(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023011365
(43)【公開日】2023-01-24
(54)【発明の名称】粒体の定量フィーダ装置
(51)【国際特許分類】
B65G 65/48 20060101AFI20230117BHJP
【FI】
B65G65/48 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021115188
(22)【出願日】2021-07-12
(71)【出願人】
【識別番号】508038806
【氏名又は名称】株式会社アイシンナノテクノロジーズ
(74)【代理人】
【識別番号】100159628
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 雅比呂
(72)【発明者】
【氏名】月原 信夫
(72)【発明者】
【氏名】豊田 敦史
【テーマコード(参考)】
3F075
【Fターム(参考)】
3F075AA08
3F075BA02
3F075CA09
3F075CB12
3F075CB16
3F075CC04
3F075CD14
3F075DA04
(57)【要約】
【課題】付着しやすい原料であっても従来通り攪拌できる定量フィーダ装置を提供する。
【解決手段】 上部開口1から粉粒体が投入される有底筒状の収容容器2と、収容容器2内に突出され、駆動部8により回転される主軸11と、下端が主軸11に取り付けられて同期回転する攪拌部材3と、攪拌部材3の下方に位置し、供給された粉粒体を定量する定量部4,5,6とを有し、攪拌部材3は、第1の攪拌部材31と第2の攪拌部材32との少なくとも2種を含み、第1の攪拌部材31は、収容容器2の底面に沿って延び、第2の攪拌部材32は、第1の攪拌部材31よりも上方まで延び、第1の攪拌部材31よりも可撓性が高い粉粒体の定量フィーダ装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部開口から粉粒体が投入される有底筒状の収容容器と、収容容器内に突出され、駆動部により回転される主軸と、下端が主軸に取り付けられて同期回転する攪拌部材と、攪拌部材の下方に位置し、供給された粉粒体を定量する定量部とを有し、
攪拌部材は、第1の攪拌部材と第2の攪拌部材との少なくとも2種を含み、
第1の攪拌部材は、収容容器の底面に沿って延び、
第2の攪拌部材は、第1の攪拌部材よりも上方まで延び、第1の攪拌部材よりも可撓性が高い粉粒体の定量フィーダ装置。
【請求項2】
攪拌部材は、
主軸から収容容器の周壁に向かってから周壁に沿って延びるL字状であって、
第2の攪拌部材は、第1の攪拌部材よりも上方において主軸に取り付けられている請求項1記載の定量フィーダ装置。
【請求項3】
第2の攪拌部材は、平面視において、第1の攪拌部材と重複する位置から周方向に離れた位置に取り付けられ、
第2の攪拌部材と収容容器の周壁の内側面との距離は、第1の攪拌部材と収容容器の周壁の内側面との距離より小さい請求項1または2記載の定量フィーダ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒体を定量供給するための定量フィーダ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、粉粒体(粉体、粒体、または粉体と粒体を混合されたもの)を微量域で定量供給することは、その粉粒体の物性、例えば、比重、粒子、粒度の相違、水分や静電気に起因する付着性や凝集性に影響を受け、非常に困難な作業となっている。
【0003】
このような課題に対し、出願人は、特許文献1に示すような粉粒体の定量フィーダ装置を開発した。この定量フィーダ装置には、上方に対象物である粉粒体の投入口が開口された粉粒体の収容容器があり、この収容容器の下方には駆動部が設けられ、この駆動部は上端を収容容器内に突出した攪拌軸を有し、収容容器内に突出している攪拌軸に略L字状とした丸棒状の攪拌棒が取り付けられている。
【0004】
この定量フィーダ装置は、攪拌棒が攪拌軸と同期回転することで、収容容器内において、粉粒体がブリッジや付着の現象が生じることがないようにされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、定量供給したい原料が、例えば紙粘土のように、収容容器の内側面に付着し易いものの場合、自重により底面に付着した粉粒体を、回転する攪拌棒で繰り返し剥がし落としていくうちに、攪拌棒が根元から徐々に曲がってしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、このような問題に対してなされたものであり、付着しやすい原料であっても従来通り攪拌できる定量フィーダ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記のような目的を達成するために、以下のような特徴を有している
【0009】
[1] 上部開口から粉粒体が投入される有底筒状の収容容器と、収容容器内に突出され、駆動部により回転される主軸と、下端が主軸に取り付けられて同期回転する攪拌部材と、攪拌部材の下方に位置し、供給された粉粒体を定量する定量部とを有し、
攪拌部材は、第1の攪拌部材と第2の攪拌部材との少なくとも2種を含み、
第1の攪拌部材は、収容容器の底面に沿って延び、
第2の攪拌部材は、第1の攪拌部材よりも上方まで延び、第1の攪拌部材よりも可撓性が高い粉粒体の定量フィーダ装置
【0010】
[2] 攪拌部材は、
主軸から収容容器の周壁に向かってから周壁に沿って延びるL字状であって、
第2の攪拌部材は、第1の攪拌部材よりも上方において主軸に取り付けられている[1]記載の定量フィーダ装置
【0011】
[3] 第2の攪拌部材は、平面視において、第1の攪拌部材と重複する位置から周方向に離れた位置に取り付けられ、
第2の攪拌部材と収容容器の周壁の内側面との距離は、第1の攪拌部材と収容容器の周壁の内側面との距離より小さい[1]または[2]の定量フィーダ装置。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施の形態に係る粉粒体の定量フィーダ装置の全体構成を側方から示す断面図である。
【
図2】本発明の実施の形態に係る攪拌棒を斜め上方からみた斜視図である。
【
図3】本発明の実施の形態に係る攪拌棒を主軸に取り付けた状態を示す側面図である。
【
図4】本発明の実施の形態に係る攪拌棒を主軸に取り付ける過程を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付した図面を参照し、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)に係る粉粒体の定量フィーダ装置について説明する。
【0014】
図1は、本実施形態に係る粉粒体の定量フィーダ装置の全体構成を示す断面図である。この粉粒体の定量フィーダ装置は、粉粒体の投入口1が開口された粉粒体の収容容器2と、粉粒体の定量を行う定量部が設置されたディスクフレーム10と、粉粒体の定量部を駆動するモータ(本発明の「駆動部」に相当。)8を有している。収容容器2、ディスクフレーム10およびモータ8は、架台9の上に設置されている。
【0015】
図1では、収容容器2は、ブリッジ防止を目的としてストレートな円筒形としている。なお、収容容器2は、下方に従って径が小さくなるようなコーン状としてもよい。また、必要に応じて、同径の円筒状部材を上に取り付けることで、収容容器2を上下方向に大きく(高く)することもできる。
【0016】
本実施形態では、収容容器2は内径(直径)が約70mm、高さが150mmで、図示しないが、実際には同径の円筒状部材を上に重ねて取り付けることで高さが2倍の300mmになっている。
【0017】
ディスクフレーム10には、収容容器2と同軸上において上方に突出する主軸11が取り付けられている。主軸11は、減速機を介して、モータ8の出力軸に接続され回転するように構成されている。
【0018】
主軸11の上端側(収容容器2内に突出している部分)には、攪拌棒(本発明の「攪拌部材」に相当。)3が取り付けられている。攪拌棒3は、断面円形状の丸棒であり、略L字状に折り曲げられている。攪拌棒3は、主軸11と同期回転することで、収容容器2内の粉粒体が、ブリッジや収容容器2の内側面に付着しないように機能する。
【0019】
本実施形態では、攪拌棒3は、主軸を点対称に2本取り付けられており、
図1では、向かって左側に太く短い第1攪拌棒31と、向かって右側に細く長い第2攪拌棒32を備えている。
【0020】
主軸11の下端側には、後述する供給盤5に定量の粉粒体を送り、供給するための供給手段4が取り付けられ、供給手段4は主軸11と同期回転する。
【0021】
攪拌棒3の下方には収容容器2の内側面とやや隙間を設けて半月形の仕切板12が設けられている。仕切板12は、隔壁として収容容器2内部と、その下方に設置された粉粒体の供給手段4とを分離している。仕切板12は、供給手段4に供給する粉圧を一定に保ち、収容容器2内部の材料の残量の変化に伴う供給量の変動を最小限に抑えより精度良く定量供給を可能にするように機能する。
【0022】
定量部は、供給手段4、供給盤5および強制排出盤6を有している。供給盤5および強制排出盤6は同じ高さに設置され、供給手段4は、それよりも1段高い位置に配されている。供給盤5および強制排出盤6は、供給盤5および強制排出盤6の外周に沿った形状を有する共通の収容部21に収容されている。供給手段4、供給盤5および強制排出盤6は、すべて回転するように構成されている。
【0023】
供給手段4は、主軸11の中心に対し、等間隔に設けられた複数の羽根体を有している。供給手段4は、平面視において供給盤5の周縁と一部が重複するように配置されており、供給手段4の羽根体の先端が供給盤5の上面と摺接するように配置されている。供給手段4は、回転することにより、供給手段4の上部に配置されている収容容器2から粉粒体の落下を促進させ、供給盤5に形成された計量溝へ粉粒体を送り込む。
【0024】
供給盤5は、周縁に歯が等間隔に形成された歯車状の円盤により構成されている。供給盤5は、周縁に等ピッチで計量溝が連続形成されている。供給手段4の羽根体で送られた粉粒体は、逐次、供給盤5の凹部である計量溝内に送られ、この凹部(計量溝)が粉粒体で埋められていく。
【0025】
強制排出盤6は、周縁に歯が等間隔に形成された歯車状の円盤により構成されている。強制排出盤6は、同じく周縁に等ピッチで突歯が形成されている。突歯は、供給盤5の計量溝と噛合するように構成されている。
【0026】
計量溝と、突歯の噛合部に相当する位置には、収容部21の底に孔が形成されている。孔の下には、排出シュート7が連結されている。すなわち、排出シュート7は、計量溝と、突歯の噛合部に配されている。突歯は、計量溝と噛合する際に、計量溝内に残存する粉粒体を、孔を介して排出シュート7に強制的に排出する。
【0027】
供給手段4および供給盤5は、モータ8により駆動されている。なお、強制排出盤6は、供給盤5の計量溝とその突歯を噛合させることで供給盤5と同期回転する。供給手段4、供給盤5および強制排出盤6は、金属により構成することができる。
【0028】
次に、
図2~4を用いて、本発明の特徴を詳細に説明する。
図2は、本実施形態に係る主軸11及び攪拌棒3を示す側面図であり、
図3は、本実施形態に係る攪拌棒3を斜め上方からみた斜視図であり、
図4は、本実施形態に係る攪拌棒3を主軸11に取り付ける過程を示す斜視図である。なお、本実施形態において、第1攪拌棒31と第2攪拌棒32とは、太さ及び長さにおいて差があるものの構造上の差はないため、
図2及び
図4では、第2攪拌棒32を例に説明する。
【0029】
図2に示すように、第2攪拌棒32は、径方向に延びる横部321と、横部321の先端からL字状に約90°屈曲して上方に延びる縦部322と、横部321の基端から平面視U字状に湾曲する取付部323とを有する。横部321と取付部323とは、水平方向において同一平面状に配置される。
【0030】
第2攪拌棒32は、半径約1.5mmの円柱状部材であり、ステンレス鋼(SUS)を曲げ加工することで形成され、弾性力を有する。第2攪拌棒32の横部321の長さは35mmで、縦部322の長さは300mmである。なお、第1攪拌棒31は、半径約3.0mmであり、横部311の長さは第2攪拌棒32の横部321の長さと同じで、縦部312の長さは90mmである。
【0031】
第1攪拌棒31と第2攪拌棒32とを比べると、第1攪拌棒31のほうが太く短いため強度が高く、第2攪拌棒32のほうが細く長いため可撓性が高い。
【0032】
図3に示すように、主軸11には、円筒状のリング部材40,40と、段差を有する円筒状の取付リング部材41,41が、固定されている。
【0033】
図4に示すように、取付リング部材41は、中心の孔部411を有する。孔部411は、平面視で長円形状である。
【0034】
取付リング部材41の下端側には、周方向の一部に湾曲して延びる溝部412が設けられている。これにより、取付リング部材41は、大径部と小径部とが段差でつながった円筒状になっている。
【0035】
溝部412は、第2攪拌棒32の横部321及び取付部323に対応して、平面視U字状に湾曲している。
図4に示すように、この溝部412に対して、第2攪拌棒32の横部321及び取付部323が、左側の仮想線の位置から右側の実線の位置に移動することで外側から掛止される。
【0036】
なお、横部321及び取付部323の境界付近(U字状の曲がっている下の部分)は、取付リング部材41と隙間があってもよく、この場合は、取付リング部材41を横部321及び取付部323とで挟持することになる。
【0037】
他方、リング部材40は、溝部412を有さない点でのみ取付リング部材41と異なる略円筒形状である。
【0038】
なお、リング部材40及び取付リング部材41が取り付けられる主軸11の中心に設けられた回転軸(図示せず)は、
図4に示した孔部411に対応するように平面視長円形状であって、その先端部には、オスネジが穿設されている。
【0039】
次いで、主軸11の組立てを説明する。
【0040】
まず、
図4に示すように、取付リング部材41,41に、第1攪拌棒31と第2攪拌棒32とをそれぞれ予め取り付け、次に、主軸11の回転軸に、供給手段4(
図3で図示略)、リング部材40,40、第1攪拌棒31を取り付けた取付リング部材41、第2攪拌棒32を取り付けた取付リング部材41を、この順で嵌合挿通した後、回転軸の先端のオスネジに円錐状の先端固定具42を螺合させる。
【0041】
以上により、回転軸に対して、リング部材40,40、及び、第1攪拌棒31と第2攪拌棒32とが取り付けられた取付リング部材41,41が着脱可能に取り付けられて、主軸11が組み立てられる。
【0042】
次いで、本実施形態に係る粉粒体の定量フィーダ装置の作用効果について説明する。
【0043】
まず、第2攪拌棒32は、相対的に太く強度が高くできるため、自重により底面に付着した粉粒体を、繰り返し剥がし落としても塑性変形しにくい。他方、第1攪拌棒31は、相対的に細いため塑性変形しやすいが、収容容器2の底面より上方に配置されるため、底面に付着した粉粒体により塑性変形されることを回避できる。
【0044】
ところで、塑性変形を回避するだけならば、従来の攪拌棒を太くすることも考えられるが、固い攪拌棒だけでは、収容容器2の内側面に付着した粉粒体を一定の方向からこすっても剥がせない場合に、却って繰り返し押し付ける結果となり、よりこびり付かせてしまうことがある。
【0045】
しかしながら、本実施形態に係る粉粒体の定量フィーダ装置では、第1攪拌棒31を有しており、この第1攪拌棒31は細く可撓性が高いため、こびり付いた粉粒体に対して、自身の先端を回転方向の反対側に湾曲するように撓らせて、その粉粒体を斜め上方向に押すことできる。よって、一定方向に押してもはがれにくい粉粒体であっても、異なる方向乃至角度から交互に押すことができるため、付着した粉粒体を剥がしやすい。
【0046】
また、もし仮に、単に従来の攪拌棒を太くしただけの場合、太い攪拌棒は可撓性が低いため、繰り返し回転させたときに同じ位置を通過するので、粉粒体の自重と太い攪拌棒の先端とで、粉粒体が固まりブリッジが発生する。
【0047】
しかしながら、本実施形態に係る粉粒体の定量フィーダ装置では、第1攪拌棒31を有しており、第1攪拌棒31は第2攪拌棒32より長く、かつ、可撓性が高いため、先端がランダムに動いて粉粒体をかき回すためブリッジの発生を防止することができる。
【0048】
また、第1攪拌棒31及び第2攪拌棒32と、取付リング部材41の溝部412とはいずれもU字状であり、溝部412に横部321(311)及び取付部323(313)が外側から引っ掛けられる構成であるため、収容容器2の内側面と第1攪拌棒31及び第2攪拌棒32との間隔をそれぞれ調整することができる。
【0049】
これにより、例えば、粉粒体が大きい場合に、第1攪拌棒31及び第2攪拌棒32を共に収容容器2の内側面から若干離す調整をしてトルクがかかりにくくすることができる。或いは、第2攪拌棒32のほうをやや収容容器2の内側面に近づけ、小さめの粉粒体は第2攪拌棒32で剥がし、大きめの粉粒体は第1攪拌棒31で剥がしたり、粉粒体同士が数珠つなぎになりやすい物質の場合に、例えば、1粒付着した場合には第2攪拌棒32で剥がし、複数粒付着した場合には第1攪拌棒31で剥がすように調整することもできる。
【0050】
また、本実施形態に係る粉粒体の定量フィーダ装置では、主軸11の回転軸に対して、取付リング部材41を上下逆さに取り付けることができ、かつ、上下逆さにした取付リング部材41に対して第1攪拌棒31及び第2攪拌棒32を掛止ことができる。
【0051】
これにより、粉粒体の大きさや性質に応じて、第1攪拌棒31及び第2攪拌棒32の間隔を変更することができる。
【0052】
以下、変形例について説明する。
【0053】
本実施形態では、第1攪拌棒31及び第2攪拌棒32として円柱形状のものを例に説明したが、本発明はこれに限られず、薄板状、多角柱状であってもよい。
【0054】
また、第1攪拌棒31及び第2攪拌棒32は、L字状を例に説明したが、例えば、収容容器2が下方に従って径が小さくなるようなコーン状の場合には、倒「く」の字状であってもよい。また、第1攪拌棒31は、水平方向に直線状に延びるものであってもよく、第2攪拌棒32は、斜め上方向に直線状または曲線状に延びるものであってもよい。
【0055】
また、第1攪拌棒31及び第2攪拌棒32は、複数あってもよく、例えば、第1攪拌棒31を周方向に180°位相をずらして2本、第2攪拌棒32を周方向に180°位相をずらして2本、合計4本設けることもできる。
【0056】
また、本実施形態では、第1攪拌棒31と第2攪拌棒32という2種類を説明したが、さらに他の攪拌棒を有してもよい。
【0057】
また、本実施形態では、ステンレス鋼(SUS)製の第1攪拌棒31及び第2攪拌棒32を例に説明したが、第1攪拌棒31及び第2攪拌棒32は、弾性力を有するものであれば、どのような素材でもよく樹脂製であってもよく、それぞれ別の素材であってもよい。例えば、第1攪拌棒31は通常のステンレス鋼、第2攪拌棒32はばね用ステンレス鋼などと素材を使い分けることで、特性の差を大きくすることがより好ましい。
【0058】
もちろん、本実施形態で示した第1攪拌棒31及び第2攪拌棒32の長さや太さは例示であり、第1攪拌棒31は相対的に強度が高く、第2攪拌棒32は相対的に可撓性が高いという性質の差異を維持できる範囲で適宜設計可能である。例えば、本実施形態においても、第2攪拌棒32の縦部322の長さは、収容容器2を2つ重ねるか否か次第で、約120~300mmで適宜選択可能である。
【0059】
さらに、第2攪拌棒32の外径と略等しい内径を有する外筒部材を、縦部322に対して摺動可能に外嵌させることで、第2攪拌棒32の高さが伸び縮み可能にすることもできる。
【0060】
本実施形態では、第1攪拌棒31及び第2攪拌棒32を取り付ける部材として、取付リング部材41を例に説明したが、第1攪拌棒31及び第2攪拌棒32が主軸11に取り付けられれば、どのような部材でもよく、例えば、リング部材40に水平方向に穴が穿設され、その穴に第1攪拌棒31の横部311(第2攪拌棒32の横部321)を差し込んでイモネジなどで固定するようなものであってもよい。さらに、取付リング部材41と第1攪拌棒31及び第2攪拌棒32とが一体成型されていてもよい。
【0061】
なお、本実施形態では、第2攪拌棒32は、第1攪拌棒31より上方に配置される例を説明したが、共に収容容器2の底面に沿って回転するように配置することもできる。
【符号の説明】
【0062】
1 投入口(上部開口)
2 収容容器
3 攪拌棒(攪拌部材)
31 第1攪拌棒(第1の攪拌部材)
32 第2攪拌棒(第2の攪拌部材)
4 供給手段(定量部)
5 供給盤(定量部)
6 強制排出盤(定量部)
8 モータ(駆動部)