IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ インディアン・モーターサイクル・インターナショナル・エルエルシーの特許一覧

特開2023-113851車輪付き車両の適応速度制御方法及びシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023113851
(43)【公開日】2023-08-16
(54)【発明の名称】車輪付き車両の適応速度制御方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   B60W 30/16 20200101AFI20230808BHJP
   B60W 40/04 20060101ALI20230808BHJP
   B60W 40/076 20120101ALI20230808BHJP
【FI】
B60W30/16
B60W40/04
B60W40/076
【審査請求】有
【請求項の数】29
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023093780
(22)【出願日】2023-06-07
(62)【分割の表示】P 2021509968の分割
【原出願日】2019-08-19
(31)【優先権主張番号】62/765,321
(32)【優先日】2018-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】505125314
【氏名又は名称】インディアン・モーターサイクル・インターナショナル・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ホーン,ジェイコブ,アール.
(72)【発明者】
【氏名】ウェッターランド,マルクス,エイ.
(57)【要約】      (修正有)
【課題】自動速度制御システムを有する二輪及び/又は三輪付きの動力式車両アセンブリを動作させる。
【解決手段】車両10が開示される。車両10は、通常、エンジンを支持するフレームと、フレームを支持する車輪などの1つ又は複数の支持体とを含む。したがって、エンジンは、内燃動力装置及び燃料供給システムを含み得る。車両10は、定速制御部又は巡航制御部を含むことができる。巡航制御部は、自動で、すなわち、車両10の様々なセンサからの入力を用いて動作することができる。センサは、他の車両に対する車両10の位置を測定するように動作することができる。巡航制御部は、車両間又は他の物体間の選択された、又は所定の距離を維持するために、実質的にさらなる運転者の入力なしに動作することができる
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動速度制御システムを有する二輪及び/又は三輪付きの動力式車両アセンブリを動作させる方法であって、
前記車輪付きの動力式車両アセンブリの外部環境にある物体を、センサを用いて検知することと、
前記物体に関する検知信号をプロセッサシステムに送ることと、
前記車輪付きの動力式車両アセンブリと前記物体との間に目標距離が存在するかどうかを判断するために、前記プロセッサシステムを用いて命令を実行することと、
前記目標距離が達成されていない場合に、前記目標距離を達成するために、前記車輪付きの動力式車両アセンブリの速度を自動で変えることと、
を含む方法。
【請求項2】
前記車輪付きの動力式車両アセンブリのライダーから選択された速度入力を受け取ることと、
前記選択された速度を達成するために、前記車輪付きの動力式車両アセンブリの原動機を制御することと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
目標追従基準をメモリから呼び戻すことをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
(i)前記物体が前記目標追従基準を超える基準にある場合に、速度プラス信号を送るか、又は(ii)前記物体が前記目標追従基準未満の基準にある場合に、速度マイナス信号を送るかのいずれかのために、前記プロセッサシステムを用いて命令を実行することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記目標追従基準は、第1の追従基準及び第2の追従基準を含み、前記第2の追従基準は、前記第1の追従基準を超え、
前記物体には、第1の物体及び第2の物体が含まれ、
センサを用いて前記物体を検知することは、前記第1の物体及び前記第2の物体の両方を検知することを含み、
前記第1の目標追従基準は、前記第1の物体に対応し、前記第2の目標追従基準は、前記第2の物体に対応する、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の物体の前記検知に基づいて、前記第1の物体が前記車輪付きの動力式車両アセンブリからずれているかどうかを判断することをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記車輪付きの動力式車両アセンブリから前記第1の物体までの第1の測定距離を求めることと、
前記第1の測定距離を前記第1の目標追従基準と比較した第1の比較を生成することと、
前記第1の比較を出力することと、
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の比較の前記出力が、前記第1の測定距離が前記第1の目標追従基準未満であるということである場合に、前記車輪付きの動力式車両アセンブリのエンジン回転数を下げる前記速度マイナス信号を送ることをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の比較の前記出力が、前記第1の測定距離が前記第1の目標追従基準を超えるということである場合に、前記車輪付きの動力式車両アセンブリの前記エンジン回転数を上げる前記速度プラス信号を送ることをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の物体の前記検知に基づいて、前記第2の物体が、意図された進路において、前記車輪付きの動力式車両アセンブリであるかどうかを判断することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記車輪付きの動力式車両アセンブリから前記第2の物体までの第2の測定距離を求めることと、
前記第2の測定距離と前記第2の目標追従基準との第2の比較を生成することと、
前記第2の比較を出力することと、
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第2の比較の前記出力が、前記第2の測定距離が前記第2の目標追従基準未満であるということである場合に、前記車輪付きの動力式車両アセンブリの前記エンジン回転数を下げる前記速度マイナス信号を送ることをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第2の比較の前記出力が、前記第2の測定距離が前記第2の目標追従基準を超えるということである場合に、前記車輪付きの動力式車両アセンブリの前記エンジン回転数を上げる前記速度プラス信号を送ることをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の物体が、前記車輪付きの動力式車両アセンブリの前記意図された進路に移動したかどうかを判断することと、
前記第1の物体が、前記車輪付きの動力式車両アセンブリの前記意図された進路に移動した場合に、前記第1の物体は第2の物体であると特定することと、
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項15】
前記車輪付きの動力式車両の傾斜角を求め、前記求めた傾斜角に少なくとも部分的に基づいて、前記車輪付きの動力式車両の可能な進路を評価することをさらに含み、
前記センサを用いて前記物体を検知することには、前記物体からの反射レーダ信号を受け取り、前記車輪付きの動力式車両アセンブリが走行することを意図された面の像を取得することが含まれる、請求項6に記載の方法。
【請求項16】
自動速度制御システムを有する二輪及び/又は三輪付きの動力式車両アセンブリを動作させる方法であって、
前記車輪付きの動力式車両アセンブリから周囲環境にある第1の物体までの第1の基準を測定することと、
前記車輪付きの動力式車両アセンブリから前記周囲環境にある第2の物体までの第2の基準を測定することと、
プロセッサシステムを用いて命令を実行して、
前記車輪付きの動力式車両アセンブリの第1の意図された進路から離隔距離だけ横にずれたものとして前記第1の物体を認識し、
第1の目標基準を呼び戻し、
前記第1の目標基準と前記第1の測定した基準との間の第1の差を求め、
前記求めた第1の差に基づいて第1の出力を生成し、
第2の目標基準を呼び戻し、
前記第2の目標基準と前記第2の測定した基準との間の第2の差を求め、
前記求めた第2の差に基づいて第2の出力を生成することと、
前記第1の差又は前記第2の差が閾値量と異なる場合に、前記車輪付きの動力式車両アセンブリの前記原動機の回転数を変えることと、
を含む方法。
【請求項17】
前記離隔距離が、前記車輪付きの動力式車両アセンブリの前記第1の意図された進路に対する、選択された横距離であることを判定するために、前記プロセッサシステムを用いて命令を実行することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記ライダーから選択された速度入力を受け取ることと、
前記選択された速度を達成するために、前記車輪付きの動力式車両アセンブリの原動機を制御することと、
をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記車輪付きの動力式車両アセンブリの前記原動機の前記回転数を変えることには、(i)速度プラス信号を送るか、又は(ii)速度マイナス信号を送るかのいずれかのために、前記プロセッサシステムを用いて命令を実行することが含まれる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記速度マイナス信号を送ることは、前記第1の差又は前記第2の差のいずれかが、選択された閾値未満と判定された場合に行われる、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記速度プラス信号を送ることは、前記第1の差又は前記第2の差のいずれかが、選択された閾値を超えると判定された場合に行われる、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記車輪付きの動力式車両が、選択された閾値以上の傾斜角にある場合に、前記速度プラス信号の送信又は実行を中断することをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第1の物体が、前記車輪付きの動力式車両アセンブリの前記第1の意図された進路に移動したことを判定することと、
前記第1の物体の認識を新たな第2の物体に変えることと、
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
前記車輪付きの動力式車両アセンブリが走行する面の像を取得することと、
前記面の分割部分を特定するために、前記プロセッサシステムを用いて命令を実行することと、
をさらに含み、
前記第1の物体が、前記車輪付きの動力式車両アセンブリの前記第1の意図された進路からずれていると認識することには、前記第1の物体が、前記車輪付きの動力式車両アセンブリと異なる単一車線の車線分割部分内を走行していることを判定することが含まれる、請求項16に記載の方法。
【請求項25】
二輪又は三輪付きの動力式車両アセンブリであって、
前部部分及び後部部分を有するフレームアセンブリと、
前記前部部分の近くで前記フレームアセンブリを支持するように、前記フレームアセンブリに回転可能に取り付けられた第1の車輪アセンブリと、
前記後部部分の近くで前記フレームアセンブリを支持するように、前記フレームアセンブリに回転可能に取り付けられた第2の車輪アセンブリと、
前記フレームに支持され、前記第1の車輪アセンブリ又は前記第2の車輪アセンブリの少なくとも一方を駆動するように構成されたエンジンと、
前記フレームアセンブリに取り付けられ、前記フレームアセンブリの外部の環境を検知して、前記環境に関する情報を第1の態様で収集し、検知信号を生成するように構成された第1のセンサと、
前記車輪付きの動力式車両アセンブリをライダーの選択速度に選択的に維持するように構成された巡航制御システムと、
前記検知信号を前記第1のセンサから受け取り、
少なくとも、前記車輪付きの動力式車両アセンブリの意図された進路内の物体の存在を判定するために、前記検出信号に基づいて命令を実行し、
判定した場合に、前記車輪付きの動力式車両アセンブリの速度を変えるために、プラス信号又はマイナス信号を生成する
ように構成されたプロセッサシステムと、
を含み、
前記巡航制御システムは、前記車輪付きの動力式車両アセンブリの現在の速度を前記ライダー選択速度から変えるために、前記生成したプラス信号又はマイナス信号を受け取るよう動作可能である、二輪又は三輪付きの動力式車両アセンブリ。
【請求項26】
前記第1のセンサは、レーダアセンブリを含む、請求項25に記載の車輪付きの動力式車両アセンブリ。
【請求項27】
前記環境を第2の態様で検知し、第2の検知信号を生成するように構成された第2のセンサをさらに含み、
前記プロセッサシステムは、
前記第2の検知信号を前記第2のセンサから受け取り、
少なくとも、前記車輪付きの動力式車両アセンブリの意図された進路内の物体の存在を判定するために、前記検出信号及び前記第2の検出信号の両方に基づいて命令を実行するようにさらに構成される、請求項25に記載の車輪付きの動力式車両アセンブリ。
【請求項28】
前記第1のセンサは、レーダセンサアセンブリであり、前記第2のセンサはカメラであり、
前記レーダアセンブリは、前記環境において、前記フレームアセンブリに対して外部物体を関連付けるように動作可能であり、
前記カメラは、前記フレームアセンブリの外部の面の像を取得するように動作可能であり、
前記プロセッサシステムは、前記車輪付きの動力式車両アセンブリの走行車線の分割部分であって、前記車輪付きの動力式車両アセンブリが走行する分割部分と、前記走行車線内の前記物体の存在とを判定するために、前記検知信号及び前記第2の検知信号の両方に基づいて、命令を実行するようにさらに構成される、請求項27に記載の車輪付きの動力式車両アセンブリ。
【請求項29】
前記プロセッサシステムは、前記物体が前記車輪付きの動力式車両アセンブリの前記車線の前記分割部分に移動したときに、前記検知信号に基づいて判定するために、命令を実行するようにさらに構成され、
前記プロセッサアセンブリは、前記物体が前記車輪付きの動力式車両アセンブリの前記車線の前記分割部分に移動したと判定した場合に、前記車輪付きの動力式車両アセンブリの前記速度を変えるための前記プラス信号又は前記マイナス信号を生成し、
前記車輪付きの動力式車両アセンブリの前記速度は、前記生成したプラス信号又は前記マイナス信号に基づいて自動で変わる、請求項28に記載の車輪付きの動力式車両アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両、特に、車輪付き車両、とりわけ、4つ未満の車輪、したがって、動作可能構成要素を有する車輪付き車両に関する。
【背景技術】
【0002】
このセクションは、必ずしも先行技術とは限らない、本開示に関連する背景情報を提示する。
【0003】
オペレータ又はライダーなどの搭乗者を移動させる車両は、エンジンなどの動力装置を含む。車両は、スロットル及びブレーキシステムなどの様々な制御部を含むことができる。制御システムは、通常、オペレータによって手動で操作される。車両には、通常実質的に手動で操作される二輪車両を含むことができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
このセクションは、本開示の全体的な概要を提示し、最大範囲の、又はすべての特徴部の包括的な開示ではない。
【0005】
ライダーが操作するモータサイクルアセンブリが本明細書で開示される。ライダーは、モータサイクルを面上の意図された進路に沿って走行するように操作することができる。面には、他のモータサイクル又は四輪車両等の他の車両などの他の物体と共有することができる路面を含むことができる。
【0006】
様々な実施形態では、モータサイクル10は、モータサイクル10の外部環境を検出する1つ又は複数のセンサを含むことができる。例えば、レーダアセンブリ、又はレーザ測距(ライダー)アセンブリなどの様々な測距アセンブリを使用して、外部物体までの距離、外部物体の速度若しくは速度変化、又は外部物体の位置などを測定することができる。検出された物体に基づいて、モータサイクルの様々なシステムは、ライダー又は外部車両のオペレータなどに情報を与えるために、自動で動作する、且つ/又は切り換えることができる。
【0007】
モータサイクルは、モータサイクルの外部のオペレータに与えることができる通知をさらに含むことができる。例えば、点滅などの視覚的通知を外部の車両オペレータに与えることができる。モータサイクルホーン又はスピーカなどからの聴覚的通知を与えることもできる。車両の存在することをドライバ及び/又は自律ドライバシステムに警告するために、一般に利用可能な、選択された車両への通信手段などを用いて、選択された車両に様々な信号を送ることもできる。通知は、モータサイクルに対する車両の検出位置又は速度などによる自動判定に基づいて与えることができる。
【0008】
さらに、モータサイクルは、定速制御部又は巡航制御部を含むことができる。巡航制御部は、自動で、すなわち、モータサイクルの様々なセンサからの入力を用いて動作することができる。センサは、他のモータサイクル及び/又は他のモータサイクルでない車両などの他の車両に対するモータサイクルの位置を測定するように動作することができる。巡航制御部は、モータサイクル間又は他の物体間の選択された、又は所定の距離を維持するために、実質的にさらなるライダー入力なしに動作することができる。
【0009】
本明細書で開示するように、二輪車両は、二輪車両の存在、並びに/又は外部車両の位置及び速度に関して、ライダー及び外部のオペレータに自動フィードバック及び/又は通知を与えることができる。通知は、外部車両のライダーに認識させるのに寄与することができ、逆も同様である。さらに、センサ入力は、二輪車両の様々な制御の自動動作を可能にする。
【0010】
本明細書に提示される説明から、さらなる適用領域が明らかになるであろう。この概要の説明及び特定の例は、単に例示することを意図され、本開示の範囲を限定することを意図されていない。
【0011】
本明細書で説明される図面は、すべての可能な実施例ではなく、選択された実施形態のみを例示することを目的とし、本開示の範囲を限定することを意図されていない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】様々な実施形態によるモータサイクルの斜視図である。
図2】ライダーの位置から見たフェアリングアセンブリの図である。
図3】モータサイクルに取り付けられたカメラシステムの位置の概略図である。
図4】モータサイクルとモータサイクルに取り付けられた様々なセンサとの平面図である。
図5】モータサイクル及びセンサアセンブリの詳細図である。
図6A】センサアセンブリの取付位置の詳細内部図である。
図6B】センサアセンブリの取付位置の詳細内部図である。
図7A】モータサイクルのディスプレイの動作の流れ図である。
図7B】モータサイクルのディスプレイの動作の流れ図である。
図8A】前方を向いたセンサアセンブリ用の取付アセンブリの詳細な概略図である。
図8B】前方を向いたセンサアセンブリ用の取付アセンブリの詳細な概略図である。
図9】モータサイクルの座アセンブリの平面図である。
図9A】通知システム用の入力基準を含む表2である。
図10】外部ドライバ通知用の流れ図である。
図11A】傾斜センサを有するモータサイクルの部分図である。
図11B】傾斜センサを有するモータサイクルの部分図である。
図11C】傾斜センサを有するモータサイクルの部分図である。
図12A】直線路で車両に続くモータサイクルの概略図である。
図12B】湾曲路で車両に続くモータサイクルの概略上面図である。
図12C】湾曲路で車両に続くモータサイクルの概略側面図である。
図13】センサアセンブリを動かすための駆動アセンブリの概略図である。
図14】直線路でのモータサイクル走行構成の概略平面図である。
図15】湾曲路での複数のモータサイクルの走行構成の図である。
図16A】適応巡航制御の動作の流れ図である。
図16B】適応巡航制御の動作の流れ図である。
図17】適応巡航制御の任意選択の論理/方法応用の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
同じ参照数字は、図面のいくつかの図の全体にわたって同じ部品を示す。
【0014】
例示的な実施形態が、添付図面を参照して、以下により完全に説明される。
【0015】
最初に図1を参照すると、車両が例として示されている。車両には、一般にモータサイクル10と称することができる二輪車両を含むことができる。モータサイクル10は、Medina,Minnesotaに事業所を有するIndian Motorcycle
International,LLCから共に販売されているChieftain(登録商標)モータサイクル又はRoadmaster(登録商標)モータサイクルなどの任意の適切なモータサイクルとすることができる。様々な実施形態では、モータサイクル又は車両は、米国特許出願公開第2016/0298807号明細書に開示された車両と同様とすることができる。オートサイクル、H-D U.S.A.LLCから販売されているFreewheeler(登録商標)三輪モータサイクル、Can-Am Bombardier Recreational Products Inc.から販売されているSpyder三輪車両、又はMinnesotaに事業所を有するPolaris Inc.から販売されているSlingshot(登録商標)三輪車両などの他の選択されたモータサイクルの車輪付き車両には、二輪又は三輪を有するものを含むことができ、モータサイクルと称することもできる。
【0016】
通常、モータサイクル10は、第1の、又は前部車輪アセンブリ12、及び第2の、又は後部車輪アセンブリ14を含む。車輪12、14は共に、タイヤ、リム、及び他の公知の構成要素を含む車輪アセンブリとして形成することができる。車輪12、14は、モータサイクル10の動作時に、路面又は地面又は他の適切な面に係合する、又はそれらの上で転動することができ、フレームアセンブリ又は構造物16に対して回転することができる。当然のことながら、フレームアセンブリ16は、金属管、エンジン、及び/又はエンジンへの連結体を含む様々な構成要素と、他の構成要素に連結される同様の構成要素とを含むことができる。フレームアセンブリ16は、前部車輪アセンブリ12が連結される前部部分と、後部車輪アセンブリ14が連結される後部部分とを有することができる。
【0017】
モータサイクル10又は車両は、2つの車輪アセンブリ12、14だけを含むことができる。したがって、モータサイクル10は、2つの車輪だけの車両とすることができる。様々な実施形態では、車両10は、後部車輪アセンブリ14によってのみ駆動されるなど、単一車輪でのみ駆動することができる。すなわち、モータサイクル10は、2つの車輪だけを含み、後部車輪でのみ駆動することができる。
【0018】
フレームアセンブリ16に連結されるさらなる構成要素には、中にスプリングを有するフォークアセンブリを含むことができるサスペンション構成要素18とハンドルバー24とを含み得る。さらに、フェアリング構成要素20は、フレームアセンブリ16に連結することができ、フレーム16に対して移動することができるし、又は固定することもできる。さらに、フレーム16は、動作時に、車両10に座るためにオペレータが使用することができる座部又は座アセンブリ28を支持することができる。
【0019】
フレーム16は、エンジン40を保持又は支持することができる。エンジン40は、本明細書でさらに説明するものなどの様々な構成要素を含むことができ、動力伝達系アセンブリ42の一部とすることができ、動力伝達系アセンブリ42は、トランスミッション構成要素又はアセンブリ44をさらに含むことができる。当然のことながら、オペレータとも称されるユーザによる車両10の操作を可能にするために、当技術分野において一般に知られているものなどの他の様々な構成要素を車両10に組み込むことができる。ユーザは、トランスミッション44を通じて、エンジン40から後部車輪14アセンブリなどの1つ又は複数の車輪に動力を伝達するために、エンジン40を制御するなど、車両を操作することができる。
【0020】
様々な実施形態では、エンジン40には、Medina,Minnesotaに事業所を有するIndian Motorcycle International,LLCから販売されているThunderstroke(登録商標)エンジンなどのエンジンを含むことができる。エンジン40は、ピストンを移動させるために、火花が、ガソリンなどの石油製品を点火する火花点火エンジンを含むことができる。ガソリン、又は他の適切な燃料は、エンジン40に供給するために、最初に燃料タンク50に収容することができる。空気は、燃料の燃焼に使用することができ、最初に、給気口52からエンジンアセンブリに入る。スロットル制御部54は、エンジン40に接続されたスロットル本体を制御するために、オペレータが操作する(回転させる)ことができる。
【0021】
モータサイクル10は、前部車輪アセンブリ12に取り付けられた前部ディスクブレーキアセンブリ60などのブレーキアセンブリをさらに含むことができる。後部車輪アセンブリは、後部ディスクブレーキアセンブリを含むことができると当業者には分かるであろう。後部ブレーキアセンブリは、サドルバッグ140などのモータサイクル10の様々な構成要素によって覆うことができる。ブレーキアセンブリは、ブレーキ制御部により、オペレータが手動で操作することができる。様々な実施形態では、ハンドルレバー66を動かして(例えば、グリップ68に向かって押して)、前部ブレーキアセンブリ60を作動させることができる。
【0022】
前部ブレーキアセンブリ60は、ブレーキディスク70及びブレーキキャリパアセンブリ72を含むことができる。当技術分野で知られているように、ディスク70は、車輪アセンブリ12のリム12rに連結されている。ブレーキキャリパアセンブリ72は、ディスク70に対して、サスペンションアセンブリ18の一部分などに固定される。ブレーキキャリパアセンブリ72は、ディスク70を圧迫して車輪アセンブリ12の回転を遅くする、且つ/又は止めるように動作することができる。同様のプロセスは、後部車輪アセンブリを遅くするように働くことができる。しかし、前部ブレーキアセンブリ60などのブレーキアセンブリは、代替のブレーキ装置を使用することもできる。例えば、ドラムブレーキ又は他のブレーキシステムを使用することができる。さらに、ブレーキシステムの動作は、機械ケーブル又は油圧ブレーキシステムを用いるなど、任意の適切な態様であり得る。
【0023】
エンジンを加速又は減速するなどのエンジン40の動作は、独立して、及び/又はブレーキシステムと協同して行うことができる。例えば、上記のように、スロットル54は、エンジン回転数を上げるように動作することができる。エンジン回転数の上昇により、モータサイクル10の車両速度を上げることができる。様々な実施形態では、エンジン制御ユニット(ECU)272は、ライダー200(図4)からの入力に基づいて、エンジン40を制御することができる。ECU272及び燃料噴射装置などの様々な制御部は、バッテリ90によって電力を供給することができる。さらに当然のことながら、トランスミッションアセンブリ44での様々なギヤ選択も、エンジン40のエンジン回転数及び/又はモータサイクル10の速度を変更する、又は変えるように働くことができる。本明細書でさらに説明するように、ブレーキアセンブリ及びエンジン回転数制御アセンブリなどの様々な構成要素を使用して、モータサイクル10の速度を変えることができる。これらの制御部の操作は、概ねオペレータによる手作業とすることができる。手動操作に加えて、又はそれに代えて、様々なシステムは、本明細書で説明するように、様々なシステムから入力を受け取り、モータサイクル10の選択した結果及び速度を達成するための命令を実行するなどによって、概ね自動で制御することもできる。
【0024】
したがって、モータサイクル10は、本明細書でさらに説明するように、命令を実行するように動作可能な、又は構成された構成要素をさらに含むことができる。したがって、モータサイクル10は、バッテリ90などの1つ又は複数の電源を含むことができ、バッテリ90は、交流機及び/又はステータアセンブリを含むことができる充電システムで充電することができる。
【0025】
上記の制御システムを含む様々なアセンブリに加えて、車両10は、増強又は補機システム、及び/或いは補機物品をさらに含むことができる。上記のように、モータサイクル10は、本明細書でさらに説明するように、簡潔に、ヘッドライト又は主ライト100と1つ又は複数の補助ライト又はパッシングライト102、104とを含むフェアリング構成要素20を含むことができる。補助ライト102、104は、転回灯又は方向指示器、及び/或いはハザード指示器とすることもできる。さらに、モータサイクル10は、後部ライト又はブレーキライト106と、1つ又は複数の補助指示器又は方向指示器108、110とを含むことができる。
【0026】
フェアリング構成要素20は、左ハンドガード112l及び右ハンドガード112rなどのハンドガード又は横部分をさらに含むことができる。モータサイクル10は、下側フェアリング又は下側フェアリング構成要素120をさらに含むことができる。下側フェアリング120は、ハイウェイバー又はエンジンケースバー122を囲む、且つ/又は含むことができる。様々な実施形態では、下側フェアリング120は、下側フェアリング120内に閉じ込めることができるコンパートメント又は空間を含むことができる。さらなる付属品として、1つ又は複数のサドルバッグ140があり得る。サドルバッグは、ヒンジ142及びロック又は留めアセンブリ144などの様々な構成要素を含むことができる。サドルバッグ140は、走行時などの選択された圧力下で、図1に示す選択された形状を維持することができる、サドルバッグ140の壁146を含む概ね硬質のケース又は半剛性のケースなどの適切な構造又は選択された設計とすることができる。サドルバッグ140は、本明細書でさらに説明するように、内部空間を画定することができる。
【0027】
様々な実施形態では、フェアリングアセンブリ20、下側フェアリングアセンブリ120、及び/又はサドルバッグ140は、本明細書でさらに説明するように、様々な構成要素又はアセンブリを含むコンパートメントを画定する、又は有することができる。様々な実施形態では、モータサイクル10は、モータサイクル10の様々なアセンブリに情報を与えるために、様々な構成要素に配置することができる、選択されたカメラ、センサ、又は放射体アレイなどを含むことができる。
【0028】
引き続き図1を参照し、加えて図2及び図3を参照して、モータサイクル10は、フェアリングアセンブリ20のライダーに面した、又は後方を向いた部分を含むことができる。フェアリングアセンブリ20のライダーに面した部分は、ライダーに面した側又は面150を含むことができる。ライダーに面した側150は、スピードメータ152及びタコメータ154などの様々な計器を含むことができる。様々な実施形態では、フェアリングアセンブリ20は、Polaris Industries Incから販売されているRide Command(登録商標)ビデオディスプレイなどの選択可能なディスプレイ160をさらに含むことができる。ディスプレイ160が、選択された態様で、座部28に着座したライダー200(図4)に様々な情報を選択的に表示できるように選択を行うことができる。ディスプレイ160は、フェアリング内のディスプレイ160に代えて、又はそれに加えて、モータサイクル10の様々な構成要素、例えば、バックミラーに組み込むことができることを当業者は理解している。ディスプレイ160は、通常、ライダー200が、頭の方向を変えることなく、ディスプレイ装置160を見ることを可能にするように取り付けられている。すなわち、ライダー200は、自分の頭をモータサイクル10の前方方向からそらせる必要がない。ディスプレイ160で表示する情報の選択は、手動で、又は自動で、或いは自動及び手動入力の組み合わせで行うことができる。ビデオディスプレイ160は、ディスプレイ160が、Ride Command(登録商標)タッチスクリーンディスプレイと同様のタッチスクリーンと制御部とを含む場合などに、ライダー200が選択できる情報を表示することができる。さらに、ディスプレイ160を制御するために、様々な入力部又は選択ボタン、或いは手動制御部162を設けることもできる。制御部162は、プログラム可能であり、ディスプレイ160上での識別に基づく手動入力を提供するソフトボタンとすることができる。
【0029】
本明細書で説明するように、カメラ、センサ(例えば、レーダ、ライダー、傾き)などの様々なシステムは、適切な態様で車両の選択されたシステムに接続することができる。例えば、後退、並びに/又は死角の観察及び検出のためのカメラは、映像入力としてディスプレイに直接配線することができる。この場合に、ディスプレイは、選択されたカメラからの像を表示するために、入力を受け取ることができる。巡航制御及び/又は調整可能な巡航制御、様々なシステム、並びにセンサ用などの他のシステム(例えば、ブレーキコントローラ、慣性観測ユニット(IMU)650、レーダ、ライダー、カメラ)は、エンジンコントローラ(ECU)に接続された高速通信バスに接続することができる。
視覚的フィードバック
様々な実施形態では、ディスプレイ160は、選択されたカメラからの記録された若しくはライブの映像又は画像供給物を表示するビデオディスプレイとすることができる。引き続き図2を参照し、加えて図3を参照すると、カメラ170は、下側フェアリングアセンブリ120に取り付けることができる。カメラ170は、可視光、赤外光、又は他の選択されたタイプの光などの選択された波長の光がカメラ170のセンサに入るのを可能にする、下側フェアリング120の一部を貫通するレンズ又は入口を含むことができる。カメラは、El Paso,TXに事業所を有するProtech Global Solutions,LPから販売されている品番PCC-15501のカメラなどの選択された任意の適切なタイプのカメラとすることができる。
【0030】
カメラ170は、有線接続を介して直接的に、無線接続を介して直接的に、又は選択された処理システム若しくはユニットなどを通じて間接的になど、選択された態様でディスプレイ160に接続することができる。選択される通信プロトコルとして、コントローラエリアネットワーク(CAN)バスがあり得る。様々な実施形態では、カメラ170は、コントローラ又は処理システムに接続するか、又は映像接続によってディスプレイ160に直接接続することができる。プロセッサは、エンジン制御ユニット(ECU)272に組み込まれ、且つ/又はエンジン制御ユニット(ECU)272と通信することができる。それに代えて、又はそれに加えて、カメラ制御プロセッサをカメラ170と共に設けることができる。
【0031】
カメラ170を使用して、モータサイクル10の後ろ、及び/又は横の領域などの選択された領域の像を取り込むことができる。次いで、取り込まれた像は、スチール写真(例えば、単一画像)か、又は複数の画像(例えば、選択されたフレームレートの映像表示)かのいずれかとして、ディスプレイ160に表示することができる。カメラ170は、電荷結合素子(CCD)又は相補型金属酸化膜半導体(CMOS)又は他の適切なタイプの検出器などの選択されたセンサを含むことができる。検出器は、レンズアセンブリ172を通って取り込まれた、又は送られた光を検出することができ、次いで、この光は、ライダーが見るためにディスプレイ160に導入される。
【0032】
様々な実施形態では、ディスプレイ装置160の表示は、ライブ表示、及び/又は保存された画像の表示とすることができる。したがって、ディスプレイ装置160を使用して、カメラ170からのライブ像を表示する、且つ/又はカメラ170からの記録された、及び保存された画像を表示することができる。さらに、モータサイクル10は、選択された時間量の映像表示及び/又は選択された数量のスチール画像などのカメラ170によって取り込まれた、選択された数量の画像を記録するために、カメラ170などに付属するメモリシステムを含むことができる。
【0033】
様々な実施形態では、カメラを用いて取り込まれた画像又は映像は、選択された期間にわたって選択されたメモリに保存することができる。例えば、ライダーは、画像が、1分ごとの画像に関してなど、選択された時間にわたって選択された速度で保存されることを選択することができる。さらに、画像又は映像は、メモリ空間が満たされ、且つ/或いは画像又は映像がユーザによって消去されるまで保存することができる。さらに、記録された画像は、アクセスし、且つ/又はモータサイクルから離れたメモリに移動させることができる。様々な実施形態では、コントローラは、選択された量の映像を自動で保存し、且つ/又は起こり得る、又は目前に迫った衝突が起ころうとしているときに、記録を開始するようにプログラムを組むことができる。このように、画像及び映像は、選択された期間後に調査するために保存することができる。
【0034】
カメラ170は、下側フェアリングアセンブリ120内に示されているが、当然のことながら、カメラ170には、他の場所に取り付けることもできる複数のカメラを含むことができる。カメラ170は、選択的に取り付けることができ、ハンドガード領域112l、112rの近く、及び/又はサドルバッグ140に取り付けられるさらなるカメラを含むことができる。例えば、カメラ170のレンズ172は、モータサイクル10に対して横側の像及び/又はモータサイクル10の後方への像を取り込むために、サドルバッグ140の壁146を貫通して配置することができる。
【0035】
加えて図4を参照すると、カメラ170などのカメラのこの配置により、横方向の、又は後方の眺めなどの、通常ライダー200が見ることができない区域又は領域(例えば、死角)の眺めを見ることが可能になる。例えば、ライダー200は、前方及び前部車輪アセンブリ12の方を向くなどの、モータサイクル10に対する乗車位置を取ることができ、ミラー204は、第1の円錐視野又は第1の視野空間204’を有することができる。しかし、視野空間204’は、一般的に死角と解釈される、又は死角と呼ばれる、選択された領域又は空間を含むことができない。第2のミラー205も、円錐視野205’を有することができる。しかし、カメラ170は、死角の少なくとも一部分を包含する、又は含む、或いはミラー204の視野空間204’とは異なる領域又は空間を補う円錐視野又は視野空間170’を含むことができる。様々な実施形態では、上記のように、第2の視野空間170a’を有する第2のカメラ170aを含むことができる。さらに、上記のように、モータサイクル10は、カメラ170bを含むことができる1つ又は複数のサドルバッグ140を含むことができ、カメラ170bも、通常、モータサイクル10の側方及び/又は後方の区域又は領域を含むことができる視野170b’を有することができる。カメラ170bの特定の視角は、レンズのタイプ及び視角とカメラ170bの配置とに依存し得る。さらに、後方を向いたカメラ170cは、モータサイクル10のフェンダなどの位置でモータサイクル10に設け、これに取り付けることができる。様々な実施形態では、後部カメラ170cは、フェンダに連結されたブラケット、ナンバープレートホルダ、サドルバッグ取付ブラケットなどに取り付けることができる。したがって、1つ又は複数のカメラ170は、ライダー200がミラー204、205に映った像を見ているときでさえ、ライダー200及び/又はミラー204、205によって容易に見ることができないモータサイクルに相対する視像を有することができる。
【0036】
図2及び図4を参照すると、選択されたカメラ170の視像は、表示画面又はディスプレイ装置160に表示することができる。ディスプレイ装置160は、1つ又は複数のカメラ170の視像を表示するために割り当てられた、又は選択されたディスプレイ160の選択された部分を有することができ、且つ/或いはディスプレイ160全体は、選択されたカメラからの視像を表示するために選択された場合に専用とすることができる。
【0037】
様々な実施形態では、ライダー200からの入力に基づいて、視像をディスプレイ160に供給するために、異なる1つ又は複数のカメラを選択することができる。例えば、下記の表1を参照すると、ライダー200からの様々な入力により、ディスプレイ装置160は、複数のカメラのうちの1つの視像を表示することができる。
【0038】
【表1】
【0039】
表1を参照して、モータサイクル10は、転回信号又は方向指示器のスイッチを含むことができる。ライダー200が右折指示器を入力した場合に、右カメラ視像、例えば、カメラ170は作動することができ、ディスプレイ装置160にその視像が表示される。さらに、本明細書で説明するように、様々な傾き検出機構は、モータサイクル10の選択された傾き量を検知する、又は測定することができ、この傾き量を使用して、又はこの傾き量を代替として使用して、カメラ170の視像を選択することもできる。ディスプレイ装置160に表示される右カメラは、別のモータサイクル又は自動車などの車両、例えば、物体210が、円錐視野又は視野領域170’内に存在するかどうかを判断する際に、ライダー200を手助けすることができる。領域170’は、ミラー204を見ているときでさえ、ライダー200の頭をそらせることなく、ライダー200が直接見ることができない「死角」を含むことができる。ディスプレイ160は、右指示器が指示した、又は作動した場合に、カメラ170の視像を表示するように自動で切り換わることができる。したがって、右手車線変更、右手転回、又は他の右手操作若しくは右移動操作時に、表示画面160は、モータサイクル10の右側のカメラ170が見ることができるものを表示することができる。
【0040】
同様に、左折指示器が動作する、又は作動するときに、左カメラ170aは、ディスプレイ装置160に表示される視像を有することができる。同様に、その結果、ライダー200が左転回を指示するスイッチを動かしたときに、ディスプレイ装置160に表示される左カメラ170aの視像を有する左カメラは、ライダー200が、ミラーの反射光205’及び/又はライダー200の頭の簡単な動作によって見ることさえできない領域170aを見ることを可能にする。さらに、本明細書で説明するように、様々な傾き検出機構は、モータサイクル10の選択された傾き量を検知する、又は測定することができ、この傾き量を使用して、又はこの傾き量を代替として使用して、カメラ170aの視像を自動で選択することもできる。ライダー200は、モータサイクル10の容易且つ効率的な操作を可能にするために、モータサイクル10のまわりの他の領域を見る間、前方を向いた視点を維持することもできる。
【0041】
さらに、モータサイクル10は、シフトダウン、ブレーキ入力(圧力又は機械式)、クラッチ解除(選択された継続時間にわたってなど)、スロットルの縮小、又は他の適切な速度間連量を検出するなど、負の速度を含むモータサイクル10の速度、及び/又は他のシステム状態を求めることができる様々な入力部、センサ、及び制御部を含むことができる。負の速度が検知又は測定された場合に、後部カメラ170bは、ディスプレイ装置160に表示される視像を有することができる。様々な実施形態では、駐車する、又は保管領域から移動させるなどのために、ライダー200がモータサイクル10を逆に、又は後方に移動させているときに、ライダー200は、モータサイクル10の後方の領域又は空間の視像を見るために、ディスプレイ装置160を見ることができる。
【0042】
しかし、様々な実施形態では、負の速度が測定された場合などに、すべてのカメラは、ディスプレイ装置160に何度も表示することができる。例えば、ディスプレイ装置160は、ディスプレイ装置160でモータサイクル10の左後方、中央後方、及び右後方を見ることを可能にするために、3つの部分に分割することができ、或いは、当技術分野で公知の様々な画像継ぎ合わせアルゴリズムを使用して、様々なカメラ画像からの2つ又は複数の画像を合体させて単一の画像に継ぎ合わせることもできる。このように、表示される画像又は映像画像は、包括的視像又は全景を示す継ぎ合わせ画像又は映像画像とすることができる。これは、モータサイクル10をバックさせるときに、ライダー200が、モータサイクル10の長手軸10lの両側で全領域を見ることを、又は約90~約180°などの広い視野を有することを可能にする。
【0043】
したがって、カメラ170は、ライダー及び/又は選択された検知入力部から入力が受け取られた場合などの選択された時間に動作することができる。したがって、カメラ170は、モータサイクル10が作動中に常に動作する必要はない。しかし、当然のことながら、カメラ170は、モータサイクル10が作動している、又は動作しているときに常に作動中であるように動作することができるが、ディスプレイ装置160は、ライダーの入力又は検知された入力に基づいて、1つ又は複数の選択されたカメラの視像を選択的に表示するだけである。それでもなお、ディスプレイ160は、オペレータ又はライダー200によるモータサイクル10の容易且つ効率的な操作を可能にするために、1つ又は複数の選択されたカメラ170の視像を表示することができる。
【0044】
上記に説明したカメラ170に加えて、他のセンサをモータサイクル10に同様に取り付ける、又は接続することができる。本明細書でさらに説明するように、さらなるセンサは、様々なライダーフィードバックシステムを通じて、ライダー200に情報を与えるのに寄与することができる。さらなるセンサ及びフィードバックシステムは、ライダー200が、モータサイクル10の容易又は効率的な走行のために、モータサイクル10のまわりの環境を評価するのを可能にする。
【0045】
様々な実施形態では、モータサイクル10は、後方を向いたレーダアセンブリをさらに含むことができる、又は含むように取り付けることができる。図1図4、及び図5を参照すると、レーダアセンブリ250は、サドルバッグ140に取り付けることができる。当然のことながら、レーダアセンブリ250は、サドルバッグ140にレーダアセンブリ250、第2のサドルバッグアセンブリ141に第2のレーダアセンブリ252など、モータサイクル10のいずれの側にも1つを取り付けられた2つのレーダアセンブリを含むことができる。2つのレーダアセンブリ250、252は、左及び右とされる以外は実質的に同一とすることができる。同様に、サドルバッグアセンブリ140、141は、同様に左及び右である以外は実質的に同一とすることができる。したがって、レーダアセンブリ250及びサドルバッグ140についての本明細書での説明はそれぞれ、別途、特に明示されない限り、サドルバッグアセンブリ140及びレーダアセンブリ250とサドルバッグアセンブリ141及びレーダアセンブリ252とのいずれにも、又は両方に当てはまる。
【0046】
加えて図6A及び図6Bを参照すると、様々な実施形態において、ブラケット部材260は、少なくとも、レーダアセンブリ250をサドルバッグアセンブリ140の少なくとも1つの壁又はブラケットと相互連結するように形成されている。さらに、当然のことながら、レーダアセンブリ250、252のうちの1つのレーダアセンブリだけをモータサイクル10に取り付けることもできる。例えば、モータサイクル10の後ろの空間の光景を含むように、レーダアセンブリ250だけをモータサイクル10の後部フェンダ11に取り付けることができる。
【0047】
様々な実施形態では、サドルバッグ140に取り付けられる場合に、ブラケット260は、剛性壁146に取り付ける、又は固定することができる。それに加えて、又はそれに代えて、サドルバッグ140は、モータサイクル10に、例えば、1つ又は複数のブラケットアセンブリを含むフレーム16などに取り付けられる。したがって、レーダブラケット260は、レーダアセンブリ250をモータサイクル10に対して固定するために、サドルブラケットに取り付ける、又は固定することができる。それでもなお、レーダアセンブリ250は、1つ又は複数の留め具262を用いてサドルバッグ140の壁146に固定することができるブラケット260に取り付けられる、又は固定される。しかし、当然のことながら、レーダアセンブリ250、252は、ブラケットに取り付けられる必要はない。例えば、サドルバッグブラケット及び/又は壁が適切なタイプ、構造などからなる場合に、レーダアセンブリ250、252は、壁及び/又はブラケットに直接固定することができる。例えば、接着剤又は接着材料(例えば、両面テープ)を使用して、レーダアセンブリ250、252を面に固定することができる。このため、レーダアセンブリ250、252を取り付けるために、穴又は窪みが、サドルバッグ又はブラケットに用意される必要がない。
【0048】
ブラケットが使用される場合に、ブラケット260は、金属又は金属合金などの実質的に剛性の材料で形成することができる。しかし、様々な実施形態では、ブラケット260は、レーダ波を吸収する、反射するなど、レーダ波に干渉することがない、選択されたポリマーで形成することができる。様々なポリマー材料として、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ガラス充填ナイロンなどがあり得る。さらに、ブラケット260は、ブラケット260に剛性を付与する助けとするために、補強リブ又は部材264などの選択された形状部又は幾何形状部を含むことができる。様々な実施形態では、レーダアセンブリ250は、動作時に、モータサイクル10に対するレーダアセンブリ250の移動が最小限になるように、モータサイクル10に対して選択的に固定される。このため、レーダアセンブリ250は、レーダアセンブリ250をブラケット260に保持する1つ又は複数の留め具266用いるなどの選択された態様でブラケット260に固定することができる。
【0049】
様々な実施形態では、レーダアセンブリ250は、レーダ放射体及びレーダ受信機を含むことができる。レーダアセンブリ250は、レーダアセンブリの外部の、及び/又はモータサイクル10に相対する物体の位置、速度、速度変化などを求めるために命令を実行するように構成された様々な処理システムをさらに含むことができる。レーダアセンブリ250は、どれも、Michigan, USAに事業所を有するContinental AGから販売されているARS400、ARS441、及び/又はSRR320レーダシステムなどのレーダシステムを含むことができる。レーダアセンブリ250は、自動車両などの選択された物体のレーダアセンブリ250に対する距離を測定するために、レーダ信号を生成し、反射したレーダ信号を受け取るように構成することができる。様々なさらなる情報として、瞬間速度(通知時間から、選択されたミリ秒数以内など)、及び/又は選択された期間にわたる速度変化があり得る。この場合に、レーダアセンブリ250は、本明細書でさらに説明するように、さらなる処理のために、モータサイクル10に対する車両の速度及び/又は位置に関する信号を生成することができる。
【0050】
当然のことながら、レーダモジュール250は、周囲環境内の外部車両から反射した受信レーダ信号に関する信号だけを送ることもできる。本明細書で上記に及びさらに説明するように、選択された処理は、エンジン制御ユニット(ECU)272内の、又はこれに接続されたプロセッサユニットなどのさらなる、又は代替の車載プロセッサによって行うことができる。したがって、当然のことながら、レーダモジュール250は、物品又は物体210などの外部物のモータサイクル10に対する位置、速度などを含む、又は選択的に計算することができる。モータサイクル10の平均速度又は瞬間速度に関するさらなる情報は、レーダユニット250に供給することができる。レーダユニット250への情報の伝達は、無線、及び/又はCANバスなどを用い、接続体270などを介した有線とすることができる。様々な実施形態では、上記のように、レーダアセンブリ250は、座部28の下、及び/又はエンジン40の近くなど、レーダアセンブリ250から離れて配置されたECU272と通信することができる。
【0051】
引き続き図5を参照し、加えて図4を参照すると、レーダアセンブリ250は、曲線280で表すレーダ信号を放射することができる。レーダ信号280は、図4に示す物体290及び/又は物体210などの物体にぶつかることができる。様々な状況では、物体290は、モータサイクル10に向かって移動している自動車両とすることができる。当技術分野で公知のように、レーダ信号280は、レーダアセンブリ250によって放射され、物体290にぶつかり、反射してレーダアセンブリ250に戻ることができる。レーダアセンブリ又は選択された処理システムは、反射レーダ信号に基づいて、物体290の位置及び/又は速度を求めることができる。反射レーダ信号は、反射又は戻り線282として表すことができる。様々な実施形態では、センサアセンブリは、モータサイクル10を基準とした様々な領域までの様々な距離を測定して求めるように動作することができる。例えば、物体210は、物体290よりも接近することができ、センサアセンブリは、本明細書で説明するように、様々な距離を求め、様々な距離に基づいて、活動を様々に決定するように動作することができる。
【0052】
上記のように、ディスプレイ160は、選択された入力操作に基づいて、1つ又は複数のカメラ170の視像を表示することができる。例えば、図7Aを参照すると、流れ図又は論理図300が示されている。流れ図300は、上記で表1に示し、説明した論理に加えて、又はそれに代えて、選択的に操作することができる。したがって、様々な実施形態では、後部カメラ170cなどの後部カメラは、ディスプレイ装置160に表示され、且つ/又は映し出されたり若しくは消されたりする表示物を有することができる。例えば、流れ図300を参照すると、流れ図は、ディスプレイ160が、ブロック310で後部カメラの視像を表示するかどうか、又はブロック314で後部カメラの視像を表示しないかどうかを判断するプロセッサ(例えば、レーダアセンブリ250、252から信号を受け取るプロセッサ、及び/又はECU272の一部分であるプロセッサ)用のアルゴリズム及び関連する命令とすることができる。
【0053】
方法は、処理を開始する、又はモータサイクル10の点火装置を作動させることができる開始ブロック318を含むことができる。次いで、流れ図300は、ブロック320で、モータサイクル10の速度が5マイル/hr未満であるかどうかを判断することができる。NOの場合、NO進路322をたどり、ブロック314で、後部カメラの表示物は消される。速度が5マイル/hr未満の場合、YES進路324をたどり、第2の選択的判断ブロック326に至る。第2の選択的判断ブロックで、クラッチが引き込まれ、且つ/又はモータサイクルがニュートラルにあるかどうかの判断が、ブロック326でなされる。クラッチが引き込まれていない、又はモータサイクルがニュートラルでない場合、NO進路328をたどり、ブロック314で、後部カメラの表示物は消される、又は表示されない。したがって、速度が5マイル/hr未満の場合、並びにクラッチが引き込まれず、且つ/又はモータサイクルがニュートラルでない場合に、いずれの場合も、後部カメラのディスプレイ装置160上の表示は行われない。
【0054】
第2の選択的判断ブロック326で、センサから信号を受け取るなどして、クラッチが引き込まれ、且つ/又はモータサイクルがニュートラルにあると判断された場合に、YES進路330をたどり、ブロック331で、他の入力を測定する、又は受け取る。他の入力は、ブレーキの作動の判断、傾斜角などとすることができる。ブロック331で他の入力を受け取った後、選択された場合に、ブロック332で、レーダが近づいてくる乗用車を検出したかどうかの判断がなされる、レーダが近づいてくる乗用車を検出したかどうかの判断は、検出された速度又はモータサイクル10への接近、及び/或いは起こり得る衝突までの計算時間に基づく。例えば、レーダアセンブリ250は、20マイル/hr(MPH)の相対速度でモータサイクル10に接近する車両を検知することができ、車両290が60フィート離れていることを検知することができる。したがって、車両290は、衝突までわずか約2秒であると判断することができる。しかし、衝突に対して選択される任意の適切な時間は、衝突について判断するために選択することができる。
【0055】
レーダが近づいてくる乗用車を検出していないと判断された場合に、NO進路334をたどり、ブロック314で後部カメラの表示は行われない。しかし、レーダアセンブリ250が、近づいてくる乗用車を検出した場合、YES進路338をたどって、ブロック310で後部ビューカメラをディスプレイ装置160に表示することができる。したがって、図7Aに示すように、様々な実施形態では、モータサイクル10がバックしておらず、負の速度を有さなくても、ブロック320で、モータサイクルが選択された前進速度を有し、ブロック326で、クラッチが引き込まれ、且つ/又はモータサイクルがニュートラルにあり、ブロック332で、レーダアセンブリ250が近づいてくる乗用車を検出した場合に、後部ビューカメラの表示を行うことができる。これは、ブロック310で、ライダー200がディスプレイ装置160で後部カメラの視像を見ることを可能にする。
【0056】
上記のように、図7Aを参照すると、方法300を使用して、車両290などの車両が、モータサイクル10に接近しており、且つ/又は、場合によっては、モータサイクル10と接触する可能性があるかどうかをライダー200に示すために、選択されたカメラ画像をディスプレイ装置160に表示するかどうかを判断することができる。しかし、上記のように、方法300では、モータサイクルは、実質的に停止している、又は静止した状態にある、又は動力がかかっていない。例えば、方法300は、交通信号灯及び/又は交通信号機で停止しているときのモータサイクルに適切であり得る。しかし、当然のことながら、ライダー200は、モータサイクルが5mphを超える選択された速度にある間、ディスプレイ160を見て、車両が接近していることに気づくことを望む、又は選択されることもある。
【0057】
図7Bを参照すると、上記に説明した方法300と同様の方法300’が示されている。方法300’は、方法300と同様であり、同様の、又は同一の部分は詳細に説明されるのではなくて、プライムの付いた同じ参照数字が使用されている。したがって、方法300’は、ブロック310’で、後部カメラの表示物を映し出す、又はブロック314’で、後部カメラの表示物を消すことができる。方法300’は、ブロック318’で開始することができ、入力ブロック331’を受け取ることができる。ブロック331’で入力を受け取ることには、ライダー200がモータサイクル10の後方接近検出システムを作動させること、及び/又はモータサイクル10を起動若しくは始動させることを含むことができる。次いで、プロセスは、レーダセンサが接近している乗用車又は車両を検出したかどうかについてのブロック332’での判断において、継続判断を開始することができる。上記のように、レーダが近づいてくる車両を検出したかどうかについての判断は、モータサイクル10に接近している車両の速度、モータサイクル10に対する車両の距離、又は車両の検出した速度及び距離に基づく、見込まれる衝突又は接触時間に基づくことができる。車両が検出されない場合、NO進路334’をたどって、ブロック314’で、後部カメラの表示物を消すことができる。
【0058】
その後、プロセスは再起動することができ、連続検出、又はブロック322’で、レーダが乗用車を検出しているかどうかの判断を行うことができる。ブロック332’で乗用車が検出された場合、YES進路338’をたどって、ブロック310’で、表示物を映し出すことができる。したがって、ディスプレイ160は、ブロック332’で、レーダが近づいてくる乗用車を検出した場合に、後部カメラ170cなどの後部カメラの視像を表示することができる。その結果、当然のことながら、モータサイクル10が、方法300に示すように、実質的に停止している、又はほとんど停止している、又は方法300’に示すように、5mphを超える選択速度又は任意の速度にある場合に、後方を向いたカメラの表示を行うことができる。
【0059】
次いで、ライダー200は、車両が選択された速度で近づいてくるのに気づくことができる。例えば、ブロック332で、近づいてくる車両の検出に関する判断は、物体290などの近づいてくる車両が、選択された速度に減速したか、停止したか、又は別の選択された速度若しくは位置を有するかどうかを判断することができる。したがって、ライダー200は、モータサイクル10の後ろの領域又は空間を見るために振り向こうとする必要はなく、ディスプレイ装置160を見ることができる。さらに、ブロック310において、ディスプレイ装置160の表示は、図7Aに示す論理アルゴリズムを踏まえて、後部カメラの視像を実質的に自動で表示するように行うことができる。したがって、近づいてくる車両が検出された場合に、ディスプレイ装置160の表示が、後部カメラ170cの視像を自動で表示することができる間、ライダー200は、後部カメラ170cなどのカメラを操作する必要はなくて、むしろ、通常に操作する態様で、モータサイクル10を操作することができる。
【0060】
さらに、当然のことながら、レーダアセンブリ250、252は、例示的なセンサアセンブリである。代替の、又は付加的なセンサには、光センサ、ライダー(レーザレーダ)センサなどがあり得る。このため、判断するために、又は流れ図300の処理のために任意の適切なセンサを使用することができる。
【0061】
レーダアセンブリ250、252に加えて、付加的なレーダアセンブリを含む、付加的な、又はさらなるセンサアセンブリをモータサイクル10に取り付けることができる。様々な実施形態では、例えば、モータサイクル10は、モータサイクル10に連結された第3の、又は前方を向いたレーダアセンブリ350を有することができる。図1及び図4に示す、前方を向いたレーダアセンブリ350は、フェアリングアセンブリ20に連結する、且つ/又は相対することができる。様々な実施形態では、レーダアセンブリ350は、前部ヘッドライト100に組み込むことができる。代替案として、又はそれに加えて、レーダアセンブリ350は、ヘッドライト100、前部フェンダ、前部フェンダの装飾品、及び/又は他のフェアリング構成要素20に連結された(ブラケット260と同様の)ブラケットに連結することができる。
【0062】
前方を向いた、又は前向き(FF)のレーダアセンブリ350は、曲線354で示すように、通常前方方向に、又はモータサイクルから離れる方向に、レーダ信号を放射することができる。レーダアセンブリ350から放射されたレーダ信号は、図4に示すように、モータサイクル10に対して前の、又は前方の物体360などの物体にぶつかることができる。前の物体360は、モータサイクル10の前又は前方にある乗用車又は四輪車両などの任意の適切な前の物体とすることができる。それに代えて、又はそれに加えて、本明細書でさらに説明するように、前の、又は前方の物体360は、第1のモータサイクル10に相対する1つ又は複数のモータサイクルとすることができる。本明細書でさらに説明するように、FFレーダアセンブリ350は、モータサイクル10の巡航制御、前方の物体の検出及び/又は回避など、様々なシステムを手助けすることができる。
【0063】
最初に図8A及び図8Bを参照すると、レーダアセンブリ350は、ブラケットアセンブリ又はブラケット部材370に取り付けることができ、ブラケットアセンブリ370は、フェアリングアセンブリ20、及び/又は前部フォークアセンブリ若しくはサスペンションアセンブリ18に固定されている。例えば、レーダアセンブリ350は、概ね前部ヘッドライト100の下、且つフェアリングアセンブリ20の本体パネルの後ろで、ブラケット370に配置することができる。しかし、レーダアセンブリ350は、後方を向いたレーダアセンブリ250、252と同様に、レーダ信号354を放射することができ、このレーダ信号354は、本体パネル部分374の選択された材料によって遮られないので、レーダアセンブリ350は、フェアリングアセンブリ20の外部を観測することを妨害されない。ブラケットアセンブリは、ライトハウジング又は照明アセンブリ、フェアリングアセンブリ20のパネル、或いは他の適切な部分に取り付けることができる。したがって、様々な実施形態では、レーダアセンブリ350は、レーダアセンブリ350を機能させるために、モータサイクル10に対して選択された位置に固定される。
【0064】
しかし、様々な実施形態では、別の、又は付加的なブラケット又は取付部分が必要なことがある。レーダアセンブリ350は、フェアリング又は他の本体部分に直接取り付けることができ、本体パネルの後ろに取り付けられる場合でさえ、本体パネルからの妨害なしに動作するように配置し、且つ/又は設計することができる。
【0065】
上記のように、レーダアセンブリ350は、レーダアセンブリ350が、モータサイクル10と物体360との相対速度、物体360の速度変化、及び/又はモータサイクル10の速度変化を求めることを可能にする処理部分を含むことができる。速度又は速度の変化に加えて、モータサイクル10に対する外部物体の経路を求めることができる。さらに、様々な実施形態では、外部物体の分類(例えば、トレーラトラック、小型自動車、モータサイクル)を行うことができる。したがって、レーダアセンブリ350は、様々な部分の速度及び/又は位置を求めることを可能にするために、プロセッサシステムなどの計算部分を含むことができる。それに代えて、又はそれに加えて、レーダアセンブリ350からの信号を処理して、速度及び位置などを求めるために、レーダアセンブリ350からECU272などの他の処理システムに信号を送ることができる。それでもなお、レーダアセンブリ350を使用して、モータサイクル10から、物体360などのモータサイクル10の前にある物体にレーダ信号を送る、又はその物体から信号を反射させることができる。
触覚フィードバック
ディスプレイ160に加えて、モータサイクル10は、触覚フィードバックなどのライダー200へのさらなるフィードバックを含むことができる。触覚フィードバックは、座アセンブリ28内又は座アセンブリ28上に配置された1つ又は複数の触覚アセンブリを含むことができる。図1を参照すると、座アセンブリ28は、ライダー200が、モータサイクル10の動作時に、座アセンブリ28に着座できるようにモータサイクル10に配置されている。図9を参照すると、座アセンブリ28は、1つ又は複数の振動モータ又は振動モータアセンブリ350などの触覚フィードバックアセンブリを含むことができる。モータアセンブリ350は、前部車輪アセンブリ12がモータサイクルの前部であるモータサイクル10の方向を基準として、右振動モータアセンブリ450a、左振動モータアセンブリ450b、及び後部振動モータアセンブリ450cを含むことができる。振動モータアセンブリ450は、前部又は前方振動モータアセンブリ450dをさらに含むことができる。振動モータアセンブリ450は、電源によって動作する、又は電力を供給されるものなどの任意の適切な振動モータアセンブリとすることができる。振動モータアセンブリ450は、電力源用のバッテリ90から電力を供給することができ、バッテリ90に接続することができる。
【0066】
モータアセンブリ450は、座アセンブリ28に取り付けることもできる、振動モータコントローラ452などのコントローラにさらに接続することができる。コントローラ452は、後部レーダアセンブリ250、252などの様々なアセンブリから信号を受け取ることができる。コントローラ452はさらに、モータ450を選択された態様で動作させるために、信号を他のコントローラから受け取ることができる。さらに、当然のことながら、コントローラ452は、本明細書でさらに説明するように、振動モータアセンブリ450を選択された態様で動作させることを可能にする処理アセンブリを含むことができる。したがって、振動モータアセンブリ450は、ライダー200が座アセンブリ28上にあるときに、ライダー200にフィードバックを与えるように動作することができる。
【0067】
モータアセンブリ450の配置により、方向性の、又は位置性の触覚フィードバックをライダー200に与えることができる。例えば、後部振動モータアセンブリ450cは、振動などの触覚フィードバックをライダー200の後ろ部分に与えることができる。右触覚フィードバックモータ450a及び左触覚フィードバックモータ450bは、それぞれ左及び右触覚フィードバックをライダー200に与えることができる。同様に、前方又は前部触覚フィードバックモータ450dは、フィードバック又は感覚を前方位置でライダー200に与えることができる。
【0068】
様々な実施形態では、上記のように、レーダアセンブリ250、252は、後方の物体290などの物体を検知する、又は検知若しくは検出すように動作することができる。上記のように、後方の物体290として、乗用車などの移動物体があり得る。したがって、後方の物体290は、モータサイクル10に向かって移動することができ、その移動は、レーダアセンブリ250、252で検出することができる。上記のように、検知された速度、位置、又は速度変化などに基づいて、ディスプレイ160は、1つ又は複数のカメラ170からの視像を表示することができる。ディスプレイ装置160上の表示に加えて、又はそれに代えて、ライダー200に触覚フィードバックを与えることができる。触覚フィードバックは、座アセンブリ28に配置されたモータアセンブリ450によって得ることができる。ライダー200へのフィードバックには、ディスプレイ160上の指示器を含むさらなる指示器、フェアリングアセンブリ(パネル又は面150上など)の光源、及び/又はミラー204、205内の1つ又は複数のライトを含み得る。さらに、方向指示器などの様々な指示器は、複数の用途を有することができる。方向指示器は、選択された速度において、又はそれ以外にライダー200に指示するために、転回を指示する以外の色で点滅することができる。
【0069】
図9Aの表2を参照すると、論理条件又は制御条件は、(上記のように、処理アセンブリを含むことができる)コントローラ452、又は1つ又は複数の選択された触覚モータ450を制御するために、信号をコントローラ452に送る他の適切な処理アセンブリによって実行される条件文又は条件式として実施することができる。様々な実施形態では、表2の様々な項目は、優先度1、優先度2、及び優先度3を含む優先度を有する。論理はelse-if論理として機能でき、(1)優先度1の機能が有効である場合に、すべての有効な優先度1のタスクを行い、次いでブレーキを操作し、(2)Else ifが、優先度2の機能基準をチェックし、基準が満たされている場合に、すべての適用可能な優先度2のタスクを行い、次いでブレーキを操作し、(3)Else ifが優先度3の機能基準をチェックし、基準が満たされている場合に、すべての適用可能なタスクを行い、次いでブレーキを操作し、(4)優先度の機能がどれも有効でない場合に、触覚フィードバックを与えない。
【0070】
行うことができる様々な機能が、図9Aの表2に示されている。機能は、所与の前方通知、後方接近トラフィック、死角検出、及び車線変更支援を行うことができる。表2に示すように、様々な前提条件は、モータサイクルが、10mphを超える、又は10mph未満(約、又は絶対的なゼロmphを含む)などの選択された速度で移動していることを含む。相応して、優先度1が確定した場合に、特定のタスクが行われる。例えば、第1の行で、前方レーダアセンブリが、別の車両又は障害物などの前方物体360を検出した場合に、前方通知を行うことができる。検出された場合に、ミラー204、205内の、又はフェアリングパネル150上のLEDなどの視覚フィードバックは、選択された時間量にわたって、選択された速度で点滅することができる。さらに、中央又は前方触覚フィードバックモータ450dは、触覚フィードバックをライダー200に与えるように動作することができる。
【0071】
引き続き図9Aの表2を参照して、2行目で、後部接近交通警報も優先度1とすることができ、モータサイクルが10mphを超えて移動しており、後部レーダアセンブリ250、252が後方物体290を検出した場合に動作することができる。車両検出は、本明細書で説明するように、様々なセンサ入力及びアルゴリズムに基づくことができる。ライダー200へのフィードバックには、この場合も点滅を含むことができ、左モータ450b及び右モータ450aを用いるなど、触覚フィードバックモータを用いて、触覚フィードバックを与えることができる。3行目において、後部接近交通警報は、モータサイクルが10mph未満(ゼロmph又は実質的なゼロmphを含む)で走行している場合にも出すことができ、後部接近交通警報は、同様とすることができるし、或いはカラー光の追加、又は触覚モータを用いたより強力な振動若しくはフィードバックなどによって増強することができる。
【0072】
引き続き図9Aの表2を参照して、優先度2の機能は、優先度1の機能のどれもが有効ではなくて、優先度2が発生していることが分かった場合に加える、又は有効にすることができる。特に、優先度2の項目は、モータサイクル10での中程度のリスク、又は優先度1の状態のもとで判断されるよりも穏やかなリスクとすることができる。したがって、表2に示すように、ライダー200へのフィードバックは、優先度1の場合に使用されたのと同じ光とすることができるが、点滅しない不動光又は指示器光を含むことができる。さらに、触覚フィードバックモータ450は、優先度1の状況時とは異なって動作することができる。例えば、前方又は中央触覚フィードバックモータ450dは、絶えず動作するのではなくて脈動することができる。同様に、後方通知に対して、左450b及び右450a並びに/又は後部450c触覚フィードバックモータは、選択された速度で脈動することができる。
【0073】
最後に、優先度3の項目は、死角認識及び検出、並びに/又は車線変更支援及びフィードバックを含むことができる。この場合も、優先度3の項目は、優先度1の事例も優先度2の事例もいずれも生じていない場合にのみ実施可能である。したがって、図9の表2に示すように、左車線変更などの左移動時に、左ミラーのLEDは点灯することができ、左触覚フィードバック450bは、触覚フィードバックモータアセンブリ450bの他の脈動又は動作とは異なることができる、選択された態様で脈動することができる。右移動又は右車線変更に対しても同様に、右高輝度ライトは作動することができ、右触覚フィードバックモータ450aは、触覚フィードバックを与えるために、別の方法で動作するのとは異なる態様で脈動するなど、選択された速度で動作することができる。フィードバックは、レーダアセンブリ250、252及び/又はカメラ170、或いは他の適切なセンサなどの選択されたセンサが、選択された右又は左の領域で物体を検知した場合に有効にすることができる。例えば、図4に示すように、右転回又は車線変更が行われており、物体210が検出されたときに、優先度3の機能は有効化することができる。
【0074】
左及び右車線変更は、ライダー200によるモータサイクル10の操作に基づいて判断することができる。様々な実施形態では、上記のように、ライダー200は、方向指示器を動作させることができ、カメラ170及び/又はレーダアセンブリ250、252、350は、方向指示器の動作によって、ライダー200が指示した方向に、車両又は障害物があるかどうかを検知する、又は判断するように動作することができる。この場合に、触覚フィードバックモータ450などのフィードバックシステムは、他の車両又は障害物が、右又は左領域、特に、モータサイクル10の死角領域で検知されると、ライダーに適切に指示する、又はライダーにフィードバックを与えることができる。さらに当然のことながら、モータサイクルの傾き、前部サスペンションアセンブリ18の回転量、又はコントローラ452への他の選択された入力などに基づいて、さらなるフィードバックの判断を行うことができる。
【0075】
車両検出は、上記し、図9A及び表2に示すように、前方衝突又は検出認識(FCW)、後方接近交通警報(RATA)、死角検出又は警報(BSD)、或いは車線変更警報又は支援(LCA)などの様々な警告タスクに対して行うことができる。例えば、衝突の可能性は、高い、低い、又は中程度のリスク、或いは他のリスクを判断するのに使用することができる。例えば、モータサイクル10に接近する車両の、或いは別の物体又は車両に接近するモータサイクル10の速度及び距離並びに/又は速度変化を求めることができる。距離、速度、及び/又は速度の変化率に基づいて、接触の可能性についての判断を行うことができる。例えば、システムが、現在の速度及び/又は速度の変化率、並びに現在の距離から、モータサイクル10が、例えば、物体から2秒以下離れていると算出した場合に、可能性は、高リスクと判断することができる。モータサイクル及び/又は物体が、互いから少なくとも5秒離れていると分かった場合に、中程度のリスクと判断することができる。モータサイクル及び/又は物体が、互いから少なくとも10秒離れていると分かった場合に、衝突のリスクはない、又は低いと判断することができる。当然のことながら、高いリスクに対して3秒、中程度のリスクに対して4秒、リスクがない場合に対しては20秒を超えるなど、様々な時間を定めることができ、時間は単なる例に過ぎない。それにもかかわらず、レーダアセンブリなどの様々なアセンブリからの信号に基づいて、判断を行うことができ、肝臓フィードバック及び/又はディスプレイ装置160上の表示などのフィードバックをライダーに与えることができる。
【0076】
様々な実施形態では、触覚フィードバックシステムは、ゾーン(zone)と称することもできる4つを超えるモータ450a~450d、及び/又は4つ未満のモータ450a~450dを含むことができる。例えば、前部及び後部の触覚フィードバックを与えるために、前方モータ450d及び後方又は後部モータ450cだけを設けることができる。同様に、左及び右の触覚フィードバックを与えるために、左モータ450b及び右モータ450aだけを設けることができる。このように、触覚フィードバックシステムは、4つに限らないモータ450a~450d及び/又は4つに限ったモータ450a~450dを必要とする。
非ライダーへの通知
上記のように、後方を向いたレーダアセンブリ250、252及び/又は前方を向いたレーダアセンブリ350などの様々なセンサは、モータサイクル10の外部の物体を検知又は検出することができる。上記にさらに言及したように、検出した様々な物体に関するフィードバックをモータサイクル10のライダー200に与えることができる。しかし、ライダー200に与えられるフィードバックに加えて、物体又は物体290内の個人、モータサイクル10のライダー、及び/或いは別の選択肢として他の車両にフィードバック又は通知を与えることができる。
【0077】
図1図4図9図10を参照すると、ライダー200と、後方物体290などの物体とすることができる車両の運転者などの、モータサイクル10の周囲の、外部の、又は外側の物体のオペレータとに警報を出すことができる。上記のように、後方の物体290などの車両の検出された接近に基づいて、ライダー200に様々なフィードバックを与えることができる。同様に、後方車両のオペレータに指示又は通知を与えることができる。
【0078】
上記のように、特に図1を参照して、モータサイクル10は、1つ又は複数の後部投射ライトを含む様々な視覚指示器を含むことができる。例えば、左折指示器108及び右折指示器110が存在し得る。通常、方向指示器は、非白色とすることができ、左ライト108及び右ライト110の両方は、同時に点灯し、且つ/又は同時に点滅することができるハザードモードで操作される。さらに、モータサイクル10は、ブレーキライト106などの中央ライトを含むことができる。ブレーキライト106も、通常、赤又は赤の色合いなどの非白色である。これらの指示器の任意の1つ又は複数は、近づいてくる車両に指示するそのときに点灯することができる。通知は、本明細書で説明するように、モータサイクル10が、近づいてくる車両が減速せずに高速で接近しているのを検出した場合、又はモータサイクル10が、近づいてくる車両のオペレータへの視認性をさらに高めるために減速していることを示すことを含むことができる。
【0079】
したがって、図10を参照して、視覚又は聴覚フィードバックなどの選択された通知を近づいてくる車両のオペレータに与えることができる。例えば、図10に示す流れ図480は、ブロック484で、物体290などの後方接近物体又は車両の継続的又は繰り返しの監視又は検知を含むことができる。判断ブロック488は、車両が検出されたかどうかとすることができる。車両が検出されない場合に、NO進路490をたどって、ブロック484で引き続き監視を行う。車両が検出された場合、YES進路494をたどることができる。
【0080】
接近している車両の検出は、検知した外部物体又は車両の相対速度、速度の変化率、距離などを含む、上記したものなどの様々な判定を含むことができる。検出又は検出した車両の肯定的判定は、物体290(図4)などの外部車両の速度が5マイル/hrを超え、モータサイクルよりも速いこととすることができる。それに代えて、又はそれに加えて、外部車両が、速度、距離、及び/又は速度変化を所与として、2秒未満だけ離れているなど、所定の時間未満だけ離れていると判定した場合である。
【0081】
YES進路494をたどった後、ブロック500で、第1の運転者指示を行うことができる。ブロック500での第1の指示は、外部物体が、選択された低速で走行している場合、選択された距離離れている場合、選択された時間離れていると判定した場合、モータサイクル10に対して選択された速度で走行している場合、又は上記の組み合わせとすることができる。外部運転者への指示は、ライト108、110などのハザード又は指示器ライトに、各点滅間を約500ミリ秒で3回など、選択された速度で選択された回数だけ点滅させることを含むことができる。パネル150上で転回信号を点滅させること、及び/又はフェアリングアセンブリ20のパネル160上で特定のアイコン又は指示器を点滅させることを含むフィードバックは、図9で上記に説明したように、ライダー200に与えることができる。
【0082】
ブロック500で最初の指示を与えた後、ブロック504で、車両が引き続きモータサイクル10に向かっており、特定の条件(例えば、選択された速度、距離及び速度、離れた時間など)を有するかどうかの判断がなされる。車両又は外部物体は減速し、したがって、選択された速度で引き続きモータサイクルに向かうことはないと判断した場合、NO進路506をたどって、ブロック484で引き続き監視することができる。
【0083】
車両が引き続き、又は物体が引き続き高速でモータサイクル10に向かっている場合、YES進路510をたどって、ブロック514で、運転者にさらなる指示又は付加的指示を与えることができる。さらなる指示として、スピーカなどの通知システムを鳴らすなどの聴覚出力、サイレンなどのホーン状の他の聴覚出力を含むことができる。例えば、指向性スピーカ520(図1)は、テールライト106の近くに、及び/又は1つ又は複数のサドルバッグ140に取り付けることができる。指向性スピーカ520は、音波が、近づいてくる物体290に向けられるように、モータサイクル10の後部から離れる方向に向けることができる。さらに、ブレーキライト106は、選択された速度、点滅数、又は他の適切な指示で点滅することができる。さらに、指示器ライト108、110に加えて、ブレーキライト106は、点滅することができる。ブロック484で、引き続き監視している間、指示/通知は、ブロック514で、引き続き行うことができる。したがって、ブロック514での指示は、車両290が減速した又は停止したと分かるまで行うことができる。したがって、接近する物体又は物品に関する出力は、ライダー200から接近している物体のオペレータまでの両方に対して行うことができる。
傾き測定
戻って図1を参照すると、上記のように、モータサイクル10は、フレーム16、サドルバッグ140、ハイウェイ/エンジンガードバー122、及び他の選択された構成要素などの様々なアセンブリ部分を含むことができる。様々な実施形態では、選択されたアセンブリは、これらの取付け部分に関して、モータサイクル10の外部の、又はまわりの領域の検出を可能にする様々な位置に取り付けることができる。様々な実施形態では、例えば、図11Aを参照すると、サドルバッグ140を含むモータサイクル10は、1つ又は複数のセンサ600を含むことができる。センサ600は、超音波センサ、レーザ画像検出及び測距(LIDAR)、レーダセンサ、又は他の適切なセンサなどの選択されたタイプのセンサとすることができる。
【0084】
センサ600は、路面606などの面に当たる超音波信号などの信号602を放射することができる。次いで、反射信号608は、センサ600によって受け取ることができる。センサアセンブリ600又は他の適切な処理システムは、センサ600と、反射信号608が反射する面606との間の距離を測定することができる。距離は、路面に対するモータサイクル10の傾き角又は位置を求めるために使用することができる。加えて、内部監視ユニット(IMU)650は、本明細書で説明するように、重力加速度及び/又は車両の動作による加速度の方向に対するモータサイクル10の選択された向きを測定するために、モータサイクル10に取り付けることができる。
【0085】
さらに図11B図11Cを参照すると、様々な実施形態では、モータサイクル10は、左側の第1のモジュール600、右側の第2のモジュール600aなどの、右側及び左側の両方にあるセンサモジュールを含むことができる。中心軸612は、モータサイクル10が直立しているときに、実質的に直角614となるように、モータサイクル10と面606との間に形成することができる。したがって、センサ600、600aは共に、直角614の状態で同じ距離又は所定の距離を検知する。しかし、特定の状態において、モータサイクル10は、面606に対して傾斜することができる。図11に示すように、モータサイクルは、左センサ600が、第1の距離620など、第2のセンサ600aの第2の距離よりも面606に近くなるように傾斜させることができる。この向きでは、モータサイクル10又はこの向きによって画定される軸612は、角度614よりも大きい角度624を有する。しかし、当然のことながら、角度624に対する称賛の角とは、モータサイクルが左ターンでコーナリングしているときに、モータサイクルの左側が面606により接近するような角度である。したがって、センサ600、600aは、モータサイクル10の面606に対する傾斜角を求める、又は求めるのに寄与するために、面606に対するモータサイクル10の左側及び右側の相対間隔を測定するために使用される。当然のことながら、検知信号に関する補足情報又はフィードバックを提供するのに寄与することができる複数のセンサなどの複数のセンサを両側に配置することができる。
【0086】
さらに、図1及び図11Aに示すIMU650は、センサ600、600aのほかに様々なセンサを含むことができる。IMU650は、1つ又は複数のジャイロスコープ、1つ又は複数の加速度計、及びそれらの組み合わせを含むことができる。ジャイロスコープ及び加速度計は、モータサイクル10に対して決まった位置で、ブラケットなどを用いてフレーム16に取り付けることができる。IMU650は、ライダー200がモータサイクルに座った場合に対処することを含めて、概ねモータサイクル10の重心の近くに配置することができる。IMU650を使用して、重力に対するモータサイクルの特定の位置又は向きに関する情報又はフィードバックを提供することができる。加速度計及びジャイロスコープは、1つのシステム又はユニットとして統合できる、又は別のシステム及びユニットとすることができる任意の適切な加速度計及びジャイロスコープとすることができる。典型的な加速度計及びジャイロスコープには、iNEMO慣性モジュール、STMicroelectronics NVから販売されている常時作動型3D加速度計及び3Dジャイロスコープがある。
【0087】
様々な実施形態では、モータサイクル10の傾斜角又は角度に関する情報は、IMU650及びセンサ600、600aからの情報を含むことができる。上記のように、センサ600、600aを使用して、面606に対するモータサイクル10の角度を求めることができる。しかし、IMU650は、通常、地球の中心に向かう重力に対するモータサイクル10の角度を求めることができる。しかし、当然のことながら、面606は、重力に垂直ではないことがある。したがって、面606が、重力の方向に垂直ではない(例えば、片勾配の、又は傾斜した路面)と、実際の面606は、IM650によって完全に画定することはできない。したがって、様々な実施形態では、面606に対するモータサイクル10の傾斜角を求めるのに寄与するために、センサ600などのさらなるセンサを含むことが選択され得る。さらなる情報は、本明細書で説明するように、レーダアセンブリ250、252、350などからのセンサ検出信号のあり得る方向のモータサイクルの動作を補償することを含む様々な目的に使用することができる。さらに、傾斜情報は、アンチロックブレーキシステム(ABS)又はトラクション制御などのタイヤの接地面を対象とする、又はタイヤの接地面に関する任意のシステムを手助けすることができる。
センサアセンブリ及び/又はビーム運動
上記のように、モータサイクル10は、図11A及び図11Bで示す路面606のように、常に路面に垂直であり得るとは限らない場合がある。様々な例では、モータサイクル10がターンしている、又は動いているときなどに、モータサイクル10は、図11Cに示すように路面606に対して傾くことができる。図1に示すように、レーダセンサ350は、モータサイクル10及び/又はフェアリング20に対して実質的に決まった位置に取り付けることができる。様々な実施形態では、フェアリング20は、オペレータ200が、モータサイクル10のハンドルバー24を切る、又は回すときに回転することができる。レーダアセンブリ350は、回転しないように、モータサイクル10、例えば、フレーム16などに対して固定された場合でさえ、モータサイクル10の動作は、レーダアセンブリ350が、モータサイクル10の正面に、及び/又はモータサイクル10の意図された進路に沿って真っすぐに向かないようにすることがある。
【0088】
図12Aを参照して、様々な例では、モータサイクル10は、面606に沿って移動することができ、ビーム又は信号350bは、レーダアセンブリ350によって、モータサイクル10の軸10lに実質的に沿って放射される。軸10lは、モータサイクル10の長手軸とすることができる。上記のように、レーダアセンブリ350は、ビーム350bが、軸10lを実質的に中心としたビーム又は円錐形のものを発するように固定することができる。様々な状況では、図12Bに示すように、モータサイクル10及びビーム350bは、面606が湾曲した道路などの場合に、面606の進路606rに沿って向けることができない。したがって、軸10lに沿って広がるビーム350bは、路面606のせいで、前方の物体360がビーム350b内に存在しない、又は完全に存在しないので、もはや前方の物体を包含することができない。さらに、モータサイクル10が、進路606rにわたってターンするときに、通常円錐状であるビーム350bは、図12Cに示すように、水平線又は面606の上に向けることができない、又は実質的に向けることができない。
【0089】
図12Cに示すように、レーダビーム350bは、上記のように求めたモータサイクル10の傾斜角のために、面606の下の空間又は領域に入射する、或いは面606の下の空間又は領域を包含することができる。したがって、モータサイクル10が、湾曲路606rに沿って移動又は走行するときに、レーダビーム350bは、モータサイクル10の前方の領域又は空間に向けることができない。したがって、本明細書でさらに説明するように、レーダセンサ350は、車両360を包含する又は検知することを可能にするために、レーダビーム350bを面606から実質的に離れ、及び/又は湾曲路606rを囲む方向に向け、ビーム350bをモータサイクル10の正面に維持するようにモータサイクル10に対して移動することができる。
【0090】
上記のように、モータサイクル10がターンし始めるときに、モータサイクル10は、レーダアセンブリ350の方向を実質的に変えることなしに傾けることができ、モータサイクル10が、湾曲路606rの方向にターンしているときに、モータサイクル10は、フェアリングアセンブリ20を回転させることができない。当技術分野では知られているように、モータサイクル10は、傾けることによって、カーブでターンを始めることができ、この傾けることは、レーダアセンブリ350にレーダビーム350bをカーブ606rの方向に沿って向けさせることができない。さらに、当技術分野で知られているように、モータサイクル10は、ハンドルバーが、モータサイクル10の意図した走行方向とは反対の方向に動くカウンタステア技術を使用してターンする、又は移動することができる。カウンタステア技術は、最初にハンドルバーを湾曲方向606rから遠ざかる方向に動かすことができ、これは、レーダビーム350bが、カーブ606rの方向に沿って向けられないようにする。
【0091】
様々な実施形態では、上記のように、センサは、IMU650及び/又はセンサ600などを用いて、モータサイクル10の傾斜角を検知することができる。さらに、フレーム16に対するハンドルバー24の回転量を測定又は検知するために、さらなるセンサを設けることができる。IMU600及び/又はセンサ600などの様々なセンサは、走行方向を求めるのに寄与することができる。
【0092】
さらに図13を参照すると、レーダアセンブリ350が概略的に示されている。レーダアセンブリ350は、レーダビーム350bを放射することができる。しかし、当然のことながら、図13に示すレーダアセンブリ350は、任意の適切なセンサアセンブリの例示である。上記のように、レーダアセンブリ350は、モータサイクル10に対して適切な態様で取り付けることができる。例えば、レーダアセンブリ350は、モータサイクル10、例えば、フェアリングアセンブリ20などに対して、固定した態様で取り付けることができる。様々な実施形態では、レーダアセンブリ350は、アクチュエータ700に固定するなどして配置することができる。
【0093】
アクチュエータ700は、ステージ704及びプラットフォーム706などの様々な構成要素を含むことができる。プラットフォーム706は、ロッド712などの選択された構成要素を介して、ステージ704に連結されるモータ710を含むことができる。モータ710は、モータサイクル10の傾斜角の算出に基づいて、ECU272又はIMU650等の他のアセンブリなどによって制御することができる。モータ710は、ビーム350bが選択された方向に維持されることを保証するために、ロッド712を動かして、モータサイクル10が傾く、又は傾斜するなどのモータサイクル10の動作を打ち消すように、ステージ714を選択された態様で動かすことができる。例えば、図12Bに示すように、モータ710は、ビームをカーブ606rの方向に変えるために、レーダアセンブリ350を軸716のまわりに選択された態様でねじる、又は回転させるように動作することができる。こうして、ビーム350bは、モータサイクル10に対するレーダアセンブリ350の位置に関係なく、モータサイクル10の意図された走行方向に沿ってビーム350bを維持するように動作することができる。
【0094】
レーダビームの位置を変えるためのレーダアセンブリ350の動作は、求めた傾斜角の大きさ、ハンドルバー24の回転、又は他の適切な考慮事項に基づく。例えば、アクチュエータ700は、レーダアセンブリ350を回転させることができる。例えば、レーダセンサ350は、図12Cに示すビーム350bの面606への移動を補正するために、傾斜角と反対に回転することができる。こうして、レーダセンサは、時計方向に1°、又は反時計方向に各傾斜角だけ動くことができ、逆も同様である。レーダセンサは、モータサイクル10の進路の方向をたどって回転することもできる。さらに、モータ710は、軸716に対して回転するのに加えて、プラットフォーム706に対してある角度にステージ704を動かすように動作することができる。したがって、レーダアセンブリ350は、プラットフォーム706に対して適切な態様で動くことができる。
【0095】
他の機械システムを用いて、レーダアセンブリ350のさらなる動作を行うことができる。例えば、レーダアセンブリ350は、多軸ジンバルなどのジンバルに取り付けることができ、それにより、単軸又は多軸ジンバルは、入力に基づいて、傾斜角の選択された大きさ、及び/又はハンドルバー24の回転からレーダビーム350bを方向づけるように動かすことができる。したがって、レーダアセンブリ350は、レーダビーム350bを方向づけるために、機械システムを用いて選択された態様で動作することができる。同様に、又は別の方法として、レーダセンサ350は、ヘッドライトなどの他のシステムを用いて動かすことができる。
【0096】
しかし、さらなる実施形態では、選択されたビーム成形又は形成機構を使用して、ビーム350bをレーダアセンブリ350に対して方向づけることができる。したがって、様々な実施形態では、レーダアセンブリ350は、モータサイクル10に対して決まった位置に維持し、配置することができるが、ビーム350bは、レーダアセンブリ350に対して位置を変えることができる。そのようなシステムでは、ビーム350bは、周波数変調などの電子手段を用いて成形又は形成することができる。さらに、機械システムは、レーダアセンブリ350の物理的ケース又はハウジングを動かすことなく移動可能なレーダアセンブリ350の1つ又は複数のアンテナアレイなどを用いて、ビーム350bの位置を変えることができる。したがって、レーダビーム350bは、レーダアセンブリ350を動かすことなく、上記の態様で位置を変えることができる。
自動追従距離及び巡航制御
モータサイクル10は、様々な目的のために、ライダー200によって構成可能なシステムを含むことができる。例えば、巡航制御部は、ライダー200がモータサイクル10の状態を維持する速度を選択することを可能にする電子スイッチ又はセレクタ905を含むことができる。巡航制御部には、上記のように、Roadmaster(登録商標)モータサイクルに実装された巡航制御部を含む、当技術分野で公知のものなどの巡航制御装置があり得る。巡航制御部は、モータサイクルを選択された速度に選択的に維持することができる。しかし、様々な例では、モータサイクルの速度は、モータサイクル10の選択された、又は意図された進路にある物体などの様々な状況のために、変わるように選択することができる。モータサイクル10は、上記のように、レーダアセンブリ350を含むことができる。レーダアセンブリ350は、モータサイクル10の前にある、又は意図された進路にある物体の位置、速度、及び速度変化を特定し、求めるための様々な特徴を含むことができる。図1を参照すると、モータサイクルは、レーダアセンブリ350に加えて、モータサイクル10の前方領域の視野802を有するレンズなどの様々な部分を含む1つ又は複数のカメラアセンブリ800を含むことができる。カメラ800は、モータサイクル10の前の道路又は面606の視像を得るように配置及び構成することができる。
【0097】
図14を参照すると、モータサイクル10は、通常、方向850などの意図された進路方向に移動することができる。モータサイクル10が、850の方向に移動しているときに、モータサイクル10は、他の車両と共に、面606上にあることができる。通常、特に、巡航制御システムを含むモータサイクル10は、路面上を走行することができる。路面は、車線マーカ860などを用いて複数の車線に分割することができる。車線マーカは、面606上に塗装、特に、路面とは異なる色の塗装などの様々な特徴を含むことができる。路肩マーカ又はさらなる車線インジケータマーカ864、866などの他の可能な道路マーカ864、866も存在し得る。例示として、図14に示すように、車線マーカ860は、第1の車線870及び第2の車線874の分離を明示することができる。本明細書でさらに説明するように、第1の車線870は、第2の車線874の通行車と同じ方向に走行できるし、又は通行車の流れは、互いに逆とすることもできる。
【0098】
しかし、様々な実施形態では、モータサイクル10は、第2のモータサイクル880、第3のモータサイクル884、及び第4のモータサイクル888などの1つ又は複数のモータサイクルと共に、又は車線870内を走行することができる。通常、モータサイクル10と同じ方向及び/又は車線を走行し、本明細書で説明した1つ又は複数のレーダシステムなどのシステムによって、検知又は特定されるモータサイクルは、対象の、又は特定の前方モータサイクルと称することができる。他の車両又はモータサイクルも対象とする、又は特定することができるが、通常、モータサイクル10と同じ走行方向に走行しない場合に、前方対象モータサイクルと称することができない。例えば、第5のモータサイクル890も第2の車線874に存在することができる。様々な実施形態では、モータサイクル10と同じ方向に走行する場合でさえ、第5のモータサイクル890は、モータサイクル10と同じ車線にいないので、前方対象モータサイクルとすることができない。さらに、上記のように、他の車線又はあり得る車線として、上記のように、第3の車線876があり得る。様々な実施形態によれば、乗用車又は大型車両894は、第3の車線876に存在することができ、上記のように、通常、同じ方向850に走行することもできる。
【0099】
レーダアセンブリ350及び/又はレンズ800を含むカメラアセンブリなどの様々なセンサを含むモータサイクル10は、車線インジケータ860及び/又は車線インジケータ864を含む、モータサイクル10が走行している車線870と、第2のモータサイクル880、第3のモータサイクル884、第5のモータサイクル890、及び大型車両894を含む、モータサイクル10に関係する様々な他の車両とを検知し、且つ/又は見ることができる。
【0100】
モータサイクル10の走行時に、モータサイクル10は、互い違いの形態で、第1の車線870などの単一車線に入ることができる。互い違いの形態では、モータサイクル10は、進路900に沿って第3のモータサイクルと共に進路900をまっすぐに、しかし、第3のモータサイクルから選択された距離901で走行することができる。互い違いの形態では、第2のモータサイクル880は、モータサイクル10の右にあるが同じ車線内で横にずれている。さらに、第2のモータサイクル880は進路910に沿って、第2のモータサイクル880から横にずれた第3のモータサイクル884と、第2のモータサイクル880のすぐ前で、進路910に沿って第4のモータサイクル888と共に、すべてが同じ車線内で走行することができる。大型車両894は、モータサイクル10、880、884、888のいずれもから、第3の車線876内など、横にずれることができる。さらに、第5のモータサイクル890は、第2の車線874に存在することができ、モータサイクル10と同じ方向又は逆方向に走行することができる。それでもなお、車線マーカ860は、第1の車線870を第2の車線874から分離する。
【0101】
したがって、様々な実施形態では、レーダアセンブリ350及び/又はカメラアセンブリ800などの選択されたセンサを含むモータサイクル10は、車線マーカ860及び車線マーカ864を認識するなどして、車線870を見つける、又は特定することができる。第1の車線870内で、レーダアセンブリ350及び/又はカメラ800などの選択されたセンサは、第2のモータサイクル880及び第3のモータサイクル884を検知する、又は見つけることができる。上記のように、レーダアセンブリ350は、第2のモータサイクル880、大型車両894、及び第5のモータサイクル890などの、モータサイクル10の外部の選択された車両を認識するために、レーダ信号ビーム350bを放射して、反射したレーダ信号を検出することができる。当然のことながら、さらなるモータサイクル又は非モータサイクル車両は、モータサイクル10と同じ車線又は第2の車線874若しくは第3の車線876などの別の車線に存在することができ、ここで開示したものは単なる例に過ぎない。
【0102】
例えば、レーダアセンブリ350は、第2のモータサイクル880、第3のモータサイクル884、第5のモータサイクル890、及び大型車両894を認識することができる。それに加えて、又はそれに代えて、カメラセンサ800は、モータサイクル10が走行している車線870を認識するために、車線マーカ860、864を認識することができる。様々な入力は、ECU272を含む、又はECU272に組み込まれた位置プロセッサ又は巡航制御システムなどの選択された処理システムに供給することができる。本明細書でさらに説明するように、ECU272は、モータサイクル10において巡航制御を自動で制御する、上記のようにフィードバックをライダー200に与える、同様に上記のように信号を他の運転者に供給するなどのために、選択された命令を実行するプロセッサを含むことができる。
【0103】
図14に示すように、第1の車線870において、第1、第2、第3、及び第4のモータサイクルを含む、又は第1のモータサイクル10及び第2のモータサイクル880だけを含む場合さえある複数のモータサイクルは、単一の第1の車線870内に互い違いの形態で走行することができる。当業者には分かるように、互い違いの形態は、第1のモータサイクル10及び第2のモータサイクル880を含む2つのモータサイクルが、単一車線870内で互いに並行して走行するのではなくて、第1の車線870における車線マーカ860、864間の距離950などの選択された横方向距離だけずれて走行することを含むことができる。しかし、互い違いの形態では、第2のモータサイクル880は、第1のモータサイクル10の前方又は前の選択された距離960を取る。第3のモータサイクル884など、2つを超えるモータサイクルが互い違いの形態にある場合に、第3のモータサイクルも、同じ距離950とすることができる横方向距離964だけずれる。第3のモータサイクル884は、第2のモータサイクル880の前方に距離968、及び進路900に沿って第1のモータサイクル10の前方に距離901とすることができる。横方向のずれた距離950、964は、実質的に同一とすることができ、前方距離960は、通常、距離901未満であり、一方、距離960は、距離968と同じとすることができる。互い違いの形態では、任意の適切な数量のモータサイクルは、第1の車線870、又は他の任意の適切な単一車線で走行することができる。車線は、車線マーカ860、864などの車線マーカでしるしをつけることができる。
【0104】
さらに、単一車線870は、2つ以上の内部又は仮想車線分割部分に分割することができる。図14に示すように、単一車線870は、第1の車線部分870a、第2の車線部分870b、及び第3の車線部分870cを含むことができる。車線部分870a、870b、870cは、仮想のものであり、且つ/又は前方を向いたカメラ及びプロセッサシステムなどのセンサシステムによって特定することができる。車線部分870a、870b、870cはそれぞれ、通常、マーカ860とマーカ864との間である車線870の幅などの車線幅の約1/3を含むことができる。横方向にずれたモータサイクルは、通常、第2のモータサイクル880などの対象となるモータサイクルが、モータサイクル10から横方向にずれた少なくとも異なる車線部分にある。
【0105】
レーダアセンブリ350は、ビーム350bをモータサイクル10のまわりの環境に放射することができ、ビーム350bは、少なくとも第2のモータサイクル880、第3のモータサイクル884、大型車両894、及び第5のモータサイクル890に衝突することができ、又はこれらを包含することができ、且つ/或いはこれらによって反射され得る。上記のように、レーダアセンブリ350は、モータサイクル10に対する位置、様々な物体の速度、様々な物体の速度変化、及びモータサイクル10に対する相対速度を特定することができる。さらに、上記のように、前方を向いたカメラ800は、モータサイクル10の前方進路を見ることができる。様々な実施形態では、ECU270は、車線マーカ860、864及びモータサイクル10の前方進路の物体などの面606の様々な特徴部を認識するために命令を実行するプロセッサを含むことができる。したがって、カメラ800は、第2のモータサイクル880、第3のモータサイクル884、第5のモータサイクル890、及び大型物体又は車両894の像を取得することもできる。しかし、当然のことながら、選択されたプロセッサシステムは、ECU272と通信する場合でさえ、分離することができる。上記のように、レーダセンサ350などのセンサと1つ又は複数のプロセッサとの間で通信するために、様々な直接接続、バスデータ通信、及び他のものが可能である。
【0106】
様々な実施形態では、ライダー200は、モータサイクル10上で巡航制御を操作することができる。上記のように、巡航制御は、ライダー200によって選択されたモータサイクル10の速度を選択的に維持するように動作することができる。巡航制御は、1つ又は複数のスイッチ905(図2)を用いて設定することができるが、第2のモータサイクル880からの距離960、及び/又は第3のモータサイクル884からの第3の距離901を設定した距離に維持するために、モータサイクル10の速度を調整する手動及び/又は自動入力を用いて補う、又は変更することができる。
【0107】
したがって、様々な実施形態では、モータサイクル10の様々なセンサは、モータサイクル10の巡航制御部又は自動巡航制御部に障害物に関するフィードバック及び/又はモータサイクル動作を伝えるように動作することができる。フィードバックは、上記のように、ライダーに与えることもできる。しかし、巡航制御部へのフィードバックは、実質的に自動で、第2のモータサイクル880及び/又は第3のモータサイクル884に対するモータサイクル10の動作を手助けすることができる。
【0108】
さらに、図14に示すように、初期の互い違いの走行形態においてでさえ、第1のモータサイクル10、第2のモータサイクル880、及び第3のモータサイクル884などの複数のモータサイクルは、カーブに入ったときに、図15に示す選択された単一走行車線又はライン870cを形成するように、実質的に単一の縦列構成を進ませる、又は形成することができる。湾曲した第1の車線870cは、湾曲した車線マーカ860c、864cによって囲い込まれる、又は画定される。第1のモータサイクル10は、湾曲した第1の車線870cのカーブを通る、実質的に同一の又は選択された単一進路上を実質的に直線上に、或いはモータサイクル880の後ろに距離1000離れて位置することができる。同様に、第3のモータサイクル884は、第2のモータサイクル880の前又は前方に距離1004とすることができる。したがって、複数のモータサイクルが、カーブ870cのまわりを走行する状況では、複数のモータサイクルは、第1の車線870の直線部分に再度入り、互い違いの形態が再度形成されるまで、実質的に単一の進路に入る、又は移ることができる。したがって、第2のモータサイクル880が、第1のモータサイクル10に対して、距離950だけのずれなどのずれた位置から、実質的にゼロのずれに移行する変更状況では、第2のモータサイクル880からの第1のモータサイクル10の距離960は、距離1000に変わることができる。しかし、走行構成の変化は、モータサイクル10と第2のモータサイクル880などのモータサイクル10の前の物体との間で衝突が起こり得る、又は顕著であるというライダー200への指示を必要としなくてよい。形態の変化が起こったときに、モータサイクル10の速度を大幅に変えるためのライダー200へのフィードバックは、与えられる必要がない。巡航制御システムは、距離1000を達成するために、巡航制御速度を自動で下げることができ、距離1000は、単一の意図された進路上での2つのモータサイクル間の距離である距離901と実質的に等しくすることができる。速度は、ECU272などを通じて、エンジン回転数を変えることで、及び/又はブレーキコントローラなどを通じて、選択されたブレーキ力を加えることで変えることができる。
【0109】
図16A及び図16Bを参照し、引き続き図14及び図15を参照して、モータサイクル10は、図16A及び図16Bに示す流れ図1100に従って、動作することができる適応又は知的巡航制御部を含むことができる。流れ図1100では、プロセスは、開始ブロック1104で始まり、次いで、適応巡航制御部(ADC)が作動しているか、又は作動していないかを判断する判断又は解析ブロック1106に進む。当然のことながら、開始ブロック1104は、モータサイクル10の点火時か、モータサイクル10が、選択された速度(例えば、10mph)又は他の適切な開始基準に達したときに始めることができる。したがって、プロセス1100は、ECU272のプロセッサ又は他の適切なプロセッサシステムによって処理又は実行することができる。通常、ECU272は、選択された回転数でエンジンを動作させるために、巡航制御システムと通信することができる。さらに、ADCは、ブレーキシステム72用の1つ又は複数のコントローラと通信することができる。しかし、様々な実施形態では、プロセス1100は、ECU272のプロセッサシステム又は他の適切なプロセッサシステムによって実行される命令及び/又は論理に盛り込むことができる。
【0110】
ブロック1106で、ADCが停止していると判断された場合、「停止」進路1110をたどって、開始ブロック1104に戻る。当然のことながら、流れ図1100の中に明確に含まれていない非ADCを選択することもできる。非ADCは、モータサイクルの選択された速度を維持しようとする公知の巡航制御部として動作することができる。流れ路1100は、様々な実施形態によれば、モータサイクル10の動作時にループをなすと解釈することができる。
【0111】
巡航制御部が、ユーザによって選択される、又はライダー200によってプログラムされるなどして、作動していると判断された場合に、「作動」進路1114をたどって判断ブロック1120に入り、巡航制御システムエラー及び/又はセンサエラーが存在するかどうかを判断する。センサエラーは、信号を送受しない又は他のエラー状態であるレーダアセンブリ350を含むことができる。さらに、当然のことながら、巡航制御方法1100に導入できる他のセンサもエラー状態であり得る。センサからエラーが検出された場合に、センサに基づく巡航制御を容認又は変更することは中断され、YES進路1124をたどって、開始ブロック1104に至る。様々な実施形態によれば、センサエラーが明らかになった場合に、ディスプレイ装置160などを用いて、ライダー200に指示を与えることができる。さらに、ライダー200に対して、選択されたLED又は警告ライトを用いるなど、さらなる警告指示器、又はエラー指示器を設けることができる。それでもなお、エラーがセンサアセンブリにある場合に、YES進路1124をたどり、それにより、巡航制御は、アセンブリからの入力によって変更されない。
【0112】
センサアセンブリにエラーが見つからない場合に、NO進路1130をたどる。上記のように、ライダー200は、巡航制御を操作して、巡航制御を作動させ、ブロック1132で、初期の、又は設定された速度などの選択される速度を選択することができる。ブロック1132で設定された初期速度は、ライダー200が要求又は選択できるが、流れ図1100によるなど、本明細書で説明するように、知的、又は適応巡航制御によって補う、又は変更することができる。
【0113】
ブロック1132で設定初期速度を受け付けた後、方法1100は、ブロック1133で、適応巡航制御が作動している、又は選択されていることを確認又は再確認することができる。適応巡航制御が停止している場合、「停止」進路1133aをたどって、開始ブロック1104で、プロセス1100を再度起動することができる。適応巡航制御が作動していると判断された(適応巡航制御の動作に対するライダー200からの入力を確認するなど)場合に、「作動」進路1133bをたどって、ブロック1134で、設定速度が更新されたかどうかを判断することができる。設定速度が更新されている、又は変更されている場合に、YES進路1134をたどり、それにより、ブロック1135で、最新の設定速度を保存することができる。設定速度が更新されていない場合に、NO進路1134bをたどる、又は、本明細書で説明するように、ブロック1135で新たな設定速度が保存された後、ブロック1137で目標追従基準を呼び戻す進路をたどる。
【0114】
ライダー200によって選択される選択速度は、図14に示す追従距離960、合わせて図15に示す追従距離1000などの選択された追従距離を維持する、又は達成するために、流れ図1100によって補われる所望の速度とすることができる。したがって、流れ図1100による巡航制御適応システムは、目標追従基準A、Bを呼び戻すことができる。距離などの目標追従基準A、Bは、絶対基準又は離散基準である必要はなくて、範囲を含む、又は許容範囲を有することができる。本明細書でさらに説明するように、追従基準A、Bは、フィート、又はメートルなどで測定される長さ又は物理距離を含むことができる。追従基準又は目標基準は、さらに、及び/又は代替案として、第1のモータサイクル10及び第2のモータサイクル880などの2つの物体間の距離、及び速度又は相対速度に基づく時間を含むことができる。したがって、上記のように、第1のモータサイクル10と第2のモータサイクル880との間の距離960は、第1のモータサイクル880などの物体に対するモータサイクル10の現在の、又は瞬間的な速度に基づく、約1秒を含む約1秒~約3秒などの選択された時間量で走行できる距離とすることができる。第1のモータサイクル10と第3のモータサイクル884との間の距離910は、瞬間的な又は現在の速度において、第1のモータサイクル10が、第3のモータサイクルに対して、約2秒を含む約2秒~約6秒の時間で走行できる距離とすることができる。
【0115】
したがって、この距離は、追従距離又は目標距離、例えば、距離960、901とすることができ、モータサイクル10又は他のそれぞれのモータサイクルが、距離960又は距離901を走行するのに必要とされる時間又は時間量と称する、又は解釈することもできる。例えば、距離901は、2秒と定めることができ、モータサイクル10が70mphで走行する場合に、長さ又は距離901は、約204フィートを含めて、約200フィート~約220フィートである必要がある。しかし、当然のことながら、モータサイクル10が、約35mphなどのより遅い速度まで減速した場合に、距離910は、より短くすることができるが、それでもなお、追従距離又は2秒の時間を維持する。したがって、本明細書でさらに説明するように、モータサイクル10及び第2のモータサイクル880、並びに/又は第3のモータサイクル884などの2つの車両間の距離又は時間は、通常、目標追従基準を含むことができる基準と称することができる。目標追従基準は、距離910及び/又は距離960である長さ又は長さ間隔、或いは選択された時間を含むことができ、選択された時間は、第2のモータサイクル880及び第3のモータサイクル884を含む他の車両に対するモータサイクル10の速度に基づく目標追従基準となり得る。
【0116】
目標追従基準Aは、モータサイクル10と、第1のモータサイクル880又は車線内で第1のモータサイクル10に最も接近した任意のモータサイクル若しくは物体との間の距離を含むことができる。追従基準Bは、モータサイクル10と、第2のモータサイクル884又は直に第1のモータサイクル10の意図された進路900内である任意の車両若しくは物体との間の距離を含むことができる。上記のように、モータサイクル10は、第2のモータサイクル880が、第1のモータサイクル10から距離950だけずれている場合に、第3のモータサイクル884から距離901である意図された進路を有することができる。しかし、様々な状況では、第2のモータサイクル880は、図15に示すように、第1のモータサイクル10の意図された進路に移動することができる。ブロック1137で、呼び戻された目標追従基準は、選択されたメモリシステムに保存することができ、流れ図1100内で選択されたプロセッサによって呼び戻すことができる。本明細書で説明するように、目標追従基準は、モータサイクル10のプロセッサを用いて特定の距離又は速度を動的に計算するために使用され、且つ/又はモータサイクル10のシステムを用いてアクセスされる基準を含むことができる。
【0117】
ブロック1137で呼び戻す目標基準は、モータサイクル10の前の物体又は車両(例えば、第2のモータサイクル880及び第3のモータサイクル884)に対するモータサイクル10の相対速度、及び/又はモータサイクル10の絶対(例えば、地面に対する)速度に基づくことができる上記の選択された、又は所望の追従時間を呼び戻すことを含むこともできる。したがって、ブロック1137で目標基準を呼び戻すことは、第2のモータサイクル880などの最も近いモータサイクルまでの1秒の追従時間と第3のモータサイクル884などのさらなるモータサイクルに対する2秒の追従時間とを呼び戻すことを含むことができる。したがって、ブロック1137で基準を呼び戻すことは、選択された長さ間隔、追従時間、又は他の適切な基準を呼び戻すことを含むことができる。
【0118】
ブロック1140で、プロセッサアセンブリは、車線を定めることもできる。ブロック1140で、車線を定めるのは、様々な解釈に基づくことができ、単に任意選択で定めることができる。例えば、モータサイクル10のカメラ800を使用して、車線マーカ860、864を指示することができる。この場合に、第1の車線870は、それぞれの車線マーカ860、864間で特定することができる。それでもなお、選択される車両及び/又は追従基準を定めることは、流れ図1100で必要とされなくてよい。したがって、ブロック1140で車線を特定することは必要とされず、様々な実施形態だけで選択することができる。
【0119】
さらに、上記のように、ブロック1140で、特定された車線を細分して、車線の分割部分を特定することができる。例えば、ADCは、第1の車線870などの特定した車線の、又は車線870内の特定の幅間隔(例えば、4フィート)の半分又は1/3などのセグメント又は車線分割部分を特定することができる。通常、車線は、車線マーカ間及び/又は道路の端と車線マーカとの間の領域又は距離として特定することができる。この場合に、システムは、モータサイクル880が、第1のモータサイクル10の進路内ではない、半分などの車線の一部分内にある限り、第2のモータサイクル880などの車両は、目標基準Aなどの、選択された追従基準にあるべきであると判断する。このため、車線の細分割を使用して、車線870内の選択された車両に対する選択された目標追従基準を定めるのに寄与することができる。
【0120】
ブロック1140での車線の任意選択の特定に続いて、ブロック1142で、モータサイクル10の前方で車両が検出されたか、又は目標車両が検出されたかどうかを判断する。ブロック1142で、車両が検出されない場合(例えば、レーダセンサ350を用いて)、NO進路1152をたどって、ブロック1156で、選択された速度を達成するために、巡航制御「プラス」(すなわち、設定量だけ増速する)、又は「マイナス」(すなわち、設定量だけ減速する)信号を送ることができる。適応巡航制御方法1100を含む場合に、巡航制御は、流れ図1100からの出力に基づいて、選択された速度を達成することができる。したがって、モータサイクル10の前で1つ以下の車両が検知又は検出された場合、或いは車両が検知又は検出されない場合に、ブロック1156での出力は、検出された場合に、定めた速度を達成し、単一車両に対する基準に従うための選択されたプラス又はマイナスの巡航制御信号を含むか、或いは車両が検出されない場合に、選択された速度だけを達成するための選択されたプラス又はマイナスの巡航制御信号を含むことができる。1つ以下の車両が検出された場合、又は車両が検出されない場合に、信号がブロック1156から送られた後、方法は、適応巡航制御が作動又は停止のどちらを選択されているかの判断ブロック1133までループを作ることができる。方法は、本明細書で説明するように、次いで、そこから続けることができる。
【0121】
車両が検出された場合、YES進路1144をたどって、2つ以上の車両が検出されたか、特に、ブロック1150で、車線内に2つ以上の車両が検出されたかどうかを判断し、次いで、YES進路1160をたどって、ブロック1162で目標基準を呼び戻す。ブロック1162での目標距離の呼び戻しは、ブロック1164での呼び戻しと同じ基準であってもよいが、2つ以上の車両が検出された場合に呼び戻すことがある。したがって、2つ以上の車両が車線内に、又はモータサイクル10に対して選択された位置に存在するかどうかを検出した後、ブロック1170で、プロセス1100は、2つ以上の車両のいずれかが、モータサイクル10からずれているかどうかを判断することができる。上記のように、図14に示す互い違いの形態では、第2のモータサイクル880などのモータサイクルの少なくとも1つは、モータサイクル10から距離960だけずれることができる。
【0122】
モータサイクルがずれていないと判断した場合、NO進路1174をたどり、出力又は信号ブロック1176に従って、ブロック1176で、最も接近した車両からの目標基準Bを達成するために、巡航制御信号を取得する、又は送ることができる。同様に、第2の車両が検出されない場合に、判断ブロック1150から送信信号ブロック1176まで、NO進路1177をたどることができる。ブロック1176で、巡航制御信号を送った後、ループ進路1204をたどって、開始ブロック1104で方法1100を再度開始する、及び/又は適応巡航制御が作動又は停止のどちらを選択されているかを判断する判断ブロック1133に至ることができる。選択に基づいて、方法1100は、本明細書で説明するように、そこから続けることができる。
【0123】
図15に示すように、2つ以上の車両が検出された場合でさえ、目標追従基準は、基準1000を維持する、又は達成するために、第2のモータサイクル880などの最も接近した車両に対して達成し得る、又は選択され得る。この場合も、図14に示す距離901と同じとすることができる選択された距離1000を取得することができ、システムは、引き続き、ブロック1150で、車線内に2つ以上の車両があるかどうかに関する入力を受け取り、ブロック1170で、車両がずれているかどうかをさらに判断することができる。さらに、モータサイクル10の傾斜角を使用して、モータサイクル10が湾曲部又はカーブにあるかどうかを判断するのに寄与することができ、湾曲部又はカーブにある場合に、第2の車両が検出されたかどうかの判断に基づいて、単一進路に切り換える。上記のように、互い違いのモータサイクルの走行形態は、通常、カーブで単一の縦列に移行する。選択された大きさ、例えば、約10°を超える傾斜角から、選択された方向に湾曲していると判断することができる。
【0124】
ブロック1170で車両がずれていると判断した場合に、YES進路1180をたどって、2判断ブロック1190に至り、目標基準Aとすることができる第1の車両880からの追従距離を測定し、目標基準Bとすることができる第2の車両884からの距離を測定する。この場合も、当然のことながら、第1のモータサイクル880及び第2のモータサイクル884とそれらのそれぞれの目標基準とは、現在の説明及び流れ図1100の説明のための単なる例である。それにも係わらず、第1のモータサイクル880及び第2のモータサイクル884からのそれぞれの基準が測定されると、それらの基準は、目標基準A及び目標基準Bと比較することができる。したがって、ブロック1190からの測定された基準は、ブロック1194で、第1の車両又はモータサイクル880が、目標基準よりも接近しているかどうかを判断するために、判断ブロック1194に入力することができる。第1のモータサイクル880などの第1の車両が、目標基準Aよりも接近している場合に、YES進路1196をたどって、ブロック1200で、巡航制御マイナスコマンドを送ることができる。巡航制御マイナスコマンドは、マイナス信号を、1mph又は2mphだけ遅い速度、或いは任意の適切な減速などの選択された大きさで遅くする、又は巡航制御システムに送ることができる。速度の変更は、ECU272などを用いたエンジン回転数の変更によることができる。さらに、又はそれに加えて、巡航制御マイナス信号は、減速して前もって選択された目標基準を達成するために、フィードバックとしてライダー200に与える(パネル150上の指示など)ことができ、エンジン40は変更されない。ブロック1200での巡航制御マイナス信号の送出は、選択された目標基準Aを達成するための任意の適切な数量のマイナス信号とすることができる。
【0125】
第1の車両が目標距離Aよりも接近していない場合、NO進路1208をたどって、判断ブロック1194から判断ブロック1214に至り、ブロック1214で、第3のモータサイクル884などの第2の車両が、目標距離Bより接近しているかどうかを判断することができる。同様に、ブロック1200での巡航制御マイナス信号の送出後、方法は、判断ブロック1214に進む。第3のモータサイクル884などの第2の車両が、目標基準Bよりも接近している場合、YES進路1220をたどって、ブロック1221で、目標基準Bが上記の態様で達成されるまで、マイナス巡航制御を送ることができる。ブロック1221で巡航マイナスを送出後、方法1100は、判断ブロック1133までループ1204をたどることができる。次いで、方法1100は、本明細書で説明したように進むことができる。
【0126】
第2の乗用車又は車両が、目標距離Bよりも接近していない場合に、NO進路1228をたどって判断ブロック1229にあり、測定された現在の速度が設定速度よりも大きいかどうかを判断することができる。現在の速度とブロック1132又はブロック1135での設定速度とを(例えば、ECUのプロセッサを用いて命令を実行するなどによって)比較することで判断することができる。現在の速度が設定速度よりも大きいと判断された場合、YES進路1229aをたどって、ブロック1230で、設定速度を達成するための巡航制御マイナス信号を送る。巡航制御信号が送られると、次いで、方法は、進路1204に沿って進み、本明細書で説明したように、判断ブロック1133までループを作ることができる。
【0127】
ブロック1229での判断が、現在の速度は、設定速度未満(例えば、設定速度以下)であるということである場合に、NO進路1229bをたどって、第2のモータサイクル880又は第3のモータサイクル884が、それぞれの目標基準A、Bにあるかどうかの判断ブロック1232に至ることができる。第2のモータサイクル880及び第3のモータサイクル884が、それぞれの基準A、Bにある場合に、YES進路1236をたどって、速度保持ブロック1238に至ることができる。速度保持ブロック1238は、プラス又はマイナスの巡航制御信号のどちらも送らなくてよく、ループ1204をたどって、判断ブロック1133に至ることができ、方法1100は、本明細書に説明したように続行することができる。
【0128】
しかし、モータサイクル10と第2のモータサイクル880又は第3のモータサイクル884のいずれかとの間の目標基準が達成されない、又は目標基準未満である(例えば、距離がより短い、又は時間が短い)場合に、NO進路1242をたどることができる。NO進路1242は、判断ブロック1243に進んで、設定初期速度(すなわち、ブロック1132)が満たされているかどうかを第1に判断する。
【0129】
現在の速度が、設定初期速度以下である場合に、YES進路1244をたどって、ブロック1246で、巡航制御プラス信号を送ることができる。巡航制御プラス信号は、モータサイクル10の速度をブロック1132又はブロック1135から呼び戻された設定速度まで上げる適切な信号とすることができる。ブロック1246で、巡航制御プラス信号を送った後、ループプロセス1204は、戻ってブロック1133に入り、方法1100は、本明細書で説明したように、そこから続行することができる。
【0130】
現在の速度が、初期設定速度1132又はブロック1135の保存速度より小さくない(すなわち、初期設定速度を超える)と判断された場合に、NO進路1245をたどって、モータサイクル10の速度を減速又は維持するために、ブロック1238で、巡航制御マイナスコマンド及び/又は巡航制御維持速度を送ることができる。適切な信号が、適応巡航制御システムに送られると、方法は、本明細書で説明したように、ブロック1238からループプロセス1204に入り、ブロック1133に至ることができる。
【0131】
上記のように、モータサイクル10が、第2のモータサイクル880又は第3のモータサイクル884などのそれぞれの車両のいずれかに接近しすぎた場合に、流れ図1100は、ブロック1200、1230で巡航制御マイナスコマンドを生成することができる。したがって、ブロック1246での巡航制御プラスコマンドは、モータサイクル10が、対象の、又はシステムが特定した前方モータサイクルとも称する前方モータサイクルから遠すぎる(例えば、選択された目標基準よりも長い距離又は時間)と判断された場合にのみ送ることができる。
【0132】
この場合も、送出巡航制御プラス信号には、増速して前もって選択された(すなわち目標)距離を達成するために、パネル150及び/又はディスプレイ160上の視覚指示などの指示をライダー200に与えることを含むことができる。信号は、スロットル制御を動作させるために、ECUに送られるなどの、モータサイクル10を自動で増速させる、選択された信号とすることもできる。ブロック1246で巡航コマンドプラスコマンドを送った後、ループ進路をたどって、開始1104で、方法を再度開始することができる。
【0133】
モータサイクル10では、上記のように、センサ350及びセンサ250などの複数のセンサを含むことができる。しかし、当然のことながら、モータサイクル10に対するさらなる環境情報を取得するために、さらなるセンサを設けることができる。例えば、2つ以上のレーダアセンブリをモータサイクル10の長軸に対して相対角をなして方向づけることができる。さらなるレーダアセンブリ、又は選択されたセンサアセンブリは、モータサイクル10の環境(例えば、外部)の物体の位置、速度などに関するさらなる、又は冗長情報もたらすことができる。
【0134】
したがって、モータサイクル10は、モータサイクル10と、第1のモータサイクル10の前方である第2のモータサイクル880及び第3のモータサイクル884を含むそれぞれのモータサイクルなどの車両との間の目標追従基準を達成するために、1100に示す知的又は適応巡航制御方法又はプロセスを含むことができる。
【0135】
様々な送出巡航制御信号は、減速又は増速するために、ライダー200に指示を送ることを含むことができる。そのような指示には、ディスプレイ160及び/又はライトを用いた視覚指示を含むことができる。さらに、触覚フィードバックシステム450は、さらなる指示をもたらすことができる。また、ADCには、さらに制限があり、モータサイクル10が選択されたギヤ段にあるときに、選択された速度に対してモータサイクルの自動減速を行うことができるが、より遅い速度が必要とされ、しかし、モータサイクルが高すぎるギヤ段にある場合に、ライダーに指示が与えられる。例えば、方法1100のADCは、モータサイクル10が、20mph未満まで減速すべきと判断したが、モータサイクルは4速ギヤにある。そのような場合に、ADCが、エンジンを減速させるなどして、モータサイクルを自動で減速するのではなくて、モータサイクル10を手動でシフトして、減速させるように、ライダー200に指示を送ることができる。
【0136】
図16A及び図16Bは、適応巡航制御システムが、様々な実施形態によるモータサイクル10の速度を制御するプロセス又は方法1100を示している。図16A及び図16Bに示すプロセス1100の巡航制御又は適応巡航制御は、図17に示す切り抜き又はループ前段シーケンス1300を含むように補う、又は適合させることができる。例えば、方法1300は、メモリから導入する又は読み込むことができ、方法は、ブロック1133を実行する前にループ1204で、選択されたプロセッサによって実行される命令として符合化される。しかし、当然のことながら、プロセス1300は、方法1100から独立した別のプロセスとすることもできる。
【0137】
選択されたプロセス1300では、モータサイクル10を増速させるために、モータサイクル10用の巡航制御システムに増速信号又は巡航制御プラス信号を送る前に、さらなる判断又は検討を行うことを任意選択で選択することができる。図16Aに示すように、ブロック1246などから巡航プラス又は巡航増速信号が送られた場合に、信号は、図17に示すように、選択的ループ又は判断1300に入ることができる。したがって、プロセス1300は、ブロック1310で、モータサイクルが閾値の、若しくは閾値を超える速度でコーナリングしているか、又はすでに閾値の、若しくは閾値を超える傾斜角にあるかどうかを判断することができる。例えば、IMU650及び/又は傾斜角センサ600は、モータサイクルが、ターンするために又はカーブで傾斜しているかどうかを判断するのに使用できる入力又は信号を供給することができる。さらに、上記のように、様々な傾斜角システムを使用して、モータサイクル10を支援し、モータサイクル10の傾斜角を求めることができる。モータサイクルが、路面に対して垂直線から約10°を超えるなどの選択された閾値よりも大きい角度で傾斜している場合、モータサイクル10の巡航制御システムを使用して、モータサイクル10が傾斜している、又はカーブにあると判断することができる。さらに、ハンドルバーの回転量、及び/又は傾斜測定システム(例えば、IMU650又はセンサ600)から求めた角度を使用して、モータサイクル10が傾斜している、且つ/又はカーブにあると判断することができる。また、傾斜している間、モータサイクル10の速度にさらにアクセスすると判断することができる。例えば、速度が5mphよりも大きい場合に、モータサイクルは、曲がるために又はカーブで選択された速度にある、又は選択された閾値速度を超えていると判断することができる。
【0138】
モータサイクルが、選択された速度でコーナリングしている、又はターンしていると判断された場合に、YES進路1314をたどり、ブロック1320で、増速信号又は巡航制御プラス信号はターン制御部に送られない(例えば、ブロックされて終わる)。ブロック1320で、増速信号をクルーズ制御部に送らないことで、モータサイクル10の速度は維持することができる、又はライダー200が手動で選択することができる。これは、モータサイクルの速度がカーブにおいて選択された速度に維持されるのを保証するのに寄与することができる。これはまた、任意のタイプの速度変化が巡航制御部に送られず、そのため、選択された速度は維持されて、コーナリング又は傾斜操作中に、モータサイクル10のバランス及び制御を維持するのに寄与する。
【0139】
例えば、モータサイクル10を動作させている間、ライダー200は、選択されたカーブを選択された速度でコーナを曲がるように選択することができる。しかし、モータサイクルがカーブにあり、モータサイクルは増速又は減速すべきであると適応巡航制御プロセス1100が判断した場合に、ライダー200は、コーナリングしている間、モータサイクルの速度を変更することを要望する、又は選択することができない。したがって、適応巡航制御1100は、ライダー200によりモータサイクル10の速度を手動などで所定の速度に維持するために、任意選択のプロセス1300を適用することができる。
【0140】
ブロック1310で、モータサイクルが傾斜していない、且つ/又はコーナリングしていないと判断した場合に、NO進路1330をたどることができる。NO進路をたどった場合に、ブロック1334で、適応巡航制御部への速度を変える送出又は伝送コマンドを行うことができる。したがって、モータサイクルが選択された閾値角で、又は選択された閾値角を超えて傾斜していない、且つ/又はコーナリングしていないと判断した場合に、上記のように、プロセス1100などにおいて、速度変更コマンドを巡航制御部に送ることができる。
【0141】
したがって、選択された傾斜及び/又はコーナリングプロセス1300を使用して、コーナリング及び/又は傾斜している間に、モータサイクル10の選択された安定性を達成するのに寄与することができる。したがって、オプションのプロセス1300を使用して、モータサイクル10が、ターン及び/又はカーブを移動中に、安定した選択速度が維持され、モータサイクル10の安定性及び信頼性を達成することを保証することができる。
【0142】
実施形態の前述の説明は、例示及び説明のために行われた。本開示をそれに尽きるものとする、又は限定することは意図されていない。特定の実施形態の個々の要素又は特徴部は、通常、その特定の実施形態に限定されるのではなくて、適用可能な場合に、交換することができ、具体的に図示又は説明されない場合でさえ、選択された実施形態で使用することができる。それらは、様々な方法で変更することもできる。そのような変形版は、本開示からの逸脱とみなしてはならず、すべてのそのような修正は、本開示の範囲に含まれることを意図されている。
【0143】
例示的な実施形態は、本開示が完全であり、当業者にその範囲を十分に伝えるように提供された。本開示の実施形態を完全に理解させるために、特定の構成要素、装置、及び方法の例などの様々な特定の細部が説明された。特定の細部は、採用する必要がなく、その例示的な実施形態は、多くの異なる形態で具現化することができ、どちらも本開示の範囲を限定すると解釈すべきでないことは当業者には明らかである。一部の例示的な実施形態では、公知のプロセス、公知の装置構造、及び公知の技術は、詳細に説明されていない。
【0144】
本明細書で使用した用語は、単に特定の例示的な実施形態を説明するためのものであり、限定することを意図されていない。本明細書において、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が別途明瞭に伝えない限り、複数形も含むことを意図することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9
図9A
図10
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図12C
図13
図14
図15
図16A
図16B
図17