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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023113591
(43)【公開日】2023-08-16
(54)【発明の名称】物品保持器具
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/56 20210101AFI20230808BHJP
   F16M 13/00 20060101ALI20230808BHJP
   F16M 13/02 20060101ALI20230808BHJP
【FI】
G03B17/56 A
F16M13/00 S
F16M13/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023014932
(22)【出願日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】P 2022015868
(32)【優先日】2022-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】514275129
【氏名又は名称】株式会社ビーアイ
(74)【代理人】
【識別番号】100150876
【弁理士】
【氏名又は名称】松山 裕一郎
(72)【発明者】
【氏名】松尾正秋
【テーマコード(参考)】
2H105
【Fターム(参考)】
2H105AA06
2H105AA07
2H105AA09
2H105AA17
(57)【要約】
【課題】所望の物品を自動車内や各種作業所内などの頻繁に動かしながら使用することが想定される場所で保持される物品位置を容易に変更して固定することが可能であり、物品の視認性にも優れ、物品の保持性能に優れた物品保持器具を提供すること。
【解決手段】所定の設置部位に着脱自在に固定するための取付部、上記取付部に回動自在に設置されたアーム部であって、少なくとも、上記取付部に連設された第1のアームと、上記第1のアームに回動自在に連設された第2のアームとを具備するアーム部、上記アーム部における上記取付部が設置された側に対向する位置に回動自在に設置された、所定の物品を保持するための保持部を具備する、所望の物品を保持する物品保持器具。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の設置部位に着脱自在に固定するための取付部、
上記取付部に回動自在に設置されたアーム部であって、少なくとも、上記取付部に連設された第1のアームと、上記第1のアームに回動自在に連設された第2のアームとを具備するアーム部、
上記アーム部における上記取付部が設置された側に対向する位置に回動自在に設置された、所定の物品を保持するための保持部を具備する、所望の物品を保持する物品保持器具であって、
上記アーム部には、第1のアームと第2のアームとの回動を停止させて、すべての部材の角度を所望の位置において解除自在に固定するためのストッパー機構が設けられており、第1のアームと第2のアームとの連設部分には、ストッパー機構の制御を行うためのストッパー操作部が設けられている
物品保持器具。
【請求項2】
上記保持部には、物品の一方を押圧する第1の把持部材と、上記の第1の把持部材に対向して位置し、物品の他方を押圧する第2の把持部材とを具備する物品把持機構が設けられており、上記物品把持機構は、保持される物品が当該物品の軸方向に対して所定の角度を持って斜めに保持されるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の物品保持器具。
【請求項3】
上記物品把持保持機構は、
上記の第1の把持部材が、頂面と上記頂面の側縁から垂直方向下方に向けて設けられた、第1前面及び第1後面とを有し、上記の第2の把持部材が、底面と上記底面の側縁から垂直方向情報に向けて設けられた、第2前面及び第2後面とを有し、上記の第2の前面の設けられた位置を上記の第1の前面の設けられた位置よりも前方にした構成となっている
ことを特徴とする請求項2記載の物品保持器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所望の物品を保持することが可能な物品保持器具に関し、さらに詳しくは、所望の物品を自動車内や各種作業所内などの頻繁に動かしながら使用することが想定される場所で保持される物品位置を容易に変更して固定することが可能であり、物品の視認性にも優れ、物品の保持性能に優れた物品保持器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、医療現場においてタブレット端末を使用することが多くなっており、かかるタブレット端末を作業者(医者など)が見やすい位置に保持できる保持器具が用いられている。このような保持器具には、タブレット端末を作業者や作業内容に応じて、臨機応変に位置を変更できること、作業者の視認性に優れることが要求される。
このような要求を満足するべく、種々提案がなされており、例えば特許文献1においては、インチサイズや形状の異なる多様なメーカーのタブレットPCを設置固定し、所望の高さや回転及び傾斜角度の可変が自在にできデザイン的にも優れたタブレットPC用フロアスタンドが提案されている。具体的には、裏面へ移動用キャスターを取付けた台座ベース部に盤面センター後方位置にスライドナットを入れ込んだアルミフレーム支柱を立設固定し、アルミフレーム支柱の上端に回転傾斜金具を外設接続させたスライド支柱カバーを外嵌し、上下左右を自在に伸縮する挟持アームでタブレットPCを保持固定させたホルダーケースを回転傾斜金具に固着させる構造のタブレットPC用フロアスタンドが提案されている。
また、特許文献2においては、台車のハンドルなどの円柱状の支持部材上にタブレット端末を安定的に支持するための装置が提案されている。具体的には、支持装置は、支柱、保持手段、連結手段を具備する。支柱は、支柱本体と、これに結合される上下連結部材と、これに結合される把持体とを具備する。把持体は、円柱状支持部材の下部に嵌合する下部把持部材と、これに分離可能に対向して円柱状支持部材の上部に嵌合する上部把持部材とを具備する。上下部把持部材間に円柱状支持部材を挟み、下部把持部材の接続板部間に上下連結部材の下半部を嵌合させ、両者をねじで結合する。支柱本体の上方から、ドライバを挿入し締め付けボルトを締め、上下部把持部材間に円柱状支持部材Hを強固に把持する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3196455号
【特許文献2】特開2019-101878号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の提案にかかる保持器具は、通常の使用であれば十分な物品の保持性能を有するものの、移動する救急車や医療処置車内においては未だ不十分な物品保持性能であるという問題があった。
【0005】
したがって、本発明の目的は、所望の物品を自動車内や各種作業所内などの頻繁に動かしながら使用することが想定される場所で保持される物品位置を容易に変更して固定することが可能であり、物品の視認性にも優れ、物品の保持性能に優れた物品保持器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解消すべく鋭意検討した結果、物品の上下を単に把持することにより保持することでは保持力が不十分であることを知見し、さらに検討して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の各発明を提供するものである。
1.所定の設置部位に着脱自在に固定するための取付部、
上記取付部に回動自在に設置されたアーム部であって、少なくとも、上記取付部に連設された第1のアームと、上記第1のアームに回動自在に連設された第2のアームとを具備するアーム部、
上記アーム部における上記取付部が設置された側に対向する位置に回動自在に設置された、所定の物品を保持するための保持部を具備する、所望の物品を保持する物品保持器具であって、
上記アーム部には、第1のアームと第2のアームとの回動を停止させて、すべての部材の角度を所望の位置において解除自在に固定するためのストッパー機構が設けられており、第1のアームと第2のアームとの連設部分には、ストッパー機構の制御を行うためのストッパー操作部が設けられている
物品保持器具。
2.上記保持部には、物品の一方を押圧する第1の把持部材と、上記の第1の把持部材に対向して位置し、物品の他方を押圧する第2の把持部材とを具備する物品把持機構が設けられており、上記物品把持機構は、保持される物品が当該物品の軸方向に対して所定の角度を持って斜めに保持されるように構成されていることを特徴とする1記載の物品保持器具。
3.上記物品把持保持機構は、
上記の第1の把持部材が、頂面と上記頂面の側縁から垂直方向下方に向けて設けられた、第1前面及び第1後面とを有し、上記の第2の把持部材が、底面と上記底面の側縁から垂直方向情報に向けて設けられた、第2前面及び第2後面とを有し、上記の第2の前面の設けられた位置を上記の第1の前面の設けられた位置よりも前方にした構成となっている
ことを特徴とする2記載の物品保持器具。
【発明の効果】
【0007】
本発明の物品保持器具は、所望の物品を自動車内や各種作業所内などの頻繁に動かしながら使用することが想定される場所で保持される物品位置を容易に変更して固定することが可能であり、物品の視認性にも優れ、物品の保持性能に優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の物品保持器具の1実施形態の全体を示す斜視図である。
図2図2は、図1に示す物品保持器具のアーム部の内部構造を模式的に示す断面図である。
図3図3は、図1に示す物品保持器具の保持部の側面を示すII-II断面図である。
図4図4は、本発明の物品保持器具の他の実施形態の全体を示す斜視図である。である。
図5図5は、本発明の物品保持器具の他の実施形態の全体を示す斜視図である。である。
【符号の説明】
【0009】
1 物品保持器具;10 取り付け部;20 アーム部;30 保持部;
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の物品保持器具の1実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態の物品保持器具1は、図1~3に示すように、所定の設置部位に着脱自在に固定するための取付部10、取付部10に回動自在に設置されたアーム部20であって、少なくとも、取付部に連設された第1のアーム21と、第1のアーム21に回動自在に連設された第2のアーム23とを具備するアーム部20、アーム部20における取付部10が設置された側に対向する位置に回動自在に設置された、所定の物品を保持するための保持部30を具備する。
本発明の物品保持器具により保持される上記物品としては、タブレット端末、ディスプレイ、スマートフォン等の携帯端末等を挙げることができる。
【0011】
〔取付部〕
本実施形態の物品保持器具1は、図1に示すように、2本のレールRに取り付けることを想定されたものである。このようなレールは、医療用等の各種作業を行うための移動体(医療用車両)や医療用の作業所(手術室や集中治療室等)に設けられているものであり、通常は所定の幅で2本のレールが配置されているが、機種などによって当該幅には若干の差異がある。そのために取付部10が、図1に示すように、一枚の板状体であり、所望の設置個所にビス止め可能とするための開口(図1においてはビスCが打ち込まれており現れていない)が設けられた2つの固定部15、一方の固定部15の縁部から垂直方向に向けて立設された立設部11、及び、立設部11の縁部から折り曲げられて湾曲して他方の固定部15まで延設されているアーム固定部13を具備している。このように、2つの固定部15と、壁面に固定した場合にほぼ水平方向に沿った状態にて設置される立設部11を具備することで種々作業所におけるレールに設置し、使用時の安定性を十分に確保することができる。更に、湾曲したアーム固定部13を具備することで、レール間距離が多少異なる場合でも、2つの固定部15の間隔を調整することで対応可能であり、所望の立ち上げ角度でアームを設置することが可能であるため、タブレットの操作性も良好なものとなる。
本実施形態においては、取付部10は、第1のアーム21の端部に螺合されて連結されている。
【0012】
〔アーム部〕
アーム部20は、図1及び2に示すように、棒状である。すなわち、第1アーム21と第2ア―ム23は、共に棒状であり、両者はその端部において両者の側面を当接させて、回動自在に連結されている。第1のアーム21と第2のアーム23の他端には、それぞれ螺合により取付部10や保持部30を設けるための、周面にねじ山が設けられた、棒状のねじ部材が設けられている。
第1のアーム21と第2のアーム23との回動を停止させて、すべての部材の角度を所望の位置において解除自在に固定するためのストッパー機構50が設けられており、第1のアーム21と第2のアーム23との連設部分には、ストッパー機構50の制御を行うためのストッパー操作部としてのレバー25が設けられている。
ストッパー機構50の構成は、図2に示すように、第1のアーム21と第2のアーム23を共通な回転軸ボルト27(ネジ山は省略する)に軸受メタル29を介在させて回転可能に重ね合わせ連結している。回転軸ボルト27に螺合されたハンドル25によって、第1及び第2のアーム21,23が、締め緩め可能に組み立てられており、中央部関節50aが構成されている。第1及び第2のアーム21,23それぞれには、それらの先端部に球継手型関節50bが設けられて、3つの関節を有する多関節アームとして形成されている。以下の説明においては、第1のアーム21の先端の関節と第2のアーム23の先端の関節とはほぼ同じ構成となっているので、両方ともに同じ機能の部材には同じ番号を振ってある。以下の説明においては、一方のみを説明して他方の説明を省略する場合がある。
球継手型関節50bの構成は、図2に示すように、第1及び第2のアーム21,23の先端部にボールホルダ54がストップリング54aにて抜けないように且つ回転自在な状態に取り付けられている。各ボールホルダ54の中に収納された球体53もストップリング54aにて抜けないように且つ回転自在な状態に支持されている。各球体53から、必要に応じて設けられるネック部材55を介してネジ部材56(ネジ山は省略する)が突設されている。
ハンドル25を締めることにより第1及び第2のアーム21,23は軸受メタル29に強く押し付けられることになり、ハンドルを締める角度にて第1及び第2のアーム21,23は位置決め固定される。更に、第1及び第2のアーム21,23には、その中心部の軸線方向に、ハンドル25を締め緩めする回転操作によって出入り動作させられるロッド52が、各アーム21,23の長手方向の全長に及ぶ長さで挿入されている。 各アーム21,23の基端側には、ロッドの基端部と傾斜角が約30°程度のゆるい傾斜で接触するテーパースリーブ51が設けられている。これら2つのテーパースリーブ51における二つの傾斜面AおよびBは同一の向きに形成されている。これにより、ハンドルを締め込み方向に回転すると、テーパースリーブ51はねじ込み量に等しい量だけ左方へ押し込まれ、傾斜面A,Bの迫り効果によってロッド52を押し出す。よって、同ロッド52の先端は球継手型関節の球体53へ強く押し付けられ球体53をボールホルダー54へ強固に固定する。
このようにしてアーム部20は、強固な位置決め固定の作用効果が奏される。他方、ハンドル25を逆に緩める回転操作をすると、テーパースリーブ51の迫り作用が解消されるので、ロッド52による球体53の押圧力は解除されアーム部の全関節が緩み、位置決めのやり直しや再位置決めを行うことができる。
ハンドル25を緩めることによる固定の解除により、物品の重みで急激に保持部材が落下することを防止するために、アーム部にテーパースリーブの迫り作用による押圧力が解除されてもアーム部に所定の応力を所定時間かけて保持部材が物品の重みで急激に位置の変動を生じさせないように、緩衝部材を設けることができる。緩衝部材としては、具体的には、内部に、ロッド52やテーパースリーブ51にばねなどで付勢する構成を採用することができ、また、外部において、各関節にゴム又はバネなどの弾性部材を配置して関節が伸びる方向とは逆に付勢する構成とすることもできる。
【0013】
〔保持部〕
保持部30は、図1及び図3に示すように、物品としてのタブレットAの一方(本実施形態においては図1に示すように物品の上方)を押圧する第1の把持部材31と、第1の把持部材31に対向して位置し、物品の他方(本実施形態においては下方)を押圧する第2の把持部材35とを具備する物品把持機構30Aが設けられている。物品把持機構30Aは、保持される物品が当該物品の軸方向(図3の矢印P)に対して所定の角度を持って斜めに保持されるように構成されている。換言すると、図3に示すように、保持部30の連結バー43の軸方向Qに対して所定の角度をもって斜めに把持されるように構成されている。ここで「所定の角度」は特に制限されないが、5度程度(±2度)、1~10度の範囲内とするのが好ましい。
物品把持保持機構30Aは、次のように構成されている。
第1の把持部材31は、頂面32と頂面32の側縁から垂直方向下方に向けて設けられた、第1前面33及び第1後面34とを有している。第2の把持部材35は、底面36と底面36の側縁から垂直方向上方に向けて設けられた、第2前面37及び第2後面38aとを有する。第2の前面37の設けられた位置は、第1の前面32の設けられた位置よりも前方(図3に示すように、設置時における使用者側)に位置している。
具体的には、基本躯体として高さを調節可能に形成された連結バー43、連結バー43の両端に設けられた上ハーフ42及び下ハーフ38及び連結バーの高さを調節するための調整ネジ41とを有する。そして、本実施形態においては、上ハーフ42の下面に第1の把持部材31を設けている。第1の把持部材31は、上ハーフ42に各種締結部材を介するか、又は接着剤により接着される等して一体に形成されている。第1の把持部材31は、板体上の底面32と、底面32に垂直に立設された板状の第1前面33と、第1前面33よりも高さを高くして立設された第1後面34とからなる。第2の把持部材35は、下ハーフ38に各種締結部材を介するか、又は接着剤により接着される等して一体に形成されており、板状の底面36と、底面36から立設された第2前面37と、下ハーフ38の一面を利用して形成された第2後面38aとからなる。第2前面37の高さと第2後面の高さはほぼ同じである。このように、本実施形態においては従来の保持具を利用して保持部30を形成しているが、このような例に何ら制限されるものではなく、上ハーフや下ハーフを用いることなく、第1及び第2の把持部材を構成することが可能である。
このように保持部30が構成されているので、タブレットを斜めに保持することが可能となる。特に、第1の後面が高くなっていること、第2の前面37が第1前面33よりも前方(第1及び第2ハーフから見て外方)に位置することにより、単に上ハーフ下ハーフで押圧保持した場合に比して、タブレットの上部及び下部をそれぞれ離隔された複数点により押圧保持する。これにより、ホールド性が向上し、揺れ動く車内や頻繁に位置を動かされる医療現場などの設置場所での使用においてもタブレットの落下等なく、物品を良好に保持しつづけることができる。また、タブレットを斜めに保持するので、軽い押圧でも十分に保持でき、タブレットに過度の応力を加えることなく(すなわち、タブレットの破損を招くことなく)、タブレットを保持することができる。また、下ハーフ38の前面を第2後面として利用する構成となっているので、部材の点数を削減してコンパクトに構成することができると共に、第2前面37の高さとほぼ同じ高さの下ハーフの一面38aを押圧保持部材として用いることで、上述の所定の角度をもってより保持性良く保持することが可能となっている。
【0014】
〔その他の部材〕
本発明においては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で他の部材を追加して設ける事が可能である。
〔材料及び製造〕
上述の各部材の形成に用いられる材料は、金属やプラスチックなど、この種の物品保持器具において用いられるものを特に制限なく用いることができる。
また、製造についても、通常この種の器具の製造に際して用いられる方法を特に制限なく用いて製造することができる。
〔作用効果〕
本実施形態の物品保持器具1は、上述のように構成されているので、レール間距離が多少異なる場合でも対応可能であり、所望の立ち上げ角度でアームを設置することが可能であるため、タブレットの操作性も良好なものとなる。また、ハンドルの操作だけでアーム部の全関節の緩め締めを行うことができるので、簡易に位置決めのやり直しや再位置決めを行うことができる。さらにはタブレットを斜めに保持するので、単に上ハーフ下ハーフで押圧保持した場合に比して、ホールド性が向上し、揺れ動く車内や頻繁に位置を動かされる医療現場などの設置場所での使用においてもタブレットの落下等なく、物品を良好に保持しつづけることができる。また、軽い押圧でも十分に保持でき、タブレットに過度の応力を加えることなく(すなわち、タブレットの破損を招くことなく)、タブレットを保持することができる。
【0015】
〔他の実施形態〕
以下、図4及び5を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。
なお、図4及び5の実施形態の説明においては、特に上述の実施形態と異なる点を中心に説明する。特に説明しない点については、上述の実施形態における説明が打倒する。
図4に示す物品保持器具101は、取付部110が平面形状である。このように平面形状とすることにより、壁面ではなく、地面(床面)や各種台上に設置して使用したい場合に、設置が容易であり、且つ良好な視野及び操作性を持って物品を保持する事ができる。
図5に示す物品保持器具においては、主として取付部のみを示すが、取付部210がくの字状に折り曲げられた形状である。このように構成することで柱部分などにおいて良好に設置し、物品の操作を行うことが可能となる。
【0016】
なお、本発明は上述の実施形態に何ら制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、ハンドル25に代えて、六角穴付きのボルトで頭を指でつまめるように構成することもできる。また、回転軸27やロッド52を巻きバネなどの付勢手段により付勢してもよい。

図1
図2
図3
図4
図5