(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023113566
(43)【公開日】2023-08-16
(54)【発明の名称】基準点指定装置
(51)【国際特許分類】
B25H 7/00 20060101AFI20230808BHJP
G01C 15/06 20060101ALI20230808BHJP
E04G 21/18 20060101ALI20230808BHJP
【FI】
B25H7/00 A
G01C15/06 T
E04G21/18 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022199990
(22)【出願日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】P 2022015536
(32)【優先日】2022-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000220343
【氏名又は名称】株式会社トプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100083563
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 祥二
(72)【発明者】
【氏名】桐生 徳康
(72)【発明者】
【氏名】陣内 瞭輔
(72)【発明者】
【氏名】西田 信幸
【テーマコード(参考)】
2E174
【Fターム(参考)】
2E174DA40
(57)【要約】 (修正有)
【課題】所定の部材の測定の基準となる点を容易に指定可能な基準点指定装置を提供する。
【解決手段】少なくとも2つのリンクプレート5,6,8と、該リンクプレートにそれぞれ形成された摺動溝17,18,19と、各摺動溝に沿って摺動可能であり、各摺動溝の中心線の交点に設けられる指示具22と、該指示具を中心とした同一円周上に設けられた少なくとも3つの脚部12,14,16とを有し、前記指示具は隣接する脚部の中心を結んだ各直線の垂直二等分線の交点に位置し、前記脚部は前記指示具の摺動により測定対象3に接触可能であり、各脚部が前記測定対象に接触した状態で前記指示具が前記測定対象の基準点を指定する様構成された。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つのリンクプレートと、該リンクプレートにそれぞれ形成された摺動溝と、各摺動溝に沿って摺動可能であり、各摺動溝の中心線の交点に設けられる指示具と、該指示具を中心とした同一円周上に設けられた少なくとも3つの脚部とを有し、前記指示具は隣接する脚部の中心を結んだ各直線の垂直二等分線の交点に位置し、前記脚部は前記指示具の摺動により測定対象に接触可能であり、各脚部が前記測定対象に接触した状態で前記指示具が前記測定対象の基準点を指定する様構成された基準点指定装置。
【請求項2】
前記リンクプレートは所定の中心角を有する扇形状であり、隣接するリンクプレートと一方の周端で連結点を介して回転自在に連結され、前記摺動溝の中心線は前記リンクプレートの両周端を結んだ直線の垂直二等分線上に位置する様構成された請求項1に記載の基準点指定装置。
【請求項3】
前記リンクプレートはT字状であり、隣接するリンクプレートと回転自在に連結する為の連結点を有する軸部と、前記摺動溝が形成された摺動部とを有し、該摺動溝の中心線は前記軸部の垂直二等分線上に位置する様構成された請求項1に記載の基準点指定装置。
【請求項4】
前記指示具を中心とし前記連結点を通る円と、前記指示具を中心とし前記脚部を通る円は、同一又は同心円となる様に構成された請求項2又は請求項3に記載の基準点指定装置。
【請求項5】
前記リンクプレートには、前記脚部と前記測定対象との接触を視認可能なスリットが形成された請求項2又は請求項3に記載の基準点指定装置。
【請求項6】
前記脚部の前記測定対象に対する接触方向に傾動可能な傾動部を有し、前記リンクプレートには固定マーカーが設けられ、前記傾動部の上面に可動マーカーが設けられると共に、前記傾動部は下端が前記脚部よりも前記指示具方向に突出する様付勢され、前記測定対象の接触により前記脚部と前記傾動部の下端とが面一となることで前記固定マーカーと前記可動マーカーとが合致する様構成された請求項2又は請求項3に記載の基準点指定装置。
【請求項7】
前記指示具は、ホルダと、該ホルダを中心に回転可能に設けられ、ガイド溝を有するオフセットバーと、前記ガイド溝に沿って摺動可能に設けられた基準測定対象とを有し、前記基準測定対象は基準点に対して所定の方向に所定の距離だけオフセットされたオフセット点を指定可能に構成された請求項1に記載の基準点指定装置。
【請求項8】
前記指示具を中心とし、各脚部を通る円を拡大又は縮小させる方向に付勢する付勢手段を設けた請求項1に記載の基準点指定装置。
【請求項9】
前記指示具は再帰反射体又は転写具を含む請求項1に記載の基準点指定装置。
【請求項10】
前記指示具は、上下方向に伸縮可能な伸縮具を介して取付けられたプリズムを含む請求項9に記載の基準点指定装置。
【請求項11】
各脚部に隣接して高さ調整部材を設け、該高さ調整部材の下面は、前記指示具の下面と同一平面上に位置する様構成された請求項1に記載の基準点指定装置。
【請求項12】
前記高さ調整部材は、中心側から外周側に向って漸次厚みが増大するガイド部を有する請求項11に記載の基準点指定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種部材の測定の基準となる点を指定する基準点指定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
建築現場等で施工された各種部材の位置を測定する場合は、各種部材の測定の基準となる点を指定する必要がある。例えば、部材が杭打ちされたコンクリートパイルで、コンクリートパイルの中心を基準点として指定する場合、従来の方法としては、杭打されたコンクリートパイルの上面をコンベックス等で測定し、中心位置を求め筆記具等で中心点を罫書いている。
【0003】
従来の方法では、人為的な誤差が発生し易く、又精度は作業者の熟練度による等の問題があり、作業効率もよくなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、所定の部材の測定の基準となる点を容易に指定可能な基準点指定装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、少なくとも2つのリンクプレートと、該リンクプレートにそれぞれ形成された摺動溝と、各摺動溝に沿って摺動可能であり、各摺動溝の中心線の交点に設けられる指示具と、該指示具を中心とした同一円周上に設けられた少なくとも3つの脚部とを有し、前記指示具は隣接する脚部の中心を結んだ各直線の垂直二等分線の交点に位置し、前記脚部は前記指示具の摺動により測定対象に接触可能であり、各脚部が前記測定対象に接触した状態で前記指示具が前記測定対象の基準点を指定する様構成された基準点指定装置に係るものである。
【0007】
又本発明は、前記リンクプレートは所定の中心角を有する扇形状であり、隣接するリンクプレートと一方の周端で連結点を介して回転自在に連結され、前記摺動溝の中心線は前記リンクプレートの両周端を結んだ直線の垂直二等分線上に位置する様構成された基準点指定装置に係るものである。
【0008】
又本発明は、前記リンクプレートはT字状であり、隣接するリンクプレートと回転自在に連結する為の連結点を有する軸部と、前記摺動溝が形成された摺動部とを有し、該摺動溝の中心線は前記軸部の垂直二等分線上に位置する様構成された基準点指定装置に係るものである。
【0009】
又本発明は、前記指示具を中心とし前記連結点を通る円と、前記指示具を中心とし前記脚部を通る円は、同一又は同心円となる様に構成された基準点指定装置に係るものである。
【0010】
又本発明は、前記リンクプレートには、前記脚部と前記測定対象との接触を視認可能なスリットが形成された基準点指定装置に係るものである。
【0011】
又本発明は、前記脚部の前記測定対象に対する接触方向に傾動可能な傾動部を有し、前記リンクプレートには固定マーカーが設けられ、前記傾動部の上面に可動マーカーが設けられると共に、前記傾動部は下端が前記脚部よりも前記指示具方向に突出する様付勢され、前記測定対象の接触により前記脚部と前記傾動部の下端とが面一となることで前記固定マーカーと前記可動マーカーとが合致する様構成された基準点指定装置に係るものである。
【0012】
又本発明は、前記指示具は、ホルダと、該ホルダを中心に回転可能に設けられ、ガイド溝を有するオフセットバーと、前記ガイド溝に沿って摺動可能に設けられた基準測定対象とを有し、前記基準測定対象は基準点に対して所定の方向に所定の距離だけオフセットされたオフセット点を指定可能に構成された基準点指定装置に係るものである。
【0013】
又本発明は、前記指示具を中心とし、各脚部を通る円を拡大又は縮小させる方向に付勢する付勢手段を設けた基準点指定装置に係るものである。
【0014】
又本発明は、前記指示具は再帰反射体又は転写具を含む基準点指定装置に係るものである。
【0015】
又本発明は、前記指示具は、上下方向に伸縮可能な伸縮具を介して取付けられたプリズムを含む基準点指定装置に係るものである。
【0016】
又本発明は、各脚部に隣接して高さ調整部材を設け、該高さ調整部材の下面は、前記指示具の下面と同一平面上に位置する様構成された基準点指定装置に係るものである。
【0017】
更に又本発明は、前記高さ調整部材は、中心側から外周側に向って漸次厚みが増大するガイド部を有する基準点指定装置に係るものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、少なくとも2つのリンクプレートと、該リンクプレートにそれぞれ形成された摺動溝と、各摺動溝に沿って摺動可能であり、各摺動溝の中心線の交点に設けられる指示具と、該指示具を中心とした同一円周上に設けられた少なくとも3つの脚部とを有し、前記指示具は隣接する脚部の中心を結んだ各直線の垂直二等分線の交点に位置し、前記脚部は前記指示具の摺動により測定対象に接触可能であり、各脚部が前記測定対象に接触した状態で前記指示具が前記測定対象の基準点を指定する様構成されたので、該基準点を指定する為に前記測定対象の寸法等を測定する必要がなくなり、作業時間の短縮が図れると共に、作業労力の低減が図れるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】第1の実施例に係る基準点指定装置による基準点の指定を説明する説明図である。
【
図2】(A)(B)は、第1の実施例に係る基準点指定装置を示す斜視図である。
【
図3】第1の実施例の変形例に係る基準点指定装置を示す斜視図である。
【
図4】第2の実施例に係る基準点指定装置を示す斜視図である。
【
図5】(A)(B)は、第3の実施例に係る基準点指定装置を示す部分平面図であり、(C)(D)は(A)(B)の断面図である。
【
図6】(A)(B)は、第4の実施例に係る基準点指定装置を示す斜視図である。
【
図7】(A)~(C)は、第5の実施例に係る基準点指定装置を示す斜視図である。
【
図8】(A)(B)は、第6の実施例に係る基準点指定装置を示す斜視図である。
【
図9】第7の実施例に係る基準点指定装置を示す斜視図である。
【
図10】(A)(B)は、第8の実施例に係る基準点指定装置を示す平面図である。
【
図11】第8の実施例の第1の変形例に係る基準点指定装置を示す斜視図である。
【
図12】第8の実施例の第2の変形例に係る基準点指定装置を示す斜視図である。
【
図13】第9の実施例に係る基準点指定装置を示す斜視図である。
【
図14】第9の実施例の変形例に係る基準点指定装置を示す斜視図である。
【
図15】(A)は、第10の実施例に係る基準点指定装置を示す部分断面図であり、(B)は、第10の実施例の変形例に係る基準点指定装置を示す部分断面図であり、(C)(D)は高さ調整部材の変形例を示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
【0021】
先ず、
図1に於いて、本発明の第1の実施例について説明する。
【0022】
図1中、1は基準点指定装置を示し、2はトータルステーション等の測量装置を示している。
【0023】
前記基準点指定装置1は、測定対象3に取付けられている。該測定対象3は、建設現場に設けられる建設部材、例えば建設現場に杭打ちされた複数の円柱状のコンクリートパイルである。
【0024】
前記基準点指定装置1は、前記測定対象3の基準点、例えば円の中心を指定することが可能となっている。例えば、前記基準点指定装置1にマーカー等の筆記具を設け、該筆記具により円の中心点を罫書くことができる。
【0025】
或は、
図1に示される様に、前記基準点指定装置1に基準点の位置を特定する為の基準測定対象としてのプリズム4等の再帰反射体を設けてもよい。前記測量装置2で前記プリズム4を測定することで、前記測定対象3の中心点の3次元座標を求めることができる。尚、再帰反射体として、反射シート等が用いられてもよい。又、前記基準点指定装置1に設ける基準測定対象は、再帰反射体に限られるものではない。例えば、立体形状物や発光体、ターゲットマーカ等、基準点(例えば中心)として測定可能なものであれば、基準測定対象として前記基準点指定装置1に設けることができる。
【0026】
次に、
図2(A)、
図2(B)を参照して、前記基準点指定装置1について説明する。
【0027】
該基準点指定装置1は、所定の中心角を有する少なくとも2枚のリンクプレートを有している。第1の実施例に於いては、前記基準点指定装置は所定の中心角として、例えば60°の中心角と同一半径を有する3枚の扇形状のリンクプレートを有している。前記基準点指定装置1は、同一形状のリンクプレートによって構成されている。尚、以下の説明では、各リンクプレートの扇形の中心を中心とする円弧の周端を、各リンクプレートの周端と称し、各リンクプレートの2つの周端を合わせて両周端と称している。
【0028】
第1リンクプレート5と第2リンクプレート6とは、周端(前記第2リンクプレート6の一方の周端)に位置する第1連結点7に於いて、重ねられた状態で回転自在に連結されている。又、前記第2リンクプレート6と第3リンクプレート8とは、周端(前記第2リンクプレート6の他方の周端)に位置する第2連結点9に於いて、重ねられた状態で回転自在に連結されている。即ち、前記第2リンクプレート6は、両周端に於いて前記第1リンクプレート5と前記第3リンクプレート8とそれぞれ連結されており、各リンクプレート5,6,8が単独で回転しない様になっている。
【0029】
尚、第1の実施例では、前記第3リンクプレート8の上に前記第2リンクプレート6が重ね合され、該第2リンクプレート6の上に前記第1リンクプレート5が重ね合されており、3枚のリンクプレートを重ね合せることが可能となっている。
【0030】
前記第1リンクプレート5の一方の周端部、
図2(A)中では前記第1連結点7の反対側の周端部には、扇形状の円弧より半径方向に突出する第1突片11が設けられ、該第1突片11には下方に突出する円柱状の第1脚部12が設けられている。同様に、前記第2リンクプレート6の一方の周端部、
図2(A)中では前記第1連結点7側の周端部には、扇形状の円弧より半径方向に突出する第2突片13が設けられ、該第2突片13には下方に突出する円柱状の第2脚部14が設けられている。前記第3リンクプレート8の一方の周端部、
図2(A)中では前記第2連結点9の反対側の周端部には、扇形状の円弧より半径方向に突出する第3突片15が設けられ、該第3突片15には下方に突出する円柱状の第3脚部16が設けられている。尚、前記第1脚部12と前記第2脚部14と前記第3脚部16は、同一半径の円柱となっている。尚、各脚部12,14,16は、各脚部12,14,16の周面が前記測定対象3の周面に接触可能な高さを有していればよいので、各脚部12,14,16の高さは同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。
【0031】
又、前記第1リンクプレート5には、半径方向に延びるスリット形状の第1摺動溝17が穿設されている。同様に、前記第2リンクプレート6には半径方向に延びるスリット形状の第2摺動溝18が穿設され、前記第3リンクプレート8には半径方向に延びるスリット形状の第3摺動溝19が穿設されている。
【0032】
前記第1摺動溝17の中心は、前記第1リンクプレート5の両周端を結んだ直線(扇形状の円弧の弦)の垂直二等分線上に位置し、前記第1摺動溝17の長手方向に延びる中心線は、前記垂直二等分線と合致している。同様に、前記第2摺動溝18の中心は、前記第2リンクプレート6の両周端を結んだ直線(扇形状の円弧の弦)の垂直二等分線上に位置し、前記第2摺動溝18の長手方向に延びる中心線は、前記垂直二等分線と合致している。更に、前記第3摺動溝19の中心は、前記第3リンクプレート8の両周端を結んだ直線(扇形状の円弧の弦)の垂直二等分線上に位置し、前記第3摺動溝19の長手方向に延びる中心線は、前記垂直二等分線と合致している。
【0033】
又、前記基準点指定装置1は、円盤状の底板21(後述)と該底板の中心から上方に突出する円柱状のホルダ22を有している。該ホルダ22には、前記測定対象3に中心点を罫書く為の転写具としての筆記具又は罫書針、或は
図2に示される様な再帰反射体としての前記プリズム4が着脱可能となっている。尚、前記底板21の下面から前記プリズム4の光学中心迄の高さは既知となっており、光学中心は前記ホルダ22の中心線上に位置する様になっている。又、前記底板21と前記ホルダ22と転写具或は再帰反射体とにより指示具が構成される。
【0034】
前記ホルダ22は、前記第1摺動溝17、前記第2摺動溝18、前記第3摺動溝19に掛渡って摺動可能に挿通されている。この時の前記ホルダ22の中心は、前記第1摺動溝17の中心線と、前記第2摺動溝18の中心線と、前記第3摺動溝19の中心線との交点に位置している。従って、前記第1リンクプレート5、前記第2リンクプレート6、前記第3リンクプレート8は、前記ホルダ22が各摺動溝17~19を摺動することに伴って相対回転する。
【0035】
尚、前記第1連結点7と前記第2連結点9を結ぶ線の垂直二等分線は、前記第2摺動溝18の中心線と合致し、前記第1連結点7、前記第2連結点9は、前記第2摺動溝18の中心線上の任意の点、即ち該第2摺動溝18の任意の位置迄摺動された前記ホルダ22(前記プリズム4)を中心とする同一円周上に位置している。
【0036】
又、前記第1脚部12の中心と前記第2脚部14の中心を結んだ直線の垂直二等分線と、前記第2脚部14の中心と前記第3脚部16の中心を結んだ直線の垂直二等分線の交点が、前記ホルダ22の中心と合致する様、前記第1脚部12と前記第2脚部14と前記第3脚部16の位置が設定される。即ち、前記第1脚部12と前記第2脚部14と前記第3脚部16の各中心は、前記ホルダ22を中心とする同一円周上に位置している。
【0037】
従って、前記第1連結点7と前記第2連結点9とを通る円と、前記第1脚部12の中心、前記第2脚部14の中心、前記第3脚部16の中心を通る円は、前記ホルダ22(前記プリズム4)を中心とした同心円の関係となる。
【0038】
前記ホルダ22は、前記第1摺動溝17、前記第2摺動溝18、前記第3摺動溝19に沿って同時に摺動可能となっている。例えば、
図2(B)に示される様に、前記ホルダ22を前記第2摺動溝18に沿って外周側に摺動させると、前記第1リンクプレート5は、前記第1連結点7を中心に反時計回りに回転し、前記ホルダ22は前記第2摺動溝18の場合と距離だけ前記第1摺動溝17に沿って外周側に摺動する。又、前記第3リンクプレート8は、前記第2連結点9を中心に時計回りに回転し、前記ホルダ22は前記第2摺動溝18の場合と距離だけ前記第3摺動溝19に沿って外周側に摺動する。
【0039】
図2(A)に示される様に、前記ホルダ22を前記第2摺動溝18に沿って中心側に摺動させた場合には、上記とは逆の動きで前記第1リンクプレート5と前記第2リンクプレート6とが回転し、前記ホルダ22が摺動する。
【0040】
前記第2摺動溝18は前記第1連結点7と前記第2連結点9の垂直二等分線上に位置しており、該垂直二等分線に沿って前記ホルダ22が摺動する。従って、該ホルダ22を摺動させたとしても、前記第1連結点7から前記ホルダ22迄の距離と、前記第2連結点9からホルダ22迄の距離は常に一致する。
【0041】
又、前記第1脚部12と前記第2脚部14と前記第3脚部16の各中心を通過する円は、前記ホルダ22を中心とし、前記第1連結点7と前記第2連結点9を通る円と同心円の関係にあるので、該ホルダ22を摺動させた場合でも、該ホルダ22から前記第1脚部12迄の距離、前記ホルダ22から前記第2脚部14迄の距離、前記ホルダ22から前記第3脚部16迄の距離は常に一致する。同様に、前記第1連結点7と前記第2脚部14との関係、前記第2連結点9と前記第3脚部16との関係も変化しない。
【0042】
尚、上記では、前記第2摺動溝18を摺動させた前記ホルダ22について説明した。一方で、前記ホルダ22は、前記第1摺動溝17の中心線と前記第2摺動溝18の中心線と前記第3摺動溝19の中心線との交点に位置している。従って、前記ホルダ22が前記第1摺動溝17で摺動された場合も、前記ホルダ22が前記第3摺動溝19で摺動された場合も、前記ホルダ22が前記第2摺動溝18で摺動された場合と同様である。
【0043】
上記した様に、該ホルダ22を各摺動溝17~19のどの位置に移動させたとしても、前記ホルダ22の中心(前記プリズム4の中心)は、前記第1脚部12と前記第2脚部14を結んだ直線の垂直二等分線と、前記第2脚部14と前記第3脚部16を結んだ直線の垂直二等分線との交点上に位置する。即ち、前記ホルダ22の中心は前記第1脚部12の中心と前記第2脚部14の中心と前記第3脚部16の中心を通る円の中心に位置する。
【0044】
従って、前記底板21の下面を前記測定対象3の表面に接触させた状態で、各脚部12,14,16が円柱状の前記測定対象3の周面に接触する様、前記ホルダ22を摺動させると、前記第1連結点7及び前記第2連結点9を介して各リンクプレート5,6,8が回転される。
【0045】
各脚部12,14,16と前記測定対象3との接点を通る円と、各脚部12,14,16の中心を通る円は同心円となっているので、各脚部12,14,16が前記測定対象3の周面と接することで、前記ホルダ22は前記測定対象3の中心上に移動させることができる。
【0046】
上述の様に、前記基準点指定装置1は、前記ホルダ22の摺動により、3つの脚部12,14,16を通る円の大きさを変更可能である。又、円の大きさを変更した場合であっても、前記ホルダ22及び該ホルダ22に設けた前記プリズム4は常に円の中心に位置する。
【0047】
従って、前記測定対象3の径に拘らず、前記基準点指定装置1を前記測定対象3に設置し、各脚部12,14,16が前記測定対象3の周面に接する様、各リンクプレート5,6,8を回転させるだけで、前記ホルダ22を自動で前記測定対象3の中心上に移動させ、基準点を指定させることができる。
【0048】
又、前記測量装置2で前記ホルダ22に取付けた前記プリズム4を測定することで、該プリズム4の測定結果と該プリズム4の既知の高さに基づき、前記測定対象3の中心の3次元座標を求めることができる。
【0049】
従って、基準点を指定する為に、該測定対象3の寸法等を測定する必要がなく、前記基準点指定装置1を前記測定対象3に設置し、各リンクプレート5,6,8を回転させるだけでよいので、作業時間の短縮が図れると共に、作業労力の低減を図ることができる。
【0050】
尚、第1の実施例では、前記ホルダ22を手動で摺動させているが、前記第1リンクプレート5と前記第2リンクプレート6との間と、該第2リンクプレート6と前記第3リンクプレート8との間にそれぞれバネ等の付勢手段を設けてもよい。該付勢手段により、各脚部12,14,16に内接する円が小さくなる方向に付勢する様構成することで、前記基準点指定装置1を前記測定対象3に被せるだけで、各脚部12,14,16を自動で前記測定対象3の周面に接触させることができ、作業性をより向上させることができる。
【0051】
又、各脚部12,14,16を設ける位置は、第1の実施例の配置に限られるものではない。
図3は、第1の実施例の第1の変形例を示している。該変形例では、第3脚部16aの位置が、第1の実施例に於ける前記第3脚部16と異なっている。
【0052】
第1の実施例の変形例では、第3突片15aが前記第2連結点9とは異なる側の周端部より半径方向に突出し、該第3突片15にa前記第3脚部16aが設けられている。第1の実施例の変形例に於いても、前記第1脚部12の中心と前記第2脚部14の中心とを結んだ直線の垂直二等分線と、前記第2脚部14と前記第3脚部16aを結んだ直線の垂直二等分線との交点上に、前記ホルダ22の中心が位置する様構成されている。
【0053】
従って、各脚部12,14,16aが前記測定対象3の周面に接する様、各リンクプレート5,6,8を回転させるだけで、前記ホルダ22及び該ホルダ22に設けられた前記プリズム4を前記測定対象3の中心上に移動させることができる。
【0054】
次に、
図4に於いて、本発明の第2の実施例について説明する。尚、
図4中、
図3中と同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
【0055】
第1の実施例に於ける基準点指定装置1(
図2参照)は、測定対象3に上から被せる構成となっている。この為、各脚部12,14,16を上方から目視できず、各脚部12,14,16が実際に前記測定対象3の周面に接触しているかどうかを回り込んで確認する必要があった。
【0056】
第2の実施例の基準点指定装置23では、作業者から見て奥側に位置する第3リンクプレート24の形状が、第1の実施例に於ける第3リンクプレート8と異なっている。他の構成については第1の実施例と同様である。
【0057】
前記第3リンクプレート24は、外側に向って延出する延出部25が形成されている。
図4中では、該延出部25は前記第3リンクプレート24の外周の一部を残して形成されているが、該延出部25は前記第3リンクプレート24の外周全体に亘って形成されていてもよい。
【0058】
又、前記延出部25の第2連結点9とは異なる側の周端部には、下方に突出する第3脚部26が設けられている。更に、前記延出部25の前記第3脚部26よりも中心側には、該第3脚部26が設けられた側の周端から前記第2連結点9に向って円弧状のスリット27が形成されている。
【0059】
該スリット27の幅は、前記基準点指定装置23を前記測定対象3に取付けた際に、該測定対象3の周端と前記第3脚部26の両方が視認可能な大きさを有している。又、前記スリット27の長さは、作業者の視点に拘らず前記第3脚部26を視認し易い長さに適宜設定される。
【0060】
第2の実施例では、前記スリット27を介して上方から前記第3脚部26と前記測定対象3の周縁を視認できる様になっている。従って、前記基準点指定装置23を前記測定対象3に取付けた際に、前記第3脚部26が前記測定対象3の周面に接触しているかどうかを目視で確認することができる。この為、前記第3脚部26が前記測定対象3に接触しているかどうかを回り込んで確認する必要がなく、作業性を向上させることができる。
【0061】
尚、第2の実施例では、前記延出部25に前記スリット27を形成しているが、該スリット27に代えて透明樹脂製の覗き窓を設けてもよい。
【0062】
次に、
図5(A)、
図5(B)、
図5(C)、
図5(D)に於いて、本発明の第3の実施例について説明する。尚、
図5中、
図2中と同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
【0063】
図5(A)、
図5(B)は、第3の実施例に於ける第1リンクプレート28と第1突片29を示す部分平面図、
図5(C)、
図5(D)はそれぞれ
図5(A)、
図5(B)の断面図である。尚、第2リンクプレート(図示せず)と第2突片(図示せず)、第3リンクプレート(図示せず)と第3突片(図示せず)は、前記第1リンクプレート28及び前記第1突片29と同様の構造である為、以下では前記第1リンクプレート28と前記第1突片29について説明する。
【0064】
該第1突片29は、外周側に開放されたスリット31を有すると共に、該スリット31を挟んで該スリット31と直交する方向に設けられた直線状の固定マーカー32が設けられている。又、前記第1突片29の下面より下方に突出する第1脚部33には、前記スリット31と連続するスリット34が形成されている。
【0065】
前記スリット31,34には、傾動部35が挿通されている。該傾動部35は上下方向に延出する軸部36と、該軸部36の上端から外周側に向って突出する突出部37を有している。前記傾動部35は支点38を中心に前記スリット31,34内で前記測定対象3との接触方向に傾動可能に構成され、前記突出部37の上面には、前記傾動部35の傾動方向と直交する方向に設けられた直線状の可動マーカー39が設けられている。
【0066】
又、前記傾動部35は、図示しないバネ等の付勢手段によって前記軸部の下端が前記測定対象3に近接する方向に(
図5(C)中反時計方向に)回転する様付勢されている。更に、前記第1脚部33の所定位置には、回り止41が設けられ、該回り止41により、前記傾動部35が所定の傾き以上に回転しない様になっている。
【0067】
前記傾動部35が前記回り止41により回転が規制されている状態では、
図5(A)、
図5(C)に示される様に、前記軸部36の下端は前記第1脚部33の周面より中心側(前記ホルダ22側)に向って突出する様になっている。この時、前記固定マーカー32と前記可動マーカー39の位置はずれている。
【0068】
又、
図5(B)に示される様に、前記第1脚部33が前記測定対象3の周面に接触した際には、前記軸部36が前記測定対象3により押圧され、前記軸部36の下端が前記第1脚部33の周面と面一となる様に、前記傾動部35が傾動する。この時、前記固定マーカー32と前記可動マーカー39とは位置が一致し、一直線状となる。
【0069】
上述の様に、第3の実施例では、前記第1突片29に形成された前記スリット31内を傾動する前記傾動部35を設け、前記第1脚部33が前記測定対象3の周面に接触した際には、前記第1突片29上の前記固定マーカー32と、前記突出部37上の前記可動マーカー39の位置が一致する様に構成されている。
【0070】
従って、前記第1脚部33と前記測定対象3との接触は、上方から各マーカー32,39の位置を確認するだけでよいので、前記第1脚部33と前記測定対象3とが接触しているかどうかを直接確認する必要がなく、作業性を向上させることができる。
【0071】
尚、上記では、前記第1突片29について説明したが、第2突片及び第3突片についても同様の構成となっており、各マーカーの位置を確認することで、各脚部と前記測定対象3との接触状態を確認することができる。
【0072】
又、第3の実施例では、前記スリット31,34内で傾動する前記傾動部35を設けているが、前記第1脚部33の周面に、前記測定対象3との接触を検知する接触式のセンサを設けてもよい。
【0073】
次に、
図6(A)、
図6(B)に於いて、本発明の第4の実施例について説明する。尚、
図6(A)、
図6(B)中、
図2(A)、
図2(B)中と同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
【0074】
第4の実施例に於ける基準点指定装置42では、該基準点指定装置42が管状の測定対象3に適用された場合を示している。第1突片44が第1脚部43よりも外側(反中心側)に突出する様に設けられ、第2突片46が第2脚部45よりも外側に突出する様に設けられ、第3突片48が第3脚部47よりも外側に突出する様に設けられている。即ち、前記第1突片44は、前記第1脚部43よりも外側に突出する板状の第1載置部44aを有し、前記第2突片46は、前記第2脚部45よりも外側に突出する板状の第2載置部46aを有し、前記第3突片48は、前記第3脚部47よりも外側に突出する板状の第3載置部48aを有する。尚、前記第1載置部44aと前記第2載置部46aの下面には、前記第3載置部48aの下面と面一となる様、スペーサ等の高さ調整部材を設けるのが望ましい。
【0075】
又、前記基準点指定装置42は、各リンクプレート5,6,8の扇形の中心に向ってホルダ22が各摺動溝17~19を摺動する様、即ち各脚部43,45,47を通る円が拡大する方向に各リンクプレート5,6,8が回転する様、バネ等の付勢手段により付勢されている。
【0076】
従って、前記測定対象3が管状であった場合、各脚部43,45,47を前記測定対象3の内周面に突当て、前記測定対象3の上面に各載置部44a,46a,48aを載置する様に前記基準点指定装置42を取付けることで、該基準点指定装置42が落下することなく前記ホルダ22に取付けられたプリズム4を自動で管の中心へと移動させることができる。又、前記プリズム4を測定することで、管の中心の位置を測定することができる。
【0077】
次に、
図7(A)、
図7(B)、
図7(C)に於いて、本発明の第5の実施例について説明する。尚、
図7(A)、
図7(B)、
図7(C)中、
図2(A)、
図2(B)中と同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
【0078】
第5の実施例の基準点指定装置49に於いては、底板21と、ホルダ22と、オフセットバー51と、基準測定対象としてのプリズム4とで指示具が構成される。前記オフセットバー51は、基端に於いて前記ホルダ22に設けられている。前記オフセットバー51は、前記基準点指定装置49の中心から該基準点指定装置49の外周を超えて延出する長さを有する。該オフセットバー51は、スリット状のガイド溝52を有し、該ガイド溝52には前記プリズム4が摺動自在且つ任意の位置で固定可能に設けられる。
【0079】
又、前記オフセットバー51は、
図7(A)に示される様に、前記プリズム4が前記ガイド溝52の基端部(中心位置)に位置する時に、前記プリズム4の光学中心と前記ホルダ22の中心が合致する様に構成されると共に、該ホルダ22を中心に回転可能となっている。尚、前記プリズム4が前記ガイド溝52の基端部に位置する時には、前記オフセットバー51を回転させたとしても、前記プリズム4の位置が変化しない様になっている。
【0080】
更に、前記ガイド溝52には目盛り(図示せず)が形成され、前記オフセットバー51にはエンコーダ等の回転角検出器(図示せず)が設けられている。従って、前記プリズム4の中心からの移動量及び前記オフセットバー51の回転角が検出可能となっている。
【0081】
第5の実施例に於いては、
図7(A)に示される様に、先ず前記基準点指定装置49を前記測定対象3に取付け、前記プリズム4を中心位置に移動させた後、該プリズム4を測定する。この時測定されるのは、前記測定対象3の中心、即ち基準点である。
【0082】
次に、
図7(B)に示される様に、前記ガイド溝52に沿って前記プリズム4を所望のオフセット量だけ移動させる。更に、
図7(C)に示される様に、所望の回転角だけ前記オフセットバー51を回転させ、オフセット点を指定する。
【0083】
この状態で、前記プリズム4を測定することで、前記測定対象3の中心(基準点)から所望の方向に所望の量だけオフセットしたオフセット点の3次元座標を求めることができる。
【0084】
次に、
図8(A)、
図8(B)に於いて、本発明の第6の実施例について説明する。尚、
図8(A)、
図8(B)中、
図2中と同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
【0085】
第6の実施例に於いては、基準点指定装置53は、90°の中心角と同一半径を有する2枚の扇形状のリンクプレートを有している。
【0086】
第1リンクプレート54と第2リンクプレート55とは、外周の周端に位置する第1連結点56に於いて、重ねられた状態で回転自在に連結されている。
【0087】
図8(A)、
図8(B)に示される様に、前記第1リンクプレート54の前記第1連結点56の反対側の周端部には、扇形状の円弧より半径方向に突出する第1突片57が設けられ、該第1突片57には下方に突出する円柱状の第1脚部58が設けられている。又、前記第1リンクプレート54の前記第1連結点56側の周端部には、扇形状の円弧より半径方向に突出する第2突片59が設けられ、該第2突片59には下方に突出する円柱状の第2脚部61が設けられている。更に、前記第2リンクプレート55の前記第1連結点56の反対側の周端部には、扇形状の円弧より半径方向に突出する第3突片62が設けられ、該第3突片62には下方に突出する円柱状の第3脚部63が設けられている。
【0088】
他の実施例と同様、前記第1リンクプレート54と前記第2リンクプレート55には、スリット状の第1摺動溝64と第2摺動溝65が穿設されている。前記第1摺動溝64の長手方向に延びる中心線は前記第1リンクプレート54の両周端を結んだ直線(扇形状の円弧の弦)の垂直二等分線上に位置し、前記第2摺動溝65の長手方向に延びる中心線は前記第2リンクプレート55の両周端を結んだ直線(扇形状の円弧の弦)の垂直二等分線上に位置している。
【0089】
前記第1摺動溝64の中心線と前記第2摺動溝65の中心線との交点にホルダ22及び該ホルダに設けられたプリズム4が設けられている。又、前記第1脚部58の中心と前記第2脚部61の中心を結んだ直線の垂直二等分線と、前記第2脚部61の中心と前記第3脚部63の中心を結んだ直線の垂直二等分線の交点が、前記プリズム4の中心と合致する様、各脚部58,61,63の位置が設定される。即ち、各脚部58,61,63の中心は、前記プリズム4を中心とする同一円周上に位置している。
【0090】
第6の実施例に於いても、前記基準点指定装置53は、前記ホルダ22の摺動により各脚部58,61,63を通る円の大きさを変更可能であり、円の大きさを変更した場合であっても、前記プリズム4は常に円の中心に位置する。
【0091】
従って、測定対象3(
図2参照)の径に拘らず、各脚部58,61,63が前記測定対象3の周面に接する様、各リンクプレート54,55を回転させるだけで、前記プリズム4を自動で前記測定対象3の中心上に移動させることができる。
【0092】
次に、
図9に於いて、本発明の第7の実施例について説明する。尚、
図9中、
図2中と同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
【0093】
第7の実施例に於いては、基準点指定装置66は、45°の中心角と同一半径を有する4枚の扇形状のリンクプレートを有している。
【0094】
第1リンクプレート67と第2リンクプレート68とは、外周の周端に位置する第1連結点69に於いて、重ねられた状態で回転自在に連結されている。又、前記第2リンクプレート68と第3リンクプレート71とは、前記第2リンクプレート68の前記第1連結点69とは反対側の周端に位置する第2連結点72に於いて、重ねられた状態で回転自在に連結されている。更に、前記第3リンクプレート71と第4リンクプレート73とは、前記第3リンクプレート71の前記第2連結点72とは反対側の周端に位置する第3連結点74に於いて、重ねられた状態で回転自在に連結されている。
【0095】
尚、前記基準点指定装置66に於いては、各リンクプレート67,68,71,73は、互いの重なり合いを妨げない様に連結されている。例えば、
図9に示される様に、前記第1リンクプレート67の下方に前記第2リンクプレート68が位置し、該第2リンクプレート68の下方に前記第3リンクプレート71が位置し、該第3リンクプレート71の下方に前記第4リンクプレート73が位置している。
【0096】
前記第1リンクプレート67の前記第1連結点69とは反対側の周端部に、扇形状の円弧より半径方向に突出する第1突片75が設けられ、該第1突片75には下方に突出する円柱状の第1脚部76が設けられている。又、前記第3リンクプレート71の前記第2連結点72側の周端部には、扇形状の円弧より半径方向に突出する第2突片77が設けられ、該第2突片77には下方に突出する円柱状の第2脚部78が設けられている。更に、前記第4リンクプレート73の前記第3連結点74の反対側の周端部には、扇形状の円弧より半径方向に突出する第3突片79が設けられ、該第3突片79には下方に突出する円柱状の第3脚部81が設けられている。
【0097】
他の実施例と同様、前記第1リンクプレート67にスリット状の第1摺動溝82が穿設され、前記第2リンクプレート68にスリット状の第2摺動溝83が穿設され、前記第3リンクプレート71にスリット状の第3摺動溝84が穿設され、前記第4リンクプレート73にスリット状の第4摺動溝85が穿設されている。
【0098】
各摺動溝82~85の長手方向の中心線は、それぞれ各リンクプレート67,68,71,73の両周端を結んだ直線の垂直二等分線上に位置している。又、各摺動溝82~85の中心線の交点にホルダ22及びプリズム4(
図2参照)が設けられている。
【0099】
尚、前記第1連結点69と前記第2連結点72を結んだ直線の垂直二等分線は、前記第2摺動溝83の中心線と合致し、前記第2連結点72と前記第3連結点74を結んだ直線の垂直二等分線は、前記第3摺動溝84の中心線と合致する。即ち、各連結点69,72,74は、前記プリズム4の位置に拘らず、該プリズム4を中心とした同一円周上に位置している。
【0100】
又、前記第1脚部76の中心と前記第2脚部78の中心を結んだ直線の垂直二等分線と、前記第2脚部78の中心と前記第3脚部81の中心を結んだ直線の垂直二等分線との交点が、前記プリズムの中心と合致する様、各脚部76,78,81の位置が設定される。即ち、各脚部76,78,81の中心は、前記プリズム4を中心とする同一円周上に位置し、前記プリズム4を中心として各連結点69,72,74を通る円と同心円の関係となる。
【0101】
第7の実施例に於いても、前記基準点指定装置66は、前記ホルダ22の摺動により各脚部76,78,81を通る円の大きさを変更可能であり、円の大きさを変更した場合であっても、前記プリズム4は常に円の中心に位置する。
【0102】
従って、測定対象3(
図2参照)の径に拘らず、各脚部76,78,81が前記測定対象3の周面に接する様、各リンクプレート67,68,71,73を回転させるだけで、前記プリズムを自動で前記測定対象3の中心上に移動させることができる。
【0103】
尚、第6の実施例に於いてはリンクプレートを2枚とし、第7の実施例に於いてはリンクプレートを4枚として基準点指定装置を構成しているが、5枚以上のリンクプレートにより基準点指定装置を構成してもよい。
【0104】
又、第1の実施例~第7の実施例に於いて、各脚部と各連結点の位置を、前記プリズム4を中心とした同心円の関係となる様に設定しているが、この関係に限られるものではない。例えば、各脚部を各連結点と同心となる様に設け、各脚部と各連結点とが前記プリズム4を中心とした同一円周上に位置する様にしてもよい。
【0105】
更に、第1の実施例~第7の実施例では、基準点指定装置に3つの脚部を設けているが、前記プリズム4を中心とした各連結点を通る円と同心円又は同一円周上に位置するのであれば、4つ以上の脚部を設けてもよいのは言う迄もない。
【0106】
次に、
図10(A)、
図10(B)に於いて、本発明の第8の実施例について説明する。尚、
図10(A)、
図10(B)中、
図2中と同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
【0107】
第8の実施例に於いては、基準点指定装置86は、T字状の2枚のリンクプレートを有している。第1リンクプレート87は、第1軸部88と該第1軸部88に垂直な第1摺動部89とを有し、第2リンクプレート91は第2軸部92と該第2軸部92に垂直な第2摺動部93とを有している。尚、各軸部88,92と各摺動部89,93は、それぞれ外形が略直線状となっている。
【0108】
前記第1リンクプレート87と前記第2リンクプレート91とは、前記第1軸部88と前記第2軸部92の一端に位置する第1連結点94に於いて、重ねられた状態で回転自在に連結されている。
【0109】
図10(A)、
図10(B)に示される様に、前記第1軸部88の前記第1連結点94の反対側の端部には、下方に突出する円柱状の第1脚部95が設けられている。又、前記第1軸部88と前記第2軸部92の前記第1連結点94側の端部には、下方に突出する第2脚部96が前記第1連結点94と同心に設けられている。更に、前記第2軸部92の前記第1連結点94の反対側の端部には、下方に突出する円柱状の第3脚部97が設けられている。前記第1脚部95、前記第2脚部96、前記第3脚部97は、同一半径且つ同一高さの円柱となっている。
【0110】
前記第1摺動部89にはスリット状の第1摺動溝98が穿設され、前記第2摺動部93にはスリット状の第2摺動溝99が穿設されている。前記第1摺動溝98の長手方向に延びる中心線は、前記第1脚部95の中心と前記第2脚部96の中心とを結んだ直線の垂直二等分線上に位置し、前記第2摺動溝99の長手方向に延びる中心線は、前記第2脚部96の中心と前記第3脚部97の中心とを結んだ直線の垂直二等分線上に位置している。
【0111】
又、前記第1摺動溝98の中心線と、前記第2摺動溝99の中心線との交点にホルダ22(
図2参照)及び該ホルダ22に設けられたプリズム4が設けられている。即ち、前記プリズム4は、前記第1脚部95の中心と前記第2脚部96の中心とを結んだ直線の垂直二等分と、前記第2脚部96の中心と前記第3脚部97の中心とを結んだ直線の垂直二等分線との交点上に位置している。
【0112】
この為、前記プリズム4が前記第1摺動溝98及び前記第2摺動溝99に沿って移動したとしても、各脚部95~97の中心は常に前記プリズム4を中心(前記交点を中心)とする同一円周上に位置する。
【0113】
第8の実施例に於いても、前記基準点指定装置86は、前記プリズム4(前記ホルダ22)の摺動により各脚部95~97を通る円の大きさを変更可能であり、円の大きさを変更した場合であっても、前記プリズム4を中心とする同一円周上に位置する。
【0114】
従って、測定対象3の径に拘らず、各脚部95~97が前記測定対象3の周面に接する様、各リンクプレート87,91を回転させるだけで、前記プリズム4を自動で前記測定対象3の中心上に移動させることができる。
【0115】
図11は、第8の実施例の第1の変形例を示している。第1の変形例では、前記第1リンクプレート87と前記第2リンクプレート91が、前記第1軸部88と前記第2軸部92を介して連結されていない。
【0116】
又、前記第1軸部88の両端部に下方に突出する前記第1脚部95と前記第2脚部96が設けられていると共に、前記第2軸部92の両端部に下方に突出する前記第3脚部97と第4脚部101が設けられている。
【0117】
第1の変形例に於いては、前記第1脚部95と前記第2脚部96が前記測定対象3の周面に接触し、前記第3脚部97と前記第4脚部101も前記測定対象3の周面に接触する様、前記ホルダ22を前記第1摺動溝98及び前記第2摺動溝99内で摺動させる。
【0118】
この時、各脚部95,96,97,101の中心を通る円と前記測定対象3とが同心円の関係となり、前記第1脚部95の中心と前記第2脚部96の中心を結んだ直線の垂直二等分線と、前記第3脚部97の中心と前記第4脚部101の中心を結んだ直線の垂直二等分線との交点上に前記ホルダ22及び前記プリズム4が位置する。即ち、該プリズム4が前記測定対象3の中心上に位置する。
【0119】
従って、該測定対象3の径に拘らず、各脚部95,96,97,101が前記測定対象3の周面に接触する様、各リンクプレート87,91を摺動させるだけで、前記プリズム4を自動で前記測定対象3の中心上に移動させることができる。
【0120】
図12は、第8の実施例の第2の変形例を示している。第2の変形例では、前記ホルダ22に伸縮部102が取付けられ、該伸縮部102に前記プリズム4が取付けられている。
【0121】
前記伸縮部102は、上下方向に、即ち前記測定対象3の表面に対して直交する方向に伸縮可能となっている。又、前記伸縮部102には目盛り等が設けられ、伸縮量が検知可能となっている。
【0122】
従って、底板21から前記プリズム4の光学中心迄の高さを既知とすることができ、前記測定対象3の表面から任意の高さの3次元座標を求めることができる。
【0123】
尚、第2の変形例に於ける前記伸縮部102及び該伸縮部102に取付けられた前記プリズム4は、他の実施例に対しても適用可能であることは言う迄もない。
【0124】
次に、
図13に於いて、本発明の第9の実施例について説明する。尚、
図13中、
図10(A)、
図10(B)中と同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
【0125】
第9の実施例に於いては、基準点指定装置103は、T字状の3枚のリンクプレートを有している。第1リンクプレート104は、第1軸部105と第1摺動部106とを有し、第2リンクプレート107は、第2軸部108と第2摺動部109とを有し、第3リンクプレート111は、第3軸部112と第3摺動部113とを有している。
【0126】
前記第1リンクプレート104と前記第2リンクプレート107とは、前記第1軸部105と前記第2軸部108の一端に位置する第1連結点114に於いて、重ねられた状態で回転自在に連結されている。又、前記第2リンクプレート107と前記第3リンクプレート111とは、前記第2軸部108の他端と前記第3軸部112の一端に位置する第2連結点115に於いて、重ねられた状態で回転自在に連結されている。尚、各リンクプレート104,107,111は、互いの回転を妨げない様に配置される。例えば前記第2リンクプレート107の上面に前記第1リンクプレート104が連結され、前記第2リンクプレート107の下面に前記第3リンクプレート111が連結される。
【0127】
前記第1軸部105の他端部には、下方に突出する円柱状の第1脚部116が設けられている。又、前記第2軸部108の前記第1連結点114側の端部には、下方に突出する円柱状の第2脚部117が前記第1連結点114と同心に設けられている。更に、前記第3軸部112の前記第2連結点115の反対側の端部には、下方に突出する円柱状の第3脚部118が設けられている。
【0128】
前記第1摺動部106にはスリット状の第1摺動溝121が穿設され、前記第2摺動部109にはスリット状の第2摺動溝122が穿設され、前記第3摺動部113にはスリット状の第3摺動溝123が穿設されている。
【0129】
前記第1摺動溝121の長手方向に延びる中心線は、前記第1脚部116の中心と前記第2脚部117(前記第1連結点114)の中心とを結んだ直線の垂直二等分線上に位置し、前記第2摺動溝122の長手方向に延びる中心線は、前記第2脚部117(前記第1連結点114)の中心と前記第2連結点115の中心とを結んだ直線の垂直二等分線上に位置し、第3摺動溝123の長手方向に延びる中心線は、前記第2連結点115の中心と前記第3脚部118の中心とを結んだ直線の垂直二等分線上に位置している。
【0130】
又、前記第1摺動溝121の中心線と、前記第2摺動溝122の中心線と、前記第3摺動溝123の中心線との交点にホルダ22及び該ホルダ22に取付けられたプリズム4(
図10参照)が設けられている。即ち、該プリズム4は、前記第1脚部116の中心と前記第2脚部117(前記第1連結点114)の中心とを結んだ直線の垂直二等分線と、前記第2脚部117(前記第1連結点114)の中心と前記第2連結点115の中心とを結んだ直線の垂直二等分線と、前記第2連結点115の中心と前記第3脚部118の中心とを結んだ直線の垂直二等分線との交点上に位置している。
【0131】
この為、前記プリズム4が各摺動溝121~123に沿って移動したとしても、前記プリズム4は、常に各脚部116~118及び各連結点114,115の中心を通る円の中心に位置する。
【0132】
第9の実施例に於いても、前記基準点指定装置103は、前記プリズム4の摺動により各脚部116~118及び各連結点114,115を通る円の大きさを変更した場合であっても、前記プリズム4を中心とする同一円周上に位置する。
【0133】
従って、前記測定対象3の径に拘らず、各脚部116~118が前記測定対象3の周面に接触する様、各リンクプレート104,107,111を回転させるだけで、前記プリズム4を自動で前記測定対象の中心上に移動させることができる。
【0134】
尚、第9の実施例では、前記基準点指定装置103に3つの脚部を設けているが、前記第2連結点115と同心に脚部を設け、脚部の数を4つにしてもよい。
【0135】
図14は、第9の実施例の変形例を示している。該変形例では、第2リンクプレート124が第2摺動部を有しておらず、第2軸部125のみから構成されている。又、前記第3リンクプレート111の前記第2連結点115側の端部には、下方に突出する円柱状の第4脚部126が前記第2連結点115と同心に設けられている。
【0136】
上記の変形例に於いては、前記第1脚部116と前記第2脚部117が前記測定対象3の周面に接触し、前記第3脚部118と前記第4脚部126も前記測定対象3の周面に接触する様、前記ホルダを前記第1摺動溝121及び前記第3摺動溝123内で摺動させる。
【0137】
この時、各脚部116,117,118,126の中心を通る円と前記測定対象3とが同心円の関係となり、前記第1脚部116の中心と前記第2脚部117の中心を結んだ直線の垂直二等分線と、前記第3脚部118の中心と前記第4脚部126の中心を結んだ直線の垂直二等分線との交点上に前記ホルダ及び前記プリズム4が位置する。即ち、該プリズムが前記測定対象3の中心上に位置する。
【0138】
従って、該測定対象の径に拘らず、各脚部116,117,118,126が前記測定対象の周面に接触する様、各リンクプレート104,107,111を回転させるだけで、前記プリズム4を自動で前記測定対象3の中心上に移動させることができる。
【0139】
次に、
図15(A)に於いて、本発明の第10の実施例について説明する。尚、
図15(A)中、
図2中と同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。又、
図15(A)では、第1リンクプレート5について説明している。
【0140】
特に、基準点指定装置130を大型化した場合、前記第1リンクプレート5の自重により、又第1脚部12の重量により、前記第1リンクプレート5が下方に撓む場合がある。該第1リンクプレート5が撓んだ場合、測定対象3と前記第1脚部12の接触位置が変化する為、前記測定対象3の中心と指示具との間に位置ズレが生じる虞れがある。
【0141】
第10の実施例では、前記第1脚部12の周囲に、或は該第1脚部12に隣接して、例えばスペーサ等の高さ調整部材128を設けている。該高さ調整部材128は、例えば円柱状であり、該高さ調整部材128の下面は、底板21(指示具)の下面と同一平面上に位置する様構成される。即ち、前記基準点指定装置130を前記測定対象3に取付けた際には、前記指示具の下面と前記高さ調整部材128の下面とが、同一平面上で前記測定対象3の上面と接触する。
【0142】
前記高さ調整部材128の下面が前記測定対象3の上面と接触する様、前記基準点指定装置130を前記測定対象3に取付けることで、前記第1リンクプレート5を撓ませることなく前記第1脚部12の周面を前記測定対象3の周面に接触させることができる。従って、該測定対象3の中心と前記指示具(前記底板21)との間に生じる位置ズレを防止することができ、前記測定対象3の中心の測定精度を向上させることができる。
【0143】
尚、上記では、前記第1リンクプレート5について説明したが、第2リンクプレート6及び第3リンクプレート8についても前記第1リンクプレート5と同様に、撓みを防止する為の高さ調整部材が設けられる。
【0144】
図15(B)は、第10の実施例の変形例を示している。第10の実施例では、前記高さ調整部材128を円柱状としているが、該高さ調整部材128を円柱状とした場合、該高さ調整部材128の周面と前記測定対象3の周面との接触を、前記第1脚部12の周面と前記測定対象3の周面との接触と誤認する虞れがある。
【0145】
第10の実施例の変形例では、例えば高さ調整部材129を下方に向って縮径する円錐台形状としている。即ち、該高さ調整部材129の周囲は、外周側から中心に向って漸次厚みが増大するスロープ状のガイド部129aとなっている。
【0146】
前記高さ調整部材129の周囲、即ち前記ガイド部129aが前記測定対象3の周縁(角部)に接触した際には、該測定対象3の角部が前記ガイド部129aで摺動し、ガイドされるので、前記第1脚部12の周面と前記測定対象3の周面とが接触する迄、前記第1リンクプレート5の移動(回転)が妨げられることがない。従って、該高さ調整部材129の周面と前記測定対象3の周面との接触を、前記第1脚部12の周面と前記測定対象3の周面との接触と誤認することを防止でき、前記基準点指定装置130の設置作業性を向上させると共に、前記測定対象3の中心の測定精度を向上させることができる。
【0147】
尚、
図15(C)に示される様に、第1突片11の裏面に凹部131を形成し、該凹部131に前記第1脚部12の中心と前記指示具(前記底板21)の中心とを結んだ直線と平行な方向にのみスロープ状のガイド部132aが形成された高さ調整部材132を設けてもよい。前記凹部131に前記高さ調整部材132を設けることで、前記ガイド部132aの先端を鋭利にすることなく前記測定対象3が確実に前記ガイド部132aに接触するので、該ガイド部132aの加工が容易になる。又、
図15(D)に示される様に、湾曲した曲面を有するガイド部133aを有する高さ調整部材133を用いてもよい。
【0148】
第10の実施例及び変形例では、第1の実施例に係る前記第1リンクプレート5に高さ調整部材を設けた場合について説明したが、他の実施例のリンクプレートに本実施例の高さ調整部材を設けてもよいのは言う迄もない。
【符号の説明】
【0149】
1 基準点指定装置
3 測定対象
4 プリズム
5 第1リンクプレート
6 第2リンクプレート
8 第3リンクプレート
12 第1脚部
14 第2脚部
16 第3脚部
17 第1摺動溝
18 第2摺動溝
19 第3摺動溝
22 ホルダ
128 高さ調整部材
129 高さ調整部材