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特開2023-113587マルチプレーヤゲーミングにおけるスマート音声チャットのための方法およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023113587
(43)【公開日】2023-08-16
(54)【発明の名称】マルチプレーヤゲーミングにおけるスマート音声チャットのための方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/87 20140101AFI20230808BHJP
   A63F 13/837 20140101ALN20230808BHJP
【FI】
A63F13/87
A63F13/837
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023013780
(22)【出願日】2023-02-01
(31)【優先権主張番号】17/591,792
(32)【優先日】2022-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FACEBOOK
(71)【出願人】
【識別番号】518345664
【氏名又は名称】ロヴィ ガイズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】アンジュム マッカー
(72)【発明者】
【氏名】アイシャン ダンワル
(72)【発明者】
【氏名】ヴィヴェック セガル
(72)【発明者】
【氏名】シムランジート ギル
(72)【発明者】
【氏名】カトー ヤング
(57)【要約】
【課題】マルチプレーヤゲーミングにおけるスマート音声チャットための方法およびシステムを提供すること。
【解決手段】ビデオゲーム環境においてスマート通信を提供するためのシステムおよび方法が、開示される。ビデオゲーム環境内の第1のユーザの第1の位置ベクトルおよびビデオゲーム環境内の第2のユーザの第2の位置ベクトルが、決定される。第1のユーザと第2のユーザとの間の第1の通信において、第1の位置情報が、検出され、第1のユーザの第1の位置ベクトルと第2のユーザの第2の位置ベクトルとの間の第1の平行移動ベクトルが、計算される。第1の平行移動ベクトルに基づいて、第1の位置情報は、補正され、補正された位置情報は、第2のユーザに伝送される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオゲーム環境においてスマート通信を提供するための方法であって、前記方法は、
ビデオゲーム環境内の第1のユーザの第1の位置ベクトルを決定することと、
前記ビデオゲーム環境内の第2のユーザの第2の位置ベクトルを決定することと、
前記第1のユーザから前記第2のユーザへの第1の通信において、第1の位置情報を検出することと、
前記第1のユーザの第1の位置ベクトルと前記第2のユーザの第2の位置ベクトルとの間の第1の平行移動ベクトルを計算することと、
前記第1の平行移動ベクトルに基づいて、前記第1の位置情報を補正することと、
前記補正された位置情報を前記第2のユーザに表示のために発生させることと
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1の位置情報を補正することは、前記第1の位置情報が前記平行移動ベクトルに対応しないことに応答して実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の位置情報とビデオゲーム環境データとの間の差異スコアを計算することと、
前記計算された差異スコアに基づいて、呼出スコアを前記第1の位置情報に割り当てることと、
前記呼出スコアに基づいて、前記第1のユーザにフィードバックを提供することと
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のユーザの第1の視野を読み出すことと、
前記第2のユーザの第2の視野を読み出すことと、
前記第1のユーザの視野内の着目オブジェクトを識別することと
をさらに含み、
前記着目オブジェクトは、前記第2のユーザの視野内になく、
前記第1の位置情報の補正はまた、前記着目オブジェクトに基づく、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記着目オブジェクトに関する第3の位置ベクトルを決定することと、
前記第2の位置ベクトルおよび前記第3の位置ベクトルに基づいて、前記第2のユーザの視野に関する第1の回転ベクトルを計算することと
をさらに含み、
前記第1の回転ベクトルは、前記着目オブジェクトを実質的に前記第2のユーザの視野内に設置するために要求される回転の量である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記着目オブジェクトが前記ビデオゲーム環境内の第2のオブジェクトによって不明瞭にされていると決定することと、
前記第2のユーザの第2の位置ベクトルおよび前記第1の回転ベクトルに基づいて、第2の平行移動ベクトルを計算することと、
前記第2の平行移動ベクトルに基づいて、前記第1の回転ベクトルを更新することと
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
第1の位置情報を検出することはさらに、
前記第1のユーザからの前記第1の通信から方向情報を抽出することと、
前記第1のユーザからの前記第1の通信から目印情報を抽出することと、
前記ビデオゲーム環境についての補足情報を抽出することであって、
前記補足情報は、
ユーザ名、ユーザ健康ステータス、ユーザによって使用される武器、ユーザの移動特性、着目オブジェクトのタイプ、着目オブジェクトの特性、着目オブジェクトの移動特性、ユーザアクション、ユーザ意図、または前記通信のタイムスタンプ
のうちの少なくとも1つである、ことと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記補正された第1の位置情報と関連付けられる画面上のグラフィックを発生させることと、
前記画面上のグラフィックを拡張し、前記第1の通信以降に経過した時間の関数としてサイズを増加させることと、
前記経過した時間の関数が、閾値に到達すると、前記画面上のグラフィックを除去することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
請求項1-8のいずれかに記載の方法を実行するように構成される、制御回路網を備える、システム。
【請求項10】
非一過性コンピュータ可読媒体であって、前記非一過性コンピュータ可読媒体は、その上にエンコードされる非一過性コンピュータ可読命令を有し、前記非一過性コンピュータ可読命令は、制御回路網によって実行されると、前記制御回路網に、請求項1-8のいずれかに記載の方法を実施させる、非一過性コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(本発明の詳細な説明)
本開示は、マルチプレーヤゲーミングにおけるスマート通信のためのシステムに関し、より具体的には、マルチプレーヤゲームのプレーヤの間の相対的通信を提供するためのシステムおよび関連プロセスに関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
従来的には、個々のユーザ体験を満たすものであったが、ビデオゲームは、テレビ、コンピュータ等の従来的なディスプレイデバイスを通して、またはウェアラブル電子機器、モバイルデバイス、または拡張現実/仮想現実デバイスを通して体験されるかどうかにかかわらず、ますます集団でプレーする体験になっている。例えば、ビデオゲームは、現在、音声チャット、テキストチャット、ゲーム内相互作用、または同等物を通して、マルチプレーヤゲームにおけるビデオゲーム環境を通してユーザを相互に相互作用させている。典型的なシナリオでは、異なる場所における複数のユーザが、マルチプレーヤゲームをホストする共通のプラットフォームに(例えば、インターネットを介して)ログインする。マルチプレーヤゲームは、例えば、複数プレーヤ参加型オンライン(「MMO」)ビデオゲーム、一人称シューティング(「FPS」)、バトルロイヤル、またはマルチプレーヤオンラインバトルアリーナ(「MOBA」)ゲームを含む。
【0003】
ビデオゲーム環境は、2次元空間または3次元空間としてレンダリングされ得、ユーザは、典型的には、アバタによってビデオゲーム環境内で表される。ユーザの(またはプレーヤの)アバタは、ビデオゲーム環境で自由に動き回り得、アバタは、ビデオゲーム環境を共有する他のユーザに表示され得る。本ビデオゲーム環境にいる間、ユーザは、ビデオゲーム環境で動き回ることができる。3次元ビデオゲーム環境は、典型的には、ビデオゲーム環境の境界を定義する一連の平面によって定義され、その中で、ユーザは、動き回り得る。加えて、オブジェクトが、モデリングされ、ビデオゲーム環境の境界内に設置され得る。これらのオブジェクトは、アバタの移動に対する付加的境界を形成し得る、および/またはアバタによって相互作用され得る。例えば、アバタは、ビデオゲーム環境内でテーブルとして出現するように設計されたオブジェクトを通して移動することが可能ではあり得ないが、テーブルの下で移動する、またはその上に立つことがことが可能であり得る。加えて、これらのオブジェクトは、ユーザの視線を遮断し得る。例えば、ビデオゲーム環境内のオブジェクトを通して移動することができないことに加えて、ユーザは、オブジェクトを通して見ることが可能ではあり得ない。本技法は、典型的には、1人のユーザが、一般的に敵チームにいる他のユーザのアバタの位置を視認することが可能となることを防止するためにビデオゲーム環境において使用され、これは、多くの場合では、ユーザの楽しみを増し、ビデオゲームに戦略およびスキルを導入する。例えば、ビデオゲーム環境は、実世界を模倣し、人物は、FPS式の「チームデスマッチ」において壁の後に隠れる別の人物を見ることができない。
【0004】
また、ゲーム内音声またはテキストチャットを使用して、ユーザが相互に通信することを可能にすることが、マルチプレーヤゲームに関して典型的である。しかしながら、ユーザは、多くの場合、音声/テキストチャットにおいて、不適正な通信を提供し、チームメイトによって提供される方向性の命令によって混乱する。例えば、プレーヤ1が、その前にいる敵チーム(「敵」と称され得る)のプレーヤからの敵アバタに気付き、それを自身のチームメイトであるプレーヤ2に伝え得る。しかしながら、プレーヤ1は、正確な説明をプレーヤ2に提供しない場合があり、例えば、プレーヤ1の位置に対する情報である「私の前に敵がいる」と伝え、したがって、プレーヤ2は、自身が同一の方向を向いていない、またはプレーヤ1が向いている方向を把握していない場合、その位置に対する正しい方向を理解することが可能ではない。これは、チーム内で混乱を生じさせ得、例えば、特に、敵チームがより組織化され、より良好な通信を有する場合、ビデオゲームにおけるチームの敗北につながり得る。
【0005】
別の実施例では、プレーヤ1によって言及される着目オブジェクト(例えば、第1のオブジェクト)が、プレーヤ1の視野内にあるが、視線の問題(例えば、第2のオブジェクトが第1のオブジェクトのビューを不明瞭にする)または第1のオブジェクトがプレーヤ2の視野内に全くないことのいずれかに起因して、プレーヤ2の視野内にない場合、プレーヤ2は、第1の着目オブジェクトが存在する場所またはその方向を理解できないままである。プレーヤ1は、「私の左」と発言し得、これは、再び、その時点のプレーヤ1の方向的配向を認識する必要性があるであろうため、その瞬間にプレーヤ2を混乱させるであろう。
【0006】
前述を考慮して、本開示は、マルチプレーヤゲーミングにおいてスマート通信を提供するシステムおよび関連方法を提供し、より具体的には、ユーザ/プレーヤの間の通信を分析することによって、マルチプレーヤゲームのユーザの間の相対的情報を提供する。位置情報を識別するための通信の分析は、相対的方向(例えば、私の左/右、前/後、上方/下方等)、話者からの距離、および目印に対する位置情報(例えば、木の後、屋根の上、2階の窓等)、および着目オブジェクト(例えば、敵アバタ、捕捉するべき旗等)等の関連情報を抽出することを含む。
【0007】
第1のアプローチでは、ビデオゲーム環境においてスマート通信を提供するための方法が、提供される。ビデオゲーム環境内の第1のユーザの第1の位置ベクトルおよびビデオゲーム環境内の第2のユーザに関する第2の位置ベクトルが、決定される。例えば、ビデオゲーム環境内の原点に対する、ゲーム環境の境界内のユーザ(またはユーザのアバタ)の場所および距離が、決定される。位置情報が、第1のユーザと第2のユーザとの間の第1の通信において検出される(例えば、第1のユーザが、チャットボックスにおいて、または音声通信を用いて第2のユーザに着目オブジェクトの場所を通信する)。第1のユーザの第1の位置ベクトルと第2のユーザの第2の位置ベクトルとの間の平行移動ベクトル(および/または回転ベクトル)が、次いで、計算され、平行移動ベクトルに基づいて、位置情報は、補正される(例えば、第1のユーザの位置および方向の代わりに、第2のユーザの位置および方向に対する情報を提供する)。例えば、第1の通信における位置情報は、方向、距離、高度、または第1のユーザの現在の位置および/または視野に対するゲーム環境内の特定の場所を説明する他の情報を含んでもよい。平行移動ベクトルを使用して、位置情報は、方向、距離、高度、または他の情報が、代わりに、第2のユーザの位置および/または視野に対するゲーム環境内の特定の場所を説明するように、補正されてもよい。正しい位置情報は、第2のユーザに表示される。例えば、補正された位置情報は、次いで、第2のユーザに伝送される、またはユーザのローカルハードウェアが、第2のユーザに補正された位置情報を表示のために発生させられる。同様に、平行移動ベクトルは、第2のユーザに対する、第1のユーザが通信において言及している着目オブジェクトまでの方向および距離を、その場所が壁またはオブジェクトの後にある場合であっても、第2のユーザに知らせるために使用され、前述の問題を効果的に克服することができる。
【0008】
いくつかの実施例では、第1の位置情報を補正するステップは、第1の位置情報が平行移動ベクトルに対応しないことに応答して実行される。例えば、プレーヤ1は、オーディオ通信(例えば、1人またはそれを上回る他のユーザに指向される)において別のプレーヤと相互作用し、プレーヤ1に対する位置情報を用いてゲーム内音に対応するアクション(例えば、歩く、扉を開ける、銃を撃つ等)を別のプレーヤに知らせ得る。本システムは、平行移動ベクトルを使用し、情報がその位置または視点に対するものではないため、第1の位置情報がプレーヤ2に適用されないであろうと決定する。
【0009】
本方法はさらに、第1の位置情報とビデオゲーム環境データとの間の差異スコアを計算するステップを含んでもよい。ビデオゲーム環境データは、第1および第2のユーザのアバタの位置情報、場所、武器、アバタ、着目オブジェクトに関するビデオゲーム専門用語、および同等物を備えてもよい。差異スコアは、ビデオゲーム環境自体からのデータと比較して、第1の通信内の情報の正確度、簡潔さ、完全性、および専門用語の適切な使用のうちの1つまたはそれを上回るものを査定する。差異スコアは、第1のユーザによって提供される第1の位置情報に呼出スコアを割り当てるために使用されることができる。例えば、差異スコアは、恣意的なメトリックであってもよく、第1の位置情報の全ての側面(例えば、正確度、簡潔さ、完全性、および専門用語の適切な使用)が、査定およびスコア化される一方、呼出スコアは、ユーザが容易に理解し得る、ユーザにとって使いやすいまたは有意義なスコア(例えば、10点満点、100%満点、または現代のビデオゲームに一般的な「S」、「A」、「B」等の等級)であってもよい。呼出スコアは、計算された差異スコアに基づいて決定され、フィードバックが、呼出スコアに基づいて、第1のユーザに提供されることができる。例えば、ユーザは、差異スコアにおいていくつかの分野においてスコアが低くあり得るが、呼出スコアは、専門用語の適切な使用等の1つの側面に焦点を当てることができる。例えば、呼出スコアが、閾値(例えば、75%、10のうちの8等)を下回る場合、ビデオゲームのプレーヤのより広いコミュニティからの普及した語句を使用することによる、呼出スコアを改良する方法が、ユーザに提案されることができる。
【0010】
加えて、本方法はさらに、第1のユーザの第1の視野を読み出すステップと、第2のユーザの第2の視野を読み出すステップとを含む。ユーザの視野は、ビデオゲーム環境内のデータから読み出される、またはアバタの位置ベクトル(例えば、場所および方向)に基づいて決定されてもよい。典型的には、ビデオゲーム環境内のアバタの視野は、ユーザの視野と異なり、すなわち、ユーザの視野は、一人称(すなわち、アバタの視点から)または三人称(すなわち、ユーザのアバタおよび周辺面積を備えるビュー)であり得る。アバタの視野は、ユーザのアクションによってさらに影響を受け得、例えば、FPSでは、ユーザが、武器の照準を下に向けている場合、視野は、低減および拡大される。第1のユーザの視野内の着目オブジェクトが、識別され、着目オブジェクトは、第2のユーザの視野内にない。例えば、一人称または三人称視点を特徴とするビデオゲーム環境は、ビデオゲーム環境の3次元レンダリングを要求し、ユーザと関連付けられるアバタは、移動し、ユーザの視野の内外に進入し得る。オーディオ通信において等、ユーザがその視野内で見ることができる3次元環境内の特徴を説明することが、一般的であるが、必ずしも異なる視野を伴う他のユーザに有用ではない。ユーザまたはそのアバタの視野を取得および使用することは、着目オブジェクトの識別を支援し、したがって、その視点からの着目オブジェクトの場所の第2のユーザへのインジケーションを支援することができる。第1の位置情報の補正もまた、したがって、着目オブジェクトに基づく。着目オブジェクトは、例えば、ユーザ、ユーザのアバタ、敵、不動オブジェクト、移動可能オブジェクト、標的ゾーン、またはアイテムのうちのいずれか1つであってもよい。
【0011】
いくつかの実施例では、本方法はさらに、着目オブジェクトに関する第3の位置ベクトルを決定するステップと、第2の位置ベクトルおよび第3の位置ベクトルに基づいて、第2のユーザの視野に関する第1の回転ベクトルを計算するステップとを含む。第1の回転ベクトルは、着目オブジェクトを実質的に第2のユーザの視野内に設置するために要求される回転の量である。
【0012】
また、第1の位置情報を補正するステップはさらに、回転ベクトルをユーザ可読命令のセットに転写するステップと、ユーザ可読命令を第2のユーザのコンピューティングデバイスに伝送するステップとを含んでもよい。第1の事例では、位置ベクトルのために行われる計算および決定は、ベクトル表記、行列表記、または同等物において書き込まれ得、これは、専門知識を伴わないビデオゲームのユーザによって直ちに理解可能または可読ではない場合がある。故に、第1のユーザから第2のユーザに提供される情報は、第2のユーザが理解し得る命令を用いて補正されることができる。いくつかの実施例では、これはさらに、共通言語を伴わないユーザが依然としてチームとしてともに機能することを可能にするために、命令の言語を翻訳するステップを含んでもよい。
【0013】
いくつかの実施例では、本方法はさらに、着目オブジェクトが、壁または他のオブジェクト等のビデオゲーム環境内の第2のオブジェクトによって不明瞭にされていると決定するステップを含む。第2のユーザの第2の位置ベクトルおよび回転ベクトルに基づく第2の平行移動ベクトルが、計算され、第1の回転ベクトルを更新するために使用されることができる。加えて、本システムは、ビデオゲーム環境内のオブジェクトの条件および位置を反映するために使用される複数の因子に基づいて、着目オブジェクトの場所を決定してもよい。例えば、ビデオゲームアプリケーションは、画面上のグラフィックの場所を第1のユーザの視線に一致させてもよい。そうすることによって、第2のユーザの直感的なポインタが、提供されることができる(着目オブジェクトを観察するために向くべき距離および方向等)。また、着目オブジェクトが、第1のユーザの視線内にない(例えば、着目オブジェクトが、ビデオゲーム環境内の壁の後にある)場合、ビデオゲームアプリケーションは、オブジェクトを通した点または移動および見るべき方向とともに、ユーザの視線内に画面上のグラフィックを提示してもよい。そうすることによって、ビデオゲームアプリケーションは、着目オブジェクトが障害物の後にあることを第2のユーザに示す。
【0014】
上記に説明されるように、第1の位置情報を検出するステップはさらに、第1のユーザからの第1の通信から方向情報を抽出するステップ、第1のユーザからの第1の通信から目印情報を抽出するステップ、および/またはビデオゲーム環境についての補足情報を抽出するステップを含んでもよい。補足情報は、ユーザ名、ユーザ健康ステータス、ユーザによって使用される武器、ユーザの移動特性、着目オブジェクトのタイプ、着目オブジェクトの特性、着目オブジェクトの移動特性、ユーザアクション、ユーザ意図、および/または通信のタイムスタンプのうちの少なくとも1つであってもよい。
【0015】
加えて、本方法はさらに、ビデオゲーム環境の外部のメディアコンテンツから言語を抽出するステップを含んでもよい。例えば、メディアコンテンツソースは、YouTubビデオ、Twitchビデオオンデマンド(VOD)、Facebook Gaming、他のユーザからのゲーム内通信、または同等物を備えてもよい。いくつかの実施例では、メディアコンテンツは、ビデオゲーム環境に関連し、すなわち、メディアコンテンツは、例えば、メディアソースからアップロードされたビデオゲーム環境のVODである。本システムは、メディアコンテンツから情報を抽出した後、メディアコンテンツの言語に基づいて、モデル(すなわち、理想的な)言語のライブラリを作成してもよい。加重が、メディアコンテンツにおいてより頻繁に見出される言語に割り当てられ、このように、ゲーム内呼出において使用されるべき理想的な言語は、プレーヤ/ユーザのより広いコミュニティによって使用される最も一般的な言語に関連する。加えて、第1の通信において使用される言語もまた、識別(および/または抽出)され、モデル言語のライブラリと比較されることができる。フィードバックが、比較に基づいて、第1のユーザに提供されることができる。例えば、第1のユーザの呼出が、「木の中に男が隠れている」である場合、提供されるフィードバックは、第1のユーザがその位置に対するそのチームメイトの方向を提供する提案であり得る。
【0016】
いくつかの実施例では、本方法はさらに、補正された第1の位置情報と関連付けられる画面上のグラフィックを発生させるステップを含む。このように、ユーザは、第1のユーザからの不良な通信であっても、第1のユーザが言及したオブジェクトをその視点から容易に識別することができる。加えて、または代替として、画面上のグラフィックは、拡張され、第1の通信以降に経過した時間の関数としてサイズを増加させることができる。また、サイズの増加の率は、第1の通信から抽出された情報に基づき得る。最後に、画面上のグラフィックは、経過した時間が、閾値に到達すると、除去されることができる。例えば、ビデオゲームアプリケーションは、第1の事例では、発見された敵アバタまたは着目オブジェクトまでのビデオゲーム環境内の距離に基づいて、画面上のグラフィックのサイズを決定してもよい。そのような場合では、第1のユーザにより近接するユーザからのユーザ相互作用は、より遠くのユーザからの類似するユーザ相互作用よりも大きく見える、または大きく聞こえ得る(例えば、ユーザが音源により近接するほど、音がより大きく聞こえるという実世界の条件を模倣する)。しかしながら、経時的に、敵アバタは、視界から外に移動し、移動し続け得るため、敵アバタの厳密な場所の信頼度は、減少するであろう。故に、画面上のグラフィックの半径は、経時的に増加され、着目オブジェクトが依然としてゾーン内にある可能性が高いが、ゾーン内の厳密な場所が不明であることを示す。加えて、半径が最大サイズ(最大時間に比例する)に到達した後、画面上のグラフィックは、除去される。第1の通信からの情報が、抽出され、画面上のグラフィックの増加の率を決定するために使用されることができる。例えば、第1の通信が、敵アバタが走っているという情報を備える場合、画面上のグラフィックの増加の率は、第1の通信がアバタが壁の後でしゃがんでいるという情報を備える場合を上回るであろう。抽出される情報は、ユーザの移動特性、着目オブジェクトのタイプ、着目オブジェクトの特性、着目オブジェクトの移動特性、ユーザアクション、ユーザ意図、または通信のタイムスタンプのうちの少なくとも1つを備えてもよい。画面上のグラフィックを除去するべきときを決定するための閾値は、例えば、走っているユーザが、位置の不確実性に起因して、より小さい時間の閾値を引き起こすであろうように、第1の通信から抽出された情報に基づいて決定される。いくつかの実施例では、閾値は、画面上のグラフィックの増加の率に反比例する。
【0017】
いくつかの実施例では、第1の位置ベクトルは、第1のユーザのアバタによって占有されるビデオゲーム環境内の面積と関連付けられ、第2の位置ベクトルは、第2のユーザのアバタによって占有されるビデオゲーム環境内の面積と関連付けられる。
【0018】
別のアプローチでは、ビデオゲーム環境においてスマート通信を提供するためのシステムが、提供され、本システムは、ビデオゲーム環境内の第1のユーザの第1の位置ベクトルを決定するための手段と、ビデオゲーム環境内の第2のユーザの第2の位置ベクトルを決定するための手段と、第1のユーザと第2のユーザとの間の第1の通信において、第1の位置情報を検出するための手段と、第1のユーザの第1の位置ベクトルと第2のユーザの第2の位置ベクトルとの間の第1の平行移動ベクトルを計算するための手段と、第1の平行移動ベクトルに基づいて、第1の位置情報を補正するための手段と、補正された位置情報を第2のユーザに表示のために発生させるための手段とを備える。
【0019】
別のアプローチでは、ビデオゲーム環境においてスマート通信を提供するための、その上に記録された命令を有する、非一過性コンピュータ可読媒体が、提供され、命令は、ビデオゲーム環境内の第1のユーザの第1の位置ベクトルを決定するステップと、ビデオゲーム環境内の第2のユーザの第2の位置ベクトルを決定するステップと、第1のユーザと第2のユーザとの間の第1の通信において、第1の位置情報を検出するステップと、第1のユーザの第1の位置ベクトルと第2のユーザの第2の位置ベクトルとの間の第1の平行移動ベクトルを計算するステップと、第1の平行移動ベクトルに基づいて、第1の位置情報を補正するステップと、補正された位置情報を第2のユーザに伝送するステップとを含む。
【0020】
別のアプローチでは、ビデオゲーム環境内の第1のユーザの第1の位置ベクトルを決定し、ビデオゲーム環境内の第2のユーザの第2の位置ベクトルを決定し、第1のユーザと第2のユーザとの間の第1の通信において、第1の位置情報を検出し、第1のユーザの第1の位置ベクトルと第2のユーザの第2の位置ベクトルとの間の第1の平行移動ベクトルを計算し、第1の平行移動ベクトルに基づいて、第1の位置情報を補正し、補正された位置情報を第2のユーザに表示のために発生させるように構成される、制御モジュールと、送受信機モジュールと、ネットワークモジュールとを備える、メディアデバイスが、提供される。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
ビデオゲーム環境においてスマート通信を提供するための方法であって、上記方法は、
ビデオゲーム環境内の第1のユーザの第1の位置ベクトルを決定することと、
上記ビデオゲーム環境内の第2のユーザの第2の位置ベクトルを決定することと、
上記第1のユーザから上記第2のユーザへの第1の通信において、第1の位置情報を検出することと、
上記第1のユーザの第1の位置ベクトルと上記第2のユーザの第2の位置ベクトルとの間の第1の平行移動ベクトルを計算することと、
上記第1の平行移動ベクトルに基づいて、上記第1の位置情報を補正することと、
上記補正された位置情報を上記第2のユーザに表示のために発生させることと
を含む、方法。
(項目2)
上記第1の位置情報を補正することは、上記第1の位置情報が上記平行移動ベクトルに対応しないことに応答して実行される、上記項目に記載の方法。
(項目3)
上記第1の位置情報とビデオゲーム環境データとの間の差異スコアを計算することと、
上記計算された差異スコアに基づいて、呼出スコアを上記第1の位置情報に割り当てることと、
上記呼出スコアに基づいて、上記第1のユーザにフィードバックを提供することと
をさらに含む、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目4)
上記第1のユーザの第1の視野を読み出すことと、
上記第2のユーザの第2の視野を読み出すことと、
上記第1のユーザの視野内の着目オブジェクトを識別することと
をさらに含み、
上記着目オブジェクトは、上記第2のユーザの視野内になく、
上記第1の位置情報の補正はまた、上記着目オブジェクトに基づく、
上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目5)
上記着目オブジェクトに関する第3の位置ベクトルを決定することと、
上記第2の位置ベクトルおよび上記第3の位置ベクトルに基づいて、上記第2のユーザの視野に関する第1の回転ベクトルを計算することと
をさらに含み、
上記第1の回転ベクトルは、上記着目オブジェクトを実質的に上記第2のユーザの視野内に設置するために要求される回転の量である、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目6)
上記着目オブジェクトが上記ビデオゲーム環境内の第2のオブジェクトによって不明瞭にされていると決定することと、
上記第2のユーザの第2の位置ベクトルおよび上記第1の回転ベクトルに基づいて、第2の平行移動ベクトルを計算することと、
上記第2の平行移動ベクトルに基づいて、上記第1の回転ベクトルを更新することと
をさらに含む、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目7)
第1の位置情報を検出することはさらに、
上記第1のユーザからの上記第1の通信から方向情報を抽出することと、
上記第1のユーザからの上記第1の通信から目印情報を抽出することと、
上記ビデオゲーム環境についての補足情報を抽出することであって、
上記補足情報は、
ユーザ名、ユーザ健康ステータス、ユーザによって使用される武器、ユーザの移動特性、着目オブジェクトのタイプ、着目オブジェクトの特性、着目オブジェクトの移動特性、ユーザアクション、ユーザ意図、または上記通信のタイムスタンプ
のうちの少なくとも1つである、ことと、
を含む、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目8)
上記補正された第1の位置情報と関連付けられる画面上のグラフィックを発生させることと、
上記画面上のグラフィックを拡張し、上記第1の通信以降に経過した時間の関数としてサイズを増加させることと、
上記経過した時間の関数が、閾値に到達すると、上記画面上のグラフィックを除去することと
をさらに含む、上記項目のいずれか1項に記載の方法。
(項目9)
上記項目のいずれか1項いずれかに記載の方法を実行するように構成される、制御回路網を備える、システム。
(項目10)
非一過性コンピュータ可読媒体であって、上記非一過性コンピュータ可読媒体は、その上にエンコードされる非一過性コンピュータ可読命令を有し、上記非一過性コンピュータ可読命令は、制御回路網によって実行されると、上記制御回路網に、上記項目のいずれか1項のいずれかに記載の方法を実施させる、非一過性コンピュータ可読媒体。
(摘要)
ビデオゲーム環境においてスマート通信を提供するためのシステムおよび方法が、開示される。ビデオゲーム環境内の第1のユーザの第1の位置ベクトルおよびビデオゲーム環境内の第2のユーザの第2の位置ベクトルが、決定される。第1のユーザと第2のユーザとの間の第1の通信において、第1の位置情報が、検出され、第1のユーザの第1の位置ベクトルと第2のユーザの第2の位置ベクトルとの間の第1の平行移動ベクトルが、計算される。第1の平行移動ベクトルに基づいて、第1の位置情報は、補正され、補正された位置情報は、第2のユーザに伝送される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本開示の上記および他の目的および利点が、付随の図面と併せて検討される、以下の詳細な説明の考慮に応じて明白となるであろう。
【0022】
図1図1は、本開示のいくつかの実施形態による、ビデオゲーム環境内のビデオゲームのプレーヤの位置ベクトルおよび視野を示す、例証的図である。
【0023】
図2A図2Aは、本開示のいくつかの実施形態による、ビデオゲーム環境内のプレーヤおよびその個別の視野およびチャットボックスを示す、例証的図である。
【0024】
図2B図2Bは、本開示のいくつかの実施形態による、ビデオゲーム環境内のプレーヤおよびその個別の視野および途中に障害物を伴う着目オブジェクトを示す、例証的図である。
【0025】
図3A図3Aは、本開示のいくつかの実施形態による、ビデオゲーム環境および画面上のグラフィックの例示的ビューを示す。
【0026】
図3B図3Bは、本開示のいくつかの実施形態による、画面上のグラフィックを伴うビデオゲーム環境内のゲーム内マップの例示的ビューを示す。
【0027】
図4図4は、本開示のいくつかの実施形態による、ビデオゲーム環境および呼出スコアおよび提案の例示的ビューを示す。
【0028】
図5図5Aおよび5Bは、本開示のいくつかの実施形態による、ビデオゲーム環境および画面上のグラフィックの例示的ビューを示す。
【0029】
図6図6は、本開示のいくつかの実施形態による、例示的メディア伝送デバイスを図示する。
【0030】
図7図7は、本開示のいくつかの実施形態による、ビデオゲーム環境においてスマート通信を提供するためのシステムに関するデバイス、各デバイスのコンポーネント、およびそれらの間のデータフローを表す、ブロック図である。
【0031】
図8図8は、本開示のいくつかの実施形態による、ビデオゲーム環境においてスマート通信を提供するためのプロセスの例証的フローチャートである。
【0032】
図9図9は、本開示のいくつかの実施形態による、呼出スコアを計算し、フィードバックをユーザに提供するためのプロセスの例証的フローチャートである。
【0033】
図10図10は、本開示のいくつかの実施形態による、ビデオゲーム環境内の1人のユーザの視野内の着目オブジェクトを識別するためのプロセスの例証的フローチャートである。
【0034】
図11図11は、本開示のいくつかの実施形態による、ビデオゲーム環境内の画面上のグラフィックを発生させるためのプロセスの例証的フローチャートである。
【0035】
図12図12は、本開示のいくつかの実施形態による、メディアコンテンツから抽出された言語および用語に割り当てられた加重の表を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0036】
詳細な説明
上記に簡潔に説明されるように、ユーザの間の方向性の衝突は、第2のユーザ(例えば、プレーヤ2)に提供された第1のユーザ(例えば、プレーヤ1)からの情報を決定し、提供された情報が不適正であると決定される場合、その情報を補正するシステムを実装することによって解決されることができる。本実施例では、プレーヤ1およびプレーヤ2は、異なる視野を有し、一方の方向は、別のものと同一ではない場合があるため、実装されるシステムは、これを聴者の視点に変換することによって、場所を伝えることができる。本解決策は、したがって、FPSビデオゲームのためにより適切であり得る、プレーヤ間相互作用から、MOBAビデオゲームのためにより適切であり得る、プレーヤ-チーム相互作用まで拡張可能である。実際、本開示は、両方のシナリオおよび本明細書に明示的に言及されない場合があるより多くのものに等しく適用可能である。したがって、本開示内に与えられる実施例では、説明および図の中で言及されるビデオゲームのタイプが、非限定的であり、任意のタイプのビデオゲームが、本開示から利益を享受し得ることを意図している。
【0037】
上記の実施例を継続すると、プレーヤ1が、「敵が私の前にいる」とプレーヤ2に発言する場合、本システムは、発言を分析し、プレーヤ2の位置および視点(方向、距離、高度、および同等物)に対してこれを変換するであろう。これは、位置情報が、聴者であるプレーヤ2に対して正しいことを確実にする。故に、プレーヤ2は、「敵があなたの右にいる」という自身の画面上にポップアップするメッセージを見るであろう、またはいくつかの実施例では、発言は、同じことを中継するために自然言語単位を用いて修正されてもよい。本解決策は、チーム間の衝突を解決し、したがって、プレーヤに模範的なプレー体験を与えるであろう。
【0038】
より具体的には、本開示は、概して、マルチプレーヤゲーミングにおけるスマート通信に関し、さらにより具体的には、マルチプレーヤゲームのプレーヤの間の共通の着目オブジェクトに関する相対的位置情報を提供するためのシステムおよび関連プロセスに関する。これは、話者によって提供される元の位置情報内で変換するべき正しい情報を決定するために、位置ベクトル、および随意に、回転ベクトルの使用によって、話者(例えば、アバタまたは別のゲーム内キャラクタ)の視点から聴者(例えば、アバタまたは他のゲーム内キャラクタ)の視点に位置情報を変換することによって実行される。例証的に、話者および聴者は、マルチプレーヤゲームにおけるプレーヤおよびチームメイトであり、位置情報は、ゲーム内「呼出」を通して伝えられる(例えば、話者は、敵の位置をチームメイトに通信する)。開示される技法は、話者の通信における位置情報(例えば、敵が私の前にいる)を分析し、話者および聴者の場所情報(例えば、位置ベクトル、座標、プレーヤの視野(FOV)、および同等物)を識別する。図を参照して下記により詳細に説明されるであろうように、技法は、場所情報を使用し、位置情報(例えば、敵の位置)を話者に対するものから聴者に対するものに変換し、変換された位置情報を、例えば、チャット画面において聴者に提供する。
【0039】
図1は、本開示のいくつかの実施形態による、ビデオゲーム環境内のビデオゲームのプレーヤの位置ベクトルおよび視野を示す、例証的図である。図1に示されるものは、原点100、プレーヤ1およびその視野110、プレーヤ2およびその視野120、および複数のベクトルである。
【0040】
幾何学では、場所ベクトルまたは半径ベクトルとしても公知である、位置ベクトル(positional vector)または位置ベクトル(position vector)は、恣意的な基準原点O100に関連する空間内の点Pの位置を表すユークリッドベクトルである。通常、x、r、またはsと表され、これは、OからPへの直線セグメントに対応する。言い換えると、これは、以下のように、原点をPにマッピングする変位または平行移動である。
【化1】
用語「位置ベクトル」は、主に、微分幾何学、力学、および時として、ベクトル解析の分野で使用される。頻繁に、これは、2次元または3次元空間において使用されるが、任意の次元のユークリッド空間およびアフィン空間に容易に一般化されることができる。これは、いくつかのアバタが「潜み」、見られることができないビデオゲーム環境または同等物に関連する。3次元では、3次元座標およびその対応する基底ベクトルの任意のセットが、空間内の点の場所を定義するために使用されることができ、その時のタスクに関する最も単純なもののいずれかが、使用され得る。
【0041】
図1を参照すると、ベクトル
【化2】
は、ビデオゲーム環境内の原点100からの第1のユーザであるプレーヤ1の位置を示す、第1の位置ベクトルである。原点100は、ビデオゲーム環境内の全てのオブジェクトの間の共通の原点である。同様に、
【化3】
は、原点100からの第2のユーザであるプレーヤ2の位置を示す、第2の位置ベクトルである。
【0042】
一般的に、以下のように、よく知られたデカルト座標系を使用する、または時として、球面極座標または円筒座標を使用する。
【化4】
式中、tは、その長方形または円形対称性による、パラメータである。これらの異なる座標および対応する基底ベクトルは、同一の位置ベクトルを表す。座標系の選定は、主として、ビデオゲーム環境内のプレーヤの間の通信問題を解決するために選定される分解能の複雑さまたは本システムが必要とされ得ると決定する介入のレベルによって決定される。第1の事例では、デカルト座標系は、軸の運動を規定することが単純である、直線移動のために使用され、それに対してユーザが進行するべきである場所(またはユーザが開始点から進行するべき距離の量)を入力すると、規定された場所までの線形経路が、提供されるが、しかしながら、いかなる方向情報も、提供されず、したがって、あるビデオゲーム(FPSゲーム等)に関して、これは、十分な解決策ではない場合がある。
【0043】
デカルト座標は、多くの用途にとって簡単であるが、着目オブジェクトのいくつかのタイプの運動に関して、または常に運動しているビデオゲーム環境内のプレーヤに関して、極座標または円筒座標等の非線形座標系のうちの1つで作業することが、必要である、またはより効率的であり得る。例えば、ビデオゲーム環境の周囲で常に運動するアバタが、複数のプレーヤによって標的とされている場合、本運動は、複数のプレーヤの基準点の周囲の円形補間を伴い、したがって、極座標は、デカルト座標よりも作業するためにより便宜的であり得る。球面極座標は、線形および角度単位の組み合わせを使用して、2次元または3次元空間内の位置を定義する。球面極座標では、点は、基準点(典型的には、原点100またはユーザの視点110、120の中心)からの直線距離および基準方向からの1または2つの角度によって規定される。これらは、それぞれ、2次元および3次元における動径および角度座標(r,θ)または(r,θ,φ)と称される。
【0044】
円筒座標系は、原点100における軸(図示せず)等の選定された基準軸からの距離、選定された基準方向(典型的には、正のx方向)に対する軸からの方向、および軸に垂直な選定された基準平面からの距離によって点位置を規定する、3次元座標系である。後者の距離は、基準平面のいずれの側が点を向くかに応じて、正または負の数として与えられる。円筒座標系の指数、実際は、原点は、全ての3つの座標がゼロとして与えられ得る点である。これは、基準平面と軸との間の交点である。
【0045】
上記から、デカルト座標では、空間内の任意の点が、座標の1つのみのセットによって定義され得ることを思い返されたい。極座標を使用するときの重要な差異は、極座標系が、理論的に無限の数の座標セットが任意の点を記述することを可能にすることである。故に、要約すると、球面極座標は、多くの現代の動的ビデオゲームのための好ましい選択肢である可能性が高いが、しかしながら、デカルト座標の単純さは、モバイルゲーミングまたは同等物等の処理限界を伴うハードウェア上で利用され得、円筒座標は、縦方向軸を中心としてある程度の回転対称性を有する物体に関連して使用され得る。
【0046】
再び図1を参照すると、ベクトル
【化5】
は、それぞれ、プレーヤ1からプレーヤ2またはプレーヤ2からプレーヤ1への平行移動を記述する平行移動ベクトルである。ユークリッド幾何学では、平行移動は、形、形状、または空間の全ての点を所与の方向において同一の距離だけ移動させる、幾何学的変換である。平行移動はまた、全ての点への一定のベクトルの追加として、または座標系の原点を偏移させることとして解釈されることができる。故に、ビデオゲーム環境における平行移動は、原点位置100またはプレーヤ1の位置に適用されることができる。
【0047】
古典物理学では、平行移動運動は、回転と対照的に、物体の位置を変化させる移動である。例えば、平行移動は、以下の公式による、物体の全ての点(x,y,z)の位置を変化させる動作である。
(x,y,z)→(x+Δx,y+Δy,z+Δz)
式中、(Δx、Δy、Δz)は、物体の点毎に同一のベクトルである。物体の全ての点に共通の平行移動ベクトル(Δx、Δy、Δz)は、通常、角変位と呼ばれる、回転を伴う変位からこれを区別するために、通常、線形変位と呼ばれる、物体の特定のタイプの変位を記述する。いくつかのシナリオでは、平行移動ベクトルのみでは、位置情報を補正する方法を決定するために十分ではないであろうが、しかしながら、殆どのシナリオでは、特に、FPS等の現代の動的ゲームに関して、平行移動ベクトルは、下記により詳細に説明されるであろう、回転または回転ベクトルを伴う可能性が高い。
【0048】
図2Aは、本開示のいくつかの実施形態による、ビデオゲーム環境内のプレーヤおよびその個別の視野およびチャットボックスを示す、例証的図である。例えば、図2Aでは、ビデオゲームアプリケーションは、一人称または三人称FOVを特徴とするビデオゲーム環境におけるゲーム内通信を促進する。図2Aに示されるように、ビデオゲーム環境は、一人称視点(例えば、第1のユーザ210のFOV215)において第1のユーザであるプレーヤ1 210に表示される。しかしながら、ビデオゲームアプリケーションはまた、三人称視点において、または仮想現実または拡張現実ハードウェアおよび/またはアプリケーション(例えば、下記に図7を参照して議論されるような)の使用を通して、ビデオゲーム環境をレンダリングしてもよい。本明細書に言及されるように、「ビデオゲーム環境」は、ビデオゲームが行われる任意の周辺または条件を含んでもよい。例えば、環境は、3次元環境(例えば、3次元モデルおよび/またはテクスチャを特徴とする)であってもよい、またはビデオゲーム環境は、仮想または拡張現実環境(例えば、コンピュータ発生画像が実世界のユーザのビュー上に重畳される、仮想世界またはビューを特徴とする)であってもよい。本明細書に言及されるように、「ビデオゲーム」は、テレビ画面、ウェアラブル電子デバイス、および/またはコンピュータモニタ等のビデオデバイス上でオーディオ/視覚フィードバックを発生させるために、ユーザインターフェースとの相互作用を伴う、任意の電子提示を含んでもよい。
【0049】
図2Aに示されるように、一人称視点を有するビデオゲーム環境において、ユーザ210、220、230の視線は、ビデオゲーム環境内のそのアバタの眼レベルに対応してもよい。本明細書に言及されるように、「視線」は、それに沿って観察者(例えば、第1のユーザ)がアバタの視野215、225、235内で不明瞭にされていない視界を有する直線を指し得る。視野は、特定の角度(例えば、人間が見得る広角視野を模倣する)によって示されるような範囲を含んでもよい。ビデオゲームアプリケーションは、所定の角度(または複数の配向における角度)および視線を妨害し得るゲーム内オブジェクトの存在(例えば、プレーヤ2 230として示される第2のユーザが、第1のユーザ210と異なる方向を向いており、したがって、敵アバタ220を見ることができない)に基づいて、ユーザの視線を決定してもよい。
【0050】
さらに、本システム(例えば、ビデオゲームアプリケーションまたは本明細書に使用される方法)は、第1の場所における第1のユーザ210の視点から、ビデオゲーム環境内の視線境界を決定する(例えば、ビデオゲーム環境内のオブジェクトおよび境界の表面を定義する座標を決定する)ことによって、着目オブジェクトの場所を決定してもよい。ビデオゲームアプリケーションは、ビデオゲーム環境内の第1の場所から第2の場所への第1の軌道を決定してもよい。例えば、第1の場所から第2の場所への軌道を決定することによって、ビデオゲームアプリケーションは、画面上のグラフィックのポインタ106の軌道、ユーザとオブジェクトとの間の視線境界、および/または第1および第2の場所の間の距離の両方を決定してもよい。
【0051】
第1のユーザ210がその視野215内で敵アバタ220を発見した後、第1のユーザは、チャット画面217によって示されるように、第2のユーザ230に知らせる。チャット画面217は、第1のプレーヤ210が、第1の通信として言及される、自身が「敵を発見した」ことを示していることを示す。第1の通信は、敵が発見されたこと以外、第2のユーザ230にとって有用な情報を殆どまたは全く有していない。第2のユーザ230が、第1のユーザ210が存在する場所および第1のユーザ210が向いている方向(すなわち、その視野215の境界)を把握していない限り、第2のユーザ230は、その位置に対する敵アバタ220が存在する場所を把握しない。
【0052】
ある実施形態では、通信の分析が、位置情報を識別し、相対的方向(例えば、私の左/右、私の前/後、私の上方/下方等)、話者からの距離、および目印に対する位置情報(例えば、給水塔の後、2階の窓等)等の関連情報を抽出するために実施される。いかなる方向情報も、第1の通信に存在しない場合、第1の通信において言及されるオブジェクトが、第1のユーザ210の視野215内に識別されることができる。本実施例では、敵220が、視野内に識別され、したがって、本システムは、第1のユーザ210がそれを言わなかったにもかかわらず、位置情報が「前」であると決定することができる。いくつかの実施例では、通信の分析は、敵の名前/キャラクタ、敵の健康状態、敵によって使用される武器、敵の移動特性(例えば、静止/露営している、走っている、特定の車両に乗っている等)、敵の目的に関する別のコンテキスト(例えば、基地/旗を守る、爆弾を仕掛ける、支援/回復を提供する等)、および/または通信のタイムスタンプ等のさらなる情報を抽出する。
【0053】
故に、ビデオゲームアプリケーションは、第1の通信から第1の位置情報を検出してもよい。上記の実施例を継続すると、第1のユーザ210からの第1の通信は、「私は敵を発見した」であり、これは、そのように位置情報を備えていないが、敵は、第1のユーザ210の視野215内に識別される。したがって、位置情報は、第1のユーザ210の「前」として決定されることができる。次に、位置情報は、第2のユーザ230に対する敵アバタ220の位置を反映するために補正される。例えば、チャット画面237に示されるように、第2のユーザ230(プレーヤ2)は、「プレーヤ1:敵があなたの右にいる」というメッセージを得る。位置情報の補正は、図1を参照して上記に説明されるように、少なくとも第1の平行移動ベクトルに基づく。しかしながら、要約すると、ビデオゲームアプリケーションは、プレーヤ1からプレーヤ2への位置ベクトルの平行移動をすでに決定しているため、これは、位置情報をプレーヤ1の視点からプレーヤ2の視点に転写する命令を決定するために使用されることができる。さらに、いくつかの事例では、随意に、補正された位置情報は、第2のユーザに伝送される(237)。
【0054】
図2Aの実施例では、回転ベクトルのみが、必要とされる。故に、図2Bを参照して下記により詳細に説明されるであろうように、用語「平行移動ベクトル」が、時として、第2のユーザのアバタ230のx、y、および/またはz方向における平行移動だけではなく、また、付随の回転および/または付加的回転ベクトルを説明するための標識として本明細書に使用されることを理解されたい。
【0055】
図2Bは、本開示のいくつかの実施形態による、ビデオゲーム環境内のプレーヤおよびその個別の視野および途中に障害物を伴う着目オブジェクトを示す、例証的図である。いくつかの実施例では、視野215内の着目オブジェクト220を観察した後、第1のユーザ210は、図2Aを参照して上記に説明されるように、そのチームメイト、例えば、第2のユーザ230に知らせるであろう。しかしながら、本シナリオでは、着目オブジェクト220は、障害物250のため、第2のユーザ230の視野235内にない。したがって、平行移動ベクトル240を適用するとき、第2のユーザは、依然として、誤った方向を向いており、その視野235は、依然として、その中に着目オブジェクト220を有していないであろう。したがって、殆どのシナリオでは、平行移動ベクトルはまた、回転要素または回転ベクトル245を備える可能性が高い。いくつかの実施例では、平行移動ベクトル240および回転ベクトル245は、組み合わせられた平行移動ベクトルに到達するために、別個に、または並行して適用される。
【0056】
数学では、回転の軸角表現は、2つの量、すなわち、回転の軸の方向を示す単位ベクトルeおよび軸を中心とする回転の大きさを記述する角度θによって3次元ユークリッド空間内の回転をパラメータ化する。本実施例では、単位ベクトルe、すなわち、回転の軸は、アバタの「高さ」パラメータに平行であり、これは、視野に垂直である。しかしながら、回転の他の軸が、選択されてもよく、例えば、回転の軸は、第1または第2のユーザの位置ベクトルに平行であってもよい。このように、回転ベクトル245が、位置ベクトル240に直接適用され、単一のベクトルをもたらすことができる。
【0057】
3つではなく、2つのみの数が、eの大きさが制約されるため、原点に根ざした単位ベクトルeの方向を定義するために必要とされる(下記のベクトル参照)。例えば、eの仰角および方位角が、任意の特定のデカルト座標フレームにおいてこれを位置特定するために十分である。角度および軸は、3次元ベクトル(例えば、第1および第2のユーザの位置ベクトル)を回転させる変換を決定する。軸角表現は、オイラーベクトルとも呼ばれる、より簡潔な回転ベクトルと同等である。この場合では、回転軸および角度の両方が、以下のように、その長さが回転角度θである、回転軸と同方向のベクトルによって表される。
【化6】
【0058】
多くの回転ベクトルは、同一の回転に対応する。特に、任意の整数Mに関する長さθ+2πMの回転ベクトルは、長さθの回転ベクトルと厳密に同一の回転をエンコードする。したがって、少なくとも、任意の回転に対応する可算無限の回転ベクトルが、存在する。さらに、2πMによる全ての回転は、いかなる回転とも全く同一ではなく、したがって、所与の整数Mに関して、長さ2πMの全ての回転ベクトルは、全ての方向において、ゼロベクトルと同一の回転をエンコードする2パラメータの不可算無限の回転ベクトルを成す。これらの関係は、指数写像を反転させるときに、すなわち、ベクトルではなく、行列を用いて本開示を適用する場合、所与の回転行列に対応する回転ベクトルを求めるときに考慮される。
【0059】
図3Aは、本開示のいくつかの実施形態による、ビデオゲーム環境および画面上のグラフィックの例示的ビューを示す。図3Aでは、ビデオゲームアプリケーションはさらに、同様に第1のユーザによって提供された位置情報を補正するにもかかわらず、画面上のグラフィックを提示するかどうかを決定する。例えば、ビデオゲームアプリケーションは、第1の場所308と第2の場所310との間のビデオゲーム環境内の距離を決定してもよい。2つの場所の間の距離は、ビデオゲーム環境内の第1の場所308と第2の場所310との間の(例えば、直線距離としての)絶対長に基づいて決定されることができる。代替として、または加えて、第1の場所308と第2の場所310との間のオブジェクトの数および組成は、決定された距離に影響を及ぼし得る。例えば、ビデオゲーム環境内の2つの場所の間の相対的距離は、複数のオブジェクト(例えば、壁)が第1の場所308と第2の場所310との間に位置する場合、より大きいと決定され得る。
【0060】
図3Aでは、ビデオゲームアプリケーションは、第1の場所308と第2の場所310との間の距離を閾値距離と比較する。例えば、閾値距離は、画面上のグラフィック(例えば、画面上のグラフィック302)が、第1および第2のユーザの場所(例えば、第1の場所308および第2の場所310)の間の軌道に対して発生される、最小距離に対応してもよい。ビデオゲームアプリケーションが、距離が閾値距離内であると決定することに応答して、ビデオゲームアプリケーションは、第1および第2のユーザの場所の間の軌道に対する画面上のグラフィック302を表示のために発生させることを決定してもよい(例えば、図2A-2Bに示されるように)。代替として、ビデオゲームアプリケーションが、距離が閾値距離内に等しい、またはそれを超えると決定することに応答して、ビデオゲームアプリケーションは、画面上のグラフィック302を表示のために発生させないことを決定してもよい。
【0061】
図3Aでは、画面上のグラフィックは、補正された位置情報を表示し、これは、示される実施例では、付加的位置情報、すなわち、方向および距離情報の形態において提供される。方向および距離情報「SE140,12m」は、補正された位置情報「敵がゾーンAにおいて発見された」の対象が、南東、方位140度にあり、12メートル離れていることを表す。プレーヤ2の方向情報304が、プレーヤ2が、呼出標的のゾーンAに前進し得るように提供される。
【0062】
いくつかの実施例では、本システムおよび方法は、自然言語理解(NLU)または自然言語処理(NLP)アルゴリズムを使用し、ゲーム内でプレーヤによって使用される語彙およびマップ場所を学習および処理する。プレーヤはまた、用語および語彙のリストを提供および編集してもよく、ある名称をゲームマップ内の場所にタグ付けしてもよい。ビデオゲームアプリケーション、システム、および方法は、NLU訓練およびユーザ定義情報を使用し、通信の内容を分析し、ピンを設置するべき場所または着目場所または着目オブジェクトが位置する場所を決定する。例えば、NLUでは、種々のMLアルゴリズムが、感情を識別する、固有表現認識(NER)を実施する、意味論を処理する等のために使用される。NLUアルゴリズムは、多くの場合、テキスト前処理ステップによってすでに標準化されているテキストに対して動作し、したがって、プレーヤが本ライブラリに追加することを可能にすることは、一般的に使用される言語をすでに有し得る、異なるチームまたはビデオゲームが、ユーザの間の通信をさらに改良することを可能にする。
【0063】
図3Bは、本開示のいくつかの実施形態による、画面上のグラフィックを伴うビデオゲーム環境内のゲーム内マップの例示的ビューを示す。図3Bでは、プレーヤA 312およびプレーヤB 314の場所およびFOVが画面上のマップにおいて示される、ビデオゲームアプリケーションの実施例が、図示される。本実施例では、プレーヤAは、壁の後の廊下の突き当りでその前の敵320を識別する通信を提供する。実践では、ゲーム内呼出は、簡潔であるべきであり、プレーヤ、チーム、ゲーム、ゲームマップ等に特有である一意の語彙(俗語、省略語、専門語、場所名等)に基づく。したがって、本シナリオでは、プレーヤAは、「Viper 低 AK 廊下の突き当り」と発言し得る。本実施例では、「Viper」は、特定の特性を伴う敵アバタを指し、「低」は、敵の健康レベルを指し、「AK」は、敵の武器を指し、「廊下の突き当り」は、マップ場所を指す。
【0064】
図3Bの実施例では、敵の場所320と関連付けられる画面上のグラフィックが、半径322とともに発生されている。本実施例では、画面上のグラフィックは、プレーヤAからの第1の通信「Viper 低 AK 廊下の突き当り」以降に経過した時間の関数としてサイズを増加させるように拡張される。また、サイズの増加の率は、第1の通信から抽出された情報に基づいてもよい。加えて、画面上のグラフィックは、経過した時間が閾値に到達すると、除去されることができる。例えば、ビデオゲームアプリケーションは、第1の事例では、図3Aを参照して上記に説明されるように、発見された敵アバタまたは着目オブジェクトまでのビデオゲーム環境内の距離に基づいて、画面上のグラフィックのサイズを決定してもよい。そのような場合では、第1のユーザにより近接するユーザからのユーザ相互作用は、より遠くのユーザからの類似するユーザ相互作用よりも大きく見える、または大きく聞こえ得る(例えば、ユーザが音源により近接するほど、音がより大きく聞こえるという実世界の条件を模倣する)。しかしながら、経時的に、敵アバタは、視界から外に移動し、移動し続け得るため、敵アバタ322の厳密な場所の信頼度は、減少するであろう。故に、画面上のグラフィックの半径は、経時的に増加され、着目オブジェクトが依然としてゾーン内にある可能性が高いが、ゾーン内の厳密な場所が不明であることを示す。半径が最大サイズ閾値(最大時間閾値に等しい)に到達した後、画面上のグラフィックは、除去される。
【0065】
時間tの関数である位置ベクトルrに関して、時間微分が、tに関して算出されることができる。ビデオゲーム環境では、ユーザのアバタの最大速度が、半径322の増加の率を決定するために使用されることができる。例えば、アバタの速度および半径の増加の率は、以下の方程式によって結び付けられることができる。
【化7】
式中、drは、無限小変位ベクトルである。モデルをさらに改良するために、より高次の微分が、以下のように、加速度(a)および躍度(j)関数等の元の変位関数の近似を改良することができる(位置の第1、第2、および第3の微分に関するこれらの名称は、運動学において一般的に使用される)。
【化8】
【0066】
画面上のグラフィックは、例えば、時間が通信の時間から経過するにつれてピング場所から拡大する、リング/ドーム形または抽象的な2次元または3次元境界であってもよい。拡大の率および境界の輪郭はまた、異なる敵アバタの走行速度および/または跳躍/登坂能力または敵が占有していた車両の移動特性等の通信から抽出された情報、および半径322の増加の率を決定するための上記の方程式への入力に基づいてもよい。ピン場所の周囲の可能性として考えられる進行経路および障害物等のゲーム内環境またはマップ特徴もまた、影響を及ぼし得る。
【0067】
異なるタイプのピンおよび視覚効果が、異なるゲーム器具/コンテキストおよび特性を表すために使用されてもよい。例えば、異なる形状が、異なるクラスのキャラクタ(タンカ、混戦、射程、支援等)を表すために使用されることができ、ピンの周囲の異なる色または境界が、敵の健康を表してもよく、武器アイコンが、ピンの近傍に設置されてもよい等である。
【0068】
図4は、本開示のいくつかの実施形態による、ビデオゲーム環境および呼出スコアおよび提案の例示的ビューを示す。図4では、第1のユーザによって第2のユーザに与えられる位置情報が、分析され、呼出スコアを提供される。例えば、プレーヤ1のチャットボックス410は、自身が提供した情報が「木の中に男が隠れている」であり、これが、6/10の呼出スコアを与えられたことを示す。第1のユーザはまた、「提案:あなたのチームメイトにその位置に対する方向を伝えてみてください」という将来のその呼出を改良するためのフィードバック(例えば、提案)を提供された。いくつかの実施例では、呼出における関連情報の画面上の視覚化(例えば、キーワードを強調する、またはそれに下線を引くことによる)が、行われることができ、これは、より良好な呼出、すなわち、より簡潔、精密、かつ有用な情報をチームメイトに提供するようにプレーヤを訓練することに役立つ。
【0069】
プレーヤ2のチャットボックス420は、補正された位置情報「プレーヤ1:敵があなたの後の木の中にいる」を示す。したがって、プレーヤ2の視点から、その体験のいかなる変更も、行われない。いくつかの実施例では、呼出スコアは、ユーザのアバタのゲーム内体験または報酬を提供し、その呼出を改良するようにユーザを促すことができる。
【0070】
いくつかの実施例では、呼出スコアは、第2のユーザに対する方向情報を提供するだけではなく、また、別のゲームコンテキスト、例えば、敵または爆弾、旗、罠、アイテム、武器、車両、パワーアップ等のある他のオブジェクトを強調することによって、改良されることができる。ゲームコンテキストの実施例は、敵の足音またはカチカチ鳴る爆弾等のゲーム器具に関連する音を含んでもよい。したがって、コンテキストの位置情報を処理および変換し、変換された位置情報を伝えるための技法の異なる組み合わせが、提供される。
【0071】
加えて、いくつかの実施例(図示せず)では、呼出スコアは、ビデオゲームのゲームプレイの終わりに要約として相互に提供される。呼出スコア要約は、ユーザが試合において行われている最も一般的な補正を確認し得るように、全てのユーザに、または個人化された呼出スコアおよび図4のフィードバック等の個別化されたフィードバックを用いて個々にプレーヤに提供されることができる。
【0072】
図5Aおよび5Bは、本開示のいくつかの実施形態による、ビデオゲーム環境および画面上のグラフィックの例示的ビューを示す。図5Aおよび5Bでは、補正された位置情報は、例えば、ゲームへの新しいユーザを支援するために、画面上のグラフィックと併せて、ゲーム内チャットシステムによって提供されてもよい。例えば、第1のユーザであるプレーヤ1は、ビデオゲーム環境内で一般的に使用される言語および専門用語を把握していない場合がある。示されるように、図5Aでは、第1のユーザであるプレーヤ1は、位置情報「私が見ている建物の屋上に誰かいる」を提供し、これは、本特定の実施例では、一般的に建物3と称されるが、しかしながら、プレーヤ1のFOVに起因して、本システムは、建物が比較的にともに近接するため、第1のユーザの言及に不確実性が存在すると決定してもよい。したがって、図5Bでは、第2のユーザに関して、画面上のグラフィックが、補正された位置情報を支援することに役立つために使用される。
【0073】
いくつかの実施例では、ビデオゲームアプリケーションは、ユーザ相互作用を、異なるユーザ相互作用と関連付けられる提示フォーマットを列挙するデータベースと比較し、ユーザ相互作用と関連付けられる画面上のグラフィックの提示フォーマットを決定してもよい。例えば、ビデオゲームアプリケーションは、特定のユーザ相互作用に特有である提示フォーマット(例えば、オーディオ通信のための赤色ボックス、具体的ゲーム内アクションに関するカスタム設計等)を有してもよい。異なる提示フォーマットを提供することによって、キューの直感性は、さらに増加される。
【0074】
図5Aでは、プレーヤ1は、ゲーム内オブジェクトに焦点を合わせており、これは、上記に説明されるように、オブジェクトとのユーザ相互作用をもたらす。プレーヤ1のアバタが、ズームインし、ビデオゲーム環境と相互作用する際、プレーヤ1は、プレーヤ2にオブジェクトまたは境界を呼出してもよい。例えば、ビデオゲームアプリケーションは、ユーザ相互作用および第1および第2のユーザの位置ベクトルと関連付けられる座標(例えば、x、y、およびz空間座標および/または任意の他の好適な座標系)を決定し得る、検出モジュールを組み込む、および/またはそれへのアクセスを有してもよい。座標は、次いで、第1の通信を受信することに先立って、ユーザが相互作用した着目オブジェクトを決定するために、ユーザによって相互作用されたビデオゲーム環境の境界および/またはビデオゲーム環境内のオブジェクトを決定するために、ビデオゲームアプリケーションによって使用されてもよい。
【0075】
ビデオゲームアプリケーションが、ビデオゲームオブジェクトまたは環境の1つまたはそれを上回る部分が相互作用されたと決定した後、ビデオゲームアプリケーションは、第1の通信を予期し、第1および/または第2のユーザに関する現在の位置ベクトルを事前計算してもよい。例えば、ビデオゲームアプリケーションは、ビデオゲーム環境内の壁と相互作用するアバタを検出してもよい。応答して、ビデオゲームアプリケーションは、ビデオゲーム環境内の第1のユーザの第1の位置ベクトルを決定し、ビデオゲーム環境内の第2のユーザの第2の位置ベクトルを決定してもよい。いくつかの実施形態では、ビデオゲームアプリケーションは、ユーザ相互作用(例えば、ユーザがビオゲームオブジェクト(例えば、壁)までの所定の近接内にいる間のユーザの移動)と関連付けられる経路および速度を監視することによって、ユーザ相互作用(例えば、ユーザによって実施される)と関連付けられる軌道を検出してもよく、これは、次いで、平行移動および/または回転ベクトルの計算において使用される。
【0076】
図6は、本開示のいくつかの実施形態による、例示的メディアデバイス600を図示する。メディアデバイス600は、送受信機モジュール610と、制御モジュール620と、ネットワークモジュール630とを備える。メディア伝送システムは、ホームゲートウェイ、スマートフォン、ビデオゲームコントローラ、または他のスマートデバイス等の付加的ユーザデバイス635と通信してもよい。いくつかの実施例では、付加的ユーザデバイス635は、ビデオゲーム環境と相互作用するためのユーザの主要デバイスであり、メディアデバイス600は、特に、付加的ユーザデバイスが、処理能力において限定されるとき、処理を実行するためのコンポーネントを備える。
【0077】
いくつかの実施例では、送受信機モジュールは、通信リンク618を介して第2のユーザデバイス635と通信する。送受信機モジュール610と第2のユーザデバイス635との間の通信リンク618は、3.5mmジャック、RCAジャック、USBポート、イーサネット(登録商標)ポート、または有線接続を経由して通信するための任意の他の好適な接続等の入力ポートによって促進される物理的接続を備えてもよい、またはBLUETOOTH(登録商標)、Wi-Fi、WiMAX、Zigbee(登録商標)、GSM(登録商標)、UTMS、CDMA、TDMA、3G、4G、4G LTE、5G、または関連する802.11無線通信プロトコルによって説明されるような他の無線伝送を介した無線接続を備えてもよい。
【0078】
いくつかの実施例では、第2のユーザデバイス635は、自然言語入力(例えば、第1のユーザと第2のユーザとの間の第1の通信)を受信し、次いで、自然言語入力をメディアデバイス600に伝送してもよい。しかしながら、これらの実施例は、非限定的であると見なされ、本明細書の特徴の他の組み合わせが2つまたはそれを上回るデバイスにわたって拡散されることも、本開示の範囲内であると見なされる。例えば、送受信機モジュール、ネットワークモジュール、および制御モジュールはそれぞれ、それぞれ本明細書の方法の一部を実行する、別個のモノのインターネット(IoT)デバイスであってもよい。集合的に、これらのデバイスは、システムと称され得る。いくつかの実施例では、自然言語入力は、サーバ702等のサーバ上に記憶されてもよい。
【0079】
メディアデバイス600および/またはユーザデバイス635は、集合的に、拡張現実または仮想現実ヘッドセットであってもよい。そのような実施形態では、制御モジュール620の一部であり得る、アイコンタクト検出コンポーネントが、ユーザがビデオゲーム環境の特定の部分に焦点を合わせているかどうかを決定する、および/またはユーザおよび/またはアバタの視線または視野を決定するために、ユーザの注視点を識別するために使用されてもよい。例えば、ユーザの眼が合焦される場所は、ビデオゲームアプリケーションが別のオブジェクトではなく1つのオブジェクトを選択するかどうかを決定してもよい。
【0080】
図7は、本開示のいくつかの実施形態による、ビデオゲーム環境においてスマート通信を提供するためのデバイス、各デバイスのコンポーネント、およびそれらの間のデータフローを表す、ブロック図である。システム700は、ユーザデバイス718、サーバ702、および通信ネットワーク714を含むように示される。コンポーネントの単一の事例が、図7に対して示され、説明され得るが、コンポーネントの付加的事例が、採用され得ることを理解されたい。例えば、サーバ702は、1つを上回るサーバを含んでもよい、またはその中に組み込まれてもよい。同様に、通信ネットワーク714は、1つを上回る通信ネットワークを含んでもよい、またはその中に組み込まれてもよい。サーバ702は、通信ネットワーク714を通してユーザデバイス718に通信可能に結合されて示される。図7に示されないが、サーバ702は、例えば、通信ネットワーク714が存在しない、またはそれを迂回するシステムにおいて、ユーザデバイス718に直接通信可能に結合されてもよい。ユーザデバイス718は、上記に説明されるようなメディアデバイス600または635と考えられてもよい。
【0081】
通信ネットワーク714は、限定ではないが、インターネット、LAN、Wi-Fi、またはオーディオ処理用途のために好適な他のネットワークシステム等の1つまたはそれを上回るネットワークシステムを備えてもよい。いくつかの実施形態では、システム700は、サーバ702を除外し、そうでなければサーバ702によってに実装されるであろう機能性は、代わりに、通信ネットワーク714の1つまたはそれを上回るコンポーネント等のシステム700の他のコンポーネントによって実装される。他の実施形態では、サーバ702は、通信ネットワーク714の1つまたはそれを上回るコンポーネントと協働し、分散または協調様式で本明細書に説明されるある機能性を実装する。同様に、いくつかの実施形態では、システム700は、ユーザデバイス718を除外し、そうでなければユーザデバイス718によって実装されるであろう機能性は、代わりに、通信ネットワーク714またはサーバ702の1つまたはそれを上回るコンポーネントまたはコンポーネントの組み合わせ等のシステム700の他のコンポーネントによって実装される。なおも他の実施形態では、ユーザデバイス718は、通信ネットワーク714またはサーバ702の1つまたはそれを上回るコンポーネントと協働し、分散または協調様式で本明細書に説明されるある機能性を実装する。
【0082】
ユーザデバイス718は、制御回路網728と、ディスプレイ734と、入力/出力回路網716とを含む。制御回路網728は、順に、送受信機回路網762と、記憶装置738と、処理回路網740とを含む。いくつかの実施形態では、ユーザデバイス718または制御回路網728は、図6のユーザデバイス635として構成されてもよい。
【0083】
サーバ702は、制御回路網720と、記憶装置724とを含む。記憶装置724および738はそれぞれ、電子記憶デバイスであってもよい。本明細書に言及されるように、語句「電子記憶デバイス」または「記憶デバイス」は、ランダムアクセスメモリ、読取専用メモリ、ハードドライブ、光学ドライブ、デジタルビデオディスク(DVD)レコーダ、コンパクトディスク(CD)レコーダ、BLU-RAY(登録商標)ディスク(BD)レコーダ、BLU-RAY 3Dディスクレコーダ、デジタルビデオレコーダ(DVR、時として、パーソナルビデオレコーダまたはPVRと呼ばれる)、ソリッドステートデバイス、量子記憶デバイス、ゲーミングコンソール、ゲーミングメディア、または任意の他の好適な固定またはリムーバブル記憶デバイス、および/またはそれらの任意の組み合わせ等、電子データ、コンピュータソフトウェア、またはファームウェアを記憶するための任意のデバイスを意味するように理解されるべきである。各記憶装置724、738は、種々のタイプのコンテンツ、メディアデータ、および/または他のタイプのデータを記憶するために使用されてもよい(例えば、それらは、オーディオ、ビデオ、およびアドバタイズメントデータ等のメディアコンテンツを記憶するために使用されることができる)。不揮発性メモリもまた、(例えば、ブートアップルーチンおよび他の命令を呼び出すために)使用されてもよい。クラウドベースの記憶装置が、記憶装置724、738を補完するために、または記憶装置724、738の代わりに使用されてもよい。いくつかの実施例では、本開示による、事前エンコードまたはエンコードされたメディアコンテンツが、記憶装置724、738のうちの1つまたはそれを上回るものの上に記憶されてもよい。
【0084】
いくつかの実施形態では、制御回路網720および/または728は、メモリ(例えば、記憶装置724および/または記憶装置738)上に記憶されたアプリケーションのための命令を実行する。具体的には、制御回路網720および/または728は、アプリケーションによって、本明細書に議論される機能を実施するように命令されてもよい。いくつかの実装では、制御回路網720および/または728によって実施される任意のアクションは、アプリケーションから受信される命令に基づいてもよい。例えば、アプリケーションは、記憶装置724および/または738内に記憶され、制御回路網720および/または728によって実行され得る、ソフトウェアまたは実行可能命令のセットとして実装されてもよい。いくつかの実施形態では、アプリケーションは、クライアントアプリケーションのみがユーザデバイス718上に常駐し、サーバアプリケーションがサーバ702上に常駐する、クライアント/サーバアプリケーションであってもよい。
【0085】
アプリケーションは、任意の好適なアーキテクチャを使用して実装されてもよい。例えば、これは、全体的にユーザデバイス718上で実装される、スタンドアロンアプリケーションであってもよい。そのようなアプローチでは、アプリケーションのための命令は、ローカルで(例えば、記憶装置738内に)記憶され、アプリケーションによる使用のためのデータは、周期的に(例えば、帯域外フィードから、インターネットリソースから、または別の好適なアプローチを使用して)ダウンロードされる。制御回路網728は、記憶装置738からアプリケーションのための命令を読み出し、本明細書に説明される機能性を実施するために命令を処理してもよい。処理された命令に基づいて、制御回路網728は、入力/出力経路(または入力/出力回路網)716または通信ネットワーク714から受信された入力に応答して、実施するべきアクションのタイプを決定してもよい。例えば、ユーザデバイス718上で自然言語入力を受信することに応答して、制御回路網728は、本明細書に議論される種々の実施例を参照して説明されるようなプロセスのステップを実施してもよい。
【0086】
クライアント/サーバベースの実施形態では、制御回路網728は、アプリケーションサーバ(例えば、サーバ702)または他のネットワークまたはサーバと通信するために好適な通信回路網を含んでもよい。本明細書に説明される機能性を実行するための命令は、アプリケーションサーバ上に記憶されてもよい。通信回路網は、ケーブルモデム、イーサネット(登録商標)カード、または他の機器と通信するための無線モデム、または任意の他の好適な通信回路網を含んでもよい。そのような通信は、インターネットまたは任意の他の好適な通信ネットワークまたは経路(例えば、通信ネットワーク714)を伴ってもよい。クライアント/サーバベースのアプリケーションの別の実施例では、制御回路網728は、遠隔サーバ(例えば、サーバ702)によって提供されるウェブページを解釈するウェブブラウザを起動する。例えば、遠隔サーバは、記憶デバイス内にアプリケーションのための命令を記憶してもよい。遠隔サーバは、回路網(例えば、制御回路網728)を使用して記憶された命令を処理する、および/または表示を発生させてもよい。ユーザデバイス718は、遠隔サーバによって発生された表示を受信してもよく、ディスプレイ734を介して表示のコンテンツをローカルで表示してもよい。このように、命令の処理は、遠隔で(例えば、サーバ702によって)実施される一方、本明細書の別の場所に説明される表示ウィンドウ等の結果として生じる表示は、ユーザデバイス718上でローカルで提供される。ユーザデバイス718は、入力回路網716を介してユーザから入力を受信し、対応する表示を処理および発生させるために、それらの入力を遠隔サーバに伝送してもよい。代替として、ユーザデバイス718は、入力回路網716を介してユーザから入力を受信し、それぞれ、制御回路網728およびディスプレイ734によって、受信された入力をローカルで処理および表示してもよい。
【0087】
ユーザデバイス718が、本明細書に示され、説明される実施形態および方法に限定されないことを理解されたい。非限定的実施例では、ユーザデバイス718は、テレビ、スマートテレビ、デジタル記憶デバイス、デジタルメディア受信機(DMR)、デジタルメディアアダプタ(DMA)、ストリーミングメディアデバイス、パーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、PCメディアサーバ、PCメディアセンター、ハンドヘルドコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、モバイル電話、ポータブルゲーム機、スマートフォン、仮想現実ヘッドセット、拡張現実ヘッドセット、複合現実ヘッドセット、またはビデオゲーム環境に関与することが可能な任意の他のデバイス、クライアント機器、または無線デバイス、および/またはそれらの組み合わせであってもよい。
【0088】
制御回路網720および/または728は、それぞれ、処理回路網726および/または740等の任意の好適な処理回路網に基づいてもよい。本明細書に言及されるように、処理回路網は、1つまたはそれを上回るマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、プログラマブル論理デバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)等に基づく回路網を意味するように理解されるべきであり、マルチコアプロセッサ(例えば、デュアルコア、クアッドコア、ヘキサコア、または任意の好適な数のコア)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、処理回路網は、複数の別個のプロセッサ、例えば、同一のタイプのプロセッサの複数のもの(例えば、2つのIntel Core i9プロセッサ)または複数の異なるプロセッサ(例えば、Intel Core i7プロセッサおよびIntel Core i9プロセッサ)を横断して分散されてもよい。いくつかの実施形態では、制御回路網720および/または制御回路網728は、本明細書に説明される種々のプロセスを実施する、システムまたはその一部等のビデオゲーム環境を実装するように構成される。
【0089】
ユーザデバイス718は、入力回路網716においてユーザ入力704を受信する。例えば、ユーザデバイス718は、ユーザスワイプ、ユーザタッチ、またはキーボードおよびマウス、ゲーミングコントローラ、または同等物等の周辺機器からの入力のようなユーザ入力を受信してもよい。ユーザデバイス718が、本明細書に示され、説明される実施形態および方法に限定されないことを理解されたい。非限定的実施例では、ユーザデバイス718は、スマートテレビ、パーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、WebTVボックス、パーソナルコンピュータテレビ(PC/TV)、PCメディアサーバ、PCメディアセンター、ハンドヘルドコンピュータ、据置型電話、携帯情報端末(PDA)、モバイル電話、ポータブルビデオプレーヤ、ポータブル音楽プレーヤ、ポータブルゲーム機、スマートフォン、仮想現実ヘッドセット、複合現実ヘッドセット、拡張現実ヘッドセット、または任意の他のテレビ機器、コンピューティング機器、または無線デバイス、および/またはそれらの組み合わせであってもよい。
【0090】
ユーザ入力704は、遠隔制御デバイス、トラックパッド、または任意の他の好適なユーザ移動感受性または捕捉デバイス等のデバイス718とは別個である、またはディスプレイ734のタッチスクリーン等のデバイス718の一部としてのユーザ選択捕捉インターフェースから受信されてもよい。ユーザデバイス718へのユーザ入力704の伝送は、ローカルデバイスにおける対応する入力ポートに取り付けられたオーディオケーブル、USBケーブル、イーサネット(登録商標)ケーブル、または同等物等の有線接続を使用して遂行されてもよい、またはBLUETOOTH(登録商標)、Wi-Fi、WiMAX、ZIGBEE(登録商標)、GSM(登録商標)、UTMS、CDMA、TDMA、3G、4G、4G LTE、5G、または任意の他の好適な無線伝送プロトコル等の無線接続を使用して遂行されてもよい。入力回路網716は、3.5mmオーディオジャック、RCAオーディオジャック、USBポート、イーサネット(登録商標)ポート、または有線接続を経由してオーディオを受信するための任意の他の好適な接続等の物理的入力ポートを備えてもよい、またはBLUETOOTH(登録商標)、Wi-Fi、WiMAX、ZIGBEE(登録商標)、GSM(登録商標)、UTMS、CDMA、TDMA、3G、4G、4G LTE、5G、または他の無線伝送プロトコルを介してデータを受信するように構成される、無線受信機を備えてもよい。
【0091】
処理回路網740は、入力回路網716から入力704を受信してもよい。処理回路網740は、ジェスチャまたは移動の形態であり得る受信されたユーザ入力704をデジタル信号に変換または転換してもよい。いくつかの実施形態では、入力回路網716は、デジタル信号への転換を実施し、これは、次いで、処理において使用される。いくつかの実施形態では、処理回路網740(または場合によって処理回路網726)は、開示されるプロセスおよび方法を実行する。
【0092】
図8は、本開示のいくつかの実施形態による、ビデオゲーム環境においてスマート通信を提供するためのプロセスの例証的フローチャートである。プロセス800またはその任意のステップが、図6および7に示されるデバイスのうちのいずれかの上で実施される、またはそれによって提供され得ることに留意されたい。加えて、プロセス800の1つまたはそれを上回るステップは、任意の他のプロセスまたは実施形態(例えば、プロセス900(図9))の1つまたはそれを上回るステップに組み込まれる、またはそれと組み合わせられてもよい。
【0093】
ステップ810において、ビデオゲームアプリケーションは、ビデオゲーム環境内の第1のユーザの第1の位置ベクトルを決定する。決定は、制御回路網を使用して(例えば、制御回路網720(図7)を介して)実行されてもよい。ステップ820において、ビデオゲームアプリケーションは、(例えば、制御回路網720(図7)を介して)ビデオゲーム環境内の第2のユーザの第2の位置ベクトルを決定する。例えば、ビデオゲーム環境内の原点(例えば、図1の原点100)に対するゲーム環境の境界内のユーザ(またはユーザのアバタ)の場所および距離が、決定される。実践では、これは、原点に対するアバタの座標を決定することによって実行され、例えば、プレーヤ1のアバタは、(x,y,z)にあり、位置ベクトルは、したがって、
【化9】
であり、式中、
【化10】
は、直交する単位ベクトルであり、同じことが、必要な変更を加えて、プレーヤ2のアバタに関して行われることができる。
【0094】
ステップ830において、ビデオゲームアプリケーションは、第1のユーザと第2のユーザとの間の第1の通信を受信する(例えば、第1のユーザがチャットボックスにおいて、または音声通信を用いて、着目オブジェクトの場所を第2のユーザに通信する)。
【0095】
ステップ840において、ビデオゲームアプリケーションは、第1の通信が位置情報を含有するかどうかを決定する。ステップ840における回答が、「いいえ」である場合、プロセス800は、随意に、ステップ845に進む。ステップ845において、待機周期が、プロセス800がステップ810に戻る前に開始されてもよい。待機周期が、開始されない場合、プロセス800は、ステップ810に直ちに戻ってもよい、またはプロセス800は、終了する。例えば、第1の通信は、以前の通信の肯定応答または確認であってもよく、したがって、第1および第2のユーザの間の任意の位置情報を含有しないであろう。故に、プロセス800は、ステップ810またはステップ830に戻り、第1のユーザと第2のユーザとの間の別の通信を受信し、第1および第2のユーザの位置ベクトルを再決定することができる。
【0096】
ステップ840における回答が、「はい」である場合、プロセス800は、ステップ850に進む。いくつかの実施例では、第1の通信は、すでに理想的な、またはモデル呼出である位置情報を含有してもよい。その場合では、第1の通信における位置情報が改良され得るかどうかを決定するステップを含む、別の決定ステップが、ステップ840の後に行われる。本実施例では、位置情報が、改良されることができない場合、プロセス800は、終了する、またはステップ810に戻る。
【0097】
ステップ850において、ビデオゲームアプリケーションは、第1の位置ベクトルと第2の位置ベクトルとの間の平行移動ベクトルを計算する。実践では、これは、原点に対する各アバタの座標を決定することによって実行され、例えば、プレーヤ1のアバタは、(x,y,z)にあり、プレーヤ2のアバタは、(x,y,z)にある。プレーヤ1のアバタとプレーヤ2のアバタとの間の平行移動ベクトルは、したがって、
【化11】
であり、式中、
【化12】
は、直交する単位ベクトルであり、同じことが、必要な変更を加えて、プレーヤ2のアバタとプレーヤ1のアバタとの間の平行移動ベクトルを決定するために行われることができる。
【0098】
ステップ860において、ビデオゲームアプリケーションは、第1の平行移動ベクトルに基づいて、第1の位置情報を補正する(例えば、第1のユーザの位置および方向の代わりに、第2のユーザの位置および方向に対する情報を提供する)。例えば、第1の通信における位置情報は、方向、距離、高度、または第1のユーザの現在の位置および/または視野に対するゲーム環境内の特定の場所を説明する他の情報を含んでもよい。平行移動ベクトルを使用して、位置情報は、方向、距離、高度、または他の情報が、代わりに、第2のユーザの位置および/または視野に対するゲーム環境内の特定の場所を説明するように、補正されてもよい。ステップ870において、ビデオゲームアプリケーションは、補正された位置情報を第2のユーザに伝送する。例えば、第1の位置情報は、第2のユーザのチャットボックス(例えば、図2Aのチャットボックス237)を介して第2のユーザに伝送されてもよい。別の実施例では、第1の位置情報は、スピーカ、ヘッドセット、または同等物を通して可聴的に第2のユーザに伝送されてもよい。例えば、第1のユーザからの発話された通信は、補正された位置情報を用いて修正されてもよく、修正された通信は、元の第1の通信の代わりに、第2のユーザにリアルタイムで可聴的に提供されてもよい。
【0099】
図9は、本開示のいくつかの実施形態による、呼出スコアを計算し、フィードバックをユーザに提供するためのプロセスの例証的フローチャートである。プロセス900またはその任意のステップが、図6および7に示されるデバイスのうちのいずれかの上で実施される、またはそれによって提供され得ることに留意されたい。加えて、プロセス900の1つまたはそれを上回るステップは、任意の他のプロセスまたは実施形態(例えば、プロセス800(図9))の1つまたはそれを上回るステップに組み込まれる、またはそれと組み合わせられてもよい。
【0100】
ステップ910において、ビデオゲームアプリケーションは、位置情報と平行移動ベクトルとの間の差異スコアを計算する。例えば、第1の通信が受信される時点で、着目オブジェクトが、第1のユーザの第1のFOV内で識別され得る。本システムは、理想的な表現法または自然言語入力(例えば、完全な、またはモデル呼出スコア(すなわち、10/10、100%等)をもたらすであろう表現法)を決定し、または調べ、理想的な表現法(例えば、理想的な位置情報)を第1の通信と比較し、第1の通信における位置情報と第2のユーザに与えられているべき理想的な位置情報との間の差異スコアを計算することができる。いくつかの実施例では、理想的な位置情報は、第1および第2のユーザの相対的位置に従って更新されるであろう。すなわち、第2のユーザが、ビデオゲーム環境を通して移動する際、理想的な位置情報は、第2のユーザの移動を反映するための更新を必要とし得る。故に、理想的な位置情報は、第1および第2のユーザの間の平行移動(および/または回転)ベクトルおよび/または着目オブジェクトの第3の位置ベクトルに基づいて決定されることができ、したがって、第2のユーザが、ビデオゲーム環境を通して移動する際、理想的な位置情報は、着目オブジェクトが標的であることを把握して、それに応じて更新されることができる。
【0101】
ステップ920において、ビデオゲームアプリケーションは、計算された差異スコアに基づいて、呼出スコアを位置情報に割り当てる。例えば、差異スコアは、恣意的なメトリックであってもよい一方、呼出スコアは、ユーザが容易に理解し得る、10のうちのあるスコアであってもよい。呼出スコアは、計算された差異スコアに基づいて決定され、したがって、フィードバックが、呼出スコアに基づいて、第1のユーザに提供されることができる。差異スコアの計算では、ビデオゲームアプリケーションは、自然言語入力のデータベースを使用し、第1のユーザと第2のユーザとの間の第1の通信において受信された自然言語入力を分析してもよい。呼出スコアは、下記に図12を参照してより詳細に解説されるであろう、ビデオゲーム環境およびそのパラメータ、および着目オブジェクトに関する第1の位置情報の内容の正確度、簡潔さ、完全性、および/または専門用語の適切な使用に基づき得る。
【0102】
ステップ930において、ビデオゲームアプリケーションは、呼出スコアが閾値を上回るかどうかを決定する。ステップ930における回答が、「いいえ」である場合、プロセス900は、随意に、ステップ935に進む。ステップ935において、待機周期が、プロセス900がステップ910に戻る前に開始されてもよい。待機周期が、開始されない場合、プロセス900は、ステップ910に直ちに戻ってもよい、またはプロセス900は、終了する。ステップ930における回答が、「はい」である場合、プロセス900は、ステップ935に進む。
【0103】
ステップ940において、ビデオゲームアプリケーションは、呼出スコアに基づいて、フィードバックを第1のユーザに提供する。例えば、プレーヤ1のチャットボックスが、自身が提供した情報が、6/10の呼出スコアを与えられたことを示す場合、以下である。第1のユーザは、「提案:あなたのチームメイトにその位置に対する方向を伝えてみてください」等の将来のその呼出を改良するためのフィードバック(例えば、提案)を提供される。いくつかの実施例では、フィードバックにおける関連情報の画面上の視覚化(例えば、キーワードを強調する、またはそれに下線を引くことによる)が、行われることができ、これは、理想的であるキーワードを強調することによってより良好な呼出を提供するようにプレーヤを訓練することに役立つ。ステップ940後、プロセス900は、随意に、終了することができる。しかしながら、いくつかの実施例では、プロセス900は、ステップ950に進むことができる。ステップ950において、ビデオゲームアプリケーションは、第1のユーザと第2のユーザとの間の第2の通信を受信し、プロセス900は、図8を参照して説明されるように、プロセス800のステップ840に進む。
【0104】
図10は、本開示のいくつかの実施形態による、ビデオゲーム環境内の1人のユーザの視野内の着目オブジェクトを識別するためのプロセスの例証的フローチャートである。プロセス1000またはその任意のステップが、図6および7に示されるデバイスのうちのいずれかの上で実施される、またはそれによって提供され得ることに留意されたい。加えて、プロセス1000の1つまたはそれを上回るステップは、任意の他のプロセスまたは実施形態(例えば、プロセス900(図9))の1つまたはそれを上回るステップに組み込まれる、またはそれと組み合わせられてもよい。
【0105】
ステップ1010において、ビデオゲームアプリケーションは、第1のユーザの第1の視野を読み出す。ステップ1020において、ビデオゲームアプリケーションは、第2のユーザの第2の視野を読み出す。ユーザの視野は、ビデオゲーム環境内のデータから読み出される、またはアバタの位置ベクトル(例えば、ビデオゲーム環境内の場所およびそれらが向いている方向)に基づいて決定されてもよい。典型的には、ビデオゲーム環境内のアバタのFOVは、ユーザの視野と異なり、すなわち、ユーザの視野は、一人称(すなわち、アバタの視点から)または三人称(すなわち、ユーザのアバタおよび周辺面積を備えるビュー)であり得る。アバタのFOVは、ユーザのアクションによってさらに影響を受け得、例えば、FPSビデオゲームでは、ユーザが、武器の照準を下に向けている場合、視野は、低減および拡大され、他のゲームでは、FOVは、FOVを拡大するために面積内に味方アバタを要求する、MOBAゲームにおける「戦場の霧(fog of war)」等、ゲーム内機構によって操作される。
【0106】
ステップ1030において、ビデオゲームアプリケーションは、第1のユーザの視野内の着目オブジェクトを識別する。例えば、着目オブジェクトは、目印(例えば、木、屋根、2階の窓等)および/または目標/標的(例えば、敵アバタ、捕捉するべき旗等)を含んでもよい。ステップ1040において、ビデオゲームアプリケーションは、着目物体が第1のユーザの視野内にあり、第2のユーザの視野内にないかどうかを決定する。ステップ1040における回答が、「いいえ」である場合、プロセス1000は、随意に、ステップ1045に進む。ステップ1045において、待機周期が、プロセス1000がステップ1010に戻る前に開始されてもよい。待機周期が、開始されない場合、プロセス1000は、ステップ1010に直ちに戻ってもよい、またはプロセス1000は、終了する。ステップ1040における回答が、「はい」である場合、プロセス1000は、ステップ1050に進む。例えば、一人称または三人称視点を特徴とするビデオゲーム環境は、ビデオゲーム環境の3次元レンダリングを要求し、ユーザと関連付けられるアバタは、移動し、ユーザの視野の内外に進入し得る。オーディオ通信において等、ユーザがその視野内で見ることができる3次元環境内の特徴を説明することが、一般的であるが、必ずしも異なる視野を伴う他のユーザに有用ではない。ユーザまたはそのアバタの視野を取得および使用することは、着目オブジェクトの識別を支援し、したがって、その視点からの着目オブジェクトの場所の第2のユーザへのインジケーションを支援することができる。着目オブジェクトが、すでに第2のユーザのFOV内にある場合、本システムは、介入のレベルを低減させ、単純に、画面上のグラフィックを提供する、または第1の位置情報を最小限に補正することができる(例えば、可能な限り理想的なものに近くなるように呼出を改良するために)。
【0107】
ステップ1050において、ビデオゲームアプリケーションは、着目オブジェクトに関する第3の位置ベクトルを決定する。着目オブジェクトの位置ベクトルは、第1または第2のユーザのアバタに関する位置ベクトルと同一の方法で決定される。例えば、ビデオゲーム環境内の原点(例えば、図1の原点100)に対するゲーム環境の境界内の着目オブジェクト(例えば、敵)の場所および距離は、原点に対するオブジェクトの座標を決定することによって決定され、例えば、プレーヤ1のアバタが、(x,y,z)にある場合、位置ベクトルは、したがって、
【化13】
であり、式中、
【化14】
は、直交する単位ベクトルである。
【0108】
ステップ1060において、ビデオゲームアプリケーションは、第2の位置ベクトルおよび第3の位置ベクトルに基づいて、第2のユーザの視野に関する回転ベクトルを計算する。回転ベクトルは、着目オブジェクトを実質的に第2のユーザの視野内に設置するために要求される回転の量である。回転ベクトルは、平行移動ベクトルが適用された後、選定された軸に対して、第2のユーザに対するオブジェクトの方位を決定することによって決定されることができる。例えば、第2のユーザのアバタが、(x,y,z)に位置し、平行移動ベクトルを適用した後、第2のユーザのアバタが、(x+Δx,y+Δy,z+Δz)に位置する場合、着目オブジェクトは、第2のユーザのアバタが向いている共通軸(ビデオゲーム環境のx方向における等)に対する方位090に位置し得る。故に、回転ベクトルは、
【化15】
として計算されることができ、式中、
【化16】
は、共通軸に平行な単位ベクトルであり、
【化17】
は、ラジアンにおいて90度であり、アバタは、本実施例では、000(例えば、x方向において)に向いている。
【0109】
図11は、本開示のいくつかの実施形態による、ビデオゲーム環境内の画面上のグラフィックを発生させるためのプロセスの例証的フローチャートである。プロセス1100またはその任意のステップが、図6および7に示されるデバイスのうちのいずれかの上で実施される、またはそれによって提供され得ることに留意されたい。加えて、プロセス1100の1つまたはそれを上回るステップは、任意の他のプロセスまたは実施形態(例えば、プロセス900(図9))の1つまたはそれを上回るステップに組み込まれる、またはそれと組み合わせられてもよい。
【0110】
プロセス1100は、ステップ1110において開始される。しかしながら、プロセス1110は、プロセス800のステップ830後に開始されてもよい。ステップ1110において、補正された第1の位置情報と関連付けられる画面上のグラフィックが、発生される。いくつかの実施例では、画面上のグラフィックは、図3A、3B、5A、および5Bに示され、説明されるように、ゲームに慣れていないユーザを支援するために使用される。
【0111】
ステップ1120において、画面上のグラフィックは、第1の通信以降に経過した時間の関数としてサイズを増加させるように拡張される。例えば、ビデオゲームアプリケーションは、第1の事例では、図3Aを参照して上記に説明されるように、発見された敵アバタまたは着目オブジェクトまでのビデオゲーム環境内の距離に基づいて、画面上のグラフィックのサイズを決定してもよい。画面上のグラフィックの半径は、経時的に増加され、プレーヤまたは着目オブジェクトが、依然としてゾーン内にいる可能性が高いが、ゾーン内の厳密な場所が不明であることを示してもよい。
【0112】
ステップ1130において、画面上のグラフィックのサイズの増加の率を決定するための第1の通信からの情報が、抽出される。ステップ1140において、ビデオゲームアプリケーションは、第1の通信以降に経過した時間が、閾値に到達したかどうかを決定する。ステップ1140における回答が、「いいえ」である場合、プロセス1100は、随意に、ステップ1145に進む。ステップ1145において、待機周期が、プロセス1100がステップ1140に戻る前に開始される。ステップ1140における回答が、「はい」である場合、プロセス1100は、ステップ1150に進む。ステップ1150において、画面上のグラフィックは、除去される。
【0113】
図12は、本開示のいくつかの実施形態による、メディアコンテンツから抽出された言語および用語に割り当てられた加重の表を図示する。表1200に示されるものは、ビデオゲーム環境の外部のメディアコンテンツから抽出された一連の用語である。例えば、メディアコンテンツソースは、YouTube(登録商標)ビデオ、Twitch VOD、Facebook Gaming VOD、他のユーザからのゲーム内通信、または同等物を備えてもよい。図12の列1210は、「公式用語」、すなわち、ビデオゲーム設計者がビデオゲームを設計するときに使用されることを意図した用語を示す。列1220-1240は、「代替用語」、すなわち、メディアコンテンツソースから抽出された用語を示す。例えば、MOBAビデオゲームであるLeague of Legendsからのゲーム内ノンプレーヤキャラクタ(NPC)であるBaron Nashorは、多くの場合、「Baron」、「Nashor」、または「Nash」と称される。
【0114】
また、列1210-1240のそれぞれに示されるものは、加重スコアである。メディアコンテンツから情報を抽出した後、加重が、メディアコンテンツにより頻繁に見出される言語に割り当てられ、このように、ゲーム内呼出において使用されるべき理想的な言語は、プレーヤ/ユーザのより広いコミュニティによって使用される最も一般的な言語に関連する。例えば、同様にLeague of Legendsからのゲーム内アイテム「Crest of Insight」は、めったにそのように称されない。代わりに、プレーヤは、そのアイテムを「Blue Buff」または単純に「Blue」と称する傾向がある。故に、「Crest of Insight」は、0.1のスコアを有し、「Blue Buff」は、6のスコアを有し、「Blue」は、2のスコアを有し、「crest」は、1のスコアを有する。加重に関する値は、相互に相対的である。図12は、関連付けられる加重を伴う公式用語および代替用語の他の実施例を有する。
【0115】
公式用語および代替用語のうちの最も高い加重を伴う用語が、第1のユーザにフィードバックを提供する際に使用されるべき理想的な、またはモデル用語となるように選択される。いくつかの実施例では、最も高い加重を伴う用語はまた、第1のユーザと第2のユーザとの間の第1の通信内に含有される第1の位置情報を補正するために使用される。
【0116】
いくつかの実施例では、第1の通信において検出される第1の位置情報に割り当てられる呼出スコアは、専門用語に割り当てられる加重に基づく。例えば、より高い呼出スコアが、前者の用語が後者よりも高い加重を有するため、用語「ADC」を使用し、「carry」を使用しないプレーヤ1に割り当てられてもよい。別の実施例では、プレーヤ1が、「Viper 低 AK 廊下の突き当り」と発言する場合、これは、情報の各部分の正確度、すなわち、敵が実際にViperアバタであるか、健康ステータスを呼出することが有用であり得、スコアを増加させ得るか、同様に正しい武器識別および場所を伴うかに基づいて、高スコアを取得し得る。通信における場所情報をスコア化することは、相対的場所の正確度(例えば、プレーヤ1が「私の20フィート前の」敵を識別するが、敵が実際には通信の時点でプレーヤの50フィート前にいる)およびマップ場所名の使用を考慮してもよい。対照的に、「私の前に敵がいる」と発言するプレーヤ1は、いかなる専門用語も、使用されておらず、通信はまた、陣形における具体的場所、武器情報、健康情報、および同等物が欠如しているため、比較的に低いスコアを得るであろう。
【0117】
上記に議論されるシステムおよびプロセスは、限定ではなく、例証的であることを意図している。当業者は、本明細書に議論されるプロセスのアクションが、省略され、修正され、組み合わせられ、および/または再配列され得、任意の付加的アクションが、本発明の範囲から逸脱することなく、実施され得ることを理解するであろう。より一般的には、上記の開示は、限定ではなく、例示的であることを意味する。続く請求項のみが、本開示が含む内容に関する境界を設定することを意味する。さらに、任意の一実施形態に説明される特徴および限定が、本明細書の任意の他の実施形態に適用され得、一実施形態に関連するフローチャートまたは実施例が、任意の他の実施形態と適切に組み合わせられる、異なる順序で行われる、または並行して行われ得ることに留意されたい。加えて、本明細書に説明されるシステムおよび方法は、リアルタイムで実施されてもよい。また、上記に説明されるシステムおよび/または方法が、他のシステムおよび/または方法に適用される、またはそれに従って使用され得ることに留意されたい。本明細書では、以下の用語は、下記の解説を前提として理解され得る。
【0118】
本明細書(任意の付随の請求項、要約、および図面を含む)に開示される特徴の全ておよび/またはそのように開示される任意の方法またはプロセスのステップの全ては、そのような特徴および/またはステップのうちの少なくともいくつかが相互に排他的である組み合わせを除いて、任意の組み合わせにおいて組み合わせられてもよい。
【0119】
本明細書(任意の付随の請求項、要約、および図面を含む)に開示される各特徴は、明確に別様に記載されない限り、同一の、同等の、または類似する目的を果たす代替特徴によって置換されてもよい。したがって、明確に別様に記載されない限り、開示される各特徴は、一般的な一連の同等の、または類似する特徴の一実施例にすぎない。
【0120】
本発明は、任意の前述の実施形態の詳細に制限されない。本発明は、本明細書(任意の付随の請求項、要約、および図面を含む)に開示される特徴のうちの任意の新規の1つまたは任意の新規の組み合わせに及ぶ、またはそのように開示される任意の方法またはプロセスのステップのうちの任意の新規の1つまたは任意の新規の組み合わせに及ぶ。請求項は、単に前述の実施形態を網羅するように解釈されるべきではなく、また、請求項の範囲内に該当する任意の実施形態を網羅するように解釈されるべきである。
【0121】
本明細書の説明および請求項全体を通して、単語「~を備える」および「~を含有する」およびそれらの変形例は、「限定ではないが、~を含む」を意味し、それらは、他の部分、付加物、コンポーネント、整数、またはステップを除外することを意図していない(および除外しない)。本明細書の説明および請求項全体を通して、単数形は、文脈が別様に要求しない限り、複数形を包含する。特に、不定冠詞が使用される場合、本明細書は、文脈が別様に要求しない限り、複数形および単数形を包含するものとして理解されるものである。
【0122】
本明細書(任意の付随の請求項、要約、および図面を含む)に開示される特徴の全ておよび/またはそのように開示される任意の方法またはプロセスのステップの全ては、そのような特徴および/またはステップのうちの少なくともいくつかが相互に排他的である組み合わせを除いて、任意の組み合わせにおいて組み合わせられてもよい。本発明は、任意の前述の実施形態の詳細に制限されない。本発明は、本明細書(任意の付随の請求項、要約、および図面を含む)に開示される特徴のうちの任意の新規の1つまたは任意の新規の組み合わせに及ぶ、またはそのように開示される任意の方法またはプロセスのステップのうちの任意の新規の1つまたは任意の新規の組み合わせに及ぶ。
【0123】
読者の注意は、本願に関連して本明細書と同時に、またはそれよりも以前に出願され、本明細書とともに公衆の閲覧に公開される全ての論文および文書に向けられ、全てのそのような論文および文書の内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【外国語明細書】