部材(252)とを介して、前記架台(3)に保持されてなる、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のロール装置。
【請求項9】
(A)前記上ロールユニットにおいて、
前記上ロールユニットは、
(A-i)前記上ロール胴部(11a)と該上ロール胴部(11a)の両側方向に形成された上ロール第一軸(11b)と上ロール第二軸(11c)とを有する上ロール(11)、
及び、
(A-ii)前記上ロール第一軸(11b)を嵌合して保持する上第一軸受(16)と、
前記上第一軸受(16)を嵌合して保持する上第一軸受保持ハウジング部材(14)と、前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)、
及び、
(A-iii)前記上第二軸受(17)を嵌合して保持する上第二軸受保持ハウジング部材(15)と、前記架台(3)に固定されてなる上第二ハウジング部材固定部材(152)、
を備え、
前記上ロール胴部(11a)と前記上ロール第一軸(11b)と前記上ロール第二軸(11c)とは、仮想の仮想上ロール軸芯を中心として、互いに一体になって回転自在に構成され、
前記上ロール第一軸(11b)は、前記上第一軸受(16)と前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)と前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)とを介して、前記上第二軸受保持ハウジング部材(15)に保持されるとともに、
前記上ロール第二軸(11c)は、前記上第二軸受(17)と前記上第二軸受保持ハウジング部材(15)と前記上第二ハウジング部材固定部材(152)とを介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に前記架台(3)に保持され、
これにより、前記上ロール(11)は、
前記上第一軸受(16)と前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)と前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)とを介して、前記上第二軸受保持ハウジング部材(15)に保持されるとともに、
前記上第二軸受(17)と前記上第二軸受保持ハウジング部材(15)と前記上第二ハウジング部材固定部材(152)とを介して、前記架台(3)に保持されてなり、
(B)前記下ロールユニットにおいて、
前記下ロールユニットは、
(B-i)下ロール胴部(21a)と該下ロール胴部(21a)の両側方向に形成された下ロール第一軸(21b)と下ロール第二軸(21c)を有する下ロール(21)、
及び、
(B-ii)前記下ロール第一軸(21b)を嵌合して保持する下第一軸受(26)と、
前記下第一軸受(26)を嵌合して保持する下第一軸受保持ハウジング部材(24)と、前記下第一軸受保持ハウジング部材(24)を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(241)、
及び、
(B-iii)前記下ロール第二軸(21c)を嵌合して保持する下第二軸受(27)と、
前記下第二軸受(27)を嵌合して保持する下第二軸受保持ハウジング部材(25)と、前記架台(3)に固定されてなる下第二ハウジング部材固定部材(252)と、
を備え、
前記下ロール胴部(21a)と該下ロール胴部(21a)の両側方向に形成された前記下ロール第一軸(21b)と前記下ロール第二軸(21c)とは、仮想の仮想下ロール軸心を中心として、互いに一体になって回転自在に構成され、
前記下ロール第一軸(21b)は、前記下第一軸受(26)と前記下第一軸受保持ハウジング部材(24)と前記下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(241)とを介して、下第二軸受保持ハウジング部材(25)に保持されてなり、
前記下ロール第二軸(21c)は前記下第二軸受(27)と前記下第二軸受保持ハウジング部材(25)と下第二ハウジング部材固定部材(252)とを介して前記架台(3)に保持されてなり、
これにより、前記下ロール(21)は、
前記下第一軸受(26)と前記下第一軸受保持ハウジング部材(24)と前記下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(241)とを介して、下第二軸受保持ハウジング部材(25)に保持されてなるとともに、
前記下第二軸受(27)と前記下第二軸受保持ハウジング部材(25)と下第二ハウジング部材固定部材(252)とを介して、前記架台(3)に保持されてなる、
ことを特徴とする請求項1に記載のロール装置。
【請求項10】
前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)は、
上第一リーマボルト胴部(141c)と、
上第一リーマボルト胴部(141c)の一端に形成された上第一リーマボルト頭部(141b)と、
前記上第一リーマボルト胴部(141c)の他端に形成された上第一リーマボルトネジ部(141d)とを有する上第一リーマボルト(141a)、
及び、
前記上第一リーマボルト胴部(141c)の周囲に設置された弾性を有する上第一圧力バネ材(141e)、
を備え、
前記上第一リーマボルトネジ部(141d)が前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)にネジ深さ調整可能にネジ付けされ、前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)にネジ付けされるネジ深さが調整されることにより、前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)の上下方向の位置が所望位置に位置決めされた状態で、前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)が前記架台(3)に保持されるとともに、
前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)が前記上第一圧力バネ材(141e)の弾性力により前記架台(3)に保持可能に構成され、
これにより、前記上ロール(11)が上方向に引っ張られた状態で前記架台(3)に保持された形態を構築してなる、
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のロール装置。
【請求項11】
前記上第一圧力バネ材(141e)が、前記上第一リーマボルト頭部(141b)と前記架台(3)の間、に設置されてなる、
ことを特徴とする請求項10に記載のロール装置。
【請求項12】
前記下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(241)は、
下第一リーマボルト胴部(241c)と、
前記下第一リーマボルト胴部(241c)の一端に形成された上第一リーマボルト頭部(141b)と、
前記下第一リーマボルト胴部(241c)の他端に形成された下第一リーマボルトネジ部(241d)とを有する上第一リーマボルト(141a)と、
前記下第一リーマボルト胴部(241c)の周囲に設置された下第一圧力バネ材(241e)と、を備え、
前記下第一リーマボルトネジ部(241d)が前記下第一軸受保持ハウジング部材(24)にネジ深さ調整可能にネジ付けされ、前記下第一軸受保持ハウジング部材(24)にネジ付けされるネジ深さが調整されることにより、前記下第一軸受保持ハウジング部材(24)の上下方向の位置が所望位置に位置決めされた状態で、前記下第一軸受保持ハウジング部材(24)が前記架台(3)に保持されるとともに、
前記下第一軸受保持ハウジング部材(24)を、前記下第一圧力バネ材(241e)の弾性力により微移動自在可能に前記架台(3)に保持可能に構成されてなり、
これにより、前記下ロール(21)が下方向に引っ張られた状態で前記架台(3)に保持された形態が構築されてなる、
ことを特徴とする請求項5乃至9のいずれかに記載のロール装置。
【請求項13】
前記上ロール胴部(11a)と前記上ロール第一軸(11b)と前記上ロール第二軸(11c)とは、互いに直列に形成されてなり、
前記上ロール第一軸(11b)が前記上ロール胴部(11a)と前記上ロール第二軸(11c)との間に形成されてなる、
ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載のロール装置。
【請求項14】
前記上ロール胴部(11a)と前記上ロール第一軸(11b)と前記上ロール第二軸(11c)とは、互いに直列に形成されてなり、
前記上ロール第二軸(11c)が前記上ロール胴部(11a)と前記上ロール第一軸(11b)との間に形成されてなる、
ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載のロール装置。
【請求項15】
前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)は、
上第一リーマボルト胴部(141c)と、
上第一リーマボルト胴部(141c)の一端に形成された上第一リーマボルト頭部(141b)と、
前記上第一リーマボルト胴部(141c)の他端に形成された上第一リーマボルトネジ部(141d)とを有する上第一リーマボルト(141a)と、
前記上第一リーマボルト胴部(141c)の周囲に設置された圧縮反発弾性を有する成形弾性部材(141f)と、を備え、
前記上第一リーマボルトネジ部(141d)が前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)にネジ深さ調整可能にネジ付けされ、前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)にネジ付けされるネジ深さが調整されることにより、前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)の上下方向の位置が所望位置に位置決めされた状態で、前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)が前記架台(3)に保持されるとともに、
前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)が、前記成形弾性部材(141f)の弾性力により上方向に引っ張られる状態で、前記架台(3)に保持可能に構成され、
これにより、前記上ロール(11)が上方向に引っ張られた状態で前記架台(3)に保持された形態が構築されてなる、
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のロール装置。
【請求項16】
前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)は、
油圧バネ部材(141g)、及び/又は、
空気バネ部材(141g)を有し、
前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)が、前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)の弾性力により上方向に引っ張られる状態で、前記架台(3)に保持可能に構成されてなる、
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のロール装置。
【請求項17】
前記上ロール胴部(11a)及び/又は前記下ロール胴部(21a)は、
少なくとも、
(イ)被加工物を所定凹凸形状に加工するための凹凸型版部(120a、220a)、
(ロ)被加工物に箔押加工するための箔押型版部(120b、220b)、
(ハ)被加工物を所定凹凸形状に切断及び/又は切抜するための刃型版部(120c、220c)、
(ニ)被加工物を加熱して熱融着接合するための熱融着シール型版部(120d、220d)、
(ホ)被加工物を所定凹凸形状に型押又は箔押するとともに切抜又は切断するための型箔押型版部・刃型版部(120c、220c)、
(ヘ)被加工物を加熱して熱融着接合するための熱融着シール型版部(120d、220d)と切抜又は切断するための型箔押型版部・刃型版部(120c、220c)とを備えた熱融着シール型版部・刃型版部(120d、220d、120c、220c)、
(ト)被加工物に所定深さの切込部を形成するためのハーフカット刃型版部、
(チ)被加工物に櫛形状の貫通孔を形成するための凹凸刃型版部
(リ)多数の微細凹凸を備えた微細エンボス型版部、
(ヌ)円筒形又は円柱形のロールの周囲に巻き付け設置固定して構成され、凹凸形状及び/又は刃形状を形成してなるフレキシブル型版部、
及び、
(ル)凹凸形状を有しない滑らかな表面形状を有する滑らか表面型版部、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの型版部を備えてなる、
ことを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載のロール装置。
【請求項18】
請求項1乃至17のいずれかに記載のロール装置を使用して、
互いに回転する上ロール(11)と下ロール(21)との間に被加工物(8)を通過させることにより、前記被加工物(8)を所定形状に加工形成する被加工物の加工方法であって、
(イ)請求項1乃至17のいずれかに記載のロール装置を準備する工程、
(ロ)前記上ロール胴部(11a)と前記下ロール胴部(21a)との間隔が所望の間隔になるように、前記上ロールユニットと前記下ロールユニットの位置を調整する工程、
及び、
(ハ)回転する上ロール胴部(11a)と前記下ロール胴部(21a)との間に被加工物(8)を通過させる工程、
を備え、
前記被加工物(8)が前記上ロール(11)と前記下ロール(21)とにより押圧されて、
前記被加工物(8)が前記上ロール胴部(11a)及び/又は前記下ロール(21)に設置された型版部に一致する所定形状に加工形成される、
ことを特徴とする被加工物の加工方法。
【請求項19】
回転する上ロール(11)と下ロール(21)との間に被加工物(8)を通過させることにより、前記被加工物(8)を所定形状に加工形成する被加工物の加工方法であって、
(イ)ロール装置を準備する工程、
ここで、前記ロール装置は、(A)上ロールユニットと、(B)下ロールユニットと、(C)前記上ロールユニットと前記下ロールユニットを保持する架台(3)と、を備え、
(A)前記上ロールユニットは、
(A-i)上ロール胴部(11a)と該上ロール胴部(11a)の両側方向に形成された上ロール第一軸(11b)と上ロール第二軸(11c)とを有する上ロール(11)、
及び、
(A-ii)前記上ロール第一軸(11b)を嵌合して保持する上第一軸受(16)と、
前記上第一軸受(16)を嵌合して保持する上第一軸受保持ハウジング部材(14)と、前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)、
及び、
(A-iii)前記上ロール第二軸(11c)を嵌合して保持する上第二軸受(17)と、
前記上第二軸受(17)を嵌合して保持する上第二軸受保持ハウジング部材(15)と、前記架台(3)に固定されてなる上第二ハウジング部材固定部材(152)、
を備え、
前記上ロール胴部(11a)と前記上ロール第一軸(11b)と前記上ロール第二軸(11c)とは、仮想の仮想上ロール軸芯を中心として、互いに一体になって回転自在に構成され、
前記上ロール第一軸(11b)は、前記上第一軸受(16)と前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)と前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)とを介して前記上第二軸受保持ハウジング部材(15)に保持されるとともに、前記上ロール第二軸(11c)は、前記上第二軸受(17)と前記上第二軸受保持ハウジング部材(15)と前記上第二ハウジング部材固定部材(152)とを介して上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に前記架台(3)に保持され、
これにより、前記上ロール(11)は、前記上第一軸受(16)と前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)と前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)とを介して前記上第二軸受保持ハウジング部材(15)に保持されるとともに、前記上第二軸受(17)と前記上第二軸受保持ハウジング部材(15)と前記上第二ハウジング部材固定部材(152)とを介して前記架台(3)に保持されてなり、
前記上ロール(11)が、上方向に引っ張られた状態で前記架台(3)に保持された形態を構築し、
(B)前記下ロールユニットは、回転自在に構成された下ロール胴部(21a)を有する下ロール(21)を備え、
前記上ロール胴部(11a)と前記下ロール胴部(21a)とは互いに上下方向に対向する位置に設置されてなり、
及び、
(ロ)前記上ロール胴部(11a)と前記下ロール胴部(21a)との間隔が所望の間隔になるように、前記上ロールユニットと前記下ロールユニットの位置を調整する工程、
ここで、前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)と前記上第二軸受保持ハウジング部材(15)の位置を調節し、これにより、前記上ロールユニットと前記下ロールユニットの位置を調節し、
及び、
(ハ)回転する前記上ロール胴部(11a)と前記下ロール胴部(21a)との間に被加工物(8)を通過させる工程、
を備え、
前記被加工物(8)が前記上ロール(11)と前記下ロール(21)とにより押圧されて、前記被加工物(8)が所定形状に加工形成される、
ことを特徴とする被加工物の加工方法。
【請求項20】
(B)前記下ロールユニットは、
(B-i)下ロール胴部(21a)と該下ロール胴部(21a)の両側方向に形成された下ロール第一軸(21b)と下ロール第二軸(21c)を有する下ロール(21)、
及び、
(B-ii)前記下ロール軸第一(21b)を嵌合して保持する下第一軸受(26)と、
前記下第一軸受(26)を嵌合して保持する下第一軸受保持ハウジング部材(24)と、前記下第一軸受保持ハウジング部材(24)を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(241)、
及び、
(B-iii)前記下ロール第二軸(21c)を嵌合して保持する下第二軸受(27)と、
前記下第二軸受(27)を嵌合して保持する下第二軸受保持ハウジング部材(25)と、前記架台(3)に固定されてなる下第二ハウジング部材固定部材(252)と、
を備え、
前記下ロール胴部(21a)と該下ロール胴部(21a)の両側方向に形成された前記下ロール第一軸(21b)と前記下ロール第二軸(21c)とは、仮想の仮想下ロール軸心を中心として、互いに一体になって回転自在に構成され、
前記下ロール第一軸(21b)は、前記下第一軸受(26)と前記下第一軸受保持ハウジング部材(24)と前記下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(241)とを介して、前記下第二軸受保持ハウジング部材(25)に保持されてなり、
前記下ロール第二軸(21c)は前記下第二軸受(27)と前記下第二軸受保持ハウジング部材(25)と下第二ハウジング部材固定部材(252)とを介して前記架台(3)に保持されてなり、
これにより、前記下ロール(21)は、前記下第一軸受(26)と前記下第一軸受保持ハウジング部材(24)と前記下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(241)とを介して、前記下第二軸受保持ハウジング部材(25)に保持されてなるとともに、前記下第二軸受(27)と前記下第二軸受保持ハウジング部材(25)と前記下第二ハウジング部材固定部材(252)とを介して、前記架台(3)に保持されてなり、
前記下ロール(21)が、下方向に引っ張られた状態で前記架台(3)に保持された形態を構築してなる、
ことを特徴とする請求項19に記載の被加工物の加工方法。
【請求項21】
前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)は、
上第一リーマボルト胴部(141c)と、
前記上第一リーマボルト胴部(141c)の一端に形成された上第一リーマボルト頭部(141b)と、
前記上第一リーマボルト胴部(141c)の他端に形成された上第一リーマボルトネジ部(141d)とを有する上第一リーマボルト(141a)と、
前記上第一リーマボルト胴部(141c)の周囲に設置された弾性を有する上第一圧力バネ材(141e)又は成形弾性部材(141f)と、
を備え、
前記上第一圧力バネ材(141e)又は前記成形弾性部材(141f)は、前記上第一リーマボルト頭部(141b)と前記架台(3)の間に設置されてなり、
前記上第一リーマボルトネジ部(141d)が前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)にネジ深さ調整可能にネジ付けされ、前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)にネジ付けされるネジ深さが調整されることにより、前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)の上下方向の位置が所望位置に位置決めされた状態で、前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)が前記前記架台(3)に保持されるとともに、
前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)が前記上第一圧力バネ材(141e)又は前記成形弾性部材(141f)の弾性力により上方向に引っ張られる状態で前記架台(3)に保持可能に構成され、
これにより、前記上ロール(11)が上方向に引っ張られた状態で前記架台(3)に保持された形態が構築されてなる、
ことを特徴とする請求項19または20に記載の被加工物の加工方法。
【請求項22】
前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)は、
油圧バネ部材(141g)、及び/又は、空気バネ部材(141g)を、備え、
前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)が、前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)の弾性力により上方向に引っ張られる状態で、前記架台(3)に保持可能に構成されてなるとともに、
前記上ロール(11)が、上方向に引っ張られた状態で前記架台(3)に保持された形態を構築する、
ことを特徴とする請求項19または20に記載の被加工物の加工方法。
【請求項23】
前記上ロール胴部(11a)及び/又は前記下ロール胴部(21a)は、
少なくとも、
(イ)被加工物を所定凹凸形状に加工するための凹凸型版部(120a、220a)、
(ロ)被加工物に箔押加工するための箔押型版部(120b、220b)、
(ハ)被加工物を所定凹凸形状に切断及び/又は切抜するための刃型版部(120c、220c)、
(ニ)被加工物を加熱して熱融着接合するための熱融着シール型版部(120d、220d)、
(ホ)被加工物を所定凹凸形状に型押又は箔押するとともに切抜又は切断するための型箔押型版部・刃型版部(120c、220c)、
(ヘ)被加工物を加熱して熱融着接合するための熱融着シール型版部(120d、220d)と切抜又は切断するための型箔押型版部・刃型版部(120c、220c)とを備えた熱融着シール型版部・刃型版部(120d、220d、120c、220c)、
(ト)被加工物に所定深さの切込部を形成するためのハーフカット刃型版部、
(チ)被加工物に櫛形状の貫通孔を形成するための凹凸刃型版部、
(リ)多数の微細凹凸を備えた微細エンボス型版部、
(ヌ)円筒形又は円柱形のロールの周囲に巻き付け設置固定して構成され、凹凸形状及び/又は刃形状を形成してなるフレキシブル型版部、
及び、
(ル)凹凸形状を有しない滑らかな表面形状を有する滑らか表面型版部、
からなる群から選ばれる少なくとも一つの型版部を備えてなる、
ことを特徴とする請求項19乃至22のいずれかに記載の被加工物の加工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被加工物を所定形状に、エンボス加工、凹凸加工、切断、切抜、箔押加工、及び/又は、ヒートシール加工、等の所定の形状に加工するためのロール装置、及び、被加工物の加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
被加工物を所定形状に加工するロール装置としては種々の構成を備えたロール装置が使用されている。被加工物を所定形状に加工する従来のロール装置の一例を説明する概略模式図を図26図27に示す。図26に示されるように、従来のロール装置において、互いに上下方向に対向して位置して押圧回転する上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させることにより、被加工物8が所定形状に加工される。
【0003】
例えば、図26の(A)に示されるように、上ロール11の周面に所定凹及び/又は凸等の凹凸形状で形成された上ロール凹凸型版部120aが形成され、下ロール21の周面に所定凹及び/又は凸等の凹凸形状で形成された下ロール凹凸型版部220aが形成され、互いに対向する上ロール11と下ロール21との間にシート状被加工物8を通過させることにより、シート状被加工物8が上ロール凹凸型版部120aと下ロール型版部220aとの形状に一致する凹凸形状又はエンボス形状の所定形状に加工形成される。
【0004】
また、図26の(A)に替えて、図示されていないが、上ロール11の周面に所定凹及び/又は凸等の凹凸形状で形成された上ロール凹凸型版部120aが形成され、下ロール21の周面に凹凸のない無凹凸表面を有し、互いに対向する上ロール11と下ロール21との間にシート状被加工物8を通過させることにより、シート状被加工物8が上ロール凹凸型版部120aと下ロール凹凸型版220aとの形状に一致する凹凸形状又はエンボス形状の所定形状に加工形成される。
【0005】
また、図26の(B)に示されるように、上ロール11の周面に所定凹及び/又は凸等の凹凸形状で形成された上ロール凹凸型版部120aが形成され、下ロール11の周面に所定の多数の凹凸エンボス形状で形成された下ロールエンボス型版部220eが形成され、互いに対向する上ロール11と下ロール21との間にシート状被加工物8を通過させることにより、シート状被加工物8が下ロール220aの形状に一致する多数凹凸エンボス形状の所定形状に加工形成される。
【0006】
例えば、図26の(C)に示されるように、上ロール11の周面に凸形状であって所定刃形状で形成された上ロール刃型版部120cが形成され、下ロール21の周面に凹凸のない無凹凸表面を有し、互いに対向する上ロール11と下ロール21との間にシート状被加工物8を通過させることにより、シート状被加工物8が上ロール凹凸部120aの形状に一致する形状の所定形状に切断及び/又は切抜加工形成される。
【0007】
また、図27の(A)に示されるように、上ロール11の周面に所定凹及び/又は凸等の凹凸形状で形成された上ロール凹凸型版部120aが形成され、下ロール21の周面に所定凹及び/又は凸等の凹凸形状で形成された下ロール凹凸型版部220aが形成され、互いに対向する上ロール11と下ロール21との間に、シート状の被加工物基材8aとシート状の金属箔8bを通過させることにより、シート状被加工物8に上ロール凹凸型版部120aと下ロール凹凸型版部220aとの形状に一致する凹凸形状又はエンボス形状に箔押し加工形成される。金属箔としては、プラスチック製フィルムの表面に金属薄膜が形成されてなる金属箔が慣用されている。
【0008】
また、図27の(B)に示されるように、上ロールの周面に所定凹及び/又は凸等の凹凸形状で形成された上ロール熱融着型版部120dを備えたロール装置を使用して、プラスチック製フィルム又はプラスチック繊維製不織布等の加熱により溶融するプラスチック性素材を含有する少なくとも2枚以上を有する複数枚のシート状の被加工物を使用して、該複数枚のシート状被加工物を加熱するとともに押圧することにより、その複数枚のシート状の被加工物の所定の領域を上ロール熱融着型版部120dに一致する形状に熱融着接合されて加工形成される。熱融着接合は一般に「ヒートシール」、「熱融着」とも言われている。
【0009】
また、図27の(C)に示されるように、上ロールの周面に所定凹及び/又は凸等の凹凸形状で形成された上ロール熱融着型版部120dと、凸形状であって所定刃形状で形成された上ロール刃型版部120cとを形成を形成したロール装置を使用して、プラスチック製フィルム又はプラスチック繊維製不織布等の加熱により溶融するプラスチック性素材を含有する少なくとも2枚以上を有する複数枚のシート状の被加工物を使用して、該複数枚のシート状の被加工物を加熱するとともに押圧することにより、その複数枚のシート状の被加工物の所定の領域を上ロール熱融着型版部120dに一致する形状に熱融着接合されて加工形成されるとともに、上ロール刃型版部120cの形状に一致して切抜又は切断加工形成される。
【0010】
上記の図27の(B)、(C)に示されるロール装置において、上ロールに形成された上ロール熱融着型版部120d、上ロール熱融着型版部120dに替えて、下ロールに形成された下ロール熱融着型版部、下ロール熱融着型版部を備えた構成も一般に実施されている。
【0011】
上記の従来の慣用ロール装置において、上ロール11は、該上ロール11と一体に形成された上ロール慣用軸11gを有し、該上ロール慣用軸11gが慣用の上軸受7に回転可能に保持されてなる。また、下ロール21は、該下ロール21と一体に形成されたした下ロール慣用軸21gを有し、その下ロール慣用軸21gが慣用の下軸受9に回転可能に保持されてなる。
【0012】
上記のようなロール装置により加工されるシート状の被加工物としては、紙製、プラスチック製、皮革製、布製、金属製などの各種材料製であって、シート状の不織布、シート状の織布、シート状の紙類、シート状プラスチック材料、シート状のゴム、シート状の皮革、シート状の金属、これらの素材の複数枚を積層した複合材料、などの種々の材質のシート状の被加工物が使用される。
例えば、トイレットペーパ-、ティッシュペーパー、おむつ、生理用品、等の多数の凹凸エンボス形状製品、不織布製マスク等の積層不織布シートの部分熱融着製品、等を形成するための装置として利用されている。また、金属製薄板シート、皮革製シート、プラスチック製ラミネートシート、プラスチックと布との積層シート、等の切断、切抜、凹凸形成、エンボス形成、微細凹凸エンボス形成、熱融着シール、等を形成するための装置として利用されている。
所定凹及び/又は凸形状で形成された上ロール凹凸部及び/又は下ロール凹凸部としては、所望の点・円・多角形・直線・曲線・万線等の形状で形成された紋様・図柄・絵柄などの任意のパターン形状で形成されている。
【0013】
シート状の被加工物を切断又は切抜加工加工するロール装置としては、例えば、下記の技術が開示されている。
特開平11-188699号公報には、切断する製品の形状に合わせて形成した製品用凸状押切刃を回転駆動ロールの表面に設けたダイカッターと、アンビルロールの組み合わせとからなるダイカットロールにおいて、ダイカッターの製品用凸状押切刃の回転駆動ロール周方向の不連続箇所を補って、製品切断には直接機能しない凸状押切刃を設けたことを特徴とするダイカットロールが開示され、切断時における凸状押切刃への応力集中を低減する効果が得られることが開示されている。
【0014】
特開平11-188700号公報には、切断する製品の形状に合わせて形成した切刃を表面に設けたダイカッターとアンビルロールの組み合わせとからなり、ダイカッターの切刃の少なくとも先端側とアンビルロールのうち少なくともロール表面とに硬度差を設けたダイカットロールにおいて、その駆動方式ごとに前記硬度差を異にしたダイカットロールが開示され、これにより、駆動方式の違いによる摩耗形態の違いに対応してダイカットロールの長寿命化と信頼性向上が得られることが開示されている。
【0015】
特開2002-28898号公報には、切断する製品の形状に合わせて形成した切刃を外周表面に設けたスリーブ状のダイカッターと、平滑な外周表面を持つスリーブ状のアンビルロールの組み合わせとからなり、回転するアンビルロール上を移動するワーク材上にダイカッターを回転押圧してワーク材を切断加工するダイカットロールにおいて、ダイカッター切刃部分およびアンビルロールの表面のうち、少なくともダイカッターの切刃部分を、硬質相の平均結晶粒子径が0.5μm以下のWCを主成分とし、IVb、Vb、VIb属金属炭化物の中のいずれか一つ以上を有する超硬合金から形成したダイカットロールであって、これにより、靭性およびヤング率を維持しながら硬度と強度を増加させ、異常摩耗やチッピングのない、安価で、長寿命で、高い信頼性を有するダイカットロールが得られることが開示されている。
【0016】
特開2001-9795号公報には、スリーブ形状で切断すべき製品の形状に合わせて形成した切刃を外周表面に設けたダイカッターと、スリーブ形状で平滑な外周表面をもつアンビルロールの組み合わせとからなり、回転するアンビルロール上を移動するワーク材上にダイカッターを回転押圧してワーク材を切断加工するダイカットロールにおいて、ワーク材が金属または金属化合物、あるいはそれらを含むシート状複合材であることを特徴とするダイカットロールであって、加工寿命が改善される効果が得られることが開示されている。
【0017】
シート状被加工物をエンボス加工するロール装置としては、例えば、下記の技術が開示されている。
特開2013-10207号公報には、凸型を形成した上ロールと凹型を形成したロールとの間にアルミラミネートフィルム製のシート状被加工物を挟み込んで押圧することにより、凹及び/又は凸形状でエンボス加工するエンボス加工方法及びエンボス加工装置が開示されている。
【0018】
特表2009-528928号公報には、多数のエンボス点を有する二つのエンボスロールの間にウエブ(シート状被加工)を通すことにより、マイクロエンボス模様を形成したトイレットペーパー、ティッシュペーパー、バスタオルなどを製造するためのエンボス装置が開示されている。
特開平6-344649号公報には、紙とアルミ箔を貼り合わせた貼合紙に印刷ユニットにて絵柄等の印刷を施し、続いて、グラビアシリンダーの表面に微細な凸部を設けてなるエンボスロールを備えたエンボス加工ユニットにて貼合紙にエンボス加工を施して、印刷絵柄とエンボス加工の見当合わせが正確に行われた深いエンボスを持つ立体感に富むラベル紙の製造方法が開示されている。
【0019】
特開平9-234221号公報には、互いに噛み合うことが可能な一対のエンボスロール(断面V字型の谷部と逆V字型の山部を有する)を使用して、生理用ナプキン等の吸収性物品の製造方法が開示されている。
特開平1-271242号公報には、表面に所要の凹凸模様を付設した上ロールと下ロールを固定して形成したエンボスロールを、前記凹凸模様が一致重合し、滑ることなく同調して回転するように、ロールをフレームに軸架したエンボス加工ロール装置が開示されている。被加工物としては薄い帯状の金属板が使用され、木目調、スタッコ等の凹凸模様を施す技術が開示されている。
【0020】
特開2005-263494号公報には、2本の同期するロールを備えた打抜き装置または箔押し装置が開示されている。
特開2002-127686号公報には、凸版を備えた版ロールとこの版ロールに対向する受ロールとの間に原紙シートと転着シート(箔シート)とを通過させる箔押し方法及び箔押し装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0021】
【特許文献1】特開平11-188699号公報
【特許文献2】特開平11-188700号公報
【特許文献3】特開2002-28898号公報
【特許文献4】特開2001-9795号公報
【特許文献5】特開2013-10207号公報
【特許文献6】特表2009-528928号公報
【特許文献7】特開平9-234221号公報
【特許文献8】特開平6-344649号公報
【特許文献9】特開平1-271242号公報
【特許文献10】特開2005-263494号公報
【特許文献11】特開2002-127686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
上記の図26の(A)又は(B)等に示されるシート状被加工物8を凹凸形状又は凹凸エンボス形状の所定形状に加工形成する従来の慣用のロール装置、すなわち、互いに上下方向に対向して位置して互いの押圧状態で回転する上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させることにより、シート状被加工物8が、上ロール11と下ロール21の少なくとも一つのロールに形成された凹凸型版部120a、220a又は凹凸エンボス型版部120a、220aの形状に一致する所定形状に加工形成される慣用のロール装置を使用して、被加工物8を加工した場合に、シート状被加工物8に加工形成される凹凸部や凹凸エンボス部の凹深さや凸高さが、被加工物8の平面領域によって、凹深さや凸高さ寸法にバラつきが発生し、所望の凹深さや凸高さを有する凹凸部や凹凸エンボス部を形成できない等の加工不良が多く発生するという課題がある。
【0023】
また、図26の(C)等に示されるシート状被加工物8を所定形状に切抜及び/又は切断加工形成する従来の慣用のロール装置、すなわち、互いに上下方向に対向して位置して互いの押圧状態で回転する上ロール11と下ロール21との間にシート状被加工物8を通過させることにより、被加工物8が、上ロール11と下ロール21の少なくとも一つのロールに形成された所定刃形状で形成されロール凹凸部の形状に一致する所定形状に加工形成される慣用のロール装置を使用して、被加工物8を加工した場合に、シート状の被加工物8に加工形成される切抜や切断において被加工物8の平面領域によって、部分的に切抜・切断されていない領域が発生し、所望の切抜、切断を形成できない等の加工不良が多く発生するという課題がある。
【0024】
また、図27の(A)等に示されるシート状の被加工物基材8aとシート状の金属箔8bとのシート状の被加工物8を使用して、シート状の被加工物基材8aの所定領域に金属箔図柄等を付着形成する従来の慣用の箔押用ロール装置、すなわち、互いに上下方向に対向して位置して互いの押圧状態で回転する上ロール11と下ロール21との間にシート状の被加工物基材8aとシート状の金属箔8bとのシート状被加工物8を通過させることにより、シート状の被加工物基材8aに、上ロール11と下ロール21の少なくとも一つのロールに形成された所定凹及び/又は凸等の凹凸部120a、220aの形状に一致する所定形状の金属箔が付着形成される慣用のロール装置を使用して、シート状の被加工物基材8aを加工した場合に、シート状被加工物基材8aの平面領域によって、シート状の被加工物基材8aに付着形成される金属箔の付着強度が強い領域と弱い領域が発生する等の金属箔の付着のバラつきが発生し、所望の箔押し加工形成ができない等の加工不良が多く発生するという課題がある。
【0025】
また、図27の(B)等に示されるような、上ロール又は下ロールの周面に凹凸形状で形成された熱融着型版部を備えたロール装置を使用して、シート状の被加工物として、少なくとも2枚以上の複数枚プラスチック製フィルム又はプラスチック繊維製不織布等を加熱するとともに押圧することにより、その複数枚のシート状被加工物の所定の領域を熱融着接合してヒートシールする場合に、ヒートシール強度が強い領域と弱い領域が発生する等のシール接合強度のバラつきが発生し、所望の均一なヒートシール加工形成ができない等の加工不良が多く発生するという課題がある。
【0026】
また、図27の(C)等に示されるような、上ロール又は下ロールの周面に凹凸形状で形成された熱融着型版部と刃型版部とを備えたロール装置を使用して、シート状の被加工物として、少なくとも2枚以上の複数枚プラスチック製フィルム又はプラスチック繊維製不織布等を加熱するとともに押圧することにより、その複数枚のシート状の被加工物の所定の領域を熱融着接合してヒートシールするとともに切抜又は切断する場合に、ヒートシール強度が強い領域と弱い領域が発生する等のシール接合強度のバラつきが発生し、所望の均一なヒートシール加工形成ができなく、更に、切抜又は切断が不完全な領域が発生する等の所望の切抜又は切断加工ができなくなる等の加工不良が多く発生するという課題がある。
【0027】
このように、従来の慣用のロール装置、すなわち、互いに上下方向に対向して位置して押圧回転する上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させることにより、被加工物8を所定形状に加工する従来の慣用のロール装置において、被加工物8の表面における凹凸形成、切抜切断形成、箔押形成、ヒートシール形成、等の加工形成の不均一が発生して、所望の凹凸形成及び/又は切抜切断形成及び/又はヒートシール形成、等を形成加工できない等の加工不良が多く発生するという課題がある。
このような不均一加工形成等の加工不良の発生の原因として、互いに上下方向に対向する上ロール11と下ロール21との間を通過するシート状被加工物8にかかる押圧力が、被加工物8の表面において不均一な押圧力がかかることに起因することが想到され、被加工物8にかかる不均一な押圧力により、所望の均一な安定した押圧加工形成ができないものと想到される。
【0028】
本発明は、上記課題を解決して、互いに上下方向に対向して位置して押圧回転可能に構成されてなる上ロールと下ロールとを備え、上ロールと下ロールとの間に被加工物を通過させることにより、所定の加工物を加工形成するロール装置であって、被加工物の表面に、均一な押圧力がかかるように構成されてなるロール装置を提供する。これにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる装置を提供する。
また、互いに上下方向に対向して位置して押圧回転可能に構成されてなる上ロールと下ロールとを備えてなるロール装置を使用して、上ロールと下ロールとの間に被加工物を通過させることにより、所定の加工物を加工形成する被加工物の加工方法を提供する。これにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる加工方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0029】
本発明のロール装置は、(A)上ロールユニットと、(B)下ロールユニットと、(C)前記上ロールユニットと前記下ロールユニットを保持する架台(3)と、を備えてなる。
(A)前記上ロールユニットは、(A-i)上ロール胴部(11a)と該上ロール胴部(11a)の両側方向に形成された上ロール第一軸(11b)と上ロール第二軸(11c)とを有する上ロール(11)、及び、(A-ii)前記上ロール第一軸(11b)を嵌合して保持する上第一軸受(16)と、前記上第一軸受(16)を嵌合して保持する上第一軸受保持ハウジング部材(14)と、前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)を上下方向に位置決め自在可能に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)、及び、(A-iii)前記上ロール第二軸(11c)を嵌合して保持する上第二軸受(17)と、前記上第二軸受(17)を嵌合して保持する上第二軸受保持ハウジング部材(15)と、前記架台(3)に固定されてなる上第二ハウジング部材固定部材(152)、を備える。
(A-i)において、前記上ロール胴部(11a)と前記上ロール第一軸(11b)と前記上ロール第二軸(11c)とは、仮想の仮想上ロール軸芯を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる。
(A-ii)において、前記上ロール第一軸(11b)は、前記上第一軸受(16)と前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)と前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)とを介して、前記架台(3)に保持されてなり、これにより、前記上ロール(11)は、前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)と前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)とを介して、前記架台(3)に保持されてなる。
(A-iii)において、前記上ロール第二軸(11c)は、前記上第二軸受保持ハウジング部材(15)と前記上第二ハウジング部材固定部材(152)とを介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に前記架台(3)に保持されてなり、これにより、前記上ロール(11)は、前記上第二軸受(17)と前記上第二軸受保持ハウジング部材(15)と前記上第二ハウジング部材固定部材(152)とを介して、前記架台(3)に保持されてなる。
(B)前記下ロールユニットは、回転自在に構成された下ロール胴部(21a)を有する下ロール(21)を有する。
前記上ロール胴部(11a)と前記下ロール胴部(21a)とは互いに上下方向に対向する位置に設置されてなり、前記上ロール胴部(11a)と前記下ロール胴部(21a)との間に被加工物(8)を通過させることにより、前記被加工物(8)を所定形状に加工形成可能に構成されてなる。
本発明のロール装置は、このようにして、構成されてなることを特徴とする。
【0030】
本発明の被加工物の加工方法は、回転する上ロール(11)と下ロール(21)との間に被加工物(8)を通過させることにより、前記被加工物(8)を所定形状に加工形成する被加工物の加工方法であって、(イ)ロール装置を準備する工程、(ここで、前記ロール装置は、(A)上ロールユニットと、(B)下ロールユニットと、(C)前記上ロールユニットと前記下ロールユニットを保持する架台(3)とを備える)、を備える。
(A)前記上ロールユニットは、(A-i)上ロール胴部(11a)と該上ロール胴部(11a)の両側方向に形成された上ロール第一軸(11b)と上ロール第二軸(11c)とを有する前記上ロール(11)、及び、(A-ii)前記上ロール第一軸(11b)を嵌合して保持する上第一軸受(16)と、前記上第一軸受(16)を嵌合して保持する上第一軸受保持ハウジング部材(14)と、前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)、及び、(A-iii)前記上ロール第二軸(11c)を嵌合して保持する上第二軸受(17)と、前記上第二軸受(17)を嵌合して保持する上第二軸受保持ハウジング部材(15)と、前記架台(3)に固定されてなる上第二ハウジング部材固定部材(152)、を備える。
前記上ロール胴部(11a)と前記上ロール第一軸(11b)と前記上ロール第二軸(11c)とは、仮想の仮想上ロール軸芯を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる。
前記上ロール第一軸(11b)は、前記上第一軸受(16)と前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)と前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)とを介して前記上第二軸受保持ハウジング部材(15)に保持されるとともに、前記上ロール第二軸(11c)は、前記上第二軸受(17)と前記上第二軸受保持ハウジング部材(15)と前記上第二ハウジング部材固定部材(152)とを介して上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に前記架台(3)に保持され、これにより、前記上ロール(11)は、前記上第一軸受(16)と前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)と前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材(141)とを介して前記上第二軸受保持ハウジング部材(15)に保持されるとともに、前記上第二軸受(17)と前記上第二軸受保持ハウジング部材(15)と前記上第二ハウジング部材固定部材(152)とを介して前記架台(3)に保持されてなり、前記上ロール(11)が、上方向に引っ張られた状態で前記架台(3)に保持された形態を構築してなる。
(B)前記下ロールユニットは、回転自在に構成された下ロール胴部(21a)を有する下ロール(21)を備え、前記上ロール胴部(11a)と前記下ロール胴部(21a)とは互いに上下方向に対向する位置に設置されてなる。
本発明の被加工物の加工方法において、更に、(ロ)前記上ロール胴部(11a)と前記下ロール胴部(21a)との間隔が所望の間隔になるように、前記上ロールユニットと前記下ロールユニットの位置を調整する工程、(ここで、前記上第一軸受保持ハウジング部材(14)と前記上第二軸受保持ハウジング部材(15)の位置を調節し、これにより、前記上ロールユニットと前記下ロールユニットの位置を調節する)を備える。
本発明の被加工物の加工方法において、更に、((ハ)回転する上ロール胴部(11a)と前記下ロール胴部(21a)との間に被加工物(8)を通過させる工程、を備え、前記被加工物(8)が前記上ロール(11)と前記下ロール(21)とにより押圧されて、前記被加工物(8)が所定形状に加工形成される、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0031】
本発明のロール装置の構成により、「効果イ:上第一軸受保持ハウジング部材14がロール装置の上方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築し、これにより、上ロール11がロール装置の上方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築するとともに、ロール装置の駆動時における、構成部材の熱膨張に起因する上ロール11の上下方向の微移動が抑制されて、上ロール11と下ロール21との間隔寸法が所望の間隔に一定に維持できるように構築される。更に、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させた場合に、ロール表面の形状及び/又は被加工物の凹凸形状寸法に影響を受けることなく、上ロール11と下ロール21との間隔寸法が変動されることなく常に一定になるように構築される。その結果、被加工物に、均一な押圧力が一定してかかるように構築されたロール装置が得られる。このロール装置を使用して、被加工物を加工形成することにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる、等の効果」が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の一実施例のロール装置の主要部の構成を説明するための模式的概略図。
図2】本発明の一実施例のロール装置の主要部の構成を説明するための模式的概略図。
図3】本発明の一実施例のロール装置の主要部の構成を説明するための模式的概略図。
図4】本発明の一実施例のロール装置に構成される上ロールユニットの構成を説明するための模式的概略図。
図5】本発明の一実施例のロール装置に構成される上ロールユニットの上第一軸受と上第二軸受の構成を説明するための模式的概略図。
図6】本発明の一実施例のロール装置に構成される上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材の構成を説明するための模式的概略図。
図7】本発明の一実施例のロール装置に構成される上ロールユニットの構成を説明するための模式的概略図。
図8】本発明の一実施例のロール装置に構成される下ロールユニットの構成を説明するための模式的概略図。
図9】本発明の一実施例のロール装置に構成される下ロールユニットの下第一軸受と下第二軸受の構成を説明するための模式的概略図。
図10】本発明の一実施例のロール装置に構成される下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材の構成を説明するための模式的概略図。
図11】本発明の一実施例のロール装置に構成される下ロールユニットの構成を説明するための模式的概略図。
図12】本発明の一実施例のロール装置の主要部の構成を説明するための模式的概略図。
図13】本発明の一実施例のロール装置の主要部の構成を説明するための模式的概略図。
図14】本発明の一実施例のロール装置の主要部の構成を説明するための模式的概略図。
図15】本発明の一実施例のロール装置の主要部の構成を説明するための模式的概略図。
図16】本発明の一実施例のロール装置の主要部の構成を説明するための模式的概略図。
図17】本発明の一実施例のロール装置の型版部の構成を説明するための模式的概略図。
図18】本発明の一実施例のロール装置の型版部の構成を説明するための模式的概略図。
図19】本発明の一実施例のロール装置の型版部の構成を説明するための模式的概略図。
図20】本発明の一実施例のロール装置の型版部の構成を説明するための模式的概略図。
図21】本発明の一実施例のロール装置の型版部の構成を説明するための模式的概略図。
図22】本発明の一実施例のロール装置の型版部の構成とシート状被加工物との構成を説明するための模式的概略図。
図23】本発明の一実施例のロール装置の型版部の構成とシート状被加工物との構成を説明するための部分写真図。
図24】本発明の一実施例のロール装置の型版部の構成を説明するための模式的概略図。
図25】本発明の一実施例のロール装置に構成される上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材の他の構成を説明するための模式的概略図。
図26】従来の慣用のロール装置を使用して被加工物を所定形状に加工形成する状態を説明するための模式的概略図。
図27】従来の慣用のロール装置を使用して被加工物を所定形状に加工形成する状態を説明するための模式的概略図。
図28】従来の慣用のロール装置に構成される軸受保持ハウジング部材と軸受の内部構造とロール軸の構成を説明するための模式的概略図。
図29】従来のロール装置の主要部の構成を説明するための模式的概略図。
図30】従来のロール装置に構成される軸受保持ハウジング部材と軸受とロールとの構成を説明するための模式的概略図。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下に本発明のロール装置について、図面を示しながら説明する。図面において、それぞれの構成要素等の形状・大きさ・寸法等は正確に示すものではなく、形状、構成、システム、作用効果、等の特徴を説明するための模式的概略を示すものである。
【0034】
<本発明のロール装置の基本構成1について>
本発明の一実施例のロール装置の主要部の構成を説明するための模式的概略図が、図1図2図3に示される。
図1図2図3において、本実施例のロール装置は、下記の「基本構成1」を備える。
本発明のロール装置は、(A)上ロールユニットと、(B)下ロールユニットと、(C)前記上ロールユニットと前記下ロールユニットを保持する架台3を備えてなる。
(A)上ロールユニットは、(A-i)上ロール胴部11aと該上ロール胴部11aの両側方向に形成された上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cとを有する上ロール11を備える。
ここで、上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cとは、仮想の仮想上ロール軸芯を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる。
【0035】
上ロールユニットは、更に、(A-ii)上ロール第一軸11bを嵌合して保持する上第一軸受16と、上第一軸受16を嵌合して保持する上第一軸受保持ハウジング部材14と、上第一軸受保持ハウジング部材14を上下方向に位置決め自在可能に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141、を備えてなる。
ここで、上ロール第一軸11bは、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、架台3に保持されてなり、これにより、上ロール11は、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、架台3に保持されてなる。
【0036】
上ロールユニットは、更に、(A-iii)上ロール第二軸11cを嵌合して保持する上第二軸受17と、上第二軸受17を嵌合して保持する上第二軸受保持ハウジング部材15と、架台3に固定されてなる上第二ハウジング部材固定部材152、を備えてなる。
ここで、上ロール第二軸11cは、上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に前記架台3に保持されてなり、これにより、上ロール11は、上第二軸受17と前記上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して、架台3に保持されてなる。
すなわち、上ロール11は、上方向に引っ張られる状態で、架台3に保持されてなる。
【0037】
(B)下ロールユニットは、回転自在に構成された下ロール胴部21aを有する下ロール21を有する。
【0038】
上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとは互いに上下方向に対向する位置に設置されてなり、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に被加工物8を通過させることにより、被加工物を所定形状に加工形成可能に構成されてなる。
好ましくは、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとは互いに上下方向に対向する位置に互いに押圧可能に設置されてなる。
【0039】
上記ロール装置の構成により、「効果イ:上第一軸受保持ハウジング部材14がロール装置の上方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築し、これにより、上ロール11がロール装置の上方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築するとともに、ロール装置の駆動時における、構成部材の熱膨張に起因する上ロール11の上下方向の微移動が抑制されて、上ロール11と下ロール21との間隔寸法が所望の間隔に一定に維持できるように構築される。更に、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させた場合に、上ロール11と下ロール21との間隔寸法が変動されることなく常に一定になるように構築される。その結果、被加工物に、均一な押圧力が一定してかかるように構築されたロール装置が得られる。このロール装置を使用して、被加工物を加工形成することにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる、等の効果」が得られる。
【0040】
すなわち、上ロール11がロール装置の上方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築し、上ロール11の仮想ロール軸芯方向の位置形態が維持されるとともに、ロールの高速回転によるロールの微少な振れ移動、ロール装置の駆動時における構成部材の熱膨張、又は、他の駆動熱、等に起因する上ロール11の上下方向の微移動、等の、ロール装置の駆動時における上ロール11の上下方向の微移動が抑制されて、駆動時における上ロール11と下ロール21との間隔寸法が一定に保たれる。その結果、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させた場合に、被加工物の表面に、均一な押圧力がかかるように構成されたロール装置が得られ、これにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる装置が得られる効果」が得られる]効果が得られる。
また、上ロール11及び/又は下ロールに型版部を備えたロール装置において、加熱された型版部を構成したロール、型版部における構成部材の熱膨張、型版部に形成された凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状に起因する上ロール11の上下方向の微移動、等に起因する上ロール11の上下方向の微移動、等の、ロール装置の駆動時における上ロール11の上下方向の微移動が抑制されて、駆動時における上ロール11と下ロール21との間隔寸法が一定に保たれる。その結果、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させた場合に、被加工物の表面に、均一な押圧力がかかるように構成されたロール装置が得られ、これにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる装置が得られる効果」が得られる]効果が得られる。
なお、上ロール胴部11a及び/又は下ロール胴部21aの表面に型版部が備えられたロール装置において、被加工物を型版部の形状に一致した形状に加工形成可能に構成されてなる。
例えば、型版部が凹凸形状を有する型版部を備えたロール装置においては、被加工物を凹凸形状に一致する形状に加工形成可能に構成されてなり、型版部が凹凸を有しない滑らかな表面形状を有する滑らか表面型版部を備えたロール装置においては、被加工物を、滑らか表面型版部に一致する滑らかな表面形状を有する加工物に加工形成可能に構成されてなる。
【0041】
なお、本構成のロール装置において、上ロール胴部11aの両側方向に上ロール第一軸11bが形成されるとともに、上ロール胴部11aの両側方向に上ロール第二軸11cが形成されてなる。すなわち、上ロール胴部11aの一方の方向に上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cが形成されるとともに、上ロール胴部11aの他の方向に上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cが形成されてなる。そして、これらの上ロール胴部11a、上ロール胴部11aの一方側に形成された上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11c、及び、上ロール胴部11aの他方側に形成された上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cは、互いに直列に形成されてなる。
【0042】
なお、これらの「上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cとは、仮想の仮想上ロール軸芯を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる構成」としては、特に限定されることなく、例えば、「上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cとが互いに一体に形成されてなる構成」、又は、「上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cとがネジ止め形態又は接合固定手段等により互いに一体になるように形成されてなる構成」等の、構成が実施可能である。
【0043】
被加工物8としては、シート状の被加工物が好ましく実施可能である。
シート状の被加工物としては、特に限定されないが、例えば、紙製、プラスチック製、皮革製、布製、金属製などの各種材料製であって、シート状の不織布、シート状の織布、シート状の紙類、シート状のプラスチック材料、シート状のゴム、シート状の皮革、シート状の金属、等の素材、及び/又は、これらの素材の複数枚を積層した複合材料、などの種々の材質のシート状の被加工物が実施可能である。
また、被加工物8を加工して得られる具体的製品としては、例えば、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、おむつ、尿漏れ吸収用パンツ、生理用品、不織布製衛生マスク、包装紙、包装箱用素材、壁用素材、建築用素材、等が実施可能である。
【0044】
<一般的なロール装置における軸受及び軸受保持ハウジング部材について>
慣用の従来の一般的なロール装置において、ロールは軸受と軸受保持ハウジング部材を介して架台に保持されて構成される。図28は、従来の慣用のロール装置に構成される軸受保持ハウジング部材と軸受の内部構造とロール軸の構成を説明するための模式的概略図である。図29は従来の慣用のロール装置の構成を説明するための模式的概略図である。
図28の(A-a)は、軸受保持ハウジング部材と軸受との正面方向の断面模式的概略図であり、(A-b)は、軸受保持ハウジング部材と軸受との側面方向の断面模式的概略図である。
図28の(A-a)及び(A-b)において、断面円形を有する円筒状の空洞を有する軸受保持ハウジング部材6の該空洞の中に、軸受7が嵌合された状態で設置されてなる。軸受7は円形断面を有する慣用の軸受外輪7aと複数個の慣用の軸受ボール7bと慣用の軸受内輪7cと有する。軸受外輪7aと慣用の軸受内輪7cとの間に、複数個の慣用の軸受ボール7bが設置されてなる。慣用の軸受内輪7cの内側に、慣用のロール軸67が嵌合された状態で設置されてなる。図示されていないが慣用のロール軸67は慣用のロール胴部(図示されていない)と一体になって回転可能に形成されてなる。
図28の(A-a)及び(A-b)に示されるような、軸受保持ハウジング部材6の中に嵌合された軸受7との構成において、軸受7と軸受保持ハウジング部材6の内壁との間に嵌め合い間隔を有する状態で軸受7が軸受保持ハウジング部材6の中に嵌合されて設置される。
【0045】
一般に、ロール装置が駆動したとき、摩擦熱や駆動熱の発生により、ロール胴部やロール軸67の温度が上昇する傾向にある。また、箔押型版部や熱融着型版部等の加熱機構を備えたロール装置において、ロール胴部やロール軸67の温度が上昇する傾向にある。
ロール装置においては、このようなロール装置の駆動時に生じる駆動熱の発生、及び/又は、ロールを加熱するために設置された加熱機構による熱の発生、等の熱によるロール軸67の熱膨張を勘案して、微少な「軸受ハウジング部材嵌め合い間隔」を有する状態で、軸受7が軸受保持ハウジング部材6の中に嵌合されて設置される構成が不可欠となっている。
すなわち、図28の(A-a)、(A-b)、及び、図29に示されるように、軸受保持ハウジング部材6の内壁と軸受7との間に、軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上「d1」と、軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下「d2」とが存在する状態で、軸受7が軸受保持ハウジング部材6の中に嵌合されて設置されてなる。
【0046】
更に、一般に、軸受7において、該軸受7の構成要素の回転に必要な「内部間隔」が存在する。内部間隔は軸受外輪7aと軸受ボール7bと軸受内輪7cとの間に存在する微少な間隔である。内部間隔がない場合には、回転することができなく、軸受外輪7aと軸受内輪7cがロックしてしまう傾向がある。
軸受外輪7aが軸受保持ハウジング部材6の内壁に保持された状態で、軸受外輪7aが軸受保持ハウジング部材6に嵌合されるとともに、軸受内輪7cがロール軸67を保持する状態で、ロール軸67が軸受内輪7cに嵌合されてなる構成であって、ロール軸67が軸受内輪7cと一体になって回転可能に構成されてなる。このような構成において、軸受外輪7aと複数個の軸受ボール7bとの間に、軸受外輪ボール間隔上「d3」、軸受内輪ボール間隔下「d4」、軸受内輪ボール間隔上「d5」、及び、軸受外輪ボール間隔下「d6」が存在する状態で、軸受7が軸受保持ハウジング部材6の中に嵌合されて設置されてなる。
このように、一般に、軸受7は、該軸受の動作に起因して発生する動作熱による軸受外輪7a、軸受ボール7b、軸受内輪7c等の熱膨張を勘案するとともに、軸受ボール7bの動作や軸受内輪7cの回転動作を安定して行なわせる為に、微少な「軸受内部間隔」を有して構成されてなる。そして、一般に、軸受7が使用される条件を勘案して、所望の内部間隔を有する軸受を選定して使用構成されている。
【0047】
このように、図28の(A-a)、(A-b)、及び、図29に示されるように、軸受7を嵌合してなる軸受保持ハウジング部材6の構成において、軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上「d1」、軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下「d2」等の「軸受ハウジング部材嵌め合い間隔」、及び、軸受外輪ボール軸受内部間隔上「d3」、軸受内輪ボール軸受内部間隔下「d4」、軸受内輪ボール軸受内部間隔上「d5」、軸受外輪ボール軸受内部間隔下「d6」等の「軸受内部間隔」が存在する。
【0048】
一般に、「軸受ハウジング部材嵌め合い間隔」の寸法は最大約0.03mmであり、「軸受内部間隔」の寸法は最大約0.05mmであるロール装置が慣用されている。
【0049】
図28の(B-a)は、軸受保持ハウジング部材と軸受との正面方向の断面模式的概略図であって、(B-b)は軸受保持ハウジング部材と軸受との側面方向の断面模式的概略図であって、ロール軸67を嵌合した軸受内輪7cが該ロール軸67の自重の重さにより、軸受保持ハウジング部材6の空洞の下壁に接触する状態で構成された状態を示す。
図28の(B-a)においては、軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下d2、軸受内輪ボール軸受内部間隔下d4、軸受内輪ボール軸受内部間隔上d5、軸受外輪ボール軸受内部間隔下d6のそれぞれの間隔は無く、「0mm」になる状態となるとともに、軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上d1、軸受外輪ボール軸受内部間隔上d3のそれぞれの間隔が存在する状態となる。
【0050】
図28の(C-a)は、軸受保持ハウジング部材と軸受との正面方向の断面模式的概略図であって、(C-b)は軸受保持ハウジング部材と軸受との側面方向の断面模式的概略図であって、軸受内輪7cに嵌合されたロール軸67が上方向に引き上げられ、軸受外輪7aが受保持ハウジング部材6の空洞の上壁に接触する状態で構成された状態を示す。
図28の(C-a)においては、軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上d1、軸受外輪ボール軸受内部間隔上d3、軸受内輪ボール軸受内部間隔下d4、軸受内輪ボール軸受内部間隔上d5、のそれぞれの間隔は存在しなく、「0mm」になる状態となるとともに、軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下d2、軸受外輪ボール軸受内部間隔下d6のそれぞれの間隔が存在する状態となる。
【0051】
<「従属構成4」本発明のロール装置に構成される上ロールユニットについて>
上記の「基本構成1」を備えたロール装置において、好ましくは、下記の「従属構成4」を備えたロール装置が好ましく実施可能である。
[従属構成4]
本発明の一実施例のロール装置の主要部の構成を説明するための模式的概略図が、図1図2図3に示される。図1図2図3に示されるロール装置に構成される上ロールユニットの構成を説明するための模式的概略図が図4図5図6図7に示される。
図1図2図3において、ロール装置は、(A)上ロールユニットと(B)下ロールユニットと、(C)上ロールユニットと下ロールユニットを保持する架台3を備える。
図4は本発明の一実施例の上ロールユニットの構成を模式的に示すロール軸方向の断面図である。
図5は本発明の一実施例の上ロールユニットに構成される上ロール軸と軸受と軸受保持ハウジング部材と第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材の構成を模式的に示す上ロールユニットの側面方向の断面図であり、図5の(A)は、(A-ii)上ロールユニットに構成される上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第二軸受保持ハウジング部材15と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141の構成を示し、図5の(B)は、(A-iii)上ロールユニットに構成される上第二軸受17と上第二軸受保持ハウジング部材15の構成を示す。
図6は本発明の一実施例の上ロールユニットに構成される上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141の一実施例の構成を示す。
図7は本発明の一実施例の上ロールユニットの他の構成を模式的に示すロール軸方向の断面図である。
【0052】
図4において、(A)上ロールユニットは、(A-i)上ロール胴部11aと該上ロール胴部11aの両側に形成された上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cとを有する上ロール11を備える。ここで、上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cとは、仮想の仮想上ロール軸芯を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる。
上ロールユニットは、更に、(A-ii)上ロール第一軸11bを嵌合して保持する上第一軸受16と、上第一軸受16を嵌合して保持する上第一軸受保持ハウジング部材14と、上第一軸受保持ハウジング部材14を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141と、を備える。
上ロールユニットは、更に、(A-iii)上ロール第二軸11cを嵌合して保持する上第二軸受17と、上ロール第二軸11cを嵌合して保持する上第二軸受17と、上第二軸受17を嵌合して保持する上第二軸受保持ハウジング部材15と、架台3に固定されてなる上第二ハウジング部材固定部材152、を備える。
上ロール第一軸11bは、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上ロール第二軸11cは、上第二軸受17と上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に保持されてなる。
これにより、上ロール11は、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上第二軸受17と上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して、架台3に保持されてなる。
このようにして、ロール装置が構成されてなる。
【0053】
すなわち、図1図2図3に示されるロール装置において、は、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されて固定されてなるとともに、上第二軸受保持ハウジング部材15は、上第二ハウジング部材固定部材152を介して架台3に保持されて固定されてなる。
なお、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141は、上第一軸受保持ハウジング部材14の上下方向の位置を調節可能に構成されてなり、上第二ハウジング部材固定部材152は上第二軸受保持ハウジング部材15の上下方向の位置を調節可能に構成されてなる。
このようにして、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第二軸受保持ハウジング部材15とが架台3に保持されて固定されてなる。
【0054】
上ロール11は、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を介して上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されて固定されてなるとともに、上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152を介して、架台3に保持されて固定されてなる構成を備える。
【0055】
なお、図1において、上第二ハウジング部材固定部材152は、架台3を構成する上架台と横架台とに保持されて固定されてなる構成を図示しているが、これに限定されることなく、架台3を構成する上架台のみに保持されて固定されてなる構成、又は、架台3を構成する横架台のみに保持されて固定されてなる構成も実施可能である。
図2において、上第二ハウジング部材固定部材152は、架台3を構成する上架台に保持されて固定されてなる構成を図示しているが、これに限定されることなく、架台3を構成する横架台に保持されて固定されてなる構成、又は、架台3を構成する上架台と横架台とに保持されて固定されてなる構成も実施可能である。
図3において、上第二ハウジング部材固定部材152は、架台3を構成する上架台に保持されて固定されてなる構成を図示しているが、これに限定されることなく、架台3を構成する横架台に保持されて固定されてなる構成、又は、架台3を構成する上架台と横架台とに保持されて固定されてなる構成も実施可能である。
【0056】
上記ロール装置の構成により、「効果ロ-a:(架台に保持された上第二ハウジング部材固定部材152と上第二ハウジング部材固定部材152に保持された弾性保持部材ハウジング部材141を備えた構成)特に、前記効果イが著しく向上したロール装置が得られる」効果が得られる。
【0057】
図5の(A)に示されるように、上第一軸受保持ハウジング部材14は断面円形を有する円筒状の空洞を有し、その円筒状の空洞の中に、上第一軸受16が嵌合された状態で設置されてなる。ここで、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14の内壁との間に「軸受ハウジング部材嵌め合い間隔」を有する状態で上第一軸受16が上第一軸受保持ハウジング部材14の中に嵌合されて設置されてなる。
上第一軸受16は、円形断面を有する上第一軸受外輪16aと複数個の上第一軸受ボール16bと上第一軸受内16cと有する。上第一軸受外輪16aと上第一軸受内16cとの間に、複数個の上第一軸受ボール16bが設置されてなる。上第一軸受内16cの内側に、上ロール第一軸11bが嵌合された状態で設置されてなる。ここで、上第一軸受ボール16bは、該上第一軸受ボール16bと上第一軸受外輪16aとの間、及び、該上第一軸受ボール16bと上第一軸受内16cとの間に「軸受内部間隔」を有する状態で、上第一軸受16が上第一軸受保持ハウジング部材14の中に嵌合されて設置されてなる。
【0058】
図5の(B)に示されるように、上第二軸受保持ハウジング部材15は断面円形を有する円筒状の空洞を有し、その円筒状の空洞の中に、上第二軸受17が嵌合された状態で設置されてなる。ここで、上第二軸受17と上第二軸受保持ハウジング部材15の内壁との間に「軸受ハウジング部材嵌め合い間隔」を有する状態で上第二軸受17が上第二軸受保持ハウジング部材15の中に嵌合されて設置されてなる。
上第二軸受17は、円形断面を有する上第二軸受外輪17aと複数個の上第二軸受ボール17bと上第二軸受内17cと有する。上第二軸受外輪17aと上第二軸受内17cとの間に、複数個の上第二軸受ボール17bが設置されてなる。上第二軸受内17cの内側に、上ロール第二軸11cが嵌合された状態で設置されてなる。ここで、上第二軸受ボール17bは、該上第二軸受ボール17bと上第二軸受外輪17aとの間、及び、該上第二軸受ボール17bと上第二軸受内17cとの間に「軸受内部間隔」を有する状態で、上第二軸受17が上第二軸受保持ハウジング部材15の中に嵌合されて設置されてなる。
【0059】
<「従属構成10」本発明のロール装置に構成される上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141について>
上記の「基本構成1」、「従属構成2」~「従属構成4」を備えたロール装置において、好ましくは、下記の「従属構成10」を備えたロール装置が好ましく実施可能である。
[従属構成10]
上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141は、上第一リーマボルト胴部141cと上第一リーマボルト胴部141cの一端に形成された上第一リーマボルト頭部141bと上第一リーマボルト胴部141cの他端に形成された上第一リーマボルトネジ部141dとを有する上第一リーマボルト141a、及び、上第一リーマボルト胴部141cの周囲に設置された弾性を有する上第一圧力バネ材141e、を備える。上第一リーマボルトネジ部141dが上第一軸受保持ハウジング部材14にネジ深さ調整可能にネジ付けされ、上第一軸受保持ハウジング部材14にネジ付けされるネジ深さが調整されることにより、上第一軸受保持ハウジング部材14の上下方向の位置が所望位置に位置決めされた状態で、上第一軸受保持ハウジング部材14が架台3に保持されるとともに、上第一軸受保持ハウジング部材14が上第一圧力バネ材141eの弾性力により前記架台3に保持されてなる。これにより、上ロール11が上方向に引っ張られた状態で架台3に保持された形態を構築してなる。
【0060】
上記の構成により、上ロール胴部11aに上方向の圧力が負荷された場合においても、上ロール胴部11aは初期の所望位置に位置決めした状態を維持可能に構成されてなる。
【0061】
上記の「従属構成10」を備えたロール装置において、好ましくは、下記の「従属構成11」を備えたロール装置が好ましく実施可能である。
[従属構成11]
上第一圧力バネ材141eが、上第一リーマボルト頭部141bと架台3の間、に設置されてなる、ロール装置。
【0062】
本発明の一実施例のロール装置に構成される上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材の構成を説明するための模式的概略図が図6に示される。
本構成のロール装置において、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141としては、図6に示されるような上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141が構成されてなる。
上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141は、図6(A)に示されるような、略円形状断面を有する上第一リーマボルト胴部141cと、該上第一リーマボルト胴部141cの一端にネジ切状態で形成された上第一リーマボルトネジ部141dと、該上第一リーマボルト胴部141cの他端に該上第一リーマボルト胴部の外径よりも大きな外径寸法を有する上第一リーマボルト頭部141bとを有する上第一リーマボルト141aと、図6(B)、図6(B-a)に示されるような上第一圧力バネ材141eとを備える。図6の(B)は上第一圧力バネ材141eの模式的図であり、図6の(B-a)は上第一圧力バネ材141eの模式的立体画像を示す。
【0063】
なお、上第一圧力バネ材141eとしては、例えば、螺旋形状、渦巻形状又はコイル形状を有するコイルバネ材、板バネ材、スプリングバネ材、皿バネ材、軸バネ材、その他のバネ弾性を有する弾性を有する部材が使用できる。例えば、汎用されているバネ材を最適に選択して、所望に設置された圧力バネ材が実施可能である。
圧力バネ材は、鋼や強靭プラスチック材などの高強度材料を螺旋状に巻いたり折り曲げたりして、その弾力性を利用してエネルギーを吸収・蓄積する性質を有し、上第一圧力バネ材141eは圧縮された状態で設置された場合に、伸張する方向に働く反発力を有する弾性圧力を備える。上第一圧力バネ材141eとしては、特に限定されないが、好ましくは、金属材料を螺旋形状に形成されたコイルバネ材が好ましく実施可能である。
【0064】
本構成のロール装置において、図4に示されるように、上ロール第一軸11bは、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上第二軸受保持ハウジング部材15は上第二ハウジング部材固定部材152を介して、架台3に保持されてなる構成を備え、このようにして、上ロール11が、架台3に保持されてなる。
すなわち、上第二軸受保持ハウジング部材15は上第二軸受保持ハウジング部材貫通孔15aを有し、上第一軸受保持ハウジング部材14は上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aを有し、上第一圧力バネ材141eを上第一リーマボルト胴部141cの周囲に配置した状態で、上第一リーマボルト141aを該上第二軸受保持ハウジング部材貫通孔15aに差し込むとともに、上第一リーマボルトネジ部141dを上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aに所望の深さ寸法でネジ止めしてなる。
【0065】
図6(C)に示されるように、上第一リーマボルトネジ部141dが所望の「ネジ止め深さ寸法w3」で上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aにネジ止めして固定されてなる。この場合、上第一リーマボルト胴部141cの周囲が第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aの内側に位置するとともに、上第一圧力バネ材141eが上第一リーマボルト頭部141bと上第二軸受保持ハウジング部材15とに挟まれて圧縮されたた状態で位置するように構成されてなる。そして、上第一リーマボルト頭部141bの下面と上第二軸受保持ハウジング部材15の上面との間の距離「w1」と、上第二軸受保持ハウジング部材15の下面と上第一軸受保持ハウジング部材14の上面と間の距離「w2」とが所望の長さ寸法に調節されて、上第一リーマボルトネジ部141dが上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aにネジ止めして固定されてなる。
このような状態において、上第一圧力バネ材141eは圧縮された圧縮形態を有し、上第一圧力バネ材141eには上第一リーマボルト頭部141bを押し上げる弾性力が働き、この上第一リーマボルト頭部の押上弾性力により、上第一軸受保持ハウジング部材14が上方向に引っ張られた状態で上第二軸受保持ハウジング部材15に弾性的に保持される。本実施例においては、図4に示されるように、上第二軸受保持ハウジング部材15は、上第二ハウジング部材固定部材152を介して、架台3に固定されてなる。
【0066】
なお、「上第一軸受保持ハウジング部材14が上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、架台3に固定されてなる構成」に限定されることなく、「上第二軸受保持ハウジング部材15が、第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を介して、架台3に直接に保持されてなる構成」も実施可能であり、この構成においても上記の「効果ロ-a」と類似の優れた効果を有する。
【0067】
本構成例において、上ロール11が、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上第二軸受17と前記上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して、架台3に保持されてなるロール装置において、図4図5(A)に示されるように、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14との構成において、上方向に位置する上第一軸受ハウジング部材14の上内壁と上第一軸受外輪16aの外壁との間の「上第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上(m1)」、及び、上方向に上第一軸受外輪16aの内壁と上第一軸受ボール16bとの間の「上第一軸受外輪ボール軸受内部間隔上(m3)」には間隔が存在する形態を構築する。
一方、下方向に位置する上第一軸受ハウジング部材14の内壁と上第一軸受外輪16aの外壁との間の「上第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(m2)」、上方向に位置する上第一軸受内輪16cの外壁と上第一軸受ボール16bとの間の「上第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下(m4)」、下方向に位置する上第一軸受内輪16cの外壁と上第一軸受ボール16bとの間の「上第一軸受内輪ボール軸受内部間隔上(m5)」、及び、下方向に位置する上第一軸受外輪16aの内壁と上第一軸受ボール16bとの間の「上第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下(m6)」には間隔が存在しない形態を構築する。
【0068】
また、図4図5(B)に示されるように、上第二軸受17と上第二軸受保持ハウジング部材15との構成において、下方向に位置する上第二軸受保持ハウジング部材15の内壁と上第二軸受外輪17aの外壁との間の「上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(n2)」、及び、下方向に位置する上第二軸受外輪17aの内壁と上第二軸受ボール17bとの間の「上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(n6)」が存在する形態を構築する。
一方、上方向に位置する上第二軸受保持ハウジング部材15の内壁と上第二軸受外輪17aの外壁との間の「上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上(n1)」、上方向に位置する上第二軸受外輪17aの内壁と上第二軸受ボール17bとの間の「上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔上(n3)」、上方向に位置する上第二軸受内輪17cの外壁と上第二軸受ボール17bとの間の「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(n4)」、及び、下方向に位置する上第二軸受内輪17cの外壁と上第二軸受ボール17bとの間の「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔上(n5)」には間隔が存在しない形態を構築する。
【0069】
以上の説明のように、特に、従属構成4、図4に例示した構成において、「効果ロ-b:(架台に保持された上第二ハウジング部材固定部材152と上第二ハウジング部材固定部材152に保持された上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を備えた構成)特に、前記効果イが著しく向上したロール装置が得られる」効果が得られる。
すなわち、[効果ロ-b:(架台に保持された上第二ハウジング部材固定部材152と上第二ハウジング部材固定部材152に保持された上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を備えた構成) 上ロール11が、上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二軸受17とにより上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に固定されて保持されてなる形態が構築されるとともに、更に、この形態において、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受16と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とにより、上ロール11が上方向に引っ張られる状態で上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されてなる。
このようにして、上ロール11が、上方向に引っ張られる状態で、所望の位置に位置決めされて架台3に保持されてなる形態が構築される。
これにより、「上第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(m2)」、「上第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下(m4)」、「上第一軸受内輪ボール軸受内部間隔上(m5)」、「上第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下(m6)」」のそれぞれの間隔が「0」になるとともに、「上第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上(m1)」、「上第一軸受外輪ボール軸受内部間隔上(m3)」のそれぞれに間隔を有する形態に構築される。
更に、「上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上(n1)」、「上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔上(n3)」、「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(n4)」、「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔上(n5)」のそれぞれの間隔が「0」になるとともに、「上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(n2)」と「上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(n6)」のそれぞれに間隔を有する形態に構築される。
【0070】
すなわち、上ロール11がロール装置の上方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築し、上ロール11の仮想ロール軸芯方向の位置形態が維持されるとともに、ロールの高速回転によるロールの微少な振れ移動、ロール装置の駆動時における構成部材の熱膨張、型版部を備えた構成における加熱された型版部を構成したロール、又は、他の駆動熱、等に起因する上ロール11の上下方向の微移動、ロール表面に形成された型版部における構成部材の熱膨張、型版部の凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状に起因する上ロール11の上下方向の微移動、等の、ロール装置の駆動時における上ロール11の上下方向の微移動が抑制されて、駆動時における上ロール11と下ロール21との間隔寸法が一定に保たれる。その結果、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させた場合に、被加工物の表面に、均一な押圧力がかかるように構成されたロール装置が得られ、これにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる装置が得られる効果」が得られる]効果が得られる。
【0071】
本構成のロール装置においては、「軸受ハウジング部材嵌め合い間隔」の寸法は、ロール装置の組み立て時の常温において、軸受外輪7aが回転移動しない程度に軸受保持ハウジング部材6の内壁に嵌合された状態であって、約0.01mm~約0.1mmであり、好ましくは、約0.02mm~約0.07mmであり、更に好ましくは約0.03mm~約0.05mmである。
「軸受内部間隔」の寸法は、ロール装置の組み立て時の常温において、ロールが安定して回転可能な程度に、軸受7が保持ハウジング部材6の内壁に嵌合された状態であって、約0.01mm~約0.1mmであり、好ましくは、約0.02mm~約0.07mmであり、更に好ましくは約0.03mm~約0.05mmであり、このような軸受を選択して構成されてなる。
なお、図4において、「軸受ハウジング部材嵌め合い間隔」、及び、「軸受内部間隔」は、実際の寸法よりも拡大されて図示され、実際のそれぞれの寸法は、約0.1mm以下の寸法である。
【0072】
「基本構成1」のロール装置において、下ロールユニットとしては、特に限定されないが、従来の慣用の下ロールユニット、又は、後述のような基本構成1に構成される上ロールユニットの上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性部材141に類似の(後述の)下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性部材241に類似の構成を備えた下ロールユニットが実施可能であり、例えば、回転自在に構成された下ロール胴部21aを有する下ロール21を有するとともに、下ロール第二軸21cと下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252、及び/又は、下ロール第一軸21bと下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241を備えた下ロールユニットが好ましく実施可能である。
従来の慣用の下ロール第二軸21cと下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252とを備えた構成においては、下ロールユニットは下第二ハウジング部材固定部材252を介して架台3に保持されてなり、前述の図28の(B-a)、(B-b)に示されるように、ロール軸67を嵌合した軸受内輪7cが該ロール軸67の自重の重さにより、軸受保持ハウジング部材6の空洞の下壁に接触する状態で構成され、軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下d2、軸受内輪ボール軸受内部間隔下d4、軸受内輪ボール軸受内部間隔上d5、軸受外輪ボール軸受内部間隔下d6のそれぞれの間隔は無く「0mm」であり、軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上d1、軸受外輪ボール軸受内部間隔上d3のそれぞれの間隔が存在する状態となる。
また、下ロールユニットとしては、後述する「従属構成5」、「従属構成6」、「従属構成7」、「従属構成8」、に示されるような下ロールユニットが好ましく実施可能である。
【0073】
<「従属構成2」本発明のロール装置に構成される上ロールユニットの他の構成について>
上記の「基本構成1」を備えたロール装置において、好ましくは、下記の「従属構成2」を備えたロール装置も好ましく実施可能である。
[従属構成2]
本発明の一実施例のロール装置の主要部の構成を説明するための模式的概略図が、図13図7に示される。
図13は本発明の一実施例のロール装置に構成される上ロールユニットの構成を説明するための模式的概略図であり、図7は本発明の一実施例のロール装置に構成される上ロールユニットの構成を説明するための模式的概略図であって、図13に示されるロール装置の上ロールユニットの構成を説明するための模式的概略図である。
図13図7に示されるように、(A)上ロールユニットにおいて、(A-ii)上第一軸受保持ハウジング部材14は、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を介して、直接に、架台3に保持されてなる、構成を備える。
本構成のロール装置における上記以外の他の構成は、前述の図1図2図3、及び、図4に示されるロール装置と類似の構成を備える。
【0074】
すなわち、図13図7に示されるロール装置において、上第一軸受保持ハウジング部材14は、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を介して架台3に保持されて固定されてなる。そして、上第二軸受保持ハウジング部材15は、上第二ハウジング部材固定部材152を介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に保持されてなる。
このようにして、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第二軸受保持ハウジング部材15とが架台3に保持されて固定されてなる。
【0075】
すなわち、上ロール11は、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に保持されて固定されてなるとともに、上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152を介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に保持されて固定されてなる構成を備える。
【0076】
上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141としては、前述の「従属構成4」の図6、等で説明した構成と同じ構成を有する略円形状断面を有する上第一リーマボルト胴部141cと、該上第一リーマボルト胴部141cの一端にネジ切状態で形成された上第一リーマボルトネジ部141dと、該上第一リーマボルト胴部141cの他端に該上第一リーマボルト胴部の外径よりも大きな外径寸法を有する上第一リーマボルト頭部141bとを有する上第一リーマボルト141aと、図6(B)に示されるような、上第一圧力バネ材141eとを備える。
【0077】
本構成のロール装置においては、図7図13に示されるように、上ロール第一軸11bは、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、上下方向の位置決め調節可能に、架台3に保持されてなる。
一方、上第二軸受保持ハウジング部材15は上第二ハウジング部材固定部材152を介して、上下方向の位置決め調節可能に、架台3に保持されてなる構成を備え、このようにして、上ロール11が、架台3に保持されてなる。
すなわち、架台3は架台貫通孔13aを有し、上第一軸受保持ハウジング部材14は上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aを有し、上第一圧力バネ材141eを上第一リーマボルト胴部141cの周囲に配置した状態で、上第一リーマボルト141aを架台貫通孔13aに差し込むとともに、上第一リーマボルトネジ部141dを上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aに所望の深さ寸法でネジ止めしてなる。
【0078】
図7に示されるように、上第一リーマボルトネジ部141dが所望のネジ止め深さ寸法「w3」の深さで上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aにネジ止めして固定されてなる。この場合、上第一リーマボルト胴部141cの周囲が第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aの内側に位置するとともに、上第一圧力バネ材141eが上第一リーマボルト頭部141bと架台3とに挟まれて圧縮されたた状態で位置するように構成されてなる。そして、上第一リーマボルト頭部141bの下面と架台3の上面との間の距離「w1」と、架台3の下面と上第一軸受保持ハウジング部材14の上面と間の距離「w2」とが所望の長さ寸法になるようにネジ止め深さ寸法「w3」が調節されて、上第一リーマボルトネジ部141dが上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aにネジ止めして固定されてなる。
このような状態において、上第一圧力バネ材141eは圧縮された圧縮形態を有し、上第一圧力バネ材141eには上第一リーマボルト頭部141bを押し上げる弾性力が働き、この上第一リーマボルト頭部の押上弾性力により、上第一軸受保持ハウジング部材14が上方向に引っ張られた状態で架台3に弾性的に保持される。
【0079】
また、図7に示されるように、上第二軸受保持ハウジング部材15は、上第二ハウジング部材固定部材152を介して、上下方向の位置が所望の位置になるように調節されて、架台3に保持されて固定されてなる。
その他の構成は、前述の「従属構成4」で説明した内容と類似する。
【0080】
以上の説明のように、特に、従属構成2、図13図7に例示した構成において、「効果ロ-c:(架台に保持された上第二ハウジング部材固定部材152と、架台に保持された上第二ハウジング部材固定部材152に保持された上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を備えた構成)特に、前記効果イが著しく向上したロール装置が得られる」効果が得られる。
すなわち、[効果ロ-c:(架台3に保持された上第二ハウジング部材固定部材152と、架台3に保持された上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を備えた構成)上ロール11は上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受16と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とにより上方向に引っ張られる状態で、上下方向の位置決め自在に架台3に保持されるとともに、更に、上ロール11は上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に保持されてなる形態が構築される。
このようにして、上ロール11が所望の位置に位置決めされて架台3に保持されてなる形態が構築される。
これにより、「上第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(m2)」、「上第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下(m4)」、「上第一軸受内輪ボール軸受内部間隔上(m5)」、「上第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下(m6)」」のそれぞれの間隔が「0」になるとともに、「上第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上(m1)」、「上第一軸受外輪ボール軸受内部間隔上(m3)」のそれぞれに間隔を有する形態に構築される。
更に、「上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上(n1)」、「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔上(n3)」、「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(n4)」、「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔上(n5)」のそれぞれの間隔が「0」になるとともに、「上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(n2)」と「上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(n6)」のそれぞれに間隔を有する形態に構築される。
【0081】
すなわち、上ロール11がロール装置の上方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築し、上ロール11の仮想ロール軸芯方向の位置形態が維持されるとともに、ロールの高速回転によるロールの微少な振れ移動、ロール装置の駆動時における構成部材の熱膨張、加熱された型版部を構成したロール、又は、他の駆動熱、等に起因する上ロール11の上下方向の微移動、ロール表面に形成された型版部における構成部材の熱膨張、型版の凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状に起因する上ロール11の上下方向の微移動、等の、ロール装置の駆動時における上ロール11の上下方向の微移動が抑制されて、駆動時における上ロール11と下ロール21との間隔寸法が一定に保たれる。その結果、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させた場合に、被加工物の表面に、均一な押圧力がかかるように構成されたロール装置が得られ、これにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる装置が得られる効果」が得られる]効果が得られる。
【0082】
なお、図13図7において、上第二ハウジング部材固定部材152は、架台3を構成する上架台に保持されて固定されてなる構成を図示しているが、これに限定されることなく、架台3を構成する横架台に保持されて固定されてなる構成も実施可能である。
【0083】
<「従属構成3」本発明のロール装置に構成される上ロールユニットの他の構成について>
上記の「基本構成1」を備えたロール装置において、好ましくは、下記の「従属構成3」を備えたロール装置が好ましく実施可能である。
[従属構成3]
本発明の一実施例のロール装置の主要部の構成を説明するための模式的概略図が図14に示される。図14において、(A)上ロールユニットは、架台3に固定されてなる上第一ハウジング部材固定部材142を備え、(A-ii)上第一軸受保持ハウジング部材14は、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を介して上第一ハウジング部材固定部材142に保持され、これにより、上ロール11は、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141と上第一ハウジング部材固定部材142とを介して、架台3に保持されてなる構成を備える。
本構成のロール装置における上記以外の他の構成は、前述の図1図2図3に示されるロール装置と類似の構成を備える。
【0084】
すなわち、図14に示されるロール装置において、上第一軸受保持ハウジング部材14は、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を介して前記上第一ハウジング部材固定部材142に保持され、上第一ハウジング部材固定部材142は、架台3に保持されて固定されてなる。そして、上第二軸受保持ハウジング部材15は、上第二ハウジング部材固定部材152を介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に保持されてなる。このようにして、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第二軸受保持ハウジング部材15とが架台3に保持されて固定されてなる。
なお、上第一軸受保持ハウジング部材14が上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を介して上下方向の位置決め自在に上第一ハウジング部材固定部材142に保持されて固定される構成、及び/又は、上第一ハウジング部材固定部材142が上下方向の位置決め自在に架台3に保持されて固定される構成も実施可能である。
【0085】
すなわち、上ロール11は、上下方向の位置決め可能に、上第一軸受保持ハウジング部材14を介して架台3に保持されて固定されるとともに、上第二軸受保持ハウジング部材15を介して架台3に保持されて固定されてなる構成を備える。
【0086】
なお、図14において、上第一ハウジング部材固定部材142と上第二ハウジング部材固定部材152は、架台3を構成する上架台に保持されて固定されてなる構成を図示しているが、これに限定されることなく、架台3を構成する横架台に保持されて固定されてなる構成も実施可能である。
【0087】
以上の説明のように、特に、従属構成3、図14に例示した構成において、下記の構成を構築するとともに、下記の作用効果を奏する。
[効果ロ-d:(上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を上第一軸受ハウジング部材固定部材142を介して架台3に保持された上第一軸受保持ハウジング部材14と、上第二ハウジング部材固定部材152を介して架台3に保持された上第二軸受保持ハウジング部材15を備えた構成)上ロール11は、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とにより上方向に引っ張られる状態で上第一軸受ハウジング部材固定部材142に保持されるとともに、上第一軸受ハウジング部材固定部材142は架台3に固定されてなる。更に、上ロール11は、上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に保持されてなる形態が構築される。このようにして、上ロール11が所望の位置に位置決めされて架台3に保持されてなる形態が構築される。
これにより、図示されていないが、「軸受ハウジング部材嵌め合い間隔」及び「軸受内部間隔」において、前述の「従属構成2」で説明した図7に類似して、「上第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(m2)」、「上第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下(m4)」、「上第一軸受内輪ボール軸受内部間隔上(m5)」、「上第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下(m6)」」のそれぞれの間隔が「0」になるとともに、「上第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上(m1)」、「上第一軸受外輪ボール軸受内部間隔上(m3)」のそれぞれに間隔を有する形態に構築される。
更に、「上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上(n1)」、「上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔上(n3)」、「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(n4)」、「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔上(n5)」のそれぞれの間隔が「0」になるとともに、「上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(n2)」と「上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(n6)」のそれぞれに間隔を有する形態に構築される。
【0088】
すなわち、上ロール11がロール装置の上方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築し、上ロール11の仮想ロール軸芯方向の位置形態が維持されるとともに、ロールの高速回転によるロールの微少な振れ移動、ロール装置の駆動時における構成部材の熱膨張、加熱された型版部を構成したロール、又は、他の駆動熱、等に起因する上ロール11の上下方向の微移動、ロール表面に形成された型版部における構成部材の熱膨張、型版の凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状に起因する上ロール11の上下方向の微移動、等の、ロール装置の駆動時における上ロール11の上下方向の微移動が抑制されて、駆動時における上ロール11と下ロール21との間隔寸法が一定に保たれる。その結果、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させた場合に、被加工物の表面に、均一な押圧力がかかるように構成されたロール装置が得られ、これにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる装置が得られる効果」が得られる]効果が得られる。
【0089】
<「従属構成5」本発明のロール装置に構成される下ロールユニットの構成について>
上記の「基本構成1」を備えたロール装置において、好ましくは、下記の「従属構成5(B-i)及び(B-ii)及び/又は(B-iii)」を備えたロール装置が好ましく実施可能である。
[従属構成5]
(A)上ロールユニットは、上記の「基本構成1」において説明した構成要素と同じ構成を備える。
(B)前記下ロールユニットは、(B-i)下ロール胴部21aと、該下ロール胴部21aの両側方向に形成された下ロール第一軸21b及び/又は下ロール第二軸21cとを有する下ロール21、を備える。ここで、下ロール胴部21aと下ロール第一軸21b及び/又は下ロール第二軸21cとは、仮想の仮想下ロール軸心を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる。
(B)前記下ロールユニットは、更に、下記の(B-ii)及び/又は下記の(B-iii)の構成を備える。
【0090】
すなわち、前記下ロールユニットは、更に、(B-ii)下ロール第一軸21bを嵌合して保持する下第一軸受26と、下第一軸受26を嵌合して保持する下第一軸受保持ハウジング部材24と、下第一軸受保持ハウジング部材24を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241、を備える。
ここで、下ロール第一軸21bは、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、架台3に保持されてなり、下ロール胴部21aは、下ロール第一軸21bと下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、架台3に保持されてなり、これにより、下ロール21は、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、架台3に保持されてなる。
【0091】
及び/又は、前記下ロールユニットは、更に、(B-iii)下ロール第二軸21cを嵌合して保持する下第二軸受27と、下第二軸受27を嵌合して保持する下第二軸受保持ハウジング部材25と、架台3に固定されてなる下第二ハウジング部材固定部材252、を備える。
ここで、下ロール第二軸21cは、下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25とを介して架台3に保持されてなり、これにより、下ロール胴部21は、下ロール第二軸21cと下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252とを介して、架台3に保持されてなり、これにより、下ロール21は、下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252とを介して、架台3に保持されてなる、
【0092】
本ロール装置は、上記の構成を備え、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に被加工物8を通過させることにより、被加工物を所定形状に加工形成可能に構成されてなる。
上記ロール装置の構成により、「効果ハ:(下ロールユニット)前記効果イの効果を最適に発揮するロール装置が得られる効果」が得られる。
【0093】
<「従属構成5(B-ii)」本発明のロール装置に構成される上ロールユニットの他の構成について>
上記の「従属構成5」を備えたロール装置において、好ましくは、下記の「従属構成5(B-ii)」を備えたロール装置が好ましく実施可能である。
本発明の一実施例のロール装置の主要部の構成を説明するための模式的概略図が、図2図12に示される。
図2図12において、本ロール装置は下記の構成を備える。
[従属構成5(B-ii)]
(B)下ロールユニットは、(B-i)下ロール胴部21aと該下ロール胴部21aの両側方向に形成された下ロール第一軸21bとを有する下ロール21、及び、(B-ii)下ロール軸第一21bを嵌合して保持する下第一軸受26と、下第一軸受26を嵌合して保持する下第一軸受保持ハウジング部材24と、下第一軸受保持ハウジング部材24を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241と、を備える。
ここで、下ロール胴部21aと該下ロール胴部21aの両側方向に形成された前記下ロール第一軸21bとは、仮想の仮想下ロール軸心を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる。また、下ロール第一軸21bは、下第一軸受26と前記下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、架台3に保持されてなる。
下ロール胴部21aは、下ロール第一軸21bと下第一軸受26と前記下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、架台3に保持されてなる。
これにより、下ロール21は、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、架台3に保持されてなる。
【0094】
すなわち、下ロール21は、下方向に引っ張られる状態で、架台3に保持可能に構成されてなる。
本ロール装置は、上記の構成を備え、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に被加工物8を通過させることにより、被加工物を所定形状に加工形成可能に構成されてなる。
【0095】
本構成において、好ましくは、下ロール第一軸21bは下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に前記架台3に保持されてなる構成が、好ましく実施可能である。
【0096】
本構成において、図9の(A)に示されるように、下第一軸受保持ハウジング部材24は断面円形を有する円筒状の空洞を有し、その円筒状の空洞の中に、下第一軸受26が嵌合された状態で設置されてなる。
ここで、下第一軸受26は、円形断面を有する下第一軸受外輪26aと複数個の下第一軸受ボール26bと下第一軸受内輪26cと有する。下第一軸受外輪26aと下第一軸受内26cとの間に、複数個の下第一軸受ボール26bが設置されてなる。下第一軸受内26cの内側に、下ロール第一軸21bが嵌合された状態で設置されてなる。
下第一軸受保持ハウジング部材24が下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241により上方向に引っ張られる状態で架台3に保持されてなる。
下方向に位置する下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24の内壁下との間の「軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下p2」、下第一軸受ボール26bと下第一軸受内輪26cとの間の「軸受外輪ボール軸受内部間隔下p6」のそれぞれの間隔を有する状態で、下第一軸受26が下第一軸受保持ハウジング部材24の中に嵌合されて設置されてなる。
なお、上方向に位置する下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24の内壁上との間の「軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上p1」、下第一軸受ボール26bと下第一軸受外輪26aとの間の「軸受外輪ボール軸受内部間隔上p3」、上方向に位置する下第一軸受ボール26bと下第一軸受内輪26cとの間の「軸受内部間隔p4」、下方向に位置する下第一軸受ボール26bと下第一軸受内輪26cとの間の「軸受内輪ボール軸受内部間隔上p5」のそれぞれの間隔は、「間隔0」の状態で設置されてなる。
【0097】
上記ロール装置の構成により、「効果ハ-a:(下ロールユニットにおいて、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241を介して架台に保持されてなる下ロールを備えた構成)この構成により、下ロールユニットにおいて、下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受26と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とにより、下ロール21が下方向に引っ張られる状態で架台3に保持されてなる形態が構築される。
そして、下ロール21の仮想ロール軸芯方向の位置形態が維持されるとともに、ロールの高速回転によるロールの微少な振れ移動、ロール装置の駆動時における構成部材の熱膨張、加熱された型版部を構成したロール、又は、他の駆動熱、等に起因する下ロール21の上下方向の微移動、ロール表面に形成された型版部における構成部材の熱膨張、型版の凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状に起因する下ロール21の上下方向の微移動、等の、ロール装置の駆動時における下ロール21の上下方向の微移動が抑制されて、駆動時における上ロール11と下ロール21との間隔寸法が一定に保たれる。その結果、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させた場合に、被加工物の表面に、均一な押圧力がかかるように構成されたロール装置が得られ、これにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる装置が得られる効果」が得られる]効果が得られる。特に、ロールの高速回転による下ロールの微少な振れ移動が抑制されて、駆動時における上ロール11と下ロール21との間隔寸法が一定に保たれる効果が著しく発揮される。
【0098】
一般に、下ロールが高速回転されて駆動された場合には、下ロール第一軸21bに浮き上がり現象が発生し、これにより、上ロール胴部と下ロール胴部との間隔が変動することがある。この浮き上がり現象を抑制する対策として、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241を介して、下第一軸受保持ハウジング部材24が下方向に引っ張られる状態で架台3に保持されて、下ロール第一軸21bも下方向に引っ張られる状態となり、その結果、下ロール胴部の浮き上がり現象が抑制される効果が得られる。
【0099】
<「従属構成5(B-iii)」本発明のロール装置に構成される上ロールユニットの他の構成について>
上記の「従属構成5」を備えたロール装置において、好ましくは、下記の「従属構成5(B-iii)」を備えたロール装置が好ましく実施可能である。
本発明の一実施例のロール装置の主要部の構成を説明するための模式的概略図が、図1に示される。
図1において、本ロール装置は下記の構成を備える。
[従属構成5(B-iii)]
(B)下ロールユニットは、(B-i)下ロール胴部21aと該下ロール胴部21aの両側方向に形成された下ロール第二軸21cを有する下ロール21、及び、(B-iii)下ロール第二軸21cを嵌合して保持する下第二軸受27と、下第二軸受27を嵌合して保持する下第二軸受保持ハウジング部材25と、架台3に固定されてなる下第二ハウジング部材固定部材252、を備える。
ここで、下ロール胴部21aと該下ロール胴部21aの両側方向に形成された下ロール第二軸21cとは、仮想の仮想下ロール軸芯を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる。
また、下ロール第二軸21cは下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25とを介して架台3に保持されてなり、これにより、下ロール胴部21は、下ロール第二軸21cと下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252とを介して、架台3に保持されてなる。
これにより、下ロール21は、下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252とを介して、架台3に保持されてなる、
本ロール装置は、上記の構成を備え、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に被加工物8を通過させることにより、被加工物を所定形状に加工形成可能に構成されてなる。
【0100】
本構成において、好ましくは、下ロール第二軸21cは下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252を介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に保持されてなる構成が、好ましく実施可能である。
【0101】
本構成において、図9の(B)に示されるように、下第二軸受保持ハウジング部材25は断面円形を有する円筒状の空洞を有し、その円筒状の空洞の中に、下第二軸受27が嵌合された状態で設置されてなる。ここで、上方向に位置する下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25の内壁上との間に「軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上q1」を有する状態で下第二軸受27が下第二軸受保持ハウジング部材25の中に嵌合されて設置されてなる。
下第二軸受27は、円形断面を有する下第二軸受外輪27aと複数個の下第二軸受ボール27bと下第二軸受内輪27cと有する。下第二軸受外輪27aと下第二軸受内輪27cとの間に、複数個の下第二軸受ボール27bが設置されてなる。下第二軸受内輪27cの内側に、下ロール第二軸22cが嵌合された状態で設置されてなる。ここで、上方向に位置する下第二軸受ボール27bは、該下第二軸受ボール27bと下第二軸受外輪27aとの間に「軸受外輪ボール軸受内部間隔上q3」を有する状態で、下第二軸受27が下第二軸受保持ハウジング部材25の中に嵌合されて設置されてなる。
なお、上方向に位置する下第二軸受ボール27bと下第二軸受内輪27cとの間の「軸受内部間隔q4」、下方向に位置する下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25の内壁下との間の「軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下q2」、下第二軸受ボール27bと下第二軸受内輪27cとの間の「軸受内輪ボール軸受内部間隔上q5」、及び、下第二軸受ボール27bと下第二軸受内輪27cとの間の「軸受外輪ボール軸受内部間隔下q6」のそれぞれの間隔は、「間隔0」の状態で設置されてなる。
すなわち、下第二軸受内輪27cが下ロール第二軸21cの自重の重さにより、下第二軸受保持ハウジング部材25の空洞の下壁に接触する状態で構成され、軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下「q2」、軸受内輪ボール軸受内部間隔下「q4」、軸受内輪ボール軸受内部間隔上「q5」、軸受外輪ボール軸受内部間隔下「q6」のそれぞれの間隔は無く「0mm」であり、軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上「q1」、軸受外輪ボール軸受内部間隔上q3のそれぞれの間隔が存在する状態を構築してなる。
【0102】
上記ロール装置の構成により、「効果ハ-b:(下ロールユニットにおいて、下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25を介して架台に保持されてなる下ロールを備えた構成)下ロールユニットにおいて、下ロールが下第二軸受保持ハウジング部材25を介して上下方向の位置決め自在に、架台3に保持される。この場合、下ロールは、自重により、下方向に向かう力が働いた状態となり、下ロール胴部と上ロール胴部との間の間隔が維持される。
【0103】
<「従属構成6」本発明のロール装置を構成する下ロールユニットについて>
上記の「従属構成5」を備えたロール装置において、好ましくは、下記の「従属構成6」を備えたロール装置が好ましく実施可能である。この構成は、更に、下第一ハウジング部材固定部材242を備えてなる構成であって、下第一軸受保持ハウジング部材24が下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241を介して、下第一ハウジング部材固定部材242に保持されるとともに、下第一ハウジング部材固定部材242が架台3に保持されて固定されてなる構成を備える。
[従属構成6]
本発明の一実施例のロール装置の主要部の構成を説明するための模式的概略図が、図12、に示される。
図12において、(A)上ロールユニットは、上記の「基本構成1」において説明した構成要素と同じ構成を備える。
(B)前記下ロールユニットにおいて、下ロールユニットは、更に、架台3に固定されてなる下第一ハウジング部材固定部材242を備え、(B-ii)下第一軸受保持ハウジング部材24は、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241を介して前記下第一ハウジング部材固定部材242に保持されてなる。
これにより、下ロール21は、下第一軸受26と前記下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241と下第一ハウジング部材固定部材242とを介して、前記架台3に保持されてなる、
【0104】
本ロール装置は、上記の構成を備え、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に被加工物8を通過させることにより、被加工物を所定形状に加工形成可能に構成されてなる。
【0105】
本構成において、好ましくは、下ロール第一軸21bは、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241と前記下第一ハウジング部材固定部材242とを介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に前記架台3に保持されてなる。
【0106】
なお、図12において、下第一ハウジング部材固定部材242は、架台3を構成する下架台と横架台に保持されて固定されてなる構成を図示しているが、これに限定されることなく、下第一ハウジング部材固定部材242は、架台3を構成する横架台、又は、下架台に固定された下第一ハウジング部材固定部材に保持されて固定されてなる構成、又は、架台3を構成する上架台と横架台とに保持されて固定されてなる構成が実施可能である。
【0107】
上記ロール装置の構成により、前述の「効果ハ-a」と同じ効果の「効果ハ-a:(下ロールユニットにおいて、下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して架台3に保持された下ロール21を備えた構成)この構成により、下ロールユニットにおいて、下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受26と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とにより、下ロール21が下方向に引っ張られる状態で架台3に保持されてなる形態が構築される。
【0108】
<「従属構成7」本発明のロール装置を構成する下ロールユニットについて>
上記の「従属構成5」を備えたロール装置において、好ましくは、下記の「従属構成7」を備えたロール装置が好ましく実施可能である。
[従属構成7]
本発明の一実施例のロール装置の主要部の構成を説明するための模式的概略図が、図2に示される。
図2において、(A)上ロールユニッは、上記の「基本構成1」において説明した構成要素と同じ構成を備える。
【0109】
(B)下ロールユニットは、上記の「従属構成5」において、(B-ii)下第一軸受保持ハウジング部材24は、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241を介して、直接に、架台3に保持されてなる。
【0110】
本ロール装置において、上記の構成を備え、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に被加工物8を通過させることにより、被加工物を所定形状に加工形成可能に構成されてなる。
【0111】
本構成において、好ましくは、下ロール第一軸21bは、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241を介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に保持されてなる構成が好ましく実施可能である。
【0112】
上記ロール装置の構成により、前述の「効果ハ-a」と同じ効果の「効果ハ-a:(下ロールユニットにおいて、下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して架台3に保持された下ロール21を備えた構成)の効果が得られる」効果が得られる。
【0113】
<「従属構成8」本発明のロール装置を構成する下ロールユニットについて>
上記の「基本構成1」~「従属構成4」を備えたロール装置において、好ましくは、下記の「従属構成8」を備えたロール装置が好ましく実施可能である。
[従属構成8]
本発明の一実施例のロール装置の主要部の構成を説明するための模式的概略図が、図3図8図15に示される。本発明の一実施例のロール装置に構成される下ロールユニットの下第一軸受と下第二軸受の構成を説明するための模式的概略図が図9に示される。
図3図8図15において、(A)上ロールユニットは、上記の「基本構成1」において説明した構成要素と同じ構成を備える。
【0114】
(B)前記下ロールユニットにおいて、下ロールユニットは、(B-i)下ロール胴部21aと該下ロール胴部21aの両側方向に形成された下ロール第一軸21bと下ロール第二軸21cを有する下ロール21、及び、(B-ii)下ロール軸第一(21b)を嵌合して保持する下第一軸受26と、下第一軸受26を嵌合して保持する下第一軸受保持ハウジング部材24と、下第一軸受保持ハウジング部材24を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241、及び、(B-iii)下ロール第二軸21cを嵌合して保持する下第二軸受27と、下第二軸受27を嵌合して保持する下第二軸受保持ハウジング部材25と、架台3に固定されてなる下第二ハウジング部材固定部材252と、を備える。
【0115】
下ロール胴部21aと該下ロール胴部21aの両側方向に形成された下ロール第一軸21bと下ロール第二軸21cとは、仮想の仮想下ロール軸心を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる。
【0116】
下ロール第一軸21bは、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、下第二軸受保持ハウジング部材25に保持されてなり、下ロール第二軸21cは下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252とを介して架台3に保持されてなる。
これにより、下ロール21は、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、下第二軸受保持ハウジング部材25に保持されてなるとともに、下第二軸受27と前記下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252とを介して、架台3に保持されてなる。
このようにして、ロール装置が構成されてなる。
本ロール装置において、上記の構成を備え、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に被加工物8を通過させることにより、被加工物を所定形状に加工形成可能に構成されてなる。
【0117】
本構成において、下ロール第二軸21cは、下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25とを介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に保持されてなる構成である。
【0118】
図3に示されるように、下第二ハウジング部材固定部材252が架台3を構成する下架台に保持されて固定されてなる構成が実施可能である。
また、図15に示されるように、下第二ハウジング部材固定部材252が架台3を構成する横架台に保持されて固定されてなる構成も実施可能である。
また、これに限定されることなく、下第二ハウジング部材固定部材252が架台3を構成する下架台と横架台に保持されて固定されてなる構成(図示なし)も実施可能である。
【0119】
図8図9の(A)に示されるように、下第一軸受保持ハウジング部材24は断面円形を有する円筒状の空洞を有し、その円筒状の空洞の中に、下第一軸受26が嵌合された状態で設置されてなる。ここで、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24の内壁との間に「軸受ハウジング部材嵌め合い間隔」を有する状態で下第一軸受26が下第一軸受保持ハウジング部材24の中に嵌合されて設置されてなる。
下第一軸受26は、円形断面を有する下第一軸受外輪26aと複数個の下第一軸受ボール26bと下第一軸受内26cと有する。下第一軸受外輪26aと下第一軸受内26cとの間に、複数個の下第一軸受ボール26bが設置されてなる。下第一軸受内26cの内側に、下ロール第一軸21bが嵌合された状態で設置されてなる。ここで、下第一軸受ボール26bは、該下第一軸受ボール26bと下第一軸受外輪26aとの間、及び、該下第一軸受ボール26bと下第一軸受内26cとの間に「軸受内部間隔」を有する状態で、下第一軸受26が下第一軸受保持ハウジング部材24の中に嵌合されて設置されてなる。
下第一軸受保持ハウジング部材24が下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241により上方向に引っ張られる状態で架台3に保持されてなる。
下方向に位置する下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24の内壁下との間の「軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下p2」、下第一軸受ボール26bと下第一軸受内輪26cとの間の「軸受外輪ボール軸受内部間隔下p6」のそれぞれの間隔を有する状態で、下第一軸受26が下第一軸受保持ハウジング部材24の中に嵌合されて設置されてなる。
なお、上方向に位置する下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24の内壁上との間の「軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上p1」、下第一軸受ボール26bと下第一軸受外輪26aとの間の「軸受外輪ボール軸受内部間隔上p3」、上方向に位置する下第一軸受ボール26bと下第一軸受内輪26cとの間の「軸受内部間隔p4」、下方向に位置する下第一軸受ボール26bと下第一軸受内輪26cとの間の「軸受内輪ボール軸受内部間隔上p5」のそれぞれの間隔は、「間隔0」の状態で設置されてなる。
【0120】
図8図9の(B)に示されるように、下第二軸受保持ハウジング部材25は断面円形を有する円筒状の空洞を有し、その円筒状の空洞の中に、下第二軸受27が嵌合された状態で設置されてなる。ここで、上方向に位置する下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25の内壁上との間に「軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上q1」を有する状態で下第二軸受27が下第二軸受保持ハウジング部材25の中に嵌合されて設置されてなる。
下第二軸受27は、円形断面を有する下第二軸受外輪27aと複数個の下第二軸受ボール27bと下第二軸受内輪27cと有する。下第二軸受外輪27aと下第二軸受内27cとの間に、複数個の下第二軸受ボール27bが設置されてなる。下第二軸受内27cの内側に、下ロール第二軸22cが嵌合された状態で設置されてなる。ここで、上方向に位置する下第二軸受ボール27bは、該下第二軸受ボール27bと下第二軸受外輪27aとの間に「軸受外輪ボール軸受内部間隔上q3」を有する状態で、下第二軸受27が下第二軸受保持ハウジング部材25の中に嵌合されて設置されてなる。
なお、上方向に位置する下第二軸受ボール27bと下第二軸受内輪27cとの間の「軸受内部間隔q4」、下方向に位置する下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25の内壁下との間の「軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下q2」、下第二軸受ボール27bと下第二軸受内輪27cとの間の「軸受内輪ボール軸受内部間隔上q5」、及び、下第二軸受ボール27bと下第二軸受内輪27cとの間の「軸受外輪ボール軸受内部間隔下q6」のそれぞれの間隔は、「間隔0」の状態で設置されてなる。
すなわち、下第二軸受内輪27cが下ロール第二軸21cの自重の重さにより、下第二軸受保持ハウジング部材25の空洞の下壁に接触する状態で構成され、軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下q2、軸受内輪ボール軸受内部間隔下q4、軸受内輪ボール軸受内部間隔上q5、軸受外輪ボール軸受内部間隔下q6のそれぞれの間隔は無く「0mm」であり、軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上q1、軸受外輪ボール軸受内部間隔上q3のそれぞれの間隔が存在する状態となる。
【0121】
すなわち、「軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上p1」、「軸受外輪ボール軸受内部間隔上p3」、「軸受内部間隔p4」、「軸受内輪ボール軸受内部間隔上p5」それぞれの間隔は、「間隔0」の状態を構築して構成されてなるとともに、軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下p2」、「軸受外輪ボール軸受内部間隔下p6」のそれぞれの間隔を有する状態を構築して構成されてなる。
また、「軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下q2」、「軸受内輪ボール軸受内部間隔q4」、「軸受内輪ボール軸受内部間隔上q5」、「軸受外輪ボール軸受内部間隔下q6」のそれぞれの間隔は、「間隔0」の状態を構築しで構成されてなるとともに、軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上q1、「軸受外輪ボール軸受内部間隔上q3」のそれぞれの間隔が存在する状態を構築してなる。
【0122】
上記ロール装置の構成により、「効果ハ-c:(下ロールユニットにおいて、下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252とを介して架台に保持されてなる下ロールを備えた構成)前記効果イが得られる効果」が得られる。
すなわち、[効果ハ-c:(架台に保持された下第二ハウジング部材固定部材252と下第二ハウジング部材固定部材252に保持された下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241を備えた構成) 下ロール21が、下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二軸受27とにより上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に固定されて保持されてなる形態が構築されるとともに、更に、この形態において、下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受26と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とにより、下ロール11が下方向に引っ張られる状態で下第二軸受保持ハウジング部材25に保持されてなる。
このようにして、下ロール21が、下方向に引っ張られる状態で、所望の位置に位置決めされて架台3に保持されてなる形態が構築される。
【0123】
すなわち、下ロール21がロール装置の下方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築し、下ロール21の仮想ロール軸芯方向の位置形態が維持されるとともに、ロールの高速回転によるロールの微少な振れ移動、ロール装置の駆動時における構成部材の熱膨張、加熱された型版部を構成したロール、又は、他の駆動熱、等に起因する下ロール21の上下方向の微移動、ロール表面に形成された型版部における構成部材の熱膨張、型版の凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状に起因する下ロール21の上下方向の微移動、等の、ロール装置の駆動時における下ロール21の上下方向の微移動が抑制されて、駆動時における上ロール11と下ロール21との間隔寸法が一定に保たれる。その結果、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させた場合に、被加工物の表面に、均一な押圧力がかかるように構成されたロール装置が得られ、これにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる装置が得られる効果」が得られる]効果が得られる。
【0124】
<「従属構成12」本発明のロール装置に構成される下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241について>
上記の「基本構成1」、「従属構成5」~「従属構成8」を備えたロール装置において、好ましくは、下記の「従属構成12」を備えたロール装置が好ましく実施可能である。
[従属構成12]
下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241は、下第一リーマボルト胴部241cと、下第一リーマボルト胴部241cの一端に形成された上第一リーマボルト頭部141bと、下第一リーマボルト胴部241cの他端に形成された下第一リーマボルトネジ部241dとを有する上第一リーマボルト141a、及び、下第一リーマボルト胴部241cの周囲に設置された下第一圧力バネ材241eと、を備え、下第一リーマボルトネジ部241dが下第一軸受保持ハウジング部材24にネジ深さ調整可能にネジ付けされ、下第一軸受保持ハウジング部材24にネジ付けされるネジ深さが調整されることにより、下第一軸受保持ハウジング部材24の上下方向の位置が所望位置に位置決めされた状態で、下第一軸受保持ハウジング部材24が、下第一圧力バネ材241eの弾性力により微移動自在可能に、架台3に保持可能に構成されてなるロール装置。
【0125】
上記の構成により、下ロール胴部21aに下方向の圧力が負荷された場合においても、下ロール胴部21aは初期の所望位置に位置決めした状態を維持可能に構成されてなる。
【0126】
なお、下ロール胴部21aが、下方向に、ロール装置が破損する程度の著しく強い圧力が負荷された場合には、下第一圧力バネ材241eがその強い圧力を吸収して変形圧縮され、下第一軸受保持ハウジング部材24が下第一圧力バネ材241eのバネ弾性を伴って微移動して、これにより、ロール装置の破損を抑制する。
【0127】
本構成のロール装置においては、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241としては、図10に示されるような下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241が構成されてなる。
下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241は、図10(A)に示さるような、略円形状断面を有する下第一リーマボルト胴部241cと、該下第一リーマボルト胴部241cの一端にネジ切状態で形成された下第一リーマボルトネジ部241dと、該下第一リーマボルト胴部241cの他端に該下第一リーマボルト胴部の外径よりも大きな外径寸法を有する下第一リーマボルト頭部241bとを有する下第一リーマボルト241aと、図10(B)、図10(B-a)に示されるような、上第一圧力バネ材241eとを備える。図10(B)は模式的概略図であり、図10(B-a)は模式的立体画像図である。
【0128】
本構成のロール装置においては、図8に示されるように、下ロール第一軸21bは、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、下第二軸受保持ハウジング部材25に保持されるとともに、下第二軸受保持ハウジング部材25は下第二ハウジング部材固定部材252を介して、架台3に保持されてなる構成を備え、このようにして、下ロール21が、架台3に保持されてなる。
すなわち、下第二軸受保持ハウジング部材25は下第二軸受保持ハウジング部材貫通孔25aを有し、下第一軸受保持ハウジング部材24は下第一軸受保持ハウジング部材24aを有し、下第一圧力バネ材241eを下第一リーマボルト胴部241cの周囲に配置した状態で、下第一リーマボルト241aを該下第二軸受保持ハウジング部材貫通孔25aに差し込むとともに、下第一リーマボルトネジ部241dを下第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴24aに所望の深さ寸法でネジ止めしてなる。
【0129】
図10(C)に示されるように、下第一リーマボルトネジ部241dが所望のネジ止め深さ寸法「w3」で下第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴24aにネジ止めして固定されてなる。この場合、下第一リーマボルト胴部241cの周囲が第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴24aの内側に位置するとともに、下第一圧力バネ材241eが下第一リーマボルト頭部241bと下第二軸受保持ハウジング部材25とに挟まれて圧縮されたた状態で位置するように構成されてなる。そして、下第一リーマボルト頭部241bの内面と下第二軸受保持ハウジング部材25の下面との間の距離「w1」と、下第二軸受保持ハウジング部材25の上面と下第一軸受保持ハウジング部材24の下面と間の距離「w2」とが所望の長さ寸法に調節されて、下第一リーマボルトネジ部241dが下第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴24aにネジ止めして固定されてなる。
このような状態において、下第一圧力バネ材242eは圧縮された圧縮形態を有し、下第一圧力バネ材241eには下第一リーマボルト頭部241bを押し下げる弾性力が働き、この下第一リーマボルト頭部の押下弾性力により、下第一軸受保持ハウジング部材24が下方向に引っ張られた状態で下第二軸受保持ハウジング部材25に弾性的に保持される。本実施例においては、図8に示されるように、下第二軸受保持ハウジング部材25は、下第二ハウジング部材固定部材252を介して、架台3に固定されてなる。、
【0130】
本構成において、下ロール21が、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、下第二軸受保持ハウジング部材25に保持されるとともに、下第二軸受27と前記下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252とを介して、架台3に保持されてなるロール装置において、図8図9(A)に示されるように、下方向に位置する下第一軸受ハウジング部材24の内壁と下第一軸受外輪26aの外壁との間の「下第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(p2)」、及び、下方向に位置する下第一軸受外輪26aの内壁と下第一軸受ボール26bとの間の「下第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下(p6)」には、間隔が存在する形態を有する。
一方、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24との構成において、上方向に位置する下第一軸受ハウジング部材24の下内壁と下第一軸受外輪26aの外壁との間の「下第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(p1)」、下第一軸受外輪26aの内壁と下第一軸受ボール26bとの間の「下第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下(p3)」、下第一軸受内輪26cの外壁と下第一軸受ボール26bとの間の「下第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下(p4)」、及び、下第一軸受内輪26cの外壁と下第一軸受ボール26bとの間の「下第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下(p5)」には間隔が存在しない形態を有する。
【0131】
また、図8図9(B)に示されるように、上方向に位置する下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25との構成において、下第二軸受保持ハウジング部材25の内壁と下第二軸受外輪27aの外壁との間の「下第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(q1)」、下方向に位置する下第二軸受外輪27aの内壁と下第二軸受ボール27bとの間の「下第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(q3)」には間隔が存在する形態を有する。
一方、下方向に位置する下方向に位置する下第二軸受内輪27cの外壁と下第二軸受ボール27bとの間の「下第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(q5)」、下第二軸受外輪27aの内壁と下第二軸受ボール27bとの間の「下第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(q6)」及び下第二軸受保持ハウジング部材25の内壁と下第二軸受外輪27aの外壁との間の「下第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(q2)」、及び、下第二軸受内輪27cの外壁と下第二軸受ボール27bとの間の「下第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(q4)」には間隔が存在しない形態を有する。
【0132】
以上の説明のように、図8に例示した構成において、「効果ハ-d:(架台に保持された下第二ハウジング部材固定部材252と下第二ハウジング部材固定部材252に保持された下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241を備えた構成)特に、前記効果イが著しく向上したロール装置が得られる」効果が得られる。
すなわち、[効果ハ-d:(架台に保持された下第二ハウジング部材固定部材252と下第二ハウジング部材固定部材252に保持された下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241を備えた構成) 下ロール21が、下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二軸受27とにより上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に固定されて保持されてなる形態が構築される。この形態において、下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受26と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とにより、下ロール21が下方向に引っ張られる状態で下第二軸受保持ハウジング部材25に保持されてなる。
このようにして、下ロール21が上下方向の微移動が抑制される形態で所望の位置に位置決めされて架台3に保持されてなる形態が構築される。
これにより、「軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上p1」、「軸受外輪ボール軸受内部間隔上p3」、「軸受内部間隔p4」、「軸受内輪ボール軸受内部間隔上p5」それぞれの間隔は、「間隔0」の状態を構築して構成されてなるとともに、軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下p2」、「軸受外輪ボール軸受内部間隔下p6」のそれぞれの間隔を有する状態を構築して構成されてなる。
また、「下第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(q5)」、「下第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(q6)」及び「下第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(q2)」、及び、「下第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(q4)」のそれぞれの間隔が「0」になるとともに、「下第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(q1)」、及び「下第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(q3)」のそれぞれに間隔を有する状態を構築して構成されてなる。
【0133】
すなわち、下ロール21がロール装置の下方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築し、下ロール21の仮想ロール軸芯方向の位置形態が維持されるとともに、ロール装置の駆動時における構成部材の熱膨張に起因する下ロール21の上下方向の微移動、ロール表面に形成された型版部の凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状に起因する下ロール21の上下方向の微移動、等の、下ロール11の下方向の微移動が抑制されて、駆動時における上ロール11と下ロール21との間隔寸法が一定に保たれる。その結果、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させた場合に、被加工物の表面に、均一な押圧力がかかるように構成されたロール装置が得られ、これにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる装置が得られる効果」が得られる]効果が得られる。
【0134】
なお、一般に、下ロール21は、駆動時においても、該下ロール21の自重により、下ロール21の仮想下ロール軸芯方向の位置形態が維持されるとともに、上下に微移動することなく架台3に保持された状態を維持するが、本構成により、下ロール21がロール装置の下方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築し、下ロール21の仮想ロール軸芯方向の位置形態が維持されるとともに、ロール装置の駆動時における構成部材の熱膨張に起因する下ロール21の上下方向の微移動、ロール表面に形成された型版部の凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状に起因する下ロール21の上下方向の微移動、等の、下ロール11の下方向の微移動が抑制されて、駆動時における上ロール11と下ロール21との間隔寸法が一定に保たれ、その結果、上ロール11と下ロール21との間隔寸法が一定に保たれ、上記効果イが著しく向上した効果が、更に安定して得られる効果がある。
【0135】
<「従属構成9」本発明のロール装置に構成される上ロールユニットと下ロールユニットの構成について>
本発明の一実施例のロール装置の主要部の構成を説明するための模式的概略図が、図3に示される。
図3は本発明の一実施例のロール装置に構成される上ロールユニットと下ロールユニットを備えたロール装置の模式的概略図である。
上記の「基本構成1」を備えたロール装置において、好ましくは、下記の「従属構成9」を備えたロール装置が好ましく実施可能である。
【0136】
[従属構成9]
(A)前記上ロールユニットにおいて、上ロールユニットは、(A-i)上ロール胴部11aと該上ロール胴部11aの両側方向に形成された上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cとを有する上ロール11、及び、(A-ii)上ロール第一軸11bを嵌合して保持する上第一軸受16と、上第一軸受16を嵌合して保持する上第一軸受保持ハウジング部材14と、上第一軸受保持ハウジング部材14を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141、及び、(A-iii)上第二軸受17を嵌合して保持する前記上第二軸受保持ハウジング部材15と、架台3に固定されてなる上第二ハウジング部材固定部材152、を備える。
上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cとは、仮想の仮想上ロール軸芯を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる。
上ロール第一軸11bは、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上ロール第二軸11cは、上第二軸受17と上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に前記架台3に保持されてなる。
これにより、上ロール11は、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上第二軸受17と上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して、上方向に引っ張られる状態で、架台3に保持されてなる。
【0137】
(B)前記下ロールユニットにおいて、下ロールユニットは、(B-i)下ロール胴部21aと該下ロール胴部21aの両側方向に形成された下ロール第一軸21bと下ロール第二軸21cを有する下ロール21、及び、(B-ii)下ロール第一軸21bを嵌合して保持する下第一軸受26と、下第一軸受26を嵌合して保持する下第一軸受保持ハウジング部材24と、下第一軸受保持ハウジング部材24を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241、及び、(B-iii)下ロール第二軸21cを嵌合して保持する下第二軸受27と、下第二軸受27を嵌合して保持する下第二軸受保持ハウジング部材25と、前記架台3に固定されてなる下第二ハウジング部材固定部材252と、を備える。
下ロール胴部21aと該下ロール胴部21aの両側方向に形成された前記下ロール第一軸21bと下ロール第二軸21cとは、仮想の仮想下ロール軸心を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる。
下ロール第一軸21bは、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、下第二軸受保持ハウジング部材25に保持されてなり、下ロール第二軸21cは下第二軸受27と前記下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252とを介して架台3に保持されてなる。
これにより、下ロール21は、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、下第二軸受保持ハウジング部材25に保持されてなるとともに、下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252とを介して、下方向に引っ張られる状態で、架台3に保持されてなる。
【0138】
上記の構成により、上ロール胴部11aに上方向の圧力が負荷された場合においても、上ロール胴部11aは初期の所望位置に位置決めした状態を維持可能に構成されてなる。
【0139】
なお、上ロール胴部11aが、上方向に、ロール装置が破損する程度の著しく強い圧力が負荷された場合には、上第一圧力バネ材141eがその強い圧力を吸収して変形圧縮され、上第一軸受保持ハウジング部材14が上第一圧力バネ材141eのバネ弾性を伴って微移動して、ロール装置の破損を抑制する。
【0140】
なお、上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cとは、一つの金属素材により一体に形成されてなるとともに、仮想の仮想上ロール軸芯を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる構成が好ましく実施可能である。
又は、上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cとは、別体で形成されるとともに、ネジ止め機構又は勘合機構等により互いに一体になるように接合して形成されてなり、仮想の仮想上ロール軸芯を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる構成が好ましく実施可能である。
【0141】
すなわち、「従属構成9」のロール装置は、前述の「従属構成4」で説明した上ロールユニットと、前述の「従属構成8」で説明した下ロールユニットとを備えた構成を備える。
【0142】
この構成により、前述の[従属構成4により構築される構成]と[従属構成8により構築される構成]との双方の構成を備えた構成により、下記の[効果ニ]の効果が得られる。
[従属構成4により構築される構成(架台に保持された上第二ハウジング部材固定部材152と上第二ハウジング部材固定部材152に保持された上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を備えた構成):上ロール11が、上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二軸受17とにより上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に固定されて保持されてなる形態が構築される。この形態において、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受16と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とにより、上ロール11が上方向に引っ張られる状態で上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されてなる。このようにして、上ロール11が上方向に引っ張られる状態で所望の位置に位置決めされて架台3に保持されてなる形態が構築される。
これにより、「上第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(m2)」、「上第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下(m4)」、「上第一軸受内輪ボール軸受内部間隔上(m5)」、「上第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下(m6)」」のそれぞれの間隔が「0」になるとともに、「上第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上(m1)」、「上第一軸受外輪ボール軸受内部間隔上(m3)」のそれぞれに間隔を有する形態に構築される。
更に、「上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上(n1)」、「上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔上(n3)」、「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(n4)」、「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔上(n5)」のそれぞれの間隔が「0」になるとともに、「上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(n2)」と「上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(n6)」のそれぞれに間隔を有する形態に構築される。
【0143】
[従属構成8により構築される構成(架台に保持された下第二ハウジング部材固定部材252と下第二ハウジング部材固定部材252に保持された下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241を備えた構成):下ロール21が、下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二軸受27とにより上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に固定されて保持されてなる形態が構築される。この形態において、下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受26と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とにより、下ロール21が下方向に引っ張られる状態で下第二軸受保持ハウジング部材25に保持されてなる。このようにして、下ロール21が上下方向の微移動が抑制される形態で所望の位置に位置決めされて架台3に保持されてなる形態が構築される。
これにより、「軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上p1」、「軸受外輪ボール軸受内部間隔上p3」、「軸受内部間隔p4」、「軸受内輪ボール軸受内部間隔上p5」それぞれの間隔は、「間隔0」の状態を構築して構成されてなるとともに、軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下p2」、「軸受外輪ボール軸受内部間隔下p6」のそれぞれの間隔を有する状態を構築して構成されてなる。
更に、「下第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(q5)」、「下第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(q6)」及び「下第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(q2)」、及び、「下第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(q4)」のそれぞれの間隔が「0」になるとともに、「下第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(q1)」、及び「下第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(q3)」のそれぞれに間隔を有する状態を構築して構成されてなる。
【0144】
すなわち、前述の[効果ロ-b]と[効果ハ-d]との双方の効果を備えた下記の[効果ニ]の効果が得られる。
[効果ニ:上ロール11がロール装置の上方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築し、下ロール21がロール装置の下方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築し、上ロール11の仮想ロール軸芯方向の位置形態が維持され、下ロール21の仮想ロール軸芯方向の位置形態が維持され、上ロール及び下ロールの高速回転によるロールの微少な振れ移動、ロール装置の駆動時における構成部材の熱膨張、加熱された型版部を構成したロール、又は、他の駆動熱、等に起因する上ロール11及び下ロール21の上下方向の微移動、ロール表面に形成された型版における構成部材の熱膨張、型版部の凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状に起因する上ロール11及び下ロール21の上下方向の微移動、等の、ロール装置の駆動時における上ロール11と下ロール21の上下方向の微移動が抑制されて、駆動時における上ロール11と下ロール21との間隔寸法が一定に保たれる。その結果、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させた場合に、被加工物の表面に、均一な押圧力がかかるように構成されたロール装置が得られ、これにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる装置が得られる]効果が得られる。
【0145】
なお、一般に、下ロール21は、駆動時においても、該下ロール21の自重により、下ロール21の仮想下ロール軸芯方向の水平が維持されるとともに、上下に微移動することなく架台3に保持された状態を維持するが、本構成により、下ロール21がロール装置の下方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築し、下ロール21の仮想ロール軸芯方向の水平が維持されるとともに、ロール装置の駆動時における構成部材の熱膨張に起因する下ロール21の上下方向の微移動、ロール表面に形成された型版部の凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状に起因する下ロール21の上下方向の微移動、等の、下ロール11の下方向の微移動が抑制されて、駆動時における上ロール11と下ロール21との間隔寸法が一定に保たれ、その結果、上ロール11と下ロール21との間隔寸法が一定に保たれ、著しく向上した効果が、更に安定して得られる効果がある。
【0146】
<「従属構成13」上ロール第一軸11b上ロール胴部11aと上ロール第二軸11cの構成について>
上記の「基本構成1」~「従属構成12」を備えたロール装置において、好ましくは、下記の「従属構成13」を備えたロール装置が好ましく実施可能である。
[従属構成13]
上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cとは、互いに直列に形成されてなり、上ロール第一軸11bが上ロール胴部11aと上ロール第二軸11cとの間に形成されてなる、ロール装置。
【0147】
上記の図1図2図3、等に示されるロール装置のように、上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cとは、互いに直列に形成されてなり、上ロール第一軸11bが上ロール胴部11aと上ロール第二軸11cとの間に形成されてなる。
【0148】
そして、上ロール第一軸11bが、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を介して架台3に保持されるとともに、上ロール第二軸11cが上第二軸受保持ハウジング部材15を介して架台3に保持されてなる。
この場合、図1図2図3、等に示されるロール装置のように、上ロール第一軸11bが、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を介して上第一ハウジング部材固定部材142に保持され、更に、架台3に保持されるとともに、上ロール第二軸11cが上第二軸受保持ハウジング部材15を介して架台3に保持されてなる構成も実施可能である。
また、図13図14等に示されるロール装置のように、上ロール第一軸11bが、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を介して、架台3に直接に保持されるとともに、上ロール第二軸11cが上第二軸受保持ハウジング部材15を介して架台3に保持されてなる構成も実施可能である。
【0149】
この構成により、[効果ホ-a:前述の「効果イ」が、更に、安定して発揮されるロール装置が得られる]の効果が得られる。
【0150】
<「従属構成14」上ロール第一軸11b上ロール胴部11aと上ロール第二軸11cの他の構成について>
上記の「基本構成1」~「従属構成12」を備えたロール装置において、好ましくは、下記の「従属構成14」を備えたロール装置が好ましく実施可能である。
[従属構成14]
上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cとは、互いに直列に形成されてなり、上ロール第二軸11cが上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bとの間に形成されてなる、ロール装置。
【0151】
図16に示されるロール装置のように、上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cとは、互いに直列に形成されてなり、上ロール第二軸11cが上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bとの間に形成されてなる。
【0152】
そして、上ロール第一軸11bが、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を介して架台3に保持されるとともに、上ロール第二軸11cが上第二軸受保持ハウジング部材15を介して架台3に保持されてなる。
この場合、図16に示されるロール装置のように、上ロール第一軸11bが、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を介して上第一ハウジング部材固定部材142に保持され、更に、架台3に保持されるとともに、上ロール第二軸11cが上第二軸受保持ハウジング部材15を介して架台3に保持されてなる構成も実施可能である。
【0153】
また、図示されていないが、上ロール第一軸11bが、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を介して、架台3に直接に保持されるとともに、上ロール第二軸11cが上第二軸受保持ハウジング部材15を介して架台3に保持されてなる構成も実施可能である。
【0154】
この構成により、[効果ホ-b:前述の「効果イ」が、発揮されるロール装置が得られる。上記の「従属構成13」の構成は、「従属構成14」と比べて、より大きな被加工物に起因する加圧力に対しても上ロールの移動を抑制する効果が著しく発揮される]効果が得られる。
【0155】
<「従属構成15」・「従属構成16」上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141の他の構成について>
上記の「基本構成1」~「従属構成9」を備えたロール装置において、好ましくは、下記の「従属構成15」、又は、「従属構成16」を備えたロール装置が好ましく実施可能である。
本発明の一実施例のロール装置に構成される上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材の他の構成を説明するための模式的概略図が図25に示される。図25(A)は、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141に構成される前述の圧力バネ材に替えて、圧縮反発弾性を有する成形弾性部材141fを構成した模式図を示し、(B)は上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141として、空気バネ、又は、油圧バネを構成した模式図を示す。
【0156】
[従属構成15]
上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141は、上第一リーマボルト胴部141cと、上第一リーマボルト胴部141cの一端に形成された上第一リーマボルト頭部141bと、上第一リーマボルト胴部141cの他端に形成された上第一リーマボルトネジ部141dとを有する上第一リーマボルト141a、及び、上第一リーマボルト胴部141cの周囲に設置された弾性を有する圧縮反発弾性を有する成形弾性部材141f、を備えてなり、上第一リーマボルトネジ部141dが上第一軸受保持ハウジング部材14にネジ深さ調整可能にネジ付けされ、上第一軸受保持ハウジング部材14にネジ付けされるネジ深さが調整されることにより、上第一軸受保持ハウジング部材14の上下方向の位置が所望位置に位置決めされた状態で上第一軸受保持ハウジング部材14が架台3に保持されるとともに、上第一軸受保持ハウジング部材14が成形弾性部材141fの弾性力により上方向に引っ張られる状態で、架台3に保持可能に構成されてなる。
【0157】
本構成は、前述の、上第一リーマボルト141aと上第一圧力バネ材141eとを有する上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141に替えて、上第一リーマボルト141aと圧縮反発弾性を有する成形弾性部材141fとを有する上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を備えた構成である。すなわち、前述の図6に示される上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141において、上第一圧力バネ材141eに替えて「圧縮反発弾性を有する成形弾性部材141f」を構成したものである。
図25(A)において、上ロール第一軸11b(図示なし)は、上第一軸受16(図示なし)と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上第二軸受保持ハウジング部材15は上第二ハウジング部材固定部材152(図示なし)を介して、架台3に保持されてなる構成を備え、このようにして、上ロール11(図示なし)が、架台3(図示なし)に保持されてなる。
すなわち、上第二軸受保持ハウジング部材15は上第二軸受保持ハウジング部材貫通孔15aを有し、上第一軸受保持ハウジング部材14は上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aを有し、上第一圧力バネ材141eを上第一リーマボルト胴部141cの周囲に配置した状態で、上第一リーマボルト141aを該上第二軸受保持ハウジング部材貫通孔15aに差し込むとともに、上第一リーマボルトネジ部141dを上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aに所望の深さ寸法でネジ止めしてなる。
【0158】
上第一リーマボルトネジ部141dが所望のネジ止め深さ寸法「w3」で上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aにネジ止めして固定されてなる。この場合、上第一リーマボルト胴部141cの周囲が第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aの内側に位置するとともに、圧縮反発弾性を有する成形弾性部材141fが上第一リーマボルト頭部141bと上第二軸受保持ハウジング部材15とに挟まれて圧縮されたた状態で位置するように構成されてなる。そして、上第一リーマボルト頭部141bの下面と上第二軸受保持ハウジング部材15の上面との間の距離「w1」と、上第二軸受保持ハウジング部材15の下面と上第一軸受保持ハウジング部材14の上面と間の距離「w2」とが所望の長さ寸法に調節されて、上第一リーマボルトネジ部141dが上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aにネジ止めして固定されてなる。
このような状態において、圧縮反発弾性を有する成形弾性部材141fは圧縮された圧縮形態を有し、圧縮反発弾性を有する成形弾性部材141には上第一リーマボルト頭部141bを押し上げる弾性力が働き、この上第一リーマボルト頭部の押上弾性力により、上第一軸受保持ハウジング部材14が上方向に引っ張られた状態で上第二軸受保持ハウジング部材15に弾性的に保持される。
【0159】
上記ロール装置の構成により、[効果ヘ:前述の上第一リーマボルト141aと上第一圧力バネ材141eとを有する上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を備えた構成と類似の効果]を奏するロール装置が得られる。
すなわち、「効果ヘ(上ロール):成形弾性部材の圧縮反発弾性により上第一リーマボルト頭部(141b)を上方向に押し上げて、これにより、上第一軸受保持ハウジング部材14がロール装置の上方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築する。これにより、上ロール11がロール装置の上方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築するとともに、ロール装置の駆動時における、構成部材の熱膨張に起因する上ロール11の上下方向の微移動が抑制されて、上ロール11と下ロール21との間隔寸法が所望の間隔に一定に維持できるように構築される。更に、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させた場合に、ロール表面に形成された型版部の凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状寸法に影響を受けることなく、上ロール11と下ロール21との間隔寸法が変動されることなく常に一定になるように構築される。その結果、被加工物に、均一な押圧力が一定してかかるように構築されたロール装置が得られ、これにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる装置が得られる効果」が得られる。
【0160】
圧縮反発弾性を有する成形弾性部材141fとしては、特に限定されないが、例えば、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ポリシリコーンゴム、アクリルゴム、等の合成ゴム、又は、天然ゴム、その他の汎用のゴム材やエラストマ-等の圧縮弾性及び/又は反発弾性等の圧縮反発弾性を有する成形弾性部材を使用して、円筒形状等に形成された弾性部材が実施可能である。例えば、上第一リーマボルト胴部141cが円筒形状の成形弾性部材141fの筒状中空の中に貫通挿入されて、成形弾性部材の圧縮反発弾性により上第一リーマボルト頭部141bを上方向に押し上げた形態で構成される。
【0161】
なお、上第一圧力バネ材141eに替えて圧縮反発弾性を有する成形弾性部材141fを構成した上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141と類似の構成が、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241にも適用可能である。この場合、下第一圧力バネ材241eに替えて、上記の圧縮反発弾性を有する成形弾性部材141fと類似の圧縮反発弾性を有する成形弾性部材を有する構成が実施可能である。
この構成により、「効果ヘ(下ロール):下第一軸受保持ハウジング部材24がロール装置の下方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築する。これにより、下ロール11がロール装置の下方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築するとともに、ロール装置の駆動時における、構成部材の熱膨張に起因する下ロール21の上下方向の微移動が抑制されて、上ロール11と下ロール21との間隔寸法が所望の間隔に一定に維持できるように構築される。更に、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させた場合に、ロール表面に形成された型版部の凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状寸法に影響を受けることなく、上ロール11と下ロール21との間隔寸法が変動されることなく常に一定になるように構築される。その結果、被加工物に、均一な押圧力が一定してかかるように構築されたロール装置が得られ、これにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる装置が得られる効果」が得られる。
【0162】
[従属構成16]
前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141は、油圧バネ部材141g、及び/又は、空気バネ部材141gを有し、前記上第一軸受保持ハウジング部材14が、前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141の弾性力により、前記架台3に保持可能に構成されてなるロール装置。
【0163】
なお、油圧バネ部材141gや空気バネ部材141gとしては、従来公知の汎用の油圧バネ部材141gや空気バネ部材141gが適宜に選択されて最適の形態に設置されてなる。
【0164】
例えば、図25(B)において、油圧バネ部材141g又は空気バネ材141gは、圧力容器141hの中に油141i又は空気141iと、圧力受材141jと、圧力受材141jに連結された貫通棒141kと、貫通棒141kの一端に形成された貫通棒ネジ部141mを有する。
上ロール第一軸11b(図示なし)は、上第一軸受16(図示なし)と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上第二軸受保持ハウジング部材15は上第二ハウジング部材固定部材152(図示なし)を介して、架台3(図示なし)に保持されてなる構成を備え、このようにして、上ロール11(図示なし)が、架台3(図示なし)に保持されてなる。
すなわち、上第二軸受保持ハウジング部材15は上第二軸受保持ハウジング部材貫通孔15aを有し、上第一軸受保持ハウジング部材14は上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aを有し、容器141hを上第二軸受保持ハウジング部材15の上側に配置した状態で、貫通棒141kを上第二軸受保持ハウジング部材貫通孔15aに差し込むとともに、貫通棒ネジ部141mを上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aに所望の深さ寸法でネジ止めしてなる。
【0165】
貫通棒ネジ部141mが所望の「ネジ止め深さ寸法y3」で上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aにネジ止めして固定されてなる。そして、容器の中に位置する圧力受材141jと上第二軸受保持ハウジング部材15の上面との間の距離「y1」と、上第二軸受保持ハウジング部材15の下面と上第一軸受保持ハウジング部材14の上面と間の距離「y2」とが所望の長さ寸法に調節されて、貫通棒ネジ部141mが上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aにネジ止めして固定されてなる。
このような状態において、圧力受材141jが上方向に引っ張られた状態で上第二軸受保持ハウジング部材15に弾性的に保持される。
【0166】
上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141として、油圧バネ部材141gを構成したロール装置を示して説明したが、油圧バネ部材141gに替えて、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141として、空気バネ部材141gを構成したロール装置も実施可能である。この場合、なお、図25(B)において、空気バネ部材141gは、圧力容器141hの中に空気141iと、圧力受材141jと、圧力受材141jに連結された貫通棒141kと、貫通棒141kの一端に形成された貫通棒ネジ部141mを有する。その他の構成は、油圧バネの構成と類似する構成を備える。
【0167】
上記ロール装置の構成により、前述の「上第一リーマボルト141aと上第一圧力バネ材141eとを有する上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を備えた構成と類似の効果]を奏するロール装置が得られる。
すなわち、「効果ト(上ロール):油圧バネ部材又は空気圧バネ部材の作用により、上第一軸受保持ハウジング部材14がロール装置の上方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築する。これにより、上ロール11がロール装置の上方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築するとともに、ロール装置の駆動時における、構成部材の熱膨張に起因する上ロール11の上下方向の微移動が抑制されて、上ロール11と下ロール21との間隔寸法が所望の間隔に一定に維持できるように構築される。更に、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させた場合に、ロール表面に形成された型版部の凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状寸法に影響を受けることなく、上ロール11と下ロール21との間隔寸法が変動されることなく常に一定になるように構築される。その結果、被加工物に、均一な押圧力が一定してかかるように構築されたロール装置が得られ、これにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる装置が得られる効果」が得られる。
【0168】
なお、油圧バネ部材又は空気バネ部材141gを構成した上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141と類似の構成が、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241にも適用可能である。この場合、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141として、上記の油圧バネ部材又は空気バネ部材141gと類似の油圧バネ部材又は空気バネ部材を構成した下ロールユニットが実施可能である。
この構成により、「効果ト(下ロール):油圧バネ部材又は空気圧バネ部材の作用により、下第一軸受保持ハウジング部材24がロール装置の下方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築する。これにより、下ロール11がロール装置の下方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築するとともに、ロール装置の駆動時における、構成部材の熱膨張に起因する下ロール21の上下方向の微移動が抑制されて、上ロール11と下ロール21との間隔寸法が所望の間隔に一定に維持できるように構築される。更に、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させた場合に、ロール表面に形成された型版部の凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状寸法に影響を受けることなく、上ロール11と下ロール21との間隔寸法が変動されることなく常に一定になるように構築される。その結果、被加工物に、均一な押圧力が一定してかかるように構築されたロール装置が得られ、これにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる装置が得られる効果」が得られる。
【0169】
<「従属構成17」型版部の構成について>
上記の「基本構成1」~「従属構成16」を備えたロール装置において、好ましくは、下記の「従属構成17」を備えたロール装置が好ましく実施可能である。
[従属構成17]
上ロール胴部11a及び/又は下ロール胴部21aは、少なくとも、下記の(イ)~(ル)からなる群から選ばれる少なくとも一つの型版部を備えてなるロール装置。
(イ)被加工物を所定凹凸形状に加工するための凹凸型版部120a、220a.
(ロ)被加工物に箔押加工するための箔押型版部120b、220b.
(ハ)被加工物を所定凹凸形状に切断及び/又は切抜するための刃型版部120c、220c.
(ニ)被加工物を加熱して熱融着接合するための熱融着シール型版部120d、220d.
(ホ)被加工物を所定凹凸形状に型押又は箔押するとともに切抜又は切断するための型箔押型版部・刃型版部120c、220c.
(ヘ)被加工物を加熱して熱融着接合するための熱融着シール型版部120d、220dと切抜又は切断するための型箔押型版部・刃型版部120c、220cとを備えた熱融着シール型版部・刃型版部120d、220d、120c、220c.
(ト)被加工物に所定深さの切込部を形成するためのハーフカット刃型版部.
(チ)被加工物に櫛形状の貫通孔を形成するための凹凸刃型版部.
(リ)多数の微細凹凸を備えた微細エンボス型版部.
(ヌ)円筒形又は円柱形のロールの周囲に巻き付け設置固定して構成され、凹凸形状及び/又は刃形状を形成してなるフレキシブル型版部.
(ル)凹凸形状を有しない滑らかな表面形状を有する滑らか表面型版部.
【0170】
(イ)被加工物を所定凹凸形状に加工するための凹凸型版部120a、220aを説明するための模式的概略図が図17に示される。図17は本発明の一実施例のロール装置の型版部の構成を説明するための模式的概略図である。
図17の(A)は下ロール21の表面に形成された凹凸型版部220aの模式的平面図であり、図17(B)は、図17(A)のA-A線における断面の下ロールと、その下ロールに対抗する上ロール11と、シート状の被加工物8の状態を示す模式的断面図である。 図17の(A)と(B)において、下ロール胴部21aの所定の表面に、凹凸形状で下ロール凹凸型版部220aが形成されてなる。上ロールは凹凸のない上ロール胴部11aを有する。
図17(C)は、図17(A)のA-A線における断面の下ロールと、その下ロールに対抗する上ロール11との他の構成を示す模式的概略図であり、下ロール胴部21aの所定の表面に、凹凸形状で下ロール凹凸型版部220aが形成されてなるとともに、上ロール胴部11aに上ロール凹凸型版部120aが形成されてなり、下ロール凹凸型版部220aと上ロール凹凸型版部120aとがたがいに対向して勘合可能に形成されてなる。
なお、下ロール凹凸型版部220aは下ロール胴部21aの表面の所定の位置に別体で設置構成されてなる構成も実施可能である。又、上ロール凹凸型版部120aは上ロール胴部11aの表面の所定の位置に別体で設置構成されてなる構成も実施可能である。
これらの上下の型版部の間に、シート状の被加工物8を通過して設置することにより、所定の凹凸形状に加工形成された加工物が得られる。
【0171】
型版部としては、(ト)多数の微細凹凸を備えた凹凸エンボス型版部も実施可能である。
例えば、上記の図17において、上ロール凹凸型版部120aに替えて上ロール凹凸エンボス型版部を構成した型版部が実施可能であり、下ロール凹凸型版部220aに替えて下ロール凹凸エンボス型版部を構成した型版部が実施可能である。
これらの上下の型版部の間に、シート状の被加工物8を通過して設置することにより、所定の多数の微細な凹凸を有する形状に加工形成された加工物が得られる。
【0172】
(ハ)被加工物を所定凹凸形状に切断及び/又は切抜するための刃型版部120c、220cを説明するための模式的概略図が図18に示される。図18は本発明の一実施例のロール装置の型版部の構成を説明するための模式的概略図である。
図18の(A)は下ロール21の表面に形成された刃型版部220cの模式的平面図であり、図18(B)は、図18(A)のA-A線における断面の下ロールと、その下ロールに対抗する上ロール11と、シート状の被加工物8の状態を示す模式的断面図である。 図18の(A)と(B)において、上ロール胴部11aの所定の表面に、凹凸形状で上ロール刃型版部120cが形成されてなる。下ロールは凹凸のない上ロール胴部21aを有する。
図18の(C)と(D)は、図18(A)のA-A線における断面の下ロールと、その下ロールに対抗する上ロール11との他の構成を示す模式的概略図であり、下ロール胴部21aの所定の表面に、凹凸形状で形成された刃型版部220cが形成されてなるとともに、上ロール胴部11aに上ロール刃型版部120cが形成されてなり、下ロール刃型版部220cと上ロール刃型版部120cとが互いに対向して勘合可能に形成されてなる。
なお、下ロール刃型版部220cは下ロール胴部21aの表面の所定の位置に別体で設置構成されてなる構成も実施可能である。又、上ロール刃型版部120cは上ロール胴部11aの表面の所定の位置に別体で設置構成されてなる構成も実施可能である。
これらの上下の型版部の間に、シート状の被加工物8を通過して設置することにより、シート状被加工物基材8を所定の形状に切断又は切抜形成加工された加工物が得られる。
【0173】
(ロ)被加工物に箔押加工するための箔押型版部120b、220bを説明するための模式的概略図が図19に示される。図19は本発明の一実施例のロール装置の型版部の構成を説明するための模式的概略図である。
図19の(A)は下ロール21の表面に形成された箔押型版部220bの模式的平面図であり、図19(B)は、図19(A)のA-A線における断面の下ロールと、その下ロールに対抗する上ロール11と、シート状の被加工物8(シート状被加工物基材8aとシート状金属箔8b)の状態を示す模式的断面図である。 図19の(A)と(B)において、上ロール胴部11aの所定の表面に、凹凸形状で箔押型版部120bが形成されてなる。下ロールは凹凸のない下ロール胴部21aを有する。
図19の(C)は、図19(A)のA-A線における断面の下ロールと、その下ロールに対抗する上ロール11との他の構成を示す模式的概略図であり、下ロール胴部21aの所定の表面に、凹凸形状で形成された箔押型版部220bが形成されてなるとともに、上ロール胴部11aに上ロール箔押型版部120bが形成されてなり、下ロール箔押型版部220bと上ロール箔押型版部120bとがたがいに対向して勘合可能に形成されてなる。
なお、下ロール箔押型版部220bは下ロール胴部21aの表面の所定の位置に別体で設置構成されてなる構成も実施可能である。又、上ロール箔押型版部120bは上ロール胴部11aの表面の所定の位置に別体で設置構成されてなる構成も実施可能である。
これらの上下の型版部の間に、シート状の被加工物8(シート状被加工物基材8aとシート状金属箔8b)を通過して設置することにより、シート状被加工物基材8aの表面に箔押し模様を形成加工された加工物が得られる。
【0174】
(ホ)被加工物を所定凹凸形状に型押又は箔押するとともに切抜又は切断するための型箔押型版部・刃型版部)を説明するための模式的概略図が図20に示される。図20は本発明の一実施例のロール装置の型版部の構成を説明するための模式的概略図である。
図20の(A)は下ロール21の表面に形成された下ロール凹凸型版部220aと下ロール刃型版部220cの模式的平面図であり、図20(B)は、図20(A)のA-A線における断面の下ロールと、その下ロールに対抗する上ロール11と、シート状の被加工物8の状態を示す模式的断面図である。図20の(A)と(B)において、下ロール胴部21aの所定の表面に、凹凸形状で凹凸型版部220aと下ロール刃型版部220cとが形成されてなる。上ロールは凹凸のない上ロール胴部11aを有する。
図20の(C)は、図20(A)のA-A線における断面の下ロールと、その下ロールに対抗する上ロール11との他の構成を示す模式的概略図であり、下ロール胴部21aの所定の表面に、下ロール凹凸型版部220aと下ロール刃型版部220cが形成されてなるとともに、上ロール胴部11aに上ロール凹凸型版部120aと上ロール刃型版部120cが形成されてなり、これらの上下の型版部が互いに対向して勘合可能に形成されてなる。
図20の(D)は、図20(A)のA-A線における断面の下ロールと、その下ロールに対抗する上ロール11との他の構成を示す模式的概略図であり、下ロール胴部21aの所定の表面に、下ロール凹凸型版部220aと下ロール刃型版部220cが形成されてなるとともに、上ロール胴部11aに上ロール凹凸型版部120aと上ロール刃型版部120cが形成されてなり、これらの上下の型版部が互いに対向して勘合可能に形成されてなる。
なお、これらの型版部は、下ロール胴部21a、及び/又は、上ロール胴部11aの表面の所定の位置に別体で設置構成されてなる構成も実施可能である。
これらの上下の型版部の間に、シート状の被加工物8(シート状被加工物基材8aとシート状金属箔8b)を通過して設置することにより、シート状被加工物基材8aの表面に箔押し模様を形成するとともに、所望の形状に切断又は切抜加工された加工物が得られる。
【0175】
(ヘ)被加工物を加熱して熱融着接合するための熱融着シール型版部120d、220dと切抜又は切断するための型箔押型版部・刃型版部120c、220cとを備えた熱融着シール型版部・刃型版部、を説明するための模式的概略図が図21に示される。図21は本発明の一実施例のロール装置の型版部120d、220d、120c、220cの構成を説明するための模式的概略図である。
図21の(A)は下ロール21の表面に形成された下ロール熱融着シール凹凸型版部220dと下ロール刃型版部220cの模式的平面図であり、図21(B)は、図21(A)のA-A線における断面の下ロールと、その下ロールに対抗する上ロール11と、シート状の被加工物8の状態を示す模式的断面図である。 図21の(A)と(B)において、下ロール胴部21aの所定の表面に、凸形状を有する下ロール熱融着シール凹凸型版部220dと刃形状を有する下ロール刃型版部220cとが形成設置されてなる。下ロール凹凸型版部220a及び下ロール刃型版部220cに対向する上ロールには凹凸のない上ロール胴部11aが形成設置されてなる。
図21の(C)は、図20(A)のA-A線における断面の下ロールと、その下ロールに対抗する上ロール11との他の構成を示す模式的概略図であり、上ロール胴部11aの所定の表面に、上ロール凹凸型版部120aと上ロール刃型版部120cが形成設置されてなる。上ロール凹凸型版部120a及び上ロール刃型版部120cに対向する下ロールには凹凸のない下ロール胴部21aが形成設置されてなる。
図21の(D)は、図21(A)のA-A線における断面の下ロールと、その下ロールに対抗する上ロール11との他の構成を示す模式的概略図であり、上ロール胴部11aの所定の表面に、上ロール箔押型版部120bと上ロール刃型版部120cと上ロール熱融着シール凹凸型版部120dが形成されてなる。上ロール箔押型版部120bと上ロール刃型版部120cと上ロール熱融着シール凹凸型版部120dのそれぞれに対向する位置には、凹凸のない下ロール胴部21aが形成設置されてなる。
【0176】
なお、これらの型版部は、下ロール胴部21a、及び/又は、上ロール胴部11aの表面の所定の位置に別体で設置構成されてなる構成も実施可能である。特に、上ロール熱融着型版部120d及び/又は下ロール熱融着型版部120dは、他のロール刃型版部とは別体で設置されてなる構成が好ましく実施可能である。
上ロール熱融着型版部120d及び/又は下ロール熱融着型版220dにおいては、上ロール熱融着型版部120d及び/又は下ロール熱融着型版220dに加熱用の熱を供給するための熱源装置(図示なし)が、設置されてなる。
【0177】
上ロール熱融着シール凹凸型版部120d及び/又は下ロール熱融着シール凹凸型版部220dを備えたロール装置は、被加工物8として、複数種類の熱融着可能な素材を積層してなるシート状の被加工物8が使用される場合に、特に好ましく実施可能である。
例えば、熱融着可能な不織布及び/又は熱融着可能なプラスチック製フィルム、等を構成した尿漏れ対策用おむつ、赤ちゃん用おむつ、生理用品、衛生マスク、その他の積層製品を所定形状に熱融着するとともに、同時に、切断又は切抜加工する場合に、特に、好ましく実施可能である。
図21の(B)、(C)の型版部を構成したロール装置において、これらの上下の型版部の間に、上記のような複数の素材を積層したシート状の被加工物8を、これらの上下の型版部の間に通過して設置することにより、シート状の被加工物が所定の形状に熱融着接合されるとともに、所定の形状に切断又は切抜加工されてなる加工物が得られる。
図21の(D)の型版部を構成したロール装置において、これらの上下の型版部の間に、シート状の被加工物8(シート状被加工物基材8aとシート状金属箔8b)を通過して設置することにより、シート状被加工物基材8aの表面に箔押し模様を形成するとともに、熱融着部を形成するとともに、所望の形状に切断又は切抜加工された加工物が得られる。
なお、「熱融着」の語句は、「熱により溶融されて、互いに接合する」を意味し、「熱シール」、「ヒートシール」、「熱融着接合」、等とも言われる。
【0178】
(ト)被加工物に所定深さの切込部を形成するためのハーフカット刃型版部は、約0.5mm以上の厚さを有する紙シート、段ボール、プラスチック製シート、等に、所定の深さの切り込みを形成するための刃型を形成した型版部であり、例えば、シート状の被加工物の折り曲げ部に相当する部分に形成されるものである
【0179】
(チ)被加工物に櫛形状の貫通孔を形成するための凹凸刃型版部は、シート状の被加工物に点線、鎖線、等の貫通孔を形成するための非連続な刃型を形成した型版部であり、例えば、シート状加工物の薄紙の切り離し、折り曲げ部に相当する部分に形成されるものである。
【0180】
(リ)多数の微細凹凸を備えた微細エンボス型版部は、略1mm以下の微細な凹凸により形成された線状、点状、点線状の凹凸部を形成した型版部であり、被加工物に、無数の平行線により形成される万線、無数の微細点により形成される微細点状凹凸、見る方向により異なる画像が見えるように形成された微細凹凸、等を形成するものである。
【0181】
(ヌ)円筒形又は円柱形のロールの周囲に巻き付け設置固定して構成されるフレキシブル型版部も、好ましく実施可能である。
すなわち、上ロール胴部及び/又は下ロール胴部の表面に巻き付けて設置可能な程度のフレキシブル性を有するフレキシブル型版部を別体に準備して、そのフレキシブル型版部を上ロール胴部及び/又は下ロール胴部の所定の表面に設置した構成を有するロール装置が実施可能である。なお、フレキシブル型版部としては、所定の凹凸形状を有する凹凸形状、微細エンボス形状、刃型形状、ハーフカット刃型形状、凹凸刃型刃形状等の凹凸形状を形成したフレキシブル型版部が実施可能である。
例えば、図24は、ロール装置に構成された型版部の構成を説明するための模式図であり、図24の(A)はフレキシブル型版部121の展開図の平面図の模式図であり、図24の(B)は横方向の模式的断面図である。被加工物として、シート状の厚紙を使用して、箱体の原形となる加工物を形成するためのフレキシブル型版部を説明するための模式図である。
図24の(A)、(B)に示されるように、フレキシブル型版部121には、被加工物を切抜切断するための上ロール刃型版部120cと、被加工物に凹部を形成するための上ロール凹凸型版部120aが形成されてなる。被加工物に加工形成された凹部は、折り曲げられて箱体形状に組立可能に形成される。このフレキシブル型版部121が上ロール胴部11aの表面に、巻かれた状態で設置されて構成される。この場合、ロール胴部が鋼鉄製のような磁性材料で構成されるとともに、フレキシブル型版部121も鋼鉄製等の磁性を有する材料で構成され、フレキシブル型版部121がロール胴部に巻き付けられて、磁力により上ロール胴部11aの表面に接合されて、設置されてなる構成が好ましく実施可能である。
なお、フレキシブル型版部が下ロール胴部の表面に巻き付けて設置構成されたロール装置も実施可能である。
【0182】
(ル)凹凸形状を有しない滑らかな表面形状を有する滑らか表面型版部も好ましく実施可能である。滑らか表面型版部を形成してなるロール胴部を有するロールはアンビルロールとも言われる。
凹凸形状を有する型版部を備えたロールと型版部を形成していないロール胴部を有するアンビルロールとを備えたロール装置、上ロールと下ロールの双方のロールに凹凸形状を有する型版部を備えたロールと型版部、等のロール装置が実施可能である。
例えば、型版部を形成していないロール胴部を有するアンビルロールとしては、図17(B)の上ロール、図18(B)の上ロール、図19(B)の上ロール、、図20(B)の上ロール、図21(B)の上ロール、図21(C)の下ロール、等がアンビルロールに相当する。
また、図示されていないが、上ロールと下ロールの双方のロールに、凹凸形状を有しない滑らか表面型版部型版部を備えたロール装置、又は、上ロール胴部と下ロール胴部の双方のロール胴部の表面が滑らかに形成された滑らかな表面を備えたロール装置も実施可能である。
【0183】
上記のような刃型版部に加えて、ハーフカット刃型版部及び/又は凹凸型版部を備えたロール装置は、例えば、紙製の箱を製造するためのロール装置として使用可能であり、被加工物としての厚さ0.5mm以上の厚さを有するシート状の紙、又は、段ボールに、ハーフカット刃型版部及び/又は凹凸型版部により折り曲げ可能なハーフカット形成部及び/又は凹部を形成するとともに、箱の展開図の外周に相当する部分を切断切抜するために使用される。そして、切り抜かれた加工物は、ハーフカット形成部及び/又は凹部で折り曲げられて所定の直方体形状又は立方体形状の箱形状に組み立てられる。
なお、一般に、上記のような型版部において、刃型版部はハーフカット刃型版部又は凹凸型版よりも高い凸寸法を有する。
【0184】
上記のような、上ロールと下ロールとのうちの少なくとも一つのロールが、そのロール表面に凹凸形状を有する型版部を備えたロール装置において、前述の「効果イ:上第一軸受保持ハウジング部材14がロール装置の上方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築し、これにより、上ロール11がロール装置の上方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築するとともに、ロール装置の駆動時における、構成部材の熱膨張に起因する上ロール11の上下方向の微移動が抑制されて、上ロール11と下ロール21との間隔寸法が所望の間隔に一定に維持できるように構築される。更に、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させた場合に、ロール表面に形成された型版部の凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状寸法に影響を受けることなく、上ロール11と下ロール21との間隔寸法が変動されることなく常に一定になるように構築される。その結果、被加工物に、均一な押圧力が一定してかかるように構築されたロール装置が得られ、これにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる装置が得られる効果」が得られる。
また、上ロールと下ロールの双方のロールに凹凸形状を有しない滑らか表面型版部型版部を備えたロール装置の場合、例えば、被加工物として、変形可能な材料であって、平面において不均一な厚さを有するシート状又は板状の被加工物を、上ロール胴部と下ロール胴部との間を通したときに、被加工物が、上ロール胴部と下ロール胴部との間隔に一致した厚さに加工形成される。
【0185】
上記のような型版部としては、特に限定されないが、型版部として一般に慣用されているところの、ステンレス鋼、真鍮、銅、マグネシウム、ジュラルミン、等の金属製、及び、鉄、超硬合金(GM MF)、粉末ハイス鋼(YXM)、ハイス鋼(高速度鋼、SKH、HSS)、ダイス鋼(SKD)、合金工具鋼(SKT、SKS)、炭素工具鋼(SK)等の鋼鉄製の型版部が好ましく使用できる。
【0186】
超硬合金は、硬い性質を有し、特に限定されないが、例えば、耐摩耗周期律表IVa、Va、VIa族金属の炭化物(例えば、炭化タングステン、WC)をFe、Co、Niなどの鉄系金属で焼結した複合材料であり、機械的特性に優れ、破損や傷付き発生が最も少ない鋼材であり、WC-Co、WC-TiC-Co、WC-TaC-Co、WC-TiC-TaC-Co、WC-Ni、WC-Ni-Cr等の超硬合金が使用できる。超硬合金としては、例えば、GM30(硬度HRA90)、MF20(硬度HRA91)等の、硬度HRA90以上、又は、硬度HRC70以上を有する超硬合金が好ましく使用できる。
ハイス鋼は、粘りがあり、優れた靭性、高抗力、高耐熱性等を有し、モリブデン系成分を3~10%を含有し、例えば、SKH51(硬度HRC62~64)、DC53(硬度HRC59~61)、SKD(硬度HRC59~61)の鋼材が好ましく使用できる。
粉末ハイス鋼は、強い靭性、耐摩耗性、ハイス鋼よりも硬い硬度を有し、モリブデン系成分を4.7~5.3%を含有し、例えば、YXM1、等であって、硬度がHRC64~67の鋼材が好ましく使用できる。
ダイス鋼は、熱や物理的インパクトに耐性を有し、SKD11、KD21、KD11、DC53、D2、等であって、硬度が、HRC59~61の鋼材が好ましく使用できる。
【0187】
このように、超硬合金は、ハイス鋼、ダイス鋼、合金工具鋼、炭素工具鋼よりも硬い硬度を有する。これらの鋼材の種類及びその性質については、日本工業規格JISに記載されている鋼材を、所望に選択して実施可能である。硬度記号のHRA、HRC等は、日本工業規格JISのロックウェル硬さを示す。
型版部においては、これらの金属製素材が所望に選択されるとともに、所望の大きさ形状を有する型版部が加工形成されて構成される。
【0188】
<「従属構成18」被加工物の加工方法について>
上記の「基本構成1」~「従属構成17」を備えたロール装置を使用して、下記の「従属構成18」の被加工物を加工形成する被加工物の加工方法が好ましく実施可能である。
[従属構成18]
上記の基本構成1、従属構成2乃至17のいずれかに記載のロール装置を使用して、互いの押圧状態で回転する上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させることにより、前記被加工物8を所定形状に加工形成する被加工物の加工方法であって、(イ)基本構成1、従属構成2乃至17のいずれかに記載のロール装置を準備する工程、(ロ)前記上ロール胴部11aと前記下ロール胴部21aとの間隔が所望の間隔になるように、前記上ロールユニットと前記下ロールユニットの位置を調整する工程、及び、(ハ)回転する上ロール胴部11aと前記下ロール胴部21aとの間に被加工物8を通過させる工程、を備え、前記被加工物8が前記上ロール11と前記下ロール21とにより押圧されて、前記被加工物8が前記上ロール胴部11a及び/又は前記下ロール21に設置された型版部に一致する所定形状に加工形成される、ことを特徴とする被加工物の加工方法。
【0189】
この構成により、被加工物8に、均一な押圧力が一定してかかり、所望の形状に加工形成された加工物が得られる。また、ロール装置の駆動中における振動の発生が抑制される。すなわち、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる効果」が得られる。
被加工物としては、特に限定されないが、好ましくは、シート状の被加工物が好ましく実施可能である。
【0190】
<「基本構成19」被加工物の加工方法について>
本発明の被加工物の加工方法は、下記の基本構成19の構成要素を備える。
[基本構成19]
回転する上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させることにより、被加工物8を所定形状に加工形成する被加工物の加工方法であって、(イ)ロール装置を準備する工程、(ロ)上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間隔が所望の間隔になるように、上ロールユニットと下ロールユニットの位置を調整する工程、及び、(ハ)回転する上ロール胴部11aと前記下ロール胴部21aとの間に被加工物8を通過させる工程、を備える。
そして、被加工物8が前記上ロール11と下ロール21とにより押圧されて、被加工物8が上ロール胴部11a及び/又は下ロール21に設置された型版部に一致する所定形状に加工形成される、
ことを特徴とする被加工物の加工方法。
【0191】
(イ)ロール装置を準備する工程において、前記ロール装置は、(A)上ロールユニットと、(B)下ロールユニットと、(C)上ロールユニットと下ロールユニットを保持する架台3を備える。
【0192】
(A)上ロールユニットは、(A-i)上ロール胴部11aと該上ロール胴部11aの両側方向に形成された上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cとを有する上ロール11、及び、(A-ii)上ロール第一軸11bを嵌合して保持する上第一軸受16と、上第一軸受16を嵌合して保持する上第一軸受保持ハウジング部材14と、上第一軸受保持ハウジング部材14を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141、及び、(A-iii)上ロール第二軸11cを嵌合して保持する上第二軸受17と、上第二軸受17を嵌合して保持する上第二軸受保持ハウジング部材15と、架台3に固定されてなる上第二ハウジング部材固定部材152、を備える。
上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cとは、仮想の仮想上ロール軸芯を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる。
上ロール第一軸11bは、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上ロール第二軸11cは、上第二軸受17と上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に前記架台3に保持されてなる。
これにより、上ロール11は、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上第二軸受17と前記上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して架台3に保持されてなり、上ロール11が、上方向に引っ張られた状態で前記架台3に保持された形態を構築してなる。
【0193】
(B)下ロールユニットは、回転自在に構成された下ロール胴部21aを有する下ロール21を備えてなる。
上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとは互いに上下方向に対向する位置に設置されてなる。
好ましくは、上ロール胴部11aと前記下ロール胴部21aとは互いに上下方向に対向する位置に、互いに押圧可能に設置されてなる
【0194】
前記の(ロ)上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間隔が所望の間隔になるように、上ロールユニットと前記下ロールユニットの位置を調整する工程において、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第二軸受保持ハウジング部材15の設置位置を調節し、これにより、上ロールユニットと前記下ロールユニットの位置を調節する。
【0195】
前記の(ハ)回転する上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に被加工物8を通過させる工程により、被加工物8が上ロール11と下ロール21とにより押圧されて、被加工物8が所定形状に加工形成される。
【0196】
この被加工物の加工方法において構成されるロール装置の詳細な構成は、前述の「従属構成4」において説明したロール装置と同じ構成を備える。
【0197】
被加工物としては、特に限定されないが、好ましくは、シート状の被加工物が好ましく実施可能である
【0198】
この構成により、上ロール11がロール装置の上方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築し、上ロール11の仮想ロール軸芯方向の位置形態が維持されるとともに、ロールの高速回転によるロールの微少な振れ移動、ロール装置の駆動時における構成部材の熱膨張、又は、他の駆動熱、等に起因する上ロール11の上下方向の微移動、等の、ロール装置の駆動時における上ロール11の上下方向の微移動が抑制されて、駆動時における上ロール11と下ロール21との間隔寸法が一定に保たれる。その結果、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させた場合に、被加工物の表面に、均一な押圧力がかかるように構成されたロール装置が得られ、これにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる装置が得られる効果」が得られる]効果が得られる。
また、上ロール11及び/又は下ロールに型版部を備えたロール装置において、加熱された型版部を構成したロール、型版部における構成部材の熱膨張、型版部に形成された凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状に起因する上ロール11の上下方向の微移動、等に起因する上ロール11の上下方向の微移動、等の、ロール装置の駆動時における上ロール11の上下方向の微移動が抑制されて、駆動時における上ロール11と下ロール21との間隔寸法が一定に保たれる。その結果、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させた場合に、被加工物の表面に、均一な押圧力がかかるように構成されたロール装置が得られ、これにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる装置が得られる効果」が得られる]効果が得られる。
なお、上ロール胴部11a及び/又は下ロール胴部21aの表面に型版部が備えられたロール装置において、被加工物を型版部の形状に一致した形状に加工形成可能に構成されてなる。
【0199】
<「従属構成20」被加工物の加工方法における下ロールユニットについて>
上記の基本構成19の被加工物の加工方法において、下記の「従属構成20」の構成要素を備えた被加工物の加工方法が好ましく実施可能である。
[従属構成20]
(B)下ロールユニットは、(B-i)下ロール胴部21aと該下ロール胴部21aの両側方向に形成された下ロール第一軸21bと下ロール第二軸21cを有する下ロール21、及び、(B-ii)下ロール軸第一21bを嵌合して保持する下第一軸受26と、下第一軸受26を嵌合して保持する下第一軸受保持ハウジング部材24と、下第一軸受保持ハウジング部材24を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する前記上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241、及び、(B-iii)下ロール第二軸21cを嵌合して保持する下第二軸受27と、下第二軸受27を嵌合して保持する下第二軸受保持ハウジング部材25と、架台3に固定されてなる下第二ハウジング部材固定部材252と、を備える。
下ロール胴部21aと該下ロール胴部21aの両側方向に形成された下ロール第一軸21bと下ロール第二軸21cとは、仮想の仮想下ロール軸心を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる。
下ロール第一軸21bは、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、下第二軸受保持ハウジング部材25に保持されてなり、下ロール第二軸21cは下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252とを介して架台3に保持されてなる。
これにより、下ロール21は、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、下第二軸受保持ハウジング部材25に保持されてなるとともに、下第二軸受27と前記下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252とを介して、架台3に保持されてなり、下ロール21が、下方向に引っ張られた状態で前記架台3に保持された形態を構築してなる。
【0200】
下ロールユニットの詳細な構成は、前述の「従属構成8」において説明した下ロールユニットと同じ下ロールユニットを備える。
【0201】
この構成により、この構成により、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させた場合に、ロール表面に形成された型版部の凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状寸法に影響を受けることなく、上ロール11と下ロール21との間隔寸法が変動されることなく常に一定になるように構築される。その結果、被加工物に、均一な押圧力が一定して押圧されるように構築されたロール装置が得られ、これにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる効果」が得られる。
【0202】
<「従属構成21」被加工物の加工方法における上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141について>
上記の基本構成19又は従属構成20の被加工物の加工方法において、下記の従属構成21の構成要素を備えた被加工物の加工方法が好ましく実施可能である。
[従属構成21]
上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141は、上第一リーマボルト胴部141cと上第一リーマボルト胴部141cの一端に形成された上第一リーマボルト頭部141bと、上第一リーマボルト胴部141cの他端に形成された上第一リーマボルトネジ部141dとを有する上第一リーマボルト141aと、上第一リーマボルト胴部141cの周囲に設置された弾性を有する上第一圧力バネ材141e又は成形弾性部材141fを備えてなる。上第一圧力バネ材141e又は成形弾性部材141fは、上第一リーマボルト頭部141bと架台3の間に設置されてなる。
上第一リーマボルトネジ部141dが上第一軸受保持ハウジング部材14にネジ深さ調整可能にネジ付けされ、上第一軸受保持ハウジング部材14にネジ付けされるネジ深さが調整されることにより、上第一軸受保持ハウジング部材14の上下方向の位置が所望位置に位置決めされた状態で、上第一軸受保持ハウジング部材14が架台3に保持されるとともに、上第一軸受保持ハウジング部材14が上第一圧力バネ材141e又は成形弾性部材141fの弾性力により上方向に引っ張られる状態で架台3に保持可能に構成されてなる。
これにより、上ロール11が上方向に引っ張られた状態で架台3に保持された形態を構築する、ことを特徴とする「基本構成19」又は従属構成20に記載の被加工物の加工方法。
【0203】
上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141の詳細な構成は、前述の「従属構成10」において説明した構成と同じ上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を備える。
被加工物としては、特に限定されないが、好ましくは、シート状の被加工物が好ましく実施可能である。
【0204】
この構成により、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過させた場合に、ロール表面に形成された型版部の凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状寸法に影響を受けることなく、上ロール11と下ロール21との間隔寸法が変動されることなく常に一定になるように構築される。その結果、被加工物に、均一な押圧力が一定して押圧されるように構築されたロール装置が得られ、これにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる効果」が得られる。
【0205】
<「従属構成22」被加工物の加工方法における上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141について>
前述の基本構成19又は従属構成20の被加工物の加工方法において、下記の従属構成22の構成要素を備えた被加工物の加工方法が好ましく実施可能である。
[従属構成22]
上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141は、油圧バネ部材141g、及び/又は、空気バネ部材141gを有し、上第一軸受保持ハウジング部材14が、油圧バネ部材141g、及び/又は、空気バネ部材141gの弾性力により上方向に引っ張られる状態で、架台3に保持可能に構成されてなるとともに、上ロール11が、上方向に引っ張られた状態で架台3に保持された形態を構築する、基本構成19又は従属構成20に記載の被加工物の加工方法。
【0206】
上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141としての油圧バネ部材141g及び/又は、空気バネ部材141gの詳細な構成は、前述の「従属構成16」において説明した上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を備える。
【0207】
<「従属構成23」被加工物の加工方法におけるロール装置に構成された型版部について>
前述の基本構成19、従属構成20~従属構成22の被加工物の加工方法において、下記の従属構成22の構成要素を備えた被加工物の加工方法が好ましく実施可能である。
[従属構成23]
上ロール胴部11a及び/又は下ロール胴部21aは、少なくとも、(イ)被加工物を所定凹凸形状に加工するための凹凸型版部120a、220a、(ロ)被加工物に箔押加工するための箔押型版部120b、220b、(ハ)被加工物を所定凹凸形状に切断及び/又は切抜するための刃型版部120c、220c、(ニ)被加工物を加熱して熱融着接合するための熱融着シール型版部120d、220d、(ホ)被加工物を所定凹凸形状に型押又は箔押するとともに切抜又は切断するための型箔押型版部・刃型版部120c、220c、(ヘ)被加工物を加熱して熱融着接合するための熱融着シール型版部120d、220dと切抜又は切断するための型箔押型版部・刃型版部120c、220cとを備えた熱融着シール型版部・刃型版部120d、220d、120c、220c、(ト)被加工物に所定深さの切込部を形成するためのハーフカット刃型版部、(チ)被加工物に櫛形状の貫通孔を形成するための凹凸刃型版部、(リ)多数の微細凹凸を備えた微細エンボス型版部(ヌ)円筒形又は円柱形のロールの周囲に巻き付け設置固定して構成され、凹凸形状及び/又は刃形状を形成してなるフレキシブル型版部、及び、(ル)凹凸を有しない滑らかな表面形状を有する滑らか表面型版部、からなる群から選ばれる少なくとも一つの型版部を備えてなる、基本構成19、従属構成20、21、22のいずれかに記載の被加工物の加工方法。
【0208】
ロール装置に構成された型版部の詳細な構成は、前述の「従属構成17」において説明した型版部と同じ型版部を備える。
【0209】
この構成により、被加工物8に、均一な押圧力が押圧され、所望の形状に加工形成された加工物が得られる。また、ロール装置の駆動中における振動の発生が抑制される。すなわち、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる効果」が得られる。
被加工物としては、特に限定されないが、好ましくは、シート状の被加工物が好ましく実施可能である。
【実施例0210】
以下に本発明のロール装置について、図面を使用して典型的実施例を説明する。図面において、構成要素の形状・大きさ・寸法等は正確に示すものではなく形状、構成、作用効果等の特徴を説明するための概略を示すものである。
【実施例0211】
[実施例1a:ロール装置の全体構成]
本発明の一実施例のロール装置の全体の模式図が図3に示され、ロール装置に構成される主要な構成要素の模式図が図4図6図8図10に示され、被加工物を加工形成する模式図が図22図23に示される。
この一実施例のロール装置は、被加工物として、少なくとも、積層されたシート状の不織布素材等を備えた生理用品を、不織布製の包装体の中に収納した状態で、所定の形状に、熱融着接合(熱融着シール又はヒートシールとも言う)を行うとともに、切断して、生理用品を収納した包装体を加工形成するロール装置である。
このロール装置は、上記の「基本構成1」を備えるとともに、上ロールユニットは「従属構成4」を備え、下ロールユニットは「従属構成8」を備えたロール装置である。すなわち、上ロールユニットと下ロールユニットは「従属構成9」を備え、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141が「従属構成10~11」を備えたロール装置である。
【0212】
図3において、本構成のロール装置は、 (A)上ロールユニットと、(B)下ロールユニットと、(C)前記上ロールユニットと前記下ロールユニットを保持する架台3を備える。
(A)上ロールユニットは、(A-i)上ロール胴部11aと該上ロール胴部11aの両側方向に形成された前記上ロール第一軸11bと前記上ロール第二軸(11c)とを有する前記上ロール11を備える。
上ロールユニットは、更に、(A-ii)上ロール第一軸11bを嵌合して保持する上第一軸受16と、上第一軸受16を嵌合して保持する上第一軸受保持ハウジング部材14と、上第一軸受保持ハウジング部材14を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを備える。
上ロールユニットは、更に、(A-iii)上ロール第一軸11bに直列に構成された上ロール第二軸11cと、上ロール第二軸11cを嵌合して保持する上第二軸受17と、上第二軸受17を嵌合して保持する上第二軸受保持ハウジング部材15と、架台3に固定されてなる上第二ハウジング部材固定部材152を備える。
上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cとは、仮想の仮想上ロール軸芯を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる。
上ロール第一軸11bは、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上ロール第二軸11cは、上第二軸受17と上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に保持されてなる。
なお、上第二ハウジング部材固定部材152は、上方向に位置する架台3に、上第二軸受保持ハウジング部材15の上下方向の位置調節可能に固定されてなる。
これにより、上ロール11は、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上第二軸受17と上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して、上方向に引っ張られる状態で、架台3に保持されてなる。
【0213】
(B)下ロールユニットは、(B-i)下ロール胴部21aと該下ロール胴部21aの両側方向に形成された下ロール第一軸21bと下ロール第二軸21cを有する下ロール21とを備える。
下ロールユニットは、更に、(B-ii)下ロール第一軸21bを嵌合して保持する下第一軸受26と、下第一軸受26を嵌合して保持する下第一軸受保持ハウジング部材24と、下第一軸受保持ハウジング部材24を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを備える。
下ロールユニットは、更に、(B-iii)下ロール第二軸21cを嵌合して保持する下第二軸受27と、下第二軸受27を嵌合して保持する下第二軸受保持ハウジング部材25と、架台3に固定されてなる下第二ハウジング部材固定部材252とを備える。
下ロール胴部21aと該下ロール胴部21aの両側方向に形成された下ロール第一軸21bと下ロール第二軸21cとは、仮想の仮想下ロール軸心を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる。本実施例においては、下ロール胴部21aと該下ロール胴部21aの両側方向に形成された下ロール第一軸21bと下ロール第二軸21cとは、互いに一体に構成されてなる。
下ロール第一軸21bは、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、下第二軸受保持ハウジング部材25に保持されてなり、下ロール第二軸(1cは下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252とを介して架台3に保持されてなる。
なお、下第二ハウジング部材固定部材252は、上方向に位置する架台3に、下第二軸受保持ハウジング部材25の上下方向の位置調節可能に固定されてなる。
これにより、下ロール21は、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、下第二軸受保持ハウジング部材25に保持されてなるとともに、下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252とを介して、下方向に引っ張られる状態で、架台3に保持されてなる。
上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に被加工物8を通過させることにより、被加工物を所定形状に加工形成可能に構成されてなる。
【0214】
[実施例1b:上ロールユニットの詳細な構成]
上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cとは、互いに直列に形成されてなり、上ロール第一軸11bが上ロール胴部11aと上ロール第二軸11cとの間に形成されてなる。
上ロール11、架台3、上第二ハウジング部材固定部材152のそれぞれの構成要素は、慣用の鋼鉄素材を使用して、所定の形状のものに加工調製した。上第一軸受16、及び、上第二軸受17は市販の軸受の中から所望の軸受を選択して構成した。
上第一軸受保持ハウジング部材14は、慣用の鋼鉄素材を使用して、図4の模式的断面図に示されるような上第一軸受16を嵌合保持できる所望の大きさ寸法の円筒形状の中空を形成するとともに、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を保持できる上第二軸受保持ハウジング部材貫通孔15aを形成して所望の形状を有する上第一軸受保持ハウジング部材24を調製した。
【0215】
上ロール胴部11aの直径は65mmであり、上ロール第一軸11bの直径は55mmであり、上ロール第二軸11cの直径は50mmであり、上ロール胴部11aの長さは200mmである。
【0216】
上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152は、接合用ボルトにより(図示なし)接合固定され、上第二ハウジング部材固定部材152と架台3は接合用ボルト(図示なし)により、所望位置を調整可能に接合固定した。すなわち、上第二軸受保持ハウジング部材15は架台3に所望位置を調整可能に接合固定されてなる。
【0217】
本ロール装置の上ロール胴部11aの回転する周面方向における均等な間隔の4カ所に、切断するための上ロール刃型版部120cと、その上ロール刃型版部120cの両側に被加工物を加熱して熱融着接合するための上ロール熱融着型版部120dとの上ロール型版部120が備えられてなる。
上ロール刃型版部120cは突起先の形状を有する切断刃を有する。上ロール熱融着型版部120dは所定の凹凸形状を有する。これらの4カ所の上ロール型版部120のそれぞれの間には、平坦な周面を有する押圧版部(図示なし)が形成されてなる。上ロール熱融着型版部120dは、その上ロール熱融着型版部120dを加熱するための熱源装置(図示なし)に接続されて構成されてなる。
被加工物8の被加工物シート厚「s1」は、領域によって異なる厚さを有し、0.12~0.18mmの範囲の厚さを有する。上ロール刃型版部120cの上ロール胴部11aから突出する刃型突起長「s3」は0.18mmであり、熱融着版型部120dの熱融着版型突起長「s2」は0.13mmである。
【0218】
図21図22は、本発明の一実施例のロール装置の型版部の構成を説明するための模式的概略図である。型版部としては、図21図22に示される熱融着型版部120dと、刃型版部120cが構成されてなる。
図22の(A)は上ロールと下ロールとの概略模式図であり、図22の(B)は型版部を形成設置した上ロールと下ロールと被加工物との概略模式的説明図であり、図22の(C)は被加工物を熱融着シールするとともに、切断して製造された加工物の概略模式的説明図である。
図21の(A)と(C)、及び、図22(A)と(B)において、上ロール胴部11aの所定の表面に、凸形状を有する上ロール熱融着型版部120dと刃形状を有する上ロール刃型版部120cとが設置構成されてなる。上ロール11の上ロール胴部11aに対向する下ロールの下ロール胴部21aには、凹凸のない下ロール胴部11aが配置されてなる。
【0219】
図3図4図5図6に示されるように、本ロール装置に構成される上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141は、上第一リーマボルト141a、及び、上第一リーマボルト胴部141cの周囲に設置された弾性を有する上第一圧力バネ材141eを備え、上第一リーマボルト141aは上第一リーマボルト胴部141cと、上第一リーマボルト胴部141cの一端に形成された上第一リーマボルト頭部141bと、上第一リーマボルト胴部141cの他端に形成された上第一リーマボルトネジ部141dとを有する。上第一リーマボルトネジ部141dが上第一軸受保持ハウジング部材14にネジ深さ調整可能にネジ付けされ、上第一軸受保持ハウジング部材14にネジ付けされるネジ深さが調整されることにより、上第一軸受保持ハウジング部材14の上下方向の位置を所望位置に位置決めした状態で架台3に保持されるとともに、上第一軸受保持ハウジング部材14が上第一圧力バネ材141eの弾性力により、架台3に保持可能に構成されてなる。
上第一圧力バネ材141eは、上第一リーマボルト頭部141bと架台3の間に設置されてなる。
【0220】
上第一リーマボルト141aとしては、市販されている汎用のリーマボルトから所望のリーマボルトを選択するとともに、所望の形状形態に再加工してなるリーマボルトを構成した。上第一圧力バネ材141eとしては、市販されている汎用の圧力バネ材を選択するとともに、所望の形状形態に再加工してなる圧力バネ材を構成した。
【0221】
図4に示されるように、上ロール第一軸11bは、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上第二軸受保持ハウジング部材15は上第二ハウジング部材固定部材152を介して、架台3に保持されてなる構成を備え、このようにして、上ロール11が、架台3に保持されてなる。
すなわち、上第二軸受保持ハウジング部材15は上第二軸受保持ハウジング部材貫通孔15aを有し、上第一軸受保持ハウジング部材14は上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aを有し、上第一圧力バネ材141eを上第一リーマボルト胴部141cの周囲に配置した状態で、上第一リーマボルト141aを該上第二軸受保持ハウジング部材貫通孔15aに差し込むとともに、上第一リーマボルトネジ部141dを上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aに所望の深さ寸法でネジ止めしてなる。
【0222】
図6(C)に示されるように、上第一リーマボルトネジ部141dが所望の「ネジ止め深さ寸法w3」で上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aにネジ止めして固定されてなる。この場合、上第一リーマボルト胴部141cの周囲が第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aの内側に位置するとともに、上第一圧力バネ材141eが上第一リーマボルト頭部141bと上第二軸受保持ハウジング部材15とに挟まれて圧縮されたた状態で位置するように構成されてなる。そして、上第一リーマボルト頭部141bの下面と上第二軸受保持ハウジング部材15の上面との間の距離「w1」と、上第二軸受保持ハウジング部材15の下面と上第一軸受保持ハウジング部材14の上面と間の距離「w2」とが所望の長さ寸法に調節されて、上第一リーマボルトネジ部141dが上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aにネジ止めして固定されてなる。
このような状態において、上第一圧力バネ材141eは圧縮された圧縮形態を有し、上第一圧力バネ材141eには上第一リーマボルト頭部141bを押し上げる弾性力が働き、この上第一リーマボルト頭部の押上弾性力により、上第一軸受保持ハウジング部材14が上方向に引っ張られた状態で上第二軸受保持ハウジング部材15に弾性的に保持される。本実施例においては、図4に示されるように、上第二軸受保持ハウジング部材15は、上第二ハウジング部材固定部材152を介して、架台3に固定されてなる。
【0223】
本実施例において、上ロール11が、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上第二軸受17と前記上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して、架台3に保持されてなるロール装置において、図4図5(A)に示されるように、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14との構成において、上方向に位置する上第一軸受ハウジング部材14の上内壁と上第一軸受外輪16aの外壁との間の「上第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上(m1)」、及び、上方向に上第一軸受外輪16aの内壁と上第一軸受ボール16bとの間の「上第一軸受外輪ボール軸受内部間隔上(m3)」には間隔が存在する形態を構築した。
一方、下方向に位置する上第一軸受ハウジング部材14の内壁と上第一軸受外輪16aの外壁との間の「上第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(m2)」、上方向に位置する上第一軸受内輪16cの外壁と上第一軸受ボール16bとの間の「上第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下(m4)」、下方向に位置する上第一軸受内輪16cの外壁と上第一軸受ボール16bとの間の「上第一軸受内輪ボール軸受内部間隔上(m5)」、及び、下方向に位置する上第一軸受外輪16aの内壁と上第一軸受ボール16bとの間の「上第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下(m6)」には間隔が存在しない形態を構築した。
【0224】
また、図4図5(B)に示されるように、上第二軸受17と上第二軸受保持ハウジング部材15との構成において、下方向に位置する上第二軸受保持ハウジング部材15の内壁と上第二軸受外輪17aの外壁との間の「上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(n2)」、及び、下方向に位置する上第二軸受外輪17aの内壁と上第二軸受ボール17bとの間の「上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(n6)」が存在する形態を構築した。
一方、上方向に位置する上第二軸受保持ハウジング部材15の内壁と上第二軸受外輪17aの外壁との間の「上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上(n1)」、上方向に位置する上第二軸受外輪17aの内壁と上第二軸受ボール17bとの間の「上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔上(n3)」、上方向に位置する上第二軸受内輪17cの外壁と上第二軸受ボール17bとの間の「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(n4)」、及び、下方向に位置する上第二軸受内輪17cの外壁と上第二軸受ボール17bとの間の「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔上(n5)」には間隔が存在しない形態を構築した。
【0225】
本実施例の上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を備えた構成により、上ロール11が、上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二軸受17とにより上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に固定されて保持されてなる形態が構築されるとともに、更に、この形態において、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受16と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とにより、上ロール11が上方向に引っ張られる状態で上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されてなる。このようにして、上ロール11が、上方向に引っ張られる状態で、所望の位置に位置決めされて架台3に保持されてなる形態を構築した。
これにより、「上第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上(m1)」、「上第一軸受外輪ボール軸受内部間隔上(m3)」には間隔が存在する形態を有するとともに、「上第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(m2)」、「上第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下(m4)」、「上第一軸受内輪ボール軸受内部間隔上(m5)」、「上第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下(m6)」には間隔が存在しない形態を構築した。
更に、「上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(n2)」と「上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(n6)」のそれぞれに間隔が存在する形態を有するとともに、「上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上(n1)」、「上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔上(n3)」、「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(n4)」、「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔上(n5)」のそれぞれの間隔が存在しない形態(すなわち、間隔が「略0mm」である)を構築した。
【0226】
すなわち、上ロール11が、上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二軸受17とにより上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に固定されて保持されてなる形態が構築されるとともに、更に、この形態において、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受16と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とにより、上ロール11が上方向に引っ張られる状態で上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されてなる形態を構築した。
【0227】
本ロール装置の構成により、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過したときに上ロール11に掛かる上方向の力に対して、上ロール11が上方向に微移動した逃げる現象が抑制されて、上ロール11と下ロール21との間の間隔が、被加工物8を通過する前の初期の間隔を維持できることを確認した。
また、上ロール11の仮想ロール軸芯方向の位置形態が維持されるとともに、ロールの高速回転によるロールの微少な振れ移動、ロール装置の駆動時における構成部材の熱膨張、加熱された型版を構成したロール、又は、他の駆動熱、等に起因する上ロール11の上下方向の微移動、ロール表面に形成された型版における構成部材の熱膨張、型版の凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状に起因する上ロール11の上下方向の微移動、等の、ロール装置の駆動時における上ロール11の上下方向の微移動が抑制されて、駆動時における上ロール11と下ロール21との間隔寸法が一定に保たれることを確認した。
【0228】
[実施例1c:下ロールユニットの詳細な構成]
下ロール胴部21aと下ロール第一軸21bと下ロール第二軸21cとは、互いに直列に形成されてなり、下ロール第一軸21bが下ロール胴部21aと下ロール第二軸21cとの間に形成されてなる。
下ロール胴部21aの直径は65mmであり、下ロール第一軸21bの直径は55mmであり、下ロール第二軸21cの直径は50mmであり、下ロール胴部21aの長さは200mmである。
【0229】
下ロール21、架台3、下第二ハウジング部材固定部材252の構成要素は、慣用の鋼鉄素材を使用して、所定の形状のものに加工調製した。下第一軸受26、及び、下第二軸受27は市販の軸受の中から所望の軸受を選択して構成した。
下第一軸受保持ハウジング部材24は、慣用の鋼鉄素材を使用して、図8の模式的断面図に示されるような下第一軸受26を嵌合保持できる所望の大きさ寸法の円筒形状の中空を形成するとともに、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241を保持できる下第二軸受保持ハウジング部材貫通孔25aを形成して所望の形状を有する下第一軸受保持ハウジング部材24を調製した。
【0230】
下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252は、接合用ボルトにより(図示なし)、所望位置調整可能に接合固定され、下第二ハウジング部材固定部材252と架台3は接合用ボルト(図示なし)により、所望位置調整可能に接合固定されている。すなわち、下第二軸受保持ハウジング部材25を所望位置に調整して架台3に接合して保持して固定した。
【0231】
下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241は、下第一リーマボルト胴部241cと、下第一リーマボルト胴部241cの一端に形成された上第一リーマボルト頭部141bと、下第一リーマボルト胴部241cの他端に形成された下第一リーマボルトネジ部241dとを有する上第一リーマボルト141a、及び、下第一リーマボルト胴部241cの周囲に設置された下第一圧力バネ材材241eと、を備えてなる。
下第一リーマボルトネジ部241dが下第一軸受保持ハウジング部材24にネジ深さ調整可能にネジ付けされ、下第一軸受保持ハウジング部材24にネジ付けされるネジ深さが調製されることにより、下上第一軸受保持ハウジング部材24の上下方向の位置を所望位置に位置決めした状態で架台3に保持されるとともに、下第一軸受保持ハウジング部材24を、下第一圧力バネ材材241eの弾性力により微移動自在可能に前記架台3に保持可能に構成されてなる。
この構成により、下ロール胴部21aに下方向の圧力が負荷された場合においても、前記下ロール胴部21aは初期の所望位置に位置決めした状態を維持可能に構成されてなる。
【0232】
すなわち、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241としては、図10に示されるような下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241が構成されてなる。
下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241は、図10(A)に示さるような、略円形状断面を有する下第一リーマボルト胴部241cと、該下第一リーマボルト胴部241cの一端にネジ切状態で形成された下第一リーマボルトネジ部241dと、該下第一リーマボルト胴部241cの他端に該下第一リーマボルト胴部の外径よりも大きな外径寸法を有する下第一リーマボルト頭部241bとを有する下第一リーマボルト241aと、図10(B)に示されるような、螺旋形状を有する下第一圧力バネ材241eとを備える。
下第一圧力バネ材241eが、下第一リーマボルト頭部241bと架台3の間に設置されてなる。
【0233】
下第一リーマボルト241aとしては、市販されている汎用のリーマボルトから所望のリーマボルトを選択するとともに、所望の形状形態に再加工してなるリーマボルトを構成した。下第一圧力バネ材241eとしては、市販されている汎用の圧力バネ材を選択するとともに、所望の形状形態に再加工してなる圧力バネ材を構成した。
【0234】
なお、下ロール胴部21aが、下方向に、ロール装置が破損する程度の著しく強い圧力が負荷された場合には、下第一圧力バネ材241eがその強い圧力を吸収して変形圧縮され、下第一軸受保持ハウジング部材24が下第一圧力バネ材241eのバネ弾性を伴って微移動して、架台等のロール装置の破損を抑制する。
【0235】
図8に示されるように、下ロール第一軸21bは、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、下第二軸受保持ハウジング部材25に保持されるとともに、下第二軸受保持ハウジング部材25は下第二ハウジング部材固定部材252を介して、架台3に保持されてなる構成を備え、このようにして、下ロール21が、架台3に保持されてなる。
すなわち、下第二軸受保持ハウジング部材25は下第二軸受保持ハウジング部材貫通孔25aを有し、下第一軸受保持ハウジング部材24は下第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴24aを有し、下第一圧力バネ材241eを下第一リーマボルト胴部241cの周囲に配置した状態で、下第一リーマボルト241aを該下第二軸受保持ハウジング部材貫通孔25aに差し込むとともに、下第一リーマボルトネジ部241dを下第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴24aに所望の深さ寸法でネジ止めして構成した。
【0236】
図10(C)に示されるように、下第一リーマボルトネジ部241dが所望の「ネジ止め深さ寸法w3」で下第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴24aにネジ止めして固定されてなる。この場合、下第一リーマボルト胴部241cの周囲が第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴24aの内側に位置するとともに、下第一圧力バネ材241eが下第一リーマボルト頭部241bと下第二軸受保持ハウジング部材25とに挟まれて圧縮されたた状態で位置するように構成した。そして、下第一リーマボルト頭部241bの下面と下第二軸受保持ハウジング部材25の下面との間の距離「w2」と、下第二軸受保持ハウジング部材25の下面と下第一軸受保持ハウジング部材24の下面と間の距離「w2」とが所望の長さ寸法に調節して、下第一リーマボルトネジ部241dを下第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴24aにネジ止めして固定した。
このような状態において、下第一圧力バネ材242eは圧縮された圧縮形態を有し、下第一圧力バネ材241eには下第一リーマボルト頭部241bを押し下げる弾性力が働き、この下第一リーマボルト頭部の押下弾性力により、下第一軸受保持ハウジング部材24が下方向に引っ張られた状態で下第二軸受保持ハウジング部材25に弾性的に保持されることを確認した。本実施例においては、図8に示されるように、下第二軸受保持ハウジング部材25は、下第二ハウジング部材固定部材252を介して、架台3に固定されてなる。、
【0237】
本実施例において、下ロール21が、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、下第二軸受保持ハウジング部材25に保持されるとともに、下第二軸受27と前記下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252とを介して、架台3に保持されてなるロール装置において、図8図9(A)に示されるように、下方向に位置する下第一軸受ハウジング部材24の内壁と下第一軸受外輪26aの外壁との間の「下第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(p2)」、及び、下方向に位置する下第一軸受外輪26aの内壁と下第一軸受ボール26bとの間の「下第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下(p6)」には、間隔が存在する形態を構築した。
一方、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24との構成において、上方向に位置する下第一軸受ハウジング部材24の下内壁と下第一軸受外輪26aの外壁との間の「下第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(p1)」、下第一軸受外輪26aの内壁と下第一軸受ボール26bとの間の「下第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下(p3)」、下第一軸受内輪26cの外壁と下第一軸受ボール26bとの間の「下第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下(p4)」、及び、下第一軸受内輪26cの外壁と下第一軸受ボール26bとの間の「下第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下(p5)」には間隔が存在しない形態を構築した。
【0238】
また、図8図9(B)に示されるように、下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25との構成において、下第二軸受保持ハウジング部材25の内壁と下第二軸受外輪27aの外壁との間の「下第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(q1)」、下方向に位置する下第二軸受外輪27aの内壁と下第二軸受ボール27bとの間の「下第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(q3)」には間隔が存在する形態を構築した。
一方、下第二軸受内輪27cの外壁と下第二軸受ボール27bとの間の「下第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(q5)」、下第二軸受外輪27aの内壁と下第二軸受ボール27bとの間の「下第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(q6)」及び下第二軸受保持ハウジング部材25の内壁と下第二軸受外輪27aの外壁との間の「下第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(q2)」、及び、下第二軸受内輪27cの外壁と下第二軸受ボール27bとの間の「下第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(q4)」には間隔が存在しない形態を構築した。
【0239】
すなわち、下ロール21が、下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二軸受27とにより上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に固定されて保持されてなる形態が構築されるとともに、更に、この形態において、下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受26と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とにより、下ロール21が下方向に引っ張られる状態で下第二軸受保持ハウジング部材25に保持されてなる。
このようにして、下ロール11が、下方向に引っ張られる状態で、所望の位置に位置決めされて架台3に保持されてなる形態を構築した。
そして、
「下第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(p2)」、「下第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下(p6)」には、間隔が存在する形態を有するとともに、「下第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(p1)」、「下第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下(p3)」、「下第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下(p4)」、「下第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下(p5)」には間隔が存在しない形態を有する形態を構築した。
更に、「下第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(q1)」、「下第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(q3)」には間隔が存在する形態を有するとともに、「下第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(q5)」、「下第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(q6)」、「下第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(q2)」、「下第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(q4)」のそれぞれの間隔が存在しない形態を有する形態を構築した。
これにより、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過したときに上ロール11に掛かる上方向の力に対して、上ロール11が上方向に微移動した逃げる現象が抑制されて、上ロール11と下ロール21との間の間隔が、被加工物8を通過する前の初期の間隔を維持できることを確認した。
【0240】
また、下ロール21の仮想ロール軸芯方向の位置形態が維持されるとともに、ロールの高速回転によるロールの微少な振れ移動、ロール装置の駆動時における構成部材の熱膨張、加熱された型版部を構成したロール、又は、他の駆動熱、等に起因する下ロール21の上下方向の微移動、ロール表面に形成された型版部における構成部材の熱膨張、型版の凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状に起因する下ロール21の上下方向の微移動、等の、ロール装置の駆動時における下ロール21の上下方向の微移動が抑制されて、駆動時における上ロール11と下ロール21との間隔寸法が一定に保たれることを確認した。
【0241】
[実施例1d:被加工物の準備]
本実施例のロール装置を用いて、積層されたシート状の不織布素材等から構成された生理用品を、不織布製の包装体の中に収納した状態で、所定の形状に、熱融着接合(熱融着シール又はヒートシールとも言う)を行うとともに、所定形状に切断して、生理用品を収納した包装体を加工形成した。
包装体の中に収納された生理用品は、幅寸法80mm、長さ寸法210mm、厚さ寸法3mmの略長方形であって、長さ方向に3重に折り畳んだ状態(すなわち、厚さが9mm)で収納されてなる。
被加工物としての熱融着される前の包装体は、熱融着可能な不織布製であって、厚さ寸法0.06mmの不織布製シートが幅方向に略2重半に折り畳んだ状態で、幅方向に幅寸法が110mmの収納部を形成した不織布製長尺シート状包装体を使用した。すなわち、不織布製長尺シート状包装体は、幅方向に、3重に折り重ねられた厚さ0.18mmの領域と2重に折り重ねられた厚さ0.12mmの領域とが存在する形態を有し、幅寸法が110mmの連続した長尺シート状包装体の形態を有する。
このようにして、長尺シート状包装体の中に、長尺方向の所定の間隔で、3重に折り畳んだ生理用品が収納されてなる形態を有する被加工物を準備した。
【0242】
[実施例1e:ロール装置と被加工物を使用した加工物の加工形成]
上記の「実施例1a」、「実施例1b」、「実施例1c」のロール装置を使用して、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間隔が所望の間隔になるように、上第一リーマボルト141a、下第一リーマボルト241a、その他の構成部材の配置構成等を調整した。
そして、所定の回転速度で回転する上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に、上記の「実施例1d」の被加工物を通過させて、包装体の中に収納されている生理用品の両側領域に位置する包装体を熱融着接合するとともに、切断して、個々の生理用品が収納された個々の包装体を調製した。
ロール装置の駆動中において、生理用品が存在する被加工物の領域は、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間で圧縮された状態で通過して、生理用品の両側領域に位置する包装体が存在しない領域の包装体の領域を熱融着接合するとともに、切断して、個々の生理用品が収納された個々の包装体を調製した。
【0243】
本発明の一実施例のロール装置の型版部の構成と被加工物との構成を説明するための部分写真図が図23に示される。
図23の(A)は上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を設置した近辺の部分写真図であり、上ロール11は上第一軸受保持ハウジング部材14に保持され、上第一軸受保持ハウジング部材14は上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を介して上第二軸受保持ハウジング部材15に保持され、上第二軸受保持ハウジング部材15は架台3に保持されてなる。上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141は、上第一リーマボルト頭部141bと上第一リーマボルト胴部141cと上第一リーマボルトネジ部141dと上第一圧力バネ材141eとを備える。
図23の(B)は被加工物を熱融着シールするとともに、切断して製造された加工物8の部分写真図であり、被加工物としての被加工物シート8を熱融着結合するとともに切断してなる熱融着部88dと被加工物切断部88eとを形成した加工物が得られた。
【0244】
本ロール装置を使用して被加工物を熱融着接合するとともに切断した実施例において、100個の加工物を調製した結果、下記の効果を確認した。
・加工して調製された100個の全ての包装体において、熱融着接合部の熱接合強度(熱融着強度)は幅方向において、所望の接合強度を有するとともに同じ強度を有していた。
・加工して調製された包装体において、幅方向における切断は、全ての切断において、切断不良の発生が皆無であり、所望に切断された包装体が得られた。
・ロール装置の駆動中における振動の発生が抑制され、所望の良好な範囲内であった。
・加工不良の発生が抑制され、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られた。
【0245】
すなわち、この実施例のロール装置の構成により、前述の[効果ロ-b]と前述の[効果ハ-d]との双方の効果を備えた前述の[効果ニ]の効果が得られることを確認した。
【実施例0246】
[実施例2a:ロール装置の全体構成]
本実施例のロール装置の全体のロール装置の模式図が図13に示され、ロール装置に構成される主要な構成要素の模式図が図7図11に示される。
このロール装置は、図13に示されるような構成を備え、上記の「基本構成1」を備えるとともに、上ロールユニットは図7に示されるような「従属構成2」を備え、下ロールユニットは図11に示されるような「従属構成6」を備え、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141が「従属構成10~11」を備えたロール装置である。
被加工物として、上記の実施例1と同じの積層されたシート状の不織布製素材等から構成された生理用品を、不織布製の包装体の中に収納した状態で、所定の形状に、熱融着接合(熱融着シール又はヒートシールとも言う)を行うとともに、切断して、生理用品を収納した包装体を加工形成するロール装置である。
【0247】
図7図11図13に示されるように、本実施例のロール装置は、(A)上ロールユニットと、(B)下ロールユニットと、(C)前記上ロールユニットと前記下ロールユニットを保持する架台3を備える。
(A)上ロールユニットは、(A-i)上ロール胴部11aと該上ロール胴部11aの両側方向に形成された上ロール第一軸11bと上ロール第二軸(11c)とを有する上ロール11を備える。
上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸(11c)とは、仮想の仮想上ロール軸芯を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる。
上ロールユニットは、更に、(A-ii)上ロール第一軸11bを嵌合して保持する上第一軸受16と、上第一軸受16を嵌合して保持する上第一軸受保持ハウジング部材14と、上第一軸受保持ハウジング部材14を上下方向に位置決め自在可能に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを備える。
上ロール第一軸11bは、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、架台3に保持されてなる。
これにより、上ロール11は、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、架台3に保持されてなる。
【0248】
(A)前記上ロールユニットは、更に、(A-iii)上ロール第二軸11cを嵌合して保持する上第二軸受17と、上第二軸受17を嵌合して保持する上第二軸受保持ハウジング部材15と、架台3に固定されてなる上第二ハウジング部材固定部材152と、を備える。
上ロール第二軸11cは、上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に保持されてなる。
これにより、上ロール11は、上第二軸受17と上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して、架台3に保持されてなる。
【0249】
(A)上ロールユニットにおいて、上第一軸受保持ハウジング部材14は、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を介して、直接に、架台3に保持されてなる。
すなわち、上ロール11は、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して架台3に保持されるとともに、上第二軸受17と上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して架台3に保持されてなる。
【0250】
(B)下ロールユニットは、(B-i)下ロール胴部21aと該下ロール胴部21aの両側方向に形成された下ロール第一軸(21b)とを有する下ロール21を備える。
下ロールユニットは、更に、(B-ii)下ロール軸第一21bを嵌合して保持する下第一軸受26と、下第一軸受26を嵌合して保持する下第一軸受保持ハウジング部材24と、下第一軸受保持ハウジング部材24を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241と、を備える。
下ロール第一軸21bは、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、架台3に保持されてなる。
下ロール胴部21aは、下ロール第一軸21bと下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、架台3に保持されてなる。
これにより、下ロール21は、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、架台3に保持されてなる。
【0251】
(B)下ロールユニットは、更に、(B-iii)下ロール第二軸21cを嵌合して保持する下第二軸受27と、下第二軸受27を嵌合して保持する下第二軸受保持ハウジング部材25と、架台3に固定されてなる下第二ハウジング部材固定部材252と、を備える。
下ロール第二軸21cは下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25とを介して架台3に保持されてなり、これにより、下ロール胴部21は、下ロール第二軸21cと下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252とを介して、架台3に保持されてなる。
これにより、下ロール21は、下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252とを介して、架台3に保持されてなる。
【0252】
なお、(B-ii)下ロールユニットにおいて、下第一軸受保持ハウジング部材24は、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241を介して、直接に、架台3に保持されてなる。
すなわち、下ロール21は、下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して架台3に保持されるとともに、下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252とを介して架台3に保持されてなる。
【0253】
上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとは互いに上下方向に対向する位置に互いに押圧可能に設置されてなり、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に被加工物8を通過させることにより、被加工物を所定形状に加工形成可能に構成されてなる。
上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間にシート状の被加工物8が通過された場合に、上ロール胴部11aが上方向に移動することが抑制可能に構成されてなる。
【0254】
[実施例2b:上ロールユニットの詳細な構成]
上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cとは、互いに直列に形成されてなり、上ロール第一軸11bが上ロール胴部11aと上ロール第二軸11cとの間に形成されてなる。
【0255】
上ロール11、架台3、上第二ハウジング部材固定部材152のそれぞれの構成要素は、慣用の鋼鉄素材を使用して、所定の形状のものに加工調製した。上第一軸受16、及び、上第二軸受17は市販の軸受の中から所望の軸受を選択して構成した。
上第一軸受保持ハウジング部材14は、慣用の鋼鉄素材を使用して、図7の模式的断面図に示されるような上第一軸受16を嵌合保持できる所望の大きさ寸法の円筒形状の中空を形成してなる。
上第二軸受保持ハウジング部材15は、慣用の鋼鉄素材を使用して、図7の模式的断面図に示されるような上第二軸受17を嵌合保持できる所望の大きさ寸法の円筒形状の中空を形成してなる。
【0256】
上ロール胴部11aの直径は65mmであり、上ロール第一軸11bの直径は55mmであり、上ロール第二軸11cの直径は50mmであり、上ロール胴部11aの長さは200mmである。
【0257】
上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152は、接合用ボルトにより(図示なし)接合固定され、上第二ハウジング部材固定部材152と架台3は接合用ボルト(図示なし)により、所望位置を調整可能に接合固定されてなる。すなわち、上第二軸受保持ハウジング部材15を所望位置に調整して架台3に接合して固定した。
【0258】
本ロール装置の上ロール胴部11aに、前述の実施例1と類似の型版部が設置形成されてなる。
すなわち、本ロール装置の上ロール胴部11aの回転する周面方向における均等な間隔の4カ所に、切断するための刃型版部120cと、その刃型版部120cの両側に被加工物を加熱して熱融着接合するための熱融着型版部120dとの型版部が備えられてなる。
刃型版部120cは突起先の形状を有する切断刃を有する。熱融着型版部120dは所定の凹凸形状を有する。これらの4カ所のそれぞれの型版部120d、120cの間には、平坦な周面を有する押圧版部(図示なし)が形成されてなる。熱融着型版部は、その熱融着型版部を加熱するための熱源装置(図示なし)に接続されて構成されてなる。
刃型版部120cの上ロール胴部11aから突出する刃型突起長s1は0.18mmであり、熱融着版型部120dの熱融着版型突起長s2は0.13mmである。
【0259】
図21図22は、本発明の一実施例のロール装置の型版部の構成を説明するための模式的概略図である。型版部としては、図21図22に示される熱融着型版部120dと、刃型版部120cが構成されてなる。
図22の(A)は上ロールと下ロールとの概略模式図であり、図22の(B)は型版部を形成設置した上ロールと下ロールと被加工物との概略模式的説明図であり、図22の(C)は被加工物を熱融着シールするとともに、切断して製造された加工物の概略模式的説明図である。
図21の(A)と(C)、及び、図22(A)と(B)において、上ロール胴部11aの所定の表面に、凸形状を有する上ロール熱融着型版部120dと刃形状を有する上ロール刃型版部120cとが設置構成されてなる。上ロール11の上ロール胴部11aに対向する下ロールの下ロール胴部21aには、凹凸のない下ロール胴部11aが配置されてなる。
【0260】
図7図13に示されるように、上第一軸受保持ハウジング部材14は、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を介して架台3に保持されて固定されてなる。そして、上第二軸受保持ハウジング部材15を、上第二ハウジング部材固定部材152を介して、所望の上下方向の位置になるように架台3に保持可能に固定した。
このようにして、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第二軸受保持ハウジング部材15とが架台3に保持されて固定されてなるように構成した。
すなわち、上ロール11は、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を介して架台3に保持されて固定されてなるとともに、上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152を介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に保持されて固定されてなる構成を備える。
【0261】
上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141としては、略円形状断面を有する上第一リーマボルト胴部141cと、該上第一リーマボルト胴部141cの一端にネジ切状態で形成された上第一リーマボルトネジ部141dと、該上第一リーマボルト胴部141cの他端に該上第一リーマボルト胴部の外径よりも大きな外径寸法を有する上第一リーマボルト頭部141bとを有する上第一リーマボルト141aと、図6(B)に示されるような、上第一圧力バネ材141eとを備える。
【0262】
また、図7図13に示されるように、上ロール第一軸11bは、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、架台3に保持されてなる。一方、上第二軸受保持ハウジング部材15は上第二ハウジング部材固定部材152を介して、架台3に保持されてなる構成を備え、このようにして、上ロール11が、架台3に保持されてなる。
すなわち、架台3は架台貫通孔13aを有し、上第一軸受保持ハウジング部材14は上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aを有し、上第一圧力バネ材141eを上第一リーマボルト胴部141cの周囲に配置した状態で、上第一リーマボルト141aを架台貫通孔13aに差し込むとともに、上第一リーマボルトネジ部141dを上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aに所望の深さ寸法でネジ止めして構成した。
【0263】
図6(C)に類似して示されるように、上第一リーマボルトネジ部141dが所望のネジ止め深さ寸法「w3」で上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aにネジ止めして固定されてなる。この場合、上第一リーマボルト胴部141cの周囲が第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aの内側に位置するとともに、上第一圧力バネ材141eが上第一リーマボルト頭部141bと架台3とに挟まれて圧縮されたた状態で位置するように構成した。そして、上第一リーマボルト頭部141bの下面と架台3の上面との間の距離「w1」と、架台3の下面と上第一軸受保持ハウジング部材14の上面と間の距離「w2」とを所望の長さ寸法に調節して、上第一リーマボルトネジ部141dを上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aにネジ止めして固定した。
このような状態において、上第一圧力バネ材141eは圧縮された圧縮形態を有し、上第一圧力バネ材141eには上第一リーマボルト頭部141bを押し上げる弾性力が働き、この上第一リーマボルト頭部の押上弾性力により、上第一軸受保持ハウジング部材14が上方向に引っ張られた状態で架台3に弾性的に保持される。本実施例においては、図7に示されるように、上第二軸受保持ハウジング部材15は、上第二ハウジング部材固定部材152を介して、架台3に固定されてなる。
【0264】
本実施例の上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を備えた構成により、上ロール11が、上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二軸受17とにより上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に固定されて保持されてなる形態が構築されるとともに、更に、この形態において、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受16と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とにより、上ロール11が上方向に引っ張られる状態で上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されてなる。このようにして、上ロール11が、上方向に引っ張られる状態で、所望の位置に位置決めされて架台3に保持されてなる形態を構築した。
これにより、「上第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上(m1)」、「上第一軸受外輪ボール軸受内部間隔上(m3)」には間隔が存在する形態を有するとともに、「上第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(m2)」、「上第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下(m4)」、「上第一軸受内輪ボール軸受内部間隔上(m5)」、「上第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下(m6)」には間隔が存在しない形態を構築した。
更に、「上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(n2)」と「上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(n6)」のそれぞれに間隔が存在する形態を有するとともに、「上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上(n1)」、「上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔上(n3)」、「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(n4)」、「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔上(n5)」のそれぞれの間隔が存在しない形態(すなわち、間隔が「略0mm」である)を構築した。
【0265】
すなわち、上ロール11が、上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二軸受17とにより上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に固定されて保持されてなる形態が構築されるとともに、更に、この形態において、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受16と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とにより、上ロール11が上方向に引っ張られる状態で上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されてなる形態を構築した。。
【0266】
本ロール装置において、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過したときに上ロール11に掛かる上方向の力に対して、上ロール11が上方向に微移動した逃げる現象が抑制されて、上ロール11と下ロール21との間の間隔が、被加工物8を通過する前の初期の間隔を維持できることを確認した。
また、上ロール11の仮想ロール軸芯方向の位置形態が維持されるとともに、ロールの高速回転によるロールの微少な振れ移動、ロール装置の駆動時における構成部材の熱膨張、加熱された型版を構成したロール、又は、他の駆動熱、等に起因する上ロール11の上下方向の微移動、ロール表面に形成された型版における構成部材の熱膨張、型版の凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状に起因する上ロール11の上下方向の微移動、等の、ロール装置の駆動時における上ロール11の上下方向の微移動が抑制されて、駆動時における上ロール11と下ロール21との間隔寸法が一定に保たれることを確認した。
【0267】
[実施例2c:下ロールユニットの詳細な構成]
下ロール胴部21aと下ロール第一軸21bと下ロール第二軸21cとは、互いに直列に形成されてなり、下ロール第一軸21bが下ロール胴部21aと下ロール第二軸21cとの間に形成されてなる。
下ロール胴部21aの直径は65mmであり、下ロール第一軸21bの直径は55mmであり、下ロール第二軸21cの直径は50mmであり、下ロール胴部21aの長さは200mmである。
【0268】
下ロール21、架台3、下第二ハウジング部材固定部材252のそれぞれの構成要素は、慣用の鋼鉄素材を使用して、所定の形状のものに加工調製した。下第一軸受26、及び、下第二軸受27は市販の軸受の中から所望の軸受を選択して構成した。
下第一軸受保持ハウジング部材24は、慣用の鋼鉄素材を使用して、図11の模式的断面図に示されるような下第一軸受26を嵌合保持できる所望の大きさ寸法の円筒形状の中空を形成してなる。
下第二軸受保持ハウジング部材25は、慣用の鋼鉄素材を使用して、図11の模式的断面図に示されるような下第二軸受27を嵌合保持できる所望の大きさ寸法の円筒形状の中空を形成してなる。
【0269】
下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252は、接合用ボルト(図示なし)により接合固定され、下第二ハウジング部材固定部材252と架台3接合用ボルト(図示なし)により、所望位置調整可能に接合固定されている。すなわち、下第二軸受保持ハウジング部材25は架台3に所望位置を調整可能に接合固定されてなる。
【0270】
図11に示されるように、下第一軸受保持ハウジング部材24は、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241を介して架台3に保持されて固定されてなる。そして、下第二軸受保持ハウジング部材25は、下第二ハウジング部材固定部材252を介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に保持されてなる。このようにして、下第一軸受保持ハウジング部材24と下第二軸受保持ハウジング部材25とが架台3に保持されて固定されてなる。
すなわち、下ロール21は、下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241を介して架台3に保持されて固定されてなるとともに、下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252を介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に保持されて固定されてなる構成を備える。
【0271】
下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241は、下第一リーマボルト胴部241cと、下第一リーマボルト胴部241cの一端に形成された上第一リーマボルト頭部141bと、下第一リーマボルト胴部241cの他端に形成された下第一リーマボルトネジ部241dとを有する上第一リーマボルト141a、及び、下第一リーマボルト胴部241cの周囲に設置された下第一圧力バネ材材241eと、を備えてなる。
下第一リーマボルトネジ部241dが下第一軸受保持ハウジング部材24にネジ深さ調整可能にネジ付けされ、下第一軸受保持ハウジング部材24にネジ付けされるネジ深さが調製されることにより、下上第一軸受保持ハウジング部材24の上下方向の位置を所望位置に位置決めした状態で架台3に保持されるとともに、下第一軸受保持ハウジング部材24を、下第一圧力バネ材材241eの弾性力により微移動自在可能に架台3に保持可能に構成されてなる。
この構成により、下ロール胴部21aに下方向の圧力が負荷された場合においても、下ロール胴部21aは初期の所望位置に位置決めした状態を維持可能に構成されてなる。
【0272】
すなわち、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241としては、図10に示されるような下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241が構成されてなる。
下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241は、図10(A)に示さるような、略円形状断面を有する下第一リーマボルト胴部241cと、該下第一リーマボルト胴部241cの一端にネジ切状態で形成された下第一リーマボルトネジ部241dと、該下第一リーマボルト胴部241cの他端に該下第一リーマボルト胴部の外径よりも大きな外径寸法を有する下第一リーマボルト頭部241bとを有する下第一リーマボルト241aと、図10(B)に示されるような、螺旋形状を有する下第一圧力バネ材241eとを備える。
下第一圧力バネ材241eが、下第一リーマボルト頭部241bと架台3の間に設置されてなる。
【0273】
下第一リーマボルト241aとしては、市販されている汎用のリーマボルトから所望のリーマボルトを選択するとともに、所望の形状形態に再加工してなるリーマボルトを構成した。下第一圧力バネ材241eとしては、市販されている汎用の圧力バネ材を選択するとともに、所望の形状形態に再加工してなる圧力バネ材を構成した。
【0274】
なお、下ロール胴部21aが、下方向に、ロール装置が破損する程度の著しく強い圧力が負荷された場合には、下第一圧力バネ材241eがその強い圧力を吸収して変形圧縮され、下第一軸受保持ハウジング部材24が下第一圧力バネ材241eのバネ弾性を伴って微移動して、架台等のロール装置の破損を抑制する。
【0275】
本ロール装置において、図10図11に示されるように、下方向に位置する下第一軸受ハウジング部材24の内壁と下第一軸受外輪26aの外壁との間の「下第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(p2)」、及び、下方向に位置する下第一軸受外輪26aの内壁と下第一軸受ボール26bとの間の「下第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下(p6)」には、間隔が存在する形態を構築した。
更に、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24との構成において、上方向に位置する下第一軸受ハウジング部材24の下内壁と下第一軸受外輪26aの外壁との間の「下第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(p1)」、下第一軸受外輪26aの内壁と下第一軸受ボール26bとの間の「下第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下(p3)」、下第一軸受内輪26cの外壁と下第一軸受ボール26bとの間の「下第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下(p4)」、及び、下第一軸受内輪26cの外壁と下第一軸受ボール26bとの間の「下第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下(p5)」には間隔が存在しない形態を構築した。
また、上方向に位置する下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25との構成において、下第二軸受保持ハウジング部材25の内壁と下第二軸受外輪27aの外壁との間の「下第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(q1)」、下方向に位置する下第二軸受外輪27aの内壁と下第二軸受ボール27bとの間の「下第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(q3)」には間隔が存在する形態を有する。
更に、下方向に位置する下方向に位置する下第二軸受内輪27cの外壁と下第二軸受ボール27bとの間の「下第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(q5)」、下第二軸受外輪27aの内壁と下第二軸受ボール27bとの間の「下第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(q6)」及び下第二軸受保持ハウジング部材25の内壁と下第二軸受外輪27aの外壁との間の「下第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(q2)」、及び、下第二軸受内輪27cの外壁と下第二軸受ボール27bとの間の「下第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(q4)」には間隔が存在しない形態を有する。
【0276】
すなわち、下ロール21が、下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二軸受27とにより上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に固定されて保持されてなる形態が構築されるとともに、更に、この形態において、下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受26と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とにより、下ロール21が下方向に引っ張られる状態で下第二軸受保持ハウジング部材25に保持されてなる。
このようにして、下ロール11が、下方向に引っ張られる状態で、所望の位置に位置決めされて架台3に保持されてなる形態を構築した。
「下第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(p2)」、「下第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下(p6)」の間隔が存在する形態を有するとともに、「下第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(p1)」、「下第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下(p3)」、「下第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下(p4)」、「下第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下(p5)」には間隔が存在しない形態を構築した。
更に、「下第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(q1)」、「下第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(q3)」には間隔が存在する形態を有するとともに、「下第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(q5)」、「下第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(q6)」、「下第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(q2)」、及び、「下第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(q4)」のそれぞれの間隔が存在しない形態を構築した。
これにより、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過したときに上ロール11に掛かる上方向の力に対して、上ロール11が上方向に微移動した逃げる現象が抑制されて、上ロール11と下ロール21との間の間隔が、被加工物8を通過する前の初期の間隔を維持できることを確認した。
【0277】
また、下ロール21の仮想ロール軸芯方向の位置形態が維持されるとともに、ロールの高速回転によるロールの微少な振れ移動、ロール装置の駆動時における構成部材の熱膨張、加熱された型版部を構成したロール、又は、他の駆動熱、等に起因する下ロール21の上下方向の微移動、ロール表面に形成された型版部における構成部材の熱膨張、型版の凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状に起因する下ロール21の上下方向の微移動、等の、ロール装置の駆動時における下ロール21の上下方向の微移動が抑制されて、駆動時における上ロール11と下ロール21との間隔寸法が一定に保たれることを確認した。
【0278】
本ロール装置における他の構成、及び、本構成により得られる作用は、前述の実施例1に記載の構成及び作用と類似した構成を備えるとともに、実施例1に記載の作用と類似した作用を備える。
【0279】
[実施例2d:被加工物の準備]
本実施例のロール装置を用いて、実施例1dと類似の被加工物を使用して、所望の形態の加工物を加工形成した。
すなわち、本実施例のロール装置を用いて、積層されたシート状の不織布素材等から構成された生理用品を、不織布製の包装体の中に収納した状態で、所定の形状に、熱融着接合(熱融着シール又はヒートシールとも言う)を行うとともに、所定形状に切断して、生理用品を収納した包装体を加工形成した。
包装体の中に収納された生理用品は、幅寸法80mm、長さ寸法210mm、厚さ寸法3mmの略長方形であって、長さ方向に3重に折り畳んだ状態(すなわち、厚さが9mm)で収納されてなる。
被加工物としての熱融着される前の包装体は、熱融着可能な不織布製であって、厚さ寸法0.06mmの不織布製シートが幅方向に略2重半に折り畳んだ状態で、幅方向に幅寸法が110mmの収納部を形成した不織布製長尺シート状包装体を使用した。すなわち、不織布製長尺シート状包装体は、幅方向に、3重に折り重ねられた厚さ0.18mmの領域と2重に折り重ねられた厚さ0.12mmの領域とが存在する形態を有し、幅寸法が110mmの連続した長尺シート状包装体の形態を有する。
このようにして、長尺シート状包装体の中に、長尺方向の所定の間隔で、3重に折り畳んだ生理用品が収納されてなる形態を有する被加工物を準備した。
【0280】
[実施例2e:ロール装置と被加工物を使用した加工物の加工形成]
上記の「実施例2a」、「実施例2b」、「実施例2c」のロール装置を使用して、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間隔が所望の間隔になるように、上第一リーマボルト141a、下第一リーマボルト241a、その他の構成部材の配置構成等を調整した。
そして、所定の回転速度で回転する上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に、上記の「実施例1d」の被加工物を通過させて、包装体の中に収納されている生理用品の両側領域に位置する包装体を熱融着接合するとともに、切断して、個々の生理用品が収納された個々の包装体を調製した。
ロール装置の駆動中において、生理用品が存在する被加工物の領域は、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間で圧縮された状態で通過して、生理用品の両側領域に位置する包装体が存在しない領域の包装体の領域を熱融着接合するとともに、切断して、個々の生理用品が収納された個々の包装体を調製した。
【0281】
本ロール装置を使用して被加工物を熱融着接合するとともに切断した実施例において、100個の加工物を調製した結果、下記の効果を確認した。
・加工して調製された100個の全ての包装体において、熱融着接合部の熱接合強度(熱融着強度)は幅方向において、所望の接合強度を有するとともに同じ強度を有していた。
・加工して調製された包装体において、幅方向における切断は、全ての切断において、切断不良の発生が皆無であり、所望に切断された包装体が得られた。
・ロール装置の駆動中における振動の発生が抑制され、所望の良好な範囲内であった。
・加工不良の発生が抑制され、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られた。
【0282】
すなわち、この実施例のロール装置の構成により、前述の[効果ロ-b]と前述の[効果ハ-d]との双方の効果を備えた前述の[効果ニ]の効果が得られることを確認した。
【実施例0283】
本発明のロール装置の一実施例を説明するための模式図が図14に示される。
このロール装置は、上記の「基本構成1」を備えるとともに、上ロールユニットと下ロールユニットは図14に示されるような「従属構成3」を備える。
被加工物として、上記の実施例1と同じの積層されたシート状の不織布製素材等から構成された生理用品を、不織布製の包装体の中に収納した状態で、所定の形状に、熱融着接合(熱融着シール又はヒートシールとも言う)を行うとともに、切断して、生理用品を収納した包装体を加工形成するロール装置である。
【0284】
[実施例3a:ロール装置の準備]
前述の実施例2のロール装置において、(A)上ロールユニットの構成における「上第一ハウジング部材固定部材142」が構成され、及び、(B)下ロールユニットの構成における「下第一ハウジング部材固定部材242」が構成された構成要素が異なり、その他の構成要素は、前述の実施例2の構成要素と類似するロール装置を準備した。
すなわち、図14に示されるように、(A)上ロールユニットは、架台3に固定されてなる上第一ハウジング部材固定部材142を有し、上第一軸受保持ハウジング部材14は、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141を介して前記上第一ハウジング部材固定部材142に保持され、これにより、上ロール11は、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141と上第一ハウジング部材固定部材142を介して架台3に保持されるとともに、上第二軸受17と上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152を介して架台3に保持されてなる。
【0285】
(B)下ロールユニットは、架台3に固定されてなる下第一ハウジング部材固定部材242を備え、下第一軸受保持ハウジング部材24は、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241を介して下第一ハウジング部材固定部材242に保持され、これにより、下ロール21は、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241と下第一ハウジング部材固定部材242とを介して架台3に保持されるとともに、下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252を介して架台3に保持されてなる。
【0286】
図14に示されるその他の構成要素は、前述の実施例2の図13に示される構成要素と類似する構成要素を備え、その他の詳細な構成は前述の実施例2において説明した構成と類似した構成を備える。
このように構成を備えたロール装置を調製した。
【0287】
前述の実施例2と類似の方法により、本ロール装置を使用して被加工物を熱融着接合するとともに切断した結果、100個の加工物を調製した結果、下記の効果を確認した。
・加工して調製された100個の全ての包装体において、熱融着接合部の熱接合強度(熱融着強度)は幅方向において、所望の接合強度を有するとともに同じ強度を有していた。
・加工して調製された包装体において、幅方向における切断は、全ての切断において、切断不良の発生が皆無であり、所望に切断された包装体が得られた。
・ロール装置の駆動中における振動の発生が抑制され、所望の良好な範囲内であった。
・加工不良の発生が抑制され、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られた。
【実施例0288】
[実施例4a:ロール装置の全体構成]
本発明のロール装置の一実施例を説明するための図が図1に示される。
このロール装置は、上記の「基本構成1」を備えるとともに、上ロールユニットは「従属構成4」を備え、下ロールユニットは「従属構成5(B-iii)」を備えたロール装置である。
被加工物として、上記の実施例1と同じの積層されたシート状の不織布素材等から構成された生理用品を、不織布製の包装体の中に収納した状態で、所定の形状に、熱融着接合(熱融着シール又はヒートシールとも言う)を行うとともに、切断して、生理用品を収納した包装体を加工形成するロール装置である。
【0289】
図1において、本構成のロール装置は、(A)上ロールユニットと、(B)下ロールユニットと、(C)前記上ロールユニットと前記下ロールユニットを保持する架台3を備える。
(A)上ロールユニットは、(A-i)上ロール胴部11aと該上ロール胴部11aの両側方向に形成された前記上ロール第一軸11bと上ロール第二軸(11c)とを有する前記上ロール11を備える。上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cとは、仮想の仮想上ロール軸芯を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる。
上ロールユニットは、更に、(A-ii)上ロール第一軸11bを嵌合して保持する上第一軸受16と、上第一軸受16を嵌合して保持する上第一軸受保持ハウジング部材14と、上第一軸受保持ハウジング部材14を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを備える。
上ロールユニットは、更に、(A-iii)上ロール第二軸11cを嵌合して保持する上第二軸受17と、上第二軸受17を嵌合して保持する上第二軸受保持ハウジング部材15と、架台3に固定されてなる上第二ハウジング部材固定部材152を備える。
上ロール第一軸11bは、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上ロール第二軸11cは、上第二軸受17と上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に保持されてなる。
なお、上第二ハウジング部材固定部材152は、上方向に位置する架台3に、上第二軸受保持ハウジング部材15の上下方向の位置調節可能に固定されてなる。
これにより、上ロール11は、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上第二軸受17と上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して、上方向に引っ張られる状態で、架台3に保持されてなる。
【0290】
(B)前記下ロールユニットは、(B-i)下ロール胴部21aと該下ロール胴部21aの両側方向に形成された下ロール第二軸21cを有する下ロール21、及び、(B-iii)下ロール第二軸21cを嵌合して保持する下第二軸受27と、下第二軸受27を嵌合して保持する下第二軸受保持ハウジング部材25と、架台3に固定されてなる下第二ハウジング部材固定部材252とを備える。
下ロール第二軸21cは下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25とを介して架台3に保持されてなり、これにより、下ロール胴部21は、下ロール第二軸21cと下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252とを介して、架台3に保持されてなる。
なお、下第二ハウジング部材固定部材252は、下方向に位置する架台3に、下第二軸受保持ハウジング部材25の上下方向の位置調節可能に固定されてなる。
下ロール胴部21aと該下ロール胴部21aの両側方向に形成された下ロール第二軸21cとは、仮想の仮想下ロール軸芯を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる。
これにより、下ロール21は、下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252とを介して、架台3に保持されてなる。
上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に被加工物8を通過させることにより、被加工物を所定形状に加工形成可能に構成されてなる。
【0291】
[実施例4b:上ロールユニットの詳細な構成]
上ロールユニットは、前述の「実施例1」の[実施例1b:上ロールユニットの詳細な構成]に記載の構成要素を備えた同じ構成を備える。
すなわち、上ロールユニットは、「実施例1b」と同じ構成を備え、上ロール11は、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上第二軸受17と上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して、上方向に引っ張られる状態で、架台3に保持されてなる。
また、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141は「実施例1b」と類似の上第一リーマボルト141aと上第一圧力バネ材141eを備える。上ロール胴部11aには「実施例1b」と類似の刃型版部120cと熱融着型版部120dとの型版部が備えられてなる。その他の上ロールユニットの構成は、「実施例1b」の構成と類似した構成を備える。
これにより、「上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上(n1)」、「上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔上(n3)」、「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(n4)」、「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔上(n5)」のそれぞれの間隔が「0」になるとともに、「上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(n2)」と「上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(n6)」のそれぞれに間隔を有するように形成可能な形態を構築した。
【0292】
すなわち、上ロール11が、上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二軸受17とにより上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に固定されて保持されてなる形態が構築されるとともに、更に、この形態において、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受16と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とにより、上ロール11が上方向に引っ張られる状態で上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されてなる形態を構築した。。
【0293】
上ロール11が、上方向に引っ張られる状態で、所望の位置に位置決めされて架台3に保持されてなる形態が構築され、
これにより、「上第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上(m1)」、「上第一軸受外輪ボール軸受内部間隔上(m3)」には間隔が存在する形態を有するとともに、「上第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(m2)」、「上第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下(m4)」、「上第一軸受内輪ボール軸受内部間隔上(m5)」、「上第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下(m6)」には間隔が存在しない形態を構築した。
更に、「上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(n2)」と「上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(n6)」のそれぞれに間隔が存在する形態を有するとともに、「上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上(n1)」、「上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔上(n3)」、「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(n4)」、「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔上(n5)」のそれぞれの間隔が存在しない形態(すなわち、間隔が「略0mm」である)を構築した。
これにより、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過したときに上ロール11に掛かる上方向の力に対して、上ロール11が上方向に微移動した逃げる現象が抑制されて、上ロール11と下ロール21との間の間隔が、被加工物8を通過する前の初期の間隔を維持できることを確認した。
また、上ロール11の仮想ロール軸芯方向の位置形態が維持されるとともに、ロールの高速回転によるロールの微少な振れ移動、ロール装置の駆動時における構成部材の熱膨張、加熱された型版部を構成したロール、又は、他の駆動熱、等に起因する上ロール11の上下方向の微移動、ロール表面に形成された型版部における構成部材の熱膨張、型版の凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状に起因する上ロール11の上下方向の微移動、等の、ロール装置の駆動時における上ロール11の上下方向の微移動が抑制されて、駆動時における上ロール11と下ロール21との間隔寸法が一定に保たれることを確認した。
【0294】
[実施例4c:下ロールユニットの詳細な構成]
図1に示されるように、下ロール胴部21aと下ロール第一軸21bと下ロール第二軸21cとは、互いに直列に形成されてなり、下ロール第一軸21bが下ロール胴部21aと下ロール第二軸21cとの間に形成されてなる。
下ロール胴部21aの直径は65mmであり、下ロール第一軸21bの直径は55mmであり、下ロール第二軸21cの直径は50mmであり、下ロール胴部21aの長さは200mmである。
【0295】
下ロール21、架台3、下第二ハウジング部材固定部材252の構成要素は、慣用の鋼鉄素材を使用して、所定の形状のものに加工調製した。下第二軸受27は市販の軸受の中から所望の軸受を選択して構成した。下第一軸受26は構成されていない。
下第二軸受保持ハウジング部材25は、慣用の鋼鉄素材を使用して、下第二軸受27を嵌合保持できる所望の大きさ寸法の円筒形状の中空を形成してなる。
【0296】
下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252は、接合用ボルトにより(図示なし)、所望位置調整可能に接合固定され、下第二ハウジング部材固定部材252と架台3は接合用ボルト(図示なし)により、所望位置調整可能に接合固定されている。
すなわち、下第二軸受保持ハウジング部材25は架台3に所望位置を調整可能に接合固定されてなる。
下ロール第二軸21cは、下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二ハウジング部材固定部材252を介して、架台3に保持されてなる構成を備え、このようにして、下ロール21が、架台3に保持されてなる。
【0297】
図9(B)に示されるように、下第二軸受27と下第二軸受保持ハウジング部材25との構成において、下第二軸受保持ハウジング部材25の内壁と下第二軸受外輪27aの外壁との間の「下第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(q1)」、下方向に位置する下第二軸受外輪27aの内壁と下第二軸受ボール27bとの間の「下第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(q3)」には間隔が存在する形態を有するように構築した。
下第二軸受内輪27cの外壁と下第二軸受ボール27bとの間の「下第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(q5)」、下第二軸受外輪27aの内壁と下第二軸受ボール27bとの間の「下第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(q6)」及び下第二軸受保持ハウジング部材25の内壁と下第二軸受外輪27aの外壁との間の「下第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(q2)」、及び、下第二軸受内輪27cの外壁と下第二軸受ボール27bとの間の「下第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(q4)」には間隔が存在しない形態を有するように構築した。
その結果、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過したときに上ロール11に掛かる上方向の力に対して、上ロール11が上方向に微移動した逃げる現象が抑制されて、上ロール11と下ロール21との間の間隔が、被加工物8を通過する前の初期の間隔を維持できることを確認した。
すなわち、「効果ハ-b:(下ロールユニットにおいて、下第二軸受26と下第二軸受保持ハウジング部材25を介して架台に保持されてなる下ロールを備えた構成)この構成により、下ロールユニットにおいて、下ロールが下第二軸受保持ハウジング部材25を介して架台3に保持される。この場合、下ロールは、自重により、下方向に向かう力が働いた状態となり、下ロール胴部と上ロール胴部との間の間隔が維持されることを確認した。
【0298】
[実施例4d:被加工物の準備]
本実施例のロール装置を用いて、実施例1dと類似の被加工物を使用して、所望の形態の加工物を加工形成した。
すなわち、本実施例のロール装置を用いて、積層されたシート状の不織布素材等から構成された生理用品を、不織布製の包装体の中に収納した状態で、所定の形状に、熱融着接合(熱融着シール又はヒートシールとも言う)を行うとともに、所定形状に切断して、生理用品を収納した包装体を加工形成した。
包装体の中に収納された生理用品は、幅寸法80mm、長さ寸法210mm、厚さ寸法3mmの略長方形であって、長さ方向に3重に折り畳んだ状態(すなわち、厚さが9mm)で収納されてなる。
被加工物としての熱融着される前の包装体は、熱融着可能な不織布製であって、厚さ寸法0.06mmの不織布製シートが幅方向に略2重半に折り畳んだ状態で、幅方向に幅寸法が110mmの収納部を形成した不織布製長尺シート状包装体を使用した。すなわち、不織布製長尺シート状包装体は、幅方向に、3重に折り重ねられた厚さ0.18mmの領域と2重に折り重ねられた厚さ0.12mmの領域とが存在する形態を有し、幅寸法が110mmの連続した長尺シート状包装体の形態を有する。
このようにして、長尺シート状包装体の中に、長尺方向の所定の間隔で、3重に折り畳んだ生理用品が収納されてなる形態を有する被加工物を準備した。
【0299】
[実施例4e:ロール装置と被加工物を使用した加工物の加工形成]
上記の「実施例4a」、「実施例4b」、「実施例4c」のロール装置を使用して、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間隔が所望の間隔になるように、上第一リーマボルト141a、その他の構成部材の配置構成等を調整した。
そして、所定の回転速度で回転する上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に、上記の「実施例1d」の被加工物を通過させて、包装体の中に収納されている生理用品の両側領域に位置する包装体を熱融着接合するとともに、切断して、個々の生理用品が収納された個々の包装体を調製した。
ロール装置の駆動中において、生理用品が存在する被加工物の領域は、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間で圧縮された状態で通過して、生理用品の両側領域に位置する包装体が存在しない領域の包装体の領域を熱融着接合するとともに、切断して、個々の生理用品が収納された個々の包装体を調製した。
【0300】
本ロール装置を使用して被加工物を熱融着接合するとともに切断した実施例において、100個の加工物を調製した結果、下記の効果を確認した。
・加工して調製された100個の全ての包装体において、熱融着接合部の熱接合強度(熱融着強度)は幅方向において、所望の接合強度を有するとともに同じ強度を有していた。
・加工して調製された包装体において、幅方向における切断は、全ての切断において、切断不良の発生が皆無であり、所望に切断された包装体が得られた。
・ロール装置の駆動中における振動の発生が抑制され、所望の良好な範囲内であった。
・加工不良の発生が抑制され、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られた。
【実施例0301】
[実施例5a:ロール装置の全体構成]
本発明のロール装置の一実施例を説明するための図が図2に示される。
このロール装置は、上記の「基本構成1」を備えるとともに、上ロールユニットは「従属構成4」を備え、下ロールユニットは「従属構成5(B-ii)」を備えたロール装置である。
被加工物として、上記の実施例1と同じの積層されたシート状の不織布素材等から構成された生理用品を、不織布製の包装体の中に収納した状態で、所定の形状に、熱融着接合(熱融着シール又はヒートシールとも言う)を行うとともに、切断して、生理用品を収納した包装体を加工形成するロール装置である。
【0302】
図1において、本構成のロール装置は、 (A)上ロールユニットと、(B)下ロールユニットと、(C)前記上ロールユニットと前記下ロールユニットを保持する架台3を備える。
(A)上ロールユニットは、(A-i)上ロール胴部11aと該上ロール胴部11aの両側方向に形成された前記上ロール第一軸11bと上ロール第二軸(11c)とを有する前記上ロール11を備える。上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cとは、仮想の仮想上ロール軸芯を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる。
上ロールユニットは、更に、(A-ii)上ロール第一軸11bを嵌合して保持する上第一軸受16と、上第一軸受16を嵌合して保持する上第一軸受保持ハウジング部材14と、上第一軸受保持ハウジング部材14を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを備える。
上ロールユニットは、更に、(A-iii)上ロール第二軸11cを嵌合して保持する上第二軸受17と、上第二軸受17を嵌合して保持する上第二軸受保持ハウジング部材15と、架台3に固定されてなる上第二ハウジング部材固定部材152を備える。
上ロール第一軸11bは、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上ロール第二軸11cは、上第二軸受17と上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に保持されてなる。
なお、上第二ハウジング部材固定部材152は、上方向に位置する架台3に、上第二軸受保持ハウジング部材15の上下方向の位置調節可能に固定されてなる。
これにより、上ロール11は、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上第二軸受17と上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して、上方向に引っ張られる状態で、架台3に保持されてなる。
【0303】
(B)下ロールユニットは、(B-i)下ロール胴部21aと該下ロール胴部21aの両側方向に形成された下ロール第一軸21bとを有する下ロール21を備える。下ロール胴部21aと該下ロール胴部21aの両側方向に形成された下ロール第一軸21bとは、仮想の仮想下ロール軸心を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる。
下ロール軸第一21bを嵌合して保持する下第一軸受26と、下第一軸受26を嵌合して保持する下第一軸受保持ハウジング部材24と、下第一軸受保持ハウジング部材24を上下方向に位置決め自在に保持するとともに弾性的な引張状態で保持可能に保持する下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241と、を備える。
下ロール第一軸21bは、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、架台3に保持されてなり、下ロール胴部21aは、下ロール第一軸21bと下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、架台3に保持されてなる。
これにより、下ロール21は、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、架台3に保持されてなる。
【0304】
[実施例5b:上ロールユニットの詳細な構成]
上ロールユニットは、前述の「実施例1」の[実施例1b:上ロールユニットの詳細な構成]に記載の構成要素を備えた同じ構成を備える。
すなわち、上ロールユニットは、「実施例1b」と同じ構成を備え、上ロール11は、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上第二軸受17と上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して、上方向に引っ張られる状態で、架台3に保持されてなる。
また、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141は「実施例1b」と類似の上第一リーマボルト141aと上第一圧力バネ材141eを備える。上ロール胴部11aには「実施例1b」と類似の刃型版部120cと熱融着型版部120dとの型版部が備えられてなる。その他の上ロールユニットの構成は、「実施例1b」の構成と類似した構成を備える。
これにより、「上第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上(m1)」、「上第一軸受外輪ボール軸受内部間隔上(m3)」には間隔が存在する形態を有するとともに、「上第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(m2)」、「上第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下(m4)」、「上第一軸受内輪ボール軸受内部間隔上(m5)」、「上第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下(m6)」には間隔が存在しない形態を構築した。
更に、「上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(n2)」と「上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下(n6)」のそれぞれに間隔が存在する形態を有するとともに、「上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上(n1)」、「上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔上(n3)」、「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下(n4)」、「上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔上(n5)」のそれぞれの間隔が存在しない形態(すなわち、間隔が「略0mm」である)を構築した。
【0305】
すなわち、上ロール11が、上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二軸受17とにより上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に固定されて保持されてなる形態が構築されるとともに、更に、この形態において、上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受16と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とにより、上ロール11が上方向に引っ張られる状態で上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されてなる形態を構築した。。
【0306】
この構成により、上ロール11が、上方向に引っ張られる状態で、所望の位置に位置決めされて架台3に保持されてなる形態が構築され、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過したときに上ロール11に掛かる上方向の力に対して、上ロール11が上方向に微移動した逃げる現象が抑制されて、上ロール11と下ロール21との間の間隔が、被加工物8を通過する前の初期の間隔を維持できることを確認した。
また、上ロール11の仮想ロール軸芯方向の位置形態が維持されるとともに、ロールの高速回転によるロールの微少な振れ移動、ロール装置の駆動時における構成部材の熱膨張、加熱された型版部を構成したロール、又は、他の駆動熱、等に起因する上ロール11の上下方向の微移動、ロール表面に形成された型版部における構成部材の熱膨張、型版の凹凸形状及び/又は被加工物の凹凸形状に起因する上ロール11の上下方向の微移動、等の、ロール装置の駆動時における上ロール11の上下方向の微移動が抑制されて、駆動時における上ロール11と下ロール21との間隔寸法が一定に保たれることを確認した。
【0307】
[実施例5c:下ロールユニットの詳細な構成]
図2に示されるように、下ロール胴部21aと下ロール第一軸21bとは、互いに直列に形成されてなる。
下ロール胴部21aの直径は65mmであり、下ロール第一軸21bの直径は55mmである。
【0308】
下ロール21、架台3の構成要素は、慣用の鋼鉄素材を使用して、所定の形状のものに加工調製した。下第一軸受26は市販の軸受の中から所望の軸受を選択して構成した。
下第一軸受保持ハウジング部材24は、慣用の鋼鉄素材を使用して、第一軸受26を嵌合保持できる所望の大きさ寸法の円筒形状の中空を形成して所望の形状を有する下第一軸受保持ハウジング部材24を調製した。
【0309】
下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241は、下第一リーマボルト胴部241cと、下第一リーマボルト胴部241cの一端に形成された上第一リーマボルト頭部141bと、下第一リーマボルト胴部241cの他端に形成された下第一リーマボルトネジ部241dとを有する上第一リーマボルト141a、及び、下第一リーマボルト胴部241cの周囲に設置された下第一圧力バネ材材241eと、を備えてなる。
下第一リーマボルトネジ部241dが下第一軸受保持ハウジング部材24にネジ深さ調整可能にネジ付けされ、下第一軸受保持ハウジング部材24にネジ付けされるネジ深さが調製されることにより、下上第一軸受保持ハウジング部材24の上下方向の位置を所望位置に位置決めした状態で架台3に保持されるとともに、下第一軸受保持ハウジング部材24を、下第一圧力バネ材材241eの弾性力により微移動自在可能に前記架台3に保持可能に構成されてなる。
この構成により、下ロール胴部21aに下方向の圧力が負荷された場合においても、前記下ロール胴部21aは初期の所望位置に位置決めした状態を維持可能に構成されてなる。
【0310】
すなわち、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241としては、図10に示されるような下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241が構成されてなる。
下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241は、図10(A)に示さるような、略円形状断面を有する下第一リーマボルト胴部241cと、該下第一リーマボルト胴部241cの一端にネジ切状態で形成された下第一リーマボルトネジ部241dと、該下第一リーマボルト胴部241cの他端に該下第一リーマボルト胴部の外径よりも大きな外径寸法を有する下第一リーマボルト頭部241bとを有する下第一リーマボルト241aと、図10(B)に示されるような、螺旋形状を有する下第一圧力バネ材241eとを備える。
下第一圧力バネ材241eが、下第一リーマボルト頭部241bと架台3の間に設置されてなる。
【0311】
下第一リーマボルト241aとしては、市販されている汎用のリーマボルトから所望のリーマボルトを選択するとともに、所望の形状形態に再加工してなるリーマボルトを構成した。下第一圧力バネ材241eとしては、市販されている汎用の圧力バネ材を選択するとともに、所望の形状形態に再加工してなる圧力バネ材を構成した。
【0312】
なお、下ロール胴部21aが、下方向に、ロール装置が破損する程度の著しく強い圧力が負荷された場合には、下第一圧力バネ材241eがその強い圧力を吸収して変形圧縮され、下第一軸受保持ハウジング部材24が下第一圧力バネ材241eのバネ弾性を伴って微移動して、架台等のロール装置の破損を抑制する。
【0313】
下ロール第一軸21bは、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、架台3に保持されてなる構成を備え、このようにして、下ロール21が、架台3に保持されてなる。 下第一軸受保持ハウジング部材24は下第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴24aを有し、下第一圧力バネ材241eを下第一リーマボルト胴部241cの周囲に配置した状態で、下第一リーマボルト241aを架台3に形成された貫通孔に差し込むとともに、下第一リーマボルトネジ部241dを下第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴24aに所望の深さ寸法でネジ止めしてなる。
【0314】
下第一リーマボルトネジ部241dが所望のネジ止め深さ寸法「w3」が下第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴24aにネジ止めして固定されてなる。この場合、下第一リーマボルト胴部241cの周囲が第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴24aの内側に位置するとともに、下第一圧力バネ材241eが下第一リーマボルト頭部241bと下第二軸受保持ハウジング部材25とに挟まれて圧縮されたた状態で位置するように構成されてなる。そして、下第一リーマボルト頭部241bの下面と下第二軸受保持ハウジング部材25の下面との間の距離「w2」と、下第二軸受保持ハウジング部材25の下面と下第一軸受保持ハウジング部材24の下面と間の距離「w2」とが所望の長さ寸法に調節されて、下第一リーマボルトネジ部241dが下第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴24aにネジ止めして固定されてなる。
このような状態において、下第一圧力バネ材242eは圧縮された圧縮形態を有し、下第一圧力バネ材241eには下第一リーマボルト頭部241bを押し下げる弾性力が働き、この下第一リーマボルト頭部の押下弾性力により、下第一軸受保持ハウジング部材24が下方向に引っ張られた状態で架台3に固定されてなる。
【0315】
本実施例において、下ロール21が、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、架台3に保持されてなるロール装置において、下方向に位置する下第一軸受ハウジング部材24の内壁と下第一軸受外輪26aの外壁との間の「下第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(p2)」、及び、下方向に位置する下第一軸受外輪26aの内壁と下第一軸受ボール26bとの間の「下第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下(p6)」には、間隔が存在する形態を構築する。
一方、下第一軸受26と下第一軸受保持ハウジング部材24との構成において、下第一軸受ハウジング部材24の下内壁と下第一軸受外輪26aの外壁との間の「下第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下(p1)」、下第一軸受外輪26aの内壁と下第一軸受ボール26bとの間の「下第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下(p3)」、下第一軸受内輪26cの外壁と下第一軸受ボール26bとの間の「下第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下(p4)」、及び、下第一軸受内輪26cの外壁と下第一軸受ボール26bとの間の「下第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下(p5)」には間隔が存在しない形態を構築する。
【0316】
すなわち、下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受26と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とにより、下ロール21が下方向に引っ張られる状態で下第二軸受保持ハウジング部材25に保持されてなる。
このようにして、下ロール11が、下方向に引っ張られる状態で、所望の位置に位置決めされて架台3に保持されてなる形態を構築した。
その結果、上ロール11と下ロール21との間に被加工物8を通過したときに上ロール11に掛かる上方向の力に対して、上ロール11が上方向に微移動した逃げる現象が抑制されて、上ロール11と下ロール21との間の間隔が、被加工物8を通過する前の初期の間隔を維持できることを確認した。
【0317】
[実施例5d:被加工物の準備]
本実施例のロール装置を用いて、実施例1dと類似の被加工物を使用して、所望の形態の加工物を加工形成した。
すなわち、本実施例のロール装置を用いて、積層されたシート状の不織布素材等から構成された生理用品を、不織布製の包装体の中に収納した状態で、所定の形状に、熱融着接合(熱融着シール又はヒートシールとも言う)を行うとともに、所定形状に切断して、生理用品を収納した包装体を加工形成した。
包装体の中に収納された生理用品は、幅寸法80mm、長さ寸法210mm、厚さ寸法3mmの略長方形であって、長さ方向に3重に折り畳んだ状態(すなわち、厚さが9mm)で収納されてなる。
被加工物としての熱融着される前の包装体は、熱融着可能な不織布製であって、厚さ寸法0.06mmの不織布製シートが幅方向に略2重半に折り畳んだ状態で、幅方向に幅寸法が110mmの収納部を形成した不織布製長尺シート状包装体を使用した。すなわち、不織布製長尺シート状包装体は、幅方向に、3重に折り重ねられた厚さ0.18mmの領域と2重に折り重ねられた厚さ0.12mmの領域とが存在する形態を有し、幅寸法が110mmの連続した長尺シート状包装体の形態を有する。
このようにして、長尺シート状包装体の中に、長尺方向の所定の間隔で、3重に折り畳んだ生理用品が収納されてなる形態を有する被加工物を準備した。
【0318】
[実施例5e:ロール装置と被加工物を使用した加工物の加工形成]
上記の「実施例5a」、「実施例5b」、「実施例5c」のロール装置を使用して、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間隔が所望の間隔になるように、上第一リーマボルト141a、下第一リーマボルト241a、その他の構成部材の配置構成等を調整した。
そして、所定の回転速度で回転する上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に、上記の「実施例1d」の被加工物を通過させて、包装体の中に収納されている生理用品の両側領域に位置する包装体を熱融着接合するとともに、切断して、個々の生理用品が収納された個々の包装体を調製した。
ロール装置の駆動中において、生理用品が存在する被加工物の領域は、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間で圧縮された状態で通過して、生理用品の両側領域に位置する包装体が存在しない領域の包装体の領域を熱融着接合するとともに、切断して、個々の生理用品が収納された個々の包装体を調製した。
【0319】
本ロール装置を使用して被加工物を熱融着接合するとともに切断した実施例において、100個の加工物を調製した結果、下記の効果を確認した。
・加工して調製された100個の全ての包装体において、熱融着接合部の熱接合強度(熱融着強度)は幅方向において、所望の接合強度を有するとともに同じ強度を有していた。
・加工して調製された包装体において、幅方向における切断は、全ての切断において、切断不良の発生が皆無であり、所望に切断された包装体が得られた。
・ロール装置の駆動中における振動の発生が抑制され、所望の良好な範囲内であった。
・加工不良の発生が抑制され、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られた。
【0320】
<比較例1>
上記の実施例1~実施例5に対する比較例としてのロール装置を準備した。
本比較例のロール装置は、図29に示されるような慣用のロール装置である。図29は従来のロール装置の主要部の構成を説明するための模式的概略図である。また、本比較例のロール装置に構成される軸受保持ハウジング部材と軸受とロールとの構成を説明する概略模式図が図30に示される。
この比較例のロール装置は、実施例1~実施例5において使用した被加工物と同じ被加工物であり、積層されたシート状の不織布素材等から構成された生理用品を、不織布製の包装体の中に収納した状態で、所定の形状に、熱融着接合(熱融着シール又はヒートシールとも言う)を行うとともに、切断して、生理用品を収納した包装体を加工形成するロール装置である。
【0321】
[比較例1-a:ロール装置の全体構成]
図29において、本構成のロール装置は、
(A)上ロールユニットと、(B)下ロールユニットと、(C)前記上ロールユニットと前記下ロールユニットを保持する架台3と、を備える。
【0322】
(A)上ロールユニットは、上ロール胴部11aと該上ロール胴部11aの両側方向に形成されて直列に構成された上ロール慣用軸11gとを有する上ロール11と、上ロール慣用軸11gを嵌合して保持する慣用の上軸受71と、慣用の上軸受71を嵌合して保持する慣用の上軸受保持ハウジング部材61と、架台3に固定されてなる慣用の軸受ハウジング部材固定部材56と、を備える。
上ロール慣用軸11gは、慣用の上軸受71と慣用の上軸受保持ハウジング部材61と慣用の上軸受ハウジング部材固定部材56とを介して、上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に保持されてなる。
なお、慣用の上軸受ハウジング部材固定部材56は、上方向に位置する架台3に、慣用の上軸受保持ハウジング部材61の上下方向の位置調節可能に固定されてなる。
上ロール胴部11aと上ロール慣用軸11gとは、仮想の仮想上ロール軸芯を中心として、互いに一体になって回転自在に構成されてなる。
これにより、上ロール11は、慣用の上軸受71と慣用の上軸受保持ハウジング部材61と慣用の上軸受ハウジング部材固定部材56とを介して、架台3に保持されてなる。
【0323】
(B)下ロールユニットは、下ロール胴部21aと該下ロール胴部21aの両側方向に形成されて直列に構成された下ロール慣用軸21gを有する下ロール21と、下ロール慣用軸21gを嵌合して保持する慣用の下軸受72と、慣用の下軸受72を嵌合して保持する慣用の下軸受保持ハウジング部材62と、架台3に固定されてなる慣用の下軸受ハウジング部材固定部材66と、を備える。
下ロール慣用軸21gは慣用の下軸受72と慣用の下軸受保持ハウジング部材62と慣用の下軸受ハウジング部材固定部材66を介して架台3に保持されてなり、これにより、下ロール胴部21は、下ロール慣用軸21gと慣用の下軸受72と慣用の下軸受保持ハウジング部材62と慣用の下軸受ハウジング部材固定部材66を介して、架台3に保持されてなる。
なお、慣用の下軸受ハウジング部材固定部材66は、上方向に位置する架台3に、慣用の下軸受保持ハウジング部材62の上下方向の位置調節可能に固定されてなる。
下ロール胴部21aと該下ロール胴部21aの両側方向に形成された下ロール慣用軸21gとは、仮想の仮想下ロール軸芯を中心として、互いに一体になって回転自在に構成され、これにより、下ロール21は、慣用の下軸受72と慣用の下軸受保持ハウジング部材62と慣用の下軸受ハウジング部材固定部材66を介して、架台3に保持されてなる。
上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に被加工物8を通過させることにより、被加工物を所定形状に加工形成可能に構成されてなる。
【0324】
[比較例1-b:上ロールユニットの詳細な構成]
上ロール胴部11aの直径は65mmであり、上ロール慣用軸11gの直径は55mmであり、上ロール胴部11aの長さは200mmである。
【0325】
本ロール装置の上ロール胴部11aに、前述の実施例1と類似の型版部が設置形成されてなる。
すなわち、ロール装置の上ロール胴部11aの回転する周面方向における均等な間隔の4カ所に、切断するための刃型版部120cと、その刃型版部120cの両側に被加工物を加熱して熱融着接合するための熱融着型版部120dとの型版部が備えられてなる。
刃型版部120cは突起先の形状を有する切断刃を有する。熱融着型版部120dは所定の凹凸形状を有する。これらの4カ所のそれぞれの型版部120d、120cの間には、平坦な周面を有する押圧版部(図示なし)が形成されてなる。熱融着型版部は、その熱融着型版部を加熱するための熱源装置(図示なし)に接続されて構成されてなる。
刃型版部120cの上ロール胴部11aから突出する刃型突起長s1は0.18mmであり、熱融着版型部120dの熱融着版型突起長s2は0.13mmである。
【0326】
従来の慣用の上軸受保持ハウジング部材61は、接合用ボルトにより(図示なし)架台3に所望位置を調整可能に接合固定されてなる。
図29において、従来慣用の上軸受71は、慣用の上軸受外輪71aと慣用の上軸受ボール71bと慣用の上軸受内輪71cを有する。慣用の上軸受71は慣用の上軸受保持ハウジング部材61に形成された空洞に嵌合設置されてなる。
図29図30に示されるように、上ロール慣用軸11gを嵌合した慣用の上軸受内輪71cが上ロール慣用軸11gの自重の重さにより、 従来の慣用の上軸受保持ハウジング部材61の空洞の下壁に接触する状態で構成されてなる。軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下d2、軸受内輪ボール軸受内部間隔下d4、軸受内輪ボール軸受内部間隔上d5、軸受外輪ボール軸受内部間隔下d6のそれぞれの間隔は無く「0mm」であり、軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上d1、軸受外輪ボール軸受内部間隔上d3のそれぞれの間隔が存在する状態となる。
このように、上ロール11は、慣用の上軸受保持ハウジング部材61を介して、上下方向の位置決め自在に、架台3に保持されて固定されてなる。
【0327】
下ロールユニット
[比較例1-c:下ロールユニットの詳細な構成]
下ロール胴部21aの直径は65mmであり、下ロール慣用軸21gの直径は55mmであり、下ロール胴部21aの長さは200mmである。
本ロール装置の下ロール胴部21aに、前述の実施例4cと類似の構成を備える。
下ロール21、架台3、 慣用の下軸受ハウジング部材固定部材66の構成要素は、慣用の鋼鉄素材を使用して、慣用の下軸受72を嵌合保持できる所望の大きさ寸法の円筒形状の中空を形成してなる。所定の形状のものに加工調製した。従来の慣用の下軸受72は市販の軸受の中から所望の軸受を選択して構成した。
【0328】
従来の慣用の下軸受保持ハウジング部材62は、接合用ボルトにより(図示なし)架台3に所望位置を調整可能に接合固定されてなる。
図29において、従来慣用の下軸受72は、慣用の下軸受外輪72aと慣用の下軸受ボール72bと慣用の下軸受内輪72cを有する。慣用の下軸受72は慣用の下軸受保持ハウジング部材62に形成された空洞に嵌合設置されてなる。
図29図30に示されるように、下ロール慣用軸21gを嵌合した慣用の下軸受内輪72cが下ロール慣用軸21gの自重の重さにより、 従来の慣用の下軸受保持ハウジング部材62の空洞の下壁に接触する状態で構成されてなる。軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下d2、軸受内輪ボール軸受内部間隔下d4、軸受内輪ボール軸受内部間隔上d5、軸受外輪ボール軸受内部間隔下d6のそれぞれの間隔は無く「0mm」であり、軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上d1、軸受外輪ボール軸受内部間隔上d3のそれぞれの間隔が存在する状態となる。
このように、下ロール21は、慣用の下軸受保持ハウジング部材62を介して、上下方向の位置決め自在に、架台3に保持されて固定されてなる。
【0329】
[比較例1d:被加工物の準備]
本比較例のロール装置を用いて、実施例1dと類似の被加工物を使用して、所望の形態の加工物を加工形成した。
すなわち、本比較例のロール装置を用いて、積層されたシート状の不織布素材等から構成された生理用品を、不織布製の包装体の中に収納した状態で、所定の形状に、熱融着接合(熱融着シール又はヒートシールとも言う)を行うとともに、所定形状に切断して、生理用品を収納した包装体を加工形成した。
包装体の中に収納された生理用品は、幅寸法80mm、長さ寸法210mm、厚さ寸法3mmの略長方形であって、長さ方向に3重に折り畳んだ状態(すなわち、厚さが9mm)で収納されてなる。
被加工物としての熱融着される前の包装体は、熱融着可能な不織布製であって、厚さ寸法0.06mmの不織布製シートが幅方向に略2重半に折り畳んだ状態で、幅方向に幅寸法が110mmの収納部を形成した不織布製長尺シート状包装体を使用した。すなわち、不織布製長尺シート状包装体は、幅方向に、3重に折り重ねられた厚さ0.18mmの領域と2重に折り重ねられた厚さ0.12mmの領域とが存在する形態を有し、幅寸法が110mmの連続した長尺シート状包装体の形態を有する。
このようにして、長尺シート状包装体の中に、長尺方向の所定の間隔で、3重に折り畳んだ生理用品が収納されてなる形態を有する被加工物を準備した。
【0330】
[比較例1e:ロール装置と被加工物を使用した加工物の加工形成]
上記の「比較例1a」、「比較例1b」、「比較例1c」のロール装置を使用して、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間隔が所望の間隔になるように、それぞれの構成部材の配置構成等を調整した。
そして、所定の回転速度で回転する上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に、上記の「比較例1d」の被加工物を通過させて、包装体の中に収納されている生理用品の両側領域に位置する包装体を熱融着接合するとともに、切断して、個々の生理用品が収納された個々の包装体を調製した。
ロール装置の駆動中において、生理用品が存在する被加工物の領域は、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間で圧縮された状態で通過して、生理用品の両側領域に位置する包装体が存在しない領域の包装体の領域を熱融着接合するとともに、切断して、個々の生理用品が収納された個々の包装体を調製した。
【0331】
このロール装置を使用して被加工物を熱融着接合するとともに切断した比較例において、100個の加工物を調製した結果、下記の結果を確認した。
・加工して調製された100個の包装体のうち、95個の包装体において、幅方向における熱融着接合部の熱接合強度(熱融着強度)は、所望の接合強度を有するとともに同じ強度を有していたが、しかしながら、5個の包装体において、幅方向における熱融着接合部の熱接合強度(熱融着強度)は異なる接合強度であって、部分的に所望接合強度よりも弱い接合強度を有し、接合不良の発生が認められた。
・加工して調製された包装体において、加工して調製された100個の包装体のうち、97個の包装体において、幅方向における切断は、所望の公的な切断であったが、しかしながら、3個の包装体において、部分的に切断が完全になされていなく、切断不良の発生が認められた。
・ロール装置の駆動中における振動の発生は、実施例1~実施例5の場合と比べて、やや大きな振動が認められた。
【実施例0332】
本実施例のロール装置は、上ロール型版部120として、前述の実施例1における上ロール刃型版部120c・上ロール熱融着型版部120dに替えて、上ロール凹凸型版部120aが構成されるとともに、下ロール21の下ロール胴部に、下ロール凹凸型版部220aが構成され、その他の構成要素は、実施例1と類似の構成要素を備える。
【0333】
[実施例6a:ロール装置の全体構成]
本発明の一実施例のロール装置の全体の模式図が図3に示され、ロール装置に構成される主要な構成要素の模式図が図4図6図8図10に示され、上ロール11に上ロール型版部が構成されるとともに、下ロールに下ロール型版部が構成されてなる。
【0334】
[実施例6b:上ロールユニットの詳細な構成]
本実施例の上ロールユニットの詳細な構成は、前述の「実施例1b」の上ロールユニットの詳細な構成において説明した構成と類似して、図3図4図6に示されるように、上ロールユニットは、上ロール11、上ロール型版部120、上第一軸受保持ハウジング部材14、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141、上第一ハウジング部材固定部材142、上第二軸受保持ハウジング部材15、上第一軸受16、及び、上第二軸受17、その他、を備えてなる。
上ロール11は、上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cを有する。
上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141は上第一リーマボルト141aと上第一圧力バネ材141eを有し、上第一リーマボルト141aは上第一リーマボルト頭部141bと上第一リーマボルト胴部141cと上第一リーマボルトネジ部141dを有する。
これらの構成要素は、実施例1bと類似した位置に互いに構成されてなる。
本実施例のロール装置においては、上ロール型版部120として、上ロール凹凸型版部120aが構成されてなり、この点において、前述の「実施例1b」の構成と異なる。
【0335】
上ロール胴部11aに、図17(A)、(C)に示されるような、被加工物を所定凹凸形状に加工するための凹凸形状で形成された上ロール凹凸型版部120aが構成されてなる。凹凸形状における凹凸の高さ寸法は約0.2mmである。
上ロール凹凸型版部120a以外のその他の構成は前述の「実施例1b」の上ロールユニットの構成と類似する。
【0336】
[実施例6c:下ロールユニットの詳細な構成]
本実施例の下ロールユニットの詳細な構成は、前述の「実施例1b」の下ロールユニットの詳細な構成において説明した構成と類似して、図3図8図10に示されるように、下ロールユニットは、下ロール21、下第一軸受保持ハウジング部材24、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241、下第一ハウジング部材固定部材242、下第二軸受保持ハウジング部材25、下第一軸受26、及び、下第二軸受27、その他、を備えてなる。
下ロール21は、下ロール胴部21aと下ロール第一軸21bと下ロール第二軸21cを有する。
下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241は下第一リーマボルト241aと下第一圧力バネ材241eを有し、下第一リーマボルト241aは下第一リーマボルト頭部241bと下第一リーマボルト胴部241cと下第一リーマボルトネジ部241dを有する。これらの構成要素は、実施例1cと類似した位置に互いに構成されてなる。
本実施例のロール装置においては、下ロール型版部220が構成されてなり、下ロール型版部220として下ロール凹凸型版部220aが構成されてなり、この点において、前述の「実施例1b」の構成と異なる。
【0337】
下ロール胴部21aに、図17(A)、(C)に示されるような、被加工物を所定凹凸形状に加工するための凹凸形状で形成された下ロール凹凸型版部220aが構成されてなる。凹凸形状における凹凸の高さ寸法は約0.2mmである。
下ロール凹凸型版部120a以外のその他の構成は前述の「実施例1c」の下ロールユニットの構成と類似する。
【0338】
[実施例6d:被加工物の準備]
被加工物8として、厚さが約1mmのシート状の連続したシート状の紙製被加工物を準備した。
【0339】
[実施例6e:ロール装置と被加工物を使用した加工物の加工形成]
上記の「実施例6a」、「実施例6b」、「実施例6c」のロール装置を使用して、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間隔が所望の間隔になるように、上第一リーマボルト141a、下第一リーマボルト241a、その他の構成部材の配置構成等を調整した。
そして、所定の回転速度で回転する上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に、上記の「実施例6d」の被加工物を通過させて、所望の凹凸形状に加工形成されたシート状の加工物を調製した。
【0340】
本ロール装置を使用してシート状の被加工物を所定の凹凸形状に加工形成した実施例において、500カ所の加工形成した加工物を調製した結果、下記の効果を確認した。
・加工形成して調製された500カ所の全ての包装体において、幅方向を含むすべての領域において、所望の凹凸深さを有する凹凸形成部が形成されてなる加工物が得られた。
・ロール装置の駆動中における振動の発生が抑制され、所望の良好な範囲内であった。
・加工不良の発生が抑制され、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られた。
【0341】
<比較例6>
上記の実施例6に対する比較例としてのロール装置を準備した。
本比較例のロール装置は、図29に示されるような慣用のロール装置である。図29は従来のロール装置の主要部の構成を説明するための模式的概略図である。また、本比較例のロール装置に構成される軸受保持ハウジング部材と軸受とロールとの構成を説明する概略模式図が図30に示される。
この比較例のロール装置は、前述の実施例6に対する比較例であって、本比較例のロール装置は、上ロール型版部120として、前述の比較例1における上ロール刃型版部120c・上ロール熱融着型版部120dに替えて、上ロール凹凸型版部120aが構成されるとともに、下ロール21の下ロール胴部に、下ロール凹凸型版部220aが構成され、その他の構成要素は、比較例1と類似の構成要素を備える。
この比較例のロール装置は、実施例6において使用した被加工物と同じ被加工物であり、シート状の紙製被加工物に凹凸形状を形成加工するロール装置である。
【0342】
[比較例6a:ロール装置の全体構成]
本比較例のロール装置は、図29に示されるような慣用のロール装置であって、上ロールに上ロール11の上ロール胴部に、上ロール凹凸型版部120aが構成されるとともに、下ロール21の下ロール胴部に、下ロール凹凸型版部220aが構成され、その他の構成要素は、比較例1と類似の構成要素を備える。
【0343】
[比較例6b:上ロールユニットの詳細な構成]
上ロール胴部11aの直径は65mmであり、上ロール慣用軸11gの直径は55mmであり、上ロール胴部11aの長さは200mmである。
本ロール装置の上ロール胴部11aに、上ロール型版部120として、実施例6と類似の上ロール凹凸型版部120aが構成されてなる。凹凸形状における凹凸の高さ寸法は約0.2mmである。
上ロール凹凸型版部120a以外のその他の構成は前述の「比較例1b」の上ロールユニットの構成と類似する。
【0344】
[比較例6c:下ロールユニットの詳細な構成]
下ロール胴部21aの直径は65mmであり、下ロール慣用軸21gの直径は55mmであり、下ロール胴部21aの長さは200mmである。
本ロール装置の下ロール胴部21aに、下ロール型版部220として、実施例6と類似の下ロール凹凸型版部220aが構成されてなる。凹凸形状における凹凸の高さ寸法は約0.2mmである。
下ロール凹凸型版部220a以外のその他の構成は前述の「比較例1c」の下ロールユニットの構成と類似する。
なお、下ロール凹凸型版部220aに形成された凹凸部と上ロール凹凸型版部120aに形成された凹凸部との互いの凹凸部は互いに凹部と凸部とが嵌合するように構成してなる。
【0345】
[比較例6d:被加工物の準備]
被加工物8として、厚さが約1mmのシート状の連続したシート状の紙製被加工物を準備した。
【0346】
[比較例6e:ロール装置と被加工物を使用した加工物の加工形成]
上記の「比較例6a」、「比較例6b」、「比較例6c」のロール装置を使用して、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間隔が所望の間隔になるように、それぞれの構成部材の配置構成等を調整した。
そして、所定の回転速度で回転する上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に、上記の「比較例6d」の被加工物を通過させて、所望の凹凸形状に加工形成されたシート状の加工物を調製した。
【0347】
本ロール装置を使用してシート状の被加工物を所定の凹凸形状に加工形成した実施例において、500カ所の加工形成した加工物を調製した結果、下記の結果を確認した。
・加工形成して調製された500カ所の凹凸形成部のうち、470カ所の凹凸形成において、所望の凹凸深さを有する凹凸形成部が形成されてなる加工物が得られたが、しかしながら、30カ所の凹凸形成において、凹凸深さにおいて所望の凹凸深さが形成されなく、加工不良の発生が認められた。
・実施例6と比較して、ロール装置の駆動中における振動の発生がやや大きく、振動に起因する振動音も発生した。
【実施例0348】
本実施例のロール装置は、上ロール型版部120として、前述の実施例1における上ロール刃型版部120c・上ロール熱融着型版部120dに替えて、上ロール箔押型版部120bが構成され、その他の構成要素は、実施例1と類似の構成要素を備える。
【0349】
[実施例7a:ロール装置の全体構成]
本発明の一実施例のロール装置の全体の模式図が図3に示され、ロール装置に構成される主要な構成要素の模式図が図4図6図8図10に示され、上ロール11に上ロール型版部が構成されてなる。
【0350】
[実施例7b:上ロールユニットの詳細な構成]
本実施例の上ロールユニットの詳細な構成は、前述の「実施例1b」の上ロールユニットの詳細な構成において説明した構成と類似して、図3図4図6に示されるように、上ロールユニットは、上ロール11、上ロール型版部120、上第一軸受保持ハウジング部材14、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141、上第一ハウジング部材固定部材142、上第二軸受保持ハウジング部材15、上第一軸受16、及び、上第二軸受17、その他、を備えてなる。
上ロール11は、上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cを有する。
上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141は上第一リーマボルト141aと上第一圧力バネ材141eを有し、上第一リーマボルト141aは上第一リーマボルト頭部141bと上第一リーマボルト胴部141cと上第一リーマボルトネジ部141dを有する。
これらの構成要素は、実施例1bと類似した位置に互いに構成されてなる。
本実施例のロール装置においては、上ロール型版部120として、上ロール箔押型版部120bが構成されてなり、この点において、前述の「実施例1b」の構成と異なる。
なお、上ロール箔押型版部120bには、上ロール箔押型版部120bを加熱するための加熱装置(図示なし)が別途に配置されてなる。
【0351】
上ロール胴部11aに、図19(A)、(B)に示されるような、被加工物に所定の箇所に箔押し加工するための凹凸形状で形成された上ロール箔押型版部120bが構成されてなる。凹凸形状における凹凸の高さ寸法は約0.2mmである。
上ロール箔押型版部120b以外のその他の構成は前述の「実施例1b」の上ロールユニットの構成と類似する。
【0352】
[実施例7c:下ロールユニットの詳細な構成]
本実施例の下ロールユニットの詳細な構成は、前述の「実施例1b」の下ロールユニットの詳細な構成において説明した構成と類似して、図3図8図10に示されるように、下ロールユニットは、下ロール21、下第一軸受保持ハウジング部材24、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241、下第一ハウジング部材固定部材242、下第二軸受保持ハウジング部材25、下第一軸受26、及び、下第二軸受27、その他、を備えてなる。
下ロール21は、下ロール胴部21aと下ロール第一軸21bと下ロール第二軸21cを有する。
下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241は下第一リーマボルト241aと下第一圧力バネ材241eを有し、下第一リーマボルト241aは下第一リーマボルト頭部241bと下第一リーマボルト胴部241cと下第一リーマボルトネジ部241dを有する。これらの構成要素は、実施例1cと類似した位置に互いに構成されてなる。
上ロールの上ロール箔押型版部120bに対向する下ロール胴部は凹凸のない滑らかな面を有する形状に形成されてなる。
【0353】
[実施例7d:被加工物の準備]
被加工物8として、厚さが約0.8mmのシート状の連続したシート状被加工物基材8aと、慣用のシート状の金属箔8bを準備した。
【0354】
[実施例7e:ロール装置と被加工物を使用した加工物の加工形成]
上記の「実施例7a」、「実施例7b」、「実施例7c」のロール装置を使用して、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間隔が所望の間隔になるように、上第一リーマボルト141a、下第一リーマボルト241a、その他の構成部材の配置構成等を調整した。
そして、所定の回転速度で回転する上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に、上記の「実施例7d」のシート状被加工物基材8aと、シート状の金属箔8bとが重なる状態で供給通過させて、シート状被加工物基材8aの表面の所望の領域に金属箔が箔押形成されて加工形成されたシート状の加工物を調製した。
【0355】
本ロール装置を使用してシート状の被加工物基材に金属箔を箔押し形成して加工形成した実施例において、500カ所の加工形成した加工物を調製した結果、下記の効果を確認した。
・加工形成して調製された500カ所の全ての加工物において、幅方向を含むすべての領域において、所望の形状を有するとともに強固に箔押形成された箔押形成部が形成されてなる加工物が得られた。
・ロール装置の駆動中における振動の発生が抑制され、所望の良好な範囲内であった。
・加工不良の発生が抑制され、所望形態に安定して箔押形成加工された加工物が得られた。
【0356】
<比較例7>
上記の実施例7に対する比較例としてのロール装置を準備した。
本比較例のロール装置は、図29に示されるような慣用のロール装置である。図29は従来のロール装置の主要部の構成を説明するための模式的概略図である。また、本比較例のロール装置に構成される軸受保持ハウジング部材と軸受とロールとの構成を説明する概略模式図が図30に示される。
この比較例のロール装置は、前述の実施例7に対する比較例であって、本比較例のロール装置は、上ロール型版部120として、前述の比較例1における上ロール刃型版部120c・上ロール熱融着型版部120dに替えて、上ロール箔押型版部120bが構成され、その他の構成要素は、比較例1と類似の構成要素を備える。
この比較例のロール装置は、実施例7において使用した被加工物と同じ被加工物であり、シート状被加工物基材8aと、慣用のシート状の金属箔8bを使用して、シート状被加工物基材8aの表面に金属箔を形成加工するロール装置である。
【0357】
[比較例7a:ロール装置の全体構成]
本比較例のロール装置は、図29に示されるような慣用のロール装置であって、上ロールに上ロール11の上ロール胴部に、上ロール箔押型版部120bが構成され、その他の構成要素は、比較例1と類似の構成要素を備える。
【0358】
[比較例7b:上ロールユニットの詳細な構成]
上ロール胴部11aの直径は65mmであり、上ロール慣用軸11gの直径は55mmであり、上ロール胴部11aの長さは200mmである。
本ロール装置の上ロール胴部11aに、上ロール型版部120として、実施例7と類似の上ロール箔押型版部120bが構成されてなる。凹凸形状における凹凸の高さ寸法は約0.2mmである。
上ロール箔押型版部120b以外のその他の構成は前述の「比較例1b」の上ロールユニットの構成と類似する。
【0359】
[比較例7c:下ロールユニットの詳細な構成]
下ロール胴部21aの直径は65mmであり、下ロール慣用軸21gの直径は55mmであり、下ロール胴部21aの長さは200mmである。
その他の構成は前述の「比較例1c」の下ロールユニットの構成と類似する。
【0360】
[比較例7d:被加工物の準備]
被加工物8として、厚さが約0.8mmのシート状の連続したシート状被加工物基材8aと、慣用のシート状の金属箔8bを準備した。
【0361】
[比較例7e:ロール装置と被加工物を使用した加工物の加工形成]
上記の「比較例7a」、「比較例7b」、「比較例7c」のロール装置を使用して、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間隔が所望の間隔になるように、それぞれの構成部材の配置構成等を調整した。
そして、所定の回転速度で回転する上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に、上記の「比較例7d」のシート状被加工物基材8aと、シート状の金属箔8bとが重なる状態で供給通過させて、シート状被加工物基材8aの表面の所望の領域に金属箔が箔押形成されて加工形成されたシート状の加工物を調製した。
【0362】
本ロール装置を使用してシート状の被加工物基材に金属箔を箔押し形成して加工形成した比較例において、500カ所の加工形成した加工物を調製した結果、下記の結果が得られた。
・加工形成して調製された500カ所の箔押形成部のうち、460カ所の箔押形成部において、所望の箔押強度を有するとともに剥がれのない箔押形成部が形成されてなる加工物が得られたが、しかしながら、40カ所の箔押形成部において、一部の箔押形成部の剥がれが観察され、所望の強固な箔押し形成部が形成されなく、加工不良の発生が認められた。
・実施例7と比較して、ロール装置の駆動中における振動の発生がやや大きく、振動に起因する振動音も発生した。
【実施例0363】
本実施例のロール装置は、上ロール型版部120として、前述の実施例1における上ロール刃型版部120c・上ロール熱融着型版部120dに替えて、上ロール胴部にフレキシブル型版部が設置構成され、その他の構成要素は、実施例1と類似の構成要素を備える。
このロール装置は、厚紙シート状の被加工物に折り曲げ可能な折部を形成するとともに切抜加工して、箱体に組立可能な形状に加工形成する用途に使用されるロール装置である。
【0364】
[実施例8a:ロール装置の全体構成]
本発明の一実施例のロール装置の全体の模式図が図3に示され、ロール装置に構成される主要な構成要素の模式図が図4図6図8図10に示され、上ロール11にフレキシブル型版部(図示なし)が構成されてなる。
【0365】
[実施例8b:上ロールユニットの詳細な構成]
本実施例の上ロールユニットの詳細な構成は、前述の「実施例1b」の上ロールユニットの詳細な構成において説明した構成と類似して、図3図4図6に示されるように、上ロールユニットは、上ロール11、上第一軸受保持ハウジング部材14、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141、上第一ハウジング部材固定部材142、上第二軸受保持ハウジング部材15、上第一軸受16、及び、上第二軸受17、その他、を備えてなる。
上ロール11は、上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cを有する。上ロール胴部上ロール胴部11aの直径は65mmであり、上ロール慣用軸11gの直径は55mmであり、上ロール胴部11aの長さは200mmである。
上ロール胴部11aの周囲にフレキシブル型版部(図示なし)が、巻き付けられて設置されてなる。
第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141は上第一リーマボルト141aと上第一圧力バネ材141eを有し、上第一リーマボルト141aは上第一リーマボルト頭部141bと上第一リーマボルト胴部141cと上第一リーマボルトネジ部141dを有する。
これらの構成要素は、実施例1bと類似した位置に互いに構成されてなる。
【0366】
本実施例のロール装置においては、上ロール胴部11aの周囲にフレキシブル型版部(図示なし)が設置構成されてなり、この点において、前述の「実施例1」の構成と異なる。上ロール胴部11aは鋼鉄製で調製されてなる。
【0367】
本実施例のロール装置に構成される版型部の周辺の構成の概略説明図が図24に示され、ロール装置の周囲に巻き付けられて設置されるフレキシブル型版部の展開平面図の概略図が図24の(A)に示され、図24の(B)に、(A)に示される展開平面図の横方向の模式的断面が示される。
フレキシブル型版部は、厚さが約1mmのシート状の鋼鉄製板材の表面に、図24に示されるような上ロール凹凸型版部120aと上ロール刃型版部120cとが形成されてなる。上ロール凹凸型版部120aの突起高さ寸法は0.8mmであり、上ロール刃型版部120cの突起高さ寸法は1.1mmである。このロール装置を使用して、厚さが約1mmシート状の厚紙に凹形状の凹凸線を形成するとともに、切断・切抜線で切抜切断して、箱体の原形となる加工物を加工形成する。そして、加工物の形成された凹凸線で折り曲げて、立体形状に組み立てて箱体を製造する。
【0368】
[実施例8c:下ロールユニットの詳細な構成]
本実施例の下ロールユニットの詳細な構成は、前述の「実施例1b」の下ロールユニットの詳細な構成において説明した構成と類似して、図3図8図10に示されるように、下ロールユニットは、下ロール21、下第一軸受保持ハウジング部材24、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241、下第一ハウジング部材固定部材242、下第二軸受保持ハウジング部材25、下第一軸受26、及び、下第二軸受27、その他、を備えてなる。
下ロール21は、下ロール胴部21aと下ロール第一軸21bと下ロール第二軸21cを有する。
下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241は下第一リーマボルト241aと下第一圧力バネ材241eを有し、下第一リーマボルト241aは下第一リーマボルト頭部241bと下第一リーマボルト胴部241cと下第一リーマボルトネジ部241dを有する。これらの構成要素は、実施例1cと類似した位置に互いに構成されてなる。
下ロール胴部21aの直径は65mmであり、下ロール慣用軸21gの直径は55mmであり、下ロール胴部21aの長さは200mmである。
下ロール胴部は凹凸のない滑らかな面を有する形状に形成されてなる。
【0369】
[実施例8d:被加工物の準備]
被加工物8として、厚さが約1mmの紙製の連続したシート状被加工物8を準備した。
【0370】
[実施例8e:ロール装置と被加工物を使用した加工物の加工形成]
上記の「実施例8a」、「実施例8b」、「実施例8c」のロール装置を使用して、フレキシブル型版部を設置構成した上ロール胴部11aと、下ロール胴部21aとの間隔が所望の間隔になるように、上第一リーマボルト141a、下第一リーマボルト241a、その他の構成部材の配置構成等を調整した。
そして、所定の回転速度で回転する上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に、上記の「実施例8d」のシート状被加工物8を供給通過させて、シート状被加工物8に所定の形態を有する凹部を形成するとともに、所定の形態に切断切抜して、所定の形態に加工形成されたシート状の加工物を調製した。
【0371】
本ロール装置を使用してシート状の被加工物を加工形成した実施例において、100個の加工形成した加工物を調製した結果、下記の効果を確認した。
・加工形成して調製された100個の全ての加工物において、幅方向を含むすべての領域において、所望の形状に凹凸形成されるとともに、所望の形態に切断切抜加工された加工物が得られた。
・ロール装置の駆動中における振動の発生が抑制され、所望の良好な範囲内であった。
・加工不良の発生が抑制され、所望形態に安定して凹凸加工されるとともに切断切抜加工された加工物が得られた。
【0372】
<比較例8>
上記の実施例8に対する比較例としてのロール装置を準備した。
本比較例のロール装置は、図29に示されるような慣用のロール装置である。本比較例のロール装置に構成される軸受保持ハウジング部材と軸受とロールとの構成を説明する概略模式図が図30に示される。
この比較例のロール装置は、前述の実施例8に対する比較例であって、本比較例のロール装置は、上ロール型版部120として、前述の比較例1における上ロール刃型版部120c・上ロール熱融着型版部120dに替えて、フレキシブル型版部121が構成され、その他の構成要素は、比較例1と類似の構成要素を備える。
この比較例のロール装置は、実施例8において使用した被加工物と同じ被加工物であり、シート状被加工物8を使用して、シート状被加工物8の表面に所望の形状を有する凹凸部を形成するとともに所望の形状に切断切抜加工するロール装置である。
【0373】
[比較例8a:ロール装置の全体構成]
本比較例のロール装置は、図29に示されるような慣用のロール装置であって、上ロールに上ロール11の上ロール胴部に、フレキシブル型版部121が設置構成され、その他の構成要素は、比較例1と類似の構成要素を備える。
そして、フレキシブル型版部121は、上記の実施例8aで説明したフレキシブル型版部121と同じ構成を備えたフレキシブル型版部121を構成した。
【0374】
[比較例8b:上ロールユニットの詳細な構成]
上ロール胴部11aの直径は65mmであり、上ロール慣用軸11gの直径は55mmであり、上ロール胴部11aの長さは200mmである。
本ロール装置の上ロール胴部11aに、実施例7と類似のフレキシブル型版部121が巻きつけられて設置構成されてなる。すなわち、フレキシブル型版部121は、厚さが約1mmのシート状の鋼鉄製板材の表面に、図24に示されるような上ロール凹凸型版部120aと上ロール刃型版部120cとが形成されてなる。上ロール凹凸型版部120aの突起高さ寸法は0.8mmであり、上ロール刃型版部120cの突起高さ寸法は1.1mmである。
その他の構成は前述の「比較例1b」の上ロールユニットの構成と類似する。
【0375】
[比較例8c:下ロールユニットの詳細な構成]
下ロール胴部21aの直径は65mmであり、下ロール慣用軸21gの直径は55mmであり、下ロール胴部21aの長さは200mmである。
その他の構成は前述の「比較例1c」の下ロールユニットの構成と類似する。
【0376】
[比較例8d:被加工物の準備]
被加工物8として、厚さが約1mmのシート状の連続したシート状被加工物8を準備した。
【0377】
[比較例8e:ロール装置と被加工物を使用した加工物の加工形成]
上記の「比較例8a」、「比較例8b」、「比較例8c」のロール装置を使用して、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間隔が所望の間隔になるようにそれぞれの構成部材の配置構成等を調整した。
そして、所定の回転速度で回転する上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に、上記の「比較例8d」のシート状被加工物8を供給通過させて、シート状被加工物8の表面の所望の凹凸部を形成するとともに、所望の形態に切断切抜加工形成されたシート状の加工物を調製した。
【0378】
本ロール装置を使用してシート状の被加工物を使用して加工形成した比較例において、100個の加工形成した加工物を調製した結果、下記の結果が得られた。
・加工形成して調製された100個のうち、95個の加工物は、所望の凹部深さを有するとともに所望形状に切抜切断された加工物が得られたが、5個の加工物において、所望の深さ寸法の凹凸部が形成されなく凹部の深さ寸法にバラツキが発生し、又は、部分的に切断されない加工物の発生が認められた。
・実施例8と比較して、ロール装置の駆動中における振動の発生がやや大きく、振動に起因する振動音も大きいことを確認した。
【実施例0379】
本実施例のロール装置は、上記の実施例1のロール装置において、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141として、上第一リーマボルト141aと上第一圧力バネ材141eの構成に替えて、上第一リーマボルト141aと圧縮反発弾性を有する成形弾性部材141fを構成するとともに、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241として、下第一リーマボルト241aと下第一圧力バネ材241eの構成に替えて、下第一リーマボルト241aと圧縮反発弾性を有する成形弾性部材141fが設置構成され、その他の構成要素は、実施例1と類似の構成要素を備える。
被加工物として、上記の実施例1と同じの積層されたシート状の不織布製素材等から構成された生理用品を、不織布製の包装体の中に収納した状態で、所定の形状に、熱融着接合を行うとともに、切断して、生理用品を収納した包装体を加工形成するロール装置である。
【0380】
[実施例9a:ロール装置の全体構成]
本発明の一実施例のロール装置は、図3に示されるロール装置に類似し、図3に示される上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241に替えて、図25(A)に示されるような上第一リーマボルト141aと圧縮反発弾性を有する成形弾性部材141fが設置構成されるとともに、下第一リーマボルト241aと圧縮反発弾性を有する成形弾性部材が構成されてなる。その他の構成は、前述の実施例1と同じである。
【0381】
[実施例9b:上ロールユニットの詳細な構成]
本実施例の上ロールユニットの詳細な構成は、上ロール11、上ロール型版部120、上第一軸受保持ハウジング部材14、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141、上第一ハウジング部材固定部材142、上第二軸受保持ハウジング部材15、上第一軸受16、及び、上第二軸受17、その他、を備えてなる。
上ロール11は、上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cを有する。上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141は上第一リーマボルト141aと圧縮反発弾性を有する成形弾性部材141fを有する。圧縮反発弾性を有する成形弾性部材141fは、大きな反発弾性を有する合成ゴム製であって、略立方体の外形で貫通孔を有する形状を備える。圧縮反発弾性を有する成形弾性部材141fとしては、所望の形態に成形されたニトリルゴム製の圧縮反発弾性を有する成形弾性部材141fを構成した。
上第一リーマボルト141aは上第一リーマボルト頭部141bと上第一リーマボルト胴部141cと上第一リーマボルトネジ部141dを有する。そして、上第一リーマボルト141aが成形弾性部材141fの貫通孔を貫通するとともに架台3に形成された架台3の貫通孔を貫通した状態で、上第二軸受保持ハウジング部材15に、所望の深さでネジ止め固定されてなる。
【0382】
その他の構成要素は、実施例1bと類似した位置に互いに構成されてなる。
このロール装置において、上ロール11は、上第一軸受16と上第一軸受保持ハウジング部材14(上第一リーマボルト141aと圧縮反発弾性を有する成形弾性部材141f)と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上第二軸受17と上第二軸受保持ハウジング部材15と上第二ハウジング部材固定部材152とを介して、上方向に引っ張られる状態で、架台3に保持されてなる。
【0383】
本ロール装置の上ロール胴部11aに、前述の実施例1と類似の型版部が設置形成されてなる。
すなわち、本ロール装置の上ロール胴部11aの回転する周面方向における均等な間隔の4カ所に、切断するための刃型版部120cと、その刃型版部120cの両側に被加工物を加熱して熱融着接合するための熱融着型版部120dとの型版部が備えられてなる。
【0384】
[実施例9c:下ロールユニットの詳細な構成]
本実施例の下ロールユニットの詳細な構成は、前述の「実施例1b」の下ロールユニットの詳細な構成において説明した構成と類似して、下ロールユニットは、下ロール21、下第一軸受保持ハウジング部材24、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241、下第一ハウジング部材固定部材242、下第二軸受保持ハウジング部材25、下第一軸受26、及び、下第二軸受27、その他、を備えてなる。
下ロール21は、下ロール胴部21aと下ロール第一軸21bと下ロール第二軸21cを有する。
下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241は下第一リーマボルト241aと圧縮反発弾性を有する成形弾性部材141fを有する。圧縮反発弾性を有する成形弾性部材141fは、大きな反発弾性を有する合成ゴム製であって、略立方体の外形で貫通孔を有する形状を備える。下第一リーマボルト241aは下第一リーマボルト頭部241bと下第一リーマボルト胴部241cと下第一リーマボルトネジ部241dを有する。
そして、下第一リーマボルト241aが成形弾性部材141fの貫通孔を貫通するとともに架台3に形成された架台3の貫通孔を貫通した状態で、下第二軸受保持ハウジング部材25に、所望の深さでネジ止め固定されてなる。
その他の構成要素は、実施例1cと類似した位置に構成されてなる。
【0385】
すなわち、下ロール21が、下第二軸受保持ハウジング部材25と下第二軸受27とにより上下方向の位置決め自在に固定して保持可能に架台3に固定されて保持されてなる形態が構築されるとともに、更に、この形態において、下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受26と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とにより、下ロール21が下方向に引っ張られる状態で下第二軸受保持ハウジング部材25に保持されてなる。
【0386】
[実施例9d:被加工物の準備]
本実施例のロール装置を用いて、実施例1dと類似の被加工物を使用して、所望の形態の加工物を加工形成した。
すなわち、本実施例のロール装置を用いて、積層されたシート状の不織布素材等から構成された生理用品を、不織布製の包装体の中に収納した状態で、所定の形状に、熱融着接合(熱融着シール又はヒートシールとも言う)を行うとともに、所定形状に切断して、生理用品を収納した包装体を加工形成した。
【0387】
[実施例9e:ロール装置と被加工物を使用した加工物の加工形成]
上記の「実施例9a」、「実施例9b」、「実施例9c」のロール装置を使用して、上ロール胴部11aと、下ロール胴部21aとの間隔が所望の間隔になるように、上第一リーマボルト141a、下第一リーマボルト241a、その他の構成部材の配置構成等を調整した。
そして、所定の回転速度で回転する上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に、上記の「実施例9d」の被加工物を通過させて、包装体の中に収納されている生理用品の両側領域に位置する包装体を熱融着接合するとともに、切断して、個々の生理用品が収納された個々の包装体を調製した。
ロール装置の駆動中において、生理用品が存在する被加工物の領域は、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間で圧縮された状態で通過して、生理用品の両側領域に位置する包装体が存在しない領域の包装体の領域を熱融着接合するとともに、切断して、個々の生理用品が収納された個々の包装体を調製した。
【0388】
本ロール装置を使用して被加工物を熱融着接合するとともに切断した実施例において、100個の加工物を調製した結果、下記の効果を確認した。
・加工して調製された100個の全ての包装体において、熱融着接合部の熱接合強度(熱融着強度)は幅方向において、所望の接合強度を有するとともに同じ強度を有していた。
・加工して調製された包装体において、幅方向における切断は、全ての切断において、切断不良の発生が皆無であり、所望に切断された包装体が得られた。
・ロール装置の駆動中における振動の発生が抑制され、所望の良好な範囲内であった。
・加工不良の発生が抑制され、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られた。
【実施例0389】
本実施例のロール装置は、上記の実施例1のロール装置において、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141として、上第一リーマボルト141aと上第一圧力バネ材141eの構成に替えて、空気バネ材141gを構成するとともに、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241として、下第一リーマボルト241aと下第一圧力バネ材241eの構成に替えて、空気バネ材が設置構成され、その他の構成要素は、実施例1と類似の構成要素を備える。
被加工物として、上記の実施例1と同じの積層されたシート状の不織布製素材等から構成された生理用品を、不織布製の包装体の中に収納した状態で、所定の形状に、熱融着接合を行うとともに、切断して、生理用品を収納した包装体を加工形成するロール装置である。
【0390】
[実施例10a:ロール装置の全体構成]
本発明の一実施例のロール装置は、図3に示されるロール装置に類似し、図3に示される上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241に替えて、上ロールユニットと下ロールユニットに図25(B)に示されるような空気バネ材141gが設置構成されてなる。その他の構成は、前述の実施例1と同じである。
【0391】
[実施例10b:上ロールユニットの詳細な構成]
本実施例の上ロールユニットの詳細な構成は、上ロール11、上ロール型版部120、上第一軸受保持ハウジング部材14、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141、上第一ハウジング部材固定部材142、上第二軸受保持ハウジング部材15、上第一軸受16、及び、上第二軸受17、その他、を備えてなる。
上ロール11は、上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cを有する。上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141は、市販の慣用の空気バネ材141gであって、所望の空気バネ材141gを選択して構成してなる。
図25(B)に示されるように、空気バネ材141gは、圧力容器141hの中に空気141iと、圧力受材141jと、圧力受材141jに連結された貫通棒141kと、貫通棒141kの一端に形成された貫通棒ネジ部141mを有する。
上ロール第一軸11b(図示なし)は、上第一軸受16(図示なし)と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上第二軸受保持ハウジング部材15は上第二ハウジング部材固定部材152(図示なし)を介して、架台3(図示なし)に保持されてなる構成を備え、このようにして、上ロール11(図示なし)が、架台3(図示なし)に保持されてなる。
すなわち、上第二軸受保持ハウジング部材15は上第二軸受保持ハウジング部材貫通孔15aを有し、上第一軸受保持ハウジング部材14は上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aを有し、容器141hを上第二軸受保持ハウジング部材15の上側に配置した状態で、貫通棒141kを上第二軸受保持ハウジング部材貫通孔15aに差し込むとともに、貫通棒ネジ部141mを上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aに所望の深さ寸法でネジ止めしてなる。
【0392】
貫通棒ネジ部141mが所望のネジ止め深さ寸法「y3」で上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aにネジ止めして固定されてなる。そして、圧力容器141hの中に位置する圧力受材141jと上第二軸受保持ハウジング部材15の上面との間の距離「y1」と、上第二軸受保持ハウジング部材15の下面と上第一軸受保持ハウジング部材14の上面と間の距離「y2」とが所望の長さ寸法に調節されて、貫通棒ネジ部141mが上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aにネジ止めして固定されてなる。
このような状態において、圧力受材141jが上方向に引っ張られた状態で上第二軸受保持ハウジング部材15に弾性的に保持されてなる構成を構築した。
【0393】
本ロール装置の上ロール胴部11aに、前述の実施例1と類似の型版部が設置形成されてなる。
すなわち、本ロール装置の上ロール胴部11aの回転する周面方向における均等な間隔の4カ所に、切断するための刃型版部120cと、その刃型版部120cの両側に被加工物を加熱して熱融着接合するための熱融着型版部120dとの型版部が備えられてなる。
【0394】
なお、空気バネ部材141gを構成した上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141と類似の構成が、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241に設置構成されてなる。この構成により、下第一軸受保持ハウジング部材24がロール装置の下方向に引っ張られる状態で架台に保持された形態を構築した。
【0395】
[実施例10b:上ロールユニットの詳細な構成]
本実施例の上ロールユニットの詳細な構成は、上ロール11、上ロール型版部120、上第一軸受保持ハウジング部材14、上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141、上第一ハウジング部材固定部材142、上第二軸受保持ハウジング部材15、上第一軸受16、及び、上第二軸受17、その他、を備えてなる。
上ロール11は、上ロール胴部11aと上ロール第一軸11bと上ロール第二軸11cを有する。上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141は、市販の慣用の空気バネ材141gであって、所望の空気バネ材141gを選択して構成してなる。
図25(B)に示されるように、空気バネ材141gは、圧力容器141hの中に空気141iと、圧力受材141jと、圧力受材141jに連結された貫通棒141kと、貫通棒141kの一端に形成された貫通棒ネジ部141mを有する。
上ロール第一軸11b(図示なし)は、上第一軸受16(図示なし)と上第一軸受保持ハウジング部材14と上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材141とを介して、上第二軸受保持ハウジング部材15に保持されるとともに、上第二軸受保持ハウジング部材15は上第二ハウジング部材固定部材152(図示なし)を介して、架台3(図示なし)に保持されてなる構成を備え、このようにして、上ロール11(図示なし)が、架台3(図示なし)に保持されてなる。
すなわち、上第二軸受保持ハウジング部材15は上第二軸受保持ハウジング部材貫通孔15aを有し、上第一軸受保持ハウジング部材14は上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aを有し、圧力容器141hを上第二軸受保持ハウジング部材15の上側に配置した状態で、貫通棒141kを上第二軸受保持ハウジング部材貫通孔15aに差し込むとともに、貫通棒ネジ部141mを上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aに所望の深さ寸法でネジ止めしてなる。
【0396】
貫通棒ネジ部141mが所望の「ネジ止め深さ寸法y3」で上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aにネジ止めして固定されてなる。そして、容器の中に位置する圧力受材141jと上第二軸受保持ハウジング部材15の上面との間の距離「y1」と、上第二軸受保持ハウジング部材15の下面と上第一軸受保持ハウジング部材14の上面と間の距離「y2」とが所望の長さ寸法に調節されて、貫通棒ネジ部141mが上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aにネジ止めして固定されてなる。
このような状態において、圧力受材141jが上方向に引っ張られた状態で上第二軸受保持ハウジング部材15に弾性的に保持されてなる構成を構築した。
【0397】
[実施例10c:下ロールユニットの詳細な構成]
本実施例の下ロールユニットの詳細な構成は、前述の「実施例1c」の下ロールユニットの詳細な構成において説明した構成と類似して、下ロールユニットは、下ロール21、下第一軸受保持ハウジング部材24、下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241、下第一ハウジング部材固定部材242、下第二軸受保持ハウジング部材25、下第一軸受26、及び、下第二軸受27、その他、を備えてなる。
下ロール21は、下ロール胴部21aと下ロール第一軸21bと下ロール第二軸21cを有する。下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241は、市販の慣用の空気バネ材141gであって、所望の空気バネ材141gを選択して構成してなる。
図25(B)に示されるように、空気バネ材141gは、圧力容器141hの中に空気141iと、圧力受材141jと、圧力受材141jに連結された貫通棒141kと、該貫通棒141kの一端に形成された貫通棒ネジ部141mを有する。
下ロール第一軸21b(図示なし)は、下第一軸受26(図示なし)と下第一軸受保持ハウジング部材24と下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材241とを介して、下第二軸受保持ハウジング部材25に保持されるとともに、下第二軸受保持ハウジング部材25は下第二ハウジング部材固定部材252(図示なし)を介して、架台3(図示なし)に保持されてなる構成を備え、このようにして、下ロール11(図示なし)が、架台3(図示なし)に保持されてなる。
すなわち、下第二軸受保持ハウジング部材25は下第二軸受保持ハウジング部材貫通孔25aを有し、下第一軸受保持ハウジング部材24は下第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴24aを有し、容器を下第二軸受保持ハウジング部材25の上側に配置した状態で、貫通棒を下第二軸受保持ハウジング部材貫通孔25aに差し込むとともに、貫通棒ネジ部を下第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴14aに所望の深さ寸法でネジ止めしてなる。
このような状態において、圧力受材が上方向に引っ張られた状態で下第二軸受保持ハウジング部材25に弾性的に保持されてなる構成を構築した。
その他の構成要素は、実施例1cと類似した位置に互いに構成されてなる。
【0398】
[実施例10d:被加工物の準備]
本実施例のロール装置を用いて、実施例1dと類似の被加工物を使用して、所望の形態の加工物を加工形成した。
すなわち、本実施例のロール装置を用いて、積層されたシート状の不織布素材等から構成された生理用品を、不織布製の包装体の中に収納した状態で、所定の形状に、熱融着接合(熱融着シール又はヒートシールとも言う)を行うとともに、所定形状に切断して、生理用品を収納した包装体を加工形成した。
【0399】
[実施例10e:ロール装置と被加工物を使用した加工物の加工形成]
上記の「実施例10a」、「実施例10b」、「実施例10c」のロール装置を使用して、上ロール胴部11aと、下ロール胴部21aとの間隔が所望の間隔になるように、上ロールユニットの空気バネ材、及び、下ロールユニットの空気バネ材、その他の構成部材の配置構成等を調整した。
そして、所定の回転速度で回転する上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間に、上記の「実施例10d」の被加工物を通過させて、包装体の中に収納されている生理用品の両側領域に位置する包装体を熱融着接合するとともに、切断して、個々の生理用品が収納された個々の包装体を調製した。
ロール装置の駆動中において、生理用品が存在する被加工物の領域は、上ロール胴部11aと下ロール胴部21aとの間で圧縮された状態で通過して、生理用品の両側領域に位置する包装体が存在しない領域の包装体の領域を熱融着接合するとともに、切断して、個々の生理用品が収納された個々の包装体を調製した。
【0400】
本ロール装置を使用して被加工物を熱融着接合するとともに切断した実施例において、100個の加工物を調製した結果、下記の効果を確認した。
・加工して調製された100個の全ての包装体において、熱融着接合部の熱接合強度(熱融着強度)は幅方向において、所望の接合強度を有するとともに同じ強度を有していた。
・加工して調製された包装体において、幅方向における切断は、全ての切断において、切断不良の発生が皆無であり、所望に切断された包装体が得られた。
・ロール装置の駆動中における振動の発生が抑制され、所望の良好な範囲内であった。
・加工不良の発生が抑制され、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られた。
【産業上の利用可能性】
【0401】
本発明の、互いに上下方向に対向して位置して押圧回転する上ロールと下ロールとを備え、上ロールと下ロールとの間に被加工物を通過させることにより、所定の加工物を加工形成するロール装置により、被加工物の表面に、均一な押圧力がかかるように構成されてなるロール装置が構築される。これにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる装置が得られる。
また、互いに上下方向に対向して位置して押圧回転可能に構成されてなる上ロールと下ロールとを備えてなるロール装置を使用して、上ロールと下ロールとの間に被加工物を通過させることにより、所望の加工物を加工形成する被加工物の加工方法が得られる。これにより、加工不良の発生を抑制して、所望形態に安定して形成加工された加工物が得られる加工方法が得られる。
【符号の説明】
【0402】
11 上ロール
11a 上ロール胴部
11b 上ロール第一軸
11c 上ロール第二軸
11g 上ロール慣用軸
120 上ロール型版部
120a 上ロール凹凸型版部、上ロール凹凸エンボス型版部
120b 上ロール箔押型版部
120c 上ロール刃型版部
120d 上ロール熱融着型版部
121 フレキシブル型版部
14 上第一軸受保持ハウジング部材
14a 上第一軸受保持ハウジング部材ネジ穴
141 上第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材
141a 上第一リーマボルト
141b 上第一リーマボルト頭部
141c 上第一リーマボルト胴部
141d 上第一リーマボルトネジ部
141e 上第一圧力バネ材
141f 圧縮反発弾性を有する成形弾性部材
141g 空気バネ部材、油圧バネ部材
141h 圧力容器
141i 空気、油
141j 圧力受材
141k 貫通棒
141m 貫通棒ネジ部
142 上第一ハウジング部材固定部材
15 上第二軸受保持ハウジング部材
152 上第二ハウジング部材固定部材
15a 上第二軸受保持ハウジング部材貫通孔
16 上第一軸受
16a 上第一軸受外輪
16b 上第一軸受ボール
16c 上第一軸受内輪
17 上第二軸受
17a 上第二軸受外輪
17b 上第二軸受ボール
17c 上第二軸受内輪
21 下ロール
21a 下ロール胴部
21b 下ロール第一軸
21c 下ロール第二軸
21g 下ロール慣用軸
21g 下ロール慣用軸
220 下ロール型版部
220a 下ロール凹凸型版部
220b 下ロール箔押型版部
220c 下ロール刃型版部
220d 下ロール熱シール型版部
220e 下ロール凹凸エンボス型版部
24 下第一軸受保持ハウジング部材
241 下第一軸受ハウジング部材位置決め弾性保持部材
241a 下第一リーマボルト
241b 下第一リーマボルト頭部
241c 下第一リーマボルト胴部
241d 下第一リーマボルトネジ部
241e 下第一圧力バネ材
242 下第一ハウジング部材固定部材
25 下第二軸受保持ハウジング部材
252 下第二ハウジング部材固定部材
26 下第一軸受
26a 下第一軸受外輪
26b 下第一軸受ボール
26c 下第一軸受内輪
27 下第二軸受
27a 下第二軸受外輪
27b 下第二軸受ボール
27c 下第二軸受内輪
3 架台
3a 架台貫通孔
56 慣用の上軸受ハウジング部材固定部材
66 慣用の下軸受ハウジング部材固定部材
6 従来の慣用の軸受保持ハウジング部材
61 従来の慣用の上軸受保持ハウジング部材
62 従来の慣用の下軸受保持ハウジング部材
67 慣用のロール軸
7 従来の慣用の軸受
7a 慣用の軸受外輪
7b 慣用の軸受ボール
7c 慣用の軸受内輪
71 従来の慣用の上軸受
71a 慣用の上軸受外輪
71b 慣用の上軸受ボール
71c 慣用の上軸受内輪
72 従来の慣用の下軸受
72a 従来の慣用の下軸受外輪
72b 従来の慣用の下軸受ボール
72c 従来の慣用の下軸受内輪
8 シート状被加工物
8a シート状被加工物基材
8b シート状金属箔
88d 熱シール部
88e 被加工物切断部
d1 軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上
d2 軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下
d3 軸受外輪ボール軸受内部間隔上
d4 軸受内輪ボール軸受内部間隔下
d5 軸受内輪ボール軸受内部間隔上
d6 軸受外輪ボール軸受内部間隔下
m1 上第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上
m2 上第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下
m3 上第一軸受外輪ボール軸受内部間隔上
m4 上第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下
m5 上第一軸受内輪ボール軸受内部間隔上
m6 上第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下
n1 上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上
n2 上第二軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下
n3 上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔上
n4 上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔下
n5 上第二軸受内輪ボール軸受内部間隔上
n6 上第二軸受外輪ボール軸受内部間隔下
p1 下第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上
p2 下第一軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下
p3 下第一軸受外輪ボール軸受内部間隔上
p4 下第一軸受内輪ボール軸受内部間隔下
p5 下第一軸受内輪ボール軸受内部間隔上
p6 下第一軸受外輪ボール軸受内部間隔下
q1 下軸受ハウジング部材嵌め合い間隔上
q2 下軸受ハウジング部材嵌め合い間隔下
q3 下軸受外輪ボール軸受内部間隔上
q4 下軸受内輪ボール軸受内部間隔下
q5 下軸受内輪ボール軸受内部間隔上
q6 下軸受外輪ボール軸受内部間隔下
s1 被加工物シート厚
s2 熱融着版型突起長
s3 刃型突起長
w1 上第一リーマボルト頭部141bの下面と上第二軸受保持ハウジング部材15の上面との間の距離、下第一リーマボルト頭部241bの内面と下第二軸受保持ハウジング部材25の下面との間の距離
w2 上第二軸受保持ハウジング部材15の下面と上第一軸受保持ハウジング部材14の上面と間の距離、下第二軸受保持ハウジング部材25の上面と下第一軸受保持ハウジング部材24の下面と間の距離
w3 ネジ止め深さ寸法
図1
図2
図3
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図30