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特開2023-113874海洋カーボンサイクルを使用する、浮動海洋カーボンニュートラル発電システム
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  • 特開-海洋カーボンサイクルを使用する、浮動海洋カーボンニュートラル発電システム 図1
  • 特開-海洋カーボンサイクルを使用する、浮動海洋カーボンニュートラル発電システム 図2
  • 特開-海洋カーボンサイクルを使用する、浮動海洋カーボンニュートラル発電システム 図3
  • 特開-海洋カーボンサイクルを使用する、浮動海洋カーボンニュートラル発電システム 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023113874
(43)【公開日】2023-08-16
(54)【発明の名称】海洋カーボンサイクルを使用する、浮動海洋カーボンニュートラル発電システム
(51)【国際特許分類】
   B63B 35/00 20200101AFI20230808BHJP
   B63B 1/18 20060101ALI20230808BHJP
   B01D 53/22 20060101ALI20230808BHJP
【FI】
B63B35/00 T
B63B1/18 A
B01D53/22
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023094474
(22)【出願日】2023-06-08
(62)【分割の表示】P 2020530426の分割
【原出願日】2018-08-08
(31)【優先権主張番号】62/544,517
(32)【優先日】2017-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520049156
【氏名又は名称】ロス,ゲイリー
(74)【代理人】
【識別番号】110000741
【氏名又は名称】弁理士法人小田島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロス,ゲイリー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】海洋所在地(offshore location)に配置された構造物を含む、発電のための海洋沖合システムおよび方法を提供する。
【解決手段】構造物上には、タービンと、前記タービンに接続された発電機と、そして化石燃料の燃焼から生成する、前記タービン用動力液の生成源と、を含む発電モジュールが取り付けられている。CO2の隔離(sequestration)のための海中所在地に二酸化炭素燃焼ガスを輸送するために前記生成源に接続された、回収システムが存在する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
海洋沖合の構造物と、前記構造物上に取り付けられた発電システムとを含む発電用システムであって、
前記発電システムは、
発電機と
化石燃料の燃焼工程により動力を与えられる駆動装置、ただし前記駆動装置は、前記発電機に接続されている、と
海中所在地に、前記燃焼工程からの二酸化炭素燃焼ガスを輸送するために前記燃焼工程に接続された回収システムと
を含むことを特徴とする発電用システム。
【請求項2】
前記駆動装置はタービンを含む、請求項1のシステム。
【請求項3】
前記駆動装置はガスタービンを含む、請求項2のシステム。
【請求項4】
前記回収システムは、そこから前記二酸化炭素燃焼ガスを受け入れるために前記駆動装置に操作可能に接続された第1の末端と、海中所在地に配置された第2の末端と、を有する導管(conduit)を含む、請求項1のシステム。
【請求項5】
前記回収システムは更に、前記導管中に導入された前記二酸化炭素燃焼ガスを圧縮するための圧縮システムを含む、請求項4のシステム。
【請求項6】
前記発電機から出力された電力を受け入れるために前記海洋構造物上に取り付けられた電力サブステーション(substation)を更に含む、請求項1のシステム。
【請求項7】
前記遠隔所在地に送電するために、前記サブステーションと遠隔所在地とに操作可能に接続された送電(electric power transmission)システムを更に含む、請求項6のシステ
ム。
【請求項8】
海洋沖合所在地に構造物を配置する工程と
前記構造物上に発電システムを取り付ける工程、ただし、前記発電システムは、発電機と、前記発電機に駆動可能に接続された駆動装置とを備える、と
化石燃料を燃焼して、前記駆動装置に二酸化炭素燃焼ガスの副生物を使用して動力を与える工程と
前記二酸化炭素燃焼ガスを回収し、海中所在地に輸送する工程と:
を含む、発電法。
【請求項9】
前記駆動装置は、ガス燃焼タービンまたは蒸気タービンのうちの一つである、請求項8の方法。
【請求項10】
前記海中所在地に前記二酸化炭素ガスを輸送する前に、前記二酸化炭素ガスを圧縮する工程を更に含む、請求項8の方法。
【請求項11】
前記発電システムから遠隔所在地に送電する工程を更に含む、請求項8の方法。
【請求項12】
前記遠隔所在地は陸上にある、請求項11の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願に対する相互参照】
【0001】
本願は、すべての目的に対する参照により、その開示が本明細書に引用されたこととされる、2017年8月11日出願の米国特許出願第62/544,517号に対する優先権を請求する。
【技術分野】
【0002】
本発明は発電(電力生成:electric power generation)、そしてとりわけ、海洋にお
ける人工的二酸化炭素回収と隔離(sequestration)とを利用する、浮動海洋発電に関す
る。
【背景技術】
【0003】
これまでのところ、発電源は原子力、化石燃料(石炭、石油、天然ガス)、水力、風力、波力および太陽光である。化石燃料はカーボンフットプリント(footprint)(例えば
、CO2)を有するが、他方、言及された他のすべての原料は概括的にこのようなカーボンフットプリントをもたない、すなわちそれらはカーボンニュートラル(carbon neutral)である。
【0004】
気候変動に関する問題が増加するに従って、化石燃料を利用する発電所は、カーボンフットプリントを軽減する技術により装備改良、または設立されつつある。しかし、近年、化石燃料を利用するカーボンニュートラル発電施設は存在しない。これは、ベースロード発電(BLPG)に対する原子力利用に注意を向けさせた。しかし、原子力発電はチェルノブイリ(Chernobyl)および日本の福島第一(Fukushima Daiichi)のような惨事により証明されたように、多数の人々により、危険度の高い選択肢であると考えられている。
【発明の開示】
【0005】
発明の要約
一つの態様において、本発明は、カーボンニュートラル発電に関する。
【0006】
別の態様において、本発明は、カーボンニュートラル発電に対する化石燃料利用に関する。
【0007】
更に別の態様において、本発明は、海洋発電に関する。
【0008】
更に別の態様において、本発明は、二酸化炭素の大気中放出を緩和するために海洋カーボンサイクル(OCC)を利用する発電に関する。
【0009】
本発明のこれらおよび更なる特徴および利点は、添付図中の図が参照される、以下の詳細な説明から明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の発電システムの一つの態様の簡略化されたスキーム図である。
図2図2は、本発明の別の態様を示す図1に類似の図である。
図3図3は、本発明の別の態様を示す図1に類似の図である。
図4図4は、本発明のシステムおよび方法に利用される場合がある典型的なガスタービンシステムの簡略化されたスキーム図である。
【0011】
好ましい態様の詳細な説明
本発明は一部、前記OCC(海洋カーボンサイクル)が、カーボンサイクル全体(overall carbon cycle)に果たす役割を利用する。海洋は、それが放出するよりも多量の炭素を大気から取り込むので、炭素吸収源(carbon sink)であることが一般に認められてい
る。従って、大気からの二酸化炭素は海洋水中に溶解する。前記二酸化炭素の一部は溶解されたガスとして留まるが、一部は別の物質に転化される。例えば、日光に当る海上表面の水中における微細海洋植物(植物性プランクトン)による光合成は、前記炭素を有機物質に変える。更に、多くの生物は炭素を使用して、貝殻および骨格の構成物質の炭酸カルシウムを生成する。別の化学工程もまた、海水中で炭酸カルシウムを形成する。生物学的および化学的工程による炭素の消費は、より多量の二酸化炭素を、大気から海水中に侵入させる。すなわち、例えばCO2からの炭素はそれ自体を、有機物質として、または炭酸
カルシウムとして海洋生物中に取り入れる。
【0012】
前記海洋表面(<1km深度)中へのCO2の廃棄は、数年ないし数十年以内に大気と
の平衡を可能にし、従ってほとんど利益を提供しないであろうが、深度3kmを超える海盆(ocean basins)中への廃棄は、数百年にわたり大気との平衡を遅らせて、大気濃縮の過渡変化を排除するという、数学的モデルに基づく予測がなされている。カルサイトを多量に含む堆積物との、結果的相互作用は、有意量(~50%)だけ、長期間(>2000年)の大気濃縮を低減させる可能性がある。いずれにしても、海洋生物とCO2との間の
双方向プロセスの多くは、数百万年にわたる炭素の隔離(locking up)をもたらす可能性がある。更に、水中の二酸化炭素の溶解度は、温度低下に従って増加することが知られているので、CO2隔離は、より冷たい海洋水中でより有効である場合がある。
【0013】
最初に図1において、はしけ(barge)、作業台船(platform)、等である場合があり
、そして適当な海洋所在地に動的にまたは静止状態で配置される場合がある浮動構造物(floating structure)10が示される。深海中への構造物10の配置は、石油・ガス工業における掘削および生産用の作業台船の深海配置および係留に利用される周知の方法を使用して実施される場合がある。構造物10上には、海底18上に横たわるパイプライン16に導管(conduit)14により接続されたガス処理/最適化モジュール12が取り付け
られている。一般的に、ガスパイプライン16は、軽質炭化水素ガス、例えば、主としてメタンを含む天然ガスの輸送のためであろう。ガス処理モジュール12において、パイプライン16とライン14とから輸送されるガスは、望ましくない汚染物、水および、下流の操作に悪影響を与える可能性があるその他の成分を除去するための、当業者に周知の様々な方法で処理される場合がある。モジュール12はまた、パイプライン16からの前記ガスのBTU含量を最適化するための分離・濃縮システムを含む場合がある。
【0014】
更に、構造物10上には、全体的に20として示され、そして駆動装置、例えば、両者とも当業者に周知で、両者とも本発明において直接に、または、燃料、例えばライン24を介して処理モジュール12から輸送される処理済み天然ガス、の燃焼物から間接的に動力化されるガスタービンまたは蒸気タービン、を含む場合がある発電モジュール(power station module)が取り付けられている。前記駆動装置またはモジュール20の発電区域22中で生成される燃焼ガス(燃焼排ガス(flue gas))は、前記燃焼排ガスを圧縮し、そしてそれを、日光が当る海洋水中にある場合があるが、好ましくは、前記に考察された理由のために海洋表面下約3km以上の、より深い海洋プール中にある、所望される最適な深度の海中所在地に向かう導管またはライン28に輸送するための圧縮ステーション26からなるガス回収システムに送られる。好ましい態様において、圧縮ステーション26における圧縮の前に、前記の燃焼排ガスは、二酸化炭素分離ステーション25に送られ、そこで前記二酸化炭素は、吸収、吸着、薄膜ガス分離、または当業者に周知の他の方法により前記燃焼排ガスから分離される。次に、前記二酸化炭素のみが圧縮ステーション26
に送られ、最終的に導管28により海中所在地に輸送される。次に、前記燃焼排ガスの二酸化炭素以外の成分は、当業者に周知の手段により処理・廃棄される。
【0015】
駆動装置22を含むタービンは、発電機24に、周知の方法で機械的に接続され、そこで電力が生成され、ライン28により、電力サブステーション(substation)30に送電される。サブステーション30は一般に、開閉、保護および制御装置、および変圧器を有し、サブステーション30からの出力は、送電ライン32を介して、好ましくは、それが必要に応じて分散される場合がある陸上の遠隔所在地に送電される。
【0016】
今度は図2に転じて、本発明の別の態様が示される。図2に示される態様は、パイプライン16からのガスがライン14を介して、構造物10上に配置されたガス貯留タンク15に輸送されることを除いて、図1に示されたものと実質的に同様である。貯留タンク15中のガスは、ライン13を介してガス処理モジュール12に輸送される。図2の態様は、すべての他の点において図1の態様と同様であり、かつ同様の方法で機能する。
【0017】
今度は図3に転じると、それが燃料源として液化天然ガス(LNG)を利用することを除いて、図1および2に示された態様と同様である本発明の別の態様が示される。このために(to this end)、LNGを担持する部屋または容器44を有するはしけまたは船4
2が存在し、前記LNGは、部屋44からライン48を介して構造物10上の貯留容器(storage vessel)46に輸送される。LNGはライン47を介して再ガス化モジュール50に輸送され、その後、再ガス化済み液体天然ガス(RLNG)は、ライン52を介してガス処理モジュール12に輸送される。LNGは燃料注入技術を利用して、再ガス化せずに燃料として利用されることが可能である場合がある。すべての他の点で、図3の態様は、図1および2の態様と同様であり、かつ同様な方法で機能する。
【0018】
今度は図4において、前記発電システムに使用される場合がある典型的なガスタービンシステムのスキーム配置、および本発明の方法が示される。図4のガスタービンシステムは、シャフト62によりタービン64に連結された圧縮装置60を含む。空気は、周知の方法で、ライン66を介して圧縮装置60中に導入され、前記空気は圧縮され、次にライン68を介して燃焼室70に運搬され、そこで、それは適当な燃料、例えば、天然ガス、LNGと混合され、前記燃料は燃焼室70内で着火して高温、高圧ガス流を生成し、それはライン74を介してタービン64中に誘導されて、タービン64を駆動し、そこで排気圧まで膨張して、シャフト76を介してシャフトワーク出力をもたらし、次に電力発電機、例えば発電機24、を駆動する場合がある。次に、タービン64からの二酸化炭素燃焼ガスは、図1~3の態様について前記に説明された通りに、海洋表面下の適当な深度における隔離のためのライン28を介する輸送のために回収(captured)される。
【0019】
蒸気タービンの場合には、前記天然ガスは水を蒸気に転化させるために使用され、前記蒸気は順次前記タービンを回すために使用され、前記タービンの出力シャフトは、前記ガスタービンの場合におけるように発電機に接続されている。更に、当業者に周知の陸上土台のコンバインドサイクル(combined cycle)発電所の形態に類似した、ガスおよび蒸気タービンの組み合わせが存在する可能性があることも想定される。
【0020】
前記に考察されたすべての態様において、燃料源として天然ガスまたはLNGのいずれかが利用されてきた。しかし、前記燃料源が、石油、暖房用石油およびその他の炭化水素液を含むことは本発明の範囲内にある。更に、前記燃料源は、海岸から前記海洋構造物に、はしけにより輸送されるかも知れない石炭を含む可能性があり、ボイラーのための燃料を形成する前記石炭は、蒸気を発生して、蒸気タービンを駆動する。石炭の使用は明らかに、より大きな燃焼ガスの回収問題を提起するが、図1~3に示された態様に関して前記に考察された通りに、CO2以外の有害ガスを回収し、残りのCO2を海洋中に輸送する場
合がある石炭または同様な固体化石燃料の燃焼から燃焼ガスを回収するための既知の技術が存在する。このようなシステムは、状況が前記システムに、天然ガス、LNG、またはその他の同様な液体化石燃料を供給することを困難にさせる場合、そして隣接する陸地に石炭堆積物が豊富な場合に有用であるかも知れない。更に、使用済み紙製品もまた、燃料源として利用され得るかも知れない。
【0021】
更に、前記二酸化炭素回収システムは、二酸化炭素の点状源の海洋隔離により、局部的な海洋酸性化の可能性を緩和するために、必要な場合には、海中輸送の前に、添加剤を添加するシステムを含む場合があることが想定される。
【0022】
前述のように、前記構造物は、それにより半永久的な構造物を形成する、深海石油およびガスの海洋作業台船に類似の浮動構造物、または、最近の比較的浅い海上の石油およびガスの作業台船に類似の固定構造物である場合がある。しかし、一部のタイプの浮動構造物の利用は、それが経費の問題を最適化するために、前記システムをある所在地から別の所在地への随意の移行を可能にさせるので、好ましい。
【0023】
更に、供給原料(feed stock)および電力または輸出関連物(expot connections)は
、台風のような気象関連事象時に前記構造物を移動させるように、早急に引き離されることが可能なタイプであることは理解されるであろう。
【0024】
更に、1種以上のどんなタイプのタービンが利用されるかに応じて、前記発電所はまた、ボイラー、蒸気発電機、ポンプおよび、当業者に周知の陸上の発電所およびシステムに使用される典型的な装置、をも含む場合があることは理解されるであろう。
【0025】
更に、前記システムはまた、蓄電能を有する別の容器または構造物を含む可能性があることが想定される。
【0026】
本明細書において、本発明の具体的な態様が幾らか詳細に説明されてきたが、これは単に、本発明の様々な態様を説明する目的のために実施されたもので、以下の請求項中に規定される本発明の範囲を限定することは意図されない。当業者は、図示され、説明された態様は典型的なものであり、そして、それらに限定はされないが本明細書に具体的に考察されたデザインの代替物を含む、様々なその他の置き換え物、変更物および修正物は、その範囲から逸脱せずに、本発明の実行において作製される場合があることを理解するであろう。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2023-06-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電用カーボンニュートラルシステムであって、
海洋沖合の構造物と、
前記海洋沖合の構造物に搭載された処理・最適化モジュールに接続された貯蔵容器、ただし、前記処理・最適化モジュールは分離・濃縮システムを含む、と、
前記海洋沖合の構造物に搭載された発電システム、ただし、前記発電システムは、複数のタービンに接続された複数の発電機、燃料注入技術を用いた燃焼工程により動力を与えられる複数の駆動装置、および/または蒸気タービンによって動力を与えられる複数の駆動装置を含み、前記発電機は、前記海洋沖合の構造物に搭載された送電システムに接続され、前記送電システムは、開閉・保護・制御装置、出力が送電ラインを介して陸上の所在地に送電される複数の変圧器、および/または蓄電能を有する別の容器または構造物を含み、送電システムは、複数の着脱可能な供給原料及び電力移出用コネクタを含む、と、
前記駆動装置に接続され、人工的二酸化炭素回収および海洋隔離を可能にする、前記燃焼工程からの燃焼ガスを回収するための回収システムと、を含み、
前記回収システムが、薄膜ガス分離によって二酸化炭素と二酸化炭素以外の燃焼ガスとを分離するための燃焼排ガス分離ステーション、ただし、燃焼排ガスの前記二酸化炭素以外の成分は、その後処理・廃棄される、を含み、
前記二酸化炭素のみが圧縮ステーションに送られ、最終的には、海洋生物、海洋植物、および/または植物性プランクトンの少なくとも1つを含む海水の領域に、導管によって輸送される、発電用カーボンニュートラルシステム。
【請求項2】
カーボンニュートラルな発電方法であって、
海洋沖合の構造物と、
前記海洋沖合の構造物に搭載された処理・最適化モジュールに接続された貯蔵容器、ただし、前記処理・最適化モジュールは分離・濃縮システムを含む、と、
前記海洋沖合の構造物に搭載された発電システム、ただし、前記発電システムは、複数のタービンに接続された複数の発電機、燃料注入技術を用いた燃焼工程により動力を与えられる複数の駆動装置、および/または蒸気タービンによって動力を与えられる複数の駆動装置を含み、前記発電機は、前記海洋沖合の構造物に搭載された送電システムに接続され、前記送電システムは、開閉・保護・制御装置、出力が送電ラインを介して陸上の所在地に送電される複数の変圧器、および/または蓄電能を有する別の容器または構造物を含
み、送電システムは、複数の着脱可能な供給原料及び電力移出用コネクタを含む、と、
前記駆動装置に接続され、人工的二酸化炭素回収および海洋隔離を可能にする、前記燃焼工程からの燃焼ガスを回収するための回収システムと、を含み、
前記回収システムが、薄膜ガス分離によって二酸化炭素と二酸化炭素以外の燃焼ガスとを分離するための燃焼排ガス分離ステーション、ただし、燃焼排ガスの前記二酸化炭素以外の成分は、その後処理・廃棄される、を含み、
前記二酸化炭素のみが圧縮ステーションに送られ、最終的には、海洋生物、海洋植物、および/または植物性プランクトンの少なくとも1つを含む海水の領域に、導管によって輸送される、カーボンニュートラルな発電方法。
【請求項3】
以下で使用するための、カーボンニュートラルなベースロード電力の移出方法:
必要に応じた電力の分配が可能な土地;および/または
蓄電能を有する別の容器または構造物。
【外国語明細書】